JPWO2018003546A1 - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018003546A1
JPWO2018003546A1 JP2018525054A JP2018525054A JPWO2018003546A1 JP WO2018003546 A1 JPWO2018003546 A1 JP WO2018003546A1 JP 2018525054 A JP2018525054 A JP 2018525054A JP 2018525054 A JP2018525054 A JP 2018525054A JP WO2018003546 A1 JPWO2018003546 A1 JP WO2018003546A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
high frequency
surface wave
frequency power
frequency
heated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018525054A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6956326B2 (ja
Inventor
岡島 利幸
利幸 岡島
大森 義治
義治 大森
吉野 浩二
浩二 吉野
宇野 博之
博之 宇野
上島 博幸
博幸 上島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JPWO2018003546A1 publication Critical patent/JPWO2018003546A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6956326B2 publication Critical patent/JP6956326B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/70Feed lines
    • H05B6/707Feed lines using waveguides

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)

Abstract

高周波電力を発生させる高周波電力発生部(120)と、高周波電力を表面波で伝播して被加熱物(102)を加熱する表面波励振体(103)と、高周波電力を表面波励振体(103)に供給する高周波電力供給部(110)と、被加熱物(102)を設置する設置台(101)を備える。高周波電力発生部(120)は、所望される表面波励振体(103)近傍の高周波電力の表面集中度に応じて、表面波励振体(103)に供給する高周波電力の周波数と表面波励振体(103)の励振周波数との大小関係を設定して、被加熱物(102)を加熱する。これにより、被加熱物(102)の厚み方向の加熱状態が変更可能な高周波加熱装置(100)を提供する。

