JPWO2017104047A1 - 照明装置と内視鏡システム - Google Patents

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真博 西尾
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Abstract

照明装置(60)の分配ユニット(77)は、少なくとも強度領域(93)に配置され、少なくとも強度領域(93)における1次光(63)の強度を低減するために、1次光(63)の少なくとも一部の進行方向を変更する進路変更部材(79)と、進路変更部材(79)によって進行方向が変更された1次光(63)を出射面(71b)に向けて反射し、且つ、出射面(71b)とは逆方向に進行する2次光(65)を出射面(71b)に向けて反射する第1反射部材(81)とを有する。

Description

本発明は、照明装置とこの照明装置を有する内視鏡システムとに関する。
例えば特許文献1に開示されている照明装置は、励起光源から出射された後に光ファイバによって導光された1次光である励起光の一部を、光ファイバの先端に配置された出力部にて波長変換し、波長変換光である2次光を生成する。照明装置は、1次光と2次光とを混色し、照明光として出射する。
励起光源は、405nm近傍に発光ピーク波長を有する1次光を出射するレーザダイオード素子を有する。レーザダイオード素子は、GaN系の半導体素子である。光ファイバは、石英系の光ファイバである。出力部は、1次光の一部を吸収し波長変換して所定の波長域の2次光を出射する波長変換部材を有する。波長変換部材はシリコーン樹脂に含有された蛍光物質を有しており、蛍光物質はCa10(POl2:Euと、LuAl12:Ceと、(Ca,Sr)Si:Euとを使用する。蛍光物質は、シリコーン樹脂中に均一に混ぜられる。
レーザダイオード素子から出射された1次光は、励起光源に配置されるレンズを透過し、レンズによって励起光源の出射部に集光される。出射部は光ファイバに光学的に接続されており、出射部から出射された1次光は光ファイバに入射し光ファイバによって導光される。そして1次光は、光ファイバの出射端面から出力部に向かって出射される。出力部の波長変換部材は、1次光の一部を吸収して2次光を生成する。そして照明光が出射される。
照明光は白色に発光しており、照明光の平均演色評価数(Ra)が80以上であり、特に赤色の色票を示す特殊演色評価数(R9)が高い。これにより演色性の高い照明装置が提供される。
特開2005−205195号公報
ここで、光ファイバの出射端面から出力部に向かって出射される1次光の中心軸を、光軸と称する。光軸周辺とは、光軸を含むものとする。波長変換部材は、少なくとも光軸上に配置される。
励起光である1次光の指向性は強いため、1次光はレンズと出射部とによって光ファイバに高効率で入射することが可能である。しかしながら、指向性が強いため、光ファイバの出射端面から出射された1次光の広がり角度は小さい。したがって、1次光が波長変換部材を照射する際、光軸方向において光ファイバの出射端面と波長変換部材との間に透明部材が配置されても、波長変換部材における1次光の照射領域は狭い。この狭い照射領域は、光軸周辺の領域である周辺領域と、照射領域の内側且つ周辺領域の外側に配置され照射領域の外縁側の領域である外縁領域とを有する。外縁領域に比べて周辺領域では1次光の強度がより一層高まっている。また波長変換部材が2次光を生成する際に、生成によって波長変換部材に熱が発生し、熱の大部分は周辺領域から発生する。そして、波長変換部材における周辺領域では、1次光の高い強度と熱とによって劣化が加速する。また、1次光を2次光に変換する変換効率言い換えると照明光の取り出し効率は、この劣化により低下し、照明光の出力が低下する。したがって、周辺領域における1次光の強度を低減でき、照明光の取り出し効率が高く且つ照明光の出力が高い照明装置が望まれている。
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたものであり、光軸の周辺領域における1次光の強度を低減でき、照明光の取り出し効率が高く且つ照明光の出力が高い照明装置とこの照明装置を有する内視鏡システムとを提供することを目的とする。
本発明の照明装置の一態様は、光源ユニットの出射部から照明ユニットに向けて出射された1次光の一部の光学特性を前記照明ユニットの光変換部材にて変換して2次光を生成して照明光を前記照明ユニットの出射面から出射する。前記出射部から出射された前記1次光の中心軸を光軸と定義し、前記光変換部材が前記出射部から出射された前記1次光を直接照射されたと想定した際に、前記光変換部材において前記1次光を照射された照射領域を第1照射領域と定義し、前記第1照射領域において前記1次光の強度が所定値以上である領域を強度領域と定義する。前記照明装置は、前記照明ユニットに配置され、少なくとも前記強度領域における前記1次光の強度を低減し、低減された分の前記1次光の強度を前記光変換部材における前記強度領域以外の領域に分配すると共に、分配によって前記照射領域を前記第1照射領域よりも広い第2照射領域に広げる分配ユニットを具備する。前記分配ユニットは、少なくとも前記強度領域に配置され、少なくとも前記強度領域における前記1次光の強度を低減するために、前記1次光の少なくとも一部の進行方向を変更する進路変更部材と、前記進路変更部材によって進行方向が変更された前記1次光を前記出射面に向けて反射し、且つ、前記出射面とは逆方向に進行する前記2次光を前記出射面に向けて反射する第1反射部材とを具備する。
本発明の内視鏡システムの一態様は、内視鏡と、1次光を出射する出射部を有する光源ユニットと、前記内視鏡に配置される上記に記載の照明装置とを具備する。
本発明によれば、光軸の周辺領域における1次光の強度を低減でき、照明光の取り出し効率が高く且つ照明光の出力が高い照明装置とこの照明装置を有する内視鏡システムとを提供できる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る内視鏡システムの模式図である。 図2Aは、光源ユニットと照明装置との第1構成を示す図である。 図2Bは、光源ユニットと照明装置との第2構成の第1タイプを示す図である。 図2Cは、光源ユニットと照明装置との第2構成の第2タイプを示す図である。 図3Aは、図2Aに示す第1構成における照明装置の構成の一例を示す図である。 図3Bは、図3A示す照明装置の照明ユニットにおける各種の角度の関係を示す図である。 図3Cは、図2Aに示す第1構成における照明装置の構成の一例を示す図である。 図3Dは、図2Aに示す第1構成における照明装置の構成の一例を示す図である。 図4Aは、進路変更部材が配置されていない照明装置の構成の一例を示し、この構成に配置される光変換部材における第1照射領域と強度領域と第1外縁領域との位置関係を示す図である。 図4Bは、図4Aに示す光変換部材の照射領域における1次光の強度と1次光の広がり角度との関係である1次光の強度分布を示す図である。 図4Cは、図4Aに示す1次光の強度分布と図3Aに示す構成における1次光の強度分布とを示す図である。 図5Aは、第2の実施形態に係る照明装置の構成の一例を示す図である。 図5Bは、図5Aに示す照明装置の構成の第1変形例を示す図である。 図5Cは、図5Aに示す照明装置の構成の第2変形例を示す図である。 図6は、第3の実施形態に係る照明装置の構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、一部の図面では図示の明瞭化のために部材の一部の図示を省略する。また図示の明瞭化のために、例えば1次光63、2次光65及び照明光67それぞれの一部のみを図示している。
[第1の実施形態]
[構成]
図面を参照して第1の実施形態について説明する。
[内視鏡システム10]
図1に示すような内視鏡システム10は、例えば検査室または手術室等に備えられる。内視鏡システム10は、例えば患者の管腔といった管路部内を撮像する内視鏡20と、内視鏡20の図示しない撮像ユニットによって撮像された管路部内の画像を画像処理する図示しない画像処理部を有する制御装置30とを有する。内視鏡システム10は、制御装置30に接続され、画像処理部によって画像処理された画像を表示する表示装置40を有する。
本実施形態では、被挿入体に挿入される挿入装置の一例として、医療用の軟性の内視鏡20を用いて説明するが、これに限定される必要はない。挿入装置は、例えば、医療用の硬性内視鏡、工業用の軟性内視鏡または工業用の硬性内視鏡、カテーテル、処置具といったように、被挿入体の内部に挿入される挿入部21を有していればよい。本実施形態の挿入部21は、軟性であっても硬性であってもよい。被挿入体は、例えば、人に限らず、動物、またはほかの構造物であってもよい。
