JPWO2012014260A1 - 回転電機及びそれを用いた電動車両 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、回転電機の高速運転状態の効率を向上できる回転電機を提供することである。また本発明の回転電機を使用することにより電動車両の高速運転状態の効率を改善することを目的とする。スロットを備えた固定子鉄心と固定子巻線とを有する固定子と回転子を備え、前記回転子は、積層された電磁鋼板を備えさらに周方向に配置された複数の磁極が形成された回転子鉄心と、前記複数の磁極のそれぞれを形成するための複数の第1永久磁石と複数の第2永久磁石とを有し、前記回転子の各磁極を形成するための前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とが互いに異なるリコイル透磁率を備えている。

Description

本発明は、回転電機及びそれを用いた電動車両に関する。
永久磁石によって回転子の磁極を形成する回転電機では、前記永久磁石が発生するd軸の磁束が一定であるため、回転速度にかかわらず略一定の磁束が固定子巻線と鎖交する。このため固定子に誘起される誘起電圧が回転速度の増加に伴って増大する。一方固定子巻線に交流電流を供給するための電源電圧は回転電機の回転速度に関係なく略一定であるため、上述のように回転電機の回転速度が増大して固定子巻線に誘起される誘起電圧が大きく成ると、電源電圧と固定子巻線の相間電圧との電圧差が減少し、固定子巻線に必要な電流を供給できなくなる。この結果回転電機の回転速度が増大すると必要な回転トルクを発生することが困難と成る。
回転電機の回転速度の増大に伴う誘起電圧をできるだけ低く抑えることにより、必要な電流が固定子巻線に供給され易くなり、高回転時の発生トルクをより増大させることができる。誘起電圧をできるだけ抑制するためにはd軸の磁束と固定子巻線との鎖交磁束を減少させることが一つの解決策であり、回転電機の高速運転時に磁極を形成する永久磁石が発生するd軸の磁束による固定子巻線との鎖交磁束量を抑制する。このために永久磁石が発生するd軸の磁束に対して逆極性の磁束を固定子巻線で発生するように固定子巻線に供給する電流を制御する(弱め界磁制御)。
弱め界磁制御によりd軸磁束を不可逆的に減磁させて、固定子巻線の鎖交磁束を減少させる技術が特許文献1に開示されている。
弱め界磁電流を利用する場合に、弱め界磁電流が大きいとモータの回転トルクに直接関係しないd軸電流を増大させることとなり、効率が低下することとなる。このため回転電機の高速運転状態の効率が低下する問題があった。
特開2008−245367号公報
本発明の目的は、回転電機の高速運転状態の効率を向上できる回転電機を提供することである。また本発明の回転電機を使用することにより電動車両の高速運転状態の効率を改善することを目的とする。
請求項1に記載の特徴は次のとおりである。
スロットを備えた固定子鉄心と固定子巻線とを有する固定子と回転子を備え、前記回転子は、積層された電磁鋼板を備えさらに周方向に配置された複数の磁極が形成された回転子鉄心と、前記複数の磁極のそれぞれを形成するための複数の第1永久磁石と複数の第2永久磁石とを有し、前記回転子の各磁極を形成するための前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とが互いに異なるリコイル透磁率を備えていることである。
請求項2に記載の特徴は、上記請求項1に記載の構成において、前記回転子の各磁極を構成する前記第2永久磁石の磁化容易軸が、前記第1永久磁石によって作られるd軸の磁束に沿うように、前記第2永久磁石を配置することである。
請求項3に記載の特徴は次のとおりである。請求項1あるいは請求項2の内の一に記載の回転電機において、前記回転電機の前記回転子鉄心には、各磁極を形成するための永久磁石を挿入する磁石挿入孔が形成されており、前記磁石挿入孔には前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とが挿入されて保持されていることである。
請求項4に記載の特徴は次のとおりである。請求項1乃至請求項3の内の一に記載の回転電機において、前記第1永久磁石は前記第2永久磁石より高い保磁力の特性を備えており、前記第2永久磁石は前記第1永久磁石より高いリコイル透磁率を備えることである。
請求項5に記載の特徴は次のとおりである。請求項4に記載の回転電機において、前記第1永久磁石はネオジウム磁石あるいはフェライト磁石であり、前記第2永久磁石はアルニコ磁石であることである。
請求項6に記載の特徴は次のとおりである。請求項1乃至請求項3の内の一に記載の回転電機において、前記回転子には、周方向に沿って形成された複数の磁極の隣接する磁極の間にそれぞれ補助磁極が形成され、前記補助磁極を介して前記固定子巻線により発生したq軸の磁束が通る磁気回路が形成されることである。
請求項7に記載の特徴は次のとおりである。請求項6に記載の回転電機において、前記回転子には、周方向に配置された各磁極を形成する前記第1永久磁石および前記第2永久磁石を挿入するための周方向の長さが半径方向の長さより長い形状の磁石挿入孔がそれぞれ周方向に沿って各磁極に対応して形成されており、前記磁石挿入孔の回転子の外周側に位置する辺が回転子の中心側に位置する辺より長い形状をなし、前記各磁石挿入孔に前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とが回転子の半径方向において重なる状態で収納されて固定されており、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とは回転子の半径方向に沿って磁化されると共に、各磁極毎に前記第1永久磁石と前記第2永久磁石との磁化極性が交互に反転するように磁化されており、前記各磁石挿入孔の内側において、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石の内の少なくとも外周側に位置する永久磁石の周方向の両端部に磁気的な空隙が設けられていることである。
請求項8に記載の特徴は次のとおりである。請求項7に記載の回転電機において、各磁極の磁石挿入孔の外周側と回転子鉄心の外周との間の回転子鉄心に磁極片部が形成され、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石で発生したd軸の磁束は前記磁極片部と前記固定子鉄心を通り、前記d軸の磁束が前記固定子巻線と鎖交する磁気回路が形成されることである。
請求項9に記載の特徴は次のとおりである。請求項6に記載の回転電機において、前記回転子には、周方向に配置された各磁極に対応して、各磁極を形成するための前記第1永久磁石および前記第2永久磁石が少なくとも2組設けられており、前記2組の内の1組の第1永久磁石および第2永久磁石を挿入するための第1磁石挿入孔と前記2組の内の他の組の第1永久磁石および第2永久磁石を挿入するための第2磁石挿入孔とが各磁極に対応してそれぞれ形成されており、各磁極に対応して設けられた前記第1磁石挿入孔と前記第2磁石挿入孔はそれぞれの回転子の外周側の端部が前記それぞれの回転子の中心側の端部より離れた状態である外周側が中心側より開く状態で形成されており、前記第1磁石挿入孔と前記第2磁石挿入孔にはそれぞれ前記第1永久磁石と第2永久磁石とが積層状態で収納されて固定されていることである。
