JPWO2012157718A1 - 受信機および受信方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2011年5月19日に、日本に出願された特願2011−112752号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
なお、データ放送における、アプリケーションプログラムによるコマンドの実行可否を規定した技術が、非特許文献1に開示されている。
[2]上述した受信機において、前記リソース参照先情報は、プロトコル名およびサーバドメイン名のうち少なくとも一つを含んでいてもよい。
[3]本発明の他の一態様に係る受信方法は、リソース参照先情報とアプリケーション種別とを対応付けて得られる、リソースの参照可否を示すアプリケーション・セキュリティレベルを記憶する工程と、放送通信連携サービスにおけるアプリケーションを実行し、サーバのリソースを参照するオブジェクトを処理する工程と、前記オブジェクトにおける前記リソースの参照先を示す情報と前記アプリケーションの種別を示す情報とに基づいて、前記記憶したアプリケーション・セキュリティレベルからアプリケーション・セキュリティレベルを特定する工程と、前記特定した前記アプリケーション・セキュリティレベルに応じて、前記サーバのリソース参照を制御する工程と、を含む。
[4]上述した受信方法において、前記リソース参照先情報は、プロトコル名およびサーバドメイン名のうち少なくとも一つを含んでいてもよい。
図1は、本発明の一実施形態による受信機の機能構成を示す図である。
この図に示すように、受信機4は、放送受信部401、分離部402、通信入出力部411、およびアプリケーション実行制御部412を含んで構成される。
アプリケーション実行制御部412は、アプリケーション管理部433、アプリケーション制御部434、アプリケーション実行部435、および参照可否判定部(アプリケーション・セキュリティレベル判定部)440を含んで構成される。
アプリケーション実行部435は、リソース参照制御部442を含んで構成される。
参照可否判定部440は、参照可否判定テーブル記憶部441(アプリケーション・セキュリティレベル記憶部)を含んで構成される。
参照可否判定部440は、アプリケーション実行部435が放送通信連携サービスにおけるアプリケーションを実行することによって発生するリソースの参照が、所定の判定基準に基づいて正当であるか否かを判定する処理部である。本実施形態において、リソースの参照先は、外部サーバ上のコンテンツおよび放送で提供されるコンテンツである。
参照可否判定テーブルのデータ例については、後述する。
ここで、本発明が適用される放送通信連携システムについて説明する。本発明が適用される放送通信連携システム(放送通信融合システム、放送通信システム、送受信システム)は、例えば、Hybridcast(登録商標)(ハイブリッドキャスト)システムであり、放送通信連携サービス(Hybridcast(登録商標)サービス、放送通信融合サービス、放送通信サービス)を提供する。本発明が適用される放送通信連携システムが実現する放送通信連携サービスは、デジタル放送サービスと、インターネットなどによる通信サービスとを連携する。例えば、放送通信連携サービスでは、デジタルテレビやパーソナルコンピュータ、携帯端末などの受信機は、放送により伝送された放送番組(以下、「番組」とも記載する。)の表示画面(以下、番組の表示画面の「放送画面」とも記載する。)に、この受信機に実装されているアプリケーションが通信により取得したサービスやコンテンツの表示画面(以下、「アプリケーション画面」、「アプリケーションの表示画面」とも記載する。)を合わせて同時に表示する。
[1.1 放送通信連携システムの利用者]
図2は、放送通信連携システムを利用する者とその関係を示す図である。
編成を伴う番組を送出する放送局は、放送電波あるいは通信網により番組を視聴者に配信する。放送局は、放送通信連携サービスを充実するために、番組に関連するメタデータをサービス事業者に提供する。
図3は、放送通信連携システムの全体構成を示す図である。放送通信連携システムは、電波を利用した現行の放送局設備に、機能的に「放送局サーバ群」、「サービス事業者サーバ群」、「受信機」を加えて構成される。
放送局設備は、放送通信連携サービスを起動するための信号を放送波に多重化する。多重化の方式については後述する。
放送局サーバ群は、放送局が持っているコンテンツやメタデータを管理し、配信する。例えば、放送局サーバ群は、各種サーバ、データ蓄積部(DB(データベース))及びAPIを含んで構成され、放送局サーバ群のサーバは、コンテンツ管理サーバ、視聴者管理サーバ、コンテンツ配信サーバ、放送局サービスサーバを含んで構成される。
サービス事業者が管理運営するサービスサーバ群は、アプリケーションとコンテンツを管理し、提供する。サービスサーバ群は、受信機アプリサーバ、サービスサーバ、コンテンツ配信サーバ、データ蓄積部(DB(データベース))及びAPIを含んで構成される。
受信機は、現行方式の放送を受信し表示するとともに、放送通信連携サービスを実行する。現行方式の放送とは、地上デジタル放送、BSデジタル放送等の衛星放送、データ放送である。また、受信機は、インターネットに接続される。
また、受信機は、同期機能、アプリ制御機能など放送通信連携サービスを実行するために必要な機能である放送通信連携機能を持つ。放送通信連携機能に対するAPIは共通化されているため、アプリケーションの制作が容易であるとともに、アプリケーションは受信機に依存しない。
放送通信連携サービスでは、パーソナルコンピュータや携帯端末などのデバイスとの連携のための機能も取り入れている。
図4は、放送通信連携システムの端末連携モデルを示す図である。
受信機は、携帯端末などの端末と連携してサービスを提供することができる。連携する端末には、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)などがある。受信機は、受信機機能として他の端末が利用可能な機能をAPIとして提供する。この他の端末が利用可能な機能を提供するAPIを端末連携APIという。例えば、携帯端末上で動作するアプリケーションは、端末連携APIを利用することで、番組情報の取得などの放送リソースにアクセスしたり、再生制御等の受信機機能を呼び出したりすることができる。
端末連携APIは、他の端末やその端末上で動作するアプリケーションが受信機の機能を利用するためのAPIである。連携する端末は、ホームネットワーク(LAN)上の端末及びインターネットを通してアクセスする端末を対象とする。各種動作を提供するAPIの規定は後述する。
受信機上で動作する端末連携API提供プロセスは、端末連携APIを動作させる。端末連携API提供プロセスは、常駐して動作する一種のデーモンプロセスのように動作する。
端末連携APIを呼び出すプロトコルには、例えば、RESTful(REST:Representational State Transfer)、UPnP(Universal Plug and Play)、XMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocol)などが用いられる。
