WO2005015375A1

WO2005015375A1 - 力覚フィードバック装置

Info

Publication number: WO2005015375A1
Application number: PCT/JP2004/009926
Authority: WO
Inventors: Ivan Poupyrev; Shigeaki Maruyama; Tyler Daniel
Original assignee: Sony Corporation; Sony Computer Entertainment Inc.
Priority date: 2003-08-06
Filing date: 2004-07-12
Publication date: 2005-02-17
Also published as: US20070182708A1; JP2005056267A

Abstract

　本発明は、ユーザがボタン等を操作したときの力覚を認識できようにした力覚フィードバック装置を備えるシステムであり、このシステムは、本体部（１０）と、本体部とインタフェースするためにユーザが入力操作を加える操作部（２０）と、インタフェース及びアプリケーションプログラムの現時点での状態に応じた画像を表示するための表示部（３０）とを備えている。操作部は、ユーザの入力操作を受け付けるインタフェース要素（２２）と、当該操作部へ入力操作を加えているユーザへ対する力覚フィードバックを生成するためのピエゾアクチュエータ（２１）とを備えている。ピエゾアクチュエータは、インタフェース要素に装着されている。

Description

明細書

カ覚フィードバック装置

技術分野

[0001] 本発明は、カ覚フィードバックをユーザに提示することが可能な装置に関し、特に、スィッチ、ボタン、ジョイスティック等のようにユーザの指によって直接操作されるヒユーマンインタフェースコントロール装置のためのカ覚フィードバック装置に関する。

本出願は、日本国において 2003年 8月 6日に出願された日本特許出願番号 2003 —287988を基礎として優先権を主張するものであり、この出願は参照することにより、本出願に援用される。

背景技術

[0002] カ覚フィードバックは、ボタンやジョイスティックのような様々なコントロール装置にとつて重要な要素機能の 1つである。通常、ゴムパッド等のような機械的なスィッチや機構は、カ覚フィードバックを提示するために用いられている。これら従来のコントロール装置においては、カ覚フィードバックの種類が変わることはなぐまたユーザインタフェース要素を操作した場合の感触をより効果的にユーザに提示するために、コンビユータのアプリケーションプログラムを用いて変更させることもできない。

フォースジョイスティック（force joystick)にカ覚フィードバック機能を追加した例として、キャンべノレシー、エスザィ、ケーメイ、ピ一'マダリオ著「感じているものは見えているものに違いない：トラックポイントにフィードバックを加える」、インターァクト 99 、 1999年、 p. 383-390 (Campbell, C" S. Zhai, K. May, P. Maglio. What you feel must be what you see: adding tactile feedback to the trackpoint. in Interact'99. 1999 p. 383-390)に開示されるものがある。

さらに、カ覚フィードバック機能を有するマウスのボタンの例として、ェムァカマツ、エスサトウ著「カ覚フィードバックを有するマルチモードマウス」，インターナショナノレ一ジャーナルォブヒューマン一コンピュータスタディ、 1994年、 40 (3)、 ρ· 443— 453 (A amatsu, M., S. bato, A multi-modal mouse with tactile and force feedback. International Journal of Human-Computer Studies, 1994. 40(3): p. 443-453)に不されたものがある。

これら文献に開示された例では、提示できる振動周波数の帯域が制限されているソレノイド素子が用いられており、また、そのソレノイド素子は大きすぎて、ゲーム用コントロール装置のジョイスティックやカメラ装置のボタン等のような小型の装置に装着することはできなレ、。また、これらの装置では、カ覚フィードバックと入力された力の大きさとの関連付けはなされていない。

携帯電話やゲームコントローラでは振動発生用のモータが利用されている。例えば、カ覚フィードバックを提示するための 2つの振動発生用モータを備えたゲームコントローラがある。このような振動発生用モータは、非対称的なシャフトを備え、所定の回転速度を超えた場合に振動が開始される。し力、しながら、このような振動発生用モータは反応が非常に遅ぐ迅速な応答を必要とするインタラクティブな用途で利用するのは難しい。また、特にゲーム等の用途では、高周波振動は効果的なフィードバックとはならない。

