JPWO2017042943A1 - 灯具 - Google Patents

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Abstract

本発明は、光軸から離れた領域でも照射領域分離性能を悪化させることなく、十分な性能の配光制御を行うことができる灯具を提供することを目的とする。上記目的を達成するために、本発明の灯具は、複数の光源と、複数の光源に対応して光を制御する光学素子が形成された第一の光学部材と、光源からの光を第一の光学部材を介して入射し出射する第二の光学部材(4)を有し、第二の光学部材は、光入射側面のパワーが、光出射側面のパワーより大きい構成とする。これにより、光源からの光を効率よく利用でき、光軸から離れた領域であっても照射領域分離性能を悪化させることなく、配光制御を行うことが可能な灯具を提供することができる。

Description

本発明は、LEDや半導体レーザ等の複数の光源を有する灯具に係り、特に配光制御の性能向上に関する。
車両用の灯具の一つである車両用前照灯には、通常利用されるハイビームと、すれ違い時や前方に車が存在する場合に運転者にまぶしさを与えないように、上方への光をカットしたロービームが存在する。ロービームを利用する場合、対向または前方運転者にまぶしさを与えないが、照射領域が制限されるため、安全性能としては低下するという問題がある。
その問題に対し、特に車両用前照灯のハイビームにおいて、特定の領域を照射したり消灯したりして前方の車両あるいは対向車の運転者に、まぶしさを与えないようにしたり、また、カーブ走行時の進行方向を照射するように、配光制御を行なう開発が進められている。例えば、特定の領域を照射したり消灯したりする車両用前照灯として、複数の光源と、複数の光源あるいは光源群に対応したレンズが配列されたマイクロレンズアレイと、投射レンズを用いた車両用前照灯が提案されている。
本技術分野の背景技術として、特開2008−10228号公報(特許文献1)には、ランプボディと、複数の発光部を表面に有する面状集積光源と発光部を露呈させる複数の開口部と開口部内に充てんされた蛍光体を備えた光源と、各光源に対応したレンズアレイと、ランプボディの全面開口に取り付けられた投影レンズによる車両用灯具が開示されている。また、特開2001−266620号公報(特許文献2)には、レンズを具備しコンカーブに湾曲した面にマトリクスに分配された多数の半導体光源と、集光レンズを有する車両用の照明装置が開示されている。
特開2008−10228号公報 特開2001−266620号公報
前記特許文献1では、投射レンズは光出射面に凸面が存在する平凸レンズである。このような構成の前照灯において配光制御を行う場合、レンズ光軸付近では十分な照射領域分離性能で配光制御が可能であるが、光軸から離れた領域では照射領域分離性能が悪化し、十分な性能の配光制御を行うことができないという問題がある。
また、特許文献2では、同様に、投射レンズは光出射面に凸面が存在する平凸レンズであるが、半導体光源をコンカーブに湾曲した面に設置することにより、光源から離れた領域における配光制御の性能を向上させている。しかし、半導体光源をコンカーブに湾曲した面に実装する場合、精密に所定の方向に光が出射するように実装することは困難である。
本発明の目的は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、光軸から離れた領域でも照射領域分離性能を悪化させることなく、十分な性能の配光制御を行うことができる灯具を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、その一例を挙げるならば、複数の光源と、複数の光源に対応して光を制御する光学素子が形成された第一の光学部材と、光源からの光を第一の光学部材を介して入射し出射する第二の光学部材を有する灯具であって、第二の光学部材は、光入射側面のパワーが、光出射側面のパワーより高い構成とする。
本発明によれば、光源からの光を効率よく利用でき、光軸から離れた領域であっても照射領域分離性能を悪化させることなく、配光制御を行うことが可能な灯具を提供することができる。
