JPWO2010029763A1 - 中継装置及び中継方法 - Google Patents
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Abstract
端末と基地局との間の通信にTTI−bundling技術及び中継技術が採用される場合の新規な再送制御を実現する中継局及び無線通信システム。中継局(300)は、1つの送信データを符号化した符号語を複数のTTIからなるTTI束にマッピングした無線信号を送信する端末と、無線信号を受信しTTI束のうち末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する基地局との間の無線通信を中継する。そして、中継局(300)において、制御情報生成部(309)は、TTI束のうち先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する。
Description
本発明は、中継装置及び無線通信システムに関する。
第3世代移動体通信サービスが開始され、データ通信又は映像通信などのマルチメディア通信が非常に盛んになってきている。今後さらにあらゆる環境で通信を行いたいという要求が高まり、通信可能なエリアの拡大が予想される。
そこで、3GPP−LTE(Long Term Evolution)では、端末(UE)から基地局(eNB)への上り伝送におけるカバレッジを拡大する目的で、TTI−bundlingと呼ばれる技術の導入が合意された。TTI−bundlingは、セルエッジ付近に存在する端末が上り伝送において複数のTTIを束ね、これを1つのHARQプロセスとする。そして、VoIPデータなどの小さいデータを低い符号化率で符号化し、得られた符号語を束ねられた複数TTIにマッピングして送信することにより、基地局の上り受信品質が改善される(非特許文献1参照)。なお、束ねられた複数のTTIは、以下、「TTI束」と呼ばれることがある。
図1は、TTI−bundling技術が適用された通信システムにおける再送プロセスの説明に供する図である。図1では、3つのTTIが束ねられる場合が示されている。
図1において、端末は、TTI0〜2を束ねてデータを基地局に送信する。なお、端末は、少なくともTTI0にマッピングされる符号語を、CRCを付加して送信する。このデータを基地局は受信し復号する。基地局は、最初のTTIで送信されたデータについてのみCRCを用いて誤り検出を行う。そして誤りが検出されると、基地局は、NACKを端末に送信する。端末は、NACKを受け取ると、再送予定区間でデータを再送する。
ここで、端末の上りデータの初回送信にTTIが割り当てられると、この時点で再送予定区間も決定する。図1において、TTI0〜2に対応する再送予定区間は、TTI8〜10である。従って、端末は、TTI8〜10で再送している。なお、送信予定区間(初回送信区間、及び、再送予定区間を含む)同士の間隔(ここでは、8TTI)は、セルエッジ付近に存在する端末と基地局との間のHARQプロセスのラウンドトリップタイム(HARQ−RTT)に基づいて決定される。HARQ−RTTは、端末と基地局との間を伝送信号(初回送信信号及びNACK)が伝播するのに掛かる時間並びに端末及び基地局の送信信号生成処理等に掛かる時間で決まる。
しかしながら、上記した従来の通信システムにおいては、無駄な再送が行われる問題がある。すなわち、図2に示すように、基地局は、束ねられたTTI群のうち最初のTTIで送信されたデータについてのみ誤り検出を行い、この検出結果に基づいてACK/NACKを端末に送信する。従って、束ねられたTTI群のうち後段のTTIまで復号を進めていく中で誤り訂正された状態(つまり、ACKが送信されるべき状態)になったとしても、既に基地局がNACKを端末に送信している場合には、端末は再送処理を実行してしまうことになる。これにより、システムスループットが低下してしまう問題がある。
ところで、3GPP LTEよりも更なる通信の高速化を実現する3GPP LTE−advancedの標準化が開始された(非特許文献2参照)。この3GPP LTE−advancedでは、上り伝送におけるカバレッジを拡大する目的で、端末と基地局との間に中継局(RN:Relay Node)を配置することが検討されている。
R1-081103, RAN1, "Reply LS on Uplink Coverage for LTE", 3GPP TSG RAN WG1#52, Sorrento, February 11-15, 2008
R1-081722, Samsung, "Future 3GPP Radio Technologies for LTE-Advanced", 3GPP TSG RAN WG1#53, Kansas City, May. 5-9, 2008
しかしながら、3GPP LTE−advancedにおける自動再送制御については、まだ検討されていない。上記したように端末と基地局との間の通信が行われる3GPP LTEでも効率的な再送制御が行われていない現状で、中継局が登場する無線通信システムにおける自動再送制御を効率的に行うためには工夫が必要である。
本発明の目的は、端末と基地局との間の通信にTTI−bundling技術及び中継技術が採用される場合の新規な再送制御を実現する中継装置及び無線通信システムを提供することである。
本発明の中継装置は、1つの送信データを符号化した符号語を複数のTTIからなるTTI束にマッピングした無線信号を送信する端末と、前記無線信号を受信し前記TTI束のうち第1のTTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する基地局との間の無線通信を中継する中継装置であって、受信無線信号に含まれるTTI束にマッピングされた符号語をTTIごとに復号する復号手段と、各復号結果を誤り検出する誤り検出手段と、前記TTI束のうち少なくとも前記第1のTTIよりも前の第2のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報を送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
本発明の無線通信システムは、1つの送信データを符号化した符号語が複数のTTIからなるTTI束にマッピングされた無線信号を端末から受信し前記TTI束のうち第1のTTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する基地局と、前記端末と前記基地局との間の無線通信を中継する中継装置であって、前記無線信号に含まれるTTI束にマッピングされた符号語をTTIごとに復号する復号手段と、各復号結果を誤り検出する誤り検出手段と、前記TTI束のうち少なくとも前記第1のTTIよりも前の第2のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報を送信する送信手段と、を具備する中継装置と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、端末と基地局との間の通信にTTI−bundling技術及び中継技術が採用される場合の新規な再送制御を実現する中継装置及び無線通信システムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
(実施の形態1)
[無線通信システムの構成]
図3は、本発明の実施の形態1に係る無線通信システム構成の説明に供する図である。図3において、無線通信システム10は、端末100と、基地局200と、中継局300とを有する。図3では、説明を簡単化するために、端末100、基地局200、及び中継局300をそれぞれ1つずつしか示していないが、実際には、1つの基地局200のセルの中に、複数の中継局300が分散配置されている。そのため、無線通信システム10においては、端末100と中継局300との離間距離及び基地局200と中継局300との離間距離は端末100と基地局200との離間距離よりも短い可能性の高い環境が実現される。従って、無線通信システム10においては、端末100の位置に関わらず、端末100と基地局200との間の通信品質よりも、端末100と中継局300との間の通信品質及び基地局200と中継局300との間の通信品質の方が良好であると見なすことができる。
[無線通信システムの構成]
図3は、本発明の実施の形態1に係る無線通信システム構成の説明に供する図である。図3において、無線通信システム10は、端末100と、基地局200と、中継局300とを有する。図3では、説明を簡単化するために、端末100、基地局200、及び中継局300をそれぞれ1つずつしか示していないが、実際には、1つの基地局200のセルの中に、複数の中継局300が分散配置されている。そのため、無線通信システム10においては、端末100と中継局300との離間距離及び基地局200と中継局300との離間距離は端末100と基地局200との離間距離よりも短い可能性の高い環境が実現される。従って、無線通信システム10においては、端末100の位置に関わらず、端末100と基地局200との間の通信品質よりも、端末100と中継局300との間の通信品質及び基地局200と中継局300との間の通信品質の方が良好であると見なすことができる。
[端末100の構成]
図4は、本発明の実施の形態1に係る端末100の構成を示すブロック図である。図4において、端末100は、CRC部101と、符号化部102と、変調部103と、多重部104と、送信RF部105と、アンテナ106と、受信RF部107と、復調部108と、復号部109と、制御部110とを有する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る端末100の構成を示すブロック図である。図4において、端末100は、CRC部101と、符号化部102と、変調部103と、多重部104と、送信RF部105と、アンテナ106と、受信RF部107と、復調部108と、復号部109と、制御部110とを有する。
CRC部101は、情報ビット列を誤り検出(CRC:Cyclic Redundancy Check)符号化し、これにより得られた、CRCパリティビットの付加された情報ビット列を符号化部102へ出力する。
符号化部102は、図示しないサーキュラーバッファ(Circular Buffer)を具備する。符号化部102は、CRCパリティビットの付加された情報ビット列をマザー符号化率でターボ符号化し、得られた符号語をサーキュラーバッファに保持する。符号化部102は、制御部110から受け取る制御情報に応じた出力符号語をサーキュラーバッファに保持された符号語から抜き出して変調部103へ出力する。制御部110から受け取る制御情報には、TTI−bundlingによる送信であることを示す送信種別情報(符号化率を含む)、新規送信命令、再送準備命令、再送実行命令、変調多値数情報、又は、割当周波数リソース情報が含まれる。
符号化部102は、新規(初回)送信時には、制御部110から受け取る制御情報に含まれる符号化率に合った出力符号語をサーキュラーバッファに保持された符号語から抜き出して変調部103へ出力する。符号化部102は、制御部110から受け取る制御情報に基づいて、再送準備、再送、及び新規データ送信(前回送信データに係る符号語をサーキュラーバッファから除去する処理を含む)に係る処理を行う。符号化部102における処理の詳細については、後に詳述する。
変調部103は、符号化部102から受け取る符号語を、制御部110から受け取る制御信号に含まれる変調多値数で変調することによりデータシンボルを生成し、得られたデータシンボルを多重部104へ出力する。
多重部104は、変調部103から受け取るデータシンボル、制御部110から受け取る制御情報、及び、パイロット信号を多重して、ベースバンド信号である多重信号を形成する。このとき、データシンボルは、制御部110から受け取る制御情報に含まれる割当周波数リソース情報の示す割当周波数へ配置される。
送信RF部105は、多重信号を周波数変換し、得られたRF信号をアンテナ106を介して送信する。
受信RF部107は、後述する基地局200から送信された制御信号(割当情報、又は、ACK/NACK信号を含む)及び後述する中継局300から送信されたACK/NACK信号をアンテナ106を介して受信し、受信信号を周波数変換することによりベースバンド信号を得る。このベースバンド信号は、復調部108に出力される。
復調部108は、受信RF部107から受け取るベースバンド信号に含まれる制御信号及び中継局300からのACK/NACK信号を復調し、復調後の制御信号及びACK/NACK信号を復号部109へ出力する。
復号部109は、復調された制御信号及びACK/NACK信号を復号し、得られた制御情報及びACK/NACK情報を制御部110へ出力する。
制御部110は、復号部109から受け取る制御情報に含まれる符号化率、変調多値数、割当周波数リソース、及び、ACK/NACK情報を特定する。また、制御部110は、特定した基地局200からのACK/NACK情報及び中継局300からのACK/NACK情報に基づいて、再送準備、再送実行判断、再送、及び新規データ送信の各処理を実行するか否かを判断し、判断結果に応じた制御情報を符号化部102に出力する。また、特定された制御情報のうち符号化率は、符号化部102に出力され、変調多値数は、変調部103に出力され、割当周波数リソースは、多重部104に出力される。
[基地局200の構成]
図5は、本発明の実施の形態1に係る基地局200の構成を示すブロック図である。図5において、基地局200は、アンテナ201と、受信RF部202と、分離部203と、復調部204と、復号部205と、誤り検出部206と、回線品質推定部207と、スケジューラ208と、制御情報生成部209と、符号化部210と、変調部211と、送信RF部212と、ACK/NACK処理部213とを有する。
図5は、本発明の実施の形態1に係る基地局200の構成を示すブロック図である。図5において、基地局200は、アンテナ201と、受信RF部202と、分離部203と、復調部204と、復号部205と、誤り検出部206と、回線品質推定部207と、スケジューラ208と、制御情報生成部209と、符号化部210と、変調部211と、送信RF部212と、ACK/NACK処理部213とを有する。
受信RF部202は、端末100から送信されたデータ信号及び中継局300から送信されたデータ信号をアンテナ201を介して受信し、受信データ信号を周波数変換することによりベースバンド信号を得る。このベースバンド信号は、分離部203に出力される。
分離部203は、受信RF部202から受け取るベースバンド信号をデータシンボルと受信パイロット信号と中継局300から送信されたACK/NACK信号とに分離する。さらに、分離部203は、スケジューラ208から受け取る割当情報に含まれる割当周波数リソース情報に対応するデータシンボルを復調部204へ出力し、受信パイロット信号を回線品質推定部207へ出力し、中継局300から送信されたACK/NACK信号をACK/NACK処理部213へ出力する。
復調部204は、分離部203から受け取るデータシンボルを、スケジューラ208から受け取る割当情報に含まれる変調多値数情報に従って復調する。
