JPWO2011064924A1 - 固体撮像装置および撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置および撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011064924A1
JPWO2011064924A1 JP2011543078A JP2011543078A JPWO2011064924A1 JP WO2011064924 A1 JPWO2011064924 A1 JP WO2011064924A1 JP 2011543078 A JP2011543078 A JP 2011543078A JP 2011543078 A JP2011543078 A JP 2011543078A JP WO2011064924 A1 JPWO2011064924 A1 JP WO2011064924A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
potential
signal
pixel
circuit
imaging device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011543078A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5796218B2 (ja
Inventor
孝廣 室島
孝廣 室島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2011543078A priority Critical patent/JP5796218B2/ja
Publication of JPWO2011064924A1 publication Critical patent/JPWO2011064924A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5796218B2 publication Critical patent/JP5796218B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14601Structural or functional details thereof
    • H01L27/14609Pixel-elements with integrated switching, control, storage or amplification elements
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise
    • H04N25/617Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise for reducing electromagnetic interference, e.g. clocking noise
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/71Charge-coupled device [CCD] sensors; Charge-transfer registers specially adapted for CCD sensors
    • H04N25/74Circuitry for scanning or addressing the pixel array
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • H04N25/779Circuitry for scanning or addressing the pixel array
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • H04N25/7795Circuitry for generating timing or clock signals
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14643Photodiode arrays; MOS imagers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Abstract

本発明に係る固体撮像装置(30)は、フォトダイオード(3101)、電荷検出部FD(3103)、増幅トランジスタ(3104)、転送制御信号に従ってフォトダイオード(3101)の信号電荷を電荷検出部FD(3103)に転送する転送トランジスタ(3102)、および、リセット制御信号に従って電荷検出部FD(3103)をリセットするリセットトランジスタ(3105)を有する画素セル(310)と、電荷検出部FD(3103)の画素リセット電位と電荷検出部FD(3103)に転送された信号電荷に対応する画素信号電位とを取り込む信号処理回路(36)と、駆動クロック信号に応じて転送制御信号およびリセット制御信号の少なくともいずれか1つを昇圧または降圧するチャージポンプ回路(33、34)と、画素読み出し期間中に、駆動クロック信号を停止するように制御する制御ロジック回路(38)とを備える。

Description

本発明は、固体撮像装置および撮像装置に関する。
増幅型固体撮像装置としてMOS型のものが汎用されている。MOS型固体撮像装置は、受光量に応じた信号電位を生成する複数の画素セルからなる画素部と、画素部の周辺に配置された走査回路および信号処理回路とを有しており、走査回路により画素部から信号電位を読み出すように構成されている。
また、電源電位よりも高い電位またはGND電位よりも低い電位を生成するために、MOS型固体撮像装置が形成された半導体基板上にチャージポンプ回路を形成した固体撮像装置が知られている。
特許文献1には、電源電位よりも高い電位を生成するためのチャージポンプ昇圧回路を備えた固体撮像装置が開示されている。図15Aは、特許文献1に開示された従来のチャージポンプ昇圧回路のブロック図である。図15Bは、図15Aに示されるチャージポンプ昇圧回路の動作を示すタイミングチャートである。
図15Aに示すように、従来のチャージポンプ昇圧回路20aは、電源電位よりも高い電位を生成するために、ポンプキャパシタに充放電を行うポンプ部201aと、ポンプ部201aが生成する電位Vhが所望の電位に達しているか否かを判定する比較器202aと、チャージポンプ昇圧回路の出力電位を比較器202aが比較可能な電位に分圧する抵抗分圧回路203aとからなる。
このように構成されたチャージポンプ昇圧回路20aは、クロック生成器(CLK生成器)22で生成されたPMPCLK信号により駆動される。チャージポンプ昇圧回路20aが生成した電荷は平滑化容量素子21aに電荷分配され、出力電位Vhの安定化が図られる。そして、図15Bに示すように、チャージポンプ昇圧回路20aの出力電位Vhが所望の電位に達すると、比較器202aはポンプ部201aのイネーブル信号であるPMPEN信号をLowとし、これにより、ポンプ部201aに入力されるPMPCLKi信号が停止して、ポンプ部201aの動作が停止する。一方、チャージポンプ昇圧回路20aの出力電位Vhが所望の電位を下回ると、比較器202aはPMPEN信号をHiとし、これにより、ポンプ部201aの動作が再開する。なお、チャージポンプ昇圧回路20aの抵抗分圧回路203aおよび比較器202aから構成される帰還回路の周波数特性によって、チャージポンプ昇圧回路20aの出力電位Vhは、図15Bに示すように所望の電位をはさんで上下に変動する。
また、GND電位よりも低い電位を生成するためのチャージポンプ降圧回路についても同様である。図16は、従来のチャージポンプ降圧回路のブロック図である。
図16に示すように、従来のチャージポンプ降圧回路20bは、ポンプキャパシタに充放電を行うポンプ部201bと、ポンプ部201bが生成する電位Vlが所望の電位に達しているか否かを判定する比較器202bと、チャージポンプ降圧回路の出力電位を比較器202bが比較可能な電位に分圧する抵抗分圧回路203bとからなる。
従来のチャージポンプ降圧回路20bは、従来のチャージポンプ昇圧回路20aと同様の動作が行われ、チャージポンプ降圧回路20bの出力電位Vlは、所望の電位をはさんで上下に変動する。なお、チャージポンプ降圧回路20bが生成した電荷は平滑化容量素子21bに電荷分配され、出力電位Vlの安定化が図られる。
特開2004−241491号公報
上記従来のチャージポンプ昇圧回路20aの動作と画素読み出し期間との関係について図17を参照して説明する。図17は、従来の固体撮像装置における画素読み出し期間と信号処理期間におけるチャージポンプ昇圧回路の動作を示すタイミングチャートである。図17において、Vhはチャージポンプ昇圧回路の出力電位であり、Vhhはチャージポンプ昇圧回路出力変動の上限電位を表し、Vhlはその下限電位を表している。また、PMPCLK信号、PMPEN信号およびPMPCLKi信号は図15Aに示す各信号に対応している。
前述のように、従来のチャージポンプ昇圧回路20aは、その動作期間がチャージポンプ昇圧回路20aの出力電位によって決まり、チャージポンプ昇圧回路の動作期間と固体撮像装置の画素読み出し期間とは非同期となる。よって、図17に示すように、画素読み出し期間中のチャージポンプ昇圧回路の動作時間が画素読み出し行毎に異なり、Vhの変動幅も読み出し行毎に変化する。
また、図16に示す従来のチャージポンプ降圧回路20bも同様であり、チャージポンプ降圧回路20bの動作時間も画素読み出し行毎に異なり、その出力電位Vlの変動幅も読み出し行毎に変化する。
ところで、固体撮像装置を構成する画素において、トランジスタを駆動するための駆動信号線と電荷検出部FDとの間には寄生容量が存在する。
従って、チャージポンプ昇圧回路またはチャージポンプ降圧回路の出力電位を画素内のトランジスタの駆動信号として利用した固体撮像装置においては、上述のようにチャージポンプ昇圧回路またはチャージポンプ降圧回路が画素駆動信号と非同期に動作することになるため、読み出し行毎に出力電位の変動幅が変化する。従って、読み出し行毎に電荷検出部FDには異なるオフセット電圧が付加されることになり、画素の出力に伝播する。その結果、固体撮像装置の出力画像にランダムな横線ノイズが発生するという課題がある。
一般に、画素セルのサイズが小さくなるにつれて、固体撮像装置の外部から照射された光がフォトダイオードに導かれる割合、すなわち外部量子効率を高く保つことが困難になる。その対策として、画素内トランジスタの微細化および画素を形成する半導体基板上の配線層の低背化が行われてきている。しかしながら、トランジスタの微細化によりジャンクション容量やゲート容量は低下し、逆に低背化により配線容量は増大する傾向にあるので、信号線の電位変動が電荷検出部FDに及ぼす影響は大きくなる傾向にある。従って、上記のチャージポンプ昇圧回路またはチャージポンプ降圧回路に起因して発生するランダムな横線ノイズがより顕著に出力画像に現れ、出力画像の画質を一層劣化させることになる。
一方、外部量子効率を高くする別手段として半導体基板の裏側、すなわちトランジスタや配線が形成される面とは反対側から光を照射する裏面照射型固体撮像装置が実用化されている。裏面照射型固体撮像装置では、配線が形成される側から光を入力する必要がなくなるため、比較的にデザインルールが大きく、安価な配線プロセスを用いる場合が多い。しかしながら、裏面照射型固体撮像装置では、配線容量は逆に増大し、チャージポンプ昇圧回路およびチャージポンプ降圧回路に起因して発生するランダムな横線ノイズは発生しやすくなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、外部量子効率の向上の要請を満たしつつ、簡易な回路付加によりチャージポンプ回路の出力電位変動によるランダムな横線ノイズを抑制する固体撮像装置および撮像装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る固体撮像装置の一態様は、入射光を信号電荷に変換する受光部、前記受光部から転送された信号電荷を信号電圧に変換する電荷検出部、前記信号電圧を増幅する増幅トランジスタ、転送制御信号に従って前記受光部に蓄積された信号電荷を前記電荷検出部に転送する転送トランジスタ、および、リセット制御信号に従って前記電荷検出部をリセット電圧にリセットするリセットトランジスタを有する画素セルと、前記電荷検出部のリセット電位に対応する画素リセット電位と前記電荷検出部に転送された信号電荷に対応する画素信号電位とを取り込む信号処理回路と、駆動クロック信号に応じて前記転送制御信号および前記リセット制御信号の少なくともいずれか1つを昇圧または降圧するチャージポンプ回路と、前記リセット電位および前記画素信号電位を読み出すための期間である画素読み出し期間中に、前記駆動クロック信号を停止するように制御する制御回路とを備える。
この構成により、画素読み出し期間中にチャージポンプ回路の動作を停止させることができるので、チャージポンプ回路の出力電位変動に起因するランダムな横線ノイズを抑制することができる。
さらに、本発明に係る固体撮像装置の一態様において、前記チャージポンプ回路は、前記転送制御信号および前記リセット制御信号の少なくともいずれか1つを電源電位よりも高い電位に昇圧することが好ましい。
さらに、本発明に係る固体撮像装置の一態様において、前記画素セルは、選択制御信号に従って読み出し対象の画素セルを選択する選択トランジスタを有し、前記チャージポンプ回路は、前記選択制御信号を昇圧することが好ましい。
さらに、本発明に係る固体撮像装置の一態様において、前記チャージポンプ回路の出力側に接続された容量素子を備えることが好ましい。
さらに、本発明に係る固体撮像装置の一態様において、前記チャージポンプ回路は、前記転送制御信号および前記リセット制御信号の少なくともいずれか1つを接地電位よりも低い電位に降圧することが好ましい。
さらに、本発明に係る固体撮像装置の一態様において、前記画素セルは、選択制御信号に従って読み出し対象の画素セルを選択する選択トランジスタを有し、前記チャージポンプ回路は、前記選択制御信号を降圧することが好ましい。
さらに、本発明に係る固体撮像装置の一態様において、前記チャージポンプ回路の出力側に接続された容量素子を備えることが好ましい。
さらに、本発明に係る固体撮像装置の一態様において、前記画素読み出し期間が、前記選択トランジスタによって前記画素セルが選択される期間であることが好ましい。
さらに、本発明に係る固体撮像装置の一態様において、前記信号処理回路が前記画素リセット電位を取り込む時刻から前記画素信号電位を取り込む時刻までの期間を包含する期間において、前記制御回路は、前記駆動クロック信号を停止するように制御することが好ましい。
さらに、本発明に係る固体撮像装置の一態様において、逓倍回路または分周回路を備え、前記駆動クロック信号が、前記逓倍回路または前記分周回路により生成されることが好ましい。
