WO2005050292A1 - 眼用レンズの着色方法 - Google Patents

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Kazuhiko Nakata
Hiroaki Suzuki
Yasuhiko Suzuki
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    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/021Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses with pattern for identification or with cosmetic or therapeutic effects

Definitions

  • An aspect 7 of the present invention is the method for coloring an ophthalmic lens according to the aspect 7, wherein the surface cracks are generated by utilizing ablation by laser light applied to the dye plate. Is the feature. (Embodiment 9 of the present invention)
  • an ophthalmic lens formed of a water-containing material it is possible to apply coloring to an ophthalmic lens in a dry state, but it is possible to add an appropriate ratio.
  • An ophthalmic lens in a state of being swelled by being hydrated, preferably in a state of being substantially completely swollen, is used. It is desirable to color the glass. This avoids discoloration that may occur due to swelling as compared to when the ophthalmic lens in a dry state is colored, and also reduces the coloring area when the ophthalmic lens in the swollen state is used. Advantages such as dimensional accuracy and sharpness of the outer edge can be advantageously secured.
  • reference numeral 10 denotes an ophthalmic lens such as an intraocular lens, which is disposed so as to be superimposed on the surface 16 of the dye plate 14 on one surface 12 to be colored. ing.
  • the overlapping surfaces 12 and 16 of the ophthalmic lens 10 and the dye plate 14 may have a small gap of 1.0 mm or less, but the color elements scattered from the dye plate 14 may be present.
  • a predetermined laser light source 18 transmits the ophthalmic lens 10 through the ophthalmic lens 10 and irradiates the dye plate 14 with laser light 20 so that the dye is dyed from the dye plate 14.
  • the particles 22 can be scattered to be transferred to the surface 12 of the ophthalmic lens 10 and injected into the ophthalmic lens 10 for coloring.
  • the irradiation center axis (irradiation direction) 36 of the laser light 30 is It is desirable to incline in the radius direction of the coloring position rather than the lens optical center axis 34, and it is particularly preferable to incline the surface portion to be colored on the surface 12 of the ophthalmic lens 10 as shown in the figure.
  • the laser beam 30 is irradiated from a direction substantially coinciding with the radius of curvature. this This makes it possible to irradiate the laser beam 30 more uniformly, efficiently, and stably to the position intended for coloring.

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Abstract