Description

本発明は、周期構造体を用いた表面波励振体を備える高周波加熱装置に関する。
従来、周期構造体を用いた表面波励振体に高周波電力を給電して、食品などの被加熱物に加熱処理を施す高周波加熱装置に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の高周波加熱装置は、交叉指型テープ線路(表面波線路)の終端部のインピーダンスを時間的に変化させるインピーダンス可変部を備える。インピーダンス可変部は、定在波分布を時間的に変化させて、強いエネルギの放射を行なう部分を移動させる。これにより、食品全体を効率良く加熱する。
つまり、上記高周波加熱装置は、交叉指型テープ線路(表面波線路)の終端部のインピーダンスの変化により、交叉指型テープ線路(表面波線路)の定在波分布を変化させて、終端部のインピーダンスを時間的に変化させる。これにより、定在波分布を時間的に変化させて、食品全体を加熱している。
しかしながら、従来の高周波加熱装置は、被加熱物の厚み方向に対する高周波電力の放射分布を、変化させることができない。
特開昭61−240589号公報
本発明は、被加熱物への高周波電力の放射分布を変化させて、被加熱部の加熱状態を変えることができる高周波加熱装置を提供する。
つまり、本発明の高周波加熱装置は、高周波電力を発生させる高周波電力発生部と、高周波電力を表面波で伝播して被加熱物を加熱する表面波励振体と、高周波電力を表面波励振体に供給する高周波電力供給部と、被加熱物を設置する設置台を備える。高周波電力発生部は、所望される表面波励振体近傍の高周波電力の表面集中度に応じて、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数と表面波励振体の励振周波数との大小関係を設定して、被加熱物を加熱処理する。
この構成によれば、被加熱物の厚み方向において、所望される加熱状態に応じて、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数と、表面波励振体の励振周波数との大小関係を設定する。これにより、被加熱物の厚み方向において、所望の加熱状態で被加熱物を加熱処理できる。
図1は、本実施の形態の高周波加熱装置の基本構成を示すブロック図である。 図2は、同高周波加熱装置の高周波電力供給部の構成を示すブロック図である。 図3Aは、同高周波加熱装置の表面波励振体による電界の表面集中度が高い場合における、被加熱物の加熱動作の一例を示す図である。 図3Bは、同高周波加熱装置の表面波励振体による電界の表面集中度が低い場合における、被加熱物の加熱動作の一例を示す図である。 図4Aは、同高周波加熱装置の高周波電力の周波数と表面波励振体の励振周波数とが等しい場合における、表面波励振体からの距離に対する電界の表面集中度の変化の一例を示すグラフである。 図4Bは、同高周波加熱装置の高周波電力の周波数が表面波励振体の励振周波数より低い場合における、表面波励振体からの距離に対する電界の表面集中度の変化の一例を示すグラフである。 図4Cは、同高周波加熱装置の高周波電力の周波数が表面波励振体の励振周波数より高い場合における、表面波励振体からの距離に対する電界の表面集中度の変化の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
以下、本実施の形態に係る高周波加熱装置100について、図1を用いて説明する。
図1は、本実施の形態の高周波加熱装置100の基本構成を示すブロック図である。
図1に示すように、高周波加熱装置100は、表面波励振体103と、高周波電力供給部110と、高周波電力発生部120と、被加熱物102を載置する設置台101などを備える。高周波加熱装置100は、設置台101に設置された被加熱物102を加熱処理する。
このとき、高周波加熱装置100は、高周波電力発生部120で発生される高周波電力の周波数、および表面波励振体103の有する励振周波数は、互いに予め意図された周波数の関係となるように設定される。意図された周波数の関係は、被加熱物102に所望の加熱状態で加熱処理されるように設定される。
なお、図1に示す高周波加熱装置100は、それぞれ1つの表面波励振体と高周波電力供給部と高周波電力発生部を有する構成を例に図示しているが、これに限られない。表面波励振体、高周波電力供給部および高周波電力発生部の数は、上記の数に限定されない。
そして、高周波加熱装置100は、以下のように動作する。
まず、高周波電力発生部120は、高周波電力を発生させる。発生された高周波電力は、高周波電力供給部110を介して、表面波励振体103へ供給される。供給された高周波電力は、表面波励振体103の近傍を表面波で伝播、もしくは放射される。これにより、設置台101に載置された被加熱物102が加熱される。
以上のように、本実施の形態の高周波加熱装置100は構成され、動作する。
上記高周波電力発生部120は、被加熱物102の加熱処理に適した周波数(例えば、マイクロ波)とパワーの高周波電力を出力する高周波発信器で構成される。
具体的には、高周波発信器は、例えばマグネトロンとインバータ電源回路や、固体発振器と電力増幅器などで構成される。
マグネトロンは、電波の一種である強力なノンコヒーレントのマイクロ波を発生する発振用真空管の一種で、レーダーや電子レンジなどの数百ワット〜数キロワットの高出力用途に多く使われる。マグネトロンの駆動には、数キロボルトの高電圧が必要となる。そのため、マグネトロンの駆動電源として、一般的に、インバータ電源回路が用いられる。インバータ電源回路は、整流機能を有するコンバータ回路と、昇圧(もしくは降圧)機能と出力周波数変換機能を有するインバータ回路で構成される。なお、インバータ電源回路は、照明装置やモータ制御に広く用いられる技術である。
一方、固体発振器は、トランジスタと、コンデンサ、インダクタ、抵抗器などの高周波用電子部品を有する帰還回路を備える半導体発振回路で構成される。なお、固体発振器は、通信機器などの小電力出力用途の発振器に広く用いられる技術である。
固体発振器は、近年、50ワット程度の高周波電力を出力する発振器もあるが、一般的には数十ミリワット〜数百ミリワット程度の高周波電力を出力する発振器である。そのため、数百ワットの出力パワーが必要な加熱処理の用途には使用できない。そこで、通常、固体発振器は、出力された高周波電力を増幅するトランジスタなどで構成される電力増幅器とともに使用される。
高周波電力供給部110は、高周波電力発生部120で発生された高周波電力を、表面波励振体103に給電する電力接続部に相当する。なお、高周波電力供給部110の構成については、後述する。
表面波励振体103は、金属板で周期的にインピーダンス素子を配列した金属周期構造体や、誘電体板などで構成される。金属周期構造体の場合、例えばスタブ型表面波励振体や、インターデジタル型表面波励振体が用いられる。スタブ型表面波励振体は、図1に示すような金属平板上に、複数の金属平板を一定間隔で、被加熱物に向けて立てる方向に並べて形成される。インターデジタル型表面波励振体は、金属平板を交叉指状に打ち抜いて形成される。誘電体板は、アルミナ板やベークライト板が用いられる。
このとき、表面波励振体103の励振周波数は、使用する材料や物理的な構造寸法などにより決まる。例えば、スタブ型表面波励振体の場合、金属平板上に並べられた複数の金属平板の高さ寸法や、金属平板の間隔寸法などを変化させることにより、表面波励振体103の励振周波数を変化させることができる。通常、表面波励振体103の励振周波数は、金属平板の高さ寸法を低くするほど高くなり、金属平板の間隔寸法を小さくするほど高くなる。そのため、金属平板の高さや間隔の調整により、所望の励振周波数を有する表面波励振体103を形成できる。
また、表面波励振体103は、表面近傍に、高周波電力供給部110を介して高周波電力発生部120から供給される高周波電力を集中させて、表面波で伝播させる。さらに、表面波励振体103は、高周波電力を、例えば高周波加熱装置100内の空間に放射させることもできる。これにより、表面波励振体103の近傍の設置台101に載置された被加熱物102は、表面波励振体103の表面近傍を表面波で伝播、もしくは表面波励振体103から放射される高周波電力によって、加熱される。
つぎに、本実施の形態の高周波電力供給部110の構成について、図2を用いて説明する。
図2は、高周波電力供給部110の構成の一例を示すブロック図である。
高周波電力供給部110は、図2に示すように、高周波電力発生部120で発生される高周波電力を、方形導波管130を介して、高周波電力供給部110へ導くように配置される。
方形導波管130は、主にマイクロ波などの電磁波の伝送に用いられる中空導波管で構成される。中空導波管は、一般的な導波管で、断面形状が方形(例えば、長方形)である金属製の管で形成される。電磁波は、方形導波管130の形状や寸法、波長もしくは周波数に応じた電磁界を形成しながら、方形導波管130の中を伝播する。
そして、高周波電力発生部120から伝播された高周波電力は、方形導波管130およびテーパ形状の方形導波管131を経由して、表面波励振体103に供給される。テーパ形状の方形導波管131は、伝播するマイクロ波の接合部での反射を抑制して、損失を小さくする。
つまり、高周波電力供給部110は、図2の破線で示すように、方形導波管130の一部と、テーパ形状の方形導波管131と、表面波励振体103の一部とで構成される。
これにより、高周波電力発生部120で発生される高周波電力は、方形導波管130を介して、高周波電力供給部110へ導かれ、テーパ形状の方形導波管131を介して、表面波励振体103へ効率よく供給される。
このとき、本実施の形態の高周波加熱装置100は、高周波電力発生部120で発生される高周波電力の周波数と、表面波励振体103の有する励振周波数を、互いに予め意図された周波数の関係となるように設定される。これにより、後述するように、被加熱物102が所望の加熱状態で加熱処理される。
