JPWO2013161999A1 - 保持体、結晶成長方法および結晶成長装置 - Google Patents

保持体、結晶成長方法および結晶成長装置 Download PDF

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Abstract

本発明の保持体は、上端に開口部5aを有する坩堝5の内部に収容された炭素を含む珪素の溶液6に種結晶2の下面2Bを接触させて下面2Bに結晶を成長させる溶液成長法に用いられる保持体1であって、下面3Aに種結晶2を保持する保持部材3と、保持部材3の下面3Aに保持された、下面3Aよりも大きい上面を持つ、炭化珪素からなる種結晶2と、保持部材3の側面3Bに固定されるとともに、平面視して側面3Bから種結晶2の外周よりも外側に連続する、溶液6からの蒸気の上方への移動を抑制する抑制部材8とを有する。

Description

本発明は、抑制部材を有する保持部材に種結晶が接合された保持体、その保持体を用いて結晶を成長させる結晶成長方法、および抑制部材を有する保持部材を備えた結晶成長装置に関するものである。
現在注目されている結晶として、炭素と、珪素の化合物である炭化珪素(Silicon carbide;SiC)がある。炭化珪素は、例えば、耐電圧特性が良いことなどの利点がある。炭化珪素の結晶を成長させる方法には、例えば溶液成長法または昇華法などがある。炭化珪素の結晶を溶液成長法で成長させる方法は、例えば特開2000−264790号公報に示されている。
炭化珪素からなる結晶成長の研究・開発において、種結晶の下面に結晶を成長させる際に、当該種結晶付近に成長する雑晶を抑制することが難しかった。本発明は、このような事情を鑑みて案出されたものであり、種結晶付近に雑晶が成長することを抑制することが可能な保持体、それを用いた結晶成長方法および結晶成長装置を提供することを目的とする。
本発明の保持体は、上端に開口部を有する坩堝の内部に収容された炭素を含む珪素の溶液に種結晶の下面を接触させて該下面に結晶を成長させる溶液成長法に用いられる保持体であって、下面に前記種結晶を保持する保持部材と、該保持部材の下面に保持された、該下面よりも大きい上面を持つ、炭化珪素からなる前記種結晶と、前記保持部材の側面に固定されるとともに、平面視して前記側面から前記種結晶の外周よりも外側に連続する、前記溶液からの蒸気の上方への移動を抑制する抑制部材とを有する。
また、本発明の結晶成長方法は、上端に開口部を有し、炭素を含む珪素の溶液を内部に収容した結晶成長用の坩堝を準備する第1準備工程と、上述の保持体を準備する第2準備工程と、前記保持体を前記坩堝の前記開口部から前記内部に入れて、前記抑制部材を前記種結晶とともに前記内部に位置させながら、前記種結晶の下面を前記溶液に接触させてから前記保持部材を引き上げることによって、前記種結晶の下面に前記溶液から炭化珪素の結晶を成長させる成長工程とを有する。
さらに、本発明の結晶成長装置は、上端に開口部を有し、炭素を含む珪素の溶液を内部に収容する結晶成長用の坩堝と、該坩堝の前記開口部から前記内部に出し入れ可能な、下面に該下面よりも大きい上面を持つ種結晶を保持する保持部材と、該保持部材の側面に固定されるとともに、平面視して前記側面から前記種結晶の外周よりも外側に連続する、前記溶液からの蒸気の上方への移動を抑制する抑制部材とを有する。
本発明によれば、溶液成長法によって炭化珪素の結晶を成長させる際に、種結晶付近に雑晶が成長することを抑制し、炭化珪素からなる結晶を大型化または長尺化することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る保持体の一例を示す断面図であり、図2のA−A’線で切断したときの断面に相当する。 図1の保持体を平面透視したときの平面図に相当する。 図1の保持体を溶液成長法に用いたときの効果を説明する断面図である。 図3の一部を拡大する拡大断面図である。 図1の保持体の変形例を示す図であり、図2のA−A’線で切断したときの断面に相当する。 図1の保持体の変形例を示す図であり、それぞれ図2のA−A’線で切断したときの断面に相当する。 図1の保持体の変形例を示す図であり、(a)は上方向から平面透視した図であり、(b)は(a)のB−B’線で切断したときの断面に相当する。 図1の保持体の変形例を示す図であり、一部を拡大した断面図である。 