JPWO2018159541A1 - カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用着色樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置 - Google Patents
カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用着色樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2018159541A1 JPWO2018159541A1 JP2019502981A JP2019502981A JPWO2018159541A1 JP WO2018159541 A1 JPWO2018159541 A1 JP WO2018159541A1 JP 2019502981 A JP2019502981 A JP 2019502981A JP 2019502981 A JP2019502981 A JP 2019502981A JP WO2018159541 A1 JPWO2018159541 A1 JP WO2018159541A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- derivative
- mass
- color filter
- group
- coloring material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 0 CC(C)(*)*N(C)* Chemical compound CC(C)(*)*N(C)* 0.000 description 1
- VFBUXDPFFMEKKG-UHFFFAOYSA-N OC(c(c(C1=O)c(c(Cl)c2Cl)Cl)c2Cl)=C1c(ccc1ccc2)nc1c2N(C(c(c(Cl)c1Cl)c2c(Cl)c1Cl)=O)C2=O Chemical compound OC(c(c(C1=O)c(c(Cl)c2Cl)Cl)c2Cl)=C1c(ccc1ccc2)nc1c2N(C(c(c(Cl)c1Cl)c2c(Cl)c1Cl)=O)C2=O VFBUXDPFFMEKKG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B57/00—Other synthetic dyes of known constitution
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B5/00—Optical elements other than lenses
- G02B5/20—Filters
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/004—Photosensitive materials
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Optical Filters (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Abstract
(一般式(I)の各符号は、明細書に記載のとおりである。)
Description
このような状況下において、カラーフィルタの更なる高輝度化や高コントラスト化、色再現性の向上といった要望が高まっている。
ジケトピロロピロール系顔料の顔料誘導体としては、ジケトピロロピロール系顔料のスルホン化物やその金属塩若しくはアミン塩等が用いられている(例えば特許文献1)。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、コントラストが向上した着色層を形成可能なカラーフィルタ用色材分散液を提供することを目的とする。また、本発明は、コントラストが向上した着色層を形成可能なカラーフィルタ用着色樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、当該カラーフィルタ用着色樹脂組成物を用いて形成されたコントラストが向上した着色層を有するカラーフィルタを提供することを目的とする。また、本発明は、当該カラーフィルタを用いた表示装置を提供することを目的とする。
前記色材が、ジケトピロロピロール系色材を含み、
前記色素誘導体が、ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体とジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体とを含む混合物であって、前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体のモルの合計に対する前記モノスルホン化誘導体のモルの比{モノスルホン化誘導体/(モノスルホン化誘導体+ジスルホン化誘導体)}が0.10以上0.90以下であり、
前記分散剤が、下記一般式(I)で表される構成単位を有する重合体であることを特徴とする。
前記色材が、ジケトピロロピロール系色材を含み、
前記色素誘導体が、ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体とジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体とを含む混合物であって、前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体のモルの合計に対する前記モノスルホン化誘導体のモルの比{モノスルホン化誘導体/(モノスルホン化誘導体+ジスルホン化誘導体)}が0.10以上0.90以下であり、
前記分散剤が、前記一般式(I)で表される構成単位を有する重合体であることを特徴とする。
なお、本発明において光には、可視及び非可視領域の波長の電磁波、さらには放射線が含まれ、放射線には、例えばマイクロ波、電子線が含まれる。具体的には、波長5μm以下の電磁波、及び電子線のことをいう。
本発明において(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルの各々を表し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの各々を表す。
本発明に係るカラーフィルタ用色材分散液は、色材と、色素誘導体と、分散剤と、溶剤とを含有するカラーフィルタ用色材分散液であって、
前記色材が、ジケトピロロピロール系色材を含み、
前記色素誘導体が、ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体とジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体とを含む混合物であって、前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体のモルの合計に対する前記モノスルホン化誘導体のモルの比{モノスルホン化誘導体/(モノスルホン化誘導体+ジスルホン化誘導体)}が0.10以上0.90以下であり、
前記分散剤が、下記一般式(I)で表される構成単位を有する重合体であることを特徴とする。
一般に色材分散液の調製において、色材として顔料を用いる場合は、溶剤中での顔料の分散時間を長くすることにより、顔料は微細化される。微細化されて露出した顔料表面は吸着力が強く、顔料同士が吸着して凝集することがある。ここで、分散剤を用いた場合には、微細化されて露出した顔料表面に分散剤が吸着して、溶剤中での顔料の安定化を図ることができ、顔料を均一に微細化することができると考えられる。
しかしながら、均一に微細化されたジケトピロロピロール系色材(例えば、C.I.ピグメントレッド254(PR254))を含む組成物を塗膜とした後、カラーフィルタの製造工程で例えば230℃もの高温が塗膜にかけられると、ジケトピロロピロール系色材粒子が析出する。230℃もの高温が塗膜にかけられると、ジケトピロロピロール系色材に吸着されていた分散剤の熱運動により、分散剤の吸着が弱まって顔料が凝集し、これが結晶成長して、塗膜表面等でジケトピロロピロール系色材粒子の析出が起こるものと推定される。これにより顔料表面同士の凝集力が強まって、PR254の顔料析出物が発生するものと推定される。この顔料析出物の発生によって、塗膜のコントラストが低下してしまう。
ジケトピロロピロール系色材の凝集を抑制する試みとして、ジケトピロロピロール系色材の色素誘導体が用いられている。色素誘導体は、色材骨格の一部に置換基が導入されている化合物であり、該置換基と分散剤との間に相互作用が発生する。色素誘導体が色材表面に吸着されることにより、色素誘導体と相互作用している分散剤の静電的若しくは立体的反発作用が働き、これが色材の凝集を防ぎ、色材が安定に分散されると推定される。ジケトピロロピロール系色材の色素誘導体のうち、ジケトピロロピロール系色材のスルホン化誘導体においては、前記特許文献2には、ジスルホン化誘導体に比べ、モノスルホン化誘導体の方が、分散液の分散性及び貯蔵安定性を向上しやすいと示されている。
しかしながら、本発明者らは、ジケトピロロピロール系色材に、ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体と、ジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体とを所定の割合で混合した混合物と、特定の構造を有する分散剤とを組み合わせて用いることにより、モノスルホン化誘導体単体で用いる場合よりも着色層のコントラストを向上し得ることを見出した。このような効果を発揮する作用としては、未解明であるが、前記モノスルホン化誘導体は、顔料分子とより親和性が高く、前記ジスルホン化誘導体は、前記特定の分散剤や樹脂等とより親和性が高いため、前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体とが所定の割合で混合していることにより、分散液乃至樹脂組成物に含まれる各成分がより均一で安定な分散状態になりやすいと推定され、樹脂組成物を加熱した際も、均一で安定な分散状態を維持しやすく、昇華、凝集など熱による形態の変化が起こり難いことにより、着色層を加熱した時のコントラストの低下が抑制されると推定される。
以下、このような本発明に係る色材分散液の各成分について、本発明の色素誘導体から順に詳細に説明する。
本発明に用いられる色素誘導体は、ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体とジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体とを含む混合物であり、当該混合物において、前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体の合計に対する前記モノスルホン化誘導体の含有モル比{モノスルホン化誘導体/(モノスルホン化誘導体+ジスルホン化誘導体)}が0.10以上0.90以下である。
Y1及びY2におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、中でも塩素原子、臭素原子が好ましい。また、フェニル基の置換基としてのアルキル基としても、炭素数1〜3の直鎖又は分枝のアルキル基であることが好ましい。炭素数1〜3の直鎖又は分枝のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
また、前記一般式(1−m)で表されるモノスルホン化誘導体及び前記一般式(1−d)で表されるジスルホン化誘導体は、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホン酸塩以外に、更にフタルイミドメチル基等の他の官能基が置換されていても良い。
本発明に用いられる色素誘導体は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体及び前記ジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体以外に、更にその他の色素誘導体を含有していてもよい。その他の色素誘導体としては、例えば、色相の点から、黄色色材の色素骨格を有する色素誘導体が好ましく用いられ、中でも、加熱によるコントラストの低下を抑制し、着色層のコントラストを向上する点から、C.I.ピグメントイエロー138(PY138)のスルホン化誘導体が好ましく用いられる。