図1に示すように、内視鏡20は、管路部に挿入される中空の細長い挿入部21と、挿入部21の基端部に連結され、内視鏡20を操作する操作部23とを有する。内視鏡20は、操作部23の側面から延出されるユニバーサルコード25を有する。ユニバーサルコード25は、制御装置30に着脱可能な接続部25aを有する。
[光源ユニット50と照明装置60との構成]
図2Aと図2Bと図2Cとに示すように、内視鏡システム10は、光源ユニット50と、内視鏡20に配置され、内視鏡20から出射される照明光67を生成する照明装置60とをさらに有する。光源ユニット50は、照明装置60に含まれてもよい。照明光67は、撮像のために出射される。
図2Aに示す光源ユニット50と照明装置60との第1構成と、図2Bと図2Cとに示す光源ユニット50と照明装置60との第2構成とにおいて、照明装置60の構成は同一であるが、光源ユニット50の構成は異なる。
第1構成と第2構成とにおいて、照明装置60は、光源ユニット50から出射された1次光63を基に照明光67を出射する照明ユニット70を有する。具体的には、照明装置60は、光源ユニット50の後述する出射部から照明ユニット70に向けて出射された1次光63の一部の光学特性を照明ユニット70の光変換部材73にて変換して2次光65を生成する。照明装置60は、例えば1次光63と2次光65とが混色した照明光67を照明ユニット70の出射面71bから出射する。
図2Aに示す第1構成では、光源ユニット50は光源51と集光部53と導光部材55とを有し、照明ユニット70は光源ユニット50の出射部である導光部材55の出射部59に光学的に接続される。
図2Bと図2Cとに示す第2構成では、光源ユニット50は光源51を有し、照明ユニット70は、光源ユニット50の出射部である光源51に光学的に接続される。
第1構成において、例えば、光源51と集光部53とは制御装置30または操作部23に内蔵され、導光部材55は内視鏡20に内蔵され、照明ユニット70は挿入部21の先端部に内蔵される。第2構成において、光源ユニット50と照明ユニット70とは挿入部21の先端部に内蔵される。
第1構成と第2構成とにおいて、光源ユニット50の出射部から照明ユニット70に向かって出射された1次光63の中心軸を、光軸61と定義する。具体的には、第1構成では、導光部材55の出射部59から照明ユニット70に向かって出射された1次光63の中心軸を、光軸61と定義する。第2構成では、光源51から照明ユニット70に向かって出射された1次光63の中心軸を、光軸61と定義する。
図2Aに示す第1構成において、光源51から出射された1次光63は、導光部材55によって照明ユニット70に導光され、照明ユニット70を照射する。
図2Bと図2Cとに示す第2構成において、光源51から出射された1次光63は、照明ユニット70を直接照射する。第2構成は、ランプまたは発光体オードのような光源51が所望する広いビーム広がり角度を有する1次光63を出射する第1タイプ(図2B参照)と、レーザダイオードのような光源51が所望する狭いビーム広がり角度を有する1次光63を出射する第2タイプ(図2C参照)とを有する。
以下において、第1構成を基に、本実施形態を説明する。
[光源ユニット50]
図2Aに示す光源ユニット50は、特定の波長域の1次光63を出射する1以上の光源51と、光源51から出射された1次光63を導光部材55に集光する集光部53と、1次光63を導光する導光部材55とを有する。
光源51は、例えば、レーザダイオードと、発光ダイオードと、面発光半導体レーザと、ランプとのいずれかである。本実施形態では、光源51が集光部53を介して導光部材55に光結合される際に光結合効率が高く、光源51としての信頼性が高く、小型である、レーザダイオードが光源51として好ましい。なお互いに異なる波長域の1次光63を出射する複数の光源51が配置され、1次光63がファイバカプラなどの合波部によって合波されて導光部材55に入射されてよい。
集光部53は、例えば、レンズなどの光学部材である。
導光部材55は、例えば、柔軟性と可撓性とを有し、外力を受けることによって曲げられる。導光部材55は、例えば、細長く、円柱形状を有する。導光部材55は、集光部53によって集光された1次光63が入射する入射部57と、1次光63を照明ユニット70に向けて出射する出射部59とを有する。入射部57は、集光部53の焦点位置に配置される。平面状の入射部57は導光部材55の一端部に配置され、平面状の出射部59は導光部材55の他端部に配置される。導光部材55は、1次光63を入射部57から出射部59に向けて導光する。
導光部材55は、例えば、ライトガイドと、ライトパイプと、光導光路と、バンドルファイバと、光ファイバとのいずれかである。本実施形態では、導光部材55は、単線の光ファイバである。図3Aに示すように、光ファイバは、コア55aと、コア55aの外周を覆うクラッド55bとを有する。コア55aの一端部に入射部57が配置され、コア55aの他端部に出射部59が配置される。この光ファイバには、例えば、開口数Fnaが略0.22、コア55aの直径が50μmのマルチモードの単線の光ファイバが用いられる。1次光63は、開口数Fnaに応じて光軸61との間に形成される角度で、出射部59から出射される。
[照明ユニット70]
図3Aに示すように、照明ユニット70の中心軸は、光軸61上に位置していることが好ましい。
照明ユニット70は、円錐台状の透明部材71と、柱形状の光変換部材73と、分配ユニット77とを有する。分配ユニット77は、進路変更部材79と第1反射部材81とを有する。光変換部材73と進路変更部材79とは、透明部材71に埋め込まれる。透明部材71の中心軸と光変換部材73の中心軸と進路変更部材79の中心軸とは、光軸61上に配置されることが好ましい。第1反射部材81は、後述する入射面71aと出射面71bとを除いた面である、透明部材71のテーパ状の外周面に配置される。
[透明部材71]
図3Aに示すように、透明部材71は、出射部59に光学的に接続され且つ1次光63が透明部材71に入射する入射面71aと、照明光67を出射する出射面71bとを有する。入射面71aの直径は、出射面71bの直径よりも小さい。入射面71aは透明部材71の平面状の一端面であり、出射面71bは透明部材71の平面状の他端面である。入射面71aの外径は、導光部材55の外径と略同一である。なお入射面71aの外径は導光部材55の外径よりも大きくてもよく、この場合、第1反射部材81が、導光部材55に対して露出する入射面71aの露出部分に配置されることが好ましい。
透明部材71は、1次光63と2次光65とを殆ど吸収及び減衰させることを無く透過させる部材である。透明部材71は、1次光63と2次光65とに対して高い透過率を有する光学的に透明な部材である。このような部材は、例えば、シリコーン樹脂、ガラス、または石英ガラスである。
透明部材71は、光変換部材73が2次光65の生成に伴い熱を発生した際に、熱を外部に放出する。透明部材71は、熱を効率的に放出するために、熱伝導率の高い部材であることが好ましい。このような部材は、例えば、ガラス、またはガラス系の樹脂である。なお熱が発生した際に熱を外部に効率的に放出するために、導光部材55の他端部と照明ユニット70とを保持する保持部85は、高い熱伝導性を有することが好ましい。
なお透明部材71は、光軸61方向において、出射部59と光変換部材73との間に配置されればよい、
[光変換部材73]
図3Aに示すように、透明部材71に埋め込まれる光変換部材73は、光軸61方向において、出射部59(入射面71a)と出射面71bとの間に配置され、入射面71a及び出射面71bそれぞれから離れている。光変換部材73は、例えば、円柱形状である。光変換部材73は、出射部59と対向する平面上に配置され且つ少なくとも1次光63が入射する入射面73aと、入射面73aの裏側に配置される裏面73bとを有する。入射面73aには、図3Aに破線で示すように2次光65も入射する。光軸61方向において、入射面73aは入射面71aから離れ、裏面73bは出射面71bから離れている。このような位置関係によって、光変換部材73は、確実に透明部材71に埋め込まれる。入射面73aと裏面73bとを含む光変換部材73の周面は、平面である。
ここで、第1反射部材81と光軸61方向との間に形成される角度を、角度φ3(図3B参照)と定義する。第1反射部材81で反射される1次光63の光量と2次光65の光量とに偏りが角度φ3によって発生してしまうと、照明光67に色むらが発生してしまう。このため、少なくとも光変換部材73の縁部73cは、第1反射部材81に接していることが好ましい。これにより、色むらが抑制される。なお縁部73cは、光変換部材73の入射面73aの縁部73cを示す。
