JPWO2020115987A1 - 静電容量検出装置及び画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

第1電極(1)と、シート状の検出対象物(3)が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路(5)を挟んで、少なくとも第1電極(1)と一部が対向する第2電極(2)とを備え、第1電極(1)及び第2電極(2)は、それぞれ搬送方向と交差する交差方向に延在し、形状が異なることを特徴とする、又は、第1電極(1)に対して搬送路(5)と反対側に形成された第1浮き電極(1f)と、第2電極(2)に対して搬送路(5)と反対側に形成された第2浮き電極(2f)とを有することを特徴とする、或いは、第1電極(1)及び第2電極(2)の少なくとも一方に第1電界調整部(31)又は第2電界調整部(32)を形成したことを特徴とする。

Description

この発明は、紙幣、有価証券等を含むシート状の検出対象物による電極間の静電容量の変化を検出する静電容量検出装置、及び、この静電容量検出装置を有する画像読取装置に関する。
従来、静電容量検出装置には、搬送路を挟んで、少なくとも一部が対向する第1電極及び第2電極を備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の静電容量検出装置において、発振回路は、第1電極と第2電極との間に電界を形成させる。また、検出回路は、第1電極と第2電極との間の静電容量の変化を検出する。第1基板及び第2基板には、発振回路及び検出回路の少なくとも一方が形成されている。
また、従来、静電容量検出装置を用いた紙葉類判別装置には、電極を立体形状とし、電極端面に丸め加工や面取り加工を施したものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献2に記載の紙葉類判別装置は、電極間の電界の不均一を改善し、電極間を搬送される検出対象物の上下変動による電極間の静電容量の変化を低減している。
WO2018/056443 特開2001−240271号公報
しかし、特許文献2に記載の従来技術は、電極間の電界の不均一を改善するために、立体形状の電極に加工を施す必要があるという課題がある。一方、特許文献1に記載の従来技術は、立体形状の電極に加工を施すことに関する言及がない。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、静電容量検出装置又は静電容量検出装置を有する画像読取装置の電極間における電界又は出力を安定化させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る静電容量検出装置又は静電容量検出装置を有する画像読取装置は、電極の間に形成された電界から静電容量の変化を検出するものであって、前記電極の一方である第1電極と、シート状の検出対象物が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路を挟んで、少なくとも前記第1電極と一部が対向する、前記電極の他方である第2電極とを備え、前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ前記搬送方向と交差する交差方向に延在し、形状が異なることを特徴とする、又は、前記第1電極に対して前記搬送路と反対側に形成された第1浮き電極と、前記第2電極に対して前記搬送路と反対側に形成された第2浮き電極とを有することを特徴とする、或いは、前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方に第1電界調整部又は第2電界調整部を形成したことを特徴とするものである。
本発明によれば、第1電極及び第2電極の形状又は第1電極及び第2電極の周辺に存在する導体によって、電極間における電界又は出力を安定化させることが可能である。
実施の形態1に係る静電容量検出装置の搬送方向及び電界方向に沿った断面図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の搬送方向及び電界方向に沿った断面図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極を含む要部の接続説明図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)に対する比較例である静電容量検出装置の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の変形例の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)と比較例である静電容量検出装置とにおける電極間の位置ごとにおける電界強度分布を示すグラフである。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の変形例の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の変形例の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の変形例の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の変形例の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の変形例の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態1に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の変形例の電極を含む要部の接続説明図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極を含む要部の斜視図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極の外形図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)と比較例である静電容量検出装置とにおける電極間の位置ごとにおける電界強度分布を示すグラフである。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極の外形図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極の外形図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極の外形図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極の外形図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極の外形図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極の外形図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極の外形図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極の外形図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の電極の外形図である。 実施の形態2に係る画像読取装置(静電容量検出装置)の変形例の電極を含む要部の斜視図である。
以下、この発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施の形態において、同様の構成要素については同一の符号を付して説明は省略する場合がある。また、図中において、X軸方向は、搬送方向であり、検出対象物が搬送される方向(短手方向、副走査方向)を意味している。Y軸方向は、搬送面において、搬送方向に交差(直交)する方向であり、配列方向(長手方向、交差方向、主走査方向)を示す。Z軸方向は、X軸方向及びY軸方向に直交する方向であり、電界方向(静電容量検出装置又は画像読取装置の高さ方向)を示す。搬送方向について、検出対象物が搬送される場合だけでなく、検出対象物は固定し、静電容量検出装置又は画像読取装置が移動する場合における静電容量検出装置又は画像読取装置が移動する方向も含むものとする。配列方向は、主走査方向とも呼ぶ。搬送方向は、副走査方向とも呼ぶ。電界方向は光軸方向とも呼ぶ。主走査方向、副走査方向、光軸方向に関しては、画像読取装置の説明の際に、詳細を説明する。
実施の形態1.
実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読み取り装置40)について、図1から図18を用いて説明する。実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読み取り装置40)は、電極の間に形成された電界から静電容量の変化を検出するものであって、電極の一方である第1電極1と、シート状の検出対象物3が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路5を挟んで、少なくとも第1電極1と一部が対向する、電極の他方である第2電極2とを備え、導体パターンにより外形部が形成された第1電極1及び第2電極2は、それぞれ搬送方向と交差する交差方向に延在し、形状が異なることを特徴とする、又は、第1電極1に対して搬送路5と反対側に形成された第1浮き電極1f、第2電極2に対して搬送路5と反対側に形成された第2浮き電極2fとを有することを特徴とするものである。
実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)の基本構成を図1から図5を用いて説明する。図1及び図2において、第1電極1と第2電極2とは、シート状の検出対象物3が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路5を挟んで対向している。検出対象物3は、X軸正方向に搬送される。X軸正方向とは、X軸方向の正の方向で、搬送方向の上流から下流に向かう方向である。検出対象物3は、例えば、紙幣及び有価証券を含む印刷物である。第1平板6は、第1電極1が形成された絶縁性の平板である。第2平板7は、第2電極2が形成された絶縁性の平板である。第1電極1及び第2電極2は、印刷技術を用いて形成してもよい。
搬送方向において、第1電極1及び第2電極2は、それぞれ数mmから数cmの長さを有する導体パターンである。第1電極1と第2電極2とは、搬送方向において互いに同じ長さである必要はない。また、第1電極1と第2電極2とは、電界方向において少なくとも一部が対向していればよい。換言すると、第1電極1と第2電極2とは、搬送方向において少なくとも一部が重複していればよいともいえる。つまり、平行平板コンデンサとして動作する範囲であれば、第1電極1と第2電極2とが搬送方向にずれていてもよい。同様に、第1電極1と第2電極2とが配列方向(交差方向)にずれていてもよい。さらに、第1電極1と第2電極2との少なくとも一方は、配列方向(交差方向)に連続する一体の導体パターンでもよい。
