既存システム(例えば、LTE Rel.8−13)では、UEからネットワーク側の装置(例えば、基地局(eNB(eNodeB)、BS(Base Station)などと呼ばれる)に対して、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)をフィードバックする。UEは、上りデータ送信がスケジューリングされるタイミングでは、UCIを上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)で送信してもよい。基地局は、受信したUCIに基づいて、UEに対するデータの再送制御や、スケジューリングの制御を実施する。
既存システムにおけるUCIには、チャネル品質指示子(CQI:Channel Quality Indicator)、プリコーディング行列指示子(PMI:Precoding Matrix Indicator)、プリコーディングタイプ指示子(PTI:Precoding Type Indicator)、ランク指示子(RI:Rank Indicator)の少なくとも一つを含むチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)や、下り信号(例えば、下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel))に対する送達確認情報、スケジューリングリクエスト(SR:Scheduling Request)などが含まれる。送達確認情報は、HARQ−ACK(Hybrid Automatic Repeat reQuest-Acknowledgement)、ACK/NACK(A/N)、再送制御情報などと呼ばれてもよい。
例えば、既存システムでは、UEがCSIを所定周期のサブフレームで送信する周期的CSI(P−CSI:Periodic CSI)報告がサポートされる。具体的には、UEは、eNBから、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング)により、P−CSIの送信サブフレーム情報を受信する(configureされる)。ここで、送信サブフレーム情報とは、P−CSIを送信するサブフレーム(報告サブフレームともいう)を示す情報であり、当該報告サブフレームの周期(間隔)と、当該報告サブフレームの無線フレームの先頭に対するオフセット値と、を少なくとも含む。UEは、送信サブフレーム情報が示す所定周期の送信サブフレームにおいて、P−CSIを送信することができる。
UCIをフィードバックする方法としては、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)を用いたフィードバック(UCI on PUCCH)と、上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)を用いたフィードバック(UCI on PUSCH)と、が規定されている。例えば、UEは、上りユーザデータが存在する場合、PUSCHを用いてUCIを送信する。一方、UEは、上りユーザデータが存在しない場合、PUCCHを用いてUCIを送信する。
なお、UCI on PUSCHは、1TTI(例えば、1サブフレーム)でUCI送信及びPUSCH送信が重複した場合に発生する。この場合、UCIをPUCCHリソースにマッピングしてPUCCH−PUSCH同時送信が行われてもよいし、UCIをPUSCH領域の無線リソースにマッピングしてPUSCHのみの送信が行われてもよい。
ところで、将来の無線通信システム(例えば、LTE Rel.14又は15、5G、NRなど)では、低遅延(Latency Reduction)かつ高効率な制御などを実現するため、既存のLTEシステムの1msのTTI(サブフレーム、第1のTTI等ともいう)よりも短い時間長(TTI長)のTTI(sTTI、ショートTTI、第2のTTI等ともいう)を導入することが検討されている。
図1は、ショートTTIの構成の一例を示している。図1では、1サブフレーム(14OFDMシンボル)を所定区間に区分けして複数のショートTTIを設定する場合を示している。図1Aでは、1サブフレームを3、2、2、2、2、3シンボル(sTTIパターン[3,2,2,2,2,3])で区分けしてショートTTI(sTTI#0−#5)を設定している。sTTI#0、#5は3シンボルで構成され、sTTI#1−#4は2シンボルで構成される。かかる構成は、2シンボルsTTI(2OS(OFDM Symbol)、2−OS sTTI、2os/3os sTTI)とも呼ぶ。あるいは、sTTI構成1、sTTIフォーマット1、sTTIコンフィギュレーション1、などと呼ばれてもよい。
図1Bでは、1サブフレームを7、7シンボル(sTTIパターン[7,7])で区分けしてショートTTI(sTTI#0−#1)を設定している。sTTI#0、#1は7シンボルで構成される。かかる構成は、7シンボルsTTI(7OS、7−OS sTTI、)とも呼ぶ。あるいは、sTTI構成2、sTTIフォーマット2、sTTIコンフィギュレーション2、などと呼ばれてもよい。
ショートTTIを用いる場合、UE及び/又は基地局における処理(例えば、符号化、復号など)に対する時間的マージンが増加し、処理遅延を低減できる。また、ショートTTIを用いる場合、単位時間(例えば、1ms)当たりに収容可能なUE数を増加させることができる。ショートTTIは、URLLCなど、遅延削減が厳しく要求されるサービスで好適であると考えられる。
ショートTTIが設定されるUEは、既存のデータ及び制御チャネルより短い時間単位のチャネルを用いることになる。LTE、NRなどでは、ショートTTIで送信及び/又は受信される短縮チャネルとして、短縮下り制御チャネル(sPDCCH:shortened PDCCH)、短縮下りデータチャネル(sPDSCH:shortened PDSCH)、短縮上り制御チャネル(sPUCCH:shortened PUCCH)、短縮下りデータチャネル(sPUSCH:shortened PUSCH)などが検討されている。
