JPWO2012046375A1 - 非水電解質二次電池の充放電制御システム及び制御方法、並びに電池パック - Google Patents

非水電解質二次電池の充放電制御システム及び制御方法、並びに電池パック Download PDF

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Abstract

充放電制御システムは、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備えた非水電解質二次電池の充放電制御システムである。このシステムは、二次電池を放電するとともに、二次電池を外部電源からの電力により充電する充放電回路と、二次電池の電圧が、所定の放電終止電圧を下限値とし、所定の充電終止電圧を上限値とする電圧範囲内の電圧となるように前記充放電回路を制御する制御装置とを備えている。制御装置は、二次電池の劣化に関係する変数に応じて、少なくとも放電終止電圧を変更する。

Description

本発明は、主として非水電解質二次電池の充放電制御方法に関し、特に非水電解質二次電池を長寿命化する技術に関する。
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池は、水の電気分解電圧を超える高い電圧が得られ、エネルギ密度も高いので、比較的大きな電力を継続的に消費するノートパソコン等の電源に多く使用されている。特に、リチウムイオン二次電池は、メモリー効果も小さいので、携帯電話やデジタル・オーディオプレーヤー等の継ぎ足し充電をする機器にも適している。
ところが、非水電解質二次電池に限らず、二次電池は、一般に、充放電の繰り返しにより劣化する。二次電池が劣化すると、一定電圧まで充電した二次電池を別の一定電圧まで放電したときに二次電池から取り出せる電気量が減少する。すなわち、二次電池が劣化すると、容量が低下する。
劣化による二次電池の容量低下を防止するために、特許文献1では、使用初期の二次電池を、総容量よりも小さい目標容量まで充電することが提案されている。
特許文献2では、過充電の頻度を調べて、その頻度が大きくなると、二次電池が劣化したものとして、充電終止電圧を低くする充電方法が提案されている。特許文献3では、容量が小さくなると、充電終止電圧を小さくすることが提案されている。特許文献4では、二次電池の充放電を繰り返すほどに、充電終止電圧を小さくすることが提案されている。特許文献5では、高充電状態が連続すると、その後の充電において、充電終止電圧を小さくすることが提案されている。
以上のように、従来、二次電池の劣化を抑制するために、二次電池が満充電状態になるのを避けることが提案されている。また、二次電池が劣化したときには、充電終止電圧を小さくすることが提案されている。
特開2009−199774号公報 特開2007−325324号公報 特開2008−252960号公報 特開2008−5644号公報 特開2009−27801号公報
非水電解質二次電池においては、劣化の主な要因は、充放電に伴って、活物質が膨張及び収縮を繰り返すことにあると考えられる。非水電解質二次電池の中でもリチウムイオン二次電池においては、活物質は、帯状の集電体(電極芯材)の表面に、一定の厚さの層として付着させるのが一般的である。活物質が膨張及び収縮を繰り返すと、活物質粒子が割裂し、孤立粒子が生じる。孤立粒子は、集電体への電子伝導ができないために、電極の充放電反応に寄与することはできない。その結果、電池容量は低下する。
活物質粒子の割裂は、主に、完全放電状態に近い領域(後述の変数xが値「1」に近い領域)までの充放電を繰り返すことにより促進される。つまり、SOC(state of charge:充電状態)の比較的低い領域(低電圧領域という)で二次電池を充放電すると、活物質粒子の割裂が促進される。活物質粒子の割裂や電解質の劣化は、二次電池の本質的な劣化の要因であり、それによる電池容量の低下は際限なく進む。
これに対して、SOCが比較的高い領域(高電圧領域という)で二次電池を充放電すると、活物質粒子の割裂等の二次電池の本質的な劣化は抑えることができる。したがって、二次電池を長寿命化するためには、高電圧領域で二次電池を運用するのが好ましい。
ところが、高電圧領域で二次電池を充放電すると、分極に起因して、二次電池の容量低下が急速に進む(分極劣化)。ただし、分極による容量の低下は、初期容量からの低下量がある程度の割合(例えば10%)に達すると停止する。
しかしながら、分極による容量低下は急速であるために、高電圧領域で二次電池を運用すると、二次電池を電源として使用する機器は、初期であっても、二次電池を満充電状態としたときの使用可能時間が急激に短くなる。例えば電気自動車では、初期に、走行可能距離が急激に短くなる。
そこで、本発明は、二次電池を長寿命化するとともに、分極に起因する二次電池の急激な容量低下を防止することを目的としている。
本発明は、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備えた非水電解質二次電池の充放電制御システムであって、
前記二次電池を放電するとともに、前記二次電池を外部電源からの電力により充電する充放電回路と、
前記二次電池の電圧が、放電終止電圧Yを下限値とし、充電終止電圧Xを上限値とする電圧範囲内の電圧となるように前記充放電回路を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記二次電池の劣化に関係する変数に応じて、少なくとも前記放電終止電圧Yを変更する、充放電制御システムに関する。
本発明の一局面は、上記の充放電制御システムにおいて、前記制御装置は、(i)前記二次電池の劣化に関係する変数としての前記二次電池の劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、前記充電終止電圧Xとしての第1充電終止電圧X1と、前記放電終止電圧Yとしての第1放電終止電圧Y1とを有する、低電圧領域である電圧領域Aで前記二次電池を充放電し、
(ii)前記劣化度Dが前記基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、
前記第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する、高電圧領域である電圧領域Bで前記二次電池を充放電するように前記充放電回路を制御することを特徴とする。
ここで、本発明は、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を有する非水電解質二次電池と、
前記二次電池を放電するとともに、前記二次電池を外部電源の電力により充電する充放電回路と、
前記充放電回路による前記二次電池の充放電を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、(i)前記二次電池の劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、第1充電終止電圧X1と、第1放電終止電圧Y1とを有する、低電圧領域である電圧領域Aで前記二次電池を充放電し、
(ii)前記劣化度Dが前記基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、前記第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する、高電圧領域である電圧領域Bで前記二次電池を充放電するように前記充放電回路を制御する、電池パックであり得る。
さらに、本発明は、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備えた非水電解質二次電池の充放電制御方法であって、
(i)前記二次電池の劣化度Dを検出し、
(ii)劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、第1充電終止電圧X1と、第1放電終止電圧X1とを有する、低電圧領域である電圧領域Aで前記二次電池を充放電し、
(iii)前記劣化度Dが前記基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、
前記第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する、高電圧領域である電圧領域Bで前記二次電池を充放電する、充放電制御方法であり得る。
本発明の他の局面は、上記の充放電制御システムにおいて、前記二次電池の定格容量が完全充電電圧Vfc及び完全放電電圧Vfdで規定されるとともに、前記二次電池の電圧を検出する電圧センサを備え、
前記制御装置が、前記電圧センサの出力に基づいて、(i)前記充電終止電圧Xとしての充電終止電圧Vct1、ただし、Vct1≦Vfc、と、前記放電終止電圧Yとしての放電終止電圧Vdt1、ただし、Vdt1>Vfd、とを有する電圧領域Eで前記二次電池の充放電を繰り返させるとともに、(ii)前記二次電池の劣化に関係する変数としての前記二次電池の充放電サイクル数が所定値に達する毎に前記放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2、ただし、Vdt2≧Vfd、まで前記二次電池を放電させるように前記充放電回路を制御する、ことを特徴とする。
