JPWO2010084580A1 - 運転評価装置、運転評価装置の制御方法、制御プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

運転評価装置、運転評価装置の制御方法、制御プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

運転評価装置は、運転データ取得部と、運転評価決定部と、パラメータ調整部と、を備える。運転データ取得部は、移動体の速度や加速度などの運転データを取得する。運転評価決定部は、運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する。パラメータ調整部は、過去に決定された運転評価に基づきパラメータを逐次調整する。

Description

本発明は、移動体の運転評価、及び運転評価に基づき感情を算出する手法に関する。
この種の技術が、例えば特許文献1に提案されている。例えば、特許文献1には、走行中におけるドライバの運転操作に起因した車両の動作を示すデータと、所定の閾値とを比較することで、ドライバの運転傾向を判定する方法が提案されている。また、特許文献2には、ユーザによる車両の取扱いを、車両が人格を有していると仮定した仮想の感情により表現し、所定のキャラクタの表情によりこの仮想の感情を車載装置の表示部に表示する方法が提案されている。その他、本発明に関連ある技術が、特許文献3及び特許文献4にそれぞれ記載されている。
特開2000−47569号公報 特開2003−72488号公報 国際公開WO2007/077867 特開平11−78729号公報
ところで、車両の挙動のみに基づき運転評価を行った場合、運転者ごとに運転評価の偏りが生じる可能性がある。同様に、操作性重視の車種か安全性重視の車種か等の車両の特性によっても運転評価に偏りが生じる場合がある。しかし、過度に偏った運転評価を運転者に提供しても、運転者にとって有用な情報とならない場合がある。特に、運転評価に基づき感情表現を実行する場合、運転評価が偏ることに起因して同一の感情表現しかしなくなり、乗員に倦怠感を与える可能性がある。特許文献1乃至4には、上記の問題は、何ら記載されていない。
本発明が解決しようとする課題としては、上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、過度に偏った運転評価を行うのを防ぎ、車両の挙動を反映しつつ、適度な揺らぎを有する運転評価を行う運転評価装置を提供することを目的とし、相対的な評価を繰り返すことにより結果として運転の改善をもたらすことを目指すものである。
請求項1に記載の発明は、移動体に搭載される運転評価装置であって、前記移動体の運転データを取得する運転データ取得部と、前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定部と、過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整部と、を備えることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、移動体に搭載される運転評価装置の制御方法であって、前記移動体の運転データを取得する運転データ取得工程と、前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定工程と、過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整工程と、を備えることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、移動体に搭載される運転評価装置によって実行される制御プログラムであって、前記移動体の運転データを取得する運転データ取得部と、前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定部と、過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整部と、を備えることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の制御プログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体である。
運転評価システムの構成を示す図の一例である。 運転評価装置の概念図の一例である。 加速度の時間変化のグラフと、これに対応する挙動値の時間変化のグラフの一例である。 時間経過に伴う挙動値と、各運転評価の範囲を示すグラフの一例である。 第1の閾値を固定した場合の感情の時間変化のグラフと、本実施例の場合の感情の時間変化のグラフの一例である。 影響度の調整前後における感情のグラフの一例である。 本実施例のフローチャートである。
符号の説明
11 加速度センサ
21、37 インタフェース
22 CPU
23 ROM
24 RAM
30 バスライン
36 データ記憶ユニット
38 通信装置
100 運転評価装置
200 感情表現装置
本発明の1つの観点では、運転評価装置は、移動体に搭載され、前記移動体の運転データを取得する運転データ取得部と、前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定部と、過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整部と、を備える。