本発明の対象となる車両用灯具の車両を用いた説明図である。 本実施例における車両用灯具の全体構成を示す斜視図である。 本実施例における車両用灯具の内部構成を示す概略の側面図である。 本実施例における車両用灯具の内部構成を示す概略の上面図である。 本実施例における車両用灯具の光源モジュールの構成を説明する構成図である。 図4Aの拡大図である。 本実施例におけるレンズアレイのレンズ幅と光源幅との関係を説明するためのシミュレーション結果である。 本実施例における発散角20°でのレンズアレイのレンズ幅と光源幅との関係を説明するためのシミュレーション結果である。 本実施例におけるレンズアレイのレンズ幅と光源幅と光量斑との関係を説明するためのシミュレーション結果である。 本実施例における、投射レンズが、光源側が凸面の平凸レンズ構成の場合の照度分布のシミュレーション結果である。 投射レンズが、光出射側が凸面の平凸レンズ構成の場合の照度分布のシミュレーション結果である。 投射レンズが、両凸レンズ構成の場合の照度分布のシミュレーション結果である。 本実施例における所定のY方向位置での照度の半値幅のX方向に対する変化を示したシミュレーション結果である。 本実施例における所定のY方向位置での照度の半値幅のX方向に対する変化を示したシミュレーション結果である。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
まず、図1を用いて本発明の対象となる灯具について車両用の灯具を例に説明する。図1は、車両を示しており、車両を上から見た図である。図1において、1は車両、2は車両用前照灯である。図1中に示すZ方向が車両の前方進行方向、Xが車両進行方向に対して直交する水平方向、Yが車両進行方向に対して直交する垂直方向である。車両用前照灯2は、二つの車両用前照灯のうちの左側の車両用前照灯を示しており、本実施例では、この左側の車両用前照灯2を用いて説明する。なお、本実施例は、前照灯だけではなく、それ以外の車両用灯具に適用してもよい。さらに、車両用灯具に限らず、それ以外の灯具に適用してもよい。
図2は、本実施例における車両用灯具の全体構成を示す斜視図である。図2において、2は車両用前照灯、3は光源モジュール、4は光源モジュールからの光を入射し出射する光学部材である。光源モジュール3は、後述するが、複数の光源と、複数の光源または光源群に対応してレンズが形成された光学部材であるレンズアレイで構成されている。光学部材4は、例えばレンズやプリズムを利用することができる。図2では光学部材4が投射レンズの場合を示している。投射レンズはレンズアレイ上の1点からの光が略平行光になるように設定され、レンズアレイの個々のレンズからの光を、個別の狙いの照射領域に照射できるよう光を制御するために構成される。投射レンズは、例えばポリカーボネート(PC)やポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)などの樹脂や、ガラスなどが利用される。また、投射レンズは、例えば成形や、研磨、切削などにより作成される。なお、図2には記載していないが、本実施例における車両用灯具は、投射レンズやレンズアレイを保持する保持機能や、光源を安定的に発光させる冷却機能や、不要光を遮蔽するための、遮光機構を含む。
図3A,3Bは、本実施例における車両用灯具の内部構成を示す概略図である。図3Aは、本実施例における車両用灯具の車両進行方向Zに対して直交する水平方向Xから見た側面図、図3Bは、本実施例における車両用灯具の車両進行方向Zに対して直交する垂直方向Y(上面)から見た上面図である。図3A,3Bからわかるように、光源モジュール3は水平方向に横長の形状となっている。これは、車両用前照灯が、垂直方向よりも水平方向を広い領域とする照射領域を必要とするためである。また、本実施例では、車両用前照灯のうち左側の前照灯を用いて説明しているので、図3Bの上面図において、投射レンズ4の中心線に対して光源モジュール3の中心が車両の中心側にずれている。これは、車両の左側のより広い領域に光を照射するためであり、右側の前照灯であれば、この逆の配置となる。
