JPWO2011096053A1 - 風力発電装置用のロータターニング装置およびロータターニング方法 - Google Patents
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Abstract
既存の風力発電装置に対して加工を施す必要がない風力発電装置用のロータターニング装置およびロータターニング方法を提供する。ロータターニング装置50は、その内周側に設けられ、カップリングハブ70に固定される被固定部としての第1部材52(52A,52B)と、その外周側に設けられ、風力発電装置1の回転軸を回転させるための操作力が入力される***作部としての第2部材62(62A,62B)とを有する。一対の第1部材52(52A,52B)は、カップリング16のカップリングハブ70に抱き締め固定されるとともに、第1部材52に取り付けられた第2部材62(62A,62B)がハンドル形状になっている。
Description
本発明は、風力発電装置用のロータターニング装置およびロータターニング方法に係り、特に、ロータヘッドからの回転を増速機で増速して発電機に入力する風力発電装置の回転軸を回転させるためのロータターニング装置およびターニング方法に関する。
近年、地球環境の保全の観点から、再生可能エネルギーの一つである風力を利用した風力発電装置の普及が進んでいる。
風力発電装置は、一般的に、回転翼が取り付けられたロータヘッドと、ドライブトレイン及び発電機を収納するナセルと、ナセルを支持する支柱とで構成されている。ここでドライブトレインは、ロータヘッド側から発電機側にトルクを伝達するためのものであり、通常は増速機が組み込まれており、ロータヘッドの回転を増速して発電機に入力するようになっている。
ところで、風力発電装置のメンテナンス時において、回転軸(又はこれに連結されたロータヘッド)を回転させることが必要となる場合がある。
例えば、風力発電装置の主軸受の給脂作業は、軸受全体にグリースを均一に供給しなければならないため、回転軸をゆっくりと回転させながら行う必要があるし、回転翼の脱着作業は、回転翼が水平になる位置までロータヘッドを回転させてから行う必要がある。また、メンテナンス時には、安全上の理由から回転軸が回転しないようにロックピンで固定することがあり、この場合もロックピンを挿入可能な位置まで回転軸を回転させる必要がある。
例えば、風力発電装置の主軸受の給脂作業は、軸受全体にグリースを均一に供給しなければならないため、回転軸をゆっくりと回転させながら行う必要があるし、回転翼の脱着作業は、回転翼が水平になる位置までロータヘッドを回転させてから行う必要がある。また、メンテナンス時には、安全上の理由から回転軸が回転しないようにロックピンで固定することがあり、この場合もロックピンを挿入可能な位置まで回転軸を回転させる必要がある。
このように風力発電装置の回転軸を回転させるには、簡便な手法として、増速機の後段において回転軸に取り付けられたブレーキディスクを手で掴んで回したり、あるいは回転翼が受ける風の力を利用して回転軸を回すことが挙げられる。
しかし、これらの手法では、回転軸を所定位置まで高精度に回転させることが困難であった。また、より安全に作業を行いうる手法が求められていた。
しかし、これらの手法では、回転軸を所定位置まで高精度に回転させることが困難であった。また、より安全に作業を行いうる手法が求められていた。
そこで、風力発電装置の回転軸を強制的に回転させる、いわゆるロータターニング装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、ギヤボックス(増速機)内の増速ギヤを外部から強制的に駆動するようにしたロータターニング装置が記載されている。このロータターニング装置は、ギヤボックス内の増速ギヤと噛み合うドライブピニオンと、ギヤボックスの外側に取り付けられ、ドライブピニオンにトルクを入力するスクリュードライバーとで構成される。これにより、スクリュードライバーからのトルクがドライブピニオンを介して増速ギヤに伝わり、増速ギヤに伴って回転軸が回転するようになっている。
例えば、特許文献1には、ギヤボックス(増速機)内の増速ギヤを外部から強制的に駆動するようにしたロータターニング装置が記載されている。このロータターニング装置は、ギヤボックス内の増速ギヤと噛み合うドライブピニオンと、ギヤボックスの外側に取り付けられ、ドライブピニオンにトルクを入力するスクリュードライバーとで構成される。これにより、スクリュードライバーからのトルクがドライブピニオンを介して増速ギヤに伝わり、増速ギヤに伴って回転軸が回転するようになっている。
しかしながら、特許文献1に記載のロータターニング装置では、ギヤボックスにスクリュードライバーを取り付けるとともに、ギヤボックス内にドライブピニオンを配置しなければならず、既存の風力発電装置に対して加工を施す必要があった。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、既存の風力発電装置に対して加工を施す必要がない風力発電装置用のロータターニング装置およびロータターニング方法を提供することを目的とする。
本発明に係る風力発電装置用のロータターニング装置は、ロータヘッドからの回転を増速機で増速して発電機に入力する風力発電装置の回転軸を回転させるためのロータターニング装置であって、装置本体と、前記装置本体の一端に設けられ、前記風力発電装置の前記増速機と前記発電機との間に配置されたカップリングに固定される被固定部と、前記装置本体の前記被固定部とは反対側の端部に設けられ、前記回転軸を回転させるための操作力が入力される***作部とを備えることを特徴とする。
ここで、***作部が「装置本体の被固定部とは反対側の端部」に設けられるとは、***作部が、装置本体の中央部を挟んで被固定部に対して反対側に配置されていることを意味する。言い換えると、装置本体のうちカップリングに近い側に被固定部が配置される一方で、カップリングから遠い側に***作部が配置されることを意味する。例えば、円盤形状のロータターニング装置の場合には、円盤(装置本体)の内周側に被固定部が設けられる一方で、円盤(装置本体)の外周側に***作部が設けられる。また、レバー形状のロータターニング装置の場合には、レバー(装置本体)の一端側に被固定部が設けられる一方で、レバー(装置本体)の他端側に***作部が設けられる。
このロータターニング装置によれば、増速機と発電機との間のカップリングに被固定部が固定されるとともに、装置本体の被固定部とは反対側の端部に***作部が設けられているので、カップリングとともに回転軸全体を比較的小さな操作力で安全かつ高精度に回転させることができる。特に、増速機と発電機との間に配置されるカップリングは、風力発電装置のドライブトレインの中でも低トルクで回転する部材(言い換えると、高速回転する部材)であるため、少ない操作力で回転軸を回転させることができる。
また、上記ロータターニング装置は、風力発電装置が通常備えるカップリングに被固定部を介して取り付け可能な構成としたので、既存の風力発電装置に対して加工を施す必要がない。
なお、本明細書において、風力発電装置の「回転軸」とは、ロータヘッドからの回転を発電機に伝えるドライブトレインに含まれるいずれかの軸部材を指す。
上記ロータターニング装置において、前記装置本体は、前記カップリングのカップリングハブに抱き締め固定される一対の半円環状の第1部材と、前記一対の第1部材の周囲に取り付けられる一対の半円環状の第2部材とを含み、前記被固定部は、前記カップリングハブに抱き締め固定された前記一対の第1部材であり、前記***作部は、前記一対の第2部材によって形成されるハンドルであってもよい。
ここで、本明細書において、一対の第1部材をカップリングハブに「抱き締め固定」するとは、一対の第1部材をカップリングハブに締め付け、摩擦力によって固定することをいう。
このように、風力発電装置のカップリングハブに被固定部としての一対の第1部材を抱き締め固定することで、既存の風力発電装置に対して加工を施さずに、カップリングへのロータターニング装置の固定を容易に行うことができる。また、一対の半円環状の第1部材と、一対の半円環状の第2部材との合計4個に分割された部材を組み立てるようにすることで、ロータターニング装置の使用場所であるナセル内への搬入を容易に行うことができる。さらに、ロータターニング装置の***作部を作業者にとって握りやすいハンドル形状にすることで、回転軸の回動作業を容易に行うことができる。
この場合、前記一対の第1部材には、前記カップリングの締結部品と係合する切欠きが設けられていることが好ましい。
これにより、カップリングの締結部品(例えば、ボルトやナット)が切欠きによって係止されるので、カップリングハブへの第1部材の抱き締め固定のみでは固定力(摩擦力)が不十分な場合であっても、ロータターニング装置の空回りを防止して、回転軸を確実に回転させることができる。
また、上述のロータターニング装置において、前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周に形成された複数の歯にチェーンが噛み合っており、ロータターニング装置は、前記チェーンを介して前記ハンドルと連結されたスプロケットと、前記スプロケットを駆動するモータとをさらに備えてもよい。
あるいは、上述のロータターニング装置において、前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周にベルトが架設されており、ロータターニング装置は、前記ベルトを介して前記ハンドルと連結されたプーリーと、前記プーリーを駆動するモータとをさらに備えてもよい。
