JPWO2015079598A1 - 体感振動ヘッドホン - Google Patents

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Abstract

体感振動を発生させる振動子が振動することにより生じる共振を抑制する体感振動ヘッドホンを提供する。体感振動ヘッドホンは、入力信号を音波に変換する電気音響変換器(50)と、電気音響変換器(50)を収納するハウジング(20)と、入力信号を振動に変換する振動子(31)と、ハウジング(20)に取り付けられるイヤーパッド(40)とを備えている。振動子(31)は、イヤーパッド(40)に取り付けられており、振動子(31)とイヤーパッド(40)との間に、振動子(31)の振動がイヤーパッド(40)に伝わり難い構造を有する。

Description

本開示は、体感振動を発生させる振動子が振動することにより生じる共振を抑制する体感振動ヘッドホンに関する。
近年、スピーカーユニットに骨伝導振動ユニットを搭載した重低音から中高音域まで再現するハイブリッド骨伝導ヘッドホン(体感振動ヘッドホンとも称す)が商品化されている。骨伝導振動ユニットを搭載することで、中高音域を再生すスピーカーユニットに不足している重低音域をカバーしている。そのため、迫力のある音でゲームや映画を楽しむことができる。
一方、高音域をカバーするために骨伝導振動ユニットを搭載する体感振動ヘッドホンは、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1は、振動させる周波数が10kHz以上で、骨伝導で脳に刺激を与えて、振動子をイヤーパッドに取り付けた密閉型のヘッドホンを開示している。このヘッドホンの場合、振動子からの振動は、骨伝導により鼓膜を経由せずに脳や聴神経を直接刺激する。
特開2003−32768号公報
特許文献1では、10kHz以上の振動を骨伝導で脳に伝え、鼓膜以外でも、高域を体感できる構成であるが、この構造であると、振動子の振動がイヤーパッドを介して、ハウジングにも伝わり、ハウジング内で振動共振が発生し、電気音響変換器からの音と振動共振で発生する音が混ざり合い、音が歪んで聞こえるという課題がある。
本開示は、体感振動を発生させる振動子が振動することにより生じる共振を抑制する構造を備えた体感振動ヘッドホンを提供することを目的とする。
本開示にかかる体感振動ヘッドホンは、入力信号を音波に変換する電気音響変換器と、電気音響変換器を収納するハウジングと、入力信号を振動に変換する振動子と、ハウジングに取り付けられるイヤーパッドとを備える。振動子は、イヤーパッドに取り付けられており、振動子とイヤーパッドとの間に、振動子の振動がイヤーパッドに伝わり難い構造を有する。
振動子の振動が前記ハウジングに伝わり難い構造を軟性発泡材で実現することが望ましい。
振動子は、イヤーパッドに収納されているか、又は、イヤーパッドの外表面に取り付けられていることが望ましい。
本開示にかかる体感振動ヘッドホンは、振動子の振動が、イヤーパッドからハウジングに伝わり難いので、振動によるハウジング内での共振の発生が抑制される。加えて密閉性を高めているので、音が外に抜け難いので、電気音響変換器からの音は、クリアーに聞こえる。
したがって、鼓膜で感じる音以外に体で感じる音を体感するため、重低音を増幅し、その信号を別のユニットで再生し、振動として体で感じることでより重低音を迫力ある音で体感できるヘッドホンを実現できる。
実施の形態に係る体感振動ヘッドホンの外観図 課題を説明するための体感振動ヘッドホンの一構成を示す断面図 課題を説明するための体感振動ヘッドホンの他構成を示す断面図 発泡ウレタンと軟性発泡ウレタンとの違いを説明する模式図 実施の形態に係る体感振動ヘッドホンの電気回路ブロック図 体感振動ヘッドホンの一実現例における要部正面図及び6−6断面図 体感振動ヘッドホンの他実現例における要部正面図及び7−7断面図 実施の形態に係る体感振動ヘッドホンの動作説明図