図1及び図2において、発振回路は、第1電極1と第2電極2との間に電界9を形成させる。つまり、発振回路によって、搬送路5の少なくも一部の空間に電界9が形成される。図中では、電界9を両端に矢印を有する点線で示している。電界9は概ねZ軸方向に沿って形成される。また、電界9は、第1平板6と第2平板7との間の所定の間隔、すなわちギャップdの間に形成されるともいえる。ギャップdは第1平板6と第2平板7との間の電界方向の長さである。ギャップdの図示は省略する。検出回路は、第1電極1と第2電極2との間の静電容量の変化を検出する。第1基板11及び第2基板12には、発振回路及び検出回路の少なくとも一方が形成されている。本願では、第1電極1が受信側電極とし、第2電極2が送信側電極とする。図1の例では、第1基板11及び第2基板12は、フレキシブル基板を用いたものを示している。フレキシブル基板を用いた第1基板11及び第2基板12については、後述する。
図1及び図2において、筐体13a及び筐体13bは、静電容量検出装置20の筐体である。特に図2では、筐体13a及び筐体13bは、画像検出装置40の筐体でもある。筐体13aは、第1基板11を内部に収容する。筐体13bは、第2基板12を内部に収容する。第1基板11及び第2基板12は、電界方向に沿って、延在する回路基板である。第1基板11に発振回路が形成され、第2基板12に検出回路が形成されている場合を前提に説明を行なう。もちろん、第1基板11に検出回路が形成され、第2基板12に発振回路が形成されてもよい。筐体13aの搬送路5側の表面上には、第1電極1が筐体13aの内部側に形成された第1平板6が設けられる。筐体13bの搬送路5側の表面上には、第2電極2が筐体13bの内部側に形成された第2平板7が設けられる。搬送路5は、筐体13aと筐体13bとの間で、検出対象物3が通る箇所を意味している。また、ギャップdは、電界方向における筐体13aと筐体13bとの間の距離を意味している。
図1に記載の静電容量検出装置20において、検出対象物3はギャップdをあけて配置された第1平板6と第2平板7との間の搬送路5を搬送方向に沿って搬送される。このとき、第1電極1(第1平板6)及び第2電極2(第2平板7)は、ギャップdを有する平行平板コンデンサを形成しており搬送路5内に電界9を形成している。したがって、平行平板コンデンサ中に誘電体である検出対象物3が挿入されることにより蓄積電荷量が増加し、平行平板コンデンサの静電容量が変化する。発振回路と検出回路とにより、平行平板コンデンサの静電容量の変化を検出することができる。予め、検出対象となる静電容量が分かっていれば、静電容量の検出値により搬送された検出対象物3を識別することができる。
この検出対象物3を識別する機能を検出回路に組み込んでもよい。また、識別する機能を識別回路として、検出回路の外部に形成してもよい。識別回路に関しては後ほど詳細を説明する。なお、検出対象物3にテープなどの誘電体の異物が付着している場合は、平行平板コンデンサ中の蓄積電荷量が、異物が付着していない場合よりも、増加して静電容量が増加することになる。
よって、静電容量検出装置20では、絶縁性の第1平板6、絶縁性の第2平板7はそれぞれ次のようなものであればよいことになる。第1平板6は、第1電極1と搬送路5との間に形成されておればよい。第2平板7は、第2電極2と搬送路5との間に形成されておればよい。したがって、第1電極1は、第1平板6に直接形成され、第2電極2は、第2平板7に直接形成される場合だけでなく、図1に示すように、フレキシブル基板を用いて、本願に係る静電容量検出装置では、第1電極1は、第1基板11に形成されていてもよい。同じく、第2電極2は、第2基板12に形成されていてもよい。
このような場合、第1基板11は、第1電極1が形成されている部分以外で、第1電極1及び第2電極2の少なくとも一部が対向する方向である電界方向に沿った部分を有するものであればよい。同じく、第2基板12は、第2電極2が形成されている部分以外で、第1電極1及び第2電極2の少なくとも一部が対向する方向である電界方向に沿った部分を有するものであればよい。第1電極1及び第2電極2は、それぞれ、第1平板6及び第2平板7に押し当てられるか接着すればよい。押し当てられるか接着されることで、第1電極1及び第2電極2は、それぞれ、第1平板6及び第2平板7に形成されているといえる。
図2において、静電容量検出装置20は、第1電極1及び第2電極2が、第1読取位置141で検出対象物3の画像を読み取る第1画像読取部における、搬送路5の搬送方向の下流側に配置されている。また、第1電極1及び第2電極2は、第2読取位置142で検出対象物3の画像を読み取る第2画像読取部における、搬送路5の搬送方向の上流側に配置されている。つまり、第1電極1及び第2電極2は、第1読取位置141と第2読取位置141との間に配置されることになる。画像読取装置40は、静電容量検出装置20を有するものであって、第1画像読取部と、第2画像読取部とを備えている。
図2において、筐体13cは搬送路5を挟んで対向する筐体13aと筐体13bに対して、筐体13bと同じ側に配置された画像読取装置40の筐体である。筐体13cは、内部に、レンズ素子(結像光学レンズ)15、センサ素子(受光素子)16、光源18aを収容している。また、筐体13cの搬送路5と反対側には、回路基板17が形成されている。第1画像読取部と第2画像読取部とは、基本構成は同じもので、画像読取部14である。画像読取部14は、少なくとも、センサ素子16を意味する。レンズ素子15、光源18a、および回路基板17の少なくともいずれかとセンサ素子16とをあわせて、画像読取部14としてもよい。なお、回路基板17は、前述のとおり、回路基板11s、回路基板12sを兼ねていてもよい。また、回路基板17は、後述する光源18a、光源18bへ電源や駆動信号を供給する回路を兼ねていてもよい。
続いて、図9において、レンズ素子15は、検出対象物3からの光を収束する。レンズ素子15は、結像光学系レンズである。センサ素子16は、レンズ素子15が収束した光を受光する。本願に係る実施の形態では、レンズ素子15に、複数のロッドレンズを配列方向に配列したロッドレンズアレイを使用したものを説明に使用している。また、センサ素子16に、複数のセンサを配列方向に配列したマルチチップセンサを使用している。そのため、配列方向は画像読取装置40における主走査方向といえる。また、搬送方向は画像読取装置40における副走査方向といえる。さらに、電界方向はレンズ素子15(画像読取部14)の光軸方向といえる。したがって、静電容量検出装置20の第1基板11及び第2基板12の少なくとも一方の主面は、画像読取部14の光軸と平行に配置されているともいえる。画像読取部14(レンズ素子15)の光軸は、搬送方向に対して直交する方向(Z軸方向)と平行である。
レンズ素子15は、ロッドレンズアレイだけでなく、マイクロレンズアレイでもよい。また、レンズ素子15は、ロッドレンズアレイやマイクロレンズアレイなどの正立等倍光学系のレンズ素子ではなく、縮小光学系などの画像読取用のレンズ素子でもよい。さらに、レンズ素子15は撮像素子でもよい。
レンズ素子15が正立等倍光学系のレンズ素子の場合、レンズ素子15は検出対象物3の長辺方向又は短辺方向に配置されている。つまり、第1電極1及び第2電極2と同様に、レンズ素子15の主走査方向の長さは、検出対象物3の長辺方向の長さ又は短辺方向の長さ以上であればよい。同じく、センサ素子16がマルチチップセンサの場合、センサ素子16は検出対象物3の長辺方向又は短辺方向に配置されている。つまり、第1電極1及び第2電極2と同様に、センサ素子16の主走査方向の長さは、検出対象物3の長辺方向の長さ又は短辺方向の長さ以上であればよい。
さらに、図2において、回路基板17は、センサ素子16が形成された基板である。回路基板17は、センサ素子16が受光した光を光電変換する。回路基板17は、光電変換した信号を処理する信号処理基板の機能を有していてもよい。信号処理基板としての回路基板17は、センサ素子16が形成された基板と別に形成してもよい。反射光用の光源である光源18aは、主走査方向に延在する導光体を有する。光源18aが有する導光体の主走査方向の長さは、検出対象物3の長辺方向の長さ又は短辺方向の長さ以上であればよい。光源18aは主走査方向に沿って検出対象物3に線状の光を照射する。筐体13cの搬送路5側には、カバーガラス7が設けられている。カバーガラス7の材料は、ガラス以外のポリカーボネートやアクリルなどの透明な樹脂でもよい。
よって、以降、カバーガラス7をカバー部材7と称する場合がある。図9において点線の矢印で示すように、光源18aから出射した光は、カバー部材7を透過して、検出対象物3に照射される。図9において光軸方向に沿った点線の矢印で示すように、この照射された光は、検出対象物3で反射され、その反射光がカバー部材7を透過してレンズ素子15を介してセンサ素子16で受光される。この受光された反射光から、画像読取装置40は、検出対象物3の画像を得ることができる。
実施の形態1に係る画像読取装置40は、副走査方向において小型の静電容量検出装置20を備えているので、全体として小型化が容易である。なお、実施の形態1に係る静電容量検出装置20の第1平板6と第2平板7の少なくとも一方をカバー部材7と同じ材料を使用することでコストダウンを図ることができる。すなわち、第1平板6及び第2平板7の少なくとも一方における、光源18aから出射される光の透過率は閾値以上である。閾値は、例えば光源18aから出射される光の光量に応じて定められる。
さらに、カバー部材7と同じ材料を使用する第1平板6又は第2平板7との配置を簡素化するため、第1電極1又は第2電極2を透明電極で形成してもよい。すなわち、第1平板6及び第1電極1、ならびに、第2平板7及び第2電極2の少なくとも一方における、光源18aから出射される光の透過率は閾値以上である。第1平板6及び第2平板7を、上記透過率が第1の閾値以上の部材で形成し、第1電極及び第2電極を、上記透過率が第2の閾値以上の部材で形成してもよい。第1の閾値及び第2の閾値は、例えば光源18aから出射される光の光量に応じて定められる。第1の閾値と第2の閾値は同じ値でもよいし、異なる値でもよい。
第1平板6及び第2平板7は、カバー部材7と同じ部材で形成された透明な板であるといえる。また、第1電極1及び第2電極2は、透明な板の上に形成された透明電極であるといえる。透明電極は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)膜である。このように、ITO膜を使用すれば透明電極と透明な板とを容易に一体化することができる。なお、光源18aから出射される光は、可視光に限られない。また、第1電極1、第2電極2、第1平板6、及び第2平板7における光源18aから出射される光の透過率によらず、第1電極1と第1平板6とを一体化し、第2電極2と第2平板7とを一体化することで、静電容量検出装置20の薄型化を図ることができる。