光変換部材73は、1次光63を照射されることによって1次光63の光学特性を変換し、2次光65を生成及び出射する。光学特性の変換とは、例えば、波長の変換と、配光(広がり角度)の変換と、色むらの低減と、1次光63と2次光65との良好な混色の実現とのいずれかを示す。
以下に、光変換部材73の一例を、図を用いずに簡単に説明する。
光変換部材73は、例えば、1以上の波長変換部材を有する。
波長変換部材は、1次光63を照射されることによって、1次光63の一部を吸収し、吸収した1次光63を波長変換して、1次光63とは異なる2次光65を生成する。波長変換部材は、1次光63を所望の波長を有する光に変換する蛍光物質を有し、この場合では1次光63と2次光65とは、混色されて照明光67として出射される。
なお、波長変換部材の構成として、波長変換部材は互いに対して混合された複数の波長変換物質を有してもよい。この場合、波長変換物質それぞれは、互いに異なる波長を有する2次光65を生成する。または波長変換部材の構成として、一方の波長変換部材は他方の波長変換部材に積層してもよい。この場合、波長変換部材それぞれは、互いに異なる波長を有する2次光65を生成する。そして、互いに異なる波長を有する2次光65は、混色されて、照明光67として出射される。
本実施形態では、光変換部材73は波長変換部材であり、照明光67は1次光63と2次光65との混色であるものとして説明する。照明光67が生成され、色むらが低減されるためには、光変換部材73は光軸61に対して垂直に配置されることが好ましい。
なお光変換部材73は、例えば、1次光63を拡散して2次光65を生成する拡散部材を有してもよい。拡散部材は、透明部材と、透明部材に添加されるフィラーと呼ばれる図示しない拡散物質とを有する。拡散部材は、光軸61に対する1次光63の広がり角度を広げ、これにより広がり角度が広い2次光65を生成する。また1次光63がレーザ光である場合、拡散物質は1次光63を繰り返し反射または散乱する。このため、拡散部材は、レーザ光特有の可干渉性を低下させる。拡散部材において、照明光67の取り出し効率を高めるために、散乱による損失を最小限に抑えることが重要である。このため拡散物質として、例えば、アルミナが好ましい。
互いに異なる複数の波長を有するレーザ光が合波された場合、拡散部材は照射されることによって可干渉性を低減する。また拡散部材は、照明光67の出射位置による色むらを低減し、良好な混色光を実現する。
[分配ユニット77]
ここで、図4Aに示すように、進路変更部材79が配置されておらず、光変換部材73は、出射部59から出射された1次光63を直接照射されたと想定する。このときの光変換部材73において1次光63を照射された照射領域を第1照射領域91と定義し、第1照射領域91において1次光63の強度が所定値以上である領域を強度領域93と定義する。所定値とは、図4Bと図4Cとに示す後述する第1強度ISである。強度領域93は、光軸61周辺の領域である。第1照射領域91は、強度領域93と、強度領域93の外縁側の領域である第1外縁領域95とを有する。第1外縁領域95は、第1照射領域91の内側且つ強度領域93の外側に配置される。
ここで図4Bの実線と図4Cの点線とは、図4Aに示す光変換部材73の照射領域における1次光63の強度と1次光63の広がり角度との関係を示す1次光63の強度分布である。図4Cの実線は、図3Aに示す構成における強度分布である。図4Bの実線にて示すように、第1外縁領域95に比べて強度領域93では1次光63の強度がより一層高まっている。第1照射領域91において、1次光63と光軸61との間に形成される角度をφ0とする。第1照射領域91の内側に存在する強度領域93において、1次光63と光軸61との間に形成される角度をφ1とする。角度φ1は角度φ0よりも小さい。
なお例えば図3Aにおいても、上記した想定下における強度領域93と第1外縁領域95と第1照射領域91とを図示している。
強度領域93と第1外縁領域95とを有する第1照射領域91は、光変換部材73の入射面73aに配置される1次光63のスポットである。
本実施形態の分配ユニット77は、図4Bの実線と図4Cの点線とで示す強度分布を図4Cの実線で示す強度分布に調整し、これにより照射領域の面積を調整する。言い換えると、分配ユニット77は、強度分布と照射領域の面積とを変更する。図4Bと図4Cとに示すように強度領域93における1次光63の強度を低減し、照明光67の取り出し効率が高く且つ照明光67の出力が高くなるように、分配ユニット77は、強度領域93における1次光63の強度を低減し、低減された分の1次光63の強度を光変換部材73における強度領域93以外の領域である例えば第1外縁領域95と第2外縁領域99とに分配する。分配ユニット77は、分配と共に、分配によって照射領域を第1照射領域91よりも広い第2照射領域97に広げ、第1外縁領域95第2外縁領域99とにおける1次光63の強度を増加させる。このため、分配ユニット77は、進路変更部材79と第1反射部材81とを有する。なお第2照射領域97は、光変換部材73の入射面73aに配置される1次光63のスポットである。第2外縁領域99は、第2照射領域97の内側且つ第1外縁領域95の外側に配置される。第2外縁領域99は、第2照射領域97の外縁側の領域である。
[進路変更部材79]
図3Aに示すように、進路変更部材79は、少なくとも強度領域93に配置され、少なくとも強度領域93における1次光63の強度を低減するために、照射された1次光63の少なくとも一部の進行方向を変更する。言い換えると、進路変更部材79は、進行方向を変更する進行方向変更部材として機能し、進行方向を調整する調整部材として機能する。また進路変更部材79は、進路変更部材79が配置されていない際における1次光63の光路を変更する光路変更部材として機能する。例えば、進路変更部材79は、1次光63の伝播方向を第1反射部材81に向けて変えるために、第1反射部材81に向けて1次光63の少なくとも一部を反射する。進路変更部材79は、少なくとも強度領域93に配置されていればよく、例えば第1外縁領域95にまではみ出て配置されてもよいし、図3Aのように第1照射領域91全体に配置されてもよいし、第1照射領域91からさらに外側にはみ出て配置されてもよい。
図3Aと図3Cと図3Dとに示すように、進路変更部材79は、例えば、円錐状または半球状の光学部材79aを有する。光学部材79aの表面は、出射部59側に対向する。例えば、光学部材79aの最大直径は、強度領域93の直径と同一またはこれよりも大きければよく、例えば第1照射領域91の直径と同一またはこれよりも大きくてもよい。円錐状の光学部材79aは、例えば直円錐状であることが好ましい。この場合において、光学部材79aの中心軸が光軸61上に配置され、図3Bに示すように円錐状の光学部材79aの母線と光軸61との間に角度φ2が形成される。光学部材79aは、光学部材79aの表面で、1次光63を反射する。透明部材71の屈折率n1は、光学部材79aの屈折率n2よりも大きい。
本実施形態では、円錐状の光学部材79aの円錐先端部に入射する1次光63の入射角度が臨界角度よりも大きい。したがって、図3Aに示すように、光学部材79aは、光学部材79aの表面で、1次光63を全反射する。そして光学部材79aを透過する1次光63は抑制される。例えば、透明部材71がガラス(n=1.44)の場合、光学部材79aは、透明部材71の屈折率よりも小さい屈折率を有する透明部材である。なお臨界角度は、例えば、透明部材71の屈折率と光学部材79aの屈折率とによって決まる。
なお屈折率n1と屈折率n2との差が小さい場合、全反射が実施されない。この場合、図3Bに示すように、1次光63の一部は、光学部材79aによって第1反射部材81に向けて反射される。また、1次光63の残りの一部が光軸61周辺から離れるように1次光63の残りの一部と光軸61との間の広がり角度が広がった状態で、1次光63の残りの一部は、光学部材79aを透過し光変換部材73に向けて進行する。つまり、光学部材79aは、1次光63を反射光と屈折透過光とに分離する。1次光63の残りの一部は、光学部材79aにて光軸61から離れる方向に屈折し、光学部材79aを透過する。
全反射が発生しない場合、図3Cに示すように、進路変更部材79は、例えば、円錐状の光学部材79aの表面に配置され、光軸61に対して傾斜して配置され、1次光63を第1反射部材81に向けて反射する第2反射部材79bを有してもよい。第2反射部材79bは、光軸61近傍の光学部材79aにおいて全反射が発生しない領域に、少なくとも配置される。この領域は、例えば、光軸61方向において強度領域93と同軸上に配置される。例えば、第2反射部材79bは、光軸61周辺且つ光学部材79aの円錐先端部に配置される。これにより第2反射部材79bは、光軸61近傍の1次光63を確実に第1反射部材81に向けて反射する。
