JPWO2014083792A1 - レシート発行システム、プリンター、及びレシート発行方法 - Google Patents

Abstract

レシート出力用のプリンターであって、モバイル決済時に容易なレシート発行を可能にするプリンター等を提供する。レシート発行システムが、決済情報を受信するサーバーと、サーバーの情報を記憶する記憶部、決済処理を実行して識別情報を含む決済情報を生成する決済部、識別情報を含む決済情報をサーバーに送信する送信部、及び識別情報とサーバーの情報とを無線通信で送信する識別情報提供部を有する決済処理端末と、決済処理端末から送信された識別情報とサーバーの情報とを送受信する端末通信部を有する携帯端末と、無線通信で携帯端末から送信された識別情報とサーバーの情報を受信する無線通信部、サーバーの情報に基づいてサーバーから識別情報を含む決済情報を受信する通信部、決済情報に基づいてレシートを印刷する印刷部を有するプリンターと、を備える。

Description

本発明は、レシート出力用のプリンター等に関し、特に、モバイル決済時に容易なレシート発行を可能にするプリンター等に関する。

近年、携帯端末装置で商品販売等の決済処理を行う、いわゆるモバイル決済が行われるようになっている。このモバイル決済では、電子マネーなどが用いられ、その支払情報や商品情報などを含む取引情報が携帯端末装置に入力され、その情報はオンライン又はオフラインで最終処理を行うサーバーに送られる。処理後、当該サーバーには取引情報が蓄積される。かかるモバイル決済では、決済時に支払者に対して行われるレシートの発行について課題がある。

下記特許文献１には、ＥＣＲ（Electronic Cash Resister）やＰＯＳ（Point of Sales）端末で決済が行われた後に、その取引情報がサーバーから顧客の携帯電話機に送信されて表示されること等が示されている。

特開２０１０−１５７０５７号公報

上述したモバイル決済時のレシート発行については、モバイルプリンターの利用や上記特許文献１に示すような電子レシートの応用が考えられるが、前者では、バッテリーの連続使用可能時間が限られていること、また、後者では、証票としてのレシートの視認性が確保しづらいことに課題がある。

そこで、本発明の目的は、レシート出力用のプリンターであって、モバイル決済時に容易なレシート発行を可能にするプリンター、等を提供することである。

上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、レシート発行システムが、決済情報を受信するサーバーと、前記サーバーの情報を記憶する記憶部、決済処理を実行して識別情報を含む決済情報を生成する決済部、前記記憶部に記憶された前記サーバーの情報に基づいて前記識別情報を含む決済情報を前記サーバーに送信する送信部、及び前記識別情報と前記サーバーの情報とを無線通信で送信する識別情報提供部を有する決済処理端末と、無線通信で前記決済処理端末の前記識別情報提供部から送信された前記識別情報と前記サーバーの情報とを送受信する端末通信部を有する携帯端末と、無線通信で前記携帯端末の前記端末通信部から送信された前記識別情報と前記サーバーの情報を受信する無線通信部、受信された前記サーバーの情報に基づいて前記サーバーから前記識別情報を含む決済情報を受信する通信部、前記通信部で受信された決済情報に基づいてレシートを印刷する印刷部を有するプリンターと、を備えることである。

本発明のレシート発行システムによれば、プリンターが携帯端末から無線通信を用いてレシート発行に必要な情報を受信し、当該情報に基づいてプリンター自身が決済情報を取得してレシートを発行するので、取引が行われた場所から離れた場所で容易にその取引についてのレシートを出力することができる。従って、モバイル決済の環境に適用でき、プリンターを電源が確保された場所に設置することができる。また、上記サーバーの情報を受信するので、プリンターからその情報に従って任意のアクセス先へアクセスすることができ、管理元が異なる取引についても当該プリンターでレシートの出力ができる。従って、多くの店舗が集まるイベント会場やフリーマーケット等で効果的に用いることができる。