 本発明は、コンタクトレンズや眼内レンズ等において、文字や記号等のマーキングや所定領域への着色など、レンズ成形後に事後的な着色処理を施すに際して利用できる、レーザー光を利用した従来にない新規な着色方法を提供することを、目的とする。 かかる目的を達成するために、本発明においては、色素を含む材料からなる色素プレート14をコンタクトレンズ等の眼用レンズ10の一方の面12に重ね合わせるように配設する。そして、かかる状態下で、色素プレート14にレーザー光20を照射して、色素プレート14から眼用レンズ10に色素を移行させて眼用レンズ10に着色を施すようにした。

Description

明 細 書 眼用レンズの着色方法 技術分野
本発明は、 コンタク ト レンズや眼内レンズ, 角膜インプラント等のよ うに眼球に対してその内部や表面に直接に装用される眼用レンズに対 して、 レンズが完成したあとから事後的に着色することの出来る、 眼用 レンズに対する新規な着色方法に関するものである。 背景技術
上述の如き眼用レンズは、 可視光線に対する透過性が要求されること は勿論であるが、 紫外線等からの眼の保護やファッショ ン性の向上, レ ンズ識別用の表示など、 さまざまな目的で着色されることが多い。また、 眼用レンズにおける着色材の種類や着色の濃度, 着色の部位, 大きさ等 に関しては、 着色の目的等に応じて、 各種のものが存在している。
ところで、 着色された眼用レンズを得るに際しては、 予めレンズ材料 に染料や顔料等の着色材を含有させることも考えられるが、 特定の部位 だけを着色する場合などにおいては、 レンズ製造上の理由のほか、 多様 な要求に対して個別的に対応するため等の目的から、 レンズの完成後に、 事後的に着色することが必要とされる場合がある。
具体的には、 例えば、 コンタク トレンズにおいて、 表裏や左右の判別 のためにマーキングを施す場合が挙げられる。 かかるマーキングは、 特 定の文字や記号を付することによって行われるものであり、 例えば特許 文献 1 (特公平 5— 6 7 9 3 2号公報) に示されているように成形型に 刻印しておいた文字等をコンタク ト レンズの成形時に転写したり、 特許 文献 2 (特公昭 6 2— 3 7 3 6 8号公報) に開示されているように完成 したコンタク トレンズにレーザービームで刻印することによつてマー キングすることも考えられるが、 コンタク トレンズ表面にマーキングの 凹部が存在すると、 装用感が悪化したり、 そこに異物が堆積し易い等と いう問題がある。 そこで、 コンタク トレンズを部分的に着色して視認可 能な文字等を表示することによってマーキングを施すことが検討され ているのである。
ところが、 従来から知られている染色や印刷による着色マーキング方 法では、 コンタク トレンズのポリマー中に侵入し易い特定の染料を採用 するものであることから、 ポリマー中への分散の制御が難しく、 分散し た染料による悪影響も懸念される場合があった (後記の特許文献 3, 特 許文献 4, 特許文献 5 , 特許文献 6を参照)。 また、 特にハードタイプ のコンタク ト レンズでは、 染料が内部に侵入し難いことから、 着色マー キングし難く、 或いは染色が薄くなつたり、 脱色や剥離によって十分な 耐久性が得られ難いという問題があった。 更に、 レーザービームや U V 光などの光線を用いてコンタク トレンズの特定部位を変色させて着色 マーキングする方法も提案されているが、 特定のレンズ材料を採用した り感光物質をレンズ材料に含有させたりする必要があることから実用 的ではない (後記の特許文献 7を参照)。
また、 コンタク トレンズ等の眼用レンズに対して、 レンズ成形後に任 意の色に着色することの出来る技術は未だ提供されていないのが現状 であり、 ましてや、 眼用レンズにおける特定の領域だけに対してレンズ 完成後に着色することは、 従来技術において極めて困難であった。 それ 故、 例えば、 近用部と遠用部を備えたバイフォーカルタイプのコンタク トレンズレンズにおいて、 レンズ完成後に遠用部だけを着色することな どは、 従来技術において決して容易ではなかったのである。 (特許文献 1 ) 特公平 5— 6 7 9 3 2号公報
(特許文献 2) 特公昭 6 2— 3 7 3 6 8号公報
(特許文献 3) 特開昭 6 2— 1 8 6 2 2 1号公報
(特許文献 4) 特開平 4一 2 7 0 3 1 2号公報
(特許文献 5) 特開昭 6 1— 2 1 1 3 8 2号公報
(特許文献 6 ) 特開昭 6 2— 3 1 8 2 1号公報
(特許文献 7) 特開昭 6 4— 1 3 5 2 0号公報 発明の開示
(発明が解決しようとする課題)
ここにおいて、 本発明は上述の如き事情を背景として為されたもので あって、 その解決課題とするところは、 各種の眼用レンズに対して、 レ ンズが完成したあとから事後的に着色することが出来、 眼用レンズの材 料の種類等に拘わらず、 高度の耐久性をもって着色することの出来る、 眼用レンズの技術分野において全く新規で且つ極めて有用な着色方法 を提供することにある。
(課題を解決するための手段)
以下、 このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載 する。 なお、 以下に記載の各態様において採用される構成要素は、 可能 な限り任意の組み合わせで採用可能である。 また、 本発明の態様乃至は 技術的特徴は、 以下に記載のものに限定されることなく、 明細書全体お よび図面に記載されたもの、 或いはそれらの記載から当業者が把握する ことの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解さ れるべきである。
(本発明の態様 1 )
本発明の態様 1の特徴とするところは、 色素を含む材料からなる色素 プレートを眼用レンズの一方の面に重ね合わせるように配設して、 該色 素プレートにレーザー光を照射することにより、 該色素プレートカゝら該 眼用レンズに該色素を移行させて該眼用レンズに着色を施す眼用レン ズの着色方法にある。
このよ うな本態様に従えば、 コンタク ト レンズや眼内レンズ等の眼用 レンズに対して、 その製造後において事後的に、 任意の領域に任意の形 状と色をもって着色することが可能となる。 なお、 レーザービームを利 用した眼用レンズへの着色技術としては、 前述の特許文献 2や特許文献 7に開示されているものが従来から存在するが、 特に、 本発明方法の着 色技術にあっては、 特許文献 2に開示されている如きレーザービームを 利用したレンズ着色技術に比して、 レンズ表面に刻印等の大きな凹部を 形成するものでなく略平滑なレンズ表面が維持されることから、 レンズ の強度低下等といった不具合が問題となることがなく、 また、 特許文献 7に開示されている如きレーザービームを利用したレンズ用着色技術 に比して、 眼用レンズの材料による特別な制限を受けることもないので ある。