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、出願人は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態)
以下、図1〜8を用いて、実施の形態について説明する。
[1.構成]
図1は、体感振動ヘッドホン100の外観図である。体感振動ヘッドホン100は、高級密閉型タイプであり、開放型に比べて、遮音性が高い。体感振動ヘッドホン100は、後述する入力信号を音波に変換する電気音響変換器50を収納するハウジング20と、入力信号を振動に変換する振動部30と、ハウジング20に取り付けられたヘッドバンド10a、ヘッドバンド10b及びイヤーパッド40を備える。そして振動部30は、ヘッドホン装着時に、使用者の耳の後ろの首に配置されるようにイヤーパッド40に取り付けられている。
まず、図2及び図3を用いて、実施の形態に係る体感振動ヘッドホン100が解決すべき課題について説明する。図2は、課題を説明するための体感振動ヘッドホンの一構成を示す要部断面図である。図3は、課題を説明するための体感振動ヘッドホンの他構成を示す要部断面図である。
図2に示すように、振動子31を、単にイヤーパッド40に中に収納するように取り付けると、振動子31の振動によりイヤーパッド40が振動し、その振動がハウジング20に伝わり、ハウジング20の内部で共振が発生する。そして、空気振動による音が発生し、電気音響変換器50からの本来の音と混ざり、忠実な音の再現が困難であるという課題があった。
この課題を解決するために、図3に示すように、イヤーパッド40を軟性発泡ウレタン60のような軟らかい材質の材料により構成し、振動子31の振動がハウジング20に伝わり難くすることが考えられる。しかし、この構造では、イヤーパッド40を構成する軟性発泡ウレタン60が、柔らかく、多くの空気を含んでいるため、イヤーパッド40の気密性が悪く、外部からの音がヘッドホン内に進入して電気音響変換器50からの音と混ざるという問題や、電気音響変換器50からの音が外部に抜けて低音が強調されないという問題が生じる。
ここで、発泡ウレタン41と軟性発泡ウレタン60との違いについて説明する。図4は、発泡ウレタン41と軟性発泡ウレタン60との違いを説明する模式図である。図4に示すように、発泡ウレタン41と軟性発泡ウレタン60とは、共にポリウレタンの内部に気泡を有する。しかし、発泡ウレタン41の気泡が、実質的に単独で存在する独立気泡であるのに対して、軟性発泡ウレタン60の気泡は、実質的に気泡が連なる連続気泡である。軟性発泡ウレタン60は、気泡が連なっているため、音が抜けやすい構造である。発泡ウレタン41の密度は約40kg/mであり、軟性発泡ウレタン60の密度は約20kg/mである。このように、軟性発泡ウレタン60は、発泡ウレタン41に比べて、密度が小さいため、振動が伝わり難い性質を有する。本開示においては、実質的に独立気泡で構成される発泡材を単に発泡材と称し、実質的に気泡が連なっている発泡材を特に軟性発泡材と称する。
従来、イヤーパッド40には、気密性が高い材料として、例えば発泡ウレタン41が使用されている。そのため、外部からの音は進入し難いが、気密性が高いため、振動を伝えやすい傾向にある。そこで、実施の形態に係る体感振動ヘッドホン100は、振動子31とハウジング20との間において、振動子31がイヤーパッド40に取り付けられる部分にのみ、振動子31の振動がハウジング20に伝わり難い構造を有する。
図5は、体感振動ヘッドホン100の電気回路ブロック図である。電気回路75は、タブレット端末、スマートホン、DVDプレーヤー、TVなど音楽機器のヘッドホン出力から音声信号を取り出し、音楽やゲームや映画等の音声を、迫力のある重低音で聞くための電気回路である。電気回路75は、ヘッドホン用アンプ71、フィルタ72、振動ドライバー用アンプ73、無線回路74が搭載される回路基板70、電気音響変換機50及び振動子31で構成される。