上記の運転評価装置は、例えば、ドライバとのコミュニケーションなどの目的を持って動作する車載用多目的装置、その他、自動車などの移動体に搭載された車載用のナビゲーション装置が該当する。運転評価装置は、運転データ取得部と、運転評価決定部と、パラメータ調整部と、を備える。運転データ取得部は、移動体の速度または加速度などの運転データを取得する。運転評価決定部は、運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する。上述のパラメータは、例えば、運転評価を決定するための閾値である。パラメータ調整部は、過去に決定された運転評価に基づきパラメータを逐次調整する。ここで、「過去に決定された運転評価」とは、パラメータの調整時までに運転評価決定部が決定した1または複数の任意の運転評価を指し、例えば、最新の(直近の)所定個数の運転評価を指す。また、「逐次調整する」とは、所定の周期、その他所定の規則に従ってパラメータを調整することを指す。このように、過去の運転評価を加味してパラメータを逐次調整することで、運転評価装置は、過度に運転評価が偏るのを防ぐことができる。
上記の運転評価装置の他の一態様では、前記パラメータ調整部は、所定個数または所定時間幅にわたって前記運転評価を蓄積後、当該運転評価のうち所定の値を基準として相対的に高評価に属する数と低評価に属する数とに基づき前記パラメータを変更する。このように、過去の運転評価のうち高評価に属する数と低評価に属する数とを比較してパラメータを変更することで、運転評価装置は、運転評価が過度に偏るのを防ぐことができる。
上記の運転評価装置の他の一態様では、前記運転データに基づき前記移動体の挙動の大きさを示す挙動値を算出する前処理部をさらに備え、前記運転評価決定部は、前記挙動値と第1の閾値とを比較することにより前記運転評価が低評価に属するか高評価に属するかを決定し、前記パラメータ調整部は、前記低評価に属する数が前記高評価に属する数より大きい場合、前記第1の閾値を上げ、前記低評価に属する数が前記高評価に属する数以下の場合、前記第1の閾値を下げる。
この態様では、運転評価装置は、運転データに基づき挙動値を算出する前処理部をさらに備える。挙動値は、例えば、移動体の前後方向における加速度の絶対値、またはこれに基づき算出された値である。また、パラメータ調整部が調整する第1の閾値は、運転評価が低評価に属するか高評価に属するかを決定するためのパラメータである。従って、運転評価装置は、上述のように第1の閾値を変更することにより、高評価または低評価に運転評価が過度に偏るのを防ぐことができる。
上記の運転評価装置の好適な例では、前記運転データは、前記移動体の加速度である。
上記の運転評価装置の他の一態様では、前記前処理部は、前記加速度の絶対値と、過去に取得した加速度の絶対値の平均との差分を前記挙動値に設定する。ここで、「過去に取得した加速度」とは、過去に取得した任意の1または複数の加速度を指し、例えば、直近に取得した所定個数の加速度を指す。このようにすることで、運転評価装置は、例えば、道路勾配に影響を受けることなく挙動値Pを算出することができる。また、加速度から減算する値として、過去の加速度の絶対値平均を算出することで、過去の加速度の揺らぎに起因して挙動値が不要に揺らぐのを防ぐ。
上記の運転評価装置の他の一態様では、前記運転評価決定部は、前記移動体の停止中では前記運転評価を決定しない。一般に、移動体の停止中に運転評価を行う場合、運転評価装置は、移動体に挙動がないことに起因して運転評価を高評価であると判断する。従って、この態様では、運転評価装置は、移動体の停止中に不要に偏った運転評価をすることを防ぐ。
上記の運転評価装置の他の一態様では、運転評価装置は、前記運転評価と、揺らぎ特性とに基づき感情を算出する感情算出部をさらに備え、前記パラメータ調整部は、所定個数または所定時間幅にわたって前記感情を蓄積後、当該感情の変化幅に基づき前記揺らぎ特性を変更する。揺らぎ特性は、感情の揺らぎの大きさ、即ち、運転評価に対する感情の変化の程度を決定するためのパラメータである。このようにすることで、運転評価装置は、感情の変化幅を調整することができ、感情に適度な揺らぎを持たせることができる。
上記の運転評価装置の他の一態様では、前記変化幅が所定幅より大きい場合、前記揺らぎ特性を前記感情の揺らぎが小さくなるように変更し、前記変化幅が所定幅以下の場合、前記揺らぎ特性を前記揺らぎが大きくなるように変更する。上述の所定幅は、実験等に基づき予め適切な感情の変化幅に定められる。このようにすることで、運転評価装置は、適切に感情の揺らぎ特性を変更することができる。
上記の運転評価装置の他の一態様では、前記感情に基づき感情表現を行う感情表現部をさらに備える。このようにすることで、感情表現部は、過度に偏ることなく、適度な揺らぎを持った感情表現を行うことができる。
上記の運転評価装置の他の観点では、移動体に搭載される運転評価装置の制御方法であって、前記移動体の運転データを取得する運転データ取得工程と、前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定工程と、過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整工程と、を備える。運転評価装置は、上述の制御方法に基づき運転評価を行うことで、過度に運転評価が偏るのを防ぐことができる。
上記の運転評価装置のさらに別の観点では、移動体に搭載される運転評価装置によって実行される制御プログラムであって、前記移動体の運転データを取得する運転データ取得部と、前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定部と、過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整部と、を備える。運転評価装置は、この制御プログラムを実行することで、過度に運転評価が偏るのを防ぐことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[運転評価システムの概要]