受信機は、インターネット上のサーバ等が受信機に対してプッシュで情報を通知するNotification(通知)機能にも対応する。受信機はサーバ等からのプッシュにより通知された情報を受信する。Notification機能によって、なんらかの受信機動作を制御する場合があり、Notification機能も端末連携API仕様の一部として規定される。
[2.1 サービスとアプリケーションモデル]
放送通信連携システムのアプリケーションモデルは、DVB−GEM1.2のアプリケーションモデルの考え方をベースに追加、変更したモデルである。
放送通信連携サービスのアプリケーションの動作は、AV(Audio Visual)コンテンツに連動した動作(連動)と、アプリケーション単独での動作(非連動)の2つのパターンに分類される。AVコンテンツとは、放送コンテンツ(番組)または通信コンテンツ(VoD等)である。
一方、非連動の場合、放送や通信コンテンツに連動せずに、アプリケーション単独で起動、終了される。この場合、アプリケーションの開始や終了などのアプリケーションのライフサイクルは、視聴者によってのみ制御される。
従来、サービスとは、放送事業者が編成し、スケジュールの一環として放送可能な番組の連続のことをいうが、放送通信連携システムにおいてはこの考え方を拡張し、ストリーム従属型サービスと独立型サービスの2つのサービス種別を定義する。
受信機において、ストリーム従属型サービス及び独立型サービスを擬似的に選局することで、関連するアプリケーションが起動することになる。
ストリーム従属型サービスは、従来の意味でのサービスの考え方を拡張したものであり、放送や通信で伝送するAVストリームに、それに連動して動作するアプリケーション(複数可)を加えて構成される。AVストリームの選択・再生(放送の場合は選局)によって連動してアプリケーションを起動することができる。
一方、独立型サービスは、映像・音声のストリームは含まず、アプリケーション(複数可)のみで構成される。視聴者が独立型サービスを選択することで、アプリケーションが起動される。
アプリケーションの起動には、オンザフライでアプリケーションファイルを取得して起動する方法と、予め受信機に蓄積(インストール)しておいたアプリケーションファイルを起動する方法の2つがある。オンザフライとは、アプリケーションの実行時に通信によってアプリケーションファイルを取得する方法であり、非インストール型、直接実行型ともいう。
[2.2.1 アプリケーション起動情報(AIT)]
サービスに含まれるアプリケーションの周知は、サービス選択時に通知されるアプリケーション起動情報によって行う。アプリケーション起動情報としてARIB STD−B23(以下、ARIB−Jと記載)で定義されているAITを用いる。ストリーム従属型サービス、独立型サービスそれぞれで、そのサービス用のAITが周知される。各サービスにおけるAITの送り方の詳細を以下に示す。
放送通信連携システムにおいて使用するAITは、ARIB−Jで規定されるAITをベースとする。AITには、SI(Service Information)のテーブルで伝送するためのバイナリ表現と、XML(extensible markup language)形式によるテキスト表現(AIT File)とが存在し、同図では、テキスト表現の例を示している。AITには、アプリケーションを特定するアプリケーションID(application Identifier)、アプリケーション状態を制御する制御コード(control Code)、アプリケーションファイルの格納位置(格納場所)を示すロケーション情報(location)などが記述される。
AVコンテンツに連動するアプリケーションの周知は、MPEG(Moving Picture Experts Group)−2 TS(トランスポートストリーム:Transport Stream)で伝送するAVコンテンツにAITを多重する場合と、別途AITの情報を送る場合がある。AVコンテンツと連動させてAITを伝送することにより、受信機において、放送番組に連動するアプリケーションの起動や、番組の進行に連動したダイナミックなアプリケーションの起動などのライフサイクル制御が可能となる。
周知方法には、例えば、(1)AIT用のES(エレメンタリーストリーム:Elementary Stream)追加、(2)EIT(イベント情報テーブル:Event Information Table)への記述子追加、(3)カルーセルでの伝送、(4)通信でのAITファイルの取得、(5)通信でのダイナミックなAITファイルの伝送、などがある。
カルーセルでの運用例として、放送通信連携起動ファイル伝送用カルーセルのコンポーネントタグ、モジュールを固定する。例えば、コンポーネントタグに「AA」を、モジュールIDに「0000」を設定し、モジュールのType記述子にAITであることを示すタイプを設定する。受信機は、モジュールの更新を監視し、更新を検出するとAITを読み直し、AITにより指定された制御(アプリケーションのライフサイクル制御)を実行する。
受信機は、独立して動作するアプリケーションの起動情報を含むAITを通信により取得する。独立アプリケーションは、既知のアプリケーションリポジトリから取得する。個々の独立アプリケーションの起動情報を取得するまでの手順を以下に示す。
(2)アプリケーションメニューを開くと、受信機はアプリケーションリポジトリからアプリケーションのリスト(各アプリのAITのロケーション記述を含む)を取得し、メニューにアプリを表示する。
(3)視聴者が選択したアプリケーションのAITを通信から取得する。
[2.3.1 アプリケーションのライフサイクル]
[2.3.1.1 ライフサイクル]
図7は、アプリケーションのライフサイクルを示す図である。
アプリケーションの状態は、ARIB−Jにおけるアプリケーションの状態に準じ、「Not Loaded(ロード前)」、「Loaded(ロード後)」、「Paused(休止)」、「Started(開始)」、「Destroyed(破壊)」の5つの状態を持つ。これら5つの状態において、アプリケーションがロード、実行されて終了するまでの一連の過程をアプリケーションのライフサイクルと呼び、各状態間の遷移の制御をライフサイクルコントロールと呼ぶ。
AVコンテンツに連動するアプリケーションのライフサイクルの制御は、ストリーム従属型サービスの選択を通して行われることを基本とする。
ストリーム従属型サービスの選択は視聴者によって行われる。サービスは、AVコンテンツやアプリケーションを含む一連のコンテンツのセットであり、アプリケーションと一緒に送られるAITに含まれる制御コードよって起動や終了などのライフサイクルが制御される。一つのサービスに複数のアプリケーションが含まれ、それらが同時に動作する場合もある。
[2.3.2.1 AITによる起動]
受信機においてサービス(ストリーム従属型サービス、独立型サービス)が選択されたとき、サービスと共に提供されるAITに含まれる制御コードで「auto-start」が指定されたアプリケーションは、視聴者からの明示的なアクションなしでサービス選択とともに自動的に起動する。サービス選択中は、そのサービスに対するアプリケーションシグナリングによってライフサイクルが制御される。例えば、放送サービスの場合は、放送と共に伝送されるAITを受信機が常に監視し、その変化に対応する。このように、AITの伝送などのアプリケーションシグナリングによって、受信機において新たなアプリケーションを途中で自動起動(auto-start)するよう制御できる。