更に、上記発明において、その好ましい態様は、前記サーバーの情報は、前記サーバーのロケーション情報である、ことを特徴とする。

更にまた、上記発明において、その好ましい態様は、前記プリンターは前記決済情報に基づいて前記レシートが印刷されたとき、前記レシートが印刷されたことを示す情報を前記サーバーに送信し、前記サーバーは前記決済情報のレシートが印刷されたことを記憶する、ことを特徴とする。

本発明によれば、一度レシートを発行した取引については、レシートが発行済みであることが記憶され、再度の発行を防止することができ、レシートの証票としての唯一性を確保することができる。

更に、上記発明において、その好ましい態様は、前記プリンターの前記通信部は、前記無線通信部で前記識別情報と前記サーバーの情報を受信したとき、前記サーバー情報に基づいて前記サーバーに前記識別情報を含む前記決済情報の送信を要求し、前記サーバーは、要求された決済情報がレシートを印刷されたことを記憶していた場合には前記要求された決済情報の送信を妨げる、ことを特徴とする。

上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、プリンターが、決済処理を識別する識別情報及び前記識別情報を含む決済情報を記憶するサーバーの情報を無線通信で受信する無線通信部と、前記無線通信部で受信された前記サーバーの情報に基づいて前記サーバーに前記識別情報を含む決済情報の送信を要求し、前記サーバーから前記識別情報を含む決済情報を受信する通信部と、前記通信部で受信された前記識別情報を含む決済情報に基づいてレシートを印刷する印刷部と、を備えることである。

更に、上記発明において、その好ましい態様は、前記通信部は、前記印刷部で前記識別情報を含む決済情報に基づいて前記レシートが印刷された時、印刷されたことを示す情報を前記サーバーに送信する、ことを特徴とする。

上記の目的を達成するために、本発明の更に別の側面は、レシート発行方法において、決済処理を実行して決済情報を生成し、生成された前記決済情報に識別情報を付与してネットワークを介してサーバーに送信するとともに、携帯端末に前記サーバーの情報と前記識別情報とを無線通信で送信し、前記サーバーの情報と前記識別情報が送信された前記携帯端末がプリンターと無線通信で通信を行ったときに、前記プリンターは前記携帯端末から前記サーバーの情報と前記識別情報とを取得し、取得された前記サーバーの情報と前記識別情報とに基づいて、前記プリンターは前記サーバーに送信された前記識別情報が付与された決済情報を前記サーバーから取得し、取得された前記決済情報に基づいてレシートの印刷を行うことである。

更に、上記発明において、その好ましい態様は、前記決済情報に基づいて前記レシートが印刷されたとき、前記レシートが印刷されたことを示す情報を前記サーバーに送信し、前記サーバーは、前記情報が送信された前記決済情報の送信を要求された時には、前記要求を受け付けない、ことを特徴とする。

本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。

本発明を適用したプリンター及びレシート発行システムの実施の形態例に係る構成図である。 レシート発行処理の処理手順を例示したフローチャートである。

以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。

図１は、本発明を適用したプリンター及びレシート発行システムの実施の形態例に係る構成図である。本実施の形態例に係るレシート発行システム１００では、店舗携帯端末１と顧客携帯端末２との間でモバイル決済がなされた後、レシート発行を行うレシート発行情報が近距離無線通信によって顧客携帯端末２に記憶される。その後、顧客が当該顧客携帯端末２をプリンター３の場所に持参し、そのＲ／Ｗ３６に顧客携帯端末２をかざすと近距離無線通信により、記憶されたレシート発行情報がプリンター３に送信される。プリンター３は、レシート発行情報に基づいて、モバイル決済の取引情報（決済情報）を店舗携帯端末１から送信されている取引サーバー５（サーバー）より、モバイル決済に係るレシート情報（決済情報）を取得して、レシートを出力する。出力後には、レシート発行が完了した旨が取引サーバー５に通知されて記憶される。本レシート発行システム１００におけるこのような処理により、モバイル決済時においても、証票として唯一性を有するレシートの発行を容易に行うことができるようになる。なお、ここで、近距離無線通信とは、近接場型の無線通信（ＮＦＣ：Near Field Communication）を指し、通信エリアは、およそ１メートル〜数センチ程度の距離である。