図4A,4Bは、本実施例における車両用灯具の光源モジュール3の構成を説明する構成図である。図4Aにおいて、光源モジュール3は、複数の光源6と、複数の光源または光源群に対応したレンズが配列されたレンズアレイ5で構成されている。複数の光源は、例えば、LEDや半導体レーザであり、例えば間隔をあけてマトリックス状に配列されている。そして、個々の光源を、点灯または消灯することにより、車両用前照灯において、所望の領域に光を照射したり、光を照射しなかったり、照射領域の制御を行なう、いわゆる配光制御を行なうことができる。光源から光は、通常ランバーシャン分布で前方向に広い角度分布で出射する。レンズアレイ5は、複数のレンズが配列された光学部品である。レンズアレイの個々のレンズは、間隔をあけてマトリクス状に配列された複数の光源の個々の光源に対応するように配列される。レンズアレイは、例えばガラスからなる。また、レンズアレイは例えばガラス成形やエッチングプロセスなどを含む半導体プロセスで作製することができる。レンズアレイのレンズは、隙間なく敷き詰められている。隙間なく敷き詰められることにより、光源からの光をより効率よく利用できる。また、レンズアレイのレンズ表面は、新たな光源となるため、レンズを隙間なく敷き詰めることにより、連続的な光源になり、照射領域分離性能を悪化させることなく、配光制御を行うことが可能である。すなわち、レンズアレイのレンズ間に隙間が存在すると、複数の光源を点灯して連続的に広い領域の照射が必要になる場合、隙間が照度斑の原因となり、照度斑なく広い領域の照射を行うためにはレンズに対して強いデフォーカスなどが必要になり、その場合、照射領域分解能が悪化する。これに対して、レンズアレイのレンズを隙間なく敷き詰めた場合は、強いデフォーカス設定などが必要なく、照度分解能に大きく影響を与えず照度斑なく広い領域の照射が可能になる。このため、レンズを隙間なく敷き詰めることにより、照射領域分離性能を悪化させることなく、配光制御を行うことが可能になる。
図4Bは、図4Aを部分拡大した図である。レンズアレイは、個々の光源からの光の発散角を制御し、同じ発散角に含まれる光束量を増加させる。発散角を狭くできるため、投射レンズで利用される光束量を増加させることができ、光源からの光を有効利用できる。また、離散して配置されている光源を、連続的な光源に変換することができ、(レンズアレイレンズ表面が新たな光源となる)投射レンズでの配光を容易にできる。
なお、図4Bに示すように、個々の光源の幅をa、レンズアレイの個々のレンズの幅をbとし、レンズ幅と光源幅の比であるb/aをパラメータとして、所定の光の発散角に含まれる光束の割合をシミュレーションした結果を図5A,5Bに示す。
図5Aは、レンズアレイの個々のレンズ幅/光源幅、すなわちb/aをパラメータとして、光の発散角に対する発散角に含まれる光束の割合をシミュレーションした結果である。b/aを10から1まで変えた場合と、レンズアレイがない場合を示している。なお、光源はレンズアレイの個々のレンズの焦点に設置した場合のシミュレーションした結果である。図5Aに示すように、レンズアレイの個々のレンズ幅bを、光源幅aより、より大きくすれば、すなわちb/aを大きくすれば、より発散角に含まれる光の量の割合が増え、光利用効率が高くなる。また、小さい発散角に含まれる光の量の割合が増えるため、配光制御分解能が高くなる。逆に個々のレンズ幅を狭くすると、すなわちb/aを小さくすれば、発散角に含まれる光の量の割合が減少する。そのため、必要な利用効率を得るためには、b/aを所定値以上にする必要があり、例えば1.43倍以上にするのが望ましい。
一方、全領域の照射時に、レンズアレイの個々のレンズ幅bを、光源幅aより、より大きくすれば、光量斑が発生しやすくなる。図6に、レンズアレイの個々のレンズ幅/光源幅(b/a)をパラメータとして、光量斑をシミュレーションした結果を示す。図6では、光源とレンズアレイを正方配列とし、レンズアレイは正方形レンズが隙間なく敷き詰められており、1つのレンズアレイからの出射する光が10m先で約12cmの正方形になるという条件で、全光源を照射したときの光軸付近の光量斑を計算した。ここで、光量斑は、各光源からの照射領域が重なる場所が明るくなる格子状の照度斑や、レンズアレイのレンズ表面での光量分布の不均一性が加わりさらに格子の一部が明るくなるような格子状の照度斑が発生するもので、光量斑=(最大照度−最小照度)/最大照度として定義した。