請求項10に記載の特徴は次のとおりである。請求項9に記載の回転電機において、前記第1磁石挿入孔と前記第2磁石挿入孔の前記外周側の端部にそれぞれ磁気的な空隙が形成されていることである。
請求項11に記載の特徴は次のとおりである。請求項10に記載の回転電機において、前記第1磁石挿入孔と前記第2磁石挿入孔の外周側固定子鉄心に磁極片部が形成され、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石で発生したd軸の磁束は前記磁極片部と前記固定子鉄心を通り、前記d軸の磁束が前記固定子巻線と鎖交する磁気回路が形成されることである。
請求項12に記載の特徴は次のとおりである。請求項8乃至請求項11の内の一に記載の回転電機において、隣接する前記磁極間に補助磁極がそれぞれ形成され、前記磁極片と隣接する補助磁極とをつなぐブリッジ部が前記磁気的な空隙の外周側に形成され、前記ブリッジ部により前記磁極片部から前記補助磁極への漏れ磁束が低減されることである。
請求項13に記載の特徴は次のとおりである。請求項1乃至請求項12の内の一に記載の回転電機を備える電動車両において、前記電動車両は前記回転電機を制御するための制御回路を備えており、前記制御回路は、前記第1と第2の永久磁石を可逆減磁範囲内で動作させることである。
請求項14に記載の特徴は次のとおりである。請求項13に記載の電動車両において、前記制御回路は前記回転電機の回転速度が所定回転速度より高い第1運転領域において、前記永久磁石が発生するd軸の磁束を減じる方向の磁束を発生するように前記固定子巻線に供給する交流電流を制御し、前記固定子巻線が発生する磁束が前記回転子の磁極を形成する第2の永久磁石に対して逆極性の磁束として作用することである。
本発明によれば回転電機の高速運転状態の効率を改善できる効果がある。また前記回転電機を備えた電動車両においては、電動車両の高速運転状態の効率を向上させることができる。
本発明の実施例1による回転電機の部分断面図である。 図1に示す回転電機の回転軸に垂直な断面図である。 図2の部分拡大図である。 高リコイル透磁率の永久磁石の磁気特性図である。 低リコイル透磁率の永久磁石の磁気特性図である。 高リコイル透磁率及び低リコイル透磁率の永久磁石の磁化容易軸方向の角度差と動作点の関係を説明する説明図。 回転電機を駆動するためのシステム図である。 永久磁石を用いる回転電機の電流位相とトルクの関係を示す説明図である。 本発明に基づく実施例2による回転子の断面図である。 本発明に基づく実施例3による回転子の断面図である。 本発明に基づく実施例4による回転子の断面図である 本発明に基づく実施例5による回転子の断面図である 本発明に基づく実施例6による回転子の断面図である。 本発明に基づく実施例7による回転子の断面図である。 本発明に基づく実施例8による回転子の断面図である。 本発明に基づく実施例9による回転子の断面図である。 本発明を電気自動車に適用した場合の実施例10による電気自動車のブロック構成図である。
以下に説明の実施の形態(実施例)では、上述の発明が解決しようとする課題の欄や発明の効果の欄に記載した内容に止まらず、製品の実施に向けての様々な課題を解決している。具体的には以下の実施の形態の中で説明する。
(V字配置の永久磁石)
本発明の実施例1について、図1〜図8に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態による永久磁石を使用した回転電機1の部分断面図である。永久磁石を使用した回転電機1の固定子2は、固定子鉄心4と、この固定子鉄心4に形成されたスロットに巻回された3相あるいは多相の固定子巻線5と、を備えており、前記固定子2はハウジング11に収納され保持されている。回転子3は、永久磁石を挿入するための磁石挿入孔6が設けられた回転子鉄心7と、前記回転子鉄心7に形成された前記磁石挿入孔6に挿入された回転子の磁極を形成するための永久磁石400と、シャフト8とを備えている。前記シャフト8は、ハウジング11の両端に固定されたエンドブラケット9にベアリング10によって回転可能に保持されている。
回転電機1には、回転子3の磁極位置を検出するための磁極位置検出器PSが設けられている。前記磁極位置検出器PSは例えばレゾルバで構成される。さらに回転子3の回転速度を検出するため回転速度検出器Eが設けられている。前記回転速度検出器Eはここではエンコーダであり、回転子3の側部に配置され、シャフト8の回転に同期してパルスを発生し、該パルスを計数することで回転速度が計測できる。回転電機1は、磁極位置検出器PSの信号に基づき磁石位置を検知し、回転速度検出器Eの出力信号を基に回転速度を検出し、図示しない制御装置により、回転電機1の目標トルクを発生するための交流電流が固定子巻線5に供給される。制御装置により固定子巻線5に供給される電流が制御されることにより、回転電機の出力トルクが制御される。
前記永久磁石400は、低リコイル透磁率の特性を有するネオジウム磁石やフェライト磁石などの第1永久磁石401(図2に記載)、及び高リコイル透磁率の特性を有するアルニコ磁石などの第2永久磁石402(図2に記載)を有している。各磁極を形成する第1と第2の永久磁石は、上述のとおり、リコイル透磁率の異なる少なくとも2種の永久磁石によって構成されている。上述のとおり、低リコイル透磁率の第1永久磁石401はネオジウム磁石やフェライト磁石であり、ネオジウム磁石のリコイル透磁率は1.05であり、フェライト磁石のリコイル透磁率は1.15である。高リコイル透磁率の第2永久磁石402は例えばアルニコ磁石であり、アルニコ磁石のリコイル透磁率は3.6である。また磁石の保持力は第1永久磁石であるネオジウム磁石やフェライト磁石の方がアルニコ磁石の保持力より大きい。保持力の定義を永久磁石が発生する磁束密度をゼロにするのに必要とする反対方向の磁界とすると、ネオジウム磁石の保持力は836kA/m〜995kA/mであり、フェライト磁石の保持力は239kA/m〜270kA/mであり、アルニコ磁石の保持力は47.7kA/m〜52.5kA/mである。なお上述のA/mは磁界の強さの単位であるアンペア毎メートルの略である。
図2は、図1に示す回転電機の回転軸に垂直な面での断面図である。なお煩雑さを避けるためにハウジングの図示は省略している。また図3は図2の部分拡大図である。これらの図において、回転電機1は固定子2と回転子3とを備えており、固定子2は固定子鉄心4と前記固定子鉄心4の回転子側に周方向において全周に渡って形成されたスロットに巻回された固定子巻線5を備えている。なお煩雑さを避けるために図2と図3は固定子巻線の図示を省略している。固定子鉄心4はコアバック部とも言われている略円筒状のヨーク部21と前記ヨーク部21から径方向における内側に突出する形状を成すティース部22とを有し、前記ティース部22は全周に渡って形成されている。隣接する前記ティース部22の間には前記スロットが形成され、前記スロットは前記固定子巻線を収納し保持する。全周に渡って配置された前記固定子巻線に3相交流電流が供給されることにより前記固定子には回転磁界を発生する。また後述する回転子が発生する磁束が前記固定子巻線に鎖交し、前記回転子が回転することにより前記鎖交磁束が変化することにより、前記固定子巻線に誘起電圧が発生する。