本実施の形態例は、多くの店舗や売場が存在するイベント会場、フリーマーケット、大型店舗等に本レシート発行システム１００が適用された場合を想定している。店舗携帯端末１は売場毎、もしくは販売員毎に配置され、複数存在する。顧客携帯端末２は、顧客持参の装置であり、これも複数存在する。プリンター３は、売場と同じ会場の所定位置に１台以上設置される。取引サーバー５（アクセス先）は、売場と同じ会場に配置される必要はなく、インターネット４を介して店舗携帯端末１及びプリンター３と通信可能に設けられている。取引サーバー５は、取引の管理単位に応じて１台以上設置される。

店舗携帯端末１（決済処理端末）は、販売側が用いるスマートフォン等の携帯端末装置であり、近距離無線通信機能を有し、ＣＰＵ、メモリ等で構成される情報処理部、インターネット４を介した通信を行う通信部（送信部）、ユーザーインターフェースとしての表示部及び操作部等を備えている。図１には、本発明の説明に主に関連する機能構成として、決済部１１、取引ＩＤ提供部１２（識別情報提供部）、及びＮＦＣ通信部１３を示している。

決済部１１は、商品の販売など顧客と取引があった際に、顧客携帯端末２との間で電子決済の処理を行う部分である。当該処理によって、その取引の識別情報（取引ＩＤ、例えば、取引日時の情報）とその顧客の識別情報（顧客ＩＤ）が生成され、これらの情報が取引ＩＤ提供部１２に送られる。また、これら識別情報を含む取引の情報が取引サーバー５へ送られる。

取引ＩＤ提供部１２は、取引ＩＤ及び顧客ＩＤと、取引サーバー５のロケーション情報（ＵＲＬ：Uniform Resource Locator、アクセス先情報）をレシート発行情報として顧客携帯端末２に提供する部分である。当該情報の提供は、ＮＦＣ通信部１３を介した近距離無線通信によって行われる。

なお、決済部１１及び取引ＩＤ提供部１２は、上記処理を記述したプログラム、プログラムに従って動作するＣＰＵ、メモリ等によって構成され、プログラムは、予め店舗携帯端末１にインストールされる。

ＮＦＣ通信部１３は、上記近距離無線通信機能を担う部分であり、ＮＦＣ用の一般的なＲ／Ｗ（リーダー／ライター）で構成することができる。具体的には、ＣＰＵ、メモリ、アンテナ等を備えている。

次に、顧客携帯端末２は、取引を行う顧客の携帯端末装置であり、スマートフォン等が用いられる。顧客携帯端末２は、近距離無線通信機能を有し、ＣＰＵ、メモリ等で構成される情報処理部、ユーザーインターフェースとしての表示部及び操作部等を備えている。

顧客携帯端末２（携帯端末）のＮＦＣ通信部２１（端末通信部）は、ＮＦＣ通信部１３と同様に、近距離無線通信機能を担い、ＮＦＣ用の一般的なＲ／Ｗ（リーダー／ライター）で構成することができる。また、ＮＦＣ通信部２１は、ＣＰＵ、メモリ、アンテナ等を備えている。電子決済時には、当該ＮＦＣ通信部２１を介して情報が授受され、レシート発行情報がＮＦＣ通信部２１のメモリに書き込まれる。

プリンター３は、電子取引についてのレシートを出力するプリンターであり、図１に示すような機能構成を備える。制御部３１は、プリンター３の動作を制御する部分であり、印刷実行部３２（印刷部）は制御部３１の指示に従って印刷動作を実行する部分である。

制御部３１には、印刷制御部３３（印刷部）、レシート発行部３４、及び受信情報識別部３５が備えられる。印刷制御部３３は、印刷動作を制御する部分であり、受信した印刷コマンド（印刷データ）を解釈して印刷実行部３２に印刷処理を実行させる。この印刷制御部３３は、通常のプリンターが備えるコントローラーに相当する部分であり、ＣＰＵ、メモリ、ＡＳＩＣ等で構成される。

