JPWO2007119561A1 - 回転位置検出装置 - Google Patents

Abstract

小型・軽量で低コストの回転位置検出装置を提供する。シフトカムに接続される入力シャフト１３を備える動力伝達部１１に、シフトカムの回転量を検出するシフトポジション検出部１２を取り付ける。入力シャフト１３に連結された第１ギヤ１６を、相対的に径の大きい第２ギヤと噛み合わせる。第２ギヤに一体的に突出部１９を設ける。動力伝達部１１のカバーハウジング１１Ｂの開口部から突出部１９をシフトポジション検出部１２に向けて突出させ、シフトポジション検出部１２のローター１８に嵌合させる。ローター１８の先端に設けられた円盤部に一対のブラシ２３を設ける。シフトポジション検出部１２のカバーハウジング１２Ｂにブラシ２３と摺接する導体パターン２２を設ける。コネクタ端子２４を介して導体パターン２２とブラシ２３の接触による電気信号をＥＣＵへ送る。【選択図】図４

Description

本発明は、ローターの回転位置を検出する回転位置検出装置に関する。

従来の回転位置検出装置、例えば自動車のギヤポジション検出装置としては、固定された筒状のケース内に、その軸線方向および円周方向に自在に移動・回転するローターを設け、このローターをシフトセレクトレバーに直接連結させたものが知られている（特許文献１）。ローターの外周部には、その円周方向および軸線方向にそれぞれ３列互いに位置を異にして６個のマグネットが設けられる。また、筒状のケースには、ローターに配設されたマグネットの円周方向及び軸線方向に沿った移動・回転位置を検出する複数のセンサが設けられる。すなわち、シフトセレクトレバーに連動するローターに設けられた複数のマグネットの位置を検出することにより、変速機ギヤのシフトポジションが検出される。
特許第２８５６６２７号公報

しかし、例えば自動二輪車の変速機のように、シフトカムの回転のみで多段シフトを行う場合には、回転角が例えば３６０°を越える可能性があるため従来の構成ではシフトポジションの検出が困難である。また従来の構成では、マグネットを多数ローターに設けなければならないので、製造コストが高くなるという問題がある。

本願発明は、変速機ギヤのシフトポジション検出装置のような３６０°以上の回転角位置を検出する必要のある用途に簡易に使用でき、小型・軽量で低コストの回転位置検出装置を提供することを目的としている。

本発明の回転位置検出装置は、駆動軸の回転に連動するローターの回転位置を検出する回転位置検出装置であって、駆動軸に接続され、駆動軸の回転を減速して出力する動力伝達部と、動力伝達部の出力に基づいて回転位置を検出するためのポジション検出部とを備えたことを特徴としている。

動力伝達部とポジション検出部とが別体のユニットとして構成される。

動力伝達部は歯車機構を備える。そしてその歯車機構は、駆動歯車と従動歯車とから構成される。このとき動力伝達部は歯車機構の従動歯車に一体的に設けられ、ポジション検出部に駆動軸の回転を伝達する突出部を備える。

ポジション検出部は突出部に係合され、突出部とともに一体的に回転されるローターと、ローターの回転位置を検出するセンサとを備える。センサは、例えば摺動部材を有する接触式のセンサである。このときセンサは、例えばローターに設けられたブラシと、ポジション検出部のハウジングに設けられた導体パターンとの接触を利用して回転位置を検出する。またこのとき、ポジション検出部は、例えば回転されたローターを初期位置にまで戻すための付勢部材を備える。

またセンサは、磁気感知素子として例えばホールＩＣ等を用いた非接触式のセンサである。更に、動力伝達部のハウジングには、例えばハウジングの内側と外側とを連通する排水構が設けられる。

以上のように、本発明によれば、変速機ギヤのシフトポジション検出装置のような３６０°以上の回転角位置を検出する必要のある用途に簡易に使用でき、また小型・軽量で低コストの回転位置検出装置を提供することができる。

本発明の一実施形態である回転位置検出装置の正面図である。 回転位置検出装置の側面図である。 回転位置検出装置の動力伝達部の背面図である。 図１のＩＶ−ＩＶ線に沿った側断面図である。 図２のＶ−Ｖ線に沿った断面図である。 図４に示されたシフトポジション検出部の拡大断側面図である。

符号の説明

１０ 回転位置検出装置
１１ 動力伝達部
１２ シフトポジション検出部
１３ 入力シャフト
１４ コネクタ部
１６ 第１ギヤ
１７ 第２ギヤ
１８ ローター
１８Ａ 円筒部
１８Ｂ 円盤部
１９ 突出部
２２ 導体パターン
２３ ブラシ
２４ コネクタ端子

