JPWO2016189629A1 - 内視鏡システム及び内視鏡システムの制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
逆に、照明光の照明領域を広い視野角に対応して予め広く設定していると、観察に応じて視野角が狭くなった場合、照明領域が注目領域よりも大きくなり、照明領域が注目領域を内包する。この場合、照明領域の内部且つ注目領域の外部に存在し、照明光が照明される領域は、照明光が無駄に照明される領域となる。
このため、視野角に応じて、照明光を十分に配光できず、照明光に無駄が発生する。
視野角に影響されることなく、照明光を十分に配光でき、照明光の無駄を抑制することが望まれている。
[構成]
図1Aと図1Bと図1Cと図2Aと図2Bと図2Cと図2Dと図3Aと図3Bと図4とを参照して第1の実施形態について説明する。
図1Aに示すように、内視鏡システム10は、図示しない内視鏡に設けられる挿入部の先端部11から照明光ILを被写体13に照明する照明ユニット20と、被写体13から反射された反射光RLである照明光ILを基に被写体13を撮像する撮像ユニット40とを有する。内視鏡システム10は、撮像ユニット40によって撮像された撮像画像301(図2A,2B,2C,2D参照)を表示する表示部50を有する。
図1Aに示すように、照明ユニット20は、1次光を出射する光源21と、光源21を制御する光源制御部23と、1次光を導光する複数の導光部材25と、光源21から出射された1次光を複数の1次光に分波する分波部27とを有する。照明ユニット20は、導光部材25によって導光された1次光の光学特性を変換し、光学特性を変換された1次光を照明光ILとして被写体13に照明する複数の照明部29と、照明部29と同数且つ照明部29と対に配置され、照明部29から出射された照明光ILが透過する光学素子31とを有する。
光源21は、例えば、青色のレーザ光を出射するレーザーダイオードを有する。レーザ光の中心波長は、例えば、445nmである。光源21は、他の色の光を出射してもよい。光源21は、内視鏡の外部に設けられる筐体部の内部に設けられてもよいし、内視鏡の内部に設けられてもよい。
光源制御部23は、光源21が駆動するために必要な電力を光源21に供給する。光源制御部23は、所定の閾値の電力以上かつ照明光ILの光量に比例した電力を光源21に供給する、または光源21の駆動間隔に応じた電力を光源21に供給する。光源制御部23は、図示しない第1操作部が操作されることによって、電力を供給する。この第1操作部は、操作者が照明光ILの出射をオンまたはオフすることを指示するために操作される。光源21が筐体部の内部に設けられる場合、光源制御部23及び第1操作部は筐体部の内部に設けられる。光源21が内視鏡の内部に設けられる場合、光源制御部23は内視鏡の内部に設けられる。第1操作部は、内視鏡に設けられる。
図1Aに示すように、導光部材25は、光源21と分波部27の間に設けられ、光源21から出射された1次光を分波部27に導光する。導光部材25は、分波部27と照明部29との間にさらに設けられ、分波部27によって分波された1次光を照明部29にまで導光する。このような導光部材25は、例えば光ファイバを有する。光ファイバのコア径は例えば50μm、開口数FNA=0.2となっており、光ファイバはマルチモードの光ファイバである。光源21が筐体部の内部に設けられる場合、導光部材25は筐体部の内部と内視鏡の内部とに設けられる。光源21が内視鏡の内部に設けられる場合、導光部材25は内視鏡の内部に設けられる。
図1Aに示すように、分波部27は、照明部29の数に合わせて1次光を分波する。本実施形態では、例えば2つの照明部29が設けられるため、分波部27は1次光を2つに分波する。分波部27は、例えば所望の比率で、1次光を分波する。本実施形態では、比率は、例えば、50:50である。比率は、均一になる必要はない。
なお照明部29が1つのみ設けられる場合、分波部27は省略され、光源21は導光部材25を介して照明部29に接続される。
図1Aに示すように、照明部29は、例えば接着剤などによって、挿入部の先端部11の内部に固定される。照明部29が導光部材25によって導光された1次光を受光した際、照明部29は、1次光の光学特性を所望に変換する光変換部として機能する。例えば、照明部29は、1次光とは異なる配光特性を有する照明光ILを生成し、照明光ILを出射する。このように照明部29は、1次光の配光を変換する配光変換部として機能する。照明光ILの配光特性は、1次光の光量によって変動しない性質を有する。