以上のように、本実施の形態の高周波加熱装置100は構成され、被加熱物102などが加熱処理される。
つぎに、上述の高周波加熱装置100の、被加熱物102を加熱処理する動作について、図3Aおよび図3Bを用いて、説明する。
図3Aおよび図3Bは、設置台101に被加熱物102を設置した状態において、供給される高周波電力による表面波励振体103の表面付近の電界強度分布で、被加熱物102を加熱する動作の一例を模式的に示す。
つまり、図3Aは、高周波電力の表面集中度が高くなるように、高周波電力発生部120で発生される高周波電力の周波数と表面波励振体103の励振周波数を設定した場合における、表面波励振体103の表面近傍に形成される電界強度分布141を示す。
図3Bは、高周波電力の表面集中度が低くなるように、高周波電力の周波数と励振周波数を設定した場合における、表面波励振体103の表面近傍に形成される電界強度分布142を示す。
なお、図3Aおよび図3Bは、電界強度分布141および142の電界の強度を、色の濃淡で表している。この場合、色が濃いほど電界が強いことを示す。
図3Aの場合、高周波電力の周波数と表面波励振体103の励振周波数との関係を、表面波励振体103の近傍で高周波電力の表面集中度が高くなるように設定している。そのため、表面波励振体103の表面近傍の電界強度が強くなる。これにより、被加熱物102は、表面波励振体103に近い側の面および近い側の内部が集中的に強く加熱される。そして、表面波励振体103から遠のくにつれて、急激に電界強度は弱くなる。そのため、被加熱物102の加熱の度合いも弱くなる。
一方、図3Bの場合、高周波電力の周波数と表面波励振体103の励振周波数との関係を、表面波励振体103の近傍で高周波電力の表面集中度が低くなるように設定している。この場合、表面波励振体103の表面近傍の電界強度は弱くなるが、表面波励振体103から離れても電界強度の低下が小さい。そのため、被加熱物102は、表面波励振体103に接する側の面が集中的に強く加熱されることは無い。つまり、被加熱物102は、全体が比較的万遍なく加熱される。
以上のように、高周波加熱装置100は、高周波電力の周波数と表面波励振体103の励振周波数との関係に基づいて、被加熱物102の加熱処理動作が実行される。
以下に、上述した高周波電力の周波数と表面波励振体103の励振周波数との大小関係により、表面波励振体103の表面からの距離と電界強度との関係について、図3Aおよび図3Bを参照しながら、図4Aから図4Cを用いて、説明する。
図4Aから図4Cは、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpと、表面波励振体103の励振周波数fcとの関係による、表面波励振体103の表面近傍に形成される高周波電力(電界)の表面集中度の変化の一例を模式的に示す。
詳細には、図4Aから図4Cは、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpと、表面波励振体103の励振周波数fcとの関係における、表面波励振体103の表面からの距離に対する電界強度の大きさの変化をグラフで示す。このとき、図4Aから図4Cの横軸は表面波励振体の表面からの距離、縦軸は電界強度の大きさを示す。なお、図中において、グラフの傾斜が大きいほど表面波励振体103の表面に電界が集中していることを意味する。
図4Aは、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpが表面波励振体103の励振周波数fcとほぼ等しい時の、表面波励振体103の表面からの距離に対する電界強度の大きさをグラフ151で示す、図4Bは、高周波電力の周波数fpが励振周波数fcよりも低い時の、電界強度の大きさをグラフ152で示す。さらに、図4Cは、高周波電力の周波数fpが励振周波数fcよりも高い時の、電界強度の大きさをグラフ153で示す。
まず、図4Aに示すように、高周波電力の周波数fpと、励振周波数fcとを、ほぼ等しい周波数に設定すると、表面波励振体103の表面からの距離に対する電界強度の大きさを示すグラフ151の傾斜が最も大きくなる。つまり、表面波励振体103の表面近傍に電界が強く集中する、図3Aに近似した状態となる。これにより、被加熱物102の表面が集中的に加熱される。そのため、上記周波数fpと励振周波数fcとの関係は、被加熱物102の表面に焦げ目を付ける場合に適している。
また、図4Bに示すように、高周波電力の周波数fpを励振周波数fcよりも低い周波数に設定すると、グラフ152の傾斜が、図4Aのグラフ151の傾斜に比べて、緩やかになる。つまり、表面波励振体103の表面での電界の集中度が下がり、表面波励振体103の表面から高周波電力が届く距離が遠くなる。そのため、表面波励振体103の表面近傍の電界強度は比較的大きいが、表面波励振体103の表面から遠ざかっても急激な電界強度の低下は無い。つまり、表面波励振体103の表面から少し離れた所まで高周波電力が届く。そのため、上記周波数fpと励振周波数fcとの関係は、被加熱物102を焦げない程度に強く加熱する場合に適している。
また、図4Cに示すように、高周波電力の周波数fpを励振周波数fcより高い周波数に設定すると、グラフ153の傾斜は殆どなくなり、フラットな電界強度分布になる。つまり、電界は表面波励振体103の表面近傍みに集中せずに、全体に広がって分布する。これは、表面波励振体103に供給される高周波電力が、表面波励振体103を表面波で伝播することなく、空間へ放射されている状態を意味する。そのため、上記周波数fpと励振周波数fcとの関係は、被加熱物102全体を比較的万遍なく加熱する場合に適している。
上述したように、本実施の形態の高周波加熱装置100は、ユーザが所望する加熱状態に対応する表面波励振体103の表面近傍の高周波電力の表面集中度に応じて、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpと、表面波励振体103の励振周波数fcとの大小関係を設定する。これにより、表面波励振体103を表面波で伝播する高周波電力の伝播状態を変化させることができる。そして、表面波励振体103の表面近傍の電界強度分布が変化する。その結果、ユーザが所望する加熱状態で被加熱物102を加熱処理できる。
つまり、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpを、表面波励振体103の励振周波数fcに等しい、もしくは低くなるように、周波数fpと励振周波数fcの関係を設定する。この場合、表面波励振体103に供給される高周波電力は、表面波励振体103を表面波で伝播する。すなわち、高周波電力は、「表面波モード」による動作で、伝播する。このとき、表面波励振体103の励振周波数fcに対する高周波電力の周波数fpの低さ加減(差分)を調整すれば、表面波励振体103を表面波で伝播する高周波電力の表面集中度を調整できる。これにより、ユーザが所望する被加熱物の厚み方向に対する加熱状態に応じて、被加熱物102を、最適に加熱処理できる。
一方、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpを、表面波励振体103の励振周波数fcよりも高くなるように、周波数fpと励振周波数fcの関係を設定する。この場合、表面波励振体103に供給される高周波電力は、表面波励振体103を表面波で伝播せずに空間へ放射される。すなわち、高周波電力は、「放射モード」による動作で放射される。そのため、被加熱物102の全体を比較的万遍なく加熱できる。
なお、上記実施の形態では、高周波加熱装置100の高周波電力発生部120を、固定の周波数fpで高周波電力を発生させる構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、設定される周波数の高周波電力を発生するように、周波数可変の高周波発信器で、高周波電力発生部120を構成してもよい。
周波数可変の高周波発振器は、前述した半導体発振回路を構成する共振回路の共振周波数を決める素子に電圧可変素子(例えば、バラクターダイオードなど)を用いることで実現できる。周波数可変の高周波発振器は、一般的に、VCO(Voltage Controlled Oscillator)と呼ばれる。なお、VCOの技術は公知であるので、詳細な説明は省略する。この場合、高周波発振器に制御部を設け、VCOに、周波数に対応する電圧情報を供給する。これにより、高周波発振器の周波数を変更できる。
また、周波数可変の高周波発振器は、基準信号発生器と位相比較器を備えたPLL(Phase Locked Loop)発振器で構成してもよい。なお、PLL発振器の技術は公知であるので、詳細な説明は省略する。この場合、PLL発振器に制御部を設け、位相比較器に、周波数に対応する情報信号を供給する。これにより、PLL発振器の周波数を変更できる。
これにより、1つの高周波電力発生部で複数の周波数の高周波電力を発生することができる。そのため、上述した、表面波励振体103へ供給する高周波電力の周波数fpと、表面波励振体103の励振周波数fcとの大小関係を、簡単で、自在に設定できる。すなわち、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpと、表面波励振体103の励振周波数fcとの大小関係を、自在に変化させることができる。これにより、簡単な構成で、ユーザが所望するように、被加熱物102の厚み方向に対する加熱状態を変化させて、被加熱物102を加熱処理できる。
また、本実施の形態の高周波加熱装置100は、表面波励振体103を、励振周波数を可変できる、励振周波数可変の表面波励振体で構成してもよい。
