JPWO2016175097A1 - 喫煙物品 - Google Patents

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    • A24D3/00Tobacco smoke filters, e.g. filter-tips, filtering inserts; Filters specially adapted for simulated smoking devices; Mouthpieces for cigars or cigarettes
    • A24D3/04Tobacco smoke filters characterised by their shape or structure
    • A24D3/041Tobacco smoke filters characterised by their shape or structure with adjustable means for modifying the degree of filtration of the filter

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Abstract

喫煙物品は、煙草部12と、煙草部12に隣接したフィルター本体22と、フィルター本体22の周囲を巻いた巻取物23と、を有するフィルター部13と、煙草部12と、フィルター部13の一部と、を覆う第1覆い部15と、フィルター部13の前記一部以外の部分を覆う第2覆い部16と、フィルター部13の軸C方向に互いに位置ずれした複数の開孔部であって、複数の開孔部のそれぞれが、第2覆い部16を貫通する第1部分17Aと、巻取物23を貫通する第2部分17Bと、を有する複数の開孔部と、フィルター部13の吸口側部分13Bとフィルター部13の煙草部側部分13Aとの間に設けられ、第2部分17Bに対して第1部分17Aが位置ずれした第1位置P1と、第1部分17Aと第2部分17Bとが整合した第2位置P2と、の間で、フィルター部13の吸口側部分13Bおよび第2覆い部16をフィルター部13の煙草部側部分13Aに対して回転可能な回転部21と、を備える。

Description

本発明は、開孔部を介して通気度を向上させた喫煙物品に関する。
特表昭59−501813号公報には、喫煙者によって空気希釈値、吸込抵抗値、シガレットの芳香の一つ以上を調整可能なシガレットが開示されている。このシガレットは、タバコ棒と、円筒形のフィルタープラグと、フィルタープラグを取り巻く空気不透過性のプラグ巻き物と、フィルタープラグとタバコ棒の一部を取り巻いて接合している先付用紙とを含んでいる。フィルタープラグは、シガレットの軸回りに回転するように棒端部分に連結される口端部分を有する。先付用紙とプラグ巻き物にはそれぞれ開孔が設けられており、口端部分を回転させることで両開孔の整合を変えることができる。
特表2013−523110号公報には、換気性を制御して変化させることができる喫煙品が開示される。この喫煙品は、第1の部分と、第1の部分に相対移動可能な第2の部分を備える。制御機構は、第1の部分と第2の部分のいずれか一方にある第1の制御面と、第1の部分と第2の部分のもう一方にある第2の制御面を備える。第2の制御面が第1の制御面と係合するように構成されるため、第1の部分と第2の部分の相対回転を制御することができる。
特表昭59−501813号公報 特表2013−523110号公報
ところで、チップペーパー(先付用紙)に開孔部を設けた場合では、口端部分を回転させた際に開孔部の周囲でチップペーパーに浮き上がりを生じることがある。この状態では、使用者に対して外観品質上の不良品の印象を与えてしまう問題があるし、開孔部の通気度が変化してしまい設計値以上に外気がフィルタープラグ内に侵入し、主流煙が必要以上に薄められてしまう問題がある。
本発明は、外観品質上の不良率を低減し、また、フィルター部の開孔部の通気度を適切に調整することが可能な喫煙物品を提供することを目的とする。
本発明の一つの形態に係る喫煙物品は、煙草部と、前記煙草部に隣接したフィルター本体と、前記フィルター本体の周囲を巻いた巻取物と、を有するフィルター部と、前記煙草部と、前記フィルター部の一部と、を覆う第1覆い部と、前記フィルター部の前記一部以外の部分を覆う第2覆い部と、前記フィルター部の軸方向に互いに位置ずれした複数の開孔部であって、前記複数の開孔部のそれぞれが、前記第2覆い部を貫通する第1部分と、前記巻取物を貫通する第2部分と、を有する複数の開孔部と、前記フィルター部の吸口側部分と前記フィルター部の煙草部側部分との間に設けられ、前記第2部分に対して前記第1部分が位置ずれした第1位置と、前記第1部分と前記第2部分とが整合した第2位置と、の間で、前記フィルター部の前記吸口側部分および前記第2覆い部を前記フィルター部の前記煙草部側部分に対して回転可能な回転部と、を備える。
本発明によれば、適切な通気度に調整することが可能な喫煙物品を提供できる。
図1は、第1実施形態のシガレットの長手方向に沿った断面図である。 図2は、図1に示すシガレットのフィルター部周りを拡大して側面方向から示した側面図である。 図3は、図2に示すシガレットの第1開孔部および第2開孔部の寸法を示した側面図である。 図4は、図1に示すシガレットのF4−F4線に沿った断面図であって、第1位置にある状態を示す断面図である。 図5は、図1に示すシガレットのF5−F5線に沿った断面図であって、図4に示す状態からフィルター部の吸口側部分および第2覆い部を吸口側から見て時計回り方向に所定角度回転させて、第2位置にした状態を示す断面図である。 図6は、第1実施形態の実施例1〜4と比較例1、2の条件を示す表である。 図7は、図6に示す比較例1、2で不良品と判断されたシガレットの第1開孔部およびその周囲にある第2覆い部を拡大して示した側面図である。 図8は、図6に示す実施例1〜4で合格品と判断されたシガレットの第1開孔部およびその周囲にある第2覆い部を拡大して示した側面図である。 図9は、第2実施形態のシガレットのフィルター部周りを拡大して側面方向から示した側面図である。 図10は、第3実施形態のシガレットのフィルター部周りを拡大して側面方向から示した側面図である。 図11は、第4実施形態のシガレットのフィルター部周りを拡大して側面方向から示した側面図である。 図12は、図11に示すシガレットのF12−F12線に沿った断面図であって、第1位置にある状態を示す断面図である。 図13は、図11に示すシガレットのF13−F13線に沿った断面図であって、図12に示す状態からフィルター部の吸口側部分および第2覆い部を吸口側から見て時計回り方向に所定角度回転させて、第2位置にした状態を示す断面図である。