図1の保持体の変形例を示すずであり、図2のA−A’線で切断したときの断面に相当する。 本発明の第2実施形態に係る保持体の一例を示す断面図であり、図10のB−B’線で切断したときの断面に相当する。 図10の保持体を平面透視したときの平面図に相当する。 図10の保持体を溶液成長法に用いたときの効果を説明する、一部を拡大した拡大断面図である。 図10の保持体の変形例を示す図であり、(a)は図10のB−B’線で切断したときの断面に相当し、(b)は保持体を溶液法に用いたときの効果を説明する、一部を拡大した拡大断面図である。 図10の保持体の変形例を示す図であり、(a)は図10のB−B’線で切断したときの断面に相当し、(b)は保持体を溶液法に用いたときの効果を説明する、一部を拡大した拡大断面図である。 図10の保持体の変形例を示す図であり、図10のB−B’線で切断したときの断面に相当する。 図10の保持体の変形例を示す図であり、図10のB−B’線で切断したときの断面に相当する。 図16の保持体の変形例を示す図であり、図10のB−B’線で切断したときの断面に相当する。 本発明の保持部材および抑制部材を備えた結晶成長装置の一例を示す断面図である。
本発明に係る保持体、結晶成長方法および結晶成長装置の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<保持体の第1実施形態>
保持体1は、種結晶2、保持部材3および抑制部材8によって主に構成されている。保持体1は、図18に示すような、結晶成長装置4に取り付けて用いられるものである。
本実施形態に係る保持体1は、上端に開口部5aを有する坩堝5の内部に収容された炭素を含む珪素の溶液6に種結晶2の下面2Bを接触させて、当該下面2Bに結晶を成長させる溶液成長法に用いられるものである。
保持部材3は、図1に示すように、下面3Aに、接着材7を介して種結晶2を固定している。すなわち、保持部材3は、接着材7を間に挟んだ状態で種結晶2の上に位置している。ここで、図1は、種結晶2、接着材7および保持部材3を含む保持体1の一部分を拡大した断面図である。なお、図1において、下方向をD1方向、上方向をD2方向としているが、以下の説明においても特記しない限り同様である。
保持部材3は、下面3Aを有していればよい。下面3Aは、四角形状などの多角形状、または円形状などの平面視形状をなしている。そのため、保持部材3は、例えば多角柱状または円柱状などの棒状、直方体状などの立体形状である。
保持部材3は、適宜、材料を選択することができ、例えば、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムに代表されるような酸化物、または炭素を主成分とする材料から構成することができる。保持部材3としては、例えば炭素の多結晶体または炭素を焼成した焼成体などを用いることができる。本実施形態では、保持部材3が炭素で構成されている場合について説明する。
保持部材3が、炭素の多結晶体または焼成体によって構成されている場合は、保持部材3内の気孔率を高くすることができる。保持部材3の気孔率が高くなっている場合は、例えば接着材7内で発生した気体を保持部材3内から逃がすことができ、接着材7内で発生する気泡などを抑制して、接着材7との接着強度を維持することができる。
種結晶2は、炭化珪素の結晶によって構成されている。種結晶2の結晶は、例えば炭化珪素の単結晶または多結晶などを用いることができる。種結晶2は、厚みが例えば0.1mm以上10mm以下となるように設定することができる。種結晶2は、平面視したときの外形が、例えば多角形状または円形状となるように設けられている。種結晶2の横幅寸法は、例えば5mm以上20cm以下となるように設定することができる。
種結晶2は、図2に示すように、保持部材3の下面3Aよりも大きい上面2Aを有している。すなわち、種結晶2の上面2Aの面積は、保持部材3の下面3Aの面積よりも大きくなるように設けられる。これによって、種結晶2は、上面2Aの一部が接着材7を介して、保持部材3の下面3Aに固定されることとなる。種結晶2の上面2Aの面積は、例えば、下面3Aに対して110%以上400%以下となるように設けることができる。
種結晶2は、保持部材3の下面3Aと上面2Aのどこで固定されていてもよい。種結晶2を、種結晶2の重心を含む領域が下面3Aと重なるように固定した場合は、バランスよく保持することができる。そのため、例えば、溶液6の液面に対して水平性を維持して結晶成長を行なうことができる。
