以下、添付図面に従って本開示の技術に係る撮像装置の実施形態の一例について説明する。
先ず、以下の説明で使用される文言について説明する。
CPUとは、“Central Processing Unit”の略称を指す。RAMとは、“Random Access Memory”の略称を指す。ROMとは、“Read Only Memory”の略称を指す。DRAMとは、“Dynamic Random Access Memory”の略称を指す。SRAMとは、“Static Random Access Memory”の略称を指す。
LSIとは、“Large−Scale Integration”の略称を指す。ASICとは、“Application Specific Integrated Circuit”の略称を指す。PLDとは、“Programmable Logic Device”の略称を指す。FPGAとは、“Field−Programmable Gate Array”の略称を指す。
SSDとは、“Solid State Drive”の略称を指す。DVD−ROMとは、“Digital Versatile Disc Read Only Memory”の略称を指す。USBとは、“Universal Serial Bus”の略称を指す。HDDとは、“Hard Disk Drive”の略称を指す。EEPROMとは、“Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory”の略称を指す。
CCDとは、“Charge Coupled Device”の略称を指す。CMOSとは、“Complementary Metal Oxide Semiconductor”の略称を指す。ELとは、“Electro−Luminescence”の略称を指す。A/Dとは、“Analog/Digital”の略称を指す。I/Fとは、“Interface”の略称を指す。UIとは、“User Interface”の略称を指す。
LVDSとは、“Low Voltage Differential Signaling”の略称を指す。PCI−eとは、 “Peripheral Component Interconnect Express”の略称を指す。SATAとは、“Serial Advanced Technology Attachment”の略称を指す。SLVS−ECとは、“Scalable Low Signaling with Embedded Clock”の略称を指す。MIPIとは、“Mobile Industry Prossor Interface”の略称を指す。
[第1実施形態]
一例として図1に示すように、スマートデバイス10は、筐体12を備えており、筐体12に撮像装置14が収容されている。撮像装置14は、第1撮像レンズ16及び第2撮像レンズ18を備えている。スマートデバイス10を縦置きの状態にした場合の筐体12の背面12Aの右上部において、第1撮像レンズ16及び第2撮像レンズ18は、鉛直方向に沿って既定の間隔(例えば、数ミリの間隔)で配置されており、背面12Aから露出している。
一例として図2に示すように、筐体12の前面12Bには、指示キー22及びタッチパネル・ディスプレイ24が設けられている。スマートデバイス10を縦置きの状態にした場合の前面12Bの下部には、指示キー22が配置されており、指示キー22の上方にタッチパネル・ディスプレイ24が配置されている。
指示キー22は、各種の指示を受け付ける。ここで言う「各種の指示」とは、例えば、ロック解除受付画面の表示の指示、各種メニューを選択可能なメニュー画面の表示の指示、1つ又は複数のメニューの選択の指示、選択内容の確定の指示、及び選択内容の消去の指示等を指す。なお、ロック解除受付画面とは、スマートデバイス10のロックを解除するための暗号を受け付ける画面を指す。
タッチパネル・ディスプレイ24は、ディスプレイ26及びタッチパネル28(図5も参照)を備えている。ディスプレイ26の一例としては、液晶ディスプレイが挙げられる。ディスプレイ26は、液晶ディスプレイではなく、有機ELディスプレイなどの他のディスプレイであってもよい。なお、ディスプレイ26は、本開示の技術に係る「表示部(ディスプレイ)」の一例である。
ディスプレイ26は、画像及び文字情報等を表示する。ディスプレイ26は、撮像装置14が撮像モードの場合に連続的な撮像により得られたライブビュー画像の表示に用いられる。また、ディスプレイ26は、静止画像用の撮像の指示が与えられた場合に撮像されることで得られた静止画像の表示にも用いられる。更に、ディスプレイ26は、撮像装置14が再生モードの場合の再生画像の表示及びメニュー画面等の表示にも用いられる。
タッチパネル28は、透過型のタッチパネルであり、ディスプレイ26の表示領域の表面に重ねられている。タッチパネル28は、指又はスタイラスペン等の指示体による接触を検知することで、ユーザからの指示を受け付ける。
一例として図3に示すように、スマートデバイス10は、撮像装置14の他に、コントローラ15及びUI系デバイス17を備えている。コントローラ15は、スマートデバイス10の電気系を制御する。コントローラ15は、撮像装置14及びUI系デバイス17に接続されている。UI系デバイス17は、ユーザからの指示を受け付けたり、ユーザに対して各種情報を表示したりするデバイスである。コントローラ15は、UI系デバイス17によって受け付けられた各種の指示の取得、及びUI系デバイス17の制御を行う。
撮像装置14は、被写体を撮像することで、被写体の画像を示す画像データを生成し、生成した画像データをコントローラ15に出力する。コントローラ15は、撮像装置14から入力された画像データに基づく画像をUI系デバイス17に対して表示させる。
撮像装置14は、第1撮像装置30、第2撮像装置32、及び信号処理回路34を備えている。信号処理回路34は、撮像装置14の後段に位置する電気回路である。具体的には、信号処理回路34は、第1撮像装置30の後段に位置する電気回路である。信号処理回路34は、通信ライン35を介してコントローラ15に接続されている。
第1撮像装置30は、第1撮像レンズ16及び第1撮像装置本体36を備えている。第1撮像レンズ16は、対物レンズ16A、フォーカスレンズ16B、及び絞り16Cを備えている。対物レンズ16A、フォーカスレンズ16B、及び絞り16Cは、被写体側から第1撮像装置本体36側にかけて、光軸L1に沿って、対物レンズ16A、フォーカスレンズ16B、及び絞り16Cの順に配置されている。フォーカスレンズ16B及び絞り16Cは、モータ等の駆動源(図示省略)からの動力を受けることで作動する。すなわち、フォーカスレンズ16B及び絞り16Cは、付与された動力に応じて光軸L1に沿って移動する。また、絞り16Cは、付与された動力に応じて作動することで露出を調節する。
第1撮像装置本体36は、第1撮像素子38及びメカニカルシャッタ40を備えている。第1撮像素子38は、後述の第2撮像素子52と隣接しており、第2撮像素子52よりも後段側の撮像素子である。第1撮像素子38は、本開示の技術に係る「複数の撮像素子」に含まれる撮像素子の一例であり、本開示の技術に係る「後段の撮像素子」及び「後段撮像素子」の一例である。
メカニカルシャッタ40は、モータ等の駆動源(図示省略)からの動力を受けることで作動する。第1撮像素子38は、受光面42Aを有する光電変換素子42を備えている。被写体を示す被写体光は、第1撮像レンズ16を透過し、メカニカルシャッタ40を介して第1撮像素子38の受光面42Aに結像される。光電変換素子42は、受光面42Aに結像された被写体光を光電変換することで、被写体の画像を示す第1画像データ70を生成する。
第1撮像素子38は、通信ライン44を介して信号処理回路34に接続されている。また、第1撮像素子38は、通信ライン46を介してコントローラ15に接続されている。第1撮像素子38は、通信ライン46を介してコントローラ15によって制御される。第1撮像素子38は、コントローラ15の制御下で、被写体を撮像する。また、第1撮像素子38は、被写体を撮像することで得た第1画像データ70を、通信ライン44を介して信号処理回路34に出力する。なお、通信ライン44は、本開示の技術に係る「伝送路」の一例である。
第2撮像装置32は、第2撮像レンズ18及び第2撮像装置本体50を備えている。第2撮像レンズ18は、対物レンズ18A、フォーカスレンズ18B、及び絞り18Cを備えている。対物レンズ18A、フォーカスレンズ18B、及び絞り18Cは、被写体側から第2撮像装置本体50側にかけて、光軸L2に沿って、対物レンズ18A、フォーカスレンズ18B、及び絞り18Cの順に配置されている。対物レンズ18A、フォーカスレンズ18B、及び絞り18Cは、光軸L2上において、対物レンズ16A、フォーカスレンズ16B、及び絞り16Cと同様の機能を有する。フォーカスレンズ18B及び絞り18Cは、光軸L2上において、フォーカスレンズ16B及び絞り16Cと同様に作動する。
第2撮像装置本体50は、第2撮像素子52及びメカニカルシャッタ53を備えている。第2撮像素子52は、第1撮像素子38と隣接しており、第1撮像素子38よりも前段の撮像素子である。第1撮像素子38及び第2撮像素子52は、本開示の技術に係る「複数の撮像素子」の一例であり、第2撮像素子52は、本開示の技術に係る「複数の撮像素子」に含まれる撮像素子の一例である。また、第1撮像素子38及び第2撮像素子52は、本開示の技術に係る「隣接する撮像素子」の一例である。また、第1撮像素子38と第2撮像素子52との位置関係において、第2撮像素子52は、本開示の技術に係る「前段撮像素子」の一例である。メカニカルシャッタ53は、メカニカルシャッタ40と同様の機能を有しており、メカニカルシャッタ40と同様に作動する。
第2撮像素子52は、受光面56Aを有する光電変換素子56を備えている。被写体を示す被写体光は、第2撮像レンズ18を透過し、メカニカルシャッタ53を介して第2撮像素子52の受光面56Aに結像される。光電変換素子56は、受光面56Aに結像された被写体光を光電変換することで、被写体の画像を示す第2画像データ80を生成する。
第2撮像素子52は、通信ライン54を介して第1撮像素子38に接続されている。また、第2撮像素子52は、通信ライン58を介してコントローラ15に接続されている。第2撮像素子52は、通信ライン58を介してコントローラ15によって制御される。第2撮像素子52は、コントローラ15の制御下で、被写体を撮像する。また、第2撮像素子52は、被写体を撮像することで得た第2画像データ80を、通信ライン54を介して第1撮像素子38に出力する。なお、通信ライン54は、本開示の技術に係る「伝送路」の一例である。
このように、第2撮像素子52の後段には第1撮像素子38が位置し、第1撮像素子38の後段には信号処理回路34が位置する。そして、第2撮像素子52は通信ライン54を介して第1撮像素子38に接続され、第1撮像素子38は、通信ライン44を介して信号処理回路34に接続されている。つまり、第1撮像素子38、第2撮像素子52、及び信号処理回路34は、通信ライン44,54によって直列に接続されている。
一例として図4に示すように、第1撮像素子38にはコントローラ15から通信ライン46を介して読出同期信号が入力される。読出同期信号には、垂直同期信号及び水平同期信号が含まれている。垂直同期信号は、光電変換素子42からの1フレーム毎の第1画像データ70の読み出しの開始タイミングを規定する同期信号である。水平同期信号は、光電変換素子42からの水平ライン毎の第1画像データ70の読み出しの開始タイミングを規定する同期信号である。第1撮像素子38では、コントローラ15から通信ライン46を介して入力された垂直同期信号に応じて定まるフレームレートに従って、光電変換素子42から第1画像データ70が読み出される。
一方、第2撮像素子52にはコントローラ15から通信ライン58を介して読出同期信号が入力される。垂直同期信号は、光電変換素子56からの1フレーム毎の第2画像データ80の読み出しの開始タイミングを規定する同期信号である。水平同期信号は、光電変換素子56からの水平ライン毎の第2画像データ80の読み出しの開始タイミングを規定する同期信号である。第2撮像素子52では、コントローラ15から通信ライン58を介して入力された垂直同期信号に応じて定まるフレームレートに従って、光電変換素子56から第2画像データ80が読み出される。
図4に示す例では、第1撮像素子38及び第2撮像素子52の双方のフレームレートとして、期間T内に光電変換素子42,56の各々から8フレーム分の読み出しが行われるフレームレートが示されている。具体的なフレームレートの一例としては、120fps(frame per second)が挙げられるが、これに限らず、120fpsを超えるフレームレートであってもよいし、120fps未満のフレームレートであってもい。
一例として図5に示すように、コントローラ15は、CPU15A、ROM15B、RAM15C、及び通信I/F15D1,15D2,15Eを備えている。CPU15A、ROM15B、RAM15C、及び通信I/F15D1,15D2,15Eは、バスライン100を介して相互に接続されている。なお、CPU15Aは、本開示の技術に係る「表示制御部(表示プロセッサ)」及び「記憶制御部(記憶プロセッサ)」の一例である。
ROM15Bには、各種プログラムが記憶されている。CPU15Aは、ROM15Bから各種プログラムを読み出し、読み出した各種プログラムをRAM15Cに展開する。CPU15Aは、RAM15Cに展開した各種プログラムに従ってスマートデバイス10の全体を制御する。
通信I/F15D1,15D2,15Eの各々は、FPGAを有する通信デバイスである。なお、ここでは、通信I/F15D1,15D2,15Eの各々としてFPGAを有する通信デバイスが採用されているが、あくまでも一例に過ぎず、通信I/F15D1,15D2,15Eの各々は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、通信I/F15D1,15D2,15Eの各々は、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータであってもよい。CPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、通信I/F15D1,15D2,15Eの各々は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
通信I/F15D1は、通信ライン46を介して第1撮像素子38に接続されている。CPU15Aは、通信I/F15D1を介して第1撮像素子38を制御する。例えば、CPU15Aは、通信I/F15D1を介して第1撮像素子38に対して読出同期信号を供給することで光電変換素子42からの第1画像データ70の読出タイミングを制御する。
通信I/F15D2は、通信ライン58を介して第2撮像素子52に接続されている。CPU15Aは、通信I/F15D2を介して第2撮像素子52を制御する。例えば、CPU15Aは、通信I/F15D2を介して第2撮像素子52に対して読出同期信号を供給することで光電変換素子56からの第2画像データ80の読出タイミングを制御する。
通信I/F15Eは、通信ライン35を介して信号処理回路34に接続されている。CPU15Aは、通信I/F15Eを介して信号処理回路34との間で各種情報の授受を行う。信号処理回路34は、本開示の技術に係る「単一の信号処理部(単一の信号処理回路)」の一例である。
信号処理回路34は、LSIであり、具体的には、ASICを含むデバイスである。なお、ここでは、信号処理回路34としてASICを含むデバイスが採用されているが、これは、あくまでも一例に過ぎない。信号処理回路34は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、信号処理回路34は、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータであってもよい。CPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、信号処理回路34は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
詳しくは後述するが、信号処理回路34には、第1撮像素子38から画像データが入力される。信号処理回路34は、第1撮像素子38から入力された画像データに対して各種の信号処理(詳しくは後述)を行う。信号処理回路34は、各種の信号処理を行った画像データを、通信ライン35を介して通信I/F15Eに出力する。信号処理回路34から通信I/F15Eに入力された画像データは、通信I/F15EによってCPU15Aに転送される。
バスライン100には、二次記憶装置102及び外部I/F104が接続されている。二次記憶装置102は、フラッシュメモリ、SSD、HDD、又はEEPROMなどの不揮発性のメモリである。CPU15Aは、二次記憶装置102に対して各種情報の読み書きを行う。なお、二次記憶装置102は、本開示の技術に係る「記憶装置」の一例である。
外部I/F104は、FPGAを有する通信デバイスである。なお、ここでは、外部I/F104としてFPGAを含むデバイスが採用されているが、これは、あくまでも一例に過ぎない。外部I/F104は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、外部I/F104は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
外部I/F104には、USBメモリ及びメモリカード等の外部装置(図示省略)が接続される。外部I/F104は、CPU15Aと外部装置との間の各種情報の授受を司る。なお、USBメモリ及びメモリカード等の外部装置は、本開示の技術に係る「記憶装置」の一例である。