回転子3は、回転軸に沿う方向に積層された電磁鋼板からなる回転子鉄心7と、回転子鉄心7に設けられた磁極を形成するための第1永久磁石401と第2永久磁石402を備えている。図2や図3の実施の形態ではV字形に配置された磁石で、1つの磁極即ち各磁極を形成する。磁極を形成する各磁石は半径方向に磁化されており、一つの磁極において固定子側がN極となるように磁化されているとその両隣の磁極を構成する磁石は逆に固定子側がS極となるように磁化されている。即ち磁極毎に磁極を構成する第1永久磁石401と第2永久磁石402の磁化方向が反転している。なお本実施例1では上述のように各磁極はV字形に配置された少なくとも2組の磁石によって形成されているが、各磁極を形成する磁石はV字形状の配置とは限らない。長方形に配置しても良いし、V字形状と長方形の組み合わせた形状に配置しても良い。各磁極を構成する磁石量を増やすと各磁極の磁束量が多くなり、発生する回転トルクが増大するあるいは誘起される誘起電圧が大きくなる傾向となる。
図1乃至図3において、該当する全ての部品または部分に参照符号を付すと非常に煩雑となるので、同じ部品の内の一部をそれら全体の代表として一部にのみ参照符号を付し、他の部分の参照符号は省略する。磁極を形成する永久磁石は回転子鉄心の固定子側が外周面に配置する構造の回転電機(以下表面磁石形回転電機と記す)にも本発明の技術思想が適用できるが、本出願の実施の形態に示す構造は回転子鉄心の内部に磁石を配置している構造の回転電機(埋め込み磁石形回転電機と記す)である。表面磁石形回転電機は発生する回転トルクの変動を抑制できる効果が顕著であるが、効率が低下する欠点があり、回転トルクの変動の抑制が必須とされる操舵力をアシストするためのモータに適している。一方埋め込み磁石形回転電機は回転子と固定子間のギャップを小さくできるために高効率あるいは小型で高出力の回転電機に適しており、自動車の走行用の回転電機に適している。本出願に記載されている実施の形態は何れも自動車の走行用の回転電機に適している。
図2および図3に記載の実施の形態では、回転子鉄心7に永久磁石を挿入し固定するための磁石挿入孔6が各磁極に対応して2組設けられており、各磁極に対応して設けられた2組の磁石挿入孔6は固定子側が開く状態に配置されており、各磁極に対応して全周に渡って配置されている。
前記各磁石挿入孔6には低リコイル透磁率の第1永久磁石401および高リコイル透磁率の第2永久磁石402の磁化方向が同一で、極性が互いに同方向になるように積層状態で収納され固定されている。上述のとおり、両隣の磁極を形成する第1永久磁石401と第2永久磁石402とは極性が反対方向となるように磁化されている。
回転子鉄心7の各前記磁石挿入孔6は例えばプレスの打ち抜き加工により形成される。回転軸方向に積層された電磁鋼板により形成される前記回転子鉄心7はシャフト8に固定されており、シャフト8と共に回転する。
回転子3の回転子鉄心7は、隣接する各磁極の周方向における間に、固定子が発生するq軸の磁束Φqを通すための補助磁極部33を全周に渡って形成しており、その一部を図3に記載する。また逆の見方では、図3において、各隣接する補助磁極部33の間に永久磁石により形成される磁極が設けられており、この実施の形態では各磁極は2組の永久磁石をV字状の如く固定子側が開く状態に配置して構成されている。各磁石挿入孔に収納し保持される第1永久磁石と第2永久磁石は、それぞれは低リコイル透磁率の第1永久磁石401及び高リコイル透磁率の第2永久磁石402であり、各磁極を構成する上記2組の永久磁石の内の各組を構成する永久磁石はリコイル透磁率の異なる少なくとも2種の永久磁石で構成されている。例えば低リコイル透磁率の第1永久磁石401はネオジウム磁石あるいはフェライト磁石であり、高リコイル透磁率の第2永久磁石402はアルニコ磁石である。上記V字状に配置された2組の第1永久磁石401と第2永久磁石402とにより発生するd軸の磁束Φdが第1永久磁石401と第2永久磁石402から、前記第1永久磁石401および第2永久磁石402と回転子外周との間の回転子鉄心7により形成される磁極片部34、回転子3と固定子4との間のギャップ、を介して固定子2を通り、隣接する他の磁極の第1永久磁石401及び第2永久磁石402を通って、元の第1永久磁石401及び第2永久磁石402に戻る磁気回路が作られる。前記磁気回路を通る磁束Φdが前記固定子2を通る際に固定子巻線5を流れる電流と作用して回転トルクを発生する。また前記磁気回路を通る磁束Φdが前記固定子巻線5と鎖交し、この鎖交磁束量の単位時間当たりの変化量に基づいて前記固定子巻線5(図1参照)に誘起電圧が発生する。なお、図2および図3の磁束の分布図の記載には正確に表現できない点があるが、磁束Φdは第1永久磁石401と第2永久磁石402の内部では磁化方向に沿っておりその表面においては垂直に出入りしており、また固定子鉄心4や回転子鉄心7の表面に対して垂直に出入りする。
補助磁極部33を通るq軸の磁束Φqの磁気抵抗と、d軸の磁束Φdが通る永久磁石を有する磁気回路の磁気抵抗との差に基づいてリラクタンストルクが発生する。図3に示すように本実施の形態では補助磁極部33の周方向の幅を広くしているので補助磁極部33を通る磁束Φqの磁気回路の磁気抵抗は小さい。一方磁束Φdが通る磁気回路には透磁率の低い永久磁石が2組存在するので磁気抵抗が極めて高い。このため本実施の形態では大きなリラクタンストルクが発生する。回転電機に要求される全トルクは磁石トルクとリラクタンストルクの合計となるので、リラクタンストルクの発生が大きいと要求される磁石トルクはその分小さくてよい。図2や図3に示す回転電機では、回転電機が発生するトルクに対しリラクタンストルクで対応する部分があるので、たとえば要求磁石の半分程度をリラクタンストルクで賄うので、磁石トルクの要求トルクを小さくでき、永久磁石の量を少なくできる構造を成している。永久磁石の量を少なくできることは固定子巻線5に鎖交する磁束鎖交量を少なくでき、回転速度の増加に対する誘起電圧の増大を抑えることができる。従って本実施の形態の回転電機は高速回転する回転電機に適した構造を有している。この点に加え以下で説明のごとく、本実施の形態ではリコイル透磁率の高い永久磁石を有しているので、高速回転時の誘起電圧の低減がさらに容易となる。
図2および図3において、V字形状に配置された2組の磁石挿入孔6が回転子鉄心4に形成され、各磁石挿入孔6にはリコイル透磁率が異なる2種類の第1永久磁石401及び第2永久磁石402が挿入されている。この実施の形態では、各磁石挿入孔6は2種類の第1永久磁石401及び第2永久磁石402より大きい形状を成し、第1永久磁石401及び第2永久磁石402の固定子側の端部にそれぞれ磁気的な空隙35(以下磁気空隙と記す)が形成されている。少なくとも磁極片部34の側に位置する永久磁石の端部に磁気空隙35が設けられている。上記磁気空隙35は磁気抵抗が極めて大きい真空や空気に近い特性を持つ空間であり、空隙状態や樹脂などが充填されている、常磁性体や強磁性体が存在しない空間である。以下の説明では磁気空隙が他にも存在するが同様の構造である。各磁石挿入孔6を挿入される磁石より大きい形状としているので上記磁気空隙の他に、第1永久磁石401及び第2永久磁石402の回転軸側の端部にも磁気空隙41が形成されている。