接着材7は、種結晶2の上面2Aと保持部材3の下面3Aとの間に介在するように配置されている。接着材7は、保持部材3の材料によって、適宜材料を設定することができる。接着材7としては、例えば酸化アルミニウム、酸化マグネシウムもしくは酸化ジルコニウムなどを含むセラミック接着材または炭素を主成分とするカーボン接着材などを用いることができる。本実施形態では、保持部材3が炭素で構成されていることから、カーボン接着材を用いることによって、接着強度を向上させることができるとともに、溶け出したとしても不純物となりにくくすることができる。なお、以下の説明において、接着材7を省略して説明することがある。
抑制部材8は、保持部材3の側面3Bであって、種結晶2の上に位置するように固定されている。抑制部材8は、後述する通り、種結晶2が溶液6に接触した際に、溶液6の蒸気が上方へ移動することを抑制することが可能な位置であればよい。本実施形態では、抑制部材8は、種結晶2を坩堝5内の溶液6に接触させた際に、抑制部材8も坩堝5内に入るような(種結晶2の上面2Aに対する)高さに配置されている。具体的に、抑制部材8は、種結晶2を溶液6に接触させた時に、坩堝5の開口部5aよりも低い位置に配置されている。抑制部材8は、種結晶2の上面2Aからの高さが、例えば3mm以上15cm以下となるように配置されている。本実施形態では、抑制部材8が、板状の部材で構成されている。
また、抑制部材8は、保持部材3に、例えば接着材などで固定されている。抑制部材8および保持部材3が炭素で構成されている場合には、接着材として、炭素を主成分とするカーボン接着材を用いることができる。このような場合には、抑制部材8および保持部材3が炭素で固定されることになるため、両者を強固に固定することができる。抑制部材8は、保持部材8と一体的に形成されたものでもよく、この場合には、さらに抑制部材8を強固に固定することができる。
さらに、抑制部材8は、図2に示すように、平面視して側面3Bから種結晶2の外周よりも外側に連続するように設けられる。抑制部材8は、その大きさが特に限定されるものではなく、溶液6の蒸気が上方へ移動することを抑制できる大きさであればよい。すなわち、抑制部材8は、溶液6の蒸気が上方へ移動することを抑制できるように、種結晶2の上面2Aからの高さ、および大きさが決定される。抑制部材8は、種結晶2の上面2Aの面積が、例えば105%以上300%以下となるように配置することができる。
本実施形態の保持体1は、種結晶2の上に位置する抑制部材8が保持部材3に固定されている。そのため、図3に示すように、溶液6の蒸気9は、抑制部材8によって、上方への移動が抑制される。そして、その蒸気9は、抑制部材8が保持部材3の側面3Cから連続して設けられているため、抑制部材8の下面から側面3Cを通り種結晶2の上面2Aに流れることとなる。そのため、種結晶2の上面2Aの温度または種結晶2の周囲に位置する溶液6の温度が維持されることとなる。その結果、種結晶2の上面2Aには、種結晶2と雰囲気との温度差に起因する雑晶を成長しにくくすることができ、下面2Bに成長させる結晶を大型化または長尺化することができる。ここで雑晶とは、大略的に種結晶2の周囲に意図せずに成長する結晶を指すものである。
また、本実施形態の保持体1は、図4に示すように、種結晶2の上面2Aの一部、具体的には周辺部分が露出していることから、種結晶2、保持部材3および抑制部材8によって囲まれた空間を有している。そのため、溶液6の蒸気9’が、抑制部材8の下面、保持部材3の側面3Bおよび種結晶2の上面2Aに沿って進んだ後、種結晶2の側面2Bに沿って進むことになる。その結果、種結晶2の側面2Cの温度を維持することができ、種結晶2の側面2C付近に成長する雑晶を抑制することができる。
ここで、抑制部材8は、蒸気9の移動を抑制させる代わりに、溶液6からの輻射熱を反射させる反射板として機能させてもよい。本実施形態の保持体1は、種結晶2の上に位置する抑制部材8が、溶液6からの輻射熱を種結晶2の上面2Aに反射させる機能を併せ持っている。その結果、種結晶2の上面2Aの温度および種結晶2の周囲に位置する溶液6の温度が維持されることとなるため、溶液6内に雑晶が成長しにくくすることができる。
