JPWO2005026185A1 - 抗腫瘍性新規インドロピロロカルバゾール誘導体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は医薬の分野で有用であり、具体的には、腫瘍細胞の増殖を阻害し、抗腫瘍効果を発揮する、新規なインドロピロロカルバゾール誘導体及びその用途に関する。
癌化学療法の分野においては、すでに多数の化合物が医薬として実用化されている。しかしながら、様々な種類の腫瘍に対してその効果は必ずしも十分ではなく、またこれらの薬剤に対する腫瘍細胞の耐性の問題も臨床上の使用を複雑にしている。
このような状況下、癌治療の分野においては常に新規制癌物質の開発が求められている。特に、既存の制癌物質に対する耐性を克服し、既存の制癌物質が十分に効果を発揮できない種類の癌に対して有効性を示す物質が必要とされている。
このような現状に鑑み、我々は、抗がん活性を有する新規インドロピロロカルバゾール誘導体を見出し、かかる一連の化合物について特許出願をしてきた(米国特許第5591842号明細書、米国特許第5668271号明細書、米国特許第5804564号明細書、米国特許第5922860号明細書、国際公開第95/30682号パンフレット、国際公開第96/04293号パンフレット、特開平10−245390号公報など)。
このような状況下、癌治療の分野においては常に新規制癌物質の開発が求められている。特に、既存の制癌物質に対する耐性を克服し、既存の制癌物質が十分に効果を発揮できない種類の癌に対して有効性を示す物質が必要とされている。
このような現状に鑑み、我々は、抗がん活性を有する新規インドロピロロカルバゾール誘導体を見出し、かかる一連の化合物について特許出願をしてきた(米国特許第5591842号明細書、米国特許第5668271号明細書、米国特許第5804564号明細書、米国特許第5922860号明細書、国際公開第95/30682号パンフレット、国際公開第96/04293号パンフレット、特開平10−245390号公報など)。
前述の特許出願において開示したインドロピロロカルバゾール系の抗腫瘍性物質に化学修飾を施し、優れた抗腫瘍活性を有する化合物を創製することが本発明が解決しようとする課題である。
本発明者等は、インドロピロロカルバゾール誘導体を広く合成し、抗腫瘍活性について検討した結果、下記の一般式[I]で表される化合物が、優れた抗腫瘍作用を示すことを見いだして本発明を完成した。
即ち、本発明は一般式[I]:
[式中、
Aは、O、NH、又はCH2であり、
R1は、単結合、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、又は式:Y1−Wであり(ここで、Y1は、低級アルキル基、低級アルケニル基又は1,3−ジオキサニルであり、Wは、単結合又は酸素原子であり; 該低級アルキル基、該低級アルケニル基、又は該低級アルキニル基は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい。)、
R2は、フェニル基、ナフチル基、又は<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基であり(ここで、該フェニル基、該ナフチル基、該芳香族若しくは脂肪族複素環基は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基、及び/又は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基で置換される低級アルキル基、により置換されていてもよく; AがOのときは、R2は水素原子であってもよい。但し、AがNHであり、R1がCH2であるとき、R2は置換フェニル基、ヒドロキシメチルで置換されたナフチル基、未置換ピリジル基、ヒドロキシメチルで置換されたピリジル基、未置換チエニル基、ヒドロキシメチルで置換された2−チエニル基、1個のヒドロキシメチルで置換された3−チエニル基、未置換フリル基、及びヒドロキシメチルで置換されたフリル基のいずれでもない。)、
Gは、五単糖基又は六単糖基であり、
<置換基群α>:
<置換基群β>:
水酸基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ホルミル基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、低級アルキルカルバモイルオキシ基、ジ低級アルキルカルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、低級アルカノイルアミノ基、アロイルアミノ基、低級アルカノイルアミジノ基、ヒドロキシイミノ基、低級アルコキシイミノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、及びスルファモイル基]
で示される化合物又はその医薬上許容し得る塩に関する。
本発明の化合物は優れた癌細胞増殖抑制効果を示し、抗腫瘍剤として疾病の予防・治療のため、殊に癌の処置のために有用である。
本発明者等は、インドロピロロカルバゾール誘導体を広く合成し、抗腫瘍活性について検討した結果、下記の一般式[I]で表される化合物が、優れた抗腫瘍作用を示すことを見いだして本発明を完成した。
即ち、本発明は一般式[I]:
[式中、
Aは、O、NH、又はCH2であり、
R1は、単結合、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、又は式:Y1−Wであり(ここで、Y1は、低級アルキル基、低級アルケニル基又は1,3−ジオキサニルであり、Wは、単結合又は酸素原子であり; 該低級アルキル基、該低級アルケニル基、又は該低級アルキニル基は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい。)、
R2は、フェニル基、ナフチル基、又は<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基であり(ここで、該フェニル基、該ナフチル基、該芳香族若しくは脂肪族複素環基は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基、及び/又は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基で置換される低級アルキル基、により置換されていてもよく; AがOのときは、R2は水素原子であってもよい。但し、AがNHであり、R1がCH2であるとき、R2は置換フェニル基、ヒドロキシメチルで置換されたナフチル基、未置換ピリジル基、ヒドロキシメチルで置換されたピリジル基、未置換チエニル基、ヒドロキシメチルで置換された2−チエニル基、1個のヒドロキシメチルで置換された3−チエニル基、未置換フリル基、及びヒドロキシメチルで置換されたフリル基のいずれでもない。)、
Gは、五単糖基又は六単糖基であり、
<置換基群α>:
<置換基群β>:
水酸基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ホルミル基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、低級アルキルカルバモイルオキシ基、ジ低級アルキルカルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、低級アルカノイルアミノ基、アロイルアミノ基、低級アルカノイルアミジノ基、ヒドロキシイミノ基、低級アルコキシイミノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、及びスルファモイル基]
で示される化合物又はその医薬上許容し得る塩に関する。
本発明の化合物は優れた癌細胞増殖抑制効果を示し、抗腫瘍剤として疾病の予防・治療のため、殊に癌の処置のために有用である。
本発明は、好ましくは、Gが、β−グルコピラノシル基であり、OHの置換位置が2位及び10位であり、R1が、低級アルキル基であり、かつ、R2が、<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基である、一般式[I]で示される化合物又はその医薬上許容し得る塩に関する。
また、本発明は、好ましくは、<置換基群α>が、
であり、かつ、
<置換基群β>が、
水酸基、ニトロ基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、及び低級アルコキシカルボニル基
である、一般式[I]で示される化合物又はその医薬上許容し得る塩、に関する。
また、本発明は、さらに好ましくは、
Aが、Oであり、
<置換基群α>が、
であり、かつ、
<置換基群β>が、
水酸基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、及び低級アルコキシカルボニル基
である、一般式[I]で示される化合物又はその医薬上許容し得る塩;又は、
Aが、NH、又はCH2であり、
<置換基群α>が、
であり、かつ、
<置換基群β>が、
水酸基、低級アルカノイル基、及び低級アルコキシカルボニル基
である、一般式[I]で示される化合物又はその医薬上許容し得る塩、に関する。
また、本発明は、特に好ましくは、
6−N−(2,5−ジヒドロキシメチル−3−チエニルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ−[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−ピラジニルメチルアミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−キノリニルメチルアミノ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−ニトロ−2−1H−ピロリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(2−1H−ピロリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(3−1H−ピラゾリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−1H−イミダゾリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(2−メトキシカルボニル−6−ピリジルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−ピリジルメトキシ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(6−ヒドロキシメチル−2−ピリジルメトキシ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(3−ヒドロキシメチル−4−ピリジルメトキシ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、又は
6−N−(2−(4−ピリジル)エチル)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、又はその医薬上許容し得る塩である。
さらに、本発明は、医薬上許容し得る担体又は希釈剤と一緒に、一般式(I)で示される化合物を有効成分として含む、医薬組成物; 又は、医薬上許容し得る担体又は希釈剤と一緒に、一般式(I)で示される化合物を有効成分として含む、抗がん剤に関する。
次に、本明細書に記載された記号及び用語について説明する。
上記式(I)中の「低級アルキル基」とは、炭素数1ないし6個の直鎖状又は分岐状のアルキル基をいい、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、中でも、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基が好ましく、特にメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルケニル基」とは、炭素数2ないし6個の直鎖状又は分岐状のアルケニル基をいい、例えばビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、2−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基等が挙げられ、中でも、例えば1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキニル基」とは、炭素数2ないし6個の直鎖状又は分岐状のアルキニル基をいい、例えば2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、2−ペンチニル基等が挙げられ、中でも例えば2−プロピニル基、2−ブチニル基が好ましい。