UI系デバイス17は、タッチパネル・ディスプレイ24及び受付デバイス84を備えている。ディスプレイ26及びタッチパネル28は、バスライン100に接続されている。従って、CPU15Aは、ディスプレイ26に対して各種情報を表示させ、タッチパネル28によって受け付けられた各種指示に従って動作する。
受付デバイス84は、ハードキー部25を備えている。ハードキー部25は、複数のハードキーであり、指示キー22(図2参照)を有する。ハードキー部25は、バスライン100に接続されており、CPU15Aは、ハードキー部25によって受け付けられた各種指示を取得し、取得した指示に従って動作する。
一例として図6に示すように、第1撮像素子38には、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が内蔵されている。第2撮像素子52には、光電変換素子56、処理回路120、及びメモリ122が内蔵されている。第2撮像素子52において、光電変換素子56は、光電変換素子42と同様の機能を有するデバイスであり、処理回路120は、処理回路110と同様の機能を有するデバイスであり、メモリ122は、メモリ112と同様の機能を有するデバイスである。そのため、以下、図6に示す例の説明については、第1撮像素子38を例に挙げて説明し、第2撮像素子52の説明は省略する。
第1撮像素子38は、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化された撮像素子である。すなわち、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112は1パッケージ化されている。第1撮像素子38では、光電変換素子42に対して処理回路110及びメモリ112が積層されている。具体的には、光電変換素子42及び処理回路110は、銅等の導電性を有するバンプ(図示省略)によって互いに電気的に接続されており、処理回路110及びメモリ112、銅等の導電性を有するバンプ(図示省略)によって互いに電気的に接続されている。ここでは、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112の3層構造が例示されているが、本開示の技術はこれに限らず、処理回路110とメモリ112とを1層としたメモリ層と、光電変換素子42との2層構造であってもよい。
処理回路110は、例えば、LSIである。メモリ112は、書き込みタイミングと読み出しタイミングとが異なるメモリである。ここでは、メモリ112の一例として、DRAMが採用されている。
処理回路110は、ASIC及びFPGAを含むデバイスであり、上述のコントローラ15の指示に従って、第1撮像素子38の全体を制御する。なお、ここでは、処理回路110がASIC及びFPGAを含むデバイスによって実現される例を挙げているが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、例えば、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、処理回路110として、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータが採用されてもよい。CPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、処理回路110は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
光電変換素子42は、マトリクス状に配置された複数のフォトダイオードを有している。複数のフォトダイオードの一例としては、“4896×3265”画素分のフォトダイオードが挙げられる。
光電変換素子42に含まれる各フォトダイオードには、カラーフィルタが配置されている。カラーフィルタは、輝度信号を得るために最も寄与するG(緑)に対応するGフィルタ、R(赤)に対応するRフィルタ、及びB(青)に対応するBフィルタを含む。光電変換素子42は、R画素、G画素、及びB画素を有する。
R画素は、Rフィルタが配置されたフォトダイオードに対応する画素であり、G画素は、Gフィルタが配置されたフォトダイオードに対応する画素であり、B画素は、Bフィルタが配置されたフォトダイオードに対応する画素である。R画素、G画素、及びB画素は、行方向(水平方向)及び列方向(垂直方向)の各々に既定の周期性で配置されている。本実施形態では、R画素、G画素、及びB画素がX−Trans(登録商標)配列に対応した周期性で配列されている。なお、ここでは、X−Trans配列を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、R画素、G画素、及びB画素の配列は、ベイヤ配列又はハニカム配列などであってもよい。
第1撮像素子38は、いわゆる電子シャッタ機能を有しており、コントローラ15(図5及び図7参照)の制御下で電子シャッタ機能を働かせることで、光電変換素子42内の各フォトダイオードの電荷蓄積時間を制御する。電荷蓄積時間とは、いわゆるシャッタスピードを指す。
第1撮像装置14(図3参照)では、ローリングシャッタ方式で、静止画像用の撮像と、ライブビュー画像用の撮像とが行われる。静止画像用の撮像は、電子シャッタ機能を働かせ、かつ、メカニカルシャッタ40(図3参照)を作動させることで実現され、ライブビュー画像用の撮像は、メカニカルシャッタ40を作動させずに、電子シャッタ機能を働かせることで実現される。なお、ここでは、ローリングシャッタ方式が例示されているが、本開示の技術はこれに限らず、ローリングシャッタ方式に代えてグローバルシャッタ方式を適用してもよい。
なお、メモリ112,122の各々は、本開示の技術に係る「記憶部」の一例である。本実施形態において、メモリ112,122としてDRAMが採用されているが、本開示の技術はこれに限らず、メモリ112,122は、SRAMであっても本開示の技術は成立する。また、第1撮像素子38及び第2撮像素子52の各々は、本開示の技術に係る「積層型撮像素子」の一例である。本実施形態において、第1撮像素子38及び第2撮像素子52の各々は、CMOSイメージセンサである。また、ここでは、第1撮像素子38及び第2撮像素子52としてCMOSイメージセンサを例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、例えば、第1撮像素子38及び第2撮像素子52がCCDイメージセンサであっても本開示の技術は成立する。
一例として図7に示すように、信号処理回路34は、通信I/F34A,34Bを備えている。詳しくは後述するが、通信I/F34Aは、通信ライン44を介して第1撮像素子38の処理回路110と接続されており、信号処理回路34は、通信I/F34Aを介して第1撮像素子38の処理回路110と通信を行う。例えば、通信I/F34Aは、第1撮像素子38から出力された画像データを受け付ける。
通信I/F34Bは、通信ライン35を介してコントローラ15の通信I/F15Eに接続されており、信号処理回路34は、通信I/F34B,15Eを介してコントローラ15と通信を行う。例えば、通信I/F34Bは、信号処理回路34によって各種の信号処理(詳しくは後述)が行われることで得られた画像データを、通信ライン35を介してコントローラ15の通信I/F15Eに出力する。
第2撮像素子52は、通信I/F120D1,120D2を備えている。通信I/F120D2は、本開示の技術に係る「出力部(通信インタフェース)」の一例である。通信I/F120D1は、通信ライン58を介してコントローラ15の通信I/F15D2と接続されており、第2撮像素子52は、通信I/F15D2,120D1を介してコントローラ15と通信を行う。例えば、第2撮像素子52は、コントローラ15の通信I/F15D2から通信ライン58を介して出力された読出同期信号を通信I/F120D1で受け付ける。
詳しくは後述するが、通信I/F120D2は、通信ライン54を介して第1撮像素子38の処理回路110に接続されており、第2撮像素子52は、通信I/F120D2を介して第1撮像素子38の処理回路110と通信を行う。例えば、第2撮像素子52は、被写体を撮像することで得た第2画像データ80を、通信I/F120D2から通信ライン54を介して処理回路110に出力する。
第1撮像素子38において、処理回路110は、読出回路110A、デジタル処理回路110B、制御回路110C、及び通信I/F110D1,110D2,110D3を備えている。通信I/F110D2は、本開示の技術に係る「出力部(通信インタフェース)」の一例である。
読出回路110Aは、光電変換素子42、デジタル処理回路110B、及び制御回路110Cの各々に接続されている。デジタル処理回路110Bは、制御回路110Cに接続されている。制御回路110Cは、メモリ112及び通信I/F110D1,110D2,110D3の各々に接続されている。
上述の第1画像データ70は、一例として図7に示すように、第1アナログ画像データ70Aと第1デジタル画像データ70Bとに大別される。なお、以下では、説明の便宜上、第1アナログ画像データ70Aと第1デジタル画像データ70Bとを区別して説明する必要がない場合、「第1画像データ70」と称する。
通信I/F110D1は、FPGAを有する通信デバイスであり、通信ライン46を介してコントローラ15の通信I/F15D1に接続されている。処理回路110とコントローラ15との間は、通信ライン46を介して通信I/F15D1,110D1によってPCI−eの接続規格に従って接続されている。
通信I/F110D1は、コントローラ15の通信I/F15D1から通信ライン46を介して出力された読出同期信号を受け付け、受け付けた読出同期信号を制御回路110Cに出力する。
通信I/F110D2は、FPGAを有する通信デバイスであり、通信ライン44を介してPCI−eの接続規格に従って信号処理回路34の通信I/F34Aに接続されている。通信I/F110D2は、信号処理回路34と制御回路110Cとの間での通信を司る。ここでは、通信I/F110D2としてFPGAを有する通信デバイスが採用されているが、あくまでも一例に過ぎず、通信I/F110D2は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、通信I/F110D2は、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータであってもよい。CPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、通信I/F110D2は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
通信I/F110D3は、FPGAを有する通信デバイスであり、通信ライン54を介してPCI−eの接続規格に従って第2撮像素子52の通信I/F120D2に接続されている。通信I/F110D3は、第2撮像素子52と制御回路110Cとの間での通信を司る。ここでは、通信I/F110D3としてFPGAを有する通信デバイスが採用されているが、あくまでも一例に過ぎず、通信I/F110D3は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、通信I/F110D3は、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータであってもよい。CPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、通信I/F110D3は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
読出回路110Aは、制御回路110Cの制御下で、光電変換素子42を制御し、光電変換素子42から第1アナログ画像データ70Aを読み出す。光電変換素子42からの第1アナログ画像データ70Aの読み出しは、コントローラ15から処理回路110に入力された読出同期信号に従って行われる。
具体的には、先ず、通信I/F110D1がコントローラ15から読出同期信号を受け付け、受け付けた読出同期信号を制御回路110Cに出力する。次に、制御回路110Cは、通信I/F110D1から入力された読出同期信号を読出回路110Aに転送する。すなわち、読出回路110Aには、垂直同期信号及び水平同期信号が転送される。そして、読出回路110Aは、制御回路110Cから転送された垂直同期信号に従って光電変換素子42からフレーム単位での第1アナログ画像データ70Aの読み出しを開始する。また、読出回路110Aは、制御回路110Cから転送された水平同期信号に従って水平ライン単位での第1アナログ画像データ70Aの読み出しを開始する。
読出回路110Aは、光電変換素子42から読み出された第1アナログ画像データ70Aに対してアナログ信号処理を行う。アナログ信号処理には、ノイズキャンセル処理及びアナログゲイン処理などの公知の処理が含まれる。ノイズキャンセル処理は、光電変換素子42に含まれる画素間の特性のばらつきに起因するノイズをキャンセルする処理である。アナログゲイン処理は、第1アナログ画像データ70Aに対してゲインをかける処理である。このようにしてアナログ信号処理が行われた第1アナログ画像データ70Aは、読出回路110Aによってデジタル処理回路110Bに出力される。
デジタル処理回路110Bは、A/D変換器110B1を備えている。A/D変換器110B1は、第1アナログ画像データ70AをA/D変換する。
デジタル処理回路110Bは、読出回路110Aから入力された第1アナログ画像データ70Aに対してデジタル信号処理を行う。デジタル信号処理には、例えば、相関二重サンプリング、A/D変換器110B1によるA/D変換、及びデジタルゲイン処理が含まれる。
第1アナログ画像データ70Aに対しては、デジタル処理回路110Bによって相関二重サンプリングが行われる。相関二重サンプリングの信号処理が行われた第1アナログ画像データ70Aに対しては、A/D変換器110B1によってA/D変換が行われ、これによって、第1アナログ画像データ70Aがデジタル化され、RAWデータとして第1デジタル画像データ70Bが得られる。そして、第1デジタル画像データ70Bに対しては、デジタル処理回路110Bによってデジタルゲイン処理が行われる。デジタルゲイン処理とは、第1デジタル画像データ70Bに対してゲインをかける処理を指す。このようにデジタル信号処理が行われることによって得られた第1デジタル画像データ70Bは、デジタル処理回路110Bによって制御回路110Cに出力される。
一方、詳しくは後述するが、第2撮像素子52でも、第1撮像素子38と同様の方法で被写体の画像を示す第2デジタル画像データ80Bが生成される。そして、第2撮像素子52で生成された第2デジタル画像データ80Bは、第2撮像素子52の通信I/F120D2によって通信ライン54を介して処理回路110の通信I/F110D3に出力される。通信I/F120D2によって出力された第2デジタル画像データ80Bは、通信I/F110D3によって受け付けられ、制御回路110Cに転送される。
なお、本第1実施形態では、第1デジタル画像データ70B及び第2デジタル画像データ80Bを区別して説明する必要がない場合、符号を付さずに「デジタル画像データ」と称する。ここで言う「第2デジタル画像データ80B」は、本開示の技術に係る「出力画像データ」の一例である。
メモリ112は、複数フレームのデジタル画像データを記憶可能なメモリである。メモリ112は、画素単位の記憶領域(図示省略)を有しており、デジタル画像データが制御回路110Cによって、画素単位で、メモリ112のうちの対応する記憶領域に記憶される。
制御回路110Cは、デジタル処理回路110Bから入力された第1デジタル画像データ70Bをメモリ112に記憶する。また、制御回路110Cは、通信I/F110D3から入力された第2デジタル画像データ80Bもメモリ112に記憶する。
制御回路110Cは、メモリ112に対してランダムアクセス可能であり、通信I/F110D2を介した信号処理回路34からの要求に応じて、メモリ112からデジタル画像データを取得する。制御回路110Cは、メモリ112から取得したデジタル画像データに対して画像処理を施して得た画像データを通信I/F110D2に出力する。
通信I/F110D2は、制御回路110Cから入力された画像データを、通信ライン44を介して信号処理回路34に出力する。信号処理回路34では、通信I/F110D2から出力された画像データが通信I/F34Aによって受け付けられ、受け付けられた画像データに対して各種の信号処理(詳しくは後述)が行われる。
一例として図8に示すように、第2撮像素子52において、処理回路120は、読出回路120A、デジタル処理回路120B、制御回路120C、及び通信I/F120D1,120D2を備えている。
読出回路120Aは、光電変換素子56、デジタル処理回路120B、及び制御回路120Cの各々に接続されている。デジタル処理回路120Bは、制御回路120Cに接続されている。制御回路120Cは、メモリ122及び通信I/F120D1,120D2の各々に接続されている。
上述の第2画像データ80は、一例として図8に示すように、第2アナログ画像データ80Aと第2デジタル画像データ80Bとに大別される。なお、以下では、説明の便宜上、第2アナログ画像データ80Aと第2デジタル画像データ80Bとを区別して説明する必要がない場合、「第2画像データ80」と称する。
通信I/F120D1は、FPGAを有する通信デバイスであり、通信ライン58を介してコントローラ15の通信I/F15D2に接続されている。処理回路120とコントローラ15との間は、通信ライン58を介して通信I/F15D2,120D1によってPCI−eの接続規格に従って接続されている。