さらに、本実施形態の抑制部材8は、種結晶2よりも外周が大きくなるように設定されている。そのため、溶液9からの蒸気9(輻射熱)を反射して種結晶2の側面2Cにも当たりやすくすることができ、種結晶2の側面に成長する雑晶を抑制することができ、下面2Bに成長させる結晶を大型化または長尺化することができる。
従来の保持体では、抑制部材を有していなかったことから、種結晶の上面または側面に雑晶が成長しやすかった。そのため、種結晶の下面に成長させる結晶よりも雑晶の成長速度が非常に早いことから、結晶の成長が雑晶によって阻害されるため、大型化または長尺化することが困難だった。
(保持体の変形例1)
抑制部材8は、図5に示すように、保持部材3の側面3Bから下方向(D1方向)に傾いていてもよい。具体的には、抑制部材8が、種結晶2の上面2Aに対して傾斜している。保持部材3の側面3Bと抑制部材8との傾斜角度αは、例えば90°よりも小さくなるように設定することができる。抑制部材8を下方向に傾斜させることによって、蒸気9を種結晶2の上面2Aおよび側面2C側に反射させやすくすることができる。その結果、種結晶2の上面2Aおよび側面2C付近に成長する雑晶をさらに抑制することができ、下面2Bに成長させる結晶を大型化または長尺化することができる。
(保持体の変形例2)
抑制部材8は、図6に示すように、保持部材3の側面3Bから外周へ向かう途中に、下方向に屈曲した屈曲部8aを有していてもよい。ここで、以下の説明において、抑制部材8のうち、屈曲部8aよりも外周側に位置する抑制部材8を屈曲領域8a’と称する。
屈曲部8aは、抑制部材8のどの位置に存在してもよい。具体的には、屈曲部8aは、抑制部材8が下方に屈曲した部分を指すものである。屈曲部8aは、1つでもよいし、複数存在してもよい。例えば図6(a)に示すように、種結晶2の上面2Aに対して直角に屈曲した屈曲部8aを有していることによって、抑制部材8、保持部材3および種結晶2で囲まれた空間に蒸気9を滞留させることができるため、種結晶2の付近に雑晶が成長することをさらに抑制することができる。
図6(b)に示すように、屈曲領域8a’が種結晶2の上面2Aに対して傾斜していてもよい。屈曲領域8a’は、抑制部材8(屈曲領域8a’以外の部分)に対して、抑制部材8と屈曲領域8a’とのなす角(傾斜角度)が90°よりも大きく180°よりも小さくなるように設定されている。屈曲領域8a’の傾斜角度は、例えば、溶液6からの輻射熱が種結晶2の側面2C側へどのように反射されるかを考慮して決めることができる。このように傾斜した屈曲領域8a’を有していた場合には、溶液6からの熱輻射を側面2Cの方向に反射させやすくすることができ、側面2C付近に成長する雑晶を抑制することができる。
また、図6(c)に示すように、屈曲領域8a’が湾曲していてもよい。湾曲方向は、例えば種結晶2に対して外方へ湾曲するように設定することができる。このように屈曲領域8a’を湾曲させることによって、さらに効果的に種結晶2の側面2Cに反射させることができる。すなわち、種結晶2の側面2Cに集中的に反射するように設定することができる。具体的には、屈曲領域8a’を断面視したときの湾曲線が、焦点が側面2C付近となる2次曲線となる部分を有するようにすればよい。これによって、種結晶2の側面2C付近に成長する雑晶をさらに抑制することができる。
さらに、図7に示すように、屈曲部8aが、種結晶2の外周よりも外側に配置されていてもよい。屈曲部8aが種結晶2の外周よりも外側に配置されていることによって、溶液6の蒸気9が、抑制部材8、保持部材3および種結晶2によって囲まれた空間に取り込まれやすくすることができる。このように蒸気9が取り込まれやすくなる結果、種結晶2の上面2Aの温度を維持することができ、さらに雑晶の成長を抑制することができる。
(保持体の変形例3)
図8に示すように、抑制部材8の屈曲領域8a’は、その端部が溶液6に浸かるように配置されていてもよい。具体的には、保持体1は、抑制部材8の一部が90°に屈曲した屈曲領域8a’の端部が、上下方向において種結晶2の下面2Bよりも下方に位置するように配置されていてもよい。
このような保持体1を用いた場合には、抑制部材8の端部が溶液6に浸かり、種結晶2を覆うように配置されることとなる。この場合、種結晶2の下面2Bに結晶を成長させ始める結晶成長の初期において、種結晶2の周辺温度を高く維持することができるため、種結晶2の周辺に雑晶が成長することを抑制することができる。結晶成長の全般にわたってこのような構造を採る場合は、抑制部材8の溶液6に浸かる部分の長さを、下面2Bに成長させる結晶の厚みよりも長くなるように設定すればよい。
