JPWO2017150416A1 - 劣化判定方法及び蓄電システム - Google Patents

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Abstract

リチウムイオン電池の経時劣化の有無を簡易に判定するために、リチウムイオン電池を定電流充電させた後、所定電圧で定電圧充電させ、定電圧充電時における充電電流を測定する充放電制御手段と、充放電制御手段で測定された定電圧充電時における充電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、該充電電流に周期的な変動がある場合、リチウムイオン電池が劣化していると判定する演算手段とを有する蓄電システムとする。

Description

本発明はリチウムイオン電池の劣化判定方法及び該劣化判定方法を実行するための蓄電システムに関する。
近年、リチウムイオン電池は、電気自動車(EV:Electric Vehicle)、携帯機器、蓄電システム等、広範に用いられている。リチウムイオン電池が搭載されるEV、携帯機器、蓄電システム等は、人の生活に密着した機器であるため、高い安全性が求められる。そのため、リチウムイオン電池を安全に使用するための保護回路や機構が検討されると共に、リチウムイオン電池の異常発生を事前に検出したり、劣化の有無を判定したりする様々な診断技術が検討されている。
リチウムイオン電池の劣化有無を判定する方法としては、例えば特許文献1〜4に記載された技術がある。
特許文献1には、リチウムイオン電池の容量や内部抵抗に代表される内部情報を精度よく検出することで、劣化の有無を判定する手法が記載されている。特許文献1に記載された技術では、定電流−定電圧充電方式において、定電流充電時における電池電圧の増加量が正常な電池と比べて少ない場合に、被充電電池で内部短絡が発生していると判定している。
特許文献2には、リチウムイオン電池の製造時に混入した導電性異物により内部短絡が発生する不良電池を短時間で選別するための手法が記載されている。特許文献2に記載された技術では、検査時に充電したリチウムイオン電池を45℃以上の温度環境下で所定時間放置し、導電性異物からの導電性結晶の成長を促進させることで、不良電池を短時間で選別できることを示している。
特許文献3には、内部短絡が発生しても電池電圧が急激に低下しない非水系電解質電池の内部短絡を検知するための方法が記載されている。特許文献3に記載された技術では、定電流充電中における電池電圧の増加量が、充電量に基づいて予測される電池電圧の増加量よりも少ない場合、あるいは定電圧充電中における充電電流の減少速度が、電池電圧に基づいて予測される充電電流の減少速度よりも遅い場合に、被充電電池で内部短絡が発生していると判定している。
特許文献4には、リチウムイオン電池の定電圧充電時において、内部短絡の要因となるリチウムのデンドライト(樹状結晶)の析出有無を、充電電流が下降から上昇に転じる極小点の有無を検出することで判定することが記載されている。
特開2003−059544号公報 特開2005−158643号公報 特開2009−032506号公報 特開2012−003863号公報
上述した特許文献1、3及び4に記載された技術によれば、観察対象のリチウムイオン電池の経時劣化の有無を判定できる。
しかしながら、特許文献1及び3に記載された技術では、劣化しているか否かを判定するために、判定対象であるリチウムイオン電池と同一仕様のリチウムイオン電池の特性を予め測定し、その測定結果を含む多くのデータを備えておく必要がある。そのため、リチウムイオン電池の経時劣化の有無を簡易に判定できないという課題がある。
一方、特許文献4に記載された技術は、リチウムイオン電池の経時劣化の有無を比較的簡易に判定できるが、実際の充電電流の測定データにはノイズ等が含まれるため、極小点の有無を誤って判定する可能性がある。
特許文献2に記載された技術は、リチウムイオン電池の製造段階における初期不良を検出するには有効である。しかしながら、リチウムイオン電池の充放電を繰り返すことで発生する経時劣化の有無を判定することができない。
本発明は上述したような背景技術が有する課題を解決するためになされたものであり、リチウムイオン電池の経時劣化の有無を簡易に判定できる劣化判定方法及び蓄電システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の劣化判定方法は、情報処理装置が、充放電制御手段に、リチウムイオン電池を定電流充電させた後、第1の充電電圧で定電圧充電させ、前記充放電制御手段に、前記定電圧充電時における充電電流を測定させ、前記充放電制御手段で測定された前記定電圧充電時における充電電流の値を取得し、前記充電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、前記充電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する方法である。
または、情報処理装置が、充放電制御手段に、リチウムイオン電池を定電流放電させた後、所定電圧で定電圧放電させ、前記充放電制御手段に、前記定電圧放電時における放電電流を測定させ、前記充放電制御手段で測定された前記定電圧放電時における放電電流の値を取得し、前記放電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、前記放電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する方法である。
一方、本発明の蓄電システムは、リチウムイオン電池を定電流充電させた後、所定電圧で定電圧充電させ、前記定電圧充電時における充電電流を測定する充放電制御手段と、前記充放電制御手段で測定された前記定電圧充電時における充電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、該充電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する演算手段と、を有する。
または、リチウムイオン電池を定電流放電させた後、所定電圧で定電圧放電させ、前記定電圧放電時における放電電流を測定する充放電制御手段と、前記定電圧放電時における放電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、該放電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する演算手段と、を有する。
本発明によれば、リチウムイオン電池の経時劣化の有無を簡易に判定できる。
リチウムイオン電池の自己放電の特性例を示すグラフである。 図1に示した正常セルの定電流充電−定電圧充電時におけるセル電圧及び充電電流の特性例を示すグラフである。 図1に示した異常セル2の定電流充電−定電圧充電時におけるセル電圧及び充電電流の特性例を示すグラフである。 図1に示した異常セル1の定電流充電−定電圧充電時における充電電圧を変えたときの充電電流の特性例を示すグラフである。 図3Aに示した定電圧充電領域における充電電流の振動成分の周波数分布を示すグラフである。 図1に示した異常セル2の定電流充電−定電圧充電時における充電電圧を変えたときの充電電流の特性例を示すグラフである。 図3Cに示した定電圧充電領域における充電電流の振動成分の周波数分布を示すグラフである。 図1に示した正常セルの定電流充電−定電圧充電時における充電電圧を変えたときの充電電流の特性例を示すグラフである。 図4Aに示した定電圧充電領域における充電電流の振動成分の周波数分布を示すグラフである。 図1に示した正常セルのセル電圧及び放電電流の特性例を示すグラフである。 図1に示した異常セル1の定電流放電−定電圧放電時における放電電圧を変えたときの放電電流の特性例を示すグラフである。 図6Aに示した定電圧放電領域における放電電流を拡大した様子を示すグラフである。 図1に示した正常セルの定電流放電−定電圧放電時における放電電圧を変えたときの放電電流の特性例を示すグラフである。 図7Aに示した定電圧放電領域における放電電流を拡大した様子を示すグラフである。 本発明の蓄電システムの一構成例を示すブロック図である。 本発明の劣化判定方法の第5の実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の劣化判定方法の第6の実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の劣化判定方法の第7の実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の劣化判定方法の第8の実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。