上記磁気空隙35や磁気空隙41は次に記載の作用を有する。磁気空隙35は回転子の外周に沿って周方向に伸びる辺を有している。磁気空隙35が周方向に伸びる形状を有することで、永久磁石の固定子側の回転子鉄心により形成される磁極片部34と補助磁極部33との間にブリッジ部39を形成する。前記ブリッジ部39は、磁極片部34からブリッジ部39を介して補助磁極部33に漏洩する漏洩磁束を減少する作用を成す。磁極片部34と補助磁極部33との間のブリッジ部39を、上記磁気空隙35の周方向に伸びる形状によって、周方向に沿って伸びる形状に形成できる。このブリッジ部の形状を径方向において薄くまた周方向に長くすることにより、例えばブリッジ部39を磁気飽和が生じる磁束量の値を小さい値とすることができる。またこのような形状とすることでブリッジ部39の磁気抵抗を大きくすることができ、結果としてブリッジ部を通る磁束量を少なくでき、漏洩磁束を減少させる効果がある。また前記磁石挿入孔6の固定子側の角に遠心力が集中するのを緩和でき、機械的信頼性の向上にもつながる。
さらに補助磁極33と永久磁石との境界部分で急激に磁束密度が変化すると前記急激な磁束密度の変化によりトルクリプルが発生する恐れがあるが、本実施の形態の如くV字形状に配置された第1永久磁石401と第2永久磁石402で構成される各永久磁石の組の固定子側端部に磁気空隙35を設けているので、補助磁極33と永久磁石との境部での急激な磁束密度の変化を低減でき、トルクリプルを低減する効果がある。
本実施の形態では、磁石挿入孔6の中にリコイル透磁率が異なる2種類の永久磁石が挿入されており、それぞれの永久磁石の磁化容易軸が前記磁束Φdの磁気回路に沿う方向に各永久磁石が配置されている。なお永久磁石の磁化容易軸とはその磁石における磁化し易い方向のことである。図2や図3に示す第1永久磁石401や第2永久磁石402はそれぞれ略直方体の形状を成しており、各永久磁石はその短手方向を磁化容易軸となるように作られており、前記磁化容易軸が図2の矢印Xに沿う方向となるように、各永久磁石が配置されている。この矢印Xに沿う方向は上述の通り、d軸の磁束Φdの方向である。
本実施の形態では、各磁石挿入孔6の中にリコイル透磁率が異なる2種類以上の永久磁石を挿入し固定しているので、回転子に占める磁石保持のために必要な体積を小さくでき、回転子の小型化につながる。またリコイル透磁率が異なる2種類の永久磁石を別々の場所に配置するのに比べ本実施の形態の構造の方が回転子の機械的な強度が向上し易い。さらに2種類の永久磁石の挿入作業が容易である。また本実施の形態の構造の場合に共通の磁石挿入孔6に磁化されていない第1永久磁石401と第2永久磁石402の材料を挿入固定子、2種類の永久磁石の材料の挿入後に磁化作業を一度に行うことができ、磁化作業が容易となる。
次に磁石挿入孔6に挿入固定されるリコイル透磁率が異なる永久磁石について説明する。図4は高リコイル透磁率の永久磁石の磁気特性を示す図であり、具体的にはアルニコ磁石の磁気特性を示す図である。なおリコイル透磁率は学術的に定義されている技術用語であるが、以下簡単に説明する。
図5は低リコイル透磁率の永久磁石の磁気特性を示す図であり、具体的にはネオジウム磁石の磁気特性の図である。図4および図5に記載の磁気特性において、直線性が保たれている部分の傾き501をリコイル透磁率といい、上述したが、図4に示すアルニコ磁石のリコイル透磁率は約3.6であり、図5に示すネオジウム磁石のリコイル透磁率は約1.05である。なお、本出願では、リコイル透磁率が約1.05程度のネオジウム磁石やリコイル透磁率が約1.15程度のフェライト磁石を低リコイル透磁率の永久磁石という。一方リコイル透磁率が2以上、好ましくは3以上永久磁石、例えばリコイル透磁率が約3.6のアルコニ磁石を高リコイル透磁率の永久磁石という。
上記リコイル透磁率は、磁化と逆方向の磁界が加わった場合に、永久磁石の磁化が減少する割合のことである。従って、このリコイル透磁率が大きい程、永久磁石の磁束が減少しやすいことを意味する。また、これら永久磁石の磁気特性において、永久磁石の磁化方向と逆方向の磁界が加わった場合には、リコイル透磁率が直線性を保っている範囲においては、逆方向の磁界を止めると永久磁石の磁化は復元するが、直線性を保っていない範囲に至る大きさの逆方向の磁界が加わった場合には、逆方向の磁界を止めても永久磁石の磁化は完全には復元しない。これらの現象で、前者の復元する状態を可逆減磁といい、後者の復元しない状態を不可逆減磁という、上記直線性を保っている範囲とは完全な直線性の範囲に限定されるものではなく、直線性に近い範囲も含む。磁化と逆方向の磁界は、極中心軸をd軸とするとd軸に対して負の電流(以下、弱め界磁電流)を流すことで、加えることができる。この弱め界磁電流は、回転電機が高速運転する場合、回転数に比例して増加する誘起電圧を一定に保持,抑制するために用いる方法である。
上記実施例1によれば、磁石挿入孔内に高リコイル透磁率の永久磁石が挿入されている。これにより、高速運転時に弱め界磁電流を流した場合、高リコイル透磁率の永久磁石が発生する磁束が減少し、従来の弱め界磁電流に比べd軸の磁束Φdの減少量が多くなり、結果としてd軸の磁束Φdによる鎖交磁束が減少する。このため回転速度の増大に伴う誘起電圧の増加が抑えられ、回転電機を利用できる高速回転速度の限界を向上することができる。また従来の回転電機の高速運転に比べて弱め界磁電流を減少させることができるので、効率が向上する。
さらにまた、同一の磁石挿入孔内に低リコイル透磁率の永久磁石と高リコイル透磁率の永久磁石を配置することで、低リコイル透磁率の永久磁石の保持力が大きいために、高リコイル透磁率の永久磁石を補助することができ、高リコイル透磁率の永久磁石が受ける磁界が小さくなる。これにより、高リコイル透磁率の永久磁石は不可逆減磁しにくくなる。
図6は、高リコイル透磁率の第2永久磁石と低リコイル透磁率の第1永久磁石の磁化容易軸方向の角度差と磁石の動作点の関係を示す。磁石体積(縦軸)のピーク値が動作点(横軸)において、より0%に近い方にあればあるほど、永久磁石は不可逆減磁しにくいものとなることを示す。ここで、高リコイル透磁率の永久磁石と低リコイル透磁率の永久磁石との磁化容易軸方向の角度差をθ=0度にしたときは磁石の動作点が0%付近の場合に磁石体積は約24%でピークとなっている。また、高リコイル透磁率の永久磁石と低リコイル透磁率の永久磁石との磁化容易軸方向の角度差をθ=45度にしたときは磁石の動作点が30%付近の場合に磁石体積は約20%でピークとなっている。
この結果から、高リコイル透磁率の永久磁石と低リコイル透磁率の永久磁石との磁化容易軸方向の角度差をθ=0度にする、言い換えれば、高リコイル透磁率の永久磁石と低リコイル透磁率の永久磁石の磁化容易軸方向を平行とすることで、高リコイル透磁率の永久磁石の動作点が小さくなり、不可逆減磁しにくくなっていることが分かる。この結果、再着磁するための着磁回路が不要となるため、システムとしての部品点数を少なくすることができる。ここで、高リコイル透磁率の永久磁石の平均半径が低リコイル透磁率の永久磁石の平均半径と比べ小さい位置に配置しているが、反対としても同様の効果がある。
次に、図7を用いて本実施例の回転電機装置の構成を説明する。本実施例1の回転電機1は、回転電機1と、回転電機1の駆動電源を構成する直流電源51と、回転電機1に供給される電力を制御して駆動を制御する制御装置とを備えている。
永久磁石を使用した回転電機1は前述した通り構成あるいは後述する構造を有している。直流電源51は、例えば交流電源と該交流電源からの交流電力を直流電力に変換するコンバータ部で構成しても良いし、車両に搭載されるリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池であっても良い。制御装置はインバータ装置であり、直流電源51から直流電力を受け交流電力に変換して、その交流電力を回転電機1の固定子巻線5に供給している。インバータ装置は、直流電源51と固定子巻線5との間に電気的に接続された電力系のインバータ回路53(電力変換回路)と、インバータ回路53の動作を制御する制御回路130とを備えている。