図1は、本実施例における運転評価システムの概念図を示す。運転評価システムは、運転評価装置100と、感情表現装置200と、を有する。運転評価装置100と、感情表現装置200とは、有線接続、無線接続を問わず電気的な方法により接続されており、所定の通信プロトコルに従いデータのやり取りを行うことができる。
運転評価装置100は、車両に搭載され、その車両のドライバが実行する運転に関する評価(「運転評価」と呼ぶ。)を行う。運転評価装置100は、運転データ取得部100aと、前処理部100bと、運転評価決定部100cと、感情算出部100dと、パラメータ調整部100eと、を有する。
運転データ取得部100aは、車両の加速度Paを取得する。加速度Paは、本発明における運転データの一例である。そして、前処理部100bは、取得した加速度Paに対し所定の前処理を行い、より車両の挙動をより的確に反映した値に変換する。以後、上述の前処理後の加速度Paの値を「挙動値P」と呼ぶ。
運転評価決定部100cは、挙動値Pが所定の閾値「T1」より大きいか否かに基づき運転評価「Va」を決定する。第1の閾値T1は、本発明における運転評価パラメータの一例である。
感情算出部100dは、運転評価Vaに基づき、感情表現装置200が表現する感情「Ve」を算出する。その際、感情算出部100dは、影響度「R」により運転評価Vaが感情Veに及ぼす影響を決定する。影響度Rは、本発明における揺らぎ特性の一例である。
パラメータ調整部100eは、運転評価決定部100cから送信される運転評価Vaに基づき、第1の閾値T1を調整する。これに加え、パラメータ調整部100eは、感情算出部100dから送信される感情Veに基づき、影響度Rを調整する。
感情表現装置200は、運転評価装置100から入力された感情Veに基づき感情表現を行うことが可能な装置である。感情表現装置200は、例えば、ユーザとのコミュニケーションや車外の風景撮影等の行動を自律的に行う機械又は装置である。感情表現装置200は、ナビゲーション装置の一機能として実現され、ナビゲーション装置が備えるディスプレイ上に所定の表示をするものであってもよい。
なお、上述の運転評価システムの構成は一例であり、本発明が適用可能な構成はこれに限定されない。例えば、上述の構成に代えて、感情算出部100dは、運転評価装置100とは別個の装置により実現されてもよい。この場合、感情算出部100dを備える装置は、運転評価装置100及び感情表現装置200と電気的に接続し、運転評価Va、感情Ve、影響度Rなどに関する信号の授受を行う。
他の例として、上述の構成に代えて、感情算出部100dは、感情表現装置200により実現されてもよい。この場合、運転評価装置100と感情表現装置200とは、運転評価Va、感情Ve、影響度Rなどの信号の授受を行う。
さらに他の例として、上述の構成に代えて、運転評価装置100と感情表現装置200とは、一体の多目的装置として実現されてもよい。なお「多目的装置」とは、ユーザとのコミュニケーションや車外の風景撮影等の行動を自律的に行う機械又は装置を指すこととする。また、多目的装置は必要に応じてナビゲーション装置との連動機能や音楽や映像のコンテンツ再生を備える形態であってもよい。
以下では、運転評価装置100の構成について説明した後、運転評価装置100の各処理部が実行する処理について説明する。
[運転評価装置の構成]
次に、運転評価装置100の構成について説明する。図2は、運転評価装置100の概略構成の一例である。運転評価装置100は、加速度センサ11、システムコントローラ20、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、通信装置38を備える。
加速度センサ11は、例えば圧電素子からなり、車両の加速度を検出し、加速度データを出力する。本実施例において、加速度センサ11は、車両の前方の向きを正とする加速度Paを検出する。
システムコントローラ20は、インタフェース21、CPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)23及びRAM(Random Access Memory)24を含んでおり、運転評価装置100全体の制御を行う。
インタフェース21は、加速度センサ11とシステムコントローラ20とのインタフェース動作を行う。そして、インタフェース21は、加速度Paをシステムコントローラ20に入力する。
CPU22は、システムコントローラ20全体を制御する。CPU22は、予め用意されたプログラムを実行することにより、上述の運転データ取得部100a、前処理部100b、運転評価決定部100c、感情算出部100d、及びパラメータ調整部100eとして機能する。
ROM23は、システムコントローラ20を制御する制御プログラム等が格納された図示しない不揮発性メモリ等を有する。RAM24は、入力装置60を介して使用者により予め設定された経路データ等の各種データを読み出し可能に格納したり、CPU22に対してワーキングエリアを提供したりする。
システムコントローラ20、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37は、バスライン30を介して相互に接続されている。
データ記憶ユニット36は、例えば、HDDなどにより構成され、各種データを記憶するユニットである。本実施形態において、データ記憶ユニット36は、例えば、感情Veを算出するために必要な各パラメータを保存する。
