JPWO2008072731A1 - 光拡散シート及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
凹凸金型形状を転写することによって製造される光拡散機能を有する光拡散シート。この光拡散シートは、漸減プリズムからなるレンズ部がシート本体の一端部に配置されている領域Aを有し、更に、それ以外の少なくとも一部が粗面化されたブラストマット構造の領域Bを有する。
Description
本発明は、光拡散シート及びその製造方法に関するものである。特に、本発明は、液晶表示装置のバックライトとして使用され得る面光源装置を構成するのに好適な光拡散シート及びその製造方法に関するものである。
バックライト用の光拡散シートとしては、たとえば特開2001−297615号公報(特許文献1)に記載の光学シートがある。しかし、このような光学シートには、次のような技術的課題がある:
(1)枚葉ごとのドット印刷では生産性に乏しく製造コストが高くなる;
(2)光偏向素子による指向性の高い光によってぎらつき現象が発生する;
(3)入光部近傍で輝線低減するためドットによる光散乱を強めると、輝線に隣接する暗線が強く見え品位的問題を起こすことがある;
(4)50μmより小さな径のドット印刷では実際微細塗工が困難であり、目詰まりも多く歩留まりが著しく低下する;
(5)ドット径が100μmを超えるとグラデーションにおいて密度が疎の領域ではその印刷パターンが視認され表示品位を低下させることがある;
(6)LED光源やCCFLの一次光源を用いた場合の輝線暗線に対する対策効果が不十分である。
特開2001−297615号公報
(1)枚葉ごとのドット印刷では生産性に乏しく製造コストが高くなる;
(2)光偏向素子による指向性の高い光によってぎらつき現象が発生する;
(3)入光部近傍で輝線低減するためドットによる光散乱を強めると、輝線に隣接する暗線が強く見え品位的問題を起こすことがある;
(4)50μmより小さな径のドット印刷では実際微細塗工が困難であり、目詰まりも多く歩留まりが著しく低下する;
(5)ドット径が100μmを超えるとグラデーションにおいて密度が疎の領域ではその印刷パターンが視認され表示品位を低下させることがある;
(6)LED光源やCCFLの一次光源を用いた場合の輝線暗線に対する対策効果が不十分である。
本発明は、以上のような技術的課題を解決し、歩留まりや生産性が高く、安価な光拡散シ−トを製造することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、表示品位を低下させることなく、効果的に輝線/暗線を解消し、且つ、ぎらつきの発生を抑え非常に高品位なバックライトを提供することにある。
本発明によれば、上記の課題の幾つかを解決するものとして、
凹凸金型形状を転写することによって製造される光拡散機能を有する光学シートであって、該光学シートは、レンズ部が前記シートの端部に配置されている領域Aを有し、少なくとも一部が粗面化されたそれ以外の領域Bを有することを特徴とする光拡散シ−ト、
が提供される。
凹凸金型形状を転写することによって製造される光拡散機能を有する光学シートであって、該光学シートは、レンズ部が前記シートの端部に配置されている領域Aを有し、少なくとも一部が粗面化されたそれ以外の領域Bを有することを特徴とする光拡散シ−ト、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記レンズ部が、前記シートの一端から他端に向けて延びている。本発明の一態様においては、前記レンズ部が、前記シートの一端から他端に向けて高さが減少する複数の突起を含んで構成されている。本発明の一態様においては、前記レンズ部が、前記シートの一端から他端に向けて高さが減少し、断面が略三角形状の複数の突起を含んで構成されている。本発明の一態様においては、前記レンズ部が、前記シートの一端から他端に向けて、高さが略一定で、断面が略三角形状の突起と高さが減少し、断面が略三角形状の突起とが一体化した構造の複数の突起を含んで構成されている。本発明の一態様においては、前記レンズ部が、前記シートの一端から他端に向けて、高さが略一定で、断面が略三角形状の突起と高さが減少し、断面が略三角形状の突起とが一体化した構造の突起と、前記高さが減少し、断面が略三角形状の突起とが、前記シートの一端から他端に向けてそれらの高さが減少するように連結された構造の多段階減少型の複数の突起を含んで構成されている。本発明の一態様においては、前記レンズ部が、前記光拡散シートの一端から他端に向けて高さが減少する複数の断面が略楕円形状の突起から構成されている。本発明の一態様においては、前記レンズ部が、前記光拡散シートの一端から他端に向けて高さが減少する複数の断面が略台形形状の突起から構成されている。本発明の一態様においては、前記レンズ部の少なくとも側面または谷部が粗面化されている。本発明の一態様においては、少なくとも前記レンズ部の下方に位置する裏面が粗面化されている。本発明の一態様においては、前記粗面化部の平均傾斜角が1〜30度である。
本発明によれば、上記の課題の幾つかを解決するものとして、
凹凸金型形状を転写することによって製造される光拡散機能を有する光学シートであって、該光学シートは、端部から連続的に面粗さが徐々に変化する少なくともひとつの領域Aを有し、該領域は、それ以外の面粗さが略一定の領域Bよりも大きな算術平均傾斜角RΔa、または、Rmr(50%)を有することを特徴とする光拡散性シート、
が提供される。
