明 細 書
液圧式打撃装置
技術分野
[0001] 本発明は、打撃ピストンを往復運動させてチゼルを打撃する液圧式打撃装置に関 し、特に打撃対象物の硬度に応じて打撃ピストンのストロークを自動的に変更する技 術に関するものである。
^景技術
[0002] 従来、打撃対象物の硬度に応じて打撃ピストンのストロークを自動的に変更する打 撃装置としては、例えば特許文献 1に見られるものが提供されている。
[0003] 具体的には、打撃ピストンの打撃の瞬間に生じる当該打撃ピストン上部の部屋、あ るいは下部の部屋の瞬間的な圧力変動を基準圧力と比較し、その圧力差に応じて 発生する制御流量を操作手段として利用している。
[0004] 例えば、排出通路を制御するスプールの位置を変化させて作動圧力を変化させる か、又は圧力差に応じた制御流量によりストローク選択スライド弁の位置を変化させる ことで、打撃ピストンの行程を変化させてその打撃力あるいは打撃回数を調整してい る。
特許文献 1 :特公平 5 - 85311号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] し力しながら、上記従来のものでは、スプールやストローク選択スライド弁の位置を 保持するとともにその解除に係わる機能が付加されていない。従って、計測された圧 力差に見合った流量を取り込み、それを排出しながら必要な時までスプールやスト口 ーク選択スライド弁を必要な位置に保持するためにはかなり冗長性を見込んでおく 必要がある。このため、装置全体が大きくなつたり、打撃対象物の硬さに対して望まし い占有位置に落ち着くまでに時間差が生じるなど効率的ではなかった。
[0006] また、油のように温度により粘性が変化する流体の場合には、流体温度の影響も大 きく作用するため、上述したようなストローク制御が的確に行えない。
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、打撃対象物の硬度に応じて打撃ピ ストンのストロークを自動的に変更し、かつ、このストロークの制御を効率よく的確に行 う液圧式打撃装置を提供する。
課題を解決するための手段
[0007] 上記の目的を達成するため、本発明にかかる液圧式打撃装置は、打撃ピストンを 往復運動させてチゼルを打撃する液圧式打撃装置において、打撃対象物への打撃 時において、当該打撃対象物の硬さの相違によって生じる前記打撃ピストンの上下 の部屋の圧力差に基づいて切換えられるストローク制御バルブと、上記ストローク制 御バルブをその切換位置で保持する保持機構とを備え、ストローク制御バルブの切 換位置に基づいて次回の打撃ストロークが少なくとも 2段階に制御されるように構成さ れたものである。
[0008] 前記構成にぉレ、て、前記打撃対象物への打撃時にぉレ、て、前記打撃ピストンの上 の部屋と前記ストローク制御バルブの駆動室とを連通させて、当該上の部屋から駆 動室に油圧信号を作用させる前制御バルブを備えてもよい。
[0009] 前記構成にぉレ、て、前記保持機構がストローク制御バルブのスプールを各移動位 置で保持する保持バルブからなってもよい。
発明の効果
[0010] 本発明の液圧式打撃装置によれば、打撃対象物への打撃時において、当該打撃 対象物の硬さの相違によって生じる前記打撃ピストンの上下の部屋の圧力差に基づ いてストローク制御バルブを切換えることで、次回の打撃ストロークを複数段階のいず れかに自動的に変更することができる。例えば、次回の打撃ストロークをショートスト口 ークとロングストロークとの 2段階のいずれかに自動的に変更することができる。また、 油圧回路に備えられた保持機構によりストローク制御バルブの切換位置を保持して 打撃ピストンをストローク制御することで、当該ストローク制御を効率よく的確に行うこ とができる。
図面の簡単な説明
[0011] [図 1]図 1は、本発明の実施の形態 1にかかる液圧式打撃装置の全体構成を示す図 である。
[図 2]図 2は、本発明の実施の形態 1にかかる液圧式打撃装置の回路構成を示す拡 大図である。
[図 3]図 3は、打撃ピストンによるストロークを説明するための図である。
[図 4]図 4は、本発明の実施の形態 1にかかる液圧式打撃装置の他の全体構成を示 す図である。
[図 5]図 5は、本発明の実施の形態 1にかかる液圧式打撃装置の回路構成を示す拡 大図である。
[図 6]図 6は、保持バルブによるスプールの保持状態を示す拡大図である。
符号の説明
[0012] 1 打撃装置
2 打撃ピストン
3 チゼノレ
10 収容室(上の部屋)
11 収容室(下の部屋)
25 ストローク制御バルブ
29 前制御バルブ
40 保持バルブ (保持機構)
50 ストローク制御バルブ
51 スプーノレ
60 前制御バルブ
発明を実施するための最良の形態
[0013] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[0014] [第 1実施形態]