以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図１は、本発明の一実施形態である回転位置検出装置の正面図であり、図２は図１を右側から見た側面図、図３は背面図である。なお本実施形態の回転位置検出装置は、例えば自動二輪車の変速機ギヤのシフトポジション検出装置として搭載される。

本実施形態の回転位置検出装置１０は、動力伝達部１１とシフトポジション検出部１２とから構成される。なお本実施形態では、シフトポジション検出部が特許請求の範囲に記載のポジション検出部としての役割を果たす。
動力伝達部１１は歯車機構（図５参照）を備え、変速機のシフトカム（図示せず）に接続される。すなわち、動力伝達部１１の背面側には図３に示されるようにシフトカムの回転を動力伝達部１１に入力するための入力シャフト１３（駆動軸）が設けられる。

一方、シフトポジション検出部１２のハウジング内には、動力伝達部１１におけるギヤの回転方向の位置を検出するためのセンサが内設される。また、シフトポジション検出部１２は、センサを電子制御ユニット（ＥＣＵ）に電気的に接続するためのコネクタ部１４を備える。なお図３の背面図では、動力伝達部１１のみが示されシフトポジション検出部１２は省略されている。

動力伝達部１１とシフトポジション検出部１２とは、別体のユニットとして構成され、シフトポジション検出部１２は、ボルト１５等の締結機構を用いて動力伝達部１１のハウジングに取り付けられる。動力伝達部１１は歯車機構を備えるため、動力伝達部１１のハウジングは例えば金属などから形成される。一方、シフトポジション検出部１２のハウジングには、例えば樹脂などから形成される。

図４は、図１のＩＶ−ＩＶ線に沿った回転位置検出装置１０の側断面図である。また、図５は、図２のＶ−Ｖ線に沿った、動力伝達部１１の断面図であり、動力伝達部１１内に装置された歯車機構の構成が示される。

図４、５に示されるように、動力伝達部１１の歯車機構は、互いに噛み合わされる第１ギヤ１６（駆動歯車）と第２ギヤ１７（従動歯車）から構成される。第１ギヤ１６は入力シャフト１３に接続され例えば相対的に小さな径を有する。第２ギヤ１７は例えば相対的に大きな径を有し、シフトポジション検出部１２側へ突出する突出部１９を備える。突出部１９はギヤ本体に一体的に設けられ、ローター１８内に嵌挿されてローター１８と係合される。

すなわち、シフトカムの回転に連動した入力シャフト１３の回転は第１ギヤ１６を介して第２ギヤ１７に伝達されて突出部１９が回転される。これにより、突出部１９に係合されたローター１８が、第１ギヤ１６の回転角よりも小さい回転角で回転される。

動力伝達部１１のハウジングは第１、第２ギヤを収容するハウジング本体１１Ａと、これを覆うためのカバーハウジング１１Ｂとからなり、入力シャフト１３、第１ギヤ１６、第２ギヤ１７、突出部１９はハウジング内に一体的に収容される。カバーハウジング１１Ｂは、ハウジング本体１１Ａにボルト２０などの締結機構を用いて取り付けられ固定され、このとき突出部１９はカバーハウジング１１Ｂに設けられた開口部を通してシフトポジション検出部１２側へと突出する。なお突出部１９はシフトポジション検出部１２側に設けられたローター１８に嵌入・係合され、ローター１８は突出部１９と一体的に回転される。

なお、回転位置検出装置１０は、例えばハウジング本体１１Ａに設けられた取付孔１１Ｃとボルトなどの締結手段を用いて自動二輪車本体に取り付けられる。また、ハウジング本体１１Ａにおいて、第１、第２ギヤ１６、１７を取り囲むハウジングの側壁には、ハウジング内部と外部とを連通する排水溝２１が設けられる。

図６は、図４におけるシフトポジション検出部１２のみを拡大表示したものである。図６に示されるように、シフトポジション検出部１２のハウジングも、ローター１８等を収容するハウジング本体１２Ａと、これを覆うためのカバーハウジング１２Ｂとからなる。

