JPWO2014171543A1 - データ送信装置、データ送信方法、及びそのプログラム - Google Patents

データ送信装置、データ送信方法、及びそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ネットワークにおける物理帯域の頻繁な変動如何にかかわらず有効にスループット(伝送効率)を向上するデータ送信装置、データ送信方法、及びそのプログラムを提供すること。【解決手段】ユーザ端末にネットワークを介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて以降の送信動作を制御するデータ送信装置11は、前記遅延及びネットワーク情報をもとに前記遅延の最小値が増加したことを検知する変動検知手段83と、この変動検知手段83にて前記増加を検知した場合に当該増加後の遅延最小値を特定のパケットにかかるデータを用いて算出すると共に当該算出値によって現在の遅延最小値を更新する変更処理手段84と、を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、ネットワーク技術に関し、特に、有意なトラヒック制御を実現するデータ送信装置、データ送信方法、及びそのプログラムに関する。
近年、インターネットの回線容量の向上や多様なメディアの情報を扱う要素技術の整備に伴い、リッチメディアによる情報配信をモバイル端末から、いつでもどこでも楽しめるようになってきた。こうしたライフスタイルは広く浸透してきており、その情報配信を支える高速なモバイル環境としては、LTE(Long Term Evolution)等の通信環境が普及し拡大しつつある。
このLTE等の高速モバイル通信環境においては、データ通信を効率化する諸々の技術が各層のプロトコルに導入されている。
例えば、LTEでは、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)技術によって、12個のチャネルからなるリソースブロックを1ミリ秒ごとに区切ると共に、各ユーザ端末に対して任意の複数個を柔軟に割り当てることで、限られた周波数帯の有効利用による高速な無線アクセス環境を提供している。
また、LTEにかかるリンクアダプテーション技術では、データの変調方式を、eNodeB(LTE無線基地局)からユーザ端末までの距離や電力等に応じて、ノイズや干渉の影響を受けにくいQPSK(Quadrature Phase-Shift Keying)から1シンボルで多くのデータ送信が可能な64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)まで柔軟に変更することができるため、これにより、通信の性能面と品質面の両立を図っている。
すなわち、高速モバイル通信環境でのリソースブロックの割当てやリンクアダプテーション技術によれば、周波数帯や電波強度が限られている無線チャネルを有効に利用して、高速な無線アクセス環境を提供することが可能となる。
しかしながら、前述した各技術は、各々のユーザ端末が利用可能なネットワーク資源を動的に変更するという技術内容であるため、これまでの技術では稀にしか変動しなかった物理帯域が高頻度に変動するという不都合を伴う。
また、古くより有線・無線の何れのデータ通信においても広く用いられているTCP(Transmission Control Protocol)では、多くのトラヒックが並存する近年の通信環境に対応するために、輻輳制御にかかる技術が高度化されている。
これに関連して、TCP Vegas(非特許文献1)、FAST TCP(非特許文献2)に代表される遅延ベースのTCPでは、遅延の増加状況を分析することにより輻輳を検知することで、パケットロスが発生する前にデータ送出レートを抑えることができ、これにより、ネットワークの破綻を免れてスループットを安定化させることが可能となる。
他の関連技術としては、例えば下記の技術内容(特許文献1又は2)が知られている。
特許文献1には、予め生成した統計情報をもとに平均相対遅延増加率とパケットロス率とを算出し、これらを予め設定された閾値に照らすことで輻輳の発生を検知すると共に、この検知結果に基づいてデータ受信レートを制御する、という技術内容が開示されている。
また、特許文献2には、過去のビットレートの上昇試行に際して計測した往復遅延時間の履歴情報をもとに、データの配信状況に応じた閾値を設定し、当該閾値に基づいてビットレートを制御するストリーム装置が開示されている。すなわち、このストリーム装置では、上昇後のビットレートで配信可能であったか否かの履歴情報から適切な閾値の範囲を検知すると共に、当該範囲内において閾値を段階的に調整することによりビットレートを制御するという技術を採用している。
L.S. Brakmo, S. O'Malley, and L.L. Peterson, "TCP Vegas: New Techniques for Congestion Detection and Avoidance," Computer Communication Review, vol.24, no.4, pp.24-35, Oct. 1994. C. Jin, D. Wei, and S. Low, "FAST TCP: Motivation, Architecture, Algorithms, Performance," in Proc. of IEEE INFOCOM, Hong Kong, Mar. 2004.
特開2004−254258号公報 特開2011−035700号公報
しかしながら、上記各非特許文献1又は2に開示された遅延ベースのTCPでは、可用帯域又は送信レートと遅延増加量との積によってネットワーク中に滞留しているキュー量を算定し(見積り)、この算定したキュー量が予め設定された閾値を超えた場合に、輻輳状態にある旨判断すると共にデータの送信レートを低下させるという制御を行うため、当該遅延増加が輻輳に起因するものではない場合にも、誤って輻輳の発生であると認識してしまい、送出レートを不要に低下させるという不都合が生じる。
また、上述した通り、LTE等の近年の高速モバイル通信環境では、リソースの割当て等により物理帯域が高頻度に変動するため、これに起因して遅延最小値が増加するというネットワークではほとんど発生しなかった現象が発生する。
ここで、物理帯域が小さくなると実際の遅延最小値が増加するにもかかわらず、これまでの既存の技術においてキュー量の算定に用いる遅延最小値(d_min)は、上位層のプロトコルで計測及び更新が行われるため、実際の増加を検知することができない。このため、キュー量を誤って大きく見積もってしまうこととなり、その結果、輻輳の発生を誤認すると共に送信レートを不要に低下させるという不都合が生じる。
すなわち、上述した引用文献1又は2を含めた関連技術においては、それまでの値よりも小さい値が観測された場合にのみ遅延最小値(d_min)を更新するという方法しか存しなかったため、遅延最小値が増加した場合に適切な更新が実現できないことから、スループットの向上を図れないという不都合がある。
(発明の目的)
本発明は、上記関連例の有する不都合を改善するためのものであり、特に、ネットワークにおける物理帯域の頻繁な変動如何にかかわらず有効にスループット(伝送効率)を向上するデータ送信装置、データ送信方法、及びそのプログラムの提供を、その目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかるデータ送信装置では、ユーザ端末にネットワークを介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて送信動作を制御するデータ送信装置であって、前記遅延及びネットワーク情報をもとに前記遅延の最小値が増加したことを検知する変動検知部と、この変動検知部が前記増加を検知した場合に当該増加後の遅延最小値を算出すると共に、この算出値によって現在の遅延最小値を更新する変更処理部と、を有するという構成を採っている。
また、本発明にかかるデータ送信方法では、ユーザ端末にネットワークを介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて送信動作を制御するデータ送信装置にあって、前記遅延及びネットワーク情報をもとに前記遅延の最小値が増加したことを検知し、この検知に際して、当該増加後の遅延最小値を算出し、この算出値によって現在の遅延最小値を更新することを特徴とする。
