JPWO2010047173A1 - かご形誘導電動機及びかご形誘導電動機駆動システム - Google Patents

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Abstract

かご形誘導電動機は、固定子鉄心(11)と、この固定子鉄心(11)の円周方向に設けられた複数の固定子スロット(12)と、固定子スロット(12)に収納された複数の固定子巻線(13)と、回転子鉄心(21)と、この回転子鉄心(21)の円周方向に設けられた複数の回転子スロット(22)と、回転子スロット(22)に収納された複数の回転子導体(23)とを備えたかご形誘導電動機において、固定子巻線(13)及び回転子導体(23)は銅を主成分とする導電性材料で構成され、かつ、複数の回転子スロット(22)の総面積に対する複数の固定子スロット(12)の総面積の面積比が、2.3以上8.0以下であることにより、始動時のトルク特性の向上と定常時の高効率化とを両立させる。

Description

本発明は、固定子と回転子のスロット面積比を改良したかご形誘導電動機、及びかご形誘導電動機を駆動するためのかご形誘導電動機駆動システムに関する。
従来、かご形誘導電動機の小型化、高効率化を図るために様々な構造改良がなされてきた。例えば、二重給電型のかご形誘導電動機において、固定子スロットと回転子スロットの面積比を、固定子巻線と回転子巻線の電流比と等しくすることにより、固定子巻線と回転子巻線の電流密度を等しくして小型化及び高効率化を図る技術が開示されている(特許文献1参照)。この技術によれば、固定子巻線と回転子巻線の電流密度を同じにすることにより、両巻線の温度上昇を比較的等しくすることができるので、発生トルクの減少を回避することができるため、結果的に、かご形誘導電動機の小型化、高効率化を図ることが可能となる。また、小型コンデンサ型誘導電動機において、固定子のスロット面積を、径が固定子の外径となる円の面積に対して0.45〜0.65とすることにより、同一特性に対して鉄心使用量を25%低減し、かつ導線使用量を18%低減し、さらに、同一寸法の場合は出力特性を145%増加させることができる技術が開示されている(特許文献2参照)。
特開2007−166796号公報 特開昭60−39352号公報
しかしながら、前記特許文献1の技術は二重給電形かご形誘導電動機に関する技術であるが、一般のかご形誘導電動機では、二次電流の大きさは運転状態に応じて誘導電流として大きく変化することから、運転状態によって固定子巻線と回転子巻線の電流比が変化するため、固定子巻線と回転子巻線の電流比だけでは固定子スロットと回転子スロットの面積比を一意に決め難い。一方、前記特許文献2の技術は、固定子のスロット面積に関する技術であるが、固定子のスロット面積の調整だけでは、誘導電動機における始動特性の改善(始動トルクの向上)と定常特性の改善(高効率化)とを両立させることは難しい。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、固定スロットと回転子スロットの面積比を適正に設定することにより、始動時のトルク特性の向上と定常時の高効率化とを両立させることができるかご形誘導電動機、及びかご形誘導電動機を駆動するためのかご形誘導電動機駆動システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明のかご形誘導電動機は、固定子鉄心と、この固定子鉄心の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の固定子スロットと、これらの固定子スロットにそれぞれ収納された複数の固定子巻線と、回転子鉄心と、この回転子鉄心の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の回転子スロットと、これらの回転子スロットにそれぞれ収納された複数の回転子導体とを備えたかご形誘導電動機において、固定子巻線及び回転子導体は銅を主成分とする導電性材料で構成され、かつ、複数の回転子スロットの総面積に対する複数の固定子スロットの総面積の面積比が、2.3以上8.0以下(好ましくは、2.7以上8.0以下)である構成を採っている。
この構成によれば、本発明はその一面において、かご型誘導電動機の始動特性及び定常特性を同時に改善するために、固定子巻線及び回転子導体に銅または銅合金の導電性材料を使用し、かつ、回転子スロットの総面積に対する固定子スロットの総面積の面積比を2.3以上8.0以下(好ましくは、2.7以上8.0以下)としている。
本発明のかご形誘導電動機によれば、少なくとも回転子導体に銅または銅合金の導電性材料を使用し、回転子スロットの総面積に対する固定子スロットの総面積の面積比を2.3以上8.0以下(好ましくは、2.7以上8.0以下)の範囲で適切に選択することにより、始動特性(始動トルク)の向上と定常特性の改善(高効率化)とを両立させることができる。
