JPWO2012095985A1 - 電動車両の報知音発生装置 - Google Patents
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Abstract
周囲の歩行者などが、電動車両の存在に気付き易い報知音発生装置を提供する。報知音を発生する発音体を駆動するための信号を発生する報知音制御装置(3)を備えた報知音発生装置において、報知音制御装置(3)は、電動車両の車両情報を取得する車両情報取得部(5)と、この車両情報取得部(5)において取得した車両情報に基づいて車両の状態を特定し、車両の状態の変化を判断する車両状態変化判断部(6)と、断続的なパルス信号を発生するパルス発生部(7)とを備え、車両状態変化判断部(6)において、車両の状態が、予め設定された変化の状態であると判断したときに、車両状態変化判断部(6)は、パルス発生部(7)に断続的なパルス信号を発生させる。
Description
この発明は、ハイブリッド自動車や電気自動車など静粛性の高い電動車両において、歩行者などにその存在を知らせるための報知音を発生する電動車両の報知音発生装置に関するものである。
近年、電動自転車、電動カート等の開発実用化に続き、電動バイクや電動自動車等、各種移動体としての乗り物が電動化されつつある。具体的には、内燃機関を動力源とする自動車に代わって、ガソリンエンジンと電動モータとを動力源とするハイブリッド自動車や、家庭電源もしくはガソリンスタンドや電力供給スタンドなどに設置された充電器により充電される電池によって動作する電動モータを動力源とした電気自動車、もしくは、水素ガスなどを燃料とする燃料電池で発電しながら走行する燃料電池自動車などが順次開発され、ハイブリッド自動車や電気自動車などは、その一部が既に実用化され、普及し始めている。
従来の内燃機関を動力源とするガソリン車やディーゼル車やバイクなど(以下、「従来の自動車など」と記載する)は、動力源自身が放出するエンジン音や排気音、更には走行中のロードノイズ等が発生するため、街中を歩行する歩行者や自転車に乗っている人などは自動車のエンジン音や排気音などにより、車両の接近を認識することができる。しかし、ハイブリッド自動車の場合、低速走行時には、エンジンによる走行ではなく電動モータによる走行モードが主体となるため、エンジン音や排気音等が発生せず、また、電気自動車や燃料電池自動車等に至っては全運転領域において電動モータによって走行することから、いずれの自動車も、非常に静粛性の高い電動車両となっている。しかしながら、このような静粛性の高い電動車両の周辺に存在する歩行者や自転車運転者等は、音の発生が少なく静粛性の高い電動モータにより走行するハイブリッド自動車や電気自動車や燃料電池自動車などの電動車両の接近を音によって認識することができないことから、静粛性の高い電動車両と歩行者等との接触事故などが発生する原因となる。
このため、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車、電気自動車などが備える利点であるべき静粛性が時に弊害となる上記のような問題を解決するため、従来の自動車などに備えられ運転者の意思で警報を発するクラクション以外の、運転者の意思とは関係なく動作する自車両存在報知のためのシステムが種々提案されている。
例えば、特許文献1では、車両が発進を開始すると警報音を発生させ、その警報音の大きさを、最初の5秒間は大きく、その後、小さくするように変化させる。小さな音の警報音は、車速が10[km/h]を超えるまで継続させる。この場合、警報音の大きさを時間の経過に伴って徐々に小さくしたり、警報音の音圧を大小交互に変化させたり、車速の変化で警報音の大きさを変化させる。また、警報音として、アラーム音、メロディー音、音声や、複数の周波数で構成した音などが例示されている。
また、特許文献2では、モータ回転数に応じた周波数を有し、アクセル開度に応じた振幅の疑似音信号と、車速センサとにより検出された車速に応じた周波数を有し、アクセル開度に応じた振幅の疑似音信号と、をコンピュータで生成し、アンプを経てスピーカより出力する。モータ回転数に基づく疑似音とするか車速に基づく疑似音とするかは、スイッチにより選択する。また、モータ回転数に基づく周波数と車速に基づく周波数とを有する疑似音を発してもよい旨が記載されている。