さらに、本発明にかかるデータ送信プログラムでは、ユーザ端末にネットワークを介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて送信動作を制御するデータ送信装置にあって、前記遅延及びネットワーク情報をもとに前記遅延の最小値が増加したことを検知する変動検知手段、この変動検知手段にて前記増加を検知した場合に当該増加後の遅延最小値を算出する算出手段、この算出手段による算出値によって現在の遅延最小値を更新する更新手段、として前記データ送信装置に予め設けられたコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、特に、ネットワークにおいて物理帯域が頻繁に変動しても有効にスループット(伝送効率)の向上を図ることができるデータ送信装置、データ送信方法、及びそのプログラムの提供が可能となる。
本発明の第1実施形態にかかるデータ送信装置の構成及びその周辺環境を示すブロック図である。 図1に開示したデータ送信装置によるネットワーク遅延の計測処理からデータの送信レート制御までの動作を示すフローチャートである。 図1に開示したデータ送信装置による遅延の最小値の初期化又は更新にかかる動作を示すフローチャートである。 図1に開示したデータ送信装置による遅延の最小値の初期化(リセット)にかかる動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかるデータ送信装置の構成及びその周辺環境を示すブロック図である。 図5に開示したデータ送信装置によるキュー量の補正にかかる動作を示すフローチャートである。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態にかかるデータ送信装置を、図1及び図2に基づいて説明する。
(基本的構成)
まず、第1実施形態にかかるデータ送信装置の基本的な構成内容及びその周辺環境を、図1に基づいて説明する。
図1に示すように、外部からの要求に応じてデータ送信を行うデータ送信装置11は、インターネットなどのネットワーク20に接続して設けられている。符号30は、ユーザ等からのデータ取得の要求をネットワーク20を介してデータ送信装置11に送信することで当該要求にかかるデータを取得するユーザ端末(要求元端末)であり、例えば、PC(Personal Computer)や携帯端末等がこれに該当する。即ち、ネットワーク20は、ユーザ端末30とデータ送信装置11とを繋ぐ構成として機能する。
データ送信装置11としては、例えば、ユーザから要求されたデータを保持するオリジンサーバ、キャッシュサーバ・プロキシサーバ・エッジサーバ等のようにネットワーク20の中に設置されオリジンサーバとユーザ端末30の間のデータ通信を一度終端する中継サーバ装置、又はP−GW(Packet Data Network Gateway)やS−GW(Serving Gateway)等のようにネットワーク20を構成するデータ通信機器等を採用することができ、何れの場合においても、ユーザ端末30に対してTCP等のコネクションを確立して要求されたデータを送信するように構成される。
ここで、データ送信装置11として中継サーバ装置等を採用した場合には、ユーザ端末30にデータを送信する経路の途中にオリジンサーバを配置するように構成してもよく、また、ユーザ端末30から見てデータ送信装置11の背後に別のネットワーク(図示せず)や要求されたデータを保持するオリジンサーバ等(図示せず)を設けるようにしてもよい。
すなわち、ユーザ等からデータ取得の要求がされた際にユーザ端末30がネットワーク20を経由してデータ送信装置11又はオリジンサーバに向けてデータのリクエストを送信し、これに応じてデータ送信装置11又はオリジンサーバからユーザ端末30に当該要求にかかるデータが配信されるように構成されている。ユーザ端末30は当該データ配信の際に、ユーザ等に対し当該データを提示するという構成を採っている。
(具体的構成)
続いて、第1実施形態にかかるデータ送信装置の具体的な構成内容及びその周辺環境を、図1に基づいて説明する。
図1に示すように、ネットワーク20を介して要求されたデータをユーザ端末30に対して送信するデータ送信装置11は、ネットワーク20上でのパケット送信にかかる遅延をネットワーク情報に基づいて計測すると共に、この計測値(遅延)又はこれに統計処理を施した統計値等,現在の遅延最小値,及び上記ネットワーク情報を内部メモリ等(図示せず)に記憶処理する遅延計測処理部41と、遅延計測処理部41にて計測する遅延等をもとに当該計測時のネットワーク20に滞留しているパケット量を示すキュー量を推測する(見積もる)キュー量推測部51と、キュー量推測部51にて推測したキュー量と予め設定された閾値とを比較することによりネットワーク20の輻輳の程度を検知(判断)する輻輳検知部60と、輻輳検知部60にて検知した輻輳の程度に応じてユーザ端末30に送信するデータの送信レートを制御する送信レート制御部70と、遅延計測処理部41にて記憶処理した現在の遅延最小値が変動したこと(遅延の最小値が変動したこと)を検知すると共にこの検知の結果に基づく指令信号を遅延計測処理部41に送信する遅延最小値制御部81と、予め設定された送信レートに従ってユーザ端末30にデータを送信する送信部90と、を有している。
すなわち、データ送信装置11は、ユーザ端末30にネットワーク20を介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて以降の送信動作を制御する、という構成を採っている。
ここで、上述したネットワーク情報には、予め設定された遅延最小値の他に、各パケットの送出時刻,送信データのデータサイズ,ユーザ端末30からの確認応答パケットの送出時刻(確認応答パケットを返信する時刻),確認応答パケットを受信した時刻,確認応答パケットのデータサイズ,データ送信装置11におけるパケットの送信間隔,ユーザ端末30におけるパケットの受信間隔,ネットワーク20の可用帯域,送信スループット等が含まれ、上記計測の際に遅延計測処理部41が、これらの内で必要な情報を取得すると共に記憶処理する、という構成を採っている。
また、上述した現在の遅延最小値とは、外部入力された遅延の最小値(遅延最小値)の初期値、又は遅延最小値制御部81からの指令信号に応じて行った更新後の遅延最小値であり、すなわち、遅延最小値制御部81からの指令信号等を受けて遅延計測処理部41が記憶・更新処理した一定時間又は同一送信セッション中における遅延の最小値である。
確認応答パケットとは、いわゆるACK(肯定応答)パケットのことを指し、以下においては単に確認応答と指称する。
また、上記遅延計測処理部41にて記憶処理する、遅延又はこれに統計処理を施した統計値等,現在の遅延最小値,及び上記ネットワーク情報を、遅延データと指称する。
遅延計測処理部41は、データ送信装置11がユーザ端末30に送信したデータ(データパケット)の確認応答を受け取った際に又は一定時間ごとに、ネットワーク20でのパケット送受信に要する遅延を計測し、遅延データを取得するように構成されている。
ここでの遅延としては、例えばユーザ端末30とデータ送信装置11との間の通信のRTT(Round Trip Time)や往復遅延の他、データ送信装置11からユーザ端末30への単方向の遅延等を採用することができる。
また、遅延計測処理部41による遅延の計測方法としては、送信データを用いてネットワーク情報を計測する方法や、送信データとは別に探査パケットを送信して計測する方法等の既知の手法によって推定値を導出する方法を採用するようにしてもよい。もっとも、該計測方法に限らず、他の計測方法を採用するようにしてもよい。
キュー量推測部51は、遅延計測処理部41が遅延を計測した際に又は予め設定された一定時間ごとに、遅延計測処理部41にて計測された遅延や送信レート制御部70にて設定された送信レート等に基づいてキュー量(ネットワーク20に滞留しているパケット量)を推測するように構成されている。ここで、上記一定時間ごとにキューの量を推測する場合にキュー量推測部51は、当該推測処理の直前に遅延計測処理部41が計測した遅延を使用するという構成を採っている。
キュー量推測部51によるキュー量の推測方法として本第1実施形態では、遅延計測処理部41にて計測された遅延(d)と、遅延最小値制御部81からの指令信号等を受けて遅延計測処理部41が記憶・更新処理した一定時間又は同一送信セッション中における遅延の最小値(d_min)と、データの実際の送信スループット(bw)と、を用いて、下記式1によりキュー量(q)を算出する方法を採用した。