画像読取装置40は、静電容量検出装置20を有する。実施の形態1の例では、搬送路5において、画像読取装置40が有する画像読取部14の搬送方向の上流側又は下流側に、静電容量検出装置20が有する第1電極1及び第2電極2が配置されている。検出対象物3に透明樹脂テープが異物として付着していると、透過光及び反射光に対して透明であるため、例えば、反射イメージ、透過イメージ等の画像に現れにくい。そのため、透明樹脂テープが張り付けられた検出対象物3の識別には、静電容量の検出と画像読取(光学読取)との併用が有効である。よって、実施の形態1に係る画像読取装置40のように、静電容量を検出する静電容量検出装置20と画像読取を行う画像読取部14とを搬送方向に並べて配置することにより、一対のモジュールで検出対象物3の静電容量イメージと光学イメージを検出することができる。
実施の形態1に係る画像読取装置40をさらに詳しく説明する。筐体13a及び筐体13bの内部には、発振回路及び検出回路の少なくとも一方が設けられている。画像読取部14が有するセンサ素子16は、第1平板6及び第2平板7の少なくとも一方により封止された筐体13cの内部に設けられている。画像読取部14は、検出対象物3の画像(画像情報)を読み取る。
画像読取装置40において、検出対象物3による静電容量の変化以外の情報を検出する装置又はセンサが、検出対象物3に印刷された画像、透かし等を検出する場合に、さらに好適な静電容量検出装置21の構成を説明する。第1平板6及び第2平板7は、筐体13cを封止するカバー部材7に適用可能な透明な板である。第1電極1及び第2電極2は、カバー部材7の上に形成された透明電極である。第2平板7における光源18aから出射される光の透過率は閾値以上である。なお、図2において、第1電極1は透明でなくてもよい。第1電極1が、後述する光源18a,光源18bの光を遮っても、後述の画像読取部14の読み取りに支障の出ない範囲であれば、第1平板6は透明な板でなくてもよい。なお光源18a,光源18bから出射される光は可視光に限られない。
図2において、画像読取部14は、少なくともセンサ素子16を有している。レンズ素子15は、検出対象物3で反射した光、又は、検出対象物3を透過した光を、第1平板6及び第2平板7の少なくとも一方を介して収束する。センサ素子16は、レンズ素子15が収束した収束光を受光する。光源18a,光源18bは、検出対象物3へ光を照射する。レンズ素子15が収束する光は、光源18aから検出対象物3に照射され、検出対象物3で反射した光、又は、光源18bから検出対象物3に照射され、検出対象物3を透過した光である。光源18a,光源18bは、第1平板6又は第2平板7に対して、搬送路5と反対側に配置されている。つまり、光源18a,光源18bは筐体13a,13b,13cのいずれかに内蔵されている。
よって、図2に示す画像読取装置40は、検出対象物3の表面、すなわち筐体13bと対向する面、及び裏面、すなわち筐体13aと対向する面の両方の画像を読み取ることができる。なお、図2において、光軸方向に対して傾きを有する点線の矢印で示すように、光源18aからの光が、検出対象物3に照射される。光軸方向に沿った点線の矢印で示すように、この照射された光は、検出対象物3で反射され、その反射光がカバーガラスである第1平板6又は第2平板7を透過してレンズ素子15を介してセンサ素子16で受光される。光軸方向に沿った点線の矢印で示すように、この照射された光は、検出対象物3を透過し、その透過光が第1平板6又は第2平板7を透過してレンズ素子15を介してセンサ素子16で受光される。光源18bは、透過光用の光源である。光源18bは、主走査方向に延在する導光体を有する。光源18bが有する導光体の主走査方向の長さは、検出対象物3の長辺方向の長さ又は短辺方向の長さ以上であればよい。
図1(図2)に示す静電容量検出装置20(画像読取装置40)の第1基板11は、第1端部が屈曲しており、第1平板6に直接又は間接的に接触している、又は、第1基板11は、第1端部が屈曲しており、第1平板6と対向している、構成である。すなわち、第1基板11において、第1平板6に直接又は間接的に接触している部分に第1電極1が形成されている。又は、第1基板11において、第1平板6と対向している部分に第1電極1が形成されている、さらに、第1基板11は、第1端部と反対側の第2端部が屈曲しており、第2端部において第1基板11と回路基板11s(回路基板17)とが電気的に接続されている。例えば、回路基板17に形成されたコネクタ17cと第1基板11の第2端部とが電気的に接続されている。もちろん、第1基板11の第2端部を回路基板11s(回路基板17)に半田付けでなどで固定してもよい。つまり、第1基板11は、第1端部と第2端部との間に主面が配置されているといえる。第1基板11の主面は、第1電極1が形成されている部分以外で、第1電極1及び第2電極2の少なくとも一部が対向する方向である電界方向に沿った部分といえる。
画像読取装置40の第2基板12は、第1端部が屈曲しており、第2平板7に直接又は間接的に接触している、又は、第2基板12は、第1端部が屈曲しており、第2平板7と対向している、構成である。すなわち、第2基板12において、第2平板7に直接又は間接的に接触している部分に第2電極2が形成されている。又は、第2基板12において、第2平板7と対向している部分に第2電極2が形成されている、さらに、第2基板12は、第1端部と反対側の第2端部が屈曲しており、第2端部において第2基板12と回路基板12s(回路基板17)とが電気的に接続されている。例えば、回路基板17に形成されたコネクタ17cと第2基板12の第2端部とが電気的に接続されている。もちろん、第2基板12の第2端部を回路基板12s(回路基板17)に半田付けでなどで固定してもよい。つまり、第2基板12は、第1端部と第2端部との間に主面が配置されているといえる。第2基板12の主面は、第2電極2が形成されている部分以外で、第1電極1及び第2電極2の少なくとも一部が対向する方向である電界方向に沿った部分といえる。
図2に示す画像読取装置40において、第1基板11及び第2基板12の主面は、それぞれ搬送方向と直交する方向(Z軸方向)と平行に配置され、第1基板11及び第2基板12は、搬送方向にずれて配置されている。図2に示す画像読取装置40において、第1基板11及び第2基板12の少なくとも一方は、光源18a、光源18bから照射された光を遮光する遮光部材として機能させてもよい。図28において、第1電極1及び第2電極2を第1基板11及び第2基板12と同じように遮光部材としてもよい。この場合、第1電極1及び第2電極2に対応する位置では、第1平板6及び第2平板7は透明である必要はない。換言すると、第1電極1及び第2電極2ではなく、第1電極1及び第2電極2に対応する位置では、第1平板6及び第2平板7を有色としてもよい。
図2に示す画像読取装置40において、詳しくは、第1基板11及び第2基板12の少なくとも一方(第1電極1及び第2電極2の少なくとも一方も含む)は、第1光源(第1基板11寄りの光源18a)から照射された光を第2読取位置142に対して遮光するといえる。同じく、第1基板11及び第2基板12の少なくとも一方(第1電極1及び第2電極2の少なくとも一方も含む)は、第2光源(第2基板12寄りの光源18a)から照射された光を第1読取位置141に対して遮光するといえる。
図3、図4、図5に示す第2基板12を用いて、さらに、詳細説明を行なう。第1基板11と第2基板12とは同じ構成(第1電極1と第2電極2とは異なる場合がある)のため、第1基板11の説明は括弧書き以外省略する。図3に示すように、第2基板12(第1基板11)の第1端部は、屈曲部分12c(屈曲部分11c)と電極部分12e(電極部分11e)とから構成されている。電極部分12e(電極部分11e)には、第2電極2(第1電極1)が配列方向に沿って複数形成されている。第2電極2(第1電極1)からは、それぞれ引き出し線(引き出しパターン)が引き出させている。第2基板12(第1基板11)の屈曲部分12c(屈曲部分11c)を曲げて、第2平板7(第1平板6)に第2電極2(第1電極1)を接触させればよい。前述のとおり、図3、図4、図5に示す第2電極2(第1電極1)は、配列方向(交差方向)に連続する一体の導体パターンでもよい。つまり、第1電極1(第2電極2)は、交差方向において連続する導体パターンであってもよいし、交差方向において不連続な複数の導体パターンであってもよい。
実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)において、第1基板11と第1平板6との線膨張係数が異なる場合、又は第2基板12と第2平板7との線膨張係数が異なる場合について、図5を用いて説明を行なう。例えば、第1平板6に前述のカバー部材7と同じ材料を使用する場合であって、第1基板11と第1平板6との線膨張係数が大きく異なる場合は、線膨張係数の違いを考慮する必要がある。第2基板12と第2平板7との線膨張係数が大きく異なる場合も同様である。
この場合、第1基板11上に形成された第1電極1と第1基板11との電気的な接続を維持するために、第1電極1と第1基板11との間に導電性の緩衝部材を配置して両者を接続すればよい。同様に、第2基板12上に形成された第2電極2と第2基板12との電気的な接続を維持するために、第2電極2と第2基板12との間に導電性の緩衝部材を配置して両者を接続すればよい。図5は、第2電極2と第2基板12との接続に、緩衝部材12aを使用している静電容量検出装置20の筐体13b側の構成を示している。静電容量検出装置20の筐体13a側も同様の構成となる。緩衝部材は、緩衝となる部材である、導電性の弾性体、例えば導電ゴムを選択すればよい。導電ゴムの代わりに、緩衝部材として、ピンコネクタ、例えばリン青銅板で形成された緩衝スプリングを選択してもよい。
また、図2に示すように、筐体13aの第1基板11を収納する空間を広く取ることで、他の部品を実装できる。また、筐体13aの第1基板11を収納する空間を広く取ることにより、屈曲部分11cの屈曲率の選択の幅が広がる。同じく、図2に示すように、筐体13bの第2基板12を収納する空間を広く取ることで、他の部品を実装できる。また、筐体13bの第2基板12を収納する空間を広く取ることにより、屈曲部分12cの屈曲率の選択の幅が広がる。
