JPWO2006038743A1 - 金属部含有物品、コインおよびその製造方法 - Google Patents

金属部含有物品、コインおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

容易に変造または偽造ができず、かつ、同定可能な金属部含有物品を提供することを課題とする。多孔質金属部を有する金属部含有物品であって、前記多孔質金属部が、電磁波の照射により発光する物質を含有する、金属部含有物品により、上記課題が達成される。

Description

本発明は、新規金属部含有物品、新規コインおよびその製造方法に関する。
従来、硬貨およびパチスロ(回胴式遊技機)、スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備用の遊技メダル等のコインは、自動販売機、遊技設備、両替機等に投入された際、コインの大きさ、形状、表面形状、材質、固有振動数等を検出され、これにより、投入されたコインが真正なコインであるか、変造または偽造された不正なコインであるかの判定が行われている。
しかしながら、このような方法では、投入されたコインの大きさ、形状、表面形状、材質、固有振動数等が同じであれば、不正なコインでも真正なコインであると認識されてしまい、問題となっている。
また、パチスロ店等の遊技設備設置店においては、コインは遊技のために貸与されるにすぎず、客は店外に持ち出すことは禁止されている。
しかしながら、客がそれに違反して、遊技して得たコインを、同一のコインの規格を採用している他店で使用すると、使用された店の利益が害されるという問題がある。
更に、コイン以外の物品においても、変造または偽造が問題となっているものは、多い。例えば、いわゆるブランド品の時計、アクセサリー、ライター、バッグ、財布、衣服、靴、服飾品等においては、偽造品の流通が大きな問題となっている。
また、宇宙・航空部品、車両部品、家電製品部品、住宅・建築用部品、構造物部品等においては、製造下請業者等が、規格品より安価な低グレード品を使用することが大きな問題となっている。
そこで、本発明は、容易に変造または偽造ができず、かつ、同定可能なコイン等の金属部含有物品を提供することを課題とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、コインに、電磁波の照射により発光する物質を含有する多孔質金属部(例えば、焼結金属部、溶射金属部)を持たせ、自動販売機、遊技設備、両替機等に投入された際、そのコインに特有の発光波長および発光強度を検出して真贋を判断するようにすれば、容易に変造または偽造ができず、かつ、同定が可能となることを見出した。
また、本発明者は、上記技術は、コインに限らず、種々の金属部含有物品に適用可能であることを見出した。
本発明者は、これらの知見に基づき、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(27)を提供する。
(1)多孔質金属部を有する金属部含有物品であって、前記多孔質金属部が、電磁波の照射により発光する物質を含有する、金属部含有物品。
(2)前記多孔質金属部が、焼結金属部である、上記(1)に記載の金属部含有物品。
(3)前記焼結金属部が、鉄、銅、アルミニウム、チタン、金および銀からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の単体または合金である、上記(2)に記載の金属部含有物品。
(4)前記焼結金属部が、真鍮、ステンレスまたは銅である、上記(2)に記載の金属部含有物品。
(5)前記多孔質金属部が、溶射金属部である、上記(1)に記載の金属部含有物品。
(6)前記多孔質金属部が、発光波長が異なる前記電磁波の照射により発光する物質を2種以上含有する、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(7)前記電磁波が、赤外線、紫外線、X線またはγ線である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(8)前記多孔質金属部が、更に、DNAを含有する、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(9)前記多孔質金属部以外の金属部を有する、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(10)前記多孔質金属部の表面の一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部となっており、前記凹部において、前記電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制されている、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(11)前記多孔質金属部の前記表面が二次元バーコードを構成している、上記(10)に記載の金属部含有物品。
(12)多孔質金属部を有するコインであって、前記多孔質金属部が、電磁波の照射により発光する物質を含有する、コイン。
(13)前記多孔質金属部が、焼結金属部である、上記(12)に記載のコイン。
(14)前記焼結金属部が、鉄、銅、アルミニウムおよびチタンからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の単体または合金である、上記(13)に記載のコイン。
(15)前記焼結金属部が、真鍮、ステンレスまたは銅である、上記(13)に記載のコイン。
(16)前記多孔質金属部が、溶射金属部である、上記(12)に記載のコイン。
(17)前記多孔質金属部が、発光波長が異なる前記電磁波の照射により発光する物質を2種以上含有する、上記(12)〜(16)のいずれかに記載のコイン。
(18)前記電磁波が、赤外線、紫外線、X線またはγ線である、上記(12)〜(17)のいずれかに記載のコイン。
(19)前記多孔質金属部が、更に、DNAを含有する、上記(12)〜(18)のいずれかに記載のコイン。
(20)前記多孔質金属部以外の金属部を有する、上記(12)〜(19)のいずれかに記載のコイン。
(21)前記多孔質金属部以外の金属部が、前記多孔質金属部の周囲に配置されている、上記(20)に記載のコイン。
(22)前記多孔質金属部の表面の一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部となっており、前記凹部において、前記電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制されている、上記(12)〜(21)のいずれかに記載のコイン。
(23)前記多孔質金属部の前記表面が二次元バーコードを構成している、上記(22)に記載のコイン。
(24)上記(13)〜(15)および(17)〜(23)のいずれかに記載のコインの製造方法であって、
少なくとも1種の金属の粉末を、前記金属の融点より低い温度に加熱する加熱工程と、
前記温度から冷却する冷却工程とを具備し、
前記冷却工程において、前記電磁波の照射により発光する物質を、その安定存在温度以下の温度で添加することにより、前記焼結金属部を得る、コインの製造方法。
(25)多孔質金属部を有する情報記録媒体であって、
前記多孔質金属部が、電磁波の照射により発光する物質を含有し、
前記多孔質金属部の表面の一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部となっており、前記凹部において、前記電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制されており、
前記多孔質金属部の前記表面が前記凹部とそれ以外の部分とにおいて情報を記録し、少なくとも前記凹部が摩滅するまで、前記情報が維持される、情報記録媒体。
(26)前記多孔質金属部が、焼結金属部である、上記(25)に記載の情報記録媒体。
(27)前記多孔質金属部が、溶射金属部である、上記(25)に記載の情報記録媒体。
本発明のコイン等の本発明の金属部含有物品は、容易に変造または偽造ができず、かつ、同定可能である。また、本発明のコインの製造方法は、多孔質金属部が焼結金属部である態様の本発明のコインの製造に好適に用いられる。
焼結金属部の一部が加圧またはレーザー刻印により凹部となっている本発明のコインの一例を示す模式的な平面図である。 図1中のII−II線に沿った横断面図である。 発光物質が焼結金属部の空隙に物理的に嵌っている態様の金属部含有物品を示す模式的な端面図である。 発光物質が接着剤により焼結金属部の空隙中に固定されている態様の金属部含有物品を示す模式的な端面図である。 凹部を形成させた後、金属粉を乗せて再度加圧することにより、表面を平面にした金属部含有物品の製造方法を示す模式的な端面図である。 プレス前後の金属部含有物品の焼結金属部を示す模式的な端面図である。