また、特許文献3では、車両スリップ状態により警報レベルを判断して、基準の警報レベルとの比較により警報を発し、警報レベルが高くなることにより警報音の断続を短くし、警報の緊急度を知らせる旨が記載されている。
これらの従来の警報音発生装置や擬似音発生装置には次のような課題がある。特許文献1では、警報音全体の大きさを変化させることや、警報音としてアラーム音、メロディー音、音声や、複数の周波数で構成した音などが提案されているが、これらの音は、いわゆる時間軸上に連続な音声の波形であり、危険に対する注意喚起を促す音としては少し弱いと考えられる。また、特許文献2では車速に応じた周波数の擬似音を発生することは開示があるが、具体的にどのような音質の音かに関しては、正弦波の例が示されているのみで、正弦波の音は、やはり時間軸上に連続な音声の波形であり、危険に対する注意喚起を促す音としては少し弱いと考えられる。また、特許文献3では、警報レベルに従って、警報音の断続を短くすることが示唆されているが、警報音の種別の記載が明記されておらず、危険に対する注意喚起を促す音の発音法として不十分であると考えられる。
本発明は、以上のような従来の電動車両の報知音発生装置の問題点を解消するためになされたもので、周辺の歩行者などに危険に対しての注意喚起を促す警報音として発生させ、電動車両の存在および状態に気付き易い報知音発生装置を提供することを目的とする。
この発明の電動車両の報知音発生装置は、少なくとも一部の駆動力を電動機によって発生する電動車両から外部へ放射する報知音を発生する発音体を駆動するための信号を発生する報知音制御装置を備えた報知音発生装置において、報知音制御装置は、電動車両の車両情報を取得する車両情報取得部と、この車両情報取得部において取得した車両情報に基づいて車両の状態を特定し、車両の状態の変化を判断する車両状態変化判断部と、断続的なパルス信号を発生するパルス発生部とを備え、車両状態変化判断部において、車両の状態が、予め設定された変化の状態であると判断したときに、車両状態変化判断部は、パルス発生部に断続的なパルス信号を発生させるものである。
この発明によれば、報知音として電動車両周辺の歩行者などに断続的なパルス音を発生するため、歩行者などにとって不快な音が聞こえるため、電動車両の存在に気付き易い報知音発生装置を提供することができる。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1による報知音発生装置の概略構成のブロック図を図1に、本発明の報知音発生装置を備えた電動車両の構成の概念図を図2に示す。図2に示すように、電気自動車やハイブリッド自動車など、駆動力の一部あるいは全部を電動モーターなどにより電気的に発生させる電動車両1において、電動車両1の存在を周囲の歩行者などに認識させるために備えられるものが、報知音発生装置2である。報知音発生装置2は、発生させる報知音を制御する報知音制御装置3と報知音を放射するための発音体4とを備えている。発音体4は、例えばスピーカであるが、いわゆるスピーカ以外であっても、電気信号を音に変換するものであれば良い。
本発明の実施の形態1による報知音発生装置の概略構成のブロック図を図1に、本発明の報知音発生装置を備えた電動車両の構成の概念図を図2に示す。図2に示すように、電気自動車やハイブリッド自動車など、駆動力の一部あるいは全部を電動モーターなどにより電気的に発生させる電動車両1において、電動車両1の存在を周囲の歩行者などに認識させるために備えられるものが、報知音発生装置2である。報知音発生装置2は、発生させる報知音を制御する報知音制御装置3と報知音を放射するための発音体4とを備えている。発音体4は、例えばスピーカであるが、いわゆるスピーカ以外であっても、電気信号を音に変換するものであれば良い。
本発明の実施の形態1による報知音発生装置2の報知音制御装置3の構成を、図1に基づいて説明する。ここで本発明の実施の形態1は、ブザーなどのように、励起された発生音のON/OFFをパルスによって制御するものではなく、パルス状の信号を発音体に直接入力し注意喚起の音として断続的なパルス音を発生させるものである。
まず、車両情報取得部5が、ブレーキ、アクセル、車速等の車両の状態を示す情報を取得する。この車両情報取得部5で取得した情報を基に、車両状態変化判断部6で、現在の車両の状態を特定し、車両の状態が変化して、車両の周囲に自車の存在を報知する必要があるため報知音を発生すべきであると判断した場合に、パルス発生部7にパルス信号を発生するよう指令を送る。パルス発生部7では、車両状態変化判断部6の指示により、パルス信号を発生する。パルス発生部7で発生されたパルス信号を、増幅部で発音体4を駆動するのに適した信号に増幅する。このようにして、発音体4から、報知音としてパルス信号に応じた音が放射される。