上記式(I)中の「五炭糖基」とは、例えば、リボース、アラビノース、キシロース、及び2−デオキシリボースなどであり、好ましくは、リボース、キシロースであり、さらに好ましくは、リボースである。これらの炭糖基の水酸基は、水素原子、低級アルキル基、低級アルキルカルボニルオキシ基、低級アルコキシ基及びアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なる1ないし3個の置換基で置換されていてもよく、また酸化されていてもよい。
上記式(I)中の「六炭糖基」とは、例えば、アロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、グルコサミン、ガラクトサミン、2−デオキシグルコース、4−O−メチルグルコース、ラムノース、グルクロン酸などであり、好ましくは、グルコース、マンノース、ガラクトース、アロースであり、さらに好ましくは、グルコース、とりわけ好ましくは、β−グルコピラノシル基である。これらの炭糖基の水酸基は、水素原子、低級アルキル基、低級アルキルカルボニルオキシ基、低級アルコキシ基及びアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なる1ないし3個の置換基で置換されていてもよく、また酸化されていてもよい。
上記式(I)中の「ハロゲン原子」としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも例えばフッ素原子、塩素原子、又は臭素原子が好ましく、フッ素原子がさらに好ましい。
上記式(I)中の「低級アルカノイル基」とは、カルボニル基に上記「低級アルキル基」が置換した基をいい、カルボニル基に炭素数1ないし5個のアルキル基が置換した基が好ましく、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ペンタノイル基等が挙げられ、中でも例えばアセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルカノイルオキシ基」とは、酸素原子に「低級アルカノイル基」が置換した基をいい、具体的には例えば、アセチルオキシ基、プロピルオキシ基等が挙げられ、中でも例えば、アセチルオキシ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルコキシ基」とは、酸素原子に「低級アルキル基」が置換した基をいい、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基等が挙げられ、中でも例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、tert−ブトキシ基が好ましく、特にメトキシ基が好ましい。
上記式(I)中の「ヒドロキシ低級アルコキシ基」とは、1個又は2個以上のヒドロキシ基が置換した「低級アルコキシ基」であり、ヒドロキシメトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシプロポキシ基等が挙げられ、中でも例えば、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシプロポキシ基が好ましく、特にヒドロキシエトキシ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルコキシカルボニル基」とは、カルボニル基に上記「低級アルコキシ基」が置換した基をいい、具体的には例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、イソヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられ、中でも例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基が好ましく、特にメトキシカルボニル基又はエトキシカルボニル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルカルバモイル基」とは、カルバモイル基に上記「低級アルキル基」がN−置換した置換基をいい、例えばN−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−イソプロピルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基、N−イソブチルカルバモイル基、N−tert−ブチルカルバモイル基、N−ペンチルカルバモイル基、N−ヘキシルカルバモイル基等が挙げられ、中でも例えばN−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基が好ましい。
上記式(I)中の「ジ低級アルキルカルバモイル基」とは、カルバモイル基に上記「低級アルキル基」がN,N−ジ置換した置換基をいい、例えばN,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N,N−ジプロピルカルバモイル基、N,N−ジイソプロピルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N,N−ジイソブチルカルバモイル基、N,N−ジtert−ブチルカルバモイル基、N,N−ジペンチルカルバモイル基、N,N−ジヘキシルカルバモイル基、N−エチル−N−メチルカルバモイル基、N−メチル−N−プロピルカルバモイル基等が挙げられ、中でも例えばN,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−エチル−N−メチルカルバモイル基、N−メチル−N−プロピルカルバモイル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルカルバモイルオキシ基」とは、酸素原子に上記「低級アルキルカルバモイル基」が置換した置換基をいい、例えばN−メチルカルバモイルオキシ基、N−エチルカルバモイルオキシ基、N−プロピルカルバモイルオキシ基、N−イソプロピルカルバモイルオキシ基、N−ブチルカルバモイルオキシ基、N−イソブチルカルバモイルオキシ基、N−tert−ブチルカルバモイルオキシ基、N−ペンチルカルバモイルオキシ基、N−ヘキシルカルバモイルオキシ基等が挙げられ、中でも例えばN−メチルカルバモイルオキシ基、N−エチルカルバモイルオキシ基、N−ブチルカルバモイルオキシ基が好ましい。
上記式(I)中の「ジ低級アルキルカルバモイルオキシ基」とは、酸素原子に上記「ジ低級アルキルカルバモイル基」が置換した置換基をいい、例えばN,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジプロピルカルバモイルオキシ基、N,N−ジイソプロピルカルバモイルオキシ基、N,N−ジブチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジイソブチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジtert−ブチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジペンチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジヘキシルカルバモイルオキシ基、N−エチル−N−メチルカルバモイルオキシ基、N−メチル−N−プロピルカルバモイルオキシ基等が挙げられ、中でも例えばN,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジブチルカルバモイルオキシ基、N−エチル−N−メチルカルバモイルオキシ基、N−メチル−N−プロピルカルバモイルオキシ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルアミノ基」とは、アミノ基に上記「低級アルキル基」がN−置換した置換基をいい、例えばN−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N−イソブチルアミノ基、N−tert−ブチルアミノ基、N−ペンチルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基等が挙げられ、中でも例えばN−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−ブチルアミノ基が好ましい。
上記式(I)中の「ジ低級アルキルアミノ基」とは、アミノ基に上記「低級アルキル基」がN,N−ジ置換した置換基をいい、例えばN,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N,N−ジtert−ブチルアミノ基、N,N−ジペンチルアミノ基、N,N−ジヘキシルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基等が挙げられ、中でも例えばN,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基が好ましい。
上記式(I)中の「トリ低級アルキルアンモニオ基」とは、アミノ基に上記「低級アルキル基」がN,N,N−三置換した置換基をいい、例えばN,N,N−トリメチルアンモニオ基、N,N,N−トリエチルアンモニオ基、N,N,N−トリプロピルアンモニオ基、N,N,N−トリイソプロピルアンモニオ基、N,N,N−トリブチルアンモニオ基、N,N,N−トリイソブチルアンモニオ基、N,N,N−トリtert−ブチルアンモニオ基、N,N,N−トリペンチルアンモニオ基、N,N,N−トリヘキシルアンモニオ基、N−エチル−N,N−ジメチルアンモニオ基、N,N−ジメチル−N−プロピルアンモニオ基等が挙げられ、中でも例えばN,N,N−トリメチルアンモニオ基、N,N,N−トリエチルアンモニオ基、N,N,N−トリブチルアンモニオ基、N−エチル−N,N−ジメチルアンモニオ基、N,N−ジメチル−N−プロピルアンモニオ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルカノイルアミノ基」とは、アミノ基に上記「低級アルカノイル基」が置換した置換基をいい、例えばN−アセチルアミノ基、N−プロピオニルアミノ基、N−ブチリルアミノ基等が挙げられ、中でも例えばN−アセチルアミノ基、N−プロピオニルアミノ基が好ましい。
上記式(I)中の「アロイルアミノ基」とは、アミノ基にアロイル基が置換した置換基をいい、例えばN−ベンゾイルアミノ基、N−ナフチルカルボニルアミノ基等が挙げられ、中でも例えばN−ベンゾイルアミノ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルカノイルアミジノ基」とは、アミジノ基に上記「低級アルカノイル基」が置換した置換基をいい、例えばN−アセチルアミジノ基、N−プロピオニルアミジノ基、N−ブチリルアミジノ基等が挙げられ、中でも例えばN−アセチルアミジノ基、N−プロピオニルアミジノ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルコキシイミノ基」とは、イミノ基に上記「低級アルコキシ基」が置換した置換基をいい、例えばメトキシイミノ基、エトキシイミノ基、プロポキシイミノ基等が挙げられ、中でも例えばメトキシイミノ基、エトキシイミノ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルチオ基」とは、硫黄原子に上記「低級アルキル基」が置換した置換基をいい、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等が挙げられ、中でも例えばメチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルスルフィニル基」とは、スルフィニル基に上記「低級アルキル」が置換した置換基をいい、例えばメチルスルフィニル基、エチルスフィニル基、ブチルスルフィニル基等が挙げられ、中でも例えばメチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルスルホニル基」とは、スルホニル基に上記「低級アルキル」が置換した置換基をいい、例えばメチルスルホニル基、エチルスホニル基、ブチルスルホニル基等が挙げられ、中でも例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルスルホニルアミノ基」とは、アミノ基に上記「低級アルキルスルホニル基」がN−置換した置換基をいい、例えばN−メチルスルホニルアミノ基、N−エチルスホニルアミノ基、N−ブチルスルホニルアミノ基等が挙げられ、中でも例えばN−メチルスルホニルアミノ基、N−エチルスルホニルアミノ基等が好ましい。