第2反射部材79bの反射率は、90%以上が好ましい。第2反射部材79bは、例えば、1次光63を高い反射率で反射する誘電体多層膜である。
なお1次光63の入射角度が臨界角度よりも小さい場合、第2反射部材79bは、少なくとも光軸61から入射角度が臨界角度となる領域まで配置されていればよい。
簡略化のため図示を省略するが、全反射が発生しない状態で、第2反射部材79bを1次光63の一部が照射し、第2反射部材79bが配置されていない領域における光学部材79aの表面を1次光63の残りの一部が照射したとする。この場合、1次光63の一部は、第2反射部材79bによって第1反射部材81に向けて反射される。また、1次光63の残りの一部が光軸61周辺から離れるように1次光63の残りの一部と光軸61との間の広がり角度が広がった状態で、1次光63の残りの一部は、光学部材79aを透過し光変換部材73に向けて進行する。つまり、光学部材79aは、1次光63を反射光と屈折透過光とに分離する。1次光63の残りの一部は、光学部材79aにて光軸61から離れる方向に屈折し、光学部材79aを透過する。
図3Dに示すように、進路変更部材79は、例えば、半球状の光学部材79aの表面に配置される第3反射部材79cと、第3反射部材79cの表面の少なくとも一部である乱反射部79dとを有してもよい。
第3反射部材79cは、例えば、光学部材79aの表面全体に配置される。第3反射部材79cは、出射部59側に対向する。第3反射部材79cは、1次光63を第1反射部材81に向けて反射する。第3反射部材79cの反射率は、90%以上が好ましい。第3反射部材79cは、第3反射部材79cによる1次光63の減衰を抑制し、波長選択性を有し、2次光65を低反射する。このため第3反射部材79cは、高反射率を有する金属膜よりも、第3反射部材79cにて反射が繰り返し実施され1次光63が減衰しない波長選択性を有する誘電体多層膜であることが好ましい。
簡略化のため図示を省略するが、第3反射部材79cを照射する1次光63の大部分は、第3反射部材79cによって第1反射部材81に向かって反射される。1次光63の残りの一部は、第3反射部材79cによって反射されずに第3反射部材79cを透過する。そして1次光63は、光学部材79aの焦点方向に向かって光学部材79aを透過し、光変換部材73を照射する。
図3Dに示すように、乱反射部79dは、少なくとも光軸61周辺に配置され、光軸61方向において強度領域93と同軸上に配置される。乱反射部79dである第3反射部材79cの表面は凹凸形状で、凹凸の、高さ、サイズ、または周期は不規則となっている。凹凸の高さは、1次光63の波長以下となっている。乱反射部79dは、乱反射部79dを照射する1次光63を乱反射し、1次光63を、出射部59以外に向けて反射する。
簡略化のため図示を省略するが、乱反射部79dに平面状の反射部材が配置されたとする。この場合、1次光63は、反射によって出射部59から導光部材55に侵入し、光源51に戻ってしまう。例えば、出射部59から出射された1次光63の10%以上が戻る場合、この戻り光の量は無視できない。この場合、戻り光の位相と光源51から出射された1次光63の位相とが互いに干渉し、光源51の出力が変動し、照明装置60の出力が不安定となる。このため、戻り光を抑制する必要がある。
このため本実施形態では、乱反射部79dは、1次光63が導光部材55に侵入し光源51に戻ることを、乱反射によって抑制する。このため、光源51の出力の変動は抑制され、照明装置60の出力は安定する。
[第1反射部材81]
図3Aに示すように第1反射部材81は、進路変更部材79によって進行方向が変更された1次光63を出射面71bに向けて反射し、且つ、出射面71bとは逆方向に進行する2次光65を出射面71bに向けて反射する。第1反射部材81は、第2照射領域97のために、1次光63を、例えば強度領域93以外の領域に向けて反射する。第1反射部材81は、光軸61方向において出射部59から出射面71bまで配置され、且つ光変換部材73と進路変更部材79とを取り囲んで配置される。第1反射部材81は、出射部59から出射面71bに向かってテーパ状に広がっている。
第1反射部材81は、1次光63と2次光65との伝播方向を出射面71bに向けて変えるために、1次光63と2次光65とを出射面71bに向けて反射する。また第1反射部材81は、テーパ状に広がっているため、1次光63と2次光65と照明光67との配光特性を制御する機能を有することとなる。第1反射部材81における角度φ3は、配光特性を制御するものである。
第1反射部材81は、例えば、誘電体多層膜、または1次光63と2次光65とに対して高い反射率を有する金属膜である。金属は、例えば、AgまたはAlである。
なお第1反射部材81の表面に、散乱損失を抑制する散乱膜が配置されてもよい。これにより、第1反射部材81における反射角度の広がりが大きくなり、光変換部材73における1次光63の強度分布が均一となり、出射面71bにおける色むらが低減する。
なお図3Bに示す角度φ3は、光軸61に対する透明部材71の外周面の角度に依存する。
[作用]
光源51から出射された1次光63は、集光部53によって導光部材55の入射部57に集光され、導光部材55によって出射部59まで導光される。図3Aに示すように、出射部59から出射された1次光63は、入射面71aから透明部材71に入射し、透明部材71を透過する。
ここで、図3Bに示すように、1次光63が円錐状の光学部材79aの母線上の入射位置Pから光学部材79aに入射すると仮定する。入射位置Pは、光軸61上に位置する光学部材79aの頂点ではなく、光学部材79aのテーパ状の外周面の一部分である。
ここで、以下を定義する。
出射部59から出射された1次光63と光軸61との間に形成される角度:角度φ1
角度φ1を有した状態で1次光63が光学部材79aに入射した際、光学部材79aの入射位置Pにおける法線に対する1次光63の入射角度:ψ1
1次光63が光学部材79aにて屈折した後に光学部材79aを透過する際、屈折した1次光63と光軸61との間に形成される屈折角度:ψ2
入射角度ψ1と屈折角度ψ2との関係は、透明部材71の屈折率n1と光学部材79aの屈折率n2との差Δnに依存する。
全反射の条件が満たされれば、入射位置Pにおいて1次光63は全反射され、図3Aに示すように1次光63は第1反射部材81に向かって反射される。この1次光63は第1反射部材81によって再び反射され、反射された1次光63は強度領域93以外の領域を照射し、この領域から光変換部材73に入射する。
また全反射の条件が満たされなければ、図3Bに示すように、入射位置Pにおいて、1次光63の一部は、光学部材79aによって第1反射部材81に向けて反射される。1次光63の一部は、第1反射部材81によって再び反射され、強度領域93以外の領域を照射し、この領域から光変換部材73に入射する。また、1次光63の残りの一部が光軸61周辺から離れるように1次光63の残りの一部と光軸61との間の広がり角度が広がった状態で、1次光63の残りの一部は、光学部材79aを透過し光変換部材73に向けて進行し光変換部材73に入射する。
全反射の条件が満たされても満たされていなくても、進路変更部材79が配置されて、1次光63は第1反射部材81に向かって反射される。このため、例えば1次光63の第1光路長(図示せず)は、1次光63の第2光路長(図示せず)に比べて、長くなる。第1光路長は、1次光63が入射面71aから進路変更部材79と第1反射部材81とを経由して光変換部材73まで進行する長さである。第2光路長は、進路変更部材79が配置されていない状態で1次光63が入射面71aから光変換部材73に直接進行する長さである。また進路変更部材79が配置されて、1次光63は、強度領域93以外の領域から光変換部材73に入射する。このため図4Cに示すように、強度領域93における1次光63の強度は低減し、低減された1次光63の強度は光変換部材73における強度領域93以外の領域に分配される。また分配によって、光変換部材73における照射領域は第1照射領域91から第2照射領域97に広がり、強度領域93以外の領域における1次光63の強度は増加する。
図3Aに示すように、光変換部材73に入射した1次光63の一部は、光変換部材73に吸収されて2次光65に変換される。1次光63の残りの一部は、光変換部材73に吸収されずに光変換部材73から出射面71bに向かって出射される。入射面73aから出射された1次光63は、第1反射部材81によって光変換部材73に向かって反射され、再び前述した動作を繰り返す。