具体的には、表面波励振体を、上述したスタブ型表面波励振体で形成する場合、金属平板上に一定間隔で並べられた金属平板と金属平板の間に、機械的な制御で誘電体を挿入する。これにより、表面波励振体の励振周波数を変化させることができる。
この場合、機械的な制御ではなく、電気的な制御で誘電体の誘電率を変えて、表面波励振体の励振周波数を変化させてもよい。これにより、表面波励振体の励振周波数を、比較的大きく変化させることができる。そのため、被加熱物の厚み方向における加熱状態を、大きく変化させることができる。これにより、ユーザが所望する、加熱状態の範囲を拡大して、多彩に被加熱物を加熱処理できる。
なお、上記実施の形態では、高周波加熱装置の用途に関しては、特に言及しなかったが、例えば、以下に説明する一般的な調理用の電子レンジと同様の基本構成としてもよい。
すなわち、電子レンジは、少なくとも加熱室と、高周波電力発生部と、導波管と、加熱部を構成する表面波励振体と、ドアと、ドアチョーク溝などで構成される。加熱室は、略直方体状(直方体状を含む)で形成され、内部に加熱する被加熱物が載置される。高周波電力発生部は、マグネトロンなどで構成され、加熱室内に高周波電力を供給する。高周波電力発生部は、筐体下部や筐体側部に設けられる。導波管は、高周波電力発生部で発生させるマイクロ波を加熱室内に供給する。表面波励振体は、加熱室の下部や背部あるいは上部に設けられ、高周波電力を伝播させて、被加熱物を加熱する。ドアは、加熱室を開閉するために、筐体前面に設置される。ドアチョーク溝は、ドアの周囲に設けられ、マイクロ波などの電磁波漏れを防止する。
以上、本発明に係る高周波加熱装置について、実施の形態に基づき説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を各実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
以上で説明したように、本発明の高周波加熱装置は、高周波電力を発生させる高周波電力発生部と、高周波電力を表面波で伝播して被加熱物を加熱する表面波励振体と、高周波電力を表面波励振体に供給する高周波電力供給部と、被加熱物を設置する設置台を備える。高周波電力発生部は、所望される表面波励振体近傍の高周波電力の表面集中度に応じて、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数と表面波励振体の励振周波数との大小関係を設定して、被加熱物を加熱処理する。
この構成によれば、被加熱物の厚み方向において、ユーザが所望する加熱状態に応じて、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数と、表面波励振体の励振周波数との大小関係を設定する。これにより、被加熱物の厚み方向において、所望の加熱状態で被加熱物を加熱処理できる。
また、本発明の高周波加熱装置は、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数を、表面波励振体の励振周波数に等しい、または表面波励振体の励振周波数よりも低く設定してもよい。
この構成によれば、表面波励振体に供給された高周波電力は、表面波励振体の表面近傍を表面波で伝播する、「表面波モード」の動作となる。これにより、被加熱物の表面波励振体に近い側を集中して加熱できる。
また、本発明の高周波加熱装置は、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数を、表面波励振体の励振周波数よりも高く設定してもよい。
この構成によれば、表面波励振体に供給された高周波電力は、表面波励振体の表面近傍を表面波で伝播せず、空間に放射される「放射モード」の動作となる。これにより、被加熱物全体を万遍なく加熱できる。
また、本発明の高周波加熱装置は、高周波電力発生部を、設定された周波数の高周波電力を発生する、周波数可変の高周波発振器で構成してもよい。
この構成によれば、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数を可変にできる。これにより、表面波励振体の励振周波数に対する、高周波電力の周波数を任意に設定できる。その結果、表面波励振体で形成される電界強度分布を任意に調整できる。そのため、被加熱物の厚み方向において、様々な加熱状態で被加熱物を加熱処理できる。
また、本発明の高周波加熱装置は、表面波励振体を、励振周波数を可変できる、励振周波数可変の表面波励振体で構成してもよい。
この構成によれば、表面波励振体に供給される高周波電力の周波数に対して、表面波励振体の励振周波数を可変できる。これにより、被加熱物の厚み方向において、様々な加熱状態で被加熱物を加熱処理できる。
本発明は、被加熱物の厚み方向において、所望の加熱状態で加熱処理が要望される、マイクロ波加熱機などの調理家電などに有用である。
100 高周波加熱装置
101 設置台
102 被加熱物
103 表面波励振体
110 高周波電力供給部
120 高周波電力発生部
130 方形導波管
131 テーパ形状の方形導波管
141,142 電界強度分布
本発明は、周期構造体を用いた表面波励振体を備える高周波加熱装置に関する。
従来、周期構造体を用いた表面波励振体に高周波電力を給電して、食品などの被加熱物に加熱処理を施す高周波加熱装置に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の高周波加熱装置は、交叉指型テープ線路(表面波線路)の終端部のインピーダンスを時間的に変化させるインピーダンス可変部を備える。インピーダンス可変部は、定在波分布を時間的に変化させて、強いエネルギの放射を行なう部分を移動させる。これにより、食品全体を効率良く加熱する。
つまり、上記高周波加熱装置は、交叉指型テープ線路(表面波線路)の終端部のインピーダンスの変化により、交叉指型テープ線路(表面波線路)の定在波分布を変化させて、終端部のインピーダンスを時間的に変化させる。これにより、定在波分布を時間的に変化させて、食品全体を加熱している。
しかしながら、従来の高周波加熱装置は、被加熱物の厚み方向に対する高周波電力の放射分布を、変化させることができない。
特開昭61−240589号公報
本発明は、被加熱物への高周波電力の放射分布を変化させて、被加熱部の加熱状態を変えることができる高周波加熱装置を提供する。
つまり、本発明の高周波加熱装置は、高周波電力を発生させる高周波電力発生部と、高周波電力を表面波で伝播して被加熱物を加熱する表面波励振体と、高周波電力を表面波励振体に供給する高周波電力供給部と、被加熱物を設置する設置台を備える。高周波電力発生部は、所望される表面波励振体近傍の高周波電力の表面集中度に応じて、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数と表面波励振体の励振周波数との大小関係を設定して、被加熱物を加熱処理する。
この構成によれば、被加熱物の厚み方向において、所望される加熱状態に応じて、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数と、表面波励振体の励振周波数との大小関係を設定する。これにより、被加熱物の厚み方向において、所望の加熱状態で被加熱物を加熱処理できる。
図1は、本実施の形態の高周波加熱装置の基本構成を示すブロック図である。 図2は、同高周波加熱装置の高周波電力供給部の構成を示すブロック図である。 図3Aは、同高周波加熱装置の表面波励振体による電界の表面集中度が高い場合における、被加熱物の加熱動作の一例を示す図である。 図3Bは、同高周波加熱装置の表面波励振体による電界の表面集中度が低い場合における、被加熱物の加熱動作の一例を示す図である。 図4Aは、同高周波加熱装置の高周波電力の周波数と表面波励振体の励振周波数とが等しい場合における、表面波励振体からの距離に対する電界の表面集中度の変化の一例を示すグラフである。 図4Bは、同高周波加熱装置の高周波電力の周波数が表面波励振体の励振周波数より低い場合における、表面波励振体からの距離に対する電界の表面集中度の変化の一例を示すグラフである。 図4Cは、同高周波加熱装置の高周波電力の周波数が表面波励振体の励振周波数より高い場合における、表面波励振体からの距離に対する電界の表面集中度の変化の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
以下、本実施の形態に係る高周波加熱装置100について、図1を用いて説明する。
図1は、本実施の形態の高周波加熱装置100の基本構成を示すブロック図である。
図1に示すように、高周波加熱装置100は、表面波励振体103と、高周波電力供給部110と、高周波電力発生部120と、被加熱物102を載置する設置台101などを備える。高周波加熱装置100は、設置台101に設置された被加熱物102を加熱処理する。
このとき、高周波加熱装置100は、高周波電力発生部120で発生される高周波電力の周波数、および表面波励振体103の有する励振周波数は、互いに予め意図された周波数の関係となるように設定される。意図された周波数の関係は、被加熱物102に所望の加熱状態で加熱処理されるように設定される。
なお、図1に示す高周波加熱装置100は、それぞれ1つの表面波励振体と高周波電力供給部と高周波電力発生部を有する構成を例に図示しているが、これに限られない。表面波励振体、高周波電力供給部および高周波電力発生部の数は、上記の数に限定されない。
そして、高周波加熱装置100は、以下のように動作する。
まず、高周波電力発生部120は、高周波電力を発生させる。発生された高周波電力は、高周波電力供給部110を介して、表面波励振体103へ供給される。供給された高周波電力は、表面波励振体103の近傍を表面波で伝播、もしくは放射される。これにより、設置台101に載置された被加熱物102が加熱される。
以上のように、本実施の形態の高周波加熱装置100は構成され、動作する。