次に本発明について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態の劣化判定方法は、リチウムイオン電池の定電流−定電圧充電方式による定電圧充電下において、充電電流の挙動から該リチウムイオン電池の劣化の有無、例えば内部短絡の予兆有無を判定するものである。
リチウムイオン電池は、充放電を繰り返すことで負極側にリチウムのデンドライト(樹枝状晶)が析出することがある。デンドライトが析出して成長することで内部短絡が発生すると、充放電が不能となり、最悪の場合は発火・破裂に至る。そのため、リチウムイオン電池では、内部短絡を、その予兆段階で検出することが重要になる。なお、本明細書において「内部短絡の予兆」と記載した場合、デンドライトが析出していても、内部短絡までには至っていない状態を指すものとする。
以下に、正常なリチウムイオン電池と、劣化したリチウムイオン電池、すなわち微小な内部短絡が疑われるリチウムイオン電池とをそれぞれ用意し、それらの定電圧充電時における充電電流の挙動を示す。
ここで、観察に用いる正常なリチウムイオン電池と、劣化したリチウムイオン電池とは、例えば図1に示す自己放電の測定データに基づいて判別した。図1は、充放電を複数回繰り返した同一仕様のリチウムイオン電池において、該リチウムイオン電池を放置した状態で、時間経過に対するセル電圧(端子間電圧)の変化を示したものである。図1に示す「正常セル」は時間経過に対するセル電圧の低下、すなわち自己放電が少ない正常なリチウムイオン電池であり、「異常セル1」及び「異常セル2」は時間経過に対する自己放電が大きい劣化したリチウムイオン電池である。図1で示すように、「異常セル1」と「異常セル2」とでは、「異常セル2」の方が時間経過に対する自己放電が大きい。そのため、「異常セル2」は「異常セル1」よりも劣化したリチウムイオン電池であると判定できる。
充電電流の観測に用いるリチウムイオン電池には、正極と負極とをセパレータを挟んで交互に積層し、ラミネートフィルムで封止したラミネート型セルを用いた。
正極には、マンガン(Mn)系材料、コバルト(Co)系材料、ニッケル(Ni)系材料または鉄(Fe)系材料等を用いることができる。また、負極には、グラファイト等のカーボン材料を用いることができる。
正極には、例えば正極集電体として厚さ20μm程度のアルミニウム箔を用い、正極活物質としてLiMn24を用いる。この正極活物質と、該正極活物質に導電性を付与するための導電付与剤であるカーボンブラックとを、結着剤を溶解した溶剤中に分散混練してペースト状にし、該ペーストをアルミニウム箔に塗布・乾燥することで正極を得る。
一方、負極には、負極集電体として厚さ10μm程度の銅箔を用い、負極活物質として非晶質炭素を用いる。この負極活物質と該負極活物質に導電性を付与するための導電付与剤であるカーボンブラックとを、結着剤を溶解した溶剤中に分散混練してペースト状にし、該ペーストを銅箔に塗布・乾燥することで負極を得る。結着剤には、例えばポリフッ化ビニリデンを用い、溶剤にはN−メチル−2−ピロリドンを用いる。
電解液は、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(体積比=3:7)に、支持電解質として1.0mol/L程度のLiPF6を溶解することで生成した。
こうして作製した負極と正極とを、例えば絶縁用のポリプロピレンやポリエチレン等から成るセパレータを挟んで交互に積層し、アルミラミネートフィルムから成る外装体内に、負極が外層となるように電解液と共に封入・封止することでラミネート型セルを形成する。なお、本実施形態の劣化判定方法は、ラミネート型セルに限定されるものではなく、円筒型等の缶型セルにも適用可能である。
このラミネート型セルの下限電圧を2.9Vとし、上限電圧を4.1Vとして、充電電流の挙動を観測するため、セル電圧2.9Vから0.1Cで定電流充電を行い、その後、3時間の定電圧(4.1V)充電を行った。なお、上記0.1Cの「C」とは、電池を定電流放電したときに1時間で放電終了となる電流値(放電レート)を示す単位であり、例えば2000mAhのセル容量の電池では、1C=2Aであり、0.1C=0.2Aとなる。
定電流による充電領域(以下、定電流充電領域と称す)と、定電圧による充電領域(以下、定電圧充電領域と称す)の充電電流の特性例を図2A及びBに示す。
図2Aは、図1に示した正常セルの定電流充電−定電圧充電時におけるセル電圧及び充電電流の特性例を示すグラフであり、図2Bは、図1に示した異常セル2の定電流充電−定電圧充電時におけるセル電圧及び充電電流の特性例を示すグラフである。図2A及びBに示すグラフの横軸は時間(秒)であり、縦軸は電圧値及び電流値である。
図2Aで示すように、「正常セル」では定電圧充電領域において充電電流が単調に減少し、時間の経過とともに0Aに漸近する。一方、図2Bで示すように、「異常セル2」では定電圧充電領域において充電電流が周期的に変動しつつ0Aに漸近する。「異常セル2」の定電圧充電領域における充電電流の測定データを情報処理装置(コンピュータ)等により取得し、フーリエ変換することで、該充電電流に少なくとも1つの周波数成分が含まれることを確認できる。
図1で示したように、自己放電は、「正常セル」でも見られる現象であり、一般的には、電池を構成する材料の微小抵抗による電力消費として説明される。
一方、同一仕様の電池であるにもかかわらず、「異常セル1」や「異常セル2」のように自己放電が大きくなる要因としては、リチウムイオン電池内の微小な内部短絡が考えられる。微小な内部短絡には、セパレータの絶縁不良や金属異物の混入等による定常的な短絡と、充電時または放電時におけるリチウム(デンドライト)の析出/溶解による動的な短絡とがある。
上記定電圧充電領域における充電電流の周期的な変動は、充電時における動的な変動であるため、リチウム(デンドライト)の析出/溶解による一時的な内部短絡が主たる要因として考えられる。
したがって、定電圧充電領域における充電電流の周期的な変動の有無を検出することで、リチウムイオン電池の劣化(内部短絡の予兆)の有無を判定できる。
なお、第1の実施の形態では、定電圧充電領域における充電電圧を上限電圧である4.1Vに設定する例を示したが、定電圧充電領域における充電電圧は、下限電圧(2.9V)から上限電圧(4.1V)の範囲内であれば、どの電圧に設定してもよい。但し、後述する第3の実施の形態で示すように、充電電流の変動振幅は、定電圧充電領域における充電電圧が高いほど大きくなる傾向があるため、充電電圧の高い方が充電電流の周期的な変動をより検出し易くなる。
また、第1の実施の形態では、定電流充電後に3時間の定電圧充電を行う例を示したが、充電電流の変動周期は、通常、数十分程度であるため、充電電流の周期性を観測するには、定電流充電後に定電圧充電を1時間以上継続することが望ましい。定電圧充電動作は、予め設定した時間(1時間、3時間等)である必要はなく、充電電流あるいは変動振幅が所定値以下になった時点で停止してもよい。例えば、定電圧充電動作は、充電電流の変動振幅がリチウムイオン電池のセル容量の0.01C以下になった時点で停止すればよい。その場合、リチウムイオン電池の劣化有無の判定に要する時間の短縮が期待できる。