第1基板11の側面(第1端部)は、電界方向において第1平板6に対向する。また、第2基板12の側面(第1端部)は、電界方向において第2平板7に対向する。第1基板11及び第2基板12は、側面の搬送方向の長さが、主面の電界方向の長さに比べて短い、薄板状の形状を有する。第2電極2(第1電極1)の第2平板7(第1平板6)への固定は、押し付け固定でもよいが、さらに強固に固定したい場合は、図4、図5に示すように、第2電極2(第1電極1)上に、非導電性の接着層12a(接着層11a)を設けて第2平板7(第1平板6)に固定すればよい。ここでは、接着層12a(接着層11a)が、前述の緩衝部材12a(緩衝部材11a)を包含する形で説明しているが、接着層12a(接着層11a)と緩衝部材12a(緩衝部材11a)とが別部材であってもよい。なお、接着層12a(接着層11a)は、非導電性の両面テープや非導電性の接着剤が好適である。非導電性の接着層12a(接着層11a)のため、複数の第2電極2(第1電極1)上に亘って形成してもよい。
このように、第1基板11は、端部(第1端部)が屈曲しており、第1平板6に直接又は間接的に接触しているといえる。同じく、第2基板12は、端部(第1端部)が屈曲しており、第2平板7に直接又は間接的に接触しているといえる。また、第1基板11及び第2基板12は、それぞれ第1平板6及び第2平板7へ直接又は間接的に接触している必要はなく、自身で形状を維持するか、他の部材で支持されていてもよい。すなわち、第1基板11は、端部(第1端部)が屈曲しており、第1平板6と対向していてもよい。同じく、第2基板12(第1端部)は、端部が屈曲しており、第2平板7と対向していてもよい。このような構造の第1基板11と第2基板12とを混在させてもよいし、さらに、第1基板11や第2基板12と混在させてもよい。
実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)の電極の具体構成を図6から図17を用いて説明する。図5は、比較例である静電容量検出装置の電極を含む要部の斜視図であり、図6(A)は、第1電極1と第2電極2とは同じ形状で、それぞれ交差方向(主走査方向)に延在する連続する導体パターンを有するものである。図6(B)は、第1電極1と第2電極2とは同じ形状で、それぞれ交差方向(主走査方向)に延在し、不連続の複数の導体パターンを有するものである。図11、図13から図17において、第1浮き電極1fは、X軸及びY軸が交差する平面のうち、第1電極1と異なる平面に形成されるものである。詳しくは、第1浮き電極1fは、第1電極1に対して搬送路5と反対側に形成されている。第1浮き電極1f及び第2浮き電極2fを有するものを実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)の変形例として説明する。なお、第2浮き電極2fは、X軸及びY軸が交差する平面のうち、第2電極2と異なる平面に形成されるものである。詳しくは、第2浮き電極2fは、第2電極2に対して搬送路5と反対側に形成されている。
実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、第1電極1及び第2電極2は、それぞれ搬送方向と交差する交差方向(主走査方向)に延在し、形状が異なるものとすることで、比較例である図6に示すものよりも、電界の安定性を高めたものである。図7から図10に示すように、第1電極1及び第2電極2の形状が異なるとは、搬送方向及び交差方向の少なくとも一方であればよい。連続する一つの導体パターンと不連続の複数の導体パターンのような形状の違い以外にも、第1電極1及び第2電極2の一方の長さが他方の長さよりも、搬送方向において短いものも形状が異なるものに含まれる。同じく、第1電極1及び第2電極2の一方の長さが他方の長さよりも、交差方向において短いものも形状が異なるものに含まれる。実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、これら三つの違いを複合したものでもよい。
図7に示す第1電極1及び第2電極2は、搬送方向における長さは同じである。第1電極1は、第1基板11に形成された不連続な複数の導体パターンで、第2電極2は、第2基板12に形成された連続する一つの導体パターンであるものを示している。つまり、第1電極1及び第2電極2は、それぞれ搬送方向と交差する交差方向(主走査方向)に延在し、形状が異なるものである。詳しくは、第1電極1及び第2電極2は、交差方向における互いの形状が異なるものである。
図6に示す電極は、数が読み取りたい解像度(サンプリング数)に応じて、同じ電極形状、電極数とする比較例であるが、互いの電極の形状に差異を持たせることで、次の効果がある。具体的に、図7の例では、送信側電極である第2電極2を一体化した形状とすることで、送信側電極である第2電極2の影響で発生していた画素毎の出力バラつきが改善される効果が得られる。また、主走査方向において、電界の分布を安定化させることが出来、電極間の電界強度分布を比較例と比較して均一にすることができる。
図8に示す第1電極1及び第2電極2は、搬送方向における長さが異なり、第1電極1の方が第2電極2よりも長い。第1電極1は、第1基板11に形成された不連続な複数の導体パターンで、第2電極2は、第2基板12に形成された連続する一つの導体パターンであるものを示している。つまり、第1電極1及び第2電極2は、それぞれ搬送方向と交差する交差方向(主走査方向)に延在し、形状が異なるものである。詳しくは、第1電極1及び第2電極2は、交差方向における互いの形状が異なり、第1電極1及び第2電極2は、一方の長さが他方の長さよりも、搬送方向において短いものである。
図8の例は、電極間の電界分布を均一にするために、送信側電極である第2電極2の副走査幅(搬送方向における長さ)を受信側電極である第1電極1の副走査幅(搬送方向における長さ)に対して細く(短く)したものである。その結果、電極間における電界の分布を均一化(安定化)させることができ、検出対象物3が電極間のどこにあっても、比較例と比較して安定した出力を得ることができる。次の図9の例は、図7及び図8の例を組み合わせたものある。
図9に示す第1電極1及び第2電極2は、搬送方向における長さが異なり、第1電極1の方が第2電極2よりも長い。第1電極1及び第2電極2は、それぞれ第1基板11及び第2基板12に形成された不連続な複数の導体パターンであるものを示している。つまり、第1電極1及び第2電極2は、それぞれ搬送方向と交差する交差方向(主走査方向)に延在し、形状が異なるものである。詳しくは、第1電極1及び第2電極2は、交差方向における互いの形状が異なり、第1電極1及び第2電極2は、一方の長さが他方の長さよりも、搬送方向において短いものである。図9では、第1電極1及び第2電極2は同じ数ずつ形成しているが、一つ当たりの交差方向の長さを異なるものとして数を別にしてもよい。この場合、第1電極1及び第2電極2は、交差方向における互いの形状が異なるといえる。
図10に示す第1電極1及び第2電極2は、搬送方向における長さが異なり、第1電極1の方が第2電極2よりも長い。第1電極1及び第2電極2は、それぞれ第1基板11及び第2基板2に形成された連続する一つの導体パターンで、つまり、第1電極1及び第2電極2は、それぞれ搬送方向と交差する交差方向(主走査方向)に延在し、形状が異なるものである。図9の例は、実施の形態1に係る静電容量検出装置を主にポイントセンサとして使用する場合の構成である。
図8、図9、図10に示すように、実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、電極のうち、送信側電極に相当する第2電極2の長さは、受信側電極に相当する第1電極1の長さよりも、搬送方向において短いといえる。
図11に示す第1電極1及び第2電極2は、図9に示す第1電極1及び第2電極2と同じものである。図11は、さらに、電極間の電界分布を均一にするために、送信側電極である第1電極1、及び、受信側電極である第2電極2の裏面側に電気的に不定状態の浮き電極である第1浮き電極1f及び第2浮き電極2fをそれぞれ配置した構成である。浮き電極(第1浮き電極1f,第2浮き電極2f)を配置することにより、電極間における電界の分布を均一化(安定化)させることができ、検出対象物3が電極間のどこにあっても、安定した出力を得ることができる。第1浮き電極1f及び第2浮き電極2fは、少なくとも一方に電位が与えられていてもよい。電位の与え方は、例えば、第1浮き電極1fに給電線を接続してDC(Direct Current)により電位を与えることが考えられる。第2浮き電極2fの場合も同様である。すなわち、第1浮き電極1f及び第2浮き電極2fの少なくとも一方に給電線が接続され、DC電力が供給されているといえる。第1浮き電極1f又は第2浮き電極2fに接続される給電線の図示は省略する。
図12は、静電容量検出装置20(画像読取装置40)と比較例である静電容量検出装置とにおける電極間の位置ごとにおける電界強度分布を示すグラフである。縦軸が電界強度分布(P)を示し、横軸が電極(第1電極1,第2電極2)間の位置であるギャップdを示している。図12において、実線は図6(B)に示す比較例のデータである(FIG.6B)。破線は図9に示す静電容量検出装置20のデータである(FIG.9)。白抜きの破線は図11に示す静電容量検出装置20のデータである(FIG.11)。
つまり、図12は、比較例に対して、電極(第1電極1,第2電極2)形状に変更する事で、電極第1電極1,第2電極2間の電界強度分布が安定化する具体例(計算結果)を示したものである。比較例に対して、第1電極1,第2電極2の電極サイズを替えると、電界強度の変動は小さくなり、さらに、浮き電極(第1浮き電極1f,第2浮き電極2f)を配置すると電界強度の変動は小さくなり、均一な特性が得られる。
実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、図13及び図14に示すように、電極(第1電極1,第2電極2)形状を変更せず、第1浮き電極1f,第2浮き電極2fを形成する構成であっても、電極間における電界の分布を均一化(安定化)させる効果がある。
すなわち、実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、電極の間に形成された電界から静電容量の変化を検出するものであって、電極の一方である第1電極1と、シート状の検出対象物3が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路5を挟んで、少なくとも第1電極1と一部が対向する、電極の他方である第2電極2と、第1電極1に対して搬送路5と反対側に形成された第1浮き電極1fと、第2電極2に対して搬送路5と反対側に形成された第2浮き電極2fとを備えたことを特徴とするものといえる。
もちろん、図7、図8、図9の例に、第1浮き電極1f,第2浮き電極2fを形成する構成であっても、電極間における電界の分布を均一化(安定化)させる効果がある。図7の例に、第1浮き電極1f,第2浮き電極2fを形成したものが、図15の例である。図8の例に、第1浮き電極1f,第2浮き電極2fを形成したものが、図16の例である。図9の例に、第1浮き電極1f,第2浮き電極2fを形成したものが、図17の例である。