金属部に発光物質を含有する焼結金属部を有する腕時計の一部を示す写真である。 発光物質を含有する焼結金属部を有する衣服の一部を示す写真である。 発光物質を含有する焼結金属部を有する金属製クレジットカードを示す写真である。 金属部に発光物質を含有する焼結金属部を有する蓋を備える薬の容器を示す写真である。 発光物質を含有する焼結金属部を有する家畜用タグを示す写真である。 発光物質を含有する焼結金属部を有する自動車用ブレーキパッドを示す写真である。 発光物質を含有する焼結金属部を有するICレコーダーを示す写真である。 発光物質を含有する焼結金属部を有するMDプレーヤーを示す写真である。 発光物質を含有する焼結金属部を有する鍵を示す写真である。
発光物質(主成分:BaMg2Al1627:Eu,Mn)の受光波長および発光波長を示すグラフである。 発光物質(主成分:La22S:Eu)の受光波長および発光波長を示すグラフである。 発光物質(主成分:希土類酸硫化物)の受光波長および発光波長を示すグラフである。 実施例3で得られた金属部含有物品の焼結金属部の断面の電子顕微鏡写真(倍率400倍)である。 実施例51で得られた金属部含有物品の焼結金属部の断面の電子顕微鏡写真(倍率100倍)である。
実施例15に用いた焼結体ならびに実施例15で得られた金属部含有物品の電磁波照射前および電磁波照射時の写真である。 実施例6で得られた金属部含有物品の電磁波照射前および電磁波照射時の写真である。 実施例73で得られた金属部含有物品の電磁波照射時の写真である。 実施例74で得られた金属部含有物品のO字型の部分の内部に電磁波を照射した場合およびO字型の部分に電磁波を照射した場合の写真である。 実施例75で得られた金属部含有物品の電磁波照射時の写真である。 実施例において金属部含有物品の発光検出試験に用いられた検出装置の検出器回路の回路図である。 実施例において金属部含有物品の発光検出試験に用いられた検出装置の増幅回路の回路図である。
符号の説明
10 コイン
12、22、32、42、42a 焼結金属部
14 金属部
16 表面
18、34 凹部
20、20a、30、30a、30b、40、40a 金属部含有物品
24 空隙
26 発光物質
28 接着剤
36 金属粉
44 凸部
以下、本発明の金属部含有物品、本発明のコインおよびその製造方法を詳細に説明する。
本発明の金属部含有物品は、上述したように、多孔質金属部を有する金属部含有物品であって、前記多孔質金属部が、電磁波の照射により発光する物質を含有する、金属部含有物品である。
本発明の金属部含有物品は、金属部を含有する物品であれば用途を特に限定されず、種々の物品にすることができる。例えば、コイン、時計、アクセサリー、ライター、バッグ、財布、衣服、靴、服飾品(例えば、ベルト)、金属製クレジットカード、パチンコ、パチスロ等の景品、家庭用品(例えば、薬や化粧品の容器の蓋)、宇宙・航空部品、自動車部品(例えば、プラグ、ブレーキパッド、ペダル)等の車両部品、家電製品部品(例えば、小型端末機器)、住宅・建築用部品、構造物部品(例えば、橋梁部品)、家畜(例えば、牛、鶏)用のタグが挙げられる。
本発明の金属部含有物品の構成および作用は、基本的にこれらの用途に限定されないので、以下、本発明の金属部含有物品について、コインである場合を例に挙げて説明する。
本発明のコインは、多孔質金属部を有する。
多孔質金属部は、多数の微細な孔が存在する金属製の部分である。多孔質金属部は、特に限定されないが、例えば、焼結金属部、溶射金属部が挙げられる。
焼結金属部は、少なくとも1種の金属の粉末を焼結して得られる。
焼結は、後述する本発明のコインの製造方法において電磁波の照射により発光する物質を用いる以外は、従来公知の方法で行うことができる。得られた焼結金属部は、多数の微細な孔を有している。
焼結金属部は、鉄、銅、アルミニウム、チタン、金および銀からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の単体または合金であるのが好ましい態様の一つである。中でも、真鍮、ステンレス、銅が好ましい。
溶射金属部は、溶射により形成される。
溶射は、コーティング材料を、加熱により溶融させ、または軟化させ、微粒子状にして加速し被覆対象物表面に衝突させて、コーティング材料を凝固させて堆積させることにより皮膜(溶射金属部)を形成する方法である。得られた溶射金属部は、多数の微細な孔を有している。
コーティング材料は、特に限定されず、例えば、金属(例えば、亜鉛、アルミニウム、鋼;合金)、セラミックス、サーメット、プラスチック等の従来公知のものが挙げられる。これらの形態としては、例えば、溶線、溶棒、粉末が挙げられる。
被覆対象物は、特に限定されず、例えば、金属(合金を含む。)、セラミックス、サーメット、プラスチック等の従来公知のものが挙げられる。
溶射の方法は、特に限定されず、例えば、従来公知のものを用いることができる。熱源の種類としては、例えば、ガス、電気が挙げられる。
上述したように、多孔質金属部は、特に限定されないが、以下、多孔質金属部の一例として焼結金属部を用いて説明する。なお、本発明の金属部含有物品およびコインにおいては、焼結金属部の代わりにそれ以外の多孔質金属部、例えば、溶射金属部を用いることができることは、もちろんである。
コインは、板状であれば特に限定されず、例えば、円形、楕円形、多角形(例えば、正多角形)、不定形とすることができる。これらは、多少変形されていてもよい。
コインは、焼結金属部以外の部分を有していてもよい。焼結金属部以外の部分の材質は、特に限定されず、例えば、従来のコインに用いられている材質を用いることができる。具体的には、例えば、金属単体、合金、プラスチック、ガラス、セラミックスが挙げられる。
コインが焼結金属部以外の部分を有している場合、焼結金属部の形状、位置、大きさ、数等は、特に限定されない。
焼結金属部の形状は、例えば、円形、楕円形、多角形(例えば、正多角形)、ドーナツ形、不定形とすることができる。これらは、多少変形されていてもよい。また、厚さ方向において、全領域に存在していてもよく、一部の領域に存在していてもよい。
焼結金属部の位置は、検出の容易さの点で、コインの中央に位置するのが好ましい。
焼結金属部の大きさは、自動販売機等の内部で位置が多少ずれても所望の位置に焼結金属部が存在するようにするためには、表面に露出している部分が、0.01mm以上であるのが好ましく、0.1mm以上であるのがより好ましい。
焼結金属部の数は、一つの面について少なくとも一つ存在すればよいが、二つ以上とすることもできる。
中でも、コインが焼結金属部以外の金属部を有しているのが好ましい。この場合、焼結金属部以外の金属部が、焼結金属部の周囲に配置されているのが好ましい。具体的には、例えば、円形の焼結金属部とその周囲を取り囲むドーナツ形の金属部とから構成される態様(いわゆるバイメタルコイン)が挙げられる。より好ましくは、直径0.01〜25mmの円形の焼結金属部と、それと同心円となるドーナツ形の金属部とから構成されるのが好ましい。
焼結金属部以外の金属部としては、合金が好ましい。合金としては、例えば、SUS304等のステンレスが好適に挙げられる。中でも、SUS304は、磁性がない点で、好ましい。
本発明において、上述した焼結金属部は、電磁波の照射により発光する物質(以下「発光物質」ともいう。)を含有する。発光物質は、電磁波の照射により発光するものであれば、特に限定されない。
電磁波は、特に限定されず、例えば、赤外線、紫外線、X線、γ線が挙げられる。中でも、赤外線が好ましい。
電磁波の照射により発光する物質としては、従来公知のものを用いることができる。
また、発光物質は、電磁波の照射を終了した後にも、発光をある程度の時間続ける物質、即ち、いわゆる畜光物質であってもよい。
本発明においては、焼結金属部が、発光波長が異なる電磁波の照射により発光する物質を2種以上含有するのが好ましい態様の一つである。
この場合、2種以上の発光波長が得られ、これらの発光物質の焼結金属部中の量比を選択してその発光強度の組み合わせを様々に変えることができるので、その量比の分析が困難であり、その結果、得られるコインの変造または偽造が極めて困難となる。また、量比を適宜選択することにより、使用される店に特有のコインとすることができ、その結果、コインの同定も可能となる。
発光波長が異なる発光物質を2種以上含有する態様は、特に限定されず、例えば、1種の電磁波により、2種以上の発光波長で発光するような発光物質の組み合わせ、2種以上の電磁波により、2種以上の発光波長で発光するような発光物質の組み合わせが挙げられる。具体的には、例えば、異なる発光波長で発光する2種の赤外線発光物質の組み合わせ、異なる発光波長で発光する赤外線発光物質と紫外線発光物質との組み合わせが挙げられる。