凹凸金型形状を転写することによって製造される光拡散機能を有する光学シートであって、該光学シートは、端部から連続的に面粗さが徐々に変化する少なくともひとつの領域Aを有し、該領域は、それ以外の面粗さが略一定の領域Bよりも大きな算術平均傾斜角RΔa、または、Rmr(50%)を有することを特徴とする光拡散性シート、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記領域Aは少なくとも一部が算術平均傾斜角RΔaが5〜35度(好ましくは10〜30度、さらに好ましくは15〜30度)の値を有している。本発明の一態様においては、前記領域Aは少なくとも一部がRmr(50%)が40〜80%(好ましくは50〜75%、さらに好ましくは60〜70%)の値を有している。本発明の一態様においては、前記領域Aは少なくとも一部が算術平均粗さRaが0.75〜3μm(好ましくは1.0〜2.0μm、さらに好ましくは1.2〜2.0μm)の値を有している。本発明の一態様においては、前記領域Aは少なくとも一部が10点平均粗さRzが3.5〜20μm(好ましくは5.0〜15μm、さらに好ましくは7〜10μm)の値を有している。本発明の一態様においては、前記領域Aは少なくとも一部が局部山頂の平均間隔Sが35μm以下(好ましくは30μm以下、さらに好ましくは25μm以下)である。本発明の一態様においては、前記領域Aは少なくとも一部が凹凸間ピッチSmが80μm以下(好ましくは70μm以下、さらに好ましくは60μm以下)である。
本発明の一態様においては、前記領域Bは、局部山頂の平均間隔Sが5〜40μm(好ましくは10〜35μm、さらに好ましくは10〜30μm)、または、凹凸間ピッチSmが10〜100μm(好ましくは20〜90μm、さらに好ましくは20〜80μm)である。本発明の一態様においては、前記領域Bの平均傾斜角が1〜15度(好ましくは1.5〜10度、さらに好ましくは2〜8度)である。本発明の一態様においては、前記領域BのRmr(50%)が1〜70%(好ましくは2〜65%、さらに好ましくは3〜60%)である。本発明の一態様においては、前記領域Bの算術平均粗さRaが0.1〜1.3μm(好ましくは0.2〜1.1μm、さらに好ましくは0.3〜0.9μm)である。本発明の一態様においては、前記領域Bの10点平均粗さRzが0.7〜8μm(好ましくは1.0〜6μm、さらに好ましくは1.5〜5μm)である。本発明の一態様においては、前記領域Bの全光線透過率が90%以上(好ましくは92%以上)で、ヘイズ値が30%以上(好ましくは35%以上、さらに好ましくは40%以上)である。本発明の一態様においては、前記領域Bの全光線透過率が90%以上(好ましくは92%以上)で、拡散透過率が25%以上(好ましくは30%以上、さらに好ましくは35%以上)である。
本発明の一態様においては、前記光拡散シートの凹凸構造が、紫外線硬化樹脂により形成される。本発明の一態様においては、前記紫外線硬化樹脂に、該樹脂より0.01〜0.10(好ましくは0.02〜0.07)の屈折率差を有する平均粒子径が4〜10μmの拡散材が1〜20wt%含有されてなる。
本発明の一態様においては、前記光拡散シートは、裏面にスティッキング防止機能を施してある。
また、本発明によれば、
一次光源と、該一次光源から発せられる光が導入され導光され出射する導光体と、該導光体からの出射光が入光するように配置された光偏向素子と、該光偏向素子から出光する光が入射するように配置された前記光拡散シートとを少なくとも備えたエッジライト方式の面光源装置であって、前記領域Aが一次光源側に配置してなる光拡散シートを用いた面光源装置、
が提供される。
一次光源と、該一次光源から発せられる光が導入され導光され出射する導光体と、該導光体からの出射光が入光するように配置された光偏向素子と、該光偏向素子から出光する光が入射するように配置された前記光拡散シートとを少なくとも備えたエッジライト方式の面光源装置であって、前記領域Aが一次光源側に配置してなる光拡散シートを用いた面光源装置、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記一次光源がLED光源である。本発明の一態様においては、前記領域Aは前記導光板の一次光源光の入射端面の厚さの2〜30倍の距離を有する光拡散シートを用いてなる。本発明の一態様においては、前記面光源装置は、全反射型偏向フィルムと前記拡散シートを用いている。
更に、本発明によれば、上記の課題の幾つかを解決するものとして、
前記光拡散シートの少なくともBの領域の一部を、中心粒径5〜45μm(好ましくは10〜40μm、さらに好ましくは15〜35μm)の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化することで得られる光拡散シートの製造方法、
が提供される。
前記光拡散シートの少なくともBの領域の一部を、中心粒径5〜45μm(好ましくは10〜40μm、さらに好ましくは15〜35μm)の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化することで得られる光拡散シートの製造方法、
が提供される。
更に、本発明によれば、上記の課題の幾つかを解決するものとして、
前記光拡散シートの少なくともAの領域の一部を、中心粒径30〜180μm(好ましくは45〜150μm、さらに好ましくは63〜125μm)の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化することで得られる光拡散シートの製造方法、
が提供される。
前記光拡散シートの少なくともAの領域の一部を、中心粒径30〜180μm(好ましくは45〜150μm、さらに好ましくは63〜125μm)の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化することで得られる光拡散シートの製造方法、
が提供される。
