JPWO2006059716A1 - 固形製剤 - Google Patents

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JPWO2006059716A1 JP2006546646A JP2006546646A JPWO2006059716A1 JP WO2006059716 A1 JPWO2006059716 A1 JP WO2006059716A1 JP 2006546646 A JP2006546646 A JP 2006546646A JP 2006546646 A JP2006546646 A JP 2006546646A JP WO2006059716 A1 JPWO2006059716 A1 JP WO2006059716A1
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Abstract

この出願は、医薬の分野に属する。具体的には、ゲル化しやすい薬効成分を含む固形製剤において、表面改質剤、及び酸または塩基を併せて含有せしめることを特徴とするものである。かかる特徴点を具備することにより、上記薬効成分を含む固形製剤において、その崩壊性、製造性や安定性を向上せしめることができる。

Description

本発明は固形製剤、より詳細にはゲル化し易い薬効成分を含有する固形製剤に関する。
薬効成分の中には、ゲル化し易いものが存在する。このような薬効成分を含有する固形製剤は、薬効成分の体内への吸収速度が著しく低下する。これは、通常であれば、固形製剤を経口投与した場合には、固形製剤は胃腸内で崩壊し、薬効成分が溶出して体内に吸収されるのに対し、ゲル化し易い薬効成分を含有する固形製剤を経口投与した場合には、薬効成分がゲル化することにより、固形製剤の崩壊が妨げられることによるものである。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ゲル化し易い薬効成分を含有する固形製剤に酸または塩基を配合することによりゲル化を防止できることを見出した。
しかし、固形製剤に酸や塩基を配合すると、今度は酸や塩基の影響により製剤の崩壊性が損なわれてしまうこと、および打錠工程において障害が生じること(具体的には杵に錠剤が付着すること)により製剤の製造性が損なわれることが明らかになった。また、固形製剤に酸や塩基を配合した場合は、製剤が潮解性、吸湿性をもち、製剤の安定性が損なわれる問題が生じる。
そこで、本発明者らは、さらに検討を行った結果、酸または塩基に加えて、表面改質剤を配合することにより、これらの問題を解決できることを見出した。
本発明は、ゲル化し易い薬効成分を含有する固形製剤において、当該固形製剤の崩壊性を向上させることを目的とする。
本発明は、ゲル化し易い薬効成分を含有する固形製剤において、当該固形製剤の溶出性を向上させることをさらなる目的とする。
本発明は、固形製剤の崩壊性を向上させた固形製剤において、製造性を向上させることをさらなる目的とする。
本発明は、固形製剤の崩壊性を向上させた固形製剤において、安定性を向上させることをさらなる目的とする。
本発明は、
[1]ゲル化しやすい薬効成分、表面改質剤、および酸または塩基を含有する固形製剤;
[2]ゲル化しやすい薬効成分が、フリー体になったときに超難溶性である化合物の塩である上記[1]記載の固形製剤;
[3]ゲル化しやすい薬効成分が両性または塩基性化合物の塩であり、酸または塩基が酸である上記[1]記載の固形製剤;
[4]塩が、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、アルギニン、リジン、またはオルニチンとの塩である上記[2]記載の固形製剤;
[5]両性もしくは塩基性化合物またはその塩が、式(I):
Figure 2006059716
[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、
は結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、
環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、
およびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、
およびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、
aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、
は直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、
は結合手または2価の環状基を示し、
は結合手または2価の基を示し、
は(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式
Figure 2006059716
(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す。]で表される化合物またはその塩である上記[1]記載の固形製剤;
[6]酸または塩基が固体である上記[1]記載の固形製剤;
[7]酸がカルボン酸、スルホン酸、酸性多糖または酸性アミノ酸である上記[1]記載の固形製剤;
[8]酸がカルボン酸である上記[1]記載の固形製剤;
[9]カルボン酸がフマル酸、アジピン酸、リンゴ酸、酢酸、酒石酸、コハク酸またはクエン酸である上記[8]記載の固形製剤;
[10]カルボン酸がクエン酸である上記[9]記載の固形製剤;
[11]ゲル化しやすい薬効成分1重量部に対し、酸または塩基を0.1〜20重量部含有する上記[1]記載の固形製剤;
[12]ゲル化しやすい薬効成分1重量部に対し、表面改質剤を0.05〜20重量部含有する上記[1]記載の固形製剤;
[13]錠剤である上記[1]記載の固形製剤;
[14]被覆剤である上記[1]記載の固形製剤;
[15]酸または塩基の含有率が全体の2〜85%(w/w)である上記[1]記載の固形製剤;
[16]酸または塩基の含有率が素錠の2〜85%(w/w)である上記[1]記載の固形製剤;
[17]さらにタルクまたは/およびステアリン酸マグネシウムを含有する上記[1]記載の固形製剤;
[18]ゲル化しやすい薬効成分、表面改質剤、および酸または塩基を含有する固形製剤の製造方法であって、少なくとも当該酸または塩基が予め軽質無水ケイ酸と混合されていることを特徴とする製造方法;
[19]表面改質剤の平均粒子径が、ゲル化しやすい薬効成分の粉末の平均粒子径に対し、1/5以下である上記[18]記載の製造方法;
[20]表面改質剤の平均粒子径が、酸または塩基の粉末の平均粒子径に対し、1/5以下である上記[18]記載の製造方法;および
[21]表面改質剤の平均粒子径が、約5nm〜5μmである上記[18]記載の製造方法等を提供するものである。
本発明によれば、ゲル化し易い薬効成分を含有する固形製剤において、当該固形製剤の崩壊性を向上させることができる。
本発明によれば、ゲル化し易い薬効成分を含有する固形製剤において、当該固形製剤の溶出性を向上させることができる。
本発明によれば、固形製剤の崩壊性を向上させた固形製剤において、当該固形製剤の製造性を向上させることができる。
本発明によれば、固形製剤の崩壊性を向上させた固形製剤において、当該固形製剤の安定性を向上させることができる。
化合物Aの溶出率を示すグラフである。
本明細書中、「ゲル化し易い薬効成分」とは、水存在化、すなわち、例えば飲料水等の水、または唾液および胃液等の体液に曝された場合にゲル化し易い薬効成分をいう。
本発明の適用に適した「ゲル化し易い薬効成分」としては、フリー体で超難溶性である化合物の塩が挙げられる。ここで、「超難溶性」とは、その化合物が、生体内への投与によって、曝されうるいずれかの環境下で、10−3mg/mL以下、好ましくは10−4mg/mL以下、更に好ましくは10−5mg/mL以下の溶解度を示す性質をいう。かかる化合物がゲル化し易い性質を示すには、その塩が、そのフリー体よりも高い溶解度を示す必要がある。両者の溶解度差が大きい(例えば、1000倍、好ましくは10000倍、更に好ましくは100000倍)ほど、その化合物はゲル化し易い傾向を示す。
薬効成分の溶解度は、具体的には、20℃の条件下で10mgの薬効成分を10mLの精製水に懸濁し、その後濾過し、精製水中に溶解した薬効成分について高速液体クロマトグラフィーによりその含有量を測定して求めることができる。
ここで、塩の具体例としては、例えば、無機塩基との塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩)、有機塩基(例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン)との塩、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸)との塩、有機酸(例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸)との塩、塩基性(例えばアルギニン、リジン、オルニチン)または酸性アミノ酸(アスパラギン酸、グルタミン酸)との塩などが挙げられる。
「ゲル化し易い薬効成分」としては、例えば、国際公開03/055525号パンフレットに開示され、当該パンフレットに記載の方法等により製造可能な公知化合物である式(I):
Figure 2006059716
[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、
は結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、
環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、
およびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、
およびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、
aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、
は直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、
は結合手または2価の環状基を示し、
は結合手または2価の基を示し、
は(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式
Figure 2006059716
(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す。]で表される化合物の塩が挙げられる。
以下、本明細書中において、ハロゲンの例は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を包含する。
上記式[I]中、Rで示される「置換されていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」としては、ベンゼンなどの6員の芳香族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタンジエン、シクロヘキサンジエンなどの5〜6員の脂肪族炭化水素、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の芳香族複素環、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、オキサチオラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピランなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の非芳香族複素環などから水素原子1個を除いて形成される基などが挙げられるが、なかでも、「5〜6員環」としては、ベンゼン、フラン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロピラン(好ましくは、6員環)などが好ましく、とりわけベンゼンが好ましい。
で示される「置換されていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」が有していてもよい「置換基」としては、例えば、ハロゲン、ニトロ、シアノ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基(硫黄原子は酸化されていてもよく、置換されていてもよいスルフィニル基または置換されていてもよいスルホニル基を形成していてもよい)、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアシル、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよい芳香族基などが用いられる。
の置換基としてのハロゲンの例としては、上記のものが挙げられ、とりわけフッ素および塩素が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよいアルキルにおけるアルキルとしては、直鎖状または分枝状の炭素数1〜10のアルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルが挙げられる。該置換されていてもよいアルキルにおける置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよいシクロアルキルにおけるシクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる。該置換されていてもよいシクロアルキルにおける置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよい水酸基における置換基としては、(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよく、ヘテロ原子を含有していてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキル;テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニルなどの1〜2個のヘテロ原子を含有する飽和の5〜6員複素環基など(好ましくはテトラヒドロピラニルなど);などが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(6)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例えば、炭素数2〜4のアルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1〜4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられる);
