JPWO2015129640A1 - ビスフェノールaの製造方法 - Google Patents

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Abstract

ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視し、前記濃度を150質量ppm以下に制御する、ビスフェノールAの製造方法。

Description

本発明は、高品質のビスフェノールA、特に色相が良好なビスフェノールAを製造するための製造方法に関する。
ビスフェノールAから製造されるポリカーボネート樹脂(以下、PC樹脂と略すことがある。)は、透明性、耐熱性、低吸湿性、機械特性に優れることから、携帯電話、携帯ゲーム機、カーナビ等に搭載される導光板等の用途に適している。かかる導光板等の用途で用いられるポリカーボネート材料では透明性(低いYI)が要求される。
ビスフェノールAはその製造工程中に高温下で溶融状態を保持した場合に、数時間でイソプロペニルフェノール(以下、IPPと略すことがある。)が生成する。イソプロペニルフェノールが生成することによって原料ビスフェノールAの着色が起こり、色相が悪化し、これを原料として製造したポリカーボネートは透明性が低下する。
そのため、透明性が高いポリカーボネートを得るためには、イソプロペニルフェノール量を低減することにより、原料ビスフェノールAの着色を抑える(低いAPHA)必要がある。
特許文献1には、ビスフェノールAを高温下で溶融状態にて保持した場合、数時間で4−イソプロペニルフェノールが生成することにより原料ビスフェノールAが着色を始め、これを原料として製造したポリカーボネートは色調が悪化する旨が記載されている。この4−イソプロペニルフェノールの生成を抑えるために、特許文献1には、ビスフェノールA/フェノールの割合を特定の範囲にすることにより低温下でも液状溶融状態を保持する製造方法が開示されている。特許文献1には、造粒工程を介さずにビスフェノールAを溶融状態のままポリカーボネートの製造に用いる製造方法が記載されているが、溶融状態のビスフェノールAを造粒してプリル化する場合については記載がない。
イソプロペニルフェノールの生成は、主反応工程から流出する酸が大きく起因しているため、流出酸の除去設備(フィルター・陰イオン交換樹脂等)の設置が有効であることが分かっている。特許文献2には、遊離酸除去工程を設けて母液又は異性化処理液中に存在する着色物質を生成させ製品ビスフェノールAの色相悪化を引き起こす原因となる遊離酸を除去し、高品質の、特に透明性(色相)に優れたビスフェノールAを製造する方法が開示されている。
特許文献3には、ビスフェノールAを製造する方法において、主反応器で発生した遊離酸が原因となって、ビスフェノールAの分解や2,4’−ビスフェノールAの生成が促進されることも知られている旨の記載があり、ビスフェノールAの製造工程における遊離酸濃度を特定の範囲内とするビスフェノールAの製造方法が開示されている。
特許文献4は、晶析させたビスフェノールAとフェノールとの付加物を公知の方法により分離したのち、精製フェノールにより洗浄処理が施す方法を提供している。この洗浄処理においては、該精製フェノールは、通常付加物100質量部に対し、30〜100質量部の割合で用いられる。
特開2002−173530号公報 特開2007−308408号公報 特開2001−316313号公報 特開平6−048970号公報
特許文献等に記載されるように、イソプロペニルフェノールが色相悪化の原因物質であることが分かっている。しかしながら、イソプロペニルフェノールは非常に反応性が高く、常温においても容易に他の成分に変質するため、ビスフェノールAの製造における濃度調整目標を設定することが難しいといった問題があった。本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、造粒後得られるビスフェノールAのイソプロペニルフェノール濃度調整目標を設定し、この濃度を制御することにより、色相の良好なビスフェノールAを連続して製造することができる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ビスフェノールA溶融液を造粒して得られるビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下でのイソプロペニルフェノール濃度を特定範囲以下に制御することにより、色相の良好なビスフェノールAを連続的に製造することができることを見出した。
すなわち本発明は以下を含むものである。
1.ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視し、前記濃度を150質量ppm以下に制御する、ビスフェノールAの製造方法。
2.(1)過剰量のフェノールとアセトンとを酸性触媒の存在下、縮合反応させる縮合反応工程、
(2)工程(1)で得られた反応混合物を冷却することにより、ビスフェノールAとフェノールとの付加物を晶析させ、該付加物と母液に分離する晶析・固液分離工程、
(3)工程(2)で得られたビスフェノールAとフェノールとの付加物からフェノールを除去し、ビスフェノールA溶融液とするアダクト分解工程、及び
(4)工程(3)で得られるビスフェノールA溶融液を造粒する造粒工程、
を有するビスフェノールAの製造方法において、
ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視し、前記濃度を150質量ppm以下に制御する、ビスフェノールAの製造方法。
3.(D)工程(1)で得られた反応混合物を濃縮する濃縮工程をさらに有する、2に記載のビスフェノールAの製造方法。
4.(A)遊離酸除去工程
をさらに有し、遊離酸を除去することにより前記イソプロペニルフェノール濃度を制御する、1〜3のいずれかに記載のビスフェノールAの製造方法。
5.前記晶析・固液分離工程(2)においてビスフェノールAとフェノールとの付加物結晶を洗浄する洗浄液量を変化させることにより、前記イソプロペニルフェノール濃度を制御する、2または3に記載のビスフェノールAの製造方法。