[第1実施形態]
以下、図1から図8を参照して、喫煙物品の一例であるシガレットの第1の実施形態について説明する。なお、喫煙物品の中には、シガレット、電子デバイス加熱または炭素熱源などによりたばこの香味を吸引する喫煙具(商品:スチームホットワン)、および非加熱型でたばこの香味を吸引する喫煙具(商品:ゼロスタイルミント)などが含まれる。
図1に示すように、シガレット11は、円柱形の煙草部12と、煙草部12に隣接した煙草部側部分13Aとそれとは反対の吸口側部分13Bとを有する円柱形のフィルター部13と、煙草部12とフィルター部13の一部とを覆う円筒形の第1覆い部15と、フィルター部13の一部以外の部分を覆う円筒形の第2覆い部16と、第2覆い部16に対応する位置に設けられた複数の第1開孔部17(開孔部)と、第2覆い部16に対応する位置に設けられた複数の第2開孔部18と、フィルター部13の煙草部側部分13Aと吸口側部分13Bとの間に設けられる回転部21と、を備える。
煙草部12は、刻み葉12A(煙草)の周囲を巻紙27で包んで形成されている。フィルター部13は、煙草部12に隣接したフィルター本体22(フィルタープラグ)と、フィルター本体22の周囲を巻いた巻取物23(巻取紙)と、を含んでいる。フィルター部13は、喫煙者がくわえて口腔内に位置させる吸口24をその端部に有する。
回転部21は、フィルター部13の円周(外周)から中心部に向かう深さ数mmの切れ込み部25(スリット)の内側に位置しており、コア部とも言い換えることができる。回転部21は、フィルター部13の煙草部側部分13Aに対して、フィルター部13の軸C(中心軸)周りに吸口側部分13Bが回転できるように煙草部側部分13Aと吸口側部分13Bとを連結している。一方、フィルター部13の煙草部側部分13Aと吸口側部分13Bとは、切れ込み部25によって分断されている。なお、回転部21の構造は上記に限定されるものではない。回転部21は、煙草部側部分13Aに対して吸口側部分13Bを軸C回りに回転可能にこれらを連結する例えばジョイント状の連結具によって実現されても良い。
第1覆い部15は、第2覆い部16とともに煙草部12とフィルター部13とを連結するためのチップペーパーを構成している。しかしながら、第1覆い部15と第2覆い部16とは、互いに分離している。煙草部12側に位置する第1覆い部15は、第1接着材26を介して煙草部12の巻紙27とフィルター部13(煙草部側部分13A)の巻取物23とに接着されている。吸口24側に位置する第2覆い部16は、第2接着材28を介してフィルター部13(吸口側部分13B)の巻取物23に接着されている。第2覆い部16は、回転部21の外側を覆っている。第2覆い部16は、フィルター部13の吸口側部分13Bを回転させる際に、吸口側部分13Bと一体的に回転することができる。
図2に示すように、複数の第1開孔部17(開孔部)は、互いに軸C方向に位置ずれしている。複数の第1開孔部17は、第2覆い部16の円周方向Rにおいても、互いに位置ずれして設けられている。このため、複数の第1開孔部17は、互いに階段状に位置ずれしている。本実施形態において、複数の第1開孔部17は、例えば3個で構成されているが、第1開孔部17の数は3個に限定されるものではなく、2個でもよいし、4個以上であってもよい。
複数の第1開孔部17のそれぞれは、長辺が第2覆い部16(フィルター部13)の円周方向Rに延びる長方形に形成されている。より具体的には、図3に示すように、それぞれの第1開孔部17(第2開孔部18)の開孔長辺は、後述する各実施例のように、0.5〜3mmの範囲内で適宜に選択された長さで形成される。それぞれの第1開孔部17の開孔短辺は、製造時のばらつきに依存するものの、0.05〜0.5mmの範囲内で形成される。複数の第1開孔部17に含まれる一つの第1開孔部17の形状は、複数の第1開孔部17に含まれる他の第1開孔部17の形状と同じである。複数の第1開孔部17のそれぞれは、長辺が第2覆い部16(フィルター部13)の円周方向Rに延びる長円形に形成されていてもよい。
図1に示すように、複数の第1開孔部17のそれぞれは、第2覆い部16を貫通する第1部分17Aと、フィルター部13(煙草部側部分13A)の巻取物23を貫通してフィルター本体22に至る第2部分17Bと、を有する。複数の第1開孔部17のそれぞれは、外界からフィルター部13内に空気を取り込むための換気用の孔(ベンチレーション孔)として機能する。複数の第1開孔部17は、外部からフィルター部13内に空気を供給して、主としてフィルター部13内を流れる煙を薄める役割を果たす。
複数の第2開孔部18は、複数の第1開孔部17を軸C(中心軸)周りに180°回転させた位置に設けられている。また、複数の第2開孔部18の配置は、複数の第1開孔部17の配置と同一である。すなわち、図2に示すように、複数の第2開孔部18は、互いに軸C方向に位置ずれするとともに、第2覆い部16の円周方向Rにおいても互いに位置ずれしている。このため、複数の第2開孔部18は、互いに階段状に位置ずれしている。複数の第2開孔部18の数も、上記した複数の第1開孔部17の数と同様である。また、複数の第2開孔部18のそれぞれの形状および機能も、上記した第1開孔部17の形状および機能と同様である。図1に示すように、複数の第2開孔部18のそれぞれは、第2覆い部16を貫通する第3部分18Aと、フィルター部13(煙草部側部分13A)の巻取物23を貫通してフィルター本体22に至る第4部分18Bと、を有する。第2開孔部18の第3部分18Aは、第1開孔部17の第1部分17Aに対応し、第2開孔部18の第4部分18Bは、第1開孔部17の第2部分17Bに対応する。