前記−SO2NH−(CH2)v−NR’R”で表される置換基として導入されるアミン成分の代表的なものとしては、例えば、前記一般式(1−m)及び前記一般式(1−d)の−NH−(CH2)s−NR14R15におけるアミン成分の代表的なものとして例示したものと同様のものが挙げられる。
PY138のスルホン化誘導体としては、塩形成していないスルホン酸基が存在している場合の方が、塩型分散剤を用いた場合に、塩型分散剤の塩形成部位又は残存するアミノ基との相互作用で分散剤の色材吸着力を向上させることができるためコントラスト向上の点からは好ましい。
また、前記−SO2NH−(CH2)v−NR’R”で表されるスルホンアミド基の場合、及び炭素数が3以上の長鎖アルキル基を含むアミノ基と塩形成したスルホン酸塩の場合には、溶剤再溶解性が良好になる点から好ましい。
本発明に用いられる色材は、ジケトピロロピロール系色材を含む。本発明においては、ジケトピロロピロール系色材に前記ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体と前記ジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体とを含む混合物を組み合わせて用いることにより、塗膜のコントラスト低下を抑制することができる。
本発明に用いられるジケトピロロピロール系色材としては、下記一般式(2’)で表される構造を有するジケトピロロピロール系色材が好ましい。
前記一般式(2’)におけるn’及びm’は、それぞれ独立に、ジケトピロロピロール骨格に結合したフェニル基の置換基の数であるが、より好ましくは各々0又は1である。前記色素誘導体の原料ではなく、色材として用いられるジケトピロロピロール系色材が有する前記一般式(2’)で表される構造においては、n’及びm’は、各々1であることが、中でもより好ましい。
一般式(2’)における置換基Y1及びY2については、所望の色により適宜選択されれば良いが、中でも、ハロゲン原子、シアノ基、メチル基、フェニル基であることが好ましく、中でも塩素原子、臭素原子が好ましい。
なお、上記色材の平均粒径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、個々の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、その平均をその粒子の粒径とした。次に100個以上の粒子についてそれぞれ粒子の体積(質量)を、求めた粒径の直方体と近似して求め、体積平均粒径として求めそれを平均粒径とした。なお、電子顕微鏡は透過型(TEM)又は走査型(SEM)のいずれを用いても同じ結果を得ることができる。
市販のC.I.ピグメントレッド254、255、264、272、C.I.ピグメントオレンジ71等を用いても良い。ジケトピロロピロール系色材がC.I.ピグメントレッド254の場合、例えば、CLARIANT製、商品名Hostaperm Red D2B−COFLV3781、BASFジャパン製、商品名イルガフォアレッドB−CF等の市販のC.I.ピグメントレッド254をミリングして用いても良い。
また、本発明の色材分散液において、色材及び色素誘導体の合計に含まれるジケトピロロピロール系色材の含有割合は、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、35質量%以上であることがより更に好ましい。
本発明においては、色材として、ジケトピロロピロール系色材の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要な色度を達成するために、更にその他の色材を含有していても良い。その他の色材としては、特に限定されず、種々の有機顔料、無機顔料及び分散可能な染料等が挙げられ、中でも、有機顔料は、発色性が高く、耐熱性も高いので、好ましく用いられる。例えば、ジケトピロロピロール系色材に、その他の色材として、赤色顔料、或いは、橙顔料又は黄色顔料等を組み合わせることにより、所望の赤色着色層に適した色度に調整することができる。
C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、50:1、52:1、53:1、57、57:1、57:2、58:2、58:4、60:1、63:1、63:2、64:1、81:1、83、88、90:1、97、101、102、104、105、106、108、112、113、114、122、123、144、146、149、150、151、166、168、170、171、172、174、175、176、177、178、179、180、185、187、188、190、193、194、202、206、207、208、209、215、216、220、224、226、242、243、245、265。
なお、目安として、10gの溶剤(又は混合溶剤)に対して染料の溶解量が100mg以下であれば、当該溶剤(又は混合溶剤)において、当該染料が分散可能であると判定することができる。
上記分散可能な染料としては、従来公知の染料の中から適宜選択することができ、特に限定はされないが、例えば、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、シアニン染料、ナフトキノン染料、キノンイミン染料、メチン染料、フタロシアニン染料などを挙げることができる。
また、本発明においては、前記その他の色材として、下記一般式(A)で表されるアゾ化合物及びそれの互変異性構造のアゾ化合物のモノ、ジ、トリ及びテトラアニオンからなる群から選択される少なくとも1種のアニオンとCd,Co,Al,Cr,Sn,Pb,Zn,Fe,Ni,Cu及びMnからなる群から選択される少なくとも2種の金属のイオンと、下記一般式(B)で表される化合物との複合分子である黄色色材を含有することが、加熱によるコントラストの低下を抑制し、着色層のコントラストを向上する点から好ましい。また、当該特定の黄色色材を組み合わせて用いると、P/V比((組成物中の色材成分質量)/(組成物中の色材成分以外の固形分質量)比)を抑えて、赤色着色層を形成し易く、製版性が向上する点からも好ましい。なお、ここでいう色材成分には、色材及び色素誘導体が含まれる。
前記一般式(A)中のアルキルアミノ基におけるアルキル基としては、炭素数1以上6以下であることが好ましい。前記アルキル基は、例えばF、Cl、Brなどのハロゲン、−OH、−CN、−NH2、及び/又は、炭素数1以上6以下のアルコキシ基で置換されていてもよい。
前記一般式(A)中のアリールアミノ基におけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基が挙げられ、これらのアリール基は、例えばF、Cl、Brなどのハロゲン、−OH、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数1以上6以下のアルコキシ基、−NH2、−NO2および−CNなどで置換されていてもよい。
前記一般式(A)において、2つのRaは、中でも色相の点から、両方とも−OHである場合、両方とも−NH−CNである場合、又は、1つが−OHで1つが−NH−CNである場合が更に好ましく、両方とも−OHである場合がより更に好ましい。
更に、Niと、更に、Cd,Co,Al,Cr,Sn,Pb,Zn,Fe,CuおよびMnからなる群から選択される少なくとも1種の金属とを含むことが好ましく、より更に、Niと、更に、Zn,Cu,AlおよびFeからなる群から選択される少なくとも1種の金属とを含むことが好ましい。中でも特に、前記少なくとも2種の金属としては、NiとZnであるか、又は、NiとCuであることが好ましい。
中でも、赤味の色相の点から、NiとZnとをNi:Znが90:10〜10:90のモル比で含むことが好ましく、80:20〜20:80のモル比で含むことが更に好ましい。
或いは、赤味の色相の点から、NiとCuとをNi:Cuが97:3〜10:90のモル比で含むことが好ましく、96:4〜20:80のモル比で含むことが更に好ましい。
黄色色材が赤味の色相の場合、P/V比を抑えても、高色濃度の赤の色度領域に含まれる赤色画素を作製し易い。
中でも、Rcは、水素原子であることが好ましい。
また、前記黄色色材には、更に、水溶性ポリマー、例えばエチレン−プロピレンオキシド−ブロックポリマー、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチル−およびエチルヒドロキシエチルセルロースのような変性セルロース等が含まれていても良い。
また、本発明の色材分散液がジケトピロロピロール系色材以外のその他の色材を含有する場合、当該その他の色材の含有量は、色材及び色素誘導体の合計の80質量%以下であることが好ましく、70質量%以下であることがより好ましく、65質量%以下であることがより更に好ましい。
本発明のカラーフィルタ用色材分散液は、分散剤として、前記一般式(I)で表される構成単位を有する重合体を含有する。前記一般式(I)で表される構成単位は塩基性を有し、色材に対する吸着部位として機能する。
本発明の色材分散液は、一般式(I)で表される構成単位を有する重合体を用いることにより、前記特定の色材及び色素誘導体への吸着性能が向上し、色材の分散性及び分散安定性が向上し、着色層のコントラストを向上することができる。
中でも、分散性の点から、一般式(I)におけるAは、−CONH−基、又は、−COO−基を含む2価の連結基であることが好ましい。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、アルキル基の炭素原子数は、1以上18以下が好ましく、中でも、メチル基又はエチル基であることがより好ましい。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ビフェニルメチル基等が挙げられる。アラルキル基の炭素原子数は、7以上20以下が好ましく、更に7以上14以下が好ましい。
また、アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基等が挙げられる。アリール基の炭素原子数は、6以上24以下が好ましく、更に6以上12以下が好ましい。なお、上記好ましい炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
ヘテロ原子を含む炭化水素基とは、上記炭化水素基中の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられた構造を有する。炭化水素基が含んでいてもよいヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子等が挙げられる。
また、炭化水素基中の水素原子は、炭素原子数1以上5以下のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子により置換されていてもよい。
一般式(I)で表される構成単位は、1種類からなるものであってもよく、2種以上の構成単位を含むものであってもよい。
本発明において用いられる重合体としては、色材の分散性及び分散安定性並びに樹脂組成物の耐熱性を向上し、高輝度且つ高コントラストな着色層を形成できる点から、中でも、ブロック共重合体又はグラフト共重合体が好ましく、ブロック共重合体が特に好ましい。以下、特に好ましいブロック共重合体について詳細に説明する。
前記一般式(I)で表される構成単位を含むブロックをAブロックとすると、当該Aブロックは、前記一般式(I)で表される構成単位が塩基性を有し、色材に対する吸着部位として機能する。一方、前記一般式(I)で表される構成単位を含まないBブロックは、溶剤親和性を有するブロックとして機能するようにする。本発明においてブロック共重合体の各ブロックの配置は特に限定されず、例えば、ABブロック共重合体、ABAブロック共重合体、BABブロック共重合体等とすることができる。中でも、分散性に優れる点で、ABブロック共重合体、又はABAブロック共重合体が好ましい。
上記炭化水素基は、置換基を有していてもよい。
xは1以上18以下の整数、yは1以上5以下の整数、zは1以上18以下の整数を示す。)
上記炭素原子数1以上18以下のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基、2−エトキシエチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ボルニル基、イソボルニル基、ジシクロペンタニル基、ジシクロペンテニル基、アダマンチル基、低級アルキル基置換アダマンチル基などを挙げることができる。