タブレット端末等からの音声信号は、無線回路74により受信され、ヘッドホン用アンプ71に入力される。入力された音声信号はヘッドホン用アンプ71で増幅され、電気音響変換器50で音声が再生される。また、ヘッドホン用アンプ71の出力信号は、フィルタ72に入力され、100Hzを超える信号が取り除かれる。フィルタ72を通過した100Hz以下の信号は、振動ドライバー用アンプ73に入力されて増幅され、振動子31に入力される。このように、体感振動ヘッドホン100に100Hz以下の重低音の音声信号が入力されると、振動子31が振動し、使用者は電気音響変換器50で再生された音声と共に振動子による振動を同時に体感し、迫力の音を体感できる。
なお、本実施の形態では、電気回路75に無線回路74を搭載し、音声信号を受信しているが、無線回路74を使用せず、入力コードで音声信号をヘッドホン用アンプに直接入力しても良い。
次に、本実施の形態における体感振動ヘッドホン100の2つの実現例を示す。
図6は、体感振動ヘッドホンの一実現例における要部正面図及び6−6断面図である。
図6に示すように、振動子31及び軟性発泡ウレタン60は、イヤーパッド40を構成する発泡ウレタン41に収納されるように埋め込まれる。振動子31は、互いに対向する天面と底面及びそれらの面を接続する側面を有し、円柱形状を有する。本実施の形態では、使用者の側に配置される面を天面、ハウジング20の側に配置される面を底面と、それぞれ称する。振動子31の側面と底面は、軟性発泡ウレタン60で包まれ、振動子31は発泡ウレタン41と直接接触していない。即ち、振動子31とイヤーパッド40の発泡ウレタン41との間には軟性発泡ウレタン60が介在している。そのため、振動子31で発生した機械的振動はイヤーパッド40の発泡ウレタン41に伝わり難く、さらにハウジング20に伝わり難い。また、軟性発泡ウレタン60は、振動子31を収納した状態で、全体として円柱形状を構成する。ここで、円柱形状を有する振動子31の直径は約16mmであり、厚みは約5mmである。また、軟性発泡ウレタン60の直径は約20mmであり、厚みは約7mmである。
振動子31の天面は、使用者の耳の後ろの首に接触し、直接振動が使用者の身体に伝わる。
次に、もう一つの実現例を説明する。図7は、体感振動ヘッドホンの他実現例における要部正面図及び7−7断面図である。
図7に示すように、振動子31は、円柱形状を有し、軟性発泡ウレタン60に包まれた状態で、イヤーパッド40の外表面に取り付けられる。振動子31は、周囲を軟性発泡ウレタン60で包まれているため、イヤーパッド40を構成する発泡ウレタン41とは、直接接触しない。即ち、振動子31の底面と発泡ウレタン41との間に軟性発泡ウレタン60が介在し、振動子31で発生した機械的振動がイヤーパッド40に伝わり難く、さらにハウジング20に伝わり難い。
図7に示す軟性発泡ウレタン60は、振動子31の天面についても覆っているため、円柱形状の天面が使用者側に盛り上がった形状を有する。ここで、円柱形状を有する振動子31の直径は約16mmであり、厚みは約5mmである。また、軟性発泡ウレタン60の直径は約20mmであり、厚みは約10mmである。
なお、図7では、振動子31の周囲全体が軟性発泡ウレタン60で包まれているが、図6に示す一実現例と同様に、振動子31の天面を軟性発泡ウレタン60から露出させても良い。また、振動子31の底面を軟性発泡ウレタン60で覆い、天面と側面を露出させても良い。即ち、振動子31と発泡ウレタン41との間に軟性発泡ウレタン60が介在し、振動子31が発泡ウレタン41と直接接触しなければ、振動子31の振動は発泡ウレタン41及びハウジング20に伝わり難い。
[2.動作]
図8は、体感振動ヘッドホンの動作説明図である。振動子31の側面と底面は、軟性発泡ウレタン60で包まれ、振動子31とイヤーパッド40を構成する発泡ウレタン41は接触しない。即ち、振動子31とイヤーパッド40を構成する発泡ウレタン41の間に軟性発泡ウレタン60を入れることで、振動子31で発生した機械的振動がハウジング20に伝わり難くなる。そのため、振動子31の振動がハウジング20に伝わることによって発生するハウジング20内部での振動共振が抑えられ、その共振による音と電気音響変換器50からの音と混ざりあうことが抑えられる。