次に上記式(I)中の記号について説明する。
上記式(I)中のAは、O、NH、又はCH2であり、好ましくは、O又はNHである。
上記式(I)中のR1は、単結合、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、又は式:Y1−Wである。ここで、Y1は、低級アルキル基、低級アルケニル基又は1,3−ジオキサニルであり、Wは、単結合又は酸素原子である。該低級アルキル基、該低級アルケニル基、又は該低級アルキニル基は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい。R1は、好ましくは、低級アルキル基又は低級アルケニル基であり、さらに好ましくは、低級アルキル基である。
上記式(I)中のR2は、フェニル基、ナフチル基、又は<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基である。ここで、該フェニル基、該ナフチル基、該芳香族若しくは脂肪族複素環基は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基、及び/又は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基で置換される低級アルキル基、により置換されていてもよい。また、AがOのときは、R2は水素原子であってもよい。但し、AがNHであり、R1がCH2であるとき、R2は置換フェニル基、ヒドロキシメチルで置換されたナフチル基、未置換ピリジル基、ヒドロキシメチルで置換されたピリジル基、未置換チエニル基、ヒドロキシメチルで置換された2−チエニル基、1個のヒドロキシメチルで置換された3−チエニル基、未置換フリル基、及びヒドロキシメチルで置換されたフリル基のいずれでもない。R2は、好ましくは、<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基である。
ここで、R2が、<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基であるとき、R2は、隣接するR1と(ただし、R1が単結合のときは、Aと)、当該芳香族若しくは脂肪族複素環基中の結合可能な原子(炭素原子又は窒素原子)で結合する。<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基の結合形態を例示すると次のようになるが、これらに限定されるものでない。
<置換基群α>の結合形態の例:
上記式(I)中のGは、五炭糖基又は六炭糖基であり、好ましくは、六炭糖基であり、さらに好ましくは、β−グルコピラノシル基である。
上記式(I)中のインドロピロロカルバゾール骨格中の2個の水酸基の置換位置は、2位及び10位、又は1位及び11位であり、好ましくは、2位及び10位である。
上記式(I)中の<置換基群α>は、
であり、好ましくは、
であり、さらに好ましくは、
又は、
又は、
又は、
である。
上記式(I)中の<置換基群β>は、
水酸基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ホルミル基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、低級アルキルカルバモイルオキシ基、ジ低級アルキルカルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、低級アルカノイルアミノ基、アロイルアミノ基、低級アルカノイルアミジノ基、ヒドロキシイミノ基、低級アルコキシイミノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、及びスルファモイル基
であり、好ましくは、
水酸基、ニトロ基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、及び低級アルコキシカルボニル基
であり、さらに好ましくは
水酸基、ニトロ基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、及び低級アルコキシカルボニル基であるか、
又は、
水酸基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、及び低級アルコキシカルボニル基であるか、
又は、
水酸基、低級アルコキシカルボニル基、及びニトロ基であり、
特に好ましくは水酸基である。
次に本発明化合物の製造法について説明する。
本発明のインドロピロロカルバゾール誘導体(ここで、一般式[I]でA=O、NH、又はCH2の場合)は、ヨーロッパ特許公開公報0528030A1、ヨーロッパ特許公開公報0545195A1、WO95/30682及びWO96/04293に記載の公知化合物である、一般式[II]:
[式中、A1は、NH又はOを示し、Gは前記の意味を有する]で表される化合物に、一般式[III]:
[式中、Zは、O、NH、又はCH2であり、R1及びR2は上記式[I]で示したのと同じ意味を有する]で表される化合物を反応させることにより製造することができる。
ここで、一般式[II]で表される化合物と一般式[III]中、ZがNHで表される化合物との反応は化学の分野で広く知られたイミド又は酸無水物とヒドラジン誘導体との反応である。また、一般式[II]中、A1がOで表される化合物と一般式[III]中、ZがO、又はCH2で表される化合物との反応は化学の分野で広く知られた酸無水物とアミン誘導体、又はヒドロキシアミン誘導体との反応である。この反応は、通常反応に悪影響を及ぼさない溶媒、例えばテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等を用いて行うことができ、式[III]の化合物の使用量は式[II]の化合物に対して通常少過剰から5モル当量であるが、必要に応じて大過剰用いて行うこともできる。反応温度は通常−50℃〜溶媒の沸点の範囲であり、必要に応じてこれ以上又はこれ以下の温度を選択することもできる。反応時間は通常30分〜2日間の範囲であるが必要に応じてこれ以上又はこれ以下の時間で行うことができる。
また、一般式[I]でAがNHの場合、本発明のインドロピロロカルバゾール誘導体は、一般式[IV]:
[式中、Gは前記の意味を有する]で表される化合物と、一般式[V]:
[式中、R1及びR2は前記の意味を有するか、又はR1及びR2に存在する水酸基が保護された基を意味する]で表される化合物を縮合させ、次いで還元し、そして必要に応じて保護基の除去を行うことにより製造することができる。
即ち、AがNHである式[I]の化合物は、一般式[IV]で表される化合物と一般式[V]で表される化合物を縮合させ、ついで還元して式[I]の化合物を製造することができる。反応は、同一の反応系で行うことができるが、場合により中間生成物であるシッフ塩基(ヒドラゾン)を一旦単離することもできる。通常、式[IV]の化合物と式[V]の化合物を適当な溶媒中で混合し、次いで還元剤を添加することにより行うことができる。この際、酢酸、塩酸等の酸の存在下に反応を行うことが好ましい。ここで使用できる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等を挙げることができる。シッフ塩基の還元は、シアノ水素化ほう素ナトリウム等の水素化金属錯体等を用いて行うことができるが、またパラジウム等を用いる接触還元法により行うこともできる。
さらに、一般式[I]でAがNHの場合、本発明のインドロピロロカルバゾール誘導体は、一般式[IV]の化合物に、一般式[VI]:
[式中、Lは脱離基を示し、R1及びR2は前記と同様の意味を有する]で表される化合物を反応させ、そして必要に応じて保護基の除去を行うことにより製造することができる。
即ち、AがNHである式[I]の化合物は、一般式[IV]の化合物と一般式[VI]の化合物の反応からなる、アミンのアルキル化反応により製造することができ、例えば、公知の方法、例えばアルキルハライド、アルキルメシレート又はアルキルトシレート等との反応等により行うことができる。
上記反応の生成物は有機合成化学の分野における公知の方法、例えば沈澱法、溶媒抽出法、再結晶、クロマトグラフィー法等により精製することができる。
一般式[III]、[V]、又は[VI]で示される化合物は公知の化合物であるか、又は公知化合物から当業者に周知の方法ないし慣用される方法を用いることにより容易に製造することができる。なお、一般式[IV]の化合物は、日本特許第2629542号明細書の実施例に基づいて又はこれに準じて製造することができる。
更に本発明には、上記方法で得られる化合物の医薬上許容される塩も包含される。このような塩としては例えばカリウム、ナトリウム等のアルカリ金属との塩、例えばカルシウム等のアルカリ土類金属との塩、又は例えばエチルアミン及びアルギニン等の塩基性有機化合物との塩、例えば塩酸、硫酸等の無機酸との塩又は例えば酢酸、クエン酸、マレイン酸等の有機酸との塩を挙げることができる。
本発明に係る化合物の医薬上許容される塩の製造法は、有機合成化学分野で通常用いられる方法を適宜組み合わせて行うことができる。具体的には、本発明に係る化合物の遊離型の溶液をアルカリ溶液あるいは酸性溶液で中和滴定すること等が挙げられる。
本発明の式[I]で表される化合物は、下記表1及び表2に示されるようにヒト由来の癌細胞(MKN−45あるいはHCT116)に対し優れた細胞増殖抑制効果を示す。
細胞を用いた薬剤効果判定方法
a)試薬
牛胎児血清(FCS)はモルゲート社から、DMEM培地は旭テクノグラス社から入手した。
b)細胞
MKN−45ヒト胃がん細胞は、免疫生物研究所より入手した。HCT116ヒト大腸がん細胞は、アメリカン タイプ カルチャ コレクション(American Type Culture Collection; ATCC)より入手した。
c)効果判定法
細胞を10%FCS添加DMEM培地に懸濁し、1穴あたり1000個/50マイクロリットルの細胞懸濁液を96穴プラスチックプレートに分注した。37℃、5%CO2−95%空気中で1晩培養した。各薬剤をジメチルスルフォキサイド又は適当な溶媒にて段階希釈し、あらかじめ細胞を播いておいたプレートに50マイクロリットルずつ分注した。さらに3日間、37℃、5%CO2−95%空気中で培養する。培養後細胞の増殖はWST−8法(H. Tominaga,et al.,Anal.Commun.,36,47−50(1999))により測定した。ここで、WST−8法とは、各穴に10マイクロリットルのWST−8試薬溶液を加え、1〜6時間37℃で培養を続けてから、プレートを攪拌後、生成されたフォルマザンの量を比色法にて測定し、薬剤の阻害率を求める方法である。化合物の50%増殖阻止濃度(IC50)を求めた。
上記の薬理試験の結果から明らかなように、本発明化合物は優れた癌細胞増殖抑制効果を示し、抗腫瘍剤として疾病の予防・治療のため、殊に癌の処置のために有用である。即ち、本発明に係る新規インドロピロロカルバゾール誘導体又はその医薬上許容される塩を含む医薬組成物、或いは、本発明に係る新規インドロピロロカルバゾール誘導体又はその医薬上許容される塩を含む抗がん剤は、がん患者の治療において有効と考えられる。また、該医薬組成物及び該抗がん剤は、医薬上許容できる担体又は希釈剤を含んでいてもよい。ここで、「医薬上許容できる担体又は希釈剤」は、賦形剤〔例えば、脂肪、蜜蝋、半固体及び液体のポリオール、天然若しくは硬化オイルなど〕;水(例えば、蒸留水、特に、注射用蒸留水など)、生理学的食塩水、アルコール(例えば、エタノール)、グリセロール、ポリオール、ブドウ糖水溶液、マンニトール、植物オイルなど;添加剤〔例えば、増量剤、崩壊剤、結合剤、潤滑剤、湿潤剤、安定剤、乳化剤、分散剤、保存剤、甘味料、着色剤、調味料若しくは芳香剤、濃化剤、希釈剤、緩衝物質、溶媒若しくは可溶化剤、貯蔵効果を達成するための薬剤、浸透圧を変えるための塩、コーティング剤、又は抗酸化剤〕などを意味する。
また、本発明に係る化合物の治療効果が期待される好適な腫瘍としては、例えばヒトの固形がん等が挙げられる。ヒトの固形がんとしては、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、胃がん、胆のう・胆管がん、肝がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、絨毛上皮がん、子宮体がん、子宮頸がん、腎孟・尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、睾丸がん、胎児性がん、ウイルムスがん、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング腫、軟部肉腫などが挙げられる。
