JPWO2012056529A1 - エレベータ用ロープ - Google Patents
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Abstract
エレベータ用ロープにおいては、内層ロープの外周に外層子縄が撚り合わされており、外層子縄の層の外周に樹脂製の外層被覆体が被覆されている。内層ロープの中心には、合成繊維製の繊維芯が配置されている。繊維芯としては、例えば、樹脂製の丸棒芯、又は樹脂製の撚り芯が用いられている。繊維芯の外側には、複数本の内層子縄が撚り合わされている。内層子縄の層の外周には、樹脂製の内層被覆体が被覆されている。内層子縄及び外層子縄は、複数本の鋼製素線を撚り合わせて構成されている。
Description
この発明は、複数本の鋼製素線が撚り合わされてなる複数本の子縄を有するエレベータ用ロープに関するものである。
従来のエレベータ用ロープは、内層ロープと、内層ロープの外周を被覆する樹脂製の内層被覆体と、内層被覆体の外周に撚り合わされた複数本の外層子縄と、外層子縄の層の外周を被覆する樹脂製の外層被覆体とを有している。内層ロープは、複数本の芯子縄を含む芯ロープと、芯ロープの外周に被覆されている芯ロープ被覆体と、芯ロープ被覆体の外周に撚り合わされた複数本の内層子縄とを有している。芯子縄、内層子縄及び外層子縄は、それぞれ複数本の鋼製素線を撚り合わせて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
上記のような従来のエレベータ用ロープでは、芯ロープの中心に直線状の芯子縄が配置されている。この直線状の芯子縄は、他の子縄と撚り合わされていないため、他の子縄からの拘束力を受けにくくなっている。このため、例えば製造時の素線張力の不均一などの製造上の問題から、直線状の芯子縄を構成する素線の一部に緊張が生じ、その素線が早期に断線したり、逆に、緩みが生じて素線が弛んだりすると、断線又は弛んだ素線がエレベータ用ロープの外へ突出し、エレベータ用ロープを早期に交換する必要が生じることが懸念される。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、外部への素線の突出を抑え、長寿命化を図ることができるエレベータ用ロープを得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ用ロープは、複数本の鋼製素線が撚り合わされている複数本の内層子縄を含む内層ロープを有し、外周が樹脂製の外層被覆体により被覆されているものであって、内層ロープの中心には、合成繊維製の繊維芯が配置されている。
この発明のエレベータ用ロープは、内層ロープの中心に合成繊維製の繊維芯を配置したので、内層ロープの中心に他の子縄と撚り合わされていない子縄が配置されなくなり、これにより全ての子縄が他の子縄からの拘束力を受けるようにすることができ、外部への素線の突出を抑え、長寿命化を図ることができる。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ用ロープの断面図である。図において、エレベータ用ロープの中心には、繊維芯1が配置されている。繊維芯1としては、例えばポリプロピレン又はポリエチレンからなる合成繊維製の丸棒芯(中実芯)が用いられている。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ用ロープの断面図である。図において、エレベータ用ロープの中心には、繊維芯1が配置されている。繊維芯1としては、例えばポリプロピレン又はポリエチレンからなる合成繊維製の丸棒芯(中実芯)が用いられている。
繊維芯1の外周には、複数本(ここでは8本)の内層子縄2が撚り合わされている。各内層子縄2は、複数本の鋼製素線を撚り合わせて構成されている。より詳細には、各内層子縄2は、中心に配置された芯素線と、芯素線の外周に撚り合わされた複数本の中間素線と、中間素線の層の外周に撚り合わされた複数本の外層素線とを有している。中間素線の径は、芯素線及び外層素線の径よりも小さい。
内層子縄2の層の外周は、樹脂製の内層被覆体3により被覆されている。内層ロープ4は、繊維芯1、内層子縄2及び内層被覆体3により構成されている。内層被覆体3は、互いに隣接する内層子縄2間で繊維芯1に接している。繊維芯1及び内層被覆体3は、使用時に張力が作用した状態でも、互いに隣接する内層子縄2間に入り込んだ状態で維持される。