本発明による各実施形態に係るかご形誘導電動機の部分断面図である。 導体材料として銅を用いた回転子導体の定常時に対する起動時の電気抵抗の比を示す図である。 本発明による第1実施形態に係るかご形誘導電動機の効率特性図である。 本発明による第1実施形態に係るかご形誘導電動機の始動トルク特性図である。 本発明による第3実施形態に係るかご形誘導電動機の回転子スロット及び回転子導体の部分断面図である。 本発明による第5実施形態に係るかご形誘導電動機の2極機の効率特性図である。 本発明による第5実施形態に係るかご形誘導電動機の2極機の始動トルク特性図である。 本発明による第6実施形態に係るかご形誘導電動機の4極機の効率特性図である。 本発明による第6実施形態に係るかご形誘導電動機の4極機の始動トルク特性図である。 本発明による第7実施形態に係るかご形誘導電動機の6極機の効率特性図である。 本発明による第7実施形態に係るかご形誘導電動機の6極機の始動トルク特性図である。
本発明によるかご形誘導電動機は、電気抵抗率の低い銅などの導電性材料を固定子巻線及び回転子導体に用いて高効率化を図り、かつ、始動時に所定の電気抵抗となるようにして所望の始動トルクを確保し、始動特性(始動トルク)と定常特性(効率)の向上とを両立させている。そのために、回転子スロットの総面積に対する固定スロットの総面積の比率(面積比)が所定の範囲になるようにしている。
以下、本発明による各実施形態に係るかご形誘導電動機について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明による各実施形態に係るかご形誘導電動機の部分断面図である。
図1に示すように、かご形誘導電動機の固定子10は、固定子鉄心11と、この固定子鉄心11の内周近くで円周方向に等間隔を置いて設置された多数の固定子スロット12と、これらの固定子スロット12に埋め込まれた固定子巻線13とを備えている。なお、1個の固定子スロット12の面積はS1、固定子スロット12のスロット数はN1である。
一方、回転子20は、回転子鉄心21と、この回転子鉄心21の外周近くで円周方向に等間隔を置いて設置された多数の回転子スロット22と、これらの回転子スロット22に埋め込まれた回転子導体23とを備えている。なお、1個の回転子スロット22の面積はS2、回転子スロット22のスロット数はN2である。
本発明による各実施形態では、固定子巻線13及び回転子導体23はそれぞれ銅製の導電性材料であり、回転子スロット22の総面積(S2×N2)に対する固定子スロット12の総面積(S1×N1)の比率(つまり、(S1×N1)/(S2×N2))を面積比としたとき、その面積比が2.7以上8.0以下となる構成となっている。
かご形誘導電動機の効率を向上させるためには、回転子導体23の電気抵抗を小さくして、回転子導体23で発生する損失を小さくしたいが、かご形誘導電動機の起動時においては回転子導体23の電気抵抗は始動トルクに比例するため(つまり、回転子導体23の電気抵抗を小さくして損失を小さくすると始動トルクが低下するため)、単に電気抵抗率の小さい導電性材料に変更しただけでは(たとえば、導電性材料をアルミニウムから銅に変更しただけでは)、始動特性(始動トルク)が悪化してしまう。すなわち、かご形誘導電動機において、回転子導体23の電気抵抗を小さくして効率を向上させようとすると始動トルクが低下してしまう。
このような高効率化と始動トルクの向上とはトレードオフの関係にあるので、これらの特性の双方を改善するために、可変周波数インバータを電源としたかご形誘導電動機において、回転子導体23の断面形状を工夫することで、電流分布の偏りである表皮効果を利用して、始動時のみインバータの周波数を高くして回転子導体23の電気抵抗を大きくし、始動特性(始動トルク)の向上を図る技術が知られている(例えば、特開2004−248361号公報参照)。しかし、表皮効果を利用して、始動時のみ回転子導体23の電気抵抗を大きくして始動特性(始動トルク)の改善を図ることはできるが、回転子導体23の断面積が小さい場合は表皮効果の影響が小さくなり、必然的に始動トルクの改善幅も小さくなってしまう。また、かご形誘導電動機の駆動電流の周波数が低いときは(例えば、商用電源でかご形誘導電動機を駆動しているときは)、表皮効果の影響が小さくなり、始動トルクの改善幅も小さくなってしまう。
図2は、導体材料として銅を用いた回転子導体23の定常時(定格回転時)に対する起動時の電気抵抗の比を示す図であり、横軸に回転子導体23の高さ(cm)、縦軸に回転子導体23の電気抵抗の比(p.u:per unit)を表わしている。なお、定常時における銅の回転子導体23の電気抵抗を1p.uとしている。
図2において、実線で示す特性(a)は、定常時(定格回転時)に対する起動時の銅の回転子導体23の電気抵抗の比であり、破線で示す特性(b)は、定常時の銅の回転子導体23の電気抵抗に対する定常時のアルミニウムの回転子導体23の電気抵抗の比である。図2から分かるように、回転子20の径方向における回転子導体23の高さ(以下、単に、回転子導体23の高さという)が19mm以下では、アルミニウムの回転子導体23の電気抵抗の比より銅の回転子導体23の電気抵抗の比の方が小さいが、回転子導体23の高さが19mmを超えると、アルミニウムの回転子導体23の電気抵抗の比より銅の回転子導体23の電気抵抗の比の方が大きくなってしまう。