更に、本発明によれば、上記の課題の幾つかを解決するものとして、
前記光拡散シートの少なくともAの領域の一部を、中心粒径が38μm以下(好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下)の角ばった形状を有する非球形の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化することで得られる光拡散シートの製造方法、
が提供される。
前記光拡散シートの少なくともAの領域の一部を、中心粒径が38μm以下(好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下)の角ばった形状を有する非球形の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化することで得られる光拡散シートの製造方法、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記角ばった形状を有する非球形の微粒子を1〜20%混合した微粒子を用いてなる。
本発明によれば、以下の効果が得られる:
(1)歩留まりや生産性が高く、安価な光拡散シートを製造することができる;
(2)グラデーションパターンが表示品位を低下させることなく、効果的に輝線/暗線を解消し、且つ、ぎらつきの発生を抑え非常に高品位なバックライトを構築できる。
(1)歩留まりや生産性が高く、安価な光拡散シートを製造することができる;
(2)グラデーションパターンが表示品位を低下させることなく、効果的に輝線/暗線を解消し、且つ、ぎらつきの発生を抑え非常に高品位なバックライトを構築できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
図1は光拡散シートの製造に使用されるロール状金型を示す模式図であり、図2はその部分拡大断面図である。図3はロール金型を用いて製造された光拡散シートを示す模式図である。
ロール状金型のような凹凸金型の形状を転写することによって光拡散機能を有する光学シートが製造される。該光学シートは、レンズ部が前記シートの本体の端部に配置されている領域Aを有し、少なくとも一部が粗面化されたそれ以外の領域Bを有する。図3に示されるように、領域Aには、レンズ部としてレンズ列たとえばプリズム列が形成されている。このプリズム列形成領域Aは輝線/暗線欠陥への対策である。尚、領域Aは、シートの両端部(即ち互いに反対側の端部)に配置されていてもよい。
前記レンズ部は、前記シート本体の一端から他端に向けて延びている。前記レンズ部は、前記シートの一端から他端に向けて高さが減少する複数の突起を含んで構成されている。前記レンズ部は、前記シートの一端から他端に向けて高さが減少し且つ断面が略三角形状である複数の突起を含んで構成されている。前記レンズ部は、前記シートの一端から他端に向けて、高さが略一定で且つ断面が略三角形状である突起と、高さが減少し且つ断面が略三角形状である突起とが一体化した構造の複数の突起を含んで構成されている。このような突起としては、プリズム列が例示される。図4に示されているように、高さが略一定で断面が略三角形状の突起と高さが減少し断面が略三角形状の突起とが一体化した構造の第1段の突起と、高さが略一定で断面が略三角形状の突起と高さが減少し断面が略三角形状の突起とが一体化した構造の第2段の突起とを連結した構造の、多段階減少型の複数の突起を含んで構成されているものとすることができる。また、図5に示されているように、前記レンズ部は、前記シートの一端から他端に向けて、高さが略一定で断面が略三角形状である突起と高さが減少し断面が略三角形状の突起とが一体化した構造の突起(第1段)と、高さが減少し断面が略三角形状の突起(第2段)とが、前記シートの一端から他端に向けてそれらの高さが減少するように連結された構造の多段階減少型の複数の突起を含んで構成されているものとすることができる。
前記レンズ部は、前記光拡散シートの一端から他端に向けて高さが減少し且つ断面が略楕円形状である複数の突起から構成されていてもよい。前記レンズ部は、前記光拡散シートの一端から他端に向けて高さが減少し且つ断面が略台形形状である複数の突起から構成されていてもよい。
前記レンズ部の少なくとも側面または谷部は粗面化されていてもよい。プリズム部等のレンズ部の粗面化により、隠蔽性が向上する。少なくとも前記レンズ部の下方に位置する裏面は粗面化されていてもよい。プリズム部等のレンズ部の下方で散乱させることで、光の利用効率と隠蔽性とが向上する。
前記粗面化部の平均傾斜角は、1〜30度であるのが好ましい。平均傾斜角が1度より小さいと、光の利用効率や隠蔽性が不充分となる。一方、平均傾斜角が30度より大きいと、不必要な部分への散乱が発生し、その部分での著しい輝度低下が起こり、品位欠陥として視認される。
また、凹凸金型形状を転写することによって光拡散機能を有する光学シートが製造される。該光学シートは、端部から連続的に面粗さが徐々に変化する少なくともひとつの領域Aを有し、該領域は、それ以外の領域Bよりも大きな算術平均傾斜角RΔa、または、Rmr(50%)を有する。輝線/暗線などの品位欠陥対策として粗さの大きな領域Aを設ける。
前記領域Aは、少なくとも一部が算術平均傾斜角RΔaが5〜35度(好ましくは10〜30度、さらに好ましくは15〜30度)の値を有しているのが望ましい。平均傾斜角が5度より小さいと光学欠陥隠蔽性が低下し、平均傾斜角が35度よりも大きいとその部分で著しく輝度が低下し品位欠陥として視認される。