上り制御信号は、少なくとも短縮下り制御チャネル(sPUCCH)を利用して送信が制御されることが想定される。しかしながら、sPUCCHの具体的な構成/フォーマットについては、まだ決まっていない。適切なsPUCCH構成を規定しなければ、通信システムのキャパシティ(例えば、UEの多重数)、sPUCCHのブロック誤り率(BLER:Block Error Rate)などが低下してしまう。
そこで、本発明者らは、短縮TTIの構成(例えば、シンボル数)に対応する上り制御チャネルフォーマット(sPUCCHフォーマットとも呼ぶ)を利用して上り制御情報の送信を制御することを着想した。具体的に、本発明者等は、短縮TTIの一例として1スロット(例えば、7シンボル)で構成される場合に着目し、当該1スロット用の短縮TTI用のsPUCCHフォーマットを利用して上り制御情報の送信を制御することを着想した。例えば、本発明の一態様では、短縮TTIで送信する上り制御情報のビット数に基づいて所定のsPUCCHフォーマットを選択して送信を制御する。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。各実施形態に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。なお、以下の説明では、sTTIが1スロット(例えば、7シンボル)で構成される場合を示すが、他のsTTI構成についても適用することができる。また、参照信号を利用した上り制御情報(上り制御チャネル)の復調として、DMRSに基づく復調(DMRSベース復調)について説明するが、シーケンスに基づく復調(シーケンスベース復調)であってもよい。
(第1の態様)
第1の態様では、所定のsTTI構成(ここでは、1スロット)用のsPUCCHフォーマット(7-symbol sPUCCH format)を複数定義し、所定条件に基づいて特定のsPUCCHフォーマットを適用して上り制御情報(上り制御チャネル)の送信を行う場合について説明する。所定条件としては、例えば、sTTIで送信する上り制御情報(UCI)のビット数とする。
具体的には、ユーザ端末は、sTTIで送信するUCIのビット数が所定値以下であれば第1のsPUCCHフォーマット#1を選択し、ビット数が所定値より大きい場合には第2のsPUCCHフォーマット#2を選択してUCIの送信を行う。所定値は1つであってもよいし、複数設定して各ビット数に対応するsPUCCHフォーマットを設定してもよい。以下の説明では、一例として、ビット数の所定値を2ビットとする場合を説明する。
<2ビット以下の場合>
UCI(例えば、HARQ−ACK)が2ビット以下の場合、ユーザ端末は、sTTI用のsPUCCHフォーマットとして、sPUCCHフォーマット1、1a及び1bの少なくとも一つ(以下、sPUCCHフォーマット1/1a/1bと記す)を利用する。sPUCCHフォーマット1/1a/1b(7-symbol sPUCCH format 1/1a/1b)は、2ビットまでのUCI(例えば、HARQ−ACK)と、必要に応じて1ビットのスケジューリングリクエスト(SR)の送信に利用できる。
sPUCCHフォーマット1/1a/1bは、既存LTEシステムのPUCCHフォーマット1/1a/1bの少なくとも一部の仕組みを利用してもよい。例えば、リソース(RE)マッピング、DMRSのサイクリックシフト(CS)、OCC、及び符号化方式(例えば、ブロック符号化)の一部又は全ては既存のPUCCHフォーマット1/1a/1bと同様に適用する。
また、同じスロットベースのsPUCCHフォーマットは、sTTI内周波数ホッピング(Intra-sTTI FH)と、sTTI内以外の周波数ホッピングの両方をサポートする構成としてもよい。
また、ユーザ端末は、CAを適用しないシナリオにおける1又は2ビットのHARQ−ACK送信にsPUCCHフォーマット1/1a/1bを好適に適用できる。あるいは、ユーザ端末は、空間領域及び/又はCC領域にHARQ−ACKバンドリングを適用するCAシナリオにsPUCCHフォーマット1/1a/1bを適用してもよい。
ユーザ端末は、sPUCCHフォーマット1/1a/1bを利用してSRとHARQ−ACKを同時に送信する場合、SRの内容に応じてsPUCCHを送信するリソース(sPUCCHリソース)を制御してもよい。例えば、SRがポジティブの場合、ユーザ端末は、SR用に設定されたsPUCCHリソースを利用し、それ以外はHARQ−ACK用のsPUCCHリソースを利用してUCI送信を制御する。
また、sPUCCHフォーマット1a/1bは2ビット以下のUCIに適用するため、チャネル符号化(Channel coding)は適用しなくてよい。
sPUCCHフォーマット1/1a/1bでは、sTTI(スロット)を構成するシンボル(#0−#6)のうち、3番目−5番目のシンボル(#2、#3、#4)に参照信号(RS)を配置した構成としてもよい。また、sPUCCH(又はUCI)の送信に周波数ホッピングを利用する場合、1スロット内の異なる周波数領域にそれぞれ参照信号が配置される構成とする。
<2ビットより多い場合>
UCI(例えば、HARQ−ACK及び/又はCSI)が2ビットより大きい場合、ユーザ端末は、sTTI用のsPUCCHフォーマットとして、sPUCCHフォーマット2、2a、2b、3、4及び5の少なくとも一つ(以下、sPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5)を利用する。sPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5(7-symbol sPUCCH format 2/2a/2b/3/4/5)は、2ビットより大きいUCI(例えば、CSI及び/又は複数HARQ−ACK)と、必要に応じて1ビットのスケジューリングリクエスト(SR)の送信に利用できる。
PUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5は、既存LTEシステムのPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5の少なくとも一部の仕組みを利用してもよい。例えば、レートマッチング、リソース(RE)マッピング、DMRSのサイクリックシフト(CS)、OCC、及び符号化方式(例えば、ブロック符号化)の一部又は全ては既存のPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5と同様に適用する。特に、UCIのデータ容量が大きい場合、大容量をサポートするために規定されている既存のPUCCHフォーマット4/5のメカニズムを適用することが好ましい。
例えば、ユーザ端末は、UCIが2ビットより大きい場合、既存のPUCCHフォーマット4/5のメカニズムを利用したsPUCCHフォーマットを利用する。既存のPUCCHフォーマット4は、符号多重(CDM)をサポートせず、1PRB以上(複数PRB)の割当てをサポートすることができる。また、PUCCHフォーマット5は、1PRBに対して割当てを行うが、符号多重(CDM)をサポートするため異なるユーザ端末を同じsTTIのPRBに多重することができる。
また、同じスロットベースのsPUCCHフォーマットは、sTTI内周波数ホッピング(Intra-sTTI FH)と、sTTI内以外の周波数ホッピングの両方をサポートする構成としてもよい。また、sPUCCH(又はUCI)の送信に周波数ホッピングを利用する場合、1スロット内の異なる周波数領域にそれぞれ参照信号が配置される構成とする。このため、1スロット用のsTTIフォーマットは、1スロットにおいて少なくとも2つの参照信号(DMRS)が配置される構成とすることが望ましい。この場合、sPUCCHの参照信号の配置構成は、DMRSが各スロットに一つ設定される既存のPUCCHフォーマット4、5とは異なって設定される。
sPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5では、sTTI(スロット)を構成するシンボル(#0−#6)のうち、3番目、4番目のシンボル(#2、#3)、及び/又は4番目、5番目のシンボル(#3、#4)に参照信号(RS)を配置した構成としてもよい。この場合、参照信号がsPUCCH送信の中央部分に配置されるため、送信開始及び/又は終了の所定期間に相当する波形無定義区間(Transient period)からRSを保護することができる。参照信号の配置位置は、適用する周波数ホッピングパターンに応じて設定してもよい(以下の図3参照)。
Transient period期間は、送信信号の品質が保証されない期間に相当し、ユーザ端末は正しくない(又は所定の品質を満たさない)信号送信や信号を送信しないことが許容される。つまり、Transient period区間に相当するUL送信区間では、波形の歪が許容されることを意味する。Transient period期間は、例えば、所定期間(例えば、20μs)で定義される。ユーザ端末は、UL信号の送信を行う場合、サブフレームの先頭に設定されるTransient period期間内において、オフ時に要求される電力からオン時に要求される電力を設定して送信を行う(送信波形を生成する)。また、ユーザ端末は、信号の送信を停止する場合、サブフレームの終端に設定されるTransient period期間内において、オン時に要求される電力からオフ時に要求される電力を設定して送信を停止する。
あるいは、sPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5では、sTTI(スロット)を構成するシンボル(#0−#6)のうち、少なくとも先頭シンボル(#0)に参照信号を配置した構成としてもよい。例えば、先頭と4番目のシンボル(#0、#3)、及び/又は先頭と5番目のシンボル(#0、#4)に参照信号を配置する。このように、RSを各RBの先頭に配置することにより、無線基地局におけるRSの受信処理(例えば、チャネル推定等)を早く行うことが出来るため、遅延を抑制することができる。参照信号の配置位置は、適用する周波数ホッピングパターンに応じて設定してもよい(以下の図4参照)。
あるいは、sPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5では、sTTI(スロット)を構成するシンボル(#0−#6)のうち、2番目、6番目のシンボル(#1、#5)に参照信号を配置した構成としてもよい。この構成により、既存のPUCCHフォーマット3と同じ位置にRSが配置されるため、sPUCCHフォーマットとPUCCHフォーマット3を多重する場合でも、DMRS干渉をランダム化(randomization)できる。
また、sPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5は2ビットより多いUCIに適用するため、チャネル符号化(Channel coding)を適用することが好ましい。チャネルコーディングは、CRCを適用しないRM符号化(Reed-Muller coding)、及び/又はCRCを適用するTBCC(Tail Biting Convolutional Coding)を適用してもよい。
このように、UCIのビット数に応じて複数の所定のsPUCCHフォーマットを選択してsPUCCHの送信を制御することにより、短縮TTIにおけるUCIの送信を適切にサポートすることができる。
(第2の態様)
第2の態様では、sPUCCHフォーマットを利用してUCIを送信する場合に周波数ホッピングを適用する場合について説明する。以下の説明では、sTTI内の周波数ホッピングを適用する場合を示すが、適用可能な周波数ホッピングはsTTI内に限られない。
ユーザ端末は、sTTIを用いてUCIを送信する場合に、sTTI(例えば、1スロット)内周波数ホッピング(Intra-sTTI FH)を適用してもよい。ユーザ端末は、sTTI内における周波数ホッピングの適用有無(enabled/disabled)を、無線基地局から上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング及び/又は報知情報)及び/又は下り制御情報等で通知される情報に基づいて制御できる。また、周波数ホッピングを適用する場合、無線基地局からユーザ端末に対して、周波数ホッピングパターンを通知してもよいし、周波数ホッピングパターンに加えて参照信号の配置位置に関する情報を通知してもよい。