サービス内で複数のアプリケーションを起動できるため、起動済のアプリケーションから同じサービスに含まれる他のアプリケーションを起動することもある。ARIB−Jアプリケーション実行環境では、アプリケーションIDを指定することにより他のアプリケーションを起動するAPIが規定されている。その他の実行環境の場合も、同様の機能をもったAPIを規定する。
受信機は、放送通信連携アプリケーション実行環境に加えて、現行のBMLデータ放送の実行環境を備えることから、BMLのAPIとして放送通信連携アプリケーションの起動を制御するAPIを追加する。なお、BMLは、ARIB STD B24に規定されるマルチメディア符号化方式であり、現行の日本の地上・BS・CSデジタル放送におけるデータ放送方式として採用されている。
独立型サービスは、アプリケーションのみを含む仮想的なサービスであり、独立アプリケーションを選択することで、2.3.2.1節のAITによる起動と同じメカニズムによりAITを取得してアプリケーションが起動される。ただし、独立型サービスでは、少なくとも1つのauto-startアプリケーションが起動される。独立型サービスの選択は、例えば、アプリケーションローンチャーから行う。
[2.3.3.1 AITによる終了]
起動されたアプリケーションは、そのサービスに対するアプリケーションシグナリングによってライフサイクルが制御される。例えば、放送の場合は、放送と共に伝送されるAITを受信機が常に監視し、起動中のアプリケーションに対して制御コードdestroyを指定することで、アプリケーションを終了する。通信で伝送するストリーム従属型サービスにAITが多重されている場合も、連動するアプリケーションの終了制御が可能である。
アプリケーション自身が、終了用のAPIを用いて自ら終了する。
アプリケーションが実行するアプリケーション終了用のAPIを用いて、起動中の他のアプリケーションを終了させる。この場合、他のアプリケーションを終了させる適切なセキュリティポリシーが必要である。
受信機における別のサービスへの切り替え時、ストリーム従属型サービスに含まれるアプリケーションのうち、切り替え前のサービスに含まれるアプリケーションは終了し、新しいサービスでシグナリングされたアプリケーションが起動される。切り替え前後のサービスに同じアプリケーションが含まれる場合は、動作を継続することも可能とする。これは、AIT中のフラグで制御する。ストリーム従属型サービスに含まれるアプリケーションであるサービスバウンドアプリケーションの詳細は、4.2節に後述する。
受信機は、指定したアプリケーションを受信機機能により終了する。例えば、受信機が起動中のアプリケーション一覧を表示し、視聴者の選択によって指定のアプリケーションを終了させる。
アプリケーションの終了を動的に制御するため、アプリケーションの終了を指示するAITのファイルを受信機に送信する。この場合、AITをプッシュ通知(Notification)する。
[2.3.4.1 同一サービス内でシグナリングされたアプリケーション]
受信機は、同一のサービスにおいてAITにリストされたアプリケーションを同時実行させることができる。
AVコンテンツに連動するアプリケーションは、ストリーム従属型サービス内でしか起動されない。一方、独立して動作するアプリケーションは、任意のタイミングでAVコンテンツに連動するアプリケーションや独立して動作する他のアプリケーションと同時に起動可能とする。
複数のアプリケーションが起動する場合、それらが同じ受信機のリソース(例えばディスプレイ)を必要とする場合がある。受信機は、リソースマネージャなどの仕組みを備えて、適切にリソースを割り振ったり、リソースが使用出来ない場合はアプリケーションの実行をやめたりするなどの動作を行う。
[2.4.1 バウンド/アンバウンドの基本的な扱い]
アプリケーションは編成サービスに紐付いた(対応付けられた)バウンドアプリケーションと紐付かない(対応付けられていない)アンバウンドアプリケーションの2種類がある。バウンドアプリケーションがどの編成サービスと紐付いているかは、当該アプリケーションの起動情報を含んでいるAITがどの編成サービスから得られたかで判定する。
アンバウンドアプリケーションは編成サービスと紐付かないが、2.3.2.4節で示すように、仮想的な編成サービス(受信機の起動時に受信機内に生成される)に紐付けることにより、バウンドアプリケーションと同じ起動処理メカニズムが適用できる。
[2.5.1 AITをもとにした取得]
上記の記述のとおり、全てのアプリケーションの起動情報はAITにより与えられる。アプリケーションファイルの取得は、AITに含まれるアプリケーションのロケーション情報により指示される。例えば、図3の例ではロケーション情報は、「/ApplicationList/Application/applicationSpecificDescriptor/dvbjDescriptor/location」の階層に記述される(XMLとしてはlocation要素の内容として記述される)。ロケーション情報の記述は、例えば、「http://192.168.11.37/demo.jar」となる。
上記は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)プロトコルを用いて、demo.jar(Java(登録商標)のアプリケーションアーカイブ)を取得する例である。使用するトランスポートプロトコルや、アプリケーションのパッケージフォーマットについては、後述する。
アプリケーションのパッケージフォーマットは、アプリケーションフォーマット(Java(登録商標)やHTML5)などに依存する。受信機は、何らかのひとかたまりになったファイル、もしくはエントリーファイルを取得することによって、アプリケーション起動に必要な一連のファイル(プログラム本体や画像ファイルなど)を取得する。この一連のファイルがアプリケーションファイルである。例えば、アプリケーションファイルには、一連のファイルを圧縮したもの(zipファイル等)、Jarファイル(Java(登録商標)実行環境)、エントリーのHTMLファイル(HTML5実行環境の場合)、独自に規定したエントリーファイルなどのフォーマットが使用される。
アプリケーションファイルをネットワーク経由で取得する際の伝送方法には、HTTPプロトコルによる取得と、FILEプロトコルによる取得とがある。
HTTPプロトコルによる取得の場合、GETメソッドにより取得する。AITのロケーションの指定は、「http://〜」とする。
一方、FILEプロトコルによる取得の場合、受信機のローカルに保存された(インストールされた)アプリケーションファイル(アプリケーションプログラム)を指定するときには、AITのロケーションの指定を「file:///〜」とする。
[3.1 放送波の放送通信連携サービス制御信号]