ここで、本発明は、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備え、定格容量が完全充電電圧Vfc及び完全放電電圧Vfdで規定される非水電解質二次電池と、
前記二次電池を放電するとともに、前記二次電池を外部電源からの電力により充電する充放電回路と、
前記充放電回路による前記二次電池の充放電を制御する制御装置と、
前記二次電池の電圧を検出する電圧センサと、を備え、
前記制御装置が、前記電圧センサの出力に基づいて、(i) 充電終止電圧Vct1、ただし、Vct1≦Vfc、と、放電終止電圧Vdt1、ただし、Vdt1>Vfd、とを有する、高電圧領域である電圧領域Eで前記二次電池の充放電を繰り返させるとともに、(ii) 所定の充放電サイクル数毎に前記放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2、ただし、Vdt2≧Vfd、まで前記二次電池を放電させるように前記充放電回路を制御する、電池パックであり得る。
さらに、本発明は、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備え、定格容量が完全充電電圧Vfc及び完全放電電圧Vfdで規定される非水電解質二次電池の充放電を制御する方法であって、
(i) 充電終止電圧Vct1、ただし、Vct1≦Vct、と、放電終止電圧Vdt1、ただし、Vdt1>Vfd、とを有する、高電圧領域である電圧領域Eで前記二次電池の充放電を繰り返させるとともに、(ii)所定の充放電サイクル数毎に前記放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2、ただし、Vdt2≧Vfd、まで前記二次電池を放電させる、非水電解質二次電池の充放電制御方法であり得る。
本発明によれば、分極に起因する二次電池の初期の急激な容量低下を招くことなく、二次電池を長寿命化することができる。
本発明の新規な特徴を添付の請求の範囲に記述するが、本発明は、構成及び内容の両方に関し、本発明の他の目的及び特徴と併せ、図面を照合した以下の詳細な説明によりさらによく理解されるであろう。
本発明の一実施形態に係る二次電池の充放電制御方法が適用される充放電システムの機能ブロック図である。 非水電解質二次電池の高電圧領域及び低電圧領域における容量−充放電サイクル数特性曲線の一例を示すグラフである。 変数xと電池電圧との関係についてのテーブルデータの一例を示す表である。 電圧領域切り替え処理のフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る二次電池の充放電制御方法を適用したときの容量−充放電サイクル数特性曲線の一例を示すグラフである。 上記他の実施形態に係る方法のフローチャートである。 容量回復処理のフローチャートである。 SOCの零点補正処理のフローチャートである。 SOCと電池電圧との関係を示すグラフである。
本発明は、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備えた非水電解質二次電池の充放電制御システムに関する。本システムは、二次電池を放電するとともに、二次電池を外部電源からの電力により充電する充放電回路と、二次電池の電圧が、放電終止電圧Yを下限値とし、充電終止電圧Xを上限値とする電圧範囲内の電圧となるように充放電回路を制御する制御装置とを備える。ここで、制御装置は、二次電池の劣化に関係する変数に応じて、少なくとも放電終止電圧Yを変更する。
本発明の一形態においては、上述した二次電池の劣化に関係する変数としての二次電池の劣化度Dが検出され、(i)劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、充電終止電圧Xとしての第1充電終止電圧X1と、放電終止電圧Yとしての第1放電終止電圧Y1とを有する、低電圧領域である電圧領域Aで二次電池が充放電され、(ii)劣化度Dが基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する高電圧領域である電圧領域Bで二次電池が充放電される。
上記の形態によれば、二次電池の劣化度Dに基づいて、二次電池を充放電するときの電圧領域が切り替えられる。二次電池の劣化が小さい初期(D<Dref)には、二次電池は、比較的低い電圧領域である電圧領域Aで充放電される。これにより、分極により二次電池の容量が初期に急速に低下するのを防止することができる(図2の曲線31の前半部分参照)。
そして、二次電池の劣化がある程度以上に大きくなると(D≧Dref)、二次電池を充放電するときの電圧領域は比較的高い電圧領域である電圧領域Bに切り替えられる。これにより、活物質粒子の割裂等に起因する二次電池の本質的な劣化を抑制することができる(図2の曲線32の後半部分参照)。
以上により、二次電池の初期の急激な容量低下を招くことなく、二次電池を長寿命化することができる。
ここで、電圧領域Bの上限値である第2充電終止電圧X2は、電圧領域Aの上限値である第1充電終止電圧X1より高いのが好ましい。これは、電圧領域Bの下限値である第2放電終止電圧Y2が、電圧領域Aの下限値である第1放電終止電圧Y1より高いことと対応するものである。
これにより、電圧領域Bで二次電池を充放電するときの最大放電電気量と、電圧領域Aで二次電池を充放電するときの最大放電電気量との差異を小さくすることができる。よって、電圧領域の切り替えの前後で、機器の最大使用可能時間に大きな差違が生じるのを防止することができる。
上記の形態においては、複合酸化物は、化学式:LixNiy1-y2+a(Mは、Li以外かつNi以外の金属元素、0<x≦1.1、0<y≦1、0≦a≦0.1)で表される。さらに、電圧領域Aが、x1≦x≦x2に対応し、電圧領域Bが、x3≦x≦x4に対応するとき、x3<x1かつx4<x2である。
化学式:LixNiy1-y2+aのxは、二次電池の充電状態に応じて値が変化する変数である。二次電池が放電されるときに変数xは1に近づくように大きくなり、二次電池が充電されるときに変数xは0に近づくように小さくなる。つまり、変数xの増減と二次電池の充電状態(SOC)の増減とは関連しており、その増減の方向は逆である。
そして、上記構成によれば、二次電池の劣化度Dが基準値Drefよりも小さい劣化初期には、x1≦x≦x2で二次電池が充放電され、二次電池の劣化度Dが基準値Dref以上のある程度劣化が進んだ状態では、x3≦x≦x4で二次電池が充放電される。このように、二次電池の充放電範囲を変数xに依り規定する理由を以下に説明する。
例えば、化学式:LixNiy1-y2+aで表されるリチウム及びニッケルを含む複合酸化物の結晶構造は、二次電池が充放電されるとき、変数xの特定の値(複数)を境に相転移する。正極材料の結晶相の転移は、活物質粒子の割裂並びに分極劣化と密接な関係がある。よって、変数xを使用して電圧領域A及び電圧領域Bを規定することにより、二次電池の本質的な劣化による短寿命化と、分極劣化による初期の急激な容量低下とを避けるためのより合理的な電圧領域の設定が可能となる。よって、上記構成により、上述した本発明の効果をより確実に実現することができる。
さらに、LixNiy1-y2+aのような複合酸化物を本発明に適用することにより、高価なコバルト(Co)の使用を抑えることが可能となり、非水電解質二次電池のコストダウンが図れる。
本発明の上記の形態に係る充放電システムにおいては、上記x1、x2、x3及びx4は、例えば0.33≦x1≦0.37、0.88≦x2≦0.92、0.23≦x3≦0.27、0.73≦x4≦0.77である。
x1及びx2を上述の範囲に設定することで、電圧領域Aを、初期の急激な容量低下を引き起こさないように適切に設定することができる。一方、x3及びx4を上述の範囲に設定することで、電圧領域Bを、二次電池16の本質的な劣化を促進しないように適切に設定することができる。
二次電池の劣化度Dは、さまざまな指標で表すことができる。例えば、充放電サイクル数や総放電時間で劣化度Dを表すことができる。また、劣化度Dは、容量劣化度Dcにより規定することができる。劣化度Dが、初期容量Cintに対する容量劣化度Dcである場合、基準値Drefに対応する容量劣化度Dc(以下、容量劣化度基準値Dctという)は、例えば5〜20%である。
二次電池の容量Cは、第1充電終止電圧X1まで充電した二次電池を、第1放電終止電圧Y1まで放電したときの総放電電気量として求めることができる。そのようにして容量Cが求められた二次電池の容量劣化度Dc(%)は、100×(1−(C/Cint))である。