上記炭素原子数2以上18以下のアルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このようなアルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基などを挙げることができる。アルケニル基の二重結合の位置には限定はないが、得られたポリマーの反応性の点からは、アルケニル基の末端に二重結合があることが好ましい。
アルキル基やアルケニル基等の脂肪族炭化水素の置換基としては、ニトロ基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
また、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ビフェニルメチル基等が挙げられ、更に置換基を有していてもよい。アラルキル基の炭素原子数は、7以上20以下が好ましく、更に7以上14以下が好ましい。
アリール基やアラルキル基等の芳香環の置換基としては、炭素原子数1以上4以下の直鎖状、分岐状のアルキル基の他、アルケニル基、ニトロ基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
なお、上記好ましい炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
R9は水素原子又は炭素原子数1以上5以下のアルキル基であって、直鎖状、分岐状、又は環状のいずれであってもよい。
また、上記一般式(II)で表される構成単位中のR5は、互いに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
本発明における溶剤親和性のブロック部のガラス転移温度(Tg)は下記式で計算することができる。また同様に色材親和性ブロック部及びブロック共重合体のガラス転移温度も計算することが出来る。
1/Tg=Σ(Xi/Tgi)
ここでは、溶剤親和性のブロック部はi=1からnまでのn個のモノマー成分が共重合しているとする。Xiはi番目のモノマーの重量分率(ΣXi=1)、Tgiはi番目のモノマーの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度)である。ただしΣはi=1からnまでの和をとる。なお、各モノマーの単独重合体ガラス転移温度の値(Tgi)は、Polymer Handbook(3rd Edition)(J.Brandrup, E.H.Immergut著(Wiley−Interscience、1989))の値を採用することができる。
アミン価が上記範囲内であることにより、粘度の経時安定性や耐熱性に優れると共に、アルカリ現像性や、溶剤再溶解性にも優れている。本発明において、分散剤のアミン価は、分散性および分散安定性の点から、中でも、塩形成前のアミン価が80mgKOH/g以上であることが好ましく、90mgKOH/g以上であることがより好ましい。一方、溶剤再溶解性の点から、分散剤の塩形成前のアミン価は、110mgKOH/g以下であることが好ましく、105mgKOH/g以下であることがより好ましい。
アミン価は、試料1g中に含まれるアミン成分を中和するのに要する過塩素酸と当量の水酸化カリウムのmg数をいい、JIS−K7237に定義された方法により測定することができる。当該方法により測定した場合には、分散剤中の有機酸化合物と塩形成しているアミノ基であっても、通常、当該有機酸化合物が解離するため、分散剤として用いられるブロック共重合体そのもののアミン価を測定することができる。
本発明に用いられる分散剤においては、塩形成前のブロック共重合体の酸価が1mgKOH/g以上であることが好ましく、2mgKOH/g以上であることがさらに好ましい。現像残渣の抑制効果が向上するからである。一方で、塩形成前のブロック共重合体の酸価は、分散性及び分散安定性の点からは、0mgKOH/gであることが好ましい。また、塩形成前のブロック共重合体の酸価の上限としては18mgKOH/g以下であることが好ましいが、12mgKOH/g以下であることがより好ましく、8mgKOH/g以下であることがよりさらに好ましい。現像密着性、及び溶剤再溶解性が良好になるからである。
分散剤のガラス転移温度は、現像密着性の点から中でも32℃以上が好ましく、35℃以上がより好ましい。一方、精秤が容易など、使用時の操作性の観点から、200℃以下であることが好ましい。
本発明における分散剤のガラス転移温度は、JIS K7121に準拠し、示差走査熱量測定(DSC)により測定することにより求めることができる。
カルボキシ基含有モノマー由来の構成単位の含有割合が、前記下限値以上であることより、現像残渣の抑制効果が発現され、前記上限値以下であることより現像密着性の悪化や溶剤再溶解性の悪化を防止できる。
なお、カルボキシ基含有モノマー由来の構成単位は、上記特定の酸価となればよく、1種からなるものであっても良いし、2種以上の構成単位を含んでいてもよい。
ここで、重量平均分子量は(Mw)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算値として求める。なお、ブロック共重合体の原料となるマクロモノマーや塩型ブロック共重合体、グラフト共重合体についても、上記条件で行う。
中でも、3級アミンを有する繰り返し単位を含む重合体がブロック共重合体であって、前記有機酸化合物がフェニルホスホン酸やフェニルホスフィン酸等の酸性有機リン化合物であることが、色材の分散性及び分散安定性に優れ、コントラストが向上する点から好ましい。このような分散剤に用いられる有機酸化合物の具体例としては、例えば、特開2012−236882号公報等に記載の有機酸化合物が好適なものとして挙げられる。
また、前記ハロゲン化炭化水素としては、臭化アリル、塩化ベンジル等のハロゲン化アリル及びハロゲン化アラルキルの少なくとも1種であることが、色材の分散性及び分散安定性に優れる点から好ましい。
分散剤の含有量は、分散性及び分散安定性の点から、色材分散液中の全固形分100質量部に対して、3質量部以上45質量部以下、より好ましくは5質量部以上35質量部以下の割合で配合することが好ましい。
特に色材濃度が高い塗膜乃至着色層を形成する場合には、分散剤の含有量は、色材分散液中の全固形分100質量部に対して、3質量部以上25質量部以下、より好ましくは5質量部以上20質量部以下の割合で配合することが好ましい。
尚、本発明において固形分は、上述した溶剤以外のもの全てであり、溶剤中に溶解しているモノマー等も含まれる。
溶剤は、色材分散液中の各成分とは反応せず、これらを溶解もしくは分散可能な溶剤であればよく、特に限定されない。
溶剤の具体例としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、N−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、メトキシアルコール、エトキシアルコールなどのアルコール系溶剤;メトキシエトキシエタノール、エトキシエトキシエタノールなどのカルビトール系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、ヒドロキシプロピオン酸メチル、ヒドロキシプロピオン酸エチル、n−ブチルアセテート、イソブチルアセテート、酪酸イソブチル、酪酸n−ブチル、乳酸エチル、シクロヘキサノールアセテートなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノンなどのケトン系溶剤;メトキシエチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルアセテートなどのグリコールエーテルアセテート系溶剤;メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテート、ブチルカルビトールアセテート(BCA)などのカルビトールアセテート系溶剤;プロピレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート等のジアセテート類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性アミド溶剤;γ−ブチロラクトンなどのラクトン系溶剤;テトラヒドロフランなどの環状エーテル系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレンなどの不飽和炭化水素系溶剤;N−ヘプタン、N−ヘキサン、N−オクタンなどの飽和炭化水素系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類などの有機溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中ではグリコールエーテルアセテート系溶剤、カルビトールアセテート系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、エステル系溶剤が他の成分の溶解性の点で好適に用いられる。中でも、本発明に用いる溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチルカルビトールアセテート(BCA)、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、及び、3−メトキシブチルアセテートよりなる群から選択される1種以上であることが、他の成分の溶解性や塗布適性の点から好ましい。
本発明に係る色材分散液には、本発明の効果が損なわれない限り、更に必要に応じて、分散補助樹脂、その他の成分を配合してもよい。
分散補助樹脂としては、例えば後述するカラーフィルタ用着色樹脂組成物で例示されるアルカリ可溶性樹脂が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂の立体障害によって色材粒子同士が接触しにくくなり、分散安定化することやその分散安定化効果によって分散剤を減らす効果がある場合がある。
また、その他の成分としては、例えば、濡れ性向上のための界面活性剤、密着性向上のためのシランカップリング剤、消泡剤、ハジキ防止剤、酸化防止剤、凝集防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
本発明のカラーフィルタ用色材分散液は、前記溶剤中に、少なくとも、ジケトピロロピロール系色材を含む色材と、前記色素誘導体と、前記分散剤とを添加し、従来公知の分散処理を行うことにより得ることができる。分散処理を行うための分散機としては、例えば、2本ロール、3本ロール等のロールミル、ボールミル、振動ボールミル等のボールミル、ペイントコンディショナー、連続ディスク型ビーズミル、連続アニュラー型ビーズミル等のビーズミルが挙げられる。ビーズミルの好ましい分散条件として、使用するビーズ径は0.03〜2.00mmが好ましく、より好ましくは0.05〜1.0mmである。
本発明に係るカラーフィルタ用着色樹脂組成物は、色材と、色素誘導体と、分散剤と、バインダー成分と、溶剤とを含有するカラーフィルタ用着色樹脂組成物であって、
前記色材が、ジケトピロロピロール系色材を含み、
前記色素誘導体が、ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体とジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体とを含む混合物であって、前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体のモルの合計に対する前記モノスルホン化誘導体のモルの比{モノスルホン化誘導体/(モノスルホン化誘導体+ジスルホン化誘導体)}が0.10以上0.90以下であり、
前記分散剤が、前記一般式(I)で表される構成単位を有する重合体であることを特徴とする。
本発明のカラーフィルタ用着色樹脂組成物は、成膜性や被塗工面に対する密着性を付与するためにバインダー成分を含有する。塗膜に充分な硬度を付与するために、硬化性バインダー成分を含有することが好ましい。硬化性バインダー成分としては、特に限定されず、従来公知のカラーフィルタの着色層を形成するのに用いられる硬化性バインダー成分を適宜用いることができる。