放送波には、2.2.2節で前述したアプリケーション起動情報を送出するメカニズムが必要である。さらに、緊急警報放送時などを想定して、全てのアプリケーションを強制終了させるために、ARIB STD−B23第二部 10.16.3.2節で規定するAITのアプリケーション制御コード(application_control_code)に「KILLALL」を追加する。表1は、追加する制御コード「KILLALL」の意味を示す。
図8は、放送通信連携システムにおける事業者間のデータの流れを示す図である。図9は、放送通信連携システム全体におけるデータの流れを示す図である。
ここでは、図8に示す、放送局サーバ群とサービス事業者サーバ群のサービス毎のサーバとの間、放送局サーバ群と放送通信連携基盤サーバとの間、及び、放送通信連携基盤サーバとサービス事業者サーバ群のサービス毎のサーバとの間のAPIの規定、図9に示す、受信機制御と放送通信連携基盤サーバとの間、メタデータとサービス毎のサーバとの間のAPIについて述べる。
放送局サーバ群を構成する各サーバである放送局サーバと、サービス事業者サーバ群を構成する各サーバであるサービス事業者サーバとの間の通信はREST形式とする。また、放送局サーバとサービス事業者サーバとの間は、提供するサービスに応じてサーバのディレクトリー構成が異なることが予想されるため、APIは双方間で取り決める。放送局サーバ及びサービス事業者サーバのURLの例を以下に示す。
図10は、レコメンドサービスのシーケンスを示す図である。サービス事業者サーバ群と、放送局サーバのインタフェース部との間で使用されるメソッドは、「GET」、「POST」、「PUT」、「DELETE」である。コマンドフォーマットの例を以下に示す。
(2)http://hybridcast.or.jp/{放送局名}/(サーバ名)/{視聴者ID}/{管理するデータ}/{ソート方法}/{先頭アイテム},{個数}/
(3)http://hybridcast.or.jp/{放送局名}/(サーバ名)/{レビューID}/{管理するデータ}/{ソート方法}/{先頭アイテム},{個数}/
管理対象のデータには、コンテンツ情報、ユーザ情報、ユーザ・ジェネレイテッド・コンテンツ情報、デバイス情報、認証情報がある。
コンテンツ情報は、タイトル、概要、ジャンル、放送日時、放送時間(尺)、映像モード、音声モード、字幕データ、台本、出演者、音楽、制作者、製作会社、著作、推薦番組、動画URI、再生回数、CM、タイムスタンプ情報、等を示すデータを含む。ユーザ情報は、ユーザ(視聴者)の名前、年齢、性別、地域、レビュー書込み数、コメント書込み数、お気に入り、フレンドリスト、再生場所(時刻)、再生終了場所(時刻)、番組視聴履歴等を示すデータを含む。ユーザ・ジェネレイテッド・コンテンツ情報は、コンテンツID、ユーザID、レビュー内容、レビュー書込み時刻、レビュー評価、等を示すデータを含む。デバイス情報は、デバイスIDを含む。認証情報は、認証IDを含む。
[3.3.1 通信で扱う映像/音声について]
通信で扱う映像や音声は、デジタルテレビネットワーク機能仕様 ストリーミング機能仕様書 プロトコル編V1.1(デジタルテレビ情報化研究会)に準拠する。
MPEG−2 VideoあるいはH.264/MPEG−4 AVC(Advanced Video Coding)で符号化された映像と、MPEG−1 Audio Layer II、MPEG−2 Audio AACで符号化された音声、および字幕等の多重化には、TTS(Timestamped Transport Stream)形式を使用する。ただし、MPEG2−TS、MMT(MPEG Media Transport)、MP4等も使用可能である。
図11は、転送プロトコルスタックを示す図である。
ストリーム伝送は、RTP(Real-Time Transport Protocol)/UDP(User Datagram protocol)およびHTTP/TCP(Transmission Control Protocol)を用いる。なお、RTP/UDPを用いる場合、オプションとして、誤り訂正の情報を伝送してもよい。また、HTTP/TCPを用いる場合、HTTPのコネクション、メソッド、ヘッダを利用してストリーム制御を行う。伝送がRTP(Real-time Transport Protocol)で行われる場合、ストリーム制御情報はRTSP(Real Time Streaming Protocol)を用いる。
多言語字幕は、Timed Text Markup Language(W3C(World Wide Web Consortium))に準拠する。なお、同期については別途アプリケーションレベルで実施する。また、各対応フォントはサーバから必要に応じてダウンロードする。例えば、HTTPのペイロードにフォントファイルを載せる。この場合、WebのDynamic Fonts、PFR(Portable Font Resource)を利用する。
フォントの容量は約5−35MB(メガバイト)程度が望ましい。
放送通信連携サービスにおけるモノメディア符号化は下記に定義されたものを用いる。
動画には、ARIB STD−B32 2.4版第1部3.1節で規定されるMPEG−2 Video方式および同3.2節で規定されるMPEG4−AVC方式が用いられ、同5.1節で規定されるテレビジョンサービスの符号化パラメータの制約条件が適用される。
音声には、MPEG−2 Audioや、PCM(Pulse Code Modulation)(AIFF−C(Audio Interchange File Format Compression))を用いる。
MPEG−2 Audioの場合、ARIB STD−B32 2.4版第2部3.1節で規定されるMPEG−2 AAC方式が用いられ、同第5章で規定される符号化パラメータの制約条件が適用される。
PCMの場合、ARIB STD−B24 5.4版第一編第2部6.2節で規定される方式が用いられる。
付加音には、ARIB STD−B24 5.4版第一編第2部6.4節で規定される方式が用いられる。
JPEG(Joint Photographic Experts Group)の場合、ARIB STD−B24 5.4版第一編第2部5.2節で規定される符号化方式が用いられる。
PNG(Portable Network Graphics:ポータブル・ネットワーク・グラフィックス)の場合、ISO/IEC 15948:2003にて規定される方式が用いられる。これは、W3C Recommendation Portable Network Graphics (PNG) Specification (Second Edition)と同内容である。
文字符号化には、ARIB STD−B24 5.4版第一編第2部7.2節で規定される国際符号化文字集合が用いられる。
文字符号集合には、同7.2.1.1.3節で規定されるBMP(Basic Multilingual Plane)セットが用いられ、表7−20が適用される。また、ISO/IEC10646:2003追補5および同追補6が適用される。
外字には、ARIB STD−B24 5.4版第一編第2部7.2.1.2節で規定される方式またはARIB STD−B23第一部5.2.1.2節で規定される方式などが適用される。
制御符号には、ARIB STD−B24 5.4版第一編第2部7.2.2.1節で規定されるC0制御符号のうち、APR(CR)、APD(LF)のみが用いられる。その他のC0制御符号およびC1制御符号は用いられない。