通信I/F120D1は、コントローラ15の通信I/F15D2から通信ライン58を介して出力された読出同期信号を受け付け、受け付けた読出同期信号を制御回路120Cに出力する。
通信I/F120D2は、FPGAを有する通信デバイスであり、ここでは、通信I/F120D2としてFPGAを有する通信デバイスが採用されているが、あくまでも一例に過ぎず、通信I/F120D2は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、通信I/F120D2は、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータであってもよい。CPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、通信I/F120D2は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
読出回路120Aは、制御回路120Cの制御下で、光電変換素子56を制御し、光電変換素子56から第2アナログ画像データ80Aを読み出す。光電変換素子56からの第2アナログ画像データ80Aの読み出しは、コントローラ15から処理回路120に入力された読出同期信号に従って行われる。
具体的には、先ず、通信I/F120D1がコントローラ15から読出同期信号を受け付け、受け付けた読出同期信号を制御回路120Cに出力する。次に、制御回路120Cは、通信I/F120D1から入力された読出同期信号を読出回路120Aに転送する。すなわち、読出回路120Aには、垂直同期信号及び水平同期信号が転送される。そして、読出回路120Aは、制御回路120Cから転送された垂直同期信号に従って光電変換素子56からフレーム単位での第2アナログ画像データ80Aの読み出しを開始する。また、読出回路120Aは、制御回路120Cから転送された水平同期信号に従って水平ライン単位での第2アナログ画像データ80Aの読み出しを開始する。
読出回路120Aは、光電変換素子56から読み出された第2アナログ画像データ80Aに対して、上述のアナログ信号処理を行う。このようにしてアナログ信号処理が行われた第2アナログ画像データ80Aは、読出回路120Aによってデジタル処理回路120Bに出力される。
デジタル処理回路120Bは、A/D変換器120B1を備えている。A/D変換器120B1は、第2アナログ画像データ80AをA/D変換する。
デジタル処理回路120Bは、読出回路120Aから入力された第2アナログ画像データ80Aに対してデジタル信号処理を行う。第2アナログ画像データ80Aに対するデジタル信号処理は、第1アナログ画像データ70Aに対するデジタル信号処理に比べ、A/D変換器110B1によるA/D変換に代えて、A/D変換器120B1によるA/D変換が含まれる点が異なる。
相関二重サンプリングの信号処理が行われた第2アナログ画像データ80Aに対しては、A/D変換器110B1によってA/D変換が行われ、これによって、第2アナログ画像データ80Aがデジタル化され、RAWデータとして第2デジタル画像データ80Bが得られる。デジタル信号処理が行われることによって得られた第2デジタル画像データ80Bは、デジタル処理回路120Bによって制御回路120Cに出力される。
メモリ122は、複数フレームの第2デジタル画像データ80Bを記憶可能なメモリである。メモリ122は、画素単位の記憶領域(図示省略)を有しており、第2デジタル画像データ80Bが制御回路120Cによって、画素単位で、メモリ122のうちの対応する記憶領域に記憶される。制御回路120Cは、デジタル処理回路120Bから入力された第2デジタル画像データ80Bをメモリ122に記憶する。
制御回路120Cは、メモリ122に対してランダムアクセス可能であり、メモリ122から第2デジタル画像データ80Bを取得する。制御回路120Cは、メモリ122から取得した第2デジタル画像データ80Bを通信I/F120D2に出力する。通信I/F120D2は、制御回路120Cから入力された第2デジタル画像データ80Bを、通信ライン54を介して第1撮像素子38の通信I/F110D3に出力する。
ここで、画像データの伝送経路及び処理方法の一例について図9及び図10を参照しながら説明する。
一例として図9に示すように、第2撮像素子52によって被写体が撮像されることで得られた第2デジタル画像データ80Bは、メモリ122に記憶されてから、通信ライン54を介して第1撮像素子38に出力される。すなわち、第1撮像素子38及び第2撮像素子52は、隣接する撮像素子であり、隣接する撮像素子のうちの前段の撮像素子である第2撮像素子52の通信I/F120D2によって第2デジタル画像データ80Bが出力される。そして、通信I/F120D2によって出力された第2デジタル画像データ80Bは、隣接する撮像素子のうちの後段の撮像素子である第1撮像素子38の通信I/F110D3によって受け付けられ、受け付けられた第2デジタル画像データ80Bはメモリ112に記憶される。また、第1撮像素子38によって撮像されることで得られた第1デジタル画像データ70Bもメモリ112に記憶される。
なお、第1デジタル画像データ70Bは、本開示の技術に係る「後段画像データ」の一例である。また、第2デジタル画像データ80Bは、本開示の技術に係る「前段画像データ」の一例である。
一例として図10に示すように、第1撮像素子38において、制御回路110Cは、取得部110C1及び合成部110C2を有する。合成部110C2は、本開示の技術に係る「合成回路」の一例である。取得部110C1は、メモリ112から第1デジタル画像データ70B及び第2デジタル画像データ80Bを取得する。なお、ここでは、第2デジタル画像データ80Bがメモリ112に一旦記憶されてから、取得部110C1によってメモリ112から第2デジタル画像データ80Bが取得される形態例を挙げて説明しているが、本開示の技術はこれに限定されない。第2デジタル画像データ80Bは、メモリ112に記憶されることなく取得部110C1によって取得されるようにしてもよい。
合成部110C2は、取得部110C1によって取得された第1デジタル画像データ70B及び第2デジタル画像データ80Bを合成する。具体的には、合成部110C2は、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとを画素単位で加算平均することで第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとを合成する。
なお、ここで、合成方法として加算平均を例に挙げて説明したが、合成方法はこれに限らない。例えば、第1デジタル画像データ70B及び第2デジタル画像データ80Bによるアルファブレンドを行うようにしてもよい。また、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとを画素単位で単に加算するようにしてもよい。このように、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとを合成する方法は、如何なる方法であっても本開示の技術は成立する。
合成部110C2は、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとを合成して得た合成画像データ130を通信I/F110D2に出力する。通信I/F110D2は、合成部110C2から入力された合成画像データ130を通信ライン44を介して信号処理回路34に出力する。なお、合成画像データ130は、本開示の技術に係る「出力画像データ」の一例である。
信号処理回路34では、合成画像データ130に対して各種の信号処理を行い、各種の信号処理を行った合成画像データ130をコントローラ15に出力する。コントローラ15では、合成画像データ130が入力されると、CPU15Aによって合成画像データ130が二次記憶装置102に対して記憶されたり、外部I/F104を介して外部装置(図示省略)に記憶されたりする。また、コントローラ15では、合成画像データ130が入力されると、CPU15Aによって合成画像データ130に基づく画像が静止画像又はライブビュー画像としてディスプレイ26に対して表示される。
信号処理回路34によって行われる各種の信号処理には、例えば、デモザイク処理、デジタル間引き処理、及びデジタル加算処理などの公知の信号処理が含まれる。
デモザイク処理は、カラーフィルタの配列に対応したモザイク画像から画素毎に全ての色情報を算出する処理である。例えば、RGB3色のカラーフィルタからなる撮像素子の場合、RGBからなるモザイク画像から画素毎にRGB全ての色情報が算出される。デジタル間引き処理は、合成画像データ130に含まれる画素をライン単位で間引く処理である。ライン単位とは、例えば、水平ライン単位及び/又は垂直ライン単位を指す。デジタル加算処理は、例えば、合成画像データ130に含まれる複数の画素について画素値を加算平均する処理である。
なお、信号処理回路34によって行われる各種の信号処理は、その他の公知の信号処理を含んでいてもよい。その他の公知の信号処理としては、例えば、ホワイトバランス調整、シャープネス調整、ガンマ補正、色空間変換処理、及び色差補正などが挙げられる。また、各種の信号処理が信号処理回路34と第1撮像素子38とで分散して行われるようにしてもよい。すなわち、信号処理回路34によって行われる各種の信号処理のうちの少なくとも一部を第1撮像素子38の処理回路110に担わせるようにしてもよい。
一例として図11に示すように、第2撮像素子52では、光電変換素子56が露光されることで第2アナログ画像データ80Aが生成され、垂直同期信号が入力されると、光電変換素子56からの第2アナログ画像データ80Aの読み出し、及び光電変換素子56に対するリセットが行われる。光電変換素子56に対するリセットとは、光電変換素子56内の各画素の残留電荷を消去する動作を指す。光電変換素子56による露光は、光電変換素子56に対する読出回路120Aによる前回のリセットが行われてから読み出しが行われるまでの間に行われる。
第2アナログ画像データ80Aに対してデジタル信号処理が行われることによって第2デジタル画像データ80Bが生成され、生成された第2デジタル画像データ80Bはメモリ122に記憶される。そして、メモリ122に記憶されている第2デジタル画像データ80Bは第1撮像素子38に出力される。
一方、第1撮像素子38では、光電変換素子42が露光されることで第1アナログ画像データ70Aが生成され、垂直同期信号が入力されると、光電変換素子42からの第1アナログ画像データ70Aの読み出し、及び光電変換素子42に対するリセットが行われる。光電変換素子42に対するリセットとは、光電変換素子42内の各画素の残留電荷を消去する動作を指す。光電変換素子42による露光は、光電変換素子42に対する読出回路110Aによる前回のリセットが行われてから読み出しが行われるまでの間に行われる。
第1アナログ画像データ70Aに対してデジタル信号処理が行われることによって第1デジタル画像データ70Bが生成される。第1デジタル画像データ70Bは、第2撮像素子52から出力された第2デジタル画像データ80Bと同期させるために、メモリ112に一旦記憶される。第2デジタル画像データ80Bがメモリ112に記憶されると、メモリ112に記憶されている第1デジタル画像データ70B及び第2デジタル画像データ80Bが合成され、合成画像データ130が生成される。合成画像データ130は、信号処理回路34に出力される。
また、図11に示す例では、第2撮像素子52に入力される垂直同期信号の入力タイミングよりも第1撮像素子38に入力される垂直同期信号の入力タイミングの方が遅い。これにより、第1撮像素子38での光電変換素子42による露光時間が、第2撮像素子52での光電変換素子56による露光時間よりも長くなる。
次に、スマートデバイス10の本開示の技術に係る部分の作用について説明する。
先ず、第2撮像素子52の処理回路120によって実行される前段撮像処理の流れについて図12を参照しながら説明する。
図12に示す前段撮像処理では、先ず、ステップST10で、制御回路120Cは、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F120D1によって受け付けられたか否かを判定する。ステップST10において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F120D1によって受け付けられていない場合は、判定が否定されて、前段撮像処理はステップST22へ移行する。ステップST10において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F120D1によって受け付けられた場合は、判定が肯定されて、前段撮像処理はステップST12へ移行する。
ステップST12で、読出回路120Aは、第2アナログ画像データ80Aの読み出し及び光電変換素子56のリセットを行い、その後、前段撮像処理はステップST14へ移行する。
ステップST14で、デジタル処理回路120Bは、第2アナログ画像データ80Aに対してデジタル信号処理を行い、その後、前段撮像処理はステップST16へ移行する。
ステップST14において第2アナログ画像データ80Aに対してデジタル信号処理が行われることで得られた第2デジタル画像データ80Bは、制御回路120Cに転送される。
ステップST16で、制御回路120Cは、第2デジタル画像データ80Bをメモリ122に記憶し、その後、前段撮像処理はステップST18へ移行する。
ステップST18で、制御回路120Cは、第2デジタル画像データ80Bを第1撮像素子38に出力するタイミング(出力タイミング)が到来したか否かを判定する。出力タイミングの一例としては、制御回路120Cがメモリ122から第2デジタル画像データ80Bを読み出すことが可能なタイミングが挙げられる。メモリ122はDRAMであり、メモリ122に対する書き込みと読み出しとを同時に行うことはできない。そのため、制御回路120Cがメモリ122から第2デジタル画像データ80Bを読み出すことが可能なタイミングとは、例えば、メモリ122への1フレーム分の第2デジタル画像データ80Bの記憶が完了したタイミングを指す。
ステップST18において、出力タイミングが到来していない場合は、判定が否定されて、ステップST18の判定が再び行われる。ステップST18において、出力タイミングが到来した場合は、判定が肯定されて、前段撮像処理はステップST20へ移行する。
ステップST20で、制御回路120Cは、メモリ122から第2デジタル画像データ80Bを取得し、取得した第2デジタル画像データ80Bを、通信I/F120D2を介して第1撮像素子38に出力し、その後、前段撮像処理はステップST22へ移行する。
ステップST22で、制御回路120Cは、前段撮像処理を終了する条件(以下、「前段撮像処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。前段撮像処理終了条件の一例としては、前段撮像処理を終了させる指示が受付デバイス84(図5参照)によって受け付けられた、との条件が挙げられる。ステップST22において、前段撮像処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、前段撮像処理はステップST10へ移行する。ステップST22において、前段撮像処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、前段撮像処理が終了する。
次に、第1撮像素子38の処理回路110によって実行される後段撮像処理の流れについて図13を参照しながら説明する。
図13に示す後段撮像処理では、先ず、ステップST30で、制御回路110Cは、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F110D1によって受け付けられたか否かを判定する。ステップST30において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F110D1によって受け付けられていない場合は、判定が否定されて、後段撮像処理はステップST44へ移行する。ステップST30において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F110D1によって受け付けられた場合は、判定が肯定されて、後段撮像処理はステップST32へ移行する。
ステップST32で、読出回路110Aは、第1アナログ画像データ70Aの読み出し及び光電変換素子42のリセットを行い、その後、後段撮像処理はステップST34へ移行する。
ステップST34で、デジタル処理回路110Bは、第1アナログ画像データ70Aに対してデジタル信号処理を行い、その後、後段撮像処理はステップST36へ移行する。
ステップST34において第1アナログ画像データ70Aに対してデジタル信号処理が行われることで得られた第1デジタル画像データ70Bは、制御回路110Cに転送される。
ステップST36で、制御回路110Cは、第1デジタル画像データ70Bをメモリ112に記憶し、その後、後段撮像処理はステップST38へ移行する。
ステップST38で、制御回路110Cは、第2撮像素子52から第2デジタル画像データ80Bが入力されたか否かを判定する。ステップST38において、第2撮像素子52から第2デジタル画像データ80Bが入力されていない場合は、判定が否定されて、ステップST38の判定が再び行われる。ステップST38において、第2撮像素子52から第2デジタル画像データ80Bが入力された場合は、判定が肯定されて、後段撮像処理はステップST40へ移行する。
ステップST40で、制御回路110Cは、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとを合成し、合成画像データ130を生成し、その後、後段撮像処理はステップST42へ移行する。