さらに、定電圧充電下における充電電流の挙動は、充電電流(電極に対する電流密度)の値が小さいほど、周期的な変動が現れ易い傾向があるため、定電圧充電下における充電電流はリチウムイオン電池のセル容量に対して0.3C以下であることが望ましい。これら定電圧充電下における充電時間や充電電流に対する望ましい要件は、後述する第2の実施の形態や第3の実施の形態でも同様である。
(第2の実施の形態)
上述した第1の実施の形態では、劣化したリチウムイオン電池が定電圧充電領域において充電電流に周期的な変動が見られることを示し、該周期的な変動を検出することでリチウムイオン電池の劣化有無を判別できることを示した。
第2の実施の形態では、充電電圧の変化に対する、劣化したリチウムイオン電池の定電圧充電領域における充電電流の変動周期の変化により、リチウムイオン電池の劣化の進行程度が判別できることを示す。
第2の実施の形態では、定電圧充電領域における充電電圧を4.1V,4.0V,3.9V,3.8Vに設定した場合の充電電流の変動周期をそれぞれ観測する。
図3Aは、図1に示した異常セル1の定電流充電−定電圧充電時における充電電圧を変えたときの充電電流の特性例を示すグラフであり、図3Bは、図3Aに示した定電圧充電領域における充電電流の振動成分の周波数分布を示すグラフである。また、図3Cは、図1に示した異常セル2の定電流充電−定電圧充電時における充電電圧を変えたときの充電電流の特性例を示すグラフであり、図3Dは、図3Cに示した定電圧充電領域における充電電流の振動成分の周波数分布を示すグラフである。図4Aは、図1に示した正常セルの定電流充電−定電圧充電時における充電電圧を変えたときの充電電流の特性例を示すグラフであり、図4Bは、図4Aに示した定電圧充電領域における充電電流の振動成分の周波数分布を示すグラフである。図3A及びC、並びに図4Aに示すグラフの横軸は時間(秒)であり、縦軸は充電電流値である。また、図3B及びD、並びに図4Bに示すグラフの横軸は周波数(Hz)であり、縦軸は振幅値である。
なお、本実施形態では、定電圧充電時間を3時間に設定して充電電流の測定データを取り込みフーリエ変換しているため、図3B及びD、並びに図4Bのグラフにおいて、周波数が概ね0.0005Hz以下(周期が概ね2000秒以上)で発生しているピーク(振幅が最も大きいピーク)は考慮しないものとする。
図3B及びDで示すように、充電電圧が3.8V,3.9V及び4.0Vであるとき、「異常セル1」及び「異常セル2」では、周波数が概ね0.0007Hz(周期が概ね1400秒)付近及び周波数が概ね0.0013Hz(周期が概ね770秒)付近にピークが現れる。すなわち、「異常セル1」及び「異常セル2」には、定電圧充電領域における充電電流に周期的な変動があることが確認できる。
また、充電電圧が4.1Vのとき、「異常セル1」では、周波数が概ね0.0007Hz(周期が概ね1400秒)付近及び周波数が概ね0.001Hz(周期が概ね1000秒)付近にピークが現れる。一方、充電電圧が3.8Vのときには、周波数が概ね0.001Hz(周期が概ね1000秒)付近のピークが明確には認められない。
同様に、充電電圧が4.1Vのとき、「異常セル2」では、周波数が概ね0.0007Hz(周期が概ね1400秒)付近及び周波数が概ね0.0009Hz(周期が概ね1100秒)付近にピークが現れる。一方、充電電圧が3.8Vのときには、周波数が概ね0.0009Hz(周期が概ね1100秒)付近のピークが明確には認められない。すなわち、充電電圧を高くすると、充電電流に短い周期成分が現れることが分かる。
さらに、図3Bのグラフと図3Dのグラフとを比較すると、周波数が概ね0.001Hz〜0.0014Hz(周期が概ね700秒〜1000秒)付近では、「異常セル2」の方が「異常セル1」よりも高い周波数(短い周期)成分をより明瞭に含むことが分かる。
すなわち、定電圧充電領域における充電電圧が高いほど、劣化が進行している「異常セル2」の方が、定電圧充電領域において充電電流に短い周期成分をより明瞭に含む傾向にある。
一方、図4Aに示すように、「正常セル」では、充電電圧に依存することなく、時間の経過に伴って充電電流が比較的単調に減少する。また、図4Bを参照すると、「異常セル1」及び「異常セル2」と比べて、ピークとして認められる周波数の分布が少なく、異なる充電電圧に共通する特徴的なピークも認められない。言い換えると、充電電流の時間変化に関しては、異常セルで認められるような振動は、正常セルでは認められない。また、異常セルで認められる振動には充電電圧依存性があるが、正常セルでは、いずれの充電電圧においても異常セルで認められるような依存性は確認できない。
したがって、定電圧充電領域における充電電流の周期的な変動の有無を検出することで、リチウムイオン電池の劣化(内部短絡の予兆)の有無を判定できると共に、定電圧充電領域における充電電圧を高くしたときに充電電流の変動周期が短くなれば、該リチウムイオン電池の劣化がより進行していると判定できる。すなわち、定電圧充電領域における充電電圧を高くしたときに充電電流の変動周期が短くなるリチウムイオン電池の方が、定電圧充電領域における充電電圧を高くしたときに充電電流の変動周期が変わらないリチウムイオン電池よりも劣化が進行していると判定できる。
(第3の実施の形態)
上述した第2の実施の形態では、図3B及びDで示した充電電圧に対する充電電流の変動周期の変化に着目した。第3の実施の形態では、図3B及びDで示した充電電圧に対する充電電流の変動振幅の変化に着目する。すなわち、第3の実施の形態では、充電電圧の変化に対する、劣化したリチウムイオン電池の電圧充電領域における充電電流の振幅の変化により、リチウムイオン電池の劣化の進行程度が判別できることを示す。
なお、第3の実施の形態においても、定電圧充電時間を3時間に設定して充電電流の測定データを取り込みフーリエ変換しているため、図3B及びD、並びに図4Bのグラフで示す、周波数が概ね0.0005Hz以下(周期が概ね2000秒以上)で発生しているピークは考慮しないものとする。
第2の実施の形態で説明したように、充電電圧が3.8V,3.9V及び4.0Vであるとき、「異常セル1」及び「異常セル2」では、周波数が概ね0.0007Hz(周期が概ね1400秒)付近及び周波数が概ね0.0013Hz(周期が概ね770秒)付近にピークが現れる(図3B及びD参照)。このとき、これらのピークの周波数(周期)はほぼ同じである。
一方、充電電圧が4.1Vであるとき、図3B及びDで示すように、周波数が概ね0.00067Hz(周期が概ね1500秒)付近及び周波数が概ね0.001Hz〜0.00143Hz(周期が概ね1000秒〜700秒)付近に現れるピーク値は「異常セル2」の方が「異常セル1」よりも大きくなる。すなわち、定電圧充電領域における充電電圧が高いほど充電電流の変動振幅のピーク値が大きくなり、劣化が進行している「異常セル2」の方が、充電電圧に対する充電電流の変動振幅の変化が大きいことが分かる。
図4Aに示すように、「正常セル」では、充電電圧に依存することなく、時間の経過に伴って充電電流が比較的単調に減少する。また、図4Bを参照すると、「異常セル1」及び「異常セル2」と比べて、ピークとして認められる周波数の分布が少なく、異なる充電電圧に共通する特徴的なピークも認められない。言い換えると、充電電流の時間変化に関しては、異常セルで認められるような振動は、正常セルでは認められない。また、異常セルで認められる振動には充電電圧依存性があるが、正常セルでは、いずれの充電電圧においても異常セルで認められるような依存性は確認できない。
したがって、定電圧充電領域における充電電流の周期的な変動の有無を検出することで、リチウムイオン電池の劣化(内部短絡の予兆)の有無を判定できると共に、充電電圧を高くしたときに充電電流の変動振幅が大きくなれば、該リチウムイオン電池の劣化がより進行していると判定できる。すなわち、定電圧充電領域における充電電圧を高くしたときに充電電流の変動振幅が大きくなるリチウムイオン電池の方が、定電圧充電領域における充電電圧を高くしたときに充電電流の変動振幅が変わらないリチウムイオン電池よりも劣化が進行していると判定できる。