上記高周波電力発生部120は、被加熱物102の加熱処理に適した周波数(例えば、マイクロ波)とパワーの高周波電力を出力する高周波発信器で構成される。
具体的には、高周波発信器は、例えばマグネトロンとインバータ電源回路や、固体発振器と電力増幅器などで構成される。
マグネトロンは、電波の一種である強力なノンコヒーレントのマイクロ波を発生する発振用真空管の一種で、レーダーや電子レンジなどの数百ワット〜数キロワットの高出力用途に多く使われる。マグネトロンの駆動には、数キロボルトの高電圧が必要となる。そのため、マグネトロンの駆動電源として、一般的に、インバータ電源回路が用いられる。インバータ電源回路は、整流機能を有するコンバータ回路と、昇圧(もしくは降圧)機能と出力周波数変換機能を有するインバータ回路で構成される。なお、インバータ電源回路は、照明装置やモータ制御に広く用いられる技術である。
一方、固体発振器は、トランジスタと、コンデンサ、インダクタ、抵抗器などの高周波用電子部品を有する帰還回路を備える半導体発振回路で構成される。なお、固体発振器は、通信機器などの小電力出力用途の発振器に広く用いられる技術である。
固体発振器は、近年、50ワット程度の高周波電力を出力する発振器もあるが、一般的には数十ミリワット〜数百ミリワット程度の高周波電力を出力する発振器である。そのため、数百ワットの出力パワーが必要な加熱処理の用途には使用できない。そこで、通常、固体発振器は、出力された高周波電力を増幅するトランジスタなどで構成される電力増幅器とともに使用される。
高周波電力供給部110は、高周波電力発生部120で発生された高周波電力を、表面波励振体103に給電する電力接続部に相当する。なお、高周波電力供給部110の構成については、後述する。
表面波励振体103は、金属板で周期的にインピーダンス素子を配列した金属周期構造体や、誘電体板などで構成される。金属周期構造体の場合、例えばスタブ型表面波励振体や、インターデジタル型表面波励振体が用いられる。スタブ型表面波励振体は、図1に示すような金属平板上に、複数の金属平板を一定間隔で、被加熱物に向けて立てる方向に並べて形成される。インターデジタル型表面波励振体は、金属平板を交叉指状に打ち抜いて形成される。誘電体板は、アルミナ板やベークライト板が用いられる。
このとき、表面波励振体103の励振周波数は、使用する材料や物理的な構造寸法などにより決まる。例えば、スタブ型表面波励振体の場合、金属平板上に並べられた複数の金属平板の高さ寸法や、金属平板の間隔寸法などを変化させることにより、表面波励振体103の励振周波数を変化させることができる。通常、表面波励振体103の励振周波数は、金属平板の高さ寸法を低くするほど高くなり、金属平板の間隔寸法を小さくするほど高くなる。そのため、金属平板の高さや間隔の調整により、所望の励振周波数を有する表面波励振体103を形成できる。
また、表面波励振体103は、表面近傍に、高周波電力供給部110を介して高周波電力発生部120から供給される高周波電力を集中させて、表面波で伝播させる。さらに、表面波励振体103は、高周波電力を、例えば高周波加熱装置100内の空間に放射させることもできる。これにより、表面波励振体103の近傍の設置台101に載置された被加熱物102は、表面波励振体103の表面近傍を表面波で伝播、もしくは表面波励振体103から放射される高周波電力によって、加熱される。
つぎに、本実施の形態の高周波電力供給部110の構成について、図2を用いて説明する。
図2は、高周波電力供給部110の構成の一例を示すブロック図である。
高周波電力供給部110は、図2に示すように、高周波電力発生部120で発生される高周波電力を、方形導波管130を介して、高周波電力供給部110へ導くように配置される。
方形導波管130は、主にマイクロ波などの電磁波の伝送に用いられる中空導波管で構成される。中空導波管は、一般的な導波管で、断面形状が方形(例えば、長方形)である金属製の管で形成される。電磁波は、方形導波管130の形状や寸法、波長もしくは周波数に応じた電磁界を形成しながら、方形導波管130の中を伝播する。
そして、高周波電力発生部120から伝播された高周波電力は、方形導波管130およびテーパ形状の方形導波管131を経由して、表面波励振体103に供給される。テーパ形状の方形導波管131は、伝播するマイクロ波の接合部での反射を抑制して、損失を小さくする。
つまり、高周波電力供給部110は、図2の破線で示すように、方形導波管130の一部と、テーパ形状の方形導波管131と、表面波励振体103の一部とで構成される。
これにより、高周波電力発生部120で発生される高周波電力は、方形導波管130を介して、高周波電力供給部110へ導かれ、テーパ形状の方形導波管131を介して、表面波励振体103へ効率よく供給される。
このとき、本実施の形態の高周波加熱装置100は、高周波電力発生部120で発生される高周波電力の周波数と、表面波励振体103の有する励振周波数を、互いに予め意図された周波数の関係となるように設定される。これにより、後述するように、被加熱物102が所望の加熱状態で加熱処理される。
以上のように、本実施の形態の高周波加熱装置100は構成され、被加熱物102などが加熱処理される。
つぎに、上述の高周波加熱装置100の、被加熱物102を加熱処理する動作について、図3Aおよび図3Bを用いて、説明する。
図3Aおよび図3Bは、設置台101に被加熱物102を設置した状態において、供給される高周波電力による表面波励振体103の表面付近の電界強度分布で、被加熱物102を加熱する動作の一例を模式的に示す。
つまり、図3Aは、高周波電力の表面集中度が高くなるように、高周波電力発生部120で発生される高周波電力の周波数と表面波励振体103の励振周波数を設定した場合における、表面波励振体103の表面近傍に形成される電界強度分布141を示す。
図3Bは、高周波電力の表面集中度が低くなるように、高周波電力の周波数と励振周波数を設定した場合における、表面波励振体103の表面近傍に形成される電界強度分布142を示す。
なお、図3Aおよび図3Bは、電界強度分布141および142の電界の強度を、色の濃淡で表している。この場合、色が濃いほど電界が強いことを示す。
図3Aの場合、高周波電力の周波数と表面波励振体103の励振周波数との関係を、表面波励振体103の近傍で高周波電力の表面集中度が高くなるように設定している。そのため、表面波励振体103の表面近傍の電界強度が強くなる。これにより、被加熱物102は、表面波励振体103に近い側の面および近い側の内部が集中的に強く加熱される。そして、表面波励振体103から遠のくにつれて、急激に電界強度は弱くなる。そのため、被加熱物102の加熱の度合いも弱くなる。
一方、図3Bの場合、高周波電力の周波数と表面波励振体103の励振周波数との関係を、表面波励振体103の近傍で高周波電力の表面集中度が低くなるように設定している。この場合、表面波励振体103の表面近傍の電界強度は弱くなるが、表面波励振体103から離れても電界強度の低下が小さい。そのため、被加熱物102は、表面波励振体103に接する側の面が集中的に強く加熱されることは無い。つまり、被加熱物102は、全体が比較的万遍なく加熱される。
以上のように、高周波加熱装置100は、高周波電力の周波数と表面波励振体103の励振周波数との関係に基づいて、被加熱物102の加熱処理動作が実行される。
以下に、上述した高周波電力の周波数と表面波励振体103の励振周波数との大小関係により、表面波励振体103の表面からの距離と電界強度との関係について、図3Aおよび図3Bを参照しながら、図4Aから図4Cを用いて、説明する。
図4Aから図4Cは、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpと、表面波励振体103の励振周波数fcとの関係による、表面波励振体103の表面近傍に形成される高周波電力(電界)の表面集中度の変化の一例を模式的に示す。
詳細には、図4Aから図4Cは、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpと、表面波励振体103の励振周波数fcとの関係における、表面波励振体103の表面からの距離に対する電界強度の大きさの変化をグラフで示す。このとき、図4Aから図4Cの横軸は表面波励振体の表面からの距離、縦軸は電界強度の大きさを示す。なお、図中において、グラフの傾斜が大きいほど表面波励振体103の表面に電界が集中していることを意味する。
図4Aは、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpが表面波励振体103の励振周波数fcとほぼ等しい時の、表面波励振体103の表面からの距離に対する電界強度の大きさをグラフ151で示す。図4Bは、高周波電力の周波数fpが励振周波数fcよりも低い時の、電界強度の大きさをグラフ152で示す。さらに、図4Cは、高周波電力の周波数fpが励振周波数fcよりも高い時の、電界強度の大きさをグラフ153で示す。
まず、図4Aに示すように、高周波電力の周波数fpと、励振周波数fcとを、ほぼ等しい周波数に設定すると、表面波励振体103の表面からの距離に対する電界強度の大きさを示すグラフ151の傾斜が最も大きくなる。つまり、表面波励振体103の表面近傍に電界が強く集中する、図3Aに近似した状態となる。これにより、被加熱物102の表面が集中的に加熱される。そのため、上記周波数fpと励振周波数fcとの関係は、被加熱物102の表面に焦げ目を付ける場合に適している。
また、図4Bに示すように、高周波電力の周波数fpを励振周波数fcよりも低い周波数に設定すると、グラフ152の傾斜が、図4Aのグラフ151の傾斜に比べて、緩やかになる。つまり、表面波励振体103の表面での電界の集中度が下がり、表面波励振体103の表面から高周波電力が届く距離が遠くなる。そのため、表面波励振体103の表面近傍の電界強度は比較的大きいが、表面波励振体103の表面から遠ざかっても急激な電界強度の低下は無い。つまり、表面波励振体103の表面から少し離れた所まで高周波電力が届く。そのため、上記周波数fpと励振周波数fcとの関係は、被加熱物102を焦げない程度に強く加熱する場合に適している。