ここで、パルス発生部7が発生するパルス信号の一例を図3、図4に示す。図3は、発生するパルス信号全体を示す図、図4は図3で示すパルスを時間拡大して示す図である。図4で示すように、パルス幅150μsの矩形波のパルスを、0.5ms周期で3回発生している。すなわち、繰り返し周波数2kHzで、デューティー30%の矩形パルスが3パルスで一つのパルス列を構成する。図3に示すように、このパルス列を0.1sec毎に4回発生する。またパルス列毎に振幅を変化させる。図3の例では、1回目のパルス列の振幅に対し、2回目、3回目のパルス列の振幅を2倍とし、4回目のパルス列の振幅は1回目のパルス列の振幅と同じにしている。
以上のように、150μs幅のパルスが0.5ms毎に3回繰り返されるパルス列を、0.1秒毎に4回繰り返して発生し、この繰り返しのパルス列の信号で発音体4から音を放射する。この音は、「プチッ」、「ガリッ」といった、雑音的な不快な音に聞こえるため、歩行者などに認識し易い音となる。この音を発生するタイミングを、車両状態変化判断部6で判断して決定する。歩行者らに自車の存在を特に報知する必要があるのは、例えば、停車状態から発進しようとする状態など、車両の状態が変化するタイミングであるため、この変化するタイミングを車両状態変化判断部6で判断して、パルス発生部7にパルス信号を発生するタイミングを指示する。
図4では、パルス信号の波形として矩形のパルスの例を示したが、図5に示すパルスのように、三角波であっても良く、その他の波形であっても良い。また、発生するパルス信号は、必ずしも複数のパルスで構成するパルス列を複数回繰り返すパルス信号でなくても、図6に示すように、例えば150μs幅の1パルスを、図3で示すのと同じように、0.1ms毎に繰り返すパルス信号であっても良い。
ただし、人間の耳に感じ易いのは2kHz程度の周波数の音であるため、2kHz程度の周波数成分を持つ断続的な周期の音が好ましい。また、音階音程として定義されている基本周波数を持つものが、人間の音の認知として、好ましい。このため、1パルスの繰り返しよりも、周期0.5ms程度(基本周波数が2kHz程度)の音程音階で数回繰り返すパルス列の繰り返しが好ましい。例えば、基本周波数が1975.5Hz(5オクターブのB)で、ONのデューティ比50%のパルス列を、1/8秒の周期で断続的に3回発生させる。また、基本周波数が2217.5Hz(6オクターブのC#)で、ONのデューティ比30%のパルス列を、1/10秒の周期で断続的に4回発生する。あるいは、基本周波数が1760Hz(5オクターブのA)で、ONのデューティ比70%のパルス列を、1/6秒の周期で断続的に5回発生する。このようなパルスの信号で発音体4から音を放射すると、雑音的ではあるが、音階音程としてなじんでいる音であり、人間の耳に感じ易い2kHz程度の周波数成分も含んでいるため、歩行者らがより気付き易い音となる。
パルス発生部7で発生するパルス信号は、上記のように、例えば、1パルス、あるいは数パルスのパルス列を、1秒以下の短い周期で数回繰り返す、断続的なパルスであれば良い。また、ブザーなどのように、励起された発生音のON/OFFをパルスによって制御するものではなく、パルス状の信号を音の信号として利用するもので、繰り返し回数は、他の警報音、例えば火事や災害の警報音で用いられている回数が好ましい。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2による報知音発生装置の概略構成のブロック図である。図7において、図1と同一符号は同一または相当する部分を示す。従来より、電動車両を歩行者らに認識させるため、擬似音を放射する報知音発生装置が提案されている。本実施の形態2は、従来提案されている擬似音にパルスを重畳させて、歩行者らがより気付き易い報知音を発生する実施の形態である。
図7は、本発明の実施の形態2による報知音発生装置の概略構成のブロック図である。図7において、図1と同一符号は同一または相当する部分を示す。従来より、電動車両を歩行者らに認識させるため、擬似音を放射する報知音発生装置が提案されている。本実施の形態2は、従来提案されている擬似音にパルスを重畳させて、歩行者らがより気付き易い報知音を発生する実施の形態である。