復号部205は、復調部204から受け取る復調結果を、スケジューラ208から受け取る割当情報に含まれる符号化率情報に基づいて誤り訂正復号することにより、復号ビット列を得る。こうして得られた復号後のビット列(受信データ)は、復号部205の備えるメモリ(図示せず)に保持すると共に、誤り検出部206へ出力される。TTI束における今回の復号対象TTIの復号結果は、次のTTIで送信された符号語の復号に利用される。従って、TTI束においては、後ろのTTI程そのTTIで送信された符号語の誤り率は低くなる。また、復号部205は、誤り検出部206からACK信号を受け取る場合にのみ、既にメモリに格納している受信データを破棄する。
誤り検出部206は、復号部205から受け取る復号後のビット列を、TTIごとに誤り検出(CRC)する。
誤り検出部206は、誤り検出の結果、復号ビット列に誤りがある場合には、応答信号としてNACK信号を生成する一方、復号ビット列に誤りがない場合には、応答信号としてACK信号を生成する。こうして生成されたACK/NACK信号は、復号部205、スケジューラ208、及び、制御情報生成部209へ出力される。また、誤り検出部206は、復号ビット列に誤りがない場合には、復号ビット列を受信ビット列として出力する。
回線品質推定部207は、受信パイロット信号から回線品質(SINR:Signal-to-Interference and Noise power Ratio)を推定する。SINR推定値は、スケジューラ208へ出力される。
ACK/NACK処理部213は、中継局300から送信されたACK/NACK信号を受信処理し、受信処理後のACK/NACK信号をスケジューラ208に出力する。
スケジューラ208は、回線品質推定部207から受け取るSINR推定値、誤り検出部206から受け取るACK/NACK信号、及び、中継局300からのACK/NACK信号に基づいて割当情報を生成する。この割当情報には、変調多値数情報、符号化率情報、及び、割当リソース情報が含まれる。この割当情報は、制御情報生成部209、分離部203、復調部204、及び、復号部205へ出力される。スケジューラ208の再送データに対するスケジューリングについては後述する。
制御情報生成部209は、誤り検出部206からACK/NACK信号を受け取る。そして、制御情報生成部209は、TTI−bundling技術を用いたデータ送信が行われる場合には、TTI束における末尾TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号を検出タイミングに応じて送信する。制御情報生成部209は、ACK/NACK信号をスケジューラ208から受け取る割当情報とまとめることにより制御信号用フレームを生成し、このフレームを符号化部210、変調部211、送信RF部212を介して送信する。
制御情報生成部209で生成された制御信号用フレームは、符号化部210で符号化され、変調部211で変調され、送信RF部212で周波数変換された後に、アンテナ201を介して送信される。
[中継局300の構成]
図6は、本発明の実施の形態1に係る中継局300の構成を示すブロック図である。図6において、中継局300は、アンテナ301と、受信RF部302と、分離部303と、復調部304と、復号部305と、誤り検出部306と、制御信号処理部307と、ACK/NACK処理部308と、制御情報生成部309と、中継信号処理部310と、CRC部311と、符号化部312と、変調部313と、送信RF部314とを有する。
図6は、本発明の実施の形態1に係る中継局300の構成を示すブロック図である。図6において、中継局300は、アンテナ301と、受信RF部302と、分離部303と、復調部304と、復号部305と、誤り検出部306と、制御信号処理部307と、ACK/NACK処理部308と、制御情報生成部309と、中継信号処理部310と、CRC部311と、符号化部312と、変調部313と、送信RF部314とを有する。
受信RF部302は、端末100から送信されたデータ信号及び基地局200から送信された制御信号(割当情報及びACK/NACK信号を含む)をアンテナ301を介して受信し、受信信号を周波数変換することによりベースバンド信号を得る。このベースバンド信号は、分離部303に出力される。
分離部303は、受信RF部302から受け取るベースバンド信号を端末100から送信されたデータシンボルと基地局200から送信された制御信号とに分離する。さらに、分離部303は、データシンボルを復調部304へ出力し、基地局200から送信された制御信号を制御信号処理部307及びACK/NACK処理部308へ出力する。
復調部304は、分離部303から受け取るデータシンボルを、制御信号処理部307から受け取る割当情報に含まれる変調多値数情報に従って復調する。
復号部305は、復調部304から受け取る復調結果を、制御信号処理部307から受け取る割当情報に含まれる符号化率情報に基づいて誤り訂正復号することにより、復号ビット列を得る。こうして得られた復号後のビット列(受信データ)は、復号部305の備えるメモリ(図示せず)に保持されると共に、誤り検出部306へ出力される。TTI束における今回の復号対象TTIの復号結果は、次のTTIで送信された符号語の復号に利用される。従って、TTI束においては、後ろのTTI程そのTTIで送信された符号語の誤り率は低くなる。また、復号部305は、誤り検出部306からACK信号を受け取る場合にのみ、既にメモリに格納している受信データを破棄する。
誤り検出部306は、復号部305から受け取る復号後のビット列を、TTIごとに誤り検出(CRC)する。
誤り検出部306は、誤り検出の結果、復号ビット列に誤りがある場合には、応答信号としてNACK信号を生成する一方、復号ビット列に誤りがない場合には、応答信号としてACK信号を生成する。こうして生成されたACK/NACK信号は、復号部305、制御情報生成部309、及び、中継信号処理部310へ出力される。また、誤り検出部306は、復号ビット列に誤りがない場合には、復号ビット列を受信ビット列として出力する。
制御信号処理部307は、分離部303から受け取る制御信号を復調及び復号すると共に、制御信号に含まれる割当情報を特定する。割当情報には、符号化率、変調多値数、及び、割当周波数リソースが含まれている。そして、割当情報は、復調部304、復号部305、符号化部312、及び、変調部313に出力される。
ACK/NACK処理部308は、分離部303から受け取る制御信号に含まれるACK/NACK信号を受信処理し、得られたACK/NACK情報を中継信号処理部310に出力する。
制御情報生成部309は、誤り検出部306からACK/NACK信号を受け取る。そして、制御情報生成部309は、TTI−bundling技術を用いたデータ送信が行われる場合には、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号を検出タイミングに応じて送信する。
中継信号処理部310は、誤り検出部306からACK/NACK信号を受け取り、ACK/NACK処理部308からACK/NACK情報を受け取る。そして、中継信号処理部310は、誤り検出部306からのACK/NACK信号及びACK/NACK処理部308からのACK/NACK情報(つまり、基地局200からのACK/NACK情報)に基づいて、中継処理を実行するかしないかを判断する。中継処理を実行すると判断された場合には、中継信号処理部310は、中継情報を送信する。この中継情報は、TTI束の末尾TTIに対応する再送予定区間で端末100の代わりに送信する再送データである。中継信号処理部310の詳細については、後述する。
CRC部311は、中継情報を誤り検出符号化し、これにより得られた、CRCパリティビットの付加された中継データを符号化部312へ出力する。
符号化部312は、図示しないバッファを具備する。符号化部312は、CRCパリティビットの付加された情報ビット列をマザー符号化率でターボ符号化し、得られた符号語をバッファに保持する。符号化部312は、制御信号処理部307から受け取る割当情報に含まれる、中継信号に対する符号化率に応じた出力符号語をバッファに保持された符号語から抜き出して変調部313へ出力する。
変調部313は、符号化部312から受け取る符号語を、制御信号処理部307から受け取る割当情報に含まれる変調多値数で変調することによりデータシンボルを生成し、得られた送信RF部314へ出力する。
送信RF部314は、制御情報生成部309から受け取るACK/NACK信号、及び、変調部313から受け取るデータシンボルを周波数変換し、得られたRF信号をアンテナ301を介して送信する。
[端末100、基地局200、及び、中継局300の動作説明]
(端末100による初回送信)
図7に示すように、端末100は、TTI0〜2を束ねてデータ送信する。すなわち、端末100において、符号化部102が、制御部110から受け取る制御情報に含まれる符号化率に合った出力符号語をサーキュラーバッファに保持された符号語から抜き出して変調部103へ出力する。
(端末100による初回送信)
図7に示すように、端末100は、TTI0〜2を束ねてデータ送信する。すなわち、端末100において、符号化部102が、制御部110から受け取る制御情報に含まれる符号化率に合った出力符号語をサーキュラーバッファに保持された符号語から抜き出して変調部103へ出力する。
図8は、符号語がサーキュラーバッファに格納されている状態、及び、サーキュラーバッファからの符号語読み出し方法(初回送信時)の説明に供する図である。
図8に示すように、サーキュラーバッファは96列で構成され、符号語が格納されている。左部分のS(32列構成)は、CRCパリティが付加された情報ビット(つまり、システマチックビット)であり、右部分のP1及びP2(64列構成)は、ターボ符号化により生成されたパリティビットである。ここで、システマチックビット側を前、パリティビット側を後ろと定義する。
符号化部102は、TTI0で送信されるデータ1として、所定の読み出し開始位置から後ろに向かって、所定長の符号語を読み出して変調部103へ出力する。ここでは、所定の読み出し開始位置(RV0)は、サーキュラーバッファ(図8)の左から3列目である。また、所定長とは、サーキュラーバッファの64列分である。従って、データ1は、サーキュラーバッファの3列目から66列目に相当する。
次に、符号化部102は、データ1で読み出した最後列の次列を読み出し開始位置とし、後ろに向かって同じく所定長の符号語(図8のデータ2に相当)を読み出して変調部103に出力する。ここで所定長の読み出しが完了する前にサーキュラーバッファの最後列に到達する場合には、サーキュラーバッファの先頭列から読み出しが続けられる。従って、データ2は、サーキュラーバッファの67列目から96列目と、1列目から34列目に相当する。
次に、符号化部102は、データ2で読み出した最後列の次列を読み出し開始位置とし、後ろに向かって同じく所定長の符号語(図8のデータ3に相当)を読み出して変調部103に出力する。データ3は、サーキュラーバッファの35列目から96列目と、1列目から2列目に相当する。なお、RV(Redundancy Version)は、サーキュラーバッファのどの位置から読み出した符号語列かを特定するための指示情報である。3GPP LTEでは、RV0は3列目、RV1は27列目、RV2は51列目、RV3は75列目として定義されている。そして、初回送信時には、RV0が用いられる。
このようにしてサーキュラーバッファから読み出された複数の符号語は、図7に示すように、TTI0〜2のTTI束で送信され、基地局200及び中継局300で受信される。
(基地局200のACK/NACK信号送信)
基地局200において、誤り検出部206は、受信データをTTIごとに誤り検出する。
基地局200において、誤り検出部206は、受信データをTTIごとに誤り検出する。
そして、制御情報生成部209は、TTI束における末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果(つまり、ACK/NACK信号)を、検出タイミングに応じて送信する。ここでは、末尾TTIであるTTI2で送信された符号語に係るACK/NACK信号が送信される。
(中継局300のACK/NACK信号送信)
中継局300において、誤り検出部306は、受信データをTTIごとに誤り検出する。
中継局300において、誤り検出部306は、受信データをTTIごとに誤り検出する。
そして、制御情報生成部309は、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果(つまり、ACK/NACK信号)を、検出タイミングに応じて送信する。ここでは、先頭TTIであるTTI0で送信された符号語に係るACK/NACK信号が送信される。
(端末100からの再送データ及び中継局300からの中継情報に対する基地局200のスケジューリング)
後述するように、端末100では、中継局300から送信される、先頭TTIに係るACK/NACK信号が再送準備のトリガとして利用され、さらに、基地局200から送信される、末尾TTIに係るACK/NACK信号が再送実行判断基準として利用される。すなわち、後述するように、先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信されるときにのみ端末100によりTTI束全体の再送が実行される。従って、基地局200のスケジューラ208は、先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信される場合には、端末100によるTTI束を用いた再送のためのリソース(つまり、再送予定区間TTI8〜10における周波数リソース等)を確保しておく。
後述するように、端末100では、中継局300から送信される、先頭TTIに係るACK/NACK信号が再送準備のトリガとして利用され、さらに、基地局200から送信される、末尾TTIに係るACK/NACK信号が再送実行判断基準として利用される。すなわち、後述するように、先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信されるときにのみ端末100によりTTI束全体の再送が実行される。従って、基地局200のスケジューラ208は、先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信される場合には、端末100によるTTI束を用いた再送のためのリソース(つまり、再送予定区間TTI8〜10における周波数リソース等)を確保しておく。
また、後述するように、中継局300では、先頭TTIの誤り検出結果、及び、基地局200から送信される末尾TTIに係るACK/NACK信号が再送処理(中継処理)実行判断基準として利用される。すなわち、後述するように、中継局300では、先頭TTIで誤りが検出されず、且つ、基地局200からNACKが送信される場合には、末尾TTIに対応する再送予定区間で中継情報が送信される。従って、基地局200のスケジューラ208は、先頭TTIについて中継局300によりACK信号が送信され、且つ、末尾TTIについて基地局200によりNACK信号が送信される場合には、中継局300による1TTIを用いた再送(中継)のためのリソース(つまり、再送予定区間TTI10における周波数リソース等)を確保しておく。
