JPWO2013094028A1 - 半導体モジュール - Google Patents
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Abstract
改良された冷却器一体型の半導体モジュールを提供する。半導体モジュール100は、複数の平板型の冷却プレート12と、複数の平板型の半導体パッケージ5と平板型デバイスパッケージ2を備える。半導体パッケージ5は、その内部に半導体素子を収めている。デバイスパッケージ2は、その内部に、半導体パッケージに収められた半導体素子とは異なる種類の電子部品を収めている。冷却プレート12と、半導体パッケージ5またはデバイスパッケージ2は、交互に積層されている。隣接する冷却プレート12の間には、内部を冷媒が通る接続管13a、13bが設けられている。
Description
本発明は、半導体素子を収めた複数の平板型の半導体パッケージと冷却器が一体となった半導体モジュールに関する。
インバータや電圧コンバータで用いられるIGBTや還流ダイオードなどの半導体素子は、発熱量が大きい。それらの素子は、パワー半導体素子、あるいは単にパワー素子などと呼ばれることがある。発熱量は、流れる電流の大きさに依存する。従って、大きな出力が要求される車輪駆動用のモータ(ハイブリッド車を含む電気自動車用の走行用モータ)に電力を供給するインバータや電圧コンバータは、発熱量の大きいパワー素子を多数用いる。インバータや電圧コンバータには、パワー素子以外にも発熱量の大きい電子部品が使われている。そのような電子部品の典型には、パワー素子のソース/ドレイン間(エミッタ/コレクタ間)に流れる電流を平滑化するためのコンデンサ(平滑化コンデンサ)がある。パワー素子のソース/ドレイン間に流れる電流が大きいため、平滑化コンデンサの容量も大きくなり、発熱量も大きくなる。そこで、電気自動車用に、多数のパワー素子と他の回路素子と冷却器を一体化した半導体モジュールが提案されている。
例えば、特許文献1には、平板型の冷却チューブ(冷却プレート)と平板型半導体パッケージと扁平な平滑化コンデンサを積層した半導体モジュールが開示されている。その半導体モジュールは、隣接する冷却プレートで挟まれた一つの層に半導体パッケージを挟み、他の層に扁平な平滑化コンデンサを挟んでいる。平滑化コンデンサの扁平率は大きくはなく、平滑化コンデンサの厚みは半導体パッケージよりも厚い。そのため、積層された冷却プレートの間隔は等間隔ではない。
また、特許文献2には、コンデンサと半導体素子をモールドにて一つのパッケージに収め、複数のパッケージと複数の冷却プレートを交互に積層した半導体モジュールが開示されている。また、特許文献3には、板状に成形された複数の電子部品と複数の冷却プレートを交互に積層した半導体モジュールが開示されている。
半導体素子を収めたパッケージあるいは板状に成形された電子部品と冷却プレートを積層したデバイスは、パッケージあるいは電子部品をその両側から冷やすことができるため、コンパクト性にも優れている。
本明細書は、複数の半導体パッケージ及び他の電子部品と冷却プレートを交互に積層した半導体モジュールに関する。本明細書は、そのような冷却器一体型の半導体モジュールを改善する技術を提供する。
本明細書が開示する技術の一態様の半導体モジュールは、複数の平板型の冷却プレートと、半導体素子を収めた複数の平板型の半導体パッケージと、平板型のデバイスパッケージと、冷却管を備えている。デバイスパッケージは、半導体パッケージに収められた半導体素子とは異なる種類の電子部品を収めている。デバイスパッケージは、樹脂でモールド成形されていてもよい。冷却プレートと、半導体パッケージまたはデバイスパッケージは交互に積層している。別言すれば、隣接する冷却プレートの間に半導体パッケージとデバイスパッケージが挟持されている。この半導体モジュールでは、半導体パッケージとデバイスパッケージの幅が略等しく、それゆえ複数の冷却プレートが略等間隔に配置されている。冷却管は、隣接する2つの冷却プレートを接続する。冷却管の内部を一方の冷却から他方の冷却プレートへと冷媒が流れる。
