JPWO2017163992A1 - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
偏心追随性の向上を図った密封装置を提供する。密封領域側(H)に設けられた環状の装着溝110を介して径方向外側の外周リップ120と、装着溝110を介して径方向内側の内周リップ130とを有する樹脂製のパッキン100と、装着溝110内に装着され、外周リップ120を径方向外側に押圧する外周押圧部210と、内周リップ130を径方向内側に押圧する内周押圧部220とを有するバネ部材200と、を備え、内周リップ130の外周面には、装着溝110の溝底に隣接するように外周面側環状溝11が形成されていることを特徴とする。
Description
本発明は、軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する密封装置に関する。
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)は、相対的に移動する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止するパッキンの材料として用いられている。このPTFEは、高温高圧下において用いることができ、耐薬品性に優れ、かつ摺動性に優れた長所を有している。一方、PTFEは、特に高温環境下で用いられる場合に、塑性変形(へたり)が生じ易いという短所を有している。パッキンにおけるシールリップにへたりが生じてしまうと、シール性が低下してしまう。
そこで、パッキンに形成された環状の装着溝内に金属製のバネ部材を装着することで、シールリップが軸の外周面やハウジングの軸孔内周面に対して密着した状態を維持させる技術が知られている(特許文献1,2参照)。このような従来例に係る密封装置について、図8を参照して説明する。図8は従来例に係る密封構造を示す模式的断面図である。密封装置500は、相対的に移動する軸300とハウジング400との間の環状隙間を封止するために用いられる。そして、この密封装置500は、ハウジング400の内周に設けられた環状溝410に装着される。また、密封装置500は断面がU字形状のUパッキン510と、金属製のバネ部材520とから構成される。このように、金属製のバネ部材520を設けることによって、Uパッキン510の材料として、PTFEを用いた場合に、Uパッキン510にへたりが生じてしまっても、密封性を維持させることができる。
しかしながら、ハウジングに対して軸が偏心する用途に用いられる場合には、一般的に、ゴム製のパッキンに比べて、PTFE製のパッキンは追随性が劣り、漏れが生じやすいことが知られている。この対策として、上記の金属製のバネ部材による荷重を高めることも考えられる。しかしながら、この場合には、パッキンと軸との摩擦抵抗が大きくなってしまう欠点がある。また、パッキンのリップ全体の肉厚を薄くすることで、リップを変形し易くする対策も考えられる。しかしながら、リップ全体の肉厚を薄くし過ぎると、リップが異常に変形してしまうおそれがある。また、経時的な摺動摩耗によりリップの肉厚が薄くなることは避けられないため、寿命が短くなってしまう欠点もある。従って、リップ全体の肉厚を薄くするには限度がある。
本発明の目的は、偏心追随性の向上を図った密封装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
本発明の密封装置は、
軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する密封装置において、
密封対象流体が密封されている密封領域側に設けられた環状の装着溝を介して径方向外側の外周リップと、前記装着溝を介して径方向内側の内周リップとを有する樹脂製のパッキンと、
前記装着溝内に装着され、前記外周リップを径方向外側に押圧する外周押圧部と、前記内周リップを径方向内側に押圧する内周押圧部とを有するバネ部材と、を備え、
前記内周リップの外周面には、前記装着溝の溝底に隣接するように外周面側環状溝が形成されていることを特徴とする。
軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する密封装置において、
密封対象流体が密封されている密封領域側に設けられた環状の装着溝を介して径方向外側の外周リップと、前記装着溝を介して径方向内側の内周リップとを有する樹脂製のパッキンと、