(端末100からの再送データに対する中継局300のスケジューリング)
先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信されるときに端末100でTTI束全体の再送が実行される。従って、中継局300は、先頭TTIで誤りが検出され、且つ、基地局200からNACKが送信される場合には、端末100によるTTI束を用いた再送のためのリソース(つまり、再送予定区間TTI8〜10における周波数リソース等)を確保しておく。
先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信されるときに端末100でTTI束全体の再送が実行される。従って、中継局300は、先頭TTIで誤りが検出され、且つ、基地局200からNACKが送信される場合には、端末100によるTTI束を用いた再送のためのリソース(つまり、再送予定区間TTI8〜10における周波数リソース等)を確保しておく。
(端末100の再送準備、及び、再送実行判断に係る処理)
端末100は、中継局300から送信されたTTI0のACK/NACK信号に基づいてTTI束全体の再送準備を開始するか否かを判断し、基地局200から送信されたTTI2のACK/NACK信号に基づいて準備しておいたTTI束全体の符号語の再送を実行するか否かを判断する。
端末100は、中継局300から送信されたTTI0のACK/NACK信号に基づいてTTI束全体の再送準備を開始するか否かを判断し、基地局200から送信されたTTI2のACK/NACK信号に基づいて準備しておいたTTI束全体の符号語の再送を実行するか否かを判断する。
具体的には、端末100において、制御部110は、TTI0のACK/NACK信号に基づいて、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させるか否かを判断する。そして、TTI0について中継局300からNACK信号が送信される場合には、制御部110は、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させる。一方、TTI0について中継局300からACK信号が送信される場合には、端末100による再送は行われないので、制御部110は、符号化部102に新規データ送信の準備をさせる。
また、端末100において、制御部110は、TTI2のACK/NACK信号に基づいて、符号化部102に準備しておいたTTI束全体の符号語の再送を実行させるか否かを判断する。そして、TTI2について基地局200からACK信号が送信される場合には、制御部110は、符号化部102に準備しておいたTTI束全体の符号語の再送を実行させない。一方、TTI2について基地局200からNACK信号が送信される場合には、制御部110は、符号化部102に準備しておいたTTI束全体の符号語の再送を実行させる(図7参照)。
(端末100による再送)
図9は、符号語がサーキュラーバッファに格納されている状態、及び、サーキュラーバッファからの符号語読み出し方法(再送時)の説明に供する図である。
図9は、符号語がサーキュラーバッファに格納されている状態、及び、サーキュラーバッファからの符号語読み出し方法(再送時)の説明に供する図である。
符号化部102は、再送時には、前回送信時と異なる位置を読み出し開始位置として符号語を抜き出して変調部103へ出力する。図9においては、RV2が1回目再送時の読み出し開始位置となっている。
(中継局300の中継実行判断、及び、中継処理)
中継局300は、TTI0の誤り検出結果及び基地局200から送信されたTTI2のACK/NACK信号に基づいて、中継処理を実行するかしないかを判断する。
中継局300は、TTI0の誤り検出結果及び基地局200から送信されたTTI2のACK/NACK信号に基づいて、中継処理を実行するかしないかを判断する。
具体的には、中継局300において、中継信号処理部310は、TTI0の誤り検出結果及び基地局200から送信されたTTI2のACK/NACK信号に基づいて、中継処理を実行するかしないかを判断する。中継信号処理部310は、TTI0で誤りが検出されず、且つ、基地局200からTTI2についてNACK信号が送信される場合に、中継処理を実行する。このとき、中継信号処理部310は、TTI0の復号結果をTTI2に対応する再送予定区間で送信する。こうして、端末100の代わりに中継局300によって再送が行われる。
以上のように本実施の形態によれば、中継局300は、1つの送信データを符号化した符号語を複数のTTIからなるTTI束にマッピングした無線信号を送信する端末と、前記無線信号を受信しTTI束のうち末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する基地局との間の無線通信を中継する。そして、中継局300において、制御情報生成部309は、TTI束のうち先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する。
[対比技術]
ここで、TTI束における末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を中継局300が端末100に送信する態様(図10参照)も考えられる。しかしながら、この態様では、端末100は、再送時には、末尾TTIに対応する再送予定区間でしか再送することができない。すなわち、端末100は、TTI束を用いて再送することができない。なぜならば、末尾TTIでNACK信号を受け取った後に、末尾TTI以外のTTIに対応する再送予定区間での再送準備を開始しても当該再送予定区間には間に合わないからである。従って、TTI−bundling技術を用いた再送を実行することができないので、データ受信側における誤り特性が劣化してしまう。
ここで、TTI束における末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を中継局300が端末100に送信する態様(図10参照)も考えられる。しかしながら、この態様では、端末100は、再送時には、末尾TTIに対応する再送予定区間でしか再送することができない。すなわち、端末100は、TTI束を用いて再送することができない。なぜならば、末尾TTIでNACK信号を受け取った後に、末尾TTI以外のTTIに対応する再送予定区間での再送準備を開始しても当該再送予定区間には間に合わないからである。従って、TTI−bundling技術を用いた再送を実行することができないので、データ受信側における誤り特性が劣化してしまう。
これに対して、本実施の形態では、中継局300がTTI束のうち先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信するので、端末100は、この中継局300からの誤り検出情報を再送準備開始のトリガとして利用することができる。従って、端末100は、TTI束を用いた再送を実行することができる。
さらに、基地局200がTTI束のうち末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信するので、端末100は、この基地局200からの誤り検出情報を再送実行判断基準として用いることができる。
また、中継局300において、中継信号処理部310は、基地局200から送信された誤り検出結果情報がNACKであり、且つ、自機から送信された先頭TTIに係る誤り検出結果情報がACKである場合に、末尾TTIに対応する再送予定区間で中継情報を送信する。
こうすることで、端末100から再送負荷が取り除かれる。さらに、端末100と基地局200との間よりも通信品質のよい中継局300と基地局200との間で通信が行われるので、再送が成功する確率を高めることができる。
なお、以上の説明では、中継局300がTTI束のうち先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信し、基地局200が末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信するものとして説明を行った。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。要は、基地局200が第1のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を送信する場合に、中継局300が、その第1のTTIよりも前の第2のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を送信すればよい。ただし、第2のTTIが先頭TTI以外である場合には、端末100からの再送は、TTI束全体に対するものではなく、第2のTTIから末尾TTIまでに対応する再送予定区間で実行される。なお、実施の形態1において中継局300が先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する構成としたのは、端末100と中継局300との間のチャネルが通信品質の高い環境であり先頭TTIで誤りが検出されない確率が十分あるためである。また、基地局200が末尾TTIで誤り検出情報を送信する構成としたのは、TTI束における、後ろのTTI程送信された符号語の誤り率が低くなるという原理を利用するためである。
(実施の形態2)
実施の形態1では、中継局300で得られる先頭TTIに係る誤り検出結果が、端末100における再送準備開始のトリガ、及び、端末100と中継局300とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として用いられる実施態様について説明したが、この実施態様では、端末100によって無駄な再送が行われる可能性がある。すなわち、中継局300によって先頭TTIで誤りが検出される場合には、後段のTTIまで復号を進めて行く中で誤り訂正された状態(つまり、後段のTTIでACKが送信されるべき状態)になったとしても、中継局300が中継処理を行うことはない。しかし、中継局300において符号語の誤りが訂正された場合には、基地局200との間の通信環境が良好な中継局300によって再送した方が有利である。
実施の形態1では、中継局300で得られる先頭TTIに係る誤り検出結果が、端末100における再送準備開始のトリガ、及び、端末100と中継局300とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として用いられる実施態様について説明したが、この実施態様では、端末100によって無駄な再送が行われる可能性がある。すなわち、中継局300によって先頭TTIで誤りが検出される場合には、後段のTTIまで復号を進めて行く中で誤り訂正された状態(つまり、後段のTTIでACKが送信されるべき状態)になったとしても、中継局300が中継処理を行うことはない。しかし、中継局300において符号語の誤りが訂正された場合には、基地局200との間の通信環境が良好な中継局300によって再送した方が有利である。
従って、実施の形態2では、中継局が、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報の他に、末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報を、検出タイミングに応じて順次送信する。そして、中継局における末尾TTIの誤り検出結果は、端末と中継局とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として用いられる。こうすることで、より有利な環境において再送を実行することができる。
なお、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末、基地局、及び中継局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局についても、図4乃至図6を用いて説明する。
実施の形態2に係る端末100において、制御部110は、実施の形態1と同様に、基地局200からのACK/NACK情報及び中継局300からのACK/NACK情報に基づいて、再送準備、再送実行判断、再送、及び新規データ送信の各処理を実行するか否かを判断し、判断結果に応じた制御情報を符号化部102に出力する。
ただし、実施の形態2では、中継局300から、末尾TTIにマッピングされた符号語に係る誤り検出結果が送信される。実施の形態2では、この末尾TTIにマッピングされた符号語に係る誤り検出結果が、端末と中継局とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として利用される。
すなわち、制御部110は、先頭TTIについて中継局300からNACK信号が送信される場合には、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させる。
制御部110は、末尾TTIについて中継局300及び基地局200の少なくともいずれか一方からACK信号が送信される場合には、符号化部102に再送させない。制御部110は、末尾TTIについて中継局300及び基地局200からNACKが送信される場合にのみ、再送を実行させる。
また、実施の形態2に係る中継局300において、中継信号処理部310は、末尾TTIで誤りが検出されず、且つ、基地局200から末尾TTIについてNACK信号が送信される場合に、中継処理を実行する。
図11は、実施の形態2に係る端末100、基地局200、及び、中継局300の動作説明に供する図である。
図11に示すように、端末100は、TTI0〜2を束ねてデータ送信する。
中継局300において、誤り検出部306は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、制御情報生成部309は、TTI束における先頭TTI及び末尾TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号を検出タイミングに応じて順次送信する。図11において、TTI0ではNACK信号が送信され、TTI2ではACK信号が送信される。
また、基地局200において、誤り検出部206は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、制御情報生成部209は、末尾TTIの誤り検出結果を、検出タイミングに応じて送信する。図11において、TTI2でNACK信号が送信される。
端末100では、制御部110は、TTI0について中継局300からNACK信号が送信されているので、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させる。
しかし、TTI2について中継局300からACK信号が送信されているので、制御部110は、符号化部102に既に開始されている再送準備を停止させる。