ステップST42で、制御回路110Cは、合成画像データ130を、通信I/F110D2を介して信号処理回路34に出力し、その後、後段撮像処理はステップST44へ移行する。
ステップST44で、制御回路110Cは、後段撮像処理を終了する条件(以下、「後段撮像処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。後段撮像処理終了条件の一例としては、後段撮像処理を終了させる指示が受付デバイス84(図5参照)によって受け付けられた、との条件が挙げられる。ステップST44において、後段撮像処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、後段撮像処理はステップST30へ移行する。ステップST44において、後段撮像処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、後段撮像処理が終了する。
以上説明したように、撮像装置14には、信号処理回路34、第1撮像素子38、及び第2撮像素子52が設けられている。第2撮像素子52は通信ライン54を介して第1撮像素子38に接続されており、第1撮像素子38は、通信ライン44を介して信号処理回路34に接続されている。すなわち、信号処理回路34、第1撮像素子38、及び第2撮像素子52は、通信ライン44,54によって直列に接続されている。
そして、第2撮像素子52により被写体が撮像されることで得られた第2デジタル画像データ80Bは通信I/F120D2により通信ライン54を介して第1撮像素子38に出力される。第1撮像素子38により被写体が撮像されることで得られた第1デジタル画像データ70Bは第2デジタル画像データ80Bと合成される。第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとが合成されることによって得られた合成画像データ130は通信I/F110D2により通信ライン44を介して信号処理回路34に出力される。従って、第1撮像素子38及び第2撮像素子52を信号処理回路34に直接接続する場合に比べ、第1撮像素子38及び第2撮像素子52を信号処理回路34に接続するのに要する配線数を抑制することができる。
また、撮像装置14では、合成部110C2により第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとが合成され、合成されることで得られた合成画像データ130が第1撮像素子38の通信I/F110D2によって通信ライン44を介して信号処理回路34に出力される。従って、信号処理回路34で第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとを合成させる必要がなくなる。
また、撮像装置14では、第1撮像素子38での光電変換素子42による露光時間が、第2撮像素子52での光電変換素子56による露光時間よりも長い。従って、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとが合成されることによって得られた合成画像データ130のダイナミックレンジは、単一のデジタル画像データのダイナミックレンジよりも、大きくなる。つまり、合成画像データ130は、単一のデジタル画像データよりも輝度を綿密に表現可能な画像データとなる。
また、撮像装置14では、信号処理回路34は、第1撮像素子38及び第2撮像素子52に直列に接続されており、かつ、第1撮像素子38及び第2撮像素子52よりも後段に位置している。具体的には、第2撮像素子52が前段に位置し、第1撮像素子38が中段に位置し、信号処理回路34が後段に位置している。従って、信号処理回路34は、第1撮像素子38及び第2撮像素子52の各々によって撮像されることで得られた全ての画像データを受け取ることができる。
また、撮像装置14では、第1撮像素子38として、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化された撮像素子が採用されている。これにより、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化されていない撮像素子に比べ、第1撮像素子38の可搬性が高くなる。また、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化されていない撮像素子に比べ、設計の自由度も高めることができる。更に、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化されていない撮像素子に比べ、撮像装置14の小型化にも寄与することができる。なお、第2撮像素子52についても第1撮像素子38と同様の効果が得られる。
また、図6に示すように、第1撮像素子38として、光電変換素子42にメモリ112が積層された積層型撮像素子が採用されている。これにより、光電変換素子42とメモリ112とが積層されていない場合に比べ、光電変換素子42からメモリ112への画像データの転送速度を高めることができる。転送速度の向上は、処理回路110全体での処理の高速化にも寄与する。また、光電変換素子42とメモリ112とが積層されていない場合に比べ、設計の自由度も高めることができる。更に、光電変換素子42とメモリ112とが積層されていない場合に比べ、撮像装置14の小型化にも寄与することができる。なお、第2撮像素子52についても第1撮像素子38と同様の効果が得られる。
また、撮像装置14では、合成画像データ130に基づくライブビュー画像等がディスプレイ26に表示される。これにより、合成画像データ130により示される画像をユーザに視認させることができる。
更に、撮像装置14では、信号処理回路34に入力された合成画像データ130がCPU15Aによって二次記憶装置102、USBメモリ、及び/又はメモリカード等に記憶される。これにより、信号処理回路34に入力された合成画像データ130を過不足なく管理することができる。
なお、上記第1実施形態では、第1撮像素子38及び第2撮像素子52の露光開始のタイミングを揃え、かつ、第1撮像素子38の露光時間が第2撮像素子52の露光時間よりも長くした場合について説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、第1撮像素子38の露光期間と第2撮像素子52の露光期間とを揃えるようにしてもよい。すなわち、第1撮像素子38及び第2撮像素子52の露光開始のタイミングを揃え、かつ、図14に示すように、第1撮像素子38の露光時間と第2撮像素子52の露光時間とを揃えるようにしてもよい。この場合、第1撮像素子38に垂直同期信号が入力される入力タイミングと第2撮像素子52に垂直同期信号が入力される入力タイミングとを揃えるようにすればよい。
また、上記第1実施形態では、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとが合成される場合について説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとが連結されるようにしてもよい。この場合、一例として図15に示すように、制御回路110Cは、合成部110C2に代えて連結部110C3を有する。連結部110C3は、本開示の技術に係る「連結回路」の一例である。連結部110C3は、取得部110C1によって取得された第1デジタル画像データ70B及び第2デジタル画像データ80Bを連結し、連結して得た連結画像データ130Aを生成する。このように生成された連結画像データ130Aは、通信I/F110D2によって通信ライン44を介して信号処理回路34に出力される。
図15に示す例では、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとが縦方向に連結されている形態例が示されているが、これに限らず、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとが横方向に連結されていてもよい。このように、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとの連結方向は如何なる方向であってもよい。また、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとの互いの一部を重ねるようにして、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとが連結されるようにしてもよい。この場合の重複領域については、例えば、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとの加算平均の画素値を用いればよい。
図16には、図15に示す連結画像データ130Aを生成して出力する場合の後段撮像処理の流れの一例が示されている。図16に示す後段撮像処理は、図13に示す後段撮像処理に比べ、ステップST40に代えてステップST40Aを有する点、及びステップST42に代えてステップST42Aを有する点が異なる。
図16に示す後段撮像処理では、ステップST40Aで、制御回路110Cは、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとを連結し、連結画像データ130Aを生成し、その後、後段撮像処理はステップST42Aへ移行する。ステップST42で、制御回路110Cは、連結画像データ130Aを信号処理回路34に出力し、その後、後段撮像処理はステップST44へ移行する。
このように、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとが連結されることで、信号処理回路34で第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとを連結させる必要がなくなる。また、第1デジタル画像データ70Bに基づく画像と第2デジタル画像データ80Bに基づく画像とをまとめて視覚的に確認することが可能となる。
また、上記第1実施形態では、メモリ122から制御回路120Cによって取得された第2デジタル画像データ80Bが通信I/F120D2によって第1撮像素子38に出力される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、メモリ122から制御回路120Cによって取得された第2デジタル画像データ80Bに対して制御回路120Cによって何らかの画像処理が施されることで得た画像データが通信I/F120D2によって第1撮像素子38に出力されるようにしてもよい。ここで、上記の画像処理としては、例えば、間引き処理及び加算処理等の公知の画像処理が挙げられる。
第2デジタル画像データ80Bに対して何らかの画像処理が施されることで得た画像データは、本開示の技術に係る「出力画像データ」の一例である。
また、上記第1実施形態では、通信I/F15D1と通信I/F110D1とがPCI−eの接続規格に従って接続されている。また、通信I/F15D2と通信I/F120D1とがPCI−eの接続規格に従って接続されている。また、通信I/F34Aと通信I/F110D2とがPCI−eの接続規格に従って接続されている。更に、通信I/F110D3と通信I/F120D2とがPCI−eの接続規格に従って接続されている。しかし、本開示の技術はこれに限定されない。PCI−eの接続規格に代えて、LVDS、SATA、SLVS−EC、又はMIPI等の他の接続規格が採用されてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1撮像素子38と第2撮像素子52との間の通信、第1撮像素子38と信号処理回路34との間の通信、コントローラ15と第1撮像素子38、及びコントローラ15と第2撮像素子52との通信は何れも有線形式の通信である。しかし、本開示の技術はこれに限定されない。第1撮像素子38と第2撮像素子52との間の通信、第1撮像素子38と信号処理回路34との間の通信、コントローラ15と第1撮像素子38、及びコントローラ15と第2撮像素子52との通信のうちの少なくとも1つを無線形式の通信としてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1撮像素子38として、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化された撮像素子が例示されているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112のうち、少なくとも光電変換素子42及びメモリ112が1チップ化されていればよい。なお、第2撮像素子52についても同様のことが言える。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、第1撮像素子38及び第2撮像素子52という2個の撮像素子が搭載されているスマートデバイス10を例示したが、本第2実施形態では、3個の撮像装置が搭載されているスマートデバイスについて説明する。なお、本第2実施形態では、上記第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下では、上記第1実施形態と異なる部分について説明する。
一例として図17に示すように、スマートデバイス500は、上記第1実施形態で説明したスマートデバイス10に比べ、撮像装置14に代えて撮像装置514を有する点が異なる。撮像装置514は、上記第1実施形態で説明した撮像装置14に比べ、第3撮像レンズ518を有する点が異なる。スマートデバイス10を縦置きの状態にした場合の筐体12の背面12Aの右上部において、第1撮像レンズ16、第2撮像レンズ18、及び第3撮像レンズ518は、鉛直方向に沿って既定の間隔(例えば、数ミリの間隔)で配置されており、背面12Aから露出している。
一例として図18に示すように、スマートデバイス500は、上記第1実施形態で説明したスマートデバイス10に比べ、コントローラ15に代えてコントローラ515を有する点が異なる。また、撮像装置514は、上記第1実施形態で説明した撮像装置14に比べ、第3撮像装置532を有する点が異なる。また、撮像装置514は、上記第1実施形態で説明した撮像装置14に比べ、第2撮像装置32に代えて第2撮像装置432を有する点が異なる。
第3撮像装置532は、第2撮像装置432の前段に位置する撮像装置である。第3撮像装置532は、第3撮像レンズ518及び第3撮像装置本体550を備えている。第3撮像レンズ518は、対物レンズ518A、フォーカスレンズ518B、及び絞り518Cを備えている。対物レンズ518A、フォーカスレンズ518B、及び絞り518Cは、被写体側から第3撮像装置本体550側にかけて、光軸L3に沿って、対物レンズ518A、フォーカスレンズ518B、及び絞り518Cの順に配置されている。対物レンズ518A、フォーカスレンズ518B、及び絞り518Cは、光軸L3上において、上記第1実施形態で説明した対物レンズ18A、フォーカスレンズ18B、及び絞り18Cと同様の機能を有する。フォーカスレンズ518B、及び絞り518Cは、光軸L3上において、フォーカスレンズ18B及び絞り18Cと同様に作動する。
第3撮像装置本体550は、メカニカルシャッタ553及び第3撮像素子552を備えている。メカニカルシャッタ53は、メカニカルシャッタ40と同様の機能を有しており、メカニカルシャッタ40と同様に作動する。撮像素子552は、上記第1実施形態で説明した第1撮像素子38及び第2撮像素子52と同様の積層構造を有している(図6参照)。そのため、ここでは、第3撮像素子552の積層構造についての説明は省略する。
なお、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552は、本開示の技術に係る「複数の撮像素子」の一例である。また、第3撮像素子552は、本開示の技術に係る「複数の撮像素子」に含まれる撮像素子の一例である。また、第2撮像素子452及び第3撮像素子552は、本開示の技術の「隣接する撮像素子」の一例である。また、第3撮像素子552は、第2撮像素子452及び第3撮像素子552の位置関係において、第2撮像素子452は、本開示の技術に係る「後段の撮像素子」及び「後段撮像素子」の一例であり、第3撮像素子552は、本開示の技術に係る「前段の撮像素子」及び「前段撮像素子」の一例である。
第3撮像素子552は、受光面556Aを有する光電変換素子556を備えている。被写体を示す被写体光は、第3撮像レンズ518を透過し、メカニカルシャッタ553を介して第3撮像素子552の受光面556Aに結像される。光電変換素子556は、受光面556Aに結像された被写体光を光電変換することで、被写体の画像を示す第3画像データ580を生成する。
第3撮像素子552は、通信ライン554を介して第2撮像素子452に接続されている。また、第3撮像素子552は、通信ライン558を介してコントローラ515に接続されている。なお、通信ライン554は、本開示の技術に係る「伝送路」の一例である。
第3撮像素子552は、通信ライン558を介してコントローラ515によって制御される。第3撮像素子552は、コントローラ515の制御下で、被写体を撮像する。また、第3撮像素子552は、被写体を撮像することで得た第3画像データ580を、通信ライン554を介して第2撮像素子452に出力する。
このように、第3撮像素子552の後段には第2撮像素子452が位置し、第2撮像素子452の後段には第1撮像素子38が位置し、第1撮像素子38の後段には信号処理回路34が位置する。そして、第3撮像素子552は通信ライン554を介して第2撮像素子452が接続され、第2撮像素子452は通信ライン54を介して第1撮像素子38に接続され、第1撮像素子38は通信ライン44を介して信号処理回路34に接続されている。つまり、第1撮像素子38、第2撮像素子452、第3撮像素子552、及び信号処理回路34は、通信ライン44,54,554によって直列に接続されている。