内層被覆体3の外周には、複数本(ここでは19本)の外層子縄5が撚り合わされている。外層子縄5の径は、内層子縄2の径よりも小さい。各外層子縄5は、複数本の鋼製素線を撚り合わせて構成されている。より詳細には、各外層子縄5は、中心に配置された芯素線と、芯素線の外周に撚り合わされた複数本の外層素線とを有している。外層素線の径は、芯素線の径と同じである。
外層子縄5の層の外周は、樹脂製の外層被覆体6により被覆されている。外層子縄5と外層被覆体6とは、接着剤により接着されている。外層被覆体6は、互いに隣接する外層子縄5間で内層被覆体3に接している。内層被覆体3及び外層被覆体6は、使用時に張力が作用した状態でも、互いに隣接する外層子縄5間に入り込んだ状態で維持される。
内層被覆体3の材料としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレンなど、ある程度の硬さを有する樹脂が用いられている。また、内層被覆体3は、架橋剤を混入することにより架橋された樹脂により構成されている。さらに、内層被覆体3は、エレベータ用ロープとしての柔軟性を高めるとともに、綱車により曲げられた際に発生するロスを低減するため、摩擦係数がある程度低い方が良い。
このように、内層被覆体3の材料としては、外層被覆体6の材料よりも硬く、かつ同一の金属材料に対する摩擦係数が低いものが好適である。さらに、内層被覆体3は、内層子縄2との間に滑りが生じるため、耐摩耗性に優れていることが好適である。
外層被覆体6は、綱車との間のトラクション能力を確保する必要があるため、綱車に対する摩擦係数が0.2以上で十分な耐摩耗性を有する樹脂、例えばポリウレタンにより構成されている。また、外層子縄5は、架橋剤を混入することにより架橋された樹脂により構成されている。
このようなエレベータ用ロープでは、中心に繊維芯1が配置されているので、他の子縄と撚り合わされていない鋼製の子縄は存在しない。即ち、全ての子縄2,5は必ず他の子縄2,5と撚り合わされている。このため、素線間及び子縄2,5間の摩擦力により、断線又は弛んだ素線がエレベータ用ロープの外に突出するのが抑えられる。
また、エレベータ用ロープに負荷が作用すると、各子縄2,5が負荷を分担し、各子縄2,5間の隙間を縮小する方向にロープ断面が変形するが、中心の繊維芯1が各子縄2,5から作用する圧力を保持することで、子縄2,5間の隙間を確保、又は子縄2,5間の接触圧力を低減することができる。
さらに、実施の形態1のエレベータ用ロープは、内部に内層ロープ4を有するため、中心に繊維芯を有する同じ直径の8子縄や6子縄のロープ(従来ロープと呼ぶ)に比べて、高強度である。このため、実施の形態1のエレベータ用ロープに作用する負荷は、従来ロープに作用する負荷よりも大きく、各子縄2,5から中心の繊維芯1に作用する圧力はさらに大きくなることが考えられる。
これに対して、従来ロープに一般的に使用されている天然繊維(例えば麻)の撚り芯を繊維芯1として用いた場合、繊維自身に空洞を有し、かつ繊維間にも隙間があり、子縄2,5からの圧力により減径しロープ全体の型崩れを発生し易い。また、経年的な腐食や劣化も加わり子縄2,5からの圧力を保持することがさらに困難になる可能性がある。
しかし、実施の形態1では、繊維芯1として合成繊維製の丸棒芯を用いたので、繊維芯1自体の充填密度を上げることができ、大きな負荷に対して肩崩れの発生を抑制することができる。
また、従来ロープでは、中心の繊維芯にロープグリースを含浸させることで、ロープ内部の子縄間の接触圧力を低減したり摩擦力を低減したりしている。これに対して、実施の形態1のエレベータ用ロープでは、外層被覆体6により外層子縄5が綱車溝表面から離隔されるとともに、外層被覆体6及び内層被覆体3により子縄2,5同士が離隔されており、金属同士が直接接触しないため、子縄2,5の摩耗を防止することができ、かつ内層被覆体3及び外層被覆体6の緩衝作用により、エレベータ用ロープ内に発生する曲げ応力を低減できる。
また、繊維芯1は比較的低摩擦の合成繊維で構成されているため、エレベータ用ロープ引張荷重や曲げ荷重が作用した際の各子縄2,5の移動に対して、子縄2,5の摩耗を低減することができる。従って、内部にロープグリースを含浸させる必要がない。これにより、ロープ製造時、特に被覆成形時に、被覆破れによる油の影響を心配する必要がない。