図7において、擬似音発生部9が擬似音信号を発生する。擬似音は、歩行者らに電動車両を気付かせるための音で、ここでは車速に応じた音としている。このため、車両情報取得部5で取得した車両情報のうち、車速に関する情報を基に擬似音発生部9で発生する擬似音信号の、例えば周波数を変化させる。擬似音発生部9では、例えばPWM(Pulse Width Modulation)により、擬似音声は既定時間(サンプル時間)ごとのデジタル信号として、パルス幅として変換された擬似音声信号として出力され、波形整形部11で波形整形して、擬似音発生部9で生成した擬似音のアナログの音声信号にする。ただし、擬似音を車速により変化させることは必ずしも必要ではない。
一方、パルス発生部7で発生されるパルス信号は、実施の形態1で説明したのと同じパルス信号である。このパルス信号を、波形合成部12において、波形整形部11からの信号に加算する。波形合成部12の構成の一例を図8に示す。図8では、波形整形部11の構成例も示している。擬似音発生部91では、PWMによってPWM信号が発生され、抵抗とコンデンサによって構成されるフィルタである波形整形部11においてPWM波形が整形される。この成形された信号である擬似音信号を差動増幅器120で構成される波形合成部12の一方の入力端子に入力する。また、パルス発生部7で発生されたパルス信号は差動増幅器120の他方の入力端子に入力され、擬似音信号とパルス信号が合成される。
図9、図10に、波形合成部12の他の構成を示す。図9に示す構成では、差動増幅器を用いずに、増幅器121の入力端子にコンデンサ結合により、波形整形部11からの擬似音信号とパルス発生部7からのパルス信号を入力して、両者の信号を合成している。図10に示す構成では、擬似音発生部92をディジタル−アナログ変換器(Digital - Analog Converter)により構成し、波形整形部なしで、直接アナログの擬似音信号を発生している。この擬似音信号とパルス発生部7で発生されたパルス信号を差動増幅器120で構成される波形合成部12で合成する。
ここで、パルス発生部7で発生するパルス信号は、例えば1秒以内の短い期間の断続的なパルス信号であるが、擬似音発生部9で発生される擬似音信号は、連続的で、少なくとも数秒間は続く信号である。
波形合成部12で合成された波形の例を図11、図12に示す。図12は図11の時間拡大図であり、ここでは、簡単のため、擬似音信号として、正弦波を用いた例を示している。擬似音信号は周波数500Hzの正弦波、パルス信号としては、図4で示した、繰り返し周期0.5ms、パルス幅150μsのパルスが3回繰り返すパルス列を、0.1秒周期で4回繰り返す例を示している。パルス信号の振幅は変動させている。図12の時間拡大図で示すように、波形合成部12で合成された波形は、正弦波にパルスが加わった信号となっている。この信号により発音体4が発生する音は、正弦波の「ブー」という音に、一瞬「プチッ」、「ガリッ」といった雑音が加わった感じの音になる。
図7の構成では、ユーザーが操作するユーザースイッチにより擬似音信号の発生を一時的に停止するための擬似音停止部13を設けている。図7の構成では、擬似音停止部13により擬似音発生部9により発生される擬似音信号が停止しても、パルス発生部7で発生されるパルス信号は停止しない。擬似音信号が停止している間の動作は、実施の形態1で説明した動作と同じになり、図3などで示されるパルス信号による音のみが発音体4から放射される。パルス発生部7でパルス信号を発生するのは、車両周辺の歩行者などに、自車の存在をより認識させる必要があるタイミングであるため、本実施の形態2では、ユーザーが一時的に擬似音を停止させた状態であっても、パルス信号による報知音を放射させる構成としている。
以上のように、本実施の形態2では、擬似音発生部で発生される擬似音信号にパルス発生部7で発生されるパルス信号を合成して報知音として発音体4が音を放射するようにしたので、従来の報知音単独で報知するよりも、周辺の歩行者などに危険に対してより注意喚起を促すことが出来る。また、深夜などにおいて、ユーザーが騒音となる報知音の発生を嫌い、一時的に擬似音を停止した場合でも、歩行者などに自車の存在を特に認識させる必要があるタイミングでは、擬似音が発する騒音無しにパルス音だけが放射されるため、歩行者などが、より認識し易い報知音発生装置を提供できる。
実施の形態3.
