JPWO2007097456A1 - 微少液量測定装置、及び微少液量測定方法 - Google Patents

微少液量測定装置、及び微少液量測定方法 Download PDF

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Abstract

分注装置(100)により液が分注される複数のウエル(130A),(130B)・・・の各開口に向かって所定の傾斜方向から音響発生部(10)により音波を放射し、解析装置(50)の掃引部(51)により上記音波の周波数を掃引しながら、音響検出部(20)の音響電気変換器(21),(21A),(21B)・・・により、上記複数のウエル(130A),(130B)・・・の各開口の近傍において上記音波を検出し、上記解析装置(50)の解析部(52)により上記検出された音波の各検出信号から上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出し、検出した各共鳴周波数から上記複数のウエル(130A),(130B)・・・に分注された液量を推定する。

Description

本発明は、液体の検査・分析用分注装置から吐出した微少量の液量を非接触で測定する微少液量測定装置及び微少液量測定方法に関する。
本出願は、日本国において2006年2月27日に出願された日本特許出願番号2006−050359を基礎として優先権を主張するものであり、この出願を参照することにより、本出願に援用される。
医療,生化学,バイオ,臨床検査,放射線等の分野で、各種試験液を数マイクロリットルから数ミリリットルの単位で定量的に小分けするために分注装置が用いられている。分注装置は、試験液を貯留した容器から試験液を吸引し、ウエルと呼ばれる小分け容器に試験液をそれぞれ注入するために、X−Y方向に移動可能な分注ヘッドにより分注ノズルを上下動可能に保持している。また、試験液を同時に複数のウエルに分注する分注装置では、分注ヘッドに複数のノズルが取り付けられている。
ウエルに注入された試験液の液量の過不足は、検査結果や分析結果に影響を及ぼすので、分注装置では一定量の試験液をウエルに注入しなければならない。しかしながら、分注装置によりウエルに注入される試験液の液量は、分注ノズルの状態や試験液の吸引量のバラツキなどによって変化するので、ウエル毎に測定して確認する必要がある。
従来、分注装置によりウエルに注入された試験液の液量は、吐出時のシリンダ移動量などから推定したり、吐出されたものを精密はかりで測定するようにしていた。
また、液量を非接触で測定する方法としては、容器の容量を既知とし液面の高さ位置の変化を例えば超音波センサや光センサを用いて測定したり、音響特性を用いて、容積や体積を測定する方法が知られている。
音響特性を用いて、容積や体積を測定する方法として、ヘルムホルツ共鳴を用いる方法や、体積比と音圧比の関係を用いるものなどが知られている。
近年、ウエル数を増大して試験効率を向上させるとともに使用される試薬の消費量を削減するために内容積を小さくする目的で、ウエルのサイズが小型化する傾向にあり、ウエルに注入される試験液の液量はより微少量となっている。
ところで、従来のヘルムホルツ共鳴を用いる方法では、くびれた入り口を有した特別な容器形状を必要とし、くびれた入り口を有した特別な形状のウエルを用いたり、あるいは、くびれ部がついたフタをウエルにつけて、測定しなければならない。また、体積比と音圧比の関係を用いる方法では、容器を密閉する必要があり、ウエルに密着したもうひとつの容器を準備する必要がある。
上述の如き従来の方法では、液体の検査・分析用分注装置から吐出した微少量の液量を測定するには、測定誤差が大きかったり、その場で測定できない、あるいは、多数同時計測には不向きであるなどの問題があった。
そこで、本発明の目的は、液体の検査・分析用分注装置から複数のウエルに吐出した微少量の液量を非接触で迅速にかつ高精度に同時計測することのできる微少液量測定装置及び微少液量測定方法を提供することにある。
そこで、本発明では、上述した課題を解決するために、分注装置のウエルと呼ばれる容器をそのまま共鳴器として用いて、ウエルの音響共鳴周波数を測定することでウエル内の液量を推定する。
すなわち、本発明に係る微少液量測定装置は、分注装置により液が分注される複数のウエルの各開口に向かって所定の傾斜方向から音波を放射する音響発生部と、上記音響発生部から放射する音波の周波数を掃引する掃引信号を上記音響発生部に供給する掃引部と、上記音響発生部から放射された音波を上記複数のウエルの各開口の近傍において検出する複数の音響電気変換器からなる音響検出部と、上記音響検出部により検出された音波の各検出信号から上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出し、検出した各共鳴周波数から上記複数のウエルに分注された液量を推定する解析部とを備え、上記音響発生部から放射する音波の周波数を掃引し、上記解析部により、上記音響検出部により検出される音波の各検出信号から上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出し、検出した各共鳴周波数から上記複数のウエルに分注された各液量を推定することを特徴とする。