中継局300では、中継信号処理部310は、TTI2で誤りが検出されず、且つ、基地局200からTTI2についてNACK信号が送信されているので、誤りのない復号結果より再符号化した再送データをTTI2に対応する再送予定区間で送信する。
このように本実施の形態によれば、中継局300において、制御情報生成部309は、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号の他に、末尾TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号を送信する。
この末尾TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号が端末と中継局とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として利用されることにより、上述したように、より有利な環境での再送が実行される。
(実施の形態3)
実施の形態3では、中継局が、TTI束における末尾TTIについてのみACK/NACK信号を送信する。そして、端末は、TTI束でデータを送信すると、自動的に再送の準備に入り、基地局及び中継局から送信されてくる末尾TTIのACK/NACK信号に基づいて再送を実行するか否かを判断する。なお、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末、基地局、及び中継局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局についても、図4乃至図6を用いて説明する。
実施の形態3では、中継局が、TTI束における末尾TTIについてのみACK/NACK信号を送信する。そして、端末は、TTI束でデータを送信すると、自動的に再送の準備に入り、基地局及び中継局から送信されてくる末尾TTIのACK/NACK信号に基づいて再送を実行するか否かを判断する。なお、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末、基地局、及び中継局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局についても、図4乃至図6を用いて説明する。
実施の形態3に係る端末100において、制御部110は、実施の形態1と同様に、基地局200からのACK/NACK情報及び中継局300からのACK/NACK情報に基づいて、再送実行判断、再送、及び新規データ送信の各処理を実行するか否かを判断し、判断結果に応じた制御情報を符号化部102に出力する。ただし、再送準備に関しては、制御部110は、TTI束でデータを送信すると、符号化部102に再送準備を開始させる。そして、制御部110は、基地局200及び中継局300から送信されてくる末尾TTIの誤り検出結果に基づいて再送を実行するか否かを判断する。
すなわち、制御部110は、基地局200及び中継局300からNACK信号が送信されてくる場合には、符号化部102にTTI束全体を再送させる。それ以外の場合には、制御部110は、符号化部102に再送させない。
また、実施の形態3に係る中継局300において、中継信号処理部310は、末尾TTIの誤り検出結果、及び、基地局200から送信されてくる末尾TTIの誤り検出結果に基づいて、中継処理を実行するか否かを判断する。中継信号処理部310は、末尾TTIで誤りが検出されず、且つ、基地局200から末尾TTIについてNACK信号が送信される場合に、中継処理を実行する。この中継処理は、末尾TTIに対応する再送予定区間で行われる。
図12は、実施の形態3に係る端末100、基地局200、及び、中継局300の動作説明に供する図である。
図12に示すように、端末100は、TTI0〜2を束ねてデータ送信する。このとき、端末100において、制御部110は、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させる。
基地局200において、誤り検出部206は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、制御情報生成部209は、末尾TTIの誤り検出結果のみを送信する。
中継局300において、誤り検出部306は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、誤り検出部306は、末尾TTIの誤り検出結果のみを送信する。
そして、端末100において、基地局200及び中継局300から送信されてくる末尾TTIの誤り検出結果に基づいて再送を実行するか否かを判断する。図12においては、基地局200及び中継局300からNACK信号が送信されているので、制御部110は、符号化部102にTTI束全体の再送を実行させる。なお、中継局300において末尾TTIでの誤りが検出されず、且つ、基地局200から末尾TTIについてNACK信号が送信される場合には、中継局300が中継処理を実行する。
以上のようにすることで、端末100によるTTI束全体の再送及び中継局300による1TTIを用いた中継のうちより有利な方で再送できると共に、基地局200及び中継局300による1つのTTI束に対するACK/NACK信号の送信回数を1回にすることができる。
(実施の形態4)
実施の形態3と同様に、実施の形態4においても、中継局が、TTI束における末尾TTIについてのみACK/NACK信号を送信する。ただし、実施の形態3では、TTI束全体を再送するために、端末がTTI束を送信すると直ぐに再送の準備を開始しているのに対して、実施の形態4では、再送予定区間を1つ飛ばしてその次の再送予定区間でTTI束全体の再送を行う。なお、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末、基地局、及び中継局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局についても、図4乃至図6を用いて説明する。
実施の形態3と同様に、実施の形態4においても、中継局が、TTI束における末尾TTIについてのみACK/NACK信号を送信する。ただし、実施の形態3では、TTI束全体を再送するために、端末がTTI束を送信すると直ぐに再送の準備を開始しているのに対して、実施の形態4では、再送予定区間を1つ飛ばしてその次の再送予定区間でTTI束全体の再送を行う。なお、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末、基地局、及び中継局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局についても、図4乃至図6を用いて説明する。
実施の形態4に係る端末100において、制御部110は、実施の形態1と同様に、基地局200からのACK/NACK情報及び中継局300からのACK/NACK情報に基づいて、再送準備、再送実行判断、再送、及び新規データ送信の各処理を実行するか否かを判断し、判断結果に応じた制御情報を符号化部102に出力する。
具体的には、制御部110は、基地局200及び中継局300からNACK信号が送信されてくる場合には、符号化部102に再送準備を開始させ、その後TTI束全体の再送を実行させる。ただし、この再送は、次の第1再送予定区間ではなく、第1再送予定区間の次の第2再送予定区間で実行される。
また、実施の形態4に係る中継局300において、中継信号処理部310は、末尾TTIの誤り検出結果、及び、基地局200から送信されてくる末尾TTIの誤り検出結果に基づいて、中継処理を実行するか否かを判断する。中継信号処理部310は、末尾TTIで誤りが検出されず、且つ、基地局200から末尾TTIについてNACK信号が送信される場合に、中継処理を実行する。この中継処理は、末尾TTIに対応する再送予定区間で行われる。
図13は、実施の形態4に係る端末100、基地局200、及び、中継局300の動作説明に供する図である。
図13に示すように、端末100は、TTI0〜2を束ねてデータ送信する。
基地局200において、誤り検出部206は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、制御情報生成部209は、末尾TTIの誤り検出結果のみを送信する。
中継局300において、誤り検出部306は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、誤り検出部306は、末尾TTIの誤り検出結果のみを送信する。
そして、端末100において、基地局200及び中継局300から送信されてくる末尾TTIの誤り検出結果に基づいて再送を実行するか否かを判断する。図13においては、基地局200及び中継局300からNACK信号が送信されているので、制御部110は、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させ、且つ、上記第2再送予定区間(TTI16〜TTI18)で再送を実行させる。なお、中継局300において末尾TTIでの誤りが検出されず、且つ、基地局200から末尾TTIについてNACK信号が送信される場合には、中継局300が中継処理を実行する(図14参照)。
以上のようにすることでも、端末100によるTTI束全体の再送及び中継局300による1TTIを用いた中継のうちより有利な方で再送できると共に、基地局200及び中継局300による1つのTTI束に対するACK/NACK信号の送信回数を1回にすることができる。
(他の実施の形態)
(1)実施の形態2においては、中継局300が、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果、及び、末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を送信した。これに対して、中継局300が、TTI束にマッピングされた符号語について各TTIで得られた誤り検出結果をすべて送信する実施態様も考えられる。
(1)実施の形態2においては、中継局300が、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果、及び、末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を送信した。これに対して、中継局300が、TTI束にマッピングされた符号語について各TTIで得られた誤り検出結果をすべて送信する実施態様も考えられる。
この実施態様では、中継局300から送信される、先頭TTI及び末尾TTIを除くTTIに係る誤り検出結果を、端末100は、既に開始している再送準備停止のトリガとして利用する。
すなわち、制御部110は、先頭TTIについて中継局300からNACK信号が送信される場合には、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させる。そして、制御部110は、TTI束における先頭TTI及び末尾TTIを除くTTIについてACK信号が中継局300から送信される場合には、その時点で既に開始されている再送準備を符号化部102に停止させ、新規データ送信の準備をさせる。
こうすることにより、端末100は、中継局300からの末尾TTIのACK/NACK信号を待つまでもなく、ACK信号を受け取った時点で再送準備を停止できるので、再送準備にかかる消費電力を低減できる。また、ACK信号を受け取った時点で新規データ送信の準備に移ることができるので、早い段階で再送データのために確保しているバッファ領域を開放することができる。
(2)実施の形態3において、中継局300は、末尾TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号のみを送信している。しかしながら、中継局300が、末尾TTIの代わりに、TTI束において初めて誤りが検出されないTTIについてのみACK信号を送信する態様としても、実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
この態様では、制御情報生成部209は、1つのTTI束に関しては初めて誤りが検出されないTTIについてのみACK信号を送信する。端末100は、このACK/NACK信号を、端末100と中継局300とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として用いる。
以上のようにすることで、実施の形態3と比べて、端末100が早い段階で中継局300からACK信号を受け取ることができるので、早い段階で再送準備を停止できる。従って、再送準備にかかる消費電力を低減できる。また、端末100が中継局300からACK信号を受け取った時点で新規データ送信の準備に移ることができるので、早い段階で再送データのために確保しているバッファ領域を開放することができる。
(3)なお、実施の形態1において、サーキュラーバッファから読み出す所定長を64列として説明したが、基地局200による割当リソース量によって所定長は変化する。また、サーキュラーバッファの読出し位置である各RVの列番号を、RV0=3列目、RV1=27列目、RV2=51列目、RV3=75列目で説明したが、他の関係式に従って導出してもよい。
(4)なお、実施の形態1乃至4では、TTIごとに復号と誤り検出を実施するとして説明したが、ACK/NACK信号を送信するタイミングでのみ復号および誤り検出を行う処理でもよい。
(5)なお、実施の形態1乃至4では、TTI束を3つで説明したが、2つ以上の複数TTIであってもよい。
(6)実施の形態1乃至4では、上り及び下りの使用周波数が異なるFDD(Frequency Division Duplex)システムを前提として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、TDD(Time Division Duplex)システムでも実施可能である。
(7)実施の形態1乃至4では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、実施の形態1乃至4の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
2008年9月12日出願の特願2008−235357の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明の中継装置及び無線通信システムは、端末と基地局との間の通信にTTI−bundling技術及び中継技術が採用される場合の新規な再送制御を実現するものとして有用である。
本発明は、中継装置及び中継方法に関する。
第3世代移動体通信サービスが開始され、データ通信又は映像通信などのマルチメディア通信が非常に盛んになってきている。今後さらにあらゆる環境で通信を行いたいという要求が高まり、通信可能なエリアの拡大が予想される。