図13は、本発明の実施の形態3による報知音発生装置の概略構成のブロック図である。図13において、図7と同一符号は同一または相当する部分を示す。本実施の形態3は、車速情報取得部5および車両状態変化判断部6の構成や動作の詳細の例を説明する実施の形態である。車両情報取得部5は、車速を取得する車速取得部51、イグニッション(IG)スイッチの状態を取得するIGスイッチ取得部52、パーキングブレーキの状態を取得するパーキングブレーキ取得部53、アクセル開度の状態を取得するアクセル開度取得部54、およびギアの状態を取得するギア取得部55などから構成される。車両状態変化判断部6は、車両情報取得部5において取得する、これら車両の各状態の情報を基に、パルス発生部でパルス信号を発生させるタイミングを判断する。
図13は、本発明の実施の形態3による報知音発生装置の概略構成のブロック図である。図13において、図7と同一符号は同一または相当する部分を示す。本実施の形態3は、車速情報取得部5および車両状態変化判断部6の構成や動作の詳細の例を説明する実施の形態である。車両情報取得部5は、車速を取得する車速取得部51、イグニッション(IG)スイッチの状態を取得するIGスイッチ取得部52、パーキングブレーキの状態を取得するパーキングブレーキ取得部53、アクセル開度の状態を取得するアクセル開度取得部54、およびギアの状態を取得するギア取得部55などから構成される。車両状態変化判断部6は、車両情報取得部5において取得する、これら車両の各状態の情報を基に、パルス発生部でパルス信号を発生させるタイミングを判断する。
以下、車両状態変化判断部6における判断例を説明する。図14の表は、車両情報(イベント、E00 E01 ……E41)と車両の状態(S0〜S3)の変化を示す状態変化の表である。車両状態変化判断部6が判断して特定する車両の状態としては、走行状態およびモータの状態である。例えば、車両が停止状態(S0)でIGスイッチがON(IGON E02)になるとモータ準備状態(S1)になる。あるいは、車両が停止状態(S0)でパーキングブレーキがON(E11)からOFF(E20)に変化すると、同じくモータ準備状態(S1)になる。図14の表で示す状態変化のうち、周囲の歩行者などに自車の存在を報知する必要がある、すなわちパルス音を鳴動させる必要がある状態変化を太字で示すとともに、図15の表に示す。
図15に車両状態変化判断部6により車両状態の変化を判断した結果、パルス発生部7でパルス信号を発生させて、発音体4をパルス音で鳴動させる条件を示す。歩行者が危険を察知しなければならないのは、「車両が停止から、モータの電源が入り、モータが動く準備が出来た(モータ準備)こと」(S0→S1)の状態変化と、「モータ準備から、モータへ電流が流れ、モータが回転を始めた(モータ起動)こと」(S1→S2)の状態変化と、「モータ起動から車両が走行状態に移ったこと」(S2→S3)の状態変化と、「モータの駆動を行わず、車両が走行していること」と、「停止もしくは、モータ準備から、他の状態を経ないで走行となる急激な変化」(S0→S3とS1→S3)の状態である。この危険な状態を判断して、パルス音を鳴動させ、自車の存在の報知、警報を行う。
ここで、車両状態の変化の種類により、鳴動させるパルス音を変えることが望ましい。図15では、S0→S1の場合鳴動1、S1→S2の場合鳴動2、および他の状態からS3(走行)状態への変化の場合鳴動3、としてそれぞれ別のパルス音を発生させることを示している。これら鳴動の違いは、パルス信号のパラメータを異なるものとすることで実現できる。パルス信号のパラメータとしては、パルス列の基本周波数、パルス列におけるパルス数、パルス列の繰り返し回数、パルス列の繰り返しの周期、パルスの振幅などがある。ただし、全て同じパルス音の鳴動であっても本発明の効果を奏するのは言うまでもない。