(第4の実施の形態)
上述した第1の実施の形態〜第3の実施の形態では、劣化したリチウムイオン電池の定電圧充電領域において充電電流に周期的な変動が見られることを示し、該周期的な変動を検出することでリチウムイオン電池の劣化有無を判定できることを示した。
第4の実施の形態では、劣化したリチウムイオン電池の放電時においても、放電電流に周期的な変動が見られることを示し、該周期的な変動を検出することでリチウムイオン電池の劣化有無を判定できることを示す。
第4の実施の形態では、例えば0.1Cで定電流放電を行った後、2.9V,3.1V,3.3Vで定電圧放電を行い、該定電圧放電時における放電電流の挙動をそれぞれ観測する。このときのセル電圧及び放電電流の特性例を図5に示す。
図5は、図1に示した正常セルのセル電圧及び放電電流の特性例を示すグラフである。
図5に示すグラフの横軸は時間(秒)であり、縦軸は電圧値及び電流値である。なお、本明細書において、「定電圧放電」と記載した場合、リチウムイオン電池を定電流放電させて所定のセル電圧に到達したとき、以降、該所定のセル電圧で維持することを指す。このとき、リチウムイオン電池からの放電は、図5で示すように直ぐに0Aになるのではなく、徐々に減少して0Aに漸近する。
次に、図1に示した「異常セル1」を例にして、定電流による放電領域(以下、定電流放電領域と称す)と、定電圧による放電領域(以下、定電圧放電領域と称す)の放電電流の特性例を図6A及びBに示す。
図6Aは、図1に示した異常セル1の定電流放電−定電圧放電時における放電電圧を変えたときの放電電流の特性例を示すグラフであり、図6Bは、図6Aに示した定電圧放電領域における放電電流を拡大した様子を示すグラフである。図7Aは、図1に示した正常セルの定電流放電−定電圧放電時における放電電圧を変えたときの放電電流の特性例を示すグラフであり、図7Bは、図7Aに示した定電圧放電領域における放電電流を拡大した様子を示すグラフである。図6A及びB、並びに図7A及びBに示すグラフの横軸は時間(秒)であり、縦軸は放電電流値である。
図6A及びBに示す例では、2.9Vの定電圧放電時における放電電流の変動が確認できない。しかしながら、定電圧放電領域における放電電圧を高くすると(3.1V,3.3V)、放電電流に変動が現れる。この放電電流の測定データを情報処理装置(コンピュータ)等により取得し、フーリエ変換すると、定電圧充電領域における充電電流と同様に、該放電電流に少なくとも1つの周期成分が含まれる。
一方、図7A及びBで示すように、正常セルでは、放電電流の変動が確認できず、定電圧放電領域における放電電圧を変えても放電電流が単調に減少する。
したがって、定電圧放電領域における放電電流の周期的な変動の有無を検出することでもリチウムイオン電池の劣化(内部短絡の予兆)の有無を判定できる。
第4の実施の形態では、劣化したリチウムイオン電池の定電圧放電時における放電電流に、第1の実施の形態で示したリチウムイオン電池の定電圧充電時における充電電流と同様に、周期的な変動が見られることを示した。ここで、劣化したリチウムイオン電池の定電圧放電時における放電電流は、第2の実施の形態及び第3の実施の形態で示した定電圧充電時における充電電流と同様に、放電電圧が高いほど変動周期が短くなり、変動振幅が大きくなる傾向がある。
そのため、定電圧放電領域における放電電流の周期的な変動の有無を検出することで、リチウムイオン電池の劣化(内部短絡の予兆)の有無を判定できると共に、定電圧放電領域における放電電圧を高くしたときに放電電流の変動周期が短くなれば、該リチウムイオン電池の劣化がより進行していると判定できる。また、定電圧放電領域における放電電圧を高くしたときに放電電流の変動振幅が大きくなれば、該リチウムイオン電池の劣化がより進行していると判定できる。
すなわち、定電圧放電領域における放電電圧を高くしたときに放電電流の変動周期が短くなるリチウムイオン電池の方が、定電圧放電領域における放電電圧を高くしたときに放電電流の変動周期が変わらないリチウムイオン電池よりも劣化が進行していると判定できる。また、定電圧放電領域における放電電圧を高くしたときに放電電流の変動振幅が大きくなるリチウムイオン電池の方が、定電圧放電領域における放電電圧を高くしたときに放電電流の変動振幅が変わらないリチウムイオン電池よりも劣化が進行していると判定できる。
なお、第4の実施の形態では、定電圧放電領域における放電電圧を2.9V,3.1V,3.3Vに設定する例を示したが、定電圧放電領域における放電電圧は、上限電圧(4.1V)を超えなければ、どの電圧に設定してもよい。但し、放電電流の変動振幅は、定電圧充電領域における充電時と同様に、定電圧放電領域における放電電圧が高いほど大きくなる傾向がある。そのため、定電圧放電領域における放電電圧が高いほど、放電電流の周期的な変動をより容易に検出できる。
また、定電圧充電下における充電時と同様に、定電圧放電下における放電電流の変動周期は、通常、数十分程度であるため、放電電流の周期性を観測するには、定電流放電後に定電圧放電を1時間以上継続することが望ましい。定電圧放電動作は、予め設定した時間(1時間、3時間等)である必要はなく、放電電流の値あるいは変動振幅が所定値以下になった時点で停止してもよい。例えば、定電圧放電動作は、放電電流の変動振幅がリチウムイオン電池のセル容量の0.01C以下になった時点で停止すればよい。その場合、リチウムイオン電池の劣化有無の判定に要する時間の短縮が期待できる。
さらに、定電圧放電下における放電電流には、その値が小さいほど、周期的な変動が現れ易い傾向があるため、定電圧放電下における放電電流はリチウムイオン電池のセル容量に対して0.3C以下であることが望ましい。これら定電圧放電下における放電時間や放電電流に対する望ましい要件は、第2の実施の形態及び第3の実施の形態で示した定電圧充電時における充電電流と同様に、放電電圧を変更して測定する場合も同様である。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態では、上述した第1の実施の形態で示したリチウムイオン電池の劣化有無を判定するための劣化判定方法、並びに該劣化判定方法を適用する蓄電システムの一例を示す。
図8は、本発明の蓄電システムの一構成例を示すブロック図である。
図8に示すように、本発明の蓄電システムは、観測対象である電池パック10の充放電動作を制御する充放電制御部21と、本発明の劣化判定方法を実現するための処理を実行する演算部22と、電池パック10を電力系統と連系可能に接続するためのPCS(Power Conversion System)23とを有する。
電池パック10は、例えば並列または直列に接続された複数のラミネート型セル11を備えた構成である。
充放電制御部21(充放電制御手段とも呼ぶ)は、演算部22の指示にしたがって電池パック10の充放電動作を制御すると共に、電池パック10の充放電電圧及び充放電電流を制御する。充放電制御部21は、例えば周知の充放電制御用のIC(Integrated Circuit)で実現できる。
PCS(Power Conversion System)23は、電力系統から供給される交流電圧を電池パック10に充電可能な直流電圧に変換するAC(Alternate Current)/DC(Direct Current)変換、並びに電池パック10から放電された直流電圧を電力系統に供給可能な交流電圧に変換するDC/AC変換を行う。
演算部22(演算手段とも呼ぶ)は、例えばプログラムにしたがって処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、プログラムやデータを保存する記憶装置、各種の論理回路、並びに充放電制御部21及びPCS23と情報を送受信するための通信手段を備えた情報処理装置(コンピュータ)で実現できる。