前記領域Aは少なくともRmr(50%)が40〜80%(好ましくは50〜75%、さらに好ましくは60〜70%)の値を有しているのが望ましい。Rmr(50%)が大きいということは、統計的に凹凸の粗さ断面のサイズが大きいか、粗さの凹凸頻度が高い(空間密度が高い)ことである。従って、Rmr(50%)が40%より小さいと空間的凹凸頻度が小さく光学欠陥の隠蔽性が不充分であり、Rmr(50%)が80%より大きいと散乱効率が高すぎて輝度の著しい低下が起こり品位欠陥として視認され易くなる。
前記領域Aは、少なくとも一部が算術平均粗さRaが0.75〜3μm(好ましくは1.0〜2.0μm、さらに好ましくは1.2〜2.0μm)の値を有しているのが望ましい。算術平均粗さRaが0.75μmより小さいと散乱効率が小さく光学欠陥の隠蔽性が不充分であり、算術平均粗さRaが3μmより大きいと散乱効率が高すぎて輝度の著しい低下が起こり品位欠陥として視認され易くなる。
前記領域Aは、少なくとも一部が10点平均粗さRzが3.5〜20μm(好ましくは5.0〜15μm、さらに好ましくは7〜10μm)の値を有しているのが望ましい。10点平均粗さRzが3.5μmより小さいと散乱効率が小さく光学欠陥の隠蔽性が不充分であり、10点平均粗さRzが20μmより大きいと散乱効率が高すぎて輝度の著しい低下が起こり品位欠陥として視認され易くなる。
前記領域Aは、少なくとも一部が局部山頂の平均間隔Sが35μm以下(好ましくは30μm以下、さらに好ましくは25μm以下)であるのが望ましい。局部山頂の平均間隔Sは凹凸間の局所的距離を示しており、この値が小さいということは、凹凸構造が緻密であることを示しており、ぎらつき低減に大きく寄与する。さらに散乱におけるむらが視認されにくくなり、均斉度の高い高品位なマットが得られる。また、局部山頂の平均間隔Sが35μm以下であり、算術平均粗さや10点平均粗さが前記のものであれば、緻密で光拡散性が高く隠蔽性に優れたマットが得られる。
前記領域Aは、少なくとも一部が凹凸間ピッチSmが80μm以下(好ましくは70μm以下、さらに好ましくは60μm以下)であるのが望ましい。凹凸間ピッチSmに関しても、局部山頂の平均間隔Sと基本的に考え方は同じである。但し、凹凸間ピッチSmは、局部山頂の平均間隔Sより大きな統計的周期間隔を表したものである。
前記領域Bは、局部山頂の平均間隔Sが5〜40μm(好ましくは10〜35μm、さらに好ましくは10〜30μm)、または、凹凸間ピッチSmが10〜100μm(好ましくは20〜90μm、さらに好ましくは20〜80μm)であるのが望ましい。局部山頂の平均間隔Sや凹凸間ピッチSmが小さいことにより、ぎらつき低減効果が高く、さらに散乱におけるむらが視認されにくくなり、均斉度の高い高品位なマットが得られる傾向にある。しかし、局部山頂の平均間隔Sが5μmより小さく、または、凹凸間ピッチSmが10μmより小さいと、拡散シートとしての拡散機能や光学欠陥隠蔽性が低下し好ましくない。一方、局部山頂の平均間隔Sが40μmより大きく、または、凹凸間ピッチSmが100μmより大きいと、ぎらつきが視認される傾向にある。
前記領域Bの平均傾斜角は、1〜15度(好ましくは1.5〜10度、さらに好ましくは2〜8度)であるのが望ましい。平均傾斜角が1度よりも小さいと拡散シートとしての光学隠蔽性に乏しくなり、平均傾斜角が15度よりも大きいと過剰な散乱や戻り光を誘発し著しい輝度の低下を引き起こす傾向にある。
前記領域BのRmr(50%) は、1〜70%(好ましくは2〜65%、さらに好ましくは3〜60%)であるのが望ましい。Rmr(50%)が1%より小さいと拡散シートとしての光学隠蔽性に乏しくなり、Rmr(50%) が70%よりも大きいと過剰な散乱を誘発し著しい輝度の低下を引き起こす傾向にある。
前記領域Bは、算術平均粗さRaが0.1〜1.3μm(好ましくは0.2〜1.1μm、さらに好ましくは0.3〜0.9μm)であるのが望ましい。算術平均粗さRaが0.1μmよりも小さいと拡散シートとしての光学隠蔽性に乏しくなり、算術平均粗さRa が1.3μmよりも大きいと過剰な散乱や戻り光を誘発し著しい輝度の低下を引き起こす傾向にある。
前記領域Bの10点平均粗さRzは、0.7〜8μm(好ましくは1.0〜6μm、さらに好ましくは1.5〜5μm)であるのが望ましい。10点平均粗さRzが0.7μmよりも小さいと拡散シートとしての光学隠蔽性に乏しくなり、10点平均粗さRzが8μmよりも大きいと過剰な散乱や戻り光を誘発し著しい輝度の低下を引き起こす傾向にある。
前記領域Bの全光線透過率が90%以上(好ましくは92%以上)で、ヘイズ値が30%以上(好ましくは35%以上、さらに好ましくは40%以上)であるのが望ましい。全光線透過率は輝度の観点からはより高い値を維持した状態が好ましい。また、隠蔽性の観点からはヘイズ値(下記の拡散透過率も同様)が高いものが好ましい。この値が上限を超えると過剰な散乱により著しく輝度が低下するので好ましくない。
前記領域Bの全光線透過率が90%以上(好ましくは92%以上)で、拡散透過率が25%以上(好ましくは30%以上、さらに好ましくは35%以上)であるのが望ましい。
前記光拡散シートの凹凸構造は、たとえば紫外線硬化樹脂により形成される。前記紫外線硬化樹脂に、該樹脂に対して0.01〜0.10(好ましくは0.02〜0.07)の屈折率差を有する平均粒子径が4〜10μmの拡散材を1〜20wt%含有させることができる。屈折率差が0.01より小さいと拡散粒子による内部散乱が小さく隠蔽性が乏しくなり、屈折率差が0.10よりも大きいと過剰に内部散乱が増大し輝度の低下を招くので好ましくない。
光拡散シートの裏面(凹凸金型形状を転写することで形成された凹凸構造面と反対側の面)にスティッキング防止機能を施してもよい。