6.前記洗浄液量は、ビスフェノールAとフェノールとの付加物結晶100質量部に対して10〜100質量部である、5に記載のビスフェノールAの製造方法。
7.(B)前記晶析・固液分離工程(2)で得られた母液の全量またはその一部を異性化触媒で異性化処理し、異性化処理液を縮合反応工程(1)及び/又は濃縮工程(D)に循環させる異性化工程、及び
(C)異性化工程(B)で処理された異性化処理液の残部からビスフェノールAとフェノールとの付加物を回収する回収工程
をさらに有する、2〜6のいずれかに記載のビスフェノールAの製造方法。
本発明のビスフェノールAの製造方法よれば、ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視し、前記濃度を150質量ppm以下に制御することにより、色相が良好なビスフェノールAを製造することができる。
本発明のビスフェノールAの製造方法は、ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視し、前記濃度を150質量ppm以下に制御することを要する。イソプロペニルフェノール濃度は、例えば高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと略すことがある。)によって測定することにより監視することができる。イソプロペニルフェノール濃度が150質量ppmを超えると、得られるビスフェノールAの色相が悪化し、品質に問題が生じる。上記イソプロペニルフェノール濃度を好ましくは100質量ppm以下、より好ましくは50質量ppm以下に制御する。ここで「造粒後」とは、溶融状態のビスフェノールAが冷却用ガス等の冷却手段と接した時点を指すものとする。
イソプロペニルフェノールは下記の一般式(1)で示される。
本発明においては、ビスフェノールAのイソプロペニルフェノール濃度は、造粒後1時間以内、10〜50℃、より好ましくは15〜40℃、より好ましくは20〜30℃の周囲温度条件下で監視する。イソプロペニルフェノール濃度は時間と温度によって大きく変わるため、イソプロペニルフェノール濃度を監視するために時間と温度も特定の範囲に管理する必要がある。より具体的には、本発明においてイソプロペニルフェノール濃度を監視する条件は、造粒後1時間、30℃の周囲温度である。
ビスフェノールAのイソプロペニルフェノール濃度の増減には、アダクト分解工程における遊離酸濃度が大きく関係している。イソプロペニルフェノール濃度を下げるために、一例として、プロセス中の遊離酸を除去してビスフェノールAとフェノールとの付加物結晶(以下、アダクト結晶と呼ぶことがある。)中の遊離酸濃度を低下させる方法、及び/又は晶析・固液分離工程においてビスフェノールAとフェノールとのアダクト結晶を洗浄することにより結晶に付着した遊離酸を除去する方法を挙げることができる。アダクト結晶に含まれる及び/又は付着する遊離酸の濃度を十分に低下させることにより、このアダクト結晶を分解して得られるビスフェノールAのイソプロペニルフェノール濃度を150質量ppm以下に制御することができる。
プロセス中の遊離酸を除去する方法として後述する遊離酸除去工程(A)を必要に応じて設けることにより、イソプロペニルフェノール濃度を制御することができる。
晶析・固液分離工程におけるアダクト結晶の洗浄は、以下のように制御することができる。すなわち、製造設備が同一で生産量が一定のとき、造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるビスフェノールAのイソプロペニルフェノール濃度は、縮合反応混合物の晶析工程において得られるアダクト結晶の粒径に依存する。アダクト結晶の粒径が小さくなれば比表面積が増え、晶析・固液分離工程において得られる結晶に付着する不純物量(遊離酸、異性体等)が増え、結晶に付着する遊離酸が増えることによりイソプロペニルフェノール濃度も高くなる。一方、アダクト結晶の粒径が大きくなれば比表面積が小さくなり、晶析・固液分離工程において得られる結晶に付着する不純物量が減り、イソプロペニルフェノール濃度は低くなる。すなわち、イソプロペニルフェノール濃度はアダクト結晶の粒径に依存している。
ここで、アダクト結晶の粒径は晶析機器の種類や運転条件、晶析導入液中の不純物濃度に大きく影響を受ける。また、工業的な製造では、同一条件で製造していても厳密にはアダクト結晶の粒径は周期的に変化しているといわれている。そのため、アダクト結晶の粒径を直接的に制御するのは困難である。
アダクト結晶の粒径に依存したり、周期的に変化するイソプロペニルフェノール濃度を監視することは、ビスフェノールAの製造プロセスにおいて非常に重要である。本発明の製造方法によれば、造粒後、所定条件下においてビスフェノールAのイソプロペニルフェノール濃度を測定することにより、イソプロペニルフェノール濃度が上昇(すなわち、アダクト結晶の粒径が小さくなる)した場合には、製造プロセス条件をイソプロペニルフェノール濃度が減少するように変更することによりビスフェノールA製品の品質を良好に保つことができる。また、イソプロペニルフェノール濃度が減少(すなわち、アダクト結晶の粒径が大きくなる)した場合には、不要な製造プロセス等を停止することができ、工業的に有利である。
ビスフェノールAの製造においては、製品の熱劣化や着色を防ぐために、低温で精製可能な晶析・固液分離工程が採用されることが多い。晶析・固液分離工程においては、晶析、固液分離に加えて洗浄を行うことが多い。特に洗浄操作においては、その洗浄成績が製品品質に大きく影響を与える。この洗浄成績は洗浄液量だけでなく、晶析操作にて得られる結晶形状にも大きく関係している。しかしながら、通常の製造装置においては,結晶の粒径確認が非常に困難である。加えて、結晶粒度分布は撹拌速度や製造装置容積に依存する。さらに結晶の粒径は周期的に変化し得る。以上のことから、最適な洗浄成績を実現して優れた製品品質を得るためには、製造プロセス中で目的のビスフェノールA製品性状を確認しながら、洗浄液量をその都度調節することが重要となってくる。
本発明の製造方法においてビスフェノールAを造粒するに際しては、一般的なビスフェノールAの溶融液を造粒する造粒装置を用いることができる。例えば、ビスフェノールA溶融液を液滴にする、多数の孔をもつノズルプレートを塔頂に設置し、冷却用気体を吹き込むダクトを塔底に備えた造粒塔を用いることができる。ビスフェノールA溶融液を造粒塔の塔頂に送液し、塔頂に設置されたノズルプレートに設けられた多数の孔より、ビスフェノールA溶融液はシャワー状に噴霧される。噴霧された溶融液は、造粒塔の塔底から上昇する循環ガスにより冷却され、塔底よりプリルと呼ばれる粒子状の固体(造粒して得られるビスフェノールAを「ビスフェノールAプリル」と呼ぶことがある)として造粒送出口から抜き出され、製品ビスフェノールAとなる。上記ノズルプレートとしては、多数の孔が設けられた金属板等が使用され、ビスフェノールAの固化を防止するため、電気ヒーターやスチーム等により加温できるようになっている。
上記ビスフェノールA溶融液の温度は、157〜200℃が好ましい。ビスフェノールA溶融液の温度が157℃未満であると、ビスフェノールA溶融液を造粒工程に導入する際に溶融液が固化することにより配管内を閉塞させるおそれがある。また、200℃を超えると、ビスフェノールAの分解が促進されて着色するおそれがある。上記ビスフェノールA溶融液の温度はより好ましくは、160〜180℃である。
造粒ノズルは、例えばプレートにノズルが設けられたものである。本発明においては、ノズルの孔径(直径)は好ましくは0.3〜1.0mm、より好ましくは0.4〜0.7mm、さらに好ましくは0.5〜0.6mmとすることにより、平均粒径が0.5〜1.5mm程度のビスフェノールAプリルを得ることができる。
本発明においては、上記造粒ノズルから流出するビスフェノールA溶融液の流出速度を0.5〜1.8m/秒とすることが好ましい。ビスフェノールA溶融液の流出速度が0.5m/秒以上であれば、ビスフェノールA溶融液の液滴同士が合一して得られるビスフェノールAプリルが上記粒径範囲となる。ビスフェノールA溶融液の流出速度が1.8m/秒以下であれば、得られるビスフェノールAプリルの大きさは均一となる。上記ビスフェノールA溶融液の流出速度は好ましくは1.0〜1.8m/秒であり、より好ましくは1.4〜1.8m/秒である。
ビスフェノールA溶融液の液滴の冷却時間は、通常、数十秒〜1分ほどである。造粒塔の塔高は、ビスフェノールA溶融液の液滴の冷却時間により決まるが、通常、約10〜50mである。
本発明のビスフェノールAの製造方法はその一形態において、(1)過剰量のフェノールとアセトンとを酸性触媒の存在下、縮合反応させる縮合反応工程、(2)工程(1)で得られた反応混合物を冷却することによりビスフェノールAとフェノールとの付加物を晶析させ、該付加物と母液に分離する晶析・固液分離工程、(3)工程(2)で得られたビスフェノールAとフェノールとの付加物からフェノールを除去し、ビスフェノールA溶融液とするアダクト分解工程、及び(4)工程(3)で得られるビスフェノールA溶融液を造粒する造粒工程を有していてもよい。
また、(1)縮合反応工程と(2)晶析・固液分離工程の間に、(D)工程(1)で得られた反応混合物を濃縮する濃縮工程をさらに有していてもよい。
各工程について以下に説明する。
(1)縮合反応工程
本工程において、原料のフェノールとアセトンは、化学量論的にフェノール過剰で反応させる。フェノールとアセトンとのモル比は、通常、フェノール/アセトン=3〜30の範囲であり、好ましくは5〜20の範囲である。反応温度として、通常、50〜100℃、反応圧力として、通常、常圧〜1.5MPa、好ましくは常圧〜0.6MPaを用いる。触媒としては、通常、強酸性陽イオン交換樹脂が用いられる。強酸性陽イオン交換樹脂としては、官能基にスルホン酸基(RSO3 -+)を持ったものが、弱酸性陽イオン交換樹脂としては官能基にカルボン酸基(R−COO-+)、ホスホン酸基(R−P(O)(O-+2)、ホスフィン酸基(R−PH(O)(O-+))、亜ヒ酸基(R−OAsO-+)、フェノキシド基(R−C64-+)を持ったものなどが知られていて、本発明においても用いることができる。官能基にスルホン酸基を有するスルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂が一般的で好ましい。
イオン交換樹脂の市販品としては、三菱化学(株)製ダイヤイオンSK104H、バイエル社製レバチットMP−62、及びR&H社製アンバーリストA26等を挙げることができ、本発明においても用いることができる。
さらに、強酸性陽イオン交換樹脂触媒の一部をメルカプトアルキルアミン等の助触媒で中和した触媒を用いることもできる。例えば、2−メルカプトエチルアミン、3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、2,2−ジメチルチアゾリジン等でスルホン酸基の5〜30モル%が中和されたものが挙げられる。
フェノールとアセトンとの原料液の縮合反応は、連続方式で且つ押し流れ方式である固定床流通方式、あるいは懸濁床回分方式で行われる。固定床流通方式の場合、反応器に供給する原料液の液空間速度(LHSV)は、0.1〜50hr-1程度である。また、懸濁床回分方式で行う場合、反応温度、反応圧力によっても異なるが、一般的に、該原料液に対して20〜100質量%の範囲の樹脂触媒量を用い、反応時間は、0.5〜5時間程度である。
(D)濃縮工程
本発明の製造方法は、場合により、(1)縮合反応工程と(2)晶析・固液分離工程の間に濃縮工程(D)を有していてもよい。上記(1)縮合反応工程からの反応混合物は、通常、二段階の工程で濃縮することができる。第一濃縮工程において、減圧蒸留等の方法により未反応アセトン、反応生成水等が除かれる。減圧蒸留は、通常、温度30〜180℃程度、及び圧力13〜67kPa程度で実施される。
続いて、第二濃縮工程において、フェノールを留去し、ビスフェノールAの濃度を調整する。この際のビスフェノールAの濃度は20〜60質量%程度とすることが好ましい。ビスフェノールAの濃度が20質量%よりも低い場合には収率が低くなる。また、60質量%より高くなるとビスフェノールAの固化温度が高くなって、固化しやすくなり、移送不可能になるという問題が起こる。従って、通常は第一濃縮工程において反応混合液を予め濃縮することにより前記濃度に調整する。この第二濃縮工程は、通常、温度70〜140℃程度、及び圧力4〜40kPa程度の条件下で実施することが好ましい。
(2)晶析・固液分離工程
縮合反応工程(1)からの反応混合物または濃縮工程(D)からの濃縮液は、通常、70〜140℃程度から35〜60℃程度までに冷却され、ビスフェノールAとフェノールとの付加物(アダクト)が晶析し、スラリー状になる。濃縮液の冷却は、外部熱交換器や、晶析缶に加えられる水の蒸発による潜熱によって除熱される。次にスラリー状の液は固液分離される。この晶析・固液分離工程で得られる母液の組成は、通常、フェノールが65〜85質量%、ビスフェノールAが10〜20質量%、2,4’−異性体等の副生物が5〜15質量%である。
スラリー状の反応混合物を固液分離することにより分離されたビスフェノールAとフェノールとのアダクト結晶は、次にアダクト分解工程に送られてフェノールを除去することによって高純度のビスフェノールAが得られる。
固液分離機のフィルター表面にろ過されて堆積されたアダクト結晶を主成分とする固体成分は、洗浄液による洗浄に付される。洗浄液としては、蒸発して回収したフェノール、原料フェノール、水、水−フェノール混合液の他、ビスフェノールAの飽和フェノール溶液と同じものも使用できる。洗浄液の量については、本発明のイソプロペニルフェノール濃度の制御する1つの手段であり、後述する。
なお、晶析・固液分離工程(2)で得られる母液は、縮合反応工程(1)及び/又は濃縮工程(D)に再循環されるか、又は後述する異性化工程(B)をさらに設ける場合には、母液の全量またはその一部は、異性化工程(B)に供給される。
晶析・固液分離の後にアダクト結晶を再溶解し、再度晶析と固液分離を繰り返しても良い。この晶析と固液分離を多段で繰り返すことによりアダクト結晶内に取り込まれた不純物が順次減少して行く。この場合、再溶解の溶解液ならびに固液分離で得られるアダクト結晶を主成分とする固体成分を洗浄する際の洗浄液としては、蒸発して回収したフェノール、原料フェノール、水、水−フェノール混合液の他、ビスフェノールAの飽和フェノール溶液と同じものを各段で使用できる。この再結晶時の洗浄液の量についても、本発明のイソプロペニルフェノール濃度の制御する1つの手段であり、後述する。また、再度の晶析と固液分離で得られた母液は、前述の晶析工程にリサイクルすることもできる。
(3)アダクト分解工程
晶析・固液分離工程(2)において、固液分離により回収されたアダクト結晶は、アダクト分解工程においてフェノールを除去して高純度ビスフェノールAとなる。例えば、一般的には、該アダクト結晶を100〜160℃程度で加熱溶融することによりビスフェノールAとフェノールとに分解し、この溶融液から蒸発缶などによって大部分のフェノールを除去し、更に、スチームストリッピングによって残存するフェノールを除去することによって、ビスフェノールA溶融物が得られる。
(4)造粒工程
上記アダクト分解工程(3)により得られたビスフェノールA溶融物は、上述した造粒方法により本工程において造粒される。すなわち、ビスフェノールA溶融液を液滴にする多数の孔をもつノズルプレートを塔頂に設置し、冷却用気体を吹き込むダクトを塔底に備えた造粒塔のような一般的なビスフェノールAの溶融液を造粒する造粒装置を用いて造粒することができる。ビスフェノールA溶融液の温度は好ましくは157〜200℃であり、ノズルの孔径(直径)は好ましくは0.3〜1.0mmであり、造粒ノズルから流出するビスフェノールA溶融液の流出速度は好ましくは0.5〜1.8m/秒とする。造粒塔の塔高は、通常10〜50m程度である。好ましい理由及びより好ましい範囲等は上述した通りである。
本発明においては、ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視し、上記濃度が150質量ppm以下となるように製造プロセスを制御することを要する。
ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度が150質量ppm以下となるように製造プロセスを制御する方法の1つの手段として、遊離酸を除去する遊離酸除去工程(A)を本発明のビスフェノールAの製造方法に設けることを挙げることができる。従って、本発明のビスフェノールAの製造方法は、以下の遊離酸除去工程(A)を有していてもよい。
(A)遊離酸除去工程
遊離酸除去工程(A)の設置場所は特に限定されないが、原料フェノールや縮合反応工程(1)の前(入口液)、縮合反応工程(1)の後(出口液)、及び晶析・母液分離工程(2)後に得られる晶析母液などを対象に設けることが好ましく、より好ましくは晶析・固液分離工程(2)後に得られる晶析母液を対象に設置される。
本発明の遊離酸除去工程においては、酸除去手段として、酸吸着剤や陰イオン交換樹脂を用いることができる。酸吸着剤としては、例えば特開平11−152240号公報に示されるように、アルカリ金属化合物/アルカリ土類金属化合物を用いることができる。陰イオン交換樹脂としては強塩基性イオン交換樹脂及び弱塩基性イオン交換樹脂を用いることができる。
また、強塩基性陰イオン交換樹脂としては、第4級アンモニウム塩基(R−N+123)又は第3級スルホニウム基(R−S+12)を官能基として持ったものを用いることができる。
陰イオン交換樹脂の市販品としては、三菱化学(株)製ダイヤイオンWA−20,21,30、R&H社製アンバーリストA21を挙げることができ、本発明においても用いることができる。
本発明の製造方法においては、ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視しながら、原料フェノールや母液等を上記遊離酸除去工程(A)に供するか否か決定することができる。すなわち、造粒後得られるビスフェノールAの上記条件下でのイソプロペニルフェノール濃度が150質量ppmを超え始めた場合には、原料フェノールや母液等を遊離酸除去工程(A)を通して、遊離酸を除去することによりイソプロペニルフェノール濃度を下げる操作を行う。また、アダクト結晶の粒径が大きくなる等によって上記条件下でのイソプロペニルフェノール濃度が150質量ppm以下となった場合には、遊離酸除去工程(A)に原料フェノールや母液等を通すことなく製造プロセスを進行させることができる。
このように、所定条件下でイソプロペニルフェノール濃度を監視して遊離酸除去工程の要否を決定することにより、イソプロペニルフェノール濃度が低く品質のよいビスフェノールAを得ることができる。イソプロペニルフェノール濃度が150質量ppm以下となれば、遊離酸除去工程は省くことができ、連続してビスフェノールAを製造する際に単位時間内の生産量を上げることができ工業的に有利である。
ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度が150質量ppm以下となるように製造プロセスを制御する方法の他の手段として、晶析・固液分離工程(2)において上述した固液分離機のフィルター表面にろ過されて堆積されたアダクト結晶を主成分とする固体成分を洗浄する際の、及びこのアダクト結晶を再結晶した際の固体成分を洗浄する際の洗浄液の量を変化させることを挙げることができる。洗浄液としては、精製フェノール、蒸発して回収したフェノール、原料フェノール、水、水−フェノール混合液の他、ビスフェノールAの飽和フェノール溶液と同じもの等を用いることができるのは上記した通りである。
上記洗浄液量としては、通常、質量基準で当該晶析・固液分離工程(2)において得られるアダクト結晶100質量部に対して好ましくは10〜100質量部、より好ましくは15〜85質量部、さらに好ましくは20〜75質量部である。アダクト結晶100質量部に対して洗浄液量が10質量部未満となると、洗浄効率が低下するため好ましくない。洗浄液量が100質量部を超えると、アダクト結晶の再溶解ロスが大きくなる傾向にあり、また、洗浄液の循環、回収、再使用の観点から好ましくない。
本発明のビスフェノールAの製造方法においてプロセス制御の手段として、晶析・固液分離工程(2)における洗浄液量を変化させる場合に、洗浄液の量は以下の通り決定する。
本発明の製造方法においては、ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視しながら、上記範囲内で洗浄液量を変化させる。すなわち、造粒後得られるビスフェノールAの上記条件下でのイソプロペニルフェノール濃度が150質量ppmを超え始めた場合には、上記範囲内で洗浄液量を増やし、洗浄を強化することによりイソプロペニルフェノール濃度を下げる操作を行う。また、アダクト結晶の粒径が大きくなる等によって上記条件下でのイソプロペニルフェノール濃度が150質量ppm以下となった場合には、洗浄液量を上記範囲内で低下させる。
このように、ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視して洗浄をコントロールすることにより、イソプロペニルフェノール濃度が低く品質のよいビスフェノールAを得ることができる。イソプロペニルフェノール濃度が150質量ppm以下となれば、余計な洗浄をやめることができ、連続してビスフェノールAを製造する際に工業的に有利である。
また、本発明のビスフェノールAの製造方法は、他の態様において、晶析・固液分離工程(2)にて得られた母液の全量またはその一部を異性化触媒で異性化処理し、異性化処理液を縮合反応工程(1)及び/又は濃縮工程(D)に循環させる異性化工程(B)を有していてもよい。
(B)異性化工程
晶析・固液分離工程(2)で得られる液相部(母液)の全量またはその一部を異性化工程(B)に供給し、母液中の反応副生物(2,4’−異性体等)を異性化処理することができる。なお、異性化工程(B)に供給されなかった晶析・固液分離工程(2)で得られる母液は、上述した通り、縮合反応工程(1)及び/又は濃縮工程(D)に再循環される。
異性化処理は、強酸性陽イオン交換樹脂を充填した固定床反応器(異性化容器)に母液を連続式で且つ押し流れ方式で供給する固定床流通方式で行うことが好ましい。強酸性陽イオン交換樹脂としては、例えばスルホン酸型陽イオン交換樹脂を用いることができる。異性化反応温度は、50℃〜100℃の範囲が好ましく、より好ましくは70〜80℃である。50℃以上とすることにより母液中のビスフェノールAの固化が回避され、100℃以下とすることにより、スルホン酸の触媒からの脱離やビスフェノールAの酸分解により製品品質悪化の問題が回避される。
固定床異性化反応器の場合、液空間速度(LHSV)は、通常0.1〜50hr-1が好ましく、より好ましくは0.15〜25hr-1、さらに好ましくは0.2〜0.4hr-1である。LHSVを0.1hr-1以上とすることで副生成物量が少なくなり、50hr-1以下とすることにより高い転化率が得られる。
上記異性化処理後の異性化処理液の大部分は、縮合反応工程(1)及び/又は濃縮工程(D)に、好ましくは濃縮工程(D)に再循環される。また、必要に応じて、異性化処理液の一部は、不純物の蓄積を防ぐために抜き出され、排出液として以下の回収工程(C)に送られる。
(C)回収工程
異性化工程(B)から送られてきた一部の異性化処理液には、ビスフェノールAが15〜20質量%程度、2,4’−異性体等の副生物が5〜10質量%程度含まれている。この異性化処理液を濃縮した後、フェノールの存在下で、冷却することによりビスフェノールAとフェノールとのアダクト結晶を晶析させる。固液分離後、該アダクト結晶を溶融した後、濃縮工程(D)および/又は晶析・固液分離工程(2)に再循環させる。上記固液分離後の母液は、フェノールを回収後、処理される。
その他のイソプロペニルフェノール濃度を制御する方法として、例えば以下の方法も挙げることができる。
上述した通り、イソプロペニルフェノール濃度は、晶析・固液分離工程において得られるアダクト結晶の粒径によって変化し得る。一般に、結晶成長において、生成過飽和の増大が結晶平均径の増大に寄与するものと推察される。そこで、イソプロペニルフェノール濃度を低下させるためにアダクト結晶の粒径を大きくする方法の1つとして、ビスフェノールA製造装置における操作過飽和度(ΔC=P(結晶生産量)/G(槽内循環量))が小さくなるように製造プロセスを調節することを挙げることができる。
以上、本発明の製造方法によれば、ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視し、前記濃度を150質量ppm以下に制御することにより、色相が良好(低いAPHA)なビスフェノールAを製造することができる。色相の評価に用いられるAPHAは、例えば、JIS K-4101、又はASTM D-1686(日本油化学会(Japan Oil Chemist's Society)の基準油脂分析試験法(Standard Methods for the Analysis of Fats, Oils and Related Materials))により測定することができる。APHAは50以下であることが好ましく、より好ましくは40以下、さらに好ましくは30以下である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。実施例及び比較例において、ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を150質量ppm以下に制御する方法について検討する。
実施例1
陽イオン交換樹脂[三菱化学(株)製、「ダイヤイオンSK104H」]を2−メルカプトエチルアミンにて20モル%部分中和したものを充填した固定床反応塔に、モル比10:1のフェノールとアセトンを連続的にLHSV3hr-1で通液し、75℃で反応を行った(縮合反応工程(1))。得られた反応混合液を減圧蒸留塔に導入し、塔底温度170℃、圧力67kPaの条件で減圧蒸留し、未反応アセトン、反応生成水等を除去した後、更に温度130℃、圧力14kPaの条件で減圧蒸留し、フェノールを留去させ、ビスフェノールA濃度が40質量%になるまで濃縮し、フェノール/ビスフェノールAの濃縮液を得た(濃縮工程(D))。
次に、得られた濃縮液に水を加え、2kPa(15Torr)に減圧された晶析槽にて45℃に保持することにより晶析を行い、得られたスラリー溶液を水平ベルトフィルターでろ過した後、得られたアダクト結晶100質量部に対し、40質量部の割合で原料フェノールを用いて洗浄を行った。得られたアダクト結晶は、後述する再結晶操作を行った(晶析・固液分離工程(2))。
水平ベルトフィルターでろ過した液(晶析母液)には、水分が5質量%存在しているため、蒸留塔にて母液中の水分濃度を0.5質量%に調整を行った。この調整した母液を異性化処理する前に、弱塩基性陰イオン交換樹脂(R&H社「アンバーリストA21」)が充填された遊離酸除去塔に送り、反応温度75℃、LHSV=1hr-1にて処理した(遊離酸除去工程(A))。遊離酸を除去した母液を全量、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、「ダイヤイオンSK104H」)が充填された異性化反応器に、反応温度75℃、LHSV=1hr-1にて供給した(異性化処理工程(B))。なお、異性化処理された母液の8割を、ビスフェノールA濃度を40質量%に調整するため濃縮工程(D)の減圧蒸留塔の上流に循環し、2割を回収工程(C)に送液した。
上記水平ベルトフィルターでろ過して得られたアダクト結晶に、蒸発回収フェノールと再結晶工程での母液を加え、90℃に加熱してビスフェノールA45質量%を含む溶液を調製し、10ミクロンサイズのフィルターにてろ過した。得られた結晶に再び水を加え、5.33kPa(40Torr)で50℃の条件で、再結晶を行った。得られたスラリー溶液を2段押出型遠心分離機(400G)に供給し、アダクト結晶100質量部に対し、40質量部の割合の原料フェノールにより洗浄を行い、湿潤アダクト結晶を得た。得られた湿潤アダクト結晶を130℃にて加熱溶融し、脱フェノールした後、噴霧造粒塔にて造粒し、ビスフェノールA(プリル)を製品として得た。
造粒後得られたビスフェノールAを室温条件下(30℃)にて保管し、造粒後1時間、2時間、8時間、24時間、48時間と経過したビスフェノールAについて、高速液体クロマトグラフィーにて分析を行った。本実施例では、ビスフェノールA溶融液が造粒ノズルから流出した時点を造粒後0時間とする。分析には、高速液体クロマトグラフ(Waters社製、型式:2695、カラム:Inertsil(商標登録)ODS-3Vジーエルサイエンス(株)製)を用いた。移動相としての25質量%アセトニトリル水溶液に45分保持した後に、3.5質量%/分のグラジエントで分析した。100質量%アセトニトリルに到達後5分間保持した。サンプルの注入量は5.0μL、カラム温度は40℃、流量は1.0mL/分で、分析波長は277nmとした。
HPLC測定の結果、IPP濃度はそれぞれ40(造粒後(以下同じ)1時間)、36(2時間)、32(8時間)、26(24時間)、23(48時間)質量ppmであった。結果を表1に示す。
また、ビスフェノールAの色相評価を、APHA評価により行った。APHAは、JIS K-4101に定められた方法により測定した。具体的には、ビスフェノールAプリルを空気雰囲気下で220℃、40分間加熱し、APHA標準色を用い、目視にて色相を評価した。結果は、全てAPHA10であった。結果を表1に示す。
また、本実施例にて得られたビスフェノールAを用いて、以下の製造例に従ってポリカーボネート樹脂を製造し、YIを測定した。
製造例:ビスフェノールAポリカーボネート樹脂の製造
1.ポリカーボネートオリゴマー合成工程