第2撮像素子452は、第1撮像素子38よりも信号処理回路34から遠い側に位置し、第3撮像素子552は、第2撮像素子452よりも信号処理回路34から遠い側に位置する。換言すると、第2撮像素子452は、第3撮像素子552よりも信号処理回路34に近い側に位置し、第1撮像素子38は、第2撮像素子452よりも信号処理回路34に近い側に位置する。
第3撮像素子552にはコントローラ15から通信ライン558を介して読出同期信号が入力される。垂直同期信号は、光電変換素子556からの1フレーム毎の第3画像データ580の読み出しの開始タイミングを規定する同期信号である。水平同期信号は、光電変換素子556からの水平ライン毎の第3画像データ580の読み出しの開始タイミングを規定する同期信号である。第3撮像素子552では、コントローラ15から通信ライン558を介して入力された垂直同期信号に応じて定まるフレームレートに従って、光電変換素子556から第3画像データ580が読み出される。
一例として図19に示すように、コントローラ515は、上記第1実施形態で説明したコントローラ15に比べ、通信I/F15D3を有する点が異なる。通信I/F15D3は、バスライン100に接続されている。
通信I/F15D3は、FPGAを有する通信デバイスである。なお、ここでは、通信I/F15D3としてFPGAを有する通信デバイスが採用されているが、あくまでも一例に過ぎず、通信I/F15D3は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、通信I/F15D3は、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータであってもよい。CPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、通信I/F15D3は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
通信I/F15D3は、通信ライン558を介して第3撮像素子552に接続されている。CPU15Aは、通信I/F15D3を介して第3撮像素子552を制御する。例えば、CPU15Aは、通信I/F15D3を介して第3撮像素子552に対して読出同期信号を供給することで光電変換素子556からの第3画像データ580の読出タイミングを制御する。
一例として図20に示すように、第2撮像素子452は、上記第1実施形態で説明した第2撮像素子52に比べ、処理回路120に代えて処理回路453を有する点が異なる。処理回路453は、処理回路120に比べ、通信I/F120D3を有する点、及び制御回路120Cに代えて制御回路720Cを有する点が異なる。通信I/F120D3は、制御回路720Cに接続されている。
通信I/F120D3は、FPGAを有する通信デバイスである。ここでは、通信I/F120D3としてFPGAを有する通信デバイスが採用されているが、あくまでも一例に過ぎず、通信I/F120D3は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、通信I/F120D3は、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータであってもよい。CPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、通信I/F120D3は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
一方、第3撮像素子552は、通信I/F620D1,620D2を備えている。通信I/F620D2は、本開示の技術に係る「出力部(通信インタフェース)」の一例である。通信I/F620D1は、FPGAを有する通信デバイスであり、通信ライン558を介してコントローラ15の通信I/F15D3と接続されており、第3撮像素子552は、通信I/F15D3,620D1を介してコントローラ15と通信を行う。例えば、第3撮像素子552は、コントローラ15の通信I/F15D3から通信ライン558を介して出力された読出同期信号を通信I/F620D1で受け付ける。
通信I/F620D2は、FPGAを有する通信デバイスであり、通信ライン554を介してPCI−eの接続規格に従って第2撮像素子452の通信I/F120D3に接続されている。通信I/F620D2は、第3撮像素子552と制御回路720Cとの間での通信を司る。ここでは、通信I/F620D2としてFPGAを有する通信デバイスが採用されているが、あくまでも一例に過ぎず、通信I/F620D2は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、通信I/F620D2は、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータであってもよい。CPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、通信I/F620D2は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
詳しくは後述するが、第3撮像素子552でも、上記第1実施形態で説明した第1撮像素子38と同様の方法で被写体の画像を示す第3デジタル画像データ580Bが生成される。そして、第3撮像素子552で生成された第3デジタル画像データ580Bは、通信I/F620D2によって通信ライン554を介して処理回路453の通信I/F120D3に出力される。通信I/F120D3によって出力された第3デジタル画像データ580Bは、通信I/F120D3によって受け付けられ、制御回路720Cに転送される。
なお、本第2実施形態では、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bを区別して説明する必要がない場合、符号を付さずに「デジタル画像データ」と称する。ここで言う「第3デジタル画像データ580B」は、本開示の技術に係る「出力画像データ」の一例である。
制御回路720Cは、デジタル処理回路120Bから入力された第2デジタル画像データ80Bをメモリ122に記憶する。また、制御回路120Cは、通信I/F120D3から入力された第3デジタル画像データ580Bもメモリ122に記憶する。
制御回路720Cは、メモリ122に対してランダムアクセス可能であり、メモリ122からデジタル画像データを取得する。制御回路720Cは、メモリ122から取得したデジタル画像データに対して画像処理を施して得た画像データを通信I/F120D2に出力する。
通信I/F120D2は、制御回路720Cから入力された画像データを、通信ライン44を介して第1撮像素子38の通信I/F110D2(図7及び図8参照)に出力する。
一例として図21に示すように、第3撮像素子552は、光電変換素子556、処理回路620、及びメモリ622を備えている。処理回路620は、読出回路620A、デジタル処理回路620B、制御回路620C、及び通信I/F620D1,620D2を備えている。
読出回路620Aは、光電変換素子556、デジタル処理回路620B、及び制御回路620Cの各々に接続されている。デジタル処理回路620Bは、制御回路620Cに接続されている。制御回路620Cは、メモリ622及び通信I/F620D1,620D2の各々に接続されている。
上述の第3画像データ580は、第3アナログ画像データ580Aと第3デジタル画像データ580Bとに大別される。なお、以下では、説明の便宜上、第3アナログ画像データ580Aと第3デジタル画像データ580Bとを区別して説明する必要がない場合、「第3画像データ580」と称する。
通信I/F620D1は、コントローラ15の通信I/F15D3から通信ライン558を介して出力された読出同期信号を受け付け、受け付けた読出同期信号を制御回路620Cに出力する。
読出回路620Aは、制御回路620Cの制御下で、光電変換素子556を制御し、光電変換素子556から第3アナログ画像データ580Aを読み出す。光電変換素子556からの第3アナログ画像データ580Aの読み出しは、コントローラ15から処理回路620に入力された読出同期信号に従って行われる。
具体的には、先ず、通信I/F620D1がコントローラ15から読出同期信号を受け付け、受け付けた読出同期信号を制御回路620Cに出力する。次に、制御回路620Cは、通信I/F620D1から入力された読出同期信号を読出回路620Aに転送する。すなわち、読出回路620Aには、垂直同期信号及び水平同期信号が転送される。そして、読出回路620Aは、制御回路620Cから転送された垂直同期信号に従って光電変換素子556からフレーム単位での第3アナログ画像データ580Aの読み出しを開始する。また、読出回路620Aは、制御回路620Cから転送された水平同期信号に従って水平ライン単位での第3アナログ画像データ580Aの読み出しを開始する。
読出回路620Aは、光電変換素子556から読み出された第3アナログ画像データ580Aに対して、上述のアナログ信号処理を行う。このようにしてアナログ信号処理が行われた第3アナログ画像データ580Aは、読出回路620Aによってデジタル処理回路620Bに出力される。
デジタル処理回路620Bは、A/D変換器620B1を備えている。A/D変換器620B1は、第3アナログ画像データ580AをA/D変換する。
デジタル処理回路620Bは、読出回路620Aから入力された第3アナログ画像データ580Aに対してデジタル信号処理を行う。第3アナログ画像データ580Aに対するデジタル信号処理は、第2アナログ画像データ80Aに対するデジタル信号処理に比べ、A/D変換器120B1によるA/D変換に代えて、A/D変換器620B1によるA/D変換が含まれる点が異なる。
相関二重サンプリングの信号処理が行われた第3アナログ画像データ580Aに対しては、A/D変換器620B1によってA/D変換が行われ、これによって、第3アナログ画像データ580Aがデジタル化され、RAWデータとして第3デジタル画像データ580Bが得られる。デジタル信号処理が行われることによって得られた第3デジタル画像データ580Bは、デジタル処理回路620Bによって制御回路620Cに出力される。
メモリ622は、複数フレームの第3デジタル画像データ580Bを記憶可能なメモリである。メモリ122は、画素単位の記憶領域(図示省略)を有しており、第2デジタル画像データ80Bが制御回路620Cによって、画素単位で、メモリ622のうちの対応する記憶領域に記憶される。制御回路120Cは、デジタル処理回路620Bから入力された第3デジタル画像データ580Bをメモリ622に記憶する。
制御回路620Cは、メモリ622に対してランダムアクセス可能であり、メモリ622から第3デジタル画像データ580Bを取得する。制御回路620Cは、メモリ622から取得した第3デジタル画像データ580Bを通信I/F620D2に出力する。通信I/F620D2は、制御回路620Cから入力された第3デジタル画像データ580Bを、通信ライン554を介して第2撮像素子452の通信I/F120D3に出力する。
ここで、画像データの伝送経路及び処理方法の一例について図22〜図24を参照しながら説明する。
一例として図22に示すように、第3撮像素子552によって被写体が撮像されることで得られた第3デジタル画像データ580Bは、メモリ622に記憶されてから、通信ライン554(図20及び図21参照)を介して第2撮像素子452に出力される。すなわち、第2撮像素子452及び第3撮像素子552は、隣接する撮像素子であり、隣接する撮像素子のうちの前段の撮像素子である第3撮像素子552の通信I/F620D2によって第3デジタル画像データ580Bが出力される。そして、通信I/F620D2によって出力された第3デジタル画像データ580Bは、隣接する撮像素子のうちの後段の撮像素子である第2撮像素子452の通信I/F120D3によって受け付けられ、受け付けられた第3デジタル画像データ580Bはメモリ122に記憶される。また、第2撮像素子452によって撮像されることで得られた第2デジタル画像データ80Bもメモリ112に記憶される。
なお、第2デジタル画像データ80Bと第3デジタル画像データ580Bとの関係において、第2デジタル画像データ80Bは、本開示の技術に係る「後段画像データ」の一例である。また、第2デジタル画像データ80Bと第3デジタル画像データ580Bとの関係において、第3デジタル画像データ580Bは、本開示の技術に係る「前段画像データ」の一例である。
一例として図23に示すように、第2撮像素子452において、制御回路720Cは、取得部720C1及び合成部720C2を有する。取得部720C1は、メモリ122から第2デジタル画像データ80B及び第3デジタル画像データ580Bを取得する。なお、ここでは、第3デジタル画像データ580Bがメモリ122に一旦記憶されてから、取得部720C1によってメモリ122から第3デジタル画像データ580Bが取得される形態例を挙げて説明しているが、本開示の技術はこれに限定されない。第3デジタル画像データ580Bは、メモリ122に記憶されることなく取得部720C1によって取得されるようにしてもよい。
合成部720C2は、取得部720C1によって取得された第2デジタル画像データ80B及び第3デジタル画像データ580Bを合成する。具体的には、合成部720C2は、第2デジタル画像データ80Bと第3デジタル画像データ580Bとを画素単位で加算平均することで第2デジタル画像データ80Bと第3デジタル画像データ580Bとを合成する。
なお、ここで、合成方法として加算平均を例に挙げて説明したが、合成方法はこれに限らない。例えば、第2デジタル画像データ80B及び第3デジタル画像データ580Bによるアルファブレンドを行うようにしてもよい。また、第2デジタル画像データ80Bと第3デジタル画像データ580Bとを画素単位で単に加算するようにしてもよい。このように、第2デジタル画像データ80Bと第3デジタル画像データ580Bとを合成する方法は、如何なる方法であっても本開示の技術は成立する。
合成部720C2は、第2デジタル画像データ80Bと第3デジタル画像データ580Bとを合成して得た第1合成画像データ730を通信I/F120D2に出力する。通信I/F120D2は、合成部720C2から入力された第1合成画像データ730を通信ライン54(図7参照)を介して第1撮像素子38の通信I/F110D3に出力する。なお、第1合成画像データ730は、本開示の技術に係る「出力画像データ」の一例である。
第1合成画像データ730は、第1撮像素子38の通信I/F110D3によって受け付けられる。通信I/F110D3によって受け付けられた第1合成画像データ730は、第1撮像素子38のメモリ112に記憶される。
すなわち、第1撮像素子38及び第2撮像素子452は、隣接する撮像素子であり、隣接する撮像素子のうちの前段の撮像素子である第2撮像素子452の通信I/F120D2によって第1合成画像データ730が出力される。そして、通信I/F120D2によって出力された第1合成画像データ730は、隣接する撮像素子のうちの後段の撮像素子である第1撮像素子38の通信I/F110D3によって受け付けられ、受け付けられた第1合成画像データ730はメモリ122に記憶される。また、第1撮像素子38によって撮像されることで得られた第1デジタル画像データ70Bもメモリ112に記憶される。
なお、第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730との関係において、第1デジタル画像データ70Bは、本開示の技術に係る「後段画像データ」の一例である。また、第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730との関係において、第1合成画像データ730は、本開示の技術に係る「前段画像データ」の一例である。
一例として図24に示すように、第1撮像素子38において、取得部110C1は、メモリ112から第1デジタル画像データ70B及び第1合成画像データ730を取得する。なお、ここでは、第1合成画像データ730がメモリ112に一旦記憶されてから、取得部110C1によってメモリ112から第1合成画像データ730が取得される形態例を挙げて説明しているが、本開示の技術はこれに限定されない。第1合成画像データ730は、メモリ112に記憶されることなく取得部110C1によって取得されるようにしてもよい。
合成部110C2は、取得部110C1によって取得された第1デジタル画像データ70B及び第1合成画像データ730を合成する。具体的には、合成部110C2は、第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730とを画素単位で加算平均することで第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730とを合成する。
なお、ここで、合成方法として加算平均を例に挙げて説明したが、合成方法はこれに限らない。例えば、第1デジタル画像データ70B及び第1合成画像データ730によるアルファブレンドを行うようにしてもよい。また、第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730とを画素単位で単に加算するようにしてもよい。このように、第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730とを合成する方法は、如何なる方法であっても本開示の技術は成立する。