〔数1〕q = bw × (d −d_min) … (1)
また、上記式1による推測方法に限らず、例えば、送信スループット(bw)に代えて送信レート制御部70にて設定した現在の送信レート(cw)を用いる推測方法や、上記式1における(d −d_min)に代えて遅延(d)を用いる推測方法を採用するようにしてもよい。
輻輳検知部60は、キュー量推測部51がキュー量を推測した際に又は予め設定された一定時間ごとに、ネットワーク20における輻輳の程度を、キュー量推測部51が推測したキュー量をもとに検知するように構成されている。ここで、上記一定時間ごとに輻輳の程度を検知する場合に輻輳検知部60は、当該検知処理の直前にキュー量推測部51が推測したキュー量を使用するという構成を採っている。
輻輳検知部60による輻輳の検知方法として本第1実施形態では、キュー量推測部51にて推測されたキュー量(q)が、予め設定された閾値(th1)を越えている場合に輻輳状態にあると検知する方法を採用した。
他に、予め複数の閾値を設定しておき、リアルタイムで推測されたキュー量(q)がどの閾値の間に属するかによって輻輳の段階を検知する方法(輻輳の程度を段階的に検知する方法)を採用してもよい。また、輻輳の程度(cn)を、リアルタイムで推測されたキュー量(q)の関数として「cn = f(q)」により算出し検知するという方法を採用してもよい。
送信レート制御部70は、輻輳検知部60が輻輳の程度を検知した際に又は予め設定された一定時間ごとに、ユーザ端末30に送信しているデータ(パケット)の送信レート(送信速度)を、輻輳検知部60が検知した輻輳の程度に基づいて制御するように構成されている。ここで、上記一定時間ごとに送信レートを制御する場合に送信レート制御部70は、当該送信レート制御の直前に輻輳検知部60が検知した輻輳の程度を使用するという構成を採っている。
送信レート制御部70による送信速度の制御方法として本第1実施形態では、輻輳検知部60が輻輳状態にあると検知した際に予め定められた数値だけ送信レート(cw)を低下させ、一方で輻輳検知部60が輻輳状態にないと検知した際に予め定められた数値だけ送信レート(cw)を増加させるという方法を採用した。
また、上記制御方法に、輻輳の段階によっては送信レート(cw)を変化させないという制御を加えた方法を採用するようにしてもよい。即ち、前述したように、輻輳検知部60が予め設定した複数の閾値に基づいて輻輳を段階的に検知したような場合には、送信レート(cw)の変化量を輻輳の段階ごとに変えるという方法を採ってもよい。
もっとも、輻輳検知部60が輻輳状態にあると検知した場合にのみ送信レート(cw)を低下させる制御を行い、輻輳状態にないと検知した場合には送信レート(cw)を変化させないという制御方法を採用してもよい。
また、上記制御方法において送信レート(cw)を増減させる際に用いる予め定められた数値に代えて、予め定められた割合を用いる制御方法を採用してもよい。さらに、例えば現在の送信レート(cw)とデータの実際の送信スループット(bw)と輻輳検知部60にて検知した輻輳の程度(cn)をもとに新たな送信レート(cw)を算出するという方法を採ってもよい。
遅延最小値制御部81は、遅延計測処理部41によって計測された遅延の変動パターン,データ送信装置11におけるパケットの送信間隔,及びユーザ端末30におけるパケットの受信間隔(変動判定情報)をもとに、遅延計測処理部41にて記憶処理した遅延最小値が変動したことを検知する変動検知手段83と、この変動検知手段83が遅延最小値の変動を検知した場合に現在の遅延最小値を変更処理する遅延最小値変更処理手段84と、を有している。
遅延最小値変更処理手段84は、変動検知手段83にて遅延最小値が変動したことを検知した場合に当該増加後の遅延最小値を算出する算出機能84Aと、この算出値によって現在の遅延最小値を更新する旨の信号を遅延計測処理部41に送信する更新機能84Bと、を有している。
また、遅延最小値変更処理手段84は、一定の検知条件を満たしたことで変動検知手段83が遅延最小値の変動を検知した場合に、遅延計測処理部41に対して、現在の遅延最小値を予め設定された基準値(初期値)に初期化する旨の信号を送信する初期化機能84Cを有している。
すなわち、遅延計測処理部41にて記憶処理した各情報をもとに遅延最小値が変動したこと(現在の遅延最小値が実際の遅延最小値とは異なること)を検知した遅延最小値制御部81は、遅延最小値が変動した後の値を算出すると共に遅延計測処理部41に対して現在の遅延最小値を当該算出値によって更新するように指示を与え、又は遅延計測処理部41に対して現在の遅延最小値を初期化するように指示を与える、という構成を採っている。
変動検知手段83は、データ送信装置11がユーザ端末30に送信したデータ(パケット)の確認応答を受け取った際に又は一定時間ごとに、上述した変動判定情報に基づく判定を行うことで遅延最小値が変動したことを検知するように構成され、この変動検知手段83にて遅延最小値の変動を検知すると遅延最小値制御部81は、当該検知にかかる条件に応じて、当該検知に際して算出した変動後の遅延最小値に更新する旨の指令信号、又は遅延最小値を初期化する旨の指令信号、を遅延計測処理部41に送信する、という構成を採っている。
そして、上述の通り、遅延計測処理部41は、更新機能84B又は初期化機能84Cの何れかの機能により送信された指令信号に従って遅延最小値の更新又は初期化を実行するように構成されている。
なお、本第1実施形態では、遅延最小値制御部81が更新又は初期化にかかる制御を行う以前において、キュー量推測部51がキュー量の算出に用いる遅延最小値(初期値)は、運用者等が外部から入力して設定するという構成を採った。しかし、この遅延最小値の初期値は、経時的に計測した遅延をもとに遅延計測処理部41又は遅延最小値制御部81が算出し設定するように構成してもよい。
ここで、上記遅延最小値の更新等については、下記のいずれかの方法を採用することができる。
第1の方法は、遅延計測処理部41によって計測されたデータ送信装置11におけるパケットの送信間隔及びユーザ端末30におけるパケットの受信間隔が、特定の条件を満たす場合に遅延最小値を更新するという方法である。
具体的には、パケットの送信順番がk番目(kは任意の自然数)のパケットをデータ送信装置11から送信した時刻(送信時刻)をTs(k)とし、当該k番目のパケットがユーザ端末30に到着した時刻(到着時刻)をTr(k)とし、予め設定された閾値をth2、th3、th4とすると、上記特定の条件は、下記式2乃至式4で表すことができる。
〔数2〕{Tr(k)−Tr(k−1)}−{Tr(k−1)−Tr(k−2)}≧th2 … (2)
〔数3〕{Tr(k)−Tr(k−1)}−{Ts(k)−Ts(k−1)}≦th3 … (3)
〔数4〕Tr(k+1)−Tr(k)≧th4 … (4)
ここで、式2は「k−1〜k番目間の到着時刻の差」から「k−2〜k−1番目間の到着時刻の差」を引いた時間が閾値(th2)以上であることを示し、式3は「k−1〜k番目間の到着時刻の差」から「k〜k−1番目間の送信時刻の差」を引いた時間が閾値(th3)以下であることを示し、式4は「k〜k+1番目間の到着時刻の差」が閾値(th4)以上であることを示す。
すなわち、これら3つの式が示す条件をすべて満たす場合に変動検知手段83は、特定の条件(遅延最小値を更新するか否かにかかる判定基準)を満たす旨判定すると共に、k番目のパケットの遅延d_kを新たな遅延最小値として記憶する旨の指令信号を遅延計測処理部41に送信する(k番目のパケットの遅延d_kを新たな遅延最小値として記憶するよう遅延計測処理部41に指示を与える)、という更新方法を採用することができる。
この場合、変動検知手段83は、任意のパケット(k番目のパケット)を基準とした「パケットの送信間隔」及び「パケットの受信間隔」が、予め設定された特定の条件を満たすときに、パケット送信にかかる遅延の最小値が増加したことを検知し、この変動検知手段83が当該検知を行った際に遅延最小値変更処理手段84が更新機能84Bにて、上記特定の条件を満たす場合の基準となった当該任意のパケットにかかる遅延を新たな遅延最小値として記憶させるよう遅延計測処理部41に指示を与える、という構成を採る。
