JPWO2017065131A1 - 衝撃吸収性画面保護フィルム - Google Patents

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Abstract

従来よりも耐衝撃性に優れた衝撃吸収性画面保護フィルムを提供する。プラスチック製フィルムの少なくとも一方の面に、付加硬化型のシリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる粘着層を有し、粘着層のゴム硬度がアスカーC型硬度計を用いて測定したときに40〜75である衝撃吸収性画面保護フィルム。

Description

本発明は、貼り合わせる各種ディスプレイの耐衝撃性を向上させることが可能な衝撃吸収性画面保護フィルムに関する。
近年、携帯電話やノートパソコンなどの持ち運び可能な電子機器が広く普及している。その中でも、最近では特にタッチパネルを搭載したスマートフォンやタブレットPCの市場が拡大している。スマートフォンとタブレットPCの特徴としては、キーパッドやキーボードが無くなるため、大画面であり小型化を可能としている。
これらの端末は、ディスプレイに直接手を触れることにより操作を行うものであるが、ディスプレイが露出しているためゴミなどが付着しやすく、指で操作を行うことから皮脂汚れでディスプレイを汚すなどにより、表面外観が悪化したり視認性が悪くなることがある。そこで、これらの端末には保護フィルムと呼ばれる透明な粘着性フィルムをディスプレイに貼り合わせることで表面の外観を維持することが一般的となっている。
保護フィルムに用いられる粘着剤を構成するためのベース材料はいくつか種類があり、ゴム系の粘着剤、アクリル系の粘着剤、シリコーン系の粘着剤などに大別される。その中で、シリコーン粘着剤が画面保護フィルムとして多く用いられているのは、泡抜け性やリワーク性が他の材料と比較して優れているためである。泡抜け性が良好であれば、自然と粘着層がディスプレイに濡れていくため貼り合わせがしやすく、リワーク性が良いと貼り直しが容易である。
このようなシリコーン粘着剤を使用した画面保護フィルムには、最近新たに耐衝撃性を向上させたいという要求が高まっている。これは、スマートフォンやタブレットPCといったディスプレイが露出している端末が増えたことにより、ディスプレイ上にものを落とすなどして破損するというリスクが増えたため、保護フィルムにより破損を防ぐ、あるいは衝撃を緩和することを目的としている。
これまでのシリコーン粘着剤を用いたフィルムは、数十μm程度の薄層の粘着層を有するものが主流であり、耐衝撃性への配慮はなされていなかった(特許文献1〜4:特許第3095179号公報、特許第3130176号公報、特開2000−313859号公報、特許第4678847号公報)。そこで、シリコーン粘着剤を用いて厚みのある粘着層を形成することで耐衝撃性の付与が可能になると考えられるが、厚膜の形成が可能としている特許文献5,6(特開平05−086351号公報、特許第5234064号公報)において、これらの特許のいずれについても耐衝撃性に関してはまったく言及していない。
特許第3095179号公報 特許第3130176号公報 特開2000−313859号公報 特許第4678847号公報 特開平05−086351号公報 特許第5234064号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、従来よりも耐衝撃性に優れた衝撃吸収性画面保護フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、フィルムの耐衝撃性が粘着層のゴム硬度と相関があることを見出し、プラスチック製フィルムの少なくとも一方の面に、付加硬化型のシリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる粘着層を有する画面保護フィルムにおいて、該粘着層のゴム硬度がアスカーC型硬度計を用いて測定したときに40〜75であると、従来よりも耐衝撃性に優れた画面保護フィルムとなり得ることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の衝撃吸収性画面保護フィルムを提供する。
[1]
プラスチック製フィルムの少なくとも一方の面に、付加硬化型のシリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる粘着層を有し、粘着層のゴム硬度がアスカーC型硬度計を用いて測定したときに40〜75である衝撃吸収性画面保護フィルム。
[2]
前記粘着層の厚みが50〜500μmであることを特徴とする[1]に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
[3]
前記粘着層の厚みが100〜450μmであることを特徴とする[1]に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
[4]
前記プラスチック製フィルムがポリエステルフィルムであることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれかに記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
[5]
厚さ25μmのポリエステルフィルムの片面に、前記シリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる厚さ200μmの粘着層を備える衝撃吸収性画面保護フィルムを、衝撃試験機のロードセル上にポリエステルフィルムを上面にした状態で貼り合わせて、250mmの高さから150.8gの鋼球をポリエステルフィルム面に落下させたときの衝撃力が8.00kN以下であることを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
[6]
幅25mm、厚さ25μmのポリエステルフィルムの一方の面に、前記シリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる厚さ30μmの粘着層を有する衝撃吸収性画面保護フィルムにおいて、該フィルムの粘着面をステンレススチール製の板に貼り合わせ、これを180°方向へ300mm/分で剥離したときの粘着力が0.01〜2.0N/25mmの範囲となることを特徴とする[1]乃至[5]のいずれかに記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
[7]
前記シリコーン粘着剤組成物が、
(A)下記平均組成式(1)で表される、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基含有有機基を有し、100g中にアルケニル基0.001〜0.05モルが含まれるオルガノポリシロキサン:100〜60質量部、
Figure 2017065131
(式中、R1は同一又は異なっていてもよい炭素数1〜10の脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基又は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基であり、R1のうち少なくとも2個は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基である。aは2以上の整数、bは1以上の整数、c及びdは0以上の整数で、50≦a+b+c+d≦12,000である。)