合成部110C2は、第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730とを合成して得た第2合成画像データ830を通信I/F110D2に出力する。通信I/F110D2は、合成部110C2から入力された第2合成画像データ830を通信ライン44を介して信号処理回路34に出力する。なお、第2合成画像データ130は、本開示の技術に係る「出力画像データ」の一例である。
信号処理回路34では、第2合成画像データ830に対して、上記第1実施形態で説明した各種の信号処理を行い、各種の信号処理を行った第2合成画像データ830をコントローラ15に出力する。コントローラ15では、第2合成画像データ830が入力されると、CPU15Aによって第2合成画像データ830が二次記憶装置102に対して記憶されたり、外部I/F104を介して外部装置(図示省略)に記憶されたりする。また、コントローラ15では、第2合成画像データ830が入力されると、CPU15Aによって第2合成画像データ830に基づく画像が静止画像又はライブビュー画像としてディスプレイ26に対して表示される。
一例として図25に示すように、第3撮像素子552では、光電変換素子556が露光されることで第3アナログ画像データ580Aが生成され、垂直同期信号が入力されると、光電変換素子556からの第3アナログ画像データ580Aの読み出し、及び光電変換素子556に対するリセットが行われる。光電変換素子556に対するリセットとは、光電変換素子556内の各画素の残留電荷を消去する動作を指す。光電変換素子556による露光は、光電変換素子556に対する読出回路620Aによる前回のリセットが行われてから読み出しが行われるまでの間に行われる。
第3アナログ画像データ580Aに対してデジタル信号処理が行われることによって第3デジタル画像データ580Bが生成され、生成された第3デジタル画像データ580Bはメモリ622に記憶される。そして、メモリ622に記憶されている第3デジタル画像データ580Bは第2撮像素子452に出力される。
第2撮像素子452では、光電変換素子56が露光されることで第2アナログ画像データ80Aが生成され、第3撮像素子552よりも遅いタイミングで垂直同期信号が入力されると、光電変換素子56からの第2アナログ画像データ80Aの読み出し、及び光電変換素子56に対するリセットが行われる。光電変換素子56に対するリセットとは、光電変換素子56内の各画素の残留電荷を消去する動作を指す。光電変換素子56による露光は、光電変換素子56に対する読出回路120Aによる前回のリセットが行われてから読み出しが行われるまでの間に行われる。
第2アナログ画像データ80Aに対してデジタル信号処理が行われることによって第2デジタル画像データ80Bが生成される。第2デジタル画像データ80Bは、第3撮像素子552から出力された第3デジタル画像データ580Bと同期させるために、メモリ122に一旦記憶される。第3デジタル画像データ580Bがメモリ122に記憶されると、メモリ122に記憶されている第2デジタル画像データ80B及び第3デジタル画像データ580Bが合成され、第1合成画像データ730が生成される。第1合成画像データ730は、第1撮像素子38に出力される。
第1撮像素子38では、光電変換素子42が露光されることで第1アナログ画像データ70Aが生成され、第2撮像素子452よりも遅いタイミングで垂直同期信号が入力されると、光電変換素子42からの第1アナログ画像データ70Aの読み出し、及び光電変換素子42に対するリセットが行われる。光電変換素子42に対するリセットとは、光電変換素子42内の各画素の残留電荷を消去する動作を指す。光電変換素子42による露光は、光電変換素子42に対する読出回路110Aによる前回のリセットが行われてから読み出しが行われるまでの間に行われる。
第1アナログ画像データ70Aに対してデジタル信号処理が行われることによって第1デジタル画像データ70Bが生成される。第1デジタル画像データ70Bは、第2撮像素子452から出力された第1合成画像データ730と同期させるために、メモリ112に一旦記憶される。第1合成画像データ730がメモリ112に記憶されると、メモリ112に記憶されている第1デジタル画像データ70B及び第1合成画像データ730が合成され、第2合成画像データ830が生成される。合成画像データ830は、信号処理回路34に出力される。
図25に示す例では、第3撮像素子552に入力される垂直同期信号の入力タイミングよりも第2撮像素子452に入力される垂直同期信号の入力タイミングの方が遅い。また、第2撮像素子452に入力される垂直同期信号の入力タイミングよりも第1撮像素子38に入力される垂直同期信号の入力タイミングの方が遅い。これにより、第2撮像素子452での光電変換素子56による露光時間が、第3撮像素子552の光電変換素子556による露光時間より長くなる。また、第1撮像素子38での光電変換素子42による露光時間が、第2撮像素子452での光電変換素子56による露光時間よりも長くなる。
次に、スマートデバイス500の本開示の技術に係る部分の作用について説明する。
先ず、第3撮像素子552の処理回路620によって実行される前段撮像処理の流れについて図26を参照しながら説明する。
図26に示す前段撮像処理では、先ず、ステップST100で、制御回路620Cは、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F620D1によって受け付けられたか否かを判定する。ステップST100において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F620D1によって受け付けられていない場合は、判定が否定されて、前段撮像処理はステップST112へ移行する。ステップST100において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F620D1によって受け付けられた場合は、判定が肯定されて、前段撮像処理はステップST102へ移行する。
ステップST102で、読出回路620Aは、第3アナログ画像データ580Aの読み出し及び光電変換素子556のリセットを行い、その後、前段撮像処理はステップST104へ移行する。
ステップST104で、デジタル処理回路620Bは、第3アナログ画像データ580Aに対してデジタル信号処理を行い、その後、前段撮像処理はステップST106へ移行する。
ステップST104において第3アナログ画像データ580Aに対してデジタル信号処理が行われることで得られた第3デジタル画像データ580Bは、制御回路620Cに転送される。
ステップST106で、制御回路620Cは、第3デジタル画像データ580Bをメモリ622に記憶し、その後、前段撮像処理はステップST108へ移行する。
ステップST108で、制御回路620Cは、第3デジタル画像データ580Bを第2撮像素子452に出力するタイミング(本第2実施形態に係る出力タイミング)が到来したか否かを判定する。本第2実施形態に係る出力タイミングの一例としては、制御回路620Cがメモリ622から第3デジタル画像データ580Bを読み出すことが可能なタイミングが挙げられる。メモリ622はDRAMであり、メモリ622に対する書き込みと読み出しとを同時に行うことはできない。そのため、制御回路620Cがメモリ622から第3デジタル画像データ580Bを読み出すことが可能なタイミングとは、例えば、メモリ622への1フレーム分の第3デジタル画像データ580Bの記憶が完了したタイミングを指す。
ステップST108において、本第2実施形態に係る出力タイミングが到来していない場合は、判定が否定されて、ステップST108の判定が再び行われる。ステップST108において、出力タイミングが到来した場合は、判定が肯定されて、前段撮像処理はステップST110へ移行する。
ステップST100で、制御回路620Cは、メモリ622から第3デジタル画像データ580Bを取得し、取得した第3デジタル画像データ580Bを、通信I/F620D2を介して第2撮像素子452に出力し、その後、前段撮像処理はステップST112へ移行する。
ステップST112で、制御回路620Cは、上記第1実施形態で説明した前段撮像処理終了条件を満足したか否かを判定する。ステップST112において、前段撮像処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、前段撮像処理はステップST100へ移行する。ステップST112において、前段撮像処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、前段撮像処理が終了する。
次に、第2撮像素子452の処理回路453によって実行される中段撮像処理の流れについて図27を参照しながら説明する。
図27に示す中段撮像処理では、先ず、ステップST130で、制御回路720Cは、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F120D1によって受け付けられたか否かを判定する。ステップST130において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F120D1によって受け付けられていない場合は、判定が否定されて、後段撮像処理はステップST144へ移行する。ステップST130において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F120D1によって受け付けられた場合は、判定が肯定されて、中段撮像処理はステップST132へ移行する。
ステップST132で、読出回路120Aは、第2アナログ画像データ80Aの読み出し及び光電変換素子56のリセットを行い、その後、中段撮像処理はステップST134へ移行する。
ステップST134で、デジタル処理回路120Bは、第2アナログ画像データ80Aに対してデジタル信号処理を行い、その後、中段撮像処理はステップST136へ移行する。
ステップST134において第2アナログ画像データ80Aに対してデジタル信号処理が行われることで得られた第2デジタル画像データ80Bは、制御回路720Cに転送される。
ステップST136で、制御回路720Cは、第2デジタル画像データ80Bをメモリ122に記憶し、その後、中段撮像処理はステップST138へ移行する。
ステップST138で、制御回路720Cは、第3撮像素子552から第3デジタル画像データ580Bが入力されたか否かを判定する。ステップST138において、第3撮像素子552から第3デジタル画像データ580Bが入力されていない場合は、判定が否定されて、ステップST138の判定が再び行われる。ステップST138において、第3撮像素子552から第3デジタル画像データ580Bが入力された場合は、判定が肯定されて、中段撮像処理はステップST140へ移行する。
ステップST140で、制御回路720Cは、第2デジタル画像データ70Bと第3デジタル画像データ580Bとを合成することで第1合成画像データ730を生成し、その後、中段撮像処理はステップST42へ移行する。
ステップST142で、制御回路720Cは、第1合成画像データ730を、通信I/F120D2を介して第1撮像素子38に出力し、その後、中段撮像処理はステップST144へ移行する。
ステップST144で、制御回路720Cは、中段撮像処理を終了する条件(以下、「中段撮像処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。中段撮像処理終了条件の一例としては、中段撮像処理を終了させる指示が受付デバイス84(図5参照)によって受け付けられた、との条件が挙げられる。ステップST144において、中段撮像処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、中段撮像処理はステップST130へ移行する。ステップST144において、中段撮像処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、中段撮像処理が終了する。
次に、第1撮像素子38の処理回路110によって実行される後段撮像処理の流れについて図28を参照しながら説明する。
図28に示す後段撮像処理では、先ず、ステップST150で、制御回路110Cは、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F110D1によって受け付けられたか否かを判定する。ステップST150において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F110D1によって受け付けられていない場合は、判定が否定されて、後段撮像処理はステップST164へ移行する。ステップST150において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F110D1によって受け付けられた場合は、判定が肯定されて、後段撮像処理はステップST152へ移行する。
ステップST152で、読出回路110Aは、第1アナログ画像データ70Aの読み出し及び光電変換素子42のリセットを行い、その後、後段撮像処理はステップST154へ移行する。
ステップST154で、デジタル処理回路110Bは、第1アナログ画像データ70Aに対してデジタル信号処理を行い、その後、後段撮像処理はステップST156へ移行する。
ステップST154において第1アナログ画像データ70Aに対してデジタル信号処理が行われることで得られた第1デジタル画像データ70Bは、制御回路110Cに転送される。
ステップST156で、制御回路110Cは、第1デジタル画像データ70Bをメモリ112に記憶し、その後、後段撮像処理はステップST158へ移行する。
ステップST158で、制御回路110Cは、第2撮像素子452から第1合成画像データ730が入力されたか否かを判定する。ステップST158において、第2撮像素子452から第1合成画像データ730が入力されていない場合は、判定が否定されて、ステップST158の判定が再び行われる。ステップST158において、第2撮像素子452から第1合成画像データ730が入力された場合は、判定が肯定されて、後段撮像処理はステップST160へ移行する。
ステップST160で、制御回路110Cは、第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730とを合成することで第2合成画像データ830を生成し、その後、後段撮像処理はステップST162へ移行する。
ステップST162で、制御回路110Cは、第2合成画像データ830を、通信I/F110D2を介して信号処理回路34に出力し、その後、後段撮像処理はステップST164へ移行する。
ステップST164で、制御回路110Cは、上記第1実施形態で説明した後段撮像処理終了条件を満足したか否かを判定する。ステップST164において、後段撮像処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、後段撮像処理はステップST150へ移行する。ステップST164において、後段撮像処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、後段撮像処理が終了する。
以上説明したように、撮像装置514には、信号処理回路34、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552が設けられている。第3撮像素子552は通信ライン554を介して第2撮像素子452に接続されている。また、第2撮像素子452は通信ライン54を介して第1撮像素子38に接続されている。更に、第1撮像素子38は、通信ライン44を介して信号処理回路34に接続されている。すなわち、信号処理回路34、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552は、通信ライン44,54,554によって直列に接続されている。
そして、第3撮像素子552により被写体が撮像されることで得られた第3デジタル画像データ580Bは通信I/F620D2によって通信ライン554を介して第2撮像素子452に出力される。第2撮像素子452により被写体が撮像されることで得られた第2デジタル画像データ80Bは第3デジタル画像データ580Bと合成される。第2デジタル画像データ80Bと第3デジタル画像データ580Bとが合成されることによって得られた第1合成画像データ730は通信I/F120D2により通信ライン54を介して第1撮像素子38に出力される。
第1撮像素子38により被写体が撮像されることで得られた第1デジタル画像データ70Bは第1合成画像データ730と合成される。第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730とが合成されることによって得られた第2合成画像データ830は通信I/F110D2により通信ライン44を介して信号処理回路34に出力される。従って、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552の各々を信号処理回路34に直接接続する場合に比べ、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552を信号処理回路34に接続するのに要する配線数を抑制することができる。
また、撮像装置514では、合成部720C2により第2デジタル画像データ80Bと第3デジタル画像データ580Bとが合成され、合成されることで得られた第1合成画像データ730が第1撮像素子38に出力される。そして、合成部110C2により第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730とが合成され、合成されることで得られた第2合成画像データ830が第1撮像素子38の通信I/F110D2によって通信ライン44を介して信号処理回路34に出力される。従って、信号処理回路34での第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bの合成が不要になる。