少なくとも、一次光源と、該一次光源から発せられる光が導入され導光され出射する導光体と、該導光体からの出射光が入光するように配置された光偏向素子と、該光偏向素子から出光する光が入射するように配置された光拡散シートとを備えたエッジライト方式の面光源装置において、前記光拡散シートとして前記領域Aを一次光源側に配置してなる本発明の光拡散シートを用いることができる。これにより、入光部欠陥対策がなされる。
尚、2つの一次光源を導光体の両端部にそれぞれ対向するように配置し、これに対応して、光拡散シートとして両端に領域Aを有するものを使用することができる。
前記一次光源は、LED光源であってもよい。
前記領域Aが前記導光板の一次光源光の入射端面の厚さの2〜30倍の距離を有するような光拡散シートを用いてもよい。
面光源装置において、全反射型偏向フィルムと前記拡散シートとを用いてもよい。これにより、指向性高輝度面光源に対するぎらつき対策効果や入光部品位欠陥対策に大きな効果が発現する。
前記光拡散シートの少なくともBの領域の一部を、中心粒径5〜45μm(好ましくは10〜40μm、さらに好ましくは15〜35μm)の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を、紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化することで、光拡散シートを製造することができる。
前記光拡散シートの少なくともAの領域の一部を、中心粒径30〜180μm(好ましくは45〜150μm、さらに好ましくは63〜125μm)の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を、紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化することで、光拡散シートを製造することができる。中心粒径が30μmより小さいと、ブラストのエネルギーが弱く安定したブラスト加工が困難であり、粗い面を形成するのが難しい。一方、中心粒径が180μmより大きいと、凹凸構造が大きくなり、これが面光源上でぎらつきや輝点となって観察されるため好ましくない。
前記光拡散シートの少なくともAの領域を、中心粒径が38μm以下(好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下)の角ばった形状を有する非球形の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を、紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化することで、光拡散シートを製造することができる。中心粒径が38μmより大きいと、得られる光拡散シートにおいて散乱が強くなりぎらつきが視認されやすくなる。該微粒子としてはSiCやアルミナの微粒子が例示される。前記角ばった形状を有する非球形の微粒子を1〜20%混合した微粒子を用いてもよい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。
[実施例1〜2]
<評価方法>
(1)ヘイズ値(Hz)、全光線透過率(Tt)、拡散透過率(Dfs)は、ヘイズメ−タ
−NDH2000(日本電色工業製)を用い、JIS K736-1、K7105、K7136に従って測定を行った;
(2)表面凹凸ピッチ(Sm)、局部山頂の平均間隔(S)、算術平均粗さ(Ra)、10点平均粗さ(Rz)、算術平均傾斜角(RΔa)は、触針粗さ計SURFCOM1400LCD(東京精密製)を用い、JIS B0601:‘94、B0031:’94に従って測定を行った;
(3)ぎらつき評価に関しては、半値全幅が17度で、出射光ピ−ク角度が法線(0度)±0.5度に位置し且つ単一ピ−ク出射光分布特性を有する、14.1インチサイズの全反射形プリズムシートM268YK(三菱レイヨン製)を使用した指向性面光源を用い、この上に、作製された拡散シートを載置して、暗室内でぎらつき程度を目視評価した;
(4)入光部近傍の冷陰極管光源における輝線/暗線光学欠陥の視認性評価は、上記(3)の面光源にて、その上に前記作製した拡散シートとさらに液晶パネルを載置して、その上から評価を行った。また、LED光源における斜め輝線や法線方向からのLED間三角暗部の光学品位欠陥に関しては、チップ型LED(日亜化学製)を10mmピッチ間隔で配列し、全反射形プリズムシートM268YK(三菱レイヨン製)を使用した10.4インチの指向性面光源を用いて、その上に拡散シートと液晶パネルを順次載置し、その上部から目視評価を行った。このときLED光源の発光面から表示エリアまでの距離は約2.5mmであった。
<評価方法>
(1)ヘイズ値(Hz)、全光線透過率(Tt)、拡散透過率(Dfs)は、ヘイズメ−タ
−NDH2000(日本電色工業製)を用い、JIS K736-1、K7105、K7136に従って測定を行った;
(2)表面凹凸ピッチ(Sm)、局部山頂の平均間隔(S)、算術平均粗さ(Ra)、10点平均粗さ(Rz)、算術平均傾斜角(RΔa)は、触針粗さ計SURFCOM1400LCD(東京精密製)を用い、JIS B0601:‘94、B0031:’94に従って測定を行った;
(3)ぎらつき評価に関しては、半値全幅が17度で、出射光ピ−ク角度が法線(0度)±0.5度に位置し且つ単一ピ−ク出射光分布特性を有する、14.1インチサイズの全反射形プリズムシートM268YK(三菱レイヨン製)を使用した指向性面光源を用い、この上に、作製された拡散シートを載置して、暗室内でぎらつき程度を目視評価した;
(4)入光部近傍の冷陰極管光源における輝線/暗線光学欠陥の視認性評価は、上記(3)の面光源にて、その上に前記作製した拡散シートとさらに液晶パネルを載置して、その上から評価を行った。また、LED光源における斜め輝線や法線方向からのLED間三角暗部の光学品位欠陥に関しては、チップ型LED(日亜化学製)を10mmピッチ間隔で配列し、全反射形プリズムシートM268YK(三菱レイヨン製)を使用した10.4インチの指向性面光源を用いて、その上に拡散シートと液晶パネルを順次載置し、その上部から目視評価を行った。このときLED光源の発光面から表示エリアまでの距離は約2.5mmであった。