また、本発明に係る撮像装置の一態様は、上記本発明に係る固体撮像装置を備えるものである。
本発明に係る固体撮像装置または撮像装置によれば、制御回路が、画素読み出し期間中に昇圧回路または降圧回路の駆動クロック信号を停止するように制御する。これにより、駆動クロック信号が停止する間は、昇圧回路または降圧回路の動作を停止することができるので、画素読み出し期間における昇圧回路または降圧回路の出力電位変動が画素読み出し行毎に変化することを回避できる。従って、画素セル内のトランジスタを駆動するための信号線と電荷検出部FDとの間における寄生容量によって電荷検出部FDに付加されるオフセット電圧が読み出し行毎に変動することを抑制することができる。よって、画素読み出し期間における昇圧回路または降圧回路の出力電圧変動に起因するランダムな横線ノイズを抑制することができ、高品位の画像を得ることができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の画素構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の全体構成を模式的に表した模式図である。 図3は、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の全体構成を示す図である。 図4Aは、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置におけるチャージポンプ昇圧回路の回路構成を示す図である。 図4Bは、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置におけるチャージポンプ降圧回路の回路構成を示す図である。 図5は、チャージポンプ昇圧回路を用いた従来の固体撮像装置のタイミングチャートである。 図6は、チャージポンプ昇圧回路を用いた本発明の実施形態1に係る固体撮像装置のタイミングチャートである。 図7は、チャージポンプ降圧回路を用いた従来の固体撮像装置のタイミングチャートである。 図8は、チャージポンプ降圧回路を用いた本発明の実施形態1に係る固体撮像装置のタイミングチャートである。 図9は、本発明の実施形態1の変形例に係る固体撮像装置の画素構成を示す図である。 図10は、チャージポンプ昇圧回路を用いた本発明の実施形態2に係る固体撮像装置のタイミングチャートである。 図11は、本発明の実施形態3に係る固体撮像装置の全体構成を示す図である。 図12は、チャージポンプ降圧回路を用いた従来の固体撮像装置のタイミングチャートである。 図13は、チャージポンプ降圧回路を用いた本発明の実施形態3に係る固体撮像装置のタイミングチャートである。 図14は、本発明の実施形態4に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 図15Aは、特許文献1に開示された従来のチャージポンプ昇圧回路のブロック図である。 図15Bは、図15Aに示されるチャージポンプ昇圧回路の動作を示すタイミングチャートである。 図16は、従来のチャージポンプ降圧回路のブロック図である。 図17は、従来の固体撮像装置における画素読み出し期間と信号処理期間におけるチャージポンプ昇圧回路の動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る固体撮像装置および撮像装置について、図を参照しながら説明する。
(実施形態1)
まず、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置について説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の画素構成を示す図である。
本発明の実施形態1に係る固体撮像装置は複数の画素セルで構成されており、各画素セル10は、図1に示されるように、入射光を信号電荷に変換する光電変換部(受光部)としてのフォトダイオード101と、フォトダイオード101に蓄積された信号電荷が転送されて、当該信号電荷を信号電圧に変換するための電荷検出部FD(フローティングディフュージョン)103と、フォトダイオード101に蓄積された信号電荷を電荷検出部FD103に転送するための転送トランジスタ102と、電荷検出部FD103の電位を増幅するための増幅トランジスタ104と、電荷検出部FD103をリセット電位にリセットするためのリセットトランジスタ105とを備えている。さらに、特定の画素のみの増幅トランジスタ104で増幅された信号電位が、共通の垂直信号線107に出力されるように、当該特定の画素セルを選択するための選択トランジスタ106を備えている。選択トランジスタ106によって、読み出し対象の画素セルが選択される。本発明の実施形態1に係る固体撮像装置では、このように構成される画素セルが行列状に配置され、各々の列毎に垂直信号線107が共有されている。
なお、図1に示す画素セルの単位は、フォトダイオード(受光部)101、転送トランジスタ102、電荷検出部FD(フローティングディフュージョン)103、リセットトランジスタ105及び増幅トランジスタ104をそれぞれ1つずつ有する構造、いわゆる1画素1セル構造としたが、これに限らない。例えば、画素セルの単位が、複数の受光部を含み、さらに、フローティングディフュージョン、リセットトランジスタ及び増幅トランジスタのいずれか、あるいは、すべてを単位セル内で共有する構造、いわゆる多画素1セル構造であっても構わない。
また、図1のフォトダイオード(受光部)101は、半導体基板の表面、すなわち、トランジスタのゲートおよび配線と同じ面側に形成される構造を用いることが出来る。あるいは、フォトダイオード(受光部)が、トランジスタのゲートおよび配線と裏面側に形成される、いわゆる、裏面照射型イメージセンサ(裏面照射型固体撮像装置)の構造を用いることも出来る。
また、画素の特性を向上させるために、これらの画素セルを駆動するための駆動パルスのHi電位は電源電位よりも高い電位、Low電位はGND電位よりも低い電位が与えられることがある。例えば、画素セル10の駆動電位を例にとると、転送トランジスタ102をONするTRANS信号のHi電位は、フォトダイオード101で発生した電荷を電荷検出部FD103に完全転送するために、電源電位よりも高い電位が印加される。また、転送トランジスタ102をOFFするTRANS信号のLow電位には暗電流による信号劣化を抑圧するためGND電位よりも低い電位が印加される。また、電荷検出部FD103をリセットするリセットトランジスタ105をONするRSCELL信号のHi電位に電源電位より高い電圧を与えることにより、リセット時の電荷検出部FD103のポテンシャルを下げることで電荷検出部FDでのダイナミックレンジを拡大することができる。また、選択トランジスタ106をONするSEL信号のHi電位を電源電位よりも高い電位とすることで、選択トランジスタ106のON抵抗を下げることができ、画素の応答を速くすることができる。
次に、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の全体構成について図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の全体構成を模式的に表した模式図である。
図2に示すように、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置30は、図1に示すような画素セルをN行M列(N×M)の行列状(マトリクス状)に配置した画素配列部31と、選択された画素行を駆動するための垂直走査回路32と、画素配列部31の各画素行を駆動するための電源電圧よりも高い高電位を生成するためのチャージポンプ昇圧回路33と、各画素行を駆動するためのGND電位よりも低い低電位を生成するためのチャージポンプ降圧回路34と、チャージポンプ昇圧回路33およびチャージポンプ降圧回路34を駆動するための駆動クロック信号を生成するクロック生成器(CLK生成器)37と、各画素列毎に配置された電流負荷回路35および画素配列部31内の画素セルから読み出した画素信号をCDS(Correllated Double Sampling;相関二重サンプリング)処理する信号処理回路36とを備える。さらに、画素セル内の電位を読み出すための期間である画素読み出し期間中に、クロック生成器37の駆動クロック信号を停止するように制御するための制御ロジック回路(制御回路)38を備える。
次に、図2に示される本発明の実施形態1に係る固体撮像装置30について、図3を用いてさらに詳細に説明する。図3は、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の全体構成を示す図である。なお、図3に示される画素配列部には、任意の画素列における2つの画素セルのみが示されている。
図3に示すように、画素配列部内に形成される画素セル310は、図1と同様に、光電変換部としてのフォトダイオード3101と、フォトダイオード3101から転送された信号電荷を信号電圧に変換するための電荷検出部FD3103と、フォトダイオード3101に蓄積された信号電荷を電荷検出部FD3103に転送するための転送トランジスタ3102と、電荷検出部FD3103の信号電圧を増幅するための増幅トランジスタ3104と、電荷検出部FD3103をリセット電位にリセットするためのリセットトランジスタ3105と、列毎に共通の垂直信号線317に有効な画素行の画素信号のみを出力するために、画素行の特定の画素セルを選択するための選択トランジスタ3106とから構成される。
同様に、画素セル311は、光電変換部としてのフォトダイオード3111と、電荷検出部FD3113と、転送トランジスタ3112と、増幅トランジスタ3114と、リセットトランジスタ3115と、選択トランジスタ3116とから構成される。
なお、同一列の画素セルの出力は共通の垂直信号線317で接続されている。本実施形態では、各画素セルの選択トランジスタの出力が垂直信号線317に接続されている。なお、垂直信号線317は、列信号線と称す場合もある。
また、各画素列の垂直信号線317にはそれぞれ電流負荷回路35が接続されており、各画素セルの増幅トランジスタ、例えば、画素セル310、311の増幅トランジスタ3104、3114と合わせて、ソースフォロア増幅器を構成している。
さらに、垂直信号線317は各画素列毎に信号処理回路36に接続されている。
信号処理回路36は、画素セル内の電位を読み出すための期間である画素読み出し期間中において、電荷検出部FD3103、3113のリセット時に対応する画素出力電位(画素リセット電位)とフォトダイオード3101、3111から電荷検出部FD3103、3113に転送された電荷に応じた画素出力電位(画素信号電位)とを取り込んでCDS(相関二重サンプリング)処理を行う。このCDS処理によって、画素リセット電位と画素信号電位との差分が入射光に応じた画素信号として得られる。
垂直走査回路32は、デコーダ回路とドライバを有し、駆動する画素行に対応したアドレス信号と、選択された画素行を駆動するための駆動パルス信号であるSEL信号、RSCELL信号およびTRANS信号とが、後述する制御ロジック回路38から供給されるとともに、チャージポンプ昇圧回路33およびチャージポンプ降圧回路34から所定の出力電位が供給されて、選択された所定の行を駆動するためのSEL信号(選択制御信号)、RSCELL信号(リセット制御信号)およびTRANS信号(転送制御信号)を出力する。なお、垂直走査回路32は、行走査回路とも称す場合がある。
また、各画素セルの選択トランジスタ、転送トランジスタおよびリセットトランジスタの各ゲートと垂直走査回路32とはゲート入力信号線によって接続されており、垂直走査回路32から出力されるSEL信号、RSCELL信号およびTRANS信号は、当該ゲート入力信号線を通って、選択トランジスタ、転送トランジスタおよびリセットトランジスタの各ゲートに入力する。各画素セルの選択トランジスタは、SEL信号(選択制御信号)のHi電位又はLow電位に従ってオンオフ制御される。また、リセットトランジスタは、RSCELL信号(リセット制御信号)のHi電位又はLow電位に従ってオンオフ制御される。また、転送トランジスタは、TRANS信号(転送制御信号)のHi電位又はLow電位に従ってオンオフ制御される。
チャージポンプ昇圧回路33は、クロック生成器37からの駆動クロック信号に応じて入力電位を所定の電位まで昇圧し、昇圧電圧として出力するチャージポンプ型の昇圧回路であり、本実施形態では、入力電位を電源電位よりも高い電位である高電位まで昇圧する。チャージポンプ昇圧回路33の出力信号線は、各画素行を駆動するためのSEL信号、RSCELL信号およびTRANS信号を出力する垂直走査回路32のドライバに接続されており、チャージポンプ昇圧回路33は、SEL信号、RSCELL信号またはTRANS信号の電位を昇圧する。
チャージポンプ降圧回路34は、クロック生成器37からの駆動クロック信号に応じて入力電位を所定の電位まで降圧し、降圧電圧として出力するチャージポンプ型の降圧回路であり、本実施形態では、GND電位(接地電位)よりも低い電位である低電位まで降圧する。チャージポンプ降圧回路34の出力信号線は、各画素行を駆動するためのTRANS信号を出力する垂直走査回路32のドライバに接続されており、チャージポンプ降圧回路34は、TRANS信号の電位を降圧する。
クロック生成器37は、チャージポンプ昇圧回路33およびチャージポンプ降圧回路34を駆動するための駆動クロック信号を生成し、生成した駆動クロック信号をチャージポンプ昇圧回路33およびチャージポンプ降圧回路34に入力する。
制御ロジック回路38(制御回路)は、画素読み出し期間中に、チャージポンプ昇圧回路33の昇圧動作および/またはチャージポンプ降圧回路34の降圧動作を停止させるために、チャージポンプ昇圧回路33およびチャージポンプ降圧回路34に所定の信号を入力する。
次に、チャージポンプ昇圧回路33、チャージポンプ降圧回路34、クロック生成器37および制御ロジック回路38について、図4Aおよび図4Bを参照して、さらに詳細に説明する。図4Aは、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置におけるチャージポンプ昇圧回路33の回路構成を示す図である。また、図4Bは、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置におけるチャージポンプ降圧回路34の回路構成を示す図である。
図4Aに示すように、本実施形態に係るチャージポンプ昇圧回路33は、ポンプキャパシタに充放電を行うためのポンプ部331と、ポンプ部331が生成する電位Vhが基準電位(Vref)に対して所望の電位に達しているか否かを判定して所定の信号を出力するための比較器332と、チャージポンプ昇圧回路33が出力する出力電位Vhを比較器332が比較可能な電位に分圧するための抵抗分圧回路333と、第1のAND論理回路381と、第2のAND論理回路334とを備える。なお、チャージポンプ昇圧回路33の出力側には、チャージポンプ昇圧回路33が出力する電圧を安定化するための平滑化容量素子335が接続されている。