図3Aに示すように、2次光65の一部は光変換部材73から出射面71bに向かって出射される。また2次光65の残りの一部は、入射面73aから第1反射部材81に向かって出射され、第1反射部材81によって反射され、光変換部材73を透過する。そして2次光65は、光変換部材73に吸収されずに光変換部材73から出射された1次光63と混色し、照明光67として出射面71bから出射される。
次に、図4Aと図4Bと図4Cとを参照して、一次光の強度の低減と一次光の分配とについて説明する。
図4Aは、進路変更部材79が配置されておらず、光変換部材73が出射部59から出射された1次光63を直接照射された状態である。なお、光軸61方向において、出射部59と光変換部材73との間には、透明部材71が配置される。透明部材71は、透明部材71が配置されず出射部59が光変換部材73と当接している当接状態に比べて、出射部59から光変換部材73までの長さを長く確保する。
図4Bの実線にて示すように、第1外縁領域95に比べて強度領域93では1次光63の強度がより一層高まっている。光変換部材73が2次光65を生成する際に、生成によって第1照射領域91に熱が発生し、熱の大部分は強度領域93から発生する。
このため強度領域93は、1次光63の高い強度と2次光65の生成によって発生する熱とに起因して光変換部材73の劣化が加速してしまう虞がある熱劣化加速領域となる。以下において、1次光63の高い強度と熱とに起因する光変換部材73の劣化を、熱劣化と称する。図4Bに示すように、強度領域93は、中心領域である熱劣化領域93aと、熱劣化領域93aの外側領域である熱劣化警戒領域93bとを有する。強度領域93における1次光63の強度は、ピーク強度IPから所定の第1強度ISまでとなっている。ピーク強度IPは、最も高い強度である。第1強度ISは、発生する熱の伝導を考慮した光変換部材73の高温時の光変換効率に依存する強度である。実際の第1強度ISの設定の一例として、IS=IP×1/eとなる。eは、自然対数である。第1強度ISは、強度領域93における1次光の所定値であり、例えば1次光の強度のピーク値であるピーク強度IPに対して1/eであることを示す。
熱劣化領域93aにおける1次光63の強度は、ピーク強度IPから所定の第2強度IDまでとなっている。第2強度IDは、ピーク強度IPと第1強度ISとの間を示し、所望に設定される。熱劣化領域93aは、照射領域において1次光63の強度が最も高く、熱劣化の加速が光変換部材73において最も多い部位を示す。
熱劣化警戒領域93bにおける1次光63の強度は、第2強度IDから第1強度ISまでとなっている。熱劣化警戒領域93bは、熱劣化領域93aに比べて1次光63の強度が低く、熱劣化の加速が熱劣化領域93aの次に多く、劣化を警戒する部位を示す。
第1外縁領域95は、熱劣化警戒領域93bの外側且つ第1照射領域91の内側の安全領域であり、熱劣化の加速が無いとみなせる領域を示す。第1外縁領域95における1次光63の強度は、熱劣化警戒領域93bのそれに比べて低く、第1強度IS未満から0までとなっている。第1外縁領域95における1次光63の強度は、熱劣化の加速が無いとみなせる、安全な強度となる。
熱劣化が発生すると、照明光67に変換する変換効率言い換えると照明光67の取り出し効率が低下し、照明光67の出力が低下する。
このため本実施形態では、図3Aに示すように進路変更部材79は少なくとも強度領域93(熱劣化領域93aと熱劣化警戒領域93bと)に配置されており、さらに第1反射部材81も配置される。このため、図4Cに示すように、強度領域93における1次光63の強度は低減し、低減された1次光63の強度は光変換部材73における強度領域93以外の領域に分配される。また分配によって、光変換部材73における照射領域は第1照射領域91から第2照射領域97に広がり、強度領域93以外の領域における1次光63の強度は増加する。これにより、強度分布は、図4Cにて実線で示されるドーナッツ状に変更される。なお強度領域93において、上述したように1次光63の強度は低減するため、低減領域99aが発生する。低減領域99aは、図4Cの強度領域93において、点線と実線とによって囲まれた領域である。また図3Bと図4Cとに示すように、照射領域は第1照射領域91から第2照射領域97に広がり、角度φ0は角度φ0’に広がり、強度領域93以外の領域も第1外縁領域95と第2外縁領域99とに広がる。図3B示すように、角度φ0’は、第1反射部材81によって反射された1次光63が入射面73aを照射した際に、出射部59と入射面73a上の入射位置とを結ぶ直線と、光軸61との間に形成される最大の角度である。照射領域が第1照射領域91から第2照射領域97に広がると、増加領域99bが発生する。増加領域99bは、低減領域99aと略同一の1次光63のトータル強度を有する。増加領域99bは、図4Cの強度領域93以外の領域において、点線と実線とによって囲まれた領域である。第1外縁領域95と第2外縁領域99とにおける1次光63のトータル強度も、低減した1次光63の分だけ略均等に増加する。
光変換部材73で発生した熱は、ドーナッツ状の強度分布(照射面積の広がり)によって、透明部材71と第1反射部材81とを介して保持部85に効率的に伝達される。このため熱の伝達の流れから保持部85から遠い強度領域93における発熱が抑制され、光変換部材73の温度分布を均一にすることが可能となる。光変換部材73が波長変換部材である場合、波長変換部材は、1次光63のスペクトルのピーク波長に対して温度依存性を有する。このため分配ユニット77が配置されていないと照明光67の色味に色むらが発生してしまう。しかしながら分配ユニット77によって、色むらが解消される。
次に、図3Bを参照して、進路変更部材79における反射と第1反射部材81における反射とについて説明する。
ここで、以下を定義する。
出射部59から出射された1次光63と光軸61との間に形成される角度:φ1
角度φ1の最大角度:φ0
光学部材79aの中心軸が光軸61上に配置された状態で、円錐状の光学部材79aの母線と、光軸61との間に形成される角度:φ2
第1反射部材81と光軸61方向との間に形成される角度:φ3
角度φ1を有した状態で1次光63が光学部材79aに入射した際、光学部材79aの入射位置Pにおける法線に対する1次光63の入射角度:ψ1
1次光63が光学部材79aにて屈折した後に光学部材79aを透過する際、屈折した1次光63と光軸61との間に形成される屈折角度:ψ2
透明部材71の屈折率:n1
光学部材79aの屈折率:n2
この定義を基に、進路変更部材79によって変更される1次光63の伝播方向を検討する。
ここで、n2<n1、且つ、0≦φ1≦φ0<φ2 という条件が発生するとする。
まず、n1とψ1と、n2とψ2とによって、下記式(1)が成り立つ。
n1×sinψ1=n2×sinψ2 ・・・・式(1)
ここで、全反射における臨界角度をψtとすると、下記式(2)が成り立つ。
sinψt=n2/n1 ・・・・式(2)
入射角度ψ1が臨界角度ψtよりも大きい場合、図3Aに示すように、1次光63は、光学部材79aにて屈折せずまた光学部材79aを透過せず、全反射される。このため、入射位置Pにおける入射角度ψ1と臨界角度ψtと角度φ1,φ2との関係で、下記式(3)が成り立ち、式(3)から式(4)が算出され、式(4)が全反射の条件となる。
ψt<ψ1=π/2−(φ2−φ1) ・・・・式(3)
φ2<π/2+φ1−ψt ・・・・式(4)
φ2は固定、φ1は増加関数、ψ1は増加関数である。
また角度φ2は、母線に向かう1次光63が母線への入射角度と同じ反射角度で第1反射部材81に進行するように、母線と光変換部材73の入射面73aとの間に形成される角度よりも小さい必要がある。このため下記式(5)が満たされる必要ある。
2ψ1<π/2+φ2・・・・式(5)
角度φ1を有した状態で1次光63が光学部材79aで反射して第1反射部材81に進行するために、式(5)のψ1に、式(3)を代入し、下記式(6a)が満たされる必要がある。
2(π/2−(φ2−φ1))<π/2+φ2
π−2φ2+2φ1<π/2+φ2
π/2+2φ1<3φ2
π/6+2/3φ1<φ2・・・式(6a)
角度φ1は、0°から最大で角度φ0まで変化するため、式(6a)を基に、下記式(6b)が満たされる必要がある。
30+2/3φ0<φ2・・・式(6b)
角度φ1は、0°から最大で角度φ0まで変化するため、式(4)を基に、全反射が実施されるためには、下記式(7)が設定される必要がある。
φ2<π/2+φ1−ψt≦π/2+φ0−ψt・・・式(7)