文字符号の変換は、ARIB STD−B24 5.4版第一編第2部付録規定Eに従う。
受信機上で実行可能なアプリケーションの記述方法を示す。この記述方法により作成されたアプリケーションを実行するための実行環境と、セキュアマネージャとの結合については4章に示す。
受信機で実行可能なアプリケーションの記述方式として、BML(ARIB STD−B24)、ARIB−J(ARIB STD−B23)、HTML5(W3C HTML5 Working draft − 2011/Jan/13)を規定する。
受信機は、地上デジタル放送運用規定(ARIB TR−B14)またはBSデジタル放送運用規定(ARIB TR−B15)に準ずるBML文書を提示する機能を有する。受信機は、地上デジタル放送またはBSデジタル放送で提供されるデータ放送サービスを既存の規格どおりに提示できなくてはならない。ただし、受信機は、放送でデータカルーセル方式によって配信されるBMLコンテンツの提示のみを必須とし、通信でHTTPプロトコルによって提供されるBMLコンテンツ(TR−B14 第三編第2部5.14節、TR−B15 第一部第三編8.14節)の提示は必須としない。
[3.5.3.1 記述方式]
受信機は、通信から提供されるプレゼンテーションエンジン型アプリケーションの記述方式としてHTML5をサポートする。JavaScript(登録商標) APIとして、下記のものをサポートする。なお、下記のAPIのうち、W3Cで検討が行われているものにはWorking Draft(WD)またはEditor’s Draft(ED)が含まれる。ただし、放送波で伝送されるデータカルーセルに関連するAPIは必須としない。
受信機は、通信から提供されるアプリケーション実行エンジン型アプリケーションの記述方式としてARIB−Jをサポートする。また、複数ストリーム間の同期APIとしてDVB Bluebook A153(GEM Media Synchronization API)を用いる。
以下に、HTML5およびARIB−Jで使用可能な受信機APIについて説明する。
名前空間とは、サーバ上や受信機内に存在する、映像音声コンテンツ、アプリケーション、モノメディアファイルなど、放送通信連携システムで扱う様々なリソースの位置を特定するための文字列の記述規則である。3.5.2節以降で使用する各種リソースを参照するための名前空間の記法は分類毎に規定する。リソースには、インターネットサーバー上のリソース、アプリケーションキャッシュ上のリソース、放送のリソースがある。インターネットサーバー上のリソースには、VODコンテンツなどのストリームリソースや、アプリケーション、アプリケーションから参照されるその他のリソースなどのファイルリソースがある。放送のリソースには、放送中の番組、過去・未来の番組などのストリームリソースや、モジュール、イベントメッセージなどのカルーセルリソースがある。
放送通信連携インタフェースには、以下のインタフェースがある。
なお、セキュリティ上の観点から、他アプリケーションに関して取得できる情報は制限すべきである。
(3)getProgramInfo():受信中の放送の情報を取得する。戻り値は、tuner_state、network_id、ts_id、orig_ts_id、service_id、event_id、content_idである。tuner_stateには、受信状態を表す値が設定される。
(4)getEPGInfo():受信中の放送のEIT(+SDT)中の各種情報を取得する。
(5)saveApplicationToCache():サーバ上のアプリケーションファイルをキャッシュに保存する。
(8)getKeyFromBroadcast():放送から限定サーバーアクセスのための鍵情報を取得する。
(9)querySupportedFunction():アプリケーションブラウザの機能を問い合わせる。これは、機能/APIが利用可能かチェックすることを目的として使用される。
Broadacast Signal Listenerインタフェースは、放送から取得するSI、緊急情報、カルーセル、イベントメッセージを監視するためのリスナーインタフェースである。バウンドアプリケーション実行中に、紐付いている編成サービスが変更された場合にもこのインタフェースのイベントが発生する。
Local Databaseインタフェースは、視聴者情報を受信機内で保持・管理するためのインタフェースである。視聴者情報は、個人情報などサーバ側に出すべきでない情報であり、視聴者ID、受信機IDなど最低限の情報である。
Synchronization Managerインタフェースとして、DVB Bluebook A153 (GEM Stream Synchronization API)と同様のAPIを導入する。さらに、以下のインタフェースをAPIとして追加する。
(2)getCurrentPositionInProgram():番組開始からの経過時間を取得する。
(3)delayStreamPresentation():提示中の放送ストリームの遅延提示を開始する。
(4)getCurrentDelay():提示中の放送ストリームの(本来の提示時刻からの)遅延時間量を取得する。
アプリケーションが、現在の実行レベルにおいて禁止されている関数呼び出しおよびプロパティ操作をした場合に発生する例外のインタフェースである。Security Exceptionインタフェースは、上記各APIの呼び出し、あるいは、放送を参照するオブジェクト(HTML5なら<video>、ARIB−Jなら○○Controller)に対する各種操作によって発生する。
放送通信連携システムの受信機は、受信機機能として、アプリケーションローンチャーを備える。アプリケーションローンチャーは、受信機内に蓄積されたアプリケーションの起動、既知のリポジトリから独立アプリケーションの選択、AITによって起動指示が記述されたアプリケーションのうち、コントロールコードが「PRESENT」のアプリケーションの選択に用いる。
[4.1 放送通信連携アプリケーションの管理]
放送事業者の要件を満たしつつ放送通信連携サービスを普及・活性化させるために、放送事業者およびその関係者だけではなく、幅広いサービス事業者や個人が参入できる枠組みが必要となる。本放送通信連携システムでは、セキュリティの観点からアプリケーションを「公式アプリケーション」と「非公式アプリケーション」に分類し、受信機において双方のアプリケーションを実行可能とする。
一方、「非公式アプリケーション」は、事前の登録は不要であるが、放送通信連携システムの仕様で期待する動作は保証されず、アプリケーションから放送関連のAPIを扱うことはできない。「非公式アプリケーション」はIDと署名が付与されないため、個々のアプリケーションの指定は困難であるが、放送事業者の要件に基づいた提示制限を加えた上で実行させることは可能である。
図13は、セキュアマネージャーの機能モデルを示す。セキュアマネージャーは、受信機においてセキュリティを総合的に管理する機能である。