また、図4Cに示すように、高周波電力の周波数fpを励振周波数fcより高い周波数に設定すると、グラフ153の傾斜は殆どなくなり、フラットな電界強度分布になる。つまり、電界は表面波励振体103の表面近傍に集中せずに、全体に広がって分布する。これは、表面波励振体103に供給される高周波電力が、表面波励振体103を表面波で伝播することなく、空間へ放射されている状態を意味する。そのため、上記周波数fpと励振周波数fcとの関係は、被加熱物102全体を比較的万遍なく加熱する場合に適している。
上述したように、本実施の形態の高周波加熱装置100は、ユーザが所望する加熱状態に対応する表面波励振体103の表面近傍の高周波電力の表面集中度に応じて、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpと、表面波励振体103の励振周波数fcとの大小関係を設定する。これにより、表面波励振体103を表面波で伝播する高周波電力の伝播状態を変化させることができる。そして、表面波励振体103の表面近傍の電界強度分布が変化する。その結果、ユーザが所望する加熱状態で被加熱物102を加熱処理できる。
つまり、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpを、表面波励振体103の励振周波数fcに等しい、もしくは低くなるように、周波数fpと励振周波数fcの関係を設定する。この場合、表面波励振体103に供給される高周波電力は、表面波励振体103を表面波で伝播する。すなわち、高周波電力は、「表面波モード」による動作で、伝播する。このとき、表面波励振体103の励振周波数fcに対する高周波電力の周波数fpの低さ加減(差分)を調整すれば、表面波励振体103を表面波で伝播する高周波電力の表面集中度を調整できる。これにより、ユーザが所望する被加熱物の厚み方向に対する加熱状態に応じて、被加熱物102を、最適に加熱処理できる。
一方、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpを、表面波励振体103の励振周波数fcよりも高くなるように、周波数fpと励振周波数fcの関係を設定する。この場合、表面波励振体103に供給される高周波電力は、表面波励振体103を表面波で伝播せずに空間へ放射される。すなわち、高周波電力は、「放射モード」による動作で放射される。そのため、被加熱物102の全体を比較的万遍なく加熱できる。
なお、上記実施の形態では、高周波加熱装置100の高周波電力発生部120を、固定の周波数fpで高周波電力を発生させる構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、設定される周波数の高周波電力を発生するように、周波数可変の高周波発信器で、高周波電力発生部120を構成してもよい。
周波数可変の高周波発振器は、前述した半導体発振回路を構成する共振回路の共振周波数を決める素子に電圧可変素子(例えば、バラクターダイオードなど)を用いることで実現できる。周波数可変の高周波発振器は、一般的に、VCO(Voltage Controlled Oscillator)と呼ばれる。なお、VCOの技術は公知であるので、詳細な説明は省略する。この場合、高周波発振器に制御部を設け、VCOに、周波数に対応する電圧情報を供給する。これにより、高周波発振器の周波数を変更できる。
また、周波数可変の高周波発振器は、基準信号発生器と位相比較器を備えたPLL(Phase Locked Loop)発振器で構成してもよい。なお、PLL発振器の技術は公知であるので、詳細な説明は省略する。この場合、PLL発振器に制御部を設け、位相比較器に、周波数に対応する情報信号を供給する。これにより、PLL発振器の周波数を変更できる。
これにより、1つの高周波電力発生部で複数の周波数の高周波電力を発生することができる。そのため、上述した、表面波励振体103へ供給する高周波電力の周波数fpと、表面波励振体103の励振周波数fcとの大小関係を、簡単で、自在に設定できる。すなわち、表面波励振体103に供給する高周波電力の周波数fpと、表面波励振体103の励振周波数fcとの大小関係を、自在に変化させることができる。これにより、簡単な構成で、ユーザが所望するように、被加熱物102の厚み方向に対する加熱状態を変化させて、被加熱物102を加熱処理できる。
また、本実施の形態の高周波加熱装置100は、表面波励振体103を、励振周波数を可変できる、励振周波数可変の表面波励振体で構成してもよい。
具体的には、表面波励振体を、上述したスタブ型表面波励振体で形成する場合、金属平板上に一定間隔で並べられた金属平板と金属平板の間に、機械的な制御で誘電体を挿入する。これにより、表面波励振体の励振周波数を変化させることができる。
この場合、機械的な制御ではなく、電気的な制御で誘電体の誘電率を変えて、表面波励振体の励振周波数を変化させてもよい。これにより、表面波励振体の励振周波数を、比較的大きく変化させることができる。そのため、被加熱物の厚み方向における加熱状態を、大きく変化させることができる。これにより、ユーザが所望する、加熱状態の範囲を拡大して、多彩に被加熱物を加熱処理できる。
なお、上記実施の形態では、高周波加熱装置の用途に関しては、特に言及しなかったが、例えば、以下に説明する一般的な調理用の電子レンジと同様の基本構成としてもよい。
すなわち、電子レンジは、少なくとも加熱室と、高周波電力発生部と、導波管と、加熱部を構成する表面波励振体と、ドアと、ドアチョーク溝などで構成される。加熱室は、略直方体状(直方体状を含む)で形成され、内部に加熱する被加熱物が載置される。高周波電力発生部は、マグネトロンなどで構成され、加熱室内に高周波電力を供給する。高周波電力発生部は、筐体下部や筐体側部に設けられる。導波管は、高周波電力発生部で発生させるマイクロ波を加熱室内に供給する。表面波励振体は、加熱室の下部や背部あるいは上部に設けられ、高周波電力を伝播させて、被加熱物を加熱する。ドアは、加熱室を開閉するために、筐体前面に設置される。ドアチョーク溝は、ドアの周囲に設けられ、マイクロ波などの電磁波漏れを防止する。
以上、本発明に係る高周波加熱装置について、実施の形態に基づき説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を各実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
以上で説明したように、本発明の高周波加熱装置は、高周波電力を発生させる高周波電力発生部と、高周波電力を表面波で伝播して被加熱物を加熱する表面波励振体と、高周波電力を表面波励振体に供給する高周波電力供給部と、被加熱物を設置する設置台を備える。高周波電力発生部は、所望される表面波励振体近傍の高周波電力の表面集中度に応じて、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数と表面波励振体の励振周波数との大小関係を設定して、被加熱物を加熱処理する。
この構成によれば、被加熱物の厚み方向において、ユーザが所望する加熱状態に応じて、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数と、表面波励振体の励振周波数との大小関係を設定する。これにより、被加熱物の厚み方向において、所望の加熱状態で被加熱物を加熱処理できる。
また、本発明の高周波加熱装置は、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数を、表面波励振体の励振周波数に等しい、または表面波励振体の励振周波数よりも低く設定してもよい。
この構成によれば、表面波励振体に供給された高周波電力は、表面波励振体の表面近傍を表面波で伝播する、「表面波モード」の動作となる。これにより、被加熱物の表面波励振体に近い側を集中して加熱できる。
また、本発明の高周波加熱装置は、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数を、表面波励振体の励振周波数よりも高く設定してもよい。
この構成によれば、表面波励振体に供給された高周波電力は、表面波励振体の表面近傍を表面波で伝播せず、空間に放射される「放射モード」の動作となる。これにより、被加熱物全体を万遍なく加熱できる。
また、本発明の高周波加熱装置は、高周波電力発生部を、設定された周波数の高周波電力を発生する、周波数可変の高周波発振器で構成してもよい。
この構成によれば、表面波励振体に供給する高周波電力の周波数を可変にできる。これにより、表面波励振体の励振周波数に対する、高周波電力の周波数を任意に設定できる。その結果、表面波励振体で形成される電界強度分布を任意に調整できる。そのため、被加熱物の厚み方向において、様々な加熱状態で被加熱物を加熱処理できる。
また、本発明の高周波加熱装置は、表面波励振体を、励振周波数を可変できる、励振周波数可変の表面波励振体で構成してもよい。
この構成によれば、表面波励振体に供給される高周波電力の周波数に対して、表面波励振体の励振周波数を可変できる。これにより、被加熱物の厚み方向において、様々な加熱状態で被加熱物を加熱処理できる。
本発明は、被加熱物の厚み方向において、所望の加熱状態で加熱処理が要望される、マイクロ波加熱機などの調理家電などに有用である。
100 高周波加熱装置
101 設置台
102 被加熱物
103 表面波励振体
110 高周波電力供給部
120 高周波電力発生部
130 方形導波管
131 テーパ形状の方形導波管
141,142 電界強度分布