例えば、透明部材71の屈折率n1=1.6、光学部材79aの屈折率n2=1.35の場合、臨界角度ψtは、57.5°である。
光ファイバのNaが0.22の場合、透明部材71の屈折率1.6の媒質内では、簡易的に、ピーク強度に対して、半分となるビームの角度である半値全角は、7.9°(半値は3.95°)中心強度に対して、1/4以下となる光軸61となす角度を半値の3倍である11.9°と仮定すれば、すなわち、φ0=12.0°と設定される。
φ0=12.0°を式(6b)に代入すると、式(6b)に示す第1反射部材81に1次光63が入射する条件から、38°<φ2 が算出される。
式(4)の臨界角度ψtは光軸61上で臨界角度ψtよりも大きければ、角度φ1の増加につれて、入射角度ψ1も増加する。このため、式(4)において、例えばφ2をπ/2−ψtとなる32.5°に設定すれば、光学部材79aの表面で全反射が実施される。しかしながら、この場合は、反射光が第1反射部材81に入射する条件を満たさない。このため、光軸61周辺では、第2反射部材79bが配置されており、透過光量と反射光量との比率において、透過光量の割合よりも反射光量の割合を高めて、1次光63の強度分布を分配している。
すなわち式(6b)が満足されれば、光軸61周辺で、1次光63は、反射光と屈折透過光とに分離される。
本実施形態では、照射領域は第1照射領域91から第2照射領域97に広がる。つまり1次光63と光軸61との間に形成される角度は、角度φ0から角度φ0’に広がる。したがって少なくとも角度φ0’の広がり角度を有する1次光63を、光変換部材73は受光する必要がある。このためφ0<φ3となる。例えば、φ3=20°と設定されることが好ましい。
なお、強度領域93における強度が高い1次光63は、確実に第1反射部材81に向けて反射される必要がある。このため、図3Cに示すように第2反射部材79bが、少なくとも円錐先端部に配置されることが好ましい。第2反射部材79bは、入射した1次光63の大部分を確実に第2反射部材79bに向けて反射させる。これにより、強度領域93における1次光63の強度は低減する。そして第1反射部材81は、1次光63を光変換部材73に向けて反射する。低減された1次光63の強度は光変換部材73における強度領域93以外の領域に分配される。また分配によって、光変換部材73における照射領域は第1照射領域91から第2照射領域97に広がり、強度領域93以外の領域における1次光63の強度は増加する。
1次光63が第1反射部材81の反射点Qにて反射することを検討する。
反射点Qにおける法線となる入射角度をψ3と定義する。ここで、下記式(8)が成り立つ。
ψ3=2ψ1+(φ3−φ1)−π/2・・・式(8)
式(8)のψ1に、式(3)を代入する、下記式(9)が成り立つ
ψ3=2(π/2−(φ2−φ1))+(φ3−φ1)−π/2
ψ3=π−2φ2+2φ1+φ3−φ1−π/2
ψ3=π/2−[(φ2−φ3)+(φ2−φ1)]・・・式(9)
式(9)において、角度φ1に対して、第1反射部材81によって反射された1次光63が必ず光変換部材73に入射するためには、ψ3<π/2、且つ、(φ2−φ3)+(φ2−φ1)>0が満たされる必要がある。
すなわち、φ3<φ2、且つ、φ1≦φ0<φ2が満たされる必要がある。
φ1<φ3であるため、下記式(10)が満たされることが、第1反射部材81で反射された1次光63が光変換部材73に入射するための条件となる。
φ1<φ3<φ2・・・式(10)
実際に照明装置60が利用される場合、照明装置60の配置位置に応じて、出射面71bの最大直径は規定される。したがって、角度φ3と入射面71aから出射面71bまでの長さとは、最大直径によって限定される。
[効果]
本実施形態では、分配ユニット77の進路変更部材79は、強度領域93に配置され、光軸61周辺の1次光63を第1反射部材81に向けて反射する。このため、強度領域93における1次光63の強度を低減できる。また分配ユニット77の第1反射部材81は、進路変更部材79によって反射された1次光63を、光変換部材73の入射面73aにおいて強度領域93以外の領域に向けて反射する。このため、照射領域は第1照射領域91から第2照射領域97に広がり、強度領域93以外の領域における1次光63の強度は増加する。したがって、照明光67の取り出し効率を高めることができ、照明光67の出力を高めることができる。
本実施形態では、強度領域93における1次光63の強度が低減するため、光変換部材73の熱劣化を抑制できる。また照射領域が第1照射領域91から第2照射領域97に広がるため、2次光65の生成によって発生する熱の分布を、略均一にできる。
第1反射部材81は、光変換部材73と進路変更部材79とを取り囲んで配置される。このため、第1反射部材81は、強度領域93以外の領域に向けて、1次光63と2次光65とを漏らすことなく反射できる。第1反射部材81は、テーパ状に広がっている。このため、第1反射部材81は、強度領域93以外の領域に向けて、1次光63と2次光65とを確実に反射できる。また照明光67は、所定の広がり角度を有することができる。
透明部材71の屈折率は、光学部材79aの屈折率よりも大きい。このため、簡単な構成で、1次光63を第1反射部材81に向けて反射できる。
全反射が実施されない場合、1次光63の残りの一部が光軸61周辺から離れるように1次光63の残りの一部と光軸61との間の広がり角度が広がった状態で、1次光63の残りの一部は、光学部材79aを透過し光変換部材73に向けて進行する。このとき、1次光63は、強度領域93以外の領域に進行するため、強度領域93における1次光63の強度を低減できる。
第2反射部材79bは、全反射が実施されなくても、1次光63を第1反射部材81に向けて確実に反射できる。
乱反射部79dは、1次光63を第1反射部材81に向けて乱反射でき、1次光63が光源51に戻ることを防止できる。
なお図2Cにおいて、進路変更部材79は、柱形状、例えば円柱形状となっている。この場合、進路変更部材79は、1次光を拡散してもよい。
[第2の実施形態]
図5Aを参照して、第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なる部分のみ記載する。
本実施形態の進路変更部材79は、第1反射部材81に向けて1次光63の少なくとも一部を拡散する。このため、進路変更部材79は、1次光63の一部を拡散する柱状の拡散部材79eと、光軸61方向において拡散部材79eと光変換部材73の入射面73aとの間に配置され、1次光63の残りの一部を第1反射部材81に向けて反射する第4反射部材79fとを有する。
拡散部材79eは、例えば、円柱形状である。拡散部材79eは、透明部材と、透明部材に添加されるフィラーと呼ばれる拡散物質とを有する。拡散部材79eは、光軸61に対する1次光63の広がり角度を広げる。また1次光63がレーザである場合、拡散物質は1次光63を繰り返し反射または散乱する。このため、拡散部材79eは、レーザ光特有の可干渉性を低下させる。拡散部材79eにおいて、照明光67の取り出し効率を高めるために、散乱による損失を最小限に抑えることが重要である。このため拡散物質として、例えば、アルミナが好ましい。
拡散部材79eの透明部材における拡散物質の濃度分布は、角度φ1と1次光63の強度とに対応する。角度φ1が増加するほど、反比例して、濃度は低くなる。例えば、1次光63の強度Iと濃度Nとの比I/Nが一定となるように、角度φ1と濃度Nとが算出されてもよい。なお拡散損失を抑制するために、拡散物質の濃度は、光軸61に近いほど高く、光軸61から離れるほど低いことが好ましい。
光軸61方向において、拡散部材79eは第4反射部材79fに積層され、第4反射部材79fは光変換部材73の入射面73aに積層される。第4反射部材79fは、少なくとも光軸61周辺に配置される。第4反射部材79fは、1次光63の波長に対して高い反射率を有する。第4反射部材79fは、波長選択性を有する。第4反射部材79fは、例えば、誘電体多層膜である。
第4反射部材79f及び透明部材71として、熱を効率的に光源51に放出するために、熱伝導率の高い部材が好ましい。
[作用]
出射部59から出射された1次光63は、角度φ1を有する状態で、透明部材71を透過し、拡散部材79eに入射する。1次光63の一部は、拡散物質によって様々な方向に拡散され、第1反射部材81に向かって進行する。1次光63の残りの一部は、拡散物質によって拡散された後に第4反射部材79fによって反射され、再び拡散物質によって拡散され、角度φ1よりも大きい広がり角度を有する状態で第1反射部材81に向かって進行する。1次光63は、第1反射部材81によって反射され、光変換部材73に入射する。