また、本発明に係る微少液量測定装置は、例えば、環境温度を検出する温度センサを備え、上記解析部は、上記温度センサによる検出結果に基づいて、温度による音速変化の影響を補正した上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出する。
また、本発明に係る微少液量測定装置における上記音響検出部の音響電気変換器は、例えば、上記ウエルの開口の近傍位置まで導出された音導管を備える。
また、本発明に係る微少液量測定装置における上記解析部は、例えば、上記音導管の共鳴周波数を検出し、検出された上記音導管の共鳴周波数に基づいて、温度による音速変化の影響を補正した上記ウエルの共鳴周波数を検出する。
さらに、本発明に係る微少液量測定装置における上記解析部は、例えば、上記音響検出部により検出された音波の各検出信号を上記掃引部から供給される掃引信号で同期検波することにより、上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出する。
また、本発明に係る微少液量測定方法は、分注装置により液が分注される複数のウエルの各開口に向かって所定の傾斜方向から音波を放射し、上記音波の周波数を掃引しながら、上記複数のウエルの各開口の近傍において上記音波を検出し、上記検出された音波の各検出信号から上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出し、検出した各共鳴周波数から上記複数のウエルに分注された液量を推定することを特徴とする。
図1は、本発明を適用した微少液量測定装置の構成を示すブロック構成図である。 図2Aは、上記微少液量測定装置における音響検出部の音響電気変換器の具体例を示す図であり、図2Bは、上記微少液量測定装置における音響検出部の音響電気変換器の具体例を示す図である。 図3は、上記微少液量測定装置の使用例を示す模式図である。 図4は、ウエルの共鳴周波数の検出結果の一例を示すグラフである。 図5は、上記微少液量測定装置における液量測定の原理の説明に供する模式図である。 図6は、上記音響電気変換器により上記音波を検出して得られる検出信号の周波数特性を示す特性図である。 図7は、ウエルの液位と共鳴周波数の関係を示す特性図である。 図8は、上記微少液量測定装置の解析部において上記検出信号のディップ周波数すなわちウエルの共鳴周波数を検出するための構成例を示すブロック図である。 図9は、図6に示した構成例における同期検波出力を示す特性図である。 図10は、上記微少液量測定装置の解析部において上記検出信号のディップ周波数すなわちウエルの共鳴周波数を検出するための他の構成例を示すブロック図である。 図11Aは、図6に示した構成例における各同期検波出力を示す特性図であり、図11Bは、図6に示した構成例における各同期検波出力を示す特性図である。 図12は、上記音響電気変換器に備えられた音導管の長さと共鳴の関係を示す特性図である。 図13は、上記音響電気変換器に備えられた音導管の共鳴特性を示す特性図である。 図14は、微少液量測定の実験に用いたウエルを模式的に示す斜視図である。 図15は、微少液量測定の実験系におけるウエルとスピーカ及び音響電気変換器の配置状態を模式的に示す図である。 図16は、上記実験系においてウエルの液量を変えた場合の各液量における周波数応答を示す特性図である。 図17は、上記実験系において各液量における共鳴周波数を10回測定した結果を示す特性図である。 図18は、上記実験系において得られた10個の測定データデータの平均値からの最大ずれを示す特性図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
本発明は、例えば図1に示すように、試験液を同時に複数のウエルに分注する分注装置100に適用される。
この分注装置100は、分注ヘッド110に複数のノズル120A,120B・・・が取り付けられており、各ノズル120A,120B・・・から試験液を同時に複数のウエル130A,130B・・・に分注するようになっている。
そして、この分注装置100により上記複数のウエル130A,130B・・・に分注される試験液の液量を測定するための微少液量測定装置90が、上記分注装置100により試験液が分注される複数のウエル130A,130B・・・の各開口に向かって所定の傾斜方向から音波を放射するスピーカ11からなる音響発生部10、上記スピーカ11から放射された音波を上記複数のウエル130A,130B・・・の各開口の近傍において検出する複数の音響電気変換器21A,21B・・・を備える音響検出部20、上記音響発生部10のスピーカ11に接続されたD/Aコンバータ30、上記音響検出部20の各音響電気変換器21A,21B・・が接続された多チャンネルA/Dコンバータ40、上記D/Aコンバータ30及び多チャンネルA/Dコンバータ40が接続された解析装置50により構成されている。