デバイスパッケージは、電子部品を樹脂でモールドしたものであり、その厚み方向の寸法を高い精度で成形することができる。そのため、半導体パッケージと一緒に冷却プレートで積層するのに好都合である。また、樹脂モールドは耐湿性、耐電圧性に優れている。特に耐電圧性に優れているため、半導体パッケージの近くに配置するのに好都合である。大電流が流れる半導体素子や電子部品はバスバと呼ばれる導電部材で接続される。バスバとは、高耐電圧の金属長板部材である。耐電圧性に優れたデバイスパッケージは、そのようなバスバと近接配置するのにも好都合である。
冷却プレートと半導体パッケージとデバイスパッケージの積層体は、その積層方向に両側から荷重が加えられ、冷却プレートと半導体パッケージ(あるいはデバイスパッケージ)との密着性が高められる。密着性を高めることによって、半導体パッケージ(あるいはデバイスパッケージ)と冷却プレートの間の熱伝導性が向上する。半導体パッケージの厚みとデバイスパッケージの厚みが略等しく、冷却プレートは、積層方向の荷重に対して厚みが変化する構造を備えているとよい。ここで、「厚みが変化する構造」の一例は、冷却プレートの側壁あるいは冷却管の一部がアコーディオン構造、あるいは、ベローズ構造で構成されており、荷重に応じてアコーディオン構造又はベローズ構造の厚みが縮むものである。前述したように、半導体モジュールはその積層方向に両側から荷重される。ここで、半導体パッケージとデバイスパッケージの厚みが等しいため、荷重に応じて冷却プレートの厚みが均等に狭まり、冷却プレートの破損を防ぐことができる。
デバイスパッケージに収められている電子部品は、典型的には、コンデンサである。そのコンデンサは、扁平な捲回式コンデンサであってもよいし、積層式のコンデンサであってもよい。扁平な捲回式コンデンサは、積層式コンデンサに比べて安価である。積層式のコンデンサは、捲回式コンデンサに比べて容易に薄く作ることができる。
デバイスパッケージの樹脂モールドは、ポッティング又は吹き付けにより成形されるのがよい。ポッティング又は吹き付けは、半導体素子に関してよく用いられるトランスファーモールディングと異なり、電子部品を高温高圧にする必要がなく、耐熱性の高くない電子部品のモールディングに適している。
半導体パッケージとデバイスパッケージは、2枚の冷却プレート間の一つの層に隣接して配置されていてもよいし、異なる層に配置されていてもよい。前者の場合は、半導体モジュールの積層方向の長さを短くすることができる。後者の場合は、半導体モジュールの幅を小さくすることができる。また、後者の場合の一例では、少なくとも一つの半導体パッケージと少なくとも一つのデバイスパッケージは、積層方向から見て重なるように配置されていてよい。あるいは、少なくとも一つの半導体パッケージと少なくとも一つのデバイスパッケージが、隣接する2個の冷却プレートの間で横方向に並んで配置されていてよい。別言すれば、少なくとも一つの半導体パッケージと少なくとも一つのデバイスパッケージが、積層方向と交差する方向で並んで配置されていてよい。
半導体パッケージ内の半導体素子とデバイスパッケージ内の電子部品は、直線のバスバによって電気的に接続されているのが好適である。別言すれば、半導体パッケージ内の半導体素子とデバイスパッケージ内の電子部品がバスバによって最短距離で接続されているのがよい。最も短いバスバで半導体素子と電子部品を接続することによって、バスバのインダクタンスを低減することができる。それゆえ、半導体素子のスイッチングにおけるサージ電流を低減することができる。このことは、半導体素子のスイッチングロスの低減につながる。
本明細書が開示する半導体モジュールの詳細、及び、さらなる改良は、発明の実施の形態で説明する。
図面を参照して実施例の半導体モジュールを説明する。図1は、半導体モジュール100の斜視図である。なお、図1は、一部の部品については本体から分離して示してある。半導体モジュール100は、電気自動車のモータコントローラユニットに組み込まれるモジュールであり、インバータのスイッチング素子を構成するトランジスタとダイオード、及び、平滑化コンデンサをまとめたものである。半導体モジュール100は、主として、複数の平板型の冷却プレート12と、複数の平板型の半導体パッケージ5と、コンデンサ3を内蔵した複数のデバイスパッケージ2で構成される。冷却プレート12の内部には冷媒が流れており、冷媒が半導体パッケージ5とデバイスパッケージ2の熱を奪い、それらのパッケージが冷却される。