ローター１８は、第２ギヤ１７に一体的に設けられた突出部１９と係合し、その外周がハウジング本体１２Ａの軸受部により支持されローター１８が嵌入・係合される円筒部１８Ａと、その先端（突出部１９と反対側）に一体的に設けられた円盤部１８Ｂとからなる。本実施形態では、センサとして例えば摺動部材を用いる接触式のセンサが用いられる。例えば円盤部１８Ｂのカバーハウジング１２Ｂと対面する側の面１８Ｃには、電気的に連結された一対のブラシ２３が設けられ、カバーハウジング１２Ｂにおいて、各ブラシ２３に対応する位置には、ローター１８の回転軸を回転中心とする円弧状の導体パターン２２が形成され、ブラシ２３は各々導体パターン２２と接触する。

したがって、ローター１８が回転されると、ブラシ２３がローター１８の回転軸を中心に円弧状の導体パターン２２に沿って回転され、これによりブラシ２３の導体パターン２２に対する相対的な位置が導体パターン２２の円弧に沿って移動する。また、導体パターン２２は、プリント配線を介してハウジング本体１２Ａと一体的に形成されたコネクタ部１４内に設けられた複数のコネクタ端子２４へと接続される。

コネクタ端子２４には、信号ケーブル（図示せず）が接続され、導体パターン２２とブラシ２３との接触による電気信号はＥＣＵ（図示せず）へと送られる。ＥＣＵでは、これに基づき変速機のギヤのシフトポジションが算出される。また、シフトポジション検出部１２内にはリターンスプリングなどの付勢部材２４が設けられ、ローター１８は初期位置まで戻るように回転付勢される。

なお本実施形態において、位置検出用の信号としては、導体パターン２２とブラシ２３の接触位置の変化による抵抗値の変化が用いられるが、導体パターンのパターンをローター１８の回転角に応じて変化させ、複数のブラシとの間の導通パターンの変化をモニタすることにより変速機のギヤのシフトポジションを検出してもよい。また、導体パターンとブラシを用いたセンサの代わりに、磁気感知素子として例えばホールＩＣ等を用いた非接触式のセンサを用いてローター１８の回転角（回転量）を検出してもよい。

以上のように、本実施形態によれば、動力伝達部のギヤに一体的に突出部を設け、この突出部をシフトポジション検出部に設けられたローターに嵌入・係合する構成とすることにより、簡略な構成で動力伝達部とシフトポジション検出部とを連結することができるため、部品点数を削減できコストの低減を図ることができるとともに、回転位置検出装置全体の大きさもコンパクトに構成することができる。

また、動力伝達部とシフトポジション検出部とをそれぞれ別体のユニットとすることで、センサ位置等の調整が容易になるためセンサ出力の調整が容易になる。また、シフトポジション検出部のハウジングを樹脂製とすることにより装置全体の更なる軽量化を図ることができる。なお、動力伝達部のハウジングが強度的に樹脂で成型することが可能であれば、両ユニットを樹脂製とすることも可能であり、更なる軽量化を図ることができる。

更に、歯車機構のギヤ比は１よりも大きい値とされ、シフトカムの回転角は、動力伝達部の出力軸である突出部では小さい値とされるので、シフトカムの回転角が大きくとも簡略な構成でその回転角を検出することができる。

Claims (9)

1. 駆動軸の回転に連動するローターの回転位置を検出する回転位置検出装置であって、
   前記駆動軸に接続され、前記駆動軸の回転を減速して出力する動力伝達部と、
   前記動力伝達部の出力に基づいて前記回転位置を検出するためのポジション検出部と
   を備えることを特徴とする回転位置検出装置。
2. 前記動力伝達部と前記ポジション検出部とが別体のユニットとして構成されることを特徴とする請求項１に記載の回転位置検出装置。
3. 前記動力伝達部が歯車機構を備えることを特徴とする請求項１に記載の回転位置検出装置。
4. 前記歯車機構は駆動歯車と従動歯車とから構成されることを特徴とする請求項３に記載の回転位置検出装置。
5. 前記従動歯車に一体的に設けられ、前記ポジション検出部に前記駆動軸の回転を伝達する突出部を備えることを特徴とする請求項４に記載の回転位置検出装置。
6. 前記ポジション検出部が前記突出部に係合され、前記突出部とともに一体的に回転するローターと、前記ローターの回転位置を検出するセンサとを備えることを特徴とする請求項５に記載の回転位置検出装置。
7. 前記センサが、摺動部材を有する接触式のセンサであることを特徴とする請求項６に記載の回転位置検出装置。
8. 前記センサが、磁気感知素子を用いた非接触式のセンサであることを特徴とする請求項６に記載の回転位置検出装置。
9. 前記動力伝達部のハウジングに、前記ハウジングの内側と外側とを連通する排水構が設けられていることを特徴とする請求項１に記載の回転位置検出装置。

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