そして、ェムヨシエ、エッチャ入エッチイワタ著「ジャイロ装置を用いた非接地型カ覚提示装置の開発」、ヒューマンインタフェース学会議事録、 2001年、 p. 25-3 0 (Yoshie, M., Yano, ri.， Iwata, Η·, Development of non-grounded force display using gyro moments. Proceedings of Human Interface Society Meetin

g. 2001. pp. 25-30)、ワイフクイ、エスニシハラ、ケィナカタ、ェヌナカムラ、ジェィヤマシタ著「ハンドトルクフィードバック表示装置」アブストラクトアンドアプリケーシヨンズシーグラフ 01学会議事録、エーシーエム、 2001年、 p. 192 (Fukui, Y., Nishihara, S. , Nakata, .., Nakamura, N. , famashita, J. , Hand-held torque feedback display. Proceedings of SIGGRAPH01 Abstracts and Applications. 2001. ACM. pp. 192)において、トルクをベースにしたカ覚フィードバック装置が提案されている。これら文献に開示される技術では、回転モータが利用されており、該モータの回転を開始及び停止させた場合に発生するトノレクをフィードバックとして用いている。このような装置は、装置自体が大きぐ大きな質量を装着する必要があるため、ゲームコントローラの小さな部位に利用することが困難である。また、これら装置が発生できる力覚パターンは、非常に限定されている。さらに、モータの慣性のため、カ覚帯域が狭ぐその結果、主にカフイードバック装置に利用が限られている。

そして、マトリクス状に配置したピエゾァクチユエータによりユーザの手を直接刺激する技術力、ショルウイアツクアール、シーシエリック著「複雑な時空的パターンのスキン表現に対するコンピュータ制御のマトリクスシステム」、ビヘイバーリサーチメソズアンドインストラメンテイシヨン、 1981年、 13 (5)、 p. 667-673 (Cholewiak, R.，し. Shemck, A computer-controlled matrix system ror presentation to skin of complex spatiotemporal pattern. Behavior Research Methods and Instrumentation, 1981. 13(5): p. 667-673)において開示されている。このようなピエゾァクチユエータは単独で用いられ、スィッチやボタン等のようなインタフェースコントローラ機構とともに使用されることを目的としたものではない。

また、ボイスコイルを利用してカ覚フィードバックを生成する技術力、ェムフクモト、エストシアキ著「アクティブクリック：タツチパネル用カ覚フィードバック」、シーエッチアイ 2001議事録増補要約、 2001年，エーシーエム， p. 121-122 (Fukumoto, Μ·， I'oshiaki, S.， ActiveCnck: Tactile Feedback for Touch Panels. Proceedings of CHI'2001, Extended Abstracts. 2001. ACM. pp. 121-122)において開示されている。このようなカ覚フィードバックは局所的な振動に限定されている。さらにボイスコィノレは大きぐ通常、そのボイスコイルに特有な固有周波数での振動しか発生させることができない。したがって、カ覚フィードバックのパターンは限定的である。

特開平 11-212725号公報は、情報表示面へのユーザ入力を検出するとともに該ユーザ入力に応じたカ覚フィードバックを提示する複数の圧電素子を利用した情報表示装置及び操作入力装置が開示されている。この公報に開示される技術では、圧電素子を駆動するために高周波信号が供給され、カ覚フィードバックのための振動が発生される。