(B)R2 3SiO1/2単位(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1〜10の1価炭化水素基又は炭素数2〜6のアルケニル基を示す。)とSiO4/2単位を主成分とし、(R2 3SiO1/2単位)/(SiO4/2単位)がモル比で0.5〜1.0であるオルガノポリシロキサン:0〜40質量部、
(C)下記平均組成式(2)で表され、1分子中に少なくとも3個のSi−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)、(B)成分の合計アルケニル基に対し、Si−H基がモル比で0.2〜15となる量、
3 efSiO(4-e-f)/2 (2)
(式中、R3は独立に非置換又は置換の炭素数1〜10の1価炭化水素基を示し、e>0、f>0であり、さらに0<e+f≦3である。)
(D)(A)、(B)成分のアルケニル基と(C)成分のSi−H基をヒドロシリル化付加して硬化させるための白金族金属系触媒:上記(A)〜(C)成分の総量に対し、金属質量が1〜500ppmとなる量
を含むことを特徴とする[1]乃至[6]のいずれかに記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
[8]
前記シリコーン粘着剤組成物が、さらに(E)反応制御剤を、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対し0.01〜5質量部含むことを特徴とする[7]に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
[9]
ガラス製又はプラスチック製のディスプレイに貼り合わせて使用することを特徴とする[1]乃至[8]のいずれかに記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
本発明によれば、特定の硬度を有し、好ましくはさらに特定の厚みを有する、皮膜強度の強いシリコーン粘着剤組成物を硬化させて得られた粘着層を有することにより、外力を受けたときの衝撃吸収性が向上するため、耐衝撃性に優れた衝撃吸収性画面保護フィルムを製造することが可能である。
以下、本発明についての詳細を記す。
本発明の衝撃吸収性画面保護フィルムは、プラスチック製フィルムの少なくとも一方の面に、付加硬化型のシリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる粘着層を有し、該粘着層のゴム硬度がアスカーC型硬度計を用いて測定したときに40〜75のものである。
[プラスチック製フィルム]
本発明の衝撃吸収性画面保護フィルムは、プラスチック製フィルムを有する。
プラスチック製フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルムなどが挙げられ、ポリエステルフィルムが好ましい。
プラスチック製フィルムの厚みは3〜200μmとすればよいが、特に限定されるものではない。
[付加硬化型シリコーン粘着剤組成物]
本発明の衝撃吸収性画面保護フィルムは、プラスチック製フィルムの少なくとも一方の面に付加硬化型のシリコーン粘着剤組成物を硬化させて得られる粘着層を有する。
シリコーン粘着剤組成物を硬化させて得られる粘着層(以下、粘着層とする)の厚みは50〜500μmであることが好ましく、より好ましくは80〜480μm、さらに好ましくは100〜450μmである。50μmよりも薄いと外力からの衝撃に対し弱くなる場合があり、500μmより厚いと加工が難しくなり、粘着層表面の平坦性が悪くなる場合がある。
粘着層のゴム硬度は、アスカーC型硬度計を用いて測定したときに40〜75となるものであり、好ましくは42〜75、より好ましくは44〜75となるものがよい。本発明者は、シリコーン粘着剤組成物を硬化させて得られる粘着層のゴム硬度が耐衝撃性に相関があることを見出した。ゴム硬度が40よりも小さいと粘着層が柔らかくなり、外部からの衝撃を吸収できずに被着体を傷つけてしまう。ゴム硬度が75よりも大きいと粘着層が硬くなり、外部からの衝撃が直接被着体に伝わり、被着体を傷つけてしまう。
以下、付加硬化型シリコーン粘着剤組成物の詳細について説明する。
[(A)成分]
(A)成分は、下記平均組成式(1)で表され、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基含有有機基を有し、100g中にアルケニル基0.001〜0.05モルが含まれるオルガノポリシロキサンである。
Figure 2017065131
(式中、R1は同一又は異種の炭素数1〜10の脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基又は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基であり、R1のうち少なくとも2個は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基である。aは2以上の整数、bは1以上の整数、cは0以上の整数、dは0以上の整数で、50≦a+b+c+d≦12,000である。)
上記式(1)において、R1は同一又は異種の炭素数1〜10の脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基又は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基であり、R1のうち少なくとも2個は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基である。
脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基などが挙げられ、さらに、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子又はその他の基で置換されていてもよく、置換基としては、トリフルオロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が例示される。中でも、飽和の脂肪族基又は芳香族基が好ましく、メチル基、フェニル基が好ましい。
アルケニル基含有有機基としては、炭素数2〜10のもの、例えば、ビニル基、アリル基、ヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基、アクリロイルプロピル基、アクリロイルメチル基、メタクリロイルプロピル基等のアクリロイルアルキル基、及びメタクリロイルアルキル基、シクロヘキセニルエチル基等のシクロアルケニルアルキル基、ビニルオキシプロピル基等のアルケニルオキシアルキル基などが挙げられる。中でもビニル基が好ましい。
(A)成分に含まれるアルケニル基の量は、オルガノポリシロキサン100g中0.001〜0.05モルであり、0.002〜0.04モルが好ましく、0.003〜0.03モルがより好ましい。0.001モルよりも小さいと架橋密度が小さくなり、粘着層が十分な硬度を得られない場合があり、0.05モルよりも大きいと粘着層が硬くなることで適切な耐衝撃性が得られない場合がある。