インバータ回路53は、スイッチング用半導体素子、例えばMOS―FET(金属酸化膜半導体形電解効果トランジスタ)、あるいはIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)から構成されたブリッジ回路を有し、平滑用コンデンサモジュールからの直流電力を交流電力に変換し、あるいは回転電機が発生した交流電力を直流電力に変換する。上記ブリッジ回路は、アームと呼ばれる高電位側スイッチと低電位側スイッチと直列回路が回転電機1の相数分電気的に並列に接続されて構成されていて、三相交流電力を発生する本実施の形態では3組設けられている。各アームの高電位側スイッチの端子は直流電源51の正極側に電気的に接続され、低電位側スイッチの端子は直流電源51の負極側に電気的に接続されている。各アームの上側のスイッチング用半導体素子と下側のスイッチング用半導体素子との接続点から回転電機1の固定子巻線5に相電圧を供給するように前記固定子巻線5に電気的に接続されている。
インバータ回路53から固定子巻線5へ供給される相電流は、回転電機に交流電力を供給するための各相のバスバーにそれぞれ設けられた電流検出器52により計測される。電流検出器52は例えば変流器である。制御回路130は、トルク指令や制動指令を含む入力情報に基づいて目標トルクを得るためのインバータ回路53のスイッチング用半導体素子のスイッチング動作を制御する作用をする。入力情報としては例えば、回転電機1に対する要求トルクである電流指令信号Isと、回転電機1の回転子3の磁極位置θが入力されている。要求トルクである電流指令信号Isは、車両の場合に運転者から要求されるアクセル操作量などの要求量に応じて上位コントローラから送られてくる指令により制御回路130で演算して求められる。磁極位置θは、磁極位置検出器PSの出力から得られた検出情報である。
速度制御回路58は、上位コントローラの要求指令により作られた速度指令ωsと、エンコーダからの位置情報θ1から周波数を電圧に変換するF/V変換器61を介して得られる実際の速度である実速度ωfとから、速度差ωeを算出し、これにPI制御によってトルク指令である電流指令Isと回転子3の回転角θ1を出力する。上記PI制御は偏差値に比例乗数を乗ずる比例項Pと積分項Iを使用する一般に使用されている制御方式である。
位相シフト回路54は、回転速度検出器Eが発生する回転の同期したパルス、すなわち回転子3の位置情報θを、速度制御回路58からの回転角θ1の指令に応じて位相シフトして出力する。位相シフトは、例えば固定子巻線5に流れる電流が作る電機子起磁力の合成ベクトルを、永久磁石400が作る磁束又は磁界の方向に対して電気角で90度以上進むようにする。
正弦波・余弦波発生回路59は、回転子3の永久磁石400の磁極位置を検出する位置検出PSと、位相シフト回路54からの位相シフトされた回転子の位置情報θに基づいて、固定子巻線5の各巻線の誘起電圧を位相シフトした正弦波出力を発生する。ここで位相シフト量には値が零の場合も含む。
2相―3相変換回路56は、速度制御回路58からの電流指令ISと正弦波・余弦波発生回路59の出力とに応じて、各相の電流指令Isu,Isv,Iswを出力する。各相はそれぞれ個別に電流制御系55a,55b,55cを持ち、電流指令Isu,Isv,Iswと電流検出器52からの電流検出信号Ifu,Ifv,Ifwに応じた信号を、インバータ回路53に送ってスイッチング用半導体素子のスイッチング動作を制御し、3相交流の各相電流が制御される。この場合、各相合成の電流は、界磁磁束に直角、あるいは位相シフトした位置に制御され、これによって無整流子で、かつ直流機と同等の特性を得ることができる。
上述の交流電流の各相の電流制御系55a,55b,55cから出力された信号は、対応する相のアームを構成するスイッチング用半導体の制御端子に入力される。これにより、各スイッチング用半導体がオン・オフ動作であるスイッチング動作を行い、直流電源51から平滑用コンデンサモジュールを介して供給された直流電力が交流電力に変換され、固定子巻線5の対応する相巻線に供給される。
本実施例1のインバータ装置では、固定子巻線5に流れる電機子起磁力の合成ベクトルを、永久磁石400が作る磁束又は磁界の方向に対して直交するように、或いは位相シフトするように、固定子巻線5に流れる電流(各相巻線に流れる相電流)を常に形成している。これにより、本実施例1の回転電機装置では、無整流子すなわちブラシレスの回転電機1を用いて、直流機と同等の特性を得ることができる。尚、弱め界磁電流は、固定子巻線5に流れる電流が作る電機子起磁力の合成ベクトルを、永久磁石400が作る磁束又は磁界の方向に対して90度(電気角)以上進むように、固定子巻線5に流れる電流(各相巻線に流れる相電流)を常に形成する制御である。
従って、本実施例1の回転電機装置では、固定子巻線5に流れる電流が作る電機子起磁力の合成ベクトルを、永久磁石400が作る磁束又は磁界の方向に対して直交するように、固定子巻線5に流れる電流(各相巻線に流れる相電流)を回転子3の磁極位置に基づいて制御すれば、回転電機1から連続的に最大トルクを出力できる。弱め界磁制御が必要な時には、固定子巻線5に流れる電流が作る電機子起磁力の合成ベクトルを、永久磁石400が作る磁束又は磁界の方向に対して90度(電気角)以上進むように、固定子巻線5に流れる電流(各相巻線に流れる相電流)を回転子3の磁極位置に基づいて制御すればよい。
次に、高リコイル透磁率の第2永久磁石402が不可逆減磁の範囲で動作させる場合の着磁判定及び着磁方法について説明する。回転電機1には、さらに磁束検出器60が備えられ、この磁束検出器60が出力する磁束量を表す値と前記F/V変換器62が出力する実速度ωfを着磁判定回路61に入力し、再着磁の要不要について判定する。永久磁石400に弱め界磁電流に基づく磁束を加えたことにより、仮に可逆減磁の範囲を超えた強い磁束が永久磁石に加えられると、永久磁石、特に第2永久磁石402、が減磁してしまう恐れがある。このように仮に不可逆減磁した場合には、永久磁石が発生する磁束量が減少するため、永久磁石の再着磁が必要となる。永久磁石の再着磁が必要判断された場合には着磁判定回路61から位相シフト回路54に着磁指令を出力する。
次に着磁判定回路61から位相シフト回路54に着磁指令を出力された場合の第2永久磁石402の着磁方法について説明する。着磁のために特別な着磁回路を使用しても良いことはもちろんであるが、特別な着磁回路を使用しなくても、上述の制御回路130を使用して、ある程度の再着磁が可能である。図8に永久磁石を内蔵した上述の回転電機における電流位相とトルクの関係を示す。ここで、電流位相0度はq軸である。永久磁石400、特に第2永久磁石402、が不可逆減磁した場合には、固定子巻線5に流れる電流が作る電機子起磁力の合成ベクトルを、永久磁石400が作る磁束又は磁界の方向に対して電気角で90度程度遅れるように、固定子巻線5に流れる電流すなわち各相巻線に流れる相電流を制御する。このように固定子巻線5に供給する相電流を制御することにより、固定子巻線5に流れる電流が作る電機子起磁力の合成ベクトルが永久磁石400の磁化に対して増磁する方向となるため、永久磁石400、特に第2永久磁石402、を着磁することが、すなわち減磁された磁化状態を再び強くすることが可能となる。