この特許公報に開示された技術において、圧電素子の振動振幅は小さぐまた、より大きなカ覚フィードバックを生成するための機構も開示されていなレ、。さらに、これら圧電素子自体で、より大きなカ覚フィードバックを生成するには、非常に大きな電圧が必要となる。また、上記特許文献 1には、 LCDへの適用方法だけが記載されており、所定の閾値値よりも大きな力で LCDディスプレイが押圧された場合、所定の大きさのカ覚フィードバックを提示するというシステムが開示されている。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] 本発明の目的は、上述したような従来の技術が有する問題点を解決することができる新規なカ覚フィードバック装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、ボタンやコントローラのようなヒューマンインタフェースコントロール装置に適用できるカ覚フィードバック装置、及び該カ覚フィードバック装置をヒユーマンインタフェースコントロール装置として備えるシステムを提供することにある。本発明の更に他の目的は、ユーザが容易に認識できる、より大きなカ覚フィードバックを提示できるカ覚フィードバック装置を提供することにある。

本発明の更に他の目的は、加えられたユーザの力とカ覚フィードバックとの対応させることができるカ覚フィードバック装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0004] 本発明に係るカ覚フィードバック装置は、ユーザによって直接操作されるインタフエース要素と、インタフェース要素上に配置されインタフェース要素を操作してレ、るユーザに対してカ覚フィードバックを提示するピエゾァクチユエ一タとを備えている。ピエゾァクチユエータは、円形形状の多層構造を有し、多層構造のうち上方に位置する複数層と下方に位置する複数層とにそれぞれ逆極性の電圧を印加した場合、上又は下方向へ向いたドーム形状へと、その形状が変化する。

本発明に係るカ覚フィードバック装置では、上方向のドーム形状と下方向のドーム形状との間での変化における振幅及び周波数のうち少なくとも一方は、インタフエ一ス要素を介したユーザの入力に応じて決定されることが好ましレ、。

また、カ覚フィードバック装置は、ユーザの入力操作時に加えられた力を検出するための力検出器をさらに備えてもよい。ここで、ユーザへ提示されるカ覚フィードバックは、検出された力と相関していることが好ましい。具体的には、上方向のドーム形状と下方向のドーム形状との間での変化における振幅及び周波数のうち少なくとも一方が、力検出器で検出された力に応じて決定されるカあるいは、インタフェース要素を介して入力されたユーザ入力に応じて決定されることがより好ましい。したがって、本発明に係るカ覚フィードバック装置によれば、ユーザが加えた力の大きさに応じて変化するカ覚的な応答を、ユーザが感じとることができる。

本発明に係るカ覚フィードバック装置に用いられるインタフェース要素とは、例えば、ゲーム機器用コントローラのジョイスティック型操作装置や、ボタンやスィッチを必要とする様々なタイプの消費者用機器に含まれてレ、る任意のボタン又はスィッチ装置等である。

また、本発明は、アプリケーションプログラム及びユーザインタフェースプログラムを実行する本体部と、本体部と離れて設けられ、アプリケーションプログラムの状態を制御するコントロール装置とを備えるシステムである、本発明が適用されたシステムにおいて、コントロール装置は、ユーザによって操作されるインタフェース要素と、インタフヱース要素上に配置されインタフェース要素を操作しているユーザに対して力覚フィードバックを提示するピエゾァクチユエ一タとを備える。ピエゾァクチユエータは、円形形状の多層構造を有し、多層構造のうち上方に位置する複数層と下方に位置する複数層とにそれぞれ逆極性の電圧を印加した場合、上又は下方向へ向いたドーム形状へと、その形状が変化する。

さらにまた、本発明に係るカ覚フィードバック装置は、以下の構成を備える。

すなわち、カ覚フィードバック装置は、

(a)スィッチ、ボタン、ジョイスティック等、ユーザの指によって直接操作されるヒユーマンインタフェースコントローラと、

(b)ヒューマンインタフェースコントローラに装着された円形形状を有する単層又は複数層のピエゾァクチユエータと、

(c)ピエゾァクチユエータで任意の振動を生じさせるための任意波形の駆動信号を生成するハードウェア部品及びソフトウェアシステムと、

(d)ヒューマンインタフェースコントローラ力、らの入力を受け付け、適切なカ覚フィードバックをユーザに提示するよう、ユーザインタフェース及びアプリケーションプログラムの現時点での状態に応じてハードウェア部品及び前記ソフトウェアシステムを制御するための他のソフトウェアシステム