本発明化合物を抗腫瘍剤として使用する際の投与形態としては各種の形態を選択でき、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤若しくは液剤等の経口剤、又は例えば溶液若しくは懸濁液等の殺菌した液状の非経口剤が挙げられる。
固体の製剤は、そのまま錠剤、カプセル剤、顆粒剤又は粉末の形態として製造することもできるが、適当な添加物を使用して製造することもできる。そのような添加物としては、例えば乳糖若しくはブドウ糖等の糖類、例えばトウモロコシ、小麦若しくは米等の澱粉類、例えばステアリン酸等の脂肪酸、例えばメタケイ酸アルミン酸マグネシウム若しくは無水リン酸カルシウム等の無機塩、例えばポリビニルピロリドン若しくはポリアルキレングリコール等の合成高分子、例えばステアリン酸カルシウム若しくはステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸塩、例えばステアリルアルコール若しくはベンジルアルコール等のアルコール類、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース若しくはヒドロキシプロピルメチルセルロース等の合成セルロース誘導体、その他、水、ゼラチン、タルク、植物油、アラビアゴム等通常用いられる添加物が挙げられる。
これらの錠剤、カプセル剤、顆粒剤及び粉末等の固形製剤は一般的には0.1〜100重量%、好ましくは5〜100重量%の有効成分を含む。
液状製剤は、水、アルコール類又は例えば大豆油、ピーナツ油若しくはゴマ油等の植物由来の油等液状製剤において通常用いられる適当な添加物を使用し、懸濁液、シロップ剤若しくは注射剤等の形態として製造される。
特に、非経口的に筋肉内注射、静脈内注射又は皮下注射で投与する場合の適当な溶剤としては、例えば注射用蒸留水、塩酸リドカイン水溶液(筋肉内注射用)、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、エタノール、ポリエチレングリコール、静脈内注射用液体(例えばクエン酸及びクエン酸ナトリウム等の水溶液)若しくは電解質溶液(点滴静注及び静脈内注射用)等、又はこれらの混合溶液が挙げられる。
これらの注射剤は予め溶解したものの他、粉末のまま或いは適当な添加物を加えたものを用時溶解する形態もとり得る。これらの注射液は、通常0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の有効成分を含む。
また、経口投与の懸濁剤又はシロップ剤等の液剤は、0.5〜10重量%の有効成分を含む。
本発明の化合物の実際に好ましい投与量は、使用される化合物の種類、配合された組成物の種類、適用頻度及び治療すべき特定部位、宿主及び腫瘍によって変化することに注意すべきである。例えば、1日当りの成人1人当りの投与量は、経口投与の場合、10ないし500mgであり、非経口投与、好ましくは静脈内注射の場合、1日当り10ないし100mgである。なお、投与回数は投与方法及び症状により異なるが、1回ないし5回である。また、隔日投与、隔々日投与などの間歇投与等の投与方法も用いることができる。
また、本発明は、好ましくは、<置換基群α>が、
であり、かつ、
<置換基群β>が、
水酸基、ニトロ基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、及び低級アルコキシカルボニル基
である、一般式[I]で示される化合物又はその医薬上許容し得る塩、に関する。
また、本発明は、さらに好ましくは、
Aが、Oであり、
<置換基群α>が、
であり、かつ、
<置換基群β>が、
水酸基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、及び低級アルコキシカルボニル基
である、一般式[I]で示される化合物又はその医薬上許容し得る塩;又は、
Aが、NH、又はCH2であり、
<置換基群α>が、
であり、かつ、
<置換基群β>が、
水酸基、低級アルカノイル基、及び低級アルコキシカルボニル基
である、一般式[I]で示される化合物又はその医薬上許容し得る塩、に関する。
また、本発明は、特に好ましくは、
6−N−(2,5−ジヒドロキシメチル−3−チエニルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ−[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−ピラジニルメチルアミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−キノリニルメチルアミノ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−ニトロ−2−1H−ピロリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(2−1H−ピロリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(3−1H−ピラゾリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−1H−イミダゾリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(2−メトキシカルボニル−6−ピリジルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−ピリジルメトキシ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(6−ヒドロキシメチル−2−ピリジルメトキシ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(3−ヒドロキシメチル−4−ピリジルメトキシ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、又は
6−N−(2−(4−ピリジル)エチル)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、又はその医薬上許容し得る塩である。
さらに、本発明は、医薬上許容し得る担体又は希釈剤と一緒に、一般式(I)で示される化合物を有効成分として含む、医薬組成物; 又は、医薬上許容し得る担体又は希釈剤と一緒に、一般式(I)で示される化合物を有効成分として含む、抗がん剤に関する。
次に、本明細書に記載された記号及び用語について説明する。
上記式(I)中の「低級アルキル基」とは、炭素数1ないし6個の直鎖状又は分岐状のアルキル基をいい、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、中でも、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基が好ましく、特にメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルケニル基」とは、炭素数2ないし6個の直鎖状又は分岐状のアルケニル基をいい、例えばビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、2−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基等が挙げられ、中でも、例えば1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキニル基」とは、炭素数2ないし6個の直鎖状又は分岐状のアルキニル基をいい、例えば2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、2−ペンチニル基等が挙げられ、中でも例えば2−プロピニル基、2−ブチニル基が好ましい。
上記式(I)中の「五炭糖基」とは、例えば、リボース、アラビノース、キシロース、及び2−デオキシリボースなどであり、好ましくは、リボース、キシロースであり、さらに好ましくは、リボースである。これらの炭糖基の水酸基は、水素原子、低級アルキル基、低級アルキルカルボニルオキシ基、低級アルコキシ基及びアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なる1ないし3個の置換基で置換されていてもよく、また酸化されていてもよい。
上記式(I)中の「六炭糖基」とは、例えば、アロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、グルコサミン、ガラクトサミン、2−デオキシグルコース、4−O−メチルグルコース、ラムノース、グルクロン酸などであり、好ましくは、グルコース、マンノース、ガラクトース、アロースであり、さらに好ましくは、グルコース、とりわけ好ましくは、β−グルコピラノシル基である。これらの炭糖基の水酸基は、水素原子、低級アルキル基、低級アルキルカルボニルオキシ基、低級アルコキシ基及びアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なる1ないし3個の置換基で置換されていてもよく、また酸化されていてもよい。
上記式(I)中の「ハロゲン原子」としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも例えばフッ素原子、塩素原子、又は臭素原子が好ましく、フッ素原子がさらに好ましい。
上記式(I)中の「低級アルカノイル基」とは、カルボニル基に上記「低級アルキル基」が置換した基をいい、カルボニル基に炭素数1ないし5個のアルキル基が置換した基が好ましく、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ペンタノイル基等が挙げられ、中でも例えばアセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルカノイルオキシ基」とは、酸素原子に「低級アルカノイル基」が置換した基をいい、具体的には例えば、アセチルオキシ基、プロピルオキシ基等が挙げられ、中でも例えば、アセチルオキシ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルコキシ基」とは、酸素原子に「低級アルキル基」が置換した基をいい、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基等が挙げられ、中でも例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、tert−ブトキシ基が好ましく、特にメトキシ基が好ましい。
上記式(I)中の「ヒドロキシ低級アルコキシ基」とは、1個又は2個以上のヒドロキシ基が置換した「低級アルコキシ基」であり、ヒドロキシメトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシプロポキシ基等が挙げられ、中でも例えば、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシプロポキシ基が好ましく、特にヒドロキシエトキシ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルコキシカルボニル基」とは、カルボニル基に上記「低級アルコキシ基」が置換した基をいい、具体的には例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、イソヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられ、中でも例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基が好ましく、特にメトキシカルボニル基又はエトキシカルボニル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルカルバモイル基」とは、カルバモイル基に上記「低級アルキル基」がN−置換した置換基をいい、例えばN−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−イソプロピルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基、N−イソブチルカルバモイル基、N−tert−ブチルカルバモイル基、N−ペンチルカルバモイル基、N−ヘキシルカルバモイル基等が挙げられ、中でも例えばN−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基が好ましい。