図11、図13から図17では、第1浮き電極1f及び第2浮き電極2fは、それぞれ第1基板11及び第2基板12から離れたものを例示していたが、第1浮き電極1f及び第2浮き電極2fは、それぞれ第1基板11及び第2基板12に形成してもよい。すわなち、第1基板11の一方の面に第1電極1を形成し、第1基板11の他方の面に第1浮き電極1fを形成すればよい。同じく、第2基板12の一方の面に第2電極2を形成し、第2基板12の他方の面に第2浮き電極2fを形成すればよい。搬送路5を介して、第1基板11の一方の面と第2基板12の一方の面とは対向している。詳しくは、第1基板11の一方の面(第1電極1)と搬送路5との間に第1平板6が第1電極1寄りに配置されている。同じく、第2基板12の一方の面(第2電極2)と搬送路5との間に第2平板7が第2電極2寄りに配置されている。
つまり、実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、第1基板1を備え、第1基板1は、一方の面に第1電極1が形成され、他方の面に第1浮き電極1fが形成され、第1基板1は、誘電体である第1平板6へ接着又は押し当てられて位置決めされているといえる。同じく、実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、第2基板2を備え、第2基板2は、一方の面に第2電極2が形成され、他方の面に第2浮き電極2fが形成され、第2基板2は、誘電体である第2平板7へ接着又は押し当てられて位置決めされているといえる。
さらに、実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、図18に示すように、第2基板2が、屈曲したフレキシブル基板である場合は、フレキシブル基板が屈曲してできた屈曲部分12cの山の稜線が存在する面(一方の面)側の電極部分12eに第2電極2が形成され、フレキシブル基板が屈曲してできた屈曲部分12cの谷の谷筋が存在する面(他方の面)側に第2浮き電極2fが形成されているといえる。図示は省略するが、同様に、第1基板1が、屈曲したフレキシブル基板である場合は、フレキシブル基板が屈曲してできた屈曲部分11cの山の稜線が存在する面(一方の面)側の電極部分11eに第1電極1が形成され、フレキシブル基板が屈曲してできた屈曲部分11cの谷の谷筋が存在する面(他方の面)側に第1浮き電極1fが形成されているといえる。
実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、シート状の検出対象物3が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路5を挟んで、少なくとも一部が対向する第1電極1及び第2電極2と、第1電極1と第2電極2との間に電界を形成させる発振回路と、第1電極1と第2電極2との間の静電容量の変化を検出する検出回路と、発振回路及び検出回路の少なくとも一方が形成された第1基板11(第1基板11)及び第2基板12(第2基板12)と、第1電極1と搬送路5との間に形成された絶縁性の第1平板11と、第2電極2と搬送路5との間に形成された絶縁性の第2平板12とを備えるといえる。
第1基板11において、第1電極1と第1浮き電極1fとの距離を調整するために、第1基板11の一方の面に第1電極1を形成し、第1基板11の他方の面にスペーサを配置して、第1浮き電極1fを形成してもよい。また、第1基板11の他方の面に第1浮き電極1fを形成し、第1基板11の一方の面にスペーサを配置して、第1電極1を形成してもよい。同じく、第2基板12において、第2電極2と第2浮き電極2fとの距離を調整するために、第2基板12の一方の面に第2電極2を形成し、第2基板12の他方の面にスペーサを配置して、第2浮き電極2fを形成してもよい。また、第2基板12の他方の面に第2浮き電極2fを形成し、第2基板12の一方の面にスペーサを配置して、第2電極2を形成してもよい。これは、第1基板11又は第2基板12がフレキシブル基板の場合も同様である。
以上のように説明した実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、安定した電界を形成して、検出対象物3の代表例である紙幣及び有価証券に、異物が貼付されていることを検出することができる。静電容量検出装置20(画像読取装置40)は検出した紙幣及び有価証券を、回収したり、裁断したりして再流通を防ぐ装置にも好適である。なお、実施の形態1に係る画像読取装置40は、静電容量検出装置20を画像読取装置40の筐体とは、別の筐体(筐体13a、筐体13b)に形成してもよい。また、実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)の第1電極1及び第2電極2は、主走査方向の全域にわたって形成する必要はなく、主走査方向の全長よりも短くして、検出対象物3の一部の静電容量の変化を検出するポイントセンサとしてもよい。
実施の形態2.
実施の形態2に係る静電容量検出装置20(画像読み取り装置40)について、図19から図32を用いて説明する。実施の形態2に係る静電容量検出装置20(画像読み取り装置40)と実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読み取り装置40)との違いは、実施の形態2では、第1電極1及び第2電極2の少なくとも一方に第1電界調整部31又は第2電界調整部32を形成したことである。それ以外の構成に関しては、実施の形態1及び2の間で違いはないので、説明は省略する。もちろん、実施の形態2で説明する第1電界調整部31又は第2電界調整部32は、実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読み取り装置40)へ適用してもよい。まず、図19から図30を用いて第1電界調整部31について説明し、次に、図31及び図32を用いて変形例である第2電界調整部32を説明する。
実施の形態2において、図22以外は、第1電界調整部31、第2電界調整部32を第1電極1に形成した場合のみ説明するが、第1電界調整部31、第2電界調整部32を第2電極2に形成する場合も同様である。さらに、第1電極1及び第2電極2の両方に第1電界調整部31及び第2電界調整部32の少なくとも一方を形成してもよい。一方の電極(第1電極1又は第2電極2)に、第1電界調整部31及び第2電界調整部32を形成してもよい。第1電界調整部31は、X軸及びY軸が交差する平面のうち、第1電極1(第2電極2)と同じ平面に形成されるものである。第2電界調整部32は、X軸及びY軸が交差する平面のうち、第1電極1(第2電極2)と同じ平面に形成されることが好適である。
まず、図19から図30を用いて第1電界調整部31について説明する。実施の形態2に係る静電容量検出装置20(画像読み取り装置40)は、電極の一方である第1電極1と、搬送路5を挟んで、少なくとも第1電極1と一部が対向する、電極の他方である第2電極2とを備え、導体パターンにより外形部が形成された第1電極1及び第2電極2の少なくとも一方は、電界9を調整する第1電界調整部31である、外形部よりも内側に形成された内部空隙部33、外形部から内側に窪んだ切り欠き状部34、外形部が鋸状の鋸状部45の三つのうち少なくとも一つを有すること特徴とするものである。
図19から図21において、第1電界調整部31は、内部空隙部33である。内部空隙部33は、円形(楕円又は真円)又は多角形などの導体パターンがくりぬかれたような形状であればよい。図19から図21では内部空隙部33は、四角形の場合を図示している。図19は、第1電極1が、交差方向において不連続な複数の導体パターンである場合を示している。図20は、第1電極1が、交差方向において連続する導体パターンである場合を示している。図21(A)は、図19に示す一つの第1電極1を示している。図21(B)は、図20に示す第1電極1の間を省略したものを示している。もちろん、図19に示す一つの第1電極1に複数の第1電界調整部31(内部空隙部33)を形成してもよい。
図19から図21に示す第1電界調整部31を第2電極2にも形成した静電容量検出装置20(実施の形態2に係る静電容量検出装置)と、第1電極1及び第2電極2に第1電界調整部31がない静電容量検出装置(比較例である静電容量検出装置)との電極間の位置ごとにおける電界強度分布を示すグラフが図22である。図22において、縦軸が電界強度分布(P)を示し、横軸が電極(第1電極1,第2電極2)間の位置であるギャップdを示している。実施の形態2に係る静電容量検出装置の電界強度分布は、実線で示したものである。比較例である静電容量検出装置の電界強度分布は、白黒の破線で示したものである。
図22において、横軸の「0」は、搬送路5における第1電極1と第2電極2との中間地点の電界強度である。横軸のマイナス側が第1電極1側である。横軸のプラス側が第2電極2側である。図22から明らかなように、比較例に対して、実施の形態2に係る静電容量検出装置(画像読取装置)は、搬送路5の間で第1電極1(マイナス側)、第2電極2(プラス側)のいずれの方に近づいても、電界9の電界強度の変動が小さいことが分かる。なお、第1電極1の近傍で電界強度の変動を少なくしたい場合は、第1電極1に第1電界調整部31を形成すればよい。また、第2電極2の近傍で電界強度の変動を少なくしたい場合は、第2電極2に第1電界調整部31を形成すればよい。
図23は、第1電界調整部31(内部空隙部33)が、楕円の場合を図示している。図23(A)は、第1電極1が、交差方向において不連続な複数の導体パターンである場合の一つの第1電極1を示している。図23(B)は、第1電極1が、交差方向において連続する導体パターンである場合の第1電極1の間を省略したものを示している。もちろん、図23(A)に示す一つの第1電極1に複数の第1電界調整部31(内部空隙部33)を形成してもよい。第1電界調整部31(内部空隙部33)は、第1電極1(第2電極2)の導体パターンが、くり抜かれたようなものである。また、第1電界調整部31(内部空隙部33)は、第1電極1(第2電極2)の導体パターンに穿たれた開口部ともいえる。
第1電界調整部31は、切り欠き状部34でもよい。切り欠き状部34は、Π形状、E字状、階段状の少なくとも一つの外形を有する第1電極1又は第2電極2の外形部を形成するものである。
図24は、第1電界調整部31(切り欠き状部34)が、Π形状の場合を図示している。図24(A)は、第1電極1が、交差方向において不連続な複数の導体パターンである場合の一つの第1電極1を示している。図24(B)は、第1電極1が、交差方向において連続する導体パターンである場合の第1電極1の間を省略したものを示している。もちろん、図24(A)に示す一つの第1電極1に複数の第1電界調整部31(切り欠き状部34)を形成してもよい。この場合、図25に示すE字状の第1電界調整部31(切り欠き状部34)といえる。また、この場合、櫛歯状の切り欠き状部34ともいえる。