次に、本発明の実施例2について、図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施例2による回転電機の回転子3の回転軸に垂直な面の断面図である。ここで、固定子は上述の実施の形態と同じであり、省略している。実施例1と異なる点は、各磁極を構成する永久磁石が1組の第1永久磁石と第2永久磁石で構成されていることである。各磁極に対して磁石挿入孔が一つ形成されている。これらの永久磁石は、その磁化容易軸がd軸の磁気回路に沿っており、具体的にはそれぞれの永久磁石磁化容易軸が回転子3の半径方向となっている。本実施例2では、第1永久磁石と第2永久磁石が略直方体の形状を成しており、その周方向の両端部に磁気空隙35が形成されており、上述のとおり第1永久磁石と第2永久磁石の外周側の回転子鉄心が磁極片部として作用し、また前記磁気空隙35の外周側の回転子鉄心がブリッジ部として作用する。また隣接する各磁極の間に補助磁極が形成されている。前記磁極片部や磁気空隙35、ブリッジ部,補助磁極部はそれぞれ実施例1で説明した構造であり、作用や効果も基本的に同じである。
図9に記載の実施例2では、各磁極を形成するための第1永久磁石401と第2永久磁石402を略長方形の形状としたが、円弧形状やカマボコ形状においても同様の作用や効果を奏する。ここで、高リコイル透磁率の永久磁石の平均半径が低リコイル透磁率の永久磁石の平均半径と比べ小さい位置に配置しているが、反対としても良い。
本実施例2によれば、磁石挿入孔6に高リコイル透磁率の永久磁石が収納されている。これにより、実施例1と作用や同様の効果が得られる。すなわち高速運転時に弱め界磁電流を流した場合、高リコイル透磁率の永久磁石による鎖交磁束が減少するため、誘起電圧の増加が抑えられ、最高回転数を向上することができる。さらに、同一の磁石挿入孔内に低リコイル透磁率の永久磁石と高リコイル透磁率の永久磁石を配置することで、両者の永久磁石が受ける磁界を分配することができ、永久磁石が不可逆減磁しにくくなる。これにより、再着磁するための着磁回路が不要となるため、システムとしての部品点数を少なくすることができる。
次に、本発明の実施例3について、図10を用いて説明する。図10は、本発明の実施例3による回転電機の回転子3の回転軸に垂直な断面図を示す。ここで、固定子は上述の実施例1と基本的に同様の構成および作用効果であり、図示および説明を省略する。実施例1と異なる点は、実施例1に示すV字形状の永久磁石である2組の第1永久磁石401と第2永久磁石402に加え、前記V字形状の永久磁石の固定子側にさらに第1永久磁石401を配置し、各磁極を構成する永久磁石量を増加した点である。また、本実施例3では、直方体の永久磁石を用いて説明したが、円弧形状やカマボコ形状においても基本的に同様の効果がある。ここで、高リコイル透磁率の永久磁石の平均半径が低リコイル透磁率の永久磁石の平均半径と比べ小さい位置に配置しているが、反対としても良い。なお、上記構成の基本動作は実施例1や実施例2で説明のとおりであり、実施例1や実施例2で説明した作用効果を奏する。さらに磁極片部や磁気空隙,ブリッジ部,補助磁極部についての説明は実施例1や実施例2と基本的に同じであり、説明を省略する。
上記実施例3によれば、磁石挿入孔内に高リコイル透磁率の永久磁石が挿入されている。これにより、高速運転時に弱め界磁電流を流した場合、高リコイル透磁率の永久磁石による鎖交磁束が減少するため、誘起電圧の増加が抑えられ、最高回転数を向上することができる。さらに、同一の磁石挿入孔内に低リコイル透磁率の永久磁石と高リコイル透磁率の永久磁石を配置することで、両者の永久磁石が受ける磁界を分配することができ、永久磁石が不可逆減磁しにくくなる。これにより、再着磁するための着磁回路が不要となるため、システムとしての部品点数を少なくすることができる。また、回転子外径方向外側に永久磁石を配置し、永久磁石の磁化容易軸方向をd軸と合致又は交差するように3方向としたことで、回転子が作る磁束密度を正弦波に近づけることができるため、トルク脈動,電磁騒音を低減することができる。
次に、本発明の実施例4について、図11を用いて説明する。図11は、本発明の実施例4による回転電機の回転子の断面図である。固定子の構成,作用,効果は上述の実施例1で説明の内容と同じであり、説明を省略する。実施例1と異なる点は、永久磁石のV字形状配置の固定子側にさらに永久磁石のV字形状配置設けた点である。各磁極を構成する磁石量を増やすことが可能となり、磁石トルクを増大させることができる。また、本実施例4では、内外周の両方の磁石挿入孔にリコイル透磁率が異なる永久磁石を挿入しているが、どちらか1つでも効果があり、上記構成の極が全極又は少なくとも1つ以上有していれば、効果がある。さらに言えば、本実施例4では、直方体の永久磁石を用いて説明したが、円弧形状やカマボコ形状においても同様の効果がある。ここで、高リコイル透磁率の永久磁石の平均半径が低リコイル透磁率の永久磁石の平均半径と比べ小さい位置に配置しているが、反対としても同様の効果がある。
上記実施例4によれば、磁石挿入孔内に高リコイル透磁率の永久磁石が挿入されている。これにより、高速運転時に弱め界磁電流を流した場合、高リコイル透磁率の永久磁石による鎖交磁束が減少するため、最高回転数を向上することができる。さらに、同一の磁石挿入孔内に低リコイル透磁率の永久磁石と高リコイル透磁率の永久磁石を配置することで、両者の永久磁石が受ける磁界を分配することができ、永久磁石が不可逆減磁しにくくなる。これにより、再着磁するための着磁回路が不要となるため部品点数が少なくすることができる。
さらに、V字となる磁石挿入孔を2層設けることで、リラクタンストルクが向上するため、回転電機を小型化することができる。
本発明の実施例5について、図12を用いて説明する。図12は、本発明の実施例5による回転電機の回転子の回転軸の垂直な面での断面図である。ここで、基本構成および作用効果が基本的に実施例1と同じであり、また固定子の構造や作用効果が実施例1と同じであるため、固定子の記載および説明を省略する。
実施例1と異なる点は、高リコイル透磁率の永久磁石と低リコイル透磁率の永久磁石を別々の磁石挿入孔内に配置した点である。さらに、高リコイル透磁率の永久磁石は、極中心付近に配置している。当然のことながら、上記構成の極は、全極又は少なくとも1つ以上有していれば、効果がある。また、本実施例5では、直方体の永久磁石を用いて説明したが、円弧形状やカマボコ形状においても同様の効果がある。ここで、高リコイル透磁率の永久磁石の平均半径が低リコイル透磁率の永久磁石の平均半径と比べ小さい位置に配置しているが、反対としても同様の効果がある。
上記実施例5によれば、磁石挿入孔内に高リコイル透磁率の永久磁石が挿入されている。これにより、高速運転時に弱め界磁電流を流した場合、高リコイル透磁率の永久磁石による鎖交磁束が減少するため、誘起電圧の増加が抑えられ、最高回転数を向上することができる。また、高リコイル透磁率の永久磁石を極中心付近に配置したことで、逆方向の磁界が印加されにくくなるため、不可逆減磁しにくくなる。さらに、別々の磁石挿入孔内に配置したことで、磁石間に鉄のブリッジ部を有するため、それぞれの磁石の磁化容易軸方向に対する反磁界係数が小さくなり、不可逆減磁しにくくなる。