上記解析装置50は、例えばパーソナルコンピュータからなり、上記音響発生部10から放射する音波の周波数を掃引し、上記音響検出部20により検出される音波の各検出信号から上記複数のウエル130A,130B・・・の各共鳴周波数を検出し、検出した各共鳴周波数から上記複数のウエルに分注された各液量を推定する機能を有する。
すなわち、上記解析装置50は、上記音響発生部10のスピーカ11から放射する音波の周波数を掃引する掃引信号を上記D/Aコンバータ30を介して上記スピーカ11に供給する掃引部51として機能するとともに、上記音響検出部20の各音響電気変換器21A,21B・・・による検出信号が上記多チャンネルA/Dコンバータ40を介して供給され、上記各音響電気変換器21A,21B・・・により検出された音波の各検出信号から上記複数のウエル130A,130B・・・の共鳴周波数を検出し、検出した共鳴周波数から上記複数のウエル130A,130B・・・に分注された液量を推定する解析部52として機能するようになっている。
ここで、上記音響検出部20の各音響電気変換器21A,21B・・・には、小型のエレクトレットコンデンサマイクロフォンやさらに小型のMEMSマイクロフォンユニット(シリコンコンマイクロフォン)が用いられる。この微少液量測定装置90では、例えば、図2Aに示すように、ウエル130の開口の近傍位置まで導出された音導管22を備えるマイクロフォンユニット21、あるいは、図2Bに示すように、支持棒23の先端に設けることにより、ウエル130の開口の近傍位置に位置させるようにしたマイクロフォンユニット21からなる。
そして、この微少液量測定装置90では、上記音響発生部10のスピーカ11から放射する音波の周波数を上記掃引部51により掃引しながら、上記複数のウエル130A,130B・・・の各開口の近傍において上記音響検出部20の各音響電気変換器21A,21B・・・により上記音波を検出し、上記解析部52により、上記検出された音波の各検出信号から上記複数のウエル130A,130B・・・の各共鳴周波数を検出し、検出した各共鳴周波数から上記複数のウエル130A,130B・・・に分注された液量を推定する。
この微少液量測定装置90は、例えば、次のようにしてウエル130の共鳴周波数の検出を迅速に行うことができる。すなわち、この微小液量測定装置90は、図3に示すように、1列に複数のノズル120が配列された分注ヘッド110により、二次元平面上に配列されたウエル130に試験液を分注する。続いて、この微少液量測定装置90は、ノズル130の配列方向の直交する水平方向Aに、試験液が分注されたウエル130を移動させて、試験液が分注された1列のウエル130に向けてスピーカ11から音波を放射するとともに、1列に音響電気変換器21が配列された音響検出部20により、各ウエル130の共鳴周波数を1列毎に検出する。
このように、この微少液量測定装置90は、1つのスピーカから放射された音波から、複数の音響電気変換器21により、例えば1列に配列された複数のウエル130の共鳴周波数を同時に検出することができる。
すなわち、この微少液量測定装置90は、例えば、図4に示すように、多数のウエル130の共鳴周波数を、迅速に検出することができる。図4において、x−y軸は各ウエル130の位置座標を示し、z軸は各ウエル130の共鳴周波数[Hz]を示している。このグラフにおいては、ウエル200の中には試験液の代わりに金属球を挿入しているので、その共鳴周波数が、試験液が注がれている他のウエル130の共鳴周波数に対して、突出して異なる。
この微小液量測定装置90では、同時に複数のウエル130の共鳴周波数を検出するので、二次元平面上に配列されたウエル130の1つに金属球が挿入されたウエル200が含まれていても、上述したように、図4に示すような検出結果を迅速に得ることができる。
次に、この微少液量測定装置90における液量測定の原理について説明する。
図5に示すように、ウエル130の開口に向かってスピーカ11から音波を放射し、上記放射する音波の周波数を掃引しながら、ウエル130の開口の近傍において音響電気変換器21により上記音波を検出して得られる検出信号は、上記ウエル130の共鳴周波数近傍では上記音波が上記ウエル130で吸収されるので、信号レベルが低下し、図6に示すように、上記共鳴周波数近傍で周波数ディップを有するものとなる。すなわち、ウエル130は、液面を固定端とし、開口部を自由端(以下、開口端という。)として、共鳴する。ウエル130の開口部を理想的な開口端とすると、上記検出信号のディップ周波数fすなわち上記ウエル130の共鳴周波数は、液位に比例して変化する。したがって、上記ディップ周波数fを検出することにより、ウエル130の液量を推定することができる。
すなわち、ウエル130の液位をh、ウエル130の高さをD、共鳴周波数をf、音波の波長をλ、音速をcとし、ウエル130の深さ方向に1/4波長共振するとした場合、ウエル130の共鳴波長Lはλ/4である。