上記式(I)中の「ジ低級アルキルカルバモイル基」とは、カルバモイル基に上記「低級アルキル基」がN,N−ジ置換した置換基をいい、例えばN,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N,N−ジプロピルカルバモイル基、N,N−ジイソプロピルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N,N−ジイソブチルカルバモイル基、N,N−ジtert−ブチルカルバモイル基、N,N−ジペンチルカルバモイル基、N,N−ジヘキシルカルバモイル基、N−エチル−N−メチルカルバモイル基、N−メチル−N−プロピルカルバモイル基等が挙げられ、中でも例えばN,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−エチル−N−メチルカルバモイル基、N−メチル−N−プロピルカルバモイル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルカルバモイルオキシ基」とは、酸素原子に上記「低級アルキルカルバモイル基」が置換した置換基をいい、例えばN−メチルカルバモイルオキシ基、N−エチルカルバモイルオキシ基、N−プロピルカルバモイルオキシ基、N−イソプロピルカルバモイルオキシ基、N−ブチルカルバモイルオキシ基、N−イソブチルカルバモイルオキシ基、N−tert−ブチルカルバモイルオキシ基、N−ペンチルカルバモイルオキシ基、N−ヘキシルカルバモイルオキシ基等が挙げられ、中でも例えばN−メチルカルバモイルオキシ基、N−エチルカルバモイルオキシ基、N−ブチルカルバモイルオキシ基が好ましい。
上記式(I)中の「ジ低級アルキルカルバモイルオキシ基」とは、酸素原子に上記「ジ低級アルキルカルバモイル基」が置換した置換基をいい、例えばN,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジプロピルカルバモイルオキシ基、N,N−ジイソプロピルカルバモイルオキシ基、N,N−ジブチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジイソブチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジtert−ブチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジペンチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジヘキシルカルバモイルオキシ基、N−エチル−N−メチルカルバモイルオキシ基、N−メチル−N−プロピルカルバモイルオキシ基等が挙げられ、中でも例えばN,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジブチルカルバモイルオキシ基、N−エチル−N−メチルカルバモイルオキシ基、N−メチル−N−プロピルカルバモイルオキシ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルアミノ基」とは、アミノ基に上記「低級アルキル基」がN−置換した置換基をいい、例えばN−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N−イソブチルアミノ基、N−tert−ブチルアミノ基、N−ペンチルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基等が挙げられ、中でも例えばN−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−ブチルアミノ基が好ましい。
上記式(I)中の「ジ低級アルキルアミノ基」とは、アミノ基に上記「低級アルキル基」がN,N−ジ置換した置換基をいい、例えばN,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N,N−ジtert−ブチルアミノ基、N,N−ジペンチルアミノ基、N,N−ジヘキシルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基等が挙げられ、中でも例えばN,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基が好ましい。
上記式(I)中の「トリ低級アルキルアンモニオ基」とは、アミノ基に上記「低級アルキル基」がN,N,N−三置換した置換基をいい、例えばN,N,N−トリメチルアンモニオ基、N,N,N−トリエチルアンモニオ基、N,N,N−トリプロピルアンモニオ基、N,N,N−トリイソプロピルアンモニオ基、N,N,N−トリブチルアンモニオ基、N,N,N−トリイソブチルアンモニオ基、N,N,N−トリtert−ブチルアンモニオ基、N,N,N−トリペンチルアンモニオ基、N,N,N−トリヘキシルアンモニオ基、N−エチル−N,N−ジメチルアンモニオ基、N,N−ジメチル−N−プロピルアンモニオ基等が挙げられ、中でも例えばN,N,N−トリメチルアンモニオ基、N,N,N−トリエチルアンモニオ基、N,N,N−トリブチルアンモニオ基、N−エチル−N,N−ジメチルアンモニオ基、N,N−ジメチル−N−プロピルアンモニオ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルカノイルアミノ基」とは、アミノ基に上記「低級アルカノイル基」が置換した置換基をいい、例えばN−アセチルアミノ基、N−プロピオニルアミノ基、N−ブチリルアミノ基等が挙げられ、中でも例えばN−アセチルアミノ基、N−プロピオニルアミノ基が好ましい。
上記式(I)中の「アロイルアミノ基」とは、アミノ基にアロイル基が置換した置換基をいい、例えばN−ベンゾイルアミノ基、N−ナフチルカルボニルアミノ基等が挙げられ、中でも例えばN−ベンゾイルアミノ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルカノイルアミジノ基」とは、アミジノ基に上記「低級アルカノイル基」が置換した置換基をいい、例えばN−アセチルアミジノ基、N−プロピオニルアミジノ基、N−ブチリルアミジノ基等が挙げられ、中でも例えばN−アセチルアミジノ基、N−プロピオニルアミジノ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルコキシイミノ基」とは、イミノ基に上記「低級アルコキシ基」が置換した置換基をいい、例えばメトキシイミノ基、エトキシイミノ基、プロポキシイミノ基等が挙げられ、中でも例えばメトキシイミノ基、エトキシイミノ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルチオ基」とは、硫黄原子に上記「低級アルキル基」が置換した置換基をいい、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等が挙げられ、中でも例えばメチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルスルフィニル基」とは、スルフィニル基に上記「低級アルキル」が置換した置換基をいい、例えばメチルスルフィニル基、エチルスフィニル基、ブチルスルフィニル基等が挙げられ、中でも例えばメチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルスルホニル基」とは、スルホニル基に上記「低級アルキル」が置換した置換基をいい、例えばメチルスルホニル基、エチルスホニル基、ブチルスルホニル基等が挙げられ、中でも例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルキルスルホニルアミノ基」とは、アミノ基に上記「低級アルキルスルホニル基」がN−置換した置換基をいい、例えばN−メチルスルホニルアミノ基、N−エチルスホニルアミノ基、N−ブチルスルホニルアミノ基等が挙げられ、中でも例えばN−メチルスルホニルアミノ基、N−エチルスルホニルアミノ基等が好ましい。
次に上記式(I)中の記号について説明する。
上記式(I)中のAは、O、NH、又はCH2であり、好ましくは、O又はNHである。
上記式(I)中のR1は、単結合、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、又は式:Y1−Wである。ここで、Y1は、低級アルキル基、低級アルケニル基又は1,3−ジオキサニルであり、Wは、単結合又は酸素原子である。該低級アルキル基、該低級アルケニル基、又は該低級アルキニル基は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい。R1は、好ましくは、低級アルキル基又は低級アルケニル基であり、さらに好ましくは、低級アルキル基である。
上記式(I)中のR2は、フェニル基、ナフチル基、又は<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基である。ここで、該フェニル基、該ナフチル基、該芳香族若しくは脂肪族複素環基は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基、及び/又は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基で置換される低級アルキル基、により置換されていてもよい。また、AがOのときは、R2は水素原子であってもよい。但し、AがNHであり、R1がCH2であるとき、R2は置換フェニル基、ヒドロキシメチルで置換されたナフチル基、未置換ピリジル基、ヒドロキシメチルで置換されたピリジル基、未置換チエニル基、ヒドロキシメチルで置換された2−チエニル基、1個のヒドロキシメチルで置換された3−チエニル基、未置換フリル基、及びヒドロキシメチルで置換されたフリル基のいずれでもない。R2は、好ましくは、<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基である。
ここで、R2が、<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基であるとき、R2は、隣接するR1と(ただし、R1が単結合のときは、Aと)、当該芳香族若しくは脂肪族複素環基中の結合可能な原子(炭素原子又は窒素原子)で結合する。<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環基の結合形態を例示すると次のようになるが、これらに限定されるものでない。
<置換基群α>の結合形態の例:
上記式(I)中のGは、五炭糖基又は六炭糖基であり、好ましくは、六炭糖基であり、さらに好ましくは、β−グルコピラノシル基である。
上記式(I)中のインドロピロロカルバゾール骨格中の2個の水酸基の置換位置は、2位及び10位、又は1位及び11位であり、好ましくは、2位及び10位である。
上記式(I)中の<置換基群α>は、
であり、好ましくは、
であり、さらに好ましくは、
又は、
又は、
又は、
である。
上記式(I)中の<置換基群β>は、
水酸基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ホルミル基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、低級アルキルカルバモイルオキシ基、ジ低級アルキルカルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、低級アルカノイルアミノ基、アロイルアミノ基、低級アルカノイルアミジノ基、ヒドロキシイミノ基、低級アルコキシイミノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、及びスルファモイル基
であり、好ましくは、
水酸基、ニトロ基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、及び低級アルコキシカルボニル基
であり、さらに好ましくは
水酸基、ニトロ基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、及び低級アルコキシカルボニル基であるか、
又は、
水酸基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、及び低級アルコキシカルボニル基であるか、
又は、
水酸基、低級アルコキシカルボニル基、及びニトロ基であり、
特に好ましくは水酸基である。
次に本発明化合物の製造法について説明する。
本発明のインドロピロロカルバゾール誘導体(ここで、一般式[I]でA=O、NH、又はCH2の場合)は、ヨーロッパ特許公開公報0528030A1、ヨーロッパ特許公開公報0545195A1、WO95/30682及びWO96/04293に記載の公知化合物である、一般式[II]:
[式中、A1は、NH又はOを示し、Gは前記の意味を有する]で表される化合物に、一般式[III]:
[式中、Zは、O、NH、又はCH2であり、R1及びR2は上記式[I]で示したのと同じ意味を有する]で表される化合物を反応させることにより製造することができる。
ここで、一般式[II]で表される化合物と一般式[III]中、ZがNHで表される化合物との反応は化学の分野で広く知られたイミド又は酸無水物とヒドラジン誘導体との反応である。また、一般式[II]中、A1がOで表される化合物と一般式[III]中、ZがO、又はCH2で表される化合物との反応は化学の分野で広く知られた酸無水物とアミン誘導体、又はヒドロキシアミン誘導体との反応である。この反応は、通常反応に悪影響を及ぼさない溶媒、例えばテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等を用いて行うことができ、式[III]の化合物の使用量は式[II]の化合物に対して通常少過剰から5モル当量であるが、必要に応じて大過剰用いて行うこともできる。反応温度は通常−50℃〜溶媒の沸点の範囲であり、必要に応じてこれ以上又はこれ以下の温度を選択することもできる。反応時間は通常30分〜2日間の範囲であるが必要に応じてこれ以上又はこれ以下の時間で行うことができる。
また、一般式[I]でAがNHの場合、本発明のインドロピロロカルバゾール誘導体は、一般式[IV]:
[式中、Gは前記の意味を有する]で表される化合物と、一般式[V]:
[式中、R1及びR2は前記の意味を有するか、又はR1及びR2に存在する水酸基が保護された基を意味する]で表される化合物を縮合させ、次いで還元し、そして必要に応じて保護基の除去を行うことにより製造することができる。
即ち、AがNHである式[I]の化合物は、一般式[IV]で表される化合物と一般式[V]で表される化合物を縮合させ、ついで還元して式[I]の化合物を製造することができる。反応は、同一の反応系で行うことができるが、場合により中間生成物であるシッフ塩基(ヒドラゾン)を一旦単離することもできる。通常、式[IV]の化合物と式[V]の化合物を適当な溶媒中で混合し、次いで還元剤を添加することにより行うことができる。この際、酢酸、塩酸等の酸の存在下に反応を行うことが好ましい。ここで使用できる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等を挙げることができる。シッフ塩基の還元は、シアノ水素化ほう素ナトリウム等の水素化金属錯体等を用いて行うことができるが、またパラジウム等を用いる接触還元法により行うこともできる。
さらに、一般式[I]でAがNHの場合、本発明のインドロピロロカルバゾール誘導体は、一般式[IV]の化合物に、一般式[VI]:
[式中、Lは脱離基を示し、R1及びR2は前記と同様の意味を有する]で表される化合物を反応させ、そして必要に応じて保護基の除去を行うことにより製造することができる。
即ち、AがNHである式[I]の化合物は、一般式[IV]の化合物と一般式[VI]の化合物の反応からなる、アミンのアルキル化反応により製造することができ、例えば、公知の方法、例えばアルキルハライド、アルキルメシレート又はアルキルトシレート等との反応等により行うことができる。
上記反応の生成物は有機合成化学の分野における公知の方法、例えば沈澱法、溶媒抽出法、再結晶、クロマトグラフィー法等により精製することができる。
一般式[III]、[V]、又は[VI]で示される化合物は公知の化合物であるか、又は公知化合物から当業者に周知の方法ないし慣用される方法を用いることにより容易に製造することができる。なお、一般式[IV]の化合物は、日本特許第2629542号明細書の実施例に基づいて又はこれに準じて製造することができる。
更に本発明には、上記方法で得られる化合物の医薬上許容される塩も包含される。このような塩としては例えばカリウム、ナトリウム等のアルカリ金属との塩、例えばカルシウム等のアルカリ土類金属との塩、又は例えばエチルアミン及びアルギニン等の塩基性有機化合物との塩、例えば塩酸、硫酸等の無機酸との塩又は例えば酢酸、クエン酸、マレイン酸等の有機酸との塩を挙げることができる。
本発明に係る化合物の医薬上許容される塩の製造法は、有機合成化学分野で通常用いられる方法を適宜組み合わせて行うことができる。具体的には、本発明に係る化合物の遊離型の溶液をアルカリ溶液あるいは酸性溶液で中和滴定すること等が挙げられる。
本発明の式[I]で表される化合物は、下記表1及び表2に示されるようにヒト由来の癌細胞(MKN−45あるいはHCT116)に対し優れた細胞増殖抑制効果を示す。
細胞を用いた薬剤効果判定方法
a)試薬
牛胎児血清(FCS)はモルゲート社から、DMEM培地は旭テクノグラス社から入手した。
b)細胞
MKN−45ヒト胃がん細胞は、免疫生物研究所より入手した。HCT116ヒト大腸がん細胞は、アメリカン タイプ カルチャ コレクション(American Type Culture Collection; ATCC)より入手した。
c)効果判定法
細胞を10%FCS添加DMEM培地に懸濁し、1穴あたり1000個/50マイクロリットルの細胞懸濁液を96穴プラスチックプレートに分注した。37℃、5%CO2−95%空気中で1晩培養した。各薬剤をジメチルスルフォキサイド又は適当な溶媒にて段階希釈し、あらかじめ細胞を播いておいたプレートに50マイクロリットルずつ分注した。さらに3日間、37℃、5%CO2−95%空気中で培養する。培養後細胞の増殖はWST−8法(H. Tominaga,et al.,Anal.Commun.,36,47−50(1999))により測定した。ここで、WST−8法とは、各穴に10マイクロリットルのWST−8試薬溶液を加え、1〜6時間37℃で培養を続けてから、プレートを攪拌後、生成されたフォルマザンの量を比色法にて測定し、薬剤の阻害率を求める方法である。化合物の50%増殖阻止濃度(IC50)を求めた。
上記の薬理試験の結果から明らかなように、本発明化合物は優れた癌細胞増殖抑制効果を示し、抗腫瘍剤として疾病の予防・治療のため、殊に癌の処置のために有用である。即ち、本発明に係る新規インドロピロロカルバゾール誘導体又はその医薬上許容される塩を含む医薬組成物、或いは、本発明に係る新規インドロピロロカルバゾール誘導体又はその医薬上許容される塩を含む抗がん剤は、がん患者の治療において有効と考えられる。また、該医薬組成物及び該抗がん剤は、医薬上許容できる担体又は希釈剤を含んでいてもよい。ここで、「医薬上許容できる担体又は希釈剤」は、賦形剤〔例えば、脂肪、蜜蝋、半固体及び液体のポリオール、天然若しくは硬化オイルなど〕;水(例えば、蒸留水、特に、注射用蒸留水など)、生理学的食塩水、アルコール(例えば、エタノール)、グリセロール、ポリオール、ブドウ糖水溶液、マンニトール、植物オイルなど;添加剤〔例えば、増量剤、崩壊剤、結合剤、潤滑剤、湿潤剤、安定剤、乳化剤、分散剤、保存剤、甘味料、着色剤、調味料若しくは芳香剤、濃化剤、希釈剤、緩衝物質、溶媒若しくは可溶化剤、貯蔵効果を達成するための薬剤、浸透圧を変えるための塩、コーティング剤、又は抗酸化剤〕などを意味する。
また、本発明に係る化合物の治療効果が期待される好適な腫瘍としては、例えばヒトの固形がん等が挙げられる。ヒトの固形がんとしては、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、胃がん、胆のう・胆管がん、肝がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、絨毛上皮がん、子宮体がん、子宮頸がん、腎孟・尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、睾丸がん、胎児性がん、ウイルムスがん、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング腫、軟部肉腫などが挙げられる。
本発明化合物を抗腫瘍剤として使用する際の投与形態としては各種の形態を選択でき、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤若しくは液剤等の経口剤、又は例えば溶液若しくは懸濁液等の殺菌した液状の非経口剤が挙げられる。
固体の製剤は、そのまま錠剤、カプセル剤、顆粒剤又は粉末の形態として製造することもできるが、適当な添加物を使用して製造することもできる。そのような添加物としては、例えば乳糖若しくはブドウ糖等の糖類、例えばトウモロコシ、小麦若しくは米等の澱粉類、例えばステアリン酸等の脂肪酸、例えばメタケイ酸アルミン酸マグネシウム若しくは無水リン酸カルシウム等の無機塩、例えばポリビニルピロリドン若しくはポリアルキレングリコール等の合成高分子、例えばステアリン酸カルシウム若しくはステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸塩、例えばステアリルアルコール若しくはベンジルアルコール等のアルコール類、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース若しくはヒドロキシプロピルメチルセルロース等の合成セルロース誘導体、その他、水、ゼラチン、タルク、植物油、アラビアゴム等通常用いられる添加物が挙げられる。
これらの錠剤、カプセル剤、顆粒剤及び粉末等の固形製剤は一般的には0.1〜100重量%、好ましくは5〜100重量%の有効成分を含む。
液状製剤は、水、アルコール類又は例えば大豆油、ピーナツ油若しくはゴマ油等の植物由来の油等液状製剤において通常用いられる適当な添加物を使用し、懸濁液、シロップ剤若しくは注射剤等の形態として製造される。
特に、非経口的に筋肉内注射、静脈内注射又は皮下注射で投与する場合の適当な溶剤としては、例えば注射用蒸留水、塩酸リドカイン水溶液(筋肉内注射用)、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、エタノール、ポリエチレングリコール、静脈内注射用液体(例えばクエン酸及びクエン酸ナトリウム等の水溶液)若しくは電解質溶液(点滴静注及び静脈内注射用)等、又はこれらの混合溶液が挙げられる。
これらの注射剤は予め溶解したものの他、粉末のまま或いは適当な添加物を加えたものを用時溶解する形態もとり得る。これらの注射液は、通常0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の有効成分を含む。
また、経口投与の懸濁剤又はシロップ剤等の液剤は、0.5〜10重量%の有効成分を含む。
本発明の化合物の実際に好ましい投与量は、使用される化合物の種類、配合された組成物の種類、適用頻度及び治療すべき特定部位、宿主及び腫瘍によって変化することに注意すべきである。例えば、1日当りの成人1人当りの投与量は、経口投与の場合、10ないし500mgであり、非経口投与、好ましくは静脈内注射の場合、1日当り10ないし100mgである。なお、投与回数は投与方法及び症状により異なるが、1回ないし5回である。また、隔日投与、隔々日投与などの間歇投与等の投与方法も用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
NMR測定における略号の意味を以下に示す。
s:シングレット
d:ダブレット
dd:ダブル ダブレット
t:トリプレット
dt:ダブル トリプレット
q:クァルテット
m:マルチプレット
br:ブロード
J:カップリング定数
Hz:ヘルツ
DMSO−d6:重ジメチルスルホキシド
また、質量測定における略号の意味を以下に示す。
FAB(m/z): 高速原子衝撃式質量測定法(Fast Atom Bomberdment)
ESI(m/z): エレクトロスプレーイオン化式質量測定法(Electro spray Ionization)
APCI(m/z): 大気圧化学イオン化式質量測定法(Atomospheric Pressure Chemical Ionization)
[実施例1]
下記式:
で示される化合物の合成。
上記化合物A(以下、「化合物A」という。)の製法は、日本特許第2629542号明細書の実施例47及び米国特許第5591842号明細書の実施例47に開示されている。
化合物A(53mg)及び2−ベンゾチオフェンカルボアルデヒド(48mg)をメタノール(MeOH)(4ml)に溶解し、少量の酢酸を加えた後、80℃で2時間撹拌した。反応液を濃縮した後、析出固体をクロロホルムで洗浄後乾燥した。得られた固体(55mg)をテトラヒドロフラン(THF)(3ml)に懸濁させ、シアノ水素化ほう素ナトリウム(NaBH3CN)(34mg)を加え、室温にて撹拌した。続いて10%HCl(塩酸)−MeOH(0.3ml)を滴下し90分間撹拌した。適量の水を加え、酢酸エチル−メチルエチルケトン混合溶媒で抽出した。有機相を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(15mg)を赤色固体として得た。