第2の方法は、遅延最小値変更処理手段84が、一定時間内又は一定個数のパケットにおける遅延の計測値の中で最小の値を算出すると共に、現在の値(直近の最小の値)を含めて1つ又は経時的に算出した複数の過去の最小値を内部メモリ等(図示せず)に記憶処理し、この記憶処理した複数の最小値に対してカルマンフィルタや指数移動平均といった既知の統計手法を用いることにより遅延最小値を導出し、この導出値を新たな遅延最小値として記憶するよう遅延計測処理部41に指示を与える、という方法である。
すなわち、変動検知手段83にて遅延の最小値が増加したことを検知した場合に、遅延最小値変更処理手段84が、一定時間内又は一定個数のパケットにかかる前記遅延の計測値の中で最小の値を経時的に記憶処理し、この記憶処理したデータ内から選定した直近の値を含む少なくとも2つの最小の値に対して統計的手法を用いることにより、当該増加後の遅延最小値を導出する、という構成を採ってもよい。
また、上述した、一定時間内又は一定個数のパケットにおける遅延の計測値の中で最小の値を算出する機能と、現在の値(直近の最小の値)を含めて1つ又は経時的に算出した複数の過去の最小値を内部メモリ等(図示せず)に記憶処理する機能と、を遅延計測処理部41に設けると共に、この記憶されたデータをもとに遅延最小値変更処理手段84が、新たな遅延最小値を算出するように構成してもよい。
第3の方法は、キュー遅延の影響を受けにくい確認応答(ACKパケット)の片道遅延を遅延計測処理部41が計測し、この計測した片道遅延の変動をもとに遅延最小値が増加した可能性を変動検知手段83にて検知する、という構成を採用することにより、変動検知手段83が遅延最小値の増加を検知した際に遅延最小値変更処理手段84が初期化機能84Cにて、現在の遅延最小値を予め設定された基準値(初期値)に初期化するよう遅延計測処理部41に指示を与える、という方法である。
例えば、k番目のパケットに対する確認応答(ACKパケット)がユーザ端末30から送出された時刻をTas_kとし、該確認応答がデータ送信装置11に到着した時刻をTar_kとしたときに、片道遅延OWD_kは下記式5にて算出される。
〔数5〕OWD_k=Tar_k−Tas_k … (5)
〔数6〕OWD_k>th5 … (6)
すなわち、変動検知手段83に、遅延計測処理部41にて算出した片道遅延OWD_kが予め設定された閾値th5よりも大きいか(大きく増加したか)否かを上記式6に則して判定する機能と、この判定機能により大きい旨判定した際にその回数をカウントする機能と、このカウント数が予め設定された1以上の整数n(増加基準数n)を超えた場合に遅延最小値が増加したことを検知する機能と、を設け、これらの機能により変動検知手段83が遅延最小値の増加を検知した際に遅延最小値変更処理手段84が初期化機能84Cにて、現在の遅延最小値を初期化(リセット)するよう遅延計測処理部41に指示を与えるという構成を採ってもよい。ここで、上記閾値th5は、これまでに遅延計測処理部41が記憶処理した遅延の平均値又は最小値に基づいて予め設定された値である。
また、例えば、下記に示す第4乃至第6の方法のように、データ送信装置11によるパケットの送出方法の変更を伴うものを採用するようにしてもよい。
第4の方法は、一定時間ごと又は一定パケット数ごとにパケットを送信するに際してデータ送信装置11が、途中のネットワーク機器において優先的に転送されるように優先度を高く設定した特定のパケット(優先パケット)を送信し、当該優先パケットにかかる遅延を新たな遅延最小値として記憶させるという更新方法である。
かかる手法を用いるため、本第1実施形態では送信部90に、送信するパケットの中から一定時間ごと又は一定パケット数ごとに一つのパケットを選定すると共に、この選定したパケットの優先度を高く設定することにより前記ネットワーク内で優先的に転送される優先パケットとして送信する優先パケット送信手段を設け、この優先パケットにかかる遅延を、遅延最小値変更処理手段84が算出すると共に遅延最小値の増加後の値として用いる、という構成を採用した。
この場合、データ送信装置11にて優先パケットに対応する確認応答を受信した際に遅延最小値変更処理手段84が、当該優先パケットの遅延を新たな遅延最小値として記憶するよう遅延計測処理部41に指示を与える、という構成を採る。
本第1実施形態では、優先度を高く設定する方法として、パケットのヘッダ情報において緊急フラグを立てて送信する方法を採用した。しかし、当該方法以外に、音声クラス等の高優先のクラスとしてパケットを送信する等の方法を採用してもよい。
第5の方法は、一定時間ごと又は一定パケット数ごとにパケットを送信するに際してデータ送信装置11が、途中のネットワーク機器においてキュー(滞留しているパケット)が溜まっていない状況となるように、予め設定された一定時間だけ待機した後にパケットを送信し、当該待機直後のパケットにかかる遅延を新たな遅延最小値として記憶させるという更新方法である。
かかる手法を用いるため、本第1実施形態では送信部90に、一定時間ごと又は一定パケット数ごとにパケット送信を中断し予め設定された待機時間経過後に再開するという制御を実行する待機制御送信手段を設け、当該待機時間の経過直後に送信したパケットの遅延を、遅延最小値変更処理手段84が算出すると共に遅延最小値の増加後の値として用いる、という構成を採用した。
この場合、上記待機後に送信したパケットに対応する確認応答をデータ送信装置11にて受信した際に遅延最小値変更処理手段84が、当該パケットの遅延を新たな遅延最小値として記憶するように遅延計測処理部41に指示を与える、という構成を採る。
第6の方法は、パケットを送信するに際して、一定時間ごと又は一定パケット数ごとに選定したパケットのサイズを、予め設定された通常時のサイズ(基本サイズ)とは異なるサイズに変更して送信し、当該サイズを変更したパケットにかかる遅延と基本サイズで送信したパケットにかかる遅延とを比較することにより、新たな遅延最小値を算出すると共に記憶させるという更新方法である。
かかる手法を用いるため、本第1実施形態では送信部90に、送信するパケットの中から一定時間ごと又は一定パケット数ごとに一つのパケットを選定すると共に、この選定したパケットのサイズを通常時のサイズ(基本サイズ)とは異なる予め設定されたサイズに変更して送信するサイズ変更送信手段をさらに設け、このサイズ変更されたパケットにかかる遅延と基本サイズで送信したパケットにかかる遅延とを比較することにより変動検知手段83が遅延の最小値の増加を検知し、この検知結果を取得した遅延最小値変更処理手段84が遅延最小値の増加後の値を算出する、という構成を採用した。
この場合、上記によりサイズ変更されたパケットに対応する確認応答をデータ送信装置11にて受信した際に、当該パケットの遅延とこれまでの遅延とを比較した変動検知手段83が遅延の最小値の増加を検知すると、これを受けた遅延最小値変更処理手段84が、そこからキュー遅延のかかっていない固定遅延を導出すると共に、当該固定遅延を新たな遅延最小値として記憶するように遅延計測処理部41に指示を与える、という構成を採る。
具体的には、例えば、サイズ変更されたパケットのサイズ及び該パケットの送信にかかる遅延をそれぞれsize_chg,d_chgとし、基本サイズで送信したパケットのサイズ及び該パケットの送信にかかる遅延をそれぞれsize_def,d_defとした場合に、下記式7により算出されるデータ転送速度(br)を定期的に比較するという手法を採用することができる。
〔数7〕br =(size_def−size_chg)/(d_def−d_chg) … (7)
かかる手法を採る場合、定期的にデータ転送速度(br)を算出する機能と、該算出値をもとにデータ転送速度(br)の最大値を記憶・更新する機能と、を変動検知手段83に設けると共に、上記定期的な算出値がこれまでのデータ転送速度(br)の最大値を一定期間又は一定パケット数の間下回り続けた場合(予め設定された最小値増加基準を満たす場合)に、変動検知手段83が遅延最小値の変動を検知し、これを受けた遅延最小値変更処理手段84が遅延最小値の更新を行うという構成となる。
ここで、上述した通り、介在するネットワーク20を経由してユーザ端末30からのデータ要求のメッセージを取得する機能と、当該要求に応じたデータを送信レート制御部70にて設定された送信レートでユーザ端末30に送信する機能と、を有するデータ送信装置11としては、下記のような構成を採用することができる。
例えば、データ送信装置11としてオリジンサーバを採用した場合には、自身でオリジナルデータをすべて保持しているため、これにより、設定された送信レートでデータを送信することができる。