言い換えると、図1に示す回転子導体23を、たとえばアルミニウムから銅に変更した場合は、回転子導体23の高さが19mm以下では、起動時の電気抵抗が、アルミニウムを用いた定常時の電気抵抗よりも小さくなるため、前記特開2004−248361号公報の技術のように、かご形誘導電動機の起動時において、表皮効果を利用して始動特性(始動トルク)の改善を図ることは困難であることが分かった。
そこで、本発明による各実施形態では、回転子導体23の高さが19mm以下であっても、始動特性(始動トルク)の改善と定常特性(効率)の改善とを両立させることができるかご形誘導電動機を実現している。すなわち、本発明による各実施形態のかご形誘導電動機では、回転子導体23の表皮効果に頼って始動特性を改善しようとするのではなく、回転子導体23の断面積を小さくし、始動トルクに比例する回転子導体23の電気抵抗を大きくすることによって始動特性の改善を図った。それにより、回転子導体23の高さが19mm以下となり、表皮効果が小さくなる場合であっても、始動特性の改善を図ることが可能となる。
ところが、単に、回転子導体23の高さを19mm以下にして、その回転子導体23の断面積を小さくして電気抵抗を大きくすると、定常時においても回転子導体23の電気抵抗が大きくなり、回転子導体23で発生する損失が増加して定常時(定格回転時)の効率が低下してしまう。そこで、回転子導体23の断面積を小さくした分、回転子20の外径、及び固定子10の内径を小さくすることで、固定子10の面積を大きくし、固定子スロット12及び固定子巻線13の断面積を大きくすることによって、固定子巻線13の電気抵抗が小さくなり、その結果、固定子巻線13に発生する損失が低減されて、効率を向上させることができる。
《第1実施形態》
図3は、本発明による第1実施形態に係るかご形誘導電動機のIE3規格に対する効率の特性図であり、横軸に回転子スロット22の総面積に対する固定子スロット12の総面積の面積比(p.u)を表わし、縦軸にIE3規格に対する効率(%)を表わしている。
IE3規格とは、国際標準規格IEC60034−30で定義された回転電機(モータ)の効率規格であり、IE3規格レベルとして回転電機の出力容量ごとに効率レベルが規定されている。したがって、図3に示す特性図では、縦軸におけるIE3規格に対する効率が0.0%以上である場合が、IE3規格レベル以上の効率である。なお、ここでは回転子導体23の高さは19mm以下としている。
図3から分かるように、回転子スロット22の総面積に対する固定子スロット12の総面積の面積比が2.3以上8.0以下の範囲において、かご形誘導電動機の効率はIEC60034−30のIE3規格の効率レベル(IE3規格レベル)以上であるため、面積比が2.3以上8.0以下の範囲にある場合において、高効率なかご形誘導電動機を実現することができる。なお、図3における各プロットは、多数のかご形誘導電動機の試作機の測定によって求めた効率実測値のIE3規格に対する効率である。
すなわち、一つの技術的レベルとして、IE3規格の効率レベル(IE3規格レベル)以上の効率を実現できるかご形誘導電動機は、高効率なかご形誘導電動機として評価することができるので、回転子スロット22の総面積に対する固定子スロット12の総面積の面積比が2.3以上8.0以下の範囲にあるかご形誘導電動機を製作することによって、高効率なかご形誘導電動機を実現することが可能となる。
図4は、本発明による第1実施形態に係るかご形誘導電動機のJIS C4210規格に対する始動トルクの特性図である。この特性図では、横軸に回転子スロット22の総面積に対する固定子スロット12の総面積の面積比(p.u)を表わし、縦軸にJIS C4210規格に対する始動トルク(%)を表わしている。JIS C4210は、低圧三相かご型誘導電動機の電気特性を示す国際標準規格であり、その規格の中に定格出力ごとの始動トルクのレベルが規定されている。なお、図4の各プロットは、図3でIE3規格レベルの効率を上回っているかご型誘導電動機の試作機の特性のみを記載している。
図4に示すように、回転子スロット22の総面積に対する固定子スロット12の総面積の面積比が2.7以上の場合において、JIS C4210規格における始動トルクの規格レベル以上であり、良好な始動トルクを確保したかご型誘導電動機を実現することができる。なお、図4の各プロットは、図3で用いたかご型誘導電動機の試作機を測定して求めた実測値である。
一つの技術的レベルとして、JIS C4210に定める規格以上の始動トルクを実現できるかご形誘導電動機は、始動特性(始動トルク)の良好なかご形誘導電動機として評価することができるので、回転子スロット22の総面積に対する固定子スロット12の総面積の面積比が2.7以上にあるかご形誘導電動機を製作することによって、始動特性(始動トルク)の良好なかご形誘導電動機を実現することができる。