第1のAND論理回路381は、クロック生成器37から供給される駆動クロック信号であるPMPCLK信号の入力と、制御ロジック回路38から供給される駆動クロック停止制御信号であるPMPSTOPN信号の入力とによって、第2のAND論理回路に入力させる所定の信号を出力する。第2のAND論理回路334は、第1のAND論理回路381の出力信号の入力と、比較器332の出力信号であるPMPEN信号の入力とによって、ポンプ部331の動作または停止を制御するPMPCLKi信号を出力する。
このように構成されたチャージポンプ昇圧回路33は、クロック生成器37で生成されたPMPCLK信号と制御ロジック回路38で生成されたPMPSTOPN信号とに基づいてPMPCLKi信号を生成し、このPMPCLKi信号によってポンプ部331が動作または停止する。ポンプ部331が動作するときは、チャージポンプ昇圧回路33は、昇圧された出力電位Vhを出力する。なお、チャージポンプ昇圧回路33が生成した電荷は、平滑化容量素子335によって電荷分配され、出力電位Vhの安定化が図られる。
次に、本実施形態に係るチャージポンプ降圧回路34について説明する。
図4Bに示すように、本実施形態に係るチャージポンプ降圧回路34は、ポンプキャパシタに充放電を行うためのポンプ部341と、ポンプ部341が生成する電位Vlが基準電位(Vref)に対して所望の電位に達しているか否かを判定して所定の信号を出力するための比較器342と、チャージポンプ降圧回路34が出力する出力電位Vlを比較器342が比較可能な電位に分圧するための抵抗分圧回路343と、第1のAND論理回路382と、第2のAND論理回路344とを備える。なお、チャージポンプ降圧回路34の出力側には、チャージポンプ降圧回路34が出力する電圧を安定化するための平滑化容量素子345が接続されている。
第1のAND論理回路382は、クロック生成器37から供給される駆動クロック信号であるPMPCLK信号の入力と、制御ロジック回路38から供給される駆動クロック停止制御信号であるPMPSTOPN信号の入力によって、第2のAND論理回路に入力させる所定の信号を出力する。第2のAND論理回路344は、第1のAND論理回路382の出力信号の入力と、比較器342の出力信号であるPMPEN信号の入力とによって、ポンプ部341の動作または停止を制御するPMPCLKi信号を出力する。
このように構成されたチャージポンプ降圧回路34は、クロック生成器37で生成されたPMPCLK信号と制御ロジック回路38で生成されたPMPSTOPN信号とに基づいてPMPCLKi信号を生成し、このPMPCLKi信号によってポンプ部341が動作または停止する。ポンプ部341が動作するときは、チャージポンプ降圧回路34は、降圧された出力電位Vlを出力する。なお、チャージポンプ降圧回路34が生成した電荷は、平滑化容量素子345によって電荷分配され、出力電位Vlの安定化が図られる。
制御ロジック回路38は、クロック生成器37のPMPCLK信号を停止させるためのPMPSTOPN信号を生成し、画素読み出し期間中に、当該PMPSTOPN信号をチャージポンプ昇圧回路33またはチャージポンプ降圧回路34に供給する。なお、PMPSTOPN信号は、LowのときにPMPCLK信号の入力を停止し、HiのときにPMPCLK信号の入力を再開させる信号である。つまり、PMPSTOPN信号がLowのときに、ポンプ部331、341に与えられる駆動クロック信号は停止することとなり、ポンプ部331、341に入力する駆動クロック信号が停止している期間中は、チャージポンプ昇圧回路33およびチャージポンプ降圧回路34は、その動作を停止する。
次に、図5〜図8を用いて、従来の固体撮像装置におけるランダム横線ノイズの発生原理と、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置におけるランダム横線ノイズの抑制原理について、それぞれの動作を例にとって説明する。なお、チャージポンプ昇圧回路の動作とチャージポンプ降圧回路の動作とを分けて説明する。図5は、チャージポンプ昇圧回路を用いた従来の固体撮像装置におけるn行目およびn+1行目の画素信号読み出しのタイミングチャートであり、図6は、チャージポンプ昇圧回路を用いた本発明の実施形態1に係る固体撮像装置におけるn行目およびn+1行目の画素読み出しのタイミングチャートである。また、図7は、チャージポンプ降圧回路を用いた従来の固体撮像装置におけるn行目およびn+1行目の画素信号読み出しのタイミングチャートであり、図8は、チャージポンプ降圧回路を用いた本発明の実施形態1に係る固体撮像装置におけるn行目およびn+1行目の画素読み出しのタイミングチャートである。従来の固体撮像装置の回路構成としては、図4Aおよび図4Bに示される本発明の実施形態1に係る固体撮像装置において、制御ロジック回路38と第1のAND論理回路381、382とを備えていない回路構成であって、図15Aおよび図16と同様の構成である。また、このように従来の固体撮像装置は、基本的には本発明の実施形態1と同様の構成を有するので、以下、従来の固体撮像装置の説明としても、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置で用いた符号を用いることとする。これは、実施形態2、3についても同様である。
まず、チャージポンプ昇圧回路を用いた従来の固体撮像装置の動作について図5を用いて説明する。図5において、SEL(n)、RSCELL(n)およびTRANS(n)は、それぞれn行目の画素セルに与えられる制御信号を表し、また、SEL(n+1)、RSCELL(n+1)およびTRANS(n+1)は、それぞれn+1行目の画素セルに与えられる制御信号を表している。同図において、FD電位は、n行目の画素とn+1行目の画素に同一光量の光が入射した場合の画素セル311の電荷検出部FD3113および画素セル310の電荷検出部FD3103の電位変動を表している。
同図において、垂直信号線電位は、画素セル311および画素セル310が接続されている垂直信号線317の電位を表している。また、Vhは、チャージポンプ昇圧回路の出力電位、つまり、SEL信号、RSCELL信号およびTRANS信号のHi電位を表している。また、PMPCLKは、クロック生成器37が生成する駆動クロック信号を表している。PMPENは、チャージポンプ昇圧回路33の比較器332の出力を表している。PMPCLKiは、PMPENがHiのときにポンプ部331に出力する駆動クロック信号であり、PMPCLKiがポンプ部331に入力されているときに、チャージポンプ昇圧回路は動作する。
なお、ここでは、チャージポンプ昇圧回路33に起因するランダム横線ノイズの発生原理を説明するために、n行目の画素読み出し期間内の時刻t4において昇圧電圧Vhが判定電圧を下回り、時刻t6までの期間にチャージポンプ昇圧回路33が昇圧動作を行った場合を仮定している。
以下、図5に従って、チャージポンプ昇圧回路33を用いた従来の固体撮像装置の動作について説明する。
図5に示すように、本実施形態では、SEL(n)がHiとなる時刻t0〜t8の期間がn行目の画素読み出し期間であり、また、SEL(n+1)がHiとなる時刻t9〜t15の期間がn+1行目の画素読み出し期間である。また、時刻t2、t11は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第1の電位(画素リセット電位)を取り込む時刻であり、時刻t7、t14は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位(画素信号電位)を取り込む時刻である。よって、時刻t2、t11における垂直信号線317の電位と時刻t7、t14における垂直信号線317の電位との差分が入力光量に応じた信号出力となる。
先ず、n行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t0において、SEL(n)がHiとなりn行目の画素が選択される。また、時刻t0において、RSCELL(n)がHiとなりn行目の画素セル311の電荷検出部FD3113をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t1において、RSCELL(n)がLowとなり、電荷検出部FD3113はリセット電圧Vrを保持する。上述のとおり、増幅トランジスタ3114は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3114の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t2において、時刻t2における垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t3において、TRANS(n)がHiとなり転送トランジスタ3112がONし、フォトダイオード3111に蓄積された電荷が電荷検出部FD3113に転送される。このとき、本来ならば電荷検出部FD3113の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなるはずであるが、時刻t4から時刻t6までの期間においてチャージポンプ昇圧回路33が昇圧動作を行って出力電位Vhが上昇する。そのため、SEL(n)のHi電位も上昇し、電荷検出部FD3113は信号線SEL(n)とのカップリングにより本来の電位Vsよりも上昇することとなる。
この上昇幅をVnとすると、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位(画素信号電位)を取り込む時刻t7において、電荷検出部FD3113の電位は(Vs+Vn)となり、垂直信号線317の時刻t7における電位はA・(Vs+Vn−Vt)となる。よって、n行目の画素の信号出力は、時刻t2における垂直信号線317の電位と時刻t7における垂直信号線317の電位との差分になるので、A・(Vr−Vs−Vn)となる。
次に、n+1行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t9において、SEL(n+1)がHiとなりn+1行目の画素が選択される。また、時刻t9において、RSCELL(n+1)がHiとなりn+1行目の画素セル310の電荷検出部FD3103をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t10において、RSCELL(n+1)がLowとなり、電荷検出部FD3103はリセット電圧Vrを保持する。上述のとおり、増幅トランジスタ3104は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、上記と同様に、増幅トランジスタ3104の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t11において、時刻t11における垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t12において、TRANS(n+1)がHiとなり転送トランジスタ3102がONし、フォトダイオード3101に蓄積された電荷が電荷検出部FD3103に転送される。なお、n+1行目の読み出し期間では、チャージポンプ昇圧回路33は動作していないので、電荷検出部FD3103の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなる。従って、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うために第2の電位(画素信号電位)を取り込む時刻t14における電荷検出部FD3103の電位はVsとなり、垂直信号線317の時刻t14における電位はA・(Vs−Vt)となる。よって、n+1行目の画素の信号出力は、時刻t11における垂直信号線317の電位と時刻t14における垂直信号線317の電位との差分になるので、A・(Vr−Vs)となる。
以上のとおり、チャージポンプ昇圧回路を用いた従来の固体撮像装置では、n行目の画素の信号出力にはA・Vnのノイズ成分が一様に付加されることとなり、横線ノイズが発生する。また、電荷検出部FDに付加されるノイズ成分Vnは読み出し行毎に変化するため、ランダムな横線ノイズとして画像に現れることとなる。但し、上記のn+1行目の例はVn=0の例である。
なお、図5に示すとおり、チャージポンプ昇圧回路33の出力電位Vhは、SEL信号、RSCELL信号、TRANS信号の各信号の立ち上がり時に平滑化容量素子に蓄えられた電荷を消費するために、その電位は低下するが、RSCELL信号およびTRANS信号はCDS処理のために、第1電位を取り込む時刻t2、t11および第2電位を取り込む時刻t7、t14において共にLowとなっているので、電荷検出部FD3103、3113の電位には影響を与えない。
次に、チャージポンプ昇圧回路33を用いた本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の動作について図6を用いて説明する。図6において、SEL(n)、RSCELL(n)およびTRANS(n)は、それぞれn行目の画素セルに与えられる制御信号を表し、また、SEL(n+1)、RSCELL(n+1)およびTRANS(n+1)は、それぞれn+1行目の画素セルに与えられる制御信号を表している。同図において、FD電位は、n行目の画素とn+1行目の画素に同一光量の光が入射した場合の画素セル311の電荷検出部FD3113および画素セル310の電荷検出部FD3103の電位変動を表している。
また、同図において、垂直信号線電位は、画素セル311および画素セル310が接続されている垂直信号線317の電位を表している。また、Vhは、チャージポンプ昇圧回路33の出力電位、つまり、SEL信号、RSCELL信号およびTRANS信号のHi電位を表している。また、PMPCLKは、クロック生成器37が生成する駆動クロック信号を表している。PMPENは、チャージポンプ昇圧回路33の比較器332の出力を表している。PMPSTOPNは、チャージポンプ昇圧回路33のイネーブル信号であり、各画素行の読み出し期間中に、クロック生成器37から供給されるPMPCLKを停止させるための駆動クロック停止制御信号である。PMPSTOPNがLowのときにPMPCLKは停止するように制御され、PMPSTOPNがHiのときにPMPCLKは再開するように制御される。なお、本実施形態では、画素セルを選択する期間が読み出し期間となるので、SEL信号がHiのときにPMPSTOPNはLowとなり、SEL信号がLowのときにPMPSTOPNはHiとなる。つまり、PMPSTOPNは、垂直走査回路32に供給するSEL信号の反転信号である。PMPCLKiは、PMPENがHiで、かつ、PMPSTOPNがHiのときにポンプ部331に出力する駆動クロック信号であり、PMPCLKiがポンプ部331に入力されているときに、チャージポンプ昇圧回路33は昇圧動作を行う。