複数の冷却プレート12は平行に配置されており、隣接する2個の冷却プレート12の間に、半導体パッケージ5又はデバイスパッケージ2が挟まれる。別言すれば、半導体モジュール100は、平行に配置された冷却プレート12と、半導体パッケージ5又はデバイスパッケージ2が交互に積層された積層体を構成している。積層体の全体はブラケット16でクランプされる。積層体の端部とブラケット16のリブ16aの間にスプリング17が組み込まれ、そのスプリング17が積層体に積層方向の圧力を加えている。スプリング17の圧力によって、冷却プレート12と半導体パッケージ5又はデバイスパッケージ2が強く密着する。強く密着することにより、冷却プレート12と半導体パッケージ5又はデバイスパッケージ2との間の熱伝達効率が向上する。
隣接する冷却プレート12は、2個の接続管13a、13bで互いに接続されている。また、積層体の端部に位置する冷却プレート12には、冷媒を供給する供給管15と冷媒を排出する排出管14が接続している。供給管15から供給される冷媒は、接続管13aを通じて下流の冷却プレート12へと流れる。また、冷却プレート12の内部を通過した冷媒は接続管13bを通じて排出管14へと流れる。接続管13a、13bは、冷却管の一例に相当する。
半導体モジュール100は、半導体素子を収めた半導体パッケージ5とコンデンサ3を収めたデバイスパッケージ2を交互に挟んでいる。半導体パッケージ5とデバイスパッケージ2は略同じ厚みd1である。従って、複数の冷却プレート12は、幅d2の略等間隔で配置されている。隣接する冷却プレート12の間の幅d2は、パッケージの厚みd1よりも僅かに広い。なお、冷却プレート12の間に挿入される際、半導体パッケージ5の両側にはセラミック製の絶縁板8が取り付けられる。隣接する冷却プレート12の間の幅d2とパッケージの厚みd1の間の僅かな隙間には、絶縁板8が挿入され、グリスが充填される。
半導体パッケージ5について説明する。半導体パッケージ5は、内部に2個のトランジスタ6a、6bと、2個のダイオード7a、7bを樹脂でモールドしたものである。図示は省略しているが、トランジスタ6aとダイオード7aは、樹脂モールドの内部で逆並列に接続しており、トランジスタ6bとダイオード7bも逆並列に接続している。トランジスタ6aとダイオード7aの組と、トランジスタ6bとダイオード7bの組は直列に接続している。よく知られているように、トランジスタとダイオードの逆並列回路は、インバータや電圧コンバータのスイッチング回路として用いられる。一つの半導体パッケージ5は、2個のスイッチング回路の直列接続に相当する。
図1に示すように、半導体パッケージ5の一側面(図1における底面)からは、3本の電極5a、5b、及び、5cが伸びており、他の一側面(図1における上面)からは、複数の制御端子5dが伸びている。電極5aは、2個のスイッチング回路の直列接続の正極に繋がっており、電極5bは、2個のスイッチング回路の直列接続の負極(接地)に繋がっている。電極5cは、2個のスイッチング回路の直列接続の中点に繋がっている。制御端子5dは、トランジスタのゲート電極に繋がっている。
デバイスパッケージ2は、コンデンサ3を樹脂モールドで固めたものである。デバイスパッケージ2の一側面(図1における底面)からは、コンデンサ3の両電極2a、2bが伸びている。
図2に、半導体モジュール100の部分断面を示す。図2には、3枚の冷却プレート12と、それらに挟まれた半導体パッケージ5及びデバイスパッケージ2の断面が示されている。なお、図2の下側には、冷却プレートの側端の拡大図が示されている。冷却プレート12は、筐体を構成する2枚の枠板27と、内部の空間を2分する仕切りプレート26、及び、冷却フィンに相当する波板25で構成されている。
半導体パッケージ5は、トランジスタ22(半導体素子)とダイオード(不図示)を樹脂でモールドしたものである。半導体パッケージ5の両面には放熱板21が備えられている。放熱板21は、トランジスタ22とダイオードの熱を効率よくパッケージの表面へ拡散させる。半導体パッケージ5と冷却プレート12との間には、絶縁板24が挿入されており、絶縁板24の両側にはグリス23が充填されている。放熱板21の熱は、グリス23と絶縁板24を通じて冷却プレート12に移動する。
デバイスパッケージ2は、コンデンサ3を樹脂でモールドしたものである。デバイスパッケージ2と冷却プレート12の間にはグリス23が充填されている。コンデンサ3の熱は、樹脂のモールドとグリス23を通じて冷却プレート12に移動する。