また磁石挿入孔は第1と第2永久磁石で共通とし、実施例1では積層配置としているが、並べて配置しても良い。この場合にd軸の磁束は第1と第2永久磁石が発生する磁束で構成され、第1と第2永久磁石401と402のそれぞれの磁化容易軸がd軸の磁束に沿う方向となるように第1と第2永久磁石401と402が配置される。
本発明の実施例6について、図13を用いて説明する。図13は、本発明の実施例6による回転電機の回転子の回転軸に垂直な断面図である。ここで、基本構成および作用効果が基本的に実施例1や実施例2と同じであり、また固定子の構造や作用効果が実施例1と同じであるため、固定子の記載および説明を省略する。
図9を用いて説明した実施例2と異なる点は、高リコイル透磁率の永久磁石と低リコイル透磁率の永久磁石を別々の磁石挿入孔内に配置した点である。さらに、高リコイル透磁率の永久磁石は、極中心付近に配置している。当然のことながら、上記構成の極は、全極又は少なくとも1つ以上有していれば、効果がある。また、本実施例6では、直方体の永久磁石を用いて説明したが、円弧形状やカマボコ形状においても同様の効果がある。ここで、高リコイル透磁率の永久磁石の平均半径が低リコイル透磁率の永久磁石の平均半径と比べ小さい位置に配置しているが、反対としても同様の効果がある。
上記実施例6によれば、磁石挿入孔内に高リコイル透磁率の永久磁石が挿入されている。これにより、高速運転時に弱め界磁電流を流した場合、高リコイル透磁率の永久磁石による鎖交磁束が減少するため、誘起電圧の増加が抑えられ、最高回転数を向上することができる。また、高リコイル透磁率の永久磁石を極中心付近に配置したことで、逆方向の磁界が印加されにくくなるため、不可逆減磁しにくくなる。さらに、別々の磁石挿入孔内に配置したことで、磁石間に鉄のブリッジ部を有するため、それぞれの磁石の磁化容易軸方向に対する反磁界係数が小さくなり、不可逆減磁しにくくなる。
次に、本発明の実施例7について、図14を用いて説明する。図14は、本発明の実施例7による回転電機の回転子の断面図である。ここで、基本構成および作用効果が基本的に実施例1や実施例4と同じであり、また固定子の構造や作用効果が実施例1と同じであるため、固定子の記載および説明を省略する。
図11に示す実施例7と異なる点は、高リコイル透磁率の永久磁石と低リコイル透磁率の永久磁石を別々の磁石挿入孔内に配置した点である。当然のことながら、上記構成の極は、全極又は少なくとも1つ以上有していれば、効果がある。また、本実施例7では、直方体の永久磁石を用いて説明したが、円弧形状やカマボコ形状においても同様の効果がある。ここで、高リコイル透磁率の永久磁石の平均半径が低リコイル透磁率の永久磁石の平均半径と比べ小さい位置に配置しているが、反対としても同様の効果がある。
上記実施例7によれば、磁石挿入孔内に高リコイル透磁率の永久磁石が挿入されている。これにより、高速運転時に弱め界磁電流を流した場合、高リコイル透磁率の永久磁石による鎖交磁束が減少するため、誘起電圧の増加が抑えられ、最高回転数を向上することができる。さらにまたV字となる磁石挿入孔を2層に設けることで、リラクタンストルクが向上するため、回転電機を小型化することができる。
次に、本発明の実施例8について、図15を用いて説明する。図15は、本発明の実施例8による回転電機の回転軸に垂直な断面図である。ここで、基本構成および作用効果が基本的に実施例1や実施例2と同じであり、また固定子の構造や作用効果が実施例1や実施例6と同じであるため、固定子の記載および説明を省略する。
図9に示す実施例6と異なる点は、高リコイル透磁率の永久磁石と低リコイル透磁率の永久磁石を別々の磁石挿入孔内に配置した点である。当然のことながら、上記構成の極は、全極又は少なくとも1つ以上有していれば、効果がある。また、本実施例8では、直方体の永久磁石を用いて説明したが、円弧形状やカマボコ形状においても同様の効果がある。ここで、高リコイル透磁率の永久磁石の平均半径が低リコイル透磁率の永久磁石の平均半径と比べ小さい位置に配置しているが、反対としても同様の効果がある。
上記実施例8によれば、磁石挿入孔内に高リコイル透磁率の永久磁石が挿入されている。これにより、高速運転時に弱め界磁電流を流した場合、高リコイル透磁率の永久磁石による鎖交磁束が減少するため、誘起電圧の増加が抑えられ、最高回転数を向上することができる。
さらに、2層の磁石挿入孔を形成することで、リラクタンストルクが向上するため、回転電機を小型化することができる。
また、以上の説明では、2次元断面構造について説明したが、回転軸の方向に回転子を複数に分割し、リコイル透磁率が異なる2種類以上の永久磁石を用いた実施例について、本発明の実施例9として、図16を用いて説明する。図16は、本発明の実施例9による回転電機の斜視図である。ここで、固定子はその構造や作用効果が第1実施例とほとんど同じであるため、図示および説明を省略している。
ここで、特徴とする点は、回転軸に沿う方向にリコイル透磁率が異なる2種類以上の永久磁石を用いた点である。当然のことながら、上記構成の極は、全極又は少なくとも1つ以上有していれば、効果がある。また、本実施例9では、直方体の永久磁石を用いて説明したが、円弧形状やカマボコ形状においても同様の効果がある。ここで、高リコイル透磁率の永久磁石の平均半径が低リコイル透磁率の永久磁石の平均半径と比べ小さい位置に配置しているが、反対としても同様の効果がある。
上記実施例9によれば、磁石挿入孔内に高リコイル透磁率の永久磁石が挿入されている。これにより、高速運転時に弱め界磁電流を流した場合、高リコイル透磁率の永久磁石による鎖交磁束が減少するため、誘起電圧の増加が抑えられ、最高回転数を向上することができる。また、以上の説明では、内転型の回転電機で説明したが、外転型の回転電機でも適用できる。また、本発明は、分布巻方式の回転電機,集中巻方式の回転電機の両者においても適用できる。
次に、上述の実施例1乃至実施例9が適用される電気自動車に適用した実施例10について、図17を用いて説明する。図17は、本発明を適用した電気自動車のブロック構成図である。
電気自動車の車体100は、4つの車輪110,112,114,116によって支持されている。この電気自動車は、前輪駆動であるため、前方の車軸154には、走行トルクを発生しあるいは制動トルクを発生する回転電機1が機械的に接続されており、回転電機1により発生する回転トルクが機械的な伝達機構により伝達される。回転電機1は、図7により説明した制御装置130およびインバータ回路53によって発生した3相交流電力により駆動され、該駆動トルクが制御される。
制御装置130の動力源としては、リチウム二次電池などの高電圧バッテリで構成される直流電源51が備えられ、この直流電源51からの直流電力が制御装置130の制御に基づいてインバータ回路53がスイッチング動作し、交流電力に変換され、回転電機1に供給される。回転電機1の回転トルクにより車輪110,114が駆動され、車両が走行する。
また運転者のブレーキ操作により、制御装置130はインバータ回路が発生する交流電力の回転子の磁極に対する位相を反転することにより、回転電機1は発電機として作用し、回生制動運転が行われる。回転電機1は走行を抑える方向の回転トルクを発生して、車両100の走行に対して制動力を発生する。このとき車両の運動エネルギが電気エネルギに変換され、直流電源51に電気エネルギが充電される。
なお、以上の実施例10では、回転電機を電気自動車の車輪の駆動に用いるものとして説明したが、電動車両用の駆動装置,電動建機用の駆動装置及び他あらゆる駆動装置においても使用できるものである。なお、本実施の形態による回転電機を電動車両、特に電気自動車に適用すれば、最高回転数が向上でき、出力が大きな電気自動車を提供することができる。