図1Bに示すように、光変換部材29aは、1次光の進行方向において透過部材29bの前方に設けられ、透過部材29bに光学的に接続される。光変換部材29aは、円錐台形状を有する。円錐台は、1次光の進行方向に従って拡径する。光変換部材29aの基端面の形状は透過部材29bの先端面の形状と略同一であり、光変換部材29aの基端面は透過部材29bの先端面に直接接触される。光変換部材29aと透過部材29bとが組み合わさった形状は、円錐台形状である。円錐台は、1次光の進行方向に従って拡径する。
透過部材29bは、1次光と照明光ILとが透過する性質を有する。透過部材29bは、透過率が高いガラスまたは透過率が高いシリコーン樹脂によって形成される。透過部材29bは、円錐台形状を有する。円錐台は、1次光の進行方向に従って拡径する。
反射部材29cは、1次光及び反射部材29cに入射した入射光を正反射または拡散反射する。反射部材29cは、散乱反射してもよい。入射光は、光変換部材29aから後方に向かって出射された照明光ILである。反射部材29cは、銀またはアルミニウムといった金属の薄膜である。
図1Bに示すように、保持部材29dは、導光部材25が係合する第1孔部29eと、光変換部材29aと透過部材29bとが係合する第2孔部29fとを有する。第1孔部29eは、第2孔部29fと同軸上に設けられ、第2孔部29fと連通する。例えば、第1孔部29eは円柱形状を有する。例えば、第2孔部29fは、円錐台形状を有する。円錐台は、1次光の進行方向に従って拡径する。第2孔部29fの内周面には、反射部材29cが設けられる。
図1Aと図1Bとに示すように、1つの光学素子31が1つの照明部29に対して配置され、光学素子31が照明部29の前方に配置される。光学素子31は、照明部29から出射された照明光ILが透過するレンズである。各光学素子31は、挿入部の先端部11の内部において、後述する調整機構70によって保持される。各光学素子31は、調整機構70によって、同時に、光学素子31の軸方向に移動可能であり、移動によって照明部29に近づくまたは照明部29から離れる。つまり、光学素子31と照明部29との間の相対距離は、調整機構70によって、調整可能となっている。
図1Aに示すように、撮像ユニット40は、被写体13から反射された反射光RLを撮像する撮像部41と、撮像部41によって撮像された反射光RLを画像処理することによって撮像画像301を生成する図示しない画像処理部とを有する。撮像ユニット40は、図示しない第2操作部が操作されることによって、撮像動作を開始する。第2操作部は、内視鏡の操作部に配設される。
図1Aに示すように、内視鏡システム10は、撮像ユニット40によって撮像された撮像画像301(図2A,2B,2C,2D参照)の画素値の状態を示す代表値を抽出する代表値抽出部(以下、抽出部61と称する)をさらに有する。本実施形態では、抽出部61は、代表値の一例であるコントラスト値を抽出する。抽出部61は、例えば、撮像ユニット40が撮像動作を開始した後、抽出を開始する。
例えば、抽出部61は、各色画素値同士を加算した値を基にコントラスト値を抽出する。
例えば、抽出部61は、輝度値を基にコントラスト値を抽出してもよい。
輝度値は、例えば、下記式(1)を基に算出される。
輝度値 = 0.299×赤の画素値 + 0.587×緑の画素値 + 0.114×青の画素値 ・・・式(1)。
図1Aに示すように、内視鏡システム10は、撮像ユニット40によって撮像された被写体13の撮像画像301を基に観察のために注目する領域である注目領域201(図2A,2B,2C,2D参照)を決定する注目領域決定部(以下、決定部63と称する)をさらに有する。
図1Aに示すように、内視鏡システム10は、照明光ILが照明している領域である照明領域203(図2A,2B,2C,2D参照)を、撮像画像301を基に特定する照明領域特定部(以下、特定部65と称する)をさらに有する。
図1Aに示すように、内視鏡システム10は、注目領域201と照明領域203とを基に、照明光ILの照明を予定される領域である照明予定領域205(図2A,2B,2C,2D参照)を設定する照明予定領域設定部(以下、設定部67と称する)をさらに有する。
図2Cに示すように、照明領域203が注目領域201よりも大きく、照明領域203が注目領域201を内包している状態において、照明予定領域205は、注目領域201である。このため設定部67は、注目領域201を照明予定領域205として設定する。