図 1は、本発明の液圧式打撃装置の全体構成を示している。
[0015] この打撃装置 1は、一般に油圧ショベルなどの建設機械にアタッチメントとして装着 され、油圧源から供給される作動流体を利用し土木現場あるいは砕石場などにおい てコンクリートや岩などを破碎する際に利用されるものである。
[0016] まず、打撃装置 1の概要について説明すると、面積の異なる 2つの受圧面 PS1と PS
2 (PS1 >PS2)を有する打撃ピストン 2を備え、面積の小さい受圧面 PS2には油圧源 力 油圧回路を通じて常に高圧が作用し、面積の大きい受圧面 PS1には油圧源から 油圧回路を通じて交番的に高圧と低圧が作用するようになされている。そして、受圧 面 PS1に低圧が作用している時には、受圧面 PS2に作用する高圧により打撃ピスト ン 2の最上部の受圧面 PS0に作用するガス圧に杭して当該ガスを圧縮しながら打撃 ピストン 2が戻り行程を行レ、、受圧面 PS1に高圧が作用している時には、当該受圧面 PS1に作用する高圧とガス圧により打撃行程を行うように構成されている。
[0017] 以下、打撃装置 1の具体的な構成について説明する。
[0018] 図 1において、 Cはケーシングであって、このケーシング Cは打撃ピストン 2を軸方向 に往復摺動自在に収容したシリンダ室 C1と、シリンダ室 C1の一端(下端側)に連設さ れチゼル 3を収容したチゼル室 C2と、シリンダ室 C1の他端(上端側)に連設され例え ば窒素などのガスが封入されたガス室 C3とで構成されている。
[0019] 打撃ピストン 2は、途中部に所定距離を隔てて形成された 2つの大径部 2a、 2bを有 し、これら 2つの大径部 2a、 2bの周面がシリンダ室 C1内に摺動自在に配置されてい る。そして、大径部 2aに連結された上軸部 2cの端面がガス室 C3内に臨んで配置さ れるとともに、大径部 2bに連結された下軸部 2dの端面がチゼル室 C2に臨んで配置 されている。
[0020] また、上、下軸部 2c、 2dは、上軸部 2cの方が下軸部 2dよりも小径になされており、 この結果、大径部 2aの受圧面 PS1が大径部 2bの受圧面 PS2よりも大きく(PS1 >P S2)なっている。
[0021] さらに、シリンダ室 C1には、その軸方向に複数の溝 4乃至 9が環状に形成されてい る。これら溝 4乃至 9は、シリンダ室 C1の上端側 (左端側)から下端側にかけて順次形 成されている。溝 4は前記上軸部 2cとシリンダ室 C1との間に形成される収容室(上の 部屋) 10に臨んで形成されるとともに、溝 9は前記下軸部 2dとシリンダ室 C1との間に 形成される収容室(下の部屋) 11に臨んで形成されてレ、る。
[0022] また、溝 6と溝 7は、図 1に示すように打撃ピストン 2が理論的打撃位置 Lに配置され た状態では打撃ピストン 2の大径部 2a、 2b間の軸部 2eに形成された環状溝 12を介 して連通されており、溝 6が油路 13を通じてタンク Tに連通されて低圧になっている。
[0023] 一方、溝 9の下端側となるシリンダ室 CIにはブレーキ室 15が形成されており、図 1 に示すように打撃ピストン 2が理論的打撃位置 Lに配置された状態では大径部 2bの 受圧面 PS2がブレーキ室 15内に突入することなく配置されるようになされてレ、る。
[0024] これら溝 4乃至 9、並びにブレーキ室 15は後述する油圧回路に組み込まれた各油 路に連通されている。
[0025] 前記チゼル室 C2は、前述したようにチゼル 3を収容する部位であり、当該チゼル 3 はその先端が所定長さ突出した状態で配置され、打撃ピストン 2が理論的打撃位置 L まで移動した際に当該打撃ピストン 2とその基端が当接するように配置されている。
[0026] 前記ガス室 C3は、その内部に封入したガス圧により打撃ピストン 2を打撃方向に付 勢している。つまり、このガス室 C3内に臨んで配置された上軸部 2cの端面がガス圧 を受ける受圧面 PS0になされている。
[0027] 次に油圧回路の具体的な構成について図 2を参照しながら説明する。
[0028] 油圧ポンプ Pの吐出側は、油路 20を通じて制御バルブ 21に連通されている。油路 20力 は油路 22と油路 23が分岐されており、油路 22が制御バルブ 21の一方の駆 動室 CV2に連通されるとともに、油路 23が前記溝 9に連通されている。
[0029] 制御バルブ 21は、 2位置切換式のバルブであり、他方の駆動室 CV1が油路 24を 通じてストローク制御バルブ 25の出口の一つに連通されており、駆動室 CV1と駆動 室 CV2とに作用する油圧信号により図 1及び図 2における上位置 (A回路)と下位置( B回路)とに切換えられる。