<サンプル作製>
直径200mmφ、長さ7300mmの鉄心外周部に300μmの銅めっきを施したロール金型を作製し、これを5度ステップで回転させながら都度ブラスト加工を行った。ブラスト加工は、表1に示したように、ロール表面から220mmの距離に8mmφのブラストノズルを配置し、該ロール金型の回転中心に向かって吐出圧0.3 MPa(実施例1)と0.4MPa(実施例2)で研削材を吹き付けて加工を行った。前記研削材には、中心粒径が10〜35μmの球形ガラスビ−ズを用い、これらを前記金型全面に吹き付け、微細凹凸形状(B領域に対応)を有するロール金型を作製した。
直径200mmφ、長さ7300mmの鉄心外周部に300μmの銅めっきを施したロール金型を作製し、これを5度ステップで回転させながら都度ブラスト加工を行った。ブラスト加工は、表1に示したように、ロール表面から220mmの距離に8mmφのブラストノズルを配置し、該ロール金型の回転中心に向かって吐出圧0.3 MPa(実施例1)と0.4MPa(実施例2)で研削材を吹き付けて加工を行った。前記研削材には、中心粒径が10〜35μmの球形ガラスビ−ズを用い、これらを前記金型全面に吹き付け、微細凹凸形状(B領域に対応)を有するロール金型を作製した。
次いで、上記ロール金型の端部に、金型表面から60mmの高さに、幅20mm、長さ200mmの長方形窓を有するブラスト用マスク(樹脂板にて作製)を、回転軸を垂直に横切るように設置し、さらにその上から120mmの高さにブラストノズルを設置して、中心粒径45〜75μmの微粒子を吐出圧1.0MPaにて吹きつけ、領域Aのパターンに対応する粗い凹凸領域が付与された最終金型を得た。領域Aは、最も粗い領域(表1に表面凹凸間ピッチSm、局部山頂の平均間隔S、算術平均粗さRa、10点平均粗さRz、平均傾斜角Δa、粗さ曲線の負荷長さ率Rmrを示す)から徐々に粗さが減少するグラデーションを有しており、領域Bと滑らかに接続していた。
次いで、前記ロール型とゴムニップロールを平行に隣接配置し、それらの間に厚さ188μmのPETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4300)からなる透光性基材をロール型に沿って供給し、ゴムロールに接続した空気圧シリンダーにより、ゴムロールとロール型との間で透光性基材をニップした。
一方、以下の紫外線硬化性組成物
フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業社製ビスコート#192):50重量部
ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリレート(共栄社油脂化学工業社製エポキシエステル3000A):50重量部
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバガイギー社製ダロキュア1173):1.5重量部
に、さらに前記紫外線硬化樹脂との屈折率差が0.08、粒径3μmのシリコン微粒子(トスパール130:東芝シリコーン製)を10重量部混合し、粘度300mPa・S/25℃に調整した。
フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業社製ビスコート#192):50重量部
ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリレート(共栄社油脂化学工業社製エポキシエステル3000A):50重量部
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバガイギー社製ダロキュア1173):1.5重量部
に、さらに前記紫外線硬化樹脂との屈折率差が0.08、粒径3μmのシリコン微粒子(トスパール130:東芝シリコーン製)を10重量部混合し、粘度300mPa・S/25℃に調整した。
この紫外線硬化性組成物を、ゴムロールによりロール型へとニップされている透光性基材の一方の表面に供給した。ロール型を回転させながら、紫外線硬化性組成物がロール型と透光性基材との間に挟まれた状態で、紫外線照射装置から紫外線を照射し、紫外線硬化性組成物を重合硬化させロール型の形状転写面の凹凸構造を転写させた。その後、ロール型より離型し、光拡散シートを得た。
以上得られた光拡散シートのA領域とB領域のそれぞれの特性を表1に記載した。
14.1インチワイドサイズのアクリル樹脂導光板(入光部厚み2mm、反入光部0.7mm楔型形状)とその入光部に冷陰極管を一次光源として配置し、前記導光板の光出射面(上面)にプリズム列形成面が下向きとなるような光偏向フィルム(M268Y:三菱レイヨン製)を載置し、他の側面および裏面を反射シートで覆い、前記光偏向フィルムの上面に、14.1インチワイドサイズに切り出した前記光拡散シートを載置し、面光源装置を得た。この面光源装置において、冷陰極管を点灯させ、液晶表示パネルを最上面に置いて観察したところ、表1に示すように輝線/暗線の視認性は大幅に改善され、またぎらつき感のない高品位な液晶表示装置が得られた。同様のことがLEDを一次光源として配列した10.4インチ面光源装置においても確かめられた。
[実施例3〜16]