5.6質量%水酸化ナトリウム水溶液に、後に溶解するビスフェノールA(以下、BPAと略記することがある)に対して2000質量ppmの亜二チオン酸ナトリウムを加え、これにBPA濃度が13.5質量%になるように本実施例で得られたBPAを溶解し、BPAの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。このBPAの水酸化ナトリウム水溶液40L/hr、塩化メチレン15L/hrおよびホスゲン4.0kg/hrを、内径6mm、管長30mの管型反応器に連続的に通した。管型反応器はジャケット部分を有しており、ジャケットに冷却水を通して反応液の温度を40℃以下に保った。
管型反応器を出た反応液は後退翼を備えた内容積40Lのバッフル付き槽型反応器へ連続的に導入し、これに更にBPAの水酸化ナトリウム水溶液2.8L/hr、25質量%水酸化ナトリウム水溶液0.07L/hr、水17L/hrおよび1質量%トリエチルアミン水溶液を0.64L/hrを添加して反応を行った。
槽型反応器から溢れる反応液を連続的に抜出し、静置することで水相を分離除去し、塩化メチレン相を採取した。得られたポリカーボネートオリゴマーは濃度325g/L、クロロホーメート基濃度は0.77mol/Lであった。
2.ポリカーボネートの重合工程
邪魔板、パドル型攪拌翼及び冷却用ジャケットを備えた50L槽型反応器の冷却溶媒の温度が20℃以下になった後、オリゴマー溶液15L、塩化メチレン8.9L、p−tert−ブチルフェノール192g、トリエチルアミン0.7mL、及びBPAの水酸化ナトリウム水溶液(NaOH647gと後に溶解するBPAに対して2000質量ppmの亜二チオン酸ナトリウムを水9.5Lに溶解した水溶液にBPA1185gを溶解させたもの)を添加し、30分間重合反応を実施した。その後0.8mLのトリエチルアミンを加えさらに30分撹拌した。
希釈のため塩化メチレン15Lを加えた後、ポリカーボネート樹脂を含む有機相と過剰のBPA及びNaOHを含む水相とに分離し、有機相を単離した。得られたポリカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液を、その溶液に対し順次15容量%の0.03mol/L・NaOH水溶液および0.2mol/L塩酸で洗浄し、次いで洗浄後の水相中の電気伝導度が0.05μS/m以下になるまで純水で洗浄を繰り返した。洗浄により得られたポリカーボネート樹脂のジクロロメタン溶液を濃縮・粉砕し、得られたフレークを減圧下、100℃で乾燥し、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂を得た。
製造したポリカーボネート樹脂のYI値の測定は、以下の通り行った。
上記にて得られた樹脂フレークをペレット化し、この樹脂ペレットを110℃で5時間乾燥した後、射出成形機(日精樹脂工業(株)製、製品名FS80S−12ASE)を用い、300℃で可塑化した後、シリンダー内で15秒滞留させ、厚さ3.2mm、60mm角の成形体を成形し、この試験片を日本電色工業製の分光色差計SE−2000を用い、JIS K−7105に準拠した方法で測定した。結果を表2に示す。
実施例2
晶析・固液分離工程(2)において得られるアダクト結晶100質量部に対し、5質量部の割合で蒸発回収したフェノールを用いて洗浄を行ったこと、及び上記アダクト結晶の再結晶を行った際に、アダクト結晶100質量部に対し、5質量部の原料フェノールによる洗浄を行ったこと以外は実施例1と同様の操作を行い、ビスフェノールAを製造した。
造粒後得られたビスフェノールAを室温条件下(30℃)にて保管し、造粒後1時間、2時間、8時間、24時間、48時間と経過したビスフェノールAについて、実施例1と同様に高速液体クロマトグラフィーにて分析を行った。測定の結果、IPP濃度はそれぞれ99(造粒後(以下同じ)1時間)、92(2時間)、81(8時間)、63(24時間)、56(48時間)質量ppmであった。結果を表1に示す。
得られたビスフェノールAについても、実施例1と同様にAPHAによる色相評価を行った。結果は、全てAPHA20であった。結果を表1に示す。
また、本例で得られたビスフェノールAを用いること以外は実施例1と同様に製造例に従ってポリカーボネート樹脂を製造し、実施例1と同様の方法でYI値を測定した。結果を表2に示す。
実施例3
遊離酸除去を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、ビスフェノールAを製造した。得られたビスフェノールAを室温条件下(30℃)にて保管し、造粒後1時間、2時間、8時間、24時間、48時間と経過したビスフェノールAについて、実施例1と同様に高速液体クロマトグラフィーにて分析を行った。測定の結果、IPP濃度はそれぞれ150(造粒後(以下同じ)1時間)、133(2時間)、121(8時間)、94(24時間)、84(48時間)質量ppmであった。結果を表1に示す。
得られたビスフェノールAについても、実施例1と同様にAPHAによる色相評価を行った。結果は、全てAPHA35であった。結果を表1に示す。
また、本例で得られたビスフェノールAを用いること以外は実施例1と同様に製造例に従ってポリカーボネートを製造し、実施例1と同様の方法で成形体を作成しYI値を測定した。結果を表2に示す。
比較例1
陽イオン交換樹脂〔三菱化学(株)製、「ダイヤイオンSK104H」〕を2−メルカプトエチルアミンにて20モル%部分中和したものを充填した固定床反応塔に、モル比10:1のフェノールとアセトンを連続的にLHSV3hr-1で通液し、75℃で反応を行った。得られた反応混合液を減圧蒸留塔に導入し、塔底温度170℃、圧力67kPaの条件で減圧蒸留し、未反応アセトン、反応生成水等を除去した後、更に温度130℃、圧力14kPaの条件で減圧蒸留し、フェノールを留去させ、ビスフェノールA濃度が40質量%になるまで濃縮し、フェノール/ビスフェノールAの濃縮液を得た。
次に、得られた濃縮液に水を加え、2kPa(15Torr)に減圧された晶析槽にて45℃に保持することにより晶析を行い、得られたスラリー溶液を水平ベルトフィルターでろ過した後、得られたアダクト結晶を付加物100質量部に対し、5質量部の割合で蒸発回収したフェノールを用いて洗浄を行った。得られたアダクト結晶は、後述する再結晶操作を行った。