通信装置38は、感情表現装置200と通信可能な装置である。通信装置38は、例えば、各種AVケーブルや同軸ケーブル等を介して、または無線により、感情表現装置200と電気的に接続する通信用アダプタである。本実施形態では、通信装置38は、所定の周期ごとに、または感情表現装置200からの請求により、感情表現装置200へ感情Veを送信する。インタフェース37は、通信装置38とシステムコントローラ20とのインタフェース動作を行う。
[CPUが実行する処理]
次に、CPU22が実行する具体的な処理の内容について説明する。上述したように、CPU22は、運転データ取得部100a、前処理部100b、運転評価決定部100c、感情算出部100d、及びパラメータ調整部100eとして機能する。
(前処理)
まず、挙動値Pを算出する方法の一例について説明する。ここでは、前処理部100bは、加速度Paを相対評価して挙動値Pを算出する。具体的には、前処理部100bは、加速度Paの絶対値と、過去に取得した加速度の絶対値の平均と、の差分を挙動値Pに設定する。このように、加速度Paに基づき挙動値Pを算出することで、前処理部100bは、適切に挙動値Pを算出する。
まず、運転データ取得部100aは、加速度センサ11から加速度Paを取得する。そして、前処理部100bは、加速度Paを絶対値に変換する。
さらに、前処理部100bは、現在取得した加速度Paの絶対値から、直近に取得した所定個数(例えば、10個)分の加速度の絶対値の平均を引き、その絶対値を挙動値Pとする。即ち、所定個数分の加速度の絶対値平均(以後、「加速度の絶対値平均」と呼ぶ。)を「Pam」とすると、前処理部100bは以下の式(1)を利用して挙動値Pを算出する。
P=||Pa|−Pam| 式(1)
ここで、上述の所定個数は、例えば、実験等により適切な値に設定される。このように、加速度Paと、過去に取得した加速度の絶対値平均Pamとの差分をとることで、前処理部100bは、挙動値Pを車両の挙動を的確に反映した値に設定することができる。さらに、前処理部100bは、道路勾配に影響を受けることなく挙動値Pを算出することができる。
これについて補足する。例えば、車両が坂道を停止中の場合、車両が前後に傾きを有することに起因して、加速度センサ11は、重力の影響を受けて車両の前方方向の絶対値が0以上の加速度Paを検出する。しかし、このような場合であっても、前処理部100bは、式(1)により挙動値Pを算出することで、停止した路面の勾配に起因して挙動値Pが変動するのを防ぐ。車両の走行中についても同様に、前処理部100bは、式(1)により挙動値Pを算出することで、走行中の路面の勾配に起因して挙動値Pが変動するのを防ぐ。また、前処理部100bは、加速度Paから減算する値として、過去の加速度の絶対値平均Pamを算出することで、過去に取得した加速度Paの揺らぎに起因して挙動値Cが不要に揺らぐのを防ぐ。
次に、前処理の具体例を示す。図3(a)は、加速度Paの時間変化のグラフの一例である。図3(b)は、式(1)に従い算出された挙動値Pの時間変化のグラフの一例である。図3(b)に示すように、挙動値Pは、必ず0以上の値になる。そして、図3(a)及び図3(b)に示すように、加速度Paの変化が大きい時間帯、即ち、車両の挙動が激しい時間帯では、挙動値Pの値が大きくなる。このように、前処理部100bは、挙動値Pを車両の挙動を適切に反映した値に設定することができる。
なお、本発明が適用可能な挙動値Pの算出方法は、これに限定されない。例えば、上述の処理に加え、前処理部100bは、車両の前方方向と加速度Paの検出方向とにズレが生じていた場合、即ち、取り付け角度が生じていた場合、取得した加速度Paを取り付け角度に基づき補正してもよい。他の例として、前処理部100bは、上述の処理に代えて、加速度Paの絶対値を挙動値Pとして前処理を簡便化してもよい。
(運転評価方法及び閾値の調整)
次に、運転評価Vaの算出方法及び第1の閾値T1の調整方法について説明する。運転評価決定部100cは、挙動値Pと第1の閾値T1を比較することで、運転評価Vaを決定する。また、パラメータ調整部100eは、決定した運転評価Vaに基づき、逐次的に第1の閾値T1を変更する。具体的には、パラメータ調整部100eは、運転評価Vaを蓄積し、蓄積した運転評価Vaのうち高い評価が多い場合には第1の閾値T1を上げ、低い評価が多い場合には第1の閾値T1を下げる。これにより、運転評価Vaが過度に偏るのを防ぐ。以後では、一例として、運転評価Vaは、良好な運転状態であることを示す高評価「VaH」と、それ以外の運転状態であることを示す低評価「VaL」との2値をとるものとする。
まず、運転評価Vaの算出方法の具体例を示す。運転評価決定部100cは、挙動値Pの算出後、データ記憶ユニット36等に保持された第1の閾値T1を取得し、挙動値Pが第1の閾値T1より大きいか否かについて判定する。第1の閾値T1の初期値は、例えば、予め実験等により適切な値に設定され、データ記憶ユニット36等に保存される。そして、挙動値Pが第1の閾値T1以下の場合、運転評価決定部100cは、運転状態が良好であると判断し、運転評価Vaを高評価VaHに設定する。一方、挙動値Pが第1の閾値T1より大きい場合、運転評価決定部100cは、運転状態が良好でないと判断し、運転評価Vaを低評価VaLに設定する。
これについて具体例を示す。図4は、時間経過に伴う挙動値Pと、各運転評価Vaの範囲を示すグラフの一例を示す。図4に示すように、第1の閾値T1を境界にして高評価VaHと低評価VaLとが分けられている。また、図4に示すグラフでは、高評価VaHまたは低評価VaLのいずれかを判断するための第1の閾値T1の他に、停止中であるか否かを判断するための閾値T2(以後、「第2の閾値T2」と呼ぶ。)が設定されている。挙動値Pが第2の閾値T2以下の場合、運転評価決定部100cは、車両が停止中であるとみなし、運転評価Vaを無効にする。