発光物質の量は、特に限定されないが、焼結金属部全体に対して、0.01〜3.0質量%であるのが好ましい。上記範囲であると、同定するために十分な量であり、かつ、コストも高くならない。
焼結金属部は、更に、DNA(デオキシリボ核酸)を含有することができる。含有させるDNAを適宜選択することにより、変造または偽造が極めて困難となり、また、同定の精度も極めて確実となる。
DNAの種類は、特に限定されず、植物および動物のいずれのDNAも用いることができる。植物および動物の種類は、いずれも特に限定されない。動物のDNAとして、人間のDNAを用いることもできる。
DNAとしては、例えば、市販のものを用いることができる。中でも、植物または動物から採取したDNAを培養して、粉末状にしたものが好適に用いられる。
DNAは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
DNAの量は、特に限定されないが、焼結金属部全体に対して、0.01〜3.0質量%であるのが好ましい。上記範囲であると、同定するために十分な量であり、かつ、コストも高くならない。
また、焼結金属部は、更に、光触媒を含有することができる。光触媒を含有する場合、電磁波照射により、殺菌、抗菌、消臭、防臭、防汚、防錆等の効果が得られる。例えば、コインの焼結金属部に手垢が付きにくくなったり、付いた場合であっても除去されやすくなる。
光触媒は、特に限定されず、例えば、酸化チタンが挙げられる。
焼結金属部における発光物質、DNAおよび光触媒の含有状態は、特に限定されない。
例えば、発光物質等が、焼結金属部の空隙に物理的に嵌っているだけでもよく、接着剤等により焼結金属部の空隙中に固定されていてもよく、焼結金属部の金属表面に一部埋没していてもよい。
図3は、発光物質が焼結金属部の空隙に物理的に嵌っている態様の金属部含有物品を示す模式的な端面図である。
図3(A)に示される金属部含有物品20においては、発光物質26が焼結金属部22の空隙24の中に物理的に嵌っている。図3(A)に示される金属部含有物品20は、表面付近において内部まで発光物質26を有するから、その一部がはく落した場合であっても、図3(B)に示されるように、内部の発光物質26が電磁波を受けることができる。したがって、発光物質が多少はく落した場合であっても、発光性能が急激に低下するということはない。
図4は、発光物質が接着剤により焼結金属部の空隙中に固定されている態様の金属部含有物品を示す模式的な端面図である。
図4に示される金属部含有物品20aにおいては、発光物質26が接着剤28により焼結金属部22の空隙24の中に固定されている。この態様は、発光物質26のはく落が生じにくい点ならびに焼結金属部22の強度および耐酸化性に優れる点で好ましい。
接着剤を用いる場合、接着剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、ユリア樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、酢酸ビニル樹脂系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、ポリウレタン系接着剤、αオレフィン−無水マレイン酸樹脂系接着剤、反応性アクリル樹脂系接着剤、紫外線(UV)硬化形変性アクリル樹脂系接着剤等の合成樹脂系接着剤;酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形接着剤、酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン形接着剤、EVA樹脂系エマルジョン形接着剤、アクリル樹脂系エマルジョン形接着剤等のエマルジョン形接着剤;反応形ホットメルト接着剤、EVA系ホットメルト接着剤、エラストマー系ホットメルト接着剤、ポリアミド系ホットメルト接着剤等のホットメルト接着剤;クロロプレンゴム系溶剤形接着剤、合成ゴム系ラテックス形接着剤等の合成ゴム系接着剤が挙げられる。
中でも、ラジカル重合性アクリル樹脂系接着剤、カチオン重合性エポキシ樹脂系接着剤、ラジカル付加形ポリエン/チオール系接着剤等のUV硬化形接着剤が好適に用いられる。UV硬化形接着剤を用いる場合、紫外線の照射により瞬時に硬化するため、生産効率が優れたものになる。また、電磁波の照射により発光する物質として、紫外線発光物質を用いる場合、紫外線の照射により接着剤を硬化させる際に、その存在を確認することができる点でも好ましい。
また、エポキシ樹脂系接着剤は、接着性および耐候性に優れる点で、好適に用いることができる。
また、本発明のコインは、焼結金属部の表面の一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部となっており、凹部において、発光物質の発光が抑制されているのが好ましい態様の一つである。
図1は、焼結金属部の一部が加圧またはレーザー刻印により凹部となっている本発明のコインの一例を示す模式的な平面図である。また、図2は、図1中のII−II線に沿った横断面図である。
図1および図2に示されるコイン10は、焼結金属部12と、焼結金属部以外の金属部14とを有しており、金属部14が、焼結金属部12の周囲に配置されている。
焼結金属部12においては、表面16の一部が、加圧により凹部18(図1中、黒色で示した部分)となっている。これにより、凹部18における発光物質の発光が抑制されている。
発光物質は焼結金属部12の空隙に充填されているが、凹部18においては、加圧により、その表面付近の空隙が圧縮されて小さくなっている。そのため、電磁波が発光物質に到達しにくく、また、発光物質からの発光が外部に出てきにくくなっている。その結果、凹部18においては、発光物質の発光が抑制されるのであると考えられる。また、凹部をレーザー刻印によって形成した場合も、凹部の表面で金属が溶解し、空隙が小さくなるため、発光物質の発光が抑制されるのであると考えられる。更に、加圧またはレーザー刻印以外の方法でも、凹部の表面付近の空隙が小さくなる方法により凹部を形成させることにより、同様の効果を得ることができる。
図1および図2に示されるコイン10は、凹部18において発光物質の発光が抑制されているため、電磁波を照射した場合に、発光を抑制されていない表面16の凹部18以外の部分と、発光が抑制されている凹部18とで、発光物質の発光の程度が異なる。したがって、この発光物質の発光が大きい部分と小さい部分(またはほとんどない部分)とで、模様(例えば、一次元バーコード、後述する二次元バーコード)を構成することにより、変造または偽造がより行われにくくなり、同定の精度もより高くなる。
図5は、上記と同様の方法により凹部を形成させた後、金属粉を乗せて再度加圧することにより、表面を平面にした金属部含有物品の製造方法を示す模式的な端面図である。
図5(A)に示される加圧前の金属部含有物品30の焼結金属部32に、加圧して凹部34を有する金属部含有物品30aが得られ(図5(B)参照。)、更に、金属粉36を乗せて再度加圧して、図5(C)に示される金属部含有物品30bが得られる。
この態様においては、最初の加圧により、凹部付近の空隙が小さくなり、その部分での発光が抑制されている。また、平面状の表面付近には、発光物質が含まれないので、摩耗等により、発光物質がはく落することがない。
上述した焼結金属部の表面の一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部となっており、凹部において、発光物質の発光が抑制されているのが好ましい態様(および更に金属粉を乗せて再度加圧した態様)と同様の効果は、発光を抑制されている部分の空隙を小さくする他の方法を用いた態様において得ることができる。
例えば、平面の焼結金属部を得たい場合には、発光を抑制させたい部分を凸部にしておき、全面をプレスすることにより、凸部が押し潰されてその部分の空隙が小さくなった平面を得ることができる。
図6は、プレス前後の金属部含有物品の焼結金属部を示す模式的な端面図である。
図6(A)に示される金属部含有物品40のプレス前の焼結金属部42は、凸部44を有している。図6(B)に示される金属部含有物品40aプレス後の焼結金属部42aは、プレス前の凸部44が押し潰されてその付近の空隙が小さくなっており、その部分での発光が抑制されている。後述する実施例1〜3、7〜9、13〜15、19〜21、25〜27、31〜33、37〜39、43〜45、49〜51、55〜57、61〜63および67〜69においては、この態様が用いられている。
これらの態様においては、焼結金属部の表面が二次元バーコードを構成しているのが好ましい態様の一つである。
図1および図2に示されるコイン10においては、上述したように、発光物質の発光が大きい部分と小さい部分(またはほとんどない部分)とがあり、両者により、表面16に二次元バーコードが構成されている。電磁波を照射された場合、発光物質の発光が大きい部分と小さい部分(またはほとんどない部分)とが生じるため、発光物質の発光を検出する装置を組み入れた二次元バーコードリーダーに組み入れることにより、発光物質の発光を二次元バーコードとして検出することができる。