なお、 グラビア印刷に代表される印刷画像形成の技術分野では、 特開 平 8— 1 0 6 0 0 6号公報ゃ特開平 8 - 1 0 4 0 5 8号公報に記載さ れているように、 色素を含むソースフィルムにターゲットフイルムを重 ね合わせて、 レーザー光を照射することにより レーザーァプレーシヨ ン を生じさせてターゲッ トフィルムに色素転写するフィルム印刷法や、 了 ブレーションしきい値以下の強度のレーザー光を照射することにより 色素を未分解のままでターゲッ トフィルムに注入するフィルム印刷法 力 既に提案されていた。 しかしながら、 これらは専ら色調の再現性が 重視される印刷原版や液晶ディスプレイ等表示体用のカラーフィルタ への適用技術として提供されていたものに過ぎず、 全く技術分野が異な り、 生体に直接に装用されるコンタク トレンズ等の眼用レンズにおける 着色に関しては、 採用される材料が特徴的であることや生体への影響が 重視される等といった要求特性が相違する異分野であることもあって、 これまで適用の検討すら為されていないのが実情であり、 眼用レンズの 分野では、 専ら、 前述の如き眼用レンズの分野に特有のマーキング方法 力 採用されていたのである。
このような状況下、 本発明者は、 コンタク トレンズ等の眼用レンズに おける着色に際して、 レーザーアブレーションを利用してコンタク トレ ンズに色素転写したり、 アブレーショ ンしきい値以下の強度のレーザー 光を照射して色素を未分解のままでコンタク トレンズに注入する技術 を適用することの有効性について着目し、 実験および検討を繰り返した 結果、 そのようなレーザー光を利用した色素の転写や注入が、 特別な各 種高分子材料からなるコンタク ト レンズの着色に有効であり、 特に、 表 面の平滑性が要求されるコンタク トレンズにおいてその表面を略平滑 こ維持したままに後工程で着色することが可能であると共に、 色素の拡 散も制御することが容易であって、 従来技術の染色に比して高い安全性 も得られるなどということを新たに見い出し得たのであって、 特殊な技 術分野であるコンタク トレンズ等の眼用レンズにおいてこそ、 かくの如 さレーザー光を利用した色素の転写や注入による特定の着色技術が非 常に有効な着色方法であるという、 新たな知見を得るに至ったのである。 そして、 本発明は、 このような新たな知見に基づいて完成されたもので あって、 特に、 以下に述べるような各種の態様において、 一層有利に実 施され得ることとなる。
(本発明の態様 2 )
本発明の態様 2は、 前記態様 1に従う眼用レンズの着色方法であって、 前記レーザー光として、 前記色素プレートにおけるアブレーションしき い値以下の強度のものを該色素プレートに照射することを、 特徴とする。 (本発明の態様 3 )
本発明の態様 3は、 前記態様 1又は 2に従う眼用レンズの着色方法で あって、 前記レーザ光として拡散型のものを採用し、 前記眼用レンズに おける光学部の少なく とも一部の領域に対して着色を施すことを、 特徴 とする。
(本発明の態様 4 )
本発明の態様 4は、 前記態様 1乃至 3の何れかに従う眼用レンズの着 色方法であって、 前記着色部位が前記眼用レンズにおいて局部的とされ て、 前記着色により 目視可能なマーキングを該眼用レンズに施すことを、 特徴とする。
(本発明の態様 5 )
本発明の態様 5は、 前記態様 4に従う眼用レンズの着色方法であって、 前記眼用レンズにおける光学部を外れた周辺部に対して前記マーキン グを施すことを、 特徴とする。
(本発明の態様 6 )
本発明の態様 6は、 前記態様 5に従う眼用レンズの着色方法であって、 前記眼用レンズの前記周辺部における前記マーキングを施す位置にお いて、 そこに照射される前記レーザ光の照射方向を、 該眼用レンズの光 学中心軸よりも該マーキングを施す位置での該眼用レンズの表面の曲 率半径方向に傾斜させることを、 特徴とする。
(本発明の態様 7 )
本発明の態様 7は、 前記態様 4乃至 6の何れかに従う眼用レンズの着 色方法であって、 前記眼用レンズにおける前記一方の面に表面亀裂を発 生させて、 該表面亀裂に対して前記色素を入り込ませるようにして移行 させることを、 特徴とする。 (本発明の態様 8 )
本発明の態様 7は、 前記態様 7に従う眼用レンズの着色方法であって、 前記表面亀裂を、 前記色素プレートに照射されるレーザー光によるアブ レーションを利用して、前記表面亀裂を発生させることを、特徴とする。 (本発明の態様 9 )
本発明の態様 9は、 前記態様 8に従う眼用レンズの着色方法であって、 前記レーザー光として集光型のものを採用し、 前記色素プレート上に集 光させるようにすることを、 特徴とする。
(本発明の態様 1 0 )
本発明の態様 1 0は、 前記態様 4乃至 9の何れかに従う眼用レンズの 着色方法であって、 前記表面亀裂の深さを 5 0 / m以下とすることを、 特徴とする。
(本発明の態様 1 1 )
本発明の態様 1 1は、 前記態様 1乃至 1 0の何れかに従う眼用レンズ の着色方法であって、 前記眼用レンズにおける前記色素の移行領域を、 該眼用レンズの前記一方の面の表面から 5 0 μ m以下とすることを、 特 徴とする。
(本発明の態様 2 )
本発明の態様 1 2は、 前記態様 1乃至 1 1の何れかに従う眼用レンズ の着色方法であって、 前記レーザー光としてパルスレーザー光を採用す ることを、 特徴とする。
(本発明の態様 1 3 )
本発明の態様 1 3は、 前記態様 1乃至 1 2の何れかに従う眼用レンズ の着色方法であって、 前記眼用レンズにおける一方の面に対して前記色 素プレートを実質的に密接して重ね合わせた状態下で、 該色素プレート に対して前記レーザー光を照射することを、 特徴とする。 (本発明の態様 1 4 )
本発明の態様 1 4は、 前記態様 1乃至 1 3の何れかに従う眼用レンズ の着色方法であって、 前記レーザー光を前記眼用レンズを透過させて前 記色素プレートに照射することを、 特徴とする。
(本発明の態様 1 5 )
本発明の態様 1 5は、 前記態様 1乃至 1 4の何れかに従う眼用レンズ の着色方法において、 前記眼用レンズが含水性材料で形成されたもので あって、 該眼用レンズを含水せしめた状態下で前記レーザー光を照射し て該眼用レンズに着色を施すことを、 特徴とする。
(本発明の態様 1 6 )