レシート発行部３４（通信部）は、レシート発行情報を顧客携帯端末２から受信して、レシート発行情報に基づいて取引サーバー５からレシートを発行するレシート情報を取得し、レシート情報に基づいてレシートの発行を指示する部分である。

受信情報識別部３５は、顧客携帯端末２からＲ／Ｗ３６を介して受信した、すなわち、近距離無線通信を介して受信したデータを識別する部分であり、受信したデータのヘッダー情報等に基づいて識別処理を行う。受信した情報がレシート発行情報であると識別された場合には、レシート発行情報をレシート発行部３４に引き渡す。

レシート発行部３４及び受信情報識別部３５は、レシート処理を記述した各プログラム、プログラムに従って処理を実行するＣＰＵ、メモリ等で構成される。なお、これらの制御部分は、印刷制御部３３と同じボード内に一体化されて構成されてもよいし、プリンター３の内部に印刷制御部３３とは別体のボードとして構成されてもよいし、また、プリンター３に外付けする装置として構成されてもよい。

次に、Ｒ／Ｗ３６は、近距離無線通信用のリーダー／ライターであり、プリンター３に接続されている。具体的には、ＣＰＵ、メモリ、アンテナ等を備えている。Ｒ／Ｗ３６では、顧客携帯端末２からレシート発行情報を読み込み、レシート発行情報が受信情報識別部３５へ送信される。なお、Ｒ／Ｗ３６はプリンター３に内蔵される構成でもよい。

なお、受信情報識別部３５及びＲ／Ｗ３６でＮＦＣ通信部３７（近距離無線通信部）が構成される。

次に、印刷実行部３２（印刷部）は、印刷制御部３３（印刷部）の指示に従って媒体に対して印刷処理を実行する部分であり、レシートが印刷されて出力される。

次に、取引サーバー５は、一般的なサーバーコンピューターによって構成されており、図示していないが、ＣＰＵ、ＲＡＭ、ＲＯＭ、ＨＤＤ、表示装置、入力装置、通信Ｉ／Ｆ等を備えている。機能構成としては、図１に示すように、取引情報格納部５１、取引処理部５２、及び情報提供部５３を備えている。

取引情報格納部５１は、店舗携帯端末１で行われる取引の情報（取引情報）を格納するデーターベースであり、ＨＤＤ等で構成される。取引の情報は、取引ＩＤ、顧客ＩＤをキー項目として情報を読み出せるように格納されている。また、取引情報には、販売した商品の名称、価格、数量、販売日時、担当者、店舗等、レシートに印刷する情報が含まれている。また、取引毎に、レシートの発行が完了した旨が記憶できるように構成されている。

取引処理部５２は、店舗携帯端末１から送信される取引情報に基づいて最終処理を実行する部分であり、取引情報を、随時、取引情報格納部５１に記憶する。

情報提供部５３は、プリンター３からの要求に応答して、レシート情報をプリンター３へ供給する部分である。

なお、取引処理部５２及び情報提供部５３は、処理内容を記述したプログラム、プログラムに従って動作する上記ＣＰＵ、ＲＡＭ等で構成される。

以上のような構成を有する本実施の形態例におけるレシート発行システム１００では、電子取引の決済後のレシート発行処理に特徴があり、以下、その具体的な処理手順について説明する。図２は、レシート発行処理の処理手順を例示したフローチャートである。以下、図２に基づいて、モバイル決済時に行われるレシート発行処理の具体的な内容について説明する。

店舗携帯端末１と顧客携帯端末２との間で、双方のＮＦＣ通信部１３、２１を介して、近距離無線通信による情報の授受で、電子取引が行われると、店舗携帯端末１の決済部１１は、当該取引の取引情報を、インターネット４を介した通信により、取引サーバー５に送信する（図２のステップＳ１）。取引情報には、取引ＩＤ、顧客ＩＤ、レシートに印刷される情報が含まれる。