1 回転電機
2 固定子
3 回転子
4 固定子鉄心
5 固定子巻線
6 磁石挿入孔
7 回転子鉄心
8 シャフト
9 エンドブラケット
10 ベアリング
11 ハウジング
21 固定子のヨーク部
22 ティース部
23 スロット
33 補助磁極部
34 磁極片部
35 磁気空隙
51 直流電源
52 電流検出器
53 インバータ回路
54 位相シフト回路
400 永久磁石
401 第1永久磁石
402 第2永久磁石
E 回転速度検出器

Claims (14)

  1. 全周に渡ってスロットを備えた固定子鉄心と前記固定子鉄心に巻回された固定子巻線とを有する固定子と、
    前記固定子に対して回転自在に設けられ回転子と、を備え、
    前記回転子は、回転子の回転軸の沿う方向に積層された電磁鋼板を備えさらに周方向に配置された複数の磁極が形成された回転子鉄心と、前記複数の磁極のそれぞれを形成するための複数の第1永久磁石と複数の第2永久磁石とを有し、
    前記回転子の各磁極を形成するための前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とが互いに異なるリコイル透磁率を備えている、ことを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記回転子の各磁極を構成する前記第2永久磁石の磁化容易軸が、前記第1永久磁石によって作られるd軸の磁束に沿うように、前記第2永久磁石を配置することを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1あるいは請求項2の内の一に記載の回転電機において、
    前記回転電機の前記回転子鉄心には、各磁極を形成するための永久磁石を挿入する磁石挿入孔が形成されており、前記磁石挿入孔には前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とが挿入されて保持されていることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1乃至請求項3の内の一に記載の回転電機において、
    前記第1永久磁石は前記第2永久磁石より高い保磁力の特性を備えており、
    前記第2永久磁石は前記第1永久磁石より高いリコイル透磁率を備えることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項4に記載の回転電機において、
    前記第1永久磁石はネオジウム磁石あるいはフェライト磁石であり、前記第2永久磁石はアルニコ磁石であることを特徴とする回転電機。
  6. 請求項1乃至請求項3の内の一に記載の回転電機において、
    前記回転子には、周方向に沿って形成された複数の磁極の隣接する磁極の間にそれぞれ補助磁極が形成され、前記補助磁極を介して前記固定子巻線により発生したq軸の磁束が通る磁気回路が形成されることを特徴とする回転電機。
  7. 請求項6に記載の回転電機において、
    前記回転子には、周方向に配置された各磁極を形成する前記第1永久磁石および前記第2永久磁石を挿入するための周方向の長さが半径方向の長さより長い形状の磁石挿入孔がそれぞれ周方向に沿って各磁極に対応して形成されており、
    前記磁石挿入孔の回転子の外周側に位置する辺が回転子の中心側に位置する辺より長い形状をなし、
    前記各磁石挿入孔に前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とが回転子の半径方向において重なる状態で収納されて固定されており、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石とは回転子の半径方向に沿って磁化されると共に、各磁極毎に前記第1永久磁石と前記第2永久磁石との磁化極性が交互に反転するように磁化されており、
    前記各磁石挿入孔の内側において、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石の内の少なくとも外周側に位置する永久磁石の周方向の両端部に磁気的な空隙が設けられていることを特徴とする回転電機。
  8. 請求項7に記載の回転電機において、
    各磁極の磁石挿入孔の外周側と回転子鉄心の外周との間の回転子鉄心に磁極片部が形成され、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石で発生したd軸の磁束は前記磁極片部と前記固定子鉄心を通り、前記d軸の磁束が前記固定子巻線と鎖交する磁気回路が形成されることを特徴とする回転電機。
  9. 請求項6に記載の回転電機において、
    前記回転子には、周方向に配置された各磁極に対応して、各磁極を形成するための前記第1永久磁石および前記第2永久磁石が少なくとも2組設けられており、前記2組の内の1組の第1永久磁石および第2永久磁石を挿入するための第1磁石挿入孔と前記2組の内の他の組の第1永久磁石および第2永久磁石を挿入するための第2磁石挿入孔とが各磁極に対応してそれぞれ形成されており、
    各磁極に対応して設けられた前記第1磁石挿入孔と前記第2磁石挿入孔はそれぞれの回転子の外周側の端部が前記それぞれの回転子の中心側の端部より離れた状態である外周側が中心側より開く状態で形成されており、
    前記第1磁石挿入孔と前記第2磁石挿入孔にはそれぞれ前記第1永久磁石と第2永久磁石とが積層状態で収納されて固定されていることを特徴とする回転電機。
  10. 請求項9に記載の回転電機において、
    前記第1磁石挿入孔と前記第2磁石挿入孔の前記外周側の端部にそれぞれ磁気的な空隙が形成されていることを特徴とする回転電機。
  11. 請求項10に記載の回転電機において、
    前記第1磁石挿入孔と前記第2磁石挿入孔の外周側固定子鉄心に磁極片部が形成され、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石で発生したd軸の磁束は前記磁極片部と前記固定子鉄心を通り、前記d軸の磁束が前記固定子巻線と鎖交する磁気回路が形成されることを特徴とする回転電機。
  12. 請求項8乃至請求項11の内の一に記載の回転電機において、
    隣接する前記磁極間に補助磁極がそれぞれ形成され、前記磁極片と隣接する補助磁極とをつなぐブリッジ部が前記磁気的な空隙の外周側に形成され、前記ブリッジ部により前記磁極片部から前記補助磁極への漏れ磁束が低減されることを特徴とする回転電機。
  13. 請求項1乃至請求項12の内の一に記載の回転電機を備える電動車両において、前記電動車両は前記回転電機を制御するための制御回路を備えており、
    前記制御回路は、前記第1と第2の永久磁石を可逆減磁範囲内で動作させることを特徴とした電動車両。
  14. 請求項13に記載の電動車両において、
    前記制御回路は前記回転電機の回転速度が所定回転速度より高い第1運転領域において、前記永久磁石が発生するd軸の磁束を減じる方向の磁束を発生するように前記固定子巻線に供給する交流電流を制御し、前記固定子巻線が発生する磁束が前記回転子の磁極を形成する第2の永久磁石に対して逆極性の磁束として作用することを特徴とする電動車両。
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