本発明の態様 1 6は、 前記態様 1乃至 1 5の何れかに従う眼用レンズ の着色方法であって、 前記眼用レンズを液中に浸漬せしめた状態下で前 記レーザー光を照射して該眼用レンズに着色を施すことを、 特徴とする。
(本発明の態様 1 7 )
本発明の態様 1 7は、 前記態様 1乃至 1 6の何れかに従う眼用レンズ の着色方法であって、 前記色素プレートとして、 フタロシアニン系の色 素を含むものを採用することを、 特徴とする。
(本発明の作用 ·効果)
上述の本発明の態様 1乃至 1 7の各一つに記載の本発明方法に従え ば、 何れも、 レーザー光を利用することによって、 眼用レンズにおける 任意の形状や領域に対して色素を被着させることが出来るのであり、 従 来のレーザービームによる刻印方法のようにレンズ表面に大きな凹部 を形成することなく、 実質的な平滑なレンズ表面を維持したままで、 レ ンズ成形後において事後的に、 各種の文字や記号等のマーキングを施し たり、 従来では極めて困難であった限定領域のみに着色することなどが、 極めて容易に実現可能となるのである。 特に、 前述の本発明の態様 2に記載の着色方法に従えば、 レンズ表面 に対して実質的に何等の変化を伴うことなく、 色素を注入することが出 来るのであり、 しかも、 レーザー光でエネルギーを与えられてレンズ内 に注入された色素は、 従来の単純な染色方法による着色に比して、 その 後における不必要なレンズ内での拡散が抑えられることから、 人体の眼 に直接に装用される眼用レンズにおいても、 色素による問題が有利に回 避され得ると共に、 体液に晒されたり頻繁な洗浄が繰り返されるような 装用状態下でも、 良好な着色効果が長期間に亘つて有利に維持され得る のである。
また、 前述の本発明の態様 8に記載の着色方法に従えば、 レンズ表面 に対して実用上で十分な平滑性が認められる程度の微小な亀裂が生ぜ しめられて、 そこに色素が入り込むことで保持され得ることから、 亀裂 によって色素のレンズ内への侵入が促進されると共に、 たとえレンズ内 に侵入しなくても色素が亀裂内に機械的にも保持されることとなる。 そ れ故、 上述の本発明の態様 2に記載の着色方法と同様に、 コンタク トレ ンズゃ眼内レンズ等の眼用レンズにおいて、 極めて優れた着色効果が発 揮され得るのである。 図面の簡単な説明
第 1図は、 本発明に従うレーザー光を用いた着色方法を実施するため の一態様をモデル的に示す説明図である。
第 2図は、 本発明に従うレーザー光を用いた着色方法を実施するため の別の態様をモデル的に示す説明図である。
第 3図は、 本発明に従うレーザー光を用いた着色方法を実施するため の更に別の態様をモデル的に示す説明図である。
第 4図は、 本発明に従うレーザー光を用いた着色方法を実施するため の更に別の態様をモデル的に示す説明図である。
第 5図は、 本発明に従うレーザー光を用いた着色方法を実施するため の更に別の態様をモデル的に示す説明図である。
第 6図は、 本発明の第 1実施例において着色されたハードコンタク ト レンズの着色部位を示す顕微鏡写真である。
第 7図は、 本発明の第 2実施例において着色されたソフトコンタク ト 'の着色部位を示す顕微鏡写真である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明を更に具体的に明らかにするために、 本発明の実施形態 について説明する。
先ず、 前述の 「発明の開示」 の欄における本発明の態様 1乃至 1 5に おいて採用される色素プレートを構成する色素としては、 着色機能を有 する染料や顔料であって人体に対する毒性のないものであれば採用可 能であるが、 色彩ゃ透孔性, 入手のし易さ, 取扱い易さの他、 採用する 波長域のレーザー光の吸収特性などを考慮して、 適当なものが選択され る。 なお、 本発明における色素とは、 通常の色材の分野でいう色素にと どまらず、 紫外線から近赤外線の波長域、 好ましくは波長 (え) が 1 9 0〜 1 1 0 0 n mの範囲内に、 光線吸収の極大域をもった物として定義 される。 従って、 可視光線の領域内にとどまらず、 赤外線を吸収, 反射 する化合物や、 紫外線を吸収, 反射する化合物も、 本発明における色素 の範疇に含まれる。
より具体的には、 本発明における色素としては、 例えば、 フタロシア ニン系色素やァゾ系色素, アントラキノン系色素, 蛍光色素, 各種重合 性色素とモノマーの共重合体などが好適に採用される他、 各種無機顔料 や U V吸収剤、 近赤外吸収剤などを色素として採用することも可能であ る。 なお、 蛍光色素としては、 フエニルメタン系ゃキサンテン系, チア ゾール系, チアジン系の蛍光染料等が例示されると共に、 U V吸収剤で ある色素としては、 ベンゾフエノ ン系, トリァゾール系, 各種重合性吸 収剤とモノマーの共重合体などが採用され得る。勿論、 これらの色素は、 必要に応じて複数種類を混合して用いることも可能である。
そして、 このような色素は、 例えば適当な大きさの粒子状としたもの を加圧成形して一体的なプレート構造体とすることによって、 色素プレ トとして用いられる。 なお、 かかる色素プレー トの加圧成形に際して は、 色素に対して適当な結合剤や接合剤, 増量剤等が必要に応じて添加 されて均一混合される。 用いられる結合剤等としては、 例えばォレフィ ン系樹脂やスチレン系樹脂, アク リル系樹脂, ビュル系樹脂, ポリアミ ド系樹脂,ポリエステル系樹脂, フエノール樹脂,シリ コーン樹脂など、 色素が機能する波長域の光線に対して光線透過率の高い有機高分子化 合物が、 好適に採用される。
なお、 色素プレートに採用される色素や、 それに添加される上記結合 剤等としては、 照射されるレーザー光のエネルギーを吸収するものが、 特に好適に採用される。 蓋し、 照射されるレーザー光のエネルギーを吸 収することによって、 それが運動エネルギーとして色素プレートの微粒 子に与えられて、 色素プレートからの色素の効率的な飛散が実現される と考えられるからである。
また、 色素プレートは、 上述の如き加圧成形による他、 例えば色素を 適当な溶剤溶液中に均一に分散させたり溶解させたものを用い、 それを 適当なプレート基板上にキャスティングゃコ一ティング, スピンコ一テ イング, デイツビング等で付着させた後、 乾燥等によって溶剤を除去し て得ることも可能である。 その際に用いられるプレート基板の形成材料 は、 後述するレーザー光を色素プレート側から照射する場合には、 レー ザ一光の透過率の高いものとして、 例えばガラスや石英等が好適に採用 される。