すなわち、図3の面積比に対する効率の特性図及び図4の面積比に対する始動トルクの特性図により、回転子スロット22の総面積に対する固定子スロット12の総面積の面積比を2.7以上8.0以下とすることで、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを両立させたかご形誘導電動機を実現することができる。言い換えると、電気標準規格であるIEC60034−30のIE3規格及びJIS C4210規格を満足するかご形誘導電動機は、商品化の技術的レベルをクリアしたかご形誘導電動機であるので、回転子スロット22の総面積に対する固定子スロット12の総面積の面積比が2.7以上8.0以下の範囲にあるかご形誘導電動機を実現することにより、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを両立させたかご形誘導電動機を提供することができる。
《第2実施形態》
前述の第1実施形態においては可変周波数インバータを電源としたかご形誘導電動機を想定したが、第2実施形態においては、可変周波数インバータを介することなく、商用周波数のままの交流電力をかご形誘導電動機に直接供給する、かご形誘導電動機駆動システムについて説明する。
第2実施形態における電源装置としては、商用三相交流電源から受電盤で受電した三相交流を、商用電源のまま(つまり、可変周波数インバータを介することなく)、三相かご形誘導電動機の固定子巻線13に供給するための開閉器を備えている。すなわち、第2実施形態におけるかご形誘導電動機は、面積比を2.7以上8.0以下とすることで定格トルク以上の始動トルクを確保することができるため、可変周波数インバータを介することなく、商用周波数の電源(つまり、商用電源)で起動することが可能である。さらに、可変周波数インバータを介することがないため、可変周波数インバータの損失がなくなり、結果的に、かご形誘導電動機駆動システムの効率を向上させることができる。
《第3実施形態》
図5は、本発明による第3実施形態に係るかご形誘導電動機の回転子スロット及び回転子導体231〜234の部分断面図である。第3実施形態では、前述の第1実施形態及び第2実施形態の構成において、回転子導体231〜234の断面構造を、それぞれ、図5(a)、図5(b)、図5(c)、図5(d)に示すように構成した。
図5(a)に示す第1例では、回転子鉄心211に設けた回転子スロット221の外周側に開口している部分がない全閉構造であって、回転子スロット221の外周側及び内周側ともに半円構造としてある。回転子スロット221は、例えば、銅をダイカストすることによって形成する。このように、回転子スロット221を全閉構造とすることで、開口部がないために溶かした銅が回転子スロット221の外周側へ流れ出すことがなくなるので、かご形誘導電動機の製造がしやすくなる。また、回転子スロット221の外周側及び内周側ともに半円構造としているため、回転子スロット221に応力の集中が少なくなって頑丈な構造となる。
図5(b)に示す第2例では、回転子鉄心212に設けた回転子スロット222の外周側が一部開口し、開口部(半閉部分)を除いた回転子スロット222内に回転子導体232を形成した半閉構造である。半閉部分は空気層となっているが、透磁率が空気とほぼ同等な材料(例えば、発泡ウレタン)としてもよい。このように、回転子スロット222の外周側の一部を開口して半閉構造とすることで、半閉部分の透磁率を小さくすることができるので、円周方向に漏れる磁束を減らすことができる。その結果、円周方向の漏れ磁束による無効電流成分が減少して力率が改善されるので、結果的に、固定子巻線13(図1参照)の電流を低減することができるため、効率の向上化を図ることができる。
図5(c)は、回転子鉄心213に設けた回転子スロット223の外周側が一部開口している半閉構造で、半閉部分を含めた回転子スロット223内に、導体(銅など)を用いて回転子導体233を形成している。回転子鉄心213の外周側に治具を当てダイカストすることで製造することができるため、半閉部分の銅をダイカスト後に削り取ることが不要となり、電機子巻線の製造が容易になる。
図5(d)は、回転子鉄心214に設けた回転子スロット224の形状を矩形とし、回転子スロット224に回転子導体234を打ち込み挿入して、回転子20(図1参照)を製作している。図5(d)では回転子スロット224を矩形としているが、台形など他の形状としてもよい。回転子導体234は、その両端で短絡環により接合されているが、接合には、ロウ付け、溶接、または摩擦撹拌接合などの方法を採ることができる。
なお、図5に示す各例において、Hは回転子導体231〜234の高さであり、すべて19mm以下とする。なお、第1実施形態及び第2実施形態においても、回転子導体23の高さを図5におけるHとしている。
《第4実施形態》