図6に示すように、光量斑は、b/aが小さいほど小さくなり、光量斑を所定以下に抑えるためにはb/aも所定以下にする必要がある。光量斑の除去には、レンズアレイのレンズ幅に対して光源の幅を大きくし、レンズアレイから出射される光にある程度以上の発散角を持たせ、レンズアレイの各点からの光が投射レンズに入射する面積を広くし、収差を調整し、ある光源に対応する照射領域のうち隣接する光源の照射領域と重なる領域の照度を小さくすることが最も有効である。そのため、b/aを小さくする必要があり、例えば、光量斑を10%以下とするためには、図6に示すように、b/aを3.33倍以下とするのが望ましい。
よって、レンズアレイの個々のレンズのレンズ幅bを、対応する複数の光源、または光源群の幅aの1.43倍から3.33倍とすることで、光源からの光を効率よく利用でき、全照射領域の照射時に光量斑なく照射することが可能となる。
図5Bは、発散角20°でのb/aに対する発散角20°に含まれる光束の割合をシミュレーションした結果である。また、レンズアレイがない場合も示している。図に示すように、レンズアレイがない場合は12%程度であるのに対し、b/aを1.43倍から3.33倍とすることで、20%〜30%程度と同じ発散角に含まれる光束の割合を増加することができる。すなわち、レンズアレイにより発散角を制御し、発散角を狭くできるため、投射レンズで利用される光束量を増加させることができ、光源からの光を有効利用できる。
次に、投射レンズについて説明する。配光制御を行う車両用前照灯においては、個々の光源を、点灯や消灯することにより、所望の領域に光を照射したり、光を照射しなかったりすることによって照射領域の制御を行う。個々の光源からの光は、投射レンズによって、光の進行方向が制御され、個々の光源からの光が照射される領域が設定される。配光制御を行う車両用前照灯においては、個々の光源からの光が、投射レンズの光軸付近の中心部分の投射角度が小さい領域から、投射レンズの光軸から離れた照射角度が大きい領域まで、歪みがなく、また、できるだけ均一な性能の照射領域となることが望ましい。すなわち、例えば、投射角度が大きくなった場合に照射領域が激しくボケる、などの特性がないことが望ましい。
そこで、本実施例における投射レンズは、図2や図3A、3Bで示したように、凸レンズ面を光源側に向けた平凸レンズ構成としている。つまり、レンズの光入射側面のパワーが光出射側面のパワーよりも大きい構成としている。
ここで、パワーとは光学素子において、例えば屈折率の異なりにより、光の方向を制御する界面における光を屈折させる力であり、式(1)で示されるパラメータである。
Figure 2017042943
ここで、n1は屈折率が異なる界面の光入射側の屈折率、n2は光出射側の屈折率であり、Rは屈折率が異なる界面の曲率半径である。Rは光学素子の光軸に垂直な断面における、光を制御する領域の両端の2点と光軸と交わる点の3点からなる円の半径である。光学素子の光を制御する領域が光軸対称ではない異形の場合、また面の傾きが光軸対称ではない自由曲面の場合は、光学素子の光軸の垂直な2つの断面(2つの断面は90°の角度で交わっている)の光を制御する領域の両端の4点と光軸と交わる点の5点からなる球の半径である。また、光学素子がミラーの場合は、式(2)で示される。
Figure 2017042943
なお、パワーが正の値の場合、光を制御する界面において、光は収束される。例えば、屈折率の異なりにより光の方向を制御する界面では、屈折率が大きい材質が凸の面である。パワーが負の値の場合、光は発散される。例えば屈折率が大きい材質が凹の場合の面である。光学素子がレンズの場合は、光源側、つまり光入射側面のSag高さを光出射側面のSag高さより高く設定すれば、光入射側面のパワーが光出射側面のパワーより大きくすることができる。レンズの場合、式(1)の分子は、光入射側面では、光入射側は空気であるのでn1=1で、光出射側はレンズであるためn2は1より大きいので、正の値になり、光出射側面では、光出射側が空気であるのでn2=1となるため負の値になるが、絶対値は同じとなり、パワーは式(1)の分母である曲率半径に依存することになる。Sag高さが正の方向に高い、つまり凸面の場合、光入射側面の曲率半径は曲率半径を求める円の中心が光の進む方向であるため正の値になり、光出射側面の曲率半径は負の値になるが、曲率半径は光を制御する領域の両端の2点と光軸と交わる点の3点からなる円の半径であるためSag高さがより高いほうが曲率半径の絶対値が大きくなりパワーが大きくなる。よって光入射側面のSag高さを光出射側面のSag高さより高く設定すれば、光入射側面のパワーが光出射側面のパワーより大きくすることができる。