特に、 プレー ト基板上に色素プレートを積層形成することにより、 色 素プレートを十分に薄肉とすることが出来る。 即ち、 目的とする着色の 程度にもよるが、 色素プレートは、 一般に、 0 . 1〜 5 0重量%の色素 濃度において、 0 . 1 μ m以上の色素層の厚さ寸法があれば着色を行う ことが可能であり、 一般に 1 μ m〜 1 m mの肉厚寸法で形成されること から、 プレート基板を採用することによって、 無駄なく且つ十分な肉厚 寸法の色素プレートを、 取扱い等に良好な強度を確保しつつ有利に得る ことが出来るのである。
一方、 本発明が適用される眼用レンズとしては、 眼内レンズやコンタ ク トレンズが例示的に挙げられるが、 特にコンタク トレンズとしては、 ハードタイプとソフ トタイプの何れも対象となる。 即ち、 眼用レンズは 元来、 可視光線に対して高い透過率を有するものであることから、 本発 明においては、 材質等による制限を特に受けることなく、 各種の眼用レ ンズが対象となり得る。 具体的には、 P H E M A (ポリハイ ド口キシェ チルメタクリ レート) や P V P (ポリ ビュルピロリ ドン) 等からなる含 水性ソフ トコンタク トレンズや、 アタ リルゴムゃシリ コーン等からなる 非含水性ソフ トコンタク ト レンズ, フッ素化合物や P MM A (メタク リ ル榭脂) 等からなるハードコンタク ト レンズ、 或いはシリ コーンゃァク リル系のエラス トマ一等からなる眼内レンズなどの何れに対しても、 適 用可能である。
なお、 含水性の材料で形成された眼用レンズに対して本発明を適用す るに際しては、 乾燥状態にある眼用レンズに対して着色を施すことも可 能であるが、 適当な割合まで含水させて膨潤させた状態、 好ましくは略 完全に膨潤させた状態の眼用レンズを採用し、 かかる膨潤状態の眼用レ ンズに対して着色を施すことが望ましい。 これにより、 乾燥状態の眼用 レンズに着色した場合に比して、 膨潤に起因して発生するおそれのある 色落ちが回避されると共に、 膨潤状態での眼用レンズの使用時における 着色領域の外縁部の寸法的精度や鮮明度が有利に確保され得るなどの 利点が期待できる。
そして、 予め所定の材料を用いて目的とする光学特性を備えた形状で 成形された眼用レンズに対して、 上述の如き色素プレートを用いて事後 的に着色を施すに際しては、 レーザ光が用いられる。 かかるレーザー光 としては、 波長 (え) が 2 8 0〜 1 6 00 n mのものが好適に採用され る。 用いる色素プレー トの色素材料によって最適な波長が異なるが、 特 に眼用レンズを透過させてレーザー光を照射する場合には、 この波長域 を外れると、 上述の如き一般に採用される眼用レンズ材料によるレーザ 一光線の吸収率が大きくなつてしまうおそれがある。 好適なレーザー光 源と しては、 エキシマ (X e C 1 ) レーザー, ァレキサン ドライ ト レー ザ一, N d— YAGレーザー, Y AG 2倍波, Y AG 3倍波, N d—ガ ラスレーザー, チタン .サファイアレーザーなどが挙げられるが、 特に 眼用レンズ側からレーザー光を照射する場合には、 眼用レンズ材料によ る吸収の問題を考慮して、 2 8 0〜 1 6 0 0 n mのレーザー光を採用す ることが望ましく、 更に、 眼用レンズに UV吸収剤等が添加されている 場合には、 UV吸収剤等によるレーザー光の吸収の問題を回避するため に、 有効波長 (え) が 4 0 0〜 1 2 0 0 n mのレーザー光を効率的に得 るために、 N d— YAGレーザーまたは Y AG 2倍波が一ザを採用する ことが望ましい。
而して、 このようなレーザー光源によって得られるレーザー光を、 眼 用レンズの着色面に重ね合わせるように配設した色素プレートに対し て照射して、 色素プレートの色素を眼用レンズに移送させることによつ て、 眼用レンズへの着色を行う。
ここにおいて、 眼用レンズに重ね合わせた色素プレートに対するレー ザ一光の照射は、 大気中で行うことも可能であるが、 例えば蒸留水や適 当な浸透圧に調整された水などの適当な液中に眼用レンズと色素プレ ートの重ね合わせ部位を配して行っても良い。 具体的には、 眼用レンズ と色素プレートを重ね合わせたものを、 適当な液体を収容せしめたセル 内で位置固定して浸漬せしめた状態で、 レーザー光を外部からセル内に 照射して行うことが出来る。 これにより、 レーザー光の色素プレートや 眼用レンズに対する照射条件を調節したり、 レーザー光によって色素プ レートから飛散する色素の飛散特性を調節したり、 後述する眼用レンズ 表面に対する微小亀裂の発生を調節したり、 などすることもできる。 特 に、 含水材料からなる眼用レンズを着色するに際しては、 眼用レンズを 水中に浸漬させた状態で着色することによって、 膨潤状態での着色作業 が有利に実現され得る。
また、 レーザー光の照射によって色素を色素プレートから眼用レンズ に移行させる方法乃至は原理としては、 二種類あり、 それらの何れを採 用することも可能であるが、 何れの方法乃至は原理を採用するかによつ て、 好ましいレーザー光の照射態様等が異なることとなる。
具体的には、 第一の方法は、 前述の 「発明の開示」 の欄における本発 明の態様 2に示されているように、 レーザー光として、 色素プレートに おけるアブレーショ ンしきい値以下の強度のものを採用して色素プレ 一トに照射するものである。 このような低強度のレーザー光を採用すれ ば、 色素プレートに存在する色素粒子が、 溶融や分解を殆ど生ずること なく元来の色を高度に保持したままの状態で飛散せしめられて眼用レ ンズに移行して堆積或いは侵入することにより、 眼用レンズに着色が施 されることとなる。 なお、 採用されるレーザー光は、 色素プレートから 色素を飛散させて眼用レンズに移行させるために、 色素プレートにおけ る色素の飛散しきい値以上に設定されることは言うまでもないが、 好適 には、 色素プレートにおけるァプレーションのしきい値の 7 0 %以上の 強度に設定される。 これにより、 色素プレートから飛散した色素を眼用 レンズの内部に効率的に侵入させて着色することが可能となる。
なお、 アブレーシヨンしきい値は、 色素プレートに対して一義的に定 義できるものではないが、 本発明では、 使用する色素プレートに対して 使用するレーザー光を 1ショ ッ ト照射し、 その色素プレートを接触型の 表面形状測定装置 (例えば、 S L O A N社製の D E K T A K 3 0 3 0 S T (商標名)) によって観察した時、 レーザー光の照射面に 0 .