とを備える。ここで、これらのソフトウェアシステムは、例えば、適切なアプリケーションプログラムを実行するコンピュータによって実現される。

発明の効果

[0005] 本発明によれば、ボタンやコントローラのようなヒューマンインタフェースコントロール装置に特に適用可能なカ覚フィードバック装置、及びカ覚フィードバック装置をヒュ一マンインタフェースコントロール装置として備えるシステムが提供される。

また、本発明によれば、ユーザが容易に認識できる、より大きなカ覚フィードバックを提示できるカ覚フィードバック装置が提供される。

さらにまた、本発明によれば、加えられたユーザの力とカ覚フィードバックとを対応させることができるカ覚フィードバック装置が提供される。

本発明の更に他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下において図面を参照して説明される実施の形態の説明から一層明らかにされるであろう。図面の簡単な説明

[0006] [図 1]図 1は、本発明に係るカ覚フィードバック装置を用いたシステムを示す概略プロック図である。

[図 2]図 2は、本発明に係るカ覚フィードバック装置を用いたシステムの他の例を示す概略ブロック図である。

[図 3]図 3Aは、本発明が適用されたピエゾァクチユエータを示す斜視図であり、図 3B は、本発明が適用されたピエゾァクチユエータが上方へ屈曲した状態を示す斜視図であり、図 3Cは、本発明に係るピエゾァクチユエータが下方へ屈曲した状態を示す斜視図である。

[図 4]図 4は、本発明に係るカ覚フィードバック装置に用いられる操作部の一例を示す断面図である。

[図 5]図 5は、本発明に係るカ覚フィードバック装置に用いられる操作部の他の例を示す斜視図である。

[図 6]図 6は、本発明を適用したゲーム用コントロール装置の一例を示す斜視図である。

発明を実施するための最良の形態以下、本発明の実施の形態を図面を参照して、より詳細に説明する。

(1)システム構成

まず、本発明を適用したシステム構成の一例を図 1を参照して説明する。このシステムは、図 1に示すように、本体部 10と、本体部 10とインタフェースするためにユーザが入力操作を加える操作部 20と、現時点でのインタフェース及びアプリケーションプログラムの状態に応じた画像を表示するための表示部 30とを備えている。

操作部 20は、ユーザの入力操作を受け付けるインタフェース要素 22と、この操作部 20へ入力操作をカ卩えているユーザに対するカ覚フィードバックを生成するためのピエゾァクチユエータ 21とを備えている。ピエゾァクチユエータ 21の詳細及び具体的な構成は以下に説明する。インタフェース要素 22は、例えば、ボタン、ジョイステイツク等のような任意のユーザインタフェースコントローラである。

ピエゾァクチユエータ 21は、インタフェース要素 22上に搭載されていることがより好ましレ、。し力し、操作部 20におけるピエゾァクチユエータ 21及びインタフェース要素 2 2の構成はある特定のものに限定されるのではなぐピエゾァクチユエータ 21で発生された機械的振動や揺動のようなカ覚フィードバックを、操作部 20に対して入力操作を加えてレ、るユーザの指や手へ伝えることができるものであれば、任意の構成をとること力 Sできる。

本体部 10は、ユーザの入力操作に応じてインタフェース要素 22から出力された信号を受け取るインタフェース制御部 12と、ピエゾァクチユエータ 21を駆動制御する力覚フィードバック制御部 11と、アプリケーションプログラム及びユーザインタフェースプログラムを実行するとともにユーザの入力操作に応じてピエゾァクチユエータ 21の動きを制御する制御信号をカ覚フィードバック制御部 11へ出力するアプリケーションプログラム及びユーザインタフェース部 13とを備えている。アプリケーションプログラム及びユーザインタフェース部 13は、アプリケーションプログラム及びユーザインタフエースプログラムを実行するための CPU及びメモリを備えるコンピュータにより実現されていてもよい。