複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18は、例えば、レーザー加工によって一括して形成される。なお、複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18の作製方法は、レーザー加工によるものに限られず、例えば、針状の歯型(ポンチ)によりプレス開孔する機械的な方法や、コロナ放電による電気的な方法であってもよい。
フィルター本体22は、様々な種類の充填材によって形成できる。本実施形態において、フィルター本体22は、例えば、セルロースアセテートなどのセルロース系半合成繊維の充填材で構成されるが、充填材としてはこれに限定されない。充填材は、例えば、綿、麻、マニラ麻、ヤシ、イグサなどの植物繊維、羊毛、カシミヤなどの動物繊維、レーヨンなどのセルロース系再生繊維、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成繊維あるいはそれらを組合せたものを使用することができる。フィルター部の構成要素は、上記のセルロースアセテート繊維からなる充填物の他、チャコールを含んだチャコールフィルターやチャコール以外の粒状物が入ったフィルターでもよい。また、フィルター部は、異なる種類のセグメントを軸方向に2つ以上連接したマルチセグメント構造としても良い。その際は、各セグメントは巻取物23で周囲を巻かれてフィルター部13での位置が固定される。個々のセグメントは、それぞれの充填材がセグメント用巻取材で巻かれていても良いし、日本の特許第4262247号の図15にあるようなノンラップフィルターを用いても良い。
また、フィルター部13のフィルター本体22には、フィルター部13を所望の硬さとするために、可塑剤およびバインダーの少なくとも一方を添加しても良い。使用する可塑剤の種類は問わない。例えば、可塑剤として、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチル・トリエチル、クエン酸アセチル・トリブチル、酒石酸ジブチル、エチルフタリル・エチルグリコレート、メチルフタリル・エチルグリコレート、トリアセチン、りん酸トリエチル、りん酸トリフェニル、トリプロピオニンあるいはそれらを組合せたものを使用することができる。使用するバインダーの種類は問わない。例えば、バインダーとして、HMC、HPMC、PVA、PVAc、PEG、あるいはそれらを組み合わせたものを使用することができる。場合により可塑剤およびバインダーを使用しなくても良い。
また、フィルター本体22には、メンソールなどのフレーバを含んでもよい。フレーバの加香方法は特に問わないが、例えばフレーバを吸着させたひも状の物質をフィルター本体内に配置する、あるいはフィルター部13の充填物にフレーバを含ませる、あるいはカプセルなどのフレーバを固定化した材料をフィルター部に配置する方法でもよい。フィルター部のフィルター本体22に使用する巻取物23(巻取紙)の種類および材質は問わない。巻取物23は、一般的なシガレット用フィルターに使用される巻取紙を用いることができて、通気性を有した巻取紙でも良いし、通気性を有しないものでも良い。巻取物23の通気性は、第1覆い部15と第2覆い部16との隙間から導入される希釈空気の量に影響を与えるので、所望される第1覆い部15と第2覆い部16との隙間から導入される希釈空気の量に応じて巻取物23の通気性を適宜選定できる。一般的な製品に使用される巻取紙は、坪量が20〜100[g/m2]、厚さが30〜110[μm]、通気性が、0〜30000[コレスタユニット]である。巻取物23の材質には、一般的には植物性の繊維で作製された紙が用いられるが、ポリマー系(ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロンなど)の化学繊維を用いた不織布またはポリマー系(セルロース、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリ乳酸など)のフィルムが用いられても良いし、アルミ箔のような金属箔が用いられてもよい。
一般的な製品に使用されるチップペーパー(第1覆い部15、第2覆い部16)は、坪量が35〜56[g/m2]、厚さが35〜45[μm]の紙であり、表面にブランドロゴ等の印刷を施しやすくするための平滑性を有していて、フィルター部が透けて見えないように二酸化チタン、炭酸カルシウム等の充填材を配合して不透明度をあげても良い。チップペーパー(第1覆い部15、第2覆い部16)の材質は問わない。チップペーパーには一般的には植物性の繊維で作製された紙が用いられるが、ポリマー系(ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロンなど)の化学繊維を用いた不織布またはポリマー系(セルロース、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリ乳酸など)のフィルムを使用してもよいし、アルミ箔のような金属箔を用いてもよい。
第1覆い部15と第2覆い部16との間の間隙は、極めて小さい寸法となるように調整されている。このため、この間隙からフィルター部13内に導入される空気量は、ごく少量である。なお、シガレット11において、通気性が無いか、あったとしても比較的に低い巻取物23を採用することができる。これによって、上記間隙からフィルター部13内に少量の外気が導入されたとしても、当該外気によって主流煙が必要以上に薄められてしまうことがない。一方、逆に上記間隙を利用して、通気性が比較的高い巻取物23を使用することで、積極的にフィルター部13内に外気(空気)を取り込んで、主流煙を薄めることもできる。
図4、図5等を参照して、本実施形態のシガレット11の作用について説明する。本実施形態では、喫煙者がシガレット11の煙の濃度を変更したいと思う場合に、フィルター部13の煙草部側部分13Aに対して吸口側部分13Bを回転させる(第1覆い部15に対して第2覆い部16を回転させる)ことで、煙の濃度を濃くしたり薄くしたりすることができる。