送信を受けた取引サーバー５では、取引処理部５２が受信した取引情報に基づいて所定の処理を実行すると共に、取引情報を取引情報格納部５１に格納する。

その後、決済部１１は、取引ＩＤ提供部１２にレシート発行情報、すなわち、取引ＩＤ、顧客ＩＤ、及び取引サーバー５のＵＲＬの情報を引き渡し、取引ＩＤ提供部１２が、ＮＦＣ通信部１３を介して、近距離無線通信により、レシート発行情報を顧客携帯端末２に送信する（図２のステップＳ２）。具体的には、電子取引時に顧客携帯端末２のＮＦＣ通信部２１が店舗携帯端末１のＮＦＣ通信部１３にかざされており、その操作中に送信がなされ、レシート発行情報がＮＦＣ通信部２１のメモリに書き込まれる。

なお、電子取引時の操作時に行わず、顧客がレシートの出力を必要とする場合に、再度、顧客携帯端末２のＮＦＣ通信部２１を店舗携帯端末１のＮＦＣ通信部１３にかざす操作を行うようにしてもよい。この場合、取引ＩＤ提供部１２によって店舗携帯端末１の表示装置に、レシート発行を指示するインターフェース画面が表示され、画面への指示操作後、顧客携帯端末２をかざす操作を行うようにすることができる。なお、ここでは、顧客携帯端末２のＮＦＣ通信部２１を店舗携帯端末１のＮＦＣ通信部１３にかざす操作とは、ＮＦＣ通信部２１をＮＦＣ通信部１３の上記近距離無線通信が可能な範囲内に近づける操作であり、ＮＦＣ通信部２１をＮＦＣ通信部１３に接触させてもよい。

その後、レシート発行を望む顧客は、プリンター３の位置する場所へ移動し、顧客携帯端末２のＮＦＣ通信部２１をプリンター３のＲ／Ｗ３６にかざす操作を行う。当該操作により、ＮＦＣ通信部２１に書き込まれて記憶されているレシート発行情報が、近距離無線通信によりＲ／Ｗ３６を介して受信情報識別部３５に送信される（図２のステップＳ３）。

受信情報識別部３５は、送信された情報の識別を行う（図２のステップＳ４）。受信情報識別部３５は、受信した情報に含まれるヘッダー情報や識別情報に基づいて識別処理を実施し、その結果に従って、受信された情報を所定の処理部へ引き渡す。ここでは、受信情報がレシート発行情報であるので、その情報をレシート発行部３４に引き渡す。

レシート発行部３４は、レシート発行情報を受け取ると、その中に含まれるＵＲＬ情報に基づいて、インターネット４を介して取引サーバー５にアクセスし、レシート情報の要求を行う（図２のステップ５）。具体的には、レシートの発行を行う取引の識別情報であり、受信したレシート発行情報に含まれる、取引ＩＤ及び顧客ＩＤを取引サーバー５に送信する。なお、取引サーバー５との通信は、プリンター３が備える通信機能によって行われる。

要求を受信した取引サーバー５では、情報提供部５３が、取引情報格納部５１にアクセスし、受信した取引ＩＤ及び顧客ＩＤで特定される取引の取引情報から、レシート印刷に必要な情報を取得し、レシート情報としてプリンター３へネットワーク４を介して送信する（図２のステップＳ６）。なお、ここで、特定された取引について、レシートの発行が完了した旨が記憶されている場合には、情報提供部５３は、既にレシートが発行済みである旨の情報をプリンター３へ返信し、レシート情報の送信は行わない。一方、レシートの発行が完了した旨が記憶されていない場合に、レシート情報の送信を行う。また、レシート情報は、未だプリンター３用の印刷コマンドで記述されておらず、プリンター用のドライバーに渡す一般的な印刷要求データの形式で表現される。