凸レンズ面を光源側に向けた平凸レンズ構成としている理由について説明する。投射レンズは、レンズアレイ上の1点からの光が略平行光になるように設定される。ここで、車両用前照灯の場合とは逆に、投射レンズで平行光を集光する場合を考える。投射レンズで平行光が入射する面と逆の面を凸面とした平凸レンズを用いれば、平行光が入射する面を凸面とした平凸レンズの場合よりも、大きな球面収差を持つが、非点収差は小さくなる。よって、平行光が入射する面と逆の面を凸面とした平凸レンズの場合、平行光が入射する面を凸面とした平凸レンズの場合と比較して、光軸と略平行の平行光が集光してできる光軸付近の光スポットは大きくなるが、光軸と角度を持つ平行光を集光する場合に光軸から離れた場所にできる光スポットの、光軸と略平行の平行光を集光してできる光軸付近の光スポットからの変形や性能劣化は抑えられる。よって、車両用前照灯では、1点の光源からの光を略平行光になるように制御するので、上記とは逆の関係になり、光源側が凸面の平凸レンズを利用すれば、投射レンズの光軸から離れた照射角度が大きい領域まで、歪みがなく、また、できるだけ均一な性能の照射領域を得ることができる。
非点収差の発生は、光源側のSag高さ(図3BのC参照)と光出射側のSag高さに関係し、光源側のSag高さを光出射側のSag高さより高くすると十分に発生を抑制できる。よって、投射レンズは、光源側のSag高さを光出射側のSag高さより高くすると良い。これにより、光軸から離れた領域でも照射領域分離性能を悪化させることなく、十分な性能の配光制御を行うことが可能となる。
なお、上記光源側が凸面の平凸レンズは、特殊なレンズに限定するものでなく、球面レンズや非球面レンズにも適用可能であり、あえて言えば、非球面レンズとして非点収差をさらに取り除く場合、光源側が凸面の平凸レンズ構成、もしくは、光源側のSag高さを光出射側のSag高さより高くする構成とすることで、他の収差の発生を抑制した非球面レンズとできる。
図7A,7B、7Cに、投射レンズ形状の違いによる照射領域分離性能についてのシミュレーション結果を示す。
図7A,7B、7Cでのシミュレーション条件は、レンズ幅/光源幅(b/a)=2.5、光源とレンズアレイを正方配列し、レンズアレイは正方形レンズが隙間なく敷き詰められているという条件とした。また、個々の光源を横、縦方向に1つおきに点灯した状態で、1つのレンズアレイから発光する光が10m先で約12cmの正方形になるような投射レンズを設計し、投射レンズ中心部から10m先の垂直方向の照度分布を比較した。各図それぞれにおいて、横軸をX方向、縦軸をY方向とし、投射レンズ光軸に対応する照射領域のX方向の位置、Y方向の位置をそれぞれ0としている。
図7Aは、光源側が凸面の平凸レンズの場合、図7Bは、光出射側が凸面の平凸レンズの場合、図7Cは、両凸レンズ(光源側Sag高さが出射側Sag高さより若干高い)の場合のシミュレーション結果である。図7Aに比べて、図7Bでは、X方向に2m以上離れると照射領域のボケが激しくなり、照射領域分離性能が劣化してことが分かる。また、全照射領域に糸巻型の歪みが発生していることがわかる。また、図7Cは、光軸から離れた場所の照射領域分解性能の劣化は抑えられているが、全照射領域の形状に若干の糸巻型の歪曲が発生している。しかし、Sag高さが出射側Sag高さより若干高いため、歪曲収差の発生は軽微であり、実使用上問題にならない程度の歪みに抑えられている。