図 1に示すシステムでは、ボタンを押す又はジョイスティックを動かす等して、ユーザ力 Sインタフェース要素 22を介してインタフェース制御部 12へ入力を行うと、ユーザはピエゾァクチユエータ 21からカ覚フィードバックを受ける。ピエゾァクチユエータ 21は

、制御信号を生成するカ覚フィードバック制御部 11により制御される。制御信号は、時間の関数となっている電圧信号であり、異なる入力操作に対してどのようなカ覚フイードバックが提示されるべきかを決定するインタフェース設計者によって定められた振幅、波形及び周期を有していてもよい。制御信号は矩形波、正弦波等であってもよい。

制御信号は、インタフェース制御部 12からの入力信号に応じてアプリケーションプログラム及びユーザインタフェースプログラムから生成されてもよレ、。制御信号は、このシステムで利用されているアプリケーションプログラム及びユーザインタフェースプログラムの現時点での状態と対応するよう生成される。

図 2は、本発明に適用したシステムの他の実施形態を示している。図 2に示すシステムは、図 1のシステムに含まれている構成要素に加えて、インタフェース要素 22に対しユーザが加えた力を検出するための力検出器 23及び測定部 14を備えている。力検出器 23には、圧力センサや、ユーザの力を直接的あるいは間接的に検出可能な他の任意のセンサが含まれてレ、てもよレ、。

図 2のシステムでは、入力操作時の力が測定部 14で計測され、インタフェース制御部 12からの信号とともに、アプリケーションプログラム及びユーザインタフェース部 13 に送られる。このシステムにおいて提示されるカ覚フィードバックは、ゲーム用コント口ーラのボタンやジョイスティックのような操作部 20に対してユーザが加えた力に相関している。

(2)カ覚インタフェースの部品及び構成

ピエゾァクチユエータ 21は、カ覚フィードバックの動力源であり、インタフェース要素 22の形状に対応又はそれに適合した形状を有する、単層又は複数層の圧電素子を備えている。

図 3Aにピエゾァクチユエータ 21の 1例を示す。この具体例においてピエゾァクチュエータ 21の主構成要素は、円形の屈曲型多層ピエゾァクチユエータであり、その層間に電極を挟み込んだ薄膜ピエゾセラミック材の多層構造を有している。

図 3Aに示すピエゾァクチユエータ 21は、例えばバイモルフ型であり、電極を間に挟んで張り合わされている上部ァクチユエータユニット 21aと下部ァクチユエ一タュニット 21bとから構成されている。これらユニットの各々は、層間に電極を挟み込んだピェゾセラミック材の多層膜構造を有してレ、る。

圧電材料は、印加された電圧の向きに応じて拡張又は縮小する。上部ァクチユエータユニット 21a及び下部ァクチユエータユニット 21bにそれぞれ逆極性の電圧を印加すると、一方が縮小すると同時に他方が拡張する。この結果、ピエゾァクチユエ一タ 21は全体して上側あるいは下側が伸びてドーム形状を形成する。例えば、図 3Aは、ピエゾァクチユエータ 21の電圧が印加されていないニュートラルな状態を示し、図 3 B及び図 3Cは、互いに逆極性の電圧が印加されたことに応じて屈曲している状態を示している。

図 3A 図 3Cに示すピエゾァクチユエータ 21は、円形形状を有する。なお、本発明に基づくピエゾァクチユエータ 21の形状は、この特定の例に限定されるものではない。例えば、このピエゾァクチユエータ 21が、以下に説明するようにインタフェース要素 22上に装着でき、かつ印加される駆動信号に応じて上方又は下方に向いたドーム形状となるように、その形状を変えることができるものであれば、楕円形でも他の任意の形状でもよい。