以上の形態変化が起こり得る照射表面での最小のレーザー光強度 (m J / c m 2 ) を、 アブレ一ションしきい値 1 というものとする。
このよ うな第一のレーザー照射の一態様が、 第 1図にモデル的に例示 されている。 かかる図中、 1 0は、 眼内レンズ等の眼用レンズであり、 その着色すべき一方の面 1 2において、 色素プレート 1 4の表面 1 6に 対して重ね合わせられるようにして配設されている。 なお、 眼用レンズ 1 0と色素プレート 1 4の重ね合わせ面 1 2 , 1 6は、 1 . 0 mm以下の 僅かな隙間が存在していても良いが、 色素プレート 1 4から飛散した色 素を眼用レンズ 1 0内に効率的に注入させるためには、 実質的に密着状 態とすることが望ましい。 そして、 図示されているように、 所定のレー ザ一光源 1 8から、 眼用レンズを 1 0を透過させて色素プレート 1 4に レーザー光 2 0を照射させることにより、 色素プレート 1 4から色素 2 2を飛散させて眼用レンズ 1 0の表面 1 2に移行させ、 眼用レンズ 1 0 内に注入させて着色することが出来るのである。
なお、 このようにして眼用レンズ 1 0を着色して特定の記号や文字を 表示するには、 例えばレーザー光 2 0の色素プレート 1 4に対する照射 14955
•16- 位置を目的とする表示形態に沿って移動させることによって、 或いは目 的とする表示形態に対応したマスキングを採用してレーザ一光 2 0を 色素プレート 1 4に照射することによって、 実現可能である。
また、 眼用レンズの表面に対して一層広い領域に着色する必要がある 場合には、 例えば第 2図に示されているように、 拡散光学系 2 4等によ つて得られた拡散レーザー光 2 6を採用して、 色素プレート 1 4におけ る広い領域に対して略均一にレーザー光 2 6を照射して、 コンタク トレ ンズ等の眼用レンズ 2 8の表面 1 2の広範囲に色素 2 2を移行させて 注入することも可能である。
一方、 第二の方法は、 前述の 「発明の開示」 の欄における本発明の態 様 8に示されているように、 レーザー光として、 色素プレートにおける アブレーシヨンしきい値より大きな強度のものを採用して色素プレー トに照射するものである。 このよ うな高強度のレーザー光を採用すれば、 色素プレートに存在する色素粒子が、 レーザーァプレーシヨ ン (レーザ 一爆触) によって、 分解し或いは適当な条件下では未分解のまま飛散せ しめられて眼用レンズに移行して堆積或いは内部に侵入することによ り、 眼用レンズに着色が施されることとなる。
なお、 かかる第二の方法において採用されるレーザー光は、 前述の第 —の方法と同様な各種レーザーが採用可能であるが、 第一の方法と異な り、 その強度が、 採用する色素プレートに応じて、 そのアブレーシヨ ン のしきい値より大きな値に設定される。 好適には、前述の 「発明の開示」 の欄における本発明の態様 7に示されているように、 眼用レンズの着色 表面に対して表面亀裂を発生させ得るだけのレーザーアブレーション が生ぜしめられ得る強度が採用される。 また、 より好適には、前述の「発 明の開示」 の欄における本発明の態様 1 0に示されているように、 かか る表面亀裂が眼用レンズの表面から 5 0 μ m以下となるように、 更に好 適には 1 0 μ m以下となるように、 レーザー光の強度が設定される。 こ れにより、 眼用レンズの表面に発生した亀裂を通じて、 そこに飛散した 色素を眼用レンズの内部に確実に侵入させて保持せしめることが可能 となる。
具体的には、 採用される眼用レンズ材料や色素プレー ト材料によって 異なるが、 レーザー光源を含む装置コス ト等も考慮して、 一般に、 照射 される色素プレート表面でのレーザー光のエネルギー量が、 0. 5〜 5 0 0 m J / c m2 となるように設定される。 特に眼用レンズ側への適当 な作用を考慮すると 4〜 1 2 0 m j / c m2 のエネルギー量が色素プ レート表面で得られるようにすることが望ましく、 また、 眼用レンズ表 面に適当な大きさの亀裂を生ぜしめるためには、 4〜 2 O m j Z c m2 のエネルギー量が色素プレー ト表面で得られるようにすることが望ま しい。
すなわち、 このように眼用レンズの表面に対して、 装用感等に関して 表面の平滑性が実質的に損なわれない程度の微小な亀裂を発生させて、 そこに顔料や染料等を侵入させて保持せしめることにより、 確実に且つ 物理的にも色素をレンズ内部に侵入させて保持せしめることが出来る のであり、 特に、 局部的着色による文字や記号等の識別表示が、 極めて 有利に実現可能となるのである。 なお、 かかる亀裂は、 着色表示の良好 な視認性を確保すると共に、 必要以上の大きさの亀裂に起因する眼用レ ンズの汚れを防止するために、 より好ましくは、 0. 5〜 5 / mの深さ 寸法に設定されると共に、 幅寸法も好ましくは 6 0 μ m以下、 より好ま しくは 5〜 2 0 μ mに設定される。
このような第二のレーザー照射態様が、 第 3図にモデル的に例示され ている。 なお、 かかる図中では、 前記第 2図と同様な構造とされた部材 および部位に対して、 それぞれ、 第 2図と同一の符号を付することによ り、 その詳細な説明を省略する。 特に第 3図に示された態様では、 前述 の 「発明の開示」 の欄における本発明の態様 9に示されているように、 そのレーザー光源 1 8から照射されるレーザー光 3 0 と して集光型の ものが採用されており、 色素プレート 1 4におけるその表面 1 6近くに 集光するように設定されている。 これにより、 眼用レンズ 1 0の表面 1 2の着色部位に対して表面亀裂を発生させ得るだけのレーザーアブレ ーシヨンを、 色素プレート 1 4の表面 1 6に対して効率的に生ぜしめる ことが可能となる。