そこで、3GPP−LTE(Long Term Evolution)では、端末(UE)から基地局(eNB)への上り伝送におけるカバレッジを拡大する目的で、TTI−bundlingと呼ばれる技術の導入が合意された。TTI−bundlingは、セルエッジ付近に存在する端末が上り伝送において複数のTTIを束ね、これを1つのHARQプロセスとする。そして、VoIPデータなどの小さいデータを低い符号化率で符号化し、得られた符号語を束ねられた複数TTIにマッピングして送信することにより、基地局の上り受信品質が改善される(非特許文献1参照)。なお、束ねられた複数のTTIは、以下、「TTI束」と呼ばれることがある。
図1は、TTI−bundling技術が適用された通信システムにおける再送プロセスの説明に供する図である。図1では、3つのTTIが束ねられる場合が示されている。
図1において、端末は、TTI0〜2を束ねてデータを基地局に送信する。なお、端末は、少なくともTTI0にマッピングされる符号語を、CRCを付加して送信する。このデータを基地局は受信し復号する。基地局は、最初のTTIで送信されたデータについてのみCRCを用いて誤り検出を行う。そして誤りが検出されると、基地局は、NACKを端末に送信する。端末は、NACKを受け取ると、再送予定区間でデータを再送する。
ここで、端末の上りデータの初回送信にTTIが割り当てられると、この時点で再送予定区間も決定する。図1において、TTI0〜2に対応する再送予定区間は、TTI8〜10である。従って、端末は、TTI8〜10で再送している。なお、送信予定区間(初回送信区間、及び、再送予定区間を含む)同士の間隔(ここでは、8TTI)は、セルエッジ付近に存在する端末と基地局との間のHARQプロセスのラウンドトリップタイム(HARQ−RTT)に基づいて決定される。HARQ−RTTは、端末と基地局との間を伝送信号(初回送信信号及びNACK)が伝播するのに掛かる時間並びに端末及び基地局の送信信号生成処理等に掛かる時間で決まる。
しかしながら、上記した従来の通信システムにおいては、無駄な再送が行われる問題がある。すなわち、図2に示すように、基地局は、束ねられたTTI群のうち最初のTTIで送信されたデータについてのみ誤り検出を行い、この検出結果に基づいてACK/NACKを端末に送信する。従って、束ねられたTTI群のうち後段のTTIまで復号を進めていく中で誤り訂正された状態(つまり、ACKが送信されるべき状態)になったとしても、既に基地局がNACKを端末に送信している場合には、端末は再送処理を実行してしまうことになる。これにより、システムスループットが低下してしまう問題がある。
ところで、3GPP LTEよりも更なる通信の高速化を実現する3GPP LTE−advancedの標準化が開始された(非特許文献2参照)。この3GPP LTE−advancedでは、上り伝送におけるカバレッジを拡大する目的で、端末と基地局との間に中継局(RN:Relay Node)を配置することが検討されている。
R1-081103, RAN1, "Reply LS on Uplink Coverage for LTE", 3GPP TSG RAN WG1#52, Sorrento, February 11-15, 2008
R1-081722, Samsung, "Future 3GPP Radio Technologies for LTE-Advanced", 3GPP TSG RAN WG1#53, Kansas City, May. 5-9, 2008
しかしながら、3GPP LTE−advancedにおける自動再送制御については、まだ検討されていない。上記したように端末と基地局との間の通信が行われる3GPP LTEでも効率的な再送制御が行われていない現状で、中継局が登場する無線通信システムにおける自動再送制御を効率的に行うためには工夫が必要である。
本発明の目的は、端末と基地局との間の通信にTTI−bundling技術及び中継技術が採用される場合の新規な再送制御を実現する中継装置及び中継方法を提供することである。
本発明の中継装置は、1つの送信データを符号化した符号語を複数のTTIからなるTTI束にマッピングした無線信号を送信する端末と、前記無線信号を受信し前記TTI束のうち第1のTTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する基地局との間の無線通信を中継する中継装置であって、受信無線信号に含まれるTTI束にマッピングされた符号語をTTIごとに復号する復号手段と、各復号結果を誤り検出する誤り検出手段と、前記TTI束のうち少なくとも前記第1のTTIよりも前の第2のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報を送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
本発明の中継方法は、1つの送信データを符号化した符号語を複数のTTIからなるTTI束にマッピングした無線信号を送信する端末と、前記無線信号を受信し前記TTI束のうち第1のTTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する基地局との間の無線通信を中継する中継方法であって、受信無線信号に含まれるTTI束にマッピングされた符号語をTTIごとに復号するステップと、各復号結果を誤り検出するステップと、前記TTI束のうち少なくとも前記第1のTTIよりも前の第2のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報を送信するステップと、を具備する。
本発明によれば、端末と基地局との間の通信にTTI−bundling技術及び中継技術が採用される場合の新規な再送制御を実現する中継装置及び中継方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
(実施の形態1)
[無線通信システムの構成]
図3は、本発明の実施の形態1に係る無線通信システム構成の説明に供する図である。図3において、無線通信システム10は、端末100と、基地局200と、中継局300とを有する。図3では、説明を簡単化するために、端末100、基地局200、及び中継局300をそれぞれ1つずつしか示していないが、実際には、1つの基地局200のセルの中に、複数の中継局300が分散配置されている。そのため、無線通信システム10においては、端末100と中継局300との離間距離及び基地局200と中継局300との離間距離は端末100と基地局200との離間距離よりも短い可能性の高い環境が実現される。従って、無線通信システム10においては、端末100の位置に関わらず、端末100と基地局200との間の通信品質よりも、端末100と中継局300との間の通信品質及び基地局200と中継局300との間の通信品質の方が良好であると見なすことができる。
[無線通信システムの構成]
図3は、本発明の実施の形態1に係る無線通信システム構成の説明に供する図である。図3において、無線通信システム10は、端末100と、基地局200と、中継局300とを有する。図3では、説明を簡単化するために、端末100、基地局200、及び中継局300をそれぞれ1つずつしか示していないが、実際には、1つの基地局200のセルの中に、複数の中継局300が分散配置されている。そのため、無線通信システム10においては、端末100と中継局300との離間距離及び基地局200と中継局300との離間距離は端末100と基地局200との離間距離よりも短い可能性の高い環境が実現される。従って、無線通信システム10においては、端末100の位置に関わらず、端末100と基地局200との間の通信品質よりも、端末100と中継局300との間の通信品質及び基地局200と中継局300との間の通信品質の方が良好であると見なすことができる。
[端末100の構成]
図4は、本発明の実施の形態1に係る端末100の構成を示すブロック図である。図4において、端末100は、CRC部101と、符号化部102と、変調部103と、多重部104と、送信RF部105と、アンテナ106と、受信RF部107と、復調部108と、復号部109と、制御部110とを有する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る端末100の構成を示すブロック図である。図4において、端末100は、CRC部101と、符号化部102と、変調部103と、多重部104と、送信RF部105と、アンテナ106と、受信RF部107と、復調部108と、復号部109と、制御部110とを有する。
CRC部101は、情報ビット列を誤り検出(CRC:Cyclic Redundancy Check)符号化し、これにより得られた、CRCパリティビットの付加された情報ビット列を符号化部102へ出力する。
符号化部102は、図示しないサーキュラーバッファ(Circular Buffer)を具備する。符号化部102は、CRCパリティビットの付加された情報ビット列をマザー符号化率でターボ符号化し、得られた符号語をサーキュラーバッファに保持する。符号化部102は、制御部110から受け取る制御情報に応じた出力符号語をサーキュラーバッファに保持された符号語から抜き出して変調部103へ出力する。制御部110から受け取る制御情報には、TTI−bundlingによる送信であることを示す送信種別情報(符号化率を含む)、新規送信命令、再送準備命令、再送実行命令、変調多値数情報、又は、割当周波数リソース情報が含まれる。
符号化部102は、新規(初回)送信時には、制御部110から受け取る制御情報に含まれる符号化率に合った出力符号語をサーキュラーバッファに保持された符号語から抜き出して変調部103へ出力する。符号化部102は、制御部110から受け取る制御情報に基づいて、再送準備、再送、及び新規データ送信(前回送信データに係る符号語をサーキュラーバッファから除去する処理を含む)に係る処理を行う。符号化部102における処理の詳細については、後に詳述する。
変調部103は、符号化部102から受け取る符号語を、制御部110から受け取る制御信号に含まれる変調多値数で変調することによりデータシンボルを生成し、得られたデータシンボルを多重部104へ出力する。
多重部104は、変調部103から受け取るデータシンボル、制御部110から受け取る制御情報、及び、パイロット信号を多重して、ベースバンド信号である多重信号を形成する。このとき、データシンボルは、制御部110から受け取る制御情報に含まれる割当周波数リソース情報の示す割当周波数へ配置される。
送信RF部105は、多重信号を周波数変換し、得られたRF信号をアンテナ106を介して送信する。
受信RF部107は、後述する基地局200から送信された制御信号(割当情報、又は、ACK/NACK信号を含む)及び後述する中継局300から送信されたACK/NACK信号をアンテナ106を介して受信し、受信信号を周波数変換することによりベースバンド信号を得る。このベースバンド信号は、復調部108に出力される。
復調部108は、受信RF部107から受け取るベースバンド信号に含まれる制御信号及び中継局300からのACK/NACK信号を復調し、復調後の制御信号及びACK/NACK信号を復号部109へ出力する。
復号部109は、復調された制御信号及びACK/NACK信号を復号し、得られた制御情報及びACK/NACK情報を制御部110へ出力する。
制御部110は、復号部109から受け取る制御情報に含まれる符号化率、変調多値数、割当周波数リソース、及び、ACK/NACK情報を特定する。また、制御部110は、特定した基地局200からのACK/NACK情報及び中継局300からのACK/NACK情報に基づいて、再送準備、再送実行判断、再送、及び新規データ送信の各処理を実行するか否かを判断し、判断結果に応じた制御情報を符号化部102に出力する。また、特定された制御情報のうち符号化率は、符号化部102に出力され、変調多値数は、変調部103に出力され、割当周波数リソースは、多重部104に出力される。
[基地局200の構成]
図5は、本発明の実施の形態1に係る基地局200の構成を示すブロック図である。図5において、基地局200は、アンテナ201と、受信RF部202と、分離部203と、復調部204と、復号部205と、誤り検出部206と、回線品質推定部207と、スケジューラ208と、制御情報生成部209と、符号化部210と、変調部211と、送信RF部212と、ACK/NACK処理部213とを有する。
図5は、本発明の実施の形態1に係る基地局200の構成を示すブロック図である。図5において、基地局200は、アンテナ201と、受信RF部202と、分離部203と、復調部204と、復号部205と、誤り検出部206と、回線品質推定部207と、スケジューラ208と、制御情報生成部209と、符号化部210と、変調部211と、送信RF部212と、ACK/NACK処理部213とを有する。
受信RF部202は、端末100から送信されたデータ信号及び中継局300から送信されたデータ信号をアンテナ201を介して受信し、受信データ信号を周波数変換することによりベースバンド信号を得る。このベースバンド信号は、分離部203に出力される。
分離部203は、受信RF部202から受け取るベースバンド信号をデータシンボルと受信パイロット信号と中継局300から送信されたACK/NACK信号とに分離する。さらに、分離部203は、スケジューラ208から受け取る割当情報に含まれる割当周波数リソース情報に対応するデータシンボルを復調部204へ出力し、受信パイロット信号を回線品質推定部207へ出力し、中継局300から送信されたACK/NACK信号をACK/NACK処理部213へ出力する。
復調部204は、分離部203から受け取るデータシンボルを、スケジューラ208から受け取る割当情報に含まれる変調多値数情報に従って復調する。
復号部205は、復調部204から受け取る復調結果を、スケジューラ208から受け取る割当情報に含まれる符号化率情報に基づいて誤り訂正復号することにより、復号ビット列を得る。こうして得られた復号後のビット列(受信データ)は、復号部205の備えるメモリ(図示せず)に保持すると共に、誤り検出部206へ出力される。TTI束における今回の復号対象TTIの復号結果は、次のTTIで送信された符号語の復号に利用される。従って、TTI束においては、後ろのTTI程そのTTIで送信された符号語の誤り率は低くなる。また、復号部205は、誤り検出部206からACK信号を受け取る場合にのみ、既にメモリに格納している受信データを破棄する。
誤り検出部206は、復号部205から受け取る復号後のビット列を、TTIごとに誤り検出(CRC)する。
誤り検出部206は、誤り検出の結果、復号ビット列に誤りがある場合には、応答信号としてNACK信号を生成する一方、復号ビット列に誤りがない場合には、応答信号としてACK信号を生成する。こうして生成されたACK/NACK信号は、復号部205、スケジューラ208、及び、制御情報生成部209へ出力される。また、誤り検出部206は、復号ビット列に誤りがない場合には、復号ビット列を受信ビット列として出力する。
回線品質推定部207は、受信パイロット信号から回線品質(SINR:Signal-to-Interference and Noise power Ratio)を推定する。SINR推定値は、スケジューラ208へ出力される。
ACK/NACK処理部213は、中継局300から送信されたACK/NACK信号を受信処理し、受信処理後のACK/NACK信号をスケジューラ208に出力する。