図25は、第1電界調整部31(切り欠き状部34)が、E字状の場合を図示している。図25(A)は、第1電極1が、交差方向において不連続な複数の導体パターンである場合の一つの第1電極1を示している。図25(B)は、第1電極1が、交差方向において連続する導体パターンである場合の第1電極1の間を省略したものを示している。もちろん、図25(A)に示す一つの第1電極1に複数の第1電界調整部31(切り欠き状部34)を形成してもよい。この場合、櫛歯状の切り欠き状部34といえる。階段状の切り欠き状部34の説明は、図示は省略するが、櫛歯状の切り欠き状部34の搬送方向における櫛の長さが階段状になったものである。
図26は、第1電界調整部31(切り欠き状部34)が、Π形状が円弧になったものを示している。図26(A)は、第1電極1が、交差方向において不連続な複数の導体パターンである場合の一つの第1電極1を示している。図26(B)は、第1電極1が、交差方向において連続する導体パターンである場合の第1電極1の間を省略したものを示している。もちろん、図26(A)に示す一つの第1電極1に複数の第1電界調整部31(切り欠き状部34)を形成してもよい。この場合、図25に示すE字状の第1電界調整部31(切り欠き状部34)が円弧になったものといえる。
図27は、第1電界調整部31(切り欠き状部34)が、Π形状がV字状になったものを示している。図27(A)は、第1電極1が、交差方向において不連続な複数の導体パターンである場合の一つの第1電極1を示している。図27(B)は、第1電極1が、交差方向において連続する導体パターンである場合の第1電極1の間を省略したものを示している。もちろん、図27(A)に示す一つの第1電極1に複数の第1電界調整部31(切り欠き状部34)を形成してもよい。この場合、図25に示すE字状の第1電界調整部31(切り欠き状部34)がV字状になったものといえる。
第1電界調整部31は、鋸状部35でもよい。鋸状部35は、三角形、四角形、波型の少なくとも一つの鋸歯状の外形を有する第1電極1又は第2電極2の外形部を形成するものである。図24から図27を用いて説明した切り欠き状部34を鋸状部35と称してもよい。例えば、図24及び図25に示す切り欠き状部34は、四角形の鋸状部35といえる。
図28は、第1電界調整部31(鋸状部35)が、三角形の場合を図示している。図28(A)は、第1電極1が、交差方向において不連続な複数の導体パターンである場合の一つの第1電極1を示している。図28(B)は、第1電極1が、交差方向において連続する導体パターンである場合の第1電極1の間を省略したものを示している。もちろん、図28(A)に示す一つの第1電極1に複数の第1電界調整部31(鋸状部35)を形成してもよい。
図29及び図30は、第1電界調整部31(鋸状部35)が、波型の場合を図示している。図29(A)及び図30(A)は、第1電極1が、交差方向において不連続な複数の導体パターンである場合の一つの第1電極1を示している。図29(B)及び図30(B)は、第1電極1が、交差方向において連続する導体パターンである場合の第1電極1の間を省略したものを示している。もちろん、図29(A)又は図30(A)に示す一つの第1電極1に複数の第1電界調整部31(鋸状部35)を形成してもよい。図29に示す鋸状部35と図30に示す鋸状部35との違いは、カーブの急峻さである。図30に示す鋸状部35の方が、より急峻なカーブである。カーブが急峻になると、鋸状部35は、櫛歯状の切り欠き状部34ともいえる。これはもちろん、図29に示す鋸状部35を櫛歯状の切り欠き状部34と呼ぶことを阻害するものではなく、定義の問題である。
これまでは、第1電界調整部31である切り欠き状部34及び鋸状部35が、第1電極1(第2電極2)の交差方向に沿った辺であって、搬送方向の一方の辺に形成されたものを例示した。もちろん、第1電界調整部31である切り欠き状部34及び鋸状部35は、第1電極1(第2電極2)の交差方向に沿った辺であって、搬送方向の他方の辺に形成してもよい。また、これらの両方の辺に、第1電界調整部31である切り欠き状部34及び鋸状部35を形成してもよい。
さらに、第1電極1(第2電極2)が、交差方向において不連続な複数の導体パターンである場合、第1電界調整部31である切り欠き状部34及び鋸状部35は、第1電極1(第2電極2)の搬送方向に沿った二つの辺のいずれか一方に形成してもよい。この思想を第1電極1(第2電極2)が、交差方向において連続する導体パターンである場合に適用すると次のとおりとなる。交差方向の両端部の少なくとも一方に形成された第1電界調整部31である切り欠き状部34及び鋸状部35以外は、第1電極1(第2電極2)の外形部の内部に配置されるので、切り欠き状部34及び鋸状部35は、第1電極1(第2電極2)の導体パターンが、くり抜かれたような形状、又は、第1電極1(第2電極2)の導体パターンに穿たれた開口部となる。そのため、この場合の第1電界調整部31である切り欠き状部34及び鋸状部35は、内部空隙部33といえる。
このように切り欠き状部34及び鋸状部35から派生して内部空隙部33といえる第1電界調整部31は、搬送方向における第1電極1(第2電極2)の中央部からずれて形成させてもよい。第1電極1(第2電極2)が、交差方向において不連続な複数の導体パターンである場合は、内部空隙部33といえる第1電界調整部31は、交差方向における第1電極1(第2電極2)の中央部からずれて形成させてもよい。同様に、図19、図20、図21、図23に示す内部空隙部33は、搬送方向において第1電極1の中央部に形成しているが、この中央部からずれて形成させてもよい。図19、図21(A)、図23(A)に示す内部空隙部33は、交差方向において第1電極1の中央部に形成しているが、この中央部からずれて形成させてもよい。
さらに、第1電界調整部は、搬送方向において導体パターンが不連続である部分が交差方向のいずれかの位置に存在する、又は、搬送方向において導体パターンの長さが互い異なる部分が交差方向のいずれかの位置に存在するといえる。つまり、電界調整部31が内部空隙部33の場合は、内部空隙部によって導体パターンが途中でない部分があるため、搬送方向において導体パターンが不連続である部分が交差方向のいずれかの位置に存在するためである。電界調整部31が切り欠き状部34又は鋸状部35の場合は、切り欠き状部34又は鋸状部35によって導体パターンの長さが異なる箇所があるため、搬送方向において導体パターンの長さが互い異なる部分が交差方向のいずれかの位置に存在するといえる。
実施の形態2においては、第1電極1及び第2電極2は、同じ形状にしてもよい。もちろん、第1電極1及び第2電極2の外形部は同じ形状で、第1電界調整部31の形状を異なるものにしてもよい。また、第1電極1及び第2電極2の外形部は異なる形状で、第1電界調整部31の形状を同じものにしてもよい。
次に、図31及び図32を用いて変形例である第2電界調整部32を説明する。変形例の実施の形態2に係る静電容量検出装置20(画像読み取り装置40)は、電極の一方である第1電極1と、搬送路5を挟んで、少なくとも第1電極1と一部が対向する、電極の他方である第2電極2とを備え、導体パターンにより外形部が形成された第1電極1及び第2電極2の少なくとも一方は、外形部よりも外側に形成された外部空隙部36を介して、周囲に電界9を調整する第2電界調整部32であり、接地されたグランドパターン部37が形成されたこと特徴とするものである。外部空隙部36及びグランドパターン部37の両方を第2電界調整部32としてもよい。グランドパターン部37は、第1電極1や第2電極2の側路ともいえる。なお、グランドパターン部37は、第1電極1及び第2電極2とは別の導体パターンであるが、一つの導体パターンをエッチングやミリングで削除して外部空隙部36を形成する場合や、第1電極1及び第2電極2と第2電界調整部32が、第1電極1及び第2電極2の電界の形成に影響することから、第1電極1及び第2電極2の少なくとも一方に第2電界調整部32を形成したと表現できる。
図31及び図32において、第2電界調整部32は、外部空隙部36及びグランドパターン部37、又は、グランドパターン部37である。外部空隙部36は、第1電極1とグランドパターン部37との間に形成された空隙部である。図31(A)は、第1電極1の交差方向に沿った二つの辺側にグランドパターン部37を形成した場合を示している。図31(B)は、第1電極1の交差方向に沿った辺であって、搬送方向の他方の辺側にグランドパターン部37を形成した場合を示している。もちろん、第1電極1の交差方向に沿った辺であって、搬送方向の一方の辺側にグランドパターン部37を形成してもよい。図31(C)及び図32は、第1電極1の交差方向に沿った二つの辺側、及び、第1電極1の搬送方向に沿った二つの辺側、それぞれ連続したグランドパターン部37を形成した場合を示している。この場合のグランドパターン部37は、ガードリング部37といえる。
換言すると、ガードリング部37(グランドパターン部37)は、第1電極1及び第2電極2の少なくとも一方の外部空隙部36を介して周囲を覆う形状であることいえる。例えば、ガードリング部37(グランドパターン部37)は、第1電極1(第2電極2)の交差方向に沿った一方の辺側、又は、第1電極1(第2電極2)の搬送方向に沿った一方の辺側を開放して、Π形状としてもよい。変形例の実施の形態2においても、第1電極1及び第2電極2は、同じ形状にしてもよい。もちろん、第1電極1及び第2電極2の外形部は同じ形状で、第1電界調整部31の形状を異なるものにしてもよい。また、第1電極1及び第2電極2の外形部は異なる形状で、第1電界調整部31の形状を同じものにしてもよい。
図31及び図32では、グランドパターン部37の外部空隙部36側の外形部は、直線で示しているが、グランドパターン部37の外部空隙部36側の外形部は、切り欠き状部34や鋸状部35で説明したような形状でもよい。また、第1電極1(第2電極2)に切り欠き状部34や鋸状部35を形成する場合、外部空隙部36と対向する部分のグランドパターン部37の外形部(グランドパターン部37の外部空隙部36側の外形部)を第1電極1(第2電極2)と同じ切り欠き状部34や鋸状部35を形成してもよい。この場合、対向するグランドパターン部37と第1電極1(第2電極2)との間の距離(外部空隙部36の長さ)が同じようになるように、グランドパターン部37に切り欠き状部34や鋸状部35を形成してもよい。
また、グラフは省略するが、変形例の実施の形態2に係る静電容量検出装置(画像読取装置)は、第2電界調整部32を第1電極1及び第2電極2に形成することで、第1電界調整部31と同様に、搬送路5の間で第1電極1、第2電極2のいずれの方に近づいても、電界強度の変動が小さくすることができる。なお、第1電極1の近傍で電界強度の変動を少なくしたい場合は、第1電極1に第2電界調整部32を形成すればよい。また、第2電極2の近傍で電界強度の変動を少なくしたい場合は、第2電極2に第2電界調整部32を形成すればよい。もちろん、第1電界調整部31と第2電界調整部32とを併用してもよい。これは、第1電極1及び第2電極2のいずれか一方に、第1電界調整部31を形成し、他方に第2電界調整部32を形成する場合も含んでいる。