(保持体の変形例4)
さらに、図9に示すように、坩堝5に第2抑制部材50が設けられていてもよい。第2抑制部材50は、坩堝5と一体的に設けられていてもよいし、別途坩堝5に取り付けられていてもよい。第2抑制部材50は、例えば、抑制部材8と同じ材料から選択することができる。
第2抑制部材50は、種結晶2が溶液6に接触した際に、種結晶2よりも上に位置し、且つ抑制部材8よりも下に位置している。この場合、第2抑制部材50は、開口が種結晶2の外周よりも大きく、且つ開口が抑制部材8の外周よりも小さくなるように構成されている。
このように第2抑制部材50が坩堝5に設けられていることにより、溶液6の蒸気が上方へ移動することを抑制することができる。また、第2抑制部材50が坩堝5に配置されていることから、坩堝5の内壁面5Aに沿う蒸気の上方への移動を特に抑制することができる。
本変形例では、種結晶2と抑制部材8との間に第2抑制部材50を配置する構造について説明したが、抑制部材5の上方に配置してもよい。その場合は、保持体1を坩堝5から出し入れできるように、第2抑制部材50の開口部を、抑制部材5の外周よりも大きくなるように配置すればよい。
<保持体の第2実施形態>
本実施形態に係る保持体100は、図9に示すように、第1実施形態の保持部材3と比較して、保持部材30が、第1保持部30aおよび第2保持部30bで構成されている点で相違する。
保持部材30(第1保持部30aおよび第2保持部30b)は、上述した保持部材3と同様の材料から選択することができる。第1保持部30aは、下面が、種結晶2の上面2Aよりも小さい面積のものを用いることができる。第2保持部30bは、第1実施形態の保持体1の抑制部材8の構成を用いることができる。
具体的には、第2保持部30bは、図10に示すように、外周が坩堝5の開口部5aの内周よりも小さく、且つ外周が種結晶2の外周よりも大きくなるように設定されている。すなわち、縦断面視において、第2保持部30bの横幅Re1は、坩堝5の内部の横幅(内壁面同士の間隔)Re2よりも小さく、且つ種結晶2の横幅Re3よりも大きくなるように設定されている。すなわち、Re1、Re2およびRe3の関係は、「Re3<Re1≦Re2」となっている。なお、Re1=Re2は、ほぼ同じ横幅に設定されている場合である。
第2保持部30bの横幅Re1は、第2保持部30bの外側面30bBと内壁面5Aとの間隔Re4と溶液6から発生する蒸気の量によって定めればよい。間隔Re4は、例えば1.5mm以上2cm以下となるように設定することができる。そのため、第2保持部30bは、横幅が例えば4cm以上30cm以下となるように設定することができる。
第2保持部30bは、縦方向の長さが、第2保持部30bを坩堝5に挿入した際に、開口部5aから溶液6の液面6Aまでの距離よりも長くなるように設定すればよい。具体的には、第2保持部30bの長さは、例えば5cm以上30cm以下に設定することができる。また、第1保持部30aおよび第2保持部30bは、一体的に構成されていてもよいし、例えばカーボン接着材で接合されていてもよい。
本実施形態の保持体は、第1保持部30aを介して、種結晶2が第2保持部30bに取り付けられている。保持体100は、外周が開口部5aの内周よりも小さく、且つ外周が種結晶2よりも大きい第2保持部30bを有していることから、第2保持部30bの下面30bAの一部が、種結晶3から露出することとなる。そのため、種結晶2の下面2Bに結晶を成長させる際に、図11に示すように、溶液6からの輻射熱Thを、下面30bAのうち露出した露出部分で溶液6の液面6A方向に反射させることができる。
その結果、種結晶2の周辺の液面6Aの温度を下がりにくくすることができるため、溶液6の液面6A付近の温度を維持することができ、種結晶2の周辺に雑晶が成長することを抑制することができる。
また、第2保持部30bをこのような大きさに設定することから、坩堝5の内壁面5Aとの間隔Re4を小さくすることができる。第2保持部30bの外側面30bBと坩堝5の内壁面5Aとの間隔Re4を小さくすることによって、図11に示すように、溶液6からの蒸気Moを逃げにくくすることができる。