スケジューラ208は、回線品質推定部207から受け取るSINR推定値、誤り検出部206から受け取るACK/NACK信号、及び、中継局300からのACK/NACK信号に基づいて割当情報を生成する。この割当情報には、変調多値数情報、符号化率情報、及び、割当リソース情報が含まれる。この割当情報は、制御情報生成部209、分離部203、復調部204、及び、復号部205へ出力される。スケジューラ208の再送データに対するスケジューリングについては後述する。
制御情報生成部209は、誤り検出部206からACK/NACK信号を受け取る。そして、制御情報生成部209は、TTI−bundling技術を用いたデータ送信が行われる場合には、TTI束における末尾TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号を検出タイミングに応じて送信する。制御情報生成部209は、ACK/NACK信号をスケジューラ208から受け取る割当情報とまとめることにより制御信号用フレームを生成し、このフレームを符号化部210、変調部211、送信RF部212を介して送信する。
制御情報生成部209で生成された制御信号用フレームは、符号化部210で符号化され、変調部211で変調され、送信RF部212で周波数変換された後に、アンテナ201を介して送信される。
[中継局300の構成]
図6は、本発明の実施の形態1に係る中継局300の構成を示すブロック図である。図6において、中継局300は、アンテナ301と、受信RF部302と、分離部303と、復調部304と、復号部305と、誤り検出部306と、制御信号処理部307と、ACK/NACK処理部308と、制御情報生成部309と、中継信号処理部310と、CRC部311と、符号化部312と、変調部313と、送信RF部314とを有する。
図6は、本発明の実施の形態1に係る中継局300の構成を示すブロック図である。図6において、中継局300は、アンテナ301と、受信RF部302と、分離部303と、復調部304と、復号部305と、誤り検出部306と、制御信号処理部307と、ACK/NACK処理部308と、制御情報生成部309と、中継信号処理部310と、CRC部311と、符号化部312と、変調部313と、送信RF部314とを有する。
受信RF部302は、端末100から送信されたデータ信号及び基地局200から送信された制御信号(割当情報及びACK/NACK信号を含む)をアンテナ301を介して受信し、受信信号を周波数変換することによりベースバンド信号を得る。このベースバンド信号は、分離部303に出力される。
分離部303は、受信RF部302から受け取るベースバンド信号を端末100から送信されたデータシンボルと基地局200から送信された制御信号とに分離する。さらに、分離部303は、データシンボルを復調部304へ出力し、基地局200から送信された制御信号を制御信号処理部307及びACK/NACK処理部308へ出力する。
復調部304は、分離部303から受け取るデータシンボルを、制御信号処理部307から受け取る割当情報に含まれる変調多値数情報に従って復調する。
復号部305は、復調部304から受け取る復調結果を、制御信号処理部307から受け取る割当情報に含まれる符号化率情報に基づいて誤り訂正復号することにより、復号ビット列を得る。こうして得られた復号後のビット列(受信データ)は、復号部305の備えるメモリ(図示せず)に保持されると共に、誤り検出部306へ出力される。TTI束における今回の復号対象TTIの復号結果は、次のTTIで送信された符号語の復号に利用される。従って、TTI束においては、後ろのTTI程そのTTIで送信された符号語の誤り率は低くなる。また、復号部305は、誤り検出部306からACK信号を受け取る場合にのみ、既にメモリに格納している受信データを破棄する。
誤り検出部306は、復号部305から受け取る復号後のビット列を、TTIごとに誤り検出(CRC)する。
誤り検出部306は、誤り検出の結果、復号ビット列に誤りがある場合には、応答信号としてNACK信号を生成する一方、復号ビット列に誤りがない場合には、応答信号としてACK信号を生成する。こうして生成されたACK/NACK信号は、復号部305、制御情報生成部309、及び、中継信号処理部310へ出力される。また、誤り検出部306は、復号ビット列に誤りがない場合には、復号ビット列を受信ビット列として出力する。
制御信号処理部307は、分離部303から受け取る制御信号を復調及び復号すると共に、制御信号に含まれる割当情報を特定する。割当情報には、符号化率、変調多値数、及び、割当周波数リソースが含まれている。そして、割当情報は、復調部304、復号部305、符号化部312、及び、変調部313に出力される。
ACK/NACK処理部308は、分離部303から受け取る制御信号に含まれるACK/NACK信号を受信処理し、得られたACK/NACK情報を中継信号処理部310に出力する。
制御情報生成部309は、誤り検出部306からACK/NACK信号を受け取る。そして、制御情報生成部309は、TTI−bundling技術を用いたデータ送信が行われる場合には、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号を検出タイミングに応じて送信する。
中継信号処理部310は、誤り検出部306からACK/NACK信号を受け取り、ACK/NACK処理部308からACK/NACK情報を受け取る。そして、中継信号処理部310は、誤り検出部306からのACK/NACK信号及びACK/NACK処理部308からのACK/NACK情報(つまり、基地局200からのACK/NACK情報)に基づいて、中継処理を実行するかしないかを判断する。中継処理を実行すると判断された場合には、中継信号処理部310は、中継情報を送信する。この中継情報は、TTI束の末尾TTIに対応する再送予定区間で端末100の代わりに送信する再送データである。中継信号処理部310の詳細については、後述する。
CRC部311は、中継情報を誤り検出符号化し、これにより得られた、CRCパリティビットの付加された中継データを符号化部312へ出力する。
符号化部312は、図示しないバッファを具備する。符号化部312は、CRCパリティビットの付加された情報ビット列をマザー符号化率でターボ符号化し、得られた符号語をバッファに保持する。符号化部312は、制御信号処理部307から受け取る割当情報に含まれる、中継信号に対する符号化率に応じた出力符号語をバッファに保持された符号語から抜き出して変調部313へ出力する。
変調部313は、符号化部312から受け取る符号語を、制御信号処理部307から受け取る割当情報に含まれる変調多値数で変調することによりデータシンボルを生成し、得られた送信RF部314へ出力する。
送信RF部314は、制御情報生成部309から受け取るACK/NACK信号、及び、変調部313から受け取るデータシンボルを周波数変換し、得られたRF信号をアンテナ301を介して送信する。
[端末100、基地局200、及び、中継局300の動作説明]
(端末100による初回送信)
図7に示すように、端末100は、TTI0〜2を束ねてデータ送信する。すなわち、端末100において、符号化部102が、制御部110から受け取る制御情報に含まれる符号化率に合った出力符号語をサーキュラーバッファに保持された符号語から抜き出して変調部103へ出力する。
(端末100による初回送信)
図7に示すように、端末100は、TTI0〜2を束ねてデータ送信する。すなわち、端末100において、符号化部102が、制御部110から受け取る制御情報に含まれる符号化率に合った出力符号語をサーキュラーバッファに保持された符号語から抜き出して変調部103へ出力する。
図8は、符号語がサーキュラーバッファに格納されている状態、及び、サーキュラーバッファからの符号語読み出し方法(初回送信時)の説明に供する図である。
図8に示すように、サーキュラーバッファは96列で構成され、符号語が格納されている。左部分のS(32列構成)は、CRCパリティが付加された情報ビット(つまり、システマチックビット)であり、右部分のP1及びP2(64列構成)は、ターボ符号化により生成されたパリティビットである。ここで、システマチックビット側を前、パリティビット側を後ろと定義する。
符号化部102は、TTI0で送信されるデータ1として、所定の読み出し開始位置から後ろに向かって、所定長の符号語を読み出して変調部103へ出力する。ここでは、所定の読み出し開始位置(RV0)は、サーキュラーバッファ(図8)の左から3列目である。また、所定長とは、サーキュラーバッファの64列分である。従って、データ1は、サーキュラーバッファの3列目から66列目に相当する。
次に、符号化部102は、データ1で読み出した最後列の次列を読み出し開始位置とし、後ろに向かって同じく所定長の符号語(図8のデータ2に相当)を読み出して変調部103に出力する。ここで所定長の読み出しが完了する前にサーキュラーバッファの最後列に到達する場合には、サーキュラーバッファの先頭列から読み出しが続けられる。従って、データ2は、サーキュラーバッファの67列目から96列目と、1列目から34列目に相当する。
次に、符号化部102は、データ2で読み出した最後列の次列を読み出し開始位置とし、後ろに向かって同じく所定長の符号語(図8のデータ3に相当)を読み出して変調部103に出力する。データ3は、サーキュラーバッファの35列目から96列目と、1列目から2列目に相当する。なお、RV(Redundancy Version)は、サーキュラーバッファのどの位置から読み出した符号語列かを特定するための指示情報である。3GPP LTEでは、RV0は3列目、RV1は27列目、RV2は51列目、RV3は75列目として定義されている。そして、初回送信時には、RV0が用いられる。
このようにしてサーキュラーバッファから読み出された複数の符号語は、図7に示すように、TTI0〜2のTTI束で送信され、基地局200及び中継局300で受信される。
(基地局200のACK/NACK信号送信)
基地局200において、誤り検出部206は、受信データをTTIごとに誤り検出する。
基地局200において、誤り検出部206は、受信データをTTIごとに誤り検出する。
そして、制御情報生成部209は、TTI束における末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果(つまり、ACK/NACK信号)を、検出タイミングに応じて送信する。ここでは、末尾TTIであるTTI2で送信された符号語に係るACK/NACK信号が送信される。
(中継局300のACK/NACK信号送信)
中継局300において、誤り検出部306は、受信データをTTIごとに誤り検出する。
中継局300において、誤り検出部306は、受信データをTTIごとに誤り検出する。
そして、制御情報生成部309は、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果(つまり、ACK/NACK信号)を、検出タイミングに応じて送信する。ここでは、先頭TTIであるTTI0で送信された符号語に係るACK/NACK信号が送信される。
(端末100からの再送データ及び中継局300からの中継情報に対する基地局200のスケジューリング)
後述するように、端末100では、中継局300から送信される、先頭TTIに係るACK/NACK信号が再送準備のトリガとして利用され、さらに、基地局200から送信される、末尾TTIに係るACK/NACK信号が再送実行判断基準として利用される。すなわち、後述するように、先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信されるときにのみ端末100によりTTI束全体の再送が実行される。従って、基地局200のスケジューラ208は、先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信される場合には、端末100によるTTI束を用いた再送のためのリソース(つまり、再送予定区間TTI8〜10における周波数リソース等)を確保しておく。
後述するように、端末100では、中継局300から送信される、先頭TTIに係るACK/NACK信号が再送準備のトリガとして利用され、さらに、基地局200から送信される、末尾TTIに係るACK/NACK信号が再送実行判断基準として利用される。すなわち、後述するように、先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信されるときにのみ端末100によりTTI束全体の再送が実行される。従って、基地局200のスケジューラ208は、先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信される場合には、端末100によるTTI束を用いた再送のためのリソース(つまり、再送予定区間TTI8〜10における周波数リソース等)を確保しておく。
また、後述するように、中継局300では、先頭TTIの誤り検出結果、及び、基地局200から送信される末尾TTIに係るACK/NACK信号が再送処理(中継処理)実行判断基準として利用される。すなわち、後述するように、中継局300では、先頭TTIで誤りが検出されず、且つ、基地局200からNACKが送信される場合には、末尾TTIに対応する再送予定区間で中継情報が送信される。従って、基地局200のスケジューラ208は、先頭TTIについて中継局300によりACK信号が送信され、且つ、末尾TTIについて基地局200によりNACK信号が送信される場合には、中継局300による1TTIを用いた再送(中継)のためのリソース(つまり、再送予定区間TTI10における周波数リソース等)を確保しておく。
(端末100からの再送データに対する中継局300のスケジューリング)
先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信されるときに端末100でTTI束全体の再送が実行される。従って、中継局300は、先頭TTIで誤りが検出され、且つ、基地局200からNACKが送信される場合には、端末100によるTTI束を用いた再送のためのリソース(つまり、再送予定区間TTI8〜10における周波数リソース等)を確保しておく。
先頭TTI及び末尾TTIの両方でNACK信号が送信されるときに端末100でTTI束全体の再送が実行される。従って、中継局300は、先頭TTIで誤りが検出され、且つ、基地局200からNACKが送信される場合には、端末100によるTTI束を用いた再送のためのリソース(つまり、再送予定区間TTI8〜10における周波数リソース等)を確保しておく。
(端末100の再送準備、及び、再送実行判断に係る処理)
端末100は、中継局300から送信されたTTI0のACK/NACK信号に基づいてTTI束全体の再送準備を開始するか否かを判断し、基地局200から送信されたTTI2のACK/NACK信号に基づいて準備しておいたTTI束全体の符号語の再送を実行するか否かを判断する。
端末100は、中継局300から送信されたTTI0のACK/NACK信号に基づいてTTI束全体の再送準備を開始するか否かを判断し、基地局200から送信されたTTI2のACK/NACK信号に基づいて準備しておいたTTI束全体の符号語の再送を実行するか否かを判断する。