(7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などの置換基が挙げられ、
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアラルキル、(6)置換されていてもよいアシル、および(7)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど;好ましくはハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)、置換されていてもよい5〜6員の芳香族複素環〔例、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の芳香族複素環など;該複素環が有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。〕などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよいチオール基における置換基としては、上記した「Rの置換基としての置換されていてもよい水酸基における置換基」と同様なものが挙げられるが、なかでも
(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(4)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなど)が挙げられるなどが好ましく、
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアラルキル、および(4)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよいアミノ基の置換基としては、上記した「Rの置換基としての置換されていてもよい水酸基における置換基」と同様な置換基を1〜2個有していてもよいアミノ基などが挙げられるが、なかでも(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例えば、炭素数2〜4のアルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1〜4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられる);
(6)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などが好ましく、
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアシル、および(6)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
また、Rの置換基としての置換されていてもよいアミノ基は、アミノ基の置換基同士が結合して、環状アミノ基(例えば、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員環の環構成窒素原子から水素原子1個を除いて形成され、窒素原子上に結合手を有する環状アミノ基など)を形成していてもよい。該環状アミノ基は、置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよいアシルとしては、
(1)水素、
(2)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(6)置換されていてもよい5〜6員の単環の芳香族基(例えば、フェニル、ピリジルなどが挙げられる)などがカルボニル基またはスルホニル基と結合したもの(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル、クロトニル、2−シクロヘキセンカルボニル、ベンゾイル、ニコチノイル、メタンスルホニル、エタンスルホニル等)が挙げられ、上記した(2)置換されていてもよいアルキル、(3)置換されていてもよいシクロアルキル、(4)置換されていてもよいアルケニル、(5)置換されていてもよいシクロアルケニル、および(6)置換されていてもよい5〜6員の単環の芳香族基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
の置換基としてのエステル化されていてもよいカルボキシル基としては、
(1)水素、
(2)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(6)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなど)などがカルボニルオキシ基と結合したもの、好ましくはカルボキシル、低級(C1−6)アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、フェノキシカルボニル、ナフトキシカルボニルなど)などが挙げられ、上記した(2)置換されていてもよいアルキル、(3)置換されていてもよいシクロアルキル、(4)置換されていてもよいアルケニル、(5)置換されていてもよいシクロアルケニル、および(6)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ−C1−4アルコキシ(例、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、トリフルオロメトキシエトキシ、トリフルオロエトキシエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
の置換基としての置換されていてもよい芳香族基における芳香族基としては、フェニル、ピリジル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアゾリル等の5〜6員の同素または複素環芳香族基、ベンゾフラン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン、イミダゾピリジンなどの縮環複素環芳香族基などが挙げられる。これらの芳香族基の置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
かかるRの置換基は、1〜4個(好ましくは、1〜2個)同一または異なって環のいずれの位置に置換していてもよい。また、Rで示される「置換されていてもよい5〜6員環」の「5〜6員環」が2個以上の置換基を有する場合、これらのうち、2個の置換基が互いに結合して、例えば、低級(C1−6)アルキレン(例、トリメチレン、テトラメチレンなど)、低級(C1−6)アルキレンオキシ(例、−CH−O−CH−、−O−CH−CH−、−O−CH−CH−CH−、−O−CH−CH−CH−CH−、−O−C(CH)(CH)−CH−CH−など)、低級(C1−6)アルキレンチオ(例、−CH−S−CH−、−S−CH−CH−、−S−CH−CH−CH−、−S−CH−CH−CH−CH−、−S−C(CH)(CH)−CH−CH−など)、低級(C1−6)アルキレンジオキシ(例、−O−CH−O−、−O−CH−CH−O−、−O−CH−CH−CH−O−など)、低級(C1−6)アルキレンジチオ(例、−S−CH−S−、−S−CH−CH−S−、−S−CH−CH−CH−S−など)、オキシ低級(C1−6)アルキレンアミノ(例、−O−CH−NH−、−O−CH−CH−NH−など)、オキシ低級(C1−6)アルキレンチオ(例、−O−CH−S−、−O−CH−CH−S−など)、低級(C1−6)アルキレンアミノ(例、−NH−CH−CH−、−NH−CH−CH−CH−など)、低級(C1−6)アルキレンジアミノ(例、−NH−CH−NH−、−NH−CH−CH−NH−など)、チア低級(C1−6)アルキレンアミノ(例、−S−CH−NH−、−S−CH−CH−NH−など)、低級(C2−6)アルケニレン(例、−CH−CH=CH−、−CH−CH−CH=CH−、−CH−CH=CH−CH−など)、低級(C4−6)アルカジエニレン(例、−CH=CH−CH=CH−など)などを形成していてもよい。
さらに、Rの置換基2個が互いに結合して形成する2価の基は、Rで示される「置換されていてもよい5〜6員環」の「5〜6員環」が有していてもよい「置換基」と同様な置換基(ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基(硫黄原子は酸化されていてもよく、置換されていてもよいスルフィニル基または置換されていてもよいスルホニル基を形成していてもよい)、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアシル、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよい芳香族基など)を1〜3個有していてもよい。
で示される「置換されていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」が有していてもよい「置換基」としては、とりわけ、ハロゲン化または低級(C1−4)アルコキシ化されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、メチル、エチル、t−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブトキシエチルなど)、ハロゲン化または低級(C1−4)アルコキシ化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、トリフルオロメトキシ、メトキシメトキシ、エトキシメトキシ、プロポキシメトキシ、ブトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、プロポキシエトキシ、ブトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、エトキシプロポキシ、プロポキシプロポキシ、ブトキシプロポキシなど)、ハロゲン(例、フッ素、塩素など)、ニトロ、シアノ、1〜2個の低級(C1−4)アルキル、ホルミルまたは低級(C2−4)アルカノイルで置換されていてもよいアミノ(例、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ホルミルアミノ、アセチルアミノなど)、5〜6員の環状アミノ基(例、1−ピロリジニル、1−ピペラジニル、1−ピペリジニル、4−モルホリノ、4−チオモルホリノ、1−イミダゾリル、4−テトラヒドロピラニルなど)などが挙げられる。
およびXで示される「直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基」としては、例えば、−(CHa’−[a’は1〜4の整数(好ましくは1〜2の整数)を示す]、−(CHb’−X−[b’は0〜3の整数(好ましくは0〜1の整数)を示し、Xは置換されていてもよいイミノ基(例、低級(C1−6)アルキル、低級(C3−7)シクロアルキル、ホルミル、低級(C2−7)アルカノイル、低級(C1−6)アルコキシ−カルボニルなどで置換されていてもよいイミノ基など)、カルボニル基、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原子(例、−S(O)−(mは0〜2の整数を示す)など)を示す]、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−NH−、−SO−NH−などが挙げられる。これらの基が環Aまたは環Bと結合するのは、左右何れの結合手であってもよいが、Xの場合、右側の結合手を介して環Aと結合するのが好ましく、Xの場合、左側の結合手を介して環Bと結合するのが好ましい。
としては、結合手、−(CHb’−O−[b’は0,1または2の整数(好ましくは0〜1の整数)を示す]、−C≡C−などが好ましく、結合手がさらに好ましい。
としては、−(CHa’−[a’は1〜2の整数を示す]、−(CHb’−X−[b’は0〜1の整数を示し、Xは置換されていてもよいイミノ基、カルボニル基、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原子を示す]、−CH=CH−、−CO−NH−、−SO−NH−などが好ましく、−CO−NH−がさらに好ましい。
およびXで示される2価の基は、任意の位置(好ましくは炭素原子上)に置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、直鎖部分を構成する2価の鎖に結合可能なものであればいずれでもよいが、例えば、低級(C1−6)アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなど)、低級(C3−7)シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)、ホルミル、低級(C2−7)アルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、エステル化されていてもよいホスホノ基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、水酸基、オキソなどが挙げられ、好ましくは、炭素数1〜6の低級アルキル(好ましくは、C1−3アルキル)、水酸基、オキソなどが挙げられる。
該エステル化されていてもよいホスホノ基としては、−P(O)(OR)(OR) [式中、RおよびRはそれぞれ水素、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数3〜7のシクロアルキル基を示し、RおよびRは互いに結合して5〜7員環を形成していてもよい]で表されるものが挙げられる。
上記式中、RおよびRで表される炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが挙げられ、炭素数3〜7のシクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられるが、好ましくは、鎖状の炭素数1〜6の低級アルキル、さらに好ましくは炭素数1〜3の低級アルキルが挙げられる。RおよびRとしては、同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。また、RおよびRは互いに結合して5〜7員環を形成する場合、RとRとが互いに結合して、−(CH−、−(CH−、−(CH−で表される直鎖状のC2−4アルキレン側鎖を形成する。該側鎖は置換基を有していてもよく、例えばかかる置換基としては、水酸基、ハロゲンなどが挙げられる。