[0030] 具体的には、制御バルブ 21が A回路では、油路 20と前記溝 4に連通された油路 2 6との連通を遮断するとともに、油路 26とタンク Tに連通された油路 27とを連通させる 。従って、制御バルブ 21が A回路に配置されている際には、収容室 10は溝 4がタン ク Tに連通されて低圧になっている。
[0031] また、制御バルブ 21が B回路では、油路 20と油路 26が連通されることになり、これ によって油圧ポンプ Pからの作動流体が溝 4を通じて収容室 10に導入され、当該収 容室 10を高圧にする。
[0032] つまり、大径部 2aの受圧面 PS1には、制御バルブ 21の切換えにより交番的に高圧 と低圧が作用するようになっている。
[0033] また、前記油路 26からは油路 28が分岐され、当該油路 28が前制御バルブ 29の駆 動室 VIに連通されている。
[0034] 前制御バルブ 29は、 2位置切換式のバルブであり、駆動室 VIに作用する油圧信 号とこの駆動室 VIに対向する側に設けられたパネ S2との力関係によって図 1及び 図 2における上位置 (A回路)と下位置(B回路)とに切換えられる。
[0035] 具体的には、油路 26が高圧になった時に駆動室 VIにかかる油圧の駆動力とパネ
S2の力の関係が VI > S2になってバネ S2の力に杭して A回路に切換わり、これによ つて前記溝 5に連通した油路 30がストローク制御バルブ 25の後述する駆動室 SV3 に油路 31を通じて連通される。また、油路 26が低圧になった時に駆動室 VIにかか る油圧の駆動力とバネ S2の力の関係が VI < S2になってバネ S2の力で B回路に切 換わり、これによつて駆動室 SV3が油路 31を通じてタンク Tに連通された油路 32と連 通され、当該駆動室 SV3が低圧に導かれる。
[0036] 上記ストローク制御バルブ 25は、 2位置切換式のバルブであり、駆動室 SV1、 SV2 及び SV3に連通する油圧信号、並びにバネ S1の作用により図 1及び図 2における上 位置 (A回路)と下位置 (B回路)とに切換えられる。
[0037] 具体的には、ストローク制御バルブ 25が A回路では、ブレーキ室 15に連通された 油路 33が駆動室 SV1に連通された油路 34に連通されるとともに、溝 8に連通された 油路 35が前記油路 24に連通される。
[0038] ストローク制御バルブ 25が B回路では、上記油路 34がタンク Tに連通された油路 3
6に連通されて駆動室 SV1が低圧になる。
[0039] また、ストローク制御バルブ 25の駆動室 SV2には、溝 7に連通された油路 37が連 通され、この油路 37と前記油路 24とが逆止弁 38を備えた油路 39によって連通され ている。
[0040] そして、上記駆動室 SV1、 SV2及び SV3には後述するように各状況に応じて各油 圧信号が作用するように回路構成されるとともに、パネ S1の力も設定されており、こ れによってストローク制御バルブ 25を各状況に応じた切換位置で保持する保持機構 を構成するようにしている。
[0041] なお、図 2における符号 20aは、油路 20に介装された例えば操作ペダルなどで切
換えられる切換弁である。
[0042] 次に、打撃装置 1の動作について、各油圧信号に基づく各バルブの切換え動作な どの詳細とともに説明する。
[0043] まず、打撃装置 1に油圧ポンプ Pから作動流体が導入された直後の各バルブは次 のような状態に配置されている。
[0044] 制御バルブ 21は、駆動室 CV1が油路 24、 39、 37、溝 7、溝 6から油路 13を通じて タンク Tに連通されて低圧になっており、駆動室 CV2が油路 22を通じて高圧になつ ていることから A回路の状態になっている。
[0045] 前制御バルブ 29は、バネ S2の力により B回路になっておりストローク制御バルブの 駆動室 SV3を油路 32を通じてタンク Tに連通することによって当該駆動室 SV3を低 圧にしている。
[0046] また、ストローク制御バルブ 25もバネ S1の力により B回路になっている。
[0047] このように各バルブが配置された状態において、油圧ポンプ Pから作動流体を導入 すると、圧油は油路 20、 23を通じて溝 9から収容室 11に導入される。これにより大径 部 2bの受圧面 PS2に高圧が作用して打撃ピストン 2がガス室 C3に封入されたガスを 圧縮しながら図 1において左側に移動する戻り行程を行う。
[0048] このように戻り行程を行って溝 9が溝 8と連通する位置まで大径部 2bの受圧面 PS2 が後退すると溝 8から油路 35に高圧が導入するものの、通路 35が B回路になってい るストローク制御バルブ 25により遮断されているため、打撃ピストン 2は引き続き戻り 行程を行う。