図9は、本発明の劣化判定方法の第5の実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。
図9は、第1の実施の形態で示した劣化判定方法の処理手順の一例を示している。
図9に示すように、充放電制御部21は、演算部22の指示にしたがって観測対象である電池パック10に定電流充電を行い、その後、1時間以上の定電圧充電を行う。このとき、充放電制御部21は充電電流A1を測定する(ステップS1)。演算部22は、例えば観測対象である電池パック10の充放電回数が予め設定された所定数に到達した場合、あるいは蓄電システムの管理者の指示等にしたがって、劣化判定のための処理を開始すればよい。
演算部22は、充放電制御部21で測定された定電圧充電時における充電電流A1の値(データ)を所定のサンプリング周期で取り込み、該充電電流A1のデータをフーリエ変換し、該充電電流A1に周期的な変動成分が含まれるか否かを判定する(ステップS2)。演算部22は、例えばフーリエ変換後の充電電流A1に予め設定したしきい値以上の振幅を有する周波数成分がある場合に、周期的な変動成分が含まれると判定すればよい。
定電圧充電時における充電電流A1に周期的な変動成分が無い場合、演算部22は、観測対象の電池パック10が劣化していないと判定し、例えば不図示の表示部等にその旨を表示させることで蓄電システムの管理者に通知して(ステップS3)処理を終了する。この場合、蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10を継続して運用すればよい。
一方、定電圧充電時における充電電流A1に周期的な変動成分が有る場合、演算部22は、観測対象の電池パック10は劣化していると判定し、例えば不図示の表示部等にアラームを表示させることで蓄電システムの管理者に該電池パック10の劣化を通知して(ステップS4)処理を終了する。
蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10が、複数の電池パック10が並列に接続された蓄電装置の一部である場合、例えば劣化していると判定された電池パック10を該蓄電装置から切り離せばよい。
また、蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10が、複数の電池パック10が直列に接続された蓄電装置の一部である場合、例えば該蓄電装置の運用を停止し、必要に応じて劣化していると判定された電池パック10を正常な電池パック10に交換すればよい。
第5の実施の形態によれば、定電圧充電時における充電電流A1の値(データ)をフーリエ変換し、該充電電流A1に周期的な変動成分が含まれるか否かによりリチウムイオン電池の劣化有無を判定するため、該リチウムイオン電池の経時劣化の有無を比較的簡易に判定できる。
なお、電池パック10の判定結果は、表示部等に表示させるだけでなく、蓄電システムの管理者へ通知可能であれば、どのような手段を用いてもよい。例えば、電池パック10の判定結果は、有線または無線手段によって蓄電システムと接続されたネットワークを介して蓄電システムの管理者が有する情報処理装置(コンピュータ)等へ通知してもよい。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態では、上述した第2の実施の形態で示したリチウムイオン電池の劣化有無を判定するための劣化判定方法の一例を示す。蓄電システムの構成は、図8に示した第5の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
図10は、本発明の劣化判定方法の第6の実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、充放電制御部21は、演算部22の指示にしたがって観測対象である電池パック10に定電流充電を行い、その後、1時間以上の定電圧充電を行う。このとき、充放電制御部21は充電電流A1を測定する(ステップS11)。演算部22は、例えば観測対象である電池パック10の充放電回数が予め設定された所定数に到達した場合、あるいは蓄電システムの管理者の指示等にしたがって、劣化判定のための処理を開始すればよい。なお、ステップS11で実行する定電圧充電のための充電電圧(第1の充電電圧)は、観測対象の上限電圧よりも低い電圧とする。
演算部22は、充放電制御部21で測定された定電圧充電時における充電電流A1の値(データ)を所定のサンプリング周期で取り込み、該充電電流A1のデータをフーリエ変換し、該充電電流A1に周期的な変動成分が含まれるか否かを判定する(ステップS12)。演算部22は、例えばフーリエ変換後の充電電流A1に予め設定したしきい値以上の振幅を有する周波数成分がある場合に、周期的な変動成分が含まれると判定すればよい。
定電圧充電時における充電電流A1に周期的な変動成分が無い場合、演算部22は、観測対象の電池パック10が劣化していないと判定し、例えば不図示の表示部等にその旨を表示させることで蓄電システムの管理者に通知して(ステップS13)処理を終了する。この場合、蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10の運用を継続すればよい。
一方、定電圧充電時における充電電流A1に周期的な変動成分が有る場合、演算部22は、観測対象の電池パック10の放電が終了した後、再度、電池パック10に定電流充電を行い、その後、1時間以上の定電圧充電を行う(ステップS14)。なお、ステップS14で実行する定電圧充電のための充電電圧(第2の充電電圧)は、観測対象の上限電圧以下の電圧であり、ステップS11で実行した定電圧充電のための充電電圧(第1の充電電圧)よりも高い値とする。
演算部22は、充放電制御部21で測定された定電圧充電時における充電電流A1の値(データ)を所定のサンプリング周期で取り込み、該充電電流A1のデータをフーリエ変換し、該充電電流A1の変動周期がステップS12で測定した充電電流A1の変動周期よりも短いか否かを判定する(ステップS15)。
充電電流A1の変動周期に変化が無い場合、演算部22は、例えばステップS11の処理に戻ってステップS11からの処理を繰り返す。
充電電圧を高くすることで充電電流A1の変動周期が短くなった場合、演算部22は、観測対象の電池パック10の劣化が大きく進行していると判定し、例えば不図示の表示部等にアラームを表示させることで蓄電システムの管理者に該電池パック10の劣化を通知して(ステップS16)処理を終了する。
なお、演算部22は、ステップS12の処理で充電電流A1に周期的な変動成分が有ると判定した段階、あるいはステップS14の処理で充電電流A1の変動周期に変化が無いと判定した段階で、例えば不図示の表示部等にアラームを表示させることで蓄電システムの管理者に観測対象の電池パック10の劣化を通知してもよい。
蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10が、複数の電池パック10が並列に接続された蓄電装置の一部である場合、例えば劣化していると判定された電池パック10を該蓄電装置から切り離せばよい。
また、蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10が、複数の電池パック10が直列に接続された蓄電装置の一部である場合、例えば該蓄電装置の運用を停止し、必要に応じて劣化していると判定された電池パック10を正常な電池パック10に交換すればよい。
第6の実施の形態では、ステップS15で観測対象の電池パック10が劣化していると判定された場合、該電池パック10は劣化が大きく進行している可能性が高いため、蓄電装置からの該電池パック10の切り離し、あるいは交換を早急に行うことが望ましい。
第6の実施の形態によれば、第5の実施の形態と同様に、リチウムイオン電池の経時劣化の有無を比較的簡易に判定できると共に、該リチウムイオン電池の劣化の進行程度も判別できる。