また、データ送信装置11として中継サーバ装置やデータ通信機器を採用した場合には、オリジナルデータを予め自身の記憶領域にキャッシュとして複製しておいたり、オリジンサーバから送信されるデータストリームを一時的にバッファとして用いた自身の記憶領域に溜めたりすることで、オリジンサーバとデータ送信装置11との間のネットワークのスループット(一定時間内に処理できるデータ量)に依存せず、設定された送信レートでデータを送信することができる。
さらに、データ送信装置11として中継サーバ装置やデータ通信機器を採用した場合におけるユーザ端末30からのデータ要求メッセージの取得方法としては、例えば、ユーザ端末30がオリジンサーバへ送信した当該要求メッセージを、ユーザ端末30からオリジンサーバへの経路の途中に設置され且つデータ送信装置11と接続されたルータ等が当該要求メッセージのヘッダ情報等の条件に基づいて、オリジンサーバの代わりにデータ送信装置11へ転送するという方法を採用することができる。
また、前述した取得方法に限らず、例えばユーザ端末30が、データ送信装置11をプロキシ(プロキシサーバ)として明示的に指定してデータ要求メッセージを送信するという方法を採用するようにしてもよい。他に、ユーザ端末30がオリジンサーバにデータ要求メッセージを送信するためにDNS(Domain Name System)等にて宛先のアドレス解決を行う際に、当該DNS等がオリジンサーバの代わりにデータ送信装置11のアドレスを返答するという方法等を採用するようにしてもよい。
(動作説明)
次に、図1に示すデータ送信装置11の動作を、図2乃至図4に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、図1及び図2を参照して、データ送信装置11によるネットワーク遅延の計測処理からデータ送信のレート制御までの動作内容について説明する。
データ送信装置11がユーザ端末30に送信したデータ(データパケット)の確認応答を受け取った際に遅延計測処理部41が、ネットワーク20でのパケット送受信に要する遅延を計測すると共に、取得した遅延データを内部メモリ等(図示せず)に記憶処理する。併せて遅延計測処理部41は、一定時間内又は一定個数ごとに送信したパケットにかかる遅延の最小値を、必要に応じて遅延最小値として記憶させる(図2:S201)。
次いで、遅延計測処理部41が遅延を計測した際にキュー量推測部51が、遅延計測処理部41にて計測された遅延や送信レート制御部70にて設定された送信レート等をもとに、ネットワーク20の中に滞留しているパケット量を示すキュー量を推測する。本第1実施形態においてキュー量推測部51は、上記式1に基づいて当該キュー量の推測を行う(図2:S202)。
続いて、キュー量推測部51がキュー量の推測を行った際に輻輳検知部60が、当該推測されたキュー量をもとに、ネットワーク20における輻輳の程度を検知する(図2:S203)。
本第1実施形態において輻輳検知部60は、リアルタイムで推測したキュー量が予め設定された閾値(th1)を超えている場合に輻輳状態にあると検知する。一方で、リアルタイムで推測したキュー量が予め設定された閾値を超えていない場合において輻輳検知部60は、輻輳状態にないと検知する(図2:S203)。
輻輳検知部60が輻輳の程度を検知した際に送信レート制御部70は、輻輳検知部60にて検知された輻輳の程度をもとに、ユーザ端末30へ送信しているデータの送信レート(送信速度)を制御する(図2:S204)。
本第1実施形態において送信レート制御部70は、輻輳検知部60が輻輳状態にあると検知した際に予め設定された数値だけ送信レートを低下させる。一方で、輻輳検知部60が輻輳状態にないと検知した際に送信レート制御部70は、予め設定された数値だけ送信レートを増加させる(図2:S204)。
ここで、上述した遅延計測処理部41による遅延の計測処理(図2:S201)は、予め設定された一定時間ごとに行うようにしてもよい。
同様に、キュー量推測部51によるキュー量の推測処理(図2:S202)は、予め設定された一定時間ごとに行うようにしてもよい。この場合、キュー量推測部51は、当該推測処理の直前に遅延計測処理部41が計測すると共に記憶処理した遅延を使用する。
同じく、輻輳検知部60による輻輳の程度の検知(図2:S203)は、予め設定された一定時間ごとに行うようにしてもよい。この場合、輻輳検知部60は、キュー量推測部51が当該認定の直前の推測処理で得たキュー量を使用する。
同様に、送信レート制御部70による送信レートの制御(図2:S204)は、予め設定された一定時間ごとに行うようにしてもよい。この場合、送信レート制御部70は、輻輳検知部60が当該送信レートの制御直前に検知した輻輳の程度にかかる情報を使用する。
続いて、図1及び図3を参照して、遅延の最小値の更新等にかかる動作について説明する。
まず、データ送信装置11がユーザ端末30に送信したデータ(データパケット)の確認応答を受け取った際に遅延計測処理部41が、ネットワーク20でのパケット送信にかかる遅延を計測すると共に取得した遅延データを内部メモリ等(図示せず)に記憶処理する。併せて遅延計測処理部41は、一定時間内又は一定個数ごとに送信したパケットにかかる遅延の最小値を、必要に応じて遅延最小値として記憶させる(図3:S301)。
次いで、変動検知手段83は、データ送信装置11がユーザ端末30に送信したデータの確認応答を受け取った際に、遅延計測処理部41が記憶処理した変動判定情報(遅延の変動パターン,データ送信装置11におけるパケットの送信間隔,及びユーザ端末30におけるパケットの受信間隔)を取得する(図3:S302)。
続いて、この取得した変動判定情報をもとに変動検知手段83は、遅延計測処理部41が記憶処理した遅延最小値が変動したか否かを判定する(図3:S303)。
ここで、遅延最小値が変動した旨判定することにより遅延最小値が変動したことを変動検知手段83にて検知すると(図3:S303/はい)遅延最小値変更処理手段84は、算出機能84Aにて変動後の遅延最小値を算出すると共に更新機能84Bにて当該算出値に更新する旨の指令信号を送信するか、又は初期化機能84Cにて遅延最小値を初期化する旨の指令信号を送信するか、の何れかを遅延計測処理部41に対して実行する(図3:S304)。
遅延最小値変更処理手段84からの指令信号を受け取った遅延計測処理部41は、これに従って遅延最小値の更新又は初期化を実行する(図3:S305)。
一方で、変動検知手段83にて遅延最小値が変動していない旨判定した場合に遅延最小値制御部81は(図3:S303/いいえ)、指令信号を送信せずに、後続するデータパケットにかかる判定処理等を実行する。
ここで、遅延計測処理部41による遅延の計測処理(図3:S301)は、予め設定された一定時間ごとに行うようにしてもよい。
同様に、変動検知手段83による遅延最小値が変動したか否かの判定(図3:S303)は、予め設定された一定時間ごとに行うようにしてもよい。
また、特に、上述した第1の方法を採用した場合において変動検知手段83は、上記特定の条件を満たすか否かの判定を実行すると共に(図3:S303)上記式2乃至式4に示す全ての条件を満たす場合に遅延最小値が変動したことを検知し(図3:S303/はい)、この検知結果を受けた遅延最小値変更処理手段84が、算出機能84Aにて当該変動後の遅延最小値を算出すると共に、更新機能84Bにて当該算出値に更新する旨の指令信号を遅延計測処理部41に送信する(図3:S304)。遅延計測処理部41は、更新機能84Bからの指令信号に従って遅延最小値の更新を実行する(図3:S305)。
続いて、図1及び図4を参照して、遅延の最小値の初期化(リセット)にかかる動作を説明する。ここでは、特に、上述した第2の方法にかかる動作内容を説明する。
まず、確認応答を受け取った際に遅延計測処理部41が、当該確認応答の片道遅延を上記式5に則して計測する(図4:S401)。
次いで、遅延計測処理部41にて計測した片道遅延を取得した変動検知手段83は、この片道遅延が予め設定された閾値th5よりも大きい(大きく増加している)か否かを上記式6に則して判定する(図4:S402)。
ここで、大きい旨判定した変動検知手段83は(図4:S402/はい)、片道遅延が閾値th5を超えた回数であるカウント数を1だけ増加させる(インクリメントする)(図4:S403)。
次いで、増加させたカウント数が予め設定された回数n(増加基準数n:1以上の整数)より多い場合に変動検知手段83は、遅延最小値が増加したことを検知する(図4:S404/はい)。