図4に示すように、シガレット11を包装箱から取り出した状態では、例えば、第1開孔部17の第1部分17Aは、第1開孔部17の第2部分17Bに対して第2覆い部16の円周方向Rに位置ずれした第1位置P1に配置している。この第1位置P1では、第2開孔部18の第3部分18Aは、第2開孔部18の第4部分18Bに対して第2覆い部16の円周方向Rに位置ずれしている。喫煙者は、このままの状態でも、煙草部12の先端に点火をして吸口24から吸引をすることで、濃度の濃い煙による濃厚な香喫味を楽しむことができる。
喫煙者は、フィルター部13の煙草部側部分13Aに対して吸口側部分13Bおよび第2覆い部16を回転させることで、上記した第1位置P1から、第1開孔部17の第1部分17Aが第1開孔部17の第2部分17Bに対して整合した第2位置P2に移動できる。この第2位置P2では、第2開孔部18の第3部分18Aが第2開孔部18の第4部分18Bに対して整合する。本実施形態では、図4に示すように、吸口24側からみて、吸口側部分13Bおよび第2覆い部16を反時計回り方向(図4中の矢印の方向)に例えば約150°回転させることで、図4に示す第1位置P1から図5に示す第2位置P2に移動させることができる。この状態では、図5に矢印で示すように、複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18を介してフィルター部13内に積極的に空気を取り込むことができる。これによって、フィルター部13内を流れる煙が薄められ、喫煙者は、濃度が比較的に低い煙によるあっさりとした香喫味(軽い吸い口の香喫味)を楽しむことができる。
このように第2位置P2にある状態では、第1開孔部17および第2開孔部18から取り入れられた空気が主流煙中で占める割合は、例えば60〜80%の高い数値をとることができる。このように、高い通気度を実現できれば、主流煙を低タール化することが容易になる。また、喫煙者は、第1位置P1から第2位置P2にするために、約150°という大きい角度分だけ吸口側部分13Bを回転できる構造となるため、嗜好品として喫煙者の興味をそそる構造が実現される。なお、第1覆い部15または第2覆い部16には、吸口側部分13Bおよび第2覆い部16の回転方向を示す指標(表示)が設けられていることが好ましい。
一方、喫煙者は、予め上記第2位置P2にした状態で煙草部12の先端に点火をすることで、当初から軽快な香喫味を味わうこともできる。また、喫煙者は、このように軽い吸い口を楽しんでいる途中で、濃度の濃い煙を味わいたくなった場合には、フィルター部13の煙草部側部分13Aに対して吸口側部分13Bを、吸口24側からみて時計回り方向に例えば150°回転させることで、第2位置P2から第1位置P1に戻すことができる。これによって、喫煙者は、濃厚な吸い口の煙を味わうこともできる。
さらに、喫煙者は、第2位置P2の状態から吸口側部分13Bおよび第2覆い部16を若干の角度分だけ回転させることで、複数の第1開孔部17の第2部分17Bに対して、複数の第1開孔部17の第1部分17Aが一部だけオーバーラップした状態にすることができる。この状態では、複数の第2開孔部18の第4部分18Bに対して、複数の第2開孔部18の第3部分18Aが一部だけオーバーラップした状態となる。これによって、第1位置P1にあるときと、第2位置P2にあるときと、の中間程度の通気度に調整することもできる。
続いて、本実施形態のシガレット11の製造工程について説明する。まず、一般的な方法によって煙草部12(巻き)と2本分の長さのフィルター部13とを製造する。そして、2本の煙草部12の間に2本分の長さのフィルター部13を挿入する。このフィルター部13には、予め円盤状のカッター等を用いて、切れ込み部25の内側に回転部21が形成されている。さらに、第1覆い部15、第2覆い部16、第1覆い部15の順番で並べた覆い部(チップペーパー)によって煙草部12およびフィルター部13を一括して巻き上げることで煙草部12とフィルター部13とを連結したロッド状のものを形成する。このとき、中央に位置する第2覆い部16は、2本分のシガレット11に対応する長さを有する。2枚の第1覆い部15および第2覆い部16には、巻上げ前に接着材が塗布される。
そして、連結されたロッド状のものを所定速度で走行させながら、COレーザー等のレーザー発振器から出力された連続出力ビームを、回転チョッパー等を使って、該ロッドの外周方向からパルス状に分配して照射する。このパルス状のレーザー光によって、第2覆い部16に対して複数の第1開孔部17(第1部分17Aと第2部分17Bの両方)および第2開孔部18(第3部分18Aと第4部分18Bの両方)を形成する。このとき、シガレット11では、第1開孔部17および第2開孔部18の位置関係が第2位置P2となっており、第1部分17Aが第2部分17Bに対して整合し、第3部分18Aが第4部分18Bに対して整合している。そして、2本分の長さのフィルター部13の中央の位置でカッターによってフィルター部13および第2覆い部16(チップペーパー)を切断して、1本のシガレット11が製造される。また、シガレット11は、上記した第2位置P2から、第1部分17Aと第2部分17Bとが円周方向Rに位置ずれ(第3部分18Aと第4部分18Bとが円周方向Rに位置ずれ)した第1位置P1に回転させた状態で、箱詰めされる。この第2位置P2から第1位置P1への回転作業は、上記したシガレット製造工程内において2本分の長さのフィルター部13の中央の位置でカッターによってフィルター部13および第2覆い部16(チップペーパー)を切断して、1本のシガレット11が製造された工程の後の工程に設けた回転機構を用いて行なっても良いし、人力で行っても良いし、箱詰め装置の一部に設けた回転機構を用いて自動的に行ってもよい。
なお、複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18の製造方法としては、上記に限定されない。例えば、通常のシガレット11を製造したあとにCOレーザーにて複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18を設けてもよい。
(実施例)