なお、ここでは、本発明におけるチャージポンプ昇圧回路33に起因するランダム横線ノイズの抑制原理を説明するために、前述した従来の固体撮像装置と同様に、n行目の画素読み出し期間内の時刻t4において昇圧電圧Vhが判定電圧を下回り、チャージポンプ昇圧回路33の比較器332が出力するPMPEN信号がHiとなった場合を仮定している。
以下、図6に従って、チャージポンプ昇圧回路33を用いた本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の動作について説明する。
図6に示すように、本実施形態では、SEL(n)がHiとなる時刻t0〜t8の期間が、n行目の画素読み出し期間であり、また、SEL(n+1)がHiとなる時刻t9〜t15の期間が、n+1行目の画素読み出し期間である。また、時刻t2、t11は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第1の電位(画素リセット電位)を取り込む時刻であり、時刻t7、t14は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位(画素信号電位)を取り込む時刻である。よって、時刻t2、t11における垂直信号線317の電位と時刻t7、t14における垂直信号線317の電位との差分が入力光量に応じた信号出力となる。
先ず、n行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t0において、SEL(n)がHiとなりn行目の画素が選択される。また、時刻t0において、RSCELL(n)がHiとなりn行目の画素セル311の電荷検出部FD3113をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t1において、RSCELL(n)がLowとなり、電荷検出部FD3113はリセット電圧Vrを保持する。上述のように、増幅トランジスタ3114は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3114の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t2において、時刻t2における垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t3において、TRANS(n)がHiとなり転送トランジスタ3112がONし、フォトダイオード3111に蓄積された電荷が電荷検出部FD3113に転送され、電荷検出部FD3113の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなる。
このとき、時刻t4において、PMPEN信号がHiとなっているが、PMPSTOPN信号がLowのためチャージポンプ昇圧回路33のポンプ部331に与えられる駆動クロック信号PMPCLKiはLow固定となるため、ポンプ部331は昇圧動作を行わない。従って、図5で説明した従来の固体撮像装置のように、電荷検出部FD3113にはVh変動によるノイズ成分Vnが付加されない。
よって、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位を取り込む時刻t7における電荷検出部FD3113の電位はVsとなり、垂直信号線317の時刻t7における電位はA・(Vs−Vt)となる。よって、n行目の画素の信号出力は、時刻t2における垂直信号線317の電位と時刻t7における垂直信号線317の電位との差分であるので、A・(Vr−Vs)となる。
時刻t8において、PMPSTOPN信号はHiとなり、チャージポンプ昇圧回路33のポンプ部331に与えられる駆動クロック信号PMPCLKiには、PMPCLK信号が伝播する。これにより、チャージポンプ昇圧回路33は昇圧動作を開始して、所望の電圧に達すると昇圧動作を停止する。
次に、n+1行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t9において、SEL(n+1)がHiとなりn+1行目の画素が選択される。また、時刻t9において、RSCELL(n+1)がHiとなりn+1行目の画素セル310の電荷検出部FD3103をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t10において、RSCELL(n+1)がLowとなり、電荷検出部FD3103はリセット電圧Vrを保持する。増幅トランジスタ3104は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3104の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t11において、時刻t11における垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t12において、TRANS(n+1)がHiとなり転送トランジスタ3102がONし、フォトダイオード3101に蓄積された電荷が電荷検出部FD3103に転送され、電荷検出部FD3103の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなる。このように、n+1行目の読み出し期間中にもPMPSTOPNがLow固定であるので、この期間中にポンプ部331には駆動クロック信号が入力しないため、ポンプ部331は昇圧動作を行わない。従って、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うために第2の電位を取り込む時刻t14における電荷検出部FD3103の電位はVsとなり、垂直信号線317の時刻t14における電位はA・(Vs−Vt)となる。よって、n+1行目の画素の信号出力は、時刻t11における垂直信号線317の電位と時刻t14における垂直信号線317の電位との差分であるので、A・(Vr−Vs)となる。
以上のとおり、チャージポンプ昇圧回路33を用いた本発明の実施形態1に係る固体撮像装置は、制御ロジック回路38が生成するPMPSTOPN信号によって、画素読み出し期間中に、画素セルを構成するトランジスタのゲート入力信号線のHi電位を昇圧するためのチャージポンプ昇圧回路の動作を停止するように制御する。これにより、画素読み出し期間中における上記ゲート入力信号線のHi電位の電位変動が画素読み出し行毎に変化することを回避することができる。従って、画素セル内のトランジスタを駆動するための信号線と電荷検出部FDとの間における寄生容量によって電荷検出部FDに付加されるオフセット電圧が読み出し行毎に変動することを抑制することができる。このように、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置は、画素読み出し期間中において、従来の固体撮像装置のようにn行目の画素の信号出力にA・Vnのノイズ成分が付加されることがなくなるので、チャージポンプ昇圧回路の出力電位変動に起因するランダムな横線ノイズを抑制することができ、高品位の画像を得ることができる。
次に、チャージポンプ降圧回路34を用いた従来の固体撮像装置の動作について図7を用いて説明する。図7において、SEL(n)、RSCELL(n)およびTRANS(n)は、それぞれn行目の画素セルに与えられる制御信号を表わし、また、SEL(n+1)、RSCELL(n+1)およびTRANS(n+1)は、それぞれn+1行目の画素セルに与えられる制御信号を表している。同図において、FD電位は、n行目の画素とn+1行目の画素に同一光量の光が入射した場合の画素セル311の電荷検出部FD3113および画素セル310の電荷検出部FD3103の電位変動を表している。
同図において、垂直信号線電位は、画素セル311および画素セル310が接続されている垂直信号線317の電位を表している。また、Vlは、チャージポンプ降圧回路の出力電位、つまり、TRANS信号のLow電位を表している。また、PMPCLKは、クロック生成器37が生成する駆動クロック信号を表している。PMPENは、チャージポンプ降圧回路34の比較器342の出力を表している。PMPCLKiは、PMPENがHiのときにポンプ部341に出力する駆動クロック信号であり、PMPCLKiがポンプ部341に入力されているときに、チャージポンプ降圧回路34は降圧動作を行う。
なお、ここでは、チャージポンプ降圧回路34に起因するランダム横線ノイズの発生原理を説明するために、n行目の画素読み出し期間内の時刻t5において降圧電圧Vlが判定電圧を上回り、時刻t6までの期間にチャージポンプ降圧回路34が降圧動作を行った場合を仮定している。
以下、図7に従って、チャージポンプ降圧回路34を用いた従来の固体撮像装置の動作について説明する。
図7に示すように、本実施形態において、SEL(n)がHiとなる時刻t0〜t8の期間が、n行目の画素読み出し期間であり、また、SEL(n+1)がHiとなる時刻t9〜t15の期間が、n+1行目の画素読み出し期間である。また、時刻t2、t11は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第1の電位(画素リセット電位)を取り込む時刻であり、時刻t7、t14は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位(画素信号電位)を取り込む時刻である。よって、時刻t2、t11における垂直信号線317の電位と時刻t7、t14における垂直信号線317の電位との差分が入力光量に応じた信号出力となる。
先ず、n行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t0において、SEL(n)がHiとなりn行目の画素が選択される。また、時刻t0において、RSCELL(n)がHiとなりn行目の画素セル311の電荷検出部FD3113をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t1において、RSCELL(n)がLowとなり、電荷検出部FD3113はリセット電圧Vrを保持する。上述のとおり、増幅トランジスタ3114は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3114の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t2において、時刻t2における垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t3において、TRANS(n)がHiとなり転送トランジスタ3112がONし、フォトダイオード3111に蓄積された電荷が電荷検出部FD3113に転送される。このとき、本来ならば電荷検出部FD3113の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなるはずであるが、時刻t5から時刻t6までの期間においてチャージポンプ降圧回路34が降圧動作を行って出力電位Vlが下降する。そのため、TRANS(n)のLow電位も下降し、電荷検出部FD3113は信号線TRANS(n)とのカップリングにより本来の電位Vsよりも下降することとなる。
この下降幅をVnとすると、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位(画素信号電位)を取り込む時刻t7において、電荷検出部FD3113の電位は(Vs−Vn)となり、垂直信号線317の時刻t7における電位はA・(Vs−Vn−Vt)となる。よって、n行目の画素の信号出力は、時刻t2における垂直信号線317の電位と時刻t7における垂直信号線317の電位との差分であるので、A・(Vr−Vs+Vn)となる。
次に、n+1行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t9において、SEL(n+1)がHiとなりn+1行目の画素が選択される。また、時刻t9において、RSCELL(n+1)がHiとなりn+1行目の画素セル310の電荷検出部FD3103をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t10において、RSCELL(n+1)がLowとなり、電荷検出部FD3103はリセット電圧Vrを保持する。上述のとおり、増幅トランジスタ3104は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3104の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t11において、時刻t11における垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t12において、TRANS(n+1)がHiとなり転送トランジスタ3102がONし、フォトダイオード3101に蓄積された電荷が電荷検出部FD3103に転送される。なお、n+1行目の読出し期間では、チャージポンプ降圧回路34は動作していないので、電荷検出部FD3103の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなる。従って、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うために第2の電位(画素信号電位)を取りこむ時刻t14における電荷検出部FD3103の電位はVsとなり、垂直信号線317の時刻t14における電位はA・(Vs−Vt)となる。よって、n+1行目の画素の信号出力は、時刻t11における垂直信号線317の電位と時刻t14における垂直信号線317の電位との差分であるので、A・(Vr−Vs)となる。
以上のとおり、チャージポンプ降圧回路34を用いた従来の固体撮像装置では、画素読み出し期間中にチャージポンプ降圧回路34が降圧動作を行ったn行目の画素の信号出力にはA・Vnのノイズ成分が一様に付加されることとなり、横線ノイズが発生する。また、電荷検出部FDに付加されるノイズ成分Vnは読み出し行毎に変化するため、ランダムな横線ノイズとして画像に現れることとなる。但し、上記のn+1行目の例はVn=0の例である。
次に、チャージポンプ降圧回路34を用いた本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の動作について図8を用いて説明する。図8において、SEL(n)、RSCELL(n)およびTRANS(n)は、それぞれn行目の画素に与えられる制御信号を表し、また、SEL(n+1)、RSCELL(n+1)およびTRANS(n+1)は、それぞれn+1行目の画素に与えられる制御信号を表している。同図において、FD電位は、n行目の画素とn+1行目の画素に同一光量の光が入射した場合の画素セル311の電荷検出部FD3113および画素セル310の電荷検出部FD3103の電位変動を表している。