水平ベルトフィルターでろ過した液(晶析母液)には、水分が5質量%存在しているため、蒸留塔にて母液中の水分濃度を0.5質量%に調整を行った。この水分濃度を調整した母液を、全量、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、「ダイヤイオンSK104H」)が充填された異性化反応器に反応温度75℃、LHSV=1hr-1にて供給した。
なお、異性化処理された母液の8割を、前記ビスフェノールA濃度を40質量%に調整するため濃縮工程(D)の減圧蒸留塔の上流に循環し、2割を回収工程(C)に送液した。
水平ベルトフィルターでろ過して得られたアダクト結晶に、蒸発回収フェノールと再結晶工程での母液を加え、90℃に加熱してビスフェノールA45質量%を含む溶液を調製し、10ミクロンサイズのフィルターにてろ過した。得られた結晶に再び水を加え、5.33kPa(40Torr)で50℃の条件で、再結晶を行い、得られたスラリー溶液を2段押出型遠心分離機(400G)に供給し、付加物100質量部に対し、5質量部の割合の原料フェノールにより洗浄を行い、湿潤アダクト結晶を得た。得られた湿潤アダクト結晶を130℃にて加熱溶融し、脱フェノールした後、噴霧造粒塔にて造粒し、ビスフェノールAを製品として得た。
造粒後得られたビスフェノールAを室温条件下(30℃)にて保管し、造粒後1時間、2時間、8時間、24時間、48時間と経過したビスフェノールAについて、実施例1と同様に高速液体クロマトグラフィーにて分析を行った。測定の結果、IPP濃度はそれぞれ202(造粒後(以下同じ)1時間)、178(2時間)、162(8時間)、132(24時間)、98(48時間)質量ppmであった。
得られたビスフェノールAについても、実施例1と同様にAPHAによる色相評価を行った。結果は、全てAPHA60であった。
また、本例にて得られたビスフェノールAを用いること以外は実施例1と同様に製造例に従ってポリカーボネートを製造し、実施例1と同様の方法で成形体を作成しYI値を測定した。結果を表2に示す。
実施例1は遊離酸の除去と、アダクト結晶(再結晶時含む)を洗浄する洗浄液量を強化したもの、実施例2は遊離酸の除去を行ったもの、実施例3はアダクト結晶(再結晶時含む)を洗浄する洗浄液量を強化したものである。これに対し、比較例1は、遊離酸除去工程を含まず、またアダクト結晶を洗浄する洗浄液量が実施例と比べて低いものである。
表1から、ビスフェノールAの造粒後1時間、30℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度が150質量ppmを超える比較例1のAPHA値は、上記条件下でイソプロペニルフェノール濃度が150質量ppm以下に制御された実施例1〜3と比べて大きく上昇していて、色相が大きく劣化したことがわかる。また、実施例1〜3の色相に優れたビスフェノールAを用いて作製したポリカーボネート成形体は優れたYI値を有する。これに対し、色相に劣る比較例1のビスフェノールAを用いて作製したポリカーボネート成形体はYI値が劣る結果となり、透明性が改善されていないことがわかる。
イソプロペニルフェノール濃度は表1にまとめる通り時間と共に変化するが、実施例1〜3と比較例1から明らかな通り、ビスフェノールAの造粒後1時間の時点でのイソプロペニルフェノール濃度を150質量ppm以下に制御することにより、色相に優れたビスフェノールAを製造できることがわかる。
本発明によれば、ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視し、前記濃度を150質量ppm以下に制御することにより、色相が良好なビスフェノールAを製造することができる。

Claims (7)

  1. ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視し、前記濃度を150質量ppm以下に制御する、ビスフェノールAの製造方法。
  2. (1)過剰量のフェノールとアセトンとを酸性触媒の存在下、縮合反応させる縮合反応工程、
    (2)工程(1)で得られた反応混合物を冷却することにより、ビスフェノールAとフェノールとの付加物を晶析させ、該付加物と母液に分離する晶析・固液分離工程、
    (3)工程(2)で得られたビスフェノールAとフェノールとの付加物からフェノールを除去し、ビスフェノールA溶融液とするアダクト分解工程、及び
    (4)工程(3)で得られるビスフェノールA溶融液を造粒する造粒工程、
    を有するビスフェノールAの製造方法において、
    ビスフェノールAの造粒後1時間以内、10〜50℃の周囲温度条件下におけるイソプロペニルフェノール濃度を監視し、前記濃度を150質量ppm以下に制御する、ビスフェノールAの製造方法。
  3. (D)工程(1)で得られた反応混合物を濃縮する濃縮工程をさらに有する、請求項2に記載のビスフェノールAの製造方法。
  4. (A)遊離酸除去工程
    をさらに有し、遊離酸を除去することにより前記イソプロペニルフェノール濃度を制御する、請求項1〜3のいずれかに記載のビスフェノールAの製造方法。
  5. 前記晶析・固液分離工程(2)においてビスフェノールAとフェノールとの付加物結晶を洗浄する洗浄液量を変化させることにより、前記イソプロペニルフェノール濃度を制御する、請求項2〜4のいずれかに記載のビスフェノールAの製造方法。
  6. 前記洗浄液量は、ビスフェノールAとフェノールとの付加物結晶100質量部に対して10〜100質量部である、請求項5に記載のビスフェノールAの製造方法。
  7. (B)前記晶析・固液分離工程(2)で得られた母液の全量またはその一部を異性化触媒で異性化処理し、異性化処理液を縮合反応工程(1)及び/又は濃縮工程(D)に循環させる異性化工程、及び
    (C)異性化工程(B)で処理された異性化処理液の残部からビスフェノールAとフェノールとの付加物を回収する回収工程
    をさらに有する、請求項2〜6のいずれかに記載のビスフェノールAの製造方法。
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