続いて、図6の表に示す実施例1〜4および比較例1、2のシガレット11について説明する。実施例1では、第1開孔部17および第2開孔部18の長辺の長さは、0.5mmであり、第1開孔部17および第2開孔部18の短辺の長さは、製造時のばらつきに依存するものの、0.05〜0.5mmの長さで形成される。実施例2では、第1開孔部17および第2開孔部18の長辺の長さは、1mmであり、第1開孔部17および第2開孔部18の短辺の長さは、製造時のばらつきにより0.05〜0.5mmの長さで形成される。実施例3では、第1開孔部17および第2開孔部18の長辺の長さは、2mmであり、第1開孔部17および第2開孔部18の短辺の長さは、製造時のばらつきにより0.05〜0.5mmの長さで形成される。実施例4では、第1開孔部17および第2開孔部18の長辺の長さは、3mmであり、第1開孔部17および第2開孔部18の短辺の長さは、製造時のばらつきにより0.05〜0.5mmの長さで形成される。
比較例1では、第1開孔部17および第2開孔部18の長辺の長さは、4mmであり、第1開孔部17および第2開孔部18の短辺の長さは、製造時のばらつきにより0.05〜0.5mmの長さで形成される。比較例2では、第1開孔部17および第2開孔部18の長辺の長さは、8mmであり、第1開孔部17および第2開孔部18の短辺の長さは、製造時のばらつきにより0.05〜0.5mmの長さで形成される。
実施例1〜4および比較例1、2のシガレット11について、不良品の発生数について調査を行った。調査は、複数の第1開孔部17を鉛直方向の上側、複数の第2開孔部18を鉛直方向の下側に位置させ、この状態で吸口24を喫煙者が口でくわえた状態を想定して、フィルター部13の吸口24近傍の位置に上下から圧力をかけた。これによって、フィルター部13の吸口側部分13Bの高さを通常の状態から3mm程度つぶした。この状態で、フィルター部13の煙草部側部分13Aに対して吸口側部分13Bを90°回転させて、その状態で第2覆い部16の浮き上がりの有無を目視で評価した。その結果、比較例1、2では、例えば図7に示すような、第1開孔部17および第2開孔部18の周囲で、第2覆い部16の厚さ以上の浮き上がり(段差)を第2覆い部16に生じるケースがあった。このように、第2覆い部16の厚さ以上の浮き上がり(段差)を生じた場合には、チェック者は、不良品として判断した。上記の評価方法では、比較例1では、20本当たり13本の不良品を生じた。同様に、比較例2では、20本のすべてが不良品と判断された。このような不良品では、喫煙者に対して外観不良の印象を持たせてしまう可能性があるし、第1開孔部17および第2開孔部18を介した通気量が設計値を超えて大きくなり、メーカーが予定した香喫味を喫煙者が味わうことができない。
一方、実施例1〜4では、例えば図8に示すように、第1開孔部17の周囲で、第2覆い部16の厚さ以上の浮き上がり(段差)を第2覆い部16に生じることはなかった。なお、図8では、第2開孔部18の図示を省略している。このように第2覆い部16に浮き上がりを生じない場合には、チェック者は、これらを合格品と判断した。また、第2開孔部18においても同様に、第2覆い部16の厚さ以上の浮き上がり(段差)を第2覆い部16に生じることはなかった。このような合格品では、第1開孔部17および第2開孔部18を介した通気量が設計値通りとなり、メーカーが予定した香喫味を喫煙者に提供できる。
第1実施形態および実施例1〜4によれば、喫煙物品は、煙草部12と、煙草部12に隣接したフィルター本体22と、フィルター本体22の周囲を巻いた巻取物23と、を有するフィルター部13と、煙草部12と、フィルター部13の一部と、を覆う第1覆い部15と、フィルター部13の前記一部以外の部分を覆う第2覆い部16と、フィルター部13の軸C方向に互いに位置ずれした複数の開孔部(第1開孔部17)であって、前記複数の開孔部のそれぞれが、第2覆い部16を貫通する第1部分17Aと、巻取物23を貫通する第2部分17Bと、を有する複数の開孔部と、フィルター部13の吸口側部分13Bとフィルター部13の煙草部側部分13Aとの間に設けられ、第2部分17Bに対して第1部分17Aが位置ずれした第1位置P1と、第1部分17Aと第2部分17Bとが整合した第2位置P2と、の間で、フィルター部13の吸口側部分13Bおよび第2覆い部16をフィルター部13の煙草部側部分13Aに対して回転可能な回転部21と、を備える。
この構成によれば、複数の開孔部が軸C方向に互いに位置ずれしているため、複数の開孔部の周囲で第2覆い部16に浮き上がりを生じることを防止できる。これによって、設計値の通りの通気量とすることができ、外部から必要以上に空気をフィルター部13内に取り込んで、主流煙が薄くなり過ぎてしまうことを防止できる。
また、複数の開孔部は、階段状に互いに位置ずれする。この構成によれば、第2覆い部16の円周方向Rにも複数の開孔部同士を位置ずれさせることができ、複数の開孔部の周囲で第2覆い部16に浮き上がりを生じることをより一層防止できる。
前記複数の開孔部のそれぞれの長辺は、第2覆い部16の円周方向Rに延びる。この構成によれば、フィルター部13の前記吸口側部分13Bの回転角度を調整することで、複数の開孔部の第1部分17Aと、第2部分17Bとの間のオーバーラップ量を容易に調整することができる。これによって、第2位置P2にあるときのように通気量を最大とした場合と、第1位置P1にあるときのように通気度を最低とした場合以外にも、それらの中間程度の通気度にすることができる。これによって、通気度が最大または最小の状態だけでなく、喫煙者の好みに沿うように適宜にそれらの中間程度の通気度に調整することが可能な喫煙物品を提供することができる。
前記長辺は、0.5mm以上で、3mm以下である。この構成によれば、複数の開孔部の周囲で第2覆い部16に浮き上がり等の不具合を生じることがなく、設計値の通りの通気度を持った喫煙物品を提供することができる。これによって、必要以上に煙が薄められることがなく、メーカーが予定した通りの香喫味を喫煙者が味わうことができる。
長辺は、1mm以上で、2mm以下である。この構成によれば、製造時の開孔部の大きさのばらつき等を考慮したとしても、より一層確実に複数の開孔部の周囲で第2覆い部16に浮き上がり等の不具合を生じることを防止できる。