同図において、垂直信号線電位は、画素セル311および画素セル310が接続されている垂直信号線317の電位を表している。また、Vlは、チャージポンプ降圧回路34の出力電位、つまり、TRANS信号のLow電位を表している。また、PMPCLKは、クロック生成器37が生成する駆動クロック信号を表している。PMPENは、チャージポンプ降圧回路34の比較器342の出力を表わしている。PMPSTOPNは、チャージポンプ降圧回路34のイネーブル信号であり、各画素行の読み出し期間中に、クロック生成器37から供給されるPMPCLKを停止するための駆動クロック停止制御信号である。PMPSTOPNがLowのときにPMPCLKは停止するように制御され、PMPSTOPNがHiのときにPMPCLKは再開するように制御される。なお、本実施形態では、画素セルを選択する期間が読み出し期間となるので、SEL信号がHiのときにPMPSTOPNはLowとなり、SEL信号がLowのときにPMPSTOPNはHiとなる。つまり、PMPSTOPNは、垂直走査回路32に供給するSEL信号の反転信号である。PMPCLKiは、PMPENがHiで、かつ、PMPSTOPNがHiのときに、ポンプ部341に出力する駆動クロック信号であり、PMPCLKiがポンプ部341に入力されているときに、チャージポンプ降圧回路34は降圧動作を行う。
なお、ここでは、本発明におけるチャージポンプ降圧回路34に起因するランダム横線ノイズの抑制原理を説明するために、前述した従来の固体撮像装置と同様に、n行目の画素読み出し期間内の時刻t5において降圧電圧Vlが判定電圧を上回り、チャージポンプ降圧回路34の比較器342が出力するPMPEN信号がHiとなった場合を仮定している。
以下、図8に従って、チャージポンプ降圧回路34を用いた本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の動作について説明する。
図8に示すように、本実施形態では、SEL(n)がHiとなる時刻t0〜t8の期間が、n行目の画素読み出し期間であり、また、SEL(n+1)がHiとなる時刻t9〜t15の期間が、n+1行目の画素読み出し期間である。また、時刻t2、t11は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第1の電位(画素リセット電位)を取り込む時刻であり、時刻t7、t14は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位(画素信号電位)を取り込む時刻である。よって、時刻t2、t11における垂直信号線317の電位と時刻t7、t14における垂直信号線317の電位との差分が入力光量に応じた信号出力となる。
先ず、n行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t0において、SEL(n)がHiとなりn行目の画素が選択される。また、時刻t0において、RSCELL(n)がHiとなりn行目の画素セル311の電荷検出部FD3113をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t1において、RSCELL(n)がLowとなり、電荷検出部FD3113はリセット電圧Vrを保持する。上述のとおり、増幅トランジスタ3114は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3114の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t2において、時刻t2における垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t3において、TRANS(n)がHiとなり転送トランジスタ3112がONし、フォトダイオード3111に蓄積された電荷が電荷検出部FD3113に転送され、電荷検出部FD3113の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなる。
このとき、時刻t4において、PMPEN信号がHiとなっているが、PMPSTOPN信号がLowのためチャージポンプ降圧回路34のポンプ部341に与えられる駆動クロック信号PMPCLKiはLow固定となるため、ポンプ部341は降圧動作を行わない。従って、図7で説明した従来の固体撮像装置のように、電荷検出部FD3113にはVl変動によるノイズ成分Vnが付加されない。よって、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位を取り込む時刻t7における電荷検出部FD3113の電位はVsとなり、垂直信号線317の時刻t7における電位はA・(Vs−Vt)となる。よって、n行目の画素の信号出力は、時刻t2における垂直信号線317の電位と時刻t7における垂直信号線317の電位との差分となるので、A・(Vr−Vs)となる。
画素信号読み出し期間が終了する時刻t8において、PMPSTOPN信号はHiとなり、チャージポンプ降圧回路34のポンプ部341に与えられる駆動クロック信号PMPCLKiにはPMPCLK信号が伝播する。これにより、チャージポンプ降圧回路34は降圧動作を開始して、所望の電位に達すると降圧動作を停止する。
次に、n+1行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t9において、SEL(n+1)がHiとなりn+1行目の画素が選択される。また、時刻t9において、RSCELL(n+1)がHiとなりn+1行目の画素セル310の電荷検出部FD3103をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t10において、RSCELL(n+1)がLowとなり、電荷検出部FD3103はリセット電圧Vrを保持する。上述のとおり、増幅トランジスタ3104は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3104の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t11において、時刻t11における垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t12において、TRANS(n+1)がHiとなり転送トランジスタ3102がONし、フォトダイオード3101に蓄積された電荷が電荷検出部FD3103に転送され、電荷検出部FD3103の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなる。このように、n+1行目の読み出し期間中にもPMPSTOPNがLow固定であるので、この期間中にポンプ部341には駆動クロック信号が入力しないため、ポンプ部341は降圧動作を行わない。従って、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うために第2の電位を取り込む時刻t14における電荷検出部FD3103の電位はVsとなり、垂直信号線317の時刻t14における電位はA・(Vs−Vt)となる。よって、n+1行目の画素の信号出力は、時刻t11における垂直信号線317の電位と時刻t14における垂直信号線317の電位との差分となるので、A・(Vr−Vs)となる。
以上のとおり、チャージポンプ降圧回路34を用いた本発明の実施形態1に係る固体撮像装置は、制御ロジック回路38が生成するPMPSTOPN信号によって、画素読み出し期間中に、画素セルを構成するトランジスタのゲート入力信号線のLow電位を降圧するためのチャージポンプ降圧回路34の動作を停止するように制御する。これにより、画素読み出し期間中における上記ゲート入力信号線のLow電位の電位変動が画素読み出し行毎に変化することを回避することができる。従って、画素セル内のトランジスタを駆動するための信号線と電荷検出部FDとの間における寄生容量によって電荷検出部FDに付加されるオフセット電圧が読み出し行毎に変動することを抑制することができる。このように、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置は、画素読み出し期間中において、従来の固体撮像装置のようにn行目の画素の信号出力にA・Vnのノイズ成分が付加されることがなくなるので、チャージポンプ降圧回路の出力電位変動に起因するランダムな横線ノイズを抑制することができ、高品位の画像を得ることができる。
なお、図8に示すとおり、チャージポンプ降圧回路34の出力電位Vlは、TRANS信号の立下り時に平滑化容量素子に蓄えられた電荷を消費するために、その電位は上昇するが、消費する電荷量は各行のTRANS信号の負荷となる転送トランジスタ3102のゲート容量の総和で決まり、各行間に差異がないため、横線ノイズにはならない。
以上、説明したように、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置は、制御ロジック回路による画素信号読み出し期間を制御するSEL信号の反転信号とチャージポンプ昇圧回路33またはチャージポンプ降圧回路34の駆動クロック入力とのAND回路という非常に簡易な回路を付加することにより、チャージポンプ昇圧回路33またはチャージポンプ降圧回路34に起因して画像に現れるランダム横線ノイズを効果的に抑制することが可能となる。
なお、本実施形態に係る固体撮像装置は、半導体基板のトランジスタおよび配線が形成される側から光が入力される固体撮像装置だけではなく、半導体基板の反対側から光を入力する裏面照射型固体撮像装置にも適用可能である。裏面照射型固体撮像装置では配線容量が大きいので、チャージポンプ昇圧回路およびチャージポンプ降圧回路の出力変動を抑制する本発明の効果はより大きい。
また、本実施形態に係る固体撮像装置では、各画素に選択トランジスタが配置されている。一般的に、画素出力の線形性を向上させるには選択トランジスタのオン時抵抗をさげることが有効であり、上述のチャージポンプ昇圧回路の出力をそのHi電圧に用いることができる。このHi電圧が画素信号読み出し中に変動すると、選択トランジスタのオン時抵抗が変動することにより画素出力が変動して横線ノイズにつながる。従って、本発明に係る固体撮像装置は、選択トランジスタを有する画素セル構成において、画素出力の高い線形性を確保しながら、低ノイズを実現するのにも有効である。
(実施形態1の変形例)
次に、上述した本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の変形例について図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施形態1の変形例に係る固体撮像装置の画素構成を示す図である。
図9に示される本発明の実施形態1の変形例に係る固体撮像装置が図1に示される本発明の実施形態1に係る固体撮像装置と異なる点は、本発明の実施形態1の変形例に係る固体撮像装置が、本発明の実施形態1に係る固体撮像装置が有する選択トランジスタ106を備えていない点である。
すなわち、図9に示される本発明の実施形態1の変形例に係る固体撮像装置は、各画素セルに共通に供給される電源電位を一定の電位とするのではなく、高電位と低電位を周期的に遷移させることによって、前述した画素セル10における選択トランジスタ106を設けなくても特定の画素セルのみに選択的に信号電位を出力させることができる構成となっている。
具体的には、図9に示すように、本発明の実施形態1の変形例に係る固体撮像装置の画素セル11は、光電変換部としてのフォトダイオード111と、フォトダイオード111に蓄積された信号電荷を信号電圧に変換するための電荷検出部FD113と、フォトダイオード111に蓄積された信号電荷を電荷検出部FD113に転送するための転送トランジスタ112と、電荷検出部FD113の電位を増幅するための増幅トランジスタ114と、電荷検出部FD113をリセット電位にリセットするためのリセットトランジスタ115とを備えている。また、増幅トランジスタ114の出力は直接共通の垂直信号線117に接続されている。本発明の実施形態1の変形例に係る固体撮像装置では、このように構成される画素セルが行列状に配置され、各々の列毎に垂直信号線117が共有されている。
また、図1の画素セル10と同様に、画素の特性を向上させるために、画素セル11を駆動するための駆動パルスのHi電位は電源電位よりも高い電位、Low電位はGND電位よりも低い電位が与えられることがある。
なお、図9に示す単位画素セルは、フォトダイオード(受光部)111、転送トランジスタ112、電荷検出部FD(フローティングディフュージョン)113、リセットトランジスタ115及び増幅トランジスタ114をそれぞれ1つずつ有する構造、いわゆる1画素1セル構造としたが、これに限らない。例えば、単位画素セルは、複数の受光部を含み、さらに、フローティングディフュージョン、リセットトランジスタ及び増幅トランジスタのいずれか、あるいは、すべてを単位セル内で共有する構造、いわゆる多画素1セル構造であっても構わない。
また、図9のフォトダイオード(受光部)111は、半導体基板の表面、すなわち、トランジスタのゲートおよび配線と同じ面側に形成される構造を用いることが出来る。あるいは、フォトダイオード(受光部)が、トランジスタのゲートおよび配線と裏面側に形成される、いわゆる、裏面照射型イメージセンサ(裏面照射型固体撮像装置)の構造を用いることも出来る。
以上の画素セル11で構成される本発明の実施形態1の変形例に係る固体撮像装置の動作は、図6および図8で説明した本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の動作と同様である。従って、本発明の実施形態1の変形例に係る固体撮像装置は、上述した本発明の実施形態1に係る固体撮像装置と同様の効果を得ることができる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る固体撮像装置について説明する。
本発明の実施形態2に係る固体撮像装置の回路構成は、図1〜図4Bで示した本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の回路構成と同じである。従って、図1〜図4Bで示した本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の構成と同じ構成については説明を省略する。また、図1〜図4Bで示した本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の構成と同じ符号を用いて、以下説明する。
本発明の実施形態2に係る固体撮像装置が本発明の実施形態1に係る固体撮像装置と異なる点は、チャージポンプ昇圧回路の動作のタイミングである。以下、チャージポンプ昇圧回路を用いた本発明の実施形態2に係る固体撮像装置の動作について図10を用いて説明する。図10は、チャージポンプ昇圧回路を用いた本発明の実施形態2に係る固体撮像装置におけるn行目およびn+1行目の画素信号読み出しのタイミングチャートである。