容量劣化度基準値Dctを、5%を下回る値に設定すると、二次電池の充放電範囲を、低電圧領域から高電圧領域に切り替える時期が早くなり、分極劣化に起因する二次電池の急激な容量低下を防止することが困難になる場合がある。したがって、容量劣化度基準値Dctの下限値を5%に設定することで、そのような不都合を防止することが容易となる。
一方、容量劣化度基準値Dctを、20%を上回る値に設定すると、二次電池の充放電範囲を、電圧領域Aから電圧領域Bに切り替える時期が遅くなり、二次電池の本質的な劣化が進んで、二次電池の寿命が短くなってしまう場合がある。したがって、容量劣化度基準値Dctの上限値を20%に設定することで、そのような不都合を防止することが容易となる。
ここで、Mは、Co、Mn、Al、Mg、Ti、Y、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選択される少なくとも1種とすることができる。これらのうちでは、特に、Co及びMnのうちの少なくとも1つを含むことが、高容量を得るためには好ましい。さらに、M1-yを、Coz1-y-zで表すとき、LはMn、Al、Mg、Ti、Y、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選択される少なくとも1種とすることが好ましい。このとき、0.5≦y≦0.9が好ましく、例えば0.7≦y≦0.9でもよい。また、0.05≦z≦0.2が好ましい。なお、LはAlであることが、本質的な劣化を抑制する効果を高める上で、特に好ましい。
また、本発明は、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を有する非水電解質二次電池と、二次電池を負荷に対して放電するとともに、二次電池を外部電源の電力により充電する充放電回路と、充放電回路による二次電池の充放電を制御する制御装置と、を備えた電池パックとして具体化し得る。ここで、制御装置は、(i)二次電池の劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、第1充電終止電圧X1と、第1放電終止電圧Y1とを有する電圧領域Aで前記二次電池を充放電し、(ii)劣化度Dが基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する電圧領域Bで二次電池を充放電する、ように充放電回路を制御する。
また、本発明は、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備えた非水電解質二次電池の充放電制御方法として具体化し得る。この方法では、(i)二次電池の劣化度Dを検出し、(ii)劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、第1充電終止電圧X1と、第1放電終止電圧Y1とを有する電圧領域Aで二次電池を充放電し、(iii)劣化度Dが基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する電圧領域Bで二次電池を充放電する。
本発明の他の形態は、定格容量が完全充電電圧Vfc及び完全放電電圧Vfdで規定される非水電解質二次電池の充放電制御システム及び制御方法、並びに電池パックに関する。ここで、完全充電電圧Vfcは、二次電池の完全充電状態での端子電圧である。完全放電電圧Vfdは、二次電池の完全放電状態での端子電圧である。
上記他の形態の充放電制御システムは、二次電池を放電するとともに、二次電池を外部電源からの電力により充電する充放電回路と、充放電回路による二次電池の充放電を制御する制御装置と、二次電池の電圧を検出する電圧センサと、を備える。制御装置は、電圧センサの出力に基づいて、(i) 充電終止電圧Vct1(ただし、Vct1≦Vfc)と、放電終止電圧Vdt1(ただし、Vdt1>Vfd)とを有する、比較的高い電圧領域である電圧領域Eで二次電池の充放電を繰り返させるとともに、(ii)上述した二次電池の劣化に関係する変数としての二次電池の充放電サイクル数が所定値に達する毎に放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2(ただし、Vdt2≧Vfd)まで二次電池を放電させるように充放電回路を制御する。
上記他の形態によれば、二次電池は、通常時には、充電終止電圧Vct1と、放電終止電圧Vdt1とを有する電圧領域Eで充放電が繰り返される。これにより、活物質粒子の割裂等に起因する二次電池の本質的な劣化を抑制することができる。よって、二次電池を長寿命化することができる。
しかしながら、電圧領域Eで二次電池の充放電を繰り返すと、分極劣化により、二次電池の容量が急激に低下することがある。それを避けるために、所定の充放電サイクル数毎に、電圧領域Eの下限電圧である放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2まで二次電池を放電させる。これにより、所定の充放電サイクル数毎に活物質が一時的に活性化され、分極劣化による容量低下分が相殺されて、二次電池の容量を初期容量近くにまで復帰させることができる(図5の曲線33参照)。よって、二次電池の容量が分極により急激に低下するのを防止することができる。
以上の構成により、二次電池を長寿命化するとともに、二次電池の分極により容量が急激に低下するのを防止するという効果が達成される。なお、電圧領域Eは電圧領域Bと等しい電圧領域とすることができる。
上記他の形態においては、正極材料である複合酸化物は、化学式:LixNiy1-y2+a(Mは、Li以外かつNi以外の金属元素、0<x≦1.1、0<y≦1、0≦a≦0.1)で表される。そして、電圧領域Eは、x5≦x≦x6と対応し、かつ0.23≦x5≦0.27かつ0.73≦x6≦0.77である。このとき、初期の二次電池では、充電終止電圧Vct1は、4.15〜4.25V(負極材料にグラファイトを使用した場合の値。以下、同様。)であり、放電終止電圧Vdt1は、3.55〜3.65Vである。また、定格容量は、例えば、0.25≦x≦0.97である。電圧領域Eと電圧領域Bとが等しい電圧領域であるとき、x1=x5、かつx2=x6、である。
正極材料である複合酸化物が化学式:LixNiy1-y2+aで表される非水電解質二次電池において、その複合酸化物のxは、二次電池の充電状態に応じて値が変化する変数である。より具体的には、二次電池が放電されるときに変数xは1に近づくように大きくなり、二次電池が充電されるときに変数xは0に近づくように小さくなる。よって、二次電池の充電状態(SOC)は、変数xで規定することができる。よって、電圧領域Eを、x5≦x≦x6という変数xの範囲で規定することができる。このとき、0.23≦x1≦0.27かつ0.73≦x2≦0.77とすることにより、二次電池の本質的な劣化を効果的に抑えることができる。二次電池の充放電範囲を変数xに依り規定すべき理由は前述した通りである。
さらに、x5及びx6を上述の範囲の値とすることにより、1サイクルの充放電で二次電池から取り出せる電気量を可能な限り大きくしながら、上述の複合酸化物からなる正極材料の本質的な劣化が促進されるのを確実に防止することができる。
ここで、上記所定の充放電サイクル数は、30〜50回の範囲とするのが好ましい。所定の充放電サイクル数の下限値を30回とすることにより、二次電池が、望ましい放電終止電圧Vdt1よりも低めの電圧Vdt2まで放電される頻度が高くなりすぎるのを抑えることができる。よって、二次電池の本質的な劣化が促進されるのを効果的に防止することができる。その結果、二次電池の寿命を長くすることができる。さらに、例えば、電圧Vdt2まで放電するときの電力を有効利用できない場合には、電圧Vdt2まで放電する頻度を抑えることで、エネルギロスを抑制することができる。
一方、所定の充放電サイクル数の上限値を、50回とすることにより、容量低下を適度な頻度で回復することが可能となり、二次電池の分極劣化による容量低下を有効に抑えることができる。より好ましい範囲は、45〜50回である。なお、サイクル数の計数の方法については後述する。
本発明の他の形態においては、電圧Vdt2は、複合酸化物のxがx7であるときに対応し、かつ0.93≦x7≦0.97である。変数xがこのような範囲となるように電圧Vdt2を設定することにより、比較的低い電圧まで放電することに起因する二次電池の本質的な劣化を抑制し、かつ、効果的に分極劣化による容量低下を回復して、二次電池の容量が急激に低下するのを防止することができる。
このとき、電圧Vdt2は、初期の二次電池では、2.45〜2.55Vである。本発明は、電圧Vdt2が、完全放電電圧Vfdと等しい場合を包含する。しかしながら、二次電池の本質的な劣化を抑えるという観点からは、電圧Vdt2は、分極電圧の増大よる容量低下を効果的に回復し得る範囲で、できるだけ高い電圧に設定するのが好ましい。よって、Vdt1とVdt2との差:(Vdt1−Vdt2)は1.05〜1.15Vの範囲とするのが好ましい。