また、撮像装置514では、第2撮像素子452での光電変換素子56による露光時間が第3撮像素子552での光電変換素子556による露光時間よりも長い。また、第1撮像素子38での光電変換素子42による露光時間が、第2撮像素子452での光電変換素子56による露光時間よりも長い。従って、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bが合成されることによって得られた第2合成画像データ830のダイナミックレンジは、単一のデジタル画像データのダイナミックレンジよりも、大きくなる。つまり、第2合成画像データ830は、単一のデジタル画像データよりも輝度を綿密に表現可能な画像データとなる。
また、撮像装置514では、信号処理回路34は、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552に直列に接続されており、かつ、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552よりも後段に位置している。具体的には、前段側から後段側にかけて第3撮像素子552、第2撮像素子452、第1撮像素子38、及び信号処理回路34の順に配置されている。従って、信号処理回路34は、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552の各々によって撮像されることで得られた全ての画像データを受け取ることができる。
また、撮像装置514でも、上記第1実施形態で説明した第1撮像素子38及び第2撮像素子52と同様に、第3撮像素子552として、光電変換素子556、処理回路620、及びメモリ622が1チップ化された撮像素子が採用されている。これにより、上記第1実施形態で説明した第1撮像素子38及び第2撮像素子52と同様の効果が得られる。
また、撮像装置514でも、上記第1実施形態で説明した第1撮像素子38及び第2撮像素子52と同様に、第3撮像素子552として、光電変換素子556にメモリ622が積層された積層型撮像素子が採用されている。これにより、上記第1実施形態で説明した第1撮像素子38及び第2撮像素子52と同様の効果が得られる。
また、撮像装置514では、第2合成画像データ830に基づくライブビュー画像等がディスプレイ26に表示される。これにより、第2合成画像データ830により示される画像をユーザに視認させることができる。
更に、撮像装置514では、信号処理回路34に入力された第2合成画像データ830がCPU15Aによって二次記憶装置102、USBメモリ、及び/又はメモリカード等に記憶される。これにより、信号処理回路34に入力された第2合成画像データ830を過不足なく管理することができる。
なお、上記第2実施形態では、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bが合成される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bが合成されることなく信号処理回路34に出力されるようにしてもよい。この場合、信号処理回路34に遠い側の撮像素子から近い側の撮像素子にかけてデジタル画像データが順に受け渡され、最終段の撮像素子に受け渡されたデジタル画像データが最終段の撮像素子の通信I/Fによって信号処理回路34に出力されるようにすればよい。
例えば、図29に示すように、先ず、時間帯T0に、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552の各々によって露光が行われる。次に、時間帯T1において、第1撮像素子38によって撮像されることで得られた第1デジタル画像データ70Bが第1撮像素子38の通信I/F110D2によって信号処理回路34に出力される。また、時間帯T1において、第2撮像素子452によって撮像されることで得られた第2デジタル画像データ80Bが第2撮像素子452の通信I/F120D2によって第1撮像素子38に出力される。更に、時間帯T1において、第3撮像素子552によって撮像されることで得られた第3デジタル画像データ580Bが第3撮像素子552の通信I/F620D2によって第2撮像素子452に出力される。
次に、時間帯T2において、第1撮像素子38に対して時間帯T1に第2撮像素子452から入力された第2デジタル画像データ80Bは、第1撮像素子38の通信I/F110D2によって信号処理回路34に出力される。また、時間帯T2において、第2撮像素子452に対して時間帯T1に第3撮像素子552から入力された第3デジタル画像データ580Bは、第2撮像素子452の通信I/F120D2によって第1撮像素子38に出力される。
そして、時間帯T3において、第1撮像素子38に対して時間帯T2に第2撮像素子452から入力された第3デジタル画像データ580Bは、第1撮像素子38の通信I/F110D2によって信号処理回路34に出力される。従って、信号処理回路34に対して第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552が直接接続されていなくても、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bを信号処理回路34に単一の経路から受け取らせることができる。
また、時間帯T1において、第1デジタル画像データ70Bの出力、第2デジタル画像データ80Bの出力、及び第3デジタル画像データ580Bの出力は互いに同期して行われる。また、時間帯T2において、第2デジタル画像データ80Bの出力、及び第3デジタル画像データ580Bの出力は互いに同期して行われる。従って、画像データが第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552のうちの1つの撮像素子に滞留することを回避することができる。
図29に示す例では、第1撮像素子38の通信I/F110D2、第2撮像素子452の通信I/F120D2、及び第3撮像素子552の通信I/F620D2の各々によって出力されたデジタル画像データの各々が信号処理回路34により時分割で受け取られる。すなわち、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bが信号処理回路34によって時分割で受け取られる。
これにより、信号処理回路34に対して全ての撮像素子の各々が直接接続されていなくても、各撮像素子によって撮像されることで得られた画像データを最小限の配線数で信号処理部に受け取らせることができる。そして、信号処理回路34は、第1撮像素子38から順次に受け取ったデジタル画像データに対して順次に各種の信号処理を施すことができる。
一例として図30に示すように、時間帯T1(図29参照)では、第3デジタル画像データ580Bが第3撮像素子552のメモリ622から第2撮像素子452のメモリ122に移される。また、時間帯T1では、第2デジタル画像データ80Bが第2撮像素子452のメモリ122から第1撮像素子38のメモリ112に移される。更に、時間帯T1では、第1デジタル画像データ70Bが第1撮像素子38のメモリ112から信号処理回路34に移される。
つまり、時間帯T1では、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552のうち、信号処理回路34の最も近くに位置する第1撮像素子38で生成された第1デジタル画像データ70Bが信号処理回路34によって受け取られる。
一例として図31に示すように、時間帯T2(図29参照)では、第3デジタル画像データ580Bが第2撮像素子452のメモリ122から第1撮像素子38のメモリ112に移される。また、時間帯T2では、第2デジタル画像データ80Bが第1撮像素子38のメモリ112から信号処理回路34に移される。
つまり、時間帯T2では、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552のうち、第1撮像素子38の次に信号処理回路34の近くに位置する第2撮像素子452で生成された第2デジタル画像データ80Bが信号処理回路34によって受け取られる。
一例として図32に示すように、時間帯T3(図29参照)では、第3デジタル画像データ580Bが第1撮像素子38のメモリ112から信号処理回路34に移される。
つまり、時間帯T3では、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552のうち、信号処理回路34から最も遠くに位置する第3撮像素子552で生成された第3デジタル画像データ580Bが信号処理回路34によって受け取られる。
従って、第2撮像素子452は、第3デジタル画像データ580Bをメモリ122に記憶させずに出力する場合に比べ、第3撮像素子552から受け取った第3デジタル画像データ580Bを適切な出力タイミングで出力することができる。また、第1撮像素子38は、第2デジタル画像データ80Bをメモリ112に記憶させずに出力する場合に比べ、第2撮像素子452から受け取った第2デジタル画像データ80Bを適切な出力タイミングで出力することができる。また、第1撮像素子38は、第3デジタル画像データ580Bをメモリ112に記憶させずに出力する場合に比べ、第2撮像素子452から受け取った第3デジタル画像データ580Bを適切なタイミングで出力することができる。
また、一例として図30〜図32に示すように、複数の撮像素子のうち、信号処理回路34に近い側の撮像素子から遠い側の撮像素子の順にデジタル画像データの各々が時分割で信号処理回路34によって受け取られる。従って、複数の撮像素子の各々で生成された各デジタル画像データを信号処理回路34に最も近い側の撮像素子に一旦集めてから信号処理回路34に出力する場合に比べ、複数の撮像素子の各々で生成された各デジタル画像データを信号処理回路34に早く受け取らせることができる。
また、上記第2実施形態では、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bが合成される場合について説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bが連結されるようにしてもよい。この場合、一例として図33に示すように、制御回路110Cは、合成部110C2に代えて連結部110C3を有する。連結部110C3は、取得部110C1によって取得された第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bを連結し、連結して得た連結画像データ130Bを生成する。このように生成された連結画像データ130Bは、通信I/F110D2によって通信ライン44を介して信号処理回路34に出力される。
図33に示す例では、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bが縦方向に連結されている形態例が示されているが、これに限らず、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bが横方向に連結されていてもよい。このように、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bの連結方向は如何なる方向であってもよい。また、第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bのうち、隣接するデジタル画像データ間の一部を重ねるようにして第1デジタル画像データ70B、第2デジタル画像データ80B、及び第3デジタル画像データ580Bが連結されるようにしてもよい。
また、上記第2実施形態では、メモリ622から制御回路620Cによって取得された第3デジタル画像データ580Bが通信I/F620D2によって第2撮像素子452に出力される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、メモリ622から制御回路620Cによって取得された第3デジタル画像データ580Bに対して制御回路620Cによって何らかの画像処理が施されることで得た画像データが通信I/F620D2によって第2撮像素子452に出力されるようにしてもよい。ここで、上記の画像処理としては、例えば、間引き処理及び加算処理等の公知の画像処理が挙げられる。第3デジタル画像データ580Bに対して何らかの画像処理が施されることで得た画像データは、本開示の技術に係る「出力画像データ」の一例である。
また、上記第2実施形態では、通信I/F15D3と通信I/F620D1とがPCI−eの接続規格に従って接続されている。また、通信I/F120D3と通信I/F620D2とがPCI−eの接続規格に従って接続されている。しかし、本開示の技術はこれに限定されない。PCI−eの接続規格に代えて、LVDS、SATA、SLVS−EC、及びMIPI等の他の接続規格が採用されてもよい。
また、上記第2実施形態では、第2撮像素子452と第3撮像素子552との間の通信、及びコントローラ15と第3撮像素子452との間の通信は何れも有線形式の通信である。しかし、本開示の技術はこれに限定されない。第2撮像素子452と第3撮像素子552との間の通信、及びコントローラ15と第3撮像素子452との間の通信のうちの少なくとも一方の通信を無線形式の通信としてもよい。
また、上記第2実施形態では、第3撮像素子552として、光電変換素子556、処理回路620、及びメモリ622が1チップ化された撮像素子が例示されているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、光電変換素子556、処理回路620、及びメモリ622のうち、少なくとも光電変換素子556及びメモリ622が1チップ化されていればよい。なお、第2撮像素子452についても同様のことが言える。
また、上記第2実施形態では、第1撮像レンズ16、第2撮像レンズ18、及び第3撮像レンズ518という3個の撮像レンズの各々から被写体光を撮像装置514に取り込む形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図34に示すように、撮像装置514に代えて撮像装置900を用いても本開示の技術は成立する。
撮像装置900は、撮像装置514に比べ、第1撮像レンズ16、第2撮像レンズ18、及び第3撮像レンズ518のうちの第1撮像レンズ16のみを有する点が異なる。また、撮像装置900は、撮像装置514に比べ、光路分離器902を有する点が異なる。光路分離器902は、ビームスプリッタ902A,902B及び反射ミラー902Cを備えている。光路分離器902は、第1撮像レンズ16に入射された被写体光の光路を分離し、被写体光を第1撮像素子38の受光面42A、第2撮像素子452の受光面56A、及び第3撮像素子552の受光面556Aの各々に導く。
光路分離器902は、第1撮像レンズ16と受光面42A,56A,556Aとの間に配置されている。ビームスプリッタ902Aは、受光面42Aに対応する位置に設けられている。ビームスプリッタ902Bは、受光面56Aに対向する位置に設けられている。反射ミラー902Cは、受光面556Aに対向する位置に設けられている。
ビームスプリッタ902Aは、第1撮像レンズ16から入射された被写体光を透過することで受光面42Aに導き、かつ、第1撮像レンズ16から入射された被写体光を反射することでビームスプリッタ902Bに導く。ビームスプリッタ902Bは、ビームスプリッタ902Aによって導かれた被写体光を反射することで受光面56Aに導き、かつ、ビームスプリッタ902Aによって導かれた被写体光を透過することで反射ミラー902Cに導く。反射ミラー902Cは、ビームスプリッタ902Bによって導かれた被写体光を反射することで受光面556Aに導く。これにより、被写体光が受光面42A,56A,556Aの各々によって受光され、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552によって被写体が撮像される。
また、図17〜図34に示す例では、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552という3個の撮像素子を示したが、これらは、あくまでも一例に過ぎず、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、2個の撮像素子であっても、4個以上の撮像素子であっても本開示の技術は成立する。4個以上の撮像素子を用いる場合は、第1撮像素子38と第3撮像素子552との間に第2撮像素子452と同様の構成を有する1つ以上の撮像素子を介在させる。そして、信号処理回路34から最も遠い撮像素子から信号処理回路34に最も近い撮像素子にかけて画像データが順次に転送されるように、複数の撮像素子が直列に接続されるようにすればよい。
また、上記各実施形態では、信号処理回路34を例示したが、本開示の技術はこれに限定されず、信号処理回路34の他に1つ以上の信号処理回路を用いてもよい。この場合、第1撮像素子38を複数の信号処理回路の各々に対して直接接続するようにすればよい。
また、上記各実施形態では、処理回路110,120,453,620がASIC及びFPGAを含むデバイスによって実現される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、処理回路110に含まれる複数のデバイスのうちの少なくとも制御回路110Cはコンピュータによるソフトウェア構成により実現されるようにしてもよい。また、処理回路120に含まれる複数のデバイスのうちの少なくとも制御回路120Cはコンピュータによるソフトウェア構成により実現されるようにしてもよい。また、処理回路453に含まれる複数のデバイスのうちの少なくとも制御回路720Cはコンピュータによるソフトウェア構成により実現されるようにしてもよい。更に、処理回路620に含まれる複数のデバイスのうちの少なくとも制御回路620Cはコンピュータによるソフトウェア構成により実現されるようにしてもよい。