なお抽出部61と決定部63と特定部65と設定部67とにおける処理は、ハードウエア構成を含むプロセッサによって、実行されても良い。例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の電子回路を備えたプロセッサによって、処理が実行されても良い。またはCPU(Central Processing Unit)等の汎用的なプロセッサが各種プログラムを読み込むことによって、処理が実行されても良い。
図1Aに示すように、内視鏡システム10は、照明予定領域205が照明光ILを照明されるように、照明光ILの光学特性を調整する調整機構70と、光源制御部23と調整機構70とを含む内視鏡システム10全体を制御する制御部80とをさらに有する。調整機構70に対する制御部80の制御及び調整機構70の動作とは、第1操作部が操作され、照明部29が駆動して、照明光ILが出射されている状態且つ第2操作部が操作され、撮像ユニット40が駆動している状態で実施される。
図2Aに示すように、例えば、注目領域201が照明領域203よりも大きく、注目領域201が照明領域203を内包している状態では、制御部80は照明予定領域205の面積を算出し、算出結果を基に調整機構70は配光を調整する。
この場合、例えば、図2Aに示す照明予定領域205の面積が注目領域201の面積の所定の割合以下となるように、制御部80は調整機構70を介して照明光ILの光学特性を制御する。所定の割合は、例えば1割であり、図2Bに示すように照明予定領域205がほぼ解消されたと判断できる割合である。照明予定領域205のほぼ解消は、照明光ILを照明されていない領域がほぼ解消されたことを示す。所定の割合が高めに設定されることで、照明光ILは注目領域201全体にまで照明される。
図2Bに示すように照明予定領域205が解消されるために、制御部80が調整機構70を制御して、調整機構70は制御によって照明光ILの光学特性における配光を調整する。この調整によって、照明領域203が注目領域201に近似するように拡大する。照明領域203が拡大し、照明予定領域205の面積が注目領域201の面積の1割以下となった場合、制御部80は調整機構70の配光調整を停止する。制御部80は、照明予定領域205の面積が最も小さくなるように、面積を評価値とした山登り制御を実施してもよい。
この場合、注目領域201以上照明領域203以下の領域207(図2C参照)の面積が注目領域201の面積の所定の割合以下となるように、制御部80は調整機構70を介して照明光ILの光学特性を制御する。所定の割合は、例えば1割であり、図2Dに示すように領域207がほぼ解消されたと判断できる割合である。領域207のほぼ解消は、無駄な照明光ILがほぼ解消されたことを示す。所定の割合が高めに設定されることで、照明光ILは注目領域201全体にまで絞られて照明される。
図2Dに示すように領域207が解消されるためには、制御部80が調整機構70を制御して、調整機構70は制御によって照明光ILの光学特性における配光を調整する。この調整によって、照明領域203が注目領域201に近似するように縮小する。照明領域203が縮小し、領域207の面積が注目領域201の面積の1割以下となった場合、制御部80は調整機構70の配光調整を停止する。
駆動源71は、マイクロモータを有する。
伝達部73は、ボールねじを有する。ボールねじは、調整部材75に螺合する。
例えば、光学素子31が固定され、調整部材75は照明部29を保持し、調整部材75が移動することによって、照明部29が光学素子31に対して移動してもよい。これにより相対距離が調整されてもよい。
または調整部材75は照明部29と光学素子31との少なくとも一方を保持し、調整部材75が移動することによって、照明部29と光学素子31との少なくとも一方が他方に対して移動してもよい。これにより相対距離が調整されてもよい。
このように調整機構70は、照明部29と光学素子31と間の相対距離を調整することによって、照明光ILの光学特性を調整する。相対距離は、段階的または連続的に調整される。調整機構70は、照明ユニット20が照明し且つ撮像ユニット40が撮像している状態で、照明光ILの光学特性を調整する。本実施形態では、1つ調整機構70は、全ての照明部29に対して連動して、全ての照明ユニット20から出射される照明光ILの光学特性を同時に調整する。
[照明動作及び撮像動作]