デバイスパッケージ2から伸びているコンデンサ3の一方の電極2aと半導体パッケージ5から伸びている電極5aは、直線的なバスバ29aで接続されている。デバイスパッケージ2から伸びているコンデンサ3の他方の電極2bと半導体パッケージ5から伸びている電極5bは、直線的なバスバ29bで接続されている。
図3は、半導体モジュール100が適用されるデバイスの回路ブロック図である。図3は、エンジン87と2個のモータ85、86を備えたハイブリッド車80のモータコントロールユニットの回路図である。半導体モジュール100は、第1モータ85に交流電力を供給する第1インバータ83のスイッチング回路と、第2モータ86に交流電力を供給する第2インバータ84のスイッチング回路、及び、それらのスイッチング回路に付随するコンデンサを集積したものである。半導体モジュール100には、また、バッテリ81の出力電圧をモータ駆動に適した高電圧に変換する昇圧コンバータ82のスイッチング回路も含まれる。以下では、2個のスイッチング回路の組を「パワーモジュール」と称する。
モータコントロールユニットの回路を説明する。バッテリ81は、昇圧コンバータ82に接続している。昇圧コンバータ82は、2個のスイッチング回路の直列接続とリアクトルLで構成される。2個のスイッチング回路の直列接続がパワーモジュールPM7に相当する。昇圧コンバータ82の出力端は、第1インバータ83と第2インバータ84に接続している。よく知られているように、3相出力のインバータは、2個のスイッチング回路の直列接続(即ちパワーモジュール)を3組備えている。第1インバータ83は、パワーモジュールPM1、PM2、PM3を備えている。それぞれのパワーモジュールに対してコンデンサ(C1、C2、C3)が並列に接続している。第2インバータ84は、パワーモジュールPM4、PM5、PM6を備えている。それぞれのパワーモジュールに対してコンデンサ(C4、C5、C6)が並列に接続している。コンデンサCは、パワーモジュールPMを流れる電流を平滑化する。
ハイブリッド車80の駆動メカニズムを説明する。エンジン87の出力軸と、第1モータ85の出力軸と、第2モータ86の出力軸は、動力分配機構88で相互に係合する。動力分配機構88は、プラネタリギアである。エンジン87の出力軸はプラネタリキャリアに連結しており、第1モータ85の出力軸はサンギアに連結しており、第2モータ86の出力軸はリングギアに連結している。リングギアはまた、車軸89に連結している。車軸89はディファレンシャル90を介して車輪に繋がっている。ハイブリッド車80は、エンジン87と2個のモータ85、86の出力を適宜に調整することによって、車輪駆動力を得る。また、第1モータ85はエンジン87を始動するスタータとしても機能する。さらに、動力分配機構88がエンジン87の駆動トルクの一部を第1モータ85に振り分けることによって、第1モータ85で発電し、バッテリ81を充電することができる。また、ハイブリッド車80は、車両の運動エネルギを利用して第1及び第2モータ85、86で発電することもできる。
半導体モジュール100は、7個のパワーモジュールPM1−PM7と、6個のコンデンサC1−C6を集積したものである。一つのパワーモジュールPMが一つの半導体パッケージ5に相当する。また、一つのコンデンサCが一つのデバイスパッケージ2に相当する。半導体パッケージ5とデバイスパッケージ2のレイアウトのバリエーションを図4と図5に示す。図4は、コンデンサを埋め込んだデバイスパッケージ2と、半導体パッケージ5を交互に積層した半導体モジュール100aを示している。半導体モジュール100aは、隣接する冷却プレート12の間の一つの層に一つの半導体パッケージ5あるいはデバイスパッケージ2を収容している。従って、半導体モジュール100aは、積層方向の長さは長くなるが、横方向の幅は小さくできる。積層方向で隣接する半導体パッケージ5とデバイスパッケージ2は、バスバ29a、29bで電気的に結合される。図5は、隣接する冷却プレート12の間の一つの層に一つの半導体パッケージ5と一つのデバイスパッケージ2を収容した半導体モジュール100bを示している。一つの半導体パッケージ5と一つのデバイスパッケージ2は、横方向に並んで配置される。半導体モジュール100bは、横方向の幅は大きくなるが、積層方向の長さは短くなる。横方向で隣接する半導体パッケージ5とデバイスパッケージ2は、バスバ29a、29bで電気的に結合される。