ユーザ端末は、周波数ホッピングの適用有無(enabled/disabled)に関わらず、共通のsPUCCH構成(又は、sPUCCHフォーマット)を適用してもよい。また、ユーザ端末は、適用する周波数ホッピングパターンに基づいて、異なるスロット(同一サブフレーム内の2つのスロット)において参照信号(RS)の配置位置を変更して設定してもよい。
適用する周波数ホッピングパターン(Intra-sTTI FH pattern)は、例えば、1サブフレーム(2スロット)において3、4、3、4シンボル毎に(3、4、3、4シンボル単位で)周波数方向にホッピングするパターン{[3,4],[3,4]}とする(図2参照)。図2Aは、sPUCCHフォーマット1a/1bを適用する場合のsTTI内周波数ホッピングパターン{[3,4],[3,4]}を示している。ここでは、参照信号が各スロットの3番目−5番目のシンボル(#2、#3、#4)に配置される場合を示している。
あるいは、1サブフレーム(2スロット)において3、4、4、3シンボル毎に周波数方向にホッピングするパターン{[3,4],[4,3]}を適用してもよい(図2B参照)。図2Bは、sPUCCHフォーマット1a/1bを適用する場合のsTTI内周波数ホッピングパターン{[3,4],[4,3]}を示している。ここでは、参照信号が各スロットの3番目−5番目のシンボル(#2、#3、#4)に配置される場合を示している。
図2Bでは、サブフレームにおける2スロットのうち、前半スロットと後半スロットにおいて異なるホッピングパターンとなる。前半スロットでは、先頭3シンボルと後半4シンボルで周波数ホッピングされ、後半のスロットでは、先頭4シンボルと後半3シンボルで周波数ホッピングされる。
このように、sTTI(7−OS sTTI)の周波数ホッピングにおいて、周波数ホッピングパターン{[3,4],[4,3]}を適用する場合、ホッピングパターンと2−OS sTTIの境界をあわせること(sTTI boundary alignment)ができる。具体的には、2−OS sTTIでは、sPUCCHが3,2,2,2,2,3シンボルでそれぞれ構成されるsTTIに割当てが行われる。7−OS sTTIで適用する周波数ホッピングパターン{[3,4],[4,3]}とすることにより、7−OS sTTIのsPUCCHのホッピングパターンの周波数が切り替わるタイミングが、2−OS sTTIの境界と一致する。
この構成により、例えば、sTTI毎に送信電力を制御する場合に、送信電力を変更して制御するタイミングをあわせることができる。その結果、7−OS sTTIのUCI送信と2−OS sTTIのUCI送信における送信電力を適切に制御でき、7−OS sTTIのUCI送信と2−OS sTTIのUCI送信を適切に共存させることが可能となる。
図3は、sPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5を適用し、参照信号をスロットの中央領域に配置する場合のsTTI内周波数ホッピングパターンの一例を示している。図3Aは、sTTI内周波数ホッピングパターン{[3,4],[3,4]}を適用する場合を示し、図3Bでは、sTTI内周波数ホッピングパターン{[3,4],[4,3]}を適用する場合を示している。
図3Aでは、サブフレームに含まれる前半スロットと後半スロットのホッピングパターンが同じであるため、各スロットにおいて3番目及び4番目のシンボル(#2、#3)に参照信号を配置すればよい。
また、図3Bでは、サブフレームに含まれる前半スロットと後半スロットのホッピングパターンが異なるため、前半スロットと後半スロットで参照信号の配置位置を異なって設定してもよい。ここでは、前半スロットにおいて3番目及び4番目のシンボル(#2、#3)に参照信号を配置し、後半スロットにおいて4番目及び5番目のシンボル(#3、#4)に参照信号を配置する場合を示している。これにより、1サブフレームに含まれる複数スロットに異なるホッピングパターンを適用する場合であっても、各スロット(sTTI)において、異なる周波数領域にそれぞれ参照信号を配置する構成とすることができる。
図4は、sPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5を適用し、参照信号を少なくともスロットの先頭に配置する場合のsTTI内周波数ホッピングパターンの一例を示している。図4Aは、sTTI内周波数ホッピングパターン{[3,4],[3,4]}を適用する場合を示し、図4Bでは、sTTI内周波数ホッピングパターン{[3,4],[4,3]}を適用する場合を示している。
図4Aでは、サブフレームに含まれる前半スロットと後半スロットのホッピングパターンが同じであるため、各スロットにおいて先頭及び4番目のシンボル(#0、#3)に参照信号を配置すればよい。
また、図4Bでは、サブフレームに含まれる前半スロットと後半スロットのホッピングパターンが異なるため、前半スロットと後半スロットで参照信号の配置位置を異なって設定してもよい。ここでは、前半スロットにおいて先頭及び4番目のシンボル(#0、#3)に参照信号を配置し、後半スロットにおいて先頭及び5番目のシンボル(#0、#4)に参照信号を配置する場合を示している。これにより、1サブフレームに含まれる複数スロットに異なるホッピングパターンを適用する場合であっても、各スロット(sTTI)において、異なる周波数領域にそれぞれ参照信号を配置する構成とすることができる。なお、図4Bの構成において、前半スロット及び後半スロットの両方において、先頭及び5番目のシンボル(#0、#4)に参照信号を配置してもよい。
図5は、sPUCCHフォーマット2/2a/2b/3/4/5を適用し、参照信号をスロットの2番目及び6番目のシンボル(#1、#5)に配置する場合のsTTI内周波数ホッピングパターンの一例を示している。図5Aは、sTTI内周波数ホッピングパターン{[3,4],[3,4]}を適用する場合を示し、図5Bでは、sTTI内周波数ホッピングパターン{[3,4],[4,3]}を適用する場合を示している。