本発明のさらに他の形態は、工程(ii)で、二次電池を放電終止電圧Vdt1よりも高い電圧で放電させる間は、二次電池を、0.5〜2Cの放電レートDRbで放電させ、かつ二次電池を放電終止電圧Vdt1以下の電圧で放電させるときには、二次電池を、0.1〜0.5Cの放電レートDRs(ただし、DRs<DRb)で放電させる。
二次電池を、望ましい放電終止電圧Vdt1よりも小さい電圧Vdt2まで放電するときに、放電レートを大きくすると、二次電池の本質的な劣化を促進する場合がある。よって、放電終止電圧Vdt1以下の電圧では、放電レートを0.1〜0.5Cの範囲のレートに設定する。その放電レートを0.5C以下の低レートに設定することで、二次電池の本質的な劣化をより効果的に抑制することができる。一方、その放電レートの下限値を0.1Cに設定することで、二次電池の電圧が電圧Vdt2となるまで放電するときの時間が長くなり過ぎるの防止することができる。よって、処理の迅速化が図れる。より好ましい範囲は、0.15〜0.3Cである。
さらに、二次電池を電圧Vdt2まで放電するときに、二次電池を放電終止電圧Vdt1よりも大きい電圧で放電させる間は、二次電池を、0.5〜2Cの高放電レートで放電させる。これにより、処理に要する時間を短縮することができる。より好ましい範囲は、0.7〜1.2Cである。なお、1Cは、定格容量に相当する電気量を1時間で放電するときの電流値である。
本発明の上記他の形態においては、さらに、二次電池が完全放電状態となったことを検知する完全放電状態検知部を備えさせることができる。そして、電圧Vdt2まで二次電池を放電させたときに、さらに二次電池を、完全放電状態が検知されるまで放電させることにより、完全放電状態での複合酸化物のxと、完全放電電圧Vfdとの関連付けを補正する。
二次電池の充電状態(SOC)は、二次電池の電圧(例えば開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage))から推定することができる。つまり、あらかじめ与えられた、完全放電状態(SOCが0%)での二次電池の開回路電圧Vfd'(Vfd'は、完全放電電圧Vfdと対応する開回路電圧)と、計測された二次電池の電圧Vとの差に所定の係数αを乗じた値「α(V−Vfd')」として、SOCを算出することができる。
ところが、完全放電状態と対応する二次電池の電圧Vfd'は、実際には、二次電池の劣化に伴って変化する。よって、二次電池の劣化により、実際の二次電池のSOCと、所与の電圧Vfd'を基準として算出したSOCとの間には誤差が生じてしまう。
そこで、本システムでは、分極劣化による容量低下を回復するために二次電池を電圧Vdt2まで放電させたときに、さらに二次電池を、完全放電状態が検知されるまで放電させ、その完全放電状態で測定された二次電池の開回路電圧を、所与の電圧Vfd'と置き換える等して、複合酸化物のxと完全放電電圧Vfdとの関連付けを補正する。すなわち、SOCの零点補正を行う。これにより、二次電池の電圧に基づいてSOC、ないしは変数xを推定するときの誤差を小さくすることができ、より正確に所望の充放電範囲で二次電池を充放電することが可能となる。
ここで、そのようなSOCの零点補正は、二次電池を電圧Vdt2まで放電させる度に必ず実行してもよいし、何回かに一度行だけ行うようにしてもよい。目安としては、前回に上述の零点補正を行ってからの充放電サイクル数NfdがNrf2(Nrf2は、50〜100の自然数)に達していれば、その後に初めて二次電池を電圧Vdt2まで放電させるときに上述の零点補正を行うようにするのが好ましい。
二次電池が完全放電状態となったことを検知する方法としては、一定の放電レートで二次電池を放電させたときの電圧の変化率に基づいて検知する方法が考えられる。二次電池は、一定の放電レートで放電すると、完全放電状態の付近で電圧が急激に低下する(図9参照)。よって、例えば、所定の放電レートで放電しているときの電圧の低下率(低下する方向を正とする)が所定値に達したときに二次電池が完全放電状態になったものと判定する。そして、そのときの二次電池の開回路電圧を新たな電圧Vfd'として設定する。これにより、完全放電状態での複合酸化物のxと、完全放電電圧Vfdとの関連付けを補正することができる。
ここで、Mは、Co、Mn、Al、Mg、Ti、Y、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選択される少なくとも1種とすることができる。これらのうちでは、特に、Co及びMnのうちの少なくとも1つを含むことが、高容量を得るためには好ましい。さらに、M1-yを、Coz1-y-zで表すとき、LはMn、Al、Mg、Ti、Y、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選択される少なくとも1種とすることが好ましい。このとき、0.5≦y≦0.9が好ましく、例えば0.7≦y≦0.9でもよい。また、0.05≦z≦0.2が好ましい。なお、LはAlであることが、本質的な劣化を抑制する効果を高める上で、特に好ましい。
このような複合酸化物を本発明に適用することにより、高価なコバルト(Co)の使用を抑えることが可能となり、非水電解質二次電池のコストダウンが図れる。
本発明の他の形態の電池パックは、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備え、定格容量が完全充電電圧Vfc及び完全放電電圧Vfdで規定される非水電解質二次電池と、二次電池を放電するとともに、二次電池を外部電源からの電力により充電する充放電回路と、充放電回路による二次電池の充放電を制御する制御装置と、二次電池の電圧を検出する電圧センサと、を備える。ここで、制御装置は、電圧センサの出力に基づいて、(i) 充電終止電圧Vct1、ただし、Vct1≦Vfc、と、放電終止電圧Vdt1、ただし、Vdt1>Vfd、とを有する電圧領域Eで前記二次電池の充放電を繰り返させるとともに、(ii) 所定の充放電サイクル数毎に放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2、ただし、Vdt2≧Vfd、まで二次電池を放電させるように充放電回路を制御する。
本発明の他の形態の非水電解質二次電池の充放電制御方法は、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備え、定格容量が完全充電電圧Vfc及び完全放電電圧Vfdで規定される非水電解質二次電池の充放電を制御する方法に関する。この方法においては、(i) 充電終止電圧Vct1、ただし、Vct1≦Vct、と、放電終止電圧Vdt1、ただし、Vdt1>Vfd、とを有する電圧領域Aで二次電池の充放電が繰り返されるとともに、(ii)所定の充放電サイクル数毎に放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2、ただし、Vdt2≧Vfd、まで二次電池が放電される。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態1に係る二次電池の充放電制御方法が適用される、充放電システムの一例を機能ブロック図により示す。
システム10は、負荷機器12と、負荷機器12に電力を供給する電源装置14とを含む。電源装置14は、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池16と、二次電池16の充放電の制御部を有する充放電回路18と、二次電池16の電圧を検出する電圧検出部20と、を含む。充放電回路18は、上記の充放電の制御部としての制御部19を含む。二次電池16は、1つの電池であってもよいし、並列及び/または直列に接続された複数の電池であってもよい。すなわち、図示例の電源装置14は、いわゆる電池パックとして構成される。
制御部19は、充放電回路18と独立して設けてもよい。または、制御部19は、負荷機器12に設けてもよい。または、充放電回路18の充電回路と制御部19とを含む充電器を電源装置14とは別体に設け、外部電源22と接続された充電器に電源装置14を接続して、二次電池16を充電するようにしてもよい。
二次電池16は、充放電回路18を介して負荷機器12と接続されるとともに、充放電回路18を介して商用電源等の外部電源22に接続可能である。電圧検出部20は、二次電池16の電圧V(開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)及び閉回路電圧(CCV:Closed Circuit Voltage))を検出し、その検出値を制御部19に送る。
制御部19は、後述の電圧領域切り替え処理にしたがって、二次電池16の充放電を制御する。そのような制御部は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、マイクロコンピュータ、MPU(Micro Processing Unit:マイクロプロセッサ)、主記憶装置及び補助記憶装置等から構成することができる。