前記実施例1,2と同形のロール金型を用い、これに、あらかじめAの領域に対応する部分に、ダイヤモンドバイトを用いて頂角90度、ピッチ18μmのプリズム部が図1に示すように回転方向に多数配列するように加工を行った以外は、基本的に前記実施例1,2と同様な加工方法で、Bの領域に対応する微細凹凸構造を有するロール金型を作製した(図1及び2)。但し、該B領域に対応するブラスト加工領域は、表1に示したように、ロール表面から120mmまたは220mmの距離に8mmφのブラストノズルを配置し、該ロール金型の回転中心に向かって吐出圧0.3〜0.6MPaで研削材を吹き付けて行った。前記研削材には、中心粒径が10〜35μm、または46〜75μmの球形ガラスビーズを用い、これら様々な条件を変えて微細凹凸形状(B領域に対応)を有するロール金型を最終的に作製した。
前記実施例1,2と同形のロール金型を用い、これに、あらかじめAの領域に対応する部分に、ダイヤモンドバイトを用いて頂角90度、ピッチ18μmのプリズム部が図1に示すように回転方向に多数配列するように加工を行った以外は、基本的に前記実施例1,2と同様な加工方法で、Bの領域に対応する微細凹凸構造を有するロール金型を作製した(図1及び2)。但し、該B領域に対応するブラスト加工領域は、表1に示したように、ロール表面から120mmまたは220mmの距離に8mmφのブラストノズルを配置し、該ロール金型の回転中心に向かって吐出圧0.3〜0.6MPaで研削材を吹き付けて行った。前記研削材には、中心粒径が10〜35μm、または46〜75μmの球形ガラスビーズを用い、これら様々な条件を変えて微細凹凸形状(B領域に対応)を有するロール金型を最終的に作製した。
このロール金型を用い、前記紫外線硬化樹脂に
平均粒径:7.3μm
粒径分布における標準偏差:2.7μm
透光性薄膜のバインダーとの屈折率差:0.04
である光拡散材を
5重量%
含有させたものを、ゴムロールによりロール型へとニップされている透光性基材の一方の表面に供給して、重合シートを作製し、これを図3のごとくA領域が端部に来るように、所望の位置、寸法で切り出すことで最終的な部分プリズムを有する拡散シートを作製した。
平均粒径:7.3μm
粒径分布における標準偏差:2.7μm
透光性薄膜のバインダーとの屈折率差:0.04
である光拡散材を
5重量%
含有させたものを、ゴムロールによりロール型へとニップされている透光性基材の一方の表面に供給して、重合シートを作製し、これを図3のごとくA領域が端部に来るように、所望の位置、寸法で切り出すことで最終的な部分プリズムを有する拡散シートを作製した。
得られた光拡散シートのA領域とB領域のそれぞれの特性を表1に記載した。
前記実施例と同様にして品位目視観察を行ったところ、輝線/暗線の視認性はほとんど見られず、またぎらつき感のない高品位な液晶表示装置が得られた。同様のことがLEDを一次光源として配列した10.4インチ面光源装置においても確認された。
[比較例1〜2]
微粒子含有塗材を塗布するコーティング法により表面凹凸構造を形成した光拡散シートを作製した。得られた光拡散シートの特性を表1に記載した。
微粒子含有塗材を塗布するコーティング法により表面凹凸構造を形成した光拡散シートを作製した。得られた光拡散シートの特性を表1に記載した。
前記実施例と同様にして品位目視観察を行ったところ、表1に示す結果が得られた。
Claims (38)
- 凹凸金型形状を転写することによって製造される光拡散機能を有する光学シートであって、該光学シートは、レンズ部が前記シートの端部に配置されている領域Aを有し、少なくとも一部が粗面化されたそれ以外の領域Bを有することを特徴とする光拡散シート。
- 前記レンズ部が、前記シートの一端から他端に向けて延びている、請求項1に記載の光拡散シート。
- 前記レンズ部が、前記シートの一端から他端に向けて高さが減少する複数の突起を含んで構成されている、請求項1に記載の光拡散シート。
- 前記レンズ部が、前記シートの一端から他端に向けて高さが減少し、断面が略三角形状の複数の突起を含んで構成されている、請求項3に記載の光拡散シート。
- 前記レンズ部が、前記シートの一端から他端に向けて、高さが略一定で、断面が略三角形状の突起と高さが減少し、断面が略三角形状の突起とが一体化した構造の複数の突起を含んで構成されている、請求項3に記載の光拡散シート。
- 前記レンズ部が、前記シートの一端から他端に向けて、高さが略一定で、断面が略三角形状の突起と高さが減少し、断面が略三角形状の突起とが一体化した構造の突起と、前記高さが減少し、断面が略三角形状の突起とが、前記シートの一端から他端に向けてそれらの高さが減少するように連結された構造の多段階減少型の複数の突起を含んで構成されている、請求項3に記載の光拡散シート。
- 前記レンズ部の少なくとも側面または谷部が粗面化されている、請求項1に記載の光拡散シート。
- 少なくとも前記レンズ部の下方に位置する裏面が粗面化されている、請求項1に記載の光拡散シート。
- 前記粗面化部の平均傾斜角が1〜30度であることを特徴とする、請求項8に記載の光拡散シート。
- 前記領域Bは、局部山頂の平均間隔Sが5〜40μm、または、凹凸間ピッチSmが10〜100μmである、請求項1に記載の光拡散シート。
- 前記領域Bの平均傾斜角が1〜15度である、請求項1に記載の光拡散シート。
- 前記領域BのRmr(50%)が1〜70%である、請求項1に記載の光拡散シート。
- 前記領域Bの算術平均粗さRaが0.1〜1.3μmである、請求項1に記載の光拡散シート。
- 前記領域Bの10点平均粗さRzが0.7〜8μmである、請求項1に記載の光拡散シート。
- 前記光拡散シートの凹凸構造が紫外線硬化樹脂により形成され、該紫外線硬化樹脂に、該樹脂より0.01〜0.10の屈折率差を有する平均粒子径が4〜10μmの拡散材が1〜20wt%含有されてなる、請求項1に記載の光拡散シート。