該エステル化されていてもよいカルボキシル基のエステル化されたカルボキシル基としては、カルボキシル基と炭素数1〜6のアルキル基または炭素数3〜7のシクロアルキル基とが結合したもの、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
上記式[I]中、Aで示される「置換されていてもよい5〜6員環」の「5〜6員環」としては、C5−6シクロアルカン(例、シクロペンタン、シクロヘキサン等)、C5−6シクロアルケン(例、1−シクロペンテン、2−シクロペンテン、3−シクロペンテン、2−シクロヘキセン、3−シクロヘキセン等)、C5−6シクロアルカジエン(例、2,4−シクロペンタジエン、2,4−シクロヘキサジエン、2,5−シクロヘキサジエン等)などの5〜6員の飽和または不飽和の脂環式炭化水素;ベンゼンなどの6員の芳香族炭化水素;酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子1ないし3種(好ましくは1ないし2種)を少なくとも1個(好ましくは1ないし4個、さらに好ましくは1ないし2個)含む5〜6員の芳香族複素環、飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環(脂肪族複素環)等;などが挙げられる。
ここで「芳香族複素環」としては、5〜6員の芳香族単環式複素環(例えばフラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、フラザン、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン等)などが挙げられ、「非芳香族複素環」としては、例えばピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、ピペリジン、テトラヒドロピラン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ピラン、オキセピン、チエピン、アゼピン等の5〜6員の飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環(脂肪族複素環)など、あるいは上記した芳香族単環式複素環の一部または全部の二重結合が飽和した5〜6員の非芳香族複素環などが挙げられる。
Aで示される「置換されていてもよい5〜6員環」の「5〜6員環」としては、5〜6員の芳香環が好ましく、さらにベンゼン、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン(好ましくは、6員環)などが好ましく、とりわけベンゼンが好ましい。
Aで示される「置換されていてもよい5〜6員環」の「5〜6員環」が有していてもよい「置換基」としては、Rで示される「置換されていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」が有していてもよい「置換基」と同様なものが挙げられる。また、かかるAの置換基は、1〜4個(好ましくは、1〜2個)同一または異なって環のいずれの位置に置換していてもよく、EおよびEで示される位置あるいはその他の位置の何れであっても、置換可能な位置であればいずれの位置に置換基を有していてもよい。
上記Rで示される「置換されていてもよい低級アルキル基」の低級アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどのC1−6アルキルなどが挙げられる。
上記Rで示される「置換されていてもよい低級アルコキシ基」の低級アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどのC1−6アルコキシが挙げられる。
該「置換されていてもよい低級アルキル基」および「置換されていてもよい低級アルコキシ基」が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、水酸基、アミノ、モノ(低級アルキル)アミノ、ジ(低級アルキル)アミノ、低級アルカノイルなどが挙げられる。
該モノ(低級アルキル)アミノおよびジ(低級アルキル)アミノが有する低級アルキルとしては、例えば、上記のRで示される「置換されていてもよい低級アルキル基」の低級アルキル基と同様のものがあげられる。
該低級アルカノイルとしては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、などC2−6アルカノイルが挙げられる。
上記Rで示される「ハロゲン原子」のとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
なかでも、Rとしては、置換されていてもよい低級C1−6アルキル基、ハロゲン原子が好ましく、とりわけ置換されていてもよいメチル基、ハロゲン原子が好ましい。
上記式[I]中、Bで示される「置換されていてもよい8〜10員環」の「8〜10員環」としては、例えば、式:
Figure 2006059716
(式中、Y’は2価の基を示し、他の記号は上記と同意義である)で表される、置換可能な任意の位置に置換基を有していてもよい8〜10員環などが挙げられる。
上記式中、Y’で示される2価の基は、環Bが置換されていてもよい8〜10員環を形成する2価の基を示し、例えば、
(1)−Alka1−O−Alka2−(Alka1およびAlka2はそれぞれ結合手または炭素数1〜5の2価の直鎖状炭化水素基を示す。ただし、Alka1およびAlka2の炭素数の和は5以下である)、
(2)−Alkb1−S(O)−Alkb2−(mは0〜2の整数を示し、Alkb1およびAlkb2はそれぞれ結合手または炭素数1〜5の2価の直鎖状炭化水素基を示す。ただし、Alkb1およびAlkb2の炭素数の和は5以下である)、
(3)−Alkd1−(Alkd1は炭素数4〜6の2価の直鎖状炭化水素基を示す、
(4)−Alke1−NH−Alke2−(Alke1およびAlke2はそれぞれ結合手または炭素数1〜5の2価の直鎖状炭化水素基を示す。ただし、Alke1およびAlke2の炭素数の和は5以下である)、−Alke6−N=CH−Alke7−、−Alke7−CH=N−Alke6−、−Alke6−N=N−Alke7−(Alke6およびAlke7はそれぞれ結合手または炭素数1〜4の2価の直鎖状炭化水素基を示す。ただし、Alke6およびAlke7の炭素数の和は4以下である)などが挙げられる。
これらの2価の直鎖状炭化水素基としては、例えば、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CH=、−CH=CH−、−CH=CH−CH−、−CHCH=CH−、−CH=CH−CH=CH−、=CH−CH=CH−、−CH−CH=CH−CH−、−CH=CH−(CH−、−CH=CH−(CH−、−CH=CH−(CH−等が挙げられる。
Y’として具体的には、例えば、−O−(CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−CH−O−(CH−、−O−CH=CH−CH−、−S(O)−(CH−(mは0〜2の整数を示す)、−S(O)−(CH−(mは0〜2の整数を示す)、−S(O)−(CH−(mは0〜2の整数を示す)、−CH−S(O)−(CH−(mは0〜2の整数を示す)、−S(O)−CH=CH−CH−(mは0〜2の整数を示す)、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−(CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−CH−NH−(CH−、−NH−CH=CH−CH−、−N=CH−CH=CH−、−CH=N−(CH−、−CH=N−CH=CH−、−N=N−(CH−、−N=N−CH=CH−、−CH=N−N=CH−(それぞれ、環Aを起点とした結合を示す)などの2価の基が挙げられる。環Bとしては8員環が好ましい。
また、該2価の基は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、Rで示される「置換されていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」が有していてもよい「置換基」と同様なものおよびオキソなどが挙げられるが、なかでも、低級(C1−3)アルキル(例、メチル、エチル、プロピルなど)、フェニル、オキソ、水酸基などが好ましい。かかる2価の基の置換基は、1〜6個(好ましくは、1〜2個)同一または異なって置換していてもよい。置換位置は、該2価の基に結合可能であればいずれでもよい。
Bで示される「置換されていてもよい8〜10員環」の「8〜10員環」が有していてもよい「置換基」としては、Rで示される「置換されていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」が有していてもよい「置換基」と同様なものおよびオキソなどが挙げられる。
Yで示される2価の基としては、−O−(CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−S(O)−(CH−(mは0〜2の整数を示す)、−S(O)−(CH−(mは0〜2の整数を示す)、−S(O)−(CH−(mは0〜2の整数を示す)、−(CH−、−(CH−、−(CH−、ならびに−NH−(CH−、−NH−(CH−および−NH−(CH−等の主鎖中に式−N(R)−〔式中、Rは水素原子または置換基を示す。〕で表される2価の基を有する基が好ましい。とりわけ、主鎖中に式−N(R)−〔式中、Rは水素原子または置換基を示す。〕で表される2価の基を有する基が好ましい。
としては、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基(硫黄原子は酸化されていてもよく、置換されていてもよいスルフィニル基または置換されていてもよいスルホニル基を形成していてもよい)、置換されていてもよいアミノ基、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいアシル基などが好ましく、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアシル基などがさらに好ましい。
の好ましい態様としては、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよいアシル基などが挙げられ、置換されていてもよい炭化水素基としてはハロゲン化または水酸化されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC2−6アルケニルが好ましく、置換されていてもよいアシル基としては、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC1−4アルキルスルホニル、ホルミル、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC2−5アルカノイルなどがより好ましく、Rとしては、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC1−4アルキル、ホルミル、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC2−5アルカノイルなどがさらに好ましく、とりわけ、プロピル、イソブチル、イソブテニルまたは3−ヒドロキシ−2−メチルプロピルが好ましい。Rの他の好ましい態様としては、式 −(CH−R〔式中、sは0または1を示し、Rは置換されていてもよい5〜6員の単環の芳香族基(例えば、環Aの項において例示された「5〜6員の単環の芳香族基」と同様なものなど;好ましくはハロゲン、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC1−4アルキル、ハロゲン化または水酸化されていてもよいC1−4アルコキシなどでそれぞれ置換されていてもよいフェニル、ピリジル、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、テトラゾリルなど)を示す。〕で表される基などが挙げられる。
該「置換されていてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、例えば、
(1)アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキル、さらに好ましくは低級(C1−4)アルキルなどが挙げられる);
(2)シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)アルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなどの炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)シクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)アルキニル(例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ペンチニル、3−ヘキシニルなどの炭素数2〜10のアルキニル、好ましくは低級(C2−6)アルキニルなどが挙げられる);
(6)アラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(7)アリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる);
(8)シクロアルキル−アルキル(例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチルなどのC3−7シクロアルキル−C1−4アルキルなどが挙げられる);
などが挙げられ、上記した(1)アルキル、(2)シクロアルキル、(3)アルケニル、(4)シクロアルケニル、(5)アルキニル、(6)アラルキル、(7)アリールおよび(8)シクロアルキル−アルキルが有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、C1−4アルキレンジオキシ(例、−O−CH−O−、−O−CH−CH−O−など)、置換されていてもよいスルホンアミド〔例、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)が−SO−に結合して形成される基など〕、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)、置換されていてもよい複素環基などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