具体的には、端末100において、制御部110は、TTI0のACK/NACK信号に基づいて、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させるか否かを判断する。そして、TTI0について中継局300からNACK信号が送信される場合には、制御部110は、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させる。一方、TTI0について中継局300からACK信号が送信される場合には、端末100による再送は行われないので、制御部110は、符号化部102に新規データ送信の準備をさせる。
また、端末100において、制御部110は、TTI2のACK/NACK信号に基づいて、符号化部102に準備しておいたTTI束全体の符号語の再送を実行させるか否かを判断する。そして、TTI2について基地局200からACK信号が送信される場合には、制御部110は、符号化部102に準備しておいたTTI束全体の符号語の再送を実行させない。一方、TTI2について基地局200からNACK信号が送信される場合には、制御部110は、符号化部102に準備しておいたTTI束全体の符号語の再送を実行させる(図7参照)。
(端末100による再送)
図9は、符号語がサーキュラーバッファに格納されている状態、及び、サーキュラーバッファからの符号語読み出し方法(再送時)の説明に供する図である。
図9は、符号語がサーキュラーバッファに格納されている状態、及び、サーキュラーバッファからの符号語読み出し方法(再送時)の説明に供する図である。
符号化部102は、再送時には、前回送信時と異なる位置を読み出し開始位置として符号語を抜き出して変調部103へ出力する。図9においては、RV2が1回目再送時の読み出し開始位置となっている。
(中継局300の中継実行判断、及び、中継処理)
中継局300は、TTI0の誤り検出結果及び基地局200から送信されたTTI2のACK/NACK信号に基づいて、中継処理を実行するかしないかを判断する。
中継局300は、TTI0の誤り検出結果及び基地局200から送信されたTTI2のACK/NACK信号に基づいて、中継処理を実行するかしないかを判断する。
具体的には、中継局300において、中継信号処理部310は、TTI0の誤り検出結果及び基地局200から送信されたTTI2のACK/NACK信号に基づいて、中継処理を実行するかしないかを判断する。中継信号処理部310は、TTI0で誤りが検出されず、且つ、基地局200からTTI2についてNACK信号が送信される場合に、中継処理を実行する。このとき、中継信号処理部310は、TTI0の復号結果をTTI2に対応する再送予定区間で送信する。こうして、端末100の代わりに中継局300によって再送が行われる。
以上のように本実施の形態によれば、中継局300は、1つの送信データを符号化した符号語を複数のTTIからなるTTI束にマッピングした無線信号を送信する端末と、前記無線信号を受信しTTI束のうち末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する基地局との間の無線通信を中継する。そして、中継局300において、制御情報生成部309は、TTI束のうち先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する。
[対比技術]
ここで、TTI束における末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を中継局300が端末100に送信する態様(図10参照)も考えられる。しかしながら、この態様では、端末100は、再送時には、末尾TTIに対応する再送予定区間でしか再送することができない。すなわち、端末100は、TTI束を用いて再送することができない。なぜならば、末尾TTIでNACK信号を受け取った後に、末尾TTI以外のTTIに対応する再送予定区間での再送準備を開始しても当該再送予定区間には間に合わないからである。従って、TTI−bundling技術を用いた再送を実行することができないので、データ受信側における誤り特性が劣化してしまう。
ここで、TTI束における末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を中継局300が端末100に送信する態様(図10参照)も考えられる。しかしながら、この態様では、端末100は、再送時には、末尾TTIに対応する再送予定区間でしか再送することができない。すなわち、端末100は、TTI束を用いて再送することができない。なぜならば、末尾TTIでNACK信号を受け取った後に、末尾TTI以外のTTIに対応する再送予定区間での再送準備を開始しても当該再送予定区間には間に合わないからである。従って、TTI−bundling技術を用いた再送を実行することができないので、データ受信側における誤り特性が劣化してしまう。
これに対して、本実施の形態では、中継局300がTTI束のうち先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信するので、端末100は、この中継局300からの誤り検出情報を再送準備開始のトリガとして利用することができる。従って、端末100は、TTI束を用いた再送を実行することができる。
さらに、基地局200がTTI束のうち末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信するので、端末100は、この基地局200からの誤り検出情報を再送実行判断基準として用いることができる。
また、中継局300において、中継信号処理部310は、基地局200から送信された誤り検出結果情報がNACKであり、且つ、自機から送信された先頭TTIに係る誤り検出結果情報がACKである場合に、末尾TTIに対応する再送予定区間で中継情報を送信する。
こうすることで、端末100から再送負荷が取り除かれる。さらに、端末100と基地局200との間よりも通信品質のよい中継局300と基地局200との間で通信が行われるので、再送が成功する確率を高めることができる。
なお、以上の説明では、中継局300がTTI束のうち先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信し、基地局200が末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信するものとして説明を行った。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。要は、基地局200が第1のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を送信する場合に、中継局300が、その第1のTTIよりも前の第2のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を送信すればよい。ただし、第2のTTIが先頭TTI以外である場合には、端末100からの再送は、TTI束全体に対するものではなく、第2のTTIから末尾TTIまでに対応する再送予定区間で実行される。なお、実施の形態1において中継局300が先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する構成としたのは、端末100と中継局300との間のチャネルが通信品質の高い環境であり先頭TTIで誤りが検出されない確率が十分あるためである。また、基地局200が末尾TTIで誤り検出情報を送信する構成としたのは、TTI束における、後ろのTTI程送信された符号語の誤り率が低くなるという原理を利用するためである。
(実施の形態2)
実施の形態1では、中継局300で得られる先頭TTIに係る誤り検出結果が、端末100における再送準備開始のトリガ、及び、端末100と中継局300とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として用いられる実施態様について説明したが、この実施態様では、端末100によって無駄な再送が行われる可能性がある。すなわち、中継局300によって先頭TTIで誤りが検出される場合には、後段のTTIまで復号を進めて行く中で誤り訂正された状態(つまり、後段のTTIでACKが送信されるべき状態)になったとしても、中継局300が中継処理を行うことはない。しかし、中継局300において符号語の誤りが訂正された場合には、基地局200との間の通信環境が良好な中継局300によって再送した方が有利である。
実施の形態1では、中継局300で得られる先頭TTIに係る誤り検出結果が、端末100における再送準備開始のトリガ、及び、端末100と中継局300とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として用いられる実施態様について説明したが、この実施態様では、端末100によって無駄な再送が行われる可能性がある。すなわち、中継局300によって先頭TTIで誤りが検出される場合には、後段のTTIまで復号を進めて行く中で誤り訂正された状態(つまり、後段のTTIでACKが送信されるべき状態)になったとしても、中継局300が中継処理を行うことはない。しかし、中継局300において符号語の誤りが訂正された場合には、基地局200との間の通信環境が良好な中継局300によって再送した方が有利である。
従って、実施の形態2では、中継局が、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報の他に、末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報を、検出タイミングに応じて順次送信する。そして、中継局における末尾TTIの誤り検出結果は、端末と中継局とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として用いられる。こうすることで、より有利な環境において再送を実行することができる。
なお、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末、基地局、及び中継局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局についても、図4乃至図6を用いて説明する。
実施の形態2に係る端末100において、制御部110は、実施の形態1と同様に、基地局200からのACK/NACK情報及び中継局300からのACK/NACK情報に基づいて、再送準備、再送実行判断、再送、及び新規データ送信の各処理を実行するか否かを判断し、判断結果に応じた制御情報を符号化部102に出力する。
ただし、実施の形態2では、中継局300から、末尾TTIにマッピングされた符号語に係る誤り検出結果が送信される。実施の形態2では、この末尾TTIにマッピングされた符号語に係る誤り検出結果が、端末と中継局とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として利用される。
すなわち、制御部110は、先頭TTIについて中継局300からNACK信号が送信される場合には、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させる。
制御部110は、末尾TTIについて中継局300及び基地局200の少なくともいずれか一方からACK信号が送信される場合には、符号化部102に再送させない。制御部110は、末尾TTIについて中継局300及び基地局200からNACKが送信される場合にのみ、再送を実行させる。
また、実施の形態2に係る中継局300において、中継信号処理部310は、末尾TTIで誤りが検出されず、且つ、基地局200から末尾TTIについてNACK信号が送信される場合に、中継処理を実行する。
図11は、実施の形態2に係る端末100、基地局200、及び、中継局300の動作説明に供する図である。
図11に示すように、端末100は、TTI0〜2を束ねてデータ送信する。
中継局300において、誤り検出部306は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、制御情報生成部309は、TTI束における先頭TTI及び末尾TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号を検出タイミングに応じて順次送信する。図11において、TTI0ではNACK信号が送信され、TTI2ではACK信号が送信される。
また、基地局200において、誤り検出部206は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、制御情報生成部209は、末尾TTIの誤り検出結果を、検出タイミングに応じて送信する。図11において、TTI2でNACK信号が送信される。
端末100では、制御部110は、TTI0について中継局300からNACK信号が送信されているので、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させる。
しかし、TTI2について中継局300からACK信号が送信されているので、制御部110は、符号化部102に既に開始されている再送準備を停止させる。
中継局300では、中継信号処理部310は、TTI2で誤りが検出されず、且つ、基地局200からTTI2についてNACK信号が送信されているので、誤りのない復号結果より再符号化した再送データをTTI2に対応する再送予定区間で送信する。
このように本実施の形態によれば、中継局300において、制御情報生成部309は、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号の他に、末尾TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号を送信する。
この末尾TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号が端末と中継局とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として利用されることにより、上述したように、より有利な環境での再送が実行される。
(実施の形態3)
実施の形態3では、中継局が、TTI束における末尾TTIについてのみACK/NACK信号を送信する。そして、端末は、TTI束でデータを送信すると、自動的に再送の準備に入り、基地局及び中継局から送信されてくる末尾TTIのACK/NACK信号に基づいて再送を実行するか否かを判断する。なお、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末、基地局、及び中継局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局についても、図4乃至図6を用いて説明する。