さらに、外層子縄5の本数は、内層子縄2の本数の2倍以上であり、かつ16本以上となっているので、エレベータ用ロープが綱車に巻き掛けられたときに綱車溝から外層子縄5が受ける圧力を低減することができる。
さらにまた、外層被覆体6は、綱車との間でトラクションを発生させるために、外層子縄5に接着する必要があり、外層被覆体6を外層子縄5に接着する前には、外層子縄5の製造時などに付着した汚れや油分を十分に洗浄する必要がある。このとき、外層子縄5の構造が複雑であると、外層子縄5の内部まで十分に洗浄することができない。これに対して、実施の形態1の外層子縄5は、中心素線の外周に1層の素線を束ねた2層構造であるため、構造が単純であり、十分な強度を確保しつつ、外層子縄5を十分に、かつ容易に洗浄し、外層被覆体6を外層子縄5に強固に接着することができる。
また、素線径を小径化することで、同径の従来ロープに比べて、小径の綱車を通過する際に発生する曲げ応力を低減することができる。外層子縄5の本数を多くすることで、外層子縄5を構成する素線を小径化することもできる。
さらに、内層子縄2は、中心素線の外周に2層の素線を束ねた3層構造であるため、ロープ全体の実装密度を高くするとともに、発生する曲げ応力を低減することができる。また、内層子縄2は6〜8本とするのが好適である。これは、内層子縄2の本数が6本よりも少ないと、各内層子縄2の断面が大きくなるか、又は内層子縄2間の隙間が大きくなり、逆に、内層子縄2の本数が8本よりも多いと、実装密度を上げるためにロープ全体を多層化する必要が生じるためである。
実装密度向上及び曲げ応力低減の効果を得る方法としては、ロープ全体をさらに多層化する方法もあるが、子縄数や素線数が増加するとともに、製造工程が増加し、製造コストの面で現実的でなくなってしまう。
実施の形態1のエレベータ用ロープの場合、各外層子縄5が7本の素線で構成される簡素な構造である上に、内層子縄2も3層構造の比較的簡素な構造であるため、子縄の数が20本以上あるにも拘わらず、ロープ全体の素線数を300本以下とすることが可能である。
また、従来ロープを適用する場合、ロープ径dに対する綱車径Dは40倍以上に設定されるため、例えばロープ径が12mmであれば、綱車径は480mm以上に設定される。最も一般的に使用されている8×S(19)、直径12mm(d)の場合、外層子縄の素線径δは約0.8mmであり、480mm(D)の綱車で適用される場合、発生する曲げ応力を評価する指標であるD/δ=600、ロープ径に対する外層子縄の素線径の比d/δ=15である。
これに対して、実施の形態1のロープの場合、内層被覆体3及び外層被覆体6を有し、かつ内層ロープ4の中心に繊維芯1が配置されているため、金属同士は直接接触しない。このように、直接金属接触しない場合には、上記特許文献1にも記載されているように、D/d=27で使用しても、従来ロープと綱車との組み合わせにおいてD/d=40で使用した場合と同等の寿命を確保することができ、このときのD1/δ1=600×27/40=405である。
また、上記の式より、δ1=240/405=0.59mm、ロープ径d1に対して外層子縄の素線径をd1/δ1≧12/0.59=20.3≒20.5とすることで、綱車を従来ロープの直径12mmで使用する場合のD/d≧40を満足する最小綱車径φ480に対して1/2(D/d=20)まで縮小することが可能となる。
このように、ロープを多層撚りとし、外層子縄5の本数を多くすることにより、構成する素線径の小径化が可能であり、上記の条件を満足することで、従来ロープと同じ直径でも、使用する綱車の直径を半分にし、かつ同等の寿命を確保することが可能となる。
また、各子縄2,5を構成する素線に発生する応力としては、各子縄2,5の素線のうち、最も厳しい外層素線(最外周の素線)の径をほぼ同じとすることにより、全部分において発生する曲げ応力を均一化することができる。これにより、特定の部分に早期に断線が発生するのが防止され、ロープの型崩れが発生することで早期に寿命に至ることがない。
上記効果を得るためには、外層素線の直径を等しくした方が良いことは勿論であるが、ロープの設計的な裕度を考慮すると、実質的には、外層素線の直径差を10%以内に抑えることが好適である。
実施の形態2.