前記装着溝内に装着され、前記外周リップを径方向外側に押圧する外周押圧部と、前記内周リップを径方向内側に押圧する内周押圧部とを有するバネ部材と、を備え、
前記内周リップの外周面には、前記装着溝の溝底に隣接するように外周面側環状溝が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、樹脂製のパッキンにおける装着溝内にバネ部材が装着されるため、パッキンにおける外周リップ及び内周リップに塑性変形(へたり)が生じてしまっても密封性が維持される。そして、内周リップの外周面には、装着溝の溝底に隣接するように外周面側環状溝が形成されているため、内周リップは外周面側環状溝を起点として変形し易い。従って、ハウジングに対して軸が偏心しても、内周リップが軸に追随し易いため偏心追随性に優れる。
前記外周面側環状溝は、前記パッキンの中心軸線を含む面で切断した断面形状が円弧状の湾曲面により形成されているとよい。
これにより、内周リップが変形した際に、外周面側環状溝の一部に応力が集中してしまうことを抑制することができる。
前記内周リップの内周面には、軸線方向において前記外周面側環状溝よりも前記密封領域側にずれた位置に内周面側環状溝が形成されているとよい。
これにより、より一層、内周リップが変形し易くなるため、偏心追随性を更に向上させることができる。
前記内周面側環状溝は、前記パッキンの中心軸線を含む面で切断した断面形状が円弧状の湾曲面により形成されているとよい。
これにより、内周リップが変形した際に、内周面側環状溝の一部に応力が集中してしまうことを抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、偏心追随性の向上を図ることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
図1〜図5を参照して、本発明の実施例1に係る密封装置について説明する。図1は本発明の実施例1に係る密封装置の模式的断面図である。図1においては、密封装置の中心軸線を含む面で切断した断面図を示している。図2は本発明の実施例1に係る密封構造を示す模式的断面図である。図2においても、密封装置の中心軸線を含む面で切断した断面図を示している。図3は本発明の実施例1に係るバネ部材の折り曲げ加工前の状態を示す平面図である。図4は本発明の実施例1に係るバネ部材の平面図である。図5は本発明の実施例1に係るバネ部材の断面図である。なお、図5は図4中のAA断面図である。
図1〜図5を参照して、本発明の実施例1に係る密封装置について説明する。図1は本発明の実施例1に係る密封装置の模式的断面図である。図1においては、密封装置の中心軸線を含む面で切断した断面図を示している。図2は本発明の実施例1に係る密封構造を示す模式的断面図である。図2においても、密封装置の中心軸線を含む面で切断した断面図を示している。図3は本発明の実施例1に係るバネ部材の折り曲げ加工前の状態を示す平面図である。図4は本発明の実施例1に係るバネ部材の平面図である。図5は本発明の実施例1に係るバネ部材の断面図である。なお、図5は図4中のAA断面図である。
本実施例に係る密封装置は、軸とハウジングとの間の環状隙間を封止するために用いられる。なお、本実施例に係る密封装置は、軸とハウジングが相対的に移動する機構において、好適に用いることができる。また、軸がハウジングに対して、相対的に往復移動する場合、相対的に回転する場合、相対的に揺動する場合、これらのいずれかの組み合わせの場合のいずれの場合にも、本実施例に係る密封装置は適用され得る。更に、本実施例に係る密封装置は、ハウジングに対して軸が偏心する環境下においても、好適に用いることができる。
<密封装置の構成>
本実施例に係る密封装置10の構成について説明する。本実施例に係る密封装置10は、樹脂製のパッキン100と、金属製のバネ部材200とから構成される。パッキン100の材料としては、炭素繊維,ガラス繊維,ブロンズ粉末などの充填剤入りのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を好適に用いることができる。バネ部材200の材料としては、ステンレス鋼を好適に用いることができる。
本実施例に係る密封装置10の構成について説明する。本実施例に係る密封装置10は、樹脂製のパッキン100と、金属製のバネ部材200とから構成される。パッキン100の材料としては、炭素繊維,ガラス繊維,ブロンズ粉末などの充填剤入りのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を好適に用いることができる。バネ部材200の材料としては、ステンレス鋼を好適に用いることができる。