aは2以上の整数、bは1以上の整数、cは0以上の整数、dは0以上の整数で、50≦a+b+c+d≦12,000であり、100≦a+b+c+d≦10,000であることが好ましく、200≦a+b+c+d≦8,000であることがより好ましい。a+b+c+dが50より小さいと、架橋点が多くなりすぎることで反応性が低下するおそれがあり、12,000より大きいと、組成物の粘度が非常に高くなるため撹拌混合しにくくなる等、作業性が悪くなるおそれがある。
(A)成分は、通常、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の環状低分子シロキサンと、アルケニル基含有有機基を含む環状低分子シロキサンとを、触媒を用いて開環重合させて製造するが、重合後は原料である環状低分子シロキサンを含有しているため、これを加熱及び減圧下で、反応生成物中に不活性気体を通気させながら、留去したものを用いることが好ましい。
(A)成分としては、下記一般式で表されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
1-11-2 2SiO(R1-2 2SiO)pSiR1-2 21-1
1-11-2 2SiO(R1-2 2SiO)p(R1-11-2SiO)qSiR1-2 21-1
1-2 3SiO(R1-2 2SiO)p(R1-11-2SiO)qSiR1-2 3
1-1 3SiO(R1-2 2SiO)p(R1-11-2SiO)qSiR1-1 3
1-11-2 2SiO(R1-2 2SiO)p(R1-11-2SiO)qSiR1-2 21-1
(式中、R1-1は同一又は異種の炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基であり、R1-2は同一又は異種の炭素数1〜10の脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基であり、p≧50、q≧1である(但し、分子中に(R1-11-2SiO)q以外にR1-1を有しない場合はq≧2である。)。)
1-1,R1-2としては、上記R1で例示されたものが挙げられる。なお、pは50≦p≦10,000が好ましく、100≦p≦8,000がより好ましく、qは1≦q≦1,000が好ましく、2≦q≦1,000がより好ましい。
より具体的な(A)成分としては、下記一般式で表されるものが挙げられるが、これらに限定されない。なお、下記式中のMe,Vi,Phはそれぞれメチル基、ビニル基、フェニル基を示す。
Figure 2017065131
(式中、p≧50,q≧1であり、但し、分子中にVi基を2個以上含有する。)
[(B)成分]
(B)成分は、R2 3SiO1/2単位(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1〜10の1価炭化水素基又は炭素数2〜6のアルケニル基を示す。)及びSiO4/2単位を主成分とし、(R2 3SiO1/2単位)/(SiO4/2単位)で表されるモル比が、0.5〜1.0であるオルガノポリシロキサンである。このモル比が0.5未満では、粘着力やタックが低下するおそれがあり、1.0を超える場合には、粘着力や保持力が低下するおそれがある。なお、上記モル比は0.6〜0.9が好ましい。
2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1〜10の1価炭化水素基又は炭素数2〜6のアルケニル基を示し、炭素数1〜10の1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基等が挙げられる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数2〜6のアルキル基、フェニル基、トリル基等の炭素数6〜10のアリール基が好ましい。
また、炭素数2〜6のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基等が好ましい。
(B)成分は、R2以外にシラノール基や加水分解性のアルコキシ基を含んでいてもよく、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基等を挙げることができ、使用する場合にはメトキシ基が好ましい。その含有量は、(B)成分の総質量の0.01〜4.0質量%となるのが好ましく、0.05〜3.5質量%となるのがより好ましい。上記含有量が0.01質量%よりも少ないと粘着剤の凝集力が低くなるおそれがあり、4.0質量%よりも多いと粘着剤のタックが低下するおそれがある。
(B)成分は2種以上を併用してもよい。また、本発明の特性を損なわない範囲でR2SiO3/2単位、R2 2SiO2/2単位を(B)成分に含有させることも可能である。
(B)成分は、触媒存在下において縮合反応させて得てもよい。これは、表面に存在する加水分解性基同士を反応させる作業であり、粘着力の向上等の効果が見込める。アルカリ性触媒を用い、室温(25℃)〜還流下で反応させ、必要に応じて中和すればよい。
ここで、アルカリ性触媒としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩;ナトリウムメトキシド、カリウムブトキシド等の金属アルコキシド;ブチルリチウム等の有機金属;カリウムシラノレート;アンモニアガス、アンモニア水、メチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の窒素化合物などが挙げられるが、アンモニアガス又はアンモニア水が好ましい。縮合反応の温度は、室温から有機溶剤の還流温度で行えばよい。反応時間は、特に限定されないが、0.5〜20時間、好ましくは1〜16時間とすればよい。さらに、反応終了後、必要に応じて、アルカリ性触媒を中和する中和剤を添加してもよい。中和剤としては、塩化水素、二酸化炭素等の酸性ガス;酢酸、オクチル酸、クエン酸等の有機酸;塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸等が挙げられる。アルカリ性触媒として、アンモニアガス又はアンモニア水、低沸点のアミン化合物を用いた場合は、窒素等の不活性ガスを通気し留去してもよい。
本発明にかかるシリコーン粘着剤組成物において、(A)成分の配合量は100〜60質量部、(B)成分の配合量は0〜40質量部であって、(B)成分が含まれない場合もある。(A)、(B)成分の配合質量比は、(A)/(B)=100/0〜60/40であり、フィルム又はテープ等で使用する際の再剥離性の点から、100/0〜65/35が好ましく、100/0〜70/30がより好ましい。(B)成分の割合が40を超えると、再剥離性が悪くなる場合がある。
[(C)成分]
(C)成分は、下記平均組成式(2)で表され、1分子中に少なくとも3個のSi−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
3 efSiO(4-e-f)/2 (2)
(式中、R3は独立に非置換又は置換の炭素数1〜10の1価炭化水素基を示し、e>0、f>0であり、さらに0<e+f≦3である。)