そして、その補助記憶装置(不揮発性メモリ等)には、二次電池16の劣化度D及び基準値Drefに関係するデータ、変数xと電圧Vとの関係を示すテーブルデータまたは関係式、並びに低電圧領域である電圧領域A及び高電圧領域である電圧領域Bの上限値及び下限値(x1、x2、x3及びx4)等の各種データ、が格納される。
以下に、電圧領域切り替え処理を説明する。
図2に、リチウムイオン二次電池の容量−充放電サイクル数特性曲線を示す。図2の横軸はサイクル数であり、縦軸は電池容量(1サイクルの総放電電気量、以下単に容量)である。
同図の曲線31は、化学式:LiNi0.8Co0.15Al0.052で表される正極活物質を含む正極と、負極活物質としての黒鉛を含む負極とを具備する非水電解質二次電池を、0.35≦x≦0.9の範囲Rlowで充放電したときの容量−充放電サイクル数特性を示している。ここでは、1サイクルは、二次電池16を範囲Rlowの上限の充電状態(x=0.35)から下限の充電状態(x=0.9)に至るまで1Cで放電し、30分間放置した後、再び、定電流−定電圧充電で、範囲Rlowの上限の充電状態まで充電する工程を含む。このとき、放電終止電圧は、2.5Vである。
1Cは、定格容量に相当する電気量を1時間で放電するときの電流である。定電流充電では、1Cの充電電流で、二次電池の端子電圧が充電終止電圧(例えば3.9V)に達するまで充電する。定電圧充電では、充電終止電圧で、充電電流が充電終止電流(例えば、0.05C)に低下するまで充電する。このときの初期容量をCintで表す。
範囲Rlowで二次電池16を充放電すると、二次電池16のSOCは低く、完全放電状態(x=1)に近い状態まで放電される。よって、範囲Rlowは、低電圧領域である電圧領域Aと考えることができる。
曲線31より理解されるように、電圧領域Aで二次電池を充放電すると、サイクル数の増加に伴う容量の低下は、初めは徐々であるが、ある程度のサイクル数を重ねた後は、容量は急激に低下する。これは、電圧領域Aで二次電池を充放電するときの容量の低下が、主に、活物質粒子の割裂のような、二次電池の本質的な劣化に起因するからである。そして、そのような二次電池の本質的な劣化は、サイクル数の少ない初期においては進行が緩やかであるが、ある程度以上にサイクル数が増大すると、進行が加速する。
つまり、電圧領域Aで二次電池を運用するとき、二次電池16の劣化の程度が小さい間は、劣化の進行は緩やかである。しかしながら、劣化の程度がある程度以上に進むと、劣化の進行は急速になる。
一方、曲線32は、0.25≦x≦0.75の範囲Rhghで二次電池16を充放電したときの、二次電池16の電池容量−サイクル数特性を示している。ここでは、1サイクルは、範囲Rhghの上限の充電状態(x=0.25)から下限の充電状態(x=0.75)に至るまで1Cで放電し、30分間放置した後、定電流−定電圧充電で、範囲Rhghの上限の充電状態まで充電する工程を含む。このとき、放電終止電圧は、3.55Vである。定電流充電の充電電流は、例えば1Cである。充電終止電圧は、例えば4.2Vである。充電終止電流は、例えば、0.05Cである。このときの初期容量を同じくCintで表す。
範囲Rhghで二次電池16を充放電すると、二次電池16は、SOCが比較的高い範囲で充放電される。よって、範囲Rhghは、高電圧領域である電圧領域Bと考えることができる。
曲線32より理解されるように、電圧領域Bで二次電池の充放電を繰り返すと、初期に電池容量は急激に低下する。一方で、サイクル数がある程度以上に増加した後は、電池容量はほとんど低下しない。これは、電圧領域Bでの容量低下が主に分極劣化に起因するからである。そして、分極劣化は、初期の二次電池16において進行が急である。
分極劣化は、二次電池16の本質的な劣化ではないので、容量が所定の割合(例えば初期容量の10%)だけ低下すると、それ以上には容量を低下させない。よって、電圧領域Bで二次電池16を運用することにより、二次電池16を長寿命化することが可能である。
なお、二次電池16を電圧領域Aで充放電したときにも、分極劣化は、本質的な劣化と並行してある程度は進行する。しかしながら、電圧領域Aでの充放電では、電解液の分解等に起因する活物質粒子の表面構造の変化や皮膜生成が抑えられる等の理由により、分極劣化による容量低下が相殺される。このため、電圧領域Aでの充放電では、分極劣化による急激な容量低下は表れない。
ここで、変数xは、二次電池16のSOCと対応し、二次電池16のSOCは電圧Vと対応する。よって、電圧V(例えば開回路電圧)を検出することにより、任意の時点での変数xを知ることができる。
図3に、変数xと電圧Vとの関係についてのテーブルデータの一例を示す。テーブルデータ24には、少なくとも、電圧領域Aの変数xの下限値x1及び上限値x2、並びに電圧領域Bの変数xの下限値x3及び上限値x4とそれぞれ対応する電圧Vの値が含まれている。図示例では、0.25(x3)、0.35(x1)、0.75(x4)、及び0.9(x2)という4つの変数xと、これらに対応する電圧Vの値:a1、a2、a3、及びa4(a3>a1>a4>a2)とがテーブルデータ24に含まれている。
なお、電圧領域Aの変数xの下限値x1及び上限値x2、並びに電圧領域Bの変数xの下限値x3及び上限値x4は上述のものに限定されない。例えば、0.33≦x1≦0.37、かつ0.88≦x2≦0.92であれば、電圧領域Aが、初期の急激な容量低下を引き起こさない適切な範囲に設定される。一方、例えば、0.23≦x3≦0.27、かつ0.73≦x4≦0.77であれば、電圧領域Bが、二次電池16の本質的な劣化を促進しない適切な範囲に設定される。
そして、システム10においては、二次電池16の劣化度Dが基準値Drefよりも小さい初期には、電圧領域Aで二次電池を運用することで、分極劣化に起因する急激な容量低下を防止する。その一方で、二次電池16の劣化度Dが基準値Dref以上になると、二次電池16の本質的な劣化が進行するのを抑えるために、電圧領域Bでの運用に移行する。
二次電池16の劣化度Dは様々な方法で検知することができる。以下に、劣化度Dが基準値Dref以上になったと判定する具体的方法を例示する。
(判定方法1)
二次電池16の劣化は、充放電サイクル数の増大に伴って進む。よって、充放電サイクル数が所定回数以上になったときに、劣化度Dが基準値Dref以上になったと判定することができる。このときの充放電サイクル数は、所定以上の電気量が連続して充電されたときだけを「1回」とカウントすることで誤差の発生を抑えることができる。
具体的な電池の構造(例えば、電極の組成、密度、厚み、電解質種など)によっても変わるが、基準値Drefと対応する充放電サイクル数は、200〜500回に設定するのが好ましい。また、サイクル数を「1回」とカウントするときの基準となる連続の充電電気量は、だいたいの目安として、二次電池の定格容量の10〜20%の電気量である。
基準値Drefと対応する充放電サイクル数を、200回を下回る値に設定すると、二次電池の充放電範囲を、電圧領域Aから電圧領域Bに切り替える時期が早くなり、分極劣化に起因する二次電池の急激な容量低下を防止することができなくなる場合がある。したがって、上記充放電サイクル数の下限値を200回に設定することで、そのような不都合を防止することが容易となる。一方、基準値Drefと対応する充放電サイクル数を、500回を上回る値に設定すると、二次電池の充放電範囲を、電圧領域Aから電圧領域Bに切り替える時期が遅くなり、二次電池の本質的な劣化が進んで、二次電池の寿命が短くなってしまう場合がある。したがって、上記充放電サイクル数の上限値を500回に設定することで、そのような不都合を防止することが容易となる。
(判定方法2)
二次電池16の劣化は、使用時間、つまり所定値以上の電流で二次電池16を放電した放電時間の増大に伴って進む。よって、所定値以上の電流で放電した放電時間が所定時間以上になったときに、劣化度Dが基準値Dref以上になったと判定することができる。
具体的な電池の構造(例えば、電極の組成、密度、厚み、電解質種など)によっても変わるが、基準値Drefと対応する放電時間は、1000〜2500時間の所定時間に設定するのが好ましい。また、放電時間をカウントするときの基準となる電流の所定値は、だいたいの目安として、0.1〜0.5Cである。
基準値Drefと対応する放電時間を、1000時間を下回る値に設定すると、二次電池の充放電範囲を、電圧領域Aから電圧領域Bに切り替える時期が早くなり、分極劣化に起因する二次電池の急激な容量低下を防止することができなくなる場合がある。したがって、上記放電時間の下限値を1000時間に設定することで、そのような不都合を防止することが容易となる。一方、基準値Drefと対応する放電時間を、2500時間を上回る値に設定すると、二次電池の充放電範囲を、電圧領域Aから電圧領域Bに切り替える時期が遅くなり、二次電池の本質的な劣化が進んで、二次電池の寿命が短くなってしまう場合がある。したがって、上記放電時間の上限値を2500時間に設定することで、そのような不都合を防止することが容易となる。
(判定方法3)
二次電池16の容量は、劣化が進むと減少する。よって、二次電池16の容量が所定値以下になったときに、劣化度Dが基準値Dref以上になったと判定することができる。