硬化性バインダー成分としては、例えば、可視光線、紫外線、電子線等により重合硬化させることができる光硬化性樹脂を含む光硬化性バインダー成分や、加熱により重合硬化させることができる熱硬化性樹脂を含む熱硬化性バインダー成分を含むものを用いることができる。
感光性バインダー成分としては、ポジ型感光性バインダー成分とネガ型感光性バインダー成分が挙げられる。ポジ型感光性バインダー成分としては、例えば、アルカリ可溶性樹脂と、感光性付与成分としてo−キノンジアジド基含有化合物とを含んだ系等が挙げられる。
本発明に係るカラーフィルタ用着色樹脂組成物においては、ネガ型感光性バインダー成分であることが、フォトリソグラフィー法によって既存のプロセスを用いて簡便にパターンを形成できる点から好ましい。
以下、ネガ型感光性バインダー成分を構成する、アルカリ可溶性樹脂と、多官能モノマーと、光開始剤について、具体的に説明する。
(アルカリ可溶性樹脂)
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂は酸性基を有するものであり、バインダー樹脂として作用し、かつパターン形成する際に用いられるアルカリ現像液に可溶性であるものの中から、適宜選択して使用することができる。
本発明において、アルカリ可溶性樹脂とは、酸価が40mgKOH/g以上であることを目安にすることができる。
本発明における好ましいアルカリ可溶性樹脂は、酸性基、通常カルボキシ基を有する樹脂であり、具体的には、カルボキシ基を有するアクリル系共重合体及びカルボキシ基を有するスチレン−アクリル系共重合体等のアクリル系樹脂、カルボキシ基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。これらの中で特に好ましいものは、側鎖にカルボキシ基を有するとともに、さらに側鎖にエチレン性不飽和基等の光重合性官能基を有するものである。光重合性官能基を含有することにより形成される硬化膜の膜強度が向上するからである。また、これらアクリル系共重合体及びスチレン−アクリル系共重合体等のアクリル系樹脂、並びにエポキシアクリレート樹脂は、2種以上混合して使用してもよい。
カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマーなどが挙げられる。また、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有する単量体と無水マレイン酸や無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物のような環状無水物との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなども利用できる。また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの無水物含有モノマーを用いてもよい。中でも、共重合性やコスト、溶解性、ガラス転移温度などの点から(メタ)アクリル酸が特に好ましい。
このような炭化水素環としては、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素環、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環、及びこれらの組み合わせが挙げられ、炭化水素環がアルキル基、カルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基、アミド基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。
炭化水素環は、1価の基として含まれていても良いし、2価以上の基として含まれていても良い。
また、前記カルド構造を含む場合には、着色層の硬化性が向上し、耐溶剤性(NMP膨潤抑制)が向上する点から特に好ましい。
架橋環式炭化水素環の具体例としては、ノルボルナン、イソボルナン、アダマンタン、トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカン、トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デセン、トリシクロペンテン、トリシクロペンタン、トリシクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン;これらの基の一部が置換基によって置換された基が挙げられる。
上記置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルキルシクロアルキル基、水酸基、カルボニル基、ニトロ基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の脂肪族炭化水素環や、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ジエチルフェニル基、メトキシフェニル基、ベンジル基、ヒドロキシフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素環、これらの基の一部が置換基によって置換された基が挙げられる。
カルボキシ基を有する構成単位と、上記炭化水素環とを有するアクリル系共重合体は、前述の“共重合可能なその他のモノマー”として炭化水素環を有するエチレン性不飽和モノマーを用いることにより調製することができる。
アルカリ可溶性樹脂中に、エチレン性二重結合を導入する方法は、従来公知の方法から適宜選択すればよい。例えば、アルカリ可溶性樹脂が有するカルボキシル基に、分子内にエポキシ基とエチレン性二重結合とを併せ持つ化合物、例えばグリシジル(メタ)アクリレート等を付加させ、側鎖にエチレン性二重結合を導入する方法や、水酸基を有する構成単位を共重合体に導入しておいて、分子内にイソシアネート基とエチレン性二重結合とを備えた化合物を付加させ、側鎖にエチレン性二重結合を導入する方法などが挙げられる。
カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーの割合が上記下限値以上であると得られる塗膜のアルカリ現像液に対する溶解性が十分であり、また、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーの割合が上記上限値以下であると、アルカリ現像液による現像時に、形成されたパターンの基板からの脱落やパターン表面の膜荒れが起こり難い傾向がある。
なお、カルボキシ基含有共重合体の上記重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレンを標準物質とし、THFを溶離液としてショウデックスGPCシステム−21H(Shodex GPC System−21H)により測定することができる。
エポキシ化合物、不飽和基含有モノカルボン酸、及び酸無水物は、公知のものの中から適宜選択して用いることができる。カルボキシ基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、それぞれ1種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
なお、本発明において酸価はJIS K 0070に従って測定することができる。
ここで、エチレン性不飽和結合当量とは、上記アルカリ可溶性樹脂におけるエチレン性不飽和結合1モル当りの重量平均分子量のことであり、下記数式(1)で表される。
エチレン性不飽和結合当量(g/mol)=W(g)/M(mol)
(数式(1)中、Wは、アルカリ可溶性樹脂の質量(g)を表し、Mはアルカリ可溶性樹脂W(g)中に含まれるエチレン性二重結合のモル数(mol)を表す。)
カラーフィルタ用着色樹脂組成物において用いられる多官能モノマーは、前記光開始剤によって重合可能なものであればよく、特に限定されず、通常、エチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する化合物が好適に用いられ、特にアクリロイル基又はメタクリロイル基を2つ以上有する、多官能(メタ)アクリレートであることが好ましい。
このような多官能(メタ)アクリレートとしては、従来公知のものの中から適宜選択して用いればよい。具体例としては、例えば、特開2013−029832号公報に記載のもの等が挙げられる。
本発明のカラーフィルタ用着色樹脂組成物において用いられる開始剤としては、特に制限はなく、従来知られている各種開始剤の中から、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
開始剤としては、芳香族ケトン類、ベンゾインエーテル類、ハロメチルオキサジアゾール化合物、α−アミノケトン、ビイミダゾール類、N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ハロメチル−S−トリアジン系化合物、チオキサントン等を挙げることができる。開始剤の具体例としては、ベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等の芳香族ケトン類、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類、エチルベンゾイン等のベンゾイン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体等のビイミダゾール類、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルオキサジアゾール化合物、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ベンジル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、4−ベンゾイル−メチルジフェニルサルファイド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパノンなどが挙げられる。
中でも、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ジエチルチオキサントンが好ましく用いられる。更に2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンのようなα−アミノアセトフェノン系開始剤とジエチルチオキサントンのようなチオキサントン系開始剤を組み合わせることが感度調整、水染みを抑制し、現像耐性が向上する点から好ましい。
α−アミノアセトフェノン系開始剤とチオキサントン系開始剤を用いる場合のこれらの合計含有量は、着色樹脂組成物の固形分全量に対して、5質量%以上15質量%以下が好ましい。開始剤量が15質量%以下だと製造プロセス中の昇華物が低減するため好ましい。開始剤量が5質量%以上であると水染み等、現像耐性が向上する。
当該オキシムエステル系光開始剤としては、分解物によるカラーフィルタ用着色樹脂組成物の汚染や装置の汚染を低減する点から、中でも、芳香環を有するものが好ましく、芳香環を含む縮合環を有するものがより好ましく、ベンゼン環とヘテロ環を含む縮合環を有することがさらに好ましい。
オキシムエステル系光開始剤としては、1,2−オクタジオン−1−[4−(フェニルチオ)−、2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(o−アセチルオキシム)、特開2000−80068号公報、特開2001−233842号公報、特表2010−527339、特表2010−527338、特開2013−041153等に記載のオキシムエステル系光開始剤の中から適宜選択できる。市販品として、カルバゾール骨格を有するイルガキュアOXE−01(BASF製)、アデカアークルズNCI−831(ADEKA社製)、TR−PBG−304(常州強力電子新材料社製)、ジフェニルスルフィド骨格を有するアデカアークルズNCI−930(ADEKA社製)、TR−PBG−345、TR−PBG−3057(以上、常州強力電子新材料社製)、フルオレン骨格を有するTR−PBG−365(常州強力電子新材料社製)などを用いても良い。特にジフェニルスルフィド骨格又はフルオレン骨格を有するオキシムエステル系光開始剤を用いることが輝度の点から好ましい。またカルバゾール骨格を有するオキシムエステル系光開始剤を用いることが感度の高い点から好ましい。