本発明に係る静電容量検出装置(画像読取装置)は、第1電極1と、搬送路5を挟んで、少なくとも第1電極1と一部が対向する第2電極2とを備え、第1電極1及び第2電極2は、それぞれ搬送方向と交差する交差方向に延在し、形状が異なることを特徴とする、又は、第1電極1に対して搬送路5と反対側に形成された第1浮き電極1fと、第2電極2に対して搬送路5と反対側に形成された第2浮き電極2fとを有することを特徴とする、或いは、第1電極1及び第2電極2の少なくとも一方に第1電界調整部31又は第2電界調整部32を形成したことを特徴とする。
本発明に係る静電容量検出装置(画像読取装置)では、導体パターンにより外形部が形成された第1電極1及び第2電極2は、第1基板11や第2基板12などの基板(誘電体基材)上に形成された導電性のパターンだけでなく、金属板で形成されたものでもよい。そのため、実施の形態2における内部空隙部32及び外部空隙部36は、露出した基板(誘電体基材)の面の場合もあれば、空間の場合もある。グランドパターン部37に関しても、導体パターンにより外形部が形成されるが、第1基板11や第2基板12などの基板(誘電体基材)上に形成された導電性のパターンだけでなく、金属板で形成されたものでもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
1 第1電極、1f 浮き電極、2 第2電極、2f 浮き電極、3 検出対象物、5 搬送路、6 第1平板、7 第2平板、7 カバー部材(カバーガラス)、9 電界、11 第1基板、11a,12a 緩衝部材(接着層)、12 第2基板、11c,12c 屈曲部分、11e,12e 電極部分、13a,13b 筐体、14 画像読取部、141 第1読取位置、142 第2読取位置、15 レンズ素子、16 センサ素子、17 回路基板、17c コネクタ、18a,18b 光源、20 静電容量検出装置、31 第1電界調整部、32 第2電界調整部、33 内部空隙部、34 切り欠き状部、35 鋸状部、36 外部空隙部、37 グランドパターン部(ガードリング部)、40 画像読取装置。
上記目的を達成するために、本発明に係る静電容量検出装置又は静電容量検出装置を有する画像読取装置は、導体パターンにより外形部が形成された第1電極又は第2電極である電極の間に形成された電界から静電容量の変化を検出するものであって、前記電極の一方である前記第1電極と、シート状の検出対象物が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路を挟んで、少なくとも前記第1電極と一部が対向する、前記電極の他方である前記第2電極と、前記第1電極に対して前記搬送路と反対側に形成された第1浮き電極と、前記第2電極に対して前記搬送路と反対側に形成された第2浮き電極と、一方の面に前記第1電極が形成され、他方の面に前記第1浮き電極が形成された第1基板と、を備える。前記第1基板は、屈曲したフレキシブル基板であって、稜線が存在する面側に前記第1電極が形成される。
図1及び図2において、筐体13a及び筐体13bは、静電容量検出装置20の筐体である。特に図2では、筐体13a及び筐体13bは、画像読取装置40の筐体でもある。筐体13aは、第1基板11を内部に収容する。筐体13bは、第2基板12を内部に収容する。第1基板11及び第2基板12は、電界方向に沿って、延在する回路基板である。第1基板11に発振回路が形成され、第2基板12に検出回路が形成されている場合を前提に説明を行なう。もちろん、第1基板11に検出回路が形成され、第2基板12に発振回路が形成されてもよい。筐体13aの搬送路5側の表面上には、第1電極1が筐体13aの内部側に形成された第1平板6が設けられる。筐体13bの搬送路5側の表面上には、第2電極2が筐体13bの内部側に形成された第2平板7が設けられる。搬送路5は、筐体13aと筐体13bとの間で、検出対象物3が通る箇所を意味している。また、ギャップdは、電界方向における筐体13aと筐体13bとの間の距離を意味している。
図2において、静電容量検出装置20は、第1電極1及び第2電極2が、第1読取位置141で検出対象物3の画像を読み取る第1画像読取部における、搬送路5の搬送方向の下流側に配置されている。また、第1電極1及び第2電極2は、第2読取位置142で検出対象物3の画像を読み取る第2画像読取部における、搬送路5の搬送方向の上流側に配置されている。つまり、第1電極1及び第2電極2は、第1読取位置141と第2読取位置14との間に配置されることになる。画像読取装置40は、静電容量検出装置20を有するものであって、第1画像読取部と、第2画像読取部とを備えている。
続いて、図において、レンズ素子15は、検出対象物3からの光を収束する。レンズ素子15は、結像光学系レンズである。センサ素子16は、レンズ素子15が収束した光を受光する。本願に係る実施の形態では、レンズ素子15に、複数のロッドレンズを配列方向に配列したロッドレンズアレイを使用したものを説明に使用している。また、センサ素子16に、複数のセンサを配列方向に配列したマルチチップセンサを使用している。そのため、配列方向は画像読取装置40における主走査方向といえる。また、搬送方向は画像読取装置40における副走査方向といえる。さらに、電界方向はレンズ素子15(画像読取部14)の光軸方向といえる。したがって、静電容量検出装置20の第1基板11及び第2基板12の少なくとも一方の主面は、画像読取部14の光軸と平行に配置されているともいえる。画像読取部14(レンズ素子15)の光軸は、搬送方向に対して直交する方向(Z軸方向)と平行である。
よって、以降、カバーガラス7をカバー部材7と称する場合がある。図において点線の矢印で示すように、光源18aから出射した光は、カバー部材7を透過して、検出対象物3に照射される。図において光軸方向に沿った点線の矢印で示すように、この照射された光は、検出対象物3で反射され、その反射光がカバー部材7を透過してレンズ素子15を介してセンサ素子16で受光される。この受光された反射光から、画像読取装置40は、検出対象物3の画像を得ることができる。
図2に示す画像読取装置40において、第1基板11及び第2基板12の主面は、それぞれ搬送方向と直交する方向(Z軸方向)と平行に配置され、第1基板11及び第2基板12は、搬送方向にずれて配置されている。図2に示す画像読取装置40において、第1基板11及び第2基板12の少なくとも一方は、光源18a、光源18bから照射された光を遮光する遮光部材として機能させてもよい。図において、第1電極1及び第2電極2を第1基板11及び第2基板12と同じように遮光部材としてもよい。この場合、第1電極1及び第2電極2に対応する位置では、第1平板6及び第2平板7は透明である必要はない。換言すると、第1電極1及び第2電極2ではなく、第1電極1及び第2電極2に対応する位置では、第1平板6及び第2平板7を有色としてもよい。
実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)の電極の具体構成を図6から図17を用いて説明する。図は、比較例である静電容量検出装置の電極を含む要部の斜視図であり、図6(A)は、第1電極1と第2電極2とは同じ形状で、それぞれ交差方向(主走査方向)に延在する連続する導体パターンを有するものである。図6(B)は、第1電極1と第2電極2とは同じ形状で、それぞれ交差方向(主走査方向)に延在し、不連続の複数の導体パターンを有するものである。図11、図13から図17において、第1浮き電極1fは、X軸及びY軸が交差する平面のうち、第1電極1と異なる平面に形成されるものである。詳しくは、第1浮き電極1fは、第1電極1に対して搬送路5と反対側に形成されている。第1浮き電極1f及び第2浮き電極2fを有するものを実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)の変形例として説明する。なお、第2浮き電極2fは、X軸及びY軸が交差する平面のうち、第2電極2と異なる平面に形成されるものである。詳しくは、第2浮き電極2fは、第2電極2に対して搬送路5と反対側に形成されている。
図10に示す第1電極1及び第2電極2は、搬送方向における長さが異なり、第1電極1の方が第2電極2よりも長い。第1電極1及び第2電極2は、それぞれ第1基板11及び第2基板2に形成された連続する一つの導体パターンで、つまり、第1電極1及び第2電極2は、それぞれ搬送方向と交差する交差方向(主走査方向)に延在し、形状が異なるものである。図9の例は、実施の形態1に係る静電容量検出装置を主にポイントセンサとして使用する場合の構成である。
つまり、実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、第1基板1を備え、第1基板1は、一方の面に第1電極1が形成され、他方の面に第1浮き電極1fが形成され、第1基板1は、誘電体である第1平板6へ接着又は押し当てられて位置決めされているといえる。同じく、実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、第2基板2を備え、第2基板2は、一方の面に第2電極2が形成され、他方の面に第2浮き電極2fが形成され、第2基板2は、誘電体である第2平板7へ接着又は押し当てられて位置決めされているといえる。
さらに、実施の形態1に係る静電容量検出装置20(画像読取装置40)は、図18に示すように、第2基板2が、屈曲したフレキシブル基板である場合は、フレキシブル基板が屈曲してできた屈曲部分12cの山の稜線が存在する面(一方の面)側の電極部分12eに第2電極2が形成され、フレキシブル基板が屈曲してできた屈曲部分12cの谷の谷筋が存在する面(他方の面)側に第2浮き電極2fが形成されているといえる。図示は省略するが、同様に、第1基板1が、屈曲したフレキシブル基板である場合は、フレキシブル基板が屈曲してできた屈曲部分11cの山の稜線が存在する面(一方の面)側の電極部分11eに第1電極1が形成され、フレキシブル基板が屈曲してできた屈曲部分11cの谷の谷筋が存在する面(他方の面)側に第1浮き電極1fが形成されているといえる。
さらに、第1電界調整部は、搬送方向において導体パターンが不連続である部分が交差方向のいずれかの位置に存在する、又は、搬送方向において導体パターンの長さが互い異なる部分が交差方向のいずれかの位置に存在するといえる。つまり、第1電界調整部31が内部空隙部33の場合は、内部空隙部によって導体パターンが途中でない部分があるため、搬送方向において導体パターンが不連続である部分が交差方向のいずれかの位置に存在するためである。第1電界調整部31が切り欠き状部34又は鋸状部35の場合は、切り欠き状部34又は鋸状部35によって導体パターンの長さが異なる箇所があるため、搬送方向において導体パターンの長さが互い異なる部分が交差方向のいずれかの位置に存在するといえる。