検出された二次元バーコードの情報をあらかじめ登録された真正品のデータと照合することにより、真偽を判定することができる。具体的には、例えば、検出された二次元バーコードの情報をインターネットを経由して真正品のデータベースにアクセスし、真偽を判定することができる。二次元バーコードに記録される情報は、特に限定されない。例えば、製造者名、販売者名、製造年月日、製造ロット、製品説明書等の製品情報を情報として二次元バーコードに記録させることができる。
なお、図1および図2に示されるコイン10においては、一方の面に1個の二次元バーコードが形成されているが、本発明はこれに限定されず、両方の面に凹部が形成されていてもよく、一つの面に複数個の二次元バーコードが形成されていてもよい。
焼結金属部の表面が二次元バーコード等のバーコードを構成している場合、長期間の使用、洗浄等により表面が摩耗しても、情報を読み取ることが可能である。これは、従来の印刷されたバーコードの問題であったインキのはく離等による情報の喪失を克服した点で、極めて有用である。
本発明のコインは、製造方法を特に限定されないが、以下の(1)〜(3)の方法が好適に用いられる。
(1)少なくとも1種の金属の粉末を焼結して焼結金属部を得る工程と、前記焼結金属部の空隙に発光物質を充填する工程とを具備する方法
(2)コーティング材料を、加熱により溶融させ、または軟化させ、微粒子状にして加速し被覆対象物表面に衝突させて、コーティング材料を凝固させて堆積させることにより溶射金属部を得る工程、前記溶射金属部の空隙に発光物質を充填する工程とを具備する方法
(3)少なくとも1種の金属の粉末を、前記金属の融点より低い温度に加熱する加熱工程と、前記温度から冷却する冷却工程とを具備し、前記冷却工程において、前記電磁波の照射により発光する物質を、その安定存在温度以下の温度で添加することにより、前記焼結金属部を得る方法(本発明のコインの製造方法)
(4)少なくとも1種の金属の粉末と発光物質の粉末との混合粉末を焼結して焼結金属部を得る方法
上記(1)の方法においては、まず、少なくとも1種の金属の粉末を焼結して焼結金属部を得る工程を行う。焼結の方法は、従来公知の方法を用いることができる。
例えば、金属の粉末および任意に用いられるステアリン酸亜鉛等の潤滑剤や補強剤を成形プレスに投入し、成形プレスにセットされた金型中で、上下のパンチにより通常4〜8MPa程度の圧力で、金属の粉末を圧縮し、所望の板状にする圧縮工程、得られた圧縮物を焼結炉中で加熱する加熱工程、加熱された圧縮物を冷却し、焼結体を得る冷却工程、任意に行われる焼結体を金型中で圧縮するサイジング(コイニング)工程を順次行う方法により、板状の焼結金属部を得ることができる。
なお、金属の粉末等に、酸化を引き起こす物質を含有させておき、高圧高温水蒸気を用いて焼結することにより、金属が完全に酸化された状態の焼結体を得ることができる。この場合、焼結金属部がすでに酸化された状態にあるため、長期間の使用によっても、酸化による変色等の問題が生じないという利点がある。
また、圧縮工程においては、潤滑剤を用いる場合や、2種以上の金属の粉末を用いる場合は、混合機等によりあらかじめ混合しておくのが好ましい。
ついで、前記焼結金属部の空隙に発光物質を充填する工程を行う。発光物質は、単独で充填されてもよく、DNA、光触媒、接着剤等との混合物とされた後に充填されてもよい。
この工程は、減圧下で行うことにより、焼結金属部の空隙への充填効率を高くするのが好ましい態様の一つである。
また、この工程は、焼結金属部に対して濡れやすい物質に発光物質を含有させて、含浸により充填を行うのも好ましい態様の一つである。この態様では、発光物質を充填しない部分をマスキング材料で被覆することにより、所望の部分のみに充填させることができるという利点がある。この場合、減圧下で行うこともできる。焼結金属部に対して濡れやすい物質は、特に限定されないが、例えば、アルコキシシラン化合物が挙げられる。アルコキシシラン化合物は、大気中の水分と反応して硬化する点で好ましい。アルコキシシラン化合物は、特に限定されず、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシラン;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のトリアルコキシアルキルシランまたはトリアルコキシアリルシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等のジアルコキシジアルキルシランまたはジアルコキシジアリルシラン;およびこれらの縮合物等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、アルコキシシラン化合物を含有する市販の封孔剤(例えば、ディ・アンド・ディ社製のパーミエイト)を用いることもできる。
発光物質が、焼結金属部の表面付近の空隙だけでなく、内部の空隙にも充填されると、使用、洗浄等により摩耗した場合であっても、発光物質が常にコインの表面に存在することになる点で好ましい。接着剤を用いた場合は、その後、用いた接着剤に応じた硬化方法に従って、接着剤を硬化させる。接着剤を用いた場合は、接着剤等の組成物中の発光物質の含有量を0.16〜3.0質量%程度にするのが好ましい。
その後、水蒸気処理、バレル研磨、ショットブラスト等の後処理工程を行うこともできる。
上記(2)の方法においては、まず、コーティング材料を、加熱により溶融させ、または軟化させ、微粒子状にして加速し被覆対象物表面に衝突させて、コーティング材料を凝固させて堆積させることにより溶射金属部を得る工程を行う。この溶射の方法は、従来公知の方法を用いることができる。
ついで、前記溶射金属部の空隙に発光物質を充填する工程を行う。この工程は、上記(1)の方法の焼結金属部の空隙に発光物質を充填する工程と同様の方法により行うことができる。
上記(3)の方法においては、まず、少なくとも1種の金属の粉末および任意に用いられるステアリン酸亜鉛等の潤滑剤(潤滑剤を用いる場合や、2種以上の金属の粉末を用いる場合は、混合機等によりあらかじめ混合しておくのが好ましい。)を、上述した圧縮工程により板状の圧縮物とした後、前記金属の融点より低い温度に加熱する加熱工程を行う。加熱工程は、従来公知の方法、例えば、上述した(1)と同様の方法で行うことができる。
ついで、加熱工程の温度から冷却する冷却工程を行うが、この冷却工程において、発光物質を、その安定存在温度以下の温度で添加する。これにより、冷却工程において、焼結が完全に終了する前に、焼結が進行する金属の粉末の表面に発光物質を接触させることができ、その結果、発光物質が金属表面に一部埋没した状態の焼結金属部が得られる。
ここで、発光物質の「安定存在温度」とは、発光物質が燃焼、揮発、変性等をせずに、安定して存在しうる温度を意味する。
加熱工程の温度は、用いる金属の融点より低い温度であるが、発光物質の安定存在温度よりも高いと、発光物質が燃焼、揮発、変性等をして、本発明の効果が得られないことがある。上記(3)の方法によれば、発光物質の燃焼、揮発、変性等が起こらない。
また、上記(3)の方法は、接着剤を使用することなく、発光物質を焼結金属部の金属表面に固定することができる。
上記(3)の方法で、DNAを用いる場合は、冷却工程において、DNAを、その安定存在温度以下の温度で添加する。「安定存在温度」の意味は、発光物質の場合と同様である。
冷却工程は、減圧下で行うことにより、焼結金属部の金属表面への付着効率を高くするのが好ましい。発光物質が、焼結金属部の表面付近の金属粒子の表面だけでなく、内部の金属粒子の表面にも付着すると、使用、洗浄等により摩耗した場合であっても、発光物質が常にコインの表面に存在することになる点で好ましい。
その後、サイジング(コイニング)工程や、水蒸気処理、バレル研磨、ショットブラスト等の後処理工程を行うこともできる。
上記(4)の方法は、焼結を、少なくとも1種の金属の粉末に発光物質の粉末を混合させてから行う以外は、上記(1)の方法と同様に行うことができる。
いずれの方法においても、得られた板状の焼結金属部をそのままコインとして用いてもよく、焼結金属部以外の部分、例えば、上述した焼結金属部以外の金属部と組み合わせてコインとしてもよい。焼結金属部と焼結金属部以外の金属部とを組み合わせてコインにする方法は、従来公知の方法(例えば、従来公知のバイメタルコインの製造方法。より具体的には、プレス、圧着、かしめ、接着剤等による接合を用いた方法)により行うことができる。