図6と図7は、一つの層に並ぶ半導体パッケージ5とデバイスパッケージ2の配線のバリエーションを示している。図6と図7は、モールドを開いた状態を示している。図6の半導体モジュール100cでは、デバイスパッケージ2の電極2a、2bと、半導体パッケージ5の電極5a、5b、及び5cが、冷却プレート12の側方に平行に伸びている。そして、電極2aと電極5aが直線状のバスバ29aで接続されており、電極2bと電極5bが直線状のバスバ29bで接続されている。
図7の半導体モジュール100dでは、コンデンサ3とトランジスタ6a、6bは、直線状のバスバ302a、302bにより接続されている。バスバ302a、302bは、図6のバスバ29a、29bのように電極2、5を介することなくコンデンサとトランジスタを接続しており、バスバ29a、29bと比較して短い。
次に、コンデンサを内包するデバイスパッケージの製造方法の一例を紹介する。まず、扁平な捲回型コンデンサを内包するデバイスパッケージを紹介する。図8に示すように、平坦な板の芯52にフィルム51を捲回し、それを一対のプレス板53を使って両側から圧力を加え、扁平化する。そうすると、図9に示すように、扁平な捲回コンデンサ55が得られる。次に、扁平な捲回コンデンサ55に電極2a、2bを取り付け、それを金型56に入れる(図10)。次に、金型56に樹脂57を流し込む(図11)。この方法は、ポッティングと呼ばれる製法の一例である。樹脂が固化した後に金型56を外し、扁平な捲回コンデンサ55をモールドしたデバイスパッケージ2が得られる(図12)。
上述したように、デバイスパッケージ2は、樹脂のポッティングにより作られる。ポッティングは樹脂を高温高圧にしなくてよいので、耐熱性が高くないコンデンサのモールディングに適している。ポッティングに代えて樹脂吹き付けによって、デバイスパッケージ2を製造することも好適である。
次に、積層型コンデンサの製造方法の例を紹介する。一つの方法は、フィルム151を積層する方法である(図13)。多数のフィルム151を積層することで、積層型コンデンサ155が得られる(図14)。別の一つの方法は、大型の多角形のボビン252を用意し、そのボビン252にフィルム251を巻き付ける。平坦な部分を切り出すと、積層型コンデンサ255が得られる。なお、コンデンサのアスペクト比は、10以上であることが好ましい。ここで、アスペクト比は、長辺と短辺の比である。図14に示す符号を用いると、アスペクト比は、幅W/厚みT、あるいは、奥行L/厚みTに相当する。
さらに別の態様の半導体モジュール100eを説明する。図16に半導体モジュール100eの断面図を示す。なお、図16では、半導体モジュール100eの冷却器の部分だけを示しており、隣接する冷却プレートに挟まれる半導体パッケージとデバイスパッケージの図示は省略している。隣接する冷却プレートに挟まれる半導体パッケージとデバイスパッケージは、第1実施例の半導体モジュール100の場合と同じでよい。半導体モジュール100eの冷却器は、冷却プレート12a〜12gで構成される。以下、冷却プレート12a〜12gを総称する場合には、「冷却プレート12」と称する。なお、図16では、上側の2枚の冷却プレート12a、12bだけには、個々の部品に符号を付しているが、他の冷却プレートでは個々の部品についての符号は図示を省略した。
図17に、冷却プレート単体の分解斜視図を示す。図17は、供給管15と排出管147が接続される最外側の冷却プレート12aの分解斜視図である。ただし、いずれの冷却プレートも、フィルタ129の有無を除いて同じ構造である。最外側の冷却プレート12aの筐体は、2枚の対向する外板121、125で構成される。外板121、125は、フランジ付の浅い容器状の形状を有しており、中板123を挟んでフランジを向かい合わせて接合することにより、内部に冷媒流路131、132(図16も参照)を有する冷却プレート12aが形成される。なお、外板のフランジ同士は、ロウ付けにより接合される。