該「置換されていてもよい複素環基」およびRで示される置換されていてもよい複素環基における「複素環基」としては、芳香族複素環または非芳香族複素環から1個の水素原子を取り除いて形成される基などが挙げられる。該芳香族複素環としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の芳香族複素環などが挙げられ、該非芳香族複素環としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ジオキソラン、ジチオラン、オキサチオラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、テトラヒドロピランなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の非芳香族複素環および上記芳香族複素環の一部または全部の結合が飽和の結合である非芳香族複素環など(好ましくは、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、テトラゾールなどの芳香族複素環)が挙げられる。
で示される「置換されていてもよい水酸基」、「置換されていてもよいチオール基」、「置換されていてもよいアミノ基」、「エステル化されていてもよいカルボキシル基」、「置換されていてもよいアシル基」としては、Rで示される「置換されていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環基」が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい水酸基」、「置換されていてもよいチオール基」、「置換されていてもよいアミノ基」、「エステル化されていてもよいカルボキシル基」が挙げられ、「置換されていてもよいアシル基」と同様のものが挙げられる。「アミド化されていてもよいカルボキシル基」としては該「「置換されていてもよいアミノ基」などがカルボニル基と結合したもの、好ましくはカルバモイル、モノC1−6アルキルカルバモイル、ジC1−6アルキルカルバモイルなどが挙げられる。
で示される、置換基としてホルミル、置換されていてもよいC1−6アルキル、置換されていてもよいC2−6アルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアリールメチルまたは置換されていてもよい複素環メチルを有していてもよいイミノ基はYで示される(R)−で説明したもののからこれらの定義に入るものを意味する。これらの中でもRが1)C1−6アルキル、2)C2−6アルケニル、3)C6−10アリール、4)C6−10アリール−メチル、5)複素環基および6)複素環メチル(上記1)、2)はハロゲンまたは水酸基で置換されていてもよく、上記3)、4)、5)および6)はハロゲン、ハロゲンまたは水酸基で置換されていてもよいC1−6アルキル、またはハロゲンまたは水酸基で置換されていてもよいC1−6アルコキシで置換されていてもよい)であるものが好ましい。
また、かかるBの置換基は、1〜7個(好ましくは、1〜2個)同一または異なって環のいずれの位置(EおよびEを含む)に置換していてもよいが、Eの位置は無置換であることが好ましい。
上記式[I]中、EおよびEがそれぞれ置換されていてもよい炭素原子(好ましくは無置換の炭素原子)であり、bが二重結合である化合物が好ましい。
上記式[I]中、Zで示される「2価の環状基」としては、Rで示される「置換されていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」と同様なものまたはベンゾフラン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン、イミダゾピリジン等の縮環芳香族複素環から水素原子2個を除いて形成される基などが挙げられ、なかでも、ベンゼン、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ベンズイミダゾール、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロピランなどから水素原子2個を除いて形成される2価の環状基が好ましく、とりわけベンゼン、ピリジン、ピリダジン、ベンズイミダゾール、シクロヘキサン、ピペリジン(好ましくはベンゼン)から水素原子2個を除いて形成される2価の環状基が好ましく用いられる。
で示される「2価の環状基」は、Rで示される「置換されていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」が有していてもよい「置換基」と同様な置換基を有していてもよく、なかでも、置換基としてハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基(例、メチル、エチル、トリフィルオロメチル、トリフルオロエチルなど)およびハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)などが好ましいが、XおよびZ以外の置換基を有していないことが好ましく、また、Zが6員の2価の環状基(好ましくはフェニレン)であるとき、Zの置換位置はXのパラ位であることが好ましい。またZとしては置換基としては1)ハロゲン原子、2)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基または3)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルコキシ基を有していてもよいフェニレンが好ましく、特に置換基としてメチル基またはトリフルオロメチル基を有していてもよいフェニレンが好ましい。
上記式[I]中、Zで示される2価の基は、例えば、
式−Z2a−W−Z2b−(Z2aおよびZ2bはそれぞれO、S(O)m(mは0、1または2を示す)、置換されていてもよいイミノ基(−N(R)−)または結合手を示し、Wは置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基または結合手を示す。)で示され、Zの結合位置は、Zが例えばベンゼン環の場合、任意の位置でよいが、パラ位であることが好ましい。
2aおよびZ2bで示される置換されていてもよいイミノ基の置換基(R)としては、水素原子、置換されていてもよい低級(C1−6)アルキル[例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヒドロキシC1−6アルキル(例、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルなど)、ハロゲン化C1−6アルキル(例、トリフルオロメチル、トリフルオロエチルなど)、シアノ化C1−6アルキル(例、シアノエチル、シアノプロピルなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシルC1−6アルキルなど]、ホルミル、低級(C2−5)アルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、低級(C1−5)アルキルスルホニル(メチルスルホニル、エチルスルホニルなど)などが挙げられる。
で示される「置換されていてもよいアルキレン基」のアルキレン基としては、例えば−(CHk1−(k1は1〜4の整数)で表されるアルキレン鎖などが挙げられる。Wで示される「置換されていてもよいアルケニレン基」のアルケニレン基としては、例えば−(CHk2−(CH=CH)−(CHk3−(k2およびk3は同一または異なって0,1または2を示す。ただし、k2とk3との和は2以下である)で表されるアルケニレン鎖などが挙げられる。
該Wで示されるアルキレン基、アルケニレン基は任意の位置(好ましくは炭素原子上)に置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、直鎖部分を構成するアルキレン鎖、アルケニレン鎖に結合可能なものであればいずれでもよいが、例えば、低級(C1−6)アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなど)、低級(C3−7)シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)、ホルミル、低級(C2−7)アルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、エステル化されていてもよいホスホノ基、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、水酸基、オキソ、ヒドロキシイミノ基、置換されていてもよい低級(C1−6)アルコキシイミノ基などが挙げられ、好ましくは、炭素数1〜6の低級アルキル(好ましくは、C1−3アルキル)、水酸基、オキソ、ヒドロキシイミノ基、(水酸基、シアノ基、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)等の極性基で置換されていてもよい)低級(C1−6)アルコキシイミノ基などが挙げられる。
該エステル化されていてもよいホスホノ基としては、P(O)(OR)(OR10) [式中、RおよびR10はそれぞれ水素、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数3〜7のシクロアルキル基を示し、RおよびR10は互いに結合して5〜7員環を形成していてもよい]で表されるものが挙げられる。
上記式中、RおよびR10で表される炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが挙げられ、炭素数3〜7のシクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられるが、好ましくは、鎖状の炭素数1〜6の低級アルキル、さらに好ましくは炭素数1〜3の低級アルキルが挙げられる。RおよびR10としては、同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。また、RおよびR10は互いに結合して5〜7員環を形成する場合、RとR10とが互いに結合して、−(CH−、−(CH−、−(CH−で表される直鎖状のC2−4アルキレン側鎖を形成する。該側鎖は置換基を有していてもよく、例えばかかる置換基としては、水酸基、ハロゲンなどが挙げられる。
該エステル化されていてもよいカルボキシル基のエステル体としては、カルボキシル基と炭素数1〜6のアルキル基または炭素数3〜7のシクロアルキル基とが結合したもの、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
該アミド化されていてもよいカルボキシル基のアミド体としては、カルボキシル基と炭素数1〜6のアルキルアミノ基、炭素数3〜7のシクロアルキルアミノ基または5〜8員環状アミン(例、ピロリジン、ピペリジン、モルホリンなど)とが結合したもの、例えばカルバモイル、モノC1−6アルキルカルバモイル、ジC1−6アルキルカルバモイル、シクロペンチルアミノカルボニル、シクロヘキシルアミノカルボニル、ピロリジノカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル等が挙げられる。
としては、Z2aおよびZ2bのいずれか一方がO、S(O)m(mは0、1または2)または−N(R)−(Rは水素原子または置換されていてもよい低級C1−4アルキル基を示す)で他方が結合手であり、Wが−(CH−(pは1ないし3の整数を示す)またはZが−CH(OH)−である2価の基が好ましく、Z2aおよびZ2bのいずれか一方がO、S(O)m(mは0、1または2)で他方が結合手であり、Wが−(CH−(pは1ないし3の整数を示す)またはZが−CH(OH)−である2価の基がさらに好ましく、さらにZは−CH−、−CH(OH)−、−S(O)−CH−(mは0、1または2を示す)が好ましく、−S(O)−CH−(mは0、1または2を示す)が特に好ましい。とりわけ、Z2aがZと結合している場合、−SOCH−が好ましい。
2aは、結合手、S、SOまたはSOを示すが、中でもSOが好ましく、この場合、SOの立体配置が(S)のものが好ましい。
上記式[I]中、Rで示される「置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基」としては、1〜2個の置換基を有していてもよいアミノ基、3個の置換基を有し、窒素原子が4級アンモニウム化されているアミノ基などが挙げられる。窒素原子上の置換基が2個以上である場合、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、窒素原子上の置換基が3個である場合、−N、−Nおよび−N(R、RおよびRはそれぞれ異なって、水素または置換基を示す)のいずれのタイプのアミノ基であってもよい。また、窒素原子が4級アンモニウム化されているアミノ基のカウンター・アニオンとしては、ハロゲン原子の陰イオン(例、Cl、Br、Iなど)などの他に、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸から誘導される陰イオン、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸から誘導される陰イオン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸から誘導される陰イオンなどが挙げられるが、なかでも、Cl、Br、Iなどが好ましい。
該アミノ基の置換基としては、
(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シアノオクチルなどのC3−8シクロアルキルなどが挙げられる);
(2−1)該シクロアルキルは、硫黄原子、酸素原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1個含有し、オキシラン、チオラン、アジリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピロリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン 1−オキシド、ピペリジンなど(好ましくは、6員環のテトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、ピペリジンなど)を形成していてもよく、アミノ基との結合位置は3位または4位(好ましくは、4位)が好ましい;