この理由として、間隔Re4が小さくなると、蒸気Moの移動が第2保持部30bによって阻害されて坩堝5の外へ逃げる蒸気Moの総量を小さくできること、または下面30bAの露出部分を沿う蒸気Moが内側面5Aを沿って溶液6側に流れやすくなることなどを挙げることができる。そのため、溶液6からの蒸気Moが液面6Aと下面30bAとの間の空間に閉じ込められることから、溶液6からの蒸気Moとなる量を少なくすることができ、液面6A付近で発生する気化熱を小さくすることができる。その結果、液面6A付近の温度を維持することができ、種結晶2付近に成長する雑晶を抑制することができる。
さらに、このように溶液6からの蒸発量を小さくすることができることから、溶液6の組成を安定に維持することができる。その結果、結晶成長を長時間行なった場合でも、成長させる結晶において組成のばらつきまたはバンチングなどを抑制することができる。
(保持体の変形例1)
第2保持部30bは、図13(a)に示すように、種結晶2の上面から露出した下面30bAの露出部分30bCが、種結晶2を間接的に保持する下面30bAの保持部分30bDから上方に向かって傾斜していてもよい。露出部分30bCの傾斜は、保持部分30bDに対して、例えば1°以上10°以下となるように設定される。
このように露出部分30bCを上方に傾斜させることによって、溶液6からの輻射熱Thを、図13(b)に示すように、溶液6の一部が内壁面5Aに沿って延在するメニスカス6A’に当たりやすくすることができる。その結果、メニスカス6A’付近の温度を維持することができ、当該メニスカス6A’付近に雑晶が成長すること、またはメニスカス6A’自体が雑晶となることを抑制することができる。
また、このように露出部分30bCを上方に傾斜させた場合には、第2保持部30bが坩堝5の内部の空気に対して低い温度となっていたとしても、露出部分30bCを液面6Aから遠ざけることができ、溶液6の液面6A付近の温度が下がりにくくすることができる。
一方、図14(a)に示すように、露出部分30bCが、保持部分30bDから下方に向かって傾斜していてもよい。この場合には、輻射熱Thを種結晶2の存在方向に反射しやすくすることができ、種結晶2付近の溶液6の温度が下がりにくくすることができる。また、このようにした場合は、露出部分30bCと内壁面5Aとのなす角を小さくすることができるため、図14(b)に示すように、下面3Aを沿う蒸気Moを内壁面5Aに沿って進みやすくすることができ、坩堝5の外に蒸気が逃げにくくすることができる。
(保持体の変形例2)
第2保持部30bは、図15に示すように、種結晶2の上面から露出した下面30bAの露出部分30bCの上方に位置する空洞300を有していてもよい。空洞300は、図15に示すように、軸部材30baおよびシールド部材30bbによって構成することができる。本実施形態では、軸部材30baとして柱状のものを用いることができ、シールド部材30bbとして、例えば坩堝5のような碗状のものを用いることができる。
上述した通り、溶液成長法では種結晶2の温度を溶液6の温度に対して低くする必要があることから、種結晶2の熱を保持部材30に伝える必要がある。すなわち、保持部材30は、種結晶2に対して低い温度とすることによって、効率よく種結晶2の温度を下げることができ、下面2Bに成長する結晶の品質等に寄与することができる。
そのため、誘導加熱方式で溶液6等を加熱する場合に、本変形例のように第2保持部30bに空洞300を形成することによって、コイル13のRFエネルギーを当該空洞300によって減衰させることができる。このようにコイル13のRFエネルギーが空洞300で減衰されることから、軸部材30baの温度上昇を抑制することができる。その結果、種結晶2の温度が上昇することを抑制することができるため、下面2Bに成長させる結晶の成長速度を維持することができる。
また、図16に示すように、下方に空洞300の開口を有するように設定してもよい。この場合には、種結晶2が保持されている第2保持部30bの下面30bA付近において空洞300が存在することとなるため、種結晶2付近の軸部材30baの温度上昇を抑制することができる。なお、図16に示す例の場合では、第2保持部30bの下面30bAは、シールド部材30baの外周で囲まれる領域全体を指し、例えば種結晶2は、空洞300を跨ぐように軸部材30baおよびシールド部材30baの下面に保持されていてもよい。
(保持体の変形例3)