受信機において動作するアプリケーションは、アプリケーションファイルの配布の形態により、上述したように、「公式アプリケーション」と「非公式アプリケーション」の2種類に大別される。「公式アプリケーション」と「非公式アプリケーション」は、4.1節に示すようにIDと署名の有無によって区別され、受信機におけるAPIのアクセス範囲や放送事業者からの制御範囲が異なるなど、アプリケーション実行時の動作内容が異なる。アプリケーション監視・制御機能は、公式/非公式の種別の違いを識別し、確実にアプリケーション実行時の動作を制御することを目的とする。
(2)画面提示制御:4.3節に後述する。
(3)リソースアクセス制御:受信機は、実行中のアプリケーションの放送リソース等のAPIへのアクセス制御を行う。アプリケーションがAPIにアクセスしようとする時に、当該アプリケーションが非公式のアプリケーションであれば、APIの種別によってアクセスを制限する。
また、アプリケーションがディスプレイへの画面表示APIにアクセスする際には、公式または非公式の種別と、選局中の放送事業者の提示ポリシーに基づき、画面提示制御を実行する。詳細は4.3節に後述する。
(4)リボケーション:アプリケーションのリボケーション機能を備える。
受信機は、視聴者情報保護およびウィルス対策等の保護機能を備える。
[4.3.1 画面提示制御の概要]
放送通信連携サービスでは、放送番組と同時に関連する通信アプリケーションを提示させることにより、放送サービスの利便性を拡張することができる。一方、通信サービスの利用により、受信機の画面上で放送番組と通信アプリケーションが混在して提示されることが想定される。提示方法によっては、放送番組に通信アプリケーションの画面が重なり、放送番組の一意性や作品性が損なわれるだけでなく、緊急地震速報などの緊急性の高い情報が正確に視聴者に伝えられなくなる恐れがある。画面提示制御により、放送通信連携サービスにおいて、放送事業者の意図に基づいたアプリケーションの提示制御を行う。
図15は、画面提示制御の基本動作モデルを示す図である。放送事業者の提示ポリシーを受信機に反映させるために、予め放送事業者が想定した、放送番組に対する通信コンテンツの提示方法を、提示ルールとして受信機で管理する。具体的には、通信コンテンツの提示方法として、重ね合わせの順序や並べ方の違いなどに応じてレベル分けを行い、提示レベル(ポリシーレベル)と提示方法のテーブルを提示ルールとして受信機内に保持する。放送事業者は指定する提示レベルを放送波に多重して伝送し、受信機はその提示レベルと提示ルールを照合し、提示方法を決定する。これにより、放送事業者の提示ポリシーに基づいた提示制御を実現することができる。
放送事業者の提示ポリシーを伝送する制御情報のフォーマットに関して、デジタル放送で使用されている番組配列情報を用いる方式として3つの具体例を挙げる。番組単位での画面提示制御として、既存のEIT(イベント情報テーブル:Event Information Table)を用いる方式と、EITを拡張して用いる方式(EIT+)がある。また、サービス(チャンネル)単位での画面提示制御として、放送信号のAITを拡張して用いる方式がある。さらに、番組中にリアルタイムに発生する事象単位での画面提示制御として、番組配列情報以外の放送局から送出される情報を用いる方式がある。以下に、4つの方式の詳細を記載する。
application_identifier()は、アプリケーションを識別するための識別子である。表6は、application_identifier()の構造を示す。
さらに、ポリシーレベルを記述するために、新たにセキュリティポリシー記述子を定義し、AITの共通記述子ループに格納して伝送する。
図16は、ポリシーレベルに応じた画面提示制御の例を示す。
番組のポリシーレベルが「1」の場合、公式アプリケーションのアプリケーション画面のアプリケーション画面および非公式アプリケーションのアプリケーション画面の双方とも、放送画面上への重ね合わせが許可される。
番組のポリシーレベルが「2」の場合、公式アプリケーションのみが放送画面上への重ね合わせが許可され、非公式アプリケーションのアプリケーション画面については、放送画面上への重ね合わせは禁止され、放送画面の外側への表示のみが許可される。
番組のポリシーレベルが「3」の場合、公式アプリケーションのアプリケーション画面、及び、非公式アプリケーションのアプリケーション画面とも表示が許可されるが、全てのアプリケーション画面について、放送画面上への重ね合わせは禁止され、放送画面の外側への表示のみが許可される。
ポリシーレベルが「4」の場合、放送画面の全画面表示のみが許可される。
次に、図1に示す本発明の一実施形態を説明する。
図18は、本発明の一実施形態による放送通信連携システムの全体構成図である。同図に示すように、本実施形態の放送通信連携システムは、放送局が保有する放送事業者装置1、サービス事業者が保有するサービス事業者サーバ群2、システム管理者が保有するリポジトリサーバ3、及び、視聴者が保有する受信機4を備えて構成される。同図においては、受信機4を1台のみ示しているが、現実には複数台の受信機4が設けられる。
放送送出装置11は、図3に示す放送局設備に相当し、番組編成設備、番組送出設備、送信設備等から構成されるデジタル放送用の放送設備である。
放送関連データ管理部111は、各番組の番組セキュリティポリシーデータ、公式アプリケーションのアプリケーションセキュリティーポリシーデータ、その他のポリシーデータなどを管理する。
番組セキュリティポリシーデータは、番組のポリシーレベルを示すポリシーレベルデータ、番組にバウンドされたアプリケーションのアプリケーションID、番組にバウンドされたアプリケーションに対する制御コードなどを含む。
アプリケーションセキュリティポリシーデータは、アプリケーションがバウンドされている番組を特定する情報や、アプリケーションのプロトコル識別、ロケーション情報などを含む。ロケーション情報は、アプリケーションの格納位置(格納場所)を示し、例えば、アプリケーションをダウンロード可能な受信機アプリサーバ21やリポジトリサーバ3のURLである。プロトコル識別は、アプリケーションが放送により伝送されたか、通信により伝送されたかを示す。
なお、公式アプリケーションのみが番組にバウンドされる。
提示ルールデータは、ポリシーレベル毎の提示方法を記述したデータである。提示方法は、画面表示方法と音声出力方法を含む。画面表示方法には、例えば、放送画面(番組の映像)のみ表示する、公式アプリケーション及び非公式アプリケーションともアプリケーション画面(アプリケーションの映像)を放送画面に重ねてあるいは放送画面の外に表示する、公式アプリケーションのアプリケーション画面のみ放送画面に重ねて表示し、非公式アプリケーションのアプリケーション画面は放送画面の外に表示する、などの方法がある。音声出力方法には、例えば、放送番組の音声のみを出力する、放送番組の音声と公式アプリケーションまたは非公式アプリケーションの音声を独立にあるいは混合して出力する、などの方法がある。
ポリシーレベルテーブルは、番組のジャンルに対応したポリシーレベルや、各イベントのポリシーレベルを記述したデータである。イベントとは、例えば、緊急警報信号や緊急地震速報など、番組とは必ずしも連動して発生しない放送の内容である。
放送送出部113は、デジタル放送の放送信号を伝送する。放送信号は、信号設定部112により設定された情報を含む。