図5Aでは、サブフレームに含まれる前半スロットと後半スロットのホッピングパターンが同じであるため、各スロットにおいて2番目及び6番目のシンボル(#1、#5)に参照信号を配置すればよい。
また、図5Bでは、サブフレームに含まれる前半スロットと後半スロットのホッピングパターンが異なる。但し、ホッピングパターンの切り替え位置が2番目及び6番目のシンボル(#1、#5)に影響をおよぼさないため、各スロットにおいて2番目及び6番目のシンボル(#1、#5)に参照信号を配置すればよい。これにより、1サブフレームに含まれる複数スロットに異なるホッピングパターンを適用する場合であっても、各スロット(sTTI)において、異なる周波数領域にそれぞれ参照信号を配置する構成とすることができる。
(第3の態様)
第3の態様では、sPUCCHフォーマットで送信する参照信号(DMRS)のパラメータについて説明する。なお、以下のDMRSパラメータは、2−OS sTTIの所定のsPUCCHフォーマット(例えば、2-symbol sPUCCH format 4)のDMRSに好適に適用できるが、他のsTTI構成及び/又はsPUCCHフォーマットのDMRSにも適用できる。sPUCCHのDMRSのパラメータの一部は、他のチャネル(例えば、sPUSCH、PUCCH及びPUSCHの少なくとも一つ)と共通に設定する、あるいは独立に設定する。以下に、DMRSのパラメータの一例について説明する。
<シーケンスグループホッピング>
既存のLTEシステムでは、DMRS系列の数は、帯域幅に応じて30個又は60個に設定されている。例えば、DMRS系列の数は、帯域幅が5物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block、リソースブロック(RB)等ともいう)以下である場合、30個であり、帯域幅が6PRB以上である場合、60個である。
また、既存のLTEシステムでは、帯域幅が5PRB以下である場合、30個のDMRS系列は、グループ番号(u=0〜29)(グループインデックス等ともいう)により識別される。また、帯域幅が6PRB以上である場合、60個のDMRS系列は、グループ番号(u=0〜29)及びベース系列番号(v=0,1)(系列インデックス等ともいう)により識別される。
異なるセル内の複数のユーザ端末間で同一のDMRS系列が用いられる場合、当該複数のユーザ端末それぞれからの送信信号が干渉する。そこで、当該複数のユーザ端末間でDMRS系列が連続して同一となるのを回避するために、DMRS系列が1msのTTI内のスロット毎にホッピングされる。例えば、既存のLTEシステムでは、2種類のホッピング法(シーケンスグループホッピング及びシーケンスホッピング)が用いられる。
シーケンスグループホッピング(SGH:Sequence Group Hopping、単にグループホッピングとも呼ばれる)では、上述のグループ番号(u)が1msのTTI内スロット単位でホッピングされる。SGHでは、各スロットのグループ番号(u)は、ホッピングパターン(fgh)及びシーケンスシフトパターン(fss)に基づいて決定される。当該ホッピングパターン及び/又はシーケンスシフトパターンは、物理セルID(セルID)または仮想セルIDに基づいてもよい。ユーザ端末は、物理セルIDを同期信号(PSS/SSS)の系列番号から、仮想セルIDはRRCシグナリングによって把握してもよい。なお、既存のLTEシステムでは、例えば、17個のホッピングパターンと30個のシーケンスシフトパターンが用いられる。
シーケンスシフトパターンは、PUCCHとPUSCH間で異なって定義される。PUCCHでは、シーケンスシフトパターンが所定の識別子(例えば、nID RS)により決定される。nID RSは、物理セルIDまたは仮想セルIDを指す。したがって、通信に用いる物理セルIDまたは仮想セルIDが同じユーザ端末間では、共通のnID RSに基づいて、同じシーケンスシフトパターンが決定される。
PUSCHでは、シーケンスシフトパターンがセルIDと上位レイヤでグループ番号(0〜29)から指定される値(ΔSS又はDSS)により決定される。つまり、は、PUSCHのシーケンスシフトパターンの決定に利用されるが、PUCCHのシーケンスシフトパターンの決定に利用されない。
一方、シーケンスホッピングは、上述のベース系列番号(v)が1TTI内のスロット単位でホッピングされる。各スロットのベース系列番号(v)は、物理セルIDまたは仮想セルIDに基づいて決定される。シーケンスホッピングは、帯域幅が6PRB以上である場合に適用され、SGHとの併用されない(SGHが適用される場合、v=0に設定される)。
以上のように、既存のLTEシステムでは、セル間の干渉をランダム化するため、DMRS系列に対して、SGH又はシーケンスホッピングを適用することができる。なお、SGHを有効化(enable)するか否かは、上位レイヤシグナリングによりユーザ端末に通知される。同様に、シーケンスホッピングを有効化するか否かは、上位レイヤシグナリングによりユーザ端末に通知される。
第3の態様では、sPUCCHのDMRSにおいて、SGH及び/又はシーケンスホッピングが常に有効化(enable)してもよい。これにより、物理セル間または仮想セル間のセル間干渉をランダム化することができる。
また、PUSCHのシーケンスシフトパターンの決定に利用するDSSをsPUSCHに利用するが、sPUCCHには利用しない。DSSが既存(1ms TTI向け)のPUCCHにも適用されないことから、これにより、PUCCHとsPUCCHで同一の系列を用いることができ、ユーザ端末の信号処理軽減を実現できる。
また、PUCCHのシーケンスシフトパターンの決定に利用する所定の識別子(例えば、nID RS)は、sPUCCH、sPUSCH、PUCCH及びPUSCH間で独立としてもよい。これにより、チャネルごとに異なる仮想セルを形成することができる。