例えば、回転翼の脱着作業時には、回転翼が一部取り外された状態で回転軸を回転させる必要があるが、この状態は回転軸にかかる荷重がアンバランスであるため、回転軸の回動には非常に大きな操作力を要する。このような場合であっても、上述のように、スプロケット及びチェーンあるいはプーリー及びベルトを用いて、モータからの駆動力をハンドルに伝えることで、回転軸を容易に回転させることができる。
また本発明に係る上記ロータターニング装置において、前記装置本体は、少なくとも2箇所において前記カップリングの締結部品と係合する複数の穴を一端に有するレバーであり、前記被固定部は、前記締結部品に係合する前記レバーの前記複数の穴であり、前記***作部は、前記レバーの前記複数の穴とは反対側の端部であってもよい。
このように、風力発電装置のカップリングの締結部品に被固定部としての複数の穴を係合させることで、既存の風力発電装置に対して加工を施さずに、カップリングへのロータターニング装置の固定を容易に行うことができる。またロータターニング装置の装置本体をレバー状にしたことで、ロータターニング装置の使用場所であるナセル内への搬入を容易に行うことができるとともに、作業者にとって扱いやすく、回転軸の回動作業を容易に行うことができる。
また本発明に係る風力発電装置のロータターニング方法は、ロータヘッドからの回転を増速機で増速して発電機に入力する風力発電装置の回転軸を回転させるロータターニング方法であって、前記風力発電装置の前記増速機と前記発電機との間に配置されたカップリングのカップリングハブに、一対の半円環状の第1部材を抱き締め固定する工程と、前記一対の第1部材の周囲に一対の半円環状の第2部材を取り付ける工程と、前記一対の第2部材によって形成されるハンドルを操作して、前記回転軸を回転させる工程とを備えることを特徴とする。
このロータターニング方法では、風力発電装置のカップリングハブに一対の第1部材を抱き締め固定し、この一対の第1部材にさらに第2部材を取り付けることで、既存の風力発電装置に対して加工を施さずに、カップリングへのロータターニング装置の固定を容易に行うことができる。
また、一対の第2部材によって形成されるハンドルを操作することで、カップリングとともに回転軸全体を、比較的小さな操作力で安全かつ高精度に回転させることができる。
さらに、一対の半円環状の第1部材と、一対の半円環状の第2部材との合計4個に分割された部材を組み立てるようにすることで、ロータターニング装置の使用場所であるナセル内への搬入を容易に行うことができる。さらに、ロータターニング装置を作業者にとって握りやすいハンドル形状にすることで、回転軸の回動作業を容易に行うことができる。
上記ロータターニング方法において、前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周に形成された複数の歯にチェーンが噛み合っているとともに、該チェーンを介してスプロケットが前記ハンドルと連結されており、前記回転軸を回転させる工程では、前記スプロケットをモータで駆動することで、前記回転軸を回転させるための操作力を前記ハンドルに伝えるようにしてもよい。
あるいは上記ロータターニング方法において、前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周にベルトが架設されているとともに、該ベルトを介してプーリーが前記ハンドルと連結されており、前記回転軸を回転させる工程では、前記プーリーをモータで駆動することで、前記回転軸を回転させるための操作力を前記ハンドルに伝えるようにしてもよい。
このように、スプロケット及びチェーンあるいはプーリー及びベルトを用いて、モータからの駆動力をハンドルに伝えることで、例えば、回転翼の脱着作業時において回転翼が一部取り外された状態であっても、回転軸を容易に回転させることができる。
本発明では、増速機と発電機との間のカップリングに被固定部が固定されるとともに、装置本体の被固定部とは反対側の端部に***作部が設けられているので、カップリングとともに回転軸全体を比較的小さな操作力で安全かつ高精度に回転させることができる。特に、増速機と発電機との間に配置されるカップリングは、風力発電装置のドライブトレインの中でも低トルクで回転する部材であるため、少ない操作力で回転軸を回転させることができる。
また、風力発電装置が通常備えるカップリングに被固定部を介してロータターニング装置を取り付けるようにしたので、既存の風力発電装置に対して加工を施す必要がない。
また、風力発電装置が通常備えるカップリングに被固定部を介してロータターニング装置を取り付けるようにしたので、既存の風力発電装置に対して加工を施す必要がない。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
以下では、まず、本実施形態に係るロータターニング装置が適用される風力発電装置の一例について説明した後、本実施形態にかかるロータターニング装置について説明する。
以下では、まず、本実施形態に係るロータターニング装置が適用される風力発電装置の一例について説明した後、本実施形態にかかるロータターニング装置について説明する。
図1は、本実施形態のロータターニング装置が適用される風力発電装置の全体構成例を示す図である。
図1に示すように、風力発電装置1は、主として、基礎B上に立設された支柱2と、支柱2の上端に設置されたナセル4と、ナセル4に取り付けられたロータヘッド6と、ロータヘッド6に取り付けられた複数枚の回転翼8とで構成されている。
図1に示すように、風力発電装置1は、主として、基礎B上に立設された支柱2と、支柱2の上端に設置されたナセル4と、ナセル4に取り付けられたロータヘッド6と、ロータヘッド6に取り付けられた複数枚の回転翼8とで構成されている。
支柱2は、図1に示すように、基礎Bから上方(図1の上方)に延びる柱状であり、例えば、一本の柱状部材で構成してもよいし、複数のユニットを上下方向に連結して柱状に構成してもよい。支柱2が複数のユニットから構成されている場合には、最上部に設けられたユニットの上にナセル4が設置される。
ナセル4は、ロータヘッド6を支持するとともに、その内部にドライブトレイン10や発電機18を収納している。
図2はナセル4の内部のドライブトレイン10及び発電機18の詳細を示す図である。同図に示すように、ドライブトレイン10は、ロータヘッド6のロータハブ6Aに連結された主軸12と、主軸12に連結された増速機14と、増速機14を発電機18に連結するカップリング16とを有する。
主軸12は、回転翼8およびロータヘッド6とともに回転するように、ロータヘッド6Aに連結されるとともに、主軸受11によって回転可能にケーシング側に固定されている。なお、主軸受11の上部には、グリースを給脂するためのグリース補給口(不図示)が設けられている。
増速機14は、主軸12とカップリング16との間に配置され、主軸12を介してロータヘッド6側から入力された回転を増速して、カップリング16に出力するようになっている。増速機14は、特に限定されないが、例えば、遊星増速機構および平歯車増速機構(いずれも不図示)を組み合わせたものを用いることができる。この増速機14によって、例えば、主軸12を介してロータヘッド6側から入力された20rpm程度の回転が1800rpm程度まで増速された後、カップリング16を介して発電機18に伝えられる。
カップリング16は、増速機14の最終出力軸と発電機18の入力軸とを連結する軸継手である。例えば、増速機14の最終出力軸と発電機18の入力軸とのミスアライメントを吸収するたわみ軸継手を用いることができる。
またカップリング16には、ブレーキディスク19A及びブレーキパッド19Bからなるブレーキ装置19が取り付けられている。このブレーキ装置19は、ブレーキディスク19Aの表裏面にブレーキパッド19Bを押し付けて挟持することで、カップリング16を制動する。ブレーキ装置19は、例えば、ブレーキパッド19Bが不図示のスプリングによってブレーキディスク19A側に常に付勢されるとともに、通常運転時において油圧の力でブレーキパッド19Bをスプリングの付勢力に抗してブレーキディスク19Aから離すように構成してもよい。
なお、風力発電装置1のブレーキ動作は、通常、後述するピッチ制御による制動がメインであり、ブレーキ装置19は補助的なものである。つまり、強風時の安全対策やメンテナンス時に回転軸を停止させる場合、まずはピッチ制御により回転翼8をフェザリング状態に移行し、回転軸の回転を抑制した後、ブレーキ装置19によって回転軸が完全に停止するようになっている。
またナセル4の下部には、ナセル4をヨー方向に旋回させるナセル旋回機構20が設けられている。
図3は、ナセル旋回機構20の構成例を示す断面図である。ナセル旋回機構20は、図3に示すように、ヨーモータ22と、ヨーモータ22の駆動により回転するピニオン24と、ピニオン24と噛み合う内歯車26と、ブレーキディスク28A及びブレーキシュー28Bを有するヨーブレーキ機構28とで構成してもよい。このナセル旋回機構20では、ヨーモータ22、ピニオン24およびブレーキシュー28Bがナセル4側に固定されている一方で、内歯車26およびブレーキディスク28Aは支柱2側に固定されている。
これにより、ヨーモータ22を駆動すると、ピニオン24が回転し、ナセル4がヨー旋回する。また、ヨーブレーキ機構28のブレーキシュー28Bがブレーキディスク28Aを挟み込むと、ナセル4のヨー旋回が制動される。
図1及び2に示すように、ロータヘッド6は、略水平な軸線周りに回転可能にナセル4に固定されるとともに、回転翼8が取り付けられたロータハブ6Aと、このロータハブ6Aを覆う頭部カプセル6Bとを含んで構成される。