図10において、SEL(n)、RSCELL(n)およびTRANS(n)は、それぞれn行目の画素セルに与えられる制御信号を表わし、また、SEL(n+1)、RSCELL(n+1)およびTRANS(n+1)は、それぞれn+1行目の画素に与えられる制御信号を表している。同図において、FD電位は、n行目の画素とn+1行目の画素に同一光量の光が入射した場合の画素セル311の電荷検出部FD3113および画素セル310の電荷検出部FD3103の電位変動を表している。垂直信号線電位は、画素セル311および画素セル310が接続されている垂直信号線317の電位を表している。Vhは、チャージポンプ昇圧回路33の出力電位、つまり、SEL信号、RSCELL信号およびTRANS信号のHi電位を表している。PMPCLKは、クロック生成器37が生成する駆動クロック信号を表している。PMPENは、チャージポンプ昇圧回路33の比較器332の出力を表している。PMPSTOPNは、チャージポンプ昇圧回路33のイネーブル信号であり、各画素行の読み出し期間中に、クロック生成器37から供給されるPMPCLKを停止するための駆動クロック停止制御信号である。PMPSTOPNがLowのときにPMPCLKは停止するように制御され、PMPSTOPNがHiのときにPMPCLKは再開するように制御される。PMPCLKiは、PMPENがHiで、PMPSTOPNがHiのときにポンプ部331に出力する駆動クロック信号であり、PMPCLKiがポンプ部331に入力されているときに、チャージポンプ昇圧回路33は昇圧動作を行う。
なお、ここでは、本実施形態におけるチャージポンプ昇圧回路33に起因するランダム横線ノイズの抑制原理を説明するために、n行目の画素読み出し期間内の時刻t4において昇圧電圧Vhが判定電圧を下回り、時刻t6までの期間にチャージポンプ昇圧回路33が昇圧動作を行った場合を仮定している。
以下、図10に従って、チャージポンプ昇圧回路33を用いた本発明の実施形態2に係る固体撮像装置の動作について説明する。
図10に示すように、本実施形態では、SEL(n)がHiとなる時刻t0〜t8の期間が、n行目の画素読み出し期間であり、また、SEL(n+1)がHiとなる時刻t9〜t15の期間が、n+1行目の画素読み出し期間である。また、時刻t2、t11は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第1の電位(画素リセット電位)を取り込む時刻であり、時刻t7、t14は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位(画素信号電位)を取り込む時刻である。よって、時刻t2、t11における垂直信号線317の電位と時刻t7、t14における垂直信号線317の電位との差分が入力光量に応じた信号出力となる。また、PMPSTOPN信号の立ち下がり時刻t2´、t11´は、時刻t0、t9から後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第1の電位を取り込む時刻t2、t11までの間の時刻であり、また、PMPSTOPN信号の立ち上がり時刻t7´、t14´は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位を取り込む時刻t7、t14と画素信号読み出し期間の終了時刻t8、t15との間の時刻である。
先ず、n行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t0において、SEL(n)がHiとなりn行目の画素が選択される。また、時刻t0において、RSCELL(n)がHiとなりn行目の画素セル311の電荷検出部FD3113をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t1において、RSCELL(n)がLowとなり、電荷検出部FD3113はリセット電圧Vrを保持する。増幅トランジスタ3114は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3114の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
次に、時刻t4から時刻t6においてチャージポンプ昇圧回路33が昇圧動作を行い、SEL(n)信号線と電荷検出部FD3113との寄生容量によるカップリングのために電荷検出部FD3113の電位が上昇する。その上昇電圧をVnとすると、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うために、第1の電位を取り込む時刻t2における垂直信号線317の電位は、増幅トランジスタ3114の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、A・(Vr+Vn−Vt)で表される。
次に、時刻t3からt5の期間においてTRANS(n)がHiとなり転送トランジスタ3112がONし、フォトダイオード3111に蓄積された電荷が電荷検出部FD3113に転送される。このときの電荷検出部FD3113の電位の変化量はフォトダイオード3111に蓄積された電荷量と電荷検出部FD3113の容量値によってのみ決まるため、電荷検出部FD3113にノイズ成分Vnが付加されなかった場合と同じである。
よって、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位を取り込む時刻t7における電荷検出部FD3113の電位は(Vs+Vn)となり、時刻t7における垂直信号線317の電位はA・(Vs+Vn−Vt)となる。これにより、n行目の画素の信号出力はA・(Vr−Vs)となり、チャージポンプ昇圧回路33が昇圧動作を行ったことによるノイズ成分Vnは除去され、ランダム横線ノイズは発生しない。
なお、本発明の実施形態2に係る固体撮像装置においては、チャージポンプ昇圧回路についての動作説明を行ったが、図4Bに示すようなチャージポンプ降圧回路においても同様である。この場合、図10のタイミングチャートに示されるようなPMPSTOPN信号を生成することにより、上記と同様にチャージポンプ降圧回路が降圧動作を行ったことによるノイズ成分Vnは除去され、画像に影響を与えることがない。従って、チャージポンプ降圧回路を用いた本発明の実施形態2に係る固体撮像装置においても、チャージポンプ降圧回路が降圧動作を行うことによるランダム横線ノイズの発生を抑制することができる。
以上のとおり、本発明の実施形態2に係る固体撮像装置では、チャージポンプ昇圧回路およびチャージポンプ降圧回路に対する制御信号と簡単な論理の追加により、チャージポンプ昇圧回路およびチャージポンプ降圧回路が動作することによるランダム横線ノイズが画像に現れることを効果的に抑制し、チャージポンプ昇圧回路およびチャージポンプ降圧回路の動作可能期間をできるだけ長く確保することができる。
これはチャージポンプ昇圧回路およびチャージポンプ降圧回路の昇圧動作および降圧動作のためだけの期間を確保する必要がないことを意味する。近年はカメラの高速撮像の要求が高まっているので、高速かつ低ノイズで読み出しが可能になる本発明の固体撮像装置は特に期待できる。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3に係る固体撮像装置について図11〜図13を用いて説明する。図11は、本発明の実施形態2に係る固体撮像装置の全体構成を示す図である。なお、図11に示される画素配列部には、任意の画素列における2つの画素セルのみが示されている。
図13に示す本発明の実施形態3に係る固体撮像装置の回路構成は、図3に示す本発明の実施形態1または実施形態2の固体撮像装置の画素セルを図9に示される画素セルに置き換えたものと同じである。なお、図11において、図3に示される本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の各構成要素と同じ構成については同じ符号を付しており、その説明は省略する。
図11に示すように、画素配列部内の画素セル312は、光電変換部としてのフォトダイオード3121と、フォトダイオード3121に蓄積された信号電荷を信号電圧に変換するための電荷検出部FD3123と、フォトダイオード3121に蓄積された信号電荷を電荷検出部FD3123に転送するための転送トランジスタ3122と、電荷検出部FD3123の電位を増幅するための増幅トランジスタ3124と、電荷検出部FD3123をリセット電位にリセットするためのリセットトランジスタ3125とから構成される。
同様に、画素セル313は、光電変換部としてのフォトダイオード3131と、電荷検出部FD3133と、転送トランジスタ3132と、増幅トランジスタ3134と、リセットトランジスタ3135とから構成される。
なお、同一列の画素セルの出力は共通の垂直信号線317で接続されている。
垂直走査回路32eは、デコーダ回路とドライバを有し、駆動する画素行に対応したアドレス信号と、選択された画素行を駆動するための駆動パルス信号であるRSCELL信号およびTRANS信号とが、制御ロジック回路38から供給されるとともに、チャージポンプ昇圧回路33およびチャージポンプ降圧回路34から所定の電位が供給されて、選択された所定の行を駆動するためのRSCELL信号およびTRANS信号を出力する。
図11に示される本発明の実施形態3に係る固体撮像装置の画素セル312、313は、図3に示される本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の画素セル310、311を構成する選択トランジスタ3106、3116を省いた画素構成であり、選択トランジスタが省略された分だけ画素の構成要素が少ないため、微細化に有利である。また、同一サイズの画素セルで比較した場合、画素セルの構成要素が少なくなる分、フォトダイオード3121、3131の面積を大きくとることができ、感度を向上させることができる。
次に、従来の固体撮像装置におけるランダム横線ノイズの発生原理と、本発明の実施形態3に係る固体撮像装置におけるランダム横線ノイズの抑制原理について、図11の回路構成を例にとって、図12および図13を用いて説明する。なお、本発明の実施形態3に係る固体撮像装置においては、チャージポンプ降圧回路の動作によるランダム横線ノイズについてのみ説明する。図12は、チャージポンプ降圧回路を用いた従来の固体撮像装置におけるn行目およびn+1行目の画素読み出しのタイミングチャートである。図13は、チャージポンプ降圧回路を用いた本発明の実施形態3に係る固体撮像装置におけるn行目およびn+1行目の画素読み出しのタイミングチャートである。
まず、チャージポンプ降圧回路を用いた従来の固体撮像装置の動作について図12を用いて説明する。図12において、VDDCELLは、各画素共有の電源電位を表しており、RSCELL(n)およびTRANS(n)は、それぞれn行目の画素セルに与えられる制御信号を表わし、また、RSCELL(n+1)およびTRANS(n+1)は、それぞれn+1行目の画素セルに与えられる制御信号を表している。電荷検出部FD3133の電位および電荷検出部FD3123の電位は、それぞれn行目の画素セルとn+1行目の画素セルに同一光量の光が入射した場合の画素セル313の電荷検出部FD3133および画素セル312の電荷検出部FD3123の電位変動を表している。
同図において、垂直信号線電位は、画素セル313および画素セル312が接続されている垂直信号線317の電位を表している。また、Vlは、チャージポンプ降圧回路の出力電位、つまり、TRANS信号のLow電位を表している。PMPCLKは、クロック生成器37が生成する駆動クロック信号を表している。PMPENは、チャージポンプ降圧回路34の比較器342の出力を表している。PMPCLKiは、PMPENがHiのときにポンプ部341に出力する駆動クロック信号であり、PMPCLKiがポンプ部341に入力されているときに、チャージポンプ降圧回路34は降圧動作を行う。
なお、ここでは、チャージポンプ降圧回路34に起因するランダム横線ノイズの発生原理を説明するために、n行目の画素読み出し期間内の時刻t5において降圧電圧Vlが判定電圧を上回り、時刻t6までの期間にチャージポンプ降圧回路34が降圧動作を行った場合を仮定している。
以下、図12に従って、チャージポンプ降圧回路を用いた従来の固体撮像装置の動作について説明する。
図12に示すように、本実施形態では、時刻t0〜t11の期間がn行目の画素読み出し期間であり、また、t12〜t21の期間がn+1行目の画素読み出し期間である。また、時刻t2、t14は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第1の電位(画素リセット電位)を取り込む時刻であり、時刻t7、t17は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位(画素信号電位)を取り込む時刻である。よって、時刻t2、t14における垂直信号線317の電位と時刻t7、t17における垂直信号線317の電位との差分が入力光量に応じた信号出力となる。
先ず、n行目の画素の読み出しについて説明する。
画素読み出し開始時には、VDDCELLは電源電位が供給されている。また、全ての画素の電荷検出部FDはGNDレベルを保持している。
時刻t0において、RSCELL(n)がHiとなり、n行目の画素セル313の電荷検出部FD3133をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t1において、RSCELL(n)がLowとなり、電荷検出部FD3133はリセット電圧Vrを保持する。上述のとおり、増幅トランジスタ3134は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3134の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t2において、時刻t2における垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t3において、TRANS(n)がHiとなり転送トランジスタ3132がONし、フォトダイオード3131に蓄積された電荷が電荷検出部FD3133に転送され、電荷検出部FD3133の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなる。
次に、時刻t5から時刻t6の期間においてチャージポンプ降圧回路34が降圧動作を行いVlの電位が下降する。そのため、TRANS(n)のLow電位も下降し、電荷検出部FD3133は信号線TRANS(n)とのカップリングにより本来の電位Vsよりも下降することとなる。ここで、電荷検出部FD3133の下降幅をVnとすると、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位を取り込む時刻t7において電荷検出部FD3133の電位は(Vs−Vn)となる。そして、垂直信号線317の時刻t7における電位はA・(Vs−Vn−Vt)となる。よって、n行目の画素の信号出力は、時刻t2における垂直信号線317の電位と時刻t7における垂直信号線317の電位との差分であるので、A・(Vr−Vs+Vn)となる。