[0049] そして、溝 9が溝 7と連通する位置まで大径部 2bの受圧面 PS2が後退すると、溝 7 力 油路 37を通じてストローク制御バルブ 25の駆動室 SV2に高圧が導入される。こ れによりストローク制御バルブ 25はバネ S1の力に杭して B回路力 A回路に切換わ る。このようにストローク制御バルブ 25が A回路に切換わることで、溝 8から油路 35に 導入される高圧は油路 24を通じて制御バルブ 21の駆動室 CV1に導入され、駆動室 CV1と CV2との駆動室 CV1, CV2に力かる油圧の駆動力の関係が CV1 > CV2に 予め設定されているために制御バルブ 21が A回路から B回路に切換わる。
[0050] 従って、油圧ポンプ Pからの作動流体は油路 23を通じて溝 9から収容室 11に導入
されるとともに、油路 26を通じて溝 4から収容室 10にも導入される。この結果、受圧面 力 SPS1 >PS2の関係にあることから打撃ピストン 2が図 1において右側に移動する打 撃行程に切換わる。
[0051] 一方、これとともに前制御バルブ 29の駆動室 VIにも油路 28を通じて高圧が導入さ れること力 、当該前制御バルブ 29がバネ S2の力に杭して A回路に切換わる。これ により溝 5が油路 30、 31を通じてストローク制御バルブ 25の駆動室 SV3に連通され るものの、打撃ピストン 2が打撃行程に移行した初期の状態では上記溝 5は当該打撃 ピストン 2によって収容室 10と閉鎖された状態にあり、駆動室 SV3には収容室 10に 導入される高圧が導入されることはなレ、。
[0052] そして、打撃行程を行っている打撃ピストン 2がチゼル 3を打撃する直前に溝 7と溝 6が環状溝 12を通じて連通される。これにより油路 37が油路 13を通じて低圧に開放 される。このため制御バルブ 21の駆動室 CV1が、油路 24、 39、 37、溝 7、 6、油路 1 3を通じて低圧になり、これによつて駆動室 CV2に作用する高圧によって制御バルブ 21が A回路に切換わり始める。同時に駆動室 SV2も低圧になる力 駆動室 SV1 , S V3にかかる油圧の駆動力とバネ S 1の力の関係が SV1 > SV3 +バネ S 1力に設定さ れており、ストローク制御バルブ 25は A回路を保持している。
[0053] しかし、この時には打撃ピストン 2は打撃方向に十分に加速されており、上記制御 バルブ 21が A回路に切換わる前にチゼル 3を打撃する。
[0054] 一方、上述した溝 7と溝 6とが連通するのと略同時に閉鎖されていた溝 5が溝 4と収 容室 10を通じて連通し、溝 5から A回路の前制御バルブ 29、油路 31を通じて高圧が ストローク制御バルブ 25の駆動室 SV3に導入される。この際、ストローク制御バルブ 25では駆動室 SV3に通常の高圧が作用しても B回路に切換わることなく A回路を保 持するように予め各駆動室 SV1、 2、 3及びパネ SIの力関係が設定されているため、 当該ストローク制御バルブ 25は A回路を保持することになる。
[0055] ところで、上述のようにしてチゼル 3が打撃対象物を打撃した時、当該打撃対象物 の硬さによって打撃ピストン 2は次回の打撃行程に移行するまでの戻り行程のスト口 ークが以下に示すように異なる。
[0056] まず、打撃対象物が硬い場合について説明する。
[0057] この場合、チゼル 3が打撃対象物を打撃すると当該チゼル 3は打撃対象物に食込 まない。このようにチゼル 3の変位がない場合には、打撃ピストン 2もチゼル 3の打撃 方向にこれ以上変位することがなぐ図 1に示すような理論的打撃位置 (正規の打撃 位置) Lの状態になる。
[0058] この際、打撃ピストン 2によってチゼル 3に伝達された衝撃力は打撃対象物からその 多くの割合で反射され、このチゼル 3を通じて大きな戻り方向の力が打撃ピストン 2に 返される。この為、打撃ピストン 2は非常に短時間の間にその運動方向を変えて戻り 行程を始める。しかし、打撃ピストン 2の受圧面 PS2かかる作動流体は、依然として溝 9を通じて油路 23に向力、う運動を保持しており、一方、打撃ピストン 2の受圧面 PS1 にかかる作動流体は打撃方向の運動を保持している。このため受圧面 PS1に作用 する圧力が急激に上昇するとともに、受圧面 PS2に作用する圧力が減圧される。
[0059] そして、このような圧力状態は、収容室 10においては溝 5から油路 30、前制御バル ブ 29、油路 31を通じてストローク制御バルブ 25の駆動室 SV3に伝達されるとともに 、収容室 11においてはブレーキ室 15から通路 33、ストローク制御バルブ 25、油路 3 4を通じて当該ストローク制御バルブ 25の駆動室 SV1に伝達される。