コンテンツ管理サーバ13は、番組管理サーバ14及びメタデータ管理サーバ15を備えて構成される。番組管理サーバ14は、すでに放送された番組や放送される番組を管理する。メタデータ管理サーバ15は、各番組に関するメタデータを管理する。メタデータは、例えば、番組タイトル、番組ID、番組概要、出演者、放送日時、台本、字幕、解説のデータを含む。
放送局サービスサーバ17は、サービス事業者サーバ群2に放送局のサービスのコンテンツデータを送信する。放送局のサービスには、例えば、ソーシャルネットサービス、ブログサービス等がある。
サービスサーバ22は、例えば、多言語字幕サーバ、話速変換音声サーバ、ソーシャルTVサーバ、レコメンドサーバ、ブックマークサーバなどであり、受信機4から要求されたサービスのコンテンツデータを配信する。
コンテンツ配信サーバ23は、例えば、VOD配信サーバ、字幕配信サーバ、マルチビュー配信サーバであり、受信機4から要求されたコンテンツのコンテンツデータを配信する。
通知サーバ24は、アプリケーションのAIT(図6)を受信機4に送信する。なお、公式アプリケーションの場合、通知サーバ24は、放送送出装置11の放送関連データ管理部111から取得した番組セキュリティポリシーデータやアプリケーションセキュリティーポリシーデータに基づいたAIT(図6)を送信してもよい。
また、リポジトリサーバ3は、放送送出装置11の放送関連データ管理部111から受信した番組セキュリティポリシーデータやアプリケーションセキュリティーポリシーデータに基づいて、番組にバウンドされた公式アプリケーションのAIT(図6)を受信機4に送信してもよい。
分離部402は、デマルチプレクサであり、放送受信部401から供給された放送ストリームを、PCR(Program Clock Reference)、映像データ、音声データ、字幕データ、データ放送、PSI(Program Specific Information)/SI(Service Information)、独立エレメンタリストリーム(ES)で送信されたAITなどの各種データに分離する。なお、AITはデータ放送に含まれる場合や、AITと同様の内容がSIを構成するEITに設定される場合もある。また、分離部402は、放送信号からアプリケーションファイルを分離して出力する場合もある。
選局部415は、操作入力部414に入力された操作に従って、放送受信部401において受信するメディアやチャンネルを制御する。
第1同期用バッファ404−1は、分離部402から出力される映像データ、音声データ、字幕データを記憶する。映像データ、音声データ、字幕データのエレメンタリーストリーム(ES)から生成されたPES(Packetized Elementary Stream)は、放送ストリーム(TS)を構成するトランスポートパケット(Transport Packet)に分割されて設定される。PESのヘッダには、PTS(提示時刻情報:Presentation Time Stamp)が含まれる。第1同期用バッファ404−1は、分離部402から出力された映像データ、音声データ、字幕データを、第1デコーダ405−1の指示によりPESパケット単位で出力する。
第2同期用バッファ404−2は、通信入出力部411が受信したコンテンツやサービスのコンテンツデータを記憶する。あるいは、第2同期用バッファ404−2は、操作入力部414により入力された視聴者の指示に従って、分離部402から出力される映像データ、音声データ、字幕データを記憶する。第2同期用バッファ404−2は、記憶しているコンテンツデータあるいは番組の映像データ、音声データ、字幕データを第2デコーダ405−2の指示によりPESパケット単位で出力する。
第2デコーダ405−2は、時計403から出力された時刻に対応するPTSが設定されている第2同期用バッファ404−2内のコンテンツデータあるいは番組のPESパケットを特定し、特定したPESパケットからエンコードされた映像データ、音声データ、字幕データを読み出し、読み出したデータをデコードして出力する。
外部インタフェース部(以下、「外部I/F部」と記載する。)417は、LAN(Local Area Network)などのホームネットワークなどに接続される機器8との間でデータを送受信する。機器8は、受信機4と連携動作する端末であり、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット、スマートフォン、PDAである。
端末連携API部437は、外部I/F部417により通信可能なホームネットワーク上の機器8や、通信網9を介して接続される機器が受信機4の機能を利用するためのAPIである端末連携APIを実行する。端末連携API部437が端末連携APIを実行することにより、ホームネットワークを介して接続される機器8や通信網9を介して接続される機器から受信機4内のリソースが利用可能となる。
リソースアクセス制御部438は、受信機API部436や端末連携API部437から受信機4内の各機能部へのアクセスを許可するか否かを制御する。リソースアクセス制御部438は、この制御を、受信機API部436や端末連携API部437が実行する各APIの呼び出し元であるアプリケーションが公式アプリケーションであるか非公式アプリケーションであるかに従って行なう。
また、ポリシーレベル照合部454は、AITから番組ポリシーレベルを取得した場合、取得した番組ポリシーレベルをポリシー調停部457に出力する。また、ポリシーレベル照合部454は、イベント番号に対応して決定したポリシーレベル(以下、「トリガーポリシーレベル」と記載する。)をポリシー調停部457に出力する。
図22は本実施形態による受信機の処理フローを示す図である。
まず、受信機4の放送受信部401は、放送送出装置11より、AVコンテンツとAITとを含む放送信号を受信する。そして、分離部402は、放送受信部401よりTS(放送ストリーム)の供給を受けて当該TSからAVコンテンツを分離し、そのAVコンテンツを映像制御部407側へ出力する。映像コンテンツは、映像制御部407へ入力するまでに第1同期用バッファ404−1、第1デコーダ405−1を経由しデコードされる。そして、映像制御部407が、デコードされたAVコンテンツを入力し、当該AVコンテンツに基づく放送画面を映像表示部408へ出力する(ステップS101)。そして映像表示部408にAVコンテンツに基づく放送画面が出力される。
すると、アプリケーション実行部435は、入力したアプリケーションIDに対応するアプリケーションプログラムをアプリケーション記憶部431から読み取る。そして、アプリケーション実行部435は、そのアプリケーションプログラムを実行し、その実行結果を映像制御部407へ出力する。なお、当該実行したアプリケーションプログラムは、放送事業者等によって認証された公式アプリーションである。映像制御部407は、提示制御部413の制御に基づいてアプリケーション画面を、放送画面と共に映像表示部408に出力する。
そしてオブジェクトを検出した場合に、参照可否判定部440は、参照可否判定テーブルから、オブジェクトに対応するリソース参照先情報とこのリソース参照先情報に対応するアプリケーション種別とを参照して、アプリケーション・セキュリティレベルを取得し、このアプリケーション・セキュリティレベルをアプリケーション実行部435に供給する(ステップS104)。