なお、 眼用レンズ 1 0 と色素プレート 1 4の重ね合わせ面 1 2, 1 6 は、 1 . O mm以下の僅かな隙間が存在していても良いが、 レーザーアブ レーシヨンによって色素プレート 1 4から飛散した色素を眼用レンズ 1 0に対して効率的に被着させると共に、 かかるレーザーアブレーショ ンによって眼用レンズ 1 0の表面 1 2に適当な亀裂を効率的に発生さ せるためには、 1 0 μ πι以上で且つ 0 . 5 mm以下の隙間の大きさに設定 することが望ましい。
また、 上述の第一のレーザー照射態様と第二のレーザー照射態様との 何れにおいても、 前述の 「発明の開示」 の欄における本発明の態様 1 2 に示されているように、 そのレーザー光源 1 8から照射されるレーザー 光としては、 パルスレーザー光が好適に採用される。 蓋し、 パルス幅や 回数を制御することによって、 色素プレート 1 4に作用せしめるェネル ギーを容易に調節することが出来るからである。 なお、 パルス幅として は、 色素プレート 1 4に対して適当なエネルギーを効率的に及ぼして色 素の移行を実現するために、 1 s より も短いことが望ましく、 装置コ ス ト等を考慮すると、 1 n s以上で且つ 1 μ s未満のパルス幅が好適に 採用される。 また、 照射するパルス回数も、 多くなると色素プレートへ のエネルギー蓄積が問題となる場合があることからり、 一般に、 1〜3 0ショ ッ トが望ましく、 より好適には 1〜 1 0ショ ッ トでパルスレーザ 一光 2 0 , 2 6 , 3 0が照射される。
さらに、 上述の第一のレーザー照射態様と第二のレーザー照射態様と の何れにおいても、 第 1図〜第 3図では、 何れも、 眼用レンズ 1 0側か ら、 該眼用レンズ 1 0を透過させてレーザー光 2 0, 2 6, 3 0が色素 プレート 1 4に照射されていたが、 色素プレート 1 4が十分に薄肉であ り、 また前述の如く色素プレート 1 4が適当なプレート基板上に膜状に 成形された場合には該プレート基板がレーザー光を透過し得るもので あれば、 色素プレート 1 4側からレーザー光を照射させることも可能で ある。
また、 第 3図では、 眼用レンズ 1 0として、 例えばコンタク ト レンズ 等の湾曲した部分球殻形状のものが示されており、 その球状凹面 1 2側 に色素プレート 1 4を重ね合わせて、 レーザー光 3 0を照射する態様が 示されていたが、 その他、 例えば第 4図に示されているように、 コンタ タ トレンズ等の眼用レンズ 1 0における球状凸面 3 2側に色素プレー ト 1 4を重ね合わせるように配設して色素プレート 1 4にレーザー光 3 0を照射することによって、 眼用レンズ 1 0の球状凸面側に着色する ことも、 同様に可能である。
なお、 第 3図や第 4図に示されているように、 眼用レンズ 1 0におい て着色する表面 1 2, 3 2がレンズ光学中心軸に対して傾斜している場 合には、 前述の 「発明の開示」 の欄における本発明の態様 6に記載の如 く、 例えば、 第 5図に示されているように、 レーザー光 3 0の照射中心 軸 (照射方向) 3 6を、 該レンズ光学中心軸 3 4よりも着色位置の曲率 半径方向に向けて傾斜させることが望ましく、 特に好適には、 図示され ている如く、 眼用レンズ 1 0の表面 1 2において着色する表面部位の曲 率半径と略一致する方向からレーザー光 3 0が照射せしめられる。 これ により、 着色を目的とする位置に、 レーザー光 3 0を、 一層均一且つ効 率的にしかも安定して照射することが可能となる。
以上、 本発明の実施形態について詳述してきたが、 本発明は、 かかる 実施形態の記載によって限定されるものでない。 また、 本発明の構成お よび作用効果をより明確にするために、 以下に幾つかの実施例を示すが、 本発明がこれらの実施例によって限定的に解釈されるものでないこと は、 言うまでもない。
(実施例)
(第 1実施例)
眼用レンズとしてのコンタク トレンズに対して、 その光学部の中央部 分に対してボイント的な着色を行う試験を実施した。 試験体であるコン タク ト レンズは、 株式会社メュコンからメニコン Z (商標) と して市販 されている、 P MM A (メタクリル樹脂) を材料とした非含水タイプの ハードコンタク ト レンズであり、 乾燥状態で使用した。 用いた色素は、 セイカゲン一 O—ブルー L o t 9 1 1 0 0 1の粉体であり、 これを加 圧成形することによってプレート状としたものを色素プレートと して 採用した。 そして、 この色素プレートをハードコンタク ト レンズの一方 の面に対して実質的に密着状態で重ね合わせて保持せしめた状態下で、 レーザー光を照射した。 採用したレーザー光は、 波長が 1 0 6 4 n mの Y A Gレーザーを採用した。 また、 レーザー光は、 前述の第 3図に示さ れているように集光型のものを採用し、 コンタク トレンズを透過させて 色素プレートにおいてコンタク トレンズに重ね合わせられた側の表面 近くに集光するように焦点を合わせて照射した。 その際のレーザー光の 照射条件は、 色素プレートにレーザーアブレーションが生ぜしめられる ように、 色素プレート表面において 4 . 0 m J Z c m 2の強度となるよ うに設定し、 パルス幅が 4 n s のパルスレーザーを 5 ショ ッ ト照射した。 これにより、 得られたコンタク トレンズの着色状態の顕微鏡写真 (力 ラー) を第 6図に示す。 かかる顕微鏡写真にも示されているように、 コ ンタク トレンズの表面には、 レーザーアブレーショ ンによって表面面積 が Ι Ο Ο μ πιΧ Ι Ο θ Αί m程度の領域に色素の転写による着色が認め られた。 また、 コンタク トレンズにおける着色部位には、 深さが 3 m 程度で表面面積が 1 5 i mX 1 5 i m程度の亀裂が認められ、 この亀裂 を中心として放射状に着色していることが確認された。 なお、 この着色 は、 亀裂部分以外においても、 その後のコンタク ト レンズの水による洗 浄ゃ、 ハー ドコンタク トレンズ用洗浄保存液による洗浄によっても除力、 れないことを確認した。