このピエゾァクチユエータ 21の各層に駆動信号を供給するための電極は、例えば複数の層を接続するスルーホール等を利用して、円形ピエゾァクチユエータ 21の周辺部あるいは中心部に装着する。この電極が屈曲時に、ピエゾァクチユエータ 21を傷つけないようにするため、ピエゾァクチユエータ 21の中央部分での変形量は他の部分よりも少ない。

ピエゾァクチユエータ 21に取り付けられている電極にユーザが気付かないようにするために、ピエゾァクチユエータ 21全体を、ピエゾァクチユエータ 21と同様に屈曲可能な樹脂等で覆ってもよレ、。また、ピエゾァクチユエータ 21を収容するためのケーシングを利用してもよレ、。ケーシングには、ピエゾァクチユエータ 21の中央部分の変位を可能とする構成を有していれば、任意のものを利用することができる。

ピエゾァクチユエータ 21が屈曲する場合の力は電圧に直接比例し、さらに多層構造の圧電素子が利用されることから、この実施形態のピエゾァクチユエータ 21は、ュ一ザが認識するに十分な大きさの振動によるカ覚フィードバックを提示することができる。

図 1に示すシステムを猛省する操作部 20の具体的構成の一例を図 4に示す。図 4 は、ピエゾァクチユエータ 204を備えたゲーム用のコントロール装置 200の一例を示してレ、る。ピエゾァクチユエータ 204は、上述したピエゾァクチユエータ 21と同様の構成を備えている。

ゲーム用のコントロール装置 200に含まれている筐体 203は、その中にピエゾァクチユエータ 204を保持し、保持したピエゾァクチユエータ 204が上方又は下方へ向いたドーム型を形成する場合の上下方向への屈曲を可能とする内部構成及び空間を備えている。ストッノ 201は、ユーザがゲーム用のコントロール装置 200を操作している場合にピエゾァクチユエータ 204が過度に屈曲されるのを防ぐためのものであり、筐体 203とピエゾァクチユエータ 204との間に設けられている。カバー 202は、ユーザが操作しやすぐかつユーザがピエゾァクチユエータ 204に直接触れることを避けるために設けられている。カバー 202には例えばゴム製のキャップを用いることができる。カバー 202を構成する部材には、ピエゾァクチユエータ 204により生成された振動を大きく減衰させなレヽ部材を用いることがより好ましレ、。

ピエゾァクチユエータ 204は、その中央部分が駆動信号に応じて上下に変位可能であるように、その周辺部分で筐体 203に取り付けられている。

ピエゾァクチユエータ 204は、例えば接着される力、粘着剤を用いて取り付けられるか、あるいは単に何らかの機械的構造により押さえ付けられている。例えば、ピエゾァクチユエータ 204を筐体 203の壁部分に形成された溝に動かないよう嵌め込む構成としてもよレ、。このような構造において必要とされる主たる条件は、ピエゾァクチユエ一タ 204の上下変位を可能とする一方で、ユーザが押圧した場合にピエゾァクチユエータ 204が過屈曲することを防止可能とすることである。この具体例においてストッパ 201を設けた理由の 1つはこの過屈曲の防止にある。

コントロール装置 200の構造としては、このような過屈曲ゃァクチユエータ表面に対して垂直ではない方向への屈曲が起こらないようにする構造が好ましい。さらに、ュ一ザがコントロール装置 200を操作した場合、ピエゾァクチユエータ 204の表面に対して垂直あるいは略垂直な方向にのみ力が作用するように、ピエゾァクチユエータ 20 4がコントロール装置 200に装着されていることがより好ましい。

スィッチやボタン（図示しなレ、）のようなインタフェース要素 22は、筐体 203内部に配置してもよぐあるいは、筐体 203の下方に配置し、ユーザがコントロール装置 200 を押した場合にオン Zオフできるようにしてもょレ、。

なお、ピエゾ素子それ自体を用いてもユーザの入力操作を計測することもできる。例えば、コントロール装置 200がユーザにより操作された場合、該コントロール装置 2 00に内蔵されたピエゾ素子は屈曲し、信号を生成する。この信号を用いて、コント口ール装置 200に対してユーザが加えた入力を検出することができる。もちろん、この同じピエゾ素子を用いてカ覚フィードバックを提示することもできる。