前記した第1実施形態から第3実施形態においては、回転子導体23(図1参照)には銅の導電材料を用いているが、銅の代わりに銅合金を用いたり、電気抵抗率が銅とほぼ同等な他の導電材料を用いたりしてもよい。たとえばアルミニウムと銅の合金を用いることで、融点が銅よりも低く押さえられ、ダイカストの回転子導体23を製造することが容易となる。また、回転子導体23の電気抵抗率が銅よりも大きい場合は、始動特性(始動トルク確保)と定常特性(高効率化)とを両立させたかご形誘導電動機を提供できる面積比は、第1実施形態から第3実施形態における2.7以上8.0以下よりも小さい方へシフトする。
また、電気抵抗率は温度によっても変化し、銅の電気抵抗率は、電気工学ハンドブックによると、20℃では1.7241μΩ・cmであり、任意の温度Tの電気抵抗率は、1.7241(1+0.00393(T−20))で計算できる。したがって、液化窒素中などの極低温の−196℃では、銅の電気抵抗率は0.37μΩ・cmであり、電気学会の電気規格調査会標準規格であるJEC−2137−2000規格で最も高い最高許容温度の250℃では、銅の電気抵抗率は3.28μΩ・cm程度となる。
《第5実施形態》
図6は、本発明による第5実施形態に係るかご形誘導電動機のIE3規格に対する2極機の効率特性図であり、横軸に2極機の回転子スロット22に対する固定子スロット12の外形比(p.u)を表わし、縦軸にIE3規格に対する効率(%)を表わしている。
なお、回転子導体23の高さは19mm以下としている。前述の第1実施形態から第4実施形態において、回転子鉄心21の外径に対する固定子鉄心11の外径を外径比としたとき、図6に示すように、その外径比を1.86以上1.96以下とすると、かご形誘導電動機の効率はIE3規格レベルを満足していて、高効率なかご形誘導電動機を実現することができる。なお、図6の各プロットは、多数のかご形誘導電動機の試作機を製作して測定により求めた実測値である。
図7は、本発明による第5実施形態に係るかご形誘導電動機のJIS C4210規格に対する2極機の始動トルクの特性図であり、横軸に2極機の回転子スロット22に対する固定子スロット12の外形比(p.u)を表わし、縦軸にJIS C4210規格に対する始動トルク(%)を表わしている。
図7に示すように、外径比が1.87以上のとき、JIS C4210における始動トルクの規格を満足していて、所望の始動トルクを確保したかご型誘導電動機を実現することができる。なお、このときの外形比は、図6に示すように1.96以下とする。
すなわち、図6の2極機の外形比に対する効率の特性図、及び図7の2極機の外形比に対するに対する始動トルクの特性図により、2極機の回転子スロット22に対する固定子スロット12の外形比を1.87以上(図7参照)1.96以下(図6参照)とすることで、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを高度に両立させたかご形誘導電動機を実現することができる。
《第6実施形態》
図8は、本発明による第6実施形態に係るかご形誘導電動機のIE3規格に対する4極機の効率特性図であり、横軸に4極機の回転子スロット22に対する固定子スロット12の外形比(p.u)を表わし、縦軸にIE3規格に対する効率(%)を表わしている。
なお、回転子導体23の高さは19mm以下としている。前記した第1実施形態から第4実施形態において、回転子鉄心21の外径に対する固定子鉄心11の外径を外径比としたとき、外径比を1.69以上(図8参照)1.78以下(図8参照)とすると、かご形誘導電動機の効率はIE3規格レベルを満足し、高効率なかご形誘導電動機を実現することができる。なお、図8は、複数のかご形誘導電動機の試作機を製作して測定により求めた実測値である。
図9は、本発明による第6実施形態に係るかご形誘導電動機のJIS C4210規格に対する4極機の始動トルクの特性図であり、横軸に4極機の回転子スロット22に対する固定子スロット12の外形比(p.u)を表わし、縦軸にJIS C4210規格に対する始動トルク(%)を表わしている。
図9に示すように、外径比が1.72以上のとき、JIS C4210規格の始動トルクを満足し、所望の始動トルクを確保した誘導電動機を実現することができる。なお、図9は、多数のかご形誘導電動機を製作して測定により求めた実測値である。なお、このとき、外形比は1.78以下であった(図8参照)。
すなわち、図8の4極機の外形比に対する効率の特性図、及び図9の4極機の外形比に対するに対する始動トルクの特性図により、4極機の回転子スロット22に対する固定子スロット12の外形比を1.72以上(図9参照)1.78以下(図8参照)とすることで、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを高度に両立させたかご形誘導電動機を実現することができる。
《第7実施形態》
図10は、本発明による第7実施形態に係るかご形誘導電動機のIE3規格に対する6極機の効率特性図であり、横軸に6極機の回転子スロット22に対する固定子スロット12の外形比(p.u)を表わし、縦軸にIE3規格に対する効率(%)を表わしている。
なお、回転子導体23の高さは19mm以下としている。第1実施形態から第4実施形態において、回転子鉄心21の外径に対する固定子鉄心11の外径を外径比としたとき、外径比を1.52以上1.68以下とすると、IE3規格レベルの効率を満足し、高効率なかご形誘導電動機を実現することができる。なお、図10のプロットは、多数のかご形誘導電動機を製作して測定により求めた実測値である。