この検知結果を受けて遅延最小値変更処理手段84は初期化機能84Cにて、遅延最小値を初期化する旨の指令信号を遅延計測処理部41に送信し(図4:S405)、これを受け取った遅延計測処理部41が、予め設定された遅延最小値の初期化を実行する(図4:S406)。
一方で、遅延計測処理部41から取得した片道遅延が閾値th5よりも大きい小さい旨判定した場合(図4:S402/いいえ)、及びカウント数が予め設定された回数n以下の場合(図4:S404/いいえ)に変動検知手段83は、指令信号を送信せずに後続するデータパケットにかかる判定処理等を実行する。
ここで、上述した遅延計測処理部41による片道遅延の計測(図4:S401)は、予め設定された一定時間ごとに行うようにしてもよく、かかる場合に遅延計測処理部41は、直前に受け取った確認応答の情報を使用する。
また、上記各ステップS201〜S204(図2),S301〜S305(図3),S401〜S406(図4)における各工程の実行内容をプログラム化すると共に、この一連の各制御プログラムをコンピュータによって実現するように構成してもよい。
(第1実施形態の効果)
本第1実施形態にかかるデータ送信装置11では、上述したように、キュー量(q)を算出するに際してキュー量推測部51が用いる遅延最小値(d_min)の変動を検知した遅延最小値制御部81が、当該遅延最小値(d_min)の更新等にかかる制御信号を遅延計測処理部41に対して送信するという構成を採用した。
したがって、ネットワークにおいて物理帯域が変動した場合でも、キュー量推測部51は、遅延計測処理部41から取得する調整された遅延最小値(d_min)を用いて適切なキュー量(q)を算出することができ、この算出されたキュー量(q)をもとに輻輳検知部60は、輻輳の程度を精度よく検知することができるため、これにより、送信レート制御部70が送出レートを不要に低下させるといった不都合を抑制でき、スループットの向上を図ることが可能となる。
すなわち、データ送信装置11によれば、ネットワークにおける物理帯域の頻繁な変動如何にかかわらず有意なトラヒック制御により輻輳の誤検知を防止できるため、有効に伝送効率の向上を図ることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態にかかるデータ送信装置を、図5及び図6に基づいて説明する。ここで、前述した第1実施形態と同一の構成部材については、同一の符号を用いるものとする。
(全体的構成)
ここでは、前述した第1実施形態にかかる構成内容とは異なる点を、図5に基づいて説明する。
本第2実施形態にかかるデータ送信装置12は、前述した第1実施形態にかかる遅延最小値制御部81に代えて、当該第1実施形態と同様の構成部材である変動検知手段83と、遅延計測処理部42にて記憶・更新処理した現在の遅延最小値が変動したことを変動検知手段83が検知した場合にキュー量推測部52に対してキュー量を補正するように指示を与えるキュー量変更処理手段85と、を有する遅延最小値制御部82を備えた構成とした。
すなわち、キュー量変更処理手段85は、前述した第1実施形態にかかる遅延最小値変更処理手段84と同様に算出機能84Aを有し、且つ遅延最小値変更処理手段84が有する更新機能84B及び初期化機能84Cの代わりに、キュー量推測部52に対してキュー量を補正する旨の指令信号を送信する補正機能85Aを有する、という構成を採っている。
したがって、キュー量変更処理手段85が算出機能84Aにて行う変動後の遅延最小値の算出方法は、前述した第1実施形態において説明した方法と同様である。
また、キュー量推測部52は、前述した第1実施形態にかかるキュー量推測部51に設けられた機能に加え、キュー量変更処理手段85が補正機能85Aにて行う指示に則して推測したキュー量を補正する機能をさらに有している。
すなわち、データ送信装置12がユーザ端末30に送信したデータパケットの確認応答を受け取った際に又は一定時間ごとに変動検知手段83が、変動判定情報(遅延計測処理部42によって計測された遅延の変動パターン,データ送信装置12におけるパケットの送信間隔,及びユーザ端末30におけるパケットの受信間隔)に基づいて遅延最小値(d_min)が変動したことを検知すると、これに応じてキュー量変更処理手段85が算出機能84Aにて、遅延最小値の変動後の値を上述した各方法等により算出するように構成されている。
また、キュー量変更処理手段85は補正機能85Aにて、遅延最小値の変動前後の値を比較すると共に補正すべきキュー量(キュー補正量q_r)を算定し、このキュー補正量q_rに従ってキュー量を補正するようにキュー量推測部52に対して指示を与えるように構成されている。
キュー補正量q_rの算定方法としては、例えば、遅延計測処理部42が記憶・更新処理した現在の遅延最小値をd_min_m、算出機能84Aにて算出した遅延最小値の変動後の値をd_min_r、データの実際の送信スループットをbwとしたときに、下記式7によって算定するという方法を採ることができ、本第2実施形態において補正機能85Aは、当該方法によりキュー補正量q_rを算定するように構成されている。
〔数8〕q_r=bw×(d_min_r−d_min_m) … (8)
また、キュー量変更処理手段85は、上記により算定したキュー補正量q_rを現在のキュー量から減算する旨の指令信号を、補正機能85Aにてキュー量推測部52に送信するように構成され、この指令信号に従ってキュー量推測部52がキュー量の推測値を補正(減算)するという構成を採っている。
これにより、輻輳検知部60は、ネットワーク20における輻輳の程度を、補正(減算)されたキュー量に基づいて精確に検知することが可能となる。
ここで、キュー量を補正するにあたっては、例えば、上記式7における送信スループットbwの代わりに、送信レート制御部70が設定している現在の送信レートcwを採用すると共に、当該式に則してキュー量変更処理手段85が補正機能85Aにてキュー補正量q_rを算定し、当該算出値に基づく指示をキュー量推測部52に与えるといった他の方法を用いてもよい。
(動作説明)
次に、図5に示すデータ送信装置12の動作内容を説明する。
ここで、データ送信装置12によるネットワーク遅延の計測処理からデータ送信のレート制御までの動作内容については、第1実施形態において図2に則して説明したデータ送信装置11(図1)の動作内容(図2:S201〜S204)と同様である。
したがって、ここではデータ送信装置12によるキュー量の補正にかかる動作内容を、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、データ送信装置12がユーザ端末30に送信したデータの確認応答を受け取った際に遅延計測処理部42が、ネットワーク20でのパケット送信にかかる遅延を計測すると共に取得した遅延データを内部メモリ等(図示せず)に記憶処理する。併せて遅延計測処理部42は、一定時間内又は一定個数ごとに送信したパケットにかかる遅延の最小値を、必要に応じて遅延最小値として記憶させる(図6:S601)。
次いで、遅延最小値制御部82の変動検知手段83は、データ送信装置11がユーザ端末30に送信したデータの確認応答を受け取った際に、遅延計測処理部42が記憶処理した変動判定情報を取得する(図6:S602)。
続いて、この取得した変動判定情報をもとに変動検知手段83は、遅延計測処理部42が記憶処理した遅延最小値が変動したか否かを判定する(図6:S603)。
ここで、遅延最小値が変動した旨を判定することで遅延最小値が変動したことを変動検知手段83が検知すると(図6:S603/はい)、キュー量変更処理手段85が算出機能84A及び補正機能85Aにて変動後の遅延最小値を算出すると共に上記式7に基づいてキュー補正量を算定する(図6:S604)。
次いで、キュー量変更処理手段85は補正機能85Aにより、キュー量推測部52に対して、推測したキュー量から算定したキュー補正量の分だけ減算する旨の指令信号を送信する(図6:S605)。
補正機能85Aによる指令信号を受け取った遅延計測処理部42は、これに従ってキュー量の推測値の補正(減算)を実行する(図6:S606)。
一方で、変動検知手段83にて遅延最小値が変動していない旨判定した場合に遅延最小値制御部82は(図6:S603/いいえ)、指令信号を送信せずに後続するデータパケットにかかる判定処理等を実行する。
ここで、遅延計測処理部42による遅延の計測処理(図6:S601)は、予め設定された一定時間ごとに行うようにしてもよい。
同様に、変動検知手段83による遅延最小値が変動したか否かの判定(図6:S603)は、予め設定された一定時間ごとに行うようにしてもよい。