[0060] これにより駆動室 SV3 +バネ S 1の力と駆動室 SV1の力とが逆転した時にストローク 制御バルブ 25が B回路に切換わる。この時、駆動室 SV1の油は、油路 39a、逆止弁 38aを通じて油路 23に帰され、駆動室 SV2の油は溝 7、溝 6を通じてタンク Tに戻る。 このようにストローク制御バルブ 25が B回路に切換わった状態では、駆動室 SV1は 油路 34、油路 36を通じてタンク Tに連通されて低圧に保持され、また油路 26、 28が 低圧となって前制御バルブ 29がバネ S2により B回路に切換わっていることから駆動 室 SV3も低圧になっている。従って、駆動室 SV2に高圧が作用するまではパネ S1の 力によりストローク制御バルブ 25は B回路に保持されることになる。
[0061] このようにストローク制御バルブ 25が B回路に切換わっていることから、溝 9が溝 8と 連通する位置まで大径部 2bの受圧面 PS2が戻り行程を行っても油路 35が遮断され ているために、打撃行程に移行することはない。従って、引き続き戻り行程を行って 溝 9が溝 7と連通する位置まで大径部 2bの受圧面 PS2が後退し、溝 7から油路 37を 通じてストローク制御バルブ 25の駆動室 SV2に高圧が導入されることで、ストローク
制御バルブ 25がバネ SIの力に抗して B回路から A回路に切換わる。ストローク制御 バルブ 25が A回路に切換わると、溝 8から油路 35に導入される高圧が油路 24を通じ て制御バルブ 21の駆動室 CV1に導入されて当該制御バルブ 21が A回路から B回 路に切換わり、打撃ピストン 2は打撃行程に移行する。
[0062] つまり、打撃対象物が硬くてチゼル 3が当該打撃対象物に食い込まない場合には 大径部 2bの受圧面 PS2が溝 7まで戻って打撃行程に移行する所謂ロングストローク
S2 (図 3参照)の動作を繰り返すことになる。
[0063] 次に、打撃対象物が柔らかかったり、もしくは硬い打撃対象物でも破砕されることに より、打撃ピストン 2によりチゼル 3を打撃した際に、チゼル 3が打撃対象物に食い込 んだ場合には次のような動作が行われる。
[0064] この場合、打撃ピストン 2の衝撃エネルギーはチゼル 3を通じて打撃対象物の破砕 に使われて当該打撃ピストン 2にはその反動が殆ど返ってこなレ、。従って、打撃ピスト ン 2は撥ね返らずに制御バルブ 21の B回路への切換わりを待って戻り行程を始める ことになる。
[0065] このため、打撃ピストン 2の受圧面 PS1と受圧面 PS2とにかかる圧力変動は、上述 した打撃対象物が硬い場合のようにストローク制御バルブ 25を B回路に切換えるほ ど大きくはなぐストローク制御バルブ 25は A回路のままとなる。
[0066] 従って、溝 9が溝 8と連通する位置まで大径部 2bの受圧面 PS2が戻り行程を行うと 溝 8から油路 35油路 24を通じて高圧が駆動室 CV1に導入されて制御バルブ 21が B 回路に切換わり、これにより打撃ピストン 2はこの位置から打撃行程を始めることにな る。
[0067] つまり、打撃対象物が柔らかい場合には、大径部 2bの受圧面 PS2が溝 8まで戻つ て打撃行程に移行する所謂ショートストローク S1 (図 3参照)の動作を繰り返すことに なる。即ち、ショートストローク S1により打撃時のエネルギーはロングストローク S2より も小さくなるが、その分打撃回数を多くして作業量を増やすことができるので、結果と して打撃効率を高めることができる。
[0068] このように打撃ピストン 2でチゼル 3を打撃した際の受圧面 PS1と受圧面 PS2とにか 力、る圧力状態の変動に基づいてストローク制御バルブ 25の切換えを行うことで、次回
の打撃ストロークをショートストローク SIとロングストローク S2とのいずれかに自動的 に変更することができる。
[0069] また、油圧回路に備えられた保持機構によりストローク制御バルブ 25の切換位置を 保持しながら当該ストローク制御バルブ 25を切換えることによって制御バルブ 21を 切換えることで、打撃ピストン 2をストローク制御しているために当該ストローク制御を 効率よく的確に行うことができる。尚、逆止弁 38の働きは、制御バルブ 21とストローク 制御バルブ 25の切換わりの順序を確実にするため設けたものであるが、同様な機能 を果たす通路絞りで代用しても良レ、。
[0070] [第 2実施形態]
図 4は、本発明の液圧式打撃装置における他の回路構成を示している。なお、前 記第 1実施形態で説明した構成と同様な構成については同符号を付して説明は省 略する。
[0071] この液圧式打撃装置は、前述したストローク制御バルブに組み込んでいた保持機 構を保持バルブ 40として分離したストローク制御バルブ 50を設けたもので、打撃スト ロークを 2段階以上の複数段階 (本例では 4段階)に選択できるようにしている。
[0072] 以下、これら保持バルブ 40、ストローク制御バルブ 50やその他の油路構成などに ついて図 5を参照して説明する。
[0073] ストローク制御バルブ 50は、両端に設けられた駆動室 SV1、 SV2に作用する油圧 信号と駆動室 SV1側に設けられたパネ S3の力とによる力関係によりスプール 51が 軸方向(図 5において左右方向)に所定量移動するようになっている。