また、DMRS用のNID CSH_DMRSについてもsPUCCH、sPUSCH、PUCCH及びPUSCH間で独立とする。ここで、NID CSH_DMRSは巡回シフトホッピングパターンを決定するための仮想セルIDを指す。NID CSH_DMRSを各チャネルで独立に設定することにより、チャネルごとに異なる仮想セルを形成することができる。
<サイクリックシフトのパラメータ>
既存のLTEシステムでは、同一セル内の複数のユーザ端末間でDMRSを直交化するため、サイクリックシフト(CS)及び/又は直交拡散符号(例えば、直交カバーコード(OCC)が用いられる。ユーザ端末は、DMRSに適用するCSインデックスを、上位レイヤシグナリングで通知される値(例えば、n(1) DMRS)に基づいて決定することができる。
この場合、sPUCCHと、他のチャネル(例えば、sPUSCH、PUCCH、及びPUSCHの少なくとも一つ)のDMRS用に上位レイヤシグナリングで通知される値(例えば、n(1) DMRS)を共通して利用してもよい。他のチャネル用のDMRSと共通に利用することにより、上位レイヤシグナリングのシグナリングオーバーヘッドを低減することができる。
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
図6は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、NR(New Rat)などと呼ばれても良い。
図6に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。セル間で異なるニューメロロジーが適用される構成としてもよい。なお、ニューメロロジーとは、あるRATにおける信号のデザインや、RATのデザインを特徴付ける通信パラメータのセットのことをいう。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、2個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末は、複数のセルとしてライセンスバンドCCとアンライセンスバンドCCを利用することができる。
また、ユーザ端末20は、各セルで、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)又は周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を用いて通信を行うことができる。TDDのセル、FDDのセルは、それぞれ、TDDキャリア(フレーム構成タイプ2)、FDDキャリア(フレーム構成タイプ1)等と呼ばれてもよい。
また、各セル(キャリア)では、1msのTTI(サブフレーム)又はショートTTI(sTTI)のいずれか一方が適用されてもよいし、1msのTTI及びsTTIの双方が適用されてもよい。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHz、30〜70GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。また、ユーザ端末20は、他のユーザ端末20との間で端末間通信(D2D)を行うことができる。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンク(DL)にOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用でき、上りリンク(UL)にSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用できる。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、ULでOFDMAが用いられてもよい。
無線通信システム1では、DLチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるDLデータチャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、DL共有チャネル、sPDSCH、1ms PDSCH等ともいう)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、L1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
L1/L2制御チャネルは、DL制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、sPDCCH等ともいう)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。EPDCCHは、PDSCHと周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。PHICH、PDCCH、EPDCCHの少なくとも一つにより、PUSCHに対するHARQの再送指示情報(ACK/NACK)を伝送できる。
無線通信システム1では、ULチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるULデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、UL共有チャネル、sPUSCH、1ms PUSCH等ともいう)、UL制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel、sPUCCH、1ms PUCCH等ともいう)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。再送指示情報(ACK/NACK)やチャネル状態情報(CSI)などの少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルを伝送できる。
<無線基地局>
図7は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されてもよい。
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。