第1操作部が操作されて照明光ILの出射をオンすることを指示されると、光源制御部23は、1次光を出射させるために、光源21を制御する。光源21から出射された1次光は、導光部材25と分波部27と導光部材25とを通過して、照明部29に進行する。照明部29において、1次光は、透過部材29bを透過し、光変換部材29aを照射する。
この調整は、照明部29と光学素子31との間の相対距離と光学素子31の焦点距離とを基に、実施される。照明部29から出射される照明光ILは、照明部29の出射開口部の中心に存在する点光源から出射されると仮定する。
光学素子31の中心から照明部29の出射端面までの距離を、距離L1とする。
光学素子31の中心から照明光ILの配光角の基準位置までの距離を、距離L2とする。この場合、配光角の基準位置は、光学素子31の位置に対して導光部材25側に位置する。
1/L1 + 1/L2 = 1/F ・・・式(2)
距離L2によって算出される配光角の基準位置を起点に光学素子31を通って照明光ILは広がる。
図4を参照して配光の調整について説明する。
第1操作部の操作に応じて、照明部29が駆動し、照明部29は、照明光ILを出射し、照明光ILを被写体13に照明する(Step1)。
照明光ILが出射されている状態において、第2操作部の操作に応じて、撮像ユニット40は、照明光ILを照明される被写体13を撮像する(Step2)。
本実施形態では、図2Aと図2Bとに示すように照明領域203を注目領域201に拡大させ、あるいは図2Cと図2Dとに示すように照明領域203を注目領域201に縮小させる。これにより本実施形態では、視野角に影響されることなく、照明光ILを十分に配光でき、照明光ILの無駄を抑制できる。
第1の実施形態では、決定部63は、抽出部61によって抽出されたコントラスト値を基に、注目領域201を決定する。しかしながら、注目領域201の決定は、これに限定される必要はない。
以下、図6Aと図6Bと図6Cと図6Dと図6Eとを参照して、第1の実施形態とは異なる点のみ記載する。なお照明部29は、1以上配置されていればよい。第1の実施形態では、照明部29から出射された光を照明光ILと定義しているが、本実施形態では、照明部29から出射された光を2次光SL(図6Bと図6Cとを参照)と定義し、配光調整照明ユニット90から出射された光を照明光IL(図6Bと図6Cとを参照)と定義する。
[配光調整照明ユニット90]
図6Aに示すように、照明ユニット20は、照明部29から出射された2次光SLを受光し、受光した2次光SLの配光特性を調整し、調整された配光特性を有する照明光ILを外部に出射する配光調整照明ユニット90をさらに有する。照明部29から出射された2次光SLの配光特性は、固定される。配光調整照明ユニット90は、照明部29と同数且つ照明部29と対に配置される。
図6Aに示すように、中空部材91は、第1孔部91aと第2孔部91bとを有する。第1孔部91aは、第2孔部91bと同軸上に設けられ、第2孔部91bと連通する。例えば、第1孔部91aは円柱形状を有する。例えば、第2孔部91bは、円錐台形状を有する。円錐台は、1次光の進行方向に従って拡径する。第1孔部91a及び第2孔部91bには、照明部29が挿入される。第1孔部91a及び第2孔部91bは、照明部29よりも大きい。中空部材91は、調整部材75に接続される。
図6Aに示すように、光学素子93は、配光調整照明ユニット90によって調整された配光特性を有する2次光SLが透過する透過部材である。光学素子93は、例えば、透過率が高いガラスによって形成される。光学素子93は、例えば円柱形状を有する。光学素子93は、光学素子93が照明部29の前方に配置されるように、接着によって中空部材91の先端面に固定され、第2孔部91bをカバーする。
図6Aに示すように、反射部材95は、第2孔部91bの内周面に設けられる。反射部材95は、反射部材95に入射した入射光を正反射または拡散反射する。反射部材95は、散乱反射してもよい。この入射光は、蛍光及び拡散光を含む2次光SLである。反射部材95は、銀またはアルミニウムといった金属の薄膜である。反射部材95は、内周面にメッキされる。
図6Aに示すように、調整機構70において、調整部材75は、配光調整照明ユニット90を直接保持し、中空部材91を介して光学素子93を保持する。
例えば、配光調整照明ユニット90が固定され、調整部材75は照明部29を保持し、調整部材75が移動することによって、照明部29が配光調整照明ユニット90に対して移動してもよい。これにより相対距離が調整されてもよい。