図16〜図18は、表14に示した状態変化を、車両状態変化判断部6で判断するフローを示すフローチャートである。図16に示すように、まず、車両の状態が停止状態(S0)であるかどうかを判断する(ST101)。S0ではない場合は、図17の、車両がモータ準備状態であるかどうかの判断ステップ(ST201)へ進む。S0の場合、イベントの判断ステップに進む。まずイベントがE02(IGスイッチがON)かどうかを判断する(ST102)。E02の場合は、車両の状態がS1になったと特定でき、車両の状態がS0(停止)からS1(モータ起動)に変化したと判断して、パルス信号を発生させてパルス音を鳴動させる(ST107)。E02ではない場合は、次のイベントE10(パーキングブレーキがOFF)かどうかを判断する(ST103)。このようにして、順次イベントを判断(ST104、ST105)して車両の状態を特定し、ステップST103〜105において、車両の状態がS0からS1に変化したと判断された場合は、パルスを発生させてパルス音を鳴動させる(ST107)。最後のステップST105における、イベントE31(車速が0以外)かどうかの判断では、車速が0以外の場合は、停止(S0)から他の状態を経ないで走行(S3)となる急激な変化のためパルスを発生させてパルス音を鳴動させる(ST108)。E31ではない場合は、ST101へ戻ってステップを繰り返す。
次に、ステップST101において、車両の状態が停止状態(S0)ではないと判断された場合、図17のステップST201に進み、ステップST201において、車両の状態が、モータが動く準備ができた状態(S1)かどうかを判断する。S1ではない場合は、図18の、車両の状態が走行状態であるかどうかの判断ステップ(ST301)へ進む。S1の場合、イベントの判断ステップに進む。まずイベントがE00(IGスイッチがOFF)かどうかを判断する(ST202)。E00の場合は、状態がS0に変化するためパルスは発生させず(ST207)に、ステップST101に戻る。E00ではない場合は、次のイベントE01かどうかを判断する(ST203)。このようにして、順次イベントを判断(ST204、ST205)する。ステップST205において、イベントE21(アクセルが開)と判断された場合は、車両の状態がモータ起動(S2)に変化する場合であるため、パルスを発生させてパルス音を鳴動させる(ST208)。最後のイベントE31かどうかの判断(ST206)では、E31の場合は、モータ準備の状態(S1)から他の状態を経ないで走行(S3)となる急激な変化のためパルス信号を発生させてパルス音を鳴動させる(ST209)。E31では無い場合は、ST101へ戻ってステップを繰り返す。
次に、ステップST201において、車両の状態が、モータが動く準備ができた状態(S1)ではないと判断された場合、図18のステップST301に進み、ステップST301において、車両の状態が、モータ起動の状態(S2)かどうかを判断する。S2ではない場合はステップST309へ進み、イベントがE30(車速が0)かどうかを判断する。車速が0ではない場合はすでに走行状態であるため、そのままステップST101へ戻る。E30(車速が0)の場合は車両の状態がS0(停止)状態であると判断して、ST101へ戻る。ステップST301において、モータ起動の状態(S2)であると判断された場合、イベントがE00(IGスイッチがOFF)かどうかを判断する(ST302)。E00の場合は、状態がS0に変化するためパルス信号は発生させず(ST311)に、ステップST101に戻る。E00ではない場合は、次のイベントE01かどうかを判断する(ST303)。このようにして、順次イベントを判断(ST304〜307)する。ステップST307において、イベントE31(車速が0以外)と判断された場合は、車両の状態がモータ起動の状態(S2)から走行状態(S3)に変化する場合であるため、パルス信号を発生させてパルス音を鳴動させる(ST308)。ST307において、E31では無い場合は、ST101へ戻ってステップを繰り返す。