次に、図2はこの発明の実施の形態2によるエレベータ用ロープの断面図である。この実施の形態2では、繊維芯7として、例えばポリプロピレン又はポリエチレンからなる合成繊維製の撚り芯が用いられている。繊維芯7の外周は、樹脂製の芯被覆体8により被覆されている。芯被覆体8の材料としては、内層被覆体3と同様の材料を用いることができる。実施の形態2の内層ロープ4は、繊維芯7、芯被覆体8、内層子縄2及び内層被覆体3により構成されている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、図2はこの発明の実施の形態2によるエレベータ用ロープの断面図である。この実施の形態2では、繊維芯7として、例えばポリプロピレン又はポリエチレンからなる合成繊維製の撚り芯が用いられている。繊維芯7の外周は、樹脂製の芯被覆体8により被覆されている。芯被覆体8の材料としては、内層被覆体3と同様の材料を用いることができる。実施の形態2の内層ロープ4は、繊維芯7、芯被覆体8、内層子縄2及び内層被覆体3により構成されている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このようなエレベータ用ロープでは、繊維芯7を構成する縄間の隙間に芯被覆体8が充填されるので、充填率が高く、経年的な劣化を少なくすることでき、繊維芯1として丸棒芯を用いた実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
次に、図3はこの発明の実施の形態3によるエレベータ用ロープの断面図である。実施の形態3の内層ロープ4は、芯ロープ9、内層子縄2及び内層被覆体3により構成されている。芯ロープ9は、繊維芯10、繊維芯10の外周に撚り合わされた複数本(ここでは6本)の芯子縄11、及び芯子縄11の層の外周に被覆された芯ロープ被覆体12により構成されている。繊維芯10としては、実施の形態1と同様に、合成繊維製の丸棒芯が用いられてる。芯ロープ被覆体12の材料としては、内層被覆体3と同様の材料を用いることができる。
次に、図3はこの発明の実施の形態3によるエレベータ用ロープの断面図である。実施の形態3の内層ロープ4は、芯ロープ9、内層子縄2及び内層被覆体3により構成されている。芯ロープ9は、繊維芯10、繊維芯10の外周に撚り合わされた複数本(ここでは6本)の芯子縄11、及び芯子縄11の層の外周に被覆された芯ロープ被覆体12により構成されている。繊維芯10としては、実施の形態1と同様に、合成繊維製の丸棒芯が用いられてる。芯ロープ被覆体12の材料としては、内層被覆体3と同様の材料を用いることができる。
各芯子縄11は、複数本の鋼製素線を撚り合わせて構成されている。より詳細には、各外層子縄5は、中心に配置された芯素線と、芯素線の外周に撚り合わされた複数本の外層素線とを有している。外層素線の径は、芯素線の径と同じである。各芯子縄11の径は、外層子縄5の径よりも小さい。芯子縄11の素線の径は、外層子縄5の素線の径よりも小さい。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このようなエレベータ用ロープでは、中心に芯ロープ9が配置されているため、ロープ全体における鋼製素線の充填密度をさらに向上させ、破断強度を向上させることができる。
実施の形態4.