次に、プリンター３がレシート情報を受信すると、レシート発行部３４は、そのレシート情報に基づいて、取引のレシートを印刷する印刷コマンドを生成する（図２のステップＳ７）。すなわち、通常、ホスト装置に設けられるプリンタードライバーとしての処理を実行する。

なお、取引サーバー５から既にレシートが発行済みである旨の情報を受信した場合には、レシート発行部３４は、既にレシートが発行済みである旨をプリンター３の操作者に報知し、印刷コマンドの生成は行わず、従って、レシートの発行は行われない。

生成された印刷コマンドは、レシート発行部３４から印刷指示として印刷制御部３３に送られ、印刷制御部３３の制御に従って、印刷コマンドによるレシート印刷が印刷実行部３２で行われ、レシートが出力される（図２のステップＳ８）。出力されたレシートは、顧客に渡される。

このようにレシート出力が完了すると、レシート発行部３４は、出力完了の通知を取引サーバー５に送信する（図２のステップＳ９）。この通知には、レシート発行済み取引を特定するために、取引ＩＤ及び顧客ＩＤが含まれる。

通知を受信した取引サーバー５の情報提供部５３は、取引情報格納部５１にアクセスし、受信した取引ＩＤ及び顧客ＩＤで特定される取引について、既にレシートが発行済みである旨を記憶する（図２のステップＳ１０）。

このようにして、モバイル決済の環境で取引が行われた場合のレシート出力処理がなされる。

なお、取引を特定する識別情報として、取引日時の情報等である取引ＩＤと顧客を特定する顧客ＩＤの両方を用いたが、取引ＩＤが取引を一つに特定できる識別情報であれば、顧客ＩＤを用いなくてもよい。

また、レシートが発行された取引について、その旨を取引サーバー５に記憶することによって、レシートの唯一性を確保したが、レシートが発行された取引のレシート発行情報を顧客携帯端末２から削除する、あるいは、顧客携帯端末２に記憶されている、レシートが発行された取引のレシート発行情報に発行済みである記録をする、ことによってレシートの唯一性を確保してもよい。この場合には、レシート出力後、顧客に、再度、顧客携帯端末２のＮＦＣ通信部２１をプリンター３のＲ／Ｗ３６にかざす操作を依頼し、その操作の際に、レシート発行部３４が近距離無線通信により、ＮＦＣ通信部２１のメモリに対して上述の処理を行う。

以上説明したように、本実施の形態例に係るプリンター３では、近距離無線通信を用いてレシート発行情報を受信し、レシート発行情報に基づいてプリンター３がレシート情報を取引サーバー５から取得してレシートを発行するので、レシート発行情報の提供装置にモバイル性があれば、取引が行われた場所から離れた場所で容易にその取引についてのレシートを出力することができる。従って、モバイル決済の環境に適用でき、プリンターを電源が確保された場所に設置することができる。

また、レシート発行情報には、取引サーバー５のＵＲＬ情報が含まれるので、プリンター３からそのＵＲＬに従って任意の取引サーバーへアクセスすることができ、管理元が異なる取引についてもプリンター３でレシートの出力ができる。従って、多くの店舗が集まるイベント会場やフリーマーケット等で効果的に用いることができる。

更に、一度レシートを発行した取引については、レシートが発行済みであることが記憶されるので、再度の発行を防止することができ、レシートの証票としての唯一性を確保することができる。

また、プリンター３側でレシート用の印刷コマンドを生成するので、取引サーバー５にプリンター３用のドライバーが不要であり、そのセットアップをする必要がない。

また、モバイル決済において、電子レシートではなく、紙のレシートの出力を容易に行うことができるようになる。

本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。

以上説明したように、本発明は、ＰＯＳシステムに用いられてレシートを印刷するプリンターに有用であり、携帯端末を用いたＰＯＳシステムで使用されるレシート等を印刷する印刷装置に適用可能である。