この場合、例えば、図35Aに示すように、第1撮像素子38にはコンピュータ1852が内蔵されており、コンピュータ1852に上記第1又は第2実施形態に係る後段撮像処理を実行させるための後段撮像プログラム1902Aを記憶媒体1900Aに記憶させておく。コンピュータ1852は、CPU1852A、ROM1852B、及びRAM1852Cを備えている。そして、記憶媒体1900Aに記憶されている後段撮像プログラム1902Aは、コンピュータ1852にインストールされる。CPU1852Aは、後段撮像プログラム1902Aに従って、第1又は第2実施形態に係る後段撮像処理を実行する。
後段撮像プログラム1902Aは記憶媒体1900Aではなく、ROM1852Bに記憶されていてもよい。この場合、CPU1852Aは、ROM1852Bから後段撮像プログラム1902Aを読み出し、読み出した後段撮像プログラム1902AをRAM1852Cに展開する。そして、CPU1852Aは、RAM1852Cに展開した後段撮像プログラム1902Aに従って、第1又は第2実施形態に係る後段撮像処理を実行する。
また、一例として図35Bに示すように、第2撮像素子52及び第3撮像素子552の各々にはコンピュータ1852が内蔵されている。第2撮像素子52のコンピュータ1854に第1実施形態に係る前段撮像処理を実行させるための前段撮像プログラム1902B1を記憶媒体1900Bに記憶させておく。また、第3撮像素子552のコンピュータ1852に第2実施形態に係る前段撮像処理を実行させるための前段撮像プログラム1902Bを記憶媒体1900Bに記憶させておく。
なお、以下では、説明の便宜上、第2撮像素子52のコンピュータ1854と第3撮像素子552のコンピュータ1854とを区別して説明する必要がない場合、「コンピュータ1854」と称する。また、以下では、説明の便宜上、前段撮像プログラム1902B1,1902B2を区別して説明する必要がない場合、「前段撮像プログラム1902B」と称する。
コンピュータ1854は、CPU1854A、ROM1854B、及びRAM1854Cを備えている。そして、記憶媒体1900Bに記憶されている前段撮像プログラム1902Bは、コンピュータ1854にインストールされる。CPU1852Aは、前段撮像プログラム1902Bに従って、第1又は第2実施形態に係る前段撮像処理を実行する。
前段撮像プログラム1902Bは記憶媒体1900Bではなく、ROM1854Cに記憶されていてもよい。この場合、CPU1854Aは、ROM1854Bから前段撮像プログラム1902Bを読み出し、読み出した前段撮像プログラム1902BをRAM1854Cに展開する。そして、第2撮像素子52の場合、CPU1854Aは、RAM1854Cに展開した前段撮像プログラム1902Bに従って、上記第1実施形態に係る前段撮像処理を実行する。また、第3撮像素子552の場合、CPU1854Aは、RAM1854Cに展開した前段撮像プログラム1902Bに従って、上記第2実施形態に係る前段撮像処理を実行する。
一例として図35Cに示すように、第2撮像素子452にはコンピュータ1856が内蔵されており、コンピュータ1856に上述した中段撮像処理を実行させるための中段撮像プログラム1902Cを記憶媒体1900Cに記憶させておく。コンピュータ1856は、CPU1856A、ROM1856B、及びRAM1856Cを備えている。そして、記憶媒体1900Cに記憶されている中段撮像プログラム1902Cは、コンピュータ1856にインストールされる。CPU1856Aは、中段撮像プログラム1902Cに従って、上述した中段撮像処理を実行する。
中段撮像プログラム1902Cは記憶媒体1900Cではなく、ROM1856Bに記憶されていてもよい。この場合、CPU1856Aは、ROM1856Bから中段撮像プログラム1902Cを読み出し、読み出した中段撮像プログラム1902CをRAM1856Cに展開する。そして、CPU1856Aは、RAM1856Cに展開した中段撮像プログラム1902Cに従って、上述した中段撮像処理を実行する。
図35A〜図35Cに示す例では、CPU1852A,1854A,1856Aの各々は、単数のCPUであるが、本開示の技術はこれに限定されず、CPU1852A,1854A,1856Aのうちの少なくとも1つについて、複数のCPUを採用してもよい。記憶媒体1900A,1900B,1900Cは何れも、非一時的記憶媒体である。なお、記憶媒体1900A,1900B,1900Cの一例としては、SSD又はUSBメモリなどの任意の可搬型の記憶媒体が挙げられる。
また、通信網(図示省略)を介してコンピュータ1852,1854,1856(以下、符号を付さずに「コンピュータ」と称する)の各々に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶部に各種プログラム(上述の後段撮像プログラム1902A、前段撮像プログラム1902B、及び中段撮像プログラム1902C)を記憶させておき、上述の撮像装置14,514(以下、符号を付さずに「撮像装置」と称する)の要求に応じて各種プログラムがコンピュータにダウンロードされるようにしてもよい。この場合、ダウンロードされた各種プログラムがコンピュータのCPUによって実行される。
また、コンピュータは、第1撮像素子38、第2撮像素子52,452、及び第3撮像素子552(以下、単に「撮像素子」と称する)の外部に設けられるようにしてもよい。この場合、コンピュータが各種プログラムに従って撮像素子を制御するようにすればよい。
上記第1実施形態で説明した前段撮像処理及び後段撮像処理、並びに上記第2実施形態で説明した前段撮像処理、中段撮像処理、及び後段撮像処理(以下、「各種処理」と称する)を実行するハードウェア資源としては、次に示す各種のプロセッサを用いることができる。プロセッサとしては、例えば、上述したように、ソフトウェア、すなわち、プログラムを実行することで、各種処理を実行するハードウェア資源として機能する汎用的なプロセッサであるCPUが挙げられる。また、プロセッサとしては、例えば、FPGA、PLD、又はASICなどの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路が挙げられる。
各種処理を実行するハードウェア資源は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ、又はCPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、各種処理を実行するハードウェア資源は1つのプロセッサであってもよい。
1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが、撮像素子内処理を実行するハードウェア資源として機能する形態がある。第2に、SoC(System−on−a−chip)などに代表されるように、各種処理を実行する複数のハードウェア資源を含むシステム全体の機能を1つのICチップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、撮像素子内処理は、ハードウェア資源として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて実現される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路を用いることができる。
また、上記各実施形態では、撮像装置が内蔵されたデバイスとしてスマートデバイス10,500を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、撮像装置が内蔵されたレンズ交換式カメラ、レンズ固定式カメラ、パーソナル・コンピュータ、又はウェアラブル端末装置等の各種の電子機器に対しても本開示の技術は適用可能であり、これらの電子機器であっても、上記各実施形態で説明した撮像装置と同様の作用及び効果が得られる。
また、上記各実施形態では、ディスプレイ26を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、撮像装置に対して後付けされた別体のディスプレイを、本開示の技術に係る「表示部(ディスプレイ)」として用いるようにしてもよい。
また、上記の各種処理はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことは言うまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容及び図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
本明細書において、「A及び/又はB」は、「A及びBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「A及び/又はB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、A及びBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「及び/又は」で結び付けて表現する場合も、「A及び/又はB」と同様の考え方が適用される。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
第3接続方法は特開2016−143915号公報に開示されている。図38には、特開2016−143915号公報に開示されている第3接続方法を簡略的に示した概念図が示されている。図38に示す例において、LSIユニット1006は、CMOSイメージセンサ1000A及びCMOSイメージセンサ1000Bの後段に位置する信号処理部である。LSIユニット1006は、LSI1006A及びLSI1006Bを備えている。LSI1006A、LSI1006B、CMOSイメージセンサ1000A、及びCMOSイメージセンサ1000Bは第3接続方法で接続されている。具体的には、LSI1006Aに対してCMOSイメージセンサ1000Aが通信ラインLN5で直接接続され、LSI1006Bに対してCMOSイメージセンサ1000Bが通信ラインLN6で直接接続され、LSI1006AとLSI1006Bとが通信ラインLN7で直接接続されている。
LVDSとは、“Low Voltage Differential Signaling”の略称を指す。PCI−eとは、 “Peripheral Component Interconnect Express”の略称を指す。SATAとは、“Serial Advanced Technology Attachment”の略称を指す。SLVS−ECとは、“Scalable Low Signaling with Embedded Clock”の略称を指す。MIPIとは、“Mobile Industry Processor Interface”の略称を指す。
図16に示す後段撮像処理では、ステップST40Aで、制御回路110Cは、第1デジタル画像データ70Bと第2デジタル画像データ80Bとを連結し、連結画像データ130Aを生成し、その後、後段撮像処理はステップST42Aへ移行する。ステップST42Aで、制御回路110Cは、連結画像データ130Aを信号処理回路34に出力し、その後、後段撮像処理はステップST44へ移行する。
一例として図17に示すように、スマートデバイス500は、上記第1実施形態で説明したスマートデバイス10に比べ、撮像装置14に代えて撮像装置514を有する点が異なる。撮像装置514は、上記第1実施形態で説明した撮像装置14に比べ、第3撮像レンズ518を有する点が異なる。スマートデバイス500を縦置きの状態にした場合の筐体12の背面12Aの右上部において、第1撮像レンズ16、第2撮像レンズ18、及び第3撮像レンズ518は、鉛直方向に沿って既定の間隔(例えば、数ミリの間隔)で配置されており、背面12Aから露出している。
第3撮像装置本体550は、メカニカルシャッタ553及び第3撮像素子552を備えている。メカニカルシャッタ53は、メカニカルシャッタ40と同様の機能を有しており、メカニカルシャッタ40と同様に作動する。第3撮像素子552は、上記第1実施形態で説明した第1撮像素子38及び第2撮像素子52と同様の積層構造を有している(図6参照)。そのため、ここでは、第3撮像素子552の積層構造についての説明は省略する。
なお、第1撮像素子38、第2撮像素子452、及び第3撮像素子552は、本開示の技術に係る「複数の撮像素子」の一例である。また、第3撮像素子552は、本開示の技術に係る「複数の撮像素子」に含まれる撮像素子の一例である。また、第2撮像素子452及び第3撮像素子552は、本開示の技術の「隣接する撮像素子」の一例である。また、第2撮像素子452及び第3撮像素子552の位置関係において、第2撮像素子452は、本開示の技術に係る「後段の撮像素子」及び「後段撮像素子」の一例であり、第3撮像素子552は、本開示の技術に係る「前段の撮像素子」及び「前段撮像素子」の一例である。
一方、第3撮像素子552は、通信I/F620D1,620D2を備えている。通信I/F620D2は、本開示の技術に係る「出力部(通信インタフェース)」の一例である。通信I/F620D1は、FPGAを有する通信デバイスであり、通信ライン558を介してコントローラ515の通信I/F15D3と接続されており、第3撮像素子552は、通信I/F15D3,620D1を介してコントローラ515と通信を行う。例えば、第3撮像素子552は、コントローラ515の通信I/F15D3から通信ライン558を介して出力された読出同期信号を通信I/F620D1で受け付ける。
一例として図22に示すように、第3撮像素子552によって被写体が撮像されることで得られた第3デジタル画像データ580Bは、メモリ622に記憶されてから、通信ライン554(図20及び図21参照)を介して第2撮像素子452に出力される。すなわち、第2撮像素子452及び第3撮像素子552は、隣接する撮像素子であり、隣接する撮像素子のうちの前段の撮像素子である第3撮像素子552の通信I/F620D2によって第3デジタル画像データ580Bが出力される。そして、通信I/F620D2によって出力された第3デジタル画像データ580Bは、隣接する撮像素子のうちの後段の撮像素子である第2撮像素子452の通信I/F120D3によって受け付けられ、受け付けられた第3デジタル画像データ580Bはメモリ122に記憶される。また、第2撮像素子452によって撮像されることで得られた第2デジタル画像データ80Bもメモリ122に記憶される。
合成部110C2は、第1デジタル画像データ70Bと第1合成画像データ730とを合成して得た第2合成画像データ830を通信I/F110D2に出力する。通信I/F110D2は、合成部110C2から入力された第2合成画像データ830を通信ライン44を介して信号処理回路34に出力する。なお、第2合成画像データ830は、本開示の技術に係る「出力画像データ」の一例である。
第1アナログ画像データ70Aに対してデジタル信号処理が行われることによって第1デジタル画像データ70Bが生成される。第1デジタル画像データ70Bは、第2撮像素子452から出力された第1合成画像データ730と同期させるために、メモリ112に一旦記憶される。第1合成画像データ730がメモリ112に記憶されると、メモリ112に記憶されている第1デジタル画像データ70B及び第1合成画像データ730が合成され、第2合成画像データ830が生成される。第2合成画像データ830は、信号処理回路34に出力される。
図25に示す例では、第3撮像素子552に入力される垂直同期信号の入力タイミングよりも第2撮像素子452に入力される垂直同期信号の入力タイミングの方が遅い。また、第2撮像素子452に入力される垂直同期信号の入力タイミングよりも第1撮像素子38に入力される垂直同期信号の入力タイミングの方が遅い。これにより、第2撮像素子452での光電変換素子56による露光時間が、第3撮像素子552での光電変換素子556による露光時間より長くなる。また、第1撮像素子38での光電変換素子42による露光時間が、第2撮像素子452での光電変換素子56による露光時間よりも長くなる。
図27に示す中段撮像処理では、先ず、ステップST130で、制御回路720Cは、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F120D1によって受け付けられたか否かを判定する。ステップST130において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F120D1によって受け付けられていない場合は、判定が否定されて、中段撮像処理はステップST144へ移行する。ステップST130において、コントローラ15からの垂直同期信号が通信I/F120D1によって受け付けられた場合は、判定が肯定されて、中段撮像処理はステップST132へ移行する。
これにより、信号処理回路34に対して全ての撮像素子の各々が直接接続されていなくても、各撮像素子によって撮像されることで得られた画像データを最小限の配線数で信号処理回路34に受け取らせることができる。そして、信号処理回路34は、第1撮像素子38から順次に受け取ったデジタル画像データに対して順次に各種の信号処理を施すことができる。
コンピュータ1854は、CPU1854A、ROM1854B、及びRAM1854Cを備えている。そして、記憶媒体1900Bに記憶されている前段撮像プログラム1902B2は、コンピュータ1854にインストールされる。CPU1854Aは、前段撮像プログラム1902Bに従って、第1又は第2実施形態に係る前段撮像処理を実行する。