次に、図4はこの発明の実施の形態4によるエレベータ用ロープの断面図である。この実施の形態4では、繊維芯13として、実施の形態2と同様に、合成繊維製の撚り芯が用いられている。繊維芯13の外周は、樹脂製の芯被覆体14により被覆されている。芯被覆体14の材料としては、内層被覆体3と同様の材料を用いることができる。
次に、図4はこの発明の実施の形態4によるエレベータ用ロープの断面図である。この実施の形態4では、繊維芯13として、実施の形態2と同様に、合成繊維製の撚り芯が用いられている。繊維芯13の外周は、樹脂製の芯被覆体14により被覆されている。芯被覆体14の材料としては、内層被覆体3と同様の材料を用いることができる。
実施の形態4の芯ロープ9は、繊維芯13、芯被覆体14、芯子縄11及び芯ロープ被覆体12により構成されている。他の構成は、実施の形態3と同様である。
このようなエレベータ用ロープでは、繊維芯13を構成する縄間の隙間に芯被覆体14が充填されるので、充填率が高く、経年的な劣化を少なくすることでき、繊維芯10として丸棒芯を用いた実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
実施の形態5.
次に、図5はこの発明の実施の形態5によるエレベータ用ロープの断面図の断面図である。図において、芯ロープ9の中心には、合成繊維製の撚り芯からなる繊維芯15がそのまま(芯被覆体を用いずに)配置されている。他の構成は、実施の形態4と同様である。
次に、図5はこの発明の実施の形態5によるエレベータ用ロープの断面図の断面図である。図において、芯ロープ9の中心には、合成繊維製の撚り芯からなる繊維芯15がそのまま(芯被覆体を用いずに)配置されている。他の構成は、実施の形態4と同様である。
ロープ全体の断面構造を3層構造(芯子縄11を含む層、内層子縄2を含む層、外層子縄5を含む層)とした場合、実施の形態1、2のような2層構造に比べて、中心部分の占有面積が小さい。このため、3層構造では、撚り芯からなる繊維芯15をそのまま用いても、各部に発生する隙間が少なく、実施の形態4とほぼ同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態5では、外層子縄5、内層子縄2、芯子縄11の順に本数が少なくなっている(外層子縄5>内層子縄2>芯子縄11)。外層子縄5と内層子縄2の本数に関しては、実施の形態1でも説明した通りであり、さらに芯子縄11の本数を内層子縄2の本数よりも少なくすることにより、鋼製素線の実装密度を高くすることができる。これにより、素線径を従来ロープに比べて小さくできる上に、ロープ全体の子縄数及び素線数を抑えることができる。
さらに、芯子縄11の外層素線径を他の子縄2,5の外層素線の径よりも小さくすることにより、曲げ作用時に芯ロープ9に発生する曲げ応力を他の層に比べて低減することができる。これにより、芯ロープ9が他の層よりも先に損傷することを防止し、芯ロープ9の損傷によるロープ全体の型崩れの発生を防止することができる。
実施の形態6.
次に、図6はこの発明の実施の形態6によるエレベータ用ロープの断面図である。実施の形態3〜5では、2層構造の芯子縄11を6本用いたが、この実施の形態6では、繊維芯10の外周に、3本の芯子縄11が撚り合わされている。各芯子縄11は、中心素線の外周に2層の素線を束ねた3層構造である。他の構成は、実施の形態3と同様である。
次に、図6はこの発明の実施の形態6によるエレベータ用ロープの断面図である。実施の形態3〜5では、2層構造の芯子縄11を6本用いたが、この実施の形態6では、繊維芯10の外周に、3本の芯子縄11が撚り合わされている。各芯子縄11は、中心素線の外周に2層の素線を束ねた3層構造である。他の構成は、実施の形態3と同様である。
このようなエレベータ用ロープによれば、芯子縄11の本数を少なくしつつ実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
ここで、図7は実施の形態1〜6のエレベータ用ロープが適用されるエレベータ装置の一例を示す側面図である。図において、昇降路21の上部には、機械室22が設けられている。機械室22内には、機械台23が設置されている。機械台23上には、巻上機24が支持されている。巻上機24は、綱車25及び巻上機本体26を有している。巻上機本体26は、綱車25を回転させる巻上機モータと、綱車25の回転を制動する巻上機ブレーキとを有している。