１ 店舗携帯端末、 ２ 顧客携帯端末、 ３ プリンター、 ４ インターネット、 ５ 取引サーバー、 １１ 決済部、 １２ 取引ＩＤ提供部、 １３ ＮＦＣ通信部、 ２１ ＮＦＣ通信部、 ３１ 制御部、 ３２ 印刷実行部、 ３３ 印刷制御部、 ３４ レシート発行部、 ３５ 受信情報識別部、 ３６ Ｒ／Ｗ、 ３７ ＮＦＣ通信部、 ５１ 取引情報格納部、 ５２ 取引処理部、 ５３ 情報提供部、 １００ レシート発行システム。

Claims (8)

1. 決済情報を受信するサーバーと、
   前記サーバーの情報を記憶する記憶部、決済処理を実行して識別情報を含む決済情報を生成する決済部、前記記憶部に記憶された前記サーバーの情報に基づいて前記識別情報を含む決済情報を前記サーバーに送信する送信部、及び前記識別情報と前記サーバーの情報とを無線通信で送信する識別情報提供部を有する決済処理端末と、
   無線通信で前記決済処理端末の前記識別情報提供部から送信された前記識別情報と前記サーバーの情報とを送受信する端末通信部を有する携帯端末と、
   無線通信で前記携帯端末の前記端末通信部から送信された前記識別情報と前記サーバーの情報を受信する無線通信部、受信された前記サーバーの情報に基づいて前記サーバーから前記識別情報を含む決済情報を受信する通信部、前記通信部で受信された決済情報に基づいてレシートを印刷する印刷部を有するプリンターと、
   を備えることを特徴とするレシート発行システム。
2. 前記サーバーの情報は、前記サーバーのロケーション情報である請求項１に記載のレシート発行システム。
3. 前記プリンターは前記決済情報に基づいて前記レシートが印刷されたとき、前記レシートが印刷されたことを示す情報を前記サーバーに送信し、
   前記サーバーは前記決済情報のレシートが印刷されたことを記憶する請求項１または２に記載のレシート発行システム。
4. 前記プリンターの前記通信部は、前記無線通信部で前記識別情報と前記サーバーの情報を受信したとき、前記サーバー情報に基づいて前記サーバーに前記識別情報を含む前記決済情報の送信を要求し、
   前記サーバーは、要求された決済情報がレシートを印刷されたことを記憶していた場合には前記要求された決済情報の送信を妨げる請求項３に記載のレシート発行システム。
5. 決済処理を識別する識別情報及び前記識別情報を含む決済情報を記憶するサーバーの情報を無線通信で受信する無線通信部と、
   前記無線通信部で受信された前記サーバーの情報に基づいて前記サーバーに前記識別情報を含む決済情報の送信を要求し、前記サーバーから前記識別情報を含む決済情報を受信する通信部と、
   前記通信部で受信された前記識別情報を含む決済情報に基づいてレシートを印刷する印刷部と、
   を備えることを特徴とするプリンター。
6. 前記通信部は、前記印刷部で前記識別情報を含む決済情報に基づいて前記レシートが印刷された時、印刷されたことを示す情報を前記サーバーに送信する請求項５に記載のプリンター。
7. 決済処理を実行して決済情報を生成し、
   生成された前記決済情報に識別情報を付与してネットワークを介してサーバーに送信するとともに、携帯端末に前記サーバーの情報と前記識別情報とを無線通信で送信し、
   前記サーバーの情報と前記識別情報が送信された前記携帯端末がプリンターと無線通信で通信を行ったときに、前記プリンターは前記携帯端末から前記サーバーの情報と前記識別情報とを取得し、
   取得された前記サーバーの情報と前記識別情報とに基づいて、前記プリンターは前記サーバーに送信された前記識別情報が付与された決済情報を前記サーバーから取得し、
   取得された前記決済情報に基づいてレシートの印刷を行うことを特徴とするレシート発行方法。
8. 前記決済情報に基づいて前記レシートが印刷されたとき、前記レシートが印刷されたことを示す情報を前記サーバーに送信し、
   前記サーバーは、前記情報が送信された前記決済情報の送信を要求された時には、前記要求を受け付けない請求項７に記載のレシート発行方法。

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