次に、第1の閾値T1の変更方法の例を示す。パラメータ調整部100eは、運転評価Vaを算出後、データ記憶ユニット36等にその結果を保持する。そして、パラメータ調整部100eは、予め定めた所定個数(以後、「個数N1」と呼ぶ。)の運転評価Vaが蓄積された場合、個数N1の運転評価Vaに基づき第1の閾値T1を変更する。ここで、個数N1は、実験等により適切な値に予め定められる。
具体的には、パラメータ調整部100eは、所定個数の運転評価Vaのうち、高評価VaHの個数が低評価VaLの個数よりも多い場合、第1の閾値T1を小さくする。第1の閾値T1に減算する値は、実験等により適切な値に定められる。一例として、変更後の第1の閾値T1は、個数N1の運転評価Vaに対応する挙動値Pの平均値、または中央値等に設定される。このように、パラメータ調整部100eは、高評価VaHの個数が多い場合には第1の閾値T1を下げることで、高評価VaHと決定するハードルを引き上げ、低評価VaLと決定するハードルを引き下げる。これにより、運転評価装置100は、運転評価Vaが過度に高評価VaHに偏るのを防ぐことができる。即ち、運転評価装置100は、過去の運転評価Vaに基づき相対的に現在の運転評価Vaを決定することができる。
一方、パラメータ調整部100eは、所定個数の運転評価Vaのうち、高評価VaHの個数が低評価VaLの個数以下の場合、第1の閾値T1を大きくする。第1の閾値T1に加算する値は、実験等により適切な値に定められる。例えば、変更後の第1の閾値T1は、個数N1の運転評価Vaに対応する挙動値Pの平均値、または中央値等に設定される。このように、パラメータ調整部100eは、低評価VaLの個数が多い場合には第1の閾値T1を下げることで、高評価VaHと決定するハードルを引き下げ、低評価VaLと決定するハードルを引き上げる。これにより、運転評価装置100は、運転評価Vaが過度に低評価VaLに偏るのを防ぐことができる。即ち、運転評価装置100は、過去の運転評価Vaに基づき相対的に現在の運転評価Vaを決定することができる。
次に、上述したパラメータ調整方法の効果について補足する。図5(a)は、第1の閾値T1を固定した場合の感情Veの時間変化のグラフを示し、図5(b)は、第1の閾値T1を実施例に示す方法により逐次調整した場合の感情Veの時間変化のグラフを示す。感情Veは、最低値「Vemin」、最高値「Vemax」をとるものとし、値が高いほど機嫌が良いことを示すものとする。なお、感情Veの具体的算出方法については、後述する。
図5(a)に示すように、第1の閾値T1を固定した場合では、感情Veが機嫌の良いことを示す値に偏っている。一方、図5(b)に示すように、第1の閾値T1を逐次調整した場合、感情Veは適度な揺らぎを有する。一般に、挙動値Pは、運転者ごとに偏りが生じやすい。また、挙動値Pは、操作性重視の車種か安全性重視の車種か等によっても偏りが生じる。これに対し、本発明では、第1の閾値T1を逐次調整し、過去の運転評価Vaを考慮して閾値T1を再設定することで、運転者の性質や車両の性質等に起因して過度に感情Veが偏るのを防ぐことができる。これにより、運転評価装置100は、感情Veの変化を、より人間の感情変化に近似させることができる。
なお、上述の説明では、パラメータ調整部100eは、高評価VaHの個数が低評価VaLの個数よりも多い場合、第1の閾値T1を小さくし、高評価VaHの個数が低評価VaLの個数以下の場合、第1の閾値T1を大きくした。しかし、本発明が適用可能な方法はこれに限定されない。例えば、これに代えて、パラメータ調整部100eは、高評価VaHの個数と低評価VaLの個数とが同一または所定範囲内の差である場合、第1の閾値T1は適切に設定されていると判断し、第1の閾値を変更しなくてもよい。
また、パラメータ調整部100eは、運転評価Vaが個数N1だけ蓄積された場合に閾値T1を変更したが、これに代えて、所定の時間幅(以後、「時間幅Tw1」と呼ぶ。)にわたって運転評価Vaを蓄積後、当該運転評価Vaに基づき閾値T1を変更してもよい。この場合であっても、パラメータ調整部100eは、時間幅Tw1に取得した運転評価Vaのうち、高評価VaHの数及び低評価VaLの数に基づき第1の閾値T1を変更する。
(感情算出方法及び影響度の調整)
次に、感情Veの算出方法及び影響度Rの調整方法について説明する。感情算出部100dは、運転評価Vaと影響度Rとに基づき感情Veを算出する。また、パラメータ調整部100eは、所定個数(以後、「個数N2」と呼ぶ。)または所定の時間幅(以後、「時間幅Tw2」と呼ぶ。)にわたって感情Veを蓄積後、蓄積した感情Veが予め定めた変動幅を超えたか否かに基づき影響度Rを変更する。ここで、個数N2は、例えば個数N1と同一に設定される。同様に、時間幅Tw2は、例えば時間幅Tw1と同一に設定される。具体的には、個数N2及び時間幅T2は、実験等に基づき適切な値に予め設定される。このようにすることで、感情算出部100dは、適度な揺らぎ幅を有する感情Veを算出する。
まず、感情Veの算出方法の具体例を示す。ここでは、感情算出部100dは、運転評価Vaに基づき「挙動変化値C」を算出する。さらに、感情算出部100dは、挙動変化値Cから「挙動スコアVr」を算出する。そして、感情算出部100dは、挙動スコアVr及び影響度Rに基づき感情Veを算出する。これらの処理は、一つの処理(ループ)として、挙動値Pが算出されるごとに実行される。以下、これらの処理ついて順に説明する。
感情算出部100dは、運転評価Vaが高評価VaHの場合、挙動変化値Cに所定値「A」を加算し、運転評価Vaが低評価VaLの場合、挙動変化値Cから挙動値Pを減算する。挙動変化値Cの初期値は0に設定される。また、所定値Aは、例えば、予め実験等により定められた定数、または、挙動値Pと負の相関がある変数である。また、挙動変化値Cは累積値であり、一回の処理ごとに初期化されない。従って、算出された運転評価Vaのうち高評価VaHの割合が大きい場合には、徐々に挙動変化値Cは大きくなる。一方、算出された運転評価Vaのうち低評価VaLの割合が大きい場合には、徐々に挙動変化値Cが小さくなる。