または調整部材75は照明部29と配光調整照明ユニット90との少なくとも一方を保持し、調整部材75が移動することによって、照明部29と配光調整照明ユニット90との少なくとも一方が他方に対して移動してもよい。これにより相対距離が調整されてもよい。
このように調整機構70は、照明部29と配光調整照明ユニット90と間の相対距離を調整することによって、照明光ILの光学特性を調整する。相対距離は、段階的または連続的に調整される。
本実施形態では、抽出部61は、撮像画像301を複数の領域に分け、分けられた領域毎に代表値の一例である色座標値を抽出する。色座標値は、画素を構成する色画素値から抽出する。色画素値から色座標値への変換は、例えば、下記式(2)を基に算出される。
本実施形態では、決定部63は、色座標値が色座標値の所定の範囲に入るか否かを算出し、所定の範囲に入った色座標値を有する領域209(図6D参照)を注目領域201として決定する。
[照明動作及び撮像動作]
第1操作部が操作されると、光源制御部23は、1次光を出射させるために、光源21を制御する。光源21から出射された1次光は、導光部材25と分波部27と導光部材25とを通過して、照明部29に進行する。導光部材25から出射され、照明部29に入射する1次光の配光角は狭く、1次光は狭配光である。1次光の配光半値角は、例えば15度である。照明部29において、1次光は、透過部材29bを透過し、光変換部材29aを照射する。
図6Eを参照して配光の調整について説明する。
第1の実施形態と同様に、Step1,2,3が順に実施される。次に、抽出部61は、色座標値を抽出し、色座標値を決定部63に出力する(Step21)。そして決定部63は、抽出部61によって抽出された色座標値を基に、注目領域201を決定する(Step22)。第1の実施形態と同様に、Step6が実施される。Step6において、設定部67は、照明予定領域205に関する情報を、制御部80に出力する。
本実施形態では、注目領域201は色座標値を基に決定される。このため、特定の部位、例えば血管周辺を注目領域201に容易に決定でき、照明光ILを無駄なく照明できる。
以下、図7Aと図7Bと図7Cと図7Dと図7Eとを参照して、第1の実施形態とは異なる点のみ記載する。第1,2の実施形態では、照明領域203が注目領域201に略一致するように、照明領域203は配光調整によって拡大または縮小する。しかしながら、本実施形態では、照明領域203a,203bにおける1次光の光量比が一定で、照明領域203は配光調整ではなく照明光ILの光量に応じて拡大または縮小し、照明領域203の照明位置は機械的な構造によって調整される。
図7Aに示すように、内視鏡システム10は、挿入部の先端部11の内壁に固定される固定部101と、照明部29を保持した状態で固定部101に固定され、弾性変形可能な弾性保持部103とを有する。1つの弾性保持部103は、照明光ILが弾性保持部103によって遮られないように、1つの照明部29を保持する。例えば、弾性保持部103は例えばリング状を有し、弾性保持部103の中空部に照明部29の先端部が係合する。弾性保持部103の一部分は固定部101に固定される。固定部101は、弾性保持部103の外側に配置される。
図7Eを参照して配光の調整について説明する。
第1の実施形態と同様に、Step1,2,3が順に実施される。次に決定部63は、表示画像303全体を注目領域201として決定する(Step31)。第1の実施形態と同様に、Step6が実施される。Step6において、設定部67は、照明予定領域205に関する情報を、制御部80に出力する。制御部80は、この情報を基に光源制御部23と調整機構70とを制御する。
本実施形態では、注目領域201は表示画像303である。このため撮像画像301全体に照明光ILを照明できる。
以下、図8Aと図8Bと図8Cと図8Dとを参照して、第1の実施形態とは異なる点のみ記載する。なお照明部29は、1以上配置されていればよい。
図8Aに示すように、調整機構70は、光源制御部23を兼ねる。この場合、調整機構70は、各光源21から出力される1次光の光量比を調整することによって、照明光ILの光学特性を調整する。
図8Dを参照して配光の調整について説明する。
第1の実施形態と同様に、Step1,2,3,4,5,6が順に実施される。Step6において、設定部67は、照明予定領域205に関する情報を、制御部80に出力する。制御部80は、この情報を基に光源制御部23を制御する。光源制御部23は、制御部80の制御(照明予定領域205に関する情報)を基に、光源21が出力する1次光の光量を制御する。これにより、照明領域203のサイズは、照明予定領域205に応じて調整されて、所望に拡大または縮小する(Step32)。結果として、照明予定領域205である注目領域201は、照明光ILを照明される(Step8)。