またロータハブ6Aには、図2に示すように、回転翼8を軸線周り(図2の矢印方向)に回転させて回転翼8のピッチ角を変更するピッチ駆動装置30が設けられている。
ピッチ駆動装置30は、図2に示すように、シリンダ32と、回転翼8に連結された軸部34とで構成される。なお回転翼8は、軸受36によりピッチ方向に回転可能に支持されている。このため回転翼8は、ピッチ駆動装置30のシリンダ32によって軸部34が回転すると、軸部34とともにピッチ方向に回転するようになっている。なお、各回転翼8ごとに設けられるピッチ駆動装置30は、不図示のリンク機構で互いに連結されており、各回転翼8のピッチ角制御を連動して行うようになっていてもよい。
このような構成の風力発電装置1では、主軸受11へのグリースの給脂作業や、回転翼8の脱着作業や、各種点検・補修作業を行う際に、回転軸を回転させる必要がある。
例えば、風力発電装置1の主軸受11へのグリースの給脂作業は、主軸受11の全体にグリースを均一に供給しなければならないため、回転軸をゆっくりと回転させながら行う必要があるし、回転翼8の脱着作業は、回転翼8が水平になる位置までロータヘッド6を回転させてから行う必要がある。さらに、風力発電装置1のメンテナンス時には、安全上の理由から回転軸が回転しないようにロックピンで固定することがあり、この場合もロックピンを挿入可能な位置まで回転軸を回転させる必要がある。
図4(a)及び(b)は、風力発電装置1の回転軸の回転を防止するためのロックピンの構成例を示す図である。風力発電装置1には、例えば、図4(a)に示すように、主軸12をケーシング側に支持する主軸受11の周辺に低速段ロックピン40が設けられるとともに、図4(b)に示すように、増速機14の後段に配置されるブレーキディスク19Aの周辺に高速段ロックピン44が設けられている。
低速段ロックピン40は、ケーシング側に形成された穴42Aとロータハブ6Aに形成された穴42Bとに挿入されて、ロータハブ6A及びこれに連結された主軸12の回転を防止する。同様に、高速段ロックピン44は、増速機ケーシング側に形成された穴46Aとブレーキディスク19Aに形成された穴46Bとに挿入されて、ブレーキディスク19A及びこれが固定されたカップリング16の回転を防止する。これらのロックピン40及び44を取り付けるためには、穴42A及び穴42Bあるいは穴46A及び穴46Bが互いに重なる位置まで、風力発電装置1の回転軸を回転させる必要がある。
このように、風力発電装置1では、種々のメンテナンス作業を行う際に、回転軸を回転させる必要がある。そこで、風力発電装置1の回転軸を回転させるためにロータターニング装置が用いられる。以下、本実施形態に係るロータターニング装置について説明する。
図5は、本実施形態に係るロータターニング装置の構成例を示す正面図である。図6は、図5のロータターニング装置をA方向からみた一部断面側面図である。
図5及び6に示すように、ロータターニング装置50は、一対の半円環状の第1部材52(52A,52B)の周囲に、一対の半円環状の第2部材62(62A,62B)が取り付けられた構成を有する。
一対の第1部材52(52A,52B)は、それぞれ、半円環板53の両端に接合部54が立設された構成を有する。これら一対の第1部材52(52A,52B)は、互いの接合部54が向かい合うように組み合わされた状態でボルト56によって締結されて、貫通穴60を形成している。この貫通穴60は、一対の第1部材52(52A,52B)が抱き締め固定されるカップリング16のハブに対応する直径を有している。なお、第1部材52(52A,52B)には、カップリング16の締結部品と係合する切欠き58が設けられていてもよい。
一対の第2部材62(62A,62B)は、それぞれ、作業者が握って力を掛けやすいパイプ64が半円環板66の周囲に設けられた構成を有する。半円環板66及びパイプ64は、一体的に成形されてもよいし、接着や溶接等の任意の手法によって互いに固定されていてもよい。半円環板66には、第1部材52の接合部54との干渉を避ける目的で、切欠き67が設けられていてもよい。このような一対の第2部材62(62A,62B)は、一対の第1部材52(52A,52B)にボルト68で固定されている。
なお、第1部材52(52A,52B)および第2部材62(62A,62B)の材料としては、例えば、アルミニウムを用いることができる。これにより、軽量な金属であるアルミニウムを用いることで、ロータターニング装置50のナセル4内への搬入を容易に行うことができる。
図7は、ロータターニング装置50を用いて回転軸を回転させる様子を示す図である。図8は、ロータターニング装置50を用いて回転軸を回転させる手順を示す図である。
図7に示すように、上述のロータターニング装置50は、増速機14と発電機18との間に配置されたカップリング16のカップリングハブ70に第1部材52(52A,52B)を抱き締め固定することによって、カップリング16に取り付けられる。なお図7には、カップリング16の発電機18側のカップリングハブ70にロータターニング装置50を取り付ける例を示したが、ロータターニング装置50の取り付け対象物がカップリング16のハブであれば、ロータターニング装置50の取り付け位置(第1部材52の抱き締め固定位置)は特に限定されない。
ロータターニング装置50のカップリング16への取り付けは、図8(a)〜(c)に示す手順で以下のように行うことができる。
まず、図8(a)に示すように、一対の第1部材52(52A,52B)の接合部54をボルト56で締め付けて、第1部材52A及び第1部材52Bをカップリングハブ70に抱き締め固定する。このとき、第1部材52(52A,52B)は、カップリングハブ70に突き当てると、向かい合う接合部54の間に隙間が形成されるようになっている。この隙間の大きさが、カップリングハブ70への第1部材52(52A,52B)の抱き締め固定による固定力(摩擦力)を決定することになる。
また、第1部材52(52A,52B)に切欠き58が設けられている場合、カップリング16のカップリングボルト(締結部品)74の頭が第1部材52(52A,52B)の切欠き58と係合するように、第1部材52(52A,52B)をカップリング16のカップリングフランジ72の端面に突き当てた状態でボルト56による抱き締め固定を行う。これにより、カップリング16のカップリングボルト74が第1部材52(52A,52B)の切欠き58によって係止されるので、カップリングハブ70への第1部材52(52A,52B)の抱き締め固定のみでは固定力(摩擦力)が不十分な場合であっても、ロータターニング装置50の空回りを防止して、カップリングハブ70を確実に回転させることができる。
次に、図8(b)及び(c)に示すように、カップリングハブ70に抱き締め固定された第1部材52(52A,52B)に第2部材62(62A,62B)をボルト68で取り付ける。なお、第2部材62(62A,62B)の半円環板66に切欠き67が設けられている場合には、この切欠き67に第1部材52の接合部54が入るように、第2部材62の取り付けを行う。これにより、第2部材62の第1部材52の接合部54との干渉が防止される。
このように、ロータターニング装置50は、風力発電装置1のカップリングハブ70に一対の第1部材52(52A,52B)を抱き締め固定することで、既存の風力発電装置1に対して加工を施さずに、カップリング16に容易に取り付けることができる。また、一対の第1部材52(52A,52B)と、一対の第2部材62(62A,62B)との合計4個に分割された部材を組み立てるようにすることで、ロータターニング装置50の使用場所であるナセル4内への搬入を容易に行うことができる。さらに、一対の第2部材62(62A,62B)が組み合わされると、作業者にとって握りやすいハンドル形状となるので、風力発電装置1の回転軸の回動作業を容易に行うことができる。特に、第2部材62(62A,62B)の外周にパイプ64が設けられている場合、作業者が力を掛けやすいので、回動作業が容易になる。
なお、ロータターニング装置50を用いた回転軸の回動作業は、作業者による人力で行ってもよいが、モータによる動力で行ってもよい。
図9は、回転軸の回動作業をモータの動力で行うようにしたロータターニング装置50の構成例を示す図である。このロータターニング装置50は、第1部材52(52A,52B)及び第2部材62(62A,62B)がカップリングハブ70に取り付けられるとともに、第2部材62の外周に形成された複数の歯にチェーン80が噛み合っており、このチェーン80を介して第2部材62がスプロケット82に連結されている。スプロケット82は、操作盤86からの信号に基づいて減速機付きモータ84を作動させることで、駆動されるようになっている。なお、減速機付きモータ84には、操作盤86を介して仮設電源88から電力が供給されるようになっている。
ここで、スプロケット82は、一対の第2部材62(62A,62B)で構成されるハンドルの直径よりも小径であることが好ましい。これにより、スプロケット82の回転を十分に減速してハンドルに伝えることができるので、風力発電機1の回転軸を所定位置まで高精度に回転させることができる。
またモータ84の下部には、チェーン80の張力調整機能を有した台座85が設けられている。なお、風力発電装置1への台座85の取り付けは、ナセル4のナセル台板上のセンタリングジグ取付穴を利用して行うことが好ましい。ここで、センタリングジグ取付穴とは、増速機14の最終出力軸と発電機18の入力軸の軸心合わせを行うためのセンタリングジグをナセル4のナセル台板に固定するためのものである。センタリングジグは、センタリングジグ取付穴にボルトにて固定され、発電機18の本体を上下左右に微調整するのに用いられる。