また、本発明のコインが、焼結金属部の表面の一部が加圧またはレーザー刻印により凹部となっている態様である場合、例えば、上述した方法により焼結金属部を得た後、焼結金属部の表面の一部に加圧を行い、凹部を形成させる方法を用いることができる。具体的には、上記(1)の方法で、発光物質を充填する工程の後に、加圧またはレーザー刻印により凹部を形成させる工程を行って得る方法(方法A)、上記(3)の方法で、冷却工程後に、加圧またはレーザー刻印により凹部を形成させる工程を行って得る方法(方法B)が挙げられる。
また、上記(1)の方法で、焼結金属部を得る工程と発光物質を充填する工程との間に、加圧またはレーザー刻印により凹部を形成させる工程を行って得る方法(方法C)を用いることもできる。この方法によれば、発光物質の充填量を少なくすることができるという利点がある。
本発明のコインが、溶射金属部の表面の一部が加圧またはレーザー刻印により凹部となっている態様である場合、上記と同様に、例えば、上述した方法により溶射金属部を得た後、溶射金属部の表面の一部に加圧を行い、凹部を形成させる方法を用いることができる。具体的には、上記(1)の方法で、発光物質を充填する工程の後に、加圧またはレーザー刻印により凹部を形成させる工程を行って得る方法(方法D)が挙げられる。
また、上記(1)の方法で、溶射金属部を得る工程と発光物質を充填する工程との間に、加圧またはレーザー刻印により凹部を形成させる工程を行って得る方法(方法E)を用いることもできる。この方法によれば、発光物質の充填量を少なくすることができるという利点がある。
方法A〜Eにおいて、凹部を形成させる場合、焼結金属部または溶射金属部の耐摩耗性および強度を格段に向上させる目的で、加圧により行うのが好ましい。加圧の方法は、特に限定されず、例えば、プレス機を用いた方法が好適に挙げられる。加圧の圧力は、通常、5〜20t/cm2で行う。
本発明のコインの全体が焼結金属部または溶射金属部で形成されている場合は、加圧の際に、凹部の形成と同時にリミング(縁部の形成)を行うこともできる。また、本発明のコインが焼結金属部または溶射金属部とそれ以外の金属部とを組み合わされて形成されている場合も同様である。
本発明のコインの同定は、以下のようにして行う。
同定の対象となるコインの焼結金属部に、真正なコインに用いられている発光物質を発光させることができる電磁波を、照射する。一方で、真正なコインに用いられている発光物質の発光波長を検出器により検出する。同定の対象となるコインが真正なコインであれば、発光物質の発光波長が検出される。
また、発光波長の異なる2種以上の発光物質を用いる場合は、発光波長ごとに上述した検出を行う。
また、2種以上の電磁波を用いる場合は、電磁波ごとに上述した照射を行う。
更に、焼結金属部の表面の一部が加圧またはレーザー刻印により凹部となっている場合は、発光物質の発光の程度の差異により構成される模様から情報を読み取り、あらかじめ登録された真正品のデータと照合することにより、同定を行うことができる。
また、真正なコインが組成物中にDNAを含有する場合は、同定の対象となるコインの組成物を採取し、DNA鑑定を行う。DNA鑑定は、大量のコインの偽造が疑われる場合に好適に行われる。
DNA鑑定は、例えば、従来公知の方法で行うことができる。同定の対象となるコインが真正なコインであれば、真正なコインに含有されるDNAが検出される。
以上、本発明の金属部含有物品について、本発明のコインを例に挙げて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、例えば、各部の構成は、同様の機能を発揮しうる任意の構成と置換することができる。
また、各実施形態における各部の構成を任意に組み合わせて、別の実施形態とすることもできる。
本発明の金属部含有物品の具体例としては、例えば、時計、アクセサリー、ライター、バッグ、財布、衣服、靴、服飾品等の金属部含有物品の金属部に、上述した発光物質を含有する焼結金属部を設けたものが挙げられる。より具体的には、時計の本体の裏面;衣服のボタン、ファスナー等;金属製クレジットカード;パチンコ、パチスロ等の景品に上述した発光物質を含有する焼結金属部を設けたものが挙げられる。
図7は、金属部に発光物質を含有する焼結金属部を有する腕時計の一部を示す写真である。図7に示される腕時計においては、時計の本体の裏面に発光物質を含有する焼結金属部が設けられている。
図8は、発光物質を含有する焼結金属部を有する衣服の一部を示す写真である。図8に示される衣服においては、ファスナーのスライダーの引手に発光物質を含有する焼結金属部が設けられている。
図9は、発光物質を含有する焼結金属部を有する金属製クレジットカードを示す写真である。図9に示される金属製クレジットカードにおいては、前面の3箇所に発光物質を含有する焼結金属部が設けられている。
また、家庭用品、家畜用のタグ、宇宙・航空部品、車両部品、家電製品部品、住宅・建築用部品、構造物部品等の金属部含有物品の金属部に、上述した発光物質を含有する焼結金属部を設けたものが挙げられる。より具体的には、例えば、橋梁部品等の構造物部品に、製造者、製造年月日等の品質保証に関する情報を記録させた二次元バーコードを有する焼結金属部を上述した方法により設けることが行われる。これにより、従来、保証書や品質保証シールにより行ってきた品質保証を、金属部含有物品自体に担持させることができるようになり、かつ、その情報は摩耗等しても喪失されないという利点がある。
更に、変造または偽造を防止したり、同定したりする以外の目的の情報を記録させることもできる。例えば、従来、説明書に記載されていた、金属部含有物品の成分、構成等の情報を記録させることができる。金属部含有物品の成分が金属部含有物品自体に担持されていると、リサイクル時等において、容易にその成分を判別することができるという利点がある。
図10は、金属部に発光物質を含有する焼結金属部を有する蓋を備える薬の容器を示す写真である。図10に示される薬の容器においては、蓋に発光物質を含有する焼結金属部が設けられている。
図11は、発光物質を含有する焼結金属部を有する家畜用タグを示す写真である。図11に示される家畜用タグにおいては、一方の面に発光物質を含有する焼結金属部が設けられている。
図12は、発光物質を含有する焼結金属部を有する自動車用ブレーキパッドを示す写真である。図12に示される自動車用ブレーキパッドにおいては、一方の面に発光物質を含有する焼結金属部が設けられている。
図13は、発光物質を含有する焼結金属部を有するICレコーダーを示す写真である。図13に示されるICレコーダーにおいては、筐体に発光物質を含有する焼結金属部が設けられている。
図14は、発光物質を含有する焼結金属部を有するMDプレーヤーを示す写真である。図14に示されるMDプレーヤーにおいては、筐体に発光物質を含有する焼結金属部が設けられている。
図15は、発光物質を含有する焼結金属部を有する鍵を示す写真である。図15に示される鍵においては、キーヘッドに発光物質を含有する焼結金属部が設けられている。
更に、本発明の金属部含有物品を情報記録媒体として用いることも好ましい態様の一つである。即ち、本発明は、多孔質金属部(例えば、焼結金属部、溶射金属部が好適に挙げられる。)を有する情報記録媒体であって、前記多孔質金属部が、電磁波の照射により発光する物質を含有し、前記多孔質金属部の表面の一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部となっており、前記凹部において、前記電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制されており、前記多孔質金属部の前記表面が前記凹部とそれ以外の部分とにおいて情報を記録し、少なくとも前記凹部が摩滅するまで、前記情報が維持される、情報記録媒体を提供する。
本発明の情報記録媒体においては、前記多孔質金属部が、電磁波の照射により発光する物質を含有し、前記多孔質金属部の表面の一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部となっており、凹部において、発光物質の発光が抑制されており、多孔質金属部の表面が凹部とそれ以外の部分とにおいて情報を記録している。この情報記録媒体においては、少なくとも凹部が摩滅するまで、記録された情報が維持される。
記録される情報としては、例えば、バーコード等の実情報や、携帯電話等の検出器で読み取ってサーバ等にアクセス可能なアクセスコード等の情報が挙げられる。後者は、サーバ等に格納された大量の情報にアクセス可能であり、また、秘密の情報にアクセス可能であるという利点を有する。
本発明の金属部含有物品は、用途を特に限定されず、広範な用途に用いることができる。中でも、コイン、ブランド品等の高価で変造または偽造の防止の要求が高い用途に好適に用いられる。
本発明のコインは、硬貨およびパチスロ(回胴式遊技機)、スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備用の遊技メダル等に好適に用いられる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限られるものではない。