本実施形態では、注目領域201に応じて、照明する必要のない照明領域203a(照明光IL)をカットできるため、消費電力を低減できる。
以下、図1と図9とを参照して、第1の実施形態とは異なる点のみ記載する。前記した実施形態では、決定部63は、予め特定された指定値であるコントラスト値と色座標値と表示部50の表示画像303とのいずれかを基に注目領域201を決定しているが、特定の仕方は、前記に限定されない。例えば、第1,2,3の実施形態に示す構成が組み合わされ、代表値であるコントラスト値と色座標値と表示部50の表示画像303とのいずれかが指定されてもよい。
例えば、指定部120がコントラスト値を指定した場合、図1に示すように指定部120は、指定結果を抽出部61に出力する。抽出部61は、コントラスト値を抽出し、コントラスト値を決定部63に出力する。決定部63は、抽出部61によって抽出されたコントラスト値を基に、注目領域201を決定する。
例えば、指定部120が色座標値を指定した場合、図1に示すように指定部120は、指定結果を抽出部61に出力する。抽出部61は、色座標値を抽出し、コントラスト値を決定部63に出力する。決定部63は、抽出部61によって抽出された色座標値を基に、注目領域201を決定する。
例えば、指定部120が表示部50の表示画像303を指定した場合、図1に示すように指定部120は、指定結果を決定部63に出力する。決定部63は、表示部50が表示する表示画像303全体を、注目領域201として決定する。
なお第1の実施形態では、決定部63は、抽出部61によって抽出されたコントラスト値を基に、注目領域201を決定する。調整機構70は、照明部29と光学素子31との相対距離を調整する。
第2の実施形態では、決定部63は、色座標値を基に注目領域201を決定する。調整機構70は、照明部29と配光調整照明ユニット90との相対距離を調整する。
第3の実施形態では、決定部63は、表示画像303を注目領域201として決定する。調整機構70は、照明部29を傾斜させて、照明光ILの出射方向を調整する。
各実施形態における決定部63と調整機構70との組み合わせは、前記に限定される必要はなく、適宜変更可能である。
Claims (16)
- 照明光を被写体に照明する照明ユニットと、
被写体から反射された前記照明光を基に前記被写体を撮像する撮像ユニットと、
前記撮像ユニットによって撮像された前記被写体の撮像画像を基に観察のために注目する領域である注目領域を決定する注目領域決定部と、
前記照明光が照明している領域である照明領域を、前記撮像画像を基に特定する照明領域特定部と、
前記注目領域と前記照明領域とを基に、前記照明光の照明を予定される領域である照明予定領域を設定する照明予定領域設定部と、
前記照明予定領域が前記照明光を照明されるように、前記照明光の光学特性を調整する調整機構と、
を具備する内視鏡システム。 - 前記撮像画像を複数の領域に分け、分けられた前記領域毎にコントラスト値を抽出する抽出部をさらに具備し、
前記注目領域決定部は、前記コントラスト値が所定値よりも高いか否かを算出し、前記所定値よりも高いと算出された前記コントラスト値を有する領域を前記注目領域として決定する請求項1に記載の内視鏡システム。 - 前記撮像画像を複数の領域に分け、分けられた前記領域毎に色座標値を抽出する抽出部をさらに具備し、
前記注目領域決定部は、前記色座標値が前記色座標値の所定の範囲に入るか否かを算出し、前記所定の範囲に入った前記色座標値を有する領域を前記注目領域として決定する請求項1に記載の内視鏡システム。 - 前記撮像画像を表示する表示部をさらに具備し、
前記注目領域決定部は、前記表示部が表示する表示画像を、前記注目領域として決定する請求項1に記載の内視鏡システム。 - 前記照明予定領域設定部は、
前記注目領域が前記照明領域よりも大きく、前記注目領域が前記照明領域を内包している状態において、前記注目領域から前記照明領域を引くことによって算出された領域を前記照明予定領域として設定し、
前記照明領域が前記注目領域よりも大きく、前記照明領域が前記注目領域を内包している状態において、前記注目領域を前記照明予定領域として設定し、
前記調整機構は、前記照明予定領域の面積が所定の基準を満たすように、前記照明光の前記光学特性を調整する請求項1に記載の内視鏡システム。 - 前記照明領域特定部は、前記撮像画像内において所定の明るさ以上の明るさを有する領域を前記照明領域として特定する請求項5に記載の内視鏡システム。