またオキシムエステル系光開始剤を2種類以上併用することは、輝度、現像耐性が向上しやすく、水染み発生抑制効果が高い点で好ましい。特にジフェニルスルフィド骨格を有するオキシムエステル系光開始剤2種類の併用又は、ジフェニルスルフィド骨格を有するオキシムエステル系光開始剤とフルオレン骨格を有するオキシムエステル系光開始剤を併用することは輝度が高く、耐熱性が高い点から好ましい。また、カルバゾール骨格を有するオキシムエステル系光開始剤と、フルオレン骨格を有するオキシムエステル系光開始剤又はジフェニルスルフィドを有するオキシムエステル系光開始剤を併用することは感度、輝度に優れる点で好ましい。
また、オキシムエステル系光開始剤に、チオキサントン系開始剤を組み合わせることが感度調整、水染みを抑制し、現像耐性が向上する点から好ましく、オキシムエステル系光開始剤を2種類以上と、チオキサントン系開始剤を組み合わせることが輝度、現像耐性が向上し、感度調整をしやすく、水染み発生抑制効果が高く、現像耐性が向上する点で好ましい。
また、本発明のカラーフィルタ用着色樹脂組成物において用いられる光開始剤として、オキシムエステル系光開始剤2種以上の合計含有量は、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の固形分全量に対して、0.1質量%以上12.0質量%以下、さらに好ましくは1.0質量%以上8.0質量%以下の範囲内であることが、これらの光開始剤の併用効果を十分に発揮させる点から好ましい。
熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスブチロニトリル(AIBN)等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル(BPO)等の過酸化物等が挙げられる。熱カチオン重合開始剤としては、例えば、ベンゼンスルホン酸エステル、アルキルスルホニウム塩等が挙げられる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物が熱重合開始剤を含有する場合、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の固形分全量に対する各種開始剤の合計含有量は、0.1質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがより好ましい。
カラーフィルタ用着色樹脂組成物には、必要に応じて各種添加剤を含むものであってもよい。
添加剤としては、例えば、酸化防止剤の他、メルカプト化合物、重合停止剤、連鎖移動剤、レベリング剤、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、密着促進剤等などが挙げられる。
また、本発明のカラーフィルタ用着色樹脂組成物は、前記オキシムエステル系光開始剤と、メルカプト化合物とを組み合わせて含有すると、現像耐性が向上する点、水染み発生抑制効果が更に向上する点、及び、細線パターンを形成する際に、直線性がより向上したり、マスク線幅の設計通りに細線パターンを形成する能力が向上する点から好ましい。なお、「直線性が向上する」とは、着色組成物を塗布した後の現像工程において形成される着色層の端部の凹凸が少なく、直線状または略直線状に形成されることをいう。
メルカプト化合物としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−メトキシベンゾチアゾール、2−メルカプト−5−メトキシベンゾイミダゾール、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸エチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチル、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、およびテトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)等が挙げられる。
メルカプト化合物としては、単独で又は2種以上組み合わせて用いても良く、中でも、メルカプト基を1分子中に2個以上有する多官能メルカプト化合物からなる群から選択される1種以上を用いることが、架橋密度が高くなり、水染み抑制効果が向上する点から好ましい。
また、長期保存した場合にも、良好な水染み抑制効果が維持され易い点から、メルカプト基が結合する炭素原子が第2級炭素原子である2級メルカプト基を有する2級メルカプト化合物が好ましく、更に当該2級メルカプト基を1分子中に2個以上有する多官能2級メルカプト化合物であることがより好ましい。
色材及び色素誘導体の合計含有量は、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の固形分全量に対して、3質量%以上65質量%以下、より好ましくは4質量%以上60質量%以下の割合で配合することが好ましい。上記下限値以上であれば、カラーフィルタ用着色樹脂組成物を所定の膜厚(通常は1.0〜5.0μm)に塗布した際の着色層が充分な色濃度を有する。また、上記上限値以下であれば、保存安定性に優れると共に、充分な硬度や、基板との密着性を有する着色層を得ることができる。特に色材濃度が高い着色層を形成する場合には、色材及び色素誘導体の合計含有量は、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の固形分全量に対して、15質量%以上65質量%以下、より好ましくは25質量%以上60質量%以下の割合で配合することが好ましい。
本発明のカラーフィルタ用着色樹脂組成物において、前記ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体及び前記ジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体の合計含有量は、ジケトピロロピロール系色材100質量部に対して、加熱によるコントラスト低下を抑制する点から、1質量部以上であることが好ましく、1.5質量部以上であることがより好ましく、2質量部以上であることがより好ましく、一方で、着色層の輝度をより向上する点から、20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましく、12質量部以下であることがより好ましく、10質量部以下であることがより更に好ましい。
本発明のカラーフィルタ用着色樹脂組成物において、前記ジケトピロロピロール系色材モノスルホン化誘導体及び前記ジケトピロロピロール系色材ジスルホン化誘導体の合計含有量は、色材と色素誘導体の合計含有量(100質量%)中、1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、1.5質量%以上15質量%以下であることがより好ましく、2質量%以上10質量%以下であることがより更に好ましい。前記下限値以上であることにより、加熱によるコントラスト低下をより抑制することができ、前記上限値以下であることにおり、着色層の輝度をより向上することができる。
また、本発明のカラーフィルタ用着色樹脂組成物が更にPY138のスルホン化誘導体を含有する場合は、PY138のスルホン化誘導体の含有量は、色材と色素誘導体の合計含有量(100質量%)中、1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、1.5質量%以上10質量%以下であることがより好ましく、2質量%以上7質量%以下であることが更に好ましい。このような含有量で用いられることにより、色相を大きく変えることなく高輝度で且つ高コントラスト化の要求を達成する着色層を作製可能になる。
また、分散剤の含有量としては、色材を均一に分散することができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の固形分全量に対して1質量%以上40質量%以下用いることができる。更に、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の固形分全量に対して2質量%以上30質量%以下の割合で配合するのが好ましく、特に3質量%以上25質量%以下の割合で配合するのが好ましい。上記下限値以上であれば、色材の分散性及び分散安定性に優れ、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の保存安定性により優れている。また、上記上限値以下であれば、現像性が良好なものとなる。特に色材濃度が高い着色層を形成する場合には、分散剤の含有量は、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の固形分全量に対して、2質量%以上25質量%以下、より好ましくは3質量%以上20質量%以下の割合で配合することが好ましい。なお、分散剤の質量は、塩型ブロック共重合体の場合、塩形成前の前記ブロック共重合体と有機酸化合物等との合計の質量である。
また、溶剤の含有量は、着色層を精度良く形成することができる範囲で適宜設定すればよい。該溶剤を含むカラーフィルタ用着色樹脂組成物の全量に対して、通常、55質量%以上95質量%以下の範囲内であることが好ましく、中でも、65質量%以上88質量%以下の範囲内であることがより好ましい。上記溶剤の含有量が、上記範囲内であることにより、塗布性に優れたものとすることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色樹脂組成物の製造方法は特に限定されず、例えば、(1)前記本発明に係る色材分散液に、アルカリ可溶性樹脂と、多官能モノマーと、光開始剤と、必要に応じてその他の成分を添加し、公知の混合手段を用いて混合する方法、(2)前記溶剤中に、前記色材と、前記色素誘導体と、前記分散剤と、前記アルカリ可溶性樹脂と、前記多官能モノマーと、前記光開始剤と、必要に応じてその他の成分を同時に投入し、公知の混合手段を用いて混合する方法、(3)前記溶剤中に、前記アルカリ可溶性樹脂と、前記多官能モノマーと、前記光開始剤と、必要に応じてその他の成分を添加して混合した後、これに、前記本発明に係る色材分散液を加えて混合する方法等を挙げることができる。
本発明に係るカラーフィルタは、基板と、当該基板上に設けられた着色層とを少なくとも備えるカラーフィルタであって、当該着色層の少なくとも1つが、前記本発明に係るカラーフィルタ用着色樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする。
本発明のカラーフィルタに用いられる着色層は、少なくとも1つが、前記本発明に係るカラーフィルタ用着色樹脂組成物の硬化物である着色層である。
着色層は、通常、後述する基板上の遮光部の開口部に形成され、通常3色以上の着色パターンから構成される。
また、当該着色層の配列としては、特に限定されず、例えば、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の一般的な配列とすることができる。また、着色層の幅、面積等は任意に設定することができる。
当該着色層の厚みは、塗布方法、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の固形分濃度や粘度等を調整することにより、適宜制御されるが、通常、1〜5μmの範囲であることが好ましい。
まず、前述した本発明のカラーフィルタ用着色樹脂組成物を、スプレーコート法、ディップコート法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法、ダイコート法などの塗布手段を用いて後述する基板上に塗布して、ウェット塗膜を形成させる。なかでもスピンコート法、ダイコート法を好ましく用いることができる。
次いで、ホットプレートやオーブンなどを用いて、該ウェット塗膜を乾燥させたのち、これに、所定のパターンのマスクを介して露光し、アルカリ可溶性樹脂及び多官能モノマー等を光重合反応させて硬化塗膜とする。露光に使用される光源としては、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプなどの紫外線、電子線等が挙げられる。露光量は、使用する光源や塗膜の厚みなどによって適宜調整される。
また、露光後に重合反応を促進させるために、加熱処理を行ってもよい。加熱条件は、使用するカラーフィルタ用着色樹脂組成物中の各成分の配合割合や、塗膜の厚み等によって適宜選択される。
現像処理後は、通常、現像液の洗浄、カラーフィルタ用着色樹脂組成物の硬化塗膜の乾燥が行われ、着色層が形成される。なお、現像処理後に、塗膜を十分に硬化させるために加熱処理を行ってもよい。加熱条件としては特に限定はなく、塗膜の用途に応じて適宜選択される。