(2−2)また、該シクロアルキルは、ベンゼン環と縮合し、インダン(例、インダン−1−イル、インダン−2−イルなど)、テトラヒドロナフタレン(例、テトラヒドロナフタレン−5−イル、テトラヒドロナフタレン−6−イルなど)など(好ましくは、インダンなど)を形成していてもよく;
(2−3)さらに、該シクロアルキルは、炭素数1〜2の直鎖状の原子鎖を介して架橋し、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[3.2.2]ノニルなど(好ましくは、炭素数1〜2の直鎖状の原子鎖を介した架橋を有するシクロヘキシルなど、さらに好ましくは、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルなど)の架橋環式炭化水素残基を形成していてもよい;
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(6)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例えば、炭素数2〜4のアルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1〜4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)、炭素数1〜4のアルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルなど)、炭素数7〜10のアラルキルオキシカルボニル(例、ベンジルオキシカルボニルなど)などが挙げられる);
(7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなど);
(8)置換されていてもよい複素環基(例えば、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の芳香族複素環またはベンゾフラン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン、イミダゾピリジンなどの縮環複素環芳香族基から水素原子1個を除いて形成される基、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、オキサチオラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、テトラヒドロピランなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の非芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基など;好ましくは、5〜6員の非芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基など;さらに好ましくは、テトラヒドロフラン、ピペリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピランなどの1個のヘテロ原子を含有する5〜6員の非芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基など)などの置換基が挙げられる。また、該アミノ基の置換基同士が結合して、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリンなどの5〜7員の環状アミノを形成していてもよい。
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアラルキル、(6)置換されていてもよいアシル、(7)置換されていてもよいアリール、および(8)置換されていてもよい複素環基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキル、水酸基、シアノ基、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基等の極性基で置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、カルボキシルC1−4アルキル、C1−4アルコキシカルボニルC1−4アルキル、カルバモイルC1−4アルキル、モノC1−4アルキルカルバモイルC1−4アルキル、ジC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルC1−4アルキル、ピロリジノカルボニルC1−4アルキル、ピペリジノカルボニルC1−4アルキル、モルホリノカルボニルC1−4アルキル、チオモルホリノカルボニルC1−4アルキルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、C1−4アルキレンジオキシ(例、−O−CH−O−、−O−CH−CH−O−など)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)、フェニル−低級(C1−4)アルキル、C3−7シクロアルキル、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、低級(C1−4)アルコキシ−カルボニル、低級(C7−10)アラルキルオキシ−カルボニル、オキソ基(好ましくは、ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキル、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ、フェニル−低級(C1−4)アルキル、C3−7シクロアルキル、シアノ、水酸基など)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
上記式[I]中、Rで示される「置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基」は、好ましくは
(1)ハロゲン、シアノ、水酸基またはC3−7シクロアルキルを1〜3個有していてもよい直鎖または分枝状の低級(C1−6)アルキル;
(2)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキルまたはフェニル−低級(C1−4)アルキルを1〜3個有していてもよく、硫黄原子、酸素原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1個含有していてもよく、ベンゼン環と縮合していてもよく、炭素数1〜2の直鎖状の原子鎖を介して架橋していてもよいC5−8シクロアルキル(例、それぞれ置換されていてもよいシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチアピラニル、ピペリジニル、インダニル、テトラヒドロナフタレニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルなど);
(3)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキルまたはハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシを1〜3個有していてもよいフェニル−低級(C1−4)アルキル;
(4)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキルまたはハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシを1〜3個有していてもよいフェニル;および
(5)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキル、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ−低級(C1−4)アルコキシ、フェニル−低級(C1−4)アルキル、シアノまたは水酸基を1〜3個有していてもよい5〜6員の芳香族複素環基(例、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジンなどから水素原子1個を除いて形成される基)から選ばれる置換基を1〜3個有していてもよいアミノ基である。
上記式[I]中、Rで示される「置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基」の「含窒素複素環」としては、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の芳香族複素環またはベンゾフラン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン、イミダゾピリジンなどの縮環芳香族複素環、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、アザシクロヘプタン、アザシクロオクタン(アゾカン)などの1個の窒素原子の他に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜3個を含有していてもよい5〜8員の非芳香族複素環などが挙げられ、これらの含窒素複素環は、炭素数1〜2の直鎖状の原子鎖を介して架橋し、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン(キヌクリジン)など(好ましくは、炭素数1〜2の直鎖状の原子鎖を介した架橋を有するピペリジンなど)の架橋環式含窒素複素環を形成していてもよい。
上記した含窒素複素環の具体例のなかでも、ピリジン、ピリダジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、イミダゾピリジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン(好ましくは、ピリジン、イミダゾール、トリアゾール、イミダゾピリジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン)が好ましい。
該「含窒素複素環」の窒素原子は、4級アンモニウム化されていてもよく、あるいは酸化されていてもよい。該「含窒素複素環」の窒素原子が4級アンモニウム化されている場合、「窒素原子が4級アンモニウム化されている含窒素複素環基」のカウンター・アニオンとしては、ハロゲン原子の陰イオン(例、Cl、Br、Iなど)などの他に、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸から誘導される陰イオン、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸から誘導される陰イオン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸から誘導される陰イオンなどが挙げられるが、なかでも、Cl、Br、Iなどが好ましい。
該「含窒素複素環基」は、炭素原子または窒素原子のいずれを介してZで示される二価の基に結合していてもよく、2−ピリジル、3−ピリジル、2−ピペリジニルなどのように環構成炭素原子上で結合していてもよいが、
Figure 2006059716
などのように環構成窒素原子上で結合していてもよい。
該「含窒素複素環」が有していてもよい置換基としては、ハロゲン、置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル、置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいモノまたはジフェニル−低級(C1−4)アルキル、置換されていてもよいC3−7シクロアルキル、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、低級(C1−4)アルコキシ−カルボニル、ホルミル、低級(C2−4)アルカノイル、低級(C1−4)アルキルスルホニル、置換されていてもよい複素環基(例えば、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の芳香族複素環またはベンゾフラン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、シンノリン、イミダゾピリジンなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する縮環芳香族複素環基から水素原子1個を除いて形成される基、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、オキサチオラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピランなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の非芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。また、該「含窒素複素環」の窒素原子は酸化されていてもよい。
該「含窒素複素環」が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル」、「置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ」、「置換されていてもよいフェニル」、「置換されていてもよいモノまたはジフェニル−低級(C1−4)アルキル」、「置換されていてもよいC3−7シクロアルキル」および「置換されていてもよい複素環基」がそれぞれ有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ハロゲン化されていてもよい低級(C1−4)アルキル、水酸基、シアノ基、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基等の極性基で置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、カルボキシルC1−4アルキル、C1−4アルコキシカルボニルC1−4アルキル、カルバモイルC1−4アルキル、モノC1−4アルキルカルバモイルC1−4アルキル、ジC1−4アルキルカルバモイルC1−4アルキル、ピロリジノカルボニルC1−4アルキル、ピペリジノカルボニルC1−4アルキル、モルホリノカルボニルC1−4アルキル、チオモルホリノカルボニルC1−4アルキルなど)、低級(C3−10)シクロアルキル、低級(C3−10)シクロアルケニル、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)、C1−3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシなど)、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、低級(C1−4)アルコキシ−カルボニルなどが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