なお、電池パック10の判定結果は、表示部等に表示させるだけでなく、蓄電システムの管理者へ通知可能であれば、どのような手段を用いてもよい。例えば、電池パック10の判定結果は、有線または無線手段によって蓄電システムと接続されたネットワークを介して蓄電システムの管理者が有する情報処理装置(コンピュータ)等へ通知してもよい。
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態では、上述した第3の実施の形態で示したリチウムイオン電池の劣化有無を判定するための劣化判定方法の一例を示す。蓄電システムの構成は、図8に示した第5の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
図11は、本発明の劣化判定方法の第7の実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。
図11に示すように、充放電制御部21は、演算部22の指示にしたがって観測対象である電池パック10に定電流充電を行い、その後、1時間以上の定電圧充電を行う。このとき、充放電制御部21は充電電流A1を測定する(ステップS21)。演算部22は、例えば観測対象である電池パック10の充放電回数が予め設定された所定数に到達した場合、あるいは蓄電システムの管理者の指示等にしたがって、劣化判定のための処理を開始すればよい。なお、ステップS21で実行する定電圧充電のための充電電圧(第1の充電電圧)は、観測対象の上限電圧よりも低い電圧とする。
演算部22は、充放電制御部21で測定された定電圧充電時における充電電流A1の値(データ)を所定のサンプリング周期で取り込み、該充電電流A1のデータをフーリエ変換し、該充電電流A1に周期的な変動成分が含まれるか否かを判定する(ステップS22)。演算部22は、例えばフーリエ変換後の充電電流A1に予め設定したしきい値以上の振幅を有する周波数成分がある場合に、周期的な変動成分が含まれると判定すればよい。
定電圧充電時における充電電流A1に周期的な変動成分が無い場合、演算部22は、観測対象の電池パック10が劣化していないと判定し、例えば不図示の表示部等にその旨を表示させることで蓄電システムの管理者に通知して(ステップS23)処理を終了する。この場合、蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10の運用を継続すればよい。
一方、定電圧充電時における充電電流A1に周期的な変動成分が有る場合、演算部22は、観測対象の電池パック10の放電が終了した後、再度、電池パック10に定電流充電を行い、その後、1時間以上の定電圧充電を行う(ステップS24)。なお、ステップS24で実行する定電圧充電のための充電電圧(第2の充電電圧)は、観測対象の上限電圧以下の電圧であり、ステップS21で実行した定電圧充電のための充電電圧(第1の充電電圧)よりも高い値とする。
演算部22は、充放電制御部21で測定された定電圧充電時における充電電流A1の値(データ)を所定のサンプリング周期で取り込み、該充電電流A1のデータをフーリエ変換し、該充電電流A1の変動振幅がステップS22で測定した充電電流A1の変動振幅よりも大きいか否かを判定する(ステップS25)。
充電電流A1の変動振幅に変化が無い場合、演算部22は、ステップS21の処理に戻ってステップS21からの処理を繰り返す。
充電電圧を高くすることで充電電流A1の変動振幅が大きくなった場合、演算部22は、観測対象の電池パック10の劣化が大きく進行していると判定し、例えば不図示の表示部等にアラームを表示させることで蓄電システムの管理者に該電池パック10の劣化を通知して(ステップS26)処理を終了する。
なお、演算部22は、ステップS22の処理で充電電流A1に周期的な変動成分が有ると判定した段階、あるいはステップS25の処理で充電電流A1の変動振幅に変化が無いと判定した段階で、例えば不図示の表示部等にアラームを表示させることで蓄電システムの管理者に観測対象の電池パック10の劣化を通知してもよい。
蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10が、複数の電池パック10が並列に接続された蓄電装置の一部である場合、例えば劣化していると判定された電池パック10を該蓄電装置から切り離せばよい。
また、蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10が、複数の電池パック10が直列に接続された蓄電装置の一部である場合、例えば該蓄電装置の運用を停止し、必要に応じて劣化していると判定された電池パック10を正常な電池パック10に交換すればよい。
第7の実施の形態では、ステップS25で観測対象の電池パック10が劣化していると判定された場合、該電池パック10は劣化が大きく進行している可能性が高いため、蓄電装置からの該電池パック10の切り離し、あるいは交換を早急に行うことが望ましい。
第7の実施の形態によれば、第5の実施の形態と同様にリチウムイオン電池の経時劣化の有無を比較的簡易に判定できると共に、第6の実施の形態と同様に該リチウムイオン電池の劣化の進行程度も判別できる。
なお、電池パック10の判定結果は、表示部等に表示させるだけでなく、蓄電システムの管理者へ通知可能であれば、どのような手段を用いてもよい。例えば、電池パック10の判定結果は、有線または無線手段によって蓄電システムと接続されたネットワークを介して蓄電システムの管理者が有する情報処理装置(コンピュータ)等へ通知してもよい。
(第8の実施の形態)
第8の実施の形態では、上述した第4の実施の形態で示したリチウムイオン電池の劣化有無を判定するための劣化判定方法の一例を示す。蓄電システムの構成は、図8に示した第5の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
図12は、本発明の劣化判定方法の第8の実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。
図12に示すように、充放電制御部21は、演算部22の指示にしたがって、観測対象である電池パック10に定電流放電を行い、その後、1時間以上の定電圧放電を行う。このとき、充放電制御部21は放電電流A1を測定する(ステップS31)。演算部22は、例えば観測対象である電池パック10の充放電回数が予め設定された所定数に到達した場合、あるいは蓄電システムの管理者の指示等にしたがって、劣化判定のための処理を開始すればよい。
演算部22は、充放電制御部21で測定された定電圧放電時における放電電流A1の値(データ)を所定のサンプリング周期で取り込み、該放電電流A1のデータをフーリエ変換し、該放電電流A1に周期的な変動成分が含まれるか否かを判定する(ステップS32)。演算部22は、例えばフーリエ変換後の放電電流A1に予め設定したしきい値以上の振幅を有する周波数成分がある場合に、周期的な変動成分が含まれると判定すればよい。
定電圧放電時における放電電流A1に周期的な変動成分が無い場合、演算部22は、観測対象の電池パック10が劣化していないと判定し、例えば不図示の表示部等にその旨を表示させることで蓄電システムの管理者に通知して(ステップS33)処理を終了する。この場合、蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10の運用を継続すればよい。
一方、定電圧放電時における放電電流A1に周期的な変動成分が有る場合、演算部22は、観測対象の電池パック10が劣化していると判定し、例えば不図示の表示部等にアラームを表示させることで蓄電システムの管理者に該電池パック10の劣化を通知して(ステップS34)処理を終了する。
蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10が、複数の電池パック10が並列に接続された蓄電装置の一部である場合、例えば劣化していると判定された電池パック10を該蓄電装置から切り離せばよい。