本発明のカラーフィルタにおける遮光部は、後述する基板上にパターン状に形成されるものであって、一般的なカラーフィルタに遮光部として用いられるものと同様とすることができる。
当該遮光部のパターン形状としては、特に限定されず、例えば、ストライプ状、マトリクス状等の形状が挙げられる。遮光部は、スパッタリング法、真空蒸着法等によるクロム等の金属薄膜であっても良い。或いは、遮光部は、樹脂バインダー中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた樹脂層であってもよい。遮光性粒子を含有させた樹脂層の場合には、感光性レジストを用いて現像によりパターニングする方法、遮光性粒子を含有するインクジェットインクを用いてパターニングする方法、感光性レジストを熱転写する方法等がある。
基板としては、後述する透明基板、シリコン基板、及び、透明基板又はシリコン基板上にアルミニウム、銀、銀/銅/パラジウム合金薄膜などを形成したものが用いられる。これらの基板上には、別のカラーフィルタ層、樹脂層、TFT等のトランジスタ、回路等が形成されていてもよい。
本発明のカラーフィルタにおける透明基板としては、可視光に対して透明な基材であればよく、特に限定されず、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板を使用することができる。具体的には、石英ガラス、無アルカリガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板、フレキシブルガラス等の可撓性を有する透明なフレキシブル材が挙げられる。
当該透明基板の厚みは、特に限定されるものではないが、本発明のカラーフィルタの用途に応じて、例えば100μm〜1mm程度のものを使用することができる。
なお、本発明のカラーフィルタは、上記基板、遮光部及び着色層以外にも、例えば、オーバーコート層や透明電極層、さらには配向膜や柱状スペーサ等が形成されたものであってもよい。
本発明に係る表示装置は、前記本発明に係るカラーフィルタを有することを特徴とする。本発明において表示装置の構成は特に限定されず、従来公知の表示装置の中から適宜選択することができ、例えば、液晶表示装置や、有機発光表示装置などが挙げられる。
本発明の液晶表示装置としては、例えば、前述した本発明に係るカラーフィルタと、対向基板と、前記カラーフィルタと前記対向基板との間に形成された液晶層とを有する液晶表示装置が挙げられる。
このような本発明の液晶表示装置について、図を参照しながら説明する。図2は、本発明の液晶表示装置の一例を示す概略図である。図2に例示するように本発明の液晶表示装置40は、カラーフィルタ10と、TFTアレイ基板等を有する対向基板20と、上記カラーフィルタ10と上記対向基板20との間に形成された液晶層30とを有している。
なお、本発明の液晶表示装置は、この図2に示される構成に限定されるものではなく、一般的にカラーフィルタが用いられた液晶表示装置として公知の構成とすることができる。
また、対向基板としては、本発明の液晶表示装置の駆動方式等に応じて適宜選択して用いることができる。
さらに、液晶層を構成する液晶としては、本発明の液晶表示装置の駆動方式等に応じて、誘電異方性の異なる各種液晶、及びこれらの混合物を用いることができる。
本発明の有機発光表示装置としては、例えば、前述した本発明に係るカラーフィルタと、有機発光体とを有する有機発光表示装置が挙げられる。
このような本発明の有機発光表示装置について、図を参照しながら説明する。図3は、本発明の有機発光表示装置の一例を示す概略図である。図3に例示するように本発明の有機発光表示装置100は、カラーフィルタ10と、有機発光体80とを有している。カラーフィルタ10と、有機発光体80との間に、有機保護層50や無機酸化膜60を有していても良い。
なお、本発明の有機発光表示装置は、この図3に示される構成に限定されるものではなく、一般的にカラーフィルタが用いられた有機発光表示装置として公知の構成とすることができる。
なお、得られた色素誘導体の構造、スルホン酸基の導入個数、及びモノスルホン化誘導体とジスルホン化誘導体の混合割合は、核磁気共鳴装置(ブルカー・バイオスピン社、AVANCEIII HD500MHz)を用いて測定した1H−及び13C−NMRスペクトル、MALDI-TOF-MS装置(日本電子株式会社製、型番JMS-S3000)を用いて測定したMSスペクトルにより確認した。
ジケトピロロピロール系色材(C.I.ピグメントレッド254、商品名Hostaperm Red D2B−COFLV3781、CLARIANT製)30質量部を20%発煙硫酸300質量部に添加し、その後、下記表1に示す反応温度(A℃)、反応時間(B時間)でそれぞれ反応させた。冷却後、反応混合物を3,000質量部の氷水中に析出させ、濾過および水洗し、水ペーストを得た。この水ペーストを乾燥させることにより下記表1に示す収量(C質量部)のR254スルホン化物A〜Eを得た。
得られたR254スルホン化物A〜EをそれぞれNMRにて解析した結果、下記化学式(1−m)で表されるモノスルホン化物と下記化学式(1−d)で表されるジスルホン化物とを含む混合物又は下記化学式(1−m)で表されるモノスルホン化物単体であった。R254スルホン化物A〜Eにおけるモノスルホン化物(モノ体)とジスルホン化物(ジ体)の比率(モル%)を表1に示す。
550gの蒸留水の中に、23.1gのジアゾバルビツール酸および19.2gのバルビツール酸を導入した。次いで、水酸化カリウム水溶液を用いてアゾバルビツール酸(0.3モル)となるように調整し、750gの蒸留水と混合した。5gの30%の塩酸を滴下により添加した。その後、38.7gのメラミンを導入した。次いで、0.57モルの塩化ニッケル溶液と0.03モルの塩化銅溶液を混合して添加し、80℃の温度で8時間撹拌した。濾過により顔料を単離し、洗浄し、120℃で乾燥させ、乳鉢で磨砕し、Azo顔料1(Ni:Cu=95:5(モル比)のazo顔料)を得た。
製造例6において、0.57モルの塩化ニッケル溶液と0.03モルの塩化銅溶液の代わりに、0.39モルの塩化ニッケル溶液と0.21モルの塩化亜鉛溶液を用いた以外は、製造例4と同様にして、Azo顔料2(Ni:Zn=65:35(モル比)のazo顔料)を得た。
(1)ブロック共重合体Aの合成
500mlの4口セパラブルフラスコを減圧して乾燥後、Ar(アルゴン)置換した。
Arフローしながら、脱水THF100g、メチルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール2.0g、テトラブチルアンモニウム−3−クロロベンゾエート(TBACB)の1Mアセトニトリル溶液0.15ml、メシチレン0.2gを加えた。そこに滴下ロートを用いて、メタクリル酸2−エチルヘキシル(EHMA)13.4質量部、メタクリル酸n−ブチル(BMA)14.3質量部、メタクリル酸ベンジル(BzMA)9.9質量部、メタクリル酸メチル(MMA)35.7質量部を45分かけて滴下した。反応が進むと発熱するため、氷冷することにより、温度を40℃未満に保った。1時間後、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMMA)26.7質量部を15分かけて滴下した。1時間反応させた後、メタノール5質量部を加えて反応を停止させた。溶剤を減圧除去して、ブロック共重合体Aを得た。GPC測定(NMP LiBr10mM)により求めた重量平均分子量は8,350、アミン価は95mgKOH/gであった。
100mL丸底フラスコ中でPGMEA29.35質量部に、ブロック共重合体Aを29.35質量部溶解し、フェニルホスホン酸(PPA、東京化成製)3.96質量部(フェニルホスホン酸(PPA)がブロック共重合体AのDMMAユニット1モルに対し、0.25モル、PPAは2価なので0.5モル当量)加え、反応温度30℃で20時間攪拌することにより、塩型ブロック共重合体A−1溶液を得た。塩形成後のアミン価は具体的には、以下のように算出した。
NMR試料管に塩型ブロック共重合体A−1(再沈殿後の固形物)を9質量部、クロロホルム−D1NMR用を91質量部で混合した溶液を1g入れ、13C−NMRスペクトルを核磁気共鳴装置(日本電子製、FT NMR、JNM−AL400)を用い、室温、積算回数10000回の条件にて測定した。得られたスペクトルデータのうち、末端の窒素部位(アミノ基)において、塩形成されていない窒素原子に隣接する炭素原子ピークと、塩形成されている窒素原子に隣接する炭素原子ピークの積分値の比率より、アミノ基総数に対する塩形成されているアミノ基数の比率を算出し、理論的な塩形成比率と相違ない(全フェニルホスホン酸の2つの酸性基がブロック共重合体AのDMMAの末端の窒素部位と塩形成している)ことを確認した。
塩形成前のアミン価95mgKOH/gから、DMMAユニットの0.5モル分のアミン価(47.5mgKOH/g)を差し引いて、塩形成後のアミン価を47.5mgKOH/gと算出した。塩形成後の塩型ブロック共重合体A−1の酸価は塩形成前ブロック共重合体Aと同じである。得られた塩形成前及び塩形成後のブロック共重合体の酸価及びアミン価を表2、3に示す。
なお、表2、3において、塩形成化合物の量は、一般式(I)で表される構成単位が有する窒素部位(DMMA)1モルに対する、塩形成化合物のモル数で表されている。
合成例1の(2)において、フェニルホスホン酸に代えて、p−トルエンスルホン酸を、DMMAユニット1モルに対し0.5モルとなるように加えた以外は、合成例1と同様にして、塩型ブロック共重合体A−2溶液を得た。
(1)ブロック共重合体Bの合成
冷却管、添加用ロート、窒素用インレット、機械的攪拌機、デジタル温度計を備えた500mL丸底4口セパラブルフラスコにTHF250質量部、塩化リチウム0.6質量部を加え、充分に窒素置換を行った。反応フラスコを−60℃まで冷却した後、ブチルリチウム4.9質量部(15質量%ヘキサン溶液)、ジイソプロピルアミン1.1質量部、イソ酪酸メチル1.0質量部をシリンジを用いて注入した。Bブロック用モノマーのメタクリル酸1−エトキシエチル(EEMA)3.3質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)18.7質量部、メタクリル酸2−エチルヘキシル(EHMA)12.8質量部、メタクリル酸n−ブチル(BMA)13.7質量部、メタクリル酸ベンジル(BzMA)9.5質量部、メタクリル酸メチル(MMA)17.5質量部を、添加用ロートを用いて60分かけて滴下した。30分後、Aブロック用モノマーであるメタクリル酸ジメチルアミノエチル(DMMA)26.7質量部を20分かけて滴下した。30分間反応させた後、メタノール1.5質量部を加えて反応を停止させた。得られた前駆体ブロック共重合体THF溶液はヘキサン中で再沈殿させ、濾過、真空乾燥により精製を行い、PGMEAで希釈し固形分30質量%溶液とした。水を32.5質量部加え、100℃に昇温し7時間反応させ、EEMA由来の構成単位を脱保護しメタクリル酸(MAA)由来の構成単位とした。得られたブロック共重合体PGMEA溶液はヘキサン中で再沈殿させ、濾過、真空乾燥により精製を行い、一般式(I)で表される構成単位を含むAブロックとカルボキシ基含有モノマー由来の構成単位を含み親溶剤性を有するBブロックとを含むブロック共重合体B(酸価8mgKOH/g)を得た。このようにして得られたブロック共重合体Bを、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて確認したところ、重量平均分子量Mwは7000であった。また、アミン価は95mgKOH/gであった。
100mL丸底フラスコ中でPGMEA29.35質量部に、ブロック共重合体Bを29.35質量部溶解し、フェニルホスホン酸(東京化成製)3.98質量部(フェニルホスホン酸(PPA)がブロック共重合体BのDMMAユニット1モルに対し、0.25モル、PPAは2価なので0.5モル当量)加え、反応温度30℃で20時間攪拌することにより、塩型ブロック共重合体B−1溶液を得た。塩形成後のアミン価は合成例1と同様に算出した。得られた塩形成前及び塩形成後のブロック共重合体の酸価、及びアミン価を表2に示す。
BzMA 40質量部、MMA 15質量部、MAA 25質量部、及びAIBN 3質量部の混合液を、PGMEA 150質量部を入れた重合槽中に、窒素気流下、100℃で、3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に100℃で、3時間加熱し、重合体溶液を得た。この重合体溶液の重量平均分子量は、7000であった。