上記式(2)において、R3の炭素数1〜10の1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基、フェニル基等のアリール基等が挙げられる。さらに、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子又はその他の基で置換されていてもよく、トリフルオロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が例示される。中でも、飽和の脂肪族基又は芳香族基が好ましく、メチル基、フェニル基がより好ましい。上記平均組成式(2)中、e>0、f>0であり、0<e+f≦3である。
(C)成分としては、下記一般式(3)のものを例示することができるが、これに限定されるものではない。
4 3Si−O−(R5 2Si−O)g−(R6HSi−O)h−SiR7 3 (3)
(式中、R4,R7はそれぞれ独立に炭素数1〜10の1価炭化水素基又は水素原子を示し、R5,R6はそれぞれ独立に炭素数1〜10の1価炭化水素基を示し、gは0≦g≦100であり、hは3≦h≦80である。)
上記式(3)において、R5,R6の炭素数1〜10の1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基、フェニル基等のアリール基などが挙げられる。さらに、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子又はその他の基で置換されていてもよく、置換基としては、トリフルオロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。R5,R6としては、飽和の脂肪族基又は芳香族基が好ましく、メチル基、フェニル基がより好ましい。R4,R7は炭素数1〜10の1価炭化水素基又は水素原子である。R4,R7の炭素数1〜10の1価炭化水素基としては、上記と同様のものが例示され、R4,R7としては、メチル基、フェニル基が好ましい。gは0≦g≦100であり、1≦g≦80が好ましく、hは3≦h≦80であり、5≦h≦70が好ましい。
(C)成分は、通常、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の環状低分子シロキサンと、テトラメチルシクロテトラシロキサン等のSi−H基を含有する環状低分子シロキサンを、酸触媒を用いて開環重合させて製造するが、重合後は原料である環状低分子シロキサンを含有しているため、これを加熱及び減圧下で、反応生成物中に不活性気体を通気させながら、留去したものを用いることが好ましい。
(C)成分の具体的な構造を表したものとしては、以下に示すようなもの等が挙げられるが、これらに限定されない。なお、下記式中のMeはそれぞれメチル基を示す。
Figure 2017065131
(式中、0≦g≦100、3≦h≦80である。)
(C)成分の配合量は、(A)、(B)成分の合計アルケニル基に対し、Si−H基がモル比(Si−H基/アルケニル基)で0.2〜15となる量であり、0.5〜10の範囲となるように配合することが好ましい。0.2未満では架橋密度が低くなり、これにより凝集力、保持力が低くなるおそれがある。一方、15を超えると架橋密度が高くなり適度な粘着力及びタックが得られないことがある。
[(D)成分]
(D)成分は、(A)、(B)成分のアルケニル基及び(C)成分のSi−H基をヒドロシリル化付加して硬化させるための白金族金属系触媒である。この触媒の中心金属としては、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム等が例として挙げられ、中でも白金が好適である。白金触媒としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸とアルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン化合物との反応物、塩化白金酸とビニル基含有シロキサンとの反応物等が挙げられる。
(D)成分の配合量は、上記(A)〜(C)成分の総量に対し、金属質量として1〜500ppmであり、2〜450ppmが好ましい。1ppm未満だと、反応が遅く、硬化不十分となることにより粘着力や保持力の各種特性が発揮されないおそれがあり、500ppmを超えると、硬化物の柔軟性が乏しくなる場合がある。
[(E)成分]
(E)成分は反応制御剤であり、シリコーン粘着剤組成物を調合乃至基材上に硬化させて粘着層を形成する際に、加熱硬化の以前に付加反応が開始して処理液が増粘やゲル化を起こさないようにするために任意に添加する成分である。反応制御剤は付加反応触媒である白金族金属に配位して付加反応を抑制し、加熱硬化させるときには配位がはずれて触媒活性が発現する。付加反応硬化型シリコーン組成物に従来使用されている反応制御剤はいずれも使用することができる。具体例としては、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニルシクロヘキサノール、3−メチル−3−トリメチルシロキシ−1−ブチン、3−メチル−3−トリメチルシロキシ−1−ペンチン、3,5−ジメチル−3−トリメチルシロキシ−1−ヘキシン、1−エチニル−1−トリメチルシロキシシクロヘキサン、ビス(2,2−ジメチル−3−ブチノキシ)ジメチルシラン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン、マレイン酸エステル、アジピン酸エステル等が挙げられる。
(E)成分の配合量は、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対し0.01〜5質量部が好ましく、0.05〜2質量部がより好ましい。
[その他]
(溶剤)
以上の成分を混合して得られたシリコーン粘着剤組成物において、粘度が高くハンドリングが困難な場合には、希釈するために溶剤を任意で加えてもよい。溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、イソパラフィン等の脂肪族炭化水素系溶剤、工業用ガソリン、石油ベンジン、ソルベントナフサ等の炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶剤、2−メトキシエチルアセタート、2−エトキシエチルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、2−ブトキシエチルアセタート等のエステルとエーテル部分を有する溶剤、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、トリス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン等のシロキサン系溶剤、又はこれらの混合溶剤等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
溶剤の配合量は、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対し、0〜1,000質量部であり、好ましくは0〜800質量部、より好ましくは0〜500質量部である。1,000質量部より多くなると、塗工性が悪くなる場合がある。
[シリコーン粘着剤組成物の使用方法]
シリコーン粘着剤組成物は、上記各成分を均一に混合することにより調製できる。一般的に、シリコーン粘着剤組成物は、使用する直前に触媒を均一に混合して使用する。
硬化条件としては、80〜150℃で20秒〜10分とすればよいがこの限りではない。