密封装置10は、上記の通り、軸300とハウジング400との間の環状隙間を封止するために用いられる。例えば、ハウジング400の軸孔の内周面に形成された環状溝410に装着されて、軸300の外周面とハウジング400の軸孔内周面との間の環状隙間を封止する(図2参照)。なお、図1,2においては、図中右側が、密封対象流体が密封されている領域側(以下、密封領域側(H)と称する)である。そして、図1,2中左側が、密封対象流体が密封されている領域とは反対側(以下、反密封領域側(L)と称する)である。密封対象流体による流体圧力によって、密封領域側(H)が高圧となり、反密封領域側(L)は密封領域側(H)に比べて低圧となる。また、本実施例においては、パッキン100は環状溝410内に装着されることでハウジング400に対して固定されており、軸300がハウジング400に対して相対的に移動すると、パッキン100と軸300との間で摺動する。
本実施例に係るパッキン100は、回転対称形状である。そして、パッキン100は、密封領域側(H)に設けられた環状の装着溝110を介して径方向外側の外周リップ120と、装着溝110を介して径方向内側の内周リップ130とを有している。本実施例に係るパッキン100においては、バネ部材200の抜け落ちを抑制するために、内周リップ130側に、径方向外側に向かって突出した環状の突起131が設けられている。また、本実施例に係る外周リップ120と内周リップ130は、最大の肉厚が0.7mm以下となるように設定されると好適である。
そして、本実施例に係るパッキン100における内周リップ130の外周面には、外周面側環状溝111が形成されている。この外周面側環状溝111は、装着溝110の溝底に隣接するよう形成されている。この外周面側環状溝111は、パッキン100の中心軸線を含む面で切断した断面形状が円弧状の湾曲面(いわゆるR面)により形成されている。ここで、この湾曲面の曲率半径は0.3mm以上となるように設定されると好適である。これにより、内周リップ130が変形した際に、外周面側環状溝111の一部に応力が集中してしまうことを効果的に抑制することができる。
バネ部材200は、パッキン100における装着溝110内に装着される。このバネ部材200は、装着溝110の溝底側から径方向外側かつ密封領域側(H)に伸びて外周リップ120を径方向外側に押圧する外周押圧部210を備えている。また、バネ部材200は、装着溝の110の溝底側から径方向内側かつ密封領域側(H)に伸びて内周リップ130を径方向内側に押圧する内周押圧部220を備えている。
図3〜図5を参照して、このバネ部材200の構成及び製法について説明する。まず、金属板に切削加工が施されることにより、周方向に蛇行するように伸びる中間製品200aが製作される(図3参照)。この中間製品200aの径方向の中心を通る仮想円Sを谷として、仮想円Sよりも内側の部分と外側の部分がそれぞれ図3中紙面手前方向に折り曲げられるように折り曲げ加工が施される。これにより、バネ部材200を得ることができる。なお、図4は折り曲げ加工により得られたバネ部材200の平面図を示し、図5は図4中のAA断面(ただし、一部については省略している)を示している。
<本実施例に係る密封装置の優れた点>
本実施例に係る密封装置10によれば、樹脂製のパッキン100における装着溝110内に金属製のバネ部材200が装着されている。そのため、パッキン100における外周リップ120及び内周リップ130に塑性変形(へたり)が生じてしまっても密封性が維持される。そして、内周リップ130の外周面には、装着溝110の溝底に隣接するように外周面側環状溝111が形成されているため、内周リップ130は外周面側環状溝111を起点として変形し易い。従って、ハウジング400に対して軸300が偏心しても、内周リップ130が軸に追随し易いため偏心追随性に優れる。従って、ハウジング400に対して軸300が偏心した場合でも、密封性を維持することができる。なお、バネ部材200による押圧力に対する内周リップ130の変形のし易さは、内周リップ130の付け根の部分の剛性の影響力が大きい。従って、装着溝110の溝底に隣接するように外周面側環状溝111が形成されていることで、バネ部材200による押圧力の効果を十分に発揮させることができる。つまり、内周リップ130を軸300に対して、十分追随させることができる。