さらに、図17に示すように、空洞300に第2保持部30bよりも熱伝導率の低い材料、より具体的には断熱材料350が充填されていてもよい。断熱材料350は、空洞300のすべてを充填している必要はなく、空洞300内に一部空間があってもよい。さらに好ましくは、断熱材料350には、空気よりも熱伝導率の低い材料を用いるとよい。このような断熱材料350が空洞300に充填されていることによって、コイル13のRFエネルギーが空洞300内の断熱材料350でさらに減衰されることとなり、軸部材30baの温度が上昇することを抑制することができる。
<結晶成長方法>
次に、本発明の結晶成長方法を説明する。本発明の結晶成長方法は、第1準備工程、第2準備工程および成長工程を有している。
(第1準備工程および第2準備工程)
第1準備工程では、上端に開口部5aを有し、炭素を含む珪素の溶液6を内部に収容した結晶成長用の坩堝5を準備する。また、上述の保持体1を準備する。
(成長工程)
次に、下述するような結晶成長装置4において、保持体1を坩堝5の開口部5aから内部に入れて、抑制部材8を種結晶2とともに内部に位置させながら、種結晶2の下面2Bを溶液6に接触させてから保持体1を引き上げる。これによって、種結晶2の下面2Bに溶液6から炭化珪素の結晶を成長させることができる。
本実施形態の結晶成長方法によれば、抑制部材8を有する保持体1を用いて、種結晶2の下面2Bに結晶を成長させることから、種結晶2の付近に雑晶が成長することを抑制できるため、下面2Bに成長させる結晶を大型化または長尺化することができる。すなわち、従来よりも結晶を大型化または長尺化することができることから、成長させる結晶の生産性を向上させることができる。
<結晶成長装置>
次に、本発明の実施形態に係る結晶成長装置4を、図17を参照しつつ説明する。坩堝5は、坩堝容器10の内部に配置されている。坩堝容器10は、坩堝5を保持する機能を担っている。この坩堝容器10と坩堝5との間には、保温材11が配置されている。この保温材11は、坩堝5の周囲を囲んでいる。保温材11は、坩堝5からの放熱を抑制し、坩堝5の温度を安定して保つことに寄与している。
坩堝5は、成長させる炭化珪素の単結晶の原料を内部で融解させる器としての機能を担っている。本実施形態では、坩堝5の中で、融解した珪素を溶媒としてその中に炭素を溶解させた溶液6を貯留する。本実施形態では、溶液成長法を採用しており、この坩堝5の内部で熱的平衡に近い状態を作り出すことによって結晶の成長を行なう。
坩堝5は、加熱機構12によって、熱が加えられる。本実施形態の加熱機構12は、電磁誘導によって坩堝5を加熱する誘導加熱方式を採用しており、コイル13および交流電源14を含んで構成されている。坩堝5は、例えば炭素(黒鉛)を主成分とする材料によって構成されている。
坩堝5の内部には、溶液6が配置されている。溶液6は、種結晶2の下面2Bに成長させる炭化珪素の結晶を構成する元素である炭素を、同じく炭化珪素の結晶を構成する元素である珪素の溶液中に溶解したものである。溶質となる元素の溶解度は、溶媒となる元素の温度が高くなるほど大きくなる。このため、種結晶2の下面2Bの温度を溶液6の温度よりも少し低くすることによって、高温下の溶媒に多くの溶質を溶解させた溶液6の温度が種結晶2の付近で低くなり、熱的な平衡を境に溶質が析出するようになる。この熱的平衡による析出を利用して、種結晶2の下面2Bに、炭化珪素の結晶を成長させることができる。
コイル13は、導体によって形成され、坩堝5の周囲を囲むように巻かれている。交流電源14は、コイル13に交流電流を流すためのものであり、より大きな交流電流を流すことによって、坩堝5内の設定温度までの加熱時間を短縮することができる。
本実施形態では、坩堝5を、誘導加熱方式で加熱している。なお、この電磁場によって溶液6自体に誘導電流を流して発熱させてもよい。このように溶液6自体を発熱させる場合は、坩堝5自体を発熱させなくてもよい。
坩堝5の溶液6には、搬送機構15によって種結晶2が供給される。この搬送機構15は、種結晶2の下面2Bに成長した結晶を搬出する機能も担っている。搬送機構15は、保持部材3、および動力源16を含んで構成されている。この保持部材3を介して、種結晶2および種結晶2の下面2Bに成長した結晶の搬入出が行われる。種結晶2は、保持部材3の下面3Aに取り付けられており、この保持部材3は、動力源16によって上下方向(D1,D2方向)に移動が制御される。
結晶成長装置4では、加熱機構12の交流電源14と、搬送機構15の動力源16とが制御部17に接続されて制御されている。つまり、結晶成長装置4は、制御部17によって、溶液6の加熱および温度制御と、種結晶2の搬入出とが連動して制御されている。制御部17は、中央演算処理装置、およびメモリなどの記憶装置を含んで構成されており、例えば公知のコンピュータからなる。