次に、感情算出部100dは、挙動スコアVrに挙動変化値Cを加算する。挙動スコアVrは累積値であり、例えば0に初期値が設定される。このように挙動スコアVrを設けることで、挙動変化値Cの正負が変わった場合でも、挙動スコアVrの正負は直ちに変動しなくなる。即ち、挙動スコアVrを設けることで、感情算出部100dは、感情Veが運転評価Vaに対し過敏に変動するのを防ぐ。
そして、感情算出部100dは、挙動スコアVrに影響度Rを乗じた値に、感情Veの標準値(以後、「ベース感情Vb」と呼ぶ。)、即ち、感情Veのオフセット値を加算した値を感情Veとする。この場合、ベース感情Vbは、例えば、感情Veの最大値Vemaxと最小値Veminとの中間値に設定される。即ち、感情算出部100dは、以下の式(2)により、感情Veを算出する。
Ve=Vb+Vr×R 式(2)
式(2)に示すように、影響度Rが大きい程、感情Veの変化が大きくなる。影響度Rの初期値は、比較的小さい値に設定され、具体的には予め実験等により適切な値に設定される。また、影響度Rは、例えば、時間幅Tw2ごとに、または感情Veが個数N2だけ取得されたごとに更新される。
次に、影響度Rの調整方法について説明する。まず、パラメータ調整部100eは、個数N2または時間幅Tw2にわたって感情Veを蓄積後、蓄積した感情Veの変化幅(以後、「変化幅Vew」と呼ぶ。)が予め定めた所定の設定領域(以後、「設定領域Kw」と呼ぶ。)にあるか否か判定する。ここで、設定領域Kwは、変化幅Vew、即ち、蓄積した感情Veの最大値と最小値との差が適切か否かを判断するための幅または値域である。設定領域Kwは、例えば、実験等により適切な値に設定される。
そして、パラメータ調整部100eは、変化幅Vewが設定領域Kwより大きい場合、変化幅Vewが適切な変化幅よりも大きいと判断し、影響度Rを下げる。影響度Rの下げ幅は、例えば、予め定めた定数、または、変化幅Vewと正の相関を有する変数である。これにより、式(2)に示すように、運転評価装置100は、以後算出される感情Veの変化幅Vewを小さくすることができる。
一方、パラメータ調整部100eは、変化幅Vewが設定領域Kw以下の場合、変化幅Vewが適切な変化幅よりも小さいと判断し、影響度Rを上げる。影響度Rの上げ幅は、例えば、予め定めた定数、または、変化幅Vewと負の相関を有する変数である。これにより、式(2)に示すように、運転評価装置100は、以後算出される感情Veの変化幅Vewを大きくすることができる。
次に、影響度Rの調整による効果について補足する。図6(a)は、影響度Rの調整前における感情Veの時間変化のグラフを示す。図6(b)は、影響度Rの調整後の感情Veの時間変化のグラフを示す。図6(a)に示すように、影響度Rの調整前では、変化幅Vewが設定領域Kwよりも大きい。従って、この場合、パラメータ調整部100eは、影響度Rを下げる。これにより、図6(b)に示すように、変化幅Vewは、ほぼ設定領域Kw内に収まる。このように、運転評価装置100は、変化幅Vewと設定領域Kwとに基づき影響度Rを変更することで、感情Veに適当な揺らぎを持たせることができる。
なお、上述の説明では、パラメータ調整部100eは、変化幅Vewと設定領域Kwとを比較して影響度Rを変更した。しかし、本発明が適用可能な方法はこれに限定されない。例えば、これに代えて、パラメータ調整部100eは、設定領域Kwを所定の値域と定義し、感情Veが設定領域Kwの最大値または最小値を超えないか否かに基づき、影響度Rを変更してもよい。この場合、パラメータ調整部100eは、例えば、影響度Rが最大値または最小値を超える度に、影響度Rを変更してもよい。
また、上述の説明では、パラメータ調整部100eは、感情Veを個数N2蓄積後、または感情Veを時間幅Tw2にわたって蓄積後、影響度Rを必ず変更していた。しかし、本発明が適用可能な方法はこれに限定されない。例えば、これに代えて、パラメータ調整部100eは、変化幅Vewが設定領域Kwと同一または所定範囲内の差の場合には、影響度Rを変更しないでもよい。また、挙動変化値Cと挙動スコアVrは累積値としたが、これに加え、感情算出部100dは、挙動変化値Cと挙動スコアVrとを定期的に初期化してもよい。この場合、感情算出部100dは、例えば、影響度Rを調整すると同時に、挙動変化値Cと挙動スコアVrとを初期化する。
(処理フロー)
次に、実施例における処理の手順について説明する。図7は、本実施例においてCPU22が実行する処理の手順を表すフローチャートの一例である。CPU22は、図7に示すフローチャートの処理を所定の周期に従い繰り返し実行する。
まず、CPU22は、運転データを取得する(ステップS101)。即ち、CPU22は、加速度センサ11から車両の前方方向を正とした加速度Paを取得する。
次に、CPU22は、前処理を行う(ステップS102)。即ち、CPU22は、加速度Paに基づき式(2)を用いて挙動値Pを算出する。また、処理開始直後のため加速度の絶対値平均Pamが算出できないときには、CPU22は、例えば加速度の絶対値平均Pamを0として式(2)から挙動値Pを算出する。
次に、CPU22は、挙動値Pが第1の閾値T1より大きいか否か判断する(ステップS103)。これにより、CPU22は、運転評価Vaを決定する。そして、挙動値Pが第1の閾値T1より大きい場合(ステップS103;Yes)、CPU22は、車両の挙動が基準より大きいと判断し、運転評価Vaを低評価VaLに決定する(ステップS104)。