- 凹凸金型形状を転写することによって製造される光拡散機能を有する光学シートであって、該光学シートは、端部から連続的に面粗さが徐々に変化する少なくともひとつの領域Aを有し、該領域は、それ以外の面粗さ略一定の領域Bよりも大きな算術平均傾斜角RΔa、または、Rmr(50%)を有することを特徴とする光拡散シート。
- 前記領域Aは少なくとも一部が算術平均傾斜角RΔaが5〜35度の値を有している、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記領域Aは少なくとも一部がRmr(50%)が40〜80%の値を有している、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記領域Aは少なくとも一部が算術平均粗さRaが0.75〜3μmの値を有している、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記領域Aは少なくとも一部が10点平均粗さRzが3.5〜20μmの値を有している、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記領域Aは少なくとも一部が局部山頂の平均間隔Sが35μm以下である、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記領域Aは少なくとも一部が凹凸間ピッチSmが80μm以下である、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記領域Bは、局部山頂の平均間隔Sが5〜40μm、または、凹凸間ピッチSmが10〜100μmである、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記領域Bの平均傾斜角が1〜15度である、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記領域BのRmr(50%)が1〜70%である、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記領域Bの算術平均粗さRaが0.1〜1.3μmである、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記領域Bの10点平均粗さRzが0.7〜8μmである、請求項16に記載の光拡散シート。
- 前記光拡散シートの凹凸構造が紫外線硬化樹脂により形成され、該紫外線硬化樹脂に、該樹脂より0.01〜0.10の屈折率差を有する平均粒子径が4〜10μmの拡散材が1〜20wt%含有されてなる、請求項16に記載の光拡散シート。
- 一次光源と、該一次光源から発せられる光が導入され導光され出射する導光体と、該導光体からの出射光が入光するように配置された光偏向素子と、該光偏向素子から出光する光が入射するように配置された請求項1に記載の光拡散シートとを少なくとも備えたエッジライト方式の面光源装置であって、前記領域Aを一次光源側に配置してなる前記光拡散シートを用いた面光源装置。
- 前記領域Aは前記導光板の一次光源光の入射端面の厚さの2〜30倍の距離を有する光拡散シートを用いてなる、請求項29に記載の面光源装置。
- 一次光源と、該一次光源から発せられる光が導入され導光され出射する導光体と、該導光体からの出射光が入光するように配置された光偏向素子と、該光偏向素子から出光する光が入射するように配置された請求項16に記載の光拡散シートとを少なくとも備えたエッジライト方式の面光源装置であって、前記領域Aを一次光源側に配置してなる前記光拡散シートを用いた面光源装置。
- 前記領域Aは前記導光板の一次光源光の入射端面の厚さの2〜30倍の距離を有する光拡散シートを用いてなる、請求項31に記載の面光源装置。
- 請求項1に記載の光拡散シートを製造する方法であって、前記光拡散シートの少なくともBの領域の一部を、中心粒径5〜45μmの微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化する、光拡散シートの製造方法。
- 請求項1に記載の光拡散シートを製造する方法であって、前記光拡散シートの少なくともAの領域の一部を、中心粒径30〜180μmの微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化する、光拡散シートの製造方法。
- 請求項1に記載の光拡散シートを製造する方法であって、前記光拡散シートの少なくともAの領域の一部を、中心粒径が38μm以下の角ばった形状を有する非球形の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化する、光拡散シートの製造方法。
- 請求項16に記載の光拡散シートを製造する方法であって、前記光拡散シートの少なくともBの領域の一部を、中心粒径5〜45μmの微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化する、光拡散シートの製造方法。
- 請求項16に記載の光拡散シートを製造する方法であって、前記光拡散シートの少なくともAの領域の一部を、中心粒径30〜180μmの微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化する、光拡散シートの製造方法。
- 請求項16に記載の光拡散シートを製造する方法であって、前記光拡散シートの少なくともAの領域の一部を、中心粒径が38μm以下の角ばった形状を有する非球形の微粒子を用いて金属ロール状金型面をブラスト処理することで得られる微細凹凸構造を紫外線硬化樹脂を用いて透明基材上に転写硬化する、光拡散シートの製造方法。
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