続いて、時刻t8において、VDDCELLがGNDレベルとなり、時刻t9で再びRSCELL(n)がHiとなることで、電荷検出部FD3133はGNDレベルにリセットされる。
時刻t10において、RSCELL(n)がLowとなり、電荷検出部FD3133はGNDレベルを保持する。
最後に、時刻t11において、VDDCELLはVDD電位となる。
次に、n+1行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t12において、RSCELL(n+1)がHiとなりn+1行目の画素セル312の電荷検出部FD3123をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t13において、RSCELL(n+1)がLowとなり、電荷検出部FD3123はリセット電圧Vrを保持する。上述のとおり、増幅トランジスタ3124は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3124の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t14において、垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t15において、TRANS(n+1)がHiとなり転送トランジスタ3122がONし、フォトダイオード3121に蓄積された電荷が電荷検出部FD3123に転送され、電荷検出部FD3123の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなる。
従って、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うために第2の電位を取り込む時刻t17における電荷検出部FD3123の電位はVsとなり、垂直信号線317の時刻t17における電位はA・(Vs−Vt)となる。よって、n+1行目の画素の信号出力は、時刻t14における垂直信号線317の電位と時刻t17における垂直信号線317の電位との差分であるので、A・(Vr−Vs)となる。
続いて、時刻t18において、VDDCELLがGNDレベルとなり、時刻t19で再びRSCELL(n+1)がHiとなることで、電荷検出部FD3123はGNDレベルにリセットされる。
時刻t20において、RSCELL(n+1)がLowとなり、電荷検出部FD3123はGNDレベルを保持する。
時刻t21において、VDDCELLはVDD電位となる。
以上のとおり、チャージポンプ降圧回路34を用いた従来の固体撮像装置では、画素読み出し期間中にチャージポンプ降圧回路34が降圧動作を行ったn行目の画素の信号出力にはA・Vnのノイズ成分が一様に付加されることとなり、横線ノイズが発生する。また、電荷検出部FDに付加されるノイズ成分Vnは読み出し行毎に変化するため、ランダムな横線ノイズとして画像に現れることとなる。但し、上記のn+1行目の例はVn=0の例である。
次に、チャージポンプ降圧回路34を用いた本発明の実施形態3に係る固体撮像装置の動作について図13を用いて説明する。
図13において、VDDCELLは各画素共有の電源電位を表しており、RSCELL(n)およびTRANS(n)はそれぞれn行目の画素に与えられる制御信号を表わし、また、RSCELL(n+1)およびTRANS(n+1)はそれぞれn+1行目の画素に与られる制御信号を表している。
同図において、電荷検出部FD3133の電位および電荷検出部FD3123の電位は、それぞれn行目の画素とn+1行目の画素に同一光量の光が入射した場合の画素セル313の電荷検出部FD3133および画素セル312の電荷検出部FD3123の電位変動を表している。また、垂直信号線電位は、画素セル313および画素セル312が接続されている垂直信号線317の電位を表している。Vlは、チャージポンプ降圧回路34の出力電位、つまり、TRANS信号のLow電位を表している。また、PMPCLKは、クロック生成器37が生成する駆動クロック信号を表している。PMPENは、チャージポンプ降圧回路34の比較器342の出力を表わしている。PMPSTOPNは、チャージポンプ降圧回路34のイネーブル信号であり、各画素行の読み出し期間中に、クロック生成器37から供給されるPMPCLKを停止するための駆動クロック停止制御信号である。PMPSTOPNがLowのときにPMPCLKは停止するように制御され、PMPSTOPNがHiのときにPMPCLKは再開するように制御される。PMPCLKiは、PMPENがHiで、かつ、PMPSTOPNがHiのときにポンプ部341に出力する駆動クロック信号であり、PMPCLKiがポンプ部341に入力されているときに、チャージポンプ降圧回路34は降圧動作を行う。つまり、PMPSTOPN信号は、Lowの期間はチャージポンプ降圧回路34のポンプ部341に供給される駆動クロックPMPCLKiはLow固定となり、チャージポンプ降圧回路34は降圧動作を行わない。
なお、ここでは、本発明におけるチャージポンプ降圧回路34に起因するランダム横線ノイズの抑制原理を説明するために、前述した従来の固体撮像装置と同様に、n行目の画素読み出し期間内の時刻t5において降圧電圧Vlが判定電圧を上回り、チャージポンプ降圧回路34の比較器342が出力するPMPEN信号がHiとなった場合を仮定している。
以下、図13に従って、チャージポンプ降圧回路を用いた本発明の実施形態3に係る固体撮像装置の動作について説明する。
図13に示すように、本実施形態では、時刻t0〜t11の期間がn行目の画素読み出し期間であり、時刻t12〜t21の期間がn+1行目の画素読み出し期間である。また、時刻t2、t14は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第1の電位(画素リセット電位)を取り込む時刻であり、時刻t7、t17は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位(画素信号電位)を取り込む時刻である。よって、時刻t2、t14における垂直信号線317の電位と時刻t7、t17における垂直信号線317の電位との差分が入力光量に応じた信号出力となる。また、PMPSTOPN信号の立ち下がり時刻t2´、t14´は、時刻t0、t12から後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第1の電位を取り込む時刻t2、t14の間の時刻であり、PMPSTOPN信号の立ち上がり時刻t7´、t17´は、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位を取り込む時刻t7、t17と画素信号読み出し期間の終了時刻t11、t21との間の時刻である。
先ず、n行目の画素の読み出しについて説明する。
画素読み出し開始時にはVDDCELLは電源電位が供給されている。また、全ての画素セルの電荷検出部FDはGNDレベルを保持している。
時刻t0において、RSCELL(n)がHiとなり、n行目の画素セル313の電荷検出部FD3133をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t1において、RSCELL(n)がLowとなり、電荷検出部FD3133はリセット電圧Vrを保持する。上述のとおり、増幅トランジスタ3134は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3134の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t2において、垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t3において、TRANS(n)がHiとなり転送トランジスタ3132がONし、フォトダイオード3131に蓄積された電荷が電荷検出部FD3133に転送され、電荷検出部FD3133の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなる。
時刻t5において、PMPEN信号がHiとなっているが、PMPSTOPN信号がLowのためチャージポンプ降圧回路34のポンプ部341に与えられる駆動クロック信号PMPCLKiはLow固定となるため、ポンプ部341は降圧動作を行わない。従って、図12で示した従来の固体撮像装置のように、電荷検出部FD3133にはVl変動によるノイズ成分Vnが付加されない。
よって、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位を取り込む時刻t7における電荷検出部FD3133の電位はVsとなり、垂直信号線317の時刻t7における電位はA・(Vs−Vt)となる。よって、n行目の画素の信号出力は、A・(Vr−Vs)となる。
続いて、時刻t8において、VDDCELLがGNDレベルとなり、時刻t9で再びRSCELL(n)がHiとなることで、電荷検出部FD3133はGNDレベルにリセットされる。
時刻t10において、RSCELL(n)がLowとなり、電荷検出部FD3133はGNDレベルを保持する。
時刻t11において、VDDCELLはVDD電位となる。
また、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うための第2の電位を取り込んだ時刻t7と画素信号読み出し期間が終了する時刻t11の間の時刻t7´において、PMPSTOPN信号はHiとなり、チャージポンプ降圧回路34のポンプ部341に与えられる駆動クロック信号PMPCLKiにはPMPCLK信号が伝播する。これにより、チャージポンプ降圧回路34は降圧動作を開始して、所望の電位に達すると降圧動作を停止する。
次に、n+1行目の画素の読み出しについて説明する。
時刻t12においてRSCELL(n+1)がHiとなりn+1行目の画素セル312の電荷検出部FD3123をリセット電圧Vrにリセットする。
時刻t13において、RSCELL(n+1)がLowとなり、電荷検出部FD3123はリセット電圧Vrを保持する。上述のとおり、増幅トランジスタ3124は電流負荷回路35とともにソースフォロア増幅器を構成するので、増幅トランジスタ3124の閾値電圧をVt、ソースフォロア増幅器のゲインをAとすると、垂直信号線317の電位は簡易的にA・(Vr−Vt)で表される。
そして、時刻t14において、垂直信号線317の上記電位A・(Vr−Vt)が後段の信号処理回路36に取り込まれる。
次に、時刻t15において、TRANS(n)がHiとなり転送トランジスタ3122がONし、フォトダイオード3121に蓄積された電荷が電荷検出部FD3123に転送され、電荷検出部FD3123の電位は転送電荷に応じた電位Vsとなる。このように、n+1行目の読み出し期間中にもPMPSTOPNがLow固定であるので、この期間中にポンプ部341には駆動クロック信号が入力しないため、ポンプ部341は降圧動作を行わない。従って、後段の信号処理回路36がCDS処理を行うために第2の電位を取り込む時刻t17における電荷検出部FD3123の電位はVsとなり、垂直信号線317の時刻t17における電位はA・(Vs−Vt)となる。よって、n+1行目の画素の信号出力は、時刻t14における垂直信号線317の電位と時刻t17における垂直信号線317の電位との差分であるので、A・(Vr−Vs)となる。
続いて、時刻t18において、VDDCELLがGNDレベルとなり、時刻t19で再びRSCELL(n+1)がHiとなることで、電荷検出部FD3123はGNDレベルにリセットされる。
時刻t20において、RSCELL(n+1)がLowとなり、電荷検出部FD3123はGNDレベルを保持する。
時刻t21において、VDDCELLはVDD電位となる。
以上のとおり、チャージポンプ降圧回路を用いた本発明の実施形態3に係る固体撮像装置は、制御ロジック回路38が生成するPMPSTOPN信号によって、画素読み出し期間中に、画素セルを構成するトランジスタのゲート入力信号線のLow電位を降圧するためのチャージポンプ降圧回路の動作を停止するように制御する。これにより、画素読み出し期間中における上記ゲート入力信号線のLow電位の電位変動が画素読み出し行毎に変化することを回避することができる。従って、画素セル内のトランジスタを駆動するための信号線と電荷検出部FDとの間における寄生容量によって電荷検出部FDに付加されるオフセット電圧が読み出し行毎に変動することを抑制することができる。このように、本発明の実施形態3に係る固体撮像装置は、画素読み出し期間中において、従来の固体撮像装置のようにn行目の画素の信号出力にA・Vnのノイズ成分が付加されることがなくなるので、チャージポンプ降圧回路の出力電位変動に起因するランダムな横線ノイズを抑制することができ、高品位の画像を得ることができる。
また、本発明の実施形態3に係る固体撮像装置は、画素セルに選択トランジスタがないため、すべての行の画素セルの増幅トランジスタのドレインは垂直信号線に接続されており、増幅トランジスタのゲート−ドレイン間の寄生容量により電荷検出部FDの変動は垂直信号線に大きく伝播する。
このため、従来の固体撮像装置では、図12に示されるように、時刻t5からt6の期間でのチャージポンプ降圧回路の出力電位Vlの変動は垂直信号線を大きく揺らすことになる。このため、後段の信号処理回路がCDS処理のための第2の電位を取り込む時刻t7まで垂直信号線の電位が安定しなくなり、画像にランダムノイズが現れる。一方、本発明の実施形態3に係る固体撮像装置では、このような問題は生じない。
(実施形態4)
次に、本発明の実施形態4に係る撮像装置について図14を用いて説明する。図14は、本発明の実施形態4に係る撮像装置(カメラ)の構成を示すブロック図である。
図14に示すように、本発明の実施形態4に係る撮像装置は、光学系600と、外部LSI等で構成される画像信号処理部2010と、上記の本発明の実施形態1〜3に係る固体撮像装置30とを備える。
光学系600は、被写体からの光を集光して固体撮像装置の撮像領域上に画像イメージを形成するレンズ601と、レンズ601と固体撮像装置の間の光路上に位置し、撮像領域上に導かれる光量を制御するメカニカルシャッタ602とで構成されている。
以上、実施形態1〜4を用いて本発明を例示してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
例えば、固体撮像装置の画素構成について前記の実施形態に示す構成だけでなく、画素セル内のトランジスタをチャージポンプ昇圧回路またはチャージポンプ降圧回路が発生した電位で駆動するあらゆる画素構成に適用可能である。
また、1つの画素セル内に複数組のフォトダイオードと転送トランジスタを有する画素構成にも適用可能である。
また、チャージポンプ昇圧回路およびチャージポンプ降圧回路の駆動クロックを停止させるための制御論理は本実施形態における制御ロジック回路に含まれていてもよい。