上記式[I]中、「置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基」の「含窒素複素環」が有していてもよい置換基としては、(1)ハロゲン、(2)シアノ、(3)水酸基、(4)カルボキシル基、(5)カルバモイル基、(6)低級(C1−4)アルコキシ−カルボニル、(7)低級(C1−4)アルキルカルバモイルまたは5〜6員環状アミノ(ピペリジノ、モルホリノなど)カルボニル、(8)ハロゲン、水酸基、シアノ基、低級(C1−4)アルコキシ、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基で置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル、(9)ハロゲン、水酸基または低級(C1−4)アルコキシで置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシ、(10)ハロゲン、低級(C1−4)アルキル、水酸基、低級(C1−4)アルコキシまたはC1−3アルキレンジオキシで置換されていてもよいフェニル、(11)ハロゲン、低級(C1−4)アルキル、水酸基、低級(C1−4)アルコキシまたはC1−3アルキレンジオキシで置換されていてもよいモノまたはジフェニル−低級(C1−4)アルキル、(12)フラン、チオフェン、ピロール、ピリジンなどの5〜6員の芳香族複素環から水素原子1個を除いて形成される基などが好ましい。
上記式[I]中、Rで示される「式
Figure 2006059716
(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基(好ましくは、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよいアミノ基;さらに好ましくは、置換されていてもよい炭化水素基)を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基」において、RおよびRで示される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、
(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなどの炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいアルキニル(例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ペンチニル、3−ヘキシニルなどの炭素数2〜10のアルキニル、好ましくは低級(C2−6)アルキニルなどが挙げられる);
(6)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などが挙げられ、上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアルキニル、(6)置換されていてもよいアラルキル、および(7)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
およびRで示される「置換されていてもよい水酸基」としては、例えば、(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェニル−C1−4アルキル(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる);
(6)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例えば、炭素数2〜4のアルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1〜4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられる);
(7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などを有していてもよい水酸基などが挙げられる。
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアラルキル、(6)置換されていてもよいアシル、および(7)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
また、上記式中、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基(好ましくは、5〜7員環)を形成していてもよい。かかる環状基は、置換基を有していてもよく、当該置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
上記式[I]中、燐原子がホスホニウム塩を形成する場合のカウンター・アニオンとしては、ハロゲン原子の陰イオン(例、Cl、Br、Iなど)などの他に、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸から誘導される陰イオン、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸から誘導される陰イオン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸から誘導される陰イオンなどが挙げられるが、なかでも、Cl、Br、Iなどが好ましい。
およびRで示される置換されていてもよいアミノ基としては、
(1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのC1−10アルキル、好ましくは低級(C1−6)アルキルなどが挙げられる);
(2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキルなどが挙げられる);
(3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級(C2−6)アルケニルなどが挙げられる);
(4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例えば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられる);
(5)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例えば、炭素数2〜4のアルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1〜4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられる);
(6)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチルなどが挙げられる)などを1〜2個有していてもよいアミノ基などが挙げられる。
上記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよいアシル、および(6)置換されていてもよいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、置換されていてもよいチオール基(例、チオール、C1−4アルキルチオなど)、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、モノC1−4アルキルアミノ、ジC1−4アルキルアミノ、テトラヒドロピロール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、イミダゾールなどの5〜6員の環状アミノなど)、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基(例、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノC1−4アルキルカルバモイル、ジC1−4アルキルカルバモイルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2−4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
で示される「置換されていてもよいアミジノ基」および「置換されていてもよいグアニジノ基」における置換基としては、上記したRで示される「置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基」における置換基と同様なものが挙げられる
としては、(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)置換されていてもよいアミジノ基または(4)置換されていてもよいグアニジノ基であることが好ましく、Rとしては、置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化されていてもよいアミノ基、置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子がオキシド化されていてもよい含窒素複素環基などがさらに好ましく置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよい含窒素複素環基などが特に好ましい。
としては、式−NRR”または−NRR’R”で表される基(式中、R,R’およびR”はそれぞれ置換されていてもよい脂肪族炭化水素基(脂肪族鎖式炭化水素基および脂肪族環式炭化水素基)または置換されていてもよい脂環式(非芳香族)複素環基を示す)、置換されていてもよく、窒素原子がオキシド化されていてもよい含窒素芳香族複素環基がさらに好ましい。
上記式中、R,R’およびR”で示される「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」および「置換されていてもよい脂環式複素環基」としては、置換基Rで示される「置換されていてもよいアミノ基」が有していてもよい置換基として例示された「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基(例、それぞれ置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニルなど)」および「置換されていてもよい脂環式複素環基(例、置換されていてもよい5〜6員の非芳香族複素環など)」と同様なものが挙げられる。
なかでも、RおよびR’としては、置換されていてもよい鎖状炭化水素基(例、それぞれ置換されていてもよいアルキル、アルケニルなど)が好ましく、置換されていてもよいC1−6アルキル基がさらに好ましく、置換されていてもよいメチル基がとりわけ好ましい。
R”としては、置換されていてもよい脂環式炭化水素基(好ましくは、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基;さらに好ましくは置換されていてもよいシクロヘキシル)または置換されていてもよい脂環式複素環基(好ましくは、置換されていてもよい飽和の脂環式複素環基(好ましくは6員環基);さらに好ましくは、置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、置換されていてもよいテトラヒドロチオピラニルまたは置換されていてもよいピペリジル;とりわけ好ましくは、置換されていてもよいテトラヒドロピラニル)が好ましい。
また、Rで示される「置換されていてもよく、窒素原子がオキシド化されていてもよい含窒素芳香族複素環基」の「含窒素芳香族複素環基」としては、好ましく例示したピリジン、イミダゾール、トリアゾール、イミダゾピリジンの中で、とりわけ、イミダゾール、トリアゾールが好ましい。
2’およびR2”で示される「置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基」等としては、それぞれ、上記Rの対応する基と同様なものが挙げられる。
Yのイミノ基のRで示される置換基およびY’のイミノ基の置換基における「置換されていてもよい炭化水素基」、「置換されていてもよいC1−6アルキル」等としては、それぞれ、上記Rの対応する基と同様なものが挙げられる。
の「置換されていてもよいアルキレン鎖」としては、上記Wの対応する基と同様なものが挙げられる。
式[I]で表される化合物の塩の具体例としては、以下に示す化合物の塩および化合物が挙げられる。
8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−N−[4−[[N−メチル−N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]メチル]フェニル]−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾオキソシン−5−カルボキサミド;
8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−N−[4−[[N−メチル−N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]メチル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンゾアゾシン−5−カルボキサミド;
8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−プロピル−N−[4−[[[1−プロピルイミダゾール−5−イル]メチル]スルファニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンゾアゾシン−5−カルボキサミド;
8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−プロピル−N−[4−[[[1−プロピルイミダゾール−5−イル]メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンゾアゾシン−5−カルボキサミド;
8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−プロピル−N−[4−[[[1−プロピルイミダゾール−5−イル]メチル]スルフォニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンゾアゾシン−5−カルボキサミド;