また、喫煙物品は、前記複数の開孔部の位置からフィルター部13の軸C周りに所定角度回転した位置に設けられるとともに、軸C方向に互いに位置ずれした複数の第2開孔部18であって、複数の第2開孔部18のそれぞれが、第2覆い部16を貫通する第3部分18Aと、巻取物23を貫通する第4部分18Bと、を有する複数の第2開孔部18を備え、回転部21は、第4部分18Bに対して第3部分18Aが位置ずれした第1位置P1と、第4部分18Bと第3部分18Aとが整合した第2位置P2と、の間で、フィルター部13の吸口側部分13Bおよび第2覆い部16をフィルター部13の煙草部側部分13Aに対して回転可能である。
この構成によれば、フィルター部13の軸C回りに所定角度回転した位置に、複数の開孔部と同様の機能を有する複数の第2開孔部18を設けることができる。これによって、第2覆い部16の円周方向Rに関して、複数の開孔部と複数の第2開孔部18との間の距離を十分にとることができる。このため、複数の開孔部の周囲および複数の第2開孔部18の周囲において、第2覆い部16に浮き上がりを生じることを防止しつつ、開孔部の総数を増やすことができ、通気度を高くして低タールレンジに対応した高通気性の喫煙物品を提供することができる。なお、複数の開孔部(第2開孔部18)を用いて通気度を高く設定することは、喫煙物品を低タール化する手段として主要なものである。
また、複数の第2開孔部18は、階段状に互いに位置ずれする。この構成によれば、複数の第2開孔部18を複数の開孔部(第1開孔部17)と同様の構成にすることができ、第2開孔部18の周囲で第2覆い部16に浮き上がりを生じることをより一層防止できる。
この場合、前記所定角度は、180°である。この構成によれば、第2覆い部16の円周方向Rに関して、複数の開孔部から最も遠い位置に複数の第2開孔部18を配置することができ、開孔部および第2開孔部18の周囲で第2覆い部16に浮き上がりを生じることを極力防止することができる。また、第1位置P1から第2位置P2に切り替える際に、喫煙者にあえて大きな角度分だけ吸口側部分13Bを回すことを要するように設計できるため、回転動作によって香喫味が変化する楽しさを喫煙者が感じることができる。これによって、嗜好品として喫煙者に興味をそそる喫煙物品を提供することができる。
[第2実施形態]
図9を参照して、第2実施形態の喫煙物品の一例であるシガレット11について説明する。第2実施形態のシガレット11は、複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18の配置が異なる点で第1実施形態のものと異なっているが、他の部分は第1実施形態と共通している。このため、主として第1実施形態と異なる部分について説明し、第1実施形態と共通する部分については図示或いは説明を省略する。
図9に示すように、複数の第1開孔部17(開孔部)は、互いに軸C方向に位置ずれている。複数の第1開孔部17は、第2覆い部16の円周方向Rにおいても、互いに位置ずれして設けられている。このため、複数の第1開孔部17は、互いに階段状に位置ずれしている。第1開孔部17は、隣接する他の第1開孔部17とは、第2覆い部16の円周方向Rに関して、一部が重複している。本実施形態において、複数の第1開孔部17は、例えば3個で構成されているが、第1開孔部17の数は3個に限定されるものではなく、2個でもよいし、4個以上であってもよい。
複数の第1開孔部17のそれぞれは、長辺が第2覆い部16(フィルター部13)の円周方向Rに延びる長方形に形成されている。より具体的には、図3に示すように、第1開孔部17のそれぞれは、開孔長辺が0.5〜3mmで形成され、開孔短辺が0.05〜0.5mmで形成される。第1開孔部17同士の形状は同じである。複数の第1開孔部17のそれぞれは、長辺が第2覆い部16(フィルター部13)の円周方向Rに延びる長円形に形成されていてもよい。
複数の第1開孔部17のそれぞれは、第2覆い部16を貫通する第1部分17Aと、フィルター部13(煙草部側部分13A)の巻取物23を貫通してフィルター本体22に至る第2部分17Bと、を有する。
図9に示すように、複数の第2開孔部18は、複数の第1開孔部17を軸C(中心軸)周りに180°回転させた位置に設けられている。また、複数の第2開孔部18の配置は、複数の第1開孔部17の配置と同一である。すなわち、複数の第2開孔部18は、互いに階段状に位置ずれする。第2開孔部18は、隣接する他の第2開孔部18とは、第2覆い部16の円周方向Rに関して、一部が重複している。複数の第2開孔部18の数も、上記した複数の第1開孔部17の数と同様である。また、複数の第2開孔部18のそれぞれの形状および機能も、上記した第1開孔部17の形状および機能と同様である。また、複数の第2開孔部18のそれぞれは、第2覆い部16を貫通する第3部分18Aと、フィルター部13(煙草部側部分13A)の巻取物23を貫通してフィルター本体22に至る第4部分18Bと、を有する。第2開孔部18の第3部分18Aは、第1開孔部17の第1部分17Aに対応し、第2開孔部18の第4部分18Bは、第1開孔部17の第2部分17Bに対応する。
第2実施形態のシガレット11は、第1実施形態のシガレット11の作用と概ね同じ作用を発揮する。第2実施形態のシガレット11は、第1実施形態と同様の方法で製造することができる。
第2実施形態に関しても、第1実施形態の実施例1〜4、比較例1、2の条件で調査を行った。その結果、第2実施形態の実施例1〜4、比較例1、2について、第1実施形態と略同様の結果を得ることができた。
第2実施形態および第2実施形態の実施例1〜4のシガレット11から得られる効果は、第1実施形態と略同様である。さらに、第2実施形態では、第2覆い部16の円周方向Rに関して、第1開孔部17同士が一部重複し、且つ第2開孔部18同士も一部重複するように配置されるため、複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18が集約的に配置され、喫煙物品の外観に与える影響を小さくすることができる。これによって、シガレット11の美観を向上して、嗜好品として興味をそそる商品を喫煙者に提供できる。
[第3実施形態]
図10を参照して、第3実施形態の喫煙物品の一例であるシガレット11について説明する。第3実施形態のシガレット11は、複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18の配置が異なる点で第1実施形態のものと異なっているが、他の部分は第1実施形態と共通している。このため、主として第1実施形態と異なる部分について説明し、第1実施形態と共通する部分については図示或いは説明を省略する。
図10に示すように、複数の第1開孔部17(開孔部)は、互いに軸C方向に位置ずれしている。複数の第1開孔部17は、第2覆い部16の円周方向Rに関しては、互いの長辺が重複する位置に設けられている。すなわち第1開孔部17は、フィルター部13の軸C方向に沿って所定の間隔で並んで設けられている。本実施形態において、複数の第1開孔部17は、例えば3個で構成されているが、第1開孔部17の数は3個に限定されるものではなく、2個でもよいし、4個以上であってもよい。
複数の第1開孔部17のそれぞれは、長辺が第2覆い部16(フィルター部13)の円周方向Rに延びる長方形に形成されている。より具体的には、図3に示すように、第1開孔部17のそれぞれは、開孔長辺が0.5〜3mmで形成され、開孔短辺が0.05〜0.5mmで形成される。第1開孔部17同士の形状は同じである。複数の第1開孔部17のそれぞれは、長辺が第2覆い部16(フィルター部13)の円周方向Rに延びる長円形に形成されていてもよい。
複数の第1開孔部17のそれぞれは、第2覆い部16を貫通する第1部分17Aと、フィルター部13(煙草部側部分13A)の巻取物23を貫通してフィルター本体22に至る第2部分17Bと、を有する。
図10に示すように、複数の第2開孔部18は、複数の第1開孔部17を軸C(中心軸)周りに180°回転させた位置に設けられている。また、複数の第2開孔部18の配置は、複数の第1開孔部17の配置と同一である。すなわち、複数の第2開孔部18は、互いに軸C方向に位置ずれしているが、第2覆い部16の円周方向Rに関しては、互いの長辺が重複する位置に設けられている。複数の第2開孔部18の数も、上記した複数の第1開孔部17の数と同様である。また、複数の第2開孔部18のそれぞれの形状および機能も、上記した第1開孔部17の形状および機能と同様である。また、複数の第2開孔部18のそれぞれは、第2覆い部16を貫通する第3部分18Aと、フィルター部13(煙草部側部分13A)の巻取物23を貫通してフィルター本体22に至る第4部分18Bと、を有する。第2開孔部18の第3部分18Aは、第1開孔部17の第1部分17Aに対応し、第2開孔部18の第4部分18Bは、第1開孔部17の第2部分17Bに対応する。
第3実施形態のシガレット11は、第1実施形態のシガレット11の作用と概ね同じ作用を発揮する。また、第3実施形態のシガレット11は、第1実施形態と同様の方法で製造することができる。
第3実施形態に関しても、第1実施形態の実施例1〜4、比較例1、2の条件で調査を行った。その結果、第3実施形態の実施例1〜4、比較例1、2について、第1実施形態と略同様の結果を得ることができた。
第3実施形態および第3実施形態の実施例1〜4のシガレット11から得られる効果は、第1実施形態と略同様である。さらに、本実施形態によれば、第2覆い部16の円周方向Rに関して、複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18が互いに重複する位置に設けられるため、第1実施形態および第2実施形態に比して、複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18がさらに集約的に配置され、複数の第1開孔部17および複数の第2開孔部18を設置するためのスペースが小さくてすみ、シガレット11の外観に与える影響を小さくすることができる。これによって、シガレット11の美観を向上して、嗜好品として興味をそそる商品を喫煙者に提供できる。
[第4実施形態]
図11から図13を参照して、第4実施形態の喫煙物品の一例であるシガレット11について説明する。第4実施形態のシガレット11は、複数の第2開孔部18が設けられておらず、複数の第1開孔部17のみが設けられる点で第1実施形態のものと異なっているが、他の部分は第1実施形態と共通している。このため、主として第1実施形態と異なる部分について説明し、第1実施形態と共通する部分については図示或いは説明を省略する。
複数の第1開孔部17(開孔部)は、互いに軸C方向に位置ずれている。複数の第1開孔部17は、第2覆い部16の円周方向Rにおいても、互いに位置ずれして設けられている。このため、複数の第1開孔部17は、互いに階段状に位置ずれしている。本実施形態において、複数の第1開孔部17は、例えば6個で構成されているが、第1開孔部17の数は6個に限定されるものではなく、2〜5個でもよいし、7個以上であってもよい。
複数の第1開孔部17のそれぞれは、長辺が第2覆い部16(フィルター部13)の円周方向Rに延びる長方形に形成されている。より具体的には、図3に示すように、第1開孔部17のそれぞれは、開孔長辺が0.5〜3mmで形成され、開孔短辺が0.05〜0.5mmで形成される。第1開孔部17同士の形状は同じである。複数の第1開孔部17のそれぞれは、長辺が第2覆い部16(フィルター部13)の円周方向Rに延びる長円形に形成されていてもよい。
複数の第1開孔部17のそれぞれは、第2覆い部16を貫通する第1部分17Aと、フィルター部13(煙草部側部分13A)の巻取物23を貫通してフィルター本体22に至る第2部分17Bと、を有する。
本実施形態のシガレット11の作用について説明する。図12に示すように、シガレット11を包装箱から取り出した状態では、第1開孔部17の第1部分17Aは、例えば、第1開孔部17の第2部分17Bに対して第2覆い部16の円周方向Rに位置ずれした第1位置P1に配置している。喫煙者は、このままの状態でも、煙草部12の先端に点火をして吸口24から吸引をすることで、濃度の濃い煙による濃厚な香喫味を楽しむことができる。