これにより、既存の風力発電装置1に加工を施すことなく、台座85を風力発電装置1に取り付けることができる。
これにより、既存の風力発電装置1に加工を施すことなく、台座85を風力発電装置1に取り付けることができる。
回転翼8の脱着作業時には、回転翼8が一部取り外された状態で風力発電装置1の回転軸を回転させる必要があるが、この状態は回転軸にかかる荷重がアンバランスであるため、回転軸の回動には非常に大きな操作力を要する。このような場合であっても、図9に示すように、スプロケット82及びチェーン80を用いて、減速機付きモータ84からの駆動力を第2部材62(62A,62B)に伝えることで、回転軸を容易に回転させることができる。
なお、図9にはスプロケット82及びチェーン80を用いる例について説明したが、プーリー及びベルトを用いて、減速機付きモータ84からの駆動力を第2部材62(62A,62B)に伝えるようにしてもよい。この場合、第2部材62(62A,62B)の外周にベルトを架設し、このベルトを介して第2部材62(62A,62B)にプーリーを連結するとともに、減速機付きモータ84でプーリーを駆動すればよい。
以上説明したように、本実施形態では、ロータターニング装置50は、その内周側に設けられ、カップリングハブ70に固定される被固定部としての第1部材52(52A,52B)と、その外周側に設けられ、風力発電装置1の回転軸を回転させるための操作力が入力される***作部としての第2部材62(62A,62B)とを備えている。
このロータターニング装置50によれば、増速機14と発電機18との間のカップリング16に第1部材52が固定されるとともに、第1部材52の外周に設けられた第2部材62に操作力が入力されるので、カップリング16とともに回転軸全体を比較的小さな操作力で安全かつ高精度に回転させることができる。特に、増速機14と発電機18との間に配置されるカップリング16は、風力発電装置1のドライブトレイン10の中でも低トルクで回転する部材(言い換えると、高速回転する部材)であるため、少ない操作力で回転軸を回転させることができる。また、風力発電装置1が通常備えるカップリング16に第1部材52を介して取り付け可能な構成としたので、既存の風力発電装置1に対して加工を施す必要がない。
さらに、本実施形態に係るロータターニング装置50では、一対の第1部材52(52A,52B)をカップリング16のカップリングハブ70に抱き締め固定するとともに、第1部材52に取り付けられた第2部材62(62A,62B)がハンドル形状になっている。
このように、風力発電装置1のカップリングハブ70に一対の第1部材52(52A,52B)を抱き締め固定することで、既存の風力発電装置1に対して加工を施さずに、カップリング16へのロータターニング装置50の固定を容易に行うことができる。また、一対の半円環状の第1部材52(52A,52B)と、一対の半円環状の第2部材62(62A,62B)との合計4個に分割された部材を組み立てるようにすることで、ロータターニング装置50の使用場所であるナセル4内への搬入を容易に行うことができる。さらに、ロータターニング装置50の***作部(第2部材62)を作業者にとって握りやすいハンドル形状にすることで、回転軸の回動作業を容易に行うことができる。
以上、本発明の一例について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。
例えば、上述の実施形態では、ロータターニング装置50を構成する第1部材52及び第2部材62がそれぞれ二つ割構造(半円環状の一対の部材からなる構造)である例について説明したが、第1部材52及び第2部材62の形状はこの例に限定されず、3個以上に分割された第1部材52及び第2部材62を組み立てるようにしてもよい。この場合、3個以上の第1部材52及び第2部材62をヒンジで連結しておけば、組み立て作業を簡略化することができる。
また第2部材62を、カップリング16との干渉を防ぐために設けられた切欠きを有する略円環状の部材と、当該部材の切欠きを埋める部材との組み合わせで構成してもよい。この場合、前者を第1部材52に取り付けた後に、後者を第1部材52に取り付けることで切欠きのないハンドル形状のロータターニング装置50とすることができる。
また第2部材62を、カップリング16との干渉を防ぐために設けられた切欠きを有する略円環状の部材と、当該部材の切欠きを埋める部材との組み合わせで構成してもよい。この場合、前者を第1部材52に取り付けた後に、後者を第1部材52に取り付けることで切欠きのないハンドル形状のロータターニング装置50とすることができる。
また上述の実施形態では、ロータターニング装置50が、第1部材52及び第2部材62を組み合わせたハンドル形状の構成である例について説明したが、ロータターニング装置の構成はこの例に限定されず、以下で説明するような構成としてもよい。
図10はロータターニング装置の他の構成例を示す平面図である。図11は、図10に示すロータターニング装置を用いて回転軸を回転させる様子を示す図である。
図10に示すように、ロータターニング装置90はレバー92からなり、このレバー92の一端には一対の分岐部94が設けられており、それぞれの分岐部94に穴96が形成されている。なお、ロータターニング装置90の穴96の個数は、2個以上であれば特に限定されない。
このロータターニング装置90は、図11(a)及び(b)に示すように、増速機14と発電機18との間に配置されるカップリング16に取り付けられる。具体的には、ロータターニング装置90の穴96をカップリングボルト(締結部品)74に係合させて、ロータターニング装置90をカップリング16に取り付ける。このロータターニング装置90は、図11(b)に示すように、レバー92を矢印方向に動かすことによって、カップリング16を回転させるようになっている。なお、図11(a)には、カップリングフランジ74の発電機18側の端面にロータターニング装置90を取り付ける例を示したが、ロータターニング装置90の取り付け位置は特に限定されない。
このように、ロータターニング装置90では、レバー92の一端に、カップリング16に固定される被固定部としての複数の穴96が設けられているとともに、レバー92の他端には、風力発電装置1の回転軸を回転させるための操作力が入力される***作部が設けられている。
これにより、風力発電装置1のカップリング16の締結部品74に被固定部としての複数の穴96を係合させることで、既存の風力発電装置1に対して加工を施さずに、カップリング16へのロータターニング装置90の固定を容易に行うことができる。またロータターニング装置90をレバー状にしたことで、ロータターニング装置90の使用場所であるナセル4内への搬入を容易に行うことができるとともに、作業者にとって扱いやすく、回転軸の回動作業を容易に行うことができる。
なお、図10及び11に示す例では、分岐部94には穴96が設けられているが、穴96に代えて、カップリング16の締結部品74と係合する切欠きを設けてもよい。
本発明は、風力発電装置用のロータターニング装置およびロータターニング方法に係り、特に、ロータヘッドからの回転を増速機で増速して発電機に入力する風力発電装置の回転軸を回転させるためのロータターニング装置およびターニング方法に関する。
近年、地球環境の保全の観点から、再生可能エネルギーの一つである風力を利用した風力発電装置の普及が進んでいる。
風力発電装置は、一般的に、回転翼が取り付けられたロータヘッドと、ドライブトレイン及び発電機を収納するナセルと、ナセルを支持する支柱とで構成されている。ここでドライブトレインは、ロータヘッド側から発電機側にトルクを伝達するためのものであり、通常は増速機が組み込まれており、ロータヘッドの回転を増速して発電機に入力するようになっている。
ところで、風力発電装置のメンテナンス時において、回転軸(又はこれに連結されたロータヘッド)を回転させることが必要となる場合がある。
例えば、風力発電装置の主軸受の給脂作業は、軸受全体にグリースを均一に供給しなければならないため、回転軸をゆっくりと回転させながら行う必要があるし、回転翼の脱着作業は、回転翼が水平になる位置までロータヘッドを回転させてから行う必要がある。また、メンテナンス時には、安全上の理由から回転軸が回転しないようにロックピンで固定することがあり、この場合もロックピンを挿入可能な位置まで回転軸を回転させる必要がある。
例えば、風力発電装置の主軸受の給脂作業は、軸受全体にグリースを均一に供給しなければならないため、回転軸をゆっくりと回転させながら行う必要があるし、回転翼の脱着作業は、回転翼が水平になる位置までロータヘッドを回転させてから行う必要がある。また、メンテナンス時には、安全上の理由から回転軸が回転しないようにロックピンで固定することがあり、この場合もロックピンを挿入可能な位置まで回転軸を回転させる必要がある。
このように風力発電装置の回転軸を回転させるには、簡便な手法として、増速機の後段において回転軸に取り付けられたブレーキディスクを手で掴んで回したり、あるいは回転翼が受ける風の力を利用して回転軸を回すことが挙げられる。
しかし、これらの手法では、回転軸を所定位置まで高精度に回転させることが困難であった。また、より安全に作業を行いうる手法が求められていた。
しかし、これらの手法では、回転軸を所定位置まで高精度に回転させることが困難であった。また、より安全に作業を行いうる手法が求められていた。