加えて、イヤーパッド40に軟性発泡ウレタン60を装着しても、装着された軟性発泡ウレタン60によって、イヤーパッド40を構成する発泡ウレタン41は分断されないため、発泡ウレタン41による外部の音の遮断が維持され、電気音響変換器50からの音をクリアーに聞くことができる。
[3.まとめ]
図5に示すように、振動ドライバー用アンプ73は、フィルタ72を介して取り出した100Hz以下のヘッドホン用アンプ71の出力信号を増幅させ、振動子31に出力する。振動子31は、50Hz〜100Hzの低音の信号が入力された時に振動する。振動子31は、使用者が視聴している音と同期して振動し、音と振動が同じタイミングで脳に伝わるため、使用者は電気音響変換器50からの音だけを視聴する場合に比べて、重低音を体感できる。振動子31の天面は、身体の耳の後ろの首に接触し、直接振動が伝わる構造であるため、鼓膜で音を聞くと共に、体で振動を感じ取ることができるので、映画館にいるような体感が味わえる。
以上のように、本実施の形態における体感振動ヘッドホン100は、振動子31の振動が、イヤーパッド40からハウジング20に伝わり難いので、ハウジング20内において、振動子31の振動による共振の発生が抑制される。加えて、高い密閉性を維持しているので、電気音響変換器50からの音は、外に抜け難く、クリアーに聞こえる。
したがって、電気音響変換器50からのクリアーな音を鼓膜で感じるとともに、重低音の信号を増幅し、その信号を別のユニットで再生し、振動として体に伝えて、重低音を迫力ある音で体感できるヘッドホンが実現される。
本開示は、体感振動ヘッドホンに関する。具体的には、密閉型ヘッドホンなどに、本開示は適用可能である。
10a,10b ヘッドバンド
20 ハウジング
30 振動部
31 振動子
40 イヤーパッド
41 発泡ウレタン
50 電気音響変換器
60 軟性発泡ウレタン
70 回路基板
71 ヘッドホン用アンプ
72 フィルタ
73 振動ドライバー用アンプ
74 無線回路
75 電気回路
100 体感振動ヘッドホン
本開示は、体感振動を発生させる振動子が振動することにより生じる共振を抑制する体感振動ヘッドホンに関する。
近年、スピーカーユニットに骨伝導振動ユニットを搭載した重低音から中高音域まで再現するハイブリッド骨伝導ヘッドホン(体感振動ヘッドホンとも称す)が商品化されている。骨伝導振動ユニットを搭載することで、中高音域を再生すスピーカーユニットに不足している重低音域をカバーしている。そのため、迫力のある音でゲームや映画を楽しむことができる。
一方、高音域をカバーするために骨伝導振動ユニットを搭載する体感振動ヘッドホンは、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1は、振動させる周波数が10kHz以上で、骨伝導で脳に刺激を与えて、振動子をイヤーパッドに取り付けた密閉型のヘッドホンを開示している。このヘッドホンの場合、振動子からの振動は、骨伝導により鼓膜を経由せずに脳や聴神経を直接刺激する。
特開2003−32768号公報
特許文献1では、10kHz以上の振動を骨伝導で脳に伝え、鼓膜以外でも、高域を体感できる構成であるが、この構造であると、振動子の振動がイヤーパッドを介して、ハウジングにも伝わり、ハウジング内で振動共振が発生し、電気音響変換器からの音と振動共振で発生する音が混ざり合い、音が歪んで聞こえるという課題がある。
本開示は、体感振動を発生させる振動子が振動することにより生じる共振を抑制する構造を備えた体感振動ヘッドホンを提供することを目的とする。
本開示にかかる体感振動ヘッドホンは、入力信号を音波に変換する電気音響変換器と、電気音響変換器を収納するハウジングと、入力信号を振動に変換する振動子と、ハウジングに取り付けられるイヤーパッドとを備える。振動子は、イヤーパッドに取り付けられており、振動子とイヤーパッドとの間に、振動子の振動がイヤーパッドに伝わり難い構造を有する。
振動子の振動が前記ハウジングに伝わり難い構造を軟性発泡材で実現することが望ましい。
振動子は、イヤーパッドに収納されているか、又は、イヤーパッドの外表面に取り付けられていることが望ましい。