本実施形態の結晶成長装置4の搬送機構15には、上述した保持体1の保持部材3が取り付けられている。そして、保持部材3の下面3Aに固定された種結晶2の下面2Bを溶液6に接触させて、下面2Bに結晶を成長させることができる。なお本実施形態の結晶成長装置4は、上述した保持体1を搬送機構15に取り付けて結晶成長させている。
このように上述の保持体1を有する結晶成長装置1は、種結晶2付近に雑晶が成長することを抑制することができるため、成長させる結晶を大型化または長尺化することができる。
本発明は、以上の実施形態および変形例に限定されず、種々の態様で実施されてよい。例えば、上述の実施形態においては、抑制部材が保持体に固定されている場合について説明したが、抑制部材が坩堝のみに固定されていてもよい(第2保持部材のみを有する構成)。この場合、抑制部材は、種結晶の外周よりも大きな開口となるように設定することができる。
また、図18に示すように、抑制部材が坩堝容器10にのみ取り付けられていてもよい。この場合、平面透視して、抑制部材の開口が坩堝5の開口よりも内側となるように配置すればよい。このような抑制部材によって溶液6の蒸気が上方に移動することを抑制することができる。

Claims (11)

  1. 上端に開口部を有する坩堝の内部に収容された炭素を含む珪素の溶液に種結晶の下面を接触させて該下面に結晶を成長させる溶液成長法に用いられる保持体であって、
    下面に前記種結晶を保持する保持部材と、
    該保持部材の下面に保持された、該下面よりも大きい上面を持つ、炭化珪素からなる前記種結晶と、
    前記保持部材の側面に固定されるとともに、平面視して前記側面から前記種結晶の外周よりも外側に連続する、前記溶液からの蒸気の上方への移動を抑制する抑制部材とを有する保持体。
  2. 前記抑制部材は、前記保持部材の側面から下方向に傾いている請求項1に記載の保持体。
  3. 前記保持部材および前記抑制部材は炭素からなるとともに、前記保持部材に前記抑制部材が炭素を含む接着材で固定されている請求項1または2に記載の保持体。
  4. 前記抑制部材は、前記保持部材の側面から外周へ向かう途中に、下方向に屈曲した屈曲部を有する請求項1〜3のいずれかに記載の保持体。
  5. 前記屈曲部が前記種結晶の外周よりも外側に配置されている請求項4に記載の保持体。
  6. 前記保持部材は、前記種結晶の上面よりも小さい下面で前記種結晶を保持する第1保持部と、該第1保持部の上面に固定された、平面視して前記種結晶の外周よりも大きい第2保持部とからなる請求項1に記載の保持体。
  7. 前記第2保持部は、下面の一部が前記第1保持部の上面から露出しており、この露出部分が、下面のうち前記第1保持部の上面を保持する保持部分から上方に向かって傾斜している請求項6に記載の保持体。
  8. 前記第2保持部は、下面の一部が前記第1保持部の上面から露出しており、この露出部分の上方に位置する内部に空洞を有する請求項6または7に記載の保持体。
  9. 前記空洞に前記第2保持部よりも熱伝導率の低い材料が充填されている請求項8に記載の保持体。
  10. 上端に開口部を有し、炭素を含む珪素の溶液を内部に収容した結晶成長用の坩堝を準備する第1準備工程と、
    請求項1〜9のいずれかに記載の保持体を準備する第2準備工程と、
    前記保持体を前記坩堝の前記開口部から前記内部に入れて、前記抑制部材を前記種結晶とともに前記内部に位置させながら、前記種結晶の下面を前記溶液に接触させてから前記保持部材を引き上げることによって、前記種結晶の下面に前記溶液から炭化珪素の結晶を成長させる成長工程と
    を有する結晶成長方法。
  11. 上端に開口部を有し、炭素を含む珪素の溶液を内部に収容する結晶成長用の坩堝と、
    該坩堝の前記開口部から前記内部に出し入れ可能な、下面に該下面よりも大きい上面を持つ種結晶を保持する保持部材と、
    該保持部材の側面に固定されるとともに、平面視して前記側面から前記種結晶の外周よりも外側に連続する、前記溶液からの蒸気の上方への移動を抑制する抑制部材とを有する結晶成長装置。
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