1.金属部含有物品の製造
(実施例1)
洋白(Cu:64質量%、Ni:18質量%、Zn:18質量%)の粉末100質量部と、発光物質(主成分:BaMg2Al1627:Eu,Mn。図16の左側のピークの範囲内にある波長(受光波長)の光を受けて、右側のピークの波長(発光波長)の光を発する。以下「UV Green」という。)の粉末0.5質量部とを、ダブルコーン型混合機を用いて2時間混合させて、両粉末が均一に混じり合った混合粉末を得た。
ついで、得られた混合粉末を成形プレスの金型に投入し、上下のパンチにより圧力3t/cm2で、1.5秒間、混合粉末を圧縮し、直径12mm、厚さ1.3mmの円盤状(一方の面の中央部にO字型の凸部(高さ0.3mm)を有する。)の成形体を得た。
その後、得られた成形体を800℃の焼結炉を通過させた。成形体は、焼結炉中、予熱部、本焼結部および冷却部の順に通過した。焼結炉内においては、混合粉末の表面の酸素を除去し、水素を供与するため、焼結還元ガスとしてアンモニア分解ガスを使用した。焼結炉での加熱を始めると、表面拡散によって粉末同士が接合し、加熱温度が融点に近づくことによって粉末内部においても内部拡散が起こり、粉末が互いに接合し、焼結体が得られた。
得られた焼結体を、外径25mm、内径12mm、厚さ1.6mmのステンレスSUS304製環状板の内側の孔に嵌め込み、上下からプレスすることにより、両者を合体させ、バイメタルコイン型の金属部含有物品を得た。この際、焼結体が有していたO字型の凸部は、加圧によりほぼ平らとなった。
(実施例2)
洋白の粉末100質量部に対して、発光物質の粉末を1.0質量部混合させた以外は、実施例1と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例3)
洋白の粉末100質量部に対して、発光物質の粉末を3.0質量部混合させた以外は、実施例1と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例4)
洋白(Cu:64質量%、Ni:18質量%、Zn:18質量%)の粉末100質量部と、発光物質(UV Green)の粉末0.5質量部とを、ダブルコーン型混合機を用いて2時間混合させて、両粉末が均一に混じり合った混合粉末を得た。
ついで、得られた混合粉末を成形プレスの金型に投入し、上下のパンチにより圧力6t/cm2で、2.5秒間、混合粉末を圧縮し、直径25.4mm、厚さ1.32mmの円盤状(一方の面にM字型その他の模様の凹部を有する。)の成形体を得た。
その後、得られた成形体を800℃の焼結炉を通過させた。成形体は、焼結炉中、予熱部、本焼結部および冷却部の順に通過した。焼結炉内においては、混合粉末の表面の酸素を除去し、水素を供与するため、焼結還元ガスとしてアンモニア分解ガスを使用した。焼結炉での加熱を始めると、表面拡散によって粉末同士が接合し、加熱温度が融点に近づくことによって粉末内部においても内部拡散が起こり、粉末が互いに接合し、焼結体からなる金属部含有物品が得られた。
(実施例5)
洋白の粉末100質量部に対して、発光物質の粉末を1.0質量部混合させた以外は、実施例4と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例6)
洋白の粉末100質量部に対して、発光物質の粉末を3.0質量部混合させた以外は、実施例4と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例7〜12)
洋白の粉末の代わりに、ステンレスSUS304(Fe:74質量%、Cr:18質量%、Ni:8質量%)を用い、焼結炉の温度を1100℃とし、かつ、焼結還元ガスとして窒素分解ガスを使用した以外は、実施例1〜6と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例13)
洋白(Cu:64質量%、Ni:18質量%、Zn:18質量%)の粉末を成形プレスの金型に投入し、上下のパンチにより圧力3t/cm2で、1.5秒間、粉末を圧縮し、直径12mm、厚さ1.3mmの円盤状(一方の面の中央部にO字型の凸部(高さ0.3mm)を有する。)の成形体を得た。
ついで、得られた成形体を800℃の焼結炉を通過させた。成形体は、焼結炉中、予熱部、本焼結部および冷却部の順に通過した。焼結炉内においては、混合粉末の表面の酸素を除去し、水素を供与するため、焼結還元ガスとしてアンモニア分解ガスを使用した。焼結炉での加熱を始めると、表面拡散によって粉末同士が接合し、加熱温度が融点に近づくことによって粉末内部においても内部拡散が起こり、粉末が互いに接合し、焼結体が得られた。
手動式の減圧弁を備える真空装置の中に、透明メタクリル酸メチル樹脂(PMMA)70質量部を入れ、かくはんしつつ、発光物質(UV Green)の粉末30質量部とを入れ、3分間かくはんして混合させた後、上記で得られた焼結体を入れ、真空装置を手動で減圧させ、焼結金属部の空隙に発光物質およびPMMAを充填させた。その後、5時間放置してPMMAを硬化させた。
その後、焼結体を外径25mm、内径12mm、厚さ1.6mmのステンレスSUS304製環状板の内側の孔に嵌め込み、上下からプレスすることにより、両者を合体させ、バイメタルコイン型の金属部含有物品を得た。この際、焼結体が有していたO字型の凸部は、加圧によりほぼ平らとなった。
(実施例14)
洋白の粉末100質量部に対して、発光物質の粉末を1.0質量部混合させた以外は、実施例13と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例15)
洋白の粉末100質量部に対して、発光物質の粉末を3.0質量部混合させた以外は、実施例13と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例16)
洋白(Cu:64質量%、Ni:18質量%、Zn:18質量%)の粉末を成形プレスの金型に投入し、上下のパンチにより圧力6t/cm2で、2.5秒間、混合粉末を圧縮し、直径25.4mm、厚さ1.32mmの円盤状の成形体を得た。
ついで、得られた成形体を800℃の焼結炉を通過させた。成形体は、焼結炉中、予熱部、本焼結部および冷却部の順に通過した。焼結炉内においては、混合粉末の表面の酸素を除去し、水素を供与するため、焼結還元ガスとしてアンモニア分解ガスを使用した。焼結炉での加熱を始めると、表面拡散によって粉末同士が接合し、加熱温度が融点に近づくことによって粉末内部においても内部拡散が起こり、粉末が互いに接合し、焼結体が得られた。
その後、焼結体の一方の面に、刻印により、M字型その他の模様の凹部を形成させた。
手動式の減圧弁を備える真空装置の中に、透明メタクリル酸メチル樹脂(PMMA)70質量部を入れ、かくはんしつつ、発光物質(UV Green)の粉末30質量部とを入れ、3分間かくはんして混合させた後、焼結体を入れ、真空装置を手動で減圧させ、焼結金属部の空隙に発光物質およびPMMAを充填させた。その後、5時間放置してPMMAを硬化させ、金属部含有物品を得た。
(実施例17)
洋白の粉末100質量部に対して、発光物質の粉末を1.0質量部混合させた以外は、実施例16と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例18)
洋白の粉末100質量部に対して、発光物質の粉末を3.0質量部混合させた以外は、実施例16と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例19〜24)
洋白の粉末の代わりに、ステンレスSUS304(Fe:74質量%、Cr:18質量%、Ni:8質量%)を用い、焼結炉の温度を1100℃とし、かつ、焼結還元ガスとして窒素分解ガスを使用した以外は、実施例13〜18と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例25〜48)
発光物質(UV Green)の代わりに、発光物質(主成分:La22S:Eu。図17の左側のピークの範囲内にある波長(受光波長)の光を受けて、右側のピークの波長(発光波長)の光を発する。以下「UV Red」という。)を用いた以外は、実施例1〜24と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例49〜72)
発光物質(UV Green)の代わりに、発光物質(主成分:希土類酸硫化物。図18の右側のピークの範囲内にある波長(受光波長)の光を受けて、左側のピークの波長(発光波長)の光を発する。以下「IR Red」という。)を用いた以外は、実施例1〜24と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例73)