触媒を混合したシリコーン粘着剤組成物を加熱硬化して粘着層を形成する方法としては、ポッティング成型や塗工などがある。塗工方法は、公知の塗工方式を用いて塗工すればよく、例えば、コンマコーター、リップコーター、ロールコーター、ダイコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、キスコーター、グラビアコーター、スクリーン塗工、浸漬塗工、キャスト塗工等が挙げられる。
なお、プラスチック製フィルムと粘着層の密着性を向上させるために、プラスチック製フィルムは、プライマー処理、コロナ処理、エッチング処理、プラズマ処理、サンドブラスト処理したものを用いてもよい。好ましくはコロナ処理がよい。プライマー処理はなくてもよく、プライマー層のない構成とし得る。
本発明においては、厚さ25μmのポリエステルフィルムの片面に、前記シリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる粘着層が200μmの厚さで形成された衝撃吸収性画面保護フィルムを、衝撃試験機のロードセル上にポリエステルフィルムを上面にした状態で貼り合わせて、250mmの高さから150.8gの鋼球をポリエステルフィルム面に落下させたときの衝撃力が、8.00kN以下であることがよく、好ましくは7.80kN以下、より好ましくは7.50kN以下である。衝撃力が8.00kNよりも大きくなると、被着体を傷つけてしまう場合がある。
また、本発明においては、幅25mm、厚さ25μmのポリエステルフィルムの一方の面に、前記シリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる粘着層を30μmの厚みで形成した粘着性フィルム(衝撃吸収性画面保護フィルム)について、該フィルムの粘着面をステンレススチール製の板に貼り合わせ、これを180°方向へ300mm/分で剥離したときの粘着力が、0.01〜2.0N/25mmの範囲であることがよく、好ましくは0.01〜1.8N/25mm、より好ましくは0.01〜1.5N/25mmである。粘着力が0.01N/25mmよりも小さいと粘着力が弱く被着体にうまく貼りつかない場合があり、2.0N/25mmよりも大きいとリワークが難しくなる場合がある。
プラスチック製フィルムの粘着層面との反対面には、傷つき防止、汚れ防止、指紋付着防止、防眩、反射防止、帯電防止等の処理等の表面処理されたものが好ましい。粘着層を塗工してから上記の各表面処理をしてもよいし、表面処理してから粘着層を塗工してもよい。
傷つき防止処理(ハードコート処理)としては、アクリレート系、シリコーン系、オキセタン系、無機系、有機無機ハイブリッド系等のハードコート剤による処理が挙げられる。防汚処理としては、フッ素系、シリコーン系、セラミック系、光触媒系等の防汚処理剤による処理が挙げられる。反射防止処理としては、フッ素系、シリコーン系等の反射防止剤の塗工によるウェット処理や、蒸着やスパッタリングによるドライ処理が挙げられる。帯電防止処理としては、界面活性剤系、シリコーン系、有機ホウ素系、導電性高分子系、金属酸化物系、蒸着金属系等の帯電防止剤による処理が挙げられる。
得られた衝撃吸収性画面保護フィルムは、各種ディスプレイの保護フィルム、電気絶縁フィルム、マスキングフィルム、スプライシングテープ、皮膚への貼り付けなどに用いられる。ディスプレイはガラス製あるいはプラスチック製であり、具体的には、テレビ受像機、コンピューター用モニター、携帯情報端末用モニター、監視用モニター、ビデオカメラ、デジタルカメラ、携帯電話、携帯情報端末、自動車等の計器盤用ディスプレイ、種々の設備・装置・機器の計器盤用ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、自動券売機、現金自動預け払い機等の文字や記号、画像を表示するための種々のタッチパネルやフラットパネルディスプレイ(FPD)などが挙げられる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。また、Meはメチル基、Viはビニル基を表す。
<ゴム硬度>
本発明に従い作製した以下の実施例及び比較例に示すシリコーン粘着剤組成物を、アルミニウム製の容器に流し込んだ後に脱泡し、105℃の乾燥機で30分乾燥させて、厚みが3mm以上の硬化物を得た。この硬化物のゴム硬度を、アスカーゴム硬度計C型を用いて測定した。
<衝撃力及び耐衝撃性>
シリコーン粘着剤組成物を厚み25μm、幅25mmのポリエチレンテレフタラート(PET)フィルムに、アプリケーターを用いて硬化後の粘着層の厚みが150〜400μmとなるよう設定して塗工した。これを130℃の乾燥機で2〜8分間風乾させて作製した。この粘着性フィルムを厚さ3mmのガラス板に貼り合わせ、ガラスを下側に、フィルムを上側にした状態で、250mmの高さから、直径33.3mm、重さ150.8gの金属製の鋼球をフィルム上に落下させることにより衝撃力を測定し、ガラスが割れる(ひびが入るも含める)かガラスが割れないかで耐衝撃性を評価した。同様の試験を3回行い、ガラスが割れなかった回数で評価した(3〜0で表され数値が大きいほうが耐衝撃性が高い)。なお、試験は株式会社前川試験機製作所製の計装化鋼球落下衝撃試験システムTIT−01−Iを用いた。
<粘着力>
シリコーン粘着剤組成物を、厚み25μm、幅25mmのPETフィルムに硬化後の厚みが30μmとなるようにアプリケーターを用いて塗工した後、130℃/1分の条件で加熱し硬化させ、粘着性フィルムを作製した。この粘着性フィルムをステンレススチール板に貼りつけ、重さ2kgのゴム層で被覆されたローラーを2往復させることにより圧着した。室温(25℃)で約20時間静置した後、引っ張り試験機を用いて300mm/分の速度で180゜の角度でフィルムをステンレススチール板から引き剥がすのに要する力(N/25mm)を測定した。
<シリコーン粘着剤組成物>
[実施例1]
以下の平均組成式(A−1)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン100質量部(100gあたりビニル基0.0036モル含有)、
Figure 2017065131
(m=740)
以下の平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.47質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)、
Figure 2017065131
(x=38)
エチニルシクロヘキサノール0.10質量部を混合した。上記(A)、(C)成分を合計100質量部有する混合物に、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5質量%含むシリコーン溶液0.5質量部を添加し、シリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが400μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例2]
耐衝撃性を評価するフィルムの粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして評価した。
[実施例3]
耐衝撃性を評価するフィルムの粘着層の厚さが150μmのフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして評価した。
[実施例4]
平均組成式(A−1)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン95質量部(100gあたりビニル基0.0036モル含有)、Me3SiO1/2単位及びSiO2単位を含有し、(Me3SiO1/2単位)/(SiO2単位)のモル比が0.85であるオルガノポリシロキサン(B)の60質量%トルエン溶液を不揮発分として5質量部を混合し、減圧留去によりトルエンを除去した。そこへ、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.44質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)、エチニルシクロヘキサノール0.10質量部を混合した。上記(A)、(B)、(C)成分を合計100質量部有する混合物に、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5質量%含むシリコーン溶液0.5質量部を添加し、シリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例5]
平均組成式(A−1)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサンを90質量部(100gあたりビニル基0.0036モル含有)、Me3SiO1/2単位及びSiO2単位を含有し、(Me3SiO1/2単位)/(SiO2単位)のモル比が0.85であるオルガノポリシロキサン(B)の60質量%トルエン溶液を不揮発分として10質量部、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.42質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)としたこと以外は、実施例4と同様にして試験に用いるシリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例6]
以下の平均組成式(A−2)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン100質量部(100gあたりビニル基0.0053モル含有)、
Figure 2017065131
(n=510)
平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.68質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)、エチニルシクロヘキサノール0.10質量部を混合した。上記(A)、(C)成分を合計100質量部有する混合物に、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5質量%含むシリコーン溶液0.5質量部を添加し、シリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例7]
平均組成式(A−2)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン95質量部(100gあたりビニル基0.0053モル含有)、Me3SiO1/2単位及びSiO2単位を含有し、(Me3SiO1/2単位)/(SiO2単位)のモル比が0.85であるオルガノポリシロキサン(B)の60質量%トルエン溶液を不揮発分として5質量部を混合し、減圧留去によりトルエンを除去した。そこへ、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.64質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)、エチニルシクロヘキサノール0.10質量部を混合した。上記(A)、(B)、(C)成分を合計100質量部有する混合物に、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5質量%含むシリコーン溶液0.5質量部を添加し、シリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例8]
平均組成式(A−2)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサンを90質量部(100gあたりビニル基0.0053モル含有)、Me3SiO1/2単位及びSiO2単位を含有し、(Me3SiO1/2単位)/(SiO2単位)のモル比が0.85であるオルガノポリシロキサン(B)の60質量%トルエン溶液を不揮発分として10質量部、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.61質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)としたこと以外は、実施例7と同様にして試験に用いるシリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例9]
平均組成式(A−2)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサンを80質量部(100gあたりビニル基0.0053モル含有)、Me3SiO1/2単位及びSiO2単位を含有し、(Me3SiO1/2単位)/(SiO2単位)のモル比が0.85であるオルガノポリシロキサン(B)の60質量%トルエン溶液を不揮発分として20質量部、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.54質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)としたこと以外は、実施例7と同様にして試験に用いるシリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例10]
平均組成式(A−2)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサンを60質量部(100gあたりビニル基0.0053モル含有)、Me3SiO1/2単位及びSiO2単位を含有し、(Me3SiO1/2単位)/(SiO2単位)のモル比が0.85であるオルガノポリシロキサン(B)の60質量%トルエン溶液を不揮発分として40質量部、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.41質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)としたこと以外は、実施例7と同様にして試験に用いるシリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例11]
以下の平均組成式(A−3)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン60質量部(100gあたりビニル基0.0060モル含有)、
Figure 2017065131
(p=450)