また、蓄電システムの管理者は、観測対象の電池パック10が、複数の電池パック10が直列に接続された蓄電装置の一部である場合、例えば該蓄電装置の運用を停止し、必要に応じて劣化していると判定された電池パック10を正常な電池パック10に交換すればよい。
第8の実施の形態によれば、定電圧放電時における放電電流A1の値(データ)をフーリエ変換し、該放電電流A1に周期的な変動成分が含まれるか否かによりリチウムイオン電池の劣化有無を判定することで、第5の実施の形態と同様に該リチウムイオン電池の経時劣化の有無を比較的簡易に判定できる。
なお、電池パック10の判定結果は、表示部等に表示させるだけでなく、蓄電システムの管理者へ通知可能であれば、どのような手段を用いてもよい。例えば、電池パック10の判定結果は、有線または無線手段によって蓄電システムと接続されたネットワークを介して蓄電システムの管理者が有する情報処理装置(コンピュータ)等へ通知してもよい。
また、本実施形態の劣化判定方法は、第6の実施の形態及び第7の実施の形態で示した劣化判定方法と同様に、定電圧放電時における放電電圧を高い値に変更して、定電流放電及び定電圧放電を繰り返す処理を実行してもよい。その場合、放電電流の変動周期が短くなったとき、または放電電流の変動振幅が大きくなったとき、監視対象の電池パック10の劣化が大きく進行していると判断できる。
以上、本発明の実施形態及び実施例について説明した。しかしながら、本発明は、上述した各実施形態や実施例に記載した内容に限定されるものではなく、その構成及び動作は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載可能であるが、以下の構成には限られない。
(付記1)
情報処理装置が、
充放電制御手段に、リチウムイオン電池を定電流充電させた後、第1の充電電圧で定電圧充電させ、
前記充放電制御手段に、前記定電圧充電時における充電電流を測定させ、
前記充放電制御手段で測定された前記定電圧充電時における充電電流の値を取得し、
前記充電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、
前記充電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する劣化判定方法。
(付記2)
前記定電圧充電による充電時間が1時間以上である付記1に記載の劣化判定方法。
(付記3)
前記定電圧充電時における充電電流が、前記リチウムイオン電池のセル容量に対して0.3C以下である付記1または2に記載の劣化判定方法。
(付記4)
前記情報処理装置が、
前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流に周期的な変動がある場合、
前記充放電制御手段に、前記リチウムイオン電池を、再度、定電流充電させた後、前記第1の充電電圧よりも高い第2の充電電圧で定電圧充電させ、
前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期に対して前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期が短いリチウムイオン電池が、前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期と前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期とが変わらないリチウムイオン電池よりも、劣化が進行していると判定する付記1から3のいずれか1に記載の劣化判定方法。
(付記5)
前記情報処理装置が、
前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流に周期的な変動がある場合、
前記充放電制御手段に、前記リチウムイオン電池を、再度、定電流充電させた後、前記第1の充電電圧よりも高い第2の充電電圧で定電圧充電させ、
前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅に対して前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅が大きいリチウムイオン電池が、前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅と前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅とが変わらないリチウムイオン電池よりも、劣化が進行していると判定する付記1から3のいずれか1に記載の劣化判定方法。
(付記6)
情報処理装置が、
充放電制御手段に、リチウムイオン電池を定電流放電させた後、所定電圧で定電圧放電させ、
前記充放電制御手段に、前記定電圧放電時における放電電流を測定させ、
前記充放電制御手段で測定された前記定電圧放電時における放電電流の値を取得し、
前記放電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、
前記放電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する劣化判定方法。
(付記7)
リチウムイオン電池を定電流充電させた後、第1の充電電圧で定電圧充電させ、前記定電圧充電時における充電電流を測定する充放電制御手段と、
前記充放電制御手段で測定された前記定電圧充電時における充電電流の値を取得し、前記充電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、前記充電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する演算手段と、
を有する蓄電システム。
(付記8)
前記定電圧充電による充電時間が1時間以上である付記7に記載の蓄電システム。
(付記9)
前記定電圧充電時における充電電流が、前記リチウムイオン電池のセル容量に対して0.3C以下である付記7または8に記載の蓄電システム。
(付記10)
前記演算手段が、
前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流に周期的な変動がある場合、
前記充放電制御手段に、前記リチウムイオン電池を、再度、定電流充電させた後、前記第1の充電電圧よりも高い第2の充電電圧で定電圧充電させ、
前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期に対して前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期が短いリチウムイオン電池が、前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期と前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期とが変わらないリチウムイオン電池よりも、劣化が進行していると判定する付記7から9のいずれか1に記載の蓄電システム。
(付記11)
前記演算手段が、
前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流に周期的な変動がある場合、
前記充放電制御手段に、前記リチウムイオン電池を、再度、定電流充電させた後、前記第1の充電電圧よりも高い第2の充電電圧で定電圧充電させ、
前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅に対して前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅が大きいリチウムイオン電池が、前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅と前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅とが変わらないリチウムイオン電池よりも、劣化が進行していると判定する付記7から9のいずれか1に記載の蓄電システム。
(付記12)