実施の形態3では、中継局が、TTI束における末尾TTIについてのみACK/NACK信号を送信する。そして、端末は、TTI束でデータを送信すると、自動的に再送の準備に入り、基地局及び中継局から送信されてくる末尾TTIのACK/NACK信号に基づいて再送を実行するか否かを判断する。なお、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末、基地局、及び中継局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局についても、図4乃至図6を用いて説明する。
実施の形態3に係る端末100において、制御部110は、実施の形態1と同様に、基地局200からのACK/NACK情報及び中継局300からのACK/NACK情報に基づいて、再送実行判断、再送、及び新規データ送信の各処理を実行するか否かを判断し、判断結果に応じた制御情報を符号化部102に出力する。ただし、再送準備に関しては、制御部110は、TTI束でデータを送信すると、符号化部102に再送準備を開始させる。そして、制御部110は、基地局200及び中継局300から送信されてくる末尾TTIの誤り検出結果に基づいて再送を実行するか否かを判断する。
すなわち、制御部110は、基地局200及び中継局300からNACK信号が送信されてくる場合には、符号化部102にTTI束全体を再送させる。それ以外の場合には、制御部110は、符号化部102に再送させない。
また、実施の形態3に係る中継局300において、中継信号処理部310は、末尾TTIの誤り検出結果、及び、基地局200から送信されてくる末尾TTIの誤り検出結果に基づいて、中継処理を実行するか否かを判断する。中継信号処理部310は、末尾TTIで誤りが検出されず、且つ、基地局200から末尾TTIについてNACK信号が送信される場合に、中継処理を実行する。この中継処理は、末尾TTIに対応する再送予定区間で行われる。
図12は、実施の形態3に係る端末100、基地局200、及び、中継局300の動作説明に供する図である。
図12に示すように、端末100は、TTI0〜2を束ねてデータ送信する。このとき、端末100において、制御部110は、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させる。
基地局200において、誤り検出部206は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、制御情報生成部209は、末尾TTIの誤り検出結果のみを送信する。
中継局300において、誤り検出部306は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、誤り検出部306は、末尾TTIの誤り検出結果のみを送信する。
そして、端末100において、基地局200及び中継局300から送信されてくる末尾TTIの誤り検出結果に基づいて再送を実行するか否かを判断する。図12においては、基地局200及び中継局300からNACK信号が送信されているので、制御部110は、符号化部102にTTI束全体の再送を実行させる。なお、中継局300において末尾TTIでの誤りが検出されず、且つ、基地局200から末尾TTIについてNACK信号が送信される場合には、中継局300が中継処理を実行する。
以上のようにすることで、端末100によるTTI束全体の再送及び中継局300による1TTIを用いた中継のうちより有利な方で再送できると共に、基地局200及び中継局300による1つのTTI束に対するACK/NACK信号の送信回数を1回にすることができる。
(実施の形態4)
実施の形態3と同様に、実施の形態4においても、中継局が、TTI束における末尾TTIについてのみACK/NACK信号を送信する。ただし、実施の形態3では、TTI束全体を再送するために、端末がTTI束を送信すると直ぐに再送の準備を開始しているのに対して、実施の形態4では、再送予定区間を1つ飛ばしてその次の再送予定区間でTTI束全体の再送を行う。なお、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末、基地局、及び中継局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局についても、図4乃至図6を用いて説明する。
実施の形態3と同様に、実施の形態4においても、中継局が、TTI束における末尾TTIについてのみACK/NACK信号を送信する。ただし、実施の形態3では、TTI束全体を再送するために、端末がTTI束を送信すると直ぐに再送の準備を開始しているのに対して、実施の形態4では、再送予定区間を1つ飛ばしてその次の再送予定区間でTTI束全体の再送を行う。なお、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末、基地局、及び中継局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末、基地局、及び中継局についても、図4乃至図6を用いて説明する。
実施の形態4に係る端末100において、制御部110は、実施の形態1と同様に、基地局200からのACK/NACK情報及び中継局300からのACK/NACK情報に基づいて、再送準備、再送実行判断、再送、及び新規データ送信の各処理を実行するか否かを判断し、判断結果に応じた制御情報を符号化部102に出力する。
具体的には、制御部110は、基地局200及び中継局300からNACK信号が送信されてくる場合には、符号化部102に再送準備を開始させ、その後TTI束全体の再送を実行させる。ただし、この再送は、次の第1再送予定区間ではなく、第1再送予定区間の次の第2再送予定区間で実行される。
また、実施の形態4に係る中継局300において、中継信号処理部310は、末尾TTIの誤り検出結果、及び、基地局200から送信されてくる末尾TTIの誤り検出結果に基づいて、中継処理を実行するか否かを判断する。中継信号処理部310は、末尾TTIで誤りが検出されず、且つ、基地局200から末尾TTIについてNACK信号が送信される場合に、中継処理を実行する。この中継処理は、末尾TTIに対応する再送予定区間で行われる。
図13は、実施の形態4に係る端末100、基地局200、及び、中継局300の動作説明に供する図である。
図13に示すように、端末100は、TTI0〜2を束ねてデータ送信する。
基地局200において、誤り検出部206は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、制御情報生成部209は、末尾TTIの誤り検出結果のみを送信する。
中継局300において、誤り検出部306は、受信データをTTIごとに誤り検出する。そして、誤り検出部306は、末尾TTIの誤り検出結果のみを送信する。
そして、端末100において、基地局200及び中継局300から送信されてくる末尾TTIの誤り検出結果に基づいて再送を実行するか否かを判断する。図13においては、基地局200及び中継局300からNACK信号が送信されているので、制御部110は、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させ、且つ、上記第2再送予定区間(TTI16〜TTI18)で再送を実行させる。なお、中継局300において末尾TTIでの誤りが検出されず、且つ、基地局200から末尾TTIについてNACK信号が送信される場合には、中継局300が中継処理を実行する(図14参照)。
以上のようにすることでも、端末100によるTTI束全体の再送及び中継局300による1TTIを用いた中継のうちより有利な方で再送できると共に、基地局200及び中継局300による1つのTTI束に対するACK/NACK信号の送信回数を1回にすることができる。
(他の実施の形態)
(1)実施の形態2においては、中継局300が、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果、及び、末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を送信した。これに対して、中継局300が、TTI束にマッピングされた符号語について各TTIで得られた誤り検出結果をすべて送信する実施態様も考えられる。
(1)実施の形態2においては、中継局300が、TTI束における先頭TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果、及び、末尾TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果を送信した。これに対して、中継局300が、TTI束にマッピングされた符号語について各TTIで得られた誤り検出結果をすべて送信する実施態様も考えられる。
この実施態様では、中継局300から送信される、先頭TTI及び末尾TTIを除くTTIに係る誤り検出結果を、端末100は、既に開始している再送準備停止のトリガとして利用する。
すなわち、制御部110は、先頭TTIについて中継局300からNACK信号が送信される場合には、符号化部102にTTI束全体の再送準備を開始させる。そして、制御部110は、TTI束における先頭TTI及び末尾TTIを除くTTIについてACK信号が中継局300から送信される場合には、その時点で既に開始されている再送準備を符号化部102に停止させ、新規データ送信の準備をさせる。
こうすることにより、端末100は、中継局300からの末尾TTIのACK/NACK信号を待つまでもなく、ACK信号を受け取った時点で再送準備を停止できるので、再送準備にかかる消費電力を低減できる。また、ACK信号を受け取った時点で新規データ送信の準備に移ることができるので、早い段階で再送データのために確保しているバッファ領域を開放することができる。
(2)実施の形態3において、中継局300は、末尾TTIで送信された符号語に係るACK/NACK信号のみを送信している。しかしながら、中継局300が、末尾TTIの代わりに、TTI束において初めて誤りが検出されないTTIについてのみACK信号を送信する態様としても、実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
この態様では、制御情報生成部209は、1つのTTI束に関しては初めて誤りが検出されないTTIについてのみACK信号を送信する。端末100は、このACK/NACK信号を、端末100と中継局300とのどちらで再送を実行するかを決める判断基準として用いる。
以上のようにすることで、実施の形態3と比べて、端末100が早い段階で中継局300からACK信号を受け取ることができるので、早い段階で再送準備を停止できる。従って、再送準備にかかる消費電力を低減できる。また、端末100が中継局300からACK信号を受け取った時点で新規データ送信の準備に移ることができるので、早い段階で再送データのために確保しているバッファ領域を開放することができる。
(3)なお、実施の形態1において、サーキュラーバッファから読み出す所定長を64列として説明したが、基地局200による割当リソース量によって所定長は変化する。また、サーキュラーバッファの読出し位置である各RVの列番号を、RV0=3列目、RV1=27列目、RV2=51列目、RV3=75列目で説明したが、他の関係式に従って導出してもよい。
(4)なお、実施の形態1乃至4では、TTIごとに復号と誤り検出を実施するとして説明したが、ACK/NACK信号を送信するタイミングでのみ復号および誤り検出を行う処理でもよい。
(5)なお、実施の形態1乃至4では、TTI束を3つで説明したが、2つ以上の複数TTIであってもよい。
(6)実施の形態1乃至4では、上り及び下りの使用周波数が異なるFDD(Frequency Division Duplex)システムを前提として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、TDD(Time Division Duplex)システムでも実施可能である。
(7)実施の形態1乃至4では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、実施の形態1乃至4の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
2008年9月12日出願の特願2008−235357の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明の中継装置及び中継方法は、端末と基地局との間の通信にTTI−bundling技術及び中継技術が採用される場合の新規な再送制御を実現するものとして有用である。
Claims (6)
- 1つの送信データを符号化した符号語を複数のTTIからなるTTI束にマッピングした無線信号を送信する端末と、前記無線信号を受信し前記TTI束のうち第1のTTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する基地局との間の無線通信を中継する中継装置であって、
受信無線信号に含まれるTTI束にマッピングされた符号語をTTIごとに復号する復号手段と、
各復号結果を誤り検出する誤り検出手段と、
前記TTI束のうち少なくとも前記第1のTTIよりも前の第2のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報を送信する送信手段と、
を具備する中継装置。 - 前記第1のTTIは、前記TTI束における末尾TTIであり、
前記送信手段は、前記第2のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報の他に、前記末尾TTIで送信された符号語に係る誤り結果情報を送信する、
請求項1に記載の中継装置。 - 前記第1のTTIは、前記TTI束における末尾TTIであり、
前記送信手段は、前記TTI束における各TTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報を送信する、
請求項1に記載の中継装置。 - 前記第2のTTIは、前記TTI束における先頭TTIである、
請求項1に記載の中継装置。 - 前記基地局から送信された誤り検出結果情報がNACKであり、且つ、自機から送信された前記末尾TTIに係る誤り検出結果情報がACKである場合に、前記TTI束の復号で得られた復号結果を前記末尾TTIに対応する再送予定区間で前記基地局に送信する中継手段、をさらに具備する請求項2に記載の中継装置。
- 1つの送信データを符号化した符号語が複数のTTIからなるTTI束にマッピングされた無線信号を端末から受信し前記TTI束のうち第1のTTIで送信された符号語に係る誤り検出情報を送信する基地局と、
前記端末と前記基地局との間の無線通信を中継する中継装置であって、前記無線信号に含まれるTTI束にマッピングされた符号語をTTIごとに復号する復号手段と、各復号結果を誤り検出する誤り検出手段と、前記TTI束のうち少なくとも前記第1のTTIよりも前の第2のTTIで送信された符号語に係る誤り検出結果情報を送信する送信手段と、を具備する中継装置と、
を具備する無線通信システム。
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