また、他の動作内容については、前述した第1実施形態と同様である。
さらに、上記各ステップS601〜S606(図6)における各工程の実行内容をプログラム化すると共に、この一連の各制御プログラムをコンピュータによって実現するように構成してもよい。
(第2実施形態の効果)
本第2実施形態にかかるデータ送信装置12では、上述したように、キュー量(q)を算出するに際してキュー量推測部52が用いる遅延最小値(d_min)の変動を変動検知手段83が検知すると、キュー量変更処理手段85が、変動前後における遅延最小値を比較することによりキュー補正量(q_r)を算定すると共に、キュー量推測部52に対して、リアルタイムで算出したキュー量から当該算定値(q_r)を減算(補正)する旨の指令信号を送信するという構成を採用した。
したがって、ネットワークにおいて物理帯域が変動した場合でも、輻輳検知部60は、キュー量変更処理手段85(補正機能85A)からの指令信号に従ってキュー量推測部52が調整したキュー量(q)をもとに輻輳の程度を精度よく検知することができるため、これにより、送信レート制御部70が送出レートを不要に低下させるといった不都合を抑制でき、スループットの向上を図ることが可能となる。
すなわち、データ送信装置12によれば、ネットワークにおける物理帯域の頻繁な変動如何にかかわらず有意なトラヒック制御により輻輳の誤検知を防止できるため、有効に伝送効率の向上を図ることが可能となる。
なお、上述した実施形態は、データ送信装置、データ送信方法、及びそのプログラムにおける好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もある。しかし、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。
以下は、上述した実施形態についての新規な技術的内容の要点をまとめたものであるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
(付記1)
ユーザ端末にネットワークを介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて送信動作を制御するデータ送信装置であって、
前記遅延及びネットワーク情報をもとに前記遅延の最小値が増加したことを検知する変動検知部と、
この変動検知部が前記増加を検知した場合に当該増加後の遅延最小値を算出すると共に、この算出値によって現在の遅延最小値を更新する変更処理部と、を有することを特徴としたデータ送信装置。
(付記2)
前記付記1に記載のデータ送信装置において、
前記変更処理部は、前記増加後の遅延最小値を算出するに際して、予め設定された特定のパケットにかかるデータを用いることを特徴としたデータ送信装置。
(付記3)
前記付記1又は2に記載のデータ送信装置において、
前記変更処理部は、前記算出値による更新に代えて、
当該算出値と現在の遅延最小値とを用いて前記ネットワーク中の滞留パケット量を示すキュー量を補正することを特徴としたデータ送信装置。
(付記4)
前記付記1又は2に記載のデータ送信装置において、
前記変更処理部は、前記変動検知部が前記増加を検知した場合に、
前記算出及び更新に代えて、前記現在の遅延最小値を予め設定された基準値に初期化すること特徴としたデータ送信装置。
(付記5)
前記付記1乃至4の何れか一つに記載のデータ送信装置において、
前記変動検知部は、前記ユーザ端末からの確認応答パケットの片道遅延を経時的に取得すると共に、当該計測値が予め設定された閾値よりも大きい場合にその回数をカウントし、このカウント数が予め設定された増加基準値を超えたときに前記増加として検知することを特徴としたデータ送信装置。
(付記6)
前記付記1乃至3の何れか一つに記載のデータ送信装置において、
前記変動検知部は、任意のパケットを基準とした、パケットの送信間隔及びパケットの受信間隔が、予め設定された特定の条件を満たす場合に前記増加として検知し、
前記変更処理部は、前記特定の条件を満たす場合の基準となった当該任意のパケットにかかる遅延を前記増加後の遅延最小値として算出することを特徴としたデータ送信装置。
(付記7)
前記付記1乃至3の何れか一つに記載のデータ送信装置において、
送信するパケットの中から一定時間ごと又は一定パケット数ごとに一つのパケットを選定すると共に、この選定したパケットのサイズを基本サイズとは異なる予め設定されたサイズに変更して送信するサイズ変更送信部をさらに設け、
前記変動検知部は、当該サイズ変更されたパケットにかかる遅延と、前記基本サイズで送信したパケットにかかる遅延と、を比較することにより前記増加を検知することを特徴としたデータ送信装置。
(付記8)
前記付記1乃至3の何れか一つに記載のデータ送信装置において、
送信するパケットの中から一定時間ごと又は一定パケット数ごとに一つのパケットを選定すると共に、この選定したパケットのサイズを基本サイズとは異なる予め設定されたサイズに変更して送信するサイズ変更送信部をさらに設け、
前記変動検知部は、当該サイズ変更されたパケットにかかる遅延(及びそのサイズ)と前記基本サイズで送信したパケットにかかる遅延(及びそのサイズ)とが関連づけられた最小値増加基準を満たしたときに前記増加として検知することを特徴としたデータ送信装置。
(付記9)
前記付記1乃至3の何れか一つに記載のデータ送信装置において、
前記変更処理部は、一定時間内又は一定個数のパケットにかかる前記遅延の計測値の中で最小の値を経時的に記憶処理し、この記憶処理したデータ内から選定した直近の値を含む少なくとも2つの最小の値に対して統計的手法を用いて導出した値を前記増加後の遅延最小値の算出値とすることを特徴としたデータ送信装置。
(付記10)
前記付記1乃至3の何れか一つに記載のデータ送信装置において、
前記変更処理部は、一定時間内又は一定個数のパケットにかかる前記遅延の計測値の中で最小の値を経時的に記憶処理し、この記憶処理したデータ内から選定した少なくとも1つの前記最小の値及び現在の遅延最小値に対して統計的手法を用いて導出した値を前記増加後の遅延最小値の算出値とすることを特徴としたデータ送信装置。
(付記11)
前記付記9又は10に記載のデータ送信装置において、
前記統計的手法としてカルマンフィルタを採用したことを特徴とするデータ送信装置。
(付記12)
前記付記9又は10に記載のデータ送信装置において、
前記統計的手法として指数移動平均を採用したことを特徴とするデータ送信装置。
(付記13)
前記付記1乃至3の何れか一つに記載のデータ送信装置において、
送信するパケットの中から一定時間ごと又は一定パケット数ごとに一つのパケットを選定すると共に、この選定したパケットの優先度を高く設定することにより前記ネットワーク内で優先的に転送される優先パケットとして送信する優先パケット送信部をさらに設け、
前記変更処理部は、当該優先パケットにかかる遅延を前記増加後の遅延最小値として算出することを特徴としたデータ送信装置。
(付記14)
前記付記1乃至3の何れか一つに記載のデータ送信装置において、
一定時間ごと又は一定パケット数ごとにパケット送信を中断し予め設定された待機時間経過後に再開するという制御を実行する待機制御送信部をさらに設け、
前記変更処理部は、当該待機時間の経過直後に送信したパケットにかかる遅延を前記増加後の遅延最小値として算出することを特徴としたデータ送信装置。
(付記15)
ユーザ端末にネットワークを介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて送信動作を制御するデータ送信装置にあって、
前記遅延及びネットワーク情報をもとに前記遅延の最小値が増加したことを検知し、
この検知に際して、当該増加後の遅延最小値を算出し、
この算出値によって現在の遅延最小値を更新することを特徴としたデータ送信方法。
(付記16)
前記付記15に記載のデータ送信方法において、
前記増加後の遅延最小値を算出した後、前記算出値による更新に代えて、
当該算出値と現在の遅延最小値とを用いて前記ネットワーク中の滞留パケット量を示すキュー量を補正することを特徴としたデータ送信方法。
(付記17)
前記付記15に記載のデータ送信方法において、
前記増加を検知した場合に、前記算出及び更新に代えて、
前記現在の遅延最小値を予め設定された基準値に初期化することを特徴としたデータ送信方法。
(付記18)
ユーザ端末にネットワークを介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて送信動作を制御するデータ送信装置にあって、