[0074] そして、駆動室 SV1は油路 52を通じてブレーキ室 15に連通され、駆動室 SV2は 油路 53通じて前制御バルブ 60の一方のポートに連通されており、前制御バルブ 60 の他方のポートが油路 54を通じて溝 5に連通されている。
[0075] 前制御バルブ 60は、 2位置切換式のバルブであり、上記油路 54から分岐された油 路 55を介して駆動室 VIに作用する油圧信号とこの駆動室 VIに対向する側に設け られたバネ S4との力関係によって図 4及び図 5における上位置 (A回路)と下位置(B 回路)とに切換えられる。
[0076] 具体的には、油路 55が高圧になった時に駆動室 VIとパネ S4との駆動室 VIにか
力る油圧の駆動力とバネ S4の力の関係が VI > S4になってバネ S4の力に抗して B 回路に切換わり、これによつて前記溝 5に連通した油路 54が油路 53を通じて駆動室 SV2に連通される。また、油路 55が低圧になった時に駆動室 VIにかかる油圧の駆 動力とバネ S4の力の関係が VI < S4になってバネ S4の力で A回路に切換わり、これ によって油路 53がタンク Tに連通された油路 56と連通されて駆動室 SV2が低圧に導 力、れる。
[0077] 一方、スプール 51の一端部側(駆動室 SV1側)には、等間隔を隔てて 4つのロック 溝 57a、 57b, 57c, 57d力 S形成されてレヽる。
[0078] 前記保持バルブ 40は、上記スプール 51の移動に伴ってロック溝 57a dのいずれ 力、 1つのロック溝に係止して当該スプール 51をその位置で保持するためのものであ る。
[0079] 具体的には、例えば図 5に示すようにロック溝 57bを係止した状態では、当該ロック 溝 57bの周囲に面して環状のロック室 41が配されており、このロック室 41とバルブ本 体 42が揷通孔 43を通じて連通されている。一方、バルブ本体 42にはピストン 44が 設けられており、このピストン 44の一端面にロックピン 45が上記挿通孔 43を挿通する 形で突設されている。
[0080] また、バルブ本体 42には、そのロックピン 45側に油路 26から分岐された油路 46が 連通されるとともに、ピストン 44を挟んでロックピン 45と反対側にパネ S5が設けられ ている。
[0081] 従って、油路 46が低圧の時にはバネ S5の力によりロックピン 45がロック溝側に移 動してそこに対畤して配置されている例えばロック溝 57bなどに当該ロックピン 45の 先端部 45aが係止してスプール 51を保持する。また、油路 46が高圧の時にはバネ S 5の力に杭してロックピン 45がバルブ本体 42側に移動してロック溝 57bなどから離脱 することによってスプール 51の移動がフリーな状態になる。
[0082] また、図 6に示すように、ロックピン 45の途中部には、溝 45bが形成されており、上 述のようにロックピン 45の先端部 45aがロック溝 57bなどに係止した際には、その溝 4 5bを通じてロック室 41が揷通孔 43を通じてタンク Tに連通された油路 47に連通され るようになっている。
[0083] そして、上記ロック室 41は図 5に示すように油路 48を通じて前記油路 55に連通さ れている。これにより、上述したようにロックピン 45がロック溝 57bなどに係止した際に は、前制御バルブ 60の駆動室 VIの流体をタンク Tに逃がす。即ち、ロックが効いて レ、る状態では駆動室 VIは低圧であり前制御バルブ 60は A回路となる。
[0084] さらに、前記スプール 51の他端部側には、所定間隔を隔てて環状の溝 58、 59が 形成されており、これら溝 58、 59はスプール 51内に形成された連通孔 70によって連 通されている。
[0085] 溝 58は、油路 71を通じて溝 7に連通されるとともに、油路 72を通じて制御バルブ 2 1の駆動室 CV1に連通されてレ、る。
[0086] 溝 59は、前記スプール 51が移動して前記保持バルブ 40により保持された際に、シ リンダ室 C1に形成された溝 8、 8a、 8bに連通された油路 73、 74、 75のいずれか 1つ の油路と連通するようになっている。
[0087] つまり、スプール 51に連通された油路 73、 74、 75の当該連通部間の間隔が前記 ロック溝 57a— dの中心間の間隔と同じに設定されている。例えば、ロック溝 57aに口 ックピン 45が係止された状態では溝 59が通路 75と連通し、ロック溝 57cにロックピン 45が係止された状態では溝 59が通路 73と連通することになる。
[0088] これに対して溝 58は、ロック溝 57dにロックピン 45が係止された状態で溝 59がいず れの油路 73、 74、 75と連通していない場合でも油路 71、 72と連通するようにその幅 が大きく設定されている。