Me3SiO1/2単位及びSiO2単位を含有し、(Me3SiO1/2単位)/(SiO2単位)のモル比が0.85であるオルガノポリシロキサン(B)の60質量%トルエン溶液を不揮発分として40質量部を混合し、減圧留去によりトルエンを除去した。そこへ、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.46質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)、エチニルシクロヘキサノール0.10質量部を混合した。上記(A)、(B)、(C)成分を合計100質量部有する混合物に、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5質量%含むシリコーン溶液0.5質量部を添加し、シリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例12]
平均組成式(A−1)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン80質量部(100gあたりビニル基0.0036モル含有)、以下の平均組成式(A−4)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン20質量部(100gあたりビニル基0.0273モル含有)、
Figure 2017065131
(q=870,r=16)
平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン1.07質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)、エチニルシクロヘキサノール0.10質量部を混合した。上記(A)、(C)成分を合計100質量部有する混合物に、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5質量%含むシリコーン溶液0.5質量部を添加し、シリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例13]
平均組成式(A−1)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン60質量部(100gあたりビニル基0.0036モル含有)、平均組成式(A−4)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン40質量部(100gあたりビニル基0.0273モル含有)、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン1.68質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)としたこと以外は、実施例12と同様にして試験に用いるシリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例14]
平均組成式(A−1)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン40質量部(100gあたりビニル基0.0036モル含有)、平均組成式(A−4)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン60質量部(100gあたりビニル基0.0273モル含有)、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン2.29質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)としたこと以外は、実施例12と同様にして試験に用いるシリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[実施例15]
平均組成式(A−1)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン20質量部(100gあたりビニル基0.0036モル含有)、平均組成式(A−4)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン80質量部(100gあたりビニル基0.0273モル含有)、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン2.89質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)としたこと以外は、実施例12と同様にして試験に用いるシリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[比較例1]
特許第5234064号公報に記載の実施例1に従いシリコーン組成物を得た。すなわち、平均組成式(A−1)で表わされるビニル基を有するジメチルポリシロキサン45質量部(100gあたりビニル基0.0036モル含有)、以下の平均組成式(A−5)で表わされる末端がシラノール基であるジメチルポリシロキサン15質量部、
Figure 2017065131
(s=610)
Me3SiO1/2単位及びSiO2単位を含有し、(Me3SiO1/2単位)/(SiO2単位)のモル比が0.85であるオルガノポリシロキサン(B)の60質量%トルエン溶液を不揮発分として40質量部を混合し、そこへアンモニア水0.5質量部を加え、室温にて12時間混合撹拌した。その後、100〜130℃でアンモニア水を除去し、減圧留去によりトルエンを除去した。そこへ、以下の平均組成式(C−2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.18質量部、
Figure 2017065131
(y=28,z=16)
以下の平均組成式(C−3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン1.17質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で1.5倍)、
Figure 2017065131
(w=18)
エチニルシクロヘキサノール0.10質量部を混合した。上記(A)、(B)、(C)成分を合計100質量部有する混合物に、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5質量%含むシリコーン溶液0.5質量部を添加し、シリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[比較例2]
特許第5234064号公報に記載の実施例4に従いシリコーン組成物を得た。すなわち、平均組成式(A−1)で表わされるビニル基を有するジメチルポリシロキサン85質量部(100gあたりビニル基0.0036モル含有)、以下の平均組成式(A−6)で表わされる末端がシラノール基であるジメチルポリシロキサン10質量部、
Figure 2017065131
(t=1,080)