次に、得られた重合体溶液に、グリシジルメタクリレート(GMA) 20質量部、トリエチルアミン0.2質量部、及びp−メトキシフェノール0.05質量部を添加し、110℃で10時間加熱し、反応溶液中に、空気をバブリングさせた。得られたアルカリ可溶性樹脂Aは、BzMAとMMA、MAAの共重合により形成された主鎖にGMAを用いてエチレン性二重結合を有する側鎖を導入した樹脂であり、固形分42.6質量%、酸価74mgKOH/g、重量平均分子量12000であった。ポリスチレンを標準物質とし、THFを溶離液としてショウデックスGPCシステム−21H(Shodex GPC System−21H)により重量平均分子量を測定した。また酸価の測定方法は、JIS K 0070に基づいて測定した。
11質量%発煙硫酸374.76質量部を10℃に冷却しながら攪拌し、PY138 74.96質量部を加えた。次いで、90℃で6時間攪拌した。反応液を氷水1600質量部に加え、15分間攪拌した後、沈殿をろ過した。得られたウェットケーキを800質量部の水で3回洗浄した。ウェットケーキを80℃で真空乾燥し、Y138スルホン化物を得た。Y138スルホン化物は、前記一般式(S)中、Z”=SO3H、w=1であり、TOF−MSにより、目的物の分子量を確認した。
(1)色材分散液R1の製造
分散剤として合成例1の塩型ブロック共重合体A−1溶液を9.84質量部、下記化学式(2)で表されるジケトピロロピロール系色材(BrDPP、商品名「Irgaphor RED S 3621CF」BASF社製)を11.57質量部、製造例1で得られたR254スルホン化物Aを0.65質量部(色素及び色素誘導体の合計含有量100質量%中、R254スルホン化物Aの割合が5質量%)、合成例5で得られたPY138スルホン化誘導体Aを0.78質量部、合成例4で得られたアルカリ可溶性樹脂A溶液を12.29質量部、PGMEAを64.87質量部、粒径2.0mmジルコニアビーズ100質量部をマヨネーズビンに入れ、予備解砕としてペイントシェーカー(浅田鉄工(株)製)にて1時間振とうし、次いで粒径2.0mmジルコニアビーズを取り出し、粒径0.1mmのジルコニアビーズ200質量部を加えて、同様に本解砕としてペイントシェーカーにて4時間分散を行い、色材分散液R1を得た。
上記(1)で得られた色材分散液R1を11.29質量部、合成例4で得られたアルカリ可溶性樹脂A溶液を1.90質量部、多官能モノマー(商品名アロニックスM−403、東亞合成(株)社製)を0.60質量部、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(光開始剤:商品名イルガキュア907(IRG907)、(株)BASF製)を0.09質量部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(光開始剤:商品名イルガキュア369(IRG369)、BASF製)を0.04質量部、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(光開始剤:商品名アデカアークルズNCI−831(NCI831)、ADEKA社製)を0.02質量部、フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF559、DIC(株)製)を0.07質量部、シランカップリング剤(商品名KBM−503、信越シリコーン製)0.07質量部、メルカプト化合物(ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート))0.05質量部、PGMEAを5.85質量部、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテートを3.92質量部加え、カラーフィルタ用着色樹脂組成物R1を得た。
上記(2)で得られた着色樹脂組成物R1を、厚み0.7mmで100mm×100mmのガラス基板(NHテクノグラス(株)社製、「NA35」)上に、スピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートを用いて80℃で3分間乾燥し、超高圧水銀灯を用いて60mJ/cm2の紫外線を照射し、更に230℃のクリーンオーブンで30分間ポストベークすることにより、硬化後の膜厚が2.00μmとなるように膜厚を調整して着色層R1を形成した。
(1)色材分散液R2〜R14、RC1〜RC5の製造
実施例1の(1)において、色材及び色素誘導体の種類及び配合比率、並びに、分散剤の種類を表2及び表3に示すように変え、分散剤の使用量を固形分が同じ質量部になるように変更し、合計が100質量部になるようにPGMEA量を調整した以外は、実施例1の(1)と同様にして、色材分散液R2〜R14、RC1〜RC5を得た。
なお、表2及び表3には、色材及び色素誘導体の合計含有量を100質量部としたときの、各色材及び各色素誘導体の配合割合(質量%)を示す。各色材分散液において添加した色材及び色素誘導体の合計添加量は、13質量部である。
実施例1の(2)のおいて、色材分散液R1に代えて、色材分散液R2〜R14、RC1〜RC5を用い、着色層の膜厚を2.00μmとするためにP/V比を表2及び表3に示す値となるように、アルカリ可溶性樹脂の量を調整した以外は、実施例1の(2)と同様にして、カラーフィルタ用着色樹脂組成物R2〜R14、RC1〜RC5を得た。
実施例1の(3)において、着色樹脂組成物R1の代わりに、それぞれ上記着色樹脂組成物R2〜R14、RC1〜R5を用いた以外は、実施例1の(3)と同様にして、着色層R2〜R14、RC1〜RC5を得た。
Br−DPP:商品名Irgaphor RED S 3621CF、BASF社製
R254:C.I.ピグメントレッド254(商品名Hostaperm Red D2B−COF LV3781、CLARIANT製)
Y150:C.I.ピグメントイエロー150(G04、ランクセス株式会社製)
Byk2001:商品名Disperbyk−2001、ビックケミー製
<粘度安定性評価>
実施例1〜10及び比較例1〜4で得られた色材分散液についてそれぞれ、調製直後と、25℃で30日間保存後の粘度を測定し、保存前後の粘度から粘度変化率を算出し、粘度安定性を評価した。粘度測定には振動式粘度計を用いて、25.0±0.5℃における粘度を測定した。粘度変化率(%)は、{[25℃で30日間保存後の粘度(mPa・s)−調製直後の粘度(mPa・s)]/調製直後の粘度(mPa・s)}×100により算出した。実施例1〜10及び比較例1〜4における調製直後の粘度(初期粘度)及び粘度変化率(%)を表2に示す。ただし、色材分散液の溶剤を含めた合計質量に対して、色材及び色素誘導体の合計含有量を13質量%としたときの値である。
粘度変化率が25%未満であれば、色材分散液は実用上使用できるが、粘度変化率が小さい程、色材分散液は分散安定性に優れている。また粘度変化率300%以上のものを「測定不可」とした。
実施例及び比較例で得られた着色樹脂組成物を、ガラス基板(NHテクノグラス(株)社製、「NA35」)上に、スピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートを用いて80℃で3分間乾燥し、この着色層に線幅1μmから100μmまでの独立細線パターンフォトマスクを介して、超高圧水銀灯を用いて60mJ/cm2の紫外線で露光することにより、ガラス基板上に厚さ2.0μmの着色層を形成した。
次いで、0.05wt%カリウム(KOH)を現像液としてスピン現像し、現像液に60秒間接液させた後に純水で洗浄することで現像処理し、パターン形成を行い、現像性を評価した。
当該現像処理において、未露光部が溶解し、除去されるまでの時間を測定した。現像の終了は、目視により判断した。測定結果を表2、3に示す。比較例1、3、4、5は、現像液に60秒間接液させても未露光部を溶解、除去することができなかった。なお、未露光部が溶解し、除去されるまでの時間が45秒以下であれば、実用レベルと評価される。
実施例及び比較例で着色層を形成する際に、露光後の着色層のコントラスト、及びポストベーク後の着色層のコントラストと色度(x、y)を、大塚電子製分光特性測定装置LCF−1500Mと壺坂電気製コントラスト測定装置CT−1Bを用いて測定した。測定結果を表2、3に示す。また、耐熱性評価として、(ポストベーク後のコントラスト/露光後のコントラスト)×100により算出したコントラスト保持率(%)を表2、3に示す。コントラスト保持率が大きいほど、加熱によるコントラストの低下が抑制されており、耐熱性に優れている。
表2及び表3に示す結果から、ジケトピロロピロール系色材を含む色材に、ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体とジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体とを所定の割合で混合した混合物と、一般式(I)で表される構成単位を有する重合体である分散剤とを組み合わせた実施例1〜14の色材分散液及び着色樹脂組成物は、加熱によるコントラストの低下が抑制されており、コントラストが向上した着色層を形成可能であることが明らかにされた。また、実施例1〜14の色材分散液は、粘度安定性が良好であり、分散安定性に優れており、実施例1〜14の着色樹脂組成物は、現像性が良好であり、現像残渣が少なかった。また、実施例11〜14の色材分散液は、黄色色材として、C.I.ピグメントイエロー150、又は、前記一般式(A)で表されるアゾ化合物及びそれの互変異性構造のアゾ化合物のアニオンと特定の2種の金属のイオンとからなる金属錯体と、前記一般式(B)で表される化合物との複合分子であるAzo顔料を含有するため、コントラストがより向上し、コントラスト保持率が高かった。中でも、前記Azo顔料を含有する実施例12、13、14は、コントラスト保持率が高く、ポストベーク後のコントラストが高かった。
2 遮光部
3 着色層
10 カラーフィルタ
20 対向基板
30 液晶層
40 液晶表示装置
50 有機保護層
60 無機酸化膜
71 透明陽極
72 正孔注入層
73 正孔輸送層
74 発光層
75 電子注入層
76 陰極
80 有機発光体
100 有機発光表示装置
Claims (10)
- 色材と、色素誘導体と、分散剤と、溶剤とを含有するカラーフィルタ用色材分散液であって、
前記色材が、ジケトピロロピロール系色材を含み、
前記色素誘導体が、ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体とジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体とを含む混合物であって、前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体のモルの合計に対する前記モノスルホン化誘導体のモルの比{モノスルホン化誘導体/(モノスルホン化誘導体+ジスルホン化誘導体)}が0.10以上0.90以下であり、
前記分散剤が、下記一般式(I)で表される構成単位を有する重合体である、カラーフィルタ用色材分散液。
- 前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体のモルの合計に対する前記モノスルホン化誘導体のモルの比{モノスルホン化誘導体/(モノスルホン化誘導体+ジスルホン化誘導体)}が0.30以上0.90以下である、請求項1に記載のカラーフィルタ用色材分散液。
- 前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体との合計含有量が、前記ジケトピロロピロール系色材100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下である、請求項1又は2に記載のカラーフィルタ用色材分散液。
- 前記分散剤の酸価が1mgKOH/g以上18mgKOH/g以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用色材分散液。
- 色材と、色素誘導体と、分散剤と、バインダー成分と、溶剤とを含有するカラーフィルタ用着色樹脂組成物であって、
前記色材が、ジケトピロロピロール系色材を含み、