本開示にかかる体感振動ヘッドホンは、振動子の振動が、イヤーパッドからハウジングに伝わり難いので、振動によるハウジング内での共振の発生が抑制される。加えて密閉性を高めているので、音が外に抜け難いので、電気音響変換器からの音は、クリアーに聞こえる。
したがって、鼓膜で感じる音以外に体で感じる音を体感するため、重低音を増幅し、その信号を別のユニットで再生し、振動として体で感じることでより重低音を迫力ある音で体感できるヘッドホンを実現できる。
実施の形態に係る体感振動ヘッドホンの外観図 課題を説明するための体感振動ヘッドホンの一構成を示す断面図 課題を説明するための体感振動ヘッドホンの他構成を示す断面図 発泡ウレタンと軟性発泡ウレタンとの違いを説明する模式図 実施の形態に係る体感振動ヘッドホンの電気回路ブロック図 体感振動ヘッドホンの一実現例における要部正面図及び6−6断面図 体感振動ヘッドホンの他実現例における要部正面図及び7−7断面図 実施の形態に係る体感振動ヘッドホンの動作説明図
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、出願人は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態)
以下、図1〜8を用いて、実施の形態について説明する。
[1.構成]
図1は、体感振動ヘッドホン100の外観図である。体感振動ヘッドホン100は、高級密閉型タイプであり、開放型に比べて、遮音性が高い。体感振動ヘッドホン100は、後述する入力信号を音波に変換する電気音響変換器50を収納するハウジング20と、入力信号を振動に変換する振動部30と、ハウジング20に取り付けられたヘッドバンド10a、ヘッドバンド10b及びイヤーパッド40を備える。そして振動部30は、ヘッドホン装着時に、使用者の耳の後ろの首に配置されるようにイヤーパッド40に取り付けられている。
まず、図2及び図3を用いて、実施の形態に係る体感振動ヘッドホン100が解決すべき課題について説明する。図2は、課題を説明するための体感振動ヘッドホンの一構成を示す要部断面図である。図3は、課題を説明するための体感振動ヘッドホンの他構成を示す要部断面図である。
図2に示すように、振動子31を、単にイヤーパッド40に中に収納するように取り付けると、振動子31の振動によりイヤーパッド40が振動し、その振動がハウジング20に伝わり、ハウジング20の内部で共振が発生する。そして、空気振動による音が発生し、電気音響変換器50からの本来の音と混ざり、忠実な音の再現が困難であるという課題があった。
この課題を解決するために、図3に示すように、イヤーパッド40を軟性発泡ウレタン60のような軟らかい材質の材料により構成し、振動子31の振動がハウジング20に伝わり難くすることが考えられる。しかし、この構造では、イヤーパッド40を構成する軟性発泡ウレタン60が、柔らかく、多くの空気を含んでいるため、イヤーパッド40の気密性が悪く、外部からの音がヘッドホン内に進入して電気音響変換器50からの音と混ざるという問題や、電気音響変換器50からの音が外部に抜けて低音が強調されないという問題が生じる。
ここで、発泡ウレタン41と軟性発泡ウレタン60との違いについて説明する。図4は、発泡ウレタン41と軟性発泡ウレタン60との違いを説明する模式図である。図4に示すように、発泡ウレタン41と軟性発泡ウレタン60とは、共にポリウレタンの内部に気泡を有する。しかし、発泡ウレタン41の気泡が、実質的に単独で存在する独立気泡であるのに対して、軟性発泡ウレタン60の気泡は、実質的に気泡が連なる連続気泡である。軟性発泡ウレタン60は、気泡が連なっているため、音が抜けやすい構造である。発泡ウレタン41の密度は約40kg/mであり、軟性発泡ウレタン60の密度は約20kg/mである。このように、軟性発泡ウレタン60は、発泡ウレタン41に比べて、密度が小さいため、振動が伝わり難い性質を有する。本開示においては、実質的に独立気泡で構成される発泡材を単に発泡材と称し、実質的に気泡が連なっている発泡材を特に軟性発泡材と称する。