光変換部材73に入射した1次光63の一部は、光変換部材73に吸収されて2次光65に変換される。1次光63の残りの一部は、光変換部材73に吸収されずに光変換部材73から出射面71bに向かって出射される。入射面73aから出射された1次光63は、第1反射部材81によって光変換部材73に向かって反射され、再び前述した動作を繰り返す。
2次光65の一部は光変換部材73から出射面71bに向かって出射される。また2次光65の残りの一部は、入射面73aから第1反射部材81に向かって出射され、第1反射部材81によって反射され、光変換部材73を透過する。そして2次光65は、光変換部材73に吸収されずに光変換部材73から出射された1次光63と混色し、照明光67として出射面71bから出射される。
[効果]
本実施形態では、進路変更部材79の構成を簡素にでき、進路変更部材79を容易に製造できる。本実施形態では、拡散部材79eによって1次光63を拡散するため、1次光63を確実に第1反射部材81に進行させることができる。第4反射部材79fによって、拡散されなかった1次光63を確実に第1反射部材81に向けて反射できる。
なお本実施形態では、進路変更部材79は、拡散部材79eのみを有してもよい。
[第1変形例]
図5Bを参照して、第2の実施形態の第1変形例について説明する。本変形例では、第2の実施形態とは異なる部分のみ記載する。
[構成]
透明部材71は、出射部59(入射面71a)から出射面71bに向かって放物状に広がっている。
第1反射部材81は、この透明部材71の曲面状の外周面に配置されており、出射部59から出射面71bに向かって放物状に広がっている。本変形例における第1反射部材81の材料は、第1の実施形態における第1反射部材81の材料と同一である。第1反射部材81は、1次光63を光軸61に対して略平行に反射し、且つ1次光63を強度領域93以外の領域に向かって反射する。
照明光67を光軸61に対して略平行にするためには、光変換部材73は、出射部59近傍の所定の位置に配置されることが好ましい。光変換部材73は、第1反射部材81の焦点位置を避けて配置される。これにより第1反射部材81によって反射された1次光63は、少なくとも光軸61周辺を避けて光変換部材73に略平行に照射され、発生した照明光も第1反射部材81により略平行に出射される。
[作用]
出射部59から出射された1次光63は、角度φ1を有する状態で、透明部材71を透過し、拡散部材79eに入射する。1次光63の一部は、拡散物質によって様々な方向に拡散され、第1反射部材81に向かって進行する。1次光63の残りの一部は、第4反射部材79fによって反射され、再び拡散物質によって拡散され、角度φ1よりも大きい広がり角度を有する状態で第1反射部材81に向かって進行する。1次光63は、第1反射部材81によって光軸61に対して略平行に反射され、光変換部材73に入射する。光軸61に対して略平行に進行する1次光63を、平行光と称する。
光変換部材73に入射した平行光の一部は、光変換部材73に吸収されて2次光65に変換される。平行光の残りの一部は、光変換部材73に吸収されずに裏面73bから出射面71bに向かって出射される。入射面73aから出射された図示しない平行光は、第1反射部材81によって光変換部材73に向かって反射され、再び前述した動作を繰り返す。
2次光65の一部は、裏面73bから出射面71bに向かって光軸61に対して略平行に出射される。2次光65の残りの一部は、入射面73aから第1反射部材81に向かって出射される。この2次光65は、第1反射部材81によって光軸61に対して略平行に光変換部材73に向かって反射され、光変換部材73を透過する。そして裏面73bから出射された光軸61に対して略平行な2次光65は、光変換部材73に吸収されずに裏面73bから出射された平行光と混色し、光軸61に対して略平行な照明光67として出射面71bから出射される。
[効果]
本変形例では、第1反射部材81が放物状であるため、照明光67の広がり角度を抑制でき、光軸61に対して略平行な照明光67を提供できる。
[第2変形例]
図5Cを参照して、第2の実施形態の第2変形例について説明する。本変形例では、第2の実施形態とは異なる部分のみ記載する。
[構成]
透明部材71は、出射部59(入射面71a)から出射面71bに向かってホーン状に広がっている。
第1反射部材81は、この透明部材71の曲面状の外周面に配置されており、出射部59から出射面71bに向かってホーン状に広がっている。本変形例における第1反射部材81の材料は、第1の実施形態における第1反射部材81の材料と同一である。第1反射部材81は、1次光63を強度領域93以外の領域に向かって反射する。
光変換部材73は、ホーン状の透明部材71の広がりの焦点位置に配置される。
[作用]
出射部59から出射された1次光63は、角度φ1を有する状態で、透明部材71を透過し、拡散部材79eに入射する。1次光63の一部は、拡散物質によって様々な方向に拡散され、第1反射部材81に向かって進行する。1次光63の残りの一部は、第4反射部材79fによって反射され、再び拡散物質によって拡散され、角度φ1よりも大きい広がり角度を有する状態で第1反射部材81に向かって進行する。1次光63は、第1反射部材81によって反射されて光変換部材73に入射する。このとき、1次光63の光路長が長くなることで、1次光63の照射領域が広がり、図4Cにて実線で示す1次光63の強度分布はドーナッツ状の強度分布からさらに広がる。具体的には、図4Cに示す角度φ0は角度φ0’よりもさらに広がり、強度領域93(熱劣化領域93a)における1次光63の強度は大幅に低減し、分配によって、強度領域93以外の領域における1次光63の強度は大幅に増加し、照射領域における強度分布は略均一となる。
光変換部材73に入射した1次光63の一部は、光変換部材73に吸収されて2次光65に変換される。1次光63の残りの一部は、光変換部材73に吸収されずに光変換部材73から出射面71bに向かって出射される。入射面73aから出射された1次光63は、第1反射部材81によって光変換部材73に向かって反射され、再び前述した動作を繰り返す。
2次光65の一部は光変換部材73から出射面71bに向かって出射される。図示はしないが、2次光65の残りの一部は、入射面73aから第1反射部材81に向かって出射され、第1反射部材81によって反射され、光変換部材73を透過する。そして2次光65は、光変換部材73に吸収されずに光変換部材73から出射された1次光63と混色し、広がり角度が拡大し且つ略均一な強度分布を有する照明光67として出射面71bから出射される。
[効果]
本変形例では、第1反射部材81がホーン状であるため、照明光67の配光特性を変更できる、具体的には照明光67の広がり角度を拡大できる。本変形例では、指向性が弱く、略均一な強度分布を有する照明光67を提供できる。
[第3の実施形態]
図6を参照して、第3の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なる部分のみ記載する。
[構成]
進路変更部材79は、光軸61方向において出射部59と光変換部材73との間に配置される第5反射部材79gと、第5反射部材79gの表面の少なくとも一部である乱反射部79hとを有する。
第5反射部材79gは、少なくとも光軸61周辺に配置される。第5反射部材79gは、1次光63の波長に対して高い反射率を有する。第5反射部材79gは、波長選択性を有する。第5反射部材79gは、例えば、誘電体多層膜である。
乱反射部79hは、出射部59に対向する。乱反射部79hは、少なくとも光軸61周辺に配置され、光軸61方向において強度領域93と同軸上に配置される。乱反射部79hである第5反射部材79gの表面は凹凸形状で、凹凸の、高さ、サイズ、または周期は不規則となっている。
強度領域93における1次光63の強度が低減し、強度領域93以外の領域における1次光63の強度が増加するために、少なくとも強度領域93において、凹凸の高さは、1次光63の波長以下となっている。したがって、屈折率の差を有する界面での光の損失が低減し、1次光63が乱反射部79hによって散乱する。
凹凸の形成方法としては、半導体プロセスにおける干渉露光パターンで作成する1次光63の波長に対応する回折格子パターン作成において、干渉波長または回折格子のピッチの方向を変えた多重露光で、回折格子の間隔を不均一にして作成する。
[作用]
出射部59から出射された1次光63は、角度φ1を有する状態で、透明部材71を透過し、第5反射部材79gに入射する。1次光63の一部は、乱反射部79hによって乱反射され、第1反射部材81に向かって進行する。1次光63の残りの一部は、第5反射部材79gによって反射され、再び乱反射部79hによって乱反射され、第1反射部材81に向かって進行する。1次光63は、第1反射部材81によって反射され、光変換部材73に入射する。そして、第1実施形態と同様に、照明光67が出射面71bから出射される。