このピエゾァクチユエータが組み込まれた単純構成のボタンを形成する操作部 300 の一例を図 5に示す。図 5の例では、図 3A—図 3Cで示したような円形形状のピエゾァクチユエータ 302が、それと対応した円形形状を備えたボタン (インタフェース要素 22)に搭載されている。ピエゾァクチユエータ 302はカバー 303により覆われている。図 6は、本発明が適用されたピエゾァクチユエータをゲーム用コントローラ 400に組み込んだ装置の一例を示している。この例では、図 5の例と同様に、ゲーム用コント口ーラ 400に設けられたジョイスティックの操作部 301aに、ピエゾァクチユエータ 302a が搭載されている。さらに、例えばゴム等で構成されたカバー部材 303aをピエゾァクチユエータ 302aの上に配置する。

なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施例に限定されるものではなく、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなぐ様々な変更、置換又はその同等のものを行うことができることは当業者にとって明らかである。

産業上の利用可能性

本発明に係るカ覚フィードバックは、上述した例に限定されるものではなぐ例えば、 PDA,携帯電話、ウェアラブルコンピュータ、パーソナル音楽装置のリモートコントローラ等、機械的なスィッチやコントローラを必要とするモパイル装置や携帯装置等の他の用途にも適用可能である。特に、本発明に係るカ覚フィードバックは、ユーザにカ覚フィードバックを提示することができるゲーム用コントローラへの用途に適して

、

9Z6600請 Zdf/ェ:) d Z I S .CS10/S00Z OAV

Claims

請求の範囲

[1] 1.カ覚フィードバック装置において、

ユーザによって操作されるインタフェース要素と、

前記インタフェース要素上に配置され、該インタフェース要素を操作してレ、るユーザに対してカ覚フィードバックを提示するピエゾァクチユエ一タとを備え、

前記ピエゾァクチユエータは、円形形状の多層構造を有し、該多層構造のうち上方に位置する複数層と下方に位置する複数層とにそれぞれ逆極性の電圧を印加し、上又は下方向へ向いたドーム形状へと、その形状が変化することを特徴とする力覚フィードバック装置。

[2] 2.前記上方向のドーム形状と前記下方向のドーム形状との間での変化における振幅及び周波数のうち少なくとも一方は、前記インタフェース要素を介したユーザ入力に応じて決定されることを特徴とする請求項 1記載のカ覚フィードバック装置。

[3] 3.前記ユーザ入力操作時に加えられた力を検出する力検出器をさらに備え、前記上方向のドーム形状と前記下方向のドーム形状との間での変化における振幅及び周波数のうち少なくとも一方は、前記力検出器で検出された力に応じて決定されることを特徴とする請求項 1に記載のカ覚フィードバック装置。

[4] 4.前記インタフェース要素は、ジョイスティック型操作装置、ボタン装置及びスィッチ装置のいずれかであることを特徴とする請求項 1乃至 3のいずれ力、 1項に記載のカ覚フィードバック装置。

[5] 5.アプリケーションプログラム及びユーザインタフェースプログラムを実行する本体部と、該本体部と離れて設けられ、該アプリケーションプログラムの状態を制御するコントロール装置とを備えるシステムにおいて、

前記コントロール装置は、ユーザによって操作されるインタフェース要素と、前記ィンタフェース要素上に配置され、該インタフェース要素を操作してレ、るユーザに対してカ覚フィードバックを提示するピエゾァクチユエ一タとを備え、

前記ピエゾァクチユエータは、円形形状の多層構造を有し、該多層構造のうち上方に位置する複数層と下方に位置する複数層とにそれぞれ逆極性の電圧を印加し、上又は下方向へ向いたドーム形状へと、その形状が変化することを特徴とするシステム

Z6600請 Zdf/ェ:) d VI S.CS10/S00Z OAV