一方、挙動値Pが第1の閾値T1以下の場合(ステップS103;No)、CPU22は、車両の挙動が基準以内であると判断し、運転評価Vaを高評価VaHに決定する(ステップS105)。
次に、CPU22は、感情Veを算出する(ステップS106)。具体的には、上述したように、CPU22は、運転評価Vaに基づき挙動変化値Cを算出する。さらに、CPU22は、挙動変化値Cから挙動スコアVrを算出する。そして、CPU22は、挙動スコアVr及び影響度Rに基づき式(2)より感情Veを算出する。
そして、CPU22は、十分なデータが蓄積されたか否か判断する(ステップS107)。具体的には、CPU22は、感情Veのサンプリング数が個数N1に達したか否か判定する。そして、十分なデータが蓄積されたと判断した場合(ステップS107;Yes)、CPU22は、ステップS108の処理を実行する。一方、十分なデータが蓄積されていないと判断した場合(ステップS107;No)、CPU22は、処理をステップS101に戻す。
次に、十分なデータが蓄積されたと判断した場合(ステップS107;Yes)、CPU22は、低評価VaLの数が高評価VaHの数よりも大きいか否か判定する(ステップS108)。即ち、CPU22は、蓄積した運転評価Vaのうち、低評価VaLが占める割合と高評価VaHが占める割合とのいずれが大きいか判断する。
そして、低評価VaLの数が高評価VaHの数よりも大きい場合(ステップS108;Yes)、CPU22は、閾値T1を上げる(ステップS109)。これにより、挙動値Pの値域のうち、低評価VaLと判断される値域が狭まり、高評価VaHと判断される値域が広がる。
一方、低評価VaLの数が高評価VaHの数以下の場合(ステップS108;No)、CPU22は、閾値T1を下げる(ステップS110)。これにより、挙動値Pの値域のうち、低評価VaLと判断される値域が広がり、高評価VaHと判断される値域が狭まる。
次に、CPU22は、蓄積した感情Veの変化幅Vewが設定領域Kwよりも大きいか否か判定する(ステップS111)。即ち、CPU22は、個数N1の感情Veの最大値と最小値との差から変化幅Vewを算出し、予め定めた設定領域Kwと比較することで、感情Veの変化幅Vewが適切であるか否か判断する。
そして、感情の変化幅Vewが設定領域Kwよりも大きい場合(ステップS111;Yes)、CPU22は影響度Rを下げる(ステップS112)。これにより、CPU22は、以後算出する感情Veの過度の揺らぎを抑制し、変化幅Vewを小さくする。
一方、変化幅Vewが設定領域Kw以下の場合(ステップS111;No)、CPU22は影響度Rを上げる(ステップS113)。これにより、CPU22は、以後算出する感情Veに適度な揺らぎを持たせ、変化幅Vewを大きくする。
次に、CPU22は、終了信号が発行されたか否か判定する(ステップS114)。例えば、CPU22は、乗員が運転評価装置100に備わる電源ボタン等を押下したか否か判定する。そして、終了信号が発行されたと判断した場合(ステップS114;Yes)、CPU22は、フローチャートの処理を終了する。一方、終了信号が発行されていない場合(ステップS114;No)、CPU22は、再び処理をステップS101に戻す。
以上説明したように、本実施例による運転評価装置は、運転データ取得部と、運転評価決定部と、パラメータ調整部と、を備える。運転データ取得部は、加速度を取得する。運転評価決定部は、加速度と、運転評価を決定するための閾値である第1の閾値とに基づき運転評価を決定する。パラメータ調整部は、過去に決定された運転評価に基づきパラメータを逐次調整する。このように、過去の運転評価を加味してパラメータを変動させることで、運転評価装置は、過度に運転評価が偏るのを防ぐことができる。
[変形例]
上述の実施例では、CPU22は、運転評価Vaに基づき感情Veを決定した。しかし、本発明が適用可能な感情Veの決定方法はこれに限定されない。例えば、CPU22は、これに加え、道路が渋滞中か否かに基づき感情Veを決定してもよい。これにより、CPU22は、より人間の感情に即した感情Veを算出する。
道路が渋滞中であるか否かを判断するための1つの方法として、例えば、CPU22は、車両が停止と発進とを所定時間幅内に所定回数以上繰り返す挙動があったと判断した場合、道路が渋滞中であるとみなし、感情Veを下げる。上述の所定時間、所定回数、及び感情の下げ幅は、実験等に基づき適切な値に予め定められる。この場合、CPU22は、車両の停止と発進との繰り返しがあったか否かの判断を、例えば、挙動値Pが第2の閾値T2を上下したか否か、または加速度Paの絶対値が実験等で定める所定の閾値を上下したか否かによって判断する。
道路が渋滞中であるか否かを判断するための他の方法として、CPU22は、車両に備わる図示しないナビゲーション装置からの道路情報に基づき道路が渋滞中であるか否かを判断してもよい。具体的には、CPU22は、VICS(Vehicle Information Communication System)センタなどから配信される情報(以下、「VICS情報」と呼ぶ。)をナビゲーション装置から取得する。そして、CPU22は、この情報に基づき走行中の道路またはこれから走行する道路が渋滞中か否かを判定し、感情Veに反映させる。この場合、運転評価装置100とナビゲーション装置とは電気的に接続し、互いに信号を授受することが可能に構成される。
本発明は、ナビゲーション装置、その他車両に設置される多目的装置に利用することができる。