本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、UL信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅されたUL信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力されたUL信号に含まれるULデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して隣接無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
また、送受信部103は、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)長が1msより短い短縮TTI(sTTI)でユーザ端末から送信される上り制御情報(UCI)を受信する。例えば、UCIは、ビット数に基づいて所定の短縮TTI用の上り制御チャネルフォーマットが適用される。また、送受信部103は、sTTI内におけるUCI(sPUCCH)の周波数ホッピングの設定有無を指定する情報を上位レイヤシグナリング及び/又は下り制御情報等で送信してもよい。また、送受信部103は、周波数ホッピングを設定する場合、周波数ホッピングパターンを通知してもよいし、周波数ホッピングパターンに加えて参照信号の配置位置に関する情報を通知してもよい。
また、送受信部103は、所定のsTTIのsPUCCHフォーマットで送信する参照信号(DMRS)のパラメータに関する情報を通知してもよい。各パラメータは、他のチャネル(sPUSCH、PUCCH、PUSCH)のDMRSと共通の値を通知してもよいし、異なる値を通知してもよい。
図8は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図8は、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図8に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305とを備えている。
制御部301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、例えば、送信信号生成部302によるDL信号の生成や、マッピング部303によるDL信号のマッピング、受信信号処理部304によるUL信号の受信処理(例えば、復調など)、測定部305による測定を制御する。
制御部301は、ユーザ端末20に対するDLデータチャネル(PDSCH、sPDSCHを含む)及びULデータチャネル(PUSCH、sPUSCHを含む)のスケジューリングを行う。
また、制御部301は、DLデータチャネルのスケジューリング情報を含むDCI(DLアサインメント及び/又はULデータチャネルのスケジューリング情報を含むDCI(ULグラント)を、DL制御チャネル(レガシーPDCCH、sPDSCHを含む)の候補リソース(レガシーPDCCH候補、sPDCCH候補を含む)にマッピングして、送信するように制御する。
また、制御部301は、ユーザ端末におけるUCIの送信において周波数ホッピングを適用するか否かを制御してもよい。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(DLデータチャネル、DL制御チャネル、DL参照信号を含む)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部304は、ユーザ端末20から送信されるUL信号(例えば、ULデータチャネル、UL制御チャネル、UL制御信号を含む)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
<ユーザ端末>
図9は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。
複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、それぞれアンプ部202で増幅される。各送受信部203はアンプ部202で増幅されたDL信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。DLデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、ブロードキャスト情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、ULデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。UCI(例えば、DLの再送制御情報、チャネル状態情報など)についても、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、DFT処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
また、送受信部203は、短縮TTI(sTTI)を用いて上り制御情報(UCI)をsPUCCHを介して送信する。例えば、送受信部203は、ビット数に基づいて選択される所定の短縮TTI用の上り制御チャネルフォーマットを適用してUCIを送信する。また、送受信部203は、sTTI内におけるUCI(sPUCCH)の周波数ホッピングの設定有無を指定する情報を上位レイヤシグナリング及び/又は下り制御情報等で受信してもよい。また、送受信部203は、周波数ホッピングを利用する場合、周波数ホッピングパターンを受信してもよいし、周波数ホッピングパターンに加えて参照信号の配置位置に関する情報を受信してもよい。
送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置とすることができる。また、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