そこで、風力発電装置の回転軸を強制的に回転させる、いわゆるロータターニング装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、ギヤボックス(増速機)内の増速ギヤを外部から強制的に駆動するようにしたロータターニング装置が記載されている。このロータターニング装置は、ギヤボックス内の増速ギヤと噛み合うドライブピニオンと、ギヤボックスの外側に取り付けられ、ドライブピニオンにトルクを入力するスクリュードライバーとで構成される。これにより、スクリュードライバーからのトルクがドライブピニオンを介して増速ギヤに伝わり、増速ギヤに伴って回転軸が回転するようになっている。
例えば、特許文献1には、ギヤボックス(増速機)内の増速ギヤを外部から強制的に駆動するようにしたロータターニング装置が記載されている。このロータターニング装置は、ギヤボックス内の増速ギヤと噛み合うドライブピニオンと、ギヤボックスの外側に取り付けられ、ドライブピニオンにトルクを入力するスクリュードライバーとで構成される。これにより、スクリュードライバーからのトルクがドライブピニオンを介して増速ギヤに伝わり、増速ギヤに伴って回転軸が回転するようになっている。
しかしながら、特許文献1に記載のロータターニング装置では、ギヤボックスにスクリュードライバーを取り付けるとともに、ギヤボックス内にドライブピニオンを配置しなければならず、既存の風力発電装置に対して加工を施す必要があった。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、既存の風力発電装置に対して加工を施す必要がない風力発電装置用のロータターニング装置およびロータターニング方法を提供することを目的とする。
本発明に係る風力発電装置用のロータターニング装置は、ロータヘッドからの回転を増速機で増速して発電機に入力する風力発電装置の回転軸を回転させるためのロータターニング装置であって、装置本体と、前記装置本体の一端に設けられ、前記風力発電装置の前記増速機と前記発電機との間に配置されたカップリングに固定される被固定部と、前記装置本体の前記被固定部とは反対側の端部に設けられ、前記回転軸を回転させるための操作力が入力される***作部とを備え、
前記装置本体は、前記カップリングのカップリングハブに抱き締め固定される一対の半円環状の第1部材と、前記一対の第1部材の外周部に締結される一対の半円環状の第2部材とを含み、
前記被固定部は、前記カップリングハブに抱き締め固定された前記一対の第1部材であり、
前記***作部は、前記一対の第2部材によって形成される環状のハンドルであり、
前記一対の第1部材は、一対の半円環板と、各半円環板の突合せ対向端部に、該半円環板に対して垂直方向に立設された接合板部とを含み、
前記一対の第1部材は、それぞれの前記接合板部が向かい合うように組み合わされた状態で前記接合板部同士が締結されることで、前記カップリングハブに摩擦力にて固定されることを特徴とする。
前記装置本体は、前記カップリングのカップリングハブに抱き締め固定される一対の半円環状の第1部材と、前記一対の第1部材の外周部に締結される一対の半円環状の第2部材とを含み、
前記被固定部は、前記カップリングハブに抱き締め固定された前記一対の第1部材であり、
前記***作部は、前記一対の第2部材によって形成される環状のハンドルであり、
前記一対の第1部材は、一対の半円環板と、各半円環板の突合せ対向端部に、該半円環板に対して垂直方向に立設された接合板部とを含み、
前記一対の第1部材は、それぞれの前記接合板部が向かい合うように組み合わされた状態で前記接合板部同士が締結されることで、前記カップリングハブに摩擦力にて固定されることを特徴とする。
ここで、***作部が「装置本体の被固定部とは反対側の端部」に設けられるとは、***作部が、装置本体の中央部を挟んで被固定部に対して反対側に配置されていることを意味する。言い換えると、装置本体のうちカップリングに近い側に被固定部が配置される一方で、カップリングから遠い側に***作部が配置されることを意味する。例えば、円盤形状のロータターニング装置の場合には、円盤(装置本体)の内周側に被固定部が設けられる一方で、円盤(装置本体)の外周側に***作部が設けられる。また、レバー形状のロータターニング装置の場合には、レバー(装置本体)の一端側に被固定部が設けられる一方で、レバー(装置本体)の他端側に***作部が設けられる。
このロータターニング装置によれば、増速機と発電機との間のカップリングに被固定部が固定されるとともに、装置本体の被固定部とは反対側の端部に***作部が設けられているので、カップリングとともに回転軸全体を比較的小さな操作力で安全かつ高精度に回転させることができる。特に、増速機と発電機との間に配置されるカップリングは、風力発電装置のドライブトレインの中でも低トルクで回転する部材(言い換えると、高速回転する部材)であるため、少ない操作力で回転軸を回転させることができる。
また、上記ロータターニング装置は、風力発電装置が通常備えるカップリングに被固定部を介して取り付け可能な構成としたので、既存の風力発電装置に対して加工を施す必要がない。
なお、本明細書において、風力発電装置の「回転軸」とは、ロータヘッドからの回転を発電機に伝えるドライブトレインに含まれるいずれかの軸部材を指す。
なお、本明細書において、一対の第1部材をカップリングハブに「抱き締め固定」するとは、一対の第1部材をカップリングハブに締め付け、摩擦力によって固定することをいう。
このように、風力発電装置のカップリングハブに被固定部としての一対の第1部材を抱き締め固定することで、既存の風力発電装置に対して加工を施さずに、カップリングへのロータターニング装置の固定を容易に行うことができる。また、一対の半円環状の第1部材と、一対の半円環状の第2部材との合計4個に分割された部材を組み立てるようにすることで、ロータターニング装置の使用場所であるナセル内への搬入を容易に行うことができる。さらに、ロータターニング装置の***作部を作業者にとって握りやすいハンドル形状にすることで、回転軸の回動作業を容易に行うことができる。
この場合、前記一対の第1部材には、前記カップリングの締結部品と係合する切欠きが設けられていることが好ましい。
これにより、カップリングの締結部品(例えば、ボルトやナット)が切欠きによって係止されるので、カップリングハブへの第1部材の抱き締め固定のみでは固定力(摩擦力)が不十分な場合であっても、ロータターニング装置の空回りを防止して、回転軸を確実に回転させることができる。
また、上述のロータターニング装置において、前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周に形成された複数の歯にチェーンが噛み合っており、ロータターニング装置は、前記チェーンを介して前記ハンドルと連結されたスプロケットと、前記スプロケットを駆動するモータとをさらに備えてもよい。
あるいは、上述のロータターニング装置において、前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周にベルトが架設されており、ロータターニング装置は、前記ベルトを介して前記ハンドルと連結されたプーリーと、前記プーリーを駆動するモータとをさらに備えてもよい。
例えば、回転翼の脱着作業時には、回転翼が一部取り外された状態で回転軸を回転させる必要があるが、この状態は回転軸にかかる荷重がアンバランスであるため、回転軸の回動には非常に大きな操作力を要する。このような場合であっても、上述のように、スプロケット及びチェーンあるいはプーリー及びベルトを用いて、モータからの駆動力をハンドルに伝えることで、回転軸を容易に回転させることができる。
また参考例に係るロータターニング装置において、前記装置本体は、少なくとも2箇所において前記カップリングの締結部品と係合する複数の穴を一端に有するレバーであり、前記被固定部は、前記締結部品に係合する前記レバーの前記複数の穴であり、前記***作部は、前記レバーの前記複数の穴とは反対側の端部であってもよい。
このように、風力発電装置のカップリングの締結部品に被固定部としての複数の穴を係合させることで、既存の風力発電装置に対して加工を施さずに、カップリングへのロータターニング装置の固定を容易に行うことができる。またロータターニング装置の装置本体をレバー状にしたことで、ロータターニング装置の使用場所であるナセル内への搬入を容易に行うことができるとともに、作業者にとって扱いやすく、回転軸の回動作業を容易に行うことができる。
また本発明に係る風力発電装置のロータターニング方法は、ロータヘッドからの回転を増速機で増速して発電機に入力する風力発電装置の回転軸を回転させるロータターニング方法であって、
前記風力発電装置の前記増速機と前記発電機との間に配置されたカップリングのカップリングハブに、一対の半円環状の第1部材を抱き締め固定する工程と、
前記一対の第1部材の外周部に一対の半円環状の第2部材を締結する工程と、
前記一対の第2部材によって形成される環状のハンドルを操作して、前記回転軸を回転させる工程とを備え、
前記一対の第1部材は、一対の半円環板と、各半円環板の突合せ対向端部に、該半円環板に対して垂直方向に立設された接合板部とを含み、
前記抱き締め固定する工程では、それぞれの前記接合板部が向かい合うように前記一対の第1部材を組み合わせた状態で前記接合板部同士を締結することで、前記一対の第1部材を前記カップリングハブに摩擦力にて固定することを特徴とする。
前記風力発電装置の前記増速機と前記発電機との間に配置されたカップリングのカップリングハブに、一対の半円環状の第1部材を抱き締め固定する工程と、
前記一対の第1部材の外周部に一対の半円環状の第2部材を締結する工程と、
前記一対の第2部材によって形成される環状のハンドルを操作して、前記回転軸を回転させる工程とを備え、
前記一対の第1部材は、一対の半円環板と、各半円環板の突合せ対向端部に、該半円環板に対して垂直方向に立設された接合板部とを含み、