一方、アプリケーション・セキュリティレベルがリソース参照可を示す値である場合(S105:NO)は、本フローチャートの処理を終了する。
図23は参照可否判定テーブルのデータ例を示す図である。
図23に示すように、参照可否判定テーブルは、オブジェクトごとのリソース参照先情報(プロトコル名、サーバドメイン名もしくは放送局ID)とアプリケーション種別とを含んでいる。図23において「○」は、アプリケーション・セキュリティレベルが参照可であることを表し、「×」は、アプリケーション・セキュリティレベルが参照不可であることを表す。
図24では、実行された非公式アプリケーションaのアプリケーション画面において、通信入出力部411で入力した通信データを表示する表示領域a1と、放送受信部401で入力した放送信号に含まれるAVコンテンツの放送画面を表示する表示領域a2と、が存在する場合の例を示している。一例としては、例えば表示領域a1には、受信機4の通信入出力部411が受信した、放送内容に関連する文章情報を表示する。
このような非公式アプリケーションaをアプリケーション実行部435が実行する場合、オブジェクト“video”を参照して、TSに含まれるAVコンテンツのうち、0123.4567.8901で特定される放送局のAVコンテンツ(リソース)を参照しようとする場合には、参照可否判定部440は、そのリソース参照を禁止する。これにより通信データa1には、TSに含まれるAVコンテンツのうち、0123.4567.8901で特定される放送局のAVコンテンツの映像が出力されない。
また、受信機4は、アプリケーションを実行し、外部サーバのリソースを参照するオブジェクトを処理するアプリケーション実行部435を備えた。
また、受信機4は、オブジェクトにおけるリソースのURLとアプリケーション種別(非公式アプリケーションまたは公式アプリケーション)とに基づいて、参照可否判定テーブル記憶部441からアプリケーション・セキュリティレベルを特定する参照可否判定部440を備えた。
また、受信機4は、参照可否判定部440が特定したアプリケーション・セキュリティレベルに応じて、外部サーバのリソース参照を制御するリソース参照制御部442を備えた。
よって、この構成によれば、受信機4は、放送番組に相応しくない内容が含まれる通信データを放送番組と共に出力させないようにすることができる。
また、上述した実施形態における受信機が備える各部の機能を実現するためのプログラム、または、上述した実施形態における受信方法に含まれる各工程を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、受信機が備える各部による処理、または、受信方法に含まれる各工程を行ってもよい。
「記録媒体」とは、非一時的に記憶する機能を有する記憶装置のことをいう。例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の非可搬媒体等の不揮発性媒体を含むが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、「記録媒体」とは、サーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのようにDRAMやSRAM等の揮発性媒体を含むが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
さらに「記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の受信・送信装置、転送装置のように、短時間プログラムを保持するものを含むが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムと組み合わせて実現できるものであってもよい。
11 放送送出装置
111 放送関連データ管理部
112 信号設定部
113 放送送出部
12 放送局サーバ群
13 コンテンツ管理サーバ
14 番組管理サーバ
15 メタデータ管理サーバ
16 コンテンツ配信サーバ
17 放送局サービスサーバ
18 通知サーバ
2 サービス事業者サーバ群
21 受信機アプリサーバ
22 サービスサーバ
23 コンテンツ配信サーバ
24 通知サーバ
3 リポジトリサーバ
4 受信機
401 放送受信部
402 分離部
403 時計
404−1 第1同期用バッファ
404−2 第2同期用バッファ
405−1 第1デコーダ
405−2 第2デコーダ
406 データ放送実行部
407 映像制御部
408 映像表示部
409 音声制御部
410 音声出力部
411 通信入出力部
412 アプリケーション実行制御部
413 提示制御部
414 操作入力部
415 選局部
416 ローカル情報記憶部
417 外部I/F部
431 アプリケーション記憶部
432 アプリケーション認証部
433 アプリケーション管理部
434 アプリケーション制御部
435 アプリケーション実行部
436 受信機API部
437 端末連携API部
438 リソースアクセス制御部
439 リソース制御部
451 ポリシーデータ管理部
452 ポリシーデータ記憶部
453 イベント解釈部
454 ポリシーレベル照合部
455 イベント制御部
456 番組ポリシー記憶部
457 ポリシー調停部
458 ポリシーレベル記憶部
9 通信網
440 参照可否判定部(アプリケーション・セキュリティレベル判定部)
441 参照可否判定テーブル記憶部(アプリケーション・セキュリティレベル記憶部)
442 リソース参照制御部
Claims (3)
- リソース参照先情報とアプリケーション種別とを対応付けて得られる、リソースの参照可否を示すアプリケーション・セキュリティレベルを記憶するアプリケーション・セキュリティレベル記憶部と、
放送通信連携サービスにおけるアプリケーションを実行し、サーバのリソースを参照するオブジェクトを処理するアプリケーション実行部と、
前記オブジェクトにおける前記リソースの参照先を示す情報と前記アプリケーションの種別を示す情報とに基づいて、前記アプリケーション・セキュリティレベル記憶部からアプリケーション・セキュリティレベルを特定する参照可否判定部と、
前記参照可否判定部が特定した前記アプリケーション・セキュリティレベルに応じて、前記サーバのリソース参照を制御するリソース参照制御部と、
を備える受信機。 - 前記リソース参照先情報は、プロトコル名およびサーバドメイン名のうち少なくとも一つを含む
請求項1に記載の受信機。 - リソース参照先情報とアプリケーション種別とを対応付けて得られる、リソースの参照可否を示すアプリケーション・セキュリティレベルを記憶する工程と、
放送通信連携サービスにおけるアプリケーションを実行し、サーバのリソースを参照するオブジェクトを処理する工程と、
前記オブジェクトにおける前記リソースの参照先を示す情報と前記アプリケーションの種別を示す情報とに基づいて、前記記憶したアプリケーション・セキュリティレベルからアプリケーション・セキュリティレベルを特定する工程と、
前記特定した前記アプリケーション・セキュリティレベルに応じて、前記サーバのリソース参照を制御する工程と、
を含む受信方法。
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