従来、イヤーパッド40には、気密性が高い材料として、例えば発泡ウレタン41が使用されている。そのため、外部からの音は進入し難いが、気密性が高いため、振動を伝えやすい傾向にある。そこで、実施の形態に係る体感振動ヘッドホン100は、振動子31とハウジング20との間において、振動子31がイヤーパッド40に取り付けられる部分にのみ、振動子31の振動がハウジング20に伝わり難い構造を有する。
図5は、体感振動ヘッドホン100の電気回路ブロック図である。電気回路75は、タブレット端末、スマートホン、DVDプレーヤー、TVなど音楽機器のヘッドホン出力から音声信号を取り出し、音楽やゲームや映画等の音声を、迫力のある重低音で聞くための電気回路である。電気回路75は、ヘッドホン用アンプ71、フィルタ72、振動ドライバー用アンプ73、無線回路74が搭載される回路基板70、電気音響変換機50及び振動子31で構成される。
タブレット端末等からの音声信号は、無線回路74により受信され、ヘッドホン用アンプ71に入力される。入力された音声信号はヘッドホン用アンプ71で増幅され、電気音響変換器50で音声が再生される。また、ヘッドホン用アンプ71の出力信号は、フィルタ72に入力され、100Hzを超える信号が取り除かれる。フィルタ72を通過した100Hz以下の信号は、振動ドライバー用アンプ73に入力されて増幅され、振動子31に入力される。このように、体感振動ヘッドホン100に100Hz以下の重低音の音声信号が入力されると、振動子31が振動し、使用者は電気音響変換器50で再生された音声と共に振動子による振動を同時に体感し、迫力の音を体感できる。
なお、本実施の形態では、電気回路75に無線回路74を搭載し、音声信号を受信しているが、無線回路74を使用せず、入力コードで音声信号をヘッドホン用アンプに直接入力しても良い。
次に、本実施の形態における体感振動ヘッドホン100の2つの実現例を示す。
図6は、体感振動ヘッドホンの一実現例における要部正面図及び6−6断面図である。
図6に示すように、振動子31及び軟性発泡ウレタン60は、イヤーパッド40を構成する発泡ウレタン41に収納されるように埋め込まれる。振動子31は、互いに対向する天面と底面及びそれらの面を接続する側面を有し、円柱形状を有する。本実施の形態では、使用者の側に配置される面を天面、ハウジング20の側に配置される面を底面と、それぞれ称する。振動子31の側面と底面は、軟性発泡ウレタン60で包まれ、振動子31は発泡ウレタン41と直接接触していない。即ち、振動子31とイヤーパッド40の発泡ウレタン41との間には軟性発泡ウレタン60が介在している。そのため、振動子31で発生した機械的振動はイヤーパッド40の発泡ウレタン41に伝わり難く、さらにハウジング20に伝わり難い。また、軟性発泡ウレタン60は、振動子31を収納した状態で、全体として円柱形状を構成する。ここで、円柱形状を有する振動子31の直径は約16mmであり、厚みは約5mmである。また、軟性発泡ウレタン60の直径は約20mmであり、厚みは約7mmである。
振動子31の天面は、使用者の耳の後ろの首に接触し、直接振動が使用者の身体に伝わる。
次に、もう一つの実現例を説明する。図7は、体感振動ヘッドホンの他実現例における要部正面図及び7−7断面図である。
図7に示すように、振動子31は、円柱形状を有し、軟性発泡ウレタン60に包まれた状態で、イヤーパッド40の外表面に取り付けられる。振動子31は、周囲を軟性発泡ウレタン60で包まれているため、イヤーパッド40を構成する発泡ウレタン41とは、直接接触しない。即ち、振動子31の底面と発泡ウレタン41との間に軟性発泡ウレタン60が介在し、振動子31で発生した機械的振動がイヤーパッド40に伝わり難く、さらにハウジング20に伝わり難い。
図7に示す軟性発泡ウレタン60は、振動子31の天面についても覆っているため、円柱形状の天面が使用者側に盛り上がった形状を有する。ここで、円柱形状を有する振動子31の直径は約16mmであり、厚みは約5mmである。また、軟性発泡ウレタン60の直径は約20mmであり、厚みは約10mmである。