前記抱き締め固定する工程では、それぞれの前記接合板部が向かい合うように前記一対の第1部材を組み合わせた状態で前記接合板部同士を締結することで、前記一対の第1部材を前記カップリングハブに摩擦力にて固定することを特徴とする。
このロータターニング方法では、風力発電装置のカップリングハブに一対の第1部材を抱き締め固定し、この一対の第1部材にさらに第2部材を取り付けることで、既存の風力発電装置に対して加工を施さずに、カップリングへのロータターニング装置の固定を容易に行うことができる。
また、一対の第2部材によって形成されるハンドルを操作することで、カップリングとともに回転軸全体を、比較的小さな操作力で安全かつ高精度に回転させることができる。
さらに、一対の半円環状の第1部材と、一対の半円環状の第2部材との合計4個に分割された部材を組み立てるようにすることで、ロータターニング装置の使用場所であるナセル内への搬入を容易に行うことができる。さらに、ロータターニング装置を作業者にとって握りやすいハンドル形状にすることで、回転軸の回動作業を容易に行うことができる。
上記ロータターニング方法において、前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周に形成された複数の歯にチェーンが噛み合っているとともに、該チェーンを介してスプロケットが前記ハンドルと連結されており、前記回転軸を回転させる工程では、前記スプロケットをモータで駆動することで、前記回転軸を回転させるための操作力を前記ハンドルに伝えるようにしてもよい。
あるいは上記ロータターニング方法において、前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周にベルトが架設されているとともに、該ベルトを介してプーリーが前記ハンドルと連結されており、前記回転軸を回転させる工程では、前記プーリーをモータで駆動することで、前記回転軸を回転させるための操作力を前記ハンドルに伝えるようにしてもよい。
このように、スプロケット及びチェーンあるいはプーリー及びベルトを用いて、モータからの駆動力をハンドルに伝えることで、例えば、回転翼の脱着作業時において回転翼が一部取り外された状態であっても、回転軸を容易に回転させることができる。
本発明では、増速機と発電機との間のカップリングに被固定部が固定されるとともに、装置本体の被固定部とは反対側の端部に***作部が設けられているので、カップリングとともに回転軸全体を比較的小さな操作力で安全かつ高精度に回転させることができる。特に、増速機と発電機との間に配置されるカップリングは、風力発電装置のドライブトレインの中でも低トルクで回転する部材であるため、少ない操作力で回転軸を回転させることができる。
また、風力発電装置が通常備えるカップリングに被固定部を介してロータターニング装置を取り付けるようにしたので、既存の風力発電装置に対して加工を施す必要がない。
また、風力発電装置が通常備えるカップリングに被固定部を介してロータターニング装置を取り付けるようにしたので、既存の風力発電装置に対して加工を施す必要がない。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
以下では、まず、本実施形態に係るロータターニング装置が適用される風力発電装置の一例について説明した後、本実施形態にかかるロータターニング装置について説明する。
以下では、まず、本実施形態に係るロータターニング装置が適用される風力発電装置の一例について説明した後、本実施形態にかかるロータターニング装置について説明する。
図1は、本実施形態のロータターニング装置が適用される風力発電装置の全体構成例を示す図である。
図1に示すように、風力発電装置1は、主として、基礎B上に立設された支柱2と、支柱2の上端に設置されたナセル4と、ナセル4に取り付けられたロータヘッド6と、ロータヘッド6に取り付けられた複数枚の回転翼8とで構成されている。
図1に示すように、風力発電装置1は、主として、基礎B上に立設された支柱2と、支柱2の上端に設置されたナセル4と、ナセル4に取り付けられたロータヘッド6と、ロータヘッド6に取り付けられた複数枚の回転翼8とで構成されている。
支柱2は、図1に示すように、基礎Bから上方(図1の上方)に延びる柱状であり、例えば、一本の柱状部材で構成してもよいし、複数のユニットを上下方向に連結して柱状に構成してもよい。支柱2が複数のユニットから構成されている場合には、最上部に設けられたユニットの上にナセル4が設置される。
ナセル4は、ロータヘッド6を支持するとともに、その内部にドライブトレイン10や発電機18を収納している。
図2はナセル4の内部のドライブトレイン10及び発電機18の詳細を示す図である。同図に示すように、ドライブトレイン10は、ロータヘッド6のロータハブ6Aに連結された主軸12と、主軸12に連結された増速機14と、増速機14を発電機18に連結するカップリング16とを有する。
主軸12は、回転翼8およびロータヘッド6とともに回転するように、ロータヘッド6Aに連結されるとともに、主軸受11によって回転可能にケーシング側に固定されている。なお、主軸受11の上部には、グリースを給脂するためのグリース補給口(不図示)が設けられている。
増速機14は、主軸12とカップリング16との間に配置され、主軸12を介してロータヘッド6側から入力された回転を増速して、カップリング16に出力するようになっている。増速機14は、特に限定されないが、例えば、遊星増速機構および平歯車増速機構(いずれも不図示)を組み合わせたものを用いることができる。この増速機14によって、例えば、主軸12を介してロータヘッド6側から入力された20rpm程度の回転が1800rpm程度まで増速された後、カップリング16を介して発電機18に伝えられる。
カップリング16は、増速機14の最終出力軸と発電機18の入力軸とを連結する軸継手である。例えば、増速機14の最終出力軸と発電機18の入力軸とのミスアライメントを吸収するたわみ軸継手を用いることができる。
またカップリング16には、ブレーキディスク19A及びブレーキパッド19Bからなるブレーキ装置19が取り付けられている。このブレーキ装置19は、ブレーキディスク19Aの表裏面にブレーキパッド19Bを押し付けて挟持することで、カップリング16を制動する。ブレーキ装置19は、例えば、ブレーキパッド19Bが不図示のスプリングによってブレーキディスク19A側に常に付勢されるとともに、通常運転時において油圧の力でブレーキパッド19Bをスプリングの付勢力に抗してブレーキディスク19Aから離すように構成してもよい。
なお、風力発電装置1のブレーキ動作は、通常、後述するピッチ制御による制動がメインであり、ブレーキ装置19は補助的なものである。つまり、強風時の安全対策やメンテナンス時に回転軸を停止させる場合、まずはピッチ制御により回転翼8をフェザリング状態に移行し、回転軸の回転を抑制した後、ブレーキ装置19によって回転軸が完全に停止するようになっている。
またナセル4の下部には、ナセル4をヨー方向に旋回させるナセル旋回機構20が設けられている。
図3は、ナセル旋回機構20の構成例を示す断面図である。ナセル旋回機構20は、図3に示すように、ヨーモータ22と、ヨーモータ22の駆動により回転するピニオン24と、ピニオン24と噛み合う内歯車26と、ブレーキディスク28A及びブレーキシュー28Bを有するヨーブレーキ機構28とで構成してもよい。このナセル旋回機構20では、ヨーモータ22、ピニオン24およびブレーキシュー28Bがナセル4側に固定されている一方で、内歯車26およびブレーキディスク28Aは支柱2側に固定されている。
これにより、ヨーモータ22を駆動すると、ピニオン24が回転し、ナセル4がヨー旋回する。また、ヨーブレーキ機構28のブレーキシュー28Bがブレーキディスク28Aを挟み込むと、ナセル4のヨー旋回が制動される。
図1及び2に示すように、ロータヘッド6は、略水平な軸線周りに回転可能にナセル4に固定されるとともに、回転翼8が取り付けられたロータハブ6Aと、このロータハブ6Aを覆う頭部カプセル6Bとを含んで構成される。
またロータハブ6Aには、図2に示すように、回転翼8を軸線周り(図2の矢印方向)に回転させて回転翼8のピッチ角を変更するピッチ駆動装置30が設けられている。
ピッチ駆動装置30は、図2に示すように、シリンダ32と、回転翼8に連結された軸部34とで構成される。なお回転翼8は、軸受36によりピッチ方向に回転可能に支持されている。このため回転翼8は、ピッチ駆動装置30のシリンダ32によって軸部34が回転すると、軸部34とともにピッチ方向に回転するようになっている。なお、各回転翼8ごとに設けられるピッチ駆動装置30は、不図示のリンク機構で互いに連結されており、各回転翼8のピッチ角制御を連動して行うようになっていてもよい。
このような構成の風力発電装置1では、主軸受11へのグリースの給脂作業や、回転翼8の脱着作業や、各種点検・補修作業を行う際に、回転軸を回転させる必要がある。
例えば、風力発電装置1の主軸受11へのグリースの給脂作業は、主軸受11の全体にグリースを均一に供給しなければならないため、回転軸をゆっくりと回転させながら行う必要があるし、回転翼8の脱着作業は、回転翼8が水平になる位置までロータヘッド6を回転させてから行う必要がある。さらに、風力発電装置1のメンテナンス時には、安全上の理由から回転軸が回転しないようにロックピンで固定することがあり、この場合もロックピンを挿入可能な位置まで回転軸を回転させる必要がある。