機械台23には、そらせ車27が取り付けられている。綱車25及びそらせ車27には、懸架手段としての複数本のエレベータ用ロープ28が巻き掛けられている。
エレベータ用ロープ28の一端部には、かご29が吊り下げられている。即ち、かご29は、綱車25の一側でエレベータ用ロープ28により昇降路21内に吊り下げられている。エレベータ用ロープ28の他端部には、釣合おもり30が吊り下げられている。即ち、釣合おもり30は、綱車25の他側でエレベータ用ロープ28により吊り下げられている。
昇降路21内には、かご29の昇降を案内する一対のかごガイドレール31と、釣合おもり30の昇降を案内する一対の釣合おもりガイドレール32とが設置されている。かご29には、かごガイドレール31に係合してかご29を非常停止させる非常止め装置33が搭載されている。
なお、この発明のエレベータ用ロープが適用されるエレベータ装置のタイプは、図7のタイプに限定されるものではない。例えば、機械室レスエレベータ、2:1ローピング方式のエレベータ装置、マルチカー方式のエレベータ装置、又はダブルデッキエレベータ等にも、この発明は適用できる。
また、この発明のエレベータ用ロープは、かご29を吊り下げるためのロープ以外のロープ、例えばコンペンロープやガバナロープ等にも適用することができる。
また、この発明のエレベータ用ロープは、かご29を吊り下げるためのロープ以外のロープ、例えばコンペンロープやガバナロープ等にも適用することができる。
Claims (12)
- 複数本の鋼製素線が撚り合わされている複数本の内層子縄を含む内層ロープを有し、外周が樹脂製の外層被覆体により被覆されているエレベータ用ロープであって、
前記内層ロープの中心には、合成繊維製の繊維芯が配置されていることを特徴とするエレベータ用ロープ。 - 前記繊維芯は、樹脂からなる丸棒芯であることを特徴とする請求項1記載のエレベータ用ロープ。
- 前記繊維芯は、樹脂からなる撚り芯であることを特徴とする請求項1記載のエレベータ用ロープ。
- 前記繊維芯の外周は、樹脂製の芯被覆体により被覆されていることを特徴とする請求項3記載のエレベータ用ロープ。
- 前記内層子縄を含む全ての鋼製の子縄が他の子縄と撚り合わされていることを特徴とする請求項1記載のエレベータ用ロープ。
- 全ての素線の本数は、300本以下であることを特徴とする請求項1記載のエレベータ用ロープ。
- 前記内層ロープの外周に撚り合わされた複数本の外層子縄をさらに備え、
前記外層子縄と前記外層被覆体とは接着剤により接着されていることを特徴とする請求項1記載のエレベータ用ロープ。 - 前記内層ロープの外周に撚り合わされた複数本の外層子縄をさらに備え、
前記外層子縄の本数は、前記内層子縄の本数の2倍以上であり、かつ16本以上であることを特徴とする請求項1記載のエレベータ用ロープ - 前記内層ロープの外周に撚り合わされた複数本の外層子縄をさらに備え、
全体のロープ径は、前記内層子縄及び前記外層子縄の外層素線径の20.5倍以上であり、
前記外層素線の最大素線径と最小素線径との差は10%以内であることを特徴とする請求項1記載のエレベータ用ロープ。 - 前記内層ロープの中心には、芯ロープが配置されており、
前記芯ロープは、中心に配置された前記繊維芯と、前記繊維芯の外側に撚り合わされた複数本の芯子縄と、前記芯子縄の層の外周に被覆された樹脂製の芯ロープ被覆体とを有していることを特徴とする請求項1記載のエレベータ用ロープ。 - 前記内層ロープの外周に撚り合わされた複数本の外層子縄をさらに備え、
前記外層子縄、前記内層子縄、前記芯子縄の順に本数が少なくなっていることを特徴とする請求項10記載のエレベータ用ロープ。 - 前記内層ロープの外周に撚り合わされた複数本の外層子縄をさらに備え、
前記芯子縄の外層素線径は、前記内層子縄及び前記外層子縄の外層素線径よりも小さいことを特徴とする請求項10記載のエレベータ用ロープ。
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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