リチウムイオン電池を定電流放電させた後、所定電圧で定電圧放電させ、前記定電圧放電時における放電電流を測定する充放電制御手段と、
前記充放電制御手段で測定された前記定電圧放電時における放電電流の値を取得し、前記放電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、前記放電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する演算手段と、
を有する蓄電システム。
この出願は、2016年3月4日に出願された日本出願特願2016−41998を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
10 電池パック
11 ラミネート型セル
21 充放電制御部
22 演算部
23 PCS

Claims (12)

  1. 情報処理装置が、
    充放電制御手段に、リチウムイオン電池を定電流充電させた後、第1の充電電圧で定電圧充電させ、
    前記充放電制御手段に、前記定電圧充電時における充電電流を測定させ、
    前記充放電制御手段で測定された前記定電圧充電時における充電電流の値を取得し、
    前記充電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、
    前記充電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する劣化判定方法。
  2. 前記定電圧充電による充電時間が1時間以上である請求項1に記載の劣化判定方法。
  3. 前記定電圧充電時における充電電流が、前記リチウムイオン電池のセル容量に対して0.3C以下である請求項1または2に記載の劣化判定方法。
  4. 前記情報処理装置が、
    前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流に周期的な変動がある場合、
    前記充放電制御手段に、前記リチウムイオン電池を、再度、定電流充電させた後、前記第1の充電電圧よりも高い第2の充電電圧で定電圧充電させ、
    前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期に対して前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期が短いリチウムイオン電池が、前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期と前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期とが変わらないリチウムイオン電池よりも、劣化が進行していると判定する請求項1から3のいずれか1に記載の劣化判定方法。
  5. 前記情報処理装置が、
    前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流に周期的な変動がある場合、
    前記充放電制御手段に、前記リチウムイオン電池を、再度、定電流充電させた後、前記第1の充電電圧よりも高い第2の充電電圧で定電圧充電させ、
    前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅に対して前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅が大きいリチウムイオン電池が、前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅と前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅とが変わらないリチウムイオン電池よりも、劣化が進行していると判定する請求項1から3のいずれか1に記載の劣化判定方法。
  6. 情報処理装置が、
    充放電制御手段に、リチウムイオン電池を定電流放電させた後、所定電圧で定電圧放電させ、
    前記充放電制御手段に、前記定電圧放電時における放電電流を測定させ、
    前記充放電制御手段で測定された前記定電圧放電時における放電電流の値を取得し、
    前記放電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、
    前記放電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する劣化判定方法。
  7. リチウムイオン電池を定電流充電させた後、第1の充電電圧で定電圧充電させ、前記定電圧充電時における充電電流を測定する充放電制御手段と、
    前記充放電制御手段で測定された前記定電圧充電時における充電電流の値を取得し、前記充電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、前記充電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する演算手段と、
    を有する蓄電システム。
  8. 前記定電圧充電による充電時間が1時間以上である請求項7に記載の蓄電システム。
  9. 前記定電圧充電時における充電電流が、前記リチウムイオン電池のセル容量に対して0.3C以下である請求項7または8に記載の蓄電システム。
  10. 前記演算手段が、
    前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流に周期的な変動がある場合、
    前記充放電制御手段に、前記リチウムイオン電池を、再度、定電流充電させた後、前記第1の充電電圧よりも高い第2の充電電圧で定電圧充電させ、
    前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期に対して前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期が短いリチウムイオン電池が、前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期と前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動周期とが変わらないリチウムイオン電池よりも、劣化が進行していると判定する請求項7から9のいずれか1に記載の蓄電システム。
  11. 前記演算手段が、
    前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流に周期的な変動がある場合、
    前記充放電制御手段に、前記リチウムイオン電池を、再度、定電流充電させた後、前記第1の充電電圧よりも高い第2の充電電圧で定電圧充電させ、
    前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅に対して前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅が大きいリチウムイオン電池が、前記第1の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅と前記第2の充電電圧による前記定電圧充電時における充電電流の変動振幅とが変わらないリチウムイオン電池よりも、劣化が進行していると判定する請求項7から9のいずれか1に記載の蓄電システム。
  12. リチウムイオン電池を定電流放電させた後、所定電圧で定電圧放電させ、前記定電圧放電時における放電電流を測定する充放電制御手段と、
    前記充放電制御手段で測定された前記定電圧放電時における放電電流の値を取得し、前記放電電流に周期的な変動があるか否かを判定し、前記放電電流に周期的な変動がある場合、前記リチウムイオン電池が劣化していると判定する演算手段と、
    を有する蓄電システム。
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