Me3SiO1/2単位及びSiO2単位を含有し、(Me3SiO1/2単位)/(SiO2単位)のモル比が0.85であるオルガノポリシロキサン(B)の60質量%トルエン溶液を不揮発分として5質量部を混合し、そこへアンモニア水0.5質量部を加え、室温にて12時間混合撹拌した。その後、100〜130℃でアンモニア水を除去し、減圧留去によりトルエンを除去した。そこへ、平均組成式(C−2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.58質量部、平均組成式(C−3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン2.22質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で1.9倍)、エチニルシクロヘキサノール0.10質量部を混合した。上記(A)、(B)、(C)成分を合計100質量部有する混合物に、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5質量%含むシリコーン溶液0.5質量部を添加し、シリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
[比較例3]
平均組成式(A−4)で表されるビニル基を有するジメチルポリシロキサン100質量部(100gあたりビニル基0.0273モル含有)、平均組成式(C−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン3.50質量部((C)成分中のSi−H基は、(A)成分中に含まれるビニル基に対しモル比で2.0倍)、エチニルシクロヘキサノール0.10質量部を混合した。上記(A)、(C)成分を合計100質量部有する混合物に、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5質量%含むシリコーン溶液0.5質量部を添加し、シリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、ゴム硬度と粘着力を測定し、粘着層の厚さが200μmのフィルムを用いて衝撃力及び耐衝撃性を評価した。
Figure 2017065131
実施例1〜15においては、いずれの硬化物のゴム硬度も40〜75であり、フィルムの耐衝撃性は良好なものであった。しかし、比較例1,2では、硬化物のゴム硬度が40未満であることから強度が弱く、鋼球落下試験における耐衝撃性は劣る結果であった。比較例1,2は、末端がシラノール基のオルガノポリシロキサンをアンモニアにより縮合させる、架橋剤に末端ヒドロシリル基を有するものを併用するなどして、硬化物に柔軟性をもたせていることから、無溶剤型で厚塗りが可能となるが、耐衝撃性は本発明に及ばないことがわかる。また比較例3では、ゴム硬度が76と高くなっており、衝撃を十分に吸収できなかったために耐衝撃性が悪くなったものと考えられる。

Claims (9)

  1. プラスチック製フィルムの少なくとも一方の面に、付加硬化型のシリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる粘着層を有し、粘着層のゴム硬度がアスカーC型硬度計を用いて測定したときに40〜75である衝撃吸収性画面保護フィルム。
  2. 前記粘着層の厚みが50〜500μmであることを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
  3. 前記粘着層の厚みが100〜450μmであることを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
  4. 前記プラスチック製フィルムがポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
  5. 厚さ25μmのポリエステルフィルムの片面に、前記シリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる厚さ200μmの粘着層を備える衝撃吸収性画面保護フィルムを、衝撃試験機のロードセル上にポリエステルフィルムを上面にした状態で貼り合わせて、250mmの高さから150.8gの鋼球をポリエステルフィルム面に落下させたときの衝撃力が8.00kN以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
  6. 幅25mm、厚さ25μmのポリエステルフィルムの一方の面に、前記シリコーン粘着剤組成物の硬化物からなる厚さ30μmの粘着層を有する衝撃吸収性画面保護フィルムにおいて、該フィルムの粘着面をステンレススチール製の板に貼り合わせ、これを180°方向へ300mm/分で剥離したときの粘着力が0.01〜2.0N/25mmの範囲となることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
  7. 前記シリコーン粘着剤組成物が、
    (A)下記平均組成式(1)で表される、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基含有有機基を有し、100g中にアルケニル基0.001〜0.05モルが含まれるオルガノポリシロキサン:100〜60質量部、
    Figure 2017065131
    (式中、R1は同一又は異なっていてもよい炭素数1〜10の脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基又は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基であり、R1のうち少なくとも2個は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基である。aは2以上の整数、bは1以上の整数、c及びdは0以上の整数で、50≦a+b+c+d≦12,000である。)
    (B)R2 3SiO1/2単位(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1〜10の1価炭化水素基又は炭素数2〜6のアルケニル基を示す。)とSiO4/2単位を主成分とし、(R2 3SiO1/2単位)/(SiO4/2単位)がモル比で0.5〜1.0であるオルガノポリシロキサン:0〜40質量部、
    (C)下記平均組成式(2)で表され、1分子中に少なくとも3個のSi−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)、(B)成分の合計アルケニル基に対し、Si−H基がモル比で0.2〜15となる量、
    3 efSiO(4-e-f)/2 (2)
    (式中、R3は独立に非置換又は置換の炭素数1〜10の1価炭化水素基を示し、e>0、f>0であり、さらに0<e+f≦3である。)
    (D)(A)、(B)成分のアルケニル基と(C)成分のSi−H基をヒドロシリル化付加して硬化させるための白金族金属系触媒:上記(A)〜(C)成分の総量に対し、金属質量が1〜500ppmとなる量
    を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
  8. 前記シリコーン粘着剤組成物が、さらに(E)反応制御剤を、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対し0.01〜5質量部含むことを特徴とする請求項7に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
  9. ガラス製又はプラスチック製のディスプレイに貼り合わせて使用することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の衝撃吸収性画面保護フィルム。
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