[効果]
本実施形態では、乱反射部79hの凹凸の製造が容易であるため、進路変更部材79の構成を簡素にでき、進路変更部材79を容易に製造できる。
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示される複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。

Claims (23)

  1. 光源ユニットの出射部から照明ユニットに向けて出射された1次光の一部の光学特性を前記照明ユニットの光変換部材にて変換して2次光を生成して照明光を前記照明ユニットの出射面から出射する照明装置であって、
    前記出射部から出射された前記1次光の中心軸を光軸と定義し、
    前記光変換部材が前記出射部から出射された前記1次光を直接照射されたと想定した際に、前記光変換部材において前記1次光を照射された照射領域を第1照射領域と定義し、前記第1照射領域において前記1次光の強度が所定値以上である領域を強度領域と定義し、
    前記照明ユニットに配置され、少なくとも前記強度領域における前記1次光の強度を低減し、低減された分の前記1次光の強度を前記光変換部材における前記強度領域以外の領域に分配すると共に、分配によって前記照射領域を前記第1照射領域よりも広い第2照射領域に広げる分配ユニットを具備し、
    前記分配ユニットは、
    少なくとも前記強度領域に配置され、少なくとも前記強度領域における前記1次光の強度を低減するために、前記1次光の少なくとも一部の進行方向を変更する進路変更部材と、
    前記進路変更部材によって進行方向が変更された前記1次光を前記出射面に向けて反射し、且つ、前記出射面とは逆方向に進行する前記2次光を前記出射面に向けて反射する第1反射部材と、
    を具備する照明装置。
  2. 前記光変換部材は、前記光軸方向において、前記出射部と前記出射面との間に配置され、
    前記強度領域を含む前記第1照射領域と前記第2照射領域とは、前記出射部と対向する平面上に配置され且つ前記1次光が入射する前記光変換部材の入射面に配置され、
    前記進路変更部材は、前記第1反射部材に向けて、前記1次光の少なくとも一部を反射または拡散する請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記第1反射部材は、前記光軸方向において前記出射部から前記出射面まで配置され、且つ、前記光変換部材と前記進路変更部材とを取り囲んで配置される請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記進路変更部材は、直円錐状または半球状の光学部材を有し、
    前記光学部材は、前記光学部材の表面で、前記1次光を反射する請求項3に記載の照明装置。
  5. 前記照明ユニットは、前記光軸方向において前記出射部と前記光学部材との間に配置される透明部材を有し、
    前記透明部材の屈折率は、前記光学部材の屈折率よりも大きい請求項4に記載の照明装置。
  6. 円錐状の前記光学部材の円錐先端部に入射する前記1次光の入射角度が、前記透明部材の前記屈折率と前記光学部材の前記屈折率とによって決まる臨界角度よりも大きい場合、前記光学部材は、前記1次光を全反射する請求項5に記載の照明装置。
  7. 前記所定値は、1次光の強度のピーク値に対して1/eである請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の照明装置。
  8. 前記進路変更部材は、円錐状の前記光学部材の表面に配置され、前記光軸に対して傾斜して配置され、前記1次光を前記第1反射部材に向けて反射する第2反射部材を有する請求項5に記載の照明装置。
  9. 円錐状の前記光学部材の円錐先端部に入射する前記1次光の入射角度が臨界角度よりも小さい場合、前記第2反射部材は、少なくとも前記光軸から入射角度が臨界角度となる領域まで配置される請求項8に記載の照明装置。
  10. 前記第1反射部材は、前記出射部から前記出射面に向かってテーパ状に広がっており、
    円錐状の前記光学部材の母線と前記光軸との間に形成される角度は、前記母線に向かう前記1次光が前記母線への入射角度と同じ反射角度で前記第1反射部材に進行するように、前記母線と前記光変換部材の入射面との間に形成される角度よりも小さい請求項5に記載の照明装置。
  11. 前記出射部から出射された前記1次光と前記光軸との間に形成される角度をφ1、
    前記光学部材の中心軸が前記光軸上に配置された状態で、前記母線と、前記光軸との間に形成される角度をφ2、
    前記角度φ1を有した状態で前記1次光が前記光学部材に入射した際、前記光学部材の入射位置における法線に対する前記1次光の入射角度をψ1、
    前記1次光が前記光学部材にて屈折した後に前記光学部材を透過する際、屈折した前記1次光と前記光軸との間に形成される屈折角度をψ2、
    前記透明部材の屈折率をn1、
    前記光学部材の屈折率をn2、
    とすると、
    n2<n1、且つ、0≦φ1≦φ2、という条件下では、
    式(1)と式(2)とが成り立ち、
    n1×sinψ1=n2×sinψ2・・・式(1)
    ψ1=π/2−(φ2−φ1)・・・式(2)
    前記角度φ2が前記母線と前記光変換部材の入射面との間に形成される角度よりも小さくなるために式(3)が満たされ、
    2ψ1<π/2+φ2・・・式(3)
    前記1次光が前記光学部材で反射して前記第1反射部材に進行するために式(4)が満たされる
    π/6+2/3φ1<φ2・・・式(4)
    請求項10に記載の照明装置。
  12. 前記進路変更部材は、
    半球状の前記光学部材の表面に配置される第3反射部材と、
    前記第3反射部材の前記表面の少なくとも一部であり、少なくとも前記光軸周辺に配置される乱反射部と、
    を有し、
    前記乱反射部である前記第3反射部材の前記表面は凹凸形状で、凹凸の、高さ、サイズまたは周期は不規則となっている請求項5に記載の照明装置。
  13. 前記進路変更部材は、前記1次光を拡散する柱状の拡散部材を有する請求項3に記載の照明装置。
  14. 前記進路変更部材は、前記光軸方向において、前記拡散部材と前記光変換部材との間に配置され、前記1次光を反射する第4反射部材を有する請求項13に記載の照明装置。
  15. 前記第1反射部材は、前記出射部から前記出射面に向かってテーパ状に広がっている請求項4に記載の照明装置。
  16. 前記出射部から出射された前記1次光と、前記光軸との間に形成される角度をφ1、
    前記光学部材の中心軸が前記光軸上に配置された状態で、円錐状の前記光学部材の母線と、前記光軸との間に形成される角度をφ2、
    テーパ状の前記第1反射部材と、前記光軸方向との間に形成される角度をφ3、
    と定義すると、
    φ1<φ3<φ2である請求項15に記載の照明装置。
  17. 前記第1反射部材は、放物状またはホーン状であり、前記1次光を、前記光軸周辺を除いた部分の前記光変換部材に反射する請求項3に記載の照明装置。
  18. 前記進路変更部材は、
    前記光軸方向において前記出射部と前記光変換部材との間に配置される第5反射部材と、
    前記第5反射部材の表面の少なくとも一部であり、少なくとも前記光軸周辺に配置される乱反射部と、
    を有し、
    前記乱反射部である前記第5反射部材の前記表面は凹凸形状で、凹凸の、高さ、サイズまたは周期は不規則となっている請求項3に記載の照明装置。
  19. 前記光変換部材は、前記1次光を波長変換して前記2次光を生成する波長変換部材を有する請求項1に記載の照明装置。
  20. 前記光変換部材は、前記1次光を拡散して前記2次光を生成する拡散部材を有する請求項1に記載の照明装置。
  21. 前記照明ユニットは、前記光源ユニットの光源から出射された前記1次光を導光する導光部材に配置される前記出射部に光学的に接続される請求項1に記載の照明装置。
  22. 前記照明ユニットは、前記光源ユニットの光源に配置され且つ前記1次光を出射する前記出射部に光学的に接続される請求項1に記載の照明装置。
  23. 内視鏡と、
    1次光を出射する出射部を有する光源ユニットと、
    前記内視鏡に配置される請求項1に記載の照明装置と、
    を具備する内視鏡システム。
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