図11は、本発明による第7実施形態に係るかご形誘導電動機のJIS C4210規格に対する6極機の始動トルクの特性図であり、横軸に6極機の回転子スロット22に対する固定子スロット12の外形比(p.u)を表わし、縦軸にJIS C4210規格に対する始動トルク(%)を表わしている。
図11に示すように、外径比が1.53以上で、JIS C4210規格の始動トルクを満足し、良好な始動トルクを確保した誘導電動機を実現することができる。
すなわち、図10の6極機の外形比に対する効率の特性図、及び図11の6極機の外形比に対するに対する始動トルクの特性図により、6極機の回転子スロット22に対する固定子スロット12の外径比を1.53以上1.68以下とすることで、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを高度に両立させたかご形誘導電動機を実現することができる。
《第8実施形態》
本実施形態は、前記した第1実施形態から第7実施形態における固定子巻線13の導体材料をアルミニウムで構成したものである。電気工学ハンドブックによると、アルミニウムの電気抵抗率は銅の電気抵抗率の1.64倍であることから、固定子スロット12の総面積を第1実施形態から第7実施形態の1.64倍して、回転子スロット22の総面積に対する固定子スロット12の総面積の面積比を4.4以上13.1以下とすることで、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを高度に両立させたかご形誘導電動機を実現することができる。
《第9実施形態》
前記した第8実施形態においては固定子巻線13にアルミニウムを用いているが、アルミニウム合金を用いてもよく、電気抵抗率がアルミニウムと同等な導体を用いてもよい。たとえばアルミニウムと銅の合金を用いることで、電気抵抗率はアルミニウムよりも小さくなり、第8実施形態よりも更に高効率なかご形誘導電動機を実現することができる。固定子巻線13の電気抵抗率がアルミニウムよりも小さい場合は、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを両立させたかご形誘導電動機を実現できる面積比は、第8実施形態における4.4以上13.1以下よりも更に小さくなる。
また、電気抵抗率は温度によっても変化し、電気工学ハンドブックによると、アルミニウムの電気抵抗率は、20℃では2.8265μΩ・cmであり、任意の温度Tの電気抵抗率は、2.8265(1+0.0040(T−20))で計算できる。したがって、液化窒素中などの極低温の−196℃では電気抵抗率は0.57μΩ・cmであり、電気学会の電気規格調査会標準規格であるJEC−2137−2000規格で最も高い最高許容温度の250℃では、電気抵抗率は5.43μΩ・cm程度となる。
《第10実施形態》
本実施形態は、前記した第1実施形態から第7実施形態における回転子導体23をアルミニウムで構成したものである。電気工学ハンドブックによると、アルミニウムの電気抵抗率は銅の電気抵抗率の1.64倍であることから、回転子スロット22の面積を第1実施形態から第7実施形態の1.64倍し、回転子スロット22の総面積に対する固定子スロット12の総面積の面積比を1.6以上4.9以下とすることで、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを高度に両立させたかご形誘導電動機を実現することができる。
《第11実施形態》
前記した第10実施形態では、回転子導体23の材質にアルミニウムを用いているが、アルミニウム合金でもよく、また、電気抵抗率がアルミニウムと同等な他の導体でもよい。たとえばアルミニウムと銅の合金を用いることで、電気抵抗率はアルミニウムよりも小さくなり、第10実施形態のかご型誘導電動機よりも高効率化を図ることができる。回転子導体23の電気抵抗率がアルミニウムよりも小さい場合は、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを両立させたかご形誘導電動機を実現できる面積比は、第10実施形態における面積比1.6以上4.9以下よりも更に大きい側にシフトする。
また、電気抵抗率は温度によっても変化し、電気工学ハンドブックによると、アルミニウムの電気抵抗率は、20℃では2.8265μΩ・cmであり、任意の温度Tの電気抵抗率は、2.8265(1+0.0040(T−20))で計算できる。したがって、液化窒素中などの極低温の−196℃では電気抵抗率は0.57μΩ・cmであり、電気学会の電気規格調査会標準規格であるJEC−2137−2000規格で最も高い最高許容温度の250℃では、電気抵抗率は5.43μΩ・cm程度となる。
《第12実施形態》