図4(a)及び(b)は、風力発電装置1の回転軸の回転を防止するためのロックピンの構成例を示す図である。風力発電装置1には、例えば、図4(a)に示すように、主軸12をケーシング側に支持する主軸受11の周辺に低速段ロックピン40が設けられるとともに、図4(b)に示すように、増速機14の後段に配置されるブレーキディスク19Aの周辺に高速段ロックピン44が設けられている。
低速段ロックピン40は、ケーシング側に形成された穴42Aとロータハブ6Aに形成された穴42Bとに挿入されて、ロータハブ6A及びこれに連結された主軸12の回転を防止する。同様に、高速段ロックピン44は、増速機ケーシング側に形成された穴46Aとブレーキディスク19Aに形成された穴46Bとに挿入されて、ブレーキディスク19A及びこれが固定されたカップリング16の回転を防止する。これらのロックピン40及び44を取り付けるためには、穴42A及び穴42Bあるいは穴46A及び穴46Bが互いに重なる位置まで、風力発電装置1の回転軸を回転させる必要がある。
このように、風力発電装置1では、種々のメンテナンス作業を行う際に、回転軸を回転させる必要がある。そこで、風力発電装置1の回転軸を回転させるためにロータターニング装置が用いられる。以下、本実施形態に係るロータターニング装置について説明する。
図5は、本実施形態に係るロータターニング装置の構成例を示す正面図である。図6は、図5のロータターニング装置をA方向からみた一部断面側面図である。
図5及び6に示すように、ロータターニング装置50は、一対の半円環状の第1部材52(52A,52B)の周囲に、一対の半円環状の第2部材62(62A,62B)が取り付けられた構成を有する。
一対の第1部材52(52A,52B)は、それぞれ、半円環板53の両端に接合部54が立設された構成を有する。これら一対の第1部材52(52A,52B)は、互いの接合部54が向かい合うように組み合わされた状態でボルト56によって締結されて、貫通穴60を形成している。この貫通穴60は、一対の第1部材52(52A,52B)が抱き締め固定されるカップリング16のハブに対応する直径を有している。なお、第1部材52(52A,52B)には、カップリング16の締結部品と係合する切欠き58が設けられていてもよい。
一対の第2部材62(62A,62B)は、それぞれ、作業者が握って力を掛けやすいパイプ64が半円環板66の周囲に設けられた構成を有する。半円環板66及びパイプ64は、一体的に成形されてもよいし、接着や溶接等の任意の手法によって互いに固定されていてもよい。半円環板66には、第1部材52の接合部54との干渉を避ける目的で、切欠き67が設けられていてもよい。このような一対の第2部材62(62A,62B)は、一対の第1部材52(52A,52B)にボルト68で固定されている。
なお、第1部材52(52A,52B)および第2部材62(62A,62B)の材料としては、例えば、アルミニウムを用いることができる。これにより、軽量な金属であるアルミニウムを用いることで、ロータターニング装置50のナセル4内への搬入を容易に行うことができる。
図7は、ロータターニング装置50を用いて回転軸を回転させる様子を示す図である。図8は、ロータターニング装置50を用いて回転軸を回転させる手順を示す図である。
図7に示すように、上述のロータターニング装置50は、増速機14と発電機18との間に配置されたカップリング16のカップリングハブ70に第1部材52(52A,52B)を抱き締め固定することによって、カップリング16に取り付けられる。なお図7には、カップリング16の発電機18側のカップリングハブ70にロータターニング装置50を取り付ける例を示したが、ロータターニング装置50の取り付け対象物がカップリング16のハブであれば、ロータターニング装置50の取り付け位置(第1部材52の抱き締め固定位置)は特に限定されない。
ロータターニング装置50のカップリング16への取り付けは、図8(a)〜(c)に示す手順で以下のように行うことができる。
まず、図8(a)に示すように、一対の第1部材52(52A,52B)の接合部54をボルト56で締め付けて、第1部材52A及び第1部材52Bをカップリングハブ70に抱き締め固定する。このとき、第1部材52(52A,52B)は、カップリングハブ70に突き当てると、向かい合う接合部54の間に隙間が形成されるようになっている。この隙間の大きさが、カップリングハブ70への第1部材52(52A,52B)の抱き締め固定による固定力(摩擦力)を決定することになる。
また、第1部材52(52A,52B)に切欠き58が設けられている場合、カップリング16のカップリングボルト(締結部品)74の頭が第1部材52(52A,52B)の切欠き58と係合するように、第1部材52(52A,52B)をカップリング16のカップリングフランジ72の端面に突き当てた状態でボルト56による抱き締め固定を行う。これにより、カップリング16のカップリングボルト74が第1部材52(52A,52B)の切欠き58によって係止されるので、カップリングハブ70への第1部材52(52A,52B)の抱き締め固定のみでは固定力(摩擦力)が不十分な場合であっても、ロータターニング装置50の空回りを防止して、カップリングハブ70を確実に回転させることができる。
次に、図8(b)及び(c)に示すように、カップリングハブ70に抱き締め固定された第1部材52(52A,52B)に第2部材62(62A,62B)をボルト68で取り付ける。なお、第2部材62(62A,62B)の半円環板66に切欠き67が設けられている場合には、この切欠き67に第1部材52の接合部54が入るように、第2部材62の取り付けを行う。これにより、第2部材62の第1部材52の接合部54との干渉が防止される。
このように、ロータターニング装置50は、風力発電装置1のカップリングハブ70に一対の第1部材52(52A,52B)を抱き締め固定することで、既存の風力発電装置1に対して加工を施さずに、カップリング16に容易に取り付けることができる。また、一対の第1部材52(52A,52B)と、一対の第2部材62(62A,62B)との合計4個に分割された部材を組み立てるようにすることで、ロータターニング装置50の使用場所であるナセル4内への搬入を容易に行うことができる。さらに、一対の第2部材62(62A,62B)が組み合わされると、作業者にとって握りやすいハンドル形状となるので、風力発電装置1の回転軸の回動作業を容易に行うことができる。特に、第2部材62(62A,62B)の外周にパイプ64が設けられている場合、作業者が力を掛けやすいので、回動作業が容易になる。
なお、ロータターニング装置50を用いた回転軸の回動作業は、作業者による人力で行ってもよいが、モータによる動力で行ってもよい。
図9は、回転軸の回動作業をモータの動力で行うようにしたロータターニング装置50の構成例を示す図である。このロータターニング装置50は、第1部材52(52A,52B)及び第2部材62(62A,62B)がカップリングハブ70に取り付けられるとともに、第2部材62の外周に形成された複数の歯にチェーン80が噛み合っており、このチェーン80を介して第2部材62がスプロケット82に連結されている。スプロケット82は、操作盤86からの信号に基づいて減速機付きモータ84を作動させることで、駆動されるようになっている。なお、減速機付きモータ84には、操作盤86を介して仮設電源88から電力が供給されるようになっている。
ここで、スプロケット82は、一対の第2部材62(62A,62B)で構成されるハンドルの直径よりも小径であることが好ましい。これにより、スプロケット82の回転を十分に減速してハンドルに伝えることができるので、風力発電機1の回転軸を所定位置まで高精度に回転させることができる。
またモータ84の下部には、チェーン80の張力調整機能を有した台座85が設けられている。なお、風力発電装置1への台座85の取り付けは、ナセル4のナセル台板上のセンタリングジグ取付穴を利用して行うことが好ましい。ここで、センタリングジグ取付穴とは、増速機14の最終出力軸と発電機18の入力軸の軸心合わせを行うためのセンタリングジグをナセル4のナセル台板に固定するためのものである。センタリングジグは、センタリングジグ取付穴にボルトにて固定され、発電機18の本体を上下左右に微調整するのに用いられる。
これにより、既存の風力発電装置1に加工を施すことなく、台座85を風力発電装置1に取り付けることができる。
これにより、既存の風力発電装置1に加工を施すことなく、台座85を風力発電装置1に取り付けることができる。
回転翼8の脱着作業時には、回転翼8が一部取り外された状態で風力発電装置1の回転軸を回転させる必要があるが、この状態は回転軸にかかる荷重がアンバランスであるため、回転軸の回動には非常に大きな操作力を要する。このような場合であっても、図9に示すように、スプロケット82及びチェーン80を用いて、減速機付きモータ84からの駆動力を第2部材62(62A,62B)に伝えることで、回転軸を容易に回転させることができる。
なお、図9にはスプロケット82及びチェーン80を用いる例について説明したが、プーリー及びベルトを用いて、減速機付きモータ84からの駆動力を第2部材62(62A,62B)に伝えるようにしてもよい。この場合、第2部材62(62A,62B)の外周にベルトを架設し、このベルトを介して第2部材62(62A,62B)にプーリーを連結するとともに、減速機付きモータ84でプーリーを駆動すればよい。
以上説明したように、本実施形態では、ロータターニング装置50は、その内周側に設けられ、カップリングハブ70に固定される被固定部としての第1部材52(52A,52B)と、その外周側に設けられ、風力発電装置1の回転軸を回転させるための操作力が入力される***作部としての第2部材62(62A,62B)とを備えている。