Claims (5)

  1. 高周波電力を発生させる高周波電力発生部と、
    前記高周波電力を表面波で伝播して前記被加熱物を加熱する表面波励振体と、
    前記高周波電力を前記表面波励振体に供給する高周波電力供給部と、
    前記被加熱物を設置する設置台と、を備え、
    前記高周波電力発生部は、所望される前記表面波励振体近傍の前記高周波電力の表面集中度に応じて、前記表面波励振体に供給する前記高周波電力の周波数と前記表面波励振体の励振周波数との大小関係を設定して、前記被加熱物を加熱処理する、高周波加熱装置。
  2. 前記表面波励振体に供給する高周波電力の周波数は、前記表面波励振体の励振周波数に等しい、または前記表面波励振体の励振周波数よりも低い、請求項1に記載の高周波加熱装置。
  3. 前記表面波励振体に供給する高周波電力の周波数は、前記表面波励振体の励振周波数よりも高い、請求項1に記載の高周波加熱装置。
  4. 前記高周波電力発生部は、設定された周波数の高周波電力を発生する、周波数可変の高周波発振器で構成される、請求項1に記載の高周波加熱装置。
  5. 前記表面波励振体は、励振周波数を可変できる、励振周波数可変の表面波励振体で構成される、請求項1に記載の高周波加熱装置。
JP2018525054A 2016-06-30 2017-06-16 高周波加熱装置 Active JP6956326B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016129566 2016-06-30
JP2016129566 2016-06-30
PCT/JP2017/022304 WO2018003546A1 (ja) 2016-06-30 2017-06-16 高周波加熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018003546A1 true JPWO2018003546A1 (ja) 2019-04-25
JP6956326B2 JP6956326B2 (ja) 2021-11-02