[0089] 次に、このように構成された打撃装置 1の動作について説明する。
[0090] まず、ストローク制御バルブ 50が図 4及び図 5に示すように保持バルブ 40のロックピ ン 45がロック溝 57bに係止した状態にある場合において、油圧ポンプ Pから作動流 体を導入する。この際、制御バルブ 21は駆動室 CV1が低圧であるのに対して駆動 室 CV2が油路 22を通じて高圧になることから A回路の状態になり、また、前制御バル ブ 60は、駆動室 VIが上述の通り低圧になっているため A回路の状態になっている。
[0091] このように各バルブが配置されている状態で作動流体を導入すると、圧油は油路 2 0、 23を通じて溝 9から収容室 11に導入される。これにより大径部 2bの受圧面 PS2 に高圧が作用して打撃ピストン 2がガス室 C3に封入されたガスを圧縮しながら図 4及
び図 5において左側に移動する戻り行程を行う。
[0092] そして、溝 9が溝 8aと連通する位置まで大径部 2bの受圧面 PS2が後退すると、溝 8 aから油路 74、溝 59、連通孔 70、溝 58、油路 72を通じて制御バルブ 21の駆動室 C VIに高圧が導入される。これにより制御バルブ 21が B回路に切換わり、打撃ピストン 2は打撃行程に移行する。
[0093] この打撃行程時において、保持バルブ 40には通路 26、 46を通じて高圧が導入さ れ、この作用でピストン 44がバネ S5の力に杭して後退することでロックピン 45がロッ ク溝 57bとの係止を解除してスプール 51がフリーな状態になる。この際、前制御バル ブ 60は、溝 5が打撃ピストン 2により収容室 10との連通を閉鎖されているため依然 A 回路になっている。尚、この時ロックピン 45の先端部 45aによりロック室 41と低圧油路 47との連通は遮断される。
[0094] そして、打撃行程を行っている打撃ピストン 2がチゼル 3を打撃する直前に溝 7と溝 6が環状溝 12を通じて連通される。これにより、制御バルブ 21の駆動室 CV1が油路 71、スプール 51の溝 58、油路 72を通じて低圧に開放され、制御バルブ 21は駆動 室 CV2に作用する高圧によって A回路に切換わり始める。
[0095] しかし、この時には打撃ピストン 2は打撃方向に十分に加速されており、上記制御 バルブ 21が A回路に切換わる前にチゼル 3を打撃する。
[0096] 一方、上述した溝 7と溝 6とが連通するのと略同時に閉鎖されていた溝 5が溝 4と収 容室 10を通じて連通し、溝 5から油路 54を通じて前制御バルブ 60の駆動室 VIに高 圧が導入される。これにより前制御バルブ 60が B回路に切換わる。
[0097] ところで、上述のようにしてチゼル 3が打撃対象物を打撃した時、当該打撃対象物 の硬さによって打撃ピストン 2は次回の打撃行程に移行するまでの戻り行程のスト口 ークが以下に示すように異なる。この異なる戻り行程のストロークは、ストローク制御バ ルブ 50によって制御される。
[0098] まず、打撃対象物が硬い場合について説明する。
[0099] この場合、チゼル 3が打撃対象物を打撃すると当該チゼル 3は打撃対象物に食込 まない。このようにチゼル 3の変位がない場合には、打撃ピストン 2もチゼル 3の打撃 方向にこれ以上変位することがなぐ図 4に示すような理論的打撃位置 (正規の打撃
位置) Lの状態になる。
[0100] この際、打撃ピストン 2によってチゼル 3に伝達された衝撃力は打撃対象物からその 多くの割合で反射され、このチゼル 3を通じて大きな戻り方向の力が打撃ピストン 2に 返される。この為、打撃ピストン 2は非常に短時間の間にその運動方向を変えて戻り 行程を始める。しかし、打撃ピストン 2の受圧面 PS2かかる作動流体は、依然として溝 9を通じて油路 23に向力、う運動を保持しており、一方、打撃ピストン 2の受圧面 PS1 にかかる作動流体は打撃方向の運動を保持している。このため受圧面 PS1に作用 する圧力が急激に上昇するとともに、受圧面 PS2に作用する圧力が減圧される。
[0101] そして、このような圧力状態は、収容室 10においては溝 5から油路 54、 B回路の前 制御バルブ 60、油路 53を通じてストローク制御バルブ 50の駆動室 SV2に伝達され るとともに、収容室 11においてはブレーキ室 15から通路 52を通じてストローク制御バ ルブ 50の駆動室 SV1に伝達される。なお、油路 54を通じて駆動室 SV2に一度入つ た流体は、制御バルブ 21が A回路に切換わるタイミングに合わせてピストン 2が溝 5 を閉じているため、影響を受けることはない。
[0102] これによりスプール 51が高圧の駆動室 SV2側から低圧の駆動室 SV1側にバネ S3 の力に杭して図 4及び図 5において左側に大きく移動する。