このロータターニング装置50によれば、増速機14と発電機18との間のカップリング16に第1部材52が固定されるとともに、第1部材52の外周に設けられた第2部材62に操作力が入力されるので、カップリング16とともに回転軸全体を比較的小さな操作力で安全かつ高精度に回転させることができる。特に、増速機14と発電機18との間に配置されるカップリング16は、風力発電装置1のドライブトレイン10の中でも低トルクで回転する部材(言い換えると、高速回転する部材)であるため、少ない操作力で回転軸を回転させることができる。また、風力発電装置1が通常備えるカップリング16に第1部材52を介して取り付け可能な構成としたので、既存の風力発電装置1に対して加工を施す必要がない。
さらに、本実施形態に係るロータターニング装置50では、一対の第1部材52(52A,52B)をカップリング16のカップリングハブ70に抱き締め固定するとともに、第1部材52に取り付けられた第2部材62(62A,62B)がハンドル形状になっている。
このように、風力発電装置1のカップリングハブ70に一対の第1部材52(52A,52B)を抱き締め固定することで、既存の風力発電装置1に対して加工を施さずに、カップリング16へのロータターニング装置50の固定を容易に行うことができる。また、一対の半円環状の第1部材52(52A,52B)と、一対の半円環状の第2部材62(62A,62B)との合計4個に分割された部材を組み立てるようにすることで、ロータターニング装置50の使用場所であるナセル4内への搬入を容易に行うことができる。さらに、ロータターニング装置50の***作部(第2部材62)を作業者にとって握りやすいハンドル形状にすることで、回転軸の回動作業を容易に行うことができる。
以上、本発明の一例について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。
例えば、上述の実施形態では、ロータターニング装置50を構成する第1部材52及び第2部材62がそれぞれ二つ割構造(半円環状の一対の部材からなる構造)である例について説明したが、第1部材52及び第2部材62の形状はこの例に限定されず、3個以上に分割された第1部材52及び第2部材62を組み立てるようにしてもよい。この場合、3個以上の第1部材52及び第2部材62をヒンジで連結しておけば、組み立て作業を簡略化することができる。
また第2部材62を、カップリング16との干渉を防ぐために設けられた切欠きを有する略円環状の部材と、当該部材の切欠きを埋める部材との組み合わせで構成してもよい。この場合、前者を第1部材52に取り付けた後に、後者を第1部材52に取り付けることで切欠きのないハンドル形状のロータターニング装置50とすることができる。
また第2部材62を、カップリング16との干渉を防ぐために設けられた切欠きを有する略円環状の部材と、当該部材の切欠きを埋める部材との組み合わせで構成してもよい。この場合、前者を第1部材52に取り付けた後に、後者を第1部材52に取り付けることで切欠きのないハンドル形状のロータターニング装置50とすることができる。
また上述の実施形態では、ロータターニング装置50が、第1部材52及び第2部材62を組み合わせたハンドル形状の構成である例について説明したが、ロータターニング装置の構成はこの例に限定されず、以下で説明するような参考例のような構成としてもよい。
図10は参考例に係るロータターニング装置を示す平面図である。図11は、図10に示すロータターニング装置を用いて回転軸を回転させる様子を示す図である。
図10に示すように、ロータターニング装置90はレバー92からなり、このレバー92の一端には一対の分岐部94が設けられており、それぞれの分岐部94に穴96が形成されている。なお、ロータターニング装置90の穴96の個数は、2個以上であれば特に限定されない。
このロータターニング装置90は、図11(a)及び(b)に示すように、増速機14と発電機18との間に配置されるカップリング16に取り付けられる。具体的には、ロータターニング装置90の穴96をカップリングボルト(締結部品)74に係合させて、ロータターニング装置90をカップリング16に取り付ける。このロータターニング装置90は、図11(b)に示すように、レバー92を矢印方向に動かすことによって、カップリング16を回転させるようになっている。なお、図11(a)には、カップリングフランジ74の発電機18側の端面にロータターニング装置90を取り付ける例を示したが、ロータターニング装置90の取り付け位置は特に限定されない。
このように、ロータターニング装置90では、レバー92の一端に、カップリング16に固定される被固定部としての複数の穴96が設けられているとともに、レバー92の他端には、風力発電装置1の回転軸を回転させるための操作力が入力される***作部が設けられている。
これにより、風力発電装置1のカップリング16の締結部品74に被固定部としての複数の穴96を係合させることで、既存の風力発電装置1に対して加工を施さずに、カップリング16へのロータターニング装置90の固定を容易に行うことができる。またロータターニング装置90をレバー状にしたことで、ロータターニング装置90の使用場所であるナセル4内への搬入を容易に行うことができるとともに、作業者にとって扱いやすく、回転軸の回動作業を容易に行うことができる。
なお、図10及び11に示す例では、分岐部94には穴96が設けられているが、穴96に代えて、カップリング16の締結部品74と係合する切欠きを設けてもよい。
Claims (9)
- ロータヘッドからの回転を増速機で増速して発電機に入力する風力発電装置の回転軸を回転させるためのロータターニング装置であって、
装置本体と、
前記装置本体の一端に設けられ、前記風力発電装置の前記増速機と前記発電機との間に配置されたカップリングに固定される被固定部と、
前記装置本体の前記被固定部とは反対側の端部に設けられ、前記回転軸を回転させるための操作力が入力される***作部とを備えることを特徴とする風力発電装置用のロータターニング装置。 - 前記装置本体は、前記カップリングのカップリングハブに抱き締め固定される一対の半円環状の第1部材と、前記一対の第1部材の周囲に取り付けられる一対の半円環状の第2部材とを含み、
前記被固定部は、前記カップリングハブに抱き締め固定された前記一対の第1部材であり、
前記***作部は、前記一対の第2部材によって形成されるハンドルであることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置用のロータターニング装置。 - 前記一対の第1部材には、前記カップリングの締結部品と係合する切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置用のロータターニング装置。
- 前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周に形成された複数の歯にチェーンが噛み合っており、
前記チェーンを介して前記ハンドルと連結されたスプロケットと、
前記スプロケットを駆動するモータとをさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の風力発電装置用のロータターニング装置。 - 前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周にベルトが架設されており、
前記ベルトを介して前記ハンドルと連結されたプーリーと、
前記プーリーを駆動するモータとをさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の風力発電装置用のロータターニング装置。 - 前記装置本体は、少なくとも2箇所において前記カップリングの締結部品と係合する複数の穴を一端に有するレバーであり、
前記被固定部は、前記締結部品に係合する前記レバーの前記複数の穴であり、
前記***作部は、前記レバーの前記複数の穴とは反対側の端部であることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置用のロータターニング装置。 - ロータヘッドからの回転を増速機で増速して発電機に入力する風力発電装置の回転軸を回転させるロータターニング方法であって、
前記風力発電装置の前記増速機と前記発電機との間に配置されたカップリングのカップリングハブに、一対の半円環状の第1部材を抱き締め固定する工程と、
前記一対の第1部材の周囲に一対の半円環状の第2部材を取り付ける工程と、
前記一対の第2部材によって形成されるハンドルを操作して、前記回転軸を回転させる工程とを備えることを特徴とする風力発電装置のロータターニング方法。 - 前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周に形成された複数の歯にチェーンが噛み合っているとともに、該チェーンを介してスプロケットが前記ハンドルと連結されており、
前記回転軸を回転させる工程では、前記スプロケットをモータで駆動することで、前記回転軸を回転させるための操作力を前記ハンドルに伝えることを特徴とする請求項7に記載の風力発電装置のロータターニング方法。 - 前記一対の第2部材によって形成される前記ハンドルは、外周にベルトが架設されているとともに、該ベルトを介してプーリーが前記ハンドルと連結されており、
前記回転軸を回転させる工程では、前記プーリーをモータで駆動することで、前記回転軸を回転させるための操作力を前記ハンドルに伝えることを特徴とする請求項7に記載の風力発電装置のロータターニング方法。
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