- 前記照明ユニットは、前記照明光を前記被写体に照明する1以上の照明部と、前記照明部と同数且つ前記照明部と対に配置され、前記照明部から出射された前記照明光が透過する光学素子とを有し、
前記調整機構は、前記照明部と前記光学素子と間の相対距離を調整することによって、前記照明光の前記光学特性を調整する請求項6に記載の内視鏡システム。 - 前記照明ユニットは、
前記照明光を出射する1以上の照明部と、
前記照明部から出射された前記照明光を受光し、受光した前記照明光の配光特性を調整し、調整された前記配光特性を有する前記照明光を前記被写体に照明する配光調整照明ユニットと、
を有し、
前記調整機構は、前記照明部と前記配光調整照明ユニットとの間の相対距離を調整することによって、前記照明光の前記光学特性を調整する請求項6に記載の内視鏡システム。 - 前記照明ユニットは、前記照明光を前記被写体に照射する1以上の照明部を有し、
前記調整機構は、前記照明部と同数且つ前記照明部と対に配置され、前記照明部を傾斜させる傾斜部を有し、
前記調整機構は、傾斜によって前記照明光の前記光学特性を調整する請求項6に記載の内視鏡システム。 - 前記照明ユニットは、
1次光を出射する複数の光源と、
前記光源と同数且つ前記光源と対に配置され、前記1次光の前記光学特性を変換し、前記光学特性を変換された前記1次光を前記照明光として前記被写体に出射する複数の照明部と、
を有し、
前記調整機構は、各前記光源から出射される前記1次光の光量比を調整することによって、前記照明光の前記光学特性を調整する請求項6に記載の内視鏡システム。 - 前記照明ユニットは、
1次光を出射する光源と、
前記1次光を導光する導光部材と、
前記導光部材によって導光された前記1次光の前記光学特性を変換し、前記光学特性を変換された前記1次光を前記照明光として前記被写体に出射する1以上の照明部と、
を有する請求項1に記載の内視鏡システム。 - 前記調整機構は、全ての前記照明部に対して連動して、全ての前記照明ユニットの前記光学特性を同時に調整する請求項11に記載の内視鏡システム。
- 前記照明ユニットの前記照明部同士は、前記撮像ユニットの撮像部を中心に対称に設けられる請求項11に記載の内視鏡システム。
- 前記撮像画像を複数の領域に分け、分けられた前記領域毎にコントラスト値または色座標値を抽出する抽出部と、
前記撮像画像を表示する表示部と、
前記注目領域の決定のために用いられる前記コントラスト値と前記色座標値と前記表示部の表示画像とのいずれかの指定値を指定する指定部と、
をさらに具備し、
前記注目領域決定部は、前記指定部によって指定された前記指定値を基に前記注目領域を決定し、
前記指定部が前記コントラスト値を指定した場合、前記注目領域決定部は、前記コントラスト値が所定値よりも高いか否かを算出し、前記所定値よりも高いと算出された前記コントラスト値を有する領域を前記注目領域として決定し、
前記指定部が前記色座標値を指定した場合、前記注目領域決定部は、前記色座標値が前記色座標値の所定の範囲に入るか否かを算出し、前記所定の範囲に入った前記色座標値を有する領域を前記注目領域として決定し、
前記指定部が前記表示画像を指定した場合、前記注目領域決定部は、前記表示画像を、前記注目領域として決定する請求項1に記載の内視鏡システム。 - 前記注目領域決定部は、表示部に表示された表示画像から指定部によって指定された領域を基に、前記注目領域を決定する請求項11に記載の内視鏡システム。
- 照明部から照明光を出射し前記照明光を被写体に照明する照明工程と、
前記被写体から反射された前記照明光を基に前記被写体を撮像ユニットによって撮像する撮像工程と、
前記照明光が照明している領域である照明領域を、前記撮像ユニットによって撮像された前記被写体の撮像画像を基に照明領域特定部によって特定する特定工程と、
前記撮像画像を基に、観察のために注目する領域である注目領域を注目領域決定部によって決定する決定工程と、
前記注目領域と前記照明領域とを基に、前記照明光の照明を予定される領域である照明予定領域を照明予定領域設定部によって設定する設定工程と、
前記照明予定領域が前記照明光を照明されるように、前記照明光の光学特性を調整機構によって調整する調整工程と、
を具備する内視鏡システムの制御方法。
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