Rf値:0.47(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):654 (M)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):3.42〜3.53(2H、m)、3.70〜4.08(4H、m)、4.58(2H、d、J=4.3Hz)、4.86〜4.93(1H、br)、5.03〜5.18(1H、br)、5.29〜5.39(1H、br)、5.80〜5.92(1H、br)、5.95(1H、d、J=8.2Hz)、6.34(1H、t、J=4.3Hz)、6.72〜6.83(2H、m)、6.96(1H、s)、7.15(1H、s)、7.23〜7.30(2H、m)、7.39(1H、s)、7.67〜7.73(1H、m)、7.85〜7.92(1H、m)、8.77(1H、d、J=9.0Hz)、8.84(1H、d、J=8.5Hz)、9.51〜10.09(2H、br)、11.17(1H、br)
[実施例2]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及びピペロナール(27mg)をメタノール(10ml)に溶解し、30μlの酢酸を加えた後、80℃で6時間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をメタノールに溶解しクロロホルム−ヘキサンで固化させた。得られた固体をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1)12mlに溶解し、NaBH3CN(17mg)及び10%HCl−MeOH(3ml)を加え室温にて90分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより赤色固体の目的化合物(47.3mg)を得た。
Rf値:0.46(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):668 (M)+、692 (M+Na)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):3.50(2H、br)、3.75〜3.79(1H、m)、3.90(2H、br)、3.99〜4.03(1H、m)、4.17(2H、d、J=4.8Hz)、4.91(1H、d、J=5.7Hz)、5.11(1H、d、J=4.8Hz)、5.33(1H、d、J=4.8Hz)、5.86(1H、t、J=3.9Hz)、5.94(2H、s)、5.96(1H、d、J=10.5Hz)、6.04(1H、t、J=5.1Hz)、6.77〜6.82(3H、m)、6.86(1H、dt、J=1.2Hz、8.1Hz)、6.97(1H、d、J=1.8Hz)、7.11(1H、d、J=1.2Hz)、7.17(1H、d、J=1.6Hz)、8.78(1H、d、J=8.6Hz)、8.86(1H、d、J=8.6Hz)、9.74(1H、s)、9.77(1H、s)、11.18(1H、s)
[実施例3]
下記式:
で示される化合物の合成。
上記化合物B(以下、「化合物B」という。)の製法は、米国特許第5591842号明細書の実施例Cに開示されている。
化合物B(110mg)、2−ヒドラジノ−2−イミダゾリン・ヒドロブロミド(115mg)及びトリエチルアミン(88μl)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(5ml)に溶解し、80℃で6時間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(67.1mg)を赤色固体として得た。
FAB(m/z):603 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.31(1H、s)、10.80(1H、s)、9.86(1H、s)、9.84(1H、s)、8.81(1H、d、J=8.6Hz)、8.74(1H、d、J=8.6Hz)、7.21(1H、d、J=1.5Hz)、7.01(1H、d、J=2.0Hz)、6.81(2H、m)、6.02(1H、d、J=8.6Hz)、5.91(1H、t、J=3.4Hz)、5.35(1H、d、J=1.8Hz)、5.16(1H、d、J=5.3Hz)、4.92(1H、d、J=4.9Hz)、4.05(2H、m)、3.92(2H、br)、3.72(4H、m)、3.51(2H、m)
[実施例4]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及び3−(2−tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル−5−ヒドロキシメチルチオフェン)カルボアルデヒド(27mg)をメタノール(10ml)に溶解し、50μlの酢酸を加えた後、80℃で1時間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1)10mlに溶解し、NaBH3CN(40mg)及び10%HCl−MeOH(3ml)を加え室温にて60分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(15mg)を得た。
FAB(m/z):690 (M)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.19(1H、s)、9.78(2H、br)、8.87(1H、d、J=8.4Hz)、8.79(1H、d、J=9.0Hz)、7.17(1H、d、J=1.8Hz)、6.98(1H、d、J=1.8Hz)、6.83(1H、dd、J=1.8Hz、8.4Hz)、6.81(1H、dd、J=1.8Hz、8.1Hz)、5.97(1H、d、J=8.1Hz)、5.87(1H、br)、5.82(1H、t、J=5.4Hz)、5.34(1H、t、J=4.2Hz)、5.33(1H、d、J=6.0Hz)、5.29(1H、t、J=5.4Hz)、5.12(1H、br)、4.93(1H、d、J=4.2Hz)、4.70(2H、d、J=5.1Hz)、4.53(2H、d、J=4.8Hz)、4.12(2H、d、J=6.6Hz)、4.01(1H、m)、3.91(2H、s)、3.77(1H、m)、3.51(2H、m)
[実施例5]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及び2−ピラジンカルボキシアルデヒド(200mg)をメタノール(10ml)に溶解し、100μlの酢酸を加えた後、80℃で3時間撹拌した。反応液をトリエチルアミンで中和した後、セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することによりヒドラゾン体(45mg)を得た。得られたヒドラゾン体(20mg)をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1)(10ml)に溶解し、NaBH3CN(20mg)及び10%HCl−MeOH(3ml)を加え室温にて60分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣に少量のトリエチルアミンを加え、セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(6.0mg)を赤色固体として得た。
FAB(m/z):627 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.23(1H、s)、9.03(1H、d、J=1.2Hz)、8.82(1H、d、J=8.7Hz)、8.74(1H、d、J=8.4Hz)、8.51(1H、d、J=2.7Hz)、8.46(1H、dd、J=1.2Hz、2.7Hz)、7.19(1H、d、J=1.8Hz)、7.03(1H、d、J=1.8Hz)、6.83(1H、dd、J=1.8Hz、8.7Hz)6.80(1H、dd、J=1.8Hz、8.4Hz)、6.43(1H、t、J=4.5Hz)、6.18(1H、br)、5.96(1H、d、J=8.4Hz)、5.05(1H、br)、4.43(2H、d、J=4.5Hz)、4.05(1H、m)、3.92(2H、m)、3.77(1H、m)
[実施例6]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及び4−キノリンカルボキシアルデヒド(45mg)をメタノール(10ml)に溶解し、100μlの酢酸を加えた後、80℃で終夜撹拌した。反応液を濃縮し残渣にメタノール−クロロフォルム−ノルマルヘキサンを加え固化させた。得られた固体(10.2mg)をメタノール−テトラヒドロフラン(1:10)(5ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(10mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて60分間撹拌した。反応液をセライトを用いて濾過した後、濾液を濃縮した。残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(3.5mg)を得た。
Rf値:0.58(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):676 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.13(1H、br)、8.86(1H、d、J=4.2Hz)、8.85(1H、d、J=8.7Hz)、8.76(1H、d、J=8.4Hz)、8.50(1H、d、J=8.1Hz)、8.03(1H、d、J=7.2Hz)、7.79(1H、d、J=4.2Hz)、7.76(1H、dd、J=2.1Hz、9.0Hz)、7.69(1H、dt、J=1.5Hz、6.9Hz)、7.12(1H、s)、6.94(1H、s)、6.78(2H、2H、dt、J=1.8Hz、8.4Hz)、6.34(1H、t、J=5.4Hz)、5.94(1H、d、J=3.9Hz)、4.95〜5.40(3H、br)、4.76(2H、d、J=5.4Hz)、4.02(1H、d、J=10.5Hz)、3.86〜3.95(2H、m)、3.77(1H、d、J=10.2Hz)、3.50(2H、m)
[実施例7]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及び2−キノリンカルボキシアルデヒド(46.5mg)をメタノール(10ml)に溶解し、100μlの酢酸を加えた後、80℃で1時間撹拌した。反応液を濃縮し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。黄色分画を濃縮乾燥することにより56.1mgのヒドラゾン体を得た。得られたヒドラゾン体(20mg)をテトラヒドロフラン(5ml)に溶解し、NaBH3CN(110.5mg)及び1M塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液(0.9ml)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に添加した後終夜撹拌した。反応液に水、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、乾燥濃縮した。残渣をダイアイオンHP−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)、次いでセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)を用いて精製し表題の式で表される化合物(5.0mg)を得た。
Rf値:0.44(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):676 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.18(1H、s)、9.78(1H、s)、9.75(1H、s)、8.83(1H、d、J=8.5Hz)、8.75(1H、d、J=8.5Hz)、8.39(1H、d、J=8.2Hz)、7.99(1H、d、J=8.6Hz)、7.93(1H、d、J=7.2Hz)、7.87(1H、d、J=8.1Hz)、7.63〜7.68(1H、m)、7.63(1H、t、J=7.8Hz)、7.16(1H、d、J=2.1Hz)、6.97(1H、d、J=1.8Hz)、6.78〜6.83(2H、m)、6.43(1H、t、J=4.8Hz)、5.95(1H、d、J=8.7Hz)、5.86(1H、t、J=3.9Hz)、5.33(1H、d、J=5.1Hz)、5.10(1H、d、J=5.4Hz)、4.88(1H、d、J=5.1Hz)、4.56(2H、d、J=4.5Hz)、3.99(1H、m)、3.87(1H、m)、3.49(2H、m)