本実施形態は、前記した第1実施形態から第7実施形態における固定子巻線13及び回転子導体23をアルミニウムで構成している。電気工学ハンドブックによると、アルミニウムの電気抵抗率は銅の電気抵抗率の1.64倍であるが、固定子スロット12及び回転子スロット22の面積を、共に、第1実施形態から第7実施形態の1.64倍しても、面積比は変化しないため、第1実施形態から第7実施形態のように、面積比を2.7以上8.0以下とすることで、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを高度に両立させたかご形誘導電動機を実現することができる。
《第13実施形態》
前記した第12実施形態においては固定子巻線13及び回転子導体23にアルミニウムを用いているが、アルミニウム合金でもよく、電気抵抗率がアルミニウムと実質的に同等な他の導体でもよい。たとえばアルミニウムと銅の合金を用いることで、電気抵抗率はアルミニウムよりも小さくなり、第12実施形態のかご形誘導電動機よりも更に高効率化を図ることができる。固定子巻線13の電気抵抗率がアルミニウムよりも小さい場合は、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを両立させたかご形誘導電動機を実現できる面積比は、第12実施形態における面積比2.7以上8.0以下よりも更に小さい側にシフトする。また、回転子導体23の電気抵抗率がアルミニウムよりも小さい場合は、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを両立させたかご形誘導電動機を実現できる面積比は、第12実施形態における面積比2.7以上8.0以下よりも更に大きい側にシフトする。
また、電気抵抗率は温度によっても変化し、電気工学ハンドブックによると、アルミニウムの電気抵抗率は、20℃では2.8265μΩ・cmであり、任意の温度Tの電気抵抗率は、2.8265(1+0.0040(T−20))で計算できる。したがって、液化窒素中などの極低温の−196℃では電気抵抗率は0.57μΩ・cmであり、電気学会の電気規格調査会標準規格であるJEC−2137−2000規格で最も高い最高許容温度の250℃では、電気抵抗率は5.43μΩ・cm程度となる。
《第14実施形態》
本実施形態では、前記した第1実施形態から第13実施形態で述べたかご形誘導電動機の変形である自己始動形永久磁石電動機(MSモータとも言う)について説明する。
自己始動形永久磁石電動機の構造については周知の技術であるので特に図示しないが、図1を参照すると、回転子20が、回転子鉄心21と、この回転子鉄心21の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の回転子スロット22と、これらの回転子スロット22にそれぞれ収納されていて始動時にトルクを発生させる回転子導体23と、更に、回転子スロット22の内周側に設置されていて、定常時にトルクを発生させる永久磁石とを備えて構成されている。なお、固定子10側の構成は図1に示す構成と同じでよい。
このような構成の自己始動形永久磁石電動機であっても、前記した第1実施形態から第13実施形態と同じ作用効果を奏するので、始動特性(始動トルクの確保)と定常特性(高効率化)とを両立させることができる自己始動形永久磁石電動機を実現することが可能である。
《まとめ》
以上述べたように、本発明による各実施形態におけるかご形誘導電動機は、JEC(Japanese Electrotechnical Committee:電気学会・電気規格調査会標準規格)による電動機巻線の許容温度規格、IEC(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)による電動機の効率規格、及びJIS(International Organization of Standardization:国際標準規格)による電動機のトルク規格などの各種規格に準拠して、それらの規格をクリアする効率及びトルク特性を実現できるように、回転子スロットの総面積と固定スロットの総面積との面積比を決定して、かご形誘導電動機の高効率化と始動トルクの向上とを両立させている。具体的には、固定子巻線及び回転子導体に銅を用いたとき、前記面積比を2.3以上8.0以下(好ましくは、2.7以上8.0以下)としたときに、かご形誘導電動機の始動特性(始動トルク)の向上と定常特性の改善(高効率化)とを両立させることができる。このように、国際規格などで決められた許容温度、効率、及びトルクを基準値として、その基準値を上回った効率及び始動トルクを実現させることによって、高効率化と始動トルクの向上を図ったかご形誘導電動機を提供することが可能となる。
10 固定子
11 固定子鉄心
12 固定子スロット
13 固定子巻線
20 回転子
21、211、212、213、214 回転子鉄心
22、221、222、223、224 回転子スロット
23、231、232、233、234 回転子導体

Claims (11)

  1. 固定子鉄心と、この固定子鉄心の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の固定子スロットと、これらの固定子スロットにそれぞれ収納された複数の固定子巻線と、回転子鉄心と、この回転子鉄心の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の回転子スロットと、これらの回転子スロットにそれぞれ収納された複数の回転子導体とを備えたかご形誘導電動機において、
    前記固定子巻線及び前記回転子導体は銅を主成分とする導電性材料で構成され、かつ、前記複数の回転子スロットの総面積に対する前記複数の固定子スロットの総面積の面積比は、2.3以上8.0以下であることを特徴とするかご形誘導電動機。
  2. 固定子鉄心と、この固定子鉄心の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の固定子スロットと、これらの固定子スロットにそれぞれ収納された複数の固定子巻線と、回転子鉄心と、この回転子鉄心の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の回転子スロットと、これらの回転子スロットにそれぞれ収納された複数の回転子導体とを備えたかご形誘導電動機において、
    前記固定子巻線及び前記回転子導体は銅を主成分とする導電性材料で構成され、かつ、前記複数の回転子スロットの総面積に対する前記複数の固定子スロットの総面積の面積比は、2.7以上8.0以下であることを特徴とするかご形誘導電動機。
  3. 前記固定子巻線及び前記回転子導体は、電気抵抗率が0.37μΩ・cm以上3.28μΩ・cm以下の導電性材料が用いられていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のかご形誘導電動機。
  4. 磁極の極数が2であるとき、前記回転子鉄心の外径に対する前記固定子鉄心の外径の径比は、1.87以上1.96以下であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のかご形誘導電動機。
  5. 磁極の極数が4であるとき、前記回転子鉄心の外径に対する前記固定子鉄心の外径の径比は、1.72以上1.78以下であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のかご形誘導電動機。
  6. 磁極の極数が6であるとき、前記回転子鉄心の外径に対する前記固定子鉄心の外径の径比は、1.53以上1.68以下であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のかご形誘導電動機。
  7. 固定子鉄心と、この固定子鉄心の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の固定子スロットと、これらの固定子スロットにそれぞれ収納された複数の固定子巻線と、回転子鉄心と、この回転子鉄心の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の回転子スロットと、これらの回転子スロットにそれぞれ収納された複数の回転子導体とを備えたかご形誘導電動機において、
    前記固定子巻線はアルミニウムを主成分とする導電性材料で構成され、前記回転子導体は銅を主成分とする導電性材料で構成され、かつ、前記複数の回転子スロットの総面積に対する前記複数の固定子スロットの総面積の面積比は、4.4以上13.1以下であることを特徴とするかご形誘導電動機。
  8. 前記固定子巻線は、電気抵抗率が0.57μΩ・cm以上5.43μΩ・cm以下の導電性材料が用いられ、
    前記回転子導体は、電気抵抗率が0.37μΩ・cm以上3.28μΩ・cm以下の導電性材料が用いられている
    ことを特徴とする請求の範囲第7項に記載のかご形誘導電動機。
  9. 前記回転子導体の円周方向の高さは19mm以下であることを特徴とする請求の範囲第8項に記載のかご形誘導電動機。
  10. 回転子が、前記回転子鉄心と、この回転子鉄心の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の前記回転子スロットと、これらの回転子スロットにそれぞれ収納され、始動時にトルクを発生させる前記回転子導体と、定常時にトルクを発生させる永久磁石とで構成され、
    固定子が、前記固定子鉄心と、この固定子鉄心の円周方向に所定の間隔をもって放射状に設けられた複数の前記固定子スロットと、これらの固定子スロットにそれぞれ収納された前記固定子巻線とで構成された自己始動型電動機であることを特徴とする請求の範囲第9項に記載のかご形誘導電動機。
  11. 請求の範囲第1項に記載のかご形誘導電動機と、そのかご形誘導電動機に三相交流電力を給電する三相交流電源とを備えたかご形誘導電動機駆動システムにおいて、
    前記三相交流電源は商用電源であって、その商用電源から直接に前記固定子巻線へ電力を供給または遮断するための開閉器を備えていることを特徴とするかご形誘導電動機駆動システム。
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