[0103] この直後、保持バルブ 40のストッパピン 45は、制御バルブ 21の A回路への切換わ りによって油路 26、 46が低圧になることから、スプール 51側に突出するように移動す る。
[0104] このストッパピン 45の移動により、図 6に示すようにロック室 41がストッパピン 45の溝 45b、挿通孔 43、油路 47を通じてタンク Tに連通するため、前制御バルブ 60の駆動 室 VIの高圧流体が油路 48、ロック室 41等を通じて上記タンク Tに逃がされる。これ により前制御バルブ 60はバネ S4の力によって A回路に切換えられるとともに、スプー ル 51は駆動室 SV1とバネ S3の作用によりその作用方向(図 4及び図 5において右側 )に移動することになり、この移動によってストツバピン 45の先端部 45aと隣接して配 置されている例えばロック溝 57dに当該先端部 45aが係止して当該スプール 51を保 持する。
[0105] これにより、溝 7のみが油路 71、スプーノレ 51の溝 58、油路 72を通じて制御バルブ
21の駆動室 CV1と連通し、溝 8、 8a、 8bはスプール 51の溝 59との連通が遮断され た状態になる。
[0106] 従って、スプール 51が上述したような位置に配置されている状態で打撃ピストン 2 が戻り行程を行うと、溝 9が溝 7と連通する位置まで大径部 2bの受圧面 PS2が達する まで戻り行程を行い、当該溝 7から駆動室 CV1に高圧を導入して制御バルブ 21を B 回路に切換えることによって打撃ピストン 2が打撃行程に移行することになる。つまり、 この場合の打撃ストロークは、前述したストッパピン 45がロック溝 57bに係止してスプ ール 51を固定した状態よりも長くなり、硬い打撃対象物に対して大きな衝撃エネルギ 一を与えて打撃することになる。
[0107] 逆に、対象物が柔らかい場合には、打撃ピストン 2の衝撃エネルギーはチゼル 3を 通じて打撃対象物の破砕に使われて当該打撃ピストン 2にはその反動が殆ど返って こなレ、。従って、打撃ピストン 2の受圧面 PS1と受圧面 PS2とにかかる圧力変動は、 上述した打撃対象物が硬い場合のような高低差よりも小さくなる。
[0108] よって、スプール 51は、打撃対象物の柔らかさに応じて発生した圧力の高低差によ る駆動室 SV1 +バネ S3と駆動室 SV2との力関係に基づいて移動し、ストッパピン 45 がロック溝 57a— cのいずれかに係止して保持され、このスプール 51の位置に基づい て次回のストロークが決定される。
[0109] 例えば、ストッパピン 45がロック溝 57aに係止した場合には、溝 8bが油路 75、溝 59 、連通孔 70、溝 58、油路 72を通じて駆動室 CV1と連通された状態となり、この結果 、溝 9が溝 8bと連通する位置まで大径部 2bの受圧面 PS2が戻り行程を行った後に 打撃行程に移行する。つまり、最少のストロークで打撃行程を行うことになる。
[0110] このように打撃ピストン 2による打撃時において、受圧面 PS1に作用する収容室 10 内の圧力と、受圧面 PS2に作用する収容室 11内の圧力との差に基づいて、次回の 打撃ストロークを本例では 4段階に自動的に制御することができる。
[0111] これにより打撃作業時における打撃対象物の変動などに対しても自動的に打撃スト ロークを変えて効率よく破砕することができる。
[0112] また、上述したような複数段のストローク制御ができれば、打撃対象物をかなり細か く破砕する必要がある場合おいても、大型の打撃装置を用レ、も当該破砕を行うことが
でき非常に有用である。
[0113] なお、本例では打撃ピストン 2を 4段階にストローク制御するものに述べた力 スト口 ーク制御は、 4段階に限らず、 2段階や 3段階もしくは 4段階以上にすることもできる。 この場合、ストローク制御しょうとする段数に応じてスプール 51のロック溝の数ゃシリ ンダ室 C1の溝の数などを設ければよい。
[0114] なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなぐ他のいろいろな 形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示 にすぎず、限定的に解釈してはならなレ、。本発明の範囲は特許請求の範囲によって 示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されなレ、。さらに、特許請求の範囲 の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
[0115] また、この出願は、 2003年 12月 17曰に日本で出願された特願 2003—419561号 に基づく優先権を請求する。これに言及することにより、その全ての内容は本出願に 組み込まれるものである。
産業上の利用可能性
[0116] 本発明に係る液圧式打撃装置は、一般に建設'土木などの分野の機械に利用可 能である。