混合粉末の圧縮を、2次元バーコードを構成する凸部が形成されるようにした以外は、実施例6と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例74)
環状板と合体させなかった(即ち、バイメタルコイン型としなかった)以外は、実施例39と同様の方法により、金属部含有物品を得た。
(実施例75)
洋白(Cu:64質量%、Ni:18質量%、Zn:18質量%)の粉末を成形プレスの金型に投入し、上下のパンチにより圧力6t/cm2で、2.5秒間、混合粉末を圧縮し、直径25.4mm、厚さ1.32mmの円盤状の成形体を得た。
ついで、得られた成形体を800℃の焼結炉を通過させた。成形体は、焼結炉中、予熱部、本焼結部および冷却部の順に通過した。焼結炉内においては、混合粉末の表面の酸素を除去し、水素を供与するため、焼結還元ガスとしてアンモニア分解ガスを使用した。焼結炉での加熱を始めると、表面拡散によって粉末同士が接合し、加熱温度が融点に近づくことによって粉末内部においても内部拡散が起こり、粉末が互いに接合し、焼結体が得られた。
得られた焼結体の一方の面に、刻印により、M字型その他の模様の凹部を形成させた。
その後、刻印後の焼結体の刻印がされた方の面に、中央に四角形の孔ができるようにセロハンテープで被覆させた。
ついで、発光物質(UV Green)の粉末30質量部と封孔剤(パーミエイト、ディ・アンド・ディ社製、アルコキシシラン化合物80質量%含有)70質量部とを15秒間かくはんして混合させた混合物を、セロハンテープで被覆されていない部分(中央の四角形の孔)に塗布して含浸させ、金属部含有物品を得た。
2.金属部含有物品の性状
実施例3で得られた金属部含有物品について、面に垂直となるように平面研磨機により断面を得た。得られた断面を走査型電子顕微鏡により、観察した。
倍率400倍での電子顕微鏡写真を図19に示す。図19においては、白っぽく写っている部分が洋白の焼結体であり、黒っぽく写っている部分が空隙であり、ほぼ中央部において丸く写っているのが発光物質(UV Green)である。図19から、本発明の金属部含有物品の焼結部の空隙に発光物質が存在していることが分かる。
また、実施例51で得られた金属部含有物品について、面に垂直となるように平面研磨機により断面を得た。得られた断面を走査型電子顕微鏡により、観察した。
倍率100倍での電子顕微鏡写真を図20に示す。図20においては、白っぽく写っている部分が洋白の焼結体であり、黒っぽく写っている部分が空隙であり、ほぼ中央部において丸く写っているのが発光物質(IR Red)である。図20から、本発明の金属部含有物品の焼結部に発光物質が存在していることが分かる。
3.金属部含有物品の電磁波照射試験
実施例1〜75で得られた金属部含有物品の発光物質を含有させた面に、発光物質に応じた電磁波を照射し、発光の状態を目視で観察した。電磁波としては、実施例1〜48、73および75については、波長290〜350nmの紫外線、実施例49〜72および74については、波長900〜950nmの赤外線を用いた。
その結果、実施例1〜3、7〜9、13〜15および19〜21においては、O字型の部分を除く焼結部からの緑色の発光が確認された。
図21に実施例15に用いた焼結体(図21(A))ならびに実施例15で得られた金属部含有物品の電磁波照射前(図21(B))および電磁波照射時(図21(C))の写真を示す。
図21においては、焼結部のうち、O字型の部分の発光が抑制され、O字型の部分の内部および外部が発光していることが分かる。
実施例4〜6、10〜12、16〜18および22〜24においては、M字型その他の模様部分を除く部分からの緑色の発光が確認された。
図22に実施例6で得られた金属部含有物品の電磁波照射前(図22(A))および電磁波照射時(図22(B))の写真を示す。
図22においては、M字型その他の模様の部分の発光が抑制され、それ以外の部分が発光していることが分かる。
実施例25〜27、31〜33、37〜39および43〜45においては、O字型の部分を除く焼結部からの赤色の発光が確認された。
実施例28〜30、34〜36、40〜42および46〜48においては、M字型その他の模様部分を除く焼結部からの赤色の発光が確認された。
実施例49〜51、55〜57、61〜63および67〜69においては、O字型の部分を除く焼結部からの赤色の発光が確認された。
実施例52〜54、58〜60、64〜66および70〜72においては、M字型その他の模様部分を除く焼結部からの赤色の発光が確認された。
いずれの場合も、発光物質の量が少ないものから多いものへと、発光強度が順に強くなっていた。
実施例73においては、2次元バーコード部分からの緑色の発光が確認された。図23に実施例73で得られた金属部含有物品の電磁波照射時の写真を示す。
実施例74においては、実施例39と同様に、O字型の部分を除く焼結部からの赤色の発光が確認された。図24に実施例74で得られた金属部含有物品のO字型の部分の内部に電磁波を照射した場合(図24(A))およびO字型の部分に電磁波を照射した場合(図24(B))の写真を示す。図24から、O字型の部分の発光が抑制され、O字型の部分の内部が発光していることが分かる。
実施例75においては、セロハンテープで被覆されていなかった部分からの緑色の発光が確認された。図25に実施例75で得られた金属部含有物品の電磁波照射時の写真を示す。
4.金属部含有物品の発光検出試験
本発明の金属部含有物品の発光を定量的に検出することができるかを確認する試験を行った。
検出装置としては、発光素子(LED、発光波長900〜950nm)と、受光素子(PD、受光波長450〜550nm)と、検出器回路と、増幅回路(UPC324C、単電源クワッド汎用演算増幅回路)とを具備する装置を用いた。検出器回路の回路図を図26に、増幅回路の回路図を図27に示す。
この検出装置を用いて、受光素子との距離が10mmとなるように配置された実施例51で得られた金属部含有物品に、電磁波を照射し、発光を検出し、増幅して定量的に検出することができた。
【特許請求の範囲】
請求項1
電磁波の照射により発光する物質を含有する多孔質金属部を有し該多孔質金属部の表面の少なくとも一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部を形成され、前記凹部において電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制され、前記発光が抑制される部分を発光検出装置により同定できる金属部含有物品。
【請求項2】
電磁波の照射により発光する物質を含有する多孔質金属部を有し該多孔質金属部の表面の発光を抑制させたい部分を凸部にしておき、全面をプレスすることにより、凸部が押し潰されてその部分の空隙が小さくなり電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制される部分とし、前記発光が抑制される部分を発光検出装置により同定できる金属部含有物品。
【請求項3】
前記多孔質金属部が、鉄、銅、アルミニウム、真鍮、ステンレス、チタン、金、および銀からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の単体または合金である、請求項1または2に記載の金属部含有物品。
請求項4
前記多孔質金属部が、焼結金属部である、請求項1または2に記載の金属部含有物品。
請求項5
前記多孔質金属部が、溶射金属部である、請求項1または2に記載の金属部含有物品。
【請求項6】
前記多孔質金属部が、発光波長が異なる前記電磁波の照射により発光する物質を2種以上含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の金属部含有物品。
【請求項7】
前記電磁波が、赤外線、紫外線、X線またはγ線である、請求項1〜6のいずれかに記載の金属部含有物品。
【請求項8】
前記多孔質金属部が、更に、DNAを含有する、請求項1〜7のいずれかに記載の金属部含有物品。
【請求項9】
前記多孔質金属部以外の金属部を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の金属部含有物品。
【請求項10】
前記発光検出装置により同定できる部分が二次元バーコードを構成している、請求項1〜9のいずれかに記載の金属部含有物品。
【請求項11】
前記同定が、前記発光が抑制される部分から発光検出装置により情報を読み取り、予め登録された真正品のデータと照合することにより同定する請求項1〜10のいずれかに記載の金属部含有物品。
【請求項12】
前記金属部含有物品がコインである請求項1〜11のいずれかに記載の金属部含有物品。
【請求項13】
請求項12に記載のコインを製造するコインの製造方法であって、
少なくとも1種の金属の粉末を、前記金属の融点より低い温度に加熱する加熱工程と、
前記温度から冷却する冷却工程とを具備し、