以上のように、車両情報取得部5が、イグニッションスイッチ、パーキングブレーキ、アクセル開度、ギア、および車速の情報を取得する。この車両情報部5で取得した情報に基づいて、車両状態変化判断部6が、車両の状態である走行状態およびモータの状態を特定する。そして、車両状態変化判断部6が、車両の状態が変化したことを検知したとき、その状態変化が、車両周辺の歩行者などに危険を知らせる必要がある状態変化の状態であると判断したときに、車両状態変化判断部が、パルス発生部7にパルス信号を発生させる。ここで、車両周辺の歩行者などに危険を知らせる必要がある状態変化は、予め車両状態変化判断部6において設定しておく。状態の変化の種類に応じて、すなわち、車両状態変化判断部6における車両の状態変化の判断結果に基づき、パルス発生部7で発生するパルス信号パルス信号のパラメータを設定するようにして、発音体4から放射されるパルス音の種類を変えても良い。
1:電動車両 2:報知音発生装置
3:報知音制御装置 4:発音体
5:車両情報取得部 6車両状態変化判断部
7:パルス発生部 9:擬似音発生部
12:波形合成部 13:擬似音停止部
3:報知音制御装置 4:発音体
5:車両情報取得部 6車両状態変化判断部
7:パルス発生部 9:擬似音発生部
12:波形合成部 13:擬似音停止部
この発明の電動車両の報知音発生装置は、少なくとも一部の駆動力を電動機によって発生する電動車両から外部へ放射する報知音を発生する発音体を駆動するための信号を発生する報知音制御装置を備えた報知音発生装置において、報知音制御装置は、電動車両の車両情報を取得する車両情報取得部と、この車両情報取得部において取得した車両情報に基づいて車両の状態を特定し、車両の状態の変化を判断する車両状態変化判断部と、断続的なパルス信号を発生するパルス発生部と、連続的な擬似音信号を発生する擬似音発生部と、波形合成部とを備え、車両状態変化判断部において、車両の状態が、予め設定された変化の状態であると判断したときに、車両状態変化判断部は、パルス発生部に断続的なパルス信号を発生させ、波形合成部は、擬似音発生部で発生された連続的な擬似音信号と、パルス発生部で発生された断続的なパルス信号を合成するものである。
Claims (6)
- 少なくとも一部の駆動力を電動機によって発生する電動車両から外部へ放射する報知音を発生する発音体を駆動するための信号を発生する報知音制御装置を備えた報知音発生装置において、
上記報知音制御装置は、電動車両の車両情報を取得する車両情報取得部と、この車両情報取得部において取得した車両情報に基づいて車両の状態を特定し、上記車両の状態の変化を判断する車両状態変化判断部と、断続的なパルス信号を発生するパルス発生部とを備え、
上記車両状態変化判断部において、上記車両の状態が、予め設定された変化の状態であると判断したときに、上記車両状態変化判断部は、上記パルス発生部に上記断続的なパルス信号を発生させることを特徴とする電動車両の報知音発生装置。 - 上記車両状態変化判断部が特定する車両の状態は、上記電動車両の走行状態およびモータの状態であることを特徴とする請求項1に記載の電動車両の報知音発生装置。
- 上記車両情報取得部が取得する車両情報は、イグニッションスイッチ、パーキングブレーキ、アクセル開度、ギア、および車速であることを特徴とする請求項2に記載の電動車両の報知音発生装置。
- 上記車両状態変化判断部における車両の状態変化の判断結果に基づき、上記パルス発生部が発生する断続的なパルス信号のパラメータを設定することを特徴とする請求項1に記載の電動車両の報知音発生装置。
- 上記報知音制御装置は、連続的な擬似音信号を発生する擬似音発生部と、波形合成部を備え、この波形合成部は、上記擬似音発生部で発生された連続的な擬似音信号と、上記パルス発生部で発生された断続的なパルス信号を合成することを特徴とする請求項1に記載の電動車両の報知音発生装置。
- 上記報知音制御装置は、上記擬似音発生部が発生する擬似音を一時的に停止させる擬似音停止部を備えたことを特徴とする請求項5に記載の電動車両の報知音発生装置。
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