共鳴波長Lは、L=D−hである。したがって、図7に示すように、液位hは共鳴周波数fに対して単調に増加し、h=D−4c/fにて示されるので、上記ディップ周波数fすなわち上記ウエル130の共鳴周波数fを検出することにより、ウエル130の液量を推定することができる。
なお、ウエル130は、その深さ方向に対して1/4波長で共振する以外にも、3/4波長及び5/4波長で共振する。このように、1/4波長以外の共鳴周波数を検出して、共鳴波長Lを検出して、この検出結果からウエル130の液量を推定することも可能である。しかしながら、微少液量のウエル130は深さと直径の大きさに大差ないものが多く、深さ方向に3/4波長で共鳴する周波数よりも低い周波数帯において、ウエル130の直径方向に共鳴する周波数帯が存在する場合がある。このため、最も低い周波数で共鳴が生じるウエル130の1/4波長の共鳴周波数を検出対象とすることにより、深さ方向以外の共鳴現象による測定誤りを防止できる。
また、音響電気変換器21はウエル130の開口近傍に存在するが、この音響電気変換器21がウエル130の開口部に与える影響を最小にすることで、理想的な開口端に近づき、精度良く液位hの検出することができる。
例えば、ウエル130の開口部は、上記音響電気変換器21に備えられている音導管22の形状をより細くすることにより、より理想的な開口端として共鳴する条件が与えられる。
また、実際には、ウエル130の開口端の外にも共鳴する音場があふれ出ることと、ウエル130の直径方向の音場分布による影響で、h=D−4c/fの関係に誤差が生じる。そこで、微少液量測定装置90では、予め図7の共鳴特性を測定したデータベースを作成して解析部52に記憶させ、解析部52がウエル130の共鳴周波数の検出結果に応じたウエル130の液量をデータベースから検索することで、より正確な液量を求めることができる。
上記検出信号のディップ周波数fすなわち上記ウエル130の共鳴周波数fは、例えば、図8に示すように、音響電気変換器21により検出された音波の検出信号を、上記解析部52においてロックインアンプ52Aで上記掃引部51から供給される掃引信号(pcos2πft)で同期検波することにより、図9に示すような同期検波出力を得ることにより、検出することができる。
さらに、例えば、図10に示すように、発振器51Aにより与えられる周波数信号fでFM変調かけた掃引信号(pcos2πf(1+Δcos2πft)t)を掃引部51から音響電気変換器21に供給するようにして、図11Aに示すように、ロックインアンプ52Aによる同期検波出力に含まれるFM変調成分ft,2fをロックインアンプ52Bで上記発振器51Aにより与えられる周波数信号fで同期検波することにより、図11Bに示すような同期検波出力ft,2fを得て、上記検出信号のディップ周波数fすなわち上記ウエル130の共鳴周波数fを検出することもできる。
ここで、音速cは、
c=331+0.6T(m/s)
にて示され、温度Tに依存して0.2%/℃の割合で変化するので、上記ディップ周波数fを検出することにより、上記ウエル130の共鳴周波数fから液量を推定する際に、温度による音速変化の影響を補正した共鳴周波数fを検出することにより、液量の測定精度を向上させることができる。
例えば、環境温度を検出する温度センサ45を備えることにより、上記解析部52は、上記温度センサ45による検出結果に基づいて、温度による音速変化の影響を補正したウエル130の共鳴周波数fを検出することができる。
また、上記音響電気変換器21に備えられている音導管22の共鳴周波数も温度変化により変化するので、上記解析部52は、上記音導管22の共鳴周波数を検出し、検出された上記音導管22の共鳴周波数に基づいて温度の変化量を求め、温度による音速変化の影響を補正したウエル130の共鳴周波数を検出することができる。
このように、音導管22の共鳴周波数を検出し、検出された音導管22の共鳴周波数に基づいて、温度による音速変化の影響を補正することにより、ウエル130の開口部の近傍に別途温度センサを設けることがないのでウエル130の開口部をより理想的な開口端としてウエル130を共鳴させることができるので、精度良くウエル130の共鳴周波数を検出することができる。
例えば、図12に示すように、音導管22の長さをlとした場合、図13に示す音導管22の共振周波数f,fの間隔は
−f=c/2l
で示されるので、上記共振周波数f,fの間隔から温度の変化量を求め、温度による音速変化の影響を補正したウエルの共鳴周波数を検出することができる。
ここで、図14に示すウエル130(内径6.5mm,深さ10mm容積300μL)について、図15に示すように、スピーカ11をウエル開口から65mm離れた斜め50°上方に配置し、音響電気変換器21はウエル開口近傍3mmに角度20°で設置して、スピーカ11の音の周波数をスイープして、ウエル130の共鳴周波数で音響電気変換器21の出力のディップ周波数を測定することでウエルの共鳴周波数を読み取る実験を行った。10μL毎に水を注入し、0〜110μLでウエル130の共鳴周波数を測定したところ、ウエル内の液量に対して周波数が単調に変化しており、0〜100μLの水に対して0.4〜3.0μLの誤差で測定することができた。