一方の外板121には、2個の開口部121a、121bが形成されている。開口部は、外板の表面から突出している。以下、そのような開口部を突出開口部と称する場合がある。他方の外板125にもその長手方向(図のX方向)の両側に突出開口部125aと125bが形成されている。中板123にも、外板の開口部と対向する位置に開口部123a、123bが形成されている。開口部121a、123a、及び125aは、冷却プレートの積層方向(図中のY方向)からみて重なるように設けられており、それらの開口部は冷却プレート12aを貫通する貫通孔を構成する。同様に、開口部121b、123b、及び、125bも貫通孔を構成する。最外側の冷却プレート12aの2個の貫通孔は、半導体パッケージが当接する領域118の両側に設けられている。
中板123は、冷却プレート12a内部空間を2つに隔てる。図17において、下側の外板125の開口部125aに冷媒の供給管15が接続するから、図17において下側が、冷媒上流に相当する。中板123は、冷却プレート12aの内部の流路を、上流側流路131と下流側流路132に区分する。
中板123の上流側の開口部123aには、異物を除去するフィルタ129が取り付けられている。冷媒の供給管15から流入する冷媒に含まれる異物は、フィルタ129によって最外側の冷却プレート12aよりも下流側の冷却プレートには流れず、最外側の冷却プレート12aの上流側流路131を通り、排出管14へと排出される。
上流側の流路131には、流路の流れ方向に沿って伸びる放熱フィン124(粗ピッチ放熱フィン124)が配置され、下流側の流路132には、流路の流れ方向に沿って伸びる放熱フィン122(細ピッチ放熱フィン122)が配置される。放熱フィン124、122は、外板121、125の熱を冷媒に伝え易くするために備えられており、冷却プレート12aの冷却能力を高める。上流側の粗ピッチ放熱フィン124のピッチは、下流側の細ピッチ放熱フィン122よりも粗い。放熱フィン122、124は、波板であり、波の一つひとつが「フィン」に相当する。また、「フィンのピッチ」とは、波板のピッチを意味する。上流側の流路131には、異物が流れ易いように、ピッチの粗い粗ピッチ放熱フィン124を配置し、下流側の流路132には、フィルタ129により異物が流れないので、冷却効率を高める細ピッチ放熱フィン122を配置している。
図16に戻って説明を続ける。隣接する2枚の冷却プレートにおいて、一方の冷却プレートの突出開口部121a(121b)と、これに対向する他方の冷却プレートの突出開口部125a(125b)が嵌合し、接続管113を形成する。突出開口部121a(121b)と突出開口部125a(125b)も、ロウ付けなどで接合される。
図16によく示されているように、冷却プレートの構造は全て同じである。ただし、上流側の冷却プレート12aの中板123の供給管15に近い貫通孔にだけ、フィルタ129が備えられている。また、図16では図示を省略しているが、最外側の冷却プレート12aの上流側流路131には、粗ピッチ放熱フィン124(図17参照)が配置されており、それ以外の流路には、細ピッチ放熱フィン122が配置されている。
図16に示した流路内の矢印は、冷媒の流れを示している。矢印が示すように、供給管15から冷却器に供給される冷媒は、各冷却プレートを平行に流れ、排出管14から出ていく。冷媒に混入した異物は、フィルタ129によって下流側流路132及び他の冷却プレートには流れ込まず、最外側の冷却プレート12aの上流側流路131を通り、排出管14へと流れて行く。このとき、上流側流路131には細ピッチ放熱フィン122ではなく、粗ピッチ放熱フィン124が配置されているので、フィン間の広い間隙を通り異物はスムーズに流れていく。
半導体パッケージとデバイスパッケージ(不図示)は、最外側の冷却プレート12aとこれに隣接する冷却プレート12bとの間の空間134aに配置される。同様に、隣接する冷却プレート間の空間134b〜134fに、半導体パッケージまたはデバイスパッケージが配置される。前述したように、複数の冷却プレート12と複数の半導体パッケージ(又はデバイスパッケージ)の積層体は、その積層方向に圧縮荷重を受け、互いに密着する。半導体パッケージの熱は、冷却プレート12の外板121、125、及び、細ピッチ放熱フィン122を介して冷媒に吸収され、半導体パッケージが冷却される。
図16に良く示されているように、最外側の冷却プレート2aの上流側には半導体パッケージが配置されない。そのため、最外冷却プレート12aの上流側流路131に粗ピッチ放熱フィン124(図17参照)を配し、他の冷却プレートよりも冷却性能を下げても半導体モジュール100eの全体としては冷却能力に影響はない。