初めは電圧領域Aで二次電池16を充放電する本実施形態では、二次電池16を、電圧領域Aの上限の充電状態(例えばx=0.35の状態)から下限の充電状態(例えばx=0.9の状態)まで放電したときに二次電池16から放電される電気量を積算することにより、容量Cを求めることができる。その容量Cを、容量劣化度基準値Dctと対応する容量(容量基準値という)Crefと比較する。そして、容量Cが容量基準値Cref以下となったときに、劣化度Dが基準値Dref以上になったと判定することができる。なお、容量劣化度基準値Dctは、上述したとおり、劣化度Dの基準値Drefと対応する、容量劣化度Dcの基準値である。
以下、図4のフローチャートを参照して、上記判定方法3による場合の電圧領域切り替え処理を説明する。
先ず、二次電池16の容量Cを上述の方法等で求める(ステップS1)。次に、求められた容量Cが容量基準値Cref以下であるかを判定する(ステップS2)。ここで、容量Cが容量基準値Crefよりも大きければ(ステップS2でNo)、二次電池16の分極劣化に起因する、初期の急激な容量低下を抑えるために、二次電池の充放電範囲を低電圧領域である電圧領域A(例えば範囲Rlow)に設定する(ステップS3)。
一方、容量Cが容量基準値Cref以下であれば(ステップS2でYes)、二次電池16の本質的な劣化の進行を抑えるために、二次電池の充放電範囲を高電圧領域である電圧領域B(例えば範囲Rhgh)に設定する(ステップS4)。
以上の処理により、容量Cが、初期容量Cintから容量基準値Crefに低下するまでの期間(図2のCY0〜CYtに相当する期間)は、二次電池16は電圧領域Aで運転される。よって、その期間は、二次電池16の容量は、曲線31により示される電池容量−サイクル数特性で変化する。
容量Cが容量基準値Crefまで低下した後は、二次電池16の充放電範囲が電圧領域Bに切り替えられる。これにより、それ以後の二次電池16の容量は、曲線31ではなく、曲線33の容量−サイクル数特性で変化する。
ここで、容量劣化度基準値Dctは、5〜20%とするのが好ましい。容量劣化度基準値Dctを、5%を下回る値に設定すると、二次電池の充放電範囲を、電圧領域Aから電圧領域Bに切り替える時期が早くなりすぎて、分極劣化に起因する急激な容量低下を防止することができなくなる場合がある。したがって、容量劣化度基準値Dctの下限値を5%に設定することで、そのような不都合を防止することが容易となる。一方、基準値Drefを、20%を上回る値に設定すると、電圧領域Aから電圧領域Bに切り替える時期が遅くなりすぎて、二次電池の本質的な劣化が進み、二次電池の寿命が短くなってしまう場合がある。したがって、容量劣化度基準値Dctの上限値を20%に設定することで、そのような不都合を防止することが容易となる。
以上のように、二次電池16の劣化度Dを容量劣化度Dcで表すことにより、適切な充放電範囲の切り替え時期をより正確に決めることが可能となり、初期の急激な容量低下を招くことなく、二次電池を長寿命化することができる、という本発明の効果をより確実に実現することができる。
次に、本発明の実施形態2を説明する。
(実施形態2)
実施形態2に係る二次電池の充放電制御方法が適用される充放電システムは、構成要素が図1の充放電システムと同一であり、各構成要素の基本的な機能も図1のシステムと同一である。よって、以下に、図1のシステムとは異なる部分だけを主に説明する。この説明では、図1の符号を流用する。
実施形態2においては、制御部19は、基本的には所定の電圧領域で二次電池16を充放電するように制御する。そのような制御部は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、マイクロコンピュータ、MPU(Micro Processing Unit:マイクロプロセッサ)、主記憶装置及び補助記憶装置等から構成することができる。この実施形態では、制御部19が完全放電状態検知部を構成している。これに限られず、CPU等を他に用意することにより完全放電状態検知部を構成することができる。
そして、その補助記憶装置(不揮発性メモリ等)には、変数x及びSOCと電圧Vとの関係を示すテーブルデータ、または関係式及びSOCの零点(完全放電電圧Vfd)、充放電領域の上限値及び下限値(x5及びx6)、並びに分極劣化の解消処理を行うときの放電電圧(電圧Vdt2、及びこれと対応するxの値であるx7)等の各種データ、が格納される。
以下に、制御部19が実行する処理を説明する。図2の容量−充放電サイクル数特性曲線を使用して説明したように、分極劣化による容量低下は急激であるために、高電圧領域で二次電池16を運転すると、二次電池を電源として動作する負荷機器12の動作時間は急激に短くなる。
これを避けるために、システム10では、分極劣化に起因する容量低下を回復する処理を定期的に実行している。
図5の鋸状の曲線33は、定期的に容量回復処理を実行することにより得られる電池容量−充放電サイクル数特性曲線である。
さらに、システム10では、容量回復処理を利用して、二次電池のSOCの零点補正処理も定期的に実行している。
以下、図6のフローチャートを参照して、上述の処理を具体的に説明する。
制御部19は、二次電池16を、高電圧領域である電圧領域E(例えば、0.25(x5)≦x≦0.75(x6)と対応する領域)での充放電を繰り返すように制御する(ステップS31)。つまり、二次電池16を充電するときには、例えばx=0.25(x5)と対応する電圧Vx1を充電終止電圧Vctとして二次電池16を充電する。一方、負荷機器12に電力を供給するため等に、二次電池16を放電するときには、例えばx=0.75(x6)と対応する電圧Vx2を放電終止電圧Vdt1として二次電池16を放電する。なお、電圧領域Eは電圧領域Bと同じ電圧領域とすることができる。
その一方で、制御部19は、充放電サイクル数Nを計数する(ステップS32)。ここで、充放電サイクル数Nは、二次電池16の充電回数を計数することにより、求めることができる。このとき、所定以上の電気量(例えば定格容量の5%以上の電気量)が連続して充電されたときだけを、「1回」とカウントすることで誤差の発生を抑えることができる。
次に、計数された充放電サイクル数Nが、所定のサイクル数Nrf1(例えば、30≦Nrf1≦50)に達しているかを判定する(ステップS33)。NがNrf1に達していなければ(ステップS33でNo)、NがNrf1に達するまでステップS31〜S33の手順を繰り返す。NがNrf1に達していれば(ステップS33でYes)、容量回復処理を実行するとともに、容量回復処理の中で、SOC零点補正処理を実行する(ステップS34)。なお、容量回復処理及びSOC零点補正処理は二次電池16を充電する直前、ないしはその機会、例えば二次電池16を充電器7や外部電源22に接続したときに実行するのが好ましい。
容量回復処理及びSOC零点補正処理が終了すると、計数された充放電サイクル数Nを「0」にリセットし(ステップS35)、ステップS1に戻る。
次に、図7のフローチャートを参照して容量回復処理を説明する。ここでは、容量回復処理は、二次電池16を充電するときに実行するものとしている。
先ず、二次電池16の電圧Vを測定する(ステップS11)。次に、電圧Vが容量を回復するための電圧Vdt2以下であるかを判定する(ステップS12)。
VがVdt2以下であれば(ステップS12でYes)、二次電池16が比較的低い電圧まで放電されたことにより容量が回復されたものとして、SOC零点補正処理(ステップS13)に進む。SOC零点補正処理が終了すると、二次電池16を充電終止電圧Vctまで充電し(ステップS14)、処理を終了する。
一方、ステップS12で、電圧Vが電圧Vdt2より大きいと、さらに、電圧Vが放電終止電圧Vdt1以下であるかを判定する(ステップS15)。ここで、VがVdt1以下であれば(ステップS15でYes)、0.1〜0.5Cの範囲の比較的小さな放電レートDRsで所定時間(例えば、1秒)だけ二次電池16を放電し(ステップS16)、ステップS11に戻る。これにより、電圧VがVdt2以上Vdt1以下の範囲では、二次電池16は、比較的小さな放電レートDRsで放電される。よって、二次電池16を比較的低い電圧まで放電することにより劣化が促進されるのを抑えることができる。また、放電レートDRsの下限を0.1Cとすることで、処理に時間が掛かりすぎるのを防止することができる。
一方、電圧Vが電圧Vdt1よりも高ければ(ステップS15でNo)、0.5〜2.0Cの範囲の比較的大きな放電レートDRbで所定時間(例えば、1秒)だけ二次電池16を放電し(ステップS17)、その後、ステップS11に戻る。これにより、電圧VがVdt1に降下するまでは、二次電池16は、比較的大きな放電レートDRbで放電される。これにより、処理を迅速に実行することが可能となる。なお、放電レートDRbの上限を2.0Cとしているのは、過大な放電レートで二次電池16を放電することにより二次電池16の劣化が促進されるのを防止するためである。