前記色素誘導体が、ジケトピロロピロール系色材のモノスルホン化誘導体とジケトピロロピロール系色材のジスルホン化誘導体とを含む混合物であって、前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体のモルの合計に対する前記モノスルホン化誘導体のモルの比{モノスルホン化誘導体/(モノスルホン化誘導体+ジスルホン化誘導体)}が0.10以上0.90以下であり、
前記分散剤が、下記一般式(I)で表される構成単位を有する重合体である、カラーフィルタ用着色樹脂組成物。
- 前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体のモルの合計に対する前記モノスルホン化誘導体のモルの比{モノスルホン化誘導体/(モノスルホン化誘導体+ジスルホン化誘導体)}が0.30以上0.90以下である、請求項5に記載のカラーフィルタ用着色樹脂組成物。
- 前記モノスルホン化誘導体と前記ジスルホン化誘導体との合計含有量が、前記ジケトピロロピロール系色材100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下である、請求項5又は6に記載のカラーフィルタ用着色樹脂組成物。
- 前記分散剤の酸価が1mgKOH/g以上18mgKOH/g以下である、請求項5〜7のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色樹脂組成物。
- 基板と、当該基板上に設けられた着色層とを少なくとも備えるカラーフィルタであって、当該着色層の少なくとも1つが請求項5〜8のいずれか1項にカラーフィルタ用着色樹脂組成物の硬化物であることを特徴とするカラーフィルタ。
- 前記請求項9に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする表示装置。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017039270 | 2017-03-02 | ||
JP2017039270 | 2017-03-02 | ||
PCT/JP2018/006986 WO2018159541A1 (ja) | 2017-03-02 | 2018-02-26 | カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用着色樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2018159541A1 true JPWO2018159541A1 (ja) | 2019-12-26 |
JP7105221B2 JP7105221B2 (ja) | 2022-07-22 |
Family
ID=63371019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019502981A Active JP7105221B2 (ja) | 2017-03-02 | 2018-02-26 | カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用着色樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7105221B2 (ja) |
TW (1) | TWI743323B (ja) |
WO (1) | WO2018159541A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115210646A (zh) | 2020-02-26 | 2022-10-18 | 富士胶片株式会社 | 着色感光性组合物、固化物、滤色器、固体摄像元件、图像显示装置及不对称二酮吡咯并吡咯化合物 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011122447A1 (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-06 | 大日本印刷株式会社 | カラーフィルタ用赤色顔料分散液及びその製造方法、カラーフィルタ用赤色感光性樹脂組成物及びその製造方法、カラーフィルタ、並びに、液晶表示装置及び有機発光表示装置 |
JP2012509945A (ja) * | 2008-11-25 | 2012-04-26 | クラリアント・ファイナンス・(ビーブイアイ)・リミテッド | フロキュレーション安定なジケトピロロピロール顔料調製物 |
JP2012197428A (ja) * | 2011-03-07 | 2012-10-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 添加剤、顔料分散液、着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置及び有機el表示装置 |
WO2016104493A1 (ja) * | 2014-12-24 | 2016-06-30 | 株式会社Dnpファインケミカル | カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置、及び有機発光表示装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107003448B (zh) * | 2014-12-24 | 2020-02-14 | Dnp精细化工股份有限公司 | 色材分散液、感光性着色树脂组合物、彩色滤光片、液晶显示设备、及有机发光显示设备 |
-
2018
- 2018-02-26 WO PCT/JP2018/006986 patent/WO2018159541A1/ja active Application Filing
- 2018-02-26 JP JP2019502981A patent/JP7105221B2/ja active Active
- 2018-03-01 TW TW107106826A patent/TWI743323B/zh active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012509945A (ja) * | 2008-11-25 | 2012-04-26 | クラリアント・ファイナンス・(ビーブイアイ)・リミテッド | フロキュレーション安定なジケトピロロピロール顔料調製物 |
WO2011122447A1 (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-06 | 大日本印刷株式会社 | カラーフィルタ用赤色顔料分散液及びその製造方法、カラーフィルタ用赤色感光性樹脂組成物及びその製造方法、カラーフィルタ、並びに、液晶表示装置及び有機発光表示装置 |
JP2012197428A (ja) * | 2011-03-07 | 2012-10-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 添加剤、顔料分散液、着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置及び有機el表示装置 |
WO2016104493A1 (ja) * | 2014-12-24 | 2016-06-30 | 株式会社Dnpファインケミカル | カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置、及び有機発光表示装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW201840741A (zh) | 2018-11-16 |
WO2018159541A1 (ja) | 2018-09-07 |
TWI743323B (zh) | 2021-10-21 |
JP7105221B2 (ja) | 2022-07-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6059397B2 (ja) | カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
JP6578252B2 (ja) | カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
TWI713710B (zh) | 彩色濾光片用著色樹脂組成物、顏料分散液、彩色濾光片及顯示裝置 | |
CN111094461B (zh) | 着色树脂组合物、固化物、滤色器及显示装置 | |
JP7094891B2 (ja) | カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用着色樹脂組成物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
WO2018062105A1 (ja) | カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
JP7308993B2 (ja) | 感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置 | |
JP2017156524A (ja) | カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置 | |
JPWO2011108495A1 (ja) | 顔料分散液、カラーフィルタ用ネガ型レジスト組成物、カラーフィルタ、並びに、液晶表示装置及び有機発光表示装置 | |
JP6868359B2 (ja) | カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
JP6826828B2 (ja) | カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
JP5899719B2 (ja) | 顔料分散液、カラーフィルタ用ネガ型レジスト組成物及びその製造方法、カラーフィルタ、並びに、液晶表示装置及び有機発光表示装置 | |
JP7308842B2 (ja) | 着色樹脂組成物、硬化物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
JP7123660B2 (ja) | 感光性着色樹脂組成物及びその硬化物、カラーフィルタ、並びに表示装置 | |
JP7105221B2 (ja) | カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用着色樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置 | |
JP6450057B1 (ja) | 感光性着色樹脂組成物及びその硬化物、カラーフィルタ、並びに表示装置 | |
WO2023002875A1 (ja) | ハロゲン化フタロシアニン色材、着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
WO2023026894A1 (ja) | 感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
JP7263031B2 (ja) | 色材分散液、分散補助樹脂、感光性着色樹脂組成物及びその硬化物、カラーフィルタ、表示装置 | |
JP6895294B2 (ja) | 色材分散液、色材、着色樹脂組成物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
CN117460974A (zh) | 感光性红色树脂组合物、固化物、滤色器、显示设备 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210202 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220105 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220301 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220705 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220711 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7105221 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |