JPWO2015177935A1 - 基地局装置および通信方法 - Google Patents

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Abstract

基地局(102)は、Cell#B配下で通信中のUE(111,112)の有無を判断し、通信中のUE(111,112)が無い場合には、アップリンクとダウンリンクのUL/DLコンフィグレーションを、隣接するCell#Aへの干渉を抑えるUL/DLコンフィグレーションに変更するUL/DLコンフィグレーション制御部を有する。UL/DLコンフィグレーション制御部は、Cell#B配下で待ち受け状態のUE(112)に対して、UL/DLコンフィグレーションの変更を通知した後に、UL/DLコンフィグレーションを変更する。

Description

本発明は、隣接セルへの干渉を抑制する制御を行う基地局装置および通信方法に関する。
通信方法の一つであるTDD(Time Division Duplex)では、基地局と端末間のアップリンク(Uplink:UL、端末から基地局への送信)とダウンリンク(Downlink:DL、基地局から端末への送信)の通信を時間スロットで切り替える。
図15は、LTEの通信方式におけるUL/DLコンフィグレーションを示す図表である。例えば、3GPPに規定するLTE(Long Term Evolution)の通信方式では、サブフレーム(subframe)単位(1msec)でUL用のULサブフレームとDL用のDLサブフレームの配置が定義されている。図15に示す例では、ULサブフレームとDLサブフレーム構成(以降、UL/DLコンフィグレーション(UL/DL configuration)と呼ぶ)は、いずれも10サブフレーム(0〜9のサブフレーム番号)を有する7パターンが定義されている。
図15に示す「D」はDLサブフレーム、「U」はULサブフレーム、「S」はスペシャル・サブフレームである。スペシャル・サブフレーム「S」は、DLサブフレームとULのサブフレームの間(DL→ULの場合)に設けられ、1つのサブフレーム内にDLとULが混在して設けられるサブフレームである。
図16は、端末の通信時に隣接セルからのCRSによる干渉を説明する図である。隣接して複数のセルが存在する場合、TDDシステムでは、一般的に隣接するセル間で同じUL/DLコンフィグレーションが使用される。図16に示すように、隣接して2セルが存在する場合、この2セル(Cell#AとCell#B)は、時間的に同期しており、同じUL/DLコンフィグレーション(パターン2)が使用されていることを示している。
そして、例えば、時刻t0のサブフレームでは、Cell#AとCell#Bともに「D」DLサブフレームを用い、時刻t1〜t4では、順次「S,U,D,D」のサブフレームを使用している。このように、隣接するセル間では、同じUL/DLコンフィグレーションを用いている。
ここで、隣接するセル間で同じUL/DLコンフィグレーションを用いることを説明しておく。エリアXにCell#Aと通信している端末(UE)#1と、Cell#Bと通信しているUE#2が存在し、UE#1とUE#2が互いに近い場所に位置している状態を仮定する。そして、UE#1は、Cell#AからUL/DLコンフィグレーション(パターン2)で信号を受信し、UE#2は、Cell#Bに対してUL/DLコンフィグレーション(パターン0)で信号を送信した場合を想定する。
この場合、UE#1とUE#2は、近しい場所に位置しているため、UE#1は、UE#2の送信信号(時刻t3のD)を受信することになる。UE#1からみると、UE#2の送信信号は干渉になる。このような干渉を回避するために、TDDの通信方法を用いるシステムでは、図16に示したように、隣接するセル間で同じUL/DLコンフィグレーションを用いている。
LTEの通信方式では、DLサブフレームにセル固有リファレンス信号(CRS:Cell−specific Reference Signal)を多重化して送信する。UEは、このCRSに基づきセルの電力測定や、チャネル推定を行う。
図16に戻り説明すると、あるUEがCell#Aと通信しているとする。この際、Cell#Bには、通信しているユーザ(UE)が存在しないとする。そして、2つのセル(Cell#A,Cell#B)は、いずれも同じUL/DLコンフィグレーション(パターン2)を用いているとする。
時刻t3は「D」DLサブフレームであり、それぞれの基地局から送信されているOFDM信号(横軸は時間、縦軸は周波数)の内容を抽出して上部に記載した。図中の各1マス(枠)は、リソース・エレメント(RE:Resource Element)であり、RE毎に各種信号を伝送できる。例えば、RE毎に制御チャネルデータ、個別チャネルデータを伝送でき、Cell#AはCRS(CRS−A)、Cell#BはCRS(CRS−B)を任意のREに多重化して送信する。
そして、Cell#Bには、通信中のユーザがいないため、制御チャネルデータや個別チャネルデータは送信せず、CRS−Bだけを送信する。しかし、このCRS−Bは、時刻t3のDLサブフレームでCell#Aと通信しているエリアX上のUE上でCRS−Bが多重化されたREに対応するデータに対する干渉信号となる。これにより、他のセル(Cell#A)と通信中のUEの無線性能を劣化(伝送レートの低下、チャネル推定精度低下等)させる問題を生じさせる。
図16に示したような干渉問題を解決するために、DLサブフレームのCRS送信を停止する手法が考えられる(例えば、下記特許文献1参照。)。Cell#Bにおいて、CRS送信を停止することにより、Cell#Aからの送信信号に対して干渉を与えることがなくなる。
特開2012−249118号公報
しかしながら、LTEの通信方式では、DLサブフレームでは、必ずCRSの送信を必要とするため、特許文献1に記載の手法は、LTEの通信方式と互換性が無くLTEの通信方式に適用することができない。LTEの通信方式では、Cell#Bに存在する待ち受け状態(スタンバイ/アイドル)の端末は、Cell#BのDLサブフレームに多重化されたCRS(CRS−B)に基づいてCell#Bとの同期処理などを実行する。したがって、LTEの通信方式では、CRS(CRS−B)が送信されないと、端末の同期性能が劣化するという問題を生じさせる。
このように、従来の技術では、LTEの通信方式では、接続ユーザがいない場合であっても、DLサブフレームにおいて、必ずCRSを送信し、このCRSが隣接セルと通信するユーザ(端末)に対する干渉元となり、端末の無線性能の劣化を引き起こす。その一方で、DLサブフレームでCRS送信を停止する手法を用いた場合、LTEの通信方式との互換性が無く、CRS送信が停止されたセル配下に位置するユーザ(端末)は、同期性能の劣化を引き起こす。無線性能の劣化により、基地局と端末間通信の無線品質が劣化する。
一つの側面では、本発明は、隣接セルへの干渉を低減でき、無線品質の劣化を抑えることを目的とする。
一つの案では、基地局装置は、第1セル配下で通信中の端末の有無を判断し、通信中の前記端末が無い場合には、アップリンクとダウンリンクのフレーム構成を、前記第1セルに隣接する第2セルへの干渉を抑えるフレーム構成に変更する制御部を備えたことを要件とする。
一つの実施形態によれば、隣接セルへの干渉を低減でき、無線品質の劣化を抑えることができる。
図1は、実施の形態1にかかる基地局装置を含む通信システムを示す図である。 図2は、実施の形態1にかかる基地局装置の内部構成例を示すブロック図である。 図3は、実施の形態1にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。 図4は、実施の形態1にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更後の処理例を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態2にかかるUL/DLコンフィグレーション制御を説明する図である。 図6は、実施の形態2にかかる通信システムの各基地局装置の内部構成例を示す図である。 図7は、実施の形態2にかかる隣接する一方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態2にかかる隣接する他方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態2にかかる隣接する一方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更後の処理例を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態3にかかる通信システムのUL/DLコンフィグレーション変更にかかる手順を示すシーケンス図である。 図11は、実施の形態4にかかるDL/ULコンフィグレーションの変更時のDL/ULサブフレーム数の変化を示す図表である。 図12は、実施の形態4にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。 図13は、実施の形態4にかかるデータトラフィック量に基づくUL/DLコンフィグレーションの決定の処理内容を示すフローチャートである。 図14は、実施の形態4にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の他の処理例を示すフローチャートである。 図15は、LTEの通信方式におけるUL/DLコンフィグレーションを示す図表である。 図16は、端末の通信時に隣接セルからのCRSによる干渉を説明する図である。
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる基地局装置を含む通信システムを示す図である。図1(a)に示すように、基地局装置(基地局、eNB)101と、基地局102が隣接して配置されているとする。基地局101のセル(Cell#A、第2セル)と、基地局102のセル(Cell#B、第1セル)が重なるエリアXでは、端末(UE)111が位置し、端末(UE)111は、これらCell#Aの基地局101と、Cell#Bの基地局102と通信可能であるとする。そして、端末(UE)111は、基地局101(Cell#A)と通信接続中であり、他の端末(UE)112は、Cell#B配下で基地局102(Cell#B)と通信接続中であるとする。以下、基地局101,102および端末111,112がLTEの通信方式により通信を行う場合の適用例について説明する。
そして、図1(b)に示すように、一方のCell#Bに接続するユーザ(UE112)がいなくなったとする(UE112がCell#B配下で待ち受け状態に変更)。この場合、Cell#Bの基地局102は、UE111との間の上り(UL)と下り(DL)通信で用いるUL/DLコンフィグレーション(パターン)を変更する。このとき、基地局102は、他方のCell#Aと重なる(エリアX)に位置する端末111に対して干渉元となるCRSが多重化されたDLサブフレーム「D」の送信を抑えるUL/DLコンフィグレーションを用いる。
図1(a)に示したように、Cell#Aの基地局101およびCell#Bの基地局102は、当初、UL/DLコンフィグレーションをパターン2「DSUDD」で運用していたとする。この後、基地局102は、Cell#Bに接続するユーザ(UE112)がいなくなったと判断した際に、図1(b)に示すように、UL/DLコンフィグレーションをパターン2「DSUDD」からパターン0「DSUUU」に変更する。
基地局102は、Cell#Bに接続するユーザ(端末112)がいないことから、パターン0のうち時刻t3,t4の2つのサブフレーム「DD」を「UU」に変更している。しかし、このサブフレーム「UU」を用いてUL送信するユーザ(UE112)がいないため、サブフレーム「UU」は、実質、無信号状態となる。したがって、Cell#Bのサブフレーム「UU」は、Cell#A(エリアX)に位置するUE111へ干渉を与えない。
ここで、Cell#B配下の端末(UE)全てが待ち受けとなれば、パターン0のうち時刻t3,t4の2つのサブフレーム「DD」を「UU」に変更する。図1に示した例では、便宜上、Cell#B配下の端末は、UE112の1台だけとしたが、実システムでは複数台の端末(UE)が存在している。
また、DLサブフレームをULサブフレームに変更することにより、Cell#B配下に位置して待ち受け状態の(Cell#Bと通信していない)UE112の同期処理に影響を与えない。Cell#B配下の待ち受け状態のUE112は、各パターン(図15参照)に共通する先頭(時刻t0)のDLサブフレーム「D」に含まれるCRSを用いて同期処理を行う。なお、上述したように、CSRは、DLサブフレーム「D」に多重化して含まれ、ULサブフレーム「U」には含まれていない。
図2は、実施の形態1にかかる基地局装置の内部構成例を示すブロック図である。基地局101,102のいずれも同様の構成を適用できるが、図1に示したCell#Bの基地局102に適用した例を示す。基地局(eNB)102は、無線部201と、ベースバンド(BB)処理部202と、UL/DLコンフィグレーション制御部203と、アンテナ204と、を含む。
無線部201は、主にアナログ回路で構成される。BB処理部202、およびUL/DLコンフィグレーション制御部203は、例えば、それぞれデジタル回路、DSP、CPU、メモリ等を含む。BB処理部202のCPUは、メモリ(ROM)に格納されたプログラム実行によりメモリ(RAM)を作業領域として用いてBB処理を実行する。UL/DLコンフィグレーション制御部203のCPUは、メモリ(ROM)に格納されたプログラム実行によりメモリ(RAM)を作業領域として用いてコンフィグレーション制御にかかる処理を実行する。
BB処理部202は、ネットワークを介して上位網からデータ(Data)を受け取り、BB信号を生成する。BB信号は、無線部201に渡され、無線周波数帯にアップコンバートされた無線信号がアンテナ204を介して送信される。また、アンテナ204で受信した無線信号は、無線部201によりダウンコンバートされ、BB処理部202でベースバンド処理された後、ネットワークを介して上位網にデータ(Data)出力される。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、BB処理部202が行うベースバンド処理のうち、TDDシステムにおけるUL/DLコンフィグレーションの制御を行う。このUL/DLコンフィグレーション制御部203は、通信接続判断部203aと、UL/DLコンフィグレーション変更部203bと、を含む。
通信接続判断部203aは、Cell#B配下で通信を行っている接続ユーザ(UE112)の有無を判断する。UL/DLコンフィグレーション変更部203bは、Cell#B配下のユーザ(UE112)との通信接続がない期間、UL/DLコンフィグレーション(パターン)を変更する制御を行う。このUL/DLコンフィグレーションの変更では、隣接セル(Cell#A)への干渉を低減するパターンに変更する。より詳細には、エリアXに位置し、Cell#Aと通信中のUE111に対する干渉を低減させるパターンに変更する。
図3は、実施の形態1にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。UL/DLコンフィグレーション制御部203が行うUL/DLコンフィグレーションの変更制御について説明する。
初期の状態では、図1に示したように、隣接するCell#A,Cell#B間では同じUL/DLコンフィグレーション(例えば、パターン2「DSUDD」)が使用されている。
そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B配下で通信を行っている接続(CONNECTED)ユーザ(UE112)の有無を判定する(ステップS301)。
そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、接続ユーザ(UE112)がいない場合には(待ち受け状態のUE112がいる場合を含む)(ステップS301:Yes)、現在のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を変更するため、他のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決定する(ステップS302)。この際、隣接セル(Cell#A)への干渉を低減するUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決定する。
ここで、変更するUL/DLコンフィグレーションは、「D」DLサブフレームに多重されるCRSによる隣接セルへの干渉をできるだけ低減できるパターンに決定する。このため、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、「U」ULサブフレーム数が多くなる(「D」DLサブフレーム数が少なくなる)UL/DLコンフィグレーション(パターン)を選択する(CRSが多重化されたDLサブフレーム数を減らす)。例えば、UL/DLコンフィグレーション(パターン2)を、UL/DLコンフィグレーション(パターン0)に変更することを決める。
図15に示したように、UL/DLコンフィグレーションの各パターン0〜6は、干渉の元となるDLサブフレーム「D」の数が異なる。DLサブフレーム「D」の数が少ない順でみると、パターン0(Dが2つ)、パターン6(Dが3つ)、パターン1(Dが4つ)、パターン2とパターン3(Dが6つ)、パターン4(Dが7つ)、パターン5(Dが8つ)となっている。UL/DLコンフィグレーション制御部203は、例えば、DLサブフレーム「D」の数が少ないパターン(ULサブフレームが多いパターン)のUL/DLコンフィグレーションを優先的に選択(決定)することができる。
これにより、エリアXに位置し、Cell#Aと通信を行うユーザ(UE111)は、Cell#Bから送信されるCRSが多重化されたDLサブフレーム数が減る。したがって、CRSが多重化されたDLサブフレームに対応するサブフレームを用いた通信のSIR(Signal to Interference Ratio)を向上でき、無線性能(伝送レート、チャネル推定精度等)の劣化を抑え、高速通信を維持できるようになる。
次に、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B(配下の待ち受け状態のユーザ(UE112))に対してUL/DLコンフィグレーションを変更することを通知する(ステップS303)。
Cell#B配下の待ち受け状態(スタンバイ/アイドル)のユーザ(UE112)は、DLサブフレームに多重されているCRSを用いて同期を維持している。ユーザ(UE112)は、突然UL/DLコンフィグレーションが変更されると(DLサブフレーム「D」がなくなると)同期性能の劣化を生じさせる原因となるため、ステップS303では、ユーザ(UE112)に対してUL/DLコンフィグレーションの変更を事前に通知している。この通知は、例えばページング・メッセージ(Paging Message)が用いられる。ユーザ(UE112)は、UL/DLコンフィグレーションの変更を事前に通知されることで、各パターンに共通して少なくとも先頭に含まれるDLサブフレーム「D」に含まれるCRSを用いて同期処理を行う制御を行うことができる。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS303によるUL/DLコンフィグレーションの変更通知の完了後、Cell#BのUL/DLコンフィグレーションを変更する(ステップS304)。例えば、図1に示すように、Cell#Bは、UL/DLコンフィグレーションを、例えば、パターン0「DSUUU」に変更する。
LTEの通信方式では、UL/DLコンフィグレーションの情報を無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control手順)のシステム情報(System Information Block Type1)で通知している。このため、基地局102は、System Information Block Type1に含まれるUL/DLコンフィグレーションの内容を変更後の内容に書き換えてCell#Bに送出(UE112に通知)し、処理を終了する(ステップS301に戻り待機する)。
また、ステップS301において、接続ユーザ(UE112)がいる場合には(ステップS301:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS305)、処理を終了する。この場合、UL/DLコンフィグレーションはパターン2を維持したままとなる。
図4は、実施の形態1にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更後の処理例を示すフローチャートである。図3によるUL/DLコンフィグレーションの変更後の制御について説明する。
ここで、初期の状態では、上述した図3の処理実行により、Cell#BはUL/DLコンフィグレーションとして、例えば、パターン0「DSUUU」に変更されているとする(図1参照)。
そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B配下で通信を行っている接続(CONNECTED)ユーザ(UE112)の有無を判定する(ステップS401)。このステップS401の開始は、例えば、上位網から基地局102へのデータ入力でUE112を呼び出す場合、UE112がブラウザ等の起動でULでデータ送信を要求した場合等に接続(CONNECTED)するユーザ(UE112)がいると判断する。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、接続ユーザ(UE112)がいる場合には(ステップS401:Yes)、現在のUL/DLコンフィグレーションを変更するため、他のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決定する(ステップS402)。例えば、本来用いていたUL/DLコンフィグレーションに変更する(パターン2「DSUDD」に戻す)。
次に、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B(配下の待ち受け状態のユーザ(UE112))に対してUL/DLコンフィグレーションを変更する(パターン2「DSUDD」に戻す)ことを通知する(ステップS403)。UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B配下の待ち受け状態(スタンバイ/アイドル)のユーザ(UE112)に対して、上記同様に、ページング・メッセージ(Paging Message)を用いてUL/DLコンフィグレーションの変更を通知する。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS403によるUL/DLコンフィグレーションの変更通知の完了後、Cell#BのUL/DLコンフィグレーションを変更する(ステップS404)。これにより、図4の処理を終了する(図3のステップS301に戻る)。
また、ステップS401において、接続ユーザ(UE112)がいない場合には(ステップS401:No)、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS405)、処理を終了する(ステップS401に戻る)。この場合、UL/DLコンフィグレーションはパターン0を維持したままとなる。
以上の処理により、LTEの通信方式と互換性を持ちつつ、干渉低減させることができるようになる。基地局は、自セルと通信する接続ユーザ(UE)がいない期間は、CRSが多重化されたDLサブフレームをULサブフレームに一時的に変えるUL/DLコンフィグレーション変更を行う。この際、CRSが多重化されたDLサブフレーム数を減らす。これにより、自セルと隣接セルが重なるエリアで隣接セルと通信するユーザ(端末)に対して、CRSに起因する干渉を低減でき、端末の無線性能の劣化を抑えることができる。
また、このUL/DLコンフィグレーション変更の期間中でもセル配下で通信していない(待ち受け中の)端末は、一部のDLサブフレームに多重化されたCRSに基づく同期処理を実行でき、同期性能の劣化を防ぐことができる。
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2にかかるUL/DLコンフィグレーション制御を説明する図である。実施の形態2では、隣接するセルCell#AとCell#B間で連携して、UL/DLコンフィグレーションの変更に関する情報をやり取りしてUE111に通知する。そして、Cell#Bの基地局102は、ユーザ(UE111)が他のセルに移動した後、再度元のセルに戻ったときにUL/DLコンフィグレーションを整合させる制御を行う。
例えば、あるユーザ(UE111)が、
(1)Cell#Bと通信していた
(2)Cell#BからCell#Aへハンドオーバ(HO)した
(3)Cell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーションが変更された ((2)に基づきCell#Bに通信中のユーザがいなくなりUL/DLコンフィグレーションが変更された)
(4)Cell#AからCell#Bへ戻りHOした
という状況を仮定する。
このユーザ(UE111)は、当初Cell#Bに位置していた際のUL/DLコンフィグレーションを保持し、(4)で再度Cell#BにHOする際に(3)で変更される前のUL/DLコンフィグレーションを用いてMeasurement(品質測定)処理を実行する可能性がある。
ユーザ(UE111)は、Measurement処理でCRSを用いる。このため、(4)のHOの際、以前のUL/DLコンフィグレーションが、HO時のUL/DLコンフィグレーションと相違した状態(不整合)のまま、ULに変更されたサブフレームをDLサブフレームとしてMeasurement処理を実行する場合がある。この場合、Measurement性能が劣化し、最適なセルへHOできないという問題が生じる。
実施の形態2では、Cell#Bの基地局102は、変更したUL/DLコンフィグレーションを隣接セル(Cell#A)の基地局101へ通知する。そして、Cell#A配下のユーザ(UE111)に対して、UL/DLコンフィグレーションが変更されたことを通知する。
図6は、実施の形態2にかかる通信システムの各基地局装置の内部構成例を示す図である。図6において、実施の形態1(図2)と同じ構成部には同じ符号を付してある。この実施の形態2では、隣接するセル(Cell#AとCell#B)の基地局101,102は、それぞれのUL/DLコンフィグレーション制御部203同士を通信接続する。例えば、Cell#Aの基地局101とCell#Bの基地局102間の伝送路(例えば、X2インタフェース)601を用いることができる。なお、伝送路601は、他の有線インタフェースや無線伝送路であってもよい。
図7は、実施の形態2にかかる隣接する一方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。図5に示した(1)ユーザ(UE111)のHO前のCell#B(基地局102)側の処理を示してある。
Cell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B配下で通信を行っている接続(CONNECTED)ユーザ(UE112)の有無を判定する(ステップS701)。
そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、接続ユーザ(UE112)がいない場合には(待ち受け状態のUE112がいる場合を含む)(ステップS701:Yes)、現在のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を変更するため、他のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決定する(ステップS702)。この際、隣接セル(Cell#A)への干渉を低減するUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決める。例えば、変更前のUL/DLコンフィグレーション(パターン2)を、UL/DLコンフィグレーション(パターン0)に変更することを決定する。
次に、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B(配下の待ち受け状態のユーザ(UE112))に対してUL/DLコンフィグレーションを変更することを通知する(ステップS703)。
また、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、隣接セル(Cell#Aの基地局101)に対して伝送路601を介してUL/DLコンフィグレーションを変更することを通知する(ステップS704)。ステップS703とステップS704の処理順は逆でもよいし、同時に行ってもよい。
この後、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#BのUL/DLコンフィグレーションを変更する(ステップS705)。例えば、図1に示すように、Cell#Bは、UL/DLコンフィグレーションを、例えば、パターン0「DSUUU」に変更する。基地局102は、System Information Block Type1に含まれるUL/DLコンフィグレーションの内容を変更後の内容に書き換えてCell#Bに送出(UE112に通知)し、処理を終了する(ステップS701に戻り待機する)。
また、ステップS701において、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、接続ユーザ(UE112)がいる場合には(ステップS701:No)、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS706)、処理を終了する。この場合、UL/DLコンフィグレーションはパターン2を維持したままとなる。
図8は、実施の形態2にかかる隣接する他方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。図5に示した(2)ユーザ(UE111)のHO先のCell#A(基地局101)側の処理を示してある。なお、Cell#BからUL/DLコンフィグレーションの変更の通知に関連する処理内容だけを抽出して記載してある。
はじめに、Cell#A(基地局101)のUL/DLコンフィグレーション制御部203は、隣接するセル(Cell#B)の基地局102からUL/DLコンフィグレーションの変更が通知されたか否かを判断する(ステップS801)。
UL/DLコンフィグレーションの変更が通知された場合(ステップS801:Yes)、隣接セル(Cell#B)のUL/DLコンフィグレーションが変更されることを、Cell#A配下のユーザ(UE111)に通知し(ステップS802)、処理を終了する。この通知には、例えば、ページング(paging)チャネル、あるいは、報知チャネルが用いられる。
ユーザ(UE111)は、Cell#Bについて、変更されたUL/DLコンフィグレーション(例えば、パターン0「DSUUU」)を保持する。これにより、ユーザ(UE111)が再度Cell#Bに戻る際(HO時)には、このCell#Bが運用中の現在のUL/DLコンフィグレーション(例えば、パターン0「DSUUU」)を知ることができる。これにより、ユーザ(UE111)は、Cell#B(基地局102)で運用中のUL/DLコンフィグレーションと整合させて通信を行うことができる。
一方、UL/DLコンフィグレーションの変更が通知されていない場合(ステップS801:No)、何もせずに(ステップS803)、処理を終了する。
図9は、実施の形態2にかかる隣接する一方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更後の処理例を示すフローチャートである。図7によるUL/DLコンフィグレーションの変更後の制御について説明する。
ここで、初期の状態では、上述した図7の処理実行により、Cell#B(基地局102)は、UL/DLコンフィグレーションとして、例えば、パターン0「DSUUU」に変更されているとする(図1参照)。
そして、Cell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B配下で通信を行っている接続(CONNECTED)ユーザ(UE112)の有無を判定する(ステップS901)。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、接続ユーザ(UE112)がいる場合には(ステップS901:Yes)、現在のUL/DLコンフィグレーションを変更するため、他のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決定する(ステップS902)。例えば、本来用いていたUL/DLコンフィグレーションに変更する(パターン2「DSUDD」に戻す)。
次に、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B(配下の待ち受け状態のユーザ(UE112))に対してUL/DLコンフィグレーションを変更する(パターン2「DSUDD」に戻す)ことを通知する(ステップS903)。
また、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、隣接セル(Cell#Aの基地局101)に対して伝送路601を介してUL/DLコンフィグレーションを変更する(パターン2「DSUDD」に戻す)ことを通知する(ステップS904)。ステップS903とステップS904の処理順は逆でもよいし、同時に行ってもよい。
この後、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#BのUL/DLコンフィグレーションを変更する(ステップS905)。これにより、図9の処理を終了する(図7のステップS701に戻る)。
また、ステップS901において、接続ユーザ(UE112)がいない場合には(ステップS901:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS906)、処理を終了する(ステップS901に戻る)。この場合、UL/DLコンフィグレーションはパターン0を維持したままとなる。
実施の形態2によれば、実施の形態1同様の効果を有する。加えて、実施の形態2では、ユーザ(UE111)は、隣接セルに移動した後、移動前のセルにおけるUL/DLコンフィグレーション変更の通知を受けることができる。これにより、ユーザ(UE111)が再度移動前のセルに戻るときに運用されているUL/DLコンフィグレーションを用いた通信を行うことができるようになる。
これにより、以前のUL/DLコンフィグレーションが、HO時のUL/DLコンフィグレーションと相違する不整合の状態を防いで品質測定を適切に行うことができ、HOを適切に行うことができるようになる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態2の変形例であり、UE111に対してハンドオーバ先のセル(Cell#B)のUL/DLコンフィグレーションの情報の通知のタイミングが異なる。実施の形態3では、ユーザ(端末111)が元のセル(Cell#B)に戻るハンドオーバ時に、セル(Cell#A)がハンドオーバ先のセル(Cell#B)のUL/DLコンフィグレーションの情報を無線伝送のメッセージに付与して通知する。
図10は、実施の形態3にかかる通信システムのUL/DLコンフィグレーション変更にかかる手順を示すシーケンス図である。図5に示したように、ユーザ(UE111)がCell#A(基地局101)からCell#B(基地局102)へ移動(ハンドオーバ)する際に行う手順(図5においてUE111がCell#Bに戻る際の状態)を示している。
この際、Cell#A(基地局101)は、ユーザ(UE111)に対してMeasurement要求(control)を送る(D1)。UE111は、Measurement(品質測定)を実行し、実行結果(Measurement report)をCell#A(基地局101)に報告する(D2)。
Cell#A(基地局101)は、UE111から報告されたMeasurement reportに基づいて、Cell#AがHOすべきと判断した場合、隣接するCell#B(基地局102)に対してHO要求(Handover request)を送る(D3)。HO要求を受け取ったCell#B(基地局102)は、対象UE111のHOに備えた手続きを行い、Cell#A(基地局101)に対してHO返答(Handover response)を送る(D4)。
Cell#A(基地局101)は、UE111に対して、Handover commandを送信し、UE111からCell#B(基地局102)へのHO指示をする(D5)。UE111は、Cell#B(基地局102)との同期(Syncronization)を確保した後(D6)、HO先のCell#B(基地局102)にHOが完了(Handover complete)したことを通知する(D7)。
LTEの通信方式では以上のD1〜D7の手順によりHOを行う。上記手順1では、UE111に対してTDDのUL/DLコンフィグレーションを送信しないため、UE111のHO時(図5の(1)〜(4)の状況)に対応できない。
上記の実施の形態2では、Cell#B(基地局102)がCell#A(基地局101)に伝送路(例えば、X2インタフェース)601を介してUL/DLコンフィグレーションの変更を通知した。そして、Cell#A(基地局101)がUE111に対して、ページング(paging)チャネルや報知チャネルを用いて、Cell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーションを通知した。
これに対し、実施の形態3では、UL/DLコンフィグレーションの変更の通知をpagingチャネルや報知チャネルを用いない。実施の形態3では、UE111がハンドオーバする際に、Cell#A(基地局101)がUE111へMeasurement controlを送信する際に(手順D1)、HO先であるCell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーションを併せて通知する。例えば、3GPPの通信規格で用いられるメジャーメント・オブジェクト(Measurement Object)情報の中に、各セルのUL/DLコンフィグレーション情報(例えば、パターン番号対応のビット)を設定し、通知することができる。なお、Cell#Aは、手順D1の実行時における現在のCell#BのUL/DLコンフィグレーションを取得しておく。
また、Cell#B(基地局102)配下に通信中の接続ユーザ(UE112)がいない場合、HOは通信中の状態であるため、Cell#B(基地局102)は、UE111からHandover complete(手順D7)を受け取った時点で、接続ユーザ(UE111)が発生することになる。この場合、Cell#B(基地局102)は、手順D7のHO完了を契機として、実施の形態2(図9)に示した処理を実行して、UL/DLコンフィグレーションを変更する(元に戻す)。
以上説明した実施の形態3によれば、実施の形態1の効果に加えて、実施の形態2同様の効果を有する。また、実施の形態3では、端末がハンドオーバする際に、ハンドオーバ先のUL/DLコンフィグレーションを端末との間のメッセージを用いて通知できる。これにより、端末は、実際にハンドオーバするまでの間、ハンドオーバ先のUL/DLコンフィグレーションの情報を保持しておく必要が無い。そして、端末は、実際に移動するタイミングで、ハンドオーバ先のセルに関する最新のUL/DLコンフィグレーションの通知を受けることができ、適切にハンドオーバを実行できるようになる。また、UEに対するUL/DLコンフィグレーションの変更を既存のLTEの手順を用いて簡単に通知できるようになる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態1で説明したUL/DLコンフィグレーションの決定方法に関する。セル(Cell#B)の基地局102は、セル(Cell#B)内でのデータトラフィック量(セル配下で通信中の接続ユーザ(UE112)のデータトラフィック量)に応じてUL/DLコンフィグレーション(パターン0〜6のうち最適なパターン)を決定する。
例えば、上述した実施の形態1では、Cell#B(基地局102)配下のUE112がいなくなると、UL/DLコンフィグレーションを任意のパターンに変更した(図1参照、例えば、パターン2からパターン0への変更)。
図11は、実施の形態4にかかるDL/ULコンフィグレーションの変更時のDL/ULサブフレーム数の変化を示す図表である。図11には、図15同様にパターン別のDL/ULサブフレームの配置に加えて、「D」→「U」に変更したサブフレーム(SF)数と、「D」サブフレームとして用いることができるサブフレーム数(DLSF数)と、「U」サブフレームとして用いることができるサブフレーム数(ULSF数)とを示している。
図11において、中央のパターン2を基準パターンとしたとき、このパターン2から変更したときの各パターンにおける、D→Uに変更したSF数と、DLSF数と、ULSF数とを記載してある。例えば、パターン0については、パターン2からの変更により、D→Uに変更したSF数は4となる。また、パターン5については、パターン2からの変更により、D→Uに変更したSF数は0である。
また、αはDLとULが混在する「S」サブフレームでDLとして通信できるデータ量を示し、βは「S」サブフレームでULとして通信できるデータ量を示している。例えば、1つのDLサブフレームで通信できるデータ量を1とすると、αは1未満の正値で示すことができ、1つのULサブフレームで通信できるデータ量を1とすると、βは1未満の正値で示すことができる。なお、ULSF数に示した数字は、DLからULに変更したULSF数を除いた数字になっている。
図11を見ると、中央のパターン2を基準として、図の上側に記載したパターン0,6,1(パターン2を含むパターン群1101)は、図の下側に記載したパターン3,4,5(パターン群1102)に比して使用可能なULサブフレーム数が多い。逆に、図の下側に記載したパターン3,4,5(パターン群1102)は、図の上側に記載したパターン0,6,1(パターン2を含むパターン群1101)に比して使用可能なDLサブフレーム数が多い。
Cell#Bの基地局102は、DLのデータトラフィック量が多い場合、パターン群1101から適切なパターンを選択し、ULのデータトラフィック量が多い場合、パターン群1102から適切なパターンを選択する。
図12は、実施の形態4にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。Cell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーション制御部203が行うUL/DLコンフィグレーションの変更制御について説明する。
はじめに、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#Bのデータトラフィック量に基づいてUL/DLコンフィグレーションの決定を行う(ステップS1201)。そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、決定したUL/DLコンフィグレーションが、現在使用しているUL/DLコンフィグレーションからの変更か否かを判断する(ステップS1202)。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS1202での判断結果が変更となる場合には(ステップS1202:Yes)、ユーザ(UE112)に対して、UL/DLコンフィグレーションの変更通知を行う(ステップS1203)。そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS1201で決定したUL/DLコンフィグレーションに変更する(ステップS1204)。ステップS1203の変更通知は、実施の形態1とは異なり、Cell#B内で通信中の全ユーザ(UE112)に対して実行する。
なお、ステップS1202での判断結果が、変更とならない場合には(ステップS1202:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS1205)、処理を終了する。
図13は、実施の形態4にかかるデータトラフィック量に基づくUL/DLコンフィグレーションの決定の処理内容を示すフローチャートである。UL/DLコンフィグレーション制御部203が行う図12のステップS1201の処理内容の詳細を示す。
図11に示したように、UL/DLコンフィグレーションのパターン2を基準パターンとして変更する場合、ULSF数は2+2βまたは1+βのいずれかとなる。したがって、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ULデータ量に応じて、2+2β(パターン0,6,1,2)側のパターンから決定するか、あるいは、1+β(パターン3,4,5)側のパターンから決定するかを判定する。
はじめに、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ULのデータ量が閾値Th1 ULを超える場合は(ステップS1301:Yes)、UE112が多くのデータ量を用いて通信したい状況であるため、2+2βのパターン群1101(パターン0,6,1,2)側を選択し、ステップS1302〜ステップS1308の処理を実行する。
次に、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLSF数の判定を実行する(ステップS1302〜ステップS1308)。UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS1301で2+2βのパターン群1101(パターン0,6,1,2)側を選択した場合、DLSF数は、2+2α、3+2α、4+2α、6+2αの4パターンのなかから最適な1つを選択する。
このため、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量を予め決めた複数の閾値(Th1 DL〜Th3 DL、但しTh1 DL<Th2 DL<Th3 DL)と比較して、UL/DLコンフィグレーションを決定する。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量が閾値Th1 DLより少なければ(ステップS1302:Yes)、UL/DLコンフィグレーションで最もULデータ量が多い(最もDLデータ量が少ない)パターン0に決定し(ステップS1303)、ステップS1202(図12参照)に移行する。
また、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量が閾値Th1 DL以上であれば(ステップS1302:No)、DLのデータ量を閾値Th2 DLと比較し(ステップS1304)、DLのデータ量が閾値Th2 DLより少なければ(ステップS1304:Yes)、UL/DLコンフィグレーションをパターン6に決定する(ステップS1305)。
DLのデータ量が閾値Th2 DL以上であれば(ステップS1304:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量を閾値Th3 DLと比較し(ステップS1306)、DLのデータ量が閾値Th3 DLより少なければ(ステップS1306:Yes)、UL/DLコンフィグレーションをパターン1に決定する(ステップS1307)。また、DLのデータ量が閾値Th3 DL以上であれば(ステップS1306:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、UL/DLコンフィグレーションをパターン2に決定する(ステップS1308)。
一方、ステップS1301において、ULのデータ量が所定の閾値Th1 UL以下の場合は(ステップS1301:No)、ULのデータ量が少ない(DLのデータ量が多い)状況である。この場合、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、1+βのパターン群1102(パターン3,4,5)側を選択し、ステップS1309〜ステップS1313の処理を実行する。
このため、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量を予め決めた複数の閾値(Th4 DL〜Th5 DL、但しTh4 DL<Th5 DL)と比較して、UL/DLコンフィグレーションを決定する。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量が閾値Th4 DLより少なければ(ステップS1309:Yes)、UL/DLコンフィグレーションをパターン3に決定し(ステップS1310)、ステップS1202(図12参照)に移行する。
また、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量が閾値Th4 DL以上であれば(ステップS1309:No)、DLのデータ量を閾値Th5 DLと比較し(ステップS1311)、DLのデータ量が閾値Th5 DLより少なければ(ステップS1311:Yes)、UL/DLコンフィグレーションをパターン4に決定する(ステップS1312)。また、DLのデータ量が閾値Th5 DL以上であれば(ステップS1311:No)、UL/DLコンフィグレーションで最もDLデータ量が多い(最もULデータ量が少ない)パターン5に決定する(ステップS1313)。
上述した最適なUL/DLコンフィグレーションの決定は、実施の形態1に対応してCell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーション制御部203が単独で行う処理として説明した。これに限らず、実施の形態2,3で説明した隣接するセルCell#AとCell#B間で連携して、UL/DLコンフィグレーションの変更に関する情報をやり取りする処理にも同様に適用することができる。
図14は、実施の形態4にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の他の処理例を示すフローチャートである。図13に示した最適なUL/DLコンフィグレーションの決定を実施の形態2(および実施の形態3)に適用した場合におけるCell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーション制御部203が実行する処理内容について説明する。
はじめに、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#Bのデータトラフィック量に基づいて、図13に示したUL/DLコンフィグレーションの決定の処理を行う(ステップS1401)。そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、決定したUL/DLコンフィグレーションが、現在使用しているUL/DLコンフィグレーションからの変更か否かを判断する(ステップS1402)。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS1402での判断結果が変更となる場合には(ステップS1402:Yes)、待ち受けユーザ(UE112)に対して、UL/DLコンフィグレーションの変更通知を行う(ステップS1403)。そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、隣接セル(Cell#Aの基地局101)に対して、UL/DLコンフィグレーションを変更することを通知する(ステップS1404)。そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS1401で決定したUL/DLコンフィグレーションに変更する(ステップS1405)。
なお、ステップS1402での判断結果が、変更とならない場合には(ステップS1402:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS1406)、処理を終了する。
以上説明した実施の形態4によれば、各実施の形態1〜3において決定するUL/DLコンフィグレーションについて、運用中のデータトラフィック量に応じた最適なパターンを選択できるようになる。これにより、UEと基地局間のUL/DLのデータトラフィック量に柔軟に対応でき、常に効率的な通信を行うことができる。これと同時に、隣接セルへの干渉をできるだけ低減できるUL/DLコンフィグレーションを用いた通信を行うことができるようになる。
以上説明した各実施の形態によれば、隣接セルと通信する端末への干渉元となるセルから送信されるCRSが多重されるDLサブフレーム数をセル内の端末の通信状況に応じて制御する。これにより、隣接セルと通信中の端末への干渉を低減し、基地局と端末間の無線品質の劣化を防ぐことができるようになる。
隣接セル(隣接セルと重なるエリア)で通信中の端末については、セルへの接続端末がいない場合に、DLサブフレーム数が少なくなるUL/DLコンフィグレーションを用いる。これにより、CRSが隣接セルと通信するユーザ(端末)の通信に対する干渉を抑制でき、無線性能(SIR等)を向上でき、高速な通信を実現できる。
また、DLサブフレーム数が少なくなるUL/DLコンフィグレーションを用いることで、CRSが多重されるDLサブフレーム自体の送出の停止は行わない。これにより、セル内で待ち受け中の端末についても、LTEの通信方式の互換性を維持して、無線性能(同期性能)の劣化を抑制できる。
101,102 基地局
111 端末(UE)
201 無線部
202 ベースバンド処理部
203 UL/DLコンフィグレーション制御部
203a 通信接続判断部
203b UL/DLコンフィグレーション変更部
204 アンテナ
601 伝送路
本発明は、隣接セルへの干渉を抑制する制御を行う基地局装置および通信方法に関する。
通信方法の一つであるTDD(Time Division Duplex)では、基地局と端末間のアップリンク(Uplink:UL、端末から基地局への送信)とダウンリンク(Downlink:DL、基地局から端末への送信)の通信を時間スロットで切り替える。
図15は、LTEの通信方式におけるUL/DLコンフィグレーションを示す図表である。例えば、3GPPに規定するLTE(Long Term Evolution)の通信方式では、サブフレーム(subframe)単位(1msec)でUL用のULサブフレームとDL用のDLサブフレームの配置が定義されている。図15に示す例では、ULサブフレームとDLサブフレーム構成(以降、UL/DLコンフィグレーション(UL/DL configuration)と呼ぶ)は、いずれも10サブフレーム(0〜9のサブフレーム番号)を有する7パターンが定義されている。
図15に示す「D」はDLサブフレーム、「U」はULサブフレーム、「S」はスペシャル・サブフレームである。スペシャル・サブフレーム「S」は、DLサブフレームとULのサブフレームの間(DL→ULの場合)に設けられ、1つのサブフレーム内にDLとULが混在して設けられるサブフレームである。
図16は、端末の通信時に隣接セルからのCRSによる干渉を説明する図である。隣接して複数のセルが存在する場合、TDDシステムでは、一般的に隣接するセル間で同じUL/DLコンフィグレーションが使用される。図16に示すように、隣接して2セルが存在する場合、この2セル(Cell#AとCell#B)は、時間的に同期しており、同じUL/DLコンフィグレーション(パターン2)が使用されていることを示している。
そして、例えば、時刻t0のサブフレームでは、Cell#AとCell#Bともに「D」DLサブフレームを用い、時刻t1〜t4では、順次「S,U,D,D」のサブフレームを使用している。このように、隣接するセル間では、同じUL/DLコンフィグレーションを用いている。
ここで、隣接するセル間で同じUL/DLコンフィグレーションを用いることを説明しておく。エリアXにCell#Aと通信している端末(UE)#1と、Cell#Bと通信しているUE#2が存在し、UE#1とUE#2が互いに近い場所に位置している状態を仮定する。そして、UE#1は、Cell#AからUL/DLコンフィグレーション(パターン2)で信号を受信し、UE#2は、Cell#Bに対してUL/DLコンフィグレーション(パターン0)で信号を送信した場合を想定する。
この場合、UE#1とUE#2は、近しい場所に位置しているため、UE#1は、UE#2の送信信号(時刻t3のD)を受信することになる。UE#1からみると、UE#2の送信信号は干渉になる。このような干渉を回避するために、TDDの通信方法を用いるシステムでは、図16に示したように、隣接するセル間で同じUL/DLコンフィグレーションを用いている。
LTEの通信方式では、DLサブフレームにセル固有リファレンス信号(CRS:Cell−specific Reference Signal)を多重化して送信する。UEは、このCRSに基づきセルの電力測定や、チャネル推定を行う。
図16に戻り説明すると、あるUEがCell#Aと通信しているとする。この際、Cell#Bには、通信しているユーザ(UE)が存在しないとする。そして、2つのセル(Cell#A,Cell#B)は、いずれも同じUL/DLコンフィグレーション(パターン2)を用いているとする。
時刻t3は「D」DLサブフレームであり、それぞれの基地局から送信されているOFDM信号(横軸は時間、縦軸は周波数)の内容を抽出して上部に記載した。図中の各1マス(枠)は、リソース・エレメント(RE:Resource Element)であり、RE毎に各種信号を伝送できる。例えば、RE毎に制御チャネルデータ、個別チャネルデータを伝送でき、Cell#AはCRS(CRS−A)、Cell#BはCRS(CRS−B)を任意のREに多重化して送信する。
そして、Cell#Bには、通信中のユーザがいないため、制御チャネルデータや個別チャネルデータは送信せず、CRS−Bだけを送信する。しかし、このCRS−Bは、時刻t3のDLサブフレームでCell#Aと通信しているエリアX上のUE上でCRS−Bが多重化されたREに対応するデータに対する干渉信号となる。これにより、他のセル(Cell#A)と通信中のUEの無線性能を劣化(伝送レートの低下、チャネル推定精度低下等)させる問題を生じさせる。
図16に示したような干渉問題を解決するために、DLサブフレームのCRS送信を停止する手法が考えられる(例えば、下記特許文献1参照。)。Cell#Bにおいて、CRS送信を停止することにより、Cell#Aからの送信信号に対して干渉を与えることがなくなる。
特開2012−249118号公報
しかしながら、LTEの通信方式では、DLサブフレームでは、必ずCRSの送信を必要とするため、特許文献1に記載の手法は、LTEの通信方式と互換性が無くLTEの通信方式に適用することができない。LTEの通信方式では、Cell#Bに存在する待ち受け状態(スタンバイ/アイドル)の端末は、Cell#BのDLサブフレームに多重化されたCRS(CRS−B)に基づいてCell#Bとの同期処理などを実行する。したがって、LTEの通信方式では、CRS(CRS−B)が送信されないと、端末の同期性能が劣化するという問題を生じさせる。
このように、従来の技術では、LTEの通信方式では、接続ユーザがいない場合であっても、DLサブフレームにおいて、必ずCRSを送信し、このCRSが隣接セルと通信するユーザ(端末)に対する干渉元となり、端末の無線性能の劣化を引き起こす。その一方で、DLサブフレームでCRS送信を停止する手法を用いた場合、LTEの通信方式との互換性が無く、CRS送信が停止されたセル配下に位置するユーザ(端末)は、同期性能の劣化を引き起こす。無線性能の劣化により、基地局と端末間通信の無線品質が劣化する。
一つの側面では、本発明は、隣接セルへの干渉を低減でき、無線品質の劣化を抑えることを目的とする。
一つの案では、基地局装置は、第1セル配下で通信中の端末の有無を判断し、通信中の前記端末が無い場合には、アップリンクとダウンリンクのフレーム構成を、前記第1セルに隣接する第2セルへの干渉を抑えるフレーム構成に変更する制御部を備えたことを要件とする。
一つの実施形態によれば、隣接セルへの干渉を低減でき、無線品質の劣化を抑えることができる。
図1は、実施の形態1にかかる基地局装置を含む通信システムを示す図である。 図2は、実施の形態1にかかる基地局装置の内部構成例を示すブロック図である。 図3は、実施の形態1にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。 図4は、実施の形態1にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更後の処理例を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態2にかかるUL/DLコンフィグレーション制御を説明する図である。 図6は、実施の形態2にかかる通信システムの各基地局装置の内部構成例を示す図である。 図7は、実施の形態2にかかる隣接する一方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態2にかかる隣接する他方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態2にかかる隣接する一方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更後の処理例を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態3にかかる通信システムのUL/DLコンフィグレーション変更にかかる手順を示すシーケンス図である。 図11は、実施の形態4にかかるDL/ULコンフィグレーションの変更時のDL/ULサブフレーム数の変化を示す図表である。 図12は、実施の形態4にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。 図13は、実施の形態4にかかるデータトラフィック量に基づくUL/DLコンフィグレーションの決定の処理内容を示すフローチャートである。 図14は、実施の形態4にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の他の処理例を示すフローチャートである。 図15は、LTEの通信方式におけるUL/DLコンフィグレーションを示す図表である。 図16は、端末の通信時に隣接セルからのCRSによる干渉を説明する図である。
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる基地局装置を含む通信システムを示す図である。図1(a)に示すように、基地局装置(基地局、eNB)101と、基地局102が隣接して配置されているとする。基地局101のセル(Cell#A、第2セル)と、基地局102のセル(Cell#B、第1セル)が重なるエリアXでは、端末(UE)111が位置し、端末(UE)111は、これらCell#Aの基地局101と、Cell#Bの基地局102と通信可能であるとする。そして、端末(UE)111は、基地局101(Cell#A)と通信接続中であり、他の端末(UE)112は、Cell#B配下で基地局102(Cell#B)と通信接続中であるとする。以下、基地局101,102および端末111,112がLTEの通信方式により通信を行う場合の適用例について説明する。
そして、図1(b)に示すように、一方のCell#Bに接続するユーザ(UE112)がいなくなったとする(UE112がCell#B配下で待ち受け状態に変更)。この場合、Cell#Bの基地局102は、UE111との間の上り(UL)と下り(DL)通信で用いるUL/DLコンフィグレーション(パターン)を変更する。このとき、基地局102は、他方のCell#Aと重なる(エリアX)に位置する端末111に対して干渉元となるCRSが多重化されたDLサブフレーム「D」の送信を抑えるUL/DLコンフィグレーションを用いる。
図1(a)に示したように、Cell#Aの基地局101およびCell#Bの基地局102は、当初、UL/DLコンフィグレーションをパターン2「DSUDD」で運用していたとする。この後、基地局102は、Cell#Bに接続するユーザ(UE112)がいなくなったと判断した際に、図1(b)に示すように、UL/DLコンフィグレーションをパターン2「DSUDD」からパターン0「DSUUU」に変更する。
基地局102は、Cell#Bに接続するユーザ(端末112)がいないことから、パターン0のうち時刻t3,t4の2つのサブフレーム「DD」を「UU」に変更している。しかし、このサブフレーム「UU」を用いてUL送信するユーザ(UE112)がいないため、サブフレーム「UU」は、実質、無信号状態となる。したがって、Cell#Bのサブフレーム「UU」は、Cell#A(エリアX)に位置するUE111へ干渉を与えない。
ここで、Cell#B配下の端末(UE)全てが待ち受けとなれば、パターン0のうち時刻t3,t4の2つのサブフレーム「DD」を「UU」に変更する。図1に示した例では、便宜上、Cell#B配下の端末は、UE112の1台だけとしたが、実システムでは複数台の端末(UE)が存在している。
また、DLサブフレームをULサブフレームに変更することにより、Cell#B配下に位置して待ち受け状態の(Cell#Bと通信していない)UE112の同期処理に影響を与えない。Cell#B配下の待ち受け状態のUE112は、各パターン(図15参照)に共通する先頭(時刻t0)のDLサブフレーム「D」に含まれるCRSを用いて同期処理を行う。なお、上述したように、CSRは、DLサブフレーム「D」に多重化して含まれ、ULサブフレーム「U」には含まれていない。
図2は、実施の形態1にかかる基地局装置の内部構成例を示すブロック図である。基地局101,102のいずれも同様の構成を適用できるが、図1に示したCell#Bの基地局102に適用した例を示す。基地局(eNB)102は、無線部201と、ベースバンド(BB)処理部202と、UL/DLコンフィグレーション制御部203と、アンテナ204と、を含む。
無線部201は、主にアナログ回路で構成される。BB処理部202、およびUL/DLコンフィグレーション制御部203は、例えば、それぞれデジタル回路、DSP、CPU、メモリ等を含む。BB処理部202のCPUは、メモリ(ROM)に格納されたプログラム実行によりメモリ(RAM)を作業領域として用いてBB処理を実行する。UL/DLコンフィグレーション制御部203のCPUは、メモリ(ROM)に格納されたプログラム実行によりメモリ(RAM)を作業領域として用いてコンフィグレーション制御にかかる処理を実行する。
BB処理部202は、ネットワークを介して上位網からデータ(Data)を受け取り、BB信号を生成する。BB信号は、無線部201に渡され、無線周波数帯にアップコンバートされた無線信号がアンテナ204を介して送信される。また、アンテナ204で受信した無線信号は、無線部201によりダウンコンバートされ、BB処理部202でベースバンド処理された後、ネットワークを介して上位網にデータ(Data)出力される。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、BB処理部202が行うベースバンド処理のうち、TDDシステムにおけるUL/DLコンフィグレーションの制御を行う。このUL/DLコンフィグレーション制御部203は、通信接続判断部203aと、UL/DLコンフィグレーション変更部203bと、を含む。
通信接続判断部203aは、Cell#B配下で通信を行っている接続ユーザ(UE112)の有無を判断する。UL/DLコンフィグレーション変更部203bは、Cell#B配下のユーザ(UE112)との通信接続がない期間、UL/DLコンフィグレーション(パターン)を変更する制御を行う。このUL/DLコンフィグレーションの変更では、隣接セル(Cell#A)への干渉を低減するパターンに変更する。より詳細には、エリアXに位置し、Cell#Aと通信中のUE111に対する干渉を低減させるパターンに変更する。
図3は、実施の形態1にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。UL/DLコンフィグレーション制御部203が行うUL/DLコンフィグレーションの変更制御について説明する。
初期の状態では、図1に示したように、隣接するCell#A,Cell#B間では同じUL/DLコンフィグレーション(例えば、パターン2「DSUDD」)が使用されている。
そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B配下で通信を行っている接続(CONNECTED)ユーザ(UE112)の有無を判定する(ステップS301)。
そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、接続ユーザ(UE112)がいない場合には(待ち受け状態のUE112がいる場合を含む)(ステップS301:Yes)、現在のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を変更するため、他のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決定する(ステップS302)。この際、隣接セル(Cell#A)への干渉を低減するUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決定する。
ここで、変更するUL/DLコンフィグレーションは、「D」DLサブフレームに多重されるCRSによる隣接セルへの干渉をできるだけ低減できるパターンに決定する。このため、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、「U」ULサブフレーム数が多くなる(「D」DLサブフレーム数が少なくなる)UL/DLコンフィグレーション(パターン)を選択する(CRSが多重化されたDLサブフレーム数を減らす)。例えば、UL/DLコンフィグレーション(パターン2)を、UL/DLコンフィグレーション(パターン0)に変更することを決める。
図15に示したように、UL/DLコンフィグレーションの各パターン0〜6は、干渉の元となるDLサブフレーム「D」の数が異なる。DLサブフレーム「D」の数が少ない順でみると、パターン0(Dが2つ)、パターン6(Dが3つ)、パターン1(Dが4つ)、パターン2とパターン3(Dが6つ)、パターン4(Dが7つ)、パターン5(Dが8つ)となっている。UL/DLコンフィグレーション制御部203は、例えば、DLサブフレーム「D」の数が少ないパターン(ULサブフレームが多いパターン)のUL/DLコンフィグレーションを優先的に選択(決定)することができる。
これにより、エリアXに位置し、Cell#Aと通信を行うユーザ(UE111)は、Cell#Bから送信されるCRSが多重化されたDLサブフレーム数が減る。したがって、CRSが多重化されたDLサブフレームに対応するサブフレームを用いた通信のSIR(Signal to Interference Ratio)を向上でき、無線性能(伝送レート、チャネル推定精度等)の劣化を抑え、高速通信を維持できるようになる。
次に、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B(配下の待ち受け状態のユーザ(UE112))に対してUL/DLコンフィグレーションを変更することを通知する(ステップS303)。
Cell#B配下の待ち受け状態(スタンバイ/アイドル)のユーザ(UE112)は、DLサブフレームに多重されているCRSを用いて同期を維持している。ユーザ(UE112)は、突然UL/DLコンフィグレーションが変更されると(DLサブフレーム「D」がなくなると)同期性能の劣化を生じさせる原因となるため、ステップS303では、ユーザ(UE112)に対してUL/DLコンフィグレーションの変更を事前に通知している。この通知は、例えばページング・メッセージ(Paging Message)が用いられる。ユーザ(UE112)は、UL/DLコンフィグレーションの変更を事前に通知されることで、各パターンに共通して少なくとも先頭に含まれるDLサブフレーム「D」に含まれるCRSを用いて同期処理を行う制御を行うことができる。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS303によるUL/DLコンフィグレーションの変更通知の完了後、Cell#BのUL/DLコンフィグレーションを変更する(ステップS304)。例えば、図1に示すように、Cell#Bは、UL/DLコンフィグレーションを、例えば、パターン0「DSUUU」に変更する。
LTEの通信方式では、UL/DLコンフィグレーションの情報を無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control手順)のシステム情報(System Information Block Type1)で通知している。このため、基地局102は、System Information Block Type1に含まれるUL/DLコンフィグレーションの内容を変更後の内容に書き換えてCell#Bに送出(UE112に通知)し、処理を終了する(ステップS301に戻り待機する)。
また、ステップS301において、接続ユーザ(UE112)がいる場合には(ステップS301:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS305)、処理を終了する。この場合、UL/DLコンフィグレーションはパターン2を維持したままとなる。
図4は、実施の形態1にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更後の処理例を示すフローチャートである。図3によるUL/DLコンフィグレーションの変更後の制御について説明する。
ここで、初期の状態では、上述した図3の処理実行により、Cell#BはUL/DLコンフィグレーションとして、例えば、パターン0「DSUUU」に変更されているとする(図1参照)。
そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B配下で通信を行っている接続(CONNECTED)ユーザ(UE112)の有無を判定する(ステップS401)。このステップS401の開始は、例えば、上位網から基地局102へのデータ入力でUE112を呼び出す場合、UE112がブラウザ等の起動でULでデータ送信を要求した場合等に接続(CONNECTED)するユーザ(UE112)がいると判断する。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、接続ユーザ(UE112)がいる場合には(ステップS401:Yes)、現在のUL/DLコンフィグレーションを変更するため、他のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決定する(ステップS402)。例えば、本来用いていたUL/DLコンフィグレーションに変更する(パターン2「DSUDD」に戻す)。
次に、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B(配下の待ち受け状態のユーザ(UE112))に対してUL/DLコンフィグレーションを変更する(パターン2「DSUDD」に戻す)ことを通知する(ステップS403)。UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B配下の待ち受け状態(スタンバイ/アイドル)のユーザ(UE112)に対して、上記同様に、ページング・メッセージ(Paging Message)を用いてUL/DLコンフィグレーションの変更を通知する。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS403によるUL/DLコンフィグレーションの変更通知の完了後、Cell#BのUL/DLコンフィグレーションを変更する(ステップS404)。これにより、図4の処理を終了する(図3のステップS301に戻る)。
また、ステップS401において、接続ユーザ(UE112)がいない場合には(ステップS401:No)、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS405)、処理を終了する(ステップS401に戻る)。この場合、UL/DLコンフィグレーションはパターン0を維持したままとなる。
以上の処理により、LTEの通信方式と互換性を持ちつつ、干渉低減させることができるようになる。基地局は、自セルと通信する接続ユーザ(UE)がいない期間は、CRSが多重化されたDLサブフレームをULサブフレームに一時的に変えるUL/DLコンフィグレーション変更を行う。この際、CRSが多重化されたDLサブフレーム数を減らす。これにより、自セルと隣接セルが重なるエリアで隣接セルと通信するユーザ(端末)に対して、CRSに起因する干渉を低減でき、端末の無線性能の劣化を抑えることができる。
また、このUL/DLコンフィグレーション変更の期間中でもセル配下で通信していない(待ち受け中の)端末は、一部のDLサブフレームに多重化されたCRSに基づく同期処理を実行でき、同期性能の劣化を防ぐことができる。
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2にかかるUL/DLコンフィグレーション制御を説明する図である。実施の形態2では、隣接するセルCell#AとCell#B間で連携して、UL/DLコンフィグレーションの変更に関する情報をやり取りしてUE111に通知する。そして、Cell#Bの基地局102は、ユーザ(UE111)が他のセルに移動した後、再度元のセルに戻ったときにUL/DLコンフィグレーションを整合させる制御を行う。
例えば、あるユーザ(UE111)が、
(1)Cell#Bと通信していた
(2)Cell#BからCell#Aへハンドオーバ(HO)した
(3)Cell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーションが変更された ((2)に基づきCell#Bに通信中のユーザがいなくなりUL/DLコンフィグレーションが変更された)
(4)Cell#AからCell#Bへ戻りHOした
という状況を仮定する。
このユーザ(UE111)は、当初Cell#Bに位置していた際のUL/DLコンフィグレーションを保持し、(4)で再度Cell#BにHOする際に(3)で変更される前のUL/DLコンフィグレーションを用いてMeasurement(品質測定)処理を実行する可能性がある。
ユーザ(UE111)は、Measurement処理でCRSを用いる。このため、(4)のHOの際、以前のUL/DLコンフィグレーションが、HO時のUL/DLコンフィグレーションと相違した状態(不整合)のまま、ULに変更されたサブフレームをDLサブフレームとしてMeasurement処理を実行する場合がある。この場合、Measurement性能が劣化し、最適なセルへHOできないという問題が生じる。
実施の形態2では、Cell#Bの基地局102は、変更したUL/DLコンフィグレーションを隣接セル(Cell#A)の基地局101へ通知する。そして、Cell#A配下のユーザ(UE111)に対して、UL/DLコンフィグレーションが変更されたことを通知する。
図6は、実施の形態2にかかる通信システムの各基地局装置の内部構成例を示す図である。図6において、実施の形態1(図2)と同じ構成部には同じ符号を付してある。この実施の形態2では、隣接するセル(Cell#AとCell#B)の基地局101,102は、それぞれのUL/DLコンフィグレーション制御部203同士を通信接続する。例えば、Cell#Aの基地局101とCell#Bの基地局102間の伝送路(例えば、X2インタフェース)601を用いることができる。なお、伝送路601は、他の有線インタフェースや無線伝送路であってもよい。
図7は、実施の形態2にかかる隣接する一方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。図5に示した(1)ユーザ(UE111)のHO前のCell#B(基地局102)側の処理を示してある。
Cell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B配下で通信を行っている接続(CONNECTED)ユーザ(UE112)の有無を判定する(ステップS701)。
そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、接続ユーザ(UE112)がいない場合には(待ち受け状態のUE112がいる場合を含む)(ステップS701:Yes)、現在のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を変更するため、他のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決定する(ステップS702)。この際、隣接セル(Cell#A)への干渉を低減するUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決める。例えば、変更前のUL/DLコンフィグレーション(パターン2)を、UL/DLコンフィグレーション(パターン0)に変更することを決定する。
次に、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B(配下の待ち受け状態のユーザ(UE112))に対してUL/DLコンフィグレーションを変更することを通知する(ステップS703)。
また、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、隣接セル(Cell#Aの基地局101)に対して伝送路601を介してUL/DLコンフィグレーションを変更することを通知する(ステップS704)。ステップS703とステップS704の処理順は逆でもよいし、同時に行ってもよい。
この後、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#BのUL/DLコンフィグレーションを変更する(ステップS705)。例えば、図1に示すように、Cell#Bは、UL/DLコンフィグレーションを、例えば、パターン0「DSUUU」に変更する。基地局102は、System Information Block Type1に含まれるUL/DLコンフィグレーションの内容を変更後の内容に書き換えてCell#Bに送出(UE112に通知)し、処理を終了する(ステップS701に戻り待機する)。
また、ステップS701において、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、接続ユーザ(UE112)がいる場合には(ステップS701:No)、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS706)、処理を終了する。この場合、UL/DLコンフィグレーションはパターン2を維持したままとなる。
図8は、実施の形態2にかかる隣接する他方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。図5に示した(2)ユーザ(UE111)のHO先のCell#A(基地局101)側の処理を示してある。なお、Cell#BからUL/DLコンフィグレーションの変更の通知に関連する処理内容だけを抽出して記載してある。
はじめに、Cell#A(基地局101)のUL/DLコンフィグレーション制御部203は、隣接するセル(Cell#B)の基地局102からUL/DLコンフィグレーションの変更が通知されたか否かを判断する(ステップS801)。
UL/DLコンフィグレーションの変更が通知された場合(ステップS801:Yes)、隣接セル(Cell#B)のUL/DLコンフィグレーションが変更されることを、Cell#A配下のユーザ(UE111)に通知し(ステップS802)、処理を終了する。この通知には、例えば、ページング(paging)チャネル、あるいは、報知チャネルが用いられる。
ユーザ(UE111)は、Cell#Bについて、変更されたUL/DLコンフィグレーション(例えば、パターン0「DSUUU」)を保持する。これにより、ユーザ(UE111)が再度Cell#Bに戻る際(HO時)には、このCell#Bが運用中の現在のUL/DLコンフィグレーション(例えば、パターン0「DSUUU」)を知ることができる。これにより、ユーザ(UE111)は、Cell#B(基地局102)で運用中のUL/DLコンフィグレーションと整合させて通信を行うことができる。
一方、UL/DLコンフィグレーションの変更が通知されていない場合(ステップS801:No)、何もせずに(ステップS803)、処理を終了する。
図9は、実施の形態2にかかる隣接する一方の基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更後の処理例を示すフローチャートである。図7によるUL/DLコンフィグレーションの変更後の制御について説明する。
ここで、初期の状態では、上述した図7の処理実行により、Cell#B(基地局102)は、UL/DLコンフィグレーションとして、例えば、パターン0「DSUUU」に変更されているとする(図1参照)。
そして、Cell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B配下で通信を行っている接続(CONNECTED)ユーザ(UE112)の有無を判定する(ステップS901)。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、接続ユーザ(UE112)がいる場合には(ステップS901:Yes)、現在のUL/DLコンフィグレーションを変更するため、他のUL/DLコンフィグレーション(パターン)を決定する(ステップS902)。例えば、本来用いていたUL/DLコンフィグレーションに変更する(パターン2「DSUDD」に戻す)。
次に、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#B(配下の待ち受け状態のユーザ(UE112))に対してUL/DLコンフィグレーションを変更する(パターン2「DSUDD」に戻す)ことを通知する(ステップS903)。
また、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、隣接セル(Cell#Aの基地局101)に対して伝送路601を介してUL/DLコンフィグレーションを変更する(パターン2「DSUDD」に戻す)ことを通知する(ステップS904)。ステップS903とステップS904の処理順は逆でもよいし、同時に行ってもよい。
この後、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#BのUL/DLコンフィグレーションを変更する(ステップS905)。これにより、図9の処理を終了する(図7のステップS701に戻る)。
また、ステップS901において、接続ユーザ(UE112)がいない場合には(ステップS901:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS906)、処理を終了する(ステップS901に戻る)。この場合、UL/DLコンフィグレーションはパターン0を維持したままとなる。
実施の形態2によれば、実施の形態1同様の効果を有する。加えて、実施の形態2では、ユーザ(UE111)は、隣接セルに移動した後、移動前のセルにおけるUL/DLコンフィグレーション変更の通知を受けることができる。これにより、ユーザ(UE111)が再度移動前のセルに戻るときに運用されているUL/DLコンフィグレーションを用いた通信を行うことができるようになる。
これにより、以前のUL/DLコンフィグレーションが、HO時のUL/DLコンフィグレーションと相違する不整合の状態を防いで品質測定を適切に行うことができ、HOを適切に行うことができるようになる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態2の変形例であり、UE111に対してハンドオーバ先のセル(Cell#B)のUL/DLコンフィグレーションの情報の通知のタイミングが異なる。実施の形態3では、ユーザ(端末111)が元のセル(Cell#B)に戻るハンドオーバ時に、セル(Cell#A)がハンドオーバ先のセル(Cell#B)のUL/DLコンフィグレーションの情報を無線伝送のメッセージに付与して通知する。
図10は、実施の形態3にかかる通信システムのUL/DLコンフィグレーション変更にかかる手順を示すシーケンス図である。図5に示したように、ユーザ(UE111)がCell#A(基地局101)からCell#B(基地局102)へ移動(ハンドオーバ)する際に行う手順(図5においてUE111がCell#Bに戻る際の状態)を示している。
この際、Cell#A(基地局101)は、ユーザ(UE111)に対してMeasurement要求(control)を送る(D1)。UE111は、Measurement(品質測定)を実行し、実行結果(Measurement report)をCell#A(基地局101)に報告する(D2)。
Cell#A(基地局101)は、UE111から報告されたMeasurement reportに基づいて、Cell#AがHOすべきと判断した場合、隣接するCell#B(基地局102)に対してHO要求(Handover request)を送る(D3)。HO要求を受け取ったCell#B(基地局102)は、対象UE111のHOに備えた手続きを行い、Cell#A(基地局101)に対してHO返答(Handover response)を送る(D4)。
Cell#A(基地局101)は、UE111に対して、Handover commandを送信し、UE111からCell#B(基地局102)へのHO指示をする(D5)。UE111は、Cell#B(基地局102)との同期(Syncronization)を確保した後(D6)、HO先のCell#B(基地局102)にHOが完了(Handover complete)したことを通知する(D7)。
LTEの通信方式では以上のD1〜D7の手順によりHOを行う。上記手順1では、UE111に対してTDDのUL/DLコンフィグレーションを送信しないため、UE111のHO時(図5の(1)〜(4)の状況)に対応できない。
上記の実施の形態2では、Cell#B(基地局102)がCell#A(基地局101)に伝送路(例えば、X2インタフェース)601を介してUL/DLコンフィグレーションの変更を通知した。そして、Cell#A(基地局101)がUE111に対して、ページング(paging)チャネルや報知チャネルを用いて、Cell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーションを通知した。
これに対し、実施の形態3では、UL/DLコンフィグレーションの変更の通知をpagingチャネルや報知チャネルを用いない。実施の形態3では、UE111がハンドオーバする際に、Cell#A(基地局101)がUE111へMeasurement controlを送信する際に(手順D1)、HO先であるCell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーションを併せて通知する。例えば、3GPPの通信規格で用いられるメジャーメント・オブジェクト(Measurement Object)情報の中に、各セルのUL/DLコンフィグレーション情報(例えば、パターン番号対応のビット)を設定し、通知することができる。なお、Cell#Aは、手順D1の実行時における現在のCell#BのUL/DLコンフィグレーションを取得しておく。
また、Cell#B(基地局102)配下に通信中の接続ユーザ(UE112)がいない場合、HOは通信中の状態であるため、Cell#B(基地局102)は、UE111からHandover complete(手順D7)を受け取った時点で、接続ユーザ(UE111)が発生することになる。この場合、Cell#B(基地局102)は、手順D7のHO完了を契機として、実施の形態2(図9)に示した処理を実行して、UL/DLコンフィグレーションを変更する(元に戻す)。
以上説明した実施の形態3によれば、実施の形態1の効果に加えて、実施の形態2同様の効果を有する。また、実施の形態3では、端末がハンドオーバする際に、ハンドオーバ先のUL/DLコンフィグレーションを端末との間のメッセージを用いて通知できる。これにより、端末は、実際にハンドオーバするまでの間、ハンドオーバ先のUL/DLコンフィグレーションの情報を保持しておく必要が無い。そして、端末は、実際に移動するタイミングで、ハンドオーバ先のセルに関する最新のUL/DLコンフィグレーションの通知を受けることができ、適切にハンドオーバを実行できるようになる。また、UEに対するUL/DLコンフィグレーションの変更を既存のLTEの手順を用いて簡単に通知できるようになる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態1で説明したUL/DLコンフィグレーションの決定方法に関する。セル(Cell#B)の基地局102は、セル(Cell#B)内でのデータトラフィック量(セル配下で通信中の接続ユーザ(UE112)のデータトラフィック量)に応じてUL/DLコンフィグレーション(パターン0〜6のうち最適なパターン)を決定する。
例えば、上述した実施の形態1では、Cell#B(基地局102)配下のUE112がいなくなると、UL/DLコンフィグレーションを任意のパターンに変更した(図1参照、例えば、パターン2からパターン0への変更)。
図11は、実施の形態4にかかるDL/ULコンフィグレーションの変更時のDL/ULサブフレーム数の変化を示す図表である。図11には、図15同様にパターン別のDL/ULサブフレームの配置に加えて、「D」→「U」に変更したサブフレーム(SF)数と、「D」サブフレームとして用いることができるサブフレーム数(DLSF数)と、「U」サブフレームとして用いることができるサブフレーム数(ULSF数)とを示している。
図11において、中央のパターン2を基準パターンとしたとき、このパターン2から変更したときの各パターンにおける、D→Uに変更したSF数と、DLSF数と、ULSF数とを記載してある。例えば、パターン0については、パターン2からの変更により、D→Uに変更したSF数は4となる。また、パターン5については、パターン2からの変更により、D→Uに変更したSF数は0である。
また、αはDLとULが混在する「S」サブフレームでDLとして通信できるデータ量を示し、βは「S」サブフレームでULとして通信できるデータ量を示している。例えば、1つのDLサブフレームで通信できるデータ量を1とすると、αは1未満の正値で示すことができ、1つのULサブフレームで通信できるデータ量を1とすると、βは1未満の正値で示すことができる。なお、ULSF数に示した数字は、DLからULに変更したULSF数を除いた数字になっている。
図11を見ると、中央のパターン2を基準として、図の上側に記載したパターン0,6,1(パターン2を含むパターン群1101)は、図の下側に記載したパターン3,4,5(パターン群1102)に比して使用可能なULサブフレーム数が多い。逆に、図の下側に記載したパターン3,4,5(パターン群1102)は、図の上側に記載したパターン0,6,1(パターン2を含むパターン群1101)に比して使用可能なDLサブフレーム数が多い。
Cell#Bの基地局102は、DLのデータトラフィック量が多い場合、パターン群1101から適切なパターンを選択し、ULのデータトラフィック量が多い場合、パターン群1102から適切なパターンを選択する。
図12は、実施の形態4にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の処理例を示すフローチャートである。Cell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーション制御部203が行うUL/DLコンフィグレーションの変更制御について説明する。
はじめに、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#Bのデータトラフィック量に基づいてUL/DLコンフィグレーションの決定を行う(ステップS1201)。そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、決定したUL/DLコンフィグレーションが、現在使用しているUL/DLコンフィグレーションからの変更か否かを判断する(ステップS1202)。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS1202での判断結果が変更となる場合には(ステップS1202:Yes)、ユーザ(UE112)に対して、UL/DLコンフィグレーションの変更通知を行う(ステップS1203)。そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS1201で決定したUL/DLコンフィグレーションに変更する(ステップS1204)。ステップS1203の変更通知は、実施の形態1とは異なり、Cell#B内で通信中の全ユーザ(UE112)に対して実行する。
なお、ステップS1202での判断結果が、変更とならない場合には(ステップS1202:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS1205)、処理を終了する。
図13は、実施の形態4にかかるデータトラフィック量に基づくUL/DLコンフィグレーションの決定の処理内容を示すフローチャートである。UL/DLコンフィグレーション制御部203が行う図12のステップS1201の処理内容の詳細を示す。
図11に示したように、UL/DLコンフィグレーションのパターン2を基準パターンとして変更する場合、ULSF数は2+2βまたは1+βのいずれかとなる。したがって、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ULデータ量に応じて、2+2β(パターン0,6,1,2)側のパターンから決定するか、あるいは、1+β(パターン3,4,5)側のパターンから決定するかを判定する。
はじめに、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ULのデータ量が閾値Th1 ULを超える場合は(ステップS1301:Yes)、UE112が多くのデータ量を用いて通信したい状況であるため、2+2βのパターン群1101(パターン0,6,1,2)側を選択し、ステップS1302〜ステップS1308の処理を実行する。
次に、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLSF数の判定を実行する(ステップS1302〜ステップS1308)。UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS1301で2+2βのパターン群1101(パターン0,6,1,2)側を選択した場合、DLSF数は、2+2α、3+2α、4+2α、6+2αの4パターンのなかから最適な1つを選択する。
このため、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量を予め決めた複数の閾値(Th1 DL〜Th3 DL、但しTh1 DL<Th2 DL<Th3 DL)と比較して、UL/DLコンフィグレーションを決定する。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量が閾値Th1 DLより少なければ(ステップS1302:Yes)、UL/DLコンフィグレーションで最もULデータ量が多い(最もDLデータ量が少ない)パターン0に決定し(ステップS1303)、ステップS1202(図12参照)に移行する。
また、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量が閾値Th1 DL以上であれば(ステップS1302:No)、DLのデータ量を閾値Th2 DLと比較し(ステップS1304)、DLのデータ量が閾値Th2 DLより少なければ(ステップS1304:Yes)、UL/DLコンフィグレーションをパターン6に決定する(ステップS1305)。
DLのデータ量が閾値Th2 DL以上であれば(ステップS1304:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量を閾値Th3 DLと比較し(ステップS1306)、DLのデータ量が閾値Th3 DLより少なければ(ステップS1306:Yes)、UL/DLコンフィグレーションをパターン1に決定する(ステップS1307)。また、DLのデータ量が閾値Th3 DL以上であれば(ステップS1306:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、UL/DLコンフィグレーションをパターン2に決定する(ステップS1308)。
一方、ステップS1301において、ULのデータ量が所定の閾値Th1 UL以下の場合は(ステップS1301:No)、ULのデータ量が少ない(DLのデータ量が多い)状況である。この場合、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、1+βのパターン群1102(パターン3,4,5)側を選択し、ステップS1309〜ステップS1313の処理を実行する。
このため、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量を予め決めた複数の閾値(Th4 DL〜Th5 DL、但しTh4 DL<Th5 DL)と比較して、UL/DLコンフィグレーションを決定する。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量が閾値Th4 DLより少なければ(ステップS1309:Yes)、UL/DLコンフィグレーションをパターン3に決定し(ステップS1310)、ステップS1202(図12参照)に移行する。
また、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、DLのデータ量が閾値Th4 DL以上であれば(ステップS1309:No)、DLのデータ量を閾値Th5 DLと比較し(ステップS1311)、DLのデータ量が閾値Th5 DLより少なければ(ステップS1311:Yes)、UL/DLコンフィグレーションをパターン4に決定する(ステップS1312)。また、DLのデータ量が閾値Th5 DL以上であれば(ステップS1311:No)、UL/DLコンフィグレーションで最もDLデータ量が多い(最もULデータ量が少ない)パターン5に決定する(ステップS1313)。
上述した最適なUL/DLコンフィグレーションの決定は、実施の形態1に対応してCell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーション制御部203が単独で行う処理として説明した。これに限らず、実施の形態2,3で説明した隣接するセルCell#AとCell#B間で連携して、UL/DLコンフィグレーションの変更に関する情報をやり取りする処理にも同様に適用することができる。
図14は、実施の形態4にかかる基地局装置が実施するUL/DLコンフィグレーション変更の他の処理例を示すフローチャートである。図13に示した最適なUL/DLコンフィグレーションの決定を実施の形態2(および実施の形態3)に適用した場合におけるCell#B(基地局102)のUL/DLコンフィグレーション制御部203が実行する処理内容について説明する。
はじめに、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、Cell#Bのデータトラフィック量に基づいて、図13に示したUL/DLコンフィグレーションの決定の処理を行う(ステップS1401)。そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、決定したUL/DLコンフィグレーションが、現在使用しているUL/DLコンフィグレーションからの変更か否かを判断する(ステップS1402)。
UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS1402での判断結果が変更となる場合には(ステップS1402:Yes)、待ち受けユーザ(UE112)に対して、UL/DLコンフィグレーションの変更通知を行う(ステップS1403)。そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、隣接セル(Cell#Aの基地局101)に対して、UL/DLコンフィグレーションを変更することを通知する(ステップS1404)。そして、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、ステップS1401で決定したUL/DLコンフィグレーションに変更する(ステップS1405)。
なお、ステップS1402での判断結果が、変更とならない場合には(ステップS1402:No)、UL/DLコンフィグレーション制御部203は、UL/DLコンフィグレーションの変更は実施せずに(ステップS1406)、処理を終了する。
以上説明した実施の形態4によれば、各実施の形態1〜3において決定するUL/DLコンフィグレーションについて、運用中のデータトラフィック量に応じた最適なパターンを選択できるようになる。これにより、UEと基地局間のUL/DLのデータトラフィック量に柔軟に対応でき、常に効率的な通信を行うことができる。これと同時に、隣接セルへの干渉をできるだけ低減できるUL/DLコンフィグレーションを用いた通信を行うことができるようになる。
以上説明した各実施の形態によれば、隣接セルと通信する端末への干渉元となるセルから送信されるCRSが多重されるDLサブフレーム数をセル内の端末の通信状況に応じて制御する。これにより、隣接セルと通信中の端末への干渉を低減し、基地局と端末間の無線品質の劣化を防ぐことができるようになる。
隣接セル(隣接セルと重なるエリア)で通信中の端末については、セルへの接続端末がいない場合に、DLサブフレーム数が少なくなるUL/DLコンフィグレーションを用いる。これにより、CRSが隣接セルと通信するユーザ(端末)の通信に対する干渉を抑制でき、無線性能(SIR等)を向上でき、高速な通信を実現できる。
また、DLサブフレーム数が少なくなるUL/DLコンフィグレーションを用いることで、CRSが多重されるDLサブフレーム自体の送出の停止は行わない。これにより、セル内で待ち受け中の端末についても、LTEの通信方式の互換性を維持して、無線性能(同期性能)の劣化を抑制できる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)第1セル配下で通信中の端末の有無を判断し、通信中の前記端末が無い場合には、アップリンクとダウンリンクのフレーム構成を、前記第1セルに隣接する第2セルへの干渉を抑えるフレーム構成に変更する制御部を備えたことを特徴とする基地局装置。
(付記2)前記制御部は、前記第1セル配下で通信中の前記端末が無い場合には、現在の前記フレーム構成に対して前記ダウンリンクのサブフレーム数が少なくなるフレーム構成に変更することを特徴とする付記1に記載の基地局装置。
(付記3)前記制御部は、前記第1セルのアップリンクとダウンリンクのデータトラフィック量に基づき、前記フレーム構成を変更することを特徴とする付記1に記載の基地局装置。
(付記4)前記制御部は、前記第1セルのアップリンクのデータトラフィック量が多ければ、アップリンクのサブフレーム数が多くなる前記フレーム構成に変更し、前記第1セルのダウンリンクのデータトラフィック量が多ければ、ダウンリンクのサブフレーム数が多くなる前記フレーム構成に変更することを特徴とする付記3に記載の基地局装置。
(付記5)前記制御部は、前記フレーム構成として、アップリンクとダウンリンクのサブフレーム数の配置が予め複数パターン設定されたパターンのうち、前記第2セルへの干渉を低減するパターンを優先的に選択することを特徴とする付記3に記載の基地局装置。
(付記6)前記制御部は、前記第1セル配下で待ち受け状態の端末に対して、前記フレーム構成の変更を通知した後に、前記フレーム構成を変更することを特徴とする付記1に記載の基地局装置。
(付記7)前記制御部は、前記フレーム構成の変更後に、前記第1セル配下で通信中の端末が有る場合には、変更前のフレーム構成に戻すことを特徴とする付記1に記載の基地局装置。
(付記8)前記制御部は、前記第2セルに対し、前記フレーム構成を変更する際、前記第2セルの基地局装置に対して前記フレーム構成の変更を通知することを特徴とする付記1に記載の基地局装置。
(付記9)前記制御部は、前記第2セルに対し、前記フレーム構成の変更を通知した後に、前記フレーム構成を変更することを特徴とする付記8に記載の基地局装置。
(付記10)前記第2セルの基地局装置に設けられる制御部は、前記第1セルの基地局装置から前記フレーム構成の変更の通知を受けた場合、前記第2セル配下の端末に対して前記第1セルのフレーム構成の変更を通知することを特徴とする付記1に記載の基地局装置。
(付記11)前記制御部は、前記第2セル配下で通信中の端末が前記第1セルにハンドオーバする際の前記端末に通知するハンドオーバ情報に、前記第1セルのフレーム構成を含ませることを特徴とする付記1に記載の基地局装置。
(付記12)基地局装置が実施する通信方法において、
前記基地局装置のセル配下で通信中の端末の有無を判断し、通信中の前記端末が無い場合には、アップリンクとダウンリンクのフレーム構成を、隣接セルへの干渉を抑えるフレーム構成に変更することを特徴とする通信方法。
(付記13)前記セル配下で通信中の前記端末が無い場合には、現在の前記フレーム構成に対して前記ダウンリンクのサブフレーム数が少なくなるフレーム構成に変更することを特徴とする付記12に記載の通信方法。
101,102 基地局
111 端末(UE)
201 無線部
202 ベースバンド処理部
203 UL/DLコンフィグレーション制御部
203a 通信接続判断部
203b UL/DLコンフィグレーション変更部
204 アンテナ
601 伝送路

Claims (13)

  1. 第1セル配下で通信中の端末の有無を判断し、通信中の前記端末が無い場合には、アップリンクとダウンリンクのフレーム構成を、前記第1セルに隣接する第2セルへの干渉を抑えるフレーム構成に変更する制御部を備えたことを特徴とする基地局装置。
  2. 前記制御部は、前記第1セル配下で通信中の前記端末が無い場合には、現在の前記フレーム構成に対して前記ダウンリンクのサブフレーム数が少なくなるフレーム構成に変更することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  3. 前記制御部は、前記第1セルのアップリンクとダウンリンクのデータトラフィック量に基づき、前記フレーム構成を変更することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  4. 前記制御部は、前記第1セルのアップリンクのデータトラフィック量が多ければ、アップリンクのサブフレーム数が多くなる前記フレーム構成に変更し、前記第1セルのダウンリンクのデータトラフィック量が多ければ、ダウンリンクのサブフレーム数が多くなる前記フレーム構成に変更することを特徴とする請求項3に記載の基地局装置。
  5. 前記制御部は、前記フレーム構成として、アップリンクとダウンリンクのサブフレーム数の配置が予め複数パターン設定されたパターンのうち、前記第2セルへの干渉を低減するパターンを優先的に選択することを特徴とする請求項3に記載の基地局装置。
  6. 前記制御部は、前記第1セル配下で待ち受け状態の端末に対して、前記フレーム構成の変更を通知した後に、前記フレーム構成を変更することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  7. 前記制御部は、前記フレーム構成の変更後に、前記第1セル配下で通信中の端末が有る場合には、変更前のフレーム構成に戻すことを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  8. 前記制御部は、前記第2セルに対し、前記フレーム構成を変更する際、前記第2セルの基地局装置に対して前記フレーム構成の変更を通知することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  9. 前記制御部は、前記第2セルに対し、前記フレーム構成の変更を通知した後に、前記フレーム構成を変更することを特徴とする請求項8に記載の基地局装置。
  10. 前記第2セルの基地局装置に設けられる制御部は、前記第1セルの基地局装置から前記フレーム構成の変更の通知を受けた場合、前記第2セル配下の端末に対して前記第1セルのフレーム構成の変更を通知することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  11. 前記制御部は、前記第2セル配下で通信中の端末が前記第1セルにハンドオーバする際の前記端末に通知するハンドオーバ情報に、前記第1セルのフレーム構成を含ませることを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  12. 基地局装置が実施する通信方法において、
    前記基地局装置のセル配下で通信中の端末の有無を判断し、通信中の前記端末が無い場合には、アップリンクとダウンリンクのフレーム構成を、隣接セルへの干渉を抑えるフレーム構成に変更することを特徴とする通信方法。
  13. 前記セル配下で通信中の前記端末が無い場合には、現在の前記フレーム構成に対して前記ダウンリンクのサブフレーム数が少なくなるフレーム構成に変更することを特徴とする請求項12に記載の通信方法。
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