8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−[4−[[[1−プロピルイミダゾール−5−イル]メチル]スルファニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンゾアゾシン−5−カルボキサミド;
8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−[4−[[[1−プロピルイミダゾール−5−イル]メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンゾアゾシン−5−カルボキサミド;
8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−[4−[[[1−プロピルイミダゾール−5−イル]メチル]スルフォニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンゾアゾシン−5−カルボキサミド;
8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−[4−[[N−メチル−N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]メチル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド;
(S)−8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−(4−{[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル}フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド モノメタンスルホナート;
(S)−8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド メタンスルホン酸塩;
(S)−1−イソブチル−8−[4−(2−プロポキシエトキシ)フェニル]−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド;
(S)−8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド;
(S)−8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−[4−[[(4−プロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド。
本発明に用いられる表面改質剤は、主薬、酸もしくは塩基の表面を覆い、粒子の付着を防止することで、主薬安定性、崩壊速度、溶出速度、打錠性を向上させるものであり、その例としては、無水ケイ酸(例、AEROSIL、販売者:日本アエロジル)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等が挙げられる。
フリー体で超難溶性である化合物としては、両性、塩基性、または酸性の化合物があるが、かかる化合物が両性または塩基性の化合物である場合、本発明の目的を達成するためには、酸を配合し、一方、かかる化合物が両性または酸性の化合物である場合には、塩基を配合する。
ここで、両性化合物、塩基性化合物、および酸性化合物なる用語は、通常の意味で用いられるが、具体的には、例えば、化合物の部分構造におけるpKa(酸解離定数の逆数の対数)の値によって定義することができる。このとき、「両性化合物」とは、7.5以上(好ましくは8.5以上)のpKaを示す部分構造および6.5以下(好ましくは5.5以下)のpKaを示す部分構造を有する化合物をいう。また、「塩基性化合物」とは、7.5以上(好ましくは8.5以上)のpKaを示す部分構造を有する化合物をいう。また、「酸性化合物」とは、6.5以下(好ましくは5.5以下)のpKaを示す部分構造を有する化合物をいう。
本発明に用いられる酸としては、常温(15〜25℃)で固体であるもの、液体であるもののどちらを用いてもよいが、固体である酸性化合物を用いることが好ましい。当該「酸」の例としては、カルボン酸(例、酢酸、乳酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸(無水クエン酸を包含する)、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、dl−リンゴ酸、ステアリン酸、アジピン酸)、スルホン酸(例、アミノエチルスルホン酸)、酸性多糖(例、アルギン酸)および酸性アミノ酸(例、グルタミン酸、アスパラギン酸)、アミノ酸(例、塩酸グリシン、塩酸アスパラギン酸および塩酸グルタミン酸)と鉱酸との塩などが挙げられ、これらは水和物であっても無水物であってもよい。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
中でも、カルボン酸が好ましく、フマル酸、アジピン酸、リンゴ酸、酢酸、酒石酸、コハク酸またはクエン酸などが好ましい。とりわけ、常温で固体のカルボン酸である酒石酸、フマル酸またはクエン酸が好ましく、特にクエン酸が好ましい。
本発明に用いられる塩基としては、常温(15〜25℃)で固体であるもの、液体であるもののどちらを用いてもよいが、固体である塩基性化合物を用いることが好ましい。当該「塩基」の例としては、水酸化化合物(例、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム)、炭酸化合物(例、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム)、水溶液状態でアルカリ性を示すアミン化合物、アミド化合物、ケトン化合物などが挙げられ、これらは水和物であっても無水物であってもよい。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
本発明の固形製剤は、所望により上記の成分に加えて、ゲル化し易い薬効成分以外の薬効成分、および固形製剤に用いられる賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、香料、遮光剤を含んでいてもよい。
当該「薬効成分」としては、特に限定されるものではないが、例えばゲル化し易い薬効成分が式(I)の化合物である場合、逆転写酵素阻害剤および/またはプロテアーゼ阻害剤とを組み合わせて用いることができる。これらの薬剤の具体例としては、ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、ラミブジン、スタブジン、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル等が挙げられる。
当該「賦形剤」としては、例えば、乳糖、デンプン、白糖、マンニット、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムなどが挙げられる。
当該「崩壊剤」としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスリンクドインソルブルポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
当該「結合剤」としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム粉末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、結晶セルロース、デキストリン、プルランなどが挙げられる。
当該「滑沢剤」としては、例えばステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。
当該「着色剤」としては、例えば黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄などが挙げられる。
当該「香料」としては、合成物および天然物のいずれでもよく、例えばレモンフレーバー、ライムフレーバー、オレンジフレーバー、ストロベリーフレーバー、メントールなどが挙げられる。
当該「遮光剤」としては、例えば酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。
本発明の固形製剤の好ましい一態様としては、上記の成分に加えてさらに、タルクまたは/およびステアリン酸マグネシウムを含むものが挙げられる。
本発明の固形製剤の剤形としては、例えば、円形または楕円形等の錠剤の素錠、およびその被覆錠剤などの錠剤が挙げられ、中でも被覆剤等が好ましい。
本発明の固形製剤におけるゲル化しやすい薬効成分の含有量は、特に限定されないが、通常固形製剤の全体に対して0.1〜45%(w/w)である。
本発明の固形製剤は、ゲル化しやすい薬効成分1重量部に対し、酸または塩基を好ましくは0.1〜20重量部、更に好ましくは1〜10重量部、特に好ましくは1〜5重量部含有する。
また、本発明の固形製剤は、ゲル化しやすい薬効成分1重量部に対し、表面改質剤を好ましくは0.05〜20重量部、更に好ましくは0.1〜15重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部含有する。
また、本発明の固形製剤の全体(被覆剤の場合は素錠)に対する酸または塩基の含有率は、好ましくは2〜85%(w/w)、更に好ましくは5〜65%(w/w)、特に好ましくは8〜17%(w/w)である。
[製造方法]
本発明の固形製剤は、その剤形に応じて採用される公知の方法を組み合わせることによって、製造することができる。各工程の条件は、常法に従い決定すればよい。ただし、このとき、ゲル化し易い薬効成分と酸または塩基とを混合する前に、ゲル化し易い薬効成分および酸または塩基の少なくともいずれか一方を予め表面改質剤と混合することが重要である。さらに、酸(または塩基)を予め表面改質剤と混合することがより好ましく、特に、ゲル化し易い薬効成分および酸または塩基の両方を予め表面改質剤とそれぞれ混合することが好ましい。このようにして製造された固形製剤はゲル化し易い薬効成分および/あるいは酸(または塩基)の微小な塊の表面に表面改質剤が付着した構造を有していることが予想され、これにより優れた効果を発揮していることが予想される。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
下記に好ましい製造方法を示す。
ゲル化し易い薬効成分(以下、薬効成分と略記することがある)と表面改質剤を混合し、薬効成分の表面改質をおこなう。これらの混合には通常、タンブラー混合機などの混合機もしくは練合造粒機などの撹拌機構を有する装置が用いられる。同様に酸(または塩基)と表面改質剤を混合し、酸(または塩基)の表面改質をおこなう。ついで、これらと結合剤とを混合し、造粒することによって顆粒を調製する。混合および造粒は通常用いられる造粒機を用いて行われる。この際、賦形剤および/または崩壊剤と薬効成分および/または酸性化合物とを予め混合して得られた混合物(プレミックス)と結合剤とを混合し、造粒してもよい。薬効成分および/または酸(または塩基)と結合剤との混合、造粒は、好ましくは約0ないし100℃で行われる。用いられる結合剤の顆粒中の含量は約0.1ないし50重量%である。用いられる賦形剤および崩壊剤の顆粒内の含量はそれぞれ約1ないし99.9重量%および約0.1ないし50重量%である。得られる顆粒は、50μmないし1.5mmの粒子を50%以上(好ましくは150μmないし1.0mmの粒子を50%以上)含む。水分の除去の目的で、得られた顆粒は、約10ないし80℃で約0.01ないし72時間、乾燥してもよい。さらに調製した顆粒を整粒してもよい。整粒には通常、パワーミルなどの市販の整粒機が用いられる。整粒後の顆粒は約50μmないし1.5mmの粒子を50%以上(好ましくは150μmないし1.0mmの粒子を50%以上)含む。これらに、さらにクロスカルメロースナトリウムなどの崩壊剤およびステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤を加えてもよい。また、表面改質をおこなった酸(または塩基)を加えてもよい。表面改質をおこなわずに酸(または塩基)をそのまま用いてもよい。これらの混合には通常、タンブラー混合機などの市販の混合機が用いられる。用いられる崩壊剤の量および滑沢剤の含量は、通常の製剤に用いられる量よりも若干多く、それぞれ約0.1ないし50重量%および約0.1ないし10重量%である。
得られた混合顆粒を顆粒剤としてそのまま用いてもよいが、通常、丸剤、錠剤、カプセル剤などの剤形に仕立てられる。好ましくは、円形錠剤やオーバル、オブロング型錠剤などの錠剤に成形される。成形には錠剤機などの市販の成形機が用いられる。錠剤に成形する際の打錠圧は通常、約1ないし25kNである。円形錠剤は、通常、直径約5ないし20mm、厚さ約1ないし10mmである。オーバル型錠剤は、通常、長径約7ないし20mm、短径約5ないし15mm、厚さ約1ないし10mmである。オブロング型錠剤は、通常、長径約7ないし20mm、短径約5ないし15mm、厚さ約1ないし10mmである。上記で得られた錠剤を被覆製剤とするために、さらにフィルムコーティングを施してもよい。フィルムコーティング操作としては通常、パンコーティング装置などが使用される。フィルムコーティング錠としては、円形錠剤をフィルムコーティングしたものやオーバル型錠剤をフィルムコーティングしたもの、オブロング型錠剤をフィルムコーティングしたものがあげられる フィルムコーティング液は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのフィルムコーティング用高分子をたとえば水などの溶媒に溶解または懸濁させることによって調製できる。該フィルムコーティング液には、さらに、着色剤や遮光剤を配合させることが好ましい。フィルムコーティング液を噴霧している時の製品(錠剤)温度は約10ないし100℃にコントロールすることが好ましい。約30ないし80℃にコントロールすることがより好ましく、約40ないし60℃にコントロールすることがさらに好ましい。
すなわち、本発明の固形製剤は、例えば下記の工程の(工程A)および/または(工程A’)ならびに(工程B)を含む製造方法によって製造できる。
(工程A)酸(または塩基)と表面改質剤とを混合すること;
(工程A’)所望により、ゲル化し易い薬効成分と表面改質剤とを混合すること;
(工程B)工程A(および/または工程A’)の後、酸(または塩基)および表面改質剤を含む混合物と、ゲル化し易い薬効成分(またはゲル化し易い薬効成分および表面改質剤を含む混合物)とを混合すること。