本発明に係る静電容量検出装置(画像読取装置)では、導体パターンにより外形部が形成された第1電極1及び第2電極2は、第1基板11や第2基板12などの基板(誘電体基材)上に形成された導電性のパターンだけでなく、金属板で形成されたものでもよい。そのため、実施の形態2における内部空隙部3及び外部空隙部36は、露出した基板(誘電体基材)の面の場合もあれば、空間の場合もある。グランドパターン部37に関しても、導体パターンにより外形部が形成されるが、第1基板11や第2基板12などの基板(誘電体基材)上に形成された導電性のパターンだけでなく、金属板で形成されたものでもよい。

Claims (29)

  1. 電極の間に形成された電界から静電容量の変化を検出する静電容量検出装置において、
    前記電極の一方である第1電極と、シート状の検出対象物が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路を挟んで、少なくとも前記第1電極と一部が対向する、前記電極の他方である第2電極とを備え、
    導体パターンにより外形部が形成された前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ前記搬送方向と交差する交差方向に延在し、形状が異なることを特徴とする静電容量検出装置。
  2. 前記第1電極は、前記交差方向において連続する導体パターンであることを特徴とする請求項1に記載の静電容量検出装置。
  3. 前記第1電極は、前記交差方向において不連続な複数の導体パターンであることを特徴とする請求項1に記載の静電容量検出装置。
  4. 前記第2電極は、前記交差方向において連続する導体パターンであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  5. 前記第2電極は、前記交差方向において不連続な複数の導体パターンであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  6. 前記第1電極及び前記第2電極は、前記交差方向における互いの形状が異なることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  7. 前記第1電極及び前記第2電極は、一方の長さが他方の長さよりも、前記搬送方向において短いことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  8. 前記電極のうち、送信側電極に相当する方の長さは、受信側電極に相当する方の長さよりも、前記搬送方向において短いことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  9. 第1浮き電極及び第2浮き電極をさらに備え、前記第1浮き電極は、前記第1電極に対して前記搬送路と反対側に形成され、前記第2浮き電極は、前記第2電極に対して前記搬送路と反対側に形成されたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  10. 導体パターンにより外形部が形成された第1電極又は前記第2電極である電極の間に形成された電界から静電容量の変化を検出する静電容量検出装置において、
    前記電極の一方である前記第1電極と、シート状の検出対象物が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路を挟んで、少なくとも前記第1電極と一部が対向する、前記電極の他方である前記第2電極と、前記第1電極に対して前記搬送路と反対側に形成された第1浮き電極と、前記第2電極に対して前記搬送路と反対側に形成された第2浮き電極とを備えたことを特徴とする静電容量検出装置。
  11. 第1基板をさらに備え、前記第1基板は、一方の面に前記第1電極が形成され、他方の面に前記第1浮き電極が形成されたことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の静電容量検出装置。
  12. 前記第1基板は、誘電体へ接着又は押し当てられて位置決めされたことを特徴とする請求項11に記載の静電容量検出装置。
  13. 前記第1基板は、屈曲したフレキシブル基板であって、稜線が存在する面側に前記第1電極が形成されたことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の静電容量検出装置。
  14. 第2基板をさらに備え、前記第2基板は、一方の面に前記第2電極が形成され、他方の面に前記第2浮き電極が形成されたことを特徴とする請求項9から請求項13のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  15. 前記第2基板は、誘電体へ接着又は押し当てられて位置決めされたことを特徴とする請求項14に記載の静電容量検出装置。
  16. 前記第2基板は、屈曲したフレキシブル基板であって、稜線が存在する面側に前記第2電極が形成されたことを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の静電容量検出装置。
  17. 前記第1浮き電極及び前記第2浮き電極は、少なくとも一方に電位が与えられていることを特徴とする請求項9から請求項16のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  18. 前記第1浮き電極及び前記第2浮き電極は、少なくとも一方に給電線が接続されていることを特徴とする請求項9から請求項16のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  19. 前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、前記電界を調整する第1電界調整部である、前記外形部よりも内側に形成された内部空隙部、前記外形部から内側に窪んだ切り欠き状部、前記外形部が鋸状の鋸状部の三つのうち少なくとも一つを有すること特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  20. 前記第1電界調整部は、前記搬送方向において前記導体パターンが不連続である部分が前記交差方向のいずれかの位置に存在する、又は、前記搬送方向において前記導体パターンの長さが互い異なる部分が前記交差方向のいずれかの位置に存在することを特徴とする請求項19に記載の静電容量検出装置。
  21. 電極の間に形成された電界から静電容量の変化を検出する静電容量検出装置において、
    前記電極の一方である第1電極と、シート状の検出対象物が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路を挟んで、少なくとも前記第1電極と一部が対向する、前記電極の他方である第2電極とを備え、
    導体パターンにより外形部が形成された前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、前記電界を調整する第1電界調整部である、前記外形部よりも内側に形成された内部空隙部、前記外形部から内側に窪んだ切り欠き状部、前記外形部が鋸状の鋸状部の三つのうち少なくとも一つを有すること特徴とする静電容量検出装置。
  22. 前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ前記搬送方向と交差する交差方向に延在し、
    前記第1電界調整部は、前記搬送方向において前記導体パターンが不連続である部分が前記交差方向のいずれかの位置に存在する、又は、前記搬送方向において前記導体パターンの長さが互い異なる部分が前記交差方向のいずれかの位置に存在することを特徴とする請求項21に記載の静電容量検出装置。
  23. 前記内部空隙部は、円形又は多角形であり、
    前記切り欠き状部は、Π形状、E字状、階段状の少なくとも一つの外形を有する前記外形部を形成し、
    前記鋸状部は、三角形、四角形、波型の少なくとも一つの鋸歯状の外形を有する前記外形部を形成すること特徴とする請求項19から請求項22のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  24. 前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、前記外形部よりも外側に形成された外部空隙部を介して、周囲に前記電界を調整する第2電界調整部であるグランドパターン部が形成されたこと特徴とする請求項1から請求項23のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  25. 電極の間に形成された電界から静電容量の変化を検出する静電容量検出装置において、
    前記電極の一方である第1電極と、シート状の検出対象物が搬送される方向である搬送方向に沿った搬送路を挟んで、少なくとも前記第1電極と一部が対向する、前記電極の他方である第2電極とを備え、
    導体パターンにより外形部が形成された前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、前記外形部よりも外側に形成された外部空隙部を介して、周囲に前記電界を調整する第2電界調整部であるグランドパターン部が形成されたこと特徴とする静電容量検出装置。
  26. 前記グランドパターン部は、前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方の前記外部空隙部を介して周囲を覆う形状であること特徴とする請求項24又は請求項25に記載の静電容量検出装置。
  27. 前記第1電極及び前記第2電極は、同じ形状であることを特徴とする、
    請求項21、請求項22、請求項21又は請求項22に従属する請求項23、請求項21から請求項23のいずれか1項に従属する請求項24、請求項25、請求項25に従属する請求項26の、
    いずか1項に記載の静電容量検出装置。
  28. 前記第1電極及び前記第2電極は、第1読取位置で前記検出対象物の画像を読み取る第1画像読取部における、前記搬送路の前記搬送方向の下流側に配置され、
    前記第1電極及び前記第2電極は、第2読取位置で前記検出対象物の画像を読み取る第2画像読取部における、前記搬送路の前記搬送方向の上流側に配置され、
    前記第1電極及び前記第2電極は、前記第1読取位置と前記第2読取位置との間に配置されることを特徴とする請求項1から請求項27のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
  29. 請求項28に記載の静電容量検出装置を有する画像読取装置であって、前記第1画像読取部と、前記第2画像読取部とを備えたことを特徴とする画像読取装置。
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