Family

ID=60785337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018525054A Active JP6956326B2 (ja) 2016-06-30 2017-06-16 高周波加熱装置

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP3481149B1 (ja)
JP (1) JP6956326B2 (ja)
CN (1) CN109315029B (ja)
WO (1) WO2018003546A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3780909B1 (en) * 2018-04-06 2022-05-04 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. High-frequency heating device
JP2022162186A (ja) * 2021-04-12 2022-10-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 高周波加熱装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61240589A (ja) 1985-04-18 1986-10-25 松下電器産業株式会社 高周波加熱装置
JPH06260276A (ja) * 1993-03-04 1994-09-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波加熱装置
JPH1167442A (ja) * 1997-08-22 1999-03-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波加熱装置
JP3690094B2 (ja) * 1997-12-03 2005-08-31 松下電器産業株式会社 高周波加熱装置
JP2003294241A (ja) * 2002-04-01 2003-10-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱調理器
JP4976591B2 (ja) * 2009-06-01 2012-07-18 パナソニック株式会社 高周波加熱装置および高周波加熱方法
JP4995350B2 (ja) * 2009-09-29 2012-08-08 パナソニック株式会社 高周波加熱装置および高周波加熱方法
EP2512206A4 (en) * 2009-12-09 2013-11-13 Panasonic Corp HIGH FREQUENCY HEATING DEVICE AND HIGH FREQUENCY HEATING PROCESS
JP2015162272A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 パナソニック株式会社 マイクロ波処理装置
JP6248697B2 (ja) * 2014-02-26 2017-12-20 パナソニック株式会社 マイクロ波処理装置
JP2015220189A (ja) * 2014-05-21 2015-12-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 高周波加熱装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN109315029B (zh) 2021-12-07
EP3481149A4 (en) 2019-07-17
EP3481149A1 (en) 2019-05-08
JP6956326B2 (ja) 2021-11-02
WO2018003546A1 (ja) 2018-01-04
CN109315029A (zh) 2019-02-05
EP3481149B1 (en) 2023-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101709473B1 (ko) 마이크로웨이브를 이용한 조리기기
JP2014049276A (ja) マイクロ波処理装置
JP6956326B2 (ja) 高周波加熱装置
WO2017022711A1 (ja) 電磁波加熱装置
JP6807522B2 (ja) 高周波加熱装置
JP7230802B2 (ja) マイクロ波処理装置
CN109315028B (zh) 高频加热装置
JP7178556B2 (ja) 高周波加熱装置
KR101762163B1 (ko) 조리기기
KR101759160B1 (ko) 조리기기 및 그 동작방법
US10470258B2 (en) High frequency heating device
CN111034357B (zh) 高频加热装置
JP6807523B2 (ja) 高周波加熱装置
JP6861332B2 (ja) 高周波加熱装置
JP2010140839A (ja) マイクロ波処理装置
KR101762161B1 (ko) 조리기기
KR101762164B1 (ko) 조리기기
KR101748606B1 (ko) 마이크로웨이브를 이용한 조리기기
KR20160025091A (ko) 화합물 반도체 증폭기를 이용한 전자레인지
KR101620447B1 (ko) 마이크로웨이브를 이용한 조리기기
KR101762160B1 (ko) 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 및 그 동작방법
JPWO2018225870A1 (ja) 加熱装置及び高周波加熱調理器
KR20100136837A (ko) 마이크로웨이브를 이용한 조리기기
KR20120019278A (ko) 마이크로웨이브를 이용한 조리기기
KR20110129720A (ko) 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 및 그 동작방법

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181022

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20190124

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210402

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210602

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210817

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210830