請求項1に記載の発明は、移動体に搭載される運転評価装置であって、前記移動体の運転データを取得する運転データ取得部と、前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定部と、過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整部と、前記運転評価と、揺らぎ特性とに基づき感情を算出する感情算出部とを備え、前記パラメータ調整部は、所定個数または所定時間幅にわたって前記感情を蓄積後、当該感情の変化幅に基づき前記揺らぎ特性を変更することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、移動体に搭載される運転評価装置の制御方法であって、前記移動体の運転データを取得する運転データ取得工程と、前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定工程と、過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整工程と、前記運転評価と、揺らぎ特性とに基づき感情を算出する感情算出工程とを備え、前記パラメータ調整工程は、所定個数または所定時間幅にわたって前記感情を蓄積後、当該感情の変化幅に基づき前記揺らぎ特性を変更することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、移動体に搭載される運転評価装置によって実行される制御プログラムであって、前記移動体の運転データを取得する運転データ取得部と、前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定部と、過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整部と、前記運転評価と、揺らぎ特性とに基づき感情を算出する感情算出部、として前記運転評価装置を機能させ、前記パラメータ調整部は、所定個数または所定時間幅にわたって前記感情を蓄積後、当該感情の変化幅に基づき前記揺らぎ特性を変更することを特徴とする。

Claims (12)

  1. 移動体に搭載される運転評価装置であって、
    前記移動体の運転データを取得する運転データ取得部と、
    前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定部と、
    過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整部と、
    を備えることを特徴とする運転評価装置。
  2. 前記パラメータ調整部は、所定個数または所定時間幅にわたって前記運転評価を蓄積後、当該運転評価のうち所定の値を基準として相対的に高評価に属する数と低評価に属する数とに基づき前記パラメータを変更することを特徴とする請求項1に記載の運転評価装置。
  3. 前記運転データに基づき前記移動体の挙動の大きさを示す挙動値を算出する前処理部をさらに備え、
    前記運転評価決定部は、前記挙動値と第1の閾値とを比較することにより前記運転評価が低評価に属するか高評価に属するかを決定し、
    前記パラメータ調整部は、前記低評価に属する数が前記高評価に属する数より大きい場合、前記第1の閾値を上げ、前記低評価に属する数が前記高評価に属する数以下の場合、前記第1の閾値を下げることを特徴とする請求項2に記載の運転評価装置。
  4. 前記運転データは、前記移動体の加速度である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の運転評価装置。
  5. 前記前処理部は、前記加速度の絶対値と、過去に取得した加速度の絶対値の平均と、の差分を前記挙動値に設定する請求項3または4に記載の運転評価装置。
  6. 前記運転評価決定部は、前記移動体の停止中では前記運転評価を決定しない請求項1乃至5のいずれか一項に記載の運転評価装置。
  7. 前記運転評価と、揺らぎ特性とに基づき感情を算出する感情算出部をさらに備え、
    前記パラメータ調整部は、所定個数または所定時間幅にわたって前記感情を蓄積後、当該感情の変化幅に基づき前記揺らぎ特性を変更する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の運転評価装置。
  8. 前記パラメータ調整部は、前記変化幅が所定幅より大きい場合、前記揺らぎ特性を前記感情の揺らぎが小さくなるように変更し、前記変化幅が所定幅以下の場合、前記揺らぎ特性を前記揺らぎが大きくなるように変更する請求項7に記載の運転評価装置。
  9. 前記感情に基づき感情表現を行う感情表現部をさらに備えることを特徴とする請求項7または8に記載の運転評価装置。
  10. 移動体に搭載される運転評価装置の制御方法であって、
    前記移動体の運転データを取得する運転データ取得工程と、
    前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定工程と、
    過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整工程と、
    を備えることを特徴とする運転評価装置の制御方法。
  11. 移動体に搭載される運転評価装置によって実行される制御プログラムであって、
    前記移動体の運転データを取得する運転データ取得部と、
    前記運転データと、運転評価を決定するためのパラメータとに基づき運転評価を決定する運転評価決定部と、
    過去に決定された運転評価に基づき前記パラメータを逐次調整するパラメータ調整部と、
    を備えることを特徴とする制御プログラム。
  12. 請求項11に記載の制御プログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。
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