本実施例に係る密封装置10によれば、樹脂製のパッキン100における装着溝110内に金属製のバネ部材200が装着されている。そのため、パッキン100における外周リップ120及び内周リップ130に塑性変形(へたり)が生じてしまっても密封性が維持される。そして、内周リップ130の外周面には、装着溝110の溝底に隣接するように外周面側環状溝111が形成されているため、内周リップ130は外周面側環状溝111を起点として変形し易い。従って、ハウジング400に対して軸300が偏心しても、内周リップ130が軸に追随し易いため偏心追随性に優れる。従って、ハウジング400に対して軸300が偏心した場合でも、密封性を維持することができる。なお、バネ部材200による押圧力に対する内周リップ130の変形のし易さは、内周リップ130の付け根の部分の剛性の影響力が大きい。従って、装着溝110の溝底に隣接するように外周面側環状溝111が形成されていることで、バネ部材200による押圧力の効果を十分に発揮させることができる。つまり、内周リップ130を軸300に対して、十分追随させることができる。
また、外周面側環状溝111は、パッキン100の中心軸線を含む面で切断した断面形状が円弧状の湾曲面により形成されている。従って、内周リップ130が変形した際に、外周面側環状溝111の一部に応力が集中してしまうことを抑制することができる。これにより、内周リップ130が破損してしまうことを抑制することができる。なお、PTFE製のパッキン100の場合、通常、切削加工により形状が作られる。そのため、先端が湾曲面(R面)形状の加工刃具を用いることで、外周面側環状溝111を容易に製作可能である。
(実施例2)
図6及び図7には、本発明の実施例2が示されている。本実施例においては、上記実施例1で示したパッキンの内周リップの内周面側に内周面側環状溝を更に形成した構成を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。図6は本発明の実施例2に係る密封装置の模式的断面図である。図6においては、密封装置の中心軸線を含む面で切断した断面図を示している。図7は本発明の実施例2に係るパッキンの一部拡大断面図であり、パッキンにおける内周リップの根元付近を拡大した断面図である。
図6及び図7には、本発明の実施例2が示されている。本実施例においては、上記実施例1で示したパッキンの内周リップの内周面側に内周面側環状溝を更に形成した構成を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。図6は本発明の実施例2に係る密封装置の模式的断面図である。図6においては、密封装置の中心軸線を含む面で切断した断面図を示している。図7は本発明の実施例2に係るパッキンの一部拡大断面図であり、パッキンにおける内周リップの根元付近を拡大した断面図である。
本実施例に係る密封装置10aの適用例、及び密封装置10aを用いた密封構造については、上記実施例1の場合と同様であるので、その説明は省略する。
本実施例に係る密封装置10aも、上記実施例1の場合と同様に、樹脂製のパッキン100aと、金属製のバネ部材200とから構成される。バネ部材200の構成については、上記実施例1と同一であるので、その説明は省略する。なお、パッキン100a及びバネ部材200の材料については、上記実施例1で説明した通りである。
本実施例に係るパッキン100aも、回転対称形状である。そして、パッキン100aは、密封領域側(H)に設けられた環状の装着溝110を介して径方向外側の外周リップ120と、装着溝110を介して径方向内側の内周リップ130aとを有している。本実施例に係るパッキン100aにおいては、バネ部材200の抜け落ちを抑制するために、内周リップ130a側に、径方向外側に向かって突出した環状の突起131が設けられている。また、本実施例に係る外周リップ120と内周リップ130aは、最大の肉厚が0.7mm以下となるように設定されると好適である。
そして、本実施例に係るパッキン100aにおける内周リップ130aの外周面には、外周面側環状溝111が形成されている。この外周面側環状溝111は、装着溝110の溝底に隣接するよう形成されている。この外周面側環状溝111は、パッキン100の中心軸線を含む面で切断した断面形状が円弧状の湾曲面(いわゆるR面)により形成されている。ここで、この湾曲面の曲率半径R1は0.3mm以上となるように設定されると好適である。これにより、内周リップ130aが変形した際に、外周面側環状溝111の一部に応力が集中してしまうことを効果的に抑制することができる。