図8A,8Bは、図7A,7B、7Cでの所定のY方向位置での照度の半値幅のX方向に対する変化を示したシミュレーション結果である。図8AはY=65mm付近、図8BはY=750mm付近での結果であり、それぞれ、光源側が凸面の平凸レンズの場合のX方向及びY方向の半値幅(入射凸-X、入射凸-Y)、及び、光出射側が凸面の平凸レンズの場合のX方向及びY方向の半値幅(出射凸-X、出射凸-Y)、及び、両凸レンズの場合のX方向及びY方向の半値幅(両凸-X、両凸-Y)を示している。図8A,8Bから明らかなように、X方向の位置が離れるに従って、出射凸-X、出射凸-Yの半値幅は大きくなり、照射領域がボケていることが分かる。それに比べて入射凸-X、入射凸-Y、両凸-X、両凸-Yはそれほど大きくならず、照射領域のボケが抑えられていることが分かる。
以上のように、本実施例は、複数の光源と、複数の光源に対応して光を制御する光学素子が形成された第一の光学部材(レンズアレイ)と、光源からの光を第一の光学部材を介して入射し出射する第二の光学部材(投射レンズ)を有する灯具であって、第二の光学部材は、光入射側面のパワーが、光出射側面のパワーより大きい構成とする。
また、光源モジュールと、光源モジュールからの光を入射し出射するレンズを有する灯具であって、光源モジュールは、複数の光源と、複数の光源に対応したレンズが配列されたレンズアレイからなり、光源モジュールからの光を入射し出射するレンズは、凸面を光源側に向けた平凸レンズ構成とする。
これにより、光源からの光を効率よく利用でき、光軸から離れた領域であっても照射領域分離性能を悪化させることなく、配光制御を行うことが可能な灯具を提供することができる。
なお、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1…車両、2…車両用前照灯、3…光源モジュール、4…投射レンズ、5…レンズアレイ、6…光源、a…光源幅、b…レンズ幅、C…Sag高さ

Claims (12)

  1. 複数の光源と、該複数の光源に対応して光を制御する光学素子が形成された第一の光学部材と、前記光源からの光を前記第一の光学部材を介して入射し出射する第二の光学部材を有する灯具であって、
    前記第二の光学部材は、光入射側面のパワーが、光出射側面のパワーより大きいことを特徴とする灯具。
  2. 請求項1に記載の灯具であって、
    前記第二の光学部材は、光源からの光の配光を制御する光学素子であることを特徴とする灯具。
  3. 請求項1または2の何れか1項に記載の灯具であって、
    前記第二の光学部材は、レンズであることを特徴とする灯具。
  4. 請求項3に記載の灯具であって、
    前記レンズは、光入射側のSag高さが、光出射側のSag高さよりも高いことを特徴とする灯具。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載の灯具であって、
    前記第一の光学部材に形成されている光学素子は、レンズであることを特徴とする灯具。
  6. 請求項5に記載の灯具であって、
    前記第一の光学部材は、レンズアレイであることを特徴とする灯具。
  7. 請求項6に記載の灯具であって、
    前記レンズアレイはレンズ間の隙間がなく配列されていることを特徴とする灯具。
  8. 請求項6に記載の灯具であって、
    前記レンズアレイの個々のレンズのレンズ幅が、対応する光源の幅の1.43倍から3.33倍であることを特徴とする灯具。
  9. 請求項1に記載の灯具であって、
    前記複数の光源を、個別に点灯、消灯することにより、所望の領域に光を照射する配光制御を行うことを特徴とする灯具。
  10. 請求項9に記載の灯具であって、
    前記灯具は車両用灯具であることを特徴とする灯具。
  11. 請求項10に記載の灯具であって、
    前記灯具は車両用前照灯であることを特徴とする灯具。
  12. 光源モジュールと、該光源モジュールからの光を入射し出射するレンズを有する灯具であって、
    前記光源モジュールは、複数の光源と、該複数の光源に対応したレンズが配列されたレンズアレイからなり、
    前記光源モジュールからの光を入射し出射するレンズは、凸面を光源側に向けた平凸レンズ構成であることを特徴とする灯具。
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