また、本発明の実施形態1〜3の固体撮像装置に、逓倍回路または分周回路を備え、逓倍回路または分周回路によって駆動クロック信号を生成するように構成しても構わない。
また、本実施形態では、チャージポンプ昇圧回路は、選択制御信号(SEL信号)、リセット信号(RSCELL信号)および転送制御信号(TRANS信号)に対して昇圧動作を行ったが、昇圧動作は、選択制御信号、リセット信号および転送制御信号のいずれか1つに対して行ってもよく、いずれか2つに対して行ってもよい。
また、本実施形態では、チャージポンプ降圧回路は、転送制御信号(TRANS信号)に対して降圧動作を行ったが、これに限らない。例えば、必要に応じて、選択制御信号(SEL信号)またはリセット信号(RSCELL信号)に対して降圧動作を行ってもよい。あるいは、選択制御信号、リセット信号および転送制御信号の全てに対して降圧動作を行っても構わない。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本発明に係る固体撮像装置は、カメラ等の固体撮像装置に利用することができ、特にMOS型の固体撮像装置等として利用することができる。
10,11,310,311,312,313 画素セル
20a,33 チャージポンプ昇圧回路
20b,34 チャージポンプ降圧回路
21a,21b,335,345 平滑化容量素子
22,37 クロック生成器
30 固体撮像装置
31 画素配列部
32,32e 垂直走査回路
35 電流負荷回路
36 信号処理回路
38 制御ロジック回路
101,111,3101,3111,3121,3131 フォトダイオード
102,112,3102,3112,3122,3132 転送トランジスタ
103,113,3103,3113,3123,3133 電荷検出部FD
104,114,3104,3114,3124,3134 増幅トランジスタ
105,115,3105,3115,3125,3135 リセットトランジスタ
106,3106,3116 選択トランジスタ
107,117,317 垂直信号線
201a,201b,331,341 ポンプ部
202a,202b,332,342 比較器
203a,203b,333,343 抵抗分圧回路
334,344 第2のAND論理回路
381,382 第1のAND論理回路
600 光学系
601 レンズ
602 メカニカルシャッタ
2010 画像信号処理部

Claims (11)

  1. 入射光を信号電荷に変換する受光部、前記受光部から転送された信号電荷を信号電圧に変換する電荷検出部、前記信号電圧を増幅する増幅トランジスタ、転送制御信号に従って前記受光部に蓄積された信号電荷を前記電荷検出部に転送する転送トランジスタ、および、リセット制御信号に従って前記電荷検出部をリセット電圧にリセットするリセットトランジスタを有する画素セルと、
    前記電荷検出部のリセット電位に対応する画素リセット電位と前記電荷検出部に転送された信号電荷に対応する画素信号電位とを取り込む信号処理回路と、
    駆動クロック信号に応じて前記転送制御信号および前記リセット制御信号の少なくともいずれか1つを昇圧または降圧するチャージポンプ回路と、
    前記リセット電位および前記画素信号電位を読み出すための期間である画素読み出し期間中に、前記駆動クロック信号を停止するように制御する制御回路と
    を備える固体撮像装置。
  2. 前記チャージポンプ回路は、前記転送制御信号および前記リセット制御信号の少なくともいずれか1つを電源電位よりも高い電位に昇圧する
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記画素セルは、さらに、選択制御信号に従って読み出し対象の画素セルを選択する選択トランジスタを有し、
    前記チャージポンプ回路は、前記選択制御信号を昇圧する
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. さらに、前記チャージポンプ回路の出力側に接続された容量素子を備える
    請求項2または請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 前記チャージポンプ回路は、前記転送制御信号および前記リセット制御信号の少なくともいずれか1つを接地電位よりも低い電位に降圧する
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  6. 前記画素セルは、さらに、選択制御信号に従って読み出し対象の画素セルを選択する選択トランジスタを有し、
    前記チャージポンプ回路は、前記選択制御信号を降圧する
    請求項5に記載の固体撮像装置。
  7. さらに、前記チャージポンプ回路の出力側に接続された容量素子を備える
    請求項5または請求項6に記載の固体撮像装置。
  8. 前記画素読み出し期間が、前記選択トランジスタによって前記画素セルが選択される期間である
    請求項3、4、6、7のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  9. 前記信号処理回路が前記画素リセット電位を取り込む時刻から前記画素信号電位を取り込む時刻までの期間を包含する期間において、前記制御回路は、前記駆動クロック信号を停止するように制御する
    請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  10. さらに、逓倍回路または分周回路を備え、
    前記駆動クロック信号が、前記逓倍回路または前記分周回路により生成される
    請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の固体撮像装置を備える撮像装置。
JP2011543078A 2009-11-26 2010-08-30 固体撮像装置および撮像装置 Active JP5796218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011543078A JP5796218B2 (ja) 2009-11-26 2010-08-30 固体撮像装置および撮像装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009269344 2009-11-26
JP2009269344 2009-11-26
PCT/JP2010/005316 WO2011064924A1 (ja) 2009-11-26 2010-08-30 固体撮像装置および撮像装置
JP2011543078A JP5796218B2 (ja) 2009-11-26 2010-08-30 固体撮像装置および撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011064924A1 true JPWO2011064924A1 (ja) 2013-04-11
JP5796218B2 JP5796218B2 (ja) 2015-10-21

Family

ID=44066039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011543078A Active JP5796218B2 (ja) 2009-11-26 2010-08-30 固体撮像装置および撮像装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8710421B2 (ja)
JP (1) JP5796218B2 (ja)
WO (1) WO2011064924A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5721405B2 (ja) * 2010-11-22 2015-05-20 キヤノン株式会社 撮像システム、その制御方法及びプログラム
JP2015018000A (ja) * 2011-11-10 2015-01-29 富士フイルム株式会社 電源回路、撮像モジュール、及び撮像装置
JP6242211B2 (ja) * 2013-12-26 2017-12-06 キヤノン株式会社 撮像装置および撮像システム
JP2016208460A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 株式会社東芝 昇圧回路および固体撮像装置
US11368639B2 (en) * 2019-09-30 2022-06-21 Canon Kabushiki Kaisha Photoelectric conversion apparatus, image capturing system, method for driving photoelectric conversion apparatus, and moving object
KR20230162943A (ko) * 2021-03-31 2023-11-29 소니 세미컨덕터 솔루션즈 가부시키가이샤 행 구동기 조립체 및 고상 촬상 디바이스

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3573929B2 (ja) * 1997-09-29 2004-10-06 三洋電機株式会社 電源回路
JP2000209508A (ja) * 1999-01-19 2000-07-28 Toshiba Corp 固体撮像装置
WO2003085964A1 (fr) 2002-04-04 2003-10-16 Sony Corporation Dispositif analyseur d'image a semi-conducteurs
JP2004241491A (ja) 2003-02-04 2004-08-26 Seiko Epson Corp 固体撮像装置
US7709777B2 (en) 2003-06-16 2010-05-04 Micron Technology, Inc. Pumps for CMOS imagers
JP2006019971A (ja) 2004-06-30 2006-01-19 Fujitsu Ltd チャージポンプ動作に起因する雑音を低減したcmosイメージセンサ
JP4641166B2 (ja) * 2004-09-15 2011-03-02 ルネサスエレクトロニクス株式会社 固体撮像装置の電荷転送デバイスおよび固体撮像装置の電荷転送デバイスの駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5796218B2 (ja) 2015-10-21
WO2011064924A1 (ja) 2011-06-03
US8710421B2 (en) 2014-04-29
US20120228476A1 (en) 2012-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5619434B2 (ja) 固体撮像装置および撮像装置
US9041583B2 (en) Comparator, solid-state imaging device, electronic apparatus, and driving method
US20170359531A1 (en) Solid-state image pickup apparatus, signal processing method for a solid-state image pickup apparatus, and electronic apparatus
EP2858348B1 (en) Image sensor, drive method, and electronic device
JP5796218B2 (ja) 固体撮像装置および撮像装置
US8730363B2 (en) Analog-digital converter, analog-digital conversion method, image pickup device, method of driving the same, and camera
JP6172608B2 (ja) 固体撮像装置、その駆動方法及び撮影装置
JP5530277B2 (ja) 固体撮像装置およびその駆動方法
US20140291482A1 (en) Comparator, solid-state imaging device, electronic apparatus, and driving method
JP6459025B2 (ja) 固体撮像装置
KR20160040173A (ko) 변환 장치, 촬상 장치, 전자 기기, 변환 방법
US10728483B2 (en) Comparator with correlated double sampling scheme, CMOS image sensor including the same, and operating method thereof
KR20150139822A (ko) 고체 촬상 소자, 구동 방법 및 전자 기기
JP2014239266A (ja) 固体撮像装置およびその駆動方法
JP6609553B2 (ja) 撮像素子および撮像素子の駆動方法、電子機器、並びにプログラム
JP2008124229A (ja) 固体撮像素子
JP2005198149A (ja) 固体撮像素子およびその信号読み出し方法
JP5092618B2 (ja) 固体撮像装置、及び、電子カメラ
JP2017055370A (ja) 固体撮像装置
JP2010226679A (ja) 固体撮像装置
JP2007324873A (ja) 固体撮像装置及びその駆動方法
JP2016100819A (ja) 撮像装置、その制御方法及び撮像システム
WO2021261104A1 (ja) 撮像装置
WO2012144171A1 (ja) 固体撮像装置、その駆動方法及びカメラシステム
JP2003234961A (ja) 固体撮像素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140708

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140904

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150403

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5796218

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

SZ03 Written request for cancellation of trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313Z03

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250