また、本実施例に係るパッキン100aにおける内周リップ130aの内周面には、軸線方向(パッキン100aにおける中心軸線方向)において外周面側環状溝111よりも密封領域側(H)にずれた位置に内周面側環状溝132が形成されている。この内周面側環状溝132は、パッキン100aの中心軸線を含む面で切断した断面形状が円弧状の湾曲面(R面)により形成されている。ここで、この湾曲面の曲率半径R2は0.3mm以上となるように設定されると好適である。これにより、内周リップ130aが変形した際に、内周面側環状溝132の一部に応力が集中してしまうことを効果的に抑制することができる。
なお、外周面側環状溝111と内周面側環状溝132との間の最小距離T(図7参照)は、0.3mm以上にすると好適である。また、図7に示す断面において、最小距離Tとなる直線と、パッキン100aにおける中心軸線に対して垂直な直線とのなす角度(β)は、内周リップ130aの内周面における上記中心軸線に対する角度(α)と同一となるように設計されている。
以上のように構成される本実施例に係る密封装置10aにおいても、上記実施例1の場合と同様の効果を得ることができる。なお、本実施例の場合には、内周リップ130aの内周面にも内周面側環状溝132が形成されているので、より一層、内周リップ130aが変形し易くなる。そのため、偏心追随性を更に向上させることができる。
また、内周面側環状溝132は、パッキン100aの中心軸線を含む面で切断した断面形状が円弧状の湾曲面により形成されている。従って、内周リップ130aが変形した際に、内周面側環状溝132の一部に応力が集中してしまうことを抑制することができる。これにより、内周リップ130aが破損してしまうことを抑制することができる。なお、内周面側環状溝132を容易に製作可能であることは、外周面側環状溝111の場合と同様であることは言うまでもない。
(その他)
上記実施例1,2においては、内周リップにバネ部材の抜け落ちを抑制するための環状の突起を設ける場合を示したが、外周リップにバネ部材の抜け落ちを抑制するための環状の突起を設けてもよい。
上記実施例1,2においては、内周リップにバネ部材の抜け落ちを抑制するための環状の突起を設ける場合を示したが、外周リップにバネ部材の抜け落ちを抑制するための環状の突起を設けてもよい。
10,10a 密封装置
100,100a パッキン
110 装着溝
111 外周面側環状溝
120 外周リップ
130,130a 内周リップ
131 突起
132 内周面側環状溝
200 バネ部材
200a 中間製品
210 外周押圧部
220 内周押圧部
300 軸
400 ハウジング
410 環状溝
100,100a パッキン
110 装着溝
111 外周面側環状溝
120 外周リップ
130,130a 内周リップ
131 突起
132 内周面側環状溝
200 バネ部材
200a 中間製品
210 外周押圧部
220 内周押圧部
300 軸
400 ハウジング
410 環状溝
Claims (4)
- 軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する密封装置において、
密封対象流体が密封されている密封領域側に設けられた環状の装着溝を介して径方向外側の外周リップと、前記装着溝を介して径方向内側の内周リップとを有する樹脂製のパッキンと、
前記装着溝内に装着され、前記外周リップを径方向外側に押圧する外周押圧部と、前記内周リップを径方向内側に押圧する内周押圧部とを有するバネ部材と、を備え、
前記内周リップの外周面には、前記装着溝の溝底に隣接するように外周面側環状溝が形成されていることを特徴とする密封装置。 - 前記外周面側環状溝は、前記パッキンの中心軸線を含む面で切断した断面形状が円弧状の湾曲面により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
- 前記内周リップの内周面には、軸線方向において前記外周面側環状溝よりも前記密封領域側にずれた位置に内周面側環状溝が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の密封装置。
- 前記内周面側環状溝は、前記パッキンの中心軸線を含む面で切断した断面形状が円弧状の湾曲面により形成されていることを特徴とする請求項3に記載の密封装置。
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