前記遅延及びネットワーク情報をもとに前記遅延の最小値が増加したことを検知する変動検知手段、
この変動検知手段にて前記増加を検知した場合に当該増加後の遅延最小値を算出する算出手段、
この算出手段による算出値によって現在の遅延最小値を更新する更新手段、
として前記データ送信装置に予め設けられたコンピュータを機能させるためのデータ送信プログラム。
(付記19)
前記付記18に記載のデータ送信プログラムにおいて、前記更新手段に代えて、
前記算出手段による算出値と現在の遅延最小値とを用いて前記ネットワーク中の滞留パケット量を示すキュー量を補正する補正手段、
として前記コンピュータを機能させるためのデータ送信プログラム。
(付記20)
前記付記18に記載のデータ送信プログラムにおいて、
前記変動検知手段にて前記増加を検知した場合に、前記算出手段及び更新手段に代えて、
前記現在の遅延最小値を予め設定された基準値に初期化する初期化手段、
として前記コンピュータを機能させるためのデータ送信プログラム。
この出願は2013年4月19日に出願された日本出願特願2013−088052を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、ネットワーク中に滞留しているキューの量(滞留パケットの量)、可用帯域、又はビットエラー率といったネットワーク状況を遅延から推定する推定装置に適用することができる。また、UDP等のTCPとは異なるプロトコルにおいてTCPと同等の振る舞いを模擬して送出レートを制御する送出レート制御装置に適用可能である。
11、12 データ送信装置
20 ネットワーク
30 ユーザ端末
41、42 遅延計測処理部
51、52 キュー量推測部
60 輻輳検知部
70 送信レート制御部
81、82 遅延最小値制御部
83 変動検知手段
84 遅延最小値変更処理手段
84A 算出機能
84B 更新機能
84C 初期化機能
85 キュー量変更処理手段
85A 補正機能
90 送信部

Claims (15)

  1. ユーザ端末にネットワークを介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて送信動作を制御するデータ送信装置であって、
    前記遅延及びネットワーク情報をもとに前記遅延の最小値が増加したことを検知する変動検知部と、
    この変動検知部が前記増加を検知した場合に当該増加後の遅延最小値を算出すると共に、この算出値によって現在の遅延最小値を更新する変更処理部と、を有することを特徴としたデータ送信装置。
  2. 前記請求項1に記載のデータ送信装置において、
    前記変更処理部は、前記算出値による更新に代えて、
    当該算出値と現在の遅延最小値とを用いて前記ネットワーク中の滞留パケット量を示すキュー量を補正することを特徴としたデータ送信装置。
  3. 前記請求項1に記載のデータ送信装置において、
    前記変更処理部は、前記変動検知部が前記増加を検知した場合に、
    前記算出及び更新に代えて、前記現在の遅延最小値を予め設定された基準値に初期化すること特徴としたデータ送信装置。
  4. 前記請求項1乃至3の何れか一つに記載のデータ送信装置において、
    前記変動検知部は、前記ユーザ端末からの確認応答パケットの片道遅延を経時的に取得すると共に、当該計測値が予め設定された閾値よりも大きい場合にその回数をカウントし、このカウント数が予め設定された増加基準値を超えたときに前記増加として検知することを特徴としたデータ送信装置。
  5. 前記請求項1又は2に記載のデータ送信装置において、
    前記変動検知部は、任意のパケットを基準とした、パケットの送信間隔及びパケットの受信間隔が、予め設定された特定の条件を満たす場合に前記増加として検知し、
    前記変更処理部は、前記特定の条件を満たす場合の基準となった当該任意のパケットにかかる遅延を前記増加後の遅延最小値として算出することを特徴としたデータ送信装置。
  6. 前記請求項1又は2に記載のデータ送信装置において、
    送信するパケットの中から一定時間ごと又は一定パケット数ごとに一つのパケットを選定すると共に、この選定したパケットのサイズを基本サイズとは異なる予め設定されたサイズに変更して送信するサイズ変更送信部をさらに設け、
    前記変動検知部は、当該サイズ変更されたパケットにかかる遅延と、前記基本サイズで送信したパケットにかかる遅延と、を比較することにより前記増加を検知することを特徴としたデータ送信装置。
  7. 前記請求項1又は2に記載のデータ送信装置において、
    前記変更処理部は、一定時間内又は一定個数のパケットにかかる前記遅延の計測値の中で最小の値を経時的に記憶処理し、この記憶処理したデータ内から選定した直近の値を含む少なくとも2つの最小の値に対して統計的手法を用いて導出した値を前記増加後の遅延最小値の算出値とすることを特徴としたデータ送信装置。
  8. 前記請求項1又は2に記載のデータ送信装置において、
    送信するパケットの中から一定時間ごと又は一定パケット数ごとに一つのパケットを選定すると共に、この選定したパケットの優先度を高く設定することにより前記ネットワーク内で優先的に転送される優先パケットとして送信する優先パケット送信部をさらに設け、
    前記変更処理部は、当該優先パケットにかかる遅延を前記増加後の遅延最小値として算出することを特徴としたデータ送信装置。
  9. 前記請求項1又は2に記載のデータ送信装置において、
    一定時間ごと又は一定パケット数ごとにパケット送信を中断し予め設定された待機時間経過後に再開するという制御を実行する待機制御送信部をさらに設け、
    前記変更処理部は、当該待機時間の経過直後に送信したパケットにかかる遅延を前記増加後の遅延最小値として算出することを特徴としたデータ送信装置。
  10. ユーザ端末にネットワークを介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて送信動作を制御するデータ送信装置にあって、
    前記遅延及びネットワーク情報をもとに前記遅延の最小値が増加したことを検知し、
    この検知に際して、当該増加後の遅延最小値を算出し、
    この算出値によって現在の遅延最小値を更新することを特徴としたデータ送信方法。
  11. 前記請求項10に記載のデータ送信方法において、
    前記増加後の遅延最小値を算出した後、前記算出値による更新に代えて、
    当該算出値と現在の遅延最小値とを用いて前記ネットワーク中の滞留パケット量を示すキュー量を補正することを特徴としたデータ送信方法。
  12. 前記請求項10に記載のデータ送信方法において、
    前記増加を検知した場合に、前記算出及び更新に代えて、
    前記現在の遅延最小値を予め設定された基準値に初期化することを特徴としたデータ送信方法。
  13. ユーザ端末にネットワークを介してデータを送信すると共に、この送信にかかるパケットの遅延をネットワーク情報に絡めて送信動作を制御するデータ送信装置にあって、
    前記遅延及びネットワーク情報をもとに前記遅延の最小値が増加したことを検知する変動検知手段、
    この変動検知手段にて前記増加を検知した場合に当該増加後の遅延最小値を算出する算出手段、
    この算出手段による算出値によって現在の遅延最小値を更新する更新手段、
    として前記データ送信装置に予め設けられたコンピュータを機能させるためのデータ送信プログラム。
  14. 前記請求項13に記載のデータ送信プログラムにおいて、前記更新手段に代えて、
    前記算出手段による算出値と現在の遅延最小値とを用いて前記ネットワーク中の滞留パケット量を示すキュー量を補正する補正手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのデータ送信プログラム。
  15. 前記請求項13に記載のデータ送信プログラムにおいて、
    前記変動検知手段にて前記増加を検知した場合に、前記算出手段及び更新手段に代えて、
    前記現在の遅延最小値を予め設定された基準値に初期化する初期化手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのデータ送信プログラム。
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