ここで、ゲル化し易い薬効成分および酸(または塩基)は、均一に混合されていることが好ましい。このため、ゲル化し易い薬効成分および酸(または塩基)は、それぞれ粉末であることが好ましく、特に、それぞれ、その70重量%以上(例えば70重量%〜90重量%、80重量%以上)が75μmメッシュを通過する粉末であることが好ましい。かかる粉末の平均粒子径は、通常約1μm以上である。酸(または塩基)が液体の場合、これと同様の粒径の担体(例、無水ケイ酸(例、AEROSIL、販売者:日本アエロジル)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム)に吸収させて用いることができる。
表面改質剤は、その粒子径が、ゲル化し易い薬効成分の粉末あるいは酸(または塩基)の粉末の粒子径に対し、1/5以下であることが好ましく、更に好ましくは1/10以下である、更に好ましくは1/100以下であることが望ましい。。具体的には、その平均粒子径が約5nm〜5μmであることが好ましく、更に好ましくは約7nm〜100nm、特に好ましくは約10nm〜50nmである。
本明細書中、平均粒子径とは、個数基準のメジアン径を指す。
上記の工程の後、本発明の固形製剤が錠剤である場合、ゲル化し易い薬効成分、表面改質剤、および酸(または塩基)を含む混合物を常法により打錠することによって、錠剤が得られる。また、所望により、この錠剤を常法によりコーティングすることで、被覆剤が得られる。
上記したゲル化し易い薬効成分、表面改質剤、および酸(または塩基)以外の成分は、通常の固形製剤の製造方法と同様の適当な工程において添加すればよい。
本発明の固形製剤は、通常の投与方法に従い、対象に投与することができる。
以下に、実施例および試験例等により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下において、化合物Aとしては、平均粒子径が1.52μmのものを、軽質無水ケイ酸としては、平均粒子径が約12nmのものを、無水クエン酸としては、200mesh(目開き75μm)の篩を92.7%通過するものを使用した。
実施例1
流動層造粒乾燥機中で(S)−8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−(4−{[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル}フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド モノメタンスルホナート(以下、化合物Aと称する)(56.9g)、マンニトール(433.1g)、無水クエン酸(100g)、軽質無水ケイ酸(エアロジル)(16g)、および結晶セルロース(110g)を均一に混合後、機内でヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L)(16g)を溶解した水溶液を噴霧して造粒し、ついで同機で乾燥した。得られた顆粒を16メッシュの篩を用い、篩過・整粒した。さらにこの顆粒を732gとり、これにクロスカルメロースナトリウム(Ac-Di-Sol)(40g)、タルク(16g)およびステアリン酸マグネシウム(12g)を加え、タンブラー混合機で混合して混合顆粒とした。この混合顆粒を打錠機で9.5mmφの杵を用いて重量400mgに打錠し素錠とした。
実施例2
化合物A(56.9g)、無水クエン酸(150g)、および軽質無水ケイ酸(エアロジル)(24g)をあらかじめ袋内で十分に混合し化合物Aおよび無水クエン酸の表面改質を行う。その後、流動層造粒乾燥機中で、主薬・酸-表面改質剤混合物(230.9g)、マンニトール(683.1g)、および結晶セルロース(160g)を均一に混合後、機内でヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L)(24g)を溶解した水溶液を噴霧して造粒し、ついで同機で乾燥した。得られた顆粒を16メッシュの篩を用い、篩過・整粒した。さらにこの顆粒を1098gとり、これにクロスカルメロースナトリウム(Ac-Di-Sol)(60g)、タルク(24g)およびステアリン酸マグネシウム(18g)を加え、タンブラー混合機で混合して混合顆粒とした。この混合顆粒を打錠機で13.5mm×8.5mmφのオブロング型の杵を用いて重量600mgに打錠し素錠とした。
対照例1
流動層造粒乾燥機中で、化合物A(120g)、マンニトール(171.6g)、および結晶セルロース(36g)を均一に混合後、機内でヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L)(10.8g)を溶解した水溶液を噴霧して造粒し、ついで同機で乾燥した。得られた顆粒を16メッシュの篩を用い、篩過・整粒した。さらにこの顆粒を282gとり、これにクロスカルメロースナトリウム(Ac-Di-Sol)(15g)およびステアリン酸マグネシウム(3g)を加え、袋内で混合して混合顆粒とした。この混合顆粒を打錠機で9.5mmφの杵を用いて重量300mgに打錠し素錠とした。得られた錠剤に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(19.6g)、ポリエチレングリコール6000(4g)、酸化チタン(2g)、黄色三二酸化鉄(0.4g)からなるフィルムコーティング液をパン型コーティング機(ハイコータ、フロイント産業)を用いて噴霧し、フィルムコーティング錠を得た。この際、製品温度を30℃〜50℃になるように条件をコントロールした。
対照例2
化合物A(56.9g)、マンニトール(449.1g)、無水クエン酸(100g)、および結晶セルロース(110g)を均一に混合後、機内でヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L)(16g)を溶解した水溶液を噴霧して造粒し、ついで同機で乾燥した。得られた顆粒を16メッシュの篩を用い、篩過・整粒した。さらにこの顆粒を732gとり、これにクロスカルメロースナトリウム(Ac-Di-Sol)(40g)、タルク(16g)およびステアリン酸マグネシウム(12g)を加え、タンブラー混合機で混合して混合顆粒とした。この混合顆粒を打錠機で9.5mmφの杵を用いて重量400mgに打錠し素錠とした。
試験例1
対照例1は表面改質剤、および酸または塩基を含有しない錠剤である。対照例2は表面改質剤を含まず、無水クエン酸を含む錠剤である。実施例1は表面改質剤として軽質無水ケイ酸、および無水クエン酸を含む錠剤である。実施例2は表面改質剤である軽質無水ケイ酸および、無水クエン酸を含み、軽質無水ケイ酸で化合物Aおよび無水クエン酸を表面処理し製した錠剤である。対照例1および2の製造において、流動層造粒機内で流動性不良が認められ、製造性に劣ることが判明した。
これらの錠剤について、崩壊性試験、溶出性試験、および安定性試験を行なった。
崩壊性試験は、日局崩壊試験法に従って行なった。
崩壊性試験の結果を表1に示す。この表から明らかなように、対照例1の製剤は完全には崩壊しなかった。対照例2の製剤については崩壊はするが、30分以上の時間が必要であった。一方、実施例1の製剤は崩壊性に優れ、実施例2の製剤は更に崩壊性に優れていた。
溶出性試験は、日局パドル法に従い、50rpm、37℃、n=6の条件で行なった。試験液には、0.1% 臭化セチルトリメチルアンモニウム含有崩壊試験法第1液(pH1.2) 900mlを用いた。溶出性試験の結果を図1に示す。この図から明らかなように、対照例2の製剤については溶出が遅かったが、実施例1の製剤は有効成分の溶出性に優れ、実施例2の製剤は、更に有効成分の溶出性が優れていた。
表2に示すようにガラス瓶密栓、40℃の条件で3ヶ月保存後の品質(性状、有効成分の残存率)を試験した。この表から明らかなように、対照例2では、残存率の低下および性状変化が見られたが、実施例1、2の製剤では、残存率低下に対する改善効果が見られ、有意な性状変化も見られず、安定性は良好であった。
当該試験において、化合物Aおよび類縁物質の測定は、次の測定条件の高速液体クロマトグラフ法で行なった。
[測定条件]
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:242 nm)
カラム:YMC-Pack Pro C18、3 mm、4.6 mm i.d.×100 mm(YMC社製)
カラム温度:20℃ 付近の一定温度
移動相:アセトニトリル/0.05 mol/L酢酸アンモニウム溶液/メタノール混液 (12:7:1)
流量:約 1 mL/min
Figure 2006059716
Figure 2006059716
実施例3
表3に示す処方系において実施製剤を調製した。つまり、25mg錠の場合、化合物A(247.9g)、無水クエン酸(645g)、および軽質無水ケイ酸(エアロジル)(103.2g)をあらかじめ袋内で十分に混合し化合物Aおよび無水クエン酸の表面改質を行う。その後、流動層造粒乾燥機中で、主薬・酸-表面改質剤混合物(996.1g)、マンニトール(2934g)、および結晶セルロース(688g)を均一に混合後、機内でヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L)(103.2g)を溶解した水溶液を噴霧して造粒し、ついで同機で乾燥した。得られた顆粒をパワーミルを用い、1.5mmφパンチングスクリーンで解砕整粒した。さらにこの顆粒を4008gとり、これにクロスカルメロースナトリウム(Ac-Di-Sol)(219g)、タルク(87.6g)およびステアリン酸マグネシウム(65.7g)を加え、タンブラー混合機で混合して混合顆粒とした。この混合顆粒を打錠機で13.5mm×8.5mmφのオブロング型の杵を用いて重量600mgに打錠し素錠とした。得られた錠剤に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(139g)、ポリエチレングリコール6000(32g)、酸化チタン(16g)、黄色三二酸化鉄(3g)からなるフィルムコーティング液をパン型コーティング機(ドリアコーター、パウレック)を用いて噴霧し、フィルムコーティング錠を得た。この際、製品温度を40℃〜50℃になるように条件をコントロールした。同様に5mg錠を化合物Aとマンニトール含量を調節することで調製した。
Figure 2006059716
本発明によれば、ゲル化し易い薬効成分を含有する固形製剤において、当該固形製剤の崩壊性を向上させることができる。
本発明によれば、固形製剤の崩壊性を向上させた固形製剤において、当該固形製剤の製造性を向上させることができる。
本発明によれば、固形製剤の崩壊性を向上させた固形製剤において、当該固形製剤の安定性を向上させることができる。

Claims (21)

  1. ゲル化しやすい薬効成分、表面改質剤、および酸または塩基を含有する固形製剤。
  2. ゲル化しやすい薬効成分が、フリー体になったときに超難溶性である化合物の塩である請求項1記載の固形製剤。
  3. ゲル化しやすい薬効成分が両性または塩基性化合物の塩であり、酸または塩基が酸である請求項1記載の固形製剤。
  4. 塩が、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、アルギニン、リジン、またはオルニチンとの塩である請求項2記載の固形製剤。
  5. 両性もしくは塩基性化合物またはその塩が、式(I):
    Figure 2006059716
    [式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、
    は結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、
    環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、
    およびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、
    およびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、
    aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、
    は直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、
    は結合手または2価の環状基を示し、
    は結合手または2価の基を示し、
    は(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式
    Figure 2006059716
    (式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す。]で表される化合物またはその塩である請求項1記載の固形製剤。
  6. 酸または塩基が固体である請求項1記載の固形製剤。
  7. 酸がカルボン酸、スルホン酸、酸性多糖または酸性アミノ酸である請求項1記載の固形製剤。
  8. 酸がカルボン酸である請求項1記載の固形製剤。
  9. カルボン酸がフマル酸、アジピン酸、リンゴ酸、酢酸、酒石酸、コハク酸またはクエン酸である請求項8記載の固形製剤。
  10. カルボン酸がクエン酸である請求項9記載の固形製剤。
  11. ゲル化しやすい薬効成分1重量部に対し、酸または塩基を0.1〜20重量部含有する請求項1記載の固形製剤。
  12. ゲル化しやすい薬効成分1重量部に対し、表面改質剤を0.05〜20重量部含有する請求項1記載の固形製剤。
  13. 錠剤である請求項1記載の固形製剤。
  14. 被覆剤である請求項1記載の固形製剤。
  15. 酸または塩基の含有率が全体の2〜85%(w/w)である請求項1記載の固形製剤。
  16. 酸または塩基の含有率が素錠の2〜85%(w/w)である請求項1記載の固形製剤。
  17. さらにタルクまたは/およびステアリン酸マグネシウムを含有する請求項1記載の固形製剤。
  18. ゲル化しやすい薬効成分、表面改質剤、および酸または塩基を含有する固形製剤の製造方法であって、少なくとも当該酸または当該塩基が予め軽質無水ケイ酸と混合されていることを特徴とする製造方法。
  19. 表面改質剤の平均粒子径が、ゲル化しやすい薬効成分の粉末の平均粒子径に対し、1/5以下である請求項18記載の製造方法。
  20. 表面改質剤の平均粒子径が、酸または塩基の粉末の平均粒子径に対し、1/5以下である請求項18記載の製造方法。
  21. 表面改質剤の平均粒子径が、約5nm〜5μmである請求項18記載の製造方法。

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