前記冷却工程において、前記電磁波の照射により発光する物質を、その安定存在温度以下の温度で添加することにより、前記焼結金属部を得る、コインの製造方法。
【請求項14】
前記金属部含有物品が情報記録媒体である請求項1〜11のいずれかに記載の金属部含有物品。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(14)を提供する。
(1) 電磁波の照射により発光する物質を含有する多孔質金属部を有し該多孔質金属部の表面の少なくとも一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部を形成され、前記凹部において電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制され、前記発光が抑制される部分を発光検出装置により同定できる金属部含有物品。
(2) 電磁波の照射により発光する物質を含有する多孔質金属部を有し該多孔質金属部の表面の発光を抑制させたい部分を凸部にしておき、全面をプレスすることにより、凸部が押し潰されてその部分の空隙が小さくなり電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制される部分とし、前記発光が抑制される部分を発光検出装置により同定できる金属部含有物品。
(3) 前記多孔質金属部が、鉄、銅、アルミニウム、真鍮、ステンレス、チタン、金、および銀からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の単体または合金である、(1)または(2)に記載の金属部含有物品。
(4) 前記多孔質金属部が、焼結金属部である、(1)または(2)に記載の金属部含有物品。
(5) 前記多孔質金属部が、溶射金属部である、(1)または(2)に記載の金属部含有物品。
(6) 前記多孔質金属部が、発光波長が異なる前記電磁波の照射により発光する物質を2種以上含有する、(1)〜(5)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(7) 前記電磁波が、赤外線、紫外線、X線またはγ線である、(1)〜(6)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(8) 前記多孔質金属部が、更に、DNAを含有する、(1)〜(7)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(9) 前記多孔質金属部以外の金属部を有する、(1)〜(8)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(10) 前記発光検出装置により同定できる部分が二次元バーコードを構成している、(1)〜(9)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(11) 前記同定が、前記発光が抑制される部分から発光検出装置により情報を読み取り、予め登録された真正品のデータと照合することにより同定する(1)〜(10)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(12) 前記金属部含有物品がコインである(1)〜(11)のいずれかに記載の金属部含有物品。
(13) (12)に記載のコインを製造するコインの製造方法であって、
少なくとも1種の金属の粉末を、前記金属の融点より低い温度に加熱する加熱工程と、
前記温度から冷却する冷却工程とを具備し、
前記冷却工程において、前記電磁波の照射により発光する物質を、その安定存在温度以下の温度で添加することにより、前記焼結金属部を得る、コインの製造方法。
(14) 前記金属部含有物品が情報記録媒体である(1)〜(10)のいずれかに記載の金属部含有物品。

Claims (27)

  1. 多孔質金属部を有する金属部含有物品であって、前記多孔質金属部が、電磁波の照射により発光する物質を含有する、金属部含有物品。
  2. 前記多孔質金属部が、焼結金属部である、請求項1に記載の金属部含有物品。
  3. 前記焼結金属部が、鉄、銅、アルミニウム、チタン、金および銀からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の単体または合金である、請求項2に記載の金属部含有物品。
  4. 前記焼結金属部が、真鍮、ステンレスまたは銅である、請求項2に記載の金属部含有物品。
  5. 前記多孔質金属部が、溶射金属部である、請求項1に記載の金属部含有物品。
  6. 前記多孔質金属部が、発光波長が異なる前記電磁波の照射により発光する物質を2種以上含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の金属部含有物品。
  7. 前記電磁波が、赤外線、紫外線、X線またはγ線である、請求項1〜6のいずれかに記載の金属部含有物品。
  8. 前記多孔質金属部が、更に、DNAを含有する、請求項1〜7のいずれかに記載の金属部含有物品。
  9. 前記多孔質金属部以外の金属部を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の金属部含有物品。
  10. 前記多孔質金属部の表面の一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部となっており、前記凹部において、前記電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制されている、請求項1〜9のいずれかに記載の金属部含有物品。
  11. 前記多孔質金属部の前記表面が二次元バーコードを構成している、請求項10に記載の金属部含有物品。
  12. 多孔質金属部を有するコインであって、前記多孔質金属部が、電磁波の照射により発光する物質を含有する、コイン。
  13. 前記多孔質金属部が、焼結金属部である、請求項12に記載のコイン。
  14. 前記焼結金属部が、鉄、銅、アルミニウム、チタン、金および銀からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の単体または合金である、請求項13に記載のコイン。
  15. 前記焼結金属部が、真鍮、ステンレスまたは銅である、請求項13に記載のコイン。
  16. 前記多孔質金属部が、溶射金属部である、請求項12に記載のコイン。
  17. 前記多孔質金属部が、発光波長が異なる前記電磁波の照射により発光する物質を2種以上含有する、請求項12〜16のいずれかに記載のコイン。
  18. 前記電磁波が、赤外線、紫外線、X線またはγ線である、請求項12〜17のいずれかに記載のコイン。
  19. 前記多孔質金属部が、更に、DNAを含有する、請求項12〜18のいずれかに記載のコイン。
  20. 前記多孔質金属部以外の金属部を有する、請求項12〜19のいずれかに記載のコイン。
  21. 前記多孔質金属部以外の金属部が、前記多孔質金属部の周囲に配置されている、請求項20に記載のコイン。
  22. 前記多孔質金属部の表面の一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部となっており、前記凹部において、前記電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制されている、請求項12〜21のいずれかに記載のコイン。
  23. 前記多孔質金属部の前記表面が二次元バーコードを構成している、請求項22に記載のコイン。
  24. 請求項13〜15および17〜23のいずれかに記載のコインを製造するコインの製造方法であって、
    少なくとも1種の金属の粉末を、前記金属の融点より低い温度に加熱する加熱工程と、
    前記温度から冷却する冷却工程とを具備し、
    前記冷却工程において、前記電磁波の照射により発光する物質を、その安定存在温度以下の温度で添加することにより、前記焼結金属部を得る、コインの製造方法。
  25. 多孔質金属部を有する情報記録媒体であって、
    前記多孔質金属部が、電磁波の照射により発光する物質を含有し、
    前記多孔質金属部の表面の一部が、加圧またはレーザー刻印により凹部となっており、前記凹部において、前記電磁波の照射により発光する物質の発光が抑制されており、
    前記多孔質金属部の前記表面が前記凹部とそれ以外の部分とにおいて情報を記録し、少なくとも前記凹部が摩滅するまで、前記情報が維持される、情報記録媒体。
  26. 前記多孔質金属部が、焼結金属部である、請求項25に記載の情報記録媒体。
  27. 前記多孔質金属部が、溶射金属部である、請求項25に記載の情報記録媒体。
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