スピーカ11から放射する音波の周波数を6〜11kHzを10秒でスイープした場合に、音響電気変換器21の出力は、0μL,50μL及び100μLに対するディップ周波数が図16に示すように変化しており、液量が増加すると共鳴周波数が高周波にシフトしている。
この音響電気変換器21の出力のディップ部を2次曲線でフィッティングし、その頂点を共鳴周波数とした。各液量における共鳴周波数を10回測定した結果を図17に示す。液量に対して周波数が単調に変化しており、周波数から液量を推定できる。同図中の実線は1/4波長の気中共鳴を仮定した理論値(音速345m/s)であり、得られた共鳴周波数は、この気中共鳴と同じ傾向である。
図17の結果をフィッティングすると、1μL当り2.6Hzの周波数変化に相当するので、共鳴周波数から液量を算出した。各液量について10個の測定値の中から2つ又は3つ選びそれらの平均をとることを10回行い、10個のデータの平均値からの最大ずれを図18に示す。2.0〜7.9μLのばらつきが、平均をとることで、0.9〜3.0μLのばらつきに抑圧されている。
以上のように、分注装置100により液が分注される複数のウエル130A,130B・・・の各開口に向かって所定の傾斜方向から音響発生部10により音波を放射し、解析装置50の掃引部51により上記音波の周波数を掃引しながら、音響検出部20の音響電気変換器21,21A,21B・・・により、上記複数のウエル130A,130B・・・の各開口の近傍において上記音波を検出し、上記解析装置50の解析部52により上記検出された音波の各検出信号から上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出し、検出した各共鳴周波数から上記複数のウエル130A,130B・・・に分注された液量を推定することにより、複数のウエル130A,130B・・・に吐出した微少量の液量を非接触で迅速かつ高精度に同時計測することができる。

Claims (6)

  1. 1.分注装置により液が分注される複数のウエルの各開口に向かって所定の傾斜方向から音波を放射する音響発生部と、
    上記音響発生部から放射する音波の周波数を掃引する掃引信号を上記音響発生部に供給する掃引部と、
    上記音響発生部から放射された音波を上記複数のウエルの各開口の近傍において検出する複数の音響電気変換器からなる音響検出部と、
    上記音響検出部により検出された音波の各検出信号から上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出し、検出した各共鳴周波数から上記複数のウエルに分注された液量を推定する解析部とを備え、
    上記音響発生部から放射する音波の周波数を掃引し、上記解析部により、上記音響検出部により検出される音波の各検出信号から上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出し、検出した各共鳴周波数から上記複数のウエルに分注された各液量を推定することを特徴とする微少液量測定装置。
  2. 2.環境温度を検出する温度センサを備え、
    上記解析部は、上記温度センサによる検出結果に基づいて、温度による音速変化の影響を補正した上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出することを特徴とする請求の範囲第1項記載の微少液量測定装置。
  3. 3.上記音響検出部の音響電気変換器は、上記ウエルの開口の近傍位置まで導出された音導管を備えることを特徴とする請求の範囲第1項記載の微少液量測定装置。
  4. 4.上記解析部は、上記音導管の共鳴周波数を検出し、検出された上記音導管の共鳴周波数に基づいて、温度による音速変化の影響を補正した上記ウエルの共鳴周波数を検出することを特徴とする請求の範囲第3項記載の微少液量測定装置。
  5. 5.上記解析部は、上記音響検出部により検出された音波の各検出信号を上記掃引部から供給される掃引信号で同期検波することにより、上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出することを特徴とする請求の範囲第1項記載の微少液量測定装置。
  6. 6.分注装置により液が分注される複数のウエルの各開口に向かって所定の傾斜方向から音波を放射し、
    上記音波の周波数を掃引しながら、上記複数のウエルの各開口の近傍において上記音波を検出し、
    上記検出された音波の各検出信号から上記複数のウエルの各共鳴周波数を検出し、
    検出した各共鳴周波数から上記複数のウエルに分注された液量を推定することを特徴とする微少液量測定方法。
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