なお、図7では、振動子31の周囲全体が軟性発泡ウレタン60で包まれているが、図6に示す一実現例と同様に、振動子31の天面を軟性発泡ウレタン60から露出させても良い。また、振動子31の底面を軟性発泡ウレタン60で覆い、天面と側面を露出させても良い。即ち、振動子31と発泡ウレタン41との間に軟性発泡ウレタン60が介在し、振動子31が発泡ウレタン41と直接接触しなければ、振動子31の振動は発泡ウレタン41及びハウジング20に伝わり難い。
[2.動作]
図8は、体感振動ヘッドホンの動作説明図である。振動子31の側面と底面は、軟性発泡ウレタン60で包まれ、振動子31とイヤーパッド40を構成する発泡ウレタン41は接触しない。即ち、振動子31とイヤーパッド40を構成する発泡ウレタン41の間に軟性発泡ウレタン60を入れることで、振動子31で発生した機械的振動がハウジング20に伝わり難くなる。そのため、振動子31の振動がハウジング20に伝わることによって発生するハウジング20内部での振動共振が抑えられ、その共振による音と電気音響変換器50からの音と混ざりあうことが抑えられる。
加えて、イヤーパッド40に軟性発泡ウレタン60を装着しても、装着された軟性発泡ウレタン60によって、イヤーパッド40を構成する発泡ウレタン41は分断されないため、発泡ウレタン41による外部の音の遮断が維持され、電気音響変換器50からの音をクリアーに聞くことができる。
[3.まとめ]
図5に示すように、振動ドライバー用アンプ73は、フィルタ72を介して取り出した100Hz以下のヘッドホン用アンプ71の出力信号を増幅させ、振動子31に出力する。振動子31は、50Hz〜100Hzの低音の信号が入力された時に振動する。振動子31は、使用者が視聴している音と同期して振動し、音と振動が同じタイミングで脳に伝わるため、使用者は電気音響変換器50からの音だけを視聴する場合に比べて、重低音を体感できる。振動子31の天面は、身体の耳の後ろの首に接触し、直接振動が伝わる構造であるため、鼓膜で音を聞くと共に、体で振動を感じ取ることができるので、映画館にいるような体感が味わえる。
以上のように、本実施の形態における体感振動ヘッドホン100は、振動子31の振動が、イヤーパッド40からハウジング20に伝わり難いので、ハウジング20内において、振動子31の振動による共振の発生が抑制される。加えて、高い密閉性を維持しているので、電気音響変換器50からの音は、外に抜け難く、クリアーに聞こえる。
したがって、電気音響変換器50からのクリアーな音を鼓膜で感じるとともに、重低音の信号を増幅し、その信号を別のユニットで再生し、振動として体に伝えて、重低音を迫力ある音で体感できるヘッドホンが実現される。
本開示は、体感振動ヘッドホンに関する。具体的には、密閉型ヘッドホンなどに、本開示は適用可能である。
10a,10b ヘッドバンド
20 ハウジング
30 振動部
31 振動子
40 イヤーパッド
41 発泡ウレタン
50 電気音響変換器
60 軟性発泡ウレタン
70 回路基板
71 ヘッドホン用アンプ
72 フィルタ
73 振動ドライバー用アンプ
74 無線回路
75 電気回路
100 体感振動ヘッドホン

Claims (5)

  1. 入力信号を音波に変換する電気音響変換器と、
    前記電気音響変換器を収納するハウジングと、
    入力信号を振動に変換する振動子と、
    前記ハウジングに取り付けられるイヤーパッドと
    を備え、
    前記振動子は、前記イヤーパッドに取り付けられており、
    前記振動子と前記イヤーパッドとの間に、前記振動子の振動が前記イヤーパッドに伝わり難い構造を有する、体感振動ヘッドホン。
  2. 前記振動子と前記イヤーパッドとの間に、軟性発泡材が介在する、請求項1記載の体感振動ヘッドホン。
  3. 前記振動子は、前記イヤーパッドに収納されている、請求項1記載の体感振動ヘッドホン。
  4. 前記振動子は、前記イヤーパッドの外表面に取り付けられている、請求項1記載の体感振動ヘッドホン。
  5. 前記イヤーパッドは、前記軟性発泡材よりも密度の高い発泡材により構成される、請求項2記載の体感振動ヘッドホン。
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