次に、図8のフローチャートを参照して、上記ステップS13のSOC零点補正処理を説明する。
先ず、前回にSOC零点補正処理を実行してからの充放電サイクル数Nfdが所定のサイクル数Nrf2(50≦Nrf2≦100)に達しているかを判定する(ステップS21)。NfdがNrf2に達していなければ(ステップS21でNo)、今回の容量回復処理ではSOCの零点補正は行わないものとして、処理を終了する。
一方、NfdがNrf2に達していれば(ステップS21でYes)、二次電池16を完全放電するように、放電レートDRsでの放電を継続する(ステップS22)。そして、二次電池16が完全放電されたか否かを判定するために、その放電レートDRsでの二次電池16の電圧Vの低下率FR(電圧Vが低下する方向を正とする)を算出する(ステップS23)。低下率FRは、例えば1秒毎に二次電池16の電圧Vを測定し、その測定値の変化量に基づいて求めることができる。
次に、算出された低下率FRが、所定値FR0以上であるかを判定する(ステップS24)。FRがFR0よりも小さければ(ステップS24でNo)、二次電池16が完全放電状態まで放電されていないものとして、ステップS22に戻り、二次電池16の放電を継続する。FRがFR0以上であれば(ステップS24でNo)、その時点に二次電池16が完全放電状態まで放電されたものとして、その時点の電圧Vを従前の完全放電電圧Vfdと置き換えるようにして、SOCの零点を補正する(ステップS25)。
このように、二次電池16が完全放電されたことを、電圧Vの低下率FRで判定するのは、図7に示すように、SOCが0%付近まで低下すると、電圧Vが急激に低下するからである。
以上のように、本実施形態では、分極劣化を解消するために二次電池16を通常の放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2まで放電した機会を利用して、さらに、完全放電状態が検知されるまで二次電池16を放電させて、SOCの零点、すなわち変数xと電池電圧Vとの対応関係を補正している。これにより、SOCの零点まで二次電池16を放電するときに浪費される電力エネルギを最小限にとどめることができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
化学式:LiNi0.8Co0.15Al0.052で表される正極活物質を含む正極と、黒鉛を含む負極とを具備する非水電解質二次電池の試作円筒型電池(容量:1Ah)を、0.25≦x≦0.75の範囲で、1000サイクルだけ充放電を繰り返した(充放電処理)。放電電流は1Cとした。放電終止電圧は、3.6Vとした。放電後に二次電池を30分間放置した。定電流充電の充電電流は、1Cとした。その充電終止電圧は、4.2Vとした。定電圧充電の充電終止電流は、0.05Cとした。そして、容量回復処理として、50サイクル毎に、x=0.95に対応する電圧まで二次電池16を放電させた。
(実施例2)
充放電のxの範囲を、0.3≦x≦0.75に設定したこと以外は、実施例1と同じ条件で充放電処理及び容量回復処理を実行した。
(実施例3)
充放電のxの範囲を0.25≦x≦0.9に設定したこと以外は、実施例1と同じ条件で充放電処理及び容量回復処理を実行した。
(実施例4)
充放電のxの範囲を0.3≦x≦0.9に設定したこと以外は、実施例1と同じ条件で充放電処理及び容量回復処理を実行した。
(比較例1)
実施例1と同じ条件で充放電処理を実行した。容量回復処理は実行しなかった。
(比較例2)
実施例2と同じ条件で充放電処理を実行した。容量回復処理は実行しなかった。
(比較例3)
実施例3と同じ条件で充放電処理を実行した。容量回復処理は実行しなかった。
(比較例4)
実施例4と同じ条件で充放電処理を実行した。容量回復処理は実行しなかった。
以上の実施例1〜4及び比較例1〜4の各10個の電池の容量(電圧範囲2.5〜4.2Vの容量)を測定し、それを平均化した結果を表1に示す。
Figure 2012046375
容量回復処理を実行した実施例1〜4は、それぞれ、容量回復処理を実行していない、充放電範囲が同一の比較例1〜4よりも容量が大きくなっている。この結果により、所定の充放電サイクル数毎に容量回復処理を実行することにより、容量の低下を抑えられることが確かめられた。
実施例1〜4の中でも、実施例1及び2は、容量維持率が90%以上であるのに対して、実施例3の容量維持率は約61%、実施例4の容量維持率は約76%である。この結果は、実施例1及び2のxの上限が0.75であるのに対して、実施例3及び4のxの上限が0.9であることに起因するものと思われる。xの上限を0.75に設定することで、放電終止電圧がより適切な電圧に設定されて、高い容量維持率が達成されたものと思われる。
実施例1と実施例2とを比較すれば、実施例2の方が若干容量維持率は高くなっている。これは、実施例2のxの下限が0.3であるのに対して、実施例1のxの下限が0.25であり、実施例2の方が実施例1よりも充放電の電圧範囲が狭いので、実施例2は実施例1よりも電池の劣化が若干抑えられたからであると考えられる。この点は、実施例3と実施例4との間でも同様の結果が得られている。
しかしながら、充放電の電圧範囲を狭くすると、利用可能な容量は小さくなってしまう。実施例1と実施例2の容量維持率の差異がわずかであることを考えると、実用的には、実施例1のxの範囲の方が、実施例2のxの範囲よりも優れているといえる。
本発明によれば、二次電池の初期の急激な容量低下が抑えられるとともに、二次電池が長寿命化される。よって、本発明は、電気自動車のように、容量低下がより厳しく評価される機器に適用するのに特に有用である。
本発明を現時点での好ましい実施態様に関して説明したが、そのような開示を限定的に解釈してはならない。種々の変形及び改変は、上記開示を読むことによって本発明に属する技術分野における当業者には間違いなく明らかになるであろう。したがって、添付の請求の範囲は、本発明の真の精神及び範囲から逸脱することなく、すべての変形及び改変を包含する、と解釈されるべきものである。
10 充放電システム
12 負荷機器
14 電源装置
16 二次電池
18 充放電回路
20 電圧検出部
本発明は、リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備えた非水電解質二次電池の充放電制御システムであって、
前記二次電池を放電するとともに、前記二次電池を外部電源からの電力により充電する充放電回路と、
前記二次電池の電圧が、放電終止電圧Yを下限値とし、充電終止電圧Xを上限値とする電圧範囲内の電圧となるように前記充放電回路を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、(i)前記二次電池の劣化に関係する変数としての前記二次電池の劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、前記充電終止電圧Xとしての第1充電終止電圧X1と、前記放電終止電圧Yとしての第1放電終止電圧Y1とを有する電圧領域Aで前記二次電池を充放電し、
(ii)前記劣化度Dが前記基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、前記第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する電圧領域Bで前記二次電池を充放電するように前記充放電回路を制御する、充放電制御システムに関する。
本発明、(i)前記二次電池の劣化に関係する変数としての前記二次電池の劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、前記充電終止電圧Xとしての第1充電終止電圧X1と、前記放電終止電圧Yとしての第1放電終止電圧Y1とを有する、低電圧領域である電圧領域Aで前記二次電池を充放電し、
(ii)前記劣化度Dが前記基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、
前記第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する、高電圧領域である電圧領域Bで前記二次電池を充放電するように前記充放電回路を制御することを特徴とする。

Claims (20)

  1. リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備えた非水電解質二次電池の充放電制御システムであって、
    前記二次電池を放電するとともに、前記二次電池を外部電源からの電力により充電する充放電回路と、
    前記二次電池の電圧が、放電終止電圧Yを下限値とし、充電終止電圧Xを上限値とする電圧範囲内の電圧となるように前記充放電回路を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記二次電池の劣化に関係する変数に応じて、少なくとも前記放電終止電圧Yを変更する、充放電制御システム。