(第 2実施例)
第 1実施例と同様にコンタク トレンズの光学部の中央部分に対して ボイント的な着色を行う試験を実施した。 試験体であるコンタク ト レン ズは、 株式会社メニコンからメニコンソフ ト 7 2 (商標) として巿販さ れている、 DMMA (ジメチルァクリルァミ ド) と N— VP ( N—ヒ、、二 ルピロリ ドン) の共重合体の材料とした含水タイプのソフ トコンタグ ト レンズを採用した。 このソフ トコンタク トレンズを十分に膨潤せしめた 後に、 一方の面の水分を良く拭き取って色素プレートに対して実質^に 密着状態で貼り合わせ、 それを蒸留水で満たした石英セル内に設置して、 レーザー光の照射位置にセッ トした。 その他、 用いた色素プレートや採 用したレーザー光、 および着色処理条件は、 前記第 1実施例と同一であ る。
これにより、 得られたコンタク トレンズの着色状態の顕微鏡写真 (力 ラー) を第 7図に示す。 かかる顕微鏡写真にも示されているように、 コ ンタク ト レンズの表面には、 レーザーアブレーシヨンによって表面面積 が 2 0 μ πιΧ 2 0 ;α m程度の領域に色素の転写による着色が認められ た。 また、 コンタク トレンズにおける着色部位には、 深さが 3 程度 で表面面積が 1 5 μ ηιΧ 1 5 μ m程度の亀裂が認められ、 この亀裂の內 部だけでなく レンズ内にも色素が入り込んで着色していることが確認 された。 なお、 この着色は、 その形態から、 亀裂部分から入り込んだ色 素がコンタク トレンズ内に侵入して拡散したものと考えられる。

Claims

請 求 の 範 囲
1 . 色素を含む材料からなる色素プレートを眼用レンズの一方の面に重 ね合わせるように配設して、 該色素プレートにレーザー光を照射するこ とにより、 該色素プレートから該眼用レンズに該色素を移行させて該眼 用レンズに着色を施すことを特徴とする眼用レンズの着色方法。
2 . 前記レーザー光として、 前記色素プレートにおけるアブレーシヨン しきい値以下の強度のものを該色素プレートに照射する請求項 1に記 載の眼用レンズの着色方法。
3 . 前記レーザー光として拡散型のものを採用し、 前記眼用レンズにお ける光学部の少なく とも一部の領域に対して着色を施す請求項 1又は 2に記載の眼用レンズの着色方法。
4 . 前記着色部位が前記眼用レンズにおいて局部的とされて、 前記着色 により 目視可能なマーキングを該眼用レンズに施す請求項 1乃至 3の 何れかに記載の眼用レンズの着色方法。
5 . 前記眼用レンズにおける光学部を外れた周辺部に対して前記マーキ ングを施す請求項 4に記載の眼用レンズの着色方法。
6 . 前記眼用レンズの前記周辺部における前記マーキングを施す位置に おいて、 そこに照射される前記レーザー光の照射方向を、 該眼用レンズ の光学中心軸よりも該マーキングを施す位置での該眼用レンズの表面 の曲率半径方向に傾斜させる請求項 5に記載の眼用レンズの着色方法。
7 . 前記眼用レンズにおける前記一方の面に表面亀裂を発生させて、 該 表面亀裂に対して前記色素を入り込ませるように して移行させる請求 項 4乃至 6の何れかに記載の眼用レンズの着色方 fe。
8 . 前記表面亀裂を、 前記色素プレートに照射されるレーザー光による アブレーションを利用して、 前記表面亀裂を発生させる請求項 7に記載 の眼用レンズの着色方法。
9 . 前記レーザー光として集光型のものを採用し、 前記色素プレート上 に集光させるようにする請求項 8に記載の眼用レンズのマーキング方 法。
5 1 0 . 前記表面亀裂の深さを 5 0 ni以下とする請求項 4乃至 9の何れ かに記載の眼用レンズの着色方法。
1 1 . 前記眼用レンズにおける前記色素の移行領域を、 該眼用レンズの 前記一方の面の表面から 5 0 μ m以下とする請求項 1乃至 1 0の何れ かに記載の眼用レンズの着色方法。
10 1 2 . 前記レーザー光としてパルスレーザー光を採用する請求項 1乃至
1 1の何れかに記載の眼用レンズの着色方法。
1 3 . 前記眼用レンズにおける一方の面に対して前記色素プレートを実 質的に密接して重ね合わせた状態下で、 該色素プレートに対して前記レ 一ザ一光を照射する請求項 1乃至 1 2の何れかに記載の眼用レンズの 15 着色方法。
1 4 . 前記レーザー光を前記眼用レンズを透過させて前記色素プレート に照射する請求項 1乃至 1 3の何れかに記載の眼用レンズの着色方法。
1 5 . 前記眼用レンズが含水性材料で膨成されたものであって、 該眼用 レンズを含水せしめた状態下で前記レーザー光を照射して該眼用レン
20 ズに着色を施す請求項 1乃至 1 4の何れかに記載の眼用レンズの着色 方法。
1 6 . 前記眼用レンズを液中に浸漬せしめた状態下で前記レーザー光を 照射して該眼用レンズに着色を施す請求項 1乃至 1 5 の何れかに記載 の着色方法。
•25 1 7 . 前記色素プレートと して、 フタロシア-ン系の色素を含むものを 採用する請求項 1乃至 1 6の何れかに記載の眼用レンズの着色方法。
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