図18を参照して、図16、図17で示した冷却プレート12の変形例を説明する。図18は、相互に接続された2つの冷却プレート212の断面図である。冷却プレート212は、相互に接続され、接続管213を構成する開口部221a(221b)と、225a(225b)を有する。開口部221a(221b)の付け根がベローズ230を構成している。同様に、開口部225a(225b)の付け根もベローズ230を構成している。即ち、接続管213の付け根にベローズ230が設けられる。積層された冷却プレート群が積層方向に荷重を受けるとベローズ230が縮小し、隣接するプレート間の距離d2が縮む。即ち冷却プレート212は、積層方向の荷重に対してプレート間距離d2が変化する構造を備えている。なお、図18では、図16、図17で示した中板123の図示は省略した。
実施例の技術に関する留意点を述べる。実施例の半導体モジュール100では、半導体パッケージとデバイスパッケージの幅が略等しく、それゆえ複数の冷却プレートが略等間隔に配置されている。冷却管は、隣接する2個の冷却プレートを接続する。実施例の構成によると、冷却プレート間の距離が等しい半導体モジュールに、半導体と他の電子部品を挟むことができる。冷却プレート間の距離が等しいため、隣接する冷却プレートの間に設けられる冷却管の部品を統一することができ、製造コストを削減することができる。
実施例の半導体パッケージは、半導体素子と冷却プレートの間に設けられる絶縁板を含んでもよい。また、デバイスパッケージは、電子部品と冷却プレートの間に設けられる絶縁板を含んでもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
Claims (10)
- 複数の平板型の冷却プレートと、
半導体素子を収めた複数の平板型の半導体パッケージと、
前記半導体パッケージに収められた半導体素子とは異なる種類の電子部品を収めている平板型のデバイスパッケージと、
隣接する冷却プレートの間にわたって設けられ、内部を冷媒が通る冷却管と、
を備えており、
複数の冷却プレートは略等間隔に配置されており、隣接する冷却プレートの間に半導体パッケージとデバイスパッケージが挟持されており、
平板型の冷却プレートと、半導体パッケージまたはデバイスパッケージが交互に積層されている、
ことを特徴とする半導体モジュール。 - 半導体パッケージの厚みとデバイスパッケージの厚みが略等しいことを特徴とする請求項1に記載の半導体モジュール。
- デバイスパッケージは樹脂でモールドされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体モジュール。
- デバイスパッケージに収められている電子部品はコンデンサであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
- 前記コンデンサは、扁平な捲回式コンデンサであることを特徴とする請求項4に記載の半導体モジュール。
- 前記コンデンサは、積層式のコンデンサであることを特徴とする請求項4に記載の半導体モジュール。
- デバイスパッケージの樹脂モールドは、ポッティング又は吹き付けにより成形されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
- 少なくとも一つの半導体パッケージと少なくとも一つのデバイスパッケージは、積層方向から見て重なるように配置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
- 少なくとも一つの半導体パッケージと少なくとも一つのデバイスパッケージが、隣接する2個の冷却プレートの間で横方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
- 半導体パッケージ内の半導体素子とデバイスパッケージ内の電子部品が、直線状のバスバによって電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
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2011
- 2011-12-20 JP JP2013550003A patent/JPWO2013094028A1/ja active Pending
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