  2. 前記制御装置は、(i)前記二次電池の劣化に関係する変数としての前記二次電池の劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、前記充電終止電圧Xとしての第1充電終止電圧X1と、前記放電終止電圧Yとしての第1放電終止電圧Y1とを有する電圧領域Aで前記二次電池を充放電し、
    (ii)前記劣化度Dが前記基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、前記第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する電圧領域Bで前記二次電池を充放電するように前記充放電回路を制御する、請求項1記載の充放電制御システム。
  3. 前記第2充電終止電圧X2が、前記第1充電終止電圧X1より高い、請求項2記載の充放電制御システム。
  4. 前記複合酸化物が、化学式:LixNiy1-y2+a(Mは、Li以外かつNi以外の金属元素、0<x≦1.1、0<y≦1、0≦a≦0.1)で表され、
    前記電圧領域Aは、x1≦x≦x2に対応し、
    前記電圧領域Bは、x3≦x≦x4に対応し、
    x3<x1かつx4<x2である、請求項2または3記載の充放電制御システム。
  5. 0.33≦x1≦0.37、0.88≦x2≦0.92、0.23≦x3≦0.27、並びに0.73≦x4≦0.77である、請求項4記載の充放電制御システム。
  6. 前記劣化度Dが、前記二次電池の初期容量Cintに対する容量劣化度Dcであり、
    前記容量劣化度Dcが、式:(Cint−C)/Cint、ただし、Cは、劣化度Dと対応する前記二次電池の容量である、により算出され、
    前記基準値Drefに対応する容量劣化度Dcが、5〜20%である、請求項2〜5のいずれか1項に記載の充放電制御システム。
  7. Mが、Co、Mn、Al、Mg、Ti、Y、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4〜6のいずれか1項に記載の充放電制御システム。
  8. 1-yがCoz1-y-zであり、LはMn、Al、Mg、Ti、Y、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選択される少なくとも1種であり、0.5≦y≦0.9、0.05≦z≦0.2である、請求項4〜7のいずれか1項に記載の充放電制御システム。
  9. リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を有する非水電解質二次電池と、
    前記二次電池を放電するとともに、前記二次電池を外部電源の電力により充電する充放電回路と、
    前記充放電回路による前記二次電池の充放電を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、(i)前記二次電池の劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、第1充電終止電圧X1と、第1放電終止電圧Y1とを有する電圧領域Aで前記二次電池を充放電し、
    (ii)前記劣化度Dが前記基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、前記第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する電圧領域Bで前記二次電池を充放電するように前記充放電回路を制御する、電池パック。
  10. リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備えた非水電解質二次電池の充放電制御方法であって、
    (i)前記二次電池の劣化度Dを検出し、
    (ii)劣化度Dが基準値Drefより小さいときには、第1充電終止電圧X1と、第1放電終止電圧Y1とを有する電圧領域Aで前記二次電池を充放電し、
    (iii)前記劣化度Dが前記基準値Dref以上であるときには、第2充電終止電圧X2と、
    前記第1放電終止電圧Y1よりも高い第2放電終止電圧Y2とを有する電圧領域Bで前記二次電池を充放電する、充放電制御方法。
  11. 前記二次電池の定格容量が完全充電電圧Vfc及び完全放電電圧Vfdで規定されるとともに、前記二次電池の電圧を検出する電圧センサを備え、
    前記制御装置が、前記電圧センサの出力に基づいて、(i) 前記充電終止電圧Xとしての充電終止電圧Vct1、ただし、Vct1≦Vfc、と、前記放電終止電圧Yとしての放電終止電圧Vdt1、ただし、Vdt1>Vfd、とを有する電圧領域Eで前記二次電池の充放電を繰り返させるとともに、(ii)前記二次電池の劣化に関係する変数としての前記二次電池の充放電サイクル数が所定の充放電サイクル数に達する毎に前記放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2、ただし、Vdt2≧Vfd、まで前記二次電池を放電させるように前記充放電回路を制御する、請求項1記載の充放電制御システム。
  12. 前記複合酸化物が、化学式:LixNiy1-y2+a(Mは、Li以外かつNi以外の金属元素、0<x≦1.1、0<y≦1、0≦a≦0.1)で表され、
    前記電圧領域Eが、x5≦x≦x6と対応し、かつ0.23≦x5≦0.27かつ0.73≦x6≦0.77である、請求項11記載の充放電制御システム。
  13. 前記所定の充放電サイクル数が30〜50回の範囲である、請求項11または12記載の充放電制御システム。
  14. 前記電圧Vdt2は、前記複合酸化物のxがx7であるときに対応し、かつ0.93≦x7≦0.97である、請求項12または13記載の充放電制御システム。
  15. 前記二次電池を前記放電終止電圧Vdt1よりも高い電圧で放電させる間は、前記二次電池を、0.5〜2Cの放電レートDRbで放電させ、かつ
    前記二次電池を前記放電終止電圧Vdt1以下の電圧で放電させるときには、前記二次電池を、0.1〜0.5Cの放電レートDRs(ただし、DRs<DRb)で放電させる、請求項11〜14のいずれか1項に記載の充放電制御システム。
  16. さらに、前記二次電池が完全放電状態となったことを検知する完全放電状態検知部を備え、
    前記電圧Vdt2まで前記二次電池を放電させたときに、さらに前記二次電池を、完全放電状態が検知されるまで放電させることにより、完全放電状態での前記複合酸化物のxと、前記完全放電電圧Vfdとの関連付けを補正する、請求項11〜15のいずれか1項に記載の充放電制御システム。
  17. Mが、Co、Mn、Al、Mg、Ti、Y、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項12〜16のいずれか1項に記載の充放電制御システム。
  18. 1-yがCoz1-y-zであり、LはMn、Al、Mg、Ti、Y、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選択される少なくとも1種であり、0.5≦y≦0.9、かつ0.05≦z≦0.2である、請求項17記載の充放電制御システム。
  19. リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備え、定格容量が完全充電電圧Vfc及び完全放電電圧Vfdで規定される非水電解質二次電池と、
    前記二次電池を放電するとともに、前記二次電池を外部電源からの電力により充電する充放電回路と、
    前記充放電回路による前記二次電池の充放電を制御する制御装置と、
    前記二次電池の電圧を検出する電圧センサと、を備え、
    前記制御装置が、前記電圧センサの出力に基づいて、(i) 充電終止電圧Vct1、ただし、Vct1≦Vfc、と、放電終止電圧Vdt1、ただし、Vdt1>Vfd、とを有する電圧領域Eで前記二次電池の充放電を繰り返させるとともに、(ii) 所定の充放電サイクル数毎に前記放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2、ただし、Vdt2≧Vfd、まで前記二次電池を放電させるように前記充放電回路を制御する、電池パック。
  20. リチウム及びニッケルを含む複合酸化物を含む正極を備え、定格容量が完全充電電圧Vfc及び完全放電電圧Vfdで規定される非水電解質二次電池の充放電を制御する方法であって、
    (i) 充電終止電圧Vct1、ただし、Vct1≦Vct、と、放電終止電圧Vdt1、ただし、Vdt1>Vfd、とを有する電圧領域Eで前記二次電池の充放電を繰り返させるとともに、(ii)所定の充放電サイクル数毎に前記放電終止電圧Vdt1よりも低い電圧Vdt2、ただし、Vdt2≧Vfd、まで前記二次電池を放電させる、非水電解質二次電池の充放電制御方法。
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