図10は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図10においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図10に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を備えている。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、例えば、送信信号生成部402によるUL信号の生成や、マッピング部403によるUL信号のマッピング、受信信号処理部404によるDL信号の受信処理、測定部405による測定を制御する。
制御部401は、ユーザ端末20に対するDCI(DLアサインメント及び/又はULグラント)に基づいて、DLデータチャネル(PDSCH、sPDSCHを含む)の受信及びULデータチャネル(PUSCH、sPUSCHを含む)の送信を制御する。また、制御部401は、DLデータに対する送達確認信号(HARQ−ACK)、チャネル状態情報(CSI)、スケジューリングリクエスト(SR)の送信を制御する。
例えば、制御部401は、短縮TTIで送信する上り制御情報のビット数に基づいて所定の短縮TTI用の上り制御チャネルフォーマットを適用して、上り制御情報の送信を制御する。また、制御部401は、上り制御情報の送信に対して短縮TTI内における周波数ホッピングを適用してもよい。制御部401は、連続するスロット(例えば、1サブフレームに含まれる前半スロット及び後半スロット)に対して同一又は異なる周波数ホッピングパターンを適用してもよい(図2−図5参照)。
また、制御部401は、周波数ホッピングを利用して上り制御情報を割当てる複数の周波数領域にそれぞれ参照信号を割当てるように制御する。また、制御部401は、短縮TTI内における周波数ホッピングの設定有無に関わらず、共通の上り制御チャネルフォーマットを適用してもよい。
制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号を生成(例えば、符号化、レートマッチング、パンクチャ、変調など)して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成されたUL信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部404は、DL信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。受信信号処理部404は、無線基地局10から受信した情報を、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリングなどの上位レイヤシグナリングによる上位レイヤ制御情報、物理レイヤ制御情報(L1/L2制御情報)などを、制御部401に出力する。
受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
測定部405は、無線基地局10からの参照信号(例えば、CSI−RS)に基づいて、チャネル状態を測定し、測定結果を制御部401に出力する。なお、チャネル状態の測定は、CC毎に行われてもよい。
測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
<ハードウェア構成>
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図11は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御したりすることで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD−ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジーに依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)で構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。また、スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルで構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及び/又はTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、及び/又はコードワードの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、及び/又はコードワードがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、サブフレーム、通常TTI(LTE Rel.8−12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、sTTI、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、又は、サブスロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTI、ショートTTIよりも長いTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「gNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本明細書で使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」と読み替えられてもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び/又は光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書又は請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。