喫煙者は、フィルター部13の煙草部側部分13Aに対して吸口側部分13Bおよび第2覆い部16を回転させることで、上記した第1位置P1から、第1開孔部17の第1部分17Aが第1開孔部17の第2部分17Bに対して整合した第2位置P2に移動できる。本実施形態では、図12に示すように、吸口24側からみて、吸口側部分13Bを反時計回り方向(図12中の矢印の方向)に例えば約330°回転させることで、図12に示す第1位置P1から図13に示す第2位置P2に移動させることができる。この状態では、図13に矢印で示すように、複数の第1開孔部17を介してフィルター部13内に積極的に空気を取り込むことができる。これによって、フィルター部13内を流れる煙が薄められ、喫煙者は、濃度が比較的に低い煙によるあっさりとした香喫味(軽い吸い口の香喫味)を楽しむことができる。この場合、第1開孔部17および第2開孔部18から取り入れられた空気が主流煙中で占める割合は、例えば60〜80%の高い水準となる。また、喫煙者は、第1位置P1から第2位置P2にするために、約330°という大きい角度分だけ吸口側部分13Bを回転できる構造となるため、嗜好品として喫煙者の興味をそそる構造が実現される。
一方で、喫煙者は、予め上記第2位置P2にした状態で煙草部12の先端に点火をすることで、当初から軽快な香喫味を味わうこともできる。また、喫煙者は、このように軽い吸い口を楽しんでいる途中で、濃度の濃い煙を味わいたくなった場合には、フィルター部13の煙草部側部分13Aに対して吸口側部分13Bおよび第2覆い部16を、吸口24側からみて時計回り方向に例えば約330°回転させることで、第2位置P2から第1位置P1に戻すことができる。これによって、喫煙者は、濃厚な吸い口の煙を味わうこともできる。
さらに、喫煙者は、第2位置P2の状態から吸口側部分13Bおよび第2覆い部16を若干の角度分回転させることで、複数の第1開孔部17の第2部分17Bに対して、第1部分17Aが一部だけオーバーラップした状態にすることができる。これによって、第1位置P1にあるときと、第2位置P2にあるときと、の中間程度の通気度に調整することもできる。
第4実施形態のシガレット11は、第1実施形態と同様の方法で製造することができる。第4実施形態に関しても、第1実施形態の実施例1〜4、比較例1、2の条件で調査を行った。その結果、第4実施形態の実施例1〜4、比較例1、2について、第1実施形態と略同様の結果を得ることができた。
第4実施形態および第4実施形態の実施例1〜4の喫煙物品によって得られる効果は、第1実施形態と略同様である。さらに、本実施形態によれば、複数の第2開孔部18が設けられないため、第1位置P1から第2位置P2にする際の吸口側部分13Bおよび第2覆い部16の回転角度を大きくとることができる。これによって、第1位置P1から第2位置P2に切り替える際に、喫煙者にあえて大きな角度分だけ吸口側部分13Bを回すことを要するように設計できるため、回転動作によって香喫味が変化する楽しさを喫煙者が感じることができる。これによって、嗜好品として喫煙者に興味をそそるシガレット11を提供することができる。
喫煙物品(シガレット11)は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記した異なる実施形態中の構成要素を適宜に組み合わせて一つのシガレット11を実現することもできる。
11…シガレット、12…煙草部、13…フィルター部、13A…煙草部側部分、13B…吸口側部分、15…第1覆い部、16…第2覆い部、17…第1開孔部、17A…第1部分、17B…第2部分、18…第2開孔部、18A…第3部分、18B…第4部分、21…回転部、22…フィルター本体、23…巻取物、C…軸、R…円周方向、P1…第1位置、P2…第2位置。

Claims (8)

  1. 煙草部と、
    前記煙草部に隣接したフィルター本体と、前記フィルター本体の周囲を巻いた巻取物と、を有するフィルター部と、
    前記煙草部と、前記フィルター部の一部と、を覆う第1覆い部と、
    前記フィルター部の前記一部以外の部分を覆う第2覆い部と、
    前記フィルター部の軸方向に互いに位置ずれした複数の開孔部であって、前記複数の開孔部のそれぞれが、前記第2覆い部を貫通する第1部分と、前記巻取物を貫通する第2部分と、を有する複数の開孔部と、
    前記フィルター部の吸口側部分と前記フィルター部の煙草部側部分との間に設けられ、前記第2部分に対して前記第1部分が位置ずれした第1位置と、前記第1部分と前記第2部分とが整合した第2位置と、の間で、前記フィルター部の前記吸口側部分および前記第2覆い部を前記フィルター部の前記煙草部側部分に対して回転可能な回転部と、
    を備える喫煙物品。
  2. 前記複数の開孔部は、階段状に互いに位置ずれする請求項1に記載の喫煙物品。
  3. 前記複数の開孔部のそれぞれの長辺は、前記第2覆い部の円周方向に延びる請求項2に記載の喫煙物品。
  4. 前記長辺は、0.5mm以上で、3mm以下である請求項3に記載の喫煙物品。
  5. 前記長辺は、1mm以上で、2mm以下である請求項4に記載の喫煙物品。
  6. 前記複数の開孔部の位置から前記フィルター部の軸周りに所定角度回転した位置に設けられるとともに、前記軸方向に互いに位置ずれした複数の第2開孔部であって、前記複数の第2開孔部のそれぞれが、前記第2覆い部を貫通する第3部分と、前記巻取物を貫通する第4部分と、を有する複数の第2開孔部を備え、
    前記回転部は、前記第4部分に対して前記第3部分が位置ずれした第1位置と、前記第4部分と前記第3部分とが整合した第2位置と、の間で、前記フィルター部の前記吸口側部分および前記第2覆い部を前記フィルター部の前記煙草部側部分に対して回転可能である請求項1に記載の喫煙物品。
  7. 前記複数の第2開孔部は、階段状に互いに位置ずれする請求項6に記載の喫煙物品。
  8. 前記所定角度は、180°である請求項6に記載の喫煙物品。
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