[実施例8]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及び3−キノリンカルボキシアルデヒド(45mg)をメタノール(10ml)に溶解し、100μlの酢酸を加えた後、80℃で6.5時間撹拌した。反応液を濃縮し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。黄色分画を濃縮乾燥することにより(56.7mg)のヒドラゾン体を得た。得られたヒドラゾン体(20mg)をテトラヒドロフラン(5ml)に溶解し、NaBH3CN(110.5mg)及び1M塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液(0.9ml)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に添加した後終夜撹拌した。反応液に水、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、乾燥濃縮した。残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)を用いて精製し表題の式で表される化合物(3.0mg)を得た。
Rf値:0.48(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):676 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、dppm):11.16(1H、s)、9.75(2H、br)、9.08(1H、d、J=1.9Hz)、8.82(1H、d、J=8.6Hz)、8.74(1H、d、J=8.4Hz)、8.37(1H、br)、7.97(1H、d、J=7.8Hz)、7.91(1H、d、J=7.8Hz)、7.69(1H、m)、7.54(1H、t、J=7.8Hz)、7.15(1H、d、J=2.1Hz)、6.96(1H、d、J=2.4Hz)、6.80(2H、m)、6.37(1H、t、J=4.2Hz)、5.94(1H、d、J=8.1Hz)、5.86(1H、br)、5.34(1H、br)、5.11(1H、br)、4.88(1H、d、J=4.8Hz)、4.48(2H、d、J=4.5Hz)、4.01(1H、d、J=10.5Hz)、3.89(2H、br)、3.76(1H、d、J=10.5Hz)、3.50(2H、m)
[実施例9]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(10mg)及び4,8−ジメトキシ−2−キノリンカルボキシアルデヒド(8.3mg)をメタノール(2ml)に溶解し、10μlの酢酸を加えた後、80℃で4.5時間撹拌した。反応液を濃縮し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノール次いでエタノールで展開した。黄色分画を濃縮乾燥することにより4.0mgのヒドラゾン体を得た。得られたヒドラゾン体(4.0mg)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶解し、NaBH3CN(0.3mg)及び1M塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液(0.17ml)のテトラヒドロフラン溶液(1ml)に添加した後終夜撹拌した。反応液に水、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、乾燥濃縮した。残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)を用いて精製し表題の式で表される化合物(2.4mg)を得た。
FAB(m/z):736 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.19(1H、s)、9.78(2H、br)、8.85(1H、d、J=8.9Hz)、8.78(1H、d、J=8.6Hz)、7.68(1H、s)、7.57(1H、d、J=8.4Hz)、7.35(1H、t、J=8.1Hz)、7.16(1H、d、J=1.6Hz)、7.06(1H、dd、J=1.1Hz、7.2Hz)、6.96(1H、s)、6.78〜6.84(2H、m)、6.44(1H、t、J=3.5Hz)、5.94(1H、d、J=7.8Hz)、5.86(1H、br)、5.32(1H、br)、5.09(1H、d、J=4.3Hz)、4.85(1H、d、J=4.5Hz)、4.52(2H、m)、4.15(3H、s)、3.98(1H、m)、3.89(2H、m)、3.81(3H、s)、3.75(1H、m)、3.47(2H、m)
[実施例10]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(29mg)及び4−ニトロ−2−ピロールカルボキシアルデヒド(20mg)をメタノール(3ml)に溶解し、少量の酢酸を加えた後、80℃で21時間撹拌した。反応液を濃縮した後、析出固体を酢酸エチルで洗浄後乾燥した。得られた固体をテトラヒドロフラン(3ml)に懸濁させ、NaBH3CN(30mg)を加え、室温にて撹拌した。続いて10%HCl−MeOH(0.3ml)を滴下し4時間撹拌した。適量の水を加え、メチルエチルケトンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機相を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(8.6mg)を得た。
Rf値:0.30(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):658 (M)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):3.48〜3.52(2H、m)、3.73〜4.03(4H、m)、4.16(2H、d、J=3.2Hz)、4.92(1H、d、J=4.9Hz)、5.12(1H、d、J=5.1Hz)、5.34(1H、d、J=4.5Hz)、5.87(1H、d、J=3.2Hz)、5.97(1H、d、J=8.3Hz)、6.15(1H、bs)、6.59(1H、s)、6.78〜6.84(2H、m)、6.98(1H、d、J=2.4Hz)、7.17(1H、d、J=2.0Hz)、7.81(1H、s)、8.75(1H、d、J=9.0Hz)、8.83(1H、d、J=8.5Hz)、9.76(2H、br)、11.19(1H、s)
[実施例11]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(160mg)及び2−(3−ベンジルオキシ−1−プロペニル)ピリジン−5−カルボキシアルデヒド(436mg)をメタノール(20ml)に溶解し、20μlの酢酸を加えた後、80℃で13時間撹拌した。反応液を濃縮した後、析出固体を酢酸エチルで洗浄後乾燥した。得られた固体(20mg)をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1)(100ml)に溶解し、20mgの10%パラジウム−炭素を加え、水素雰囲気下20時間撹拌した。パラジウム−炭素を濾過して除き、反応液を濃縮した後、残渣をダイアイオンHP−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)、次いでセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)を用いて精製し表題の式で表される化合物(2.4mg)を得た。
FAB(m/z):684 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.15(1H、s)、9.76(2H、br)、8.84(1H、d、J=8.6Hz)、8.75(1H、d、J=8.5Hz)、8.49(1H、d、J=2.0Hz)、7.80(2H、dd、J=2.0Hz、7.9Hz)、7.18(1H、d、J=7.9Hz)、7.15(1H、s)、6.97(1H、d、J=1.9Hz)、6.79(2H、dt、J=1.9Hz、8.6Hz)、6.16(1H、t、J=4.6Hz)、5.96(1H、d、J=8.1Hz)、5.86(1H、bs)、5.35(1H、bs)、5.12(1H、bs)、4.90(1H、bs)、4.40(1H、bs)、4.23(2H、d、J=4.7Hz)、3.76〜4.05(4H、m)、3.48〜3.55(2H、m)、3.30〜3.41(2H、m)、2.69(2H、t、J=7.9Hz)、1.69〜1.70(2H、m)
[実施例12]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(30mg)及び2−ピロールカルボキシアルデヒド(50mg)をメタノール(3ml)に溶解し、8μlの酢酸を加えた後、80℃で15時間撹拌した。反応液を濃縮した後、析出固体をクロロホルムで洗浄後乾燥した。得られた固体をテトラヒドロフラン(5ml)に溶解し、NaBH3CN(20mg)及び10%HCl−MeOH(2ml)を加え室温にて15分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(15.0mg)を得た。
Rf値:0.30(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):613 (M)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.17(1H、s)、10.73(1H、s)、9.79(2H、br)、8.85(1H、d、J=8.5Hz)、8.77(1H、d、J=8.6Hz)、7.16(1H、s)、6.93(1H、s)、6.77〜6.83(2H、m)、6.64(1H、s)、5.80〜5.97(5H、m)、5.37(1H、br)、5.14(1H、br)、4.92(1H、br)、4.17(2H、d、J=5.1Hz)、3.75〜4.03(4H、m)、3.49〜3.52(2H、m)
[実施例13]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(200mg)及び3−(3−ヒドロキシプロピル)ピリジン−5−カルボキシアルデヒド(156mg)をメタノール(15ml)に溶解し、36μlの酢酸を加えた後、80℃で13時間撹拌した。反応液を濃縮した後、析出固体を酢酸エチルで洗浄後乾燥した。得られた固体(20mg)をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1)(100ml)に溶解し、10mgの5%パラジウム−炭素を加え、水素雰囲気下19時間撹拌した。パラジウム−炭素を濾過してのぞき、反応液を濃縮した後、残渣をダイアイオンHP−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)、次いでセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)を用いて精製し表題の式で表される化合物(4.8mg)を得た。
Rf値:0.20(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):684 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.16(1H、s)、9.77(2H、br)、8.83(1H、d、J=8.5Hz)、8.75(1H、d、J=8.5Hz)、8.41(1H、d、J=2.1Hz)、8.25(1H、d、J=1.5Hz)、7.79(1H、s)、7.15(1H、s)、6.96(1H、d、J=2.0Hz)、6.79(2H、dt、J=2.0Hz、8.5Hz)、6.22(1H、t、J=4.7Hz)、5.93(1H、d、J=4.9Hz)、5.87(1H、br)、5.33(1H、br)、5.12(1H、br)、4.89(1H、br)、4.44(1H、br)、4.26(2H、d、J=4.7Hz)、3.75〜4.04(4H、m)、3.46〜3.52(2H、m)、2.60(2H、t、J=7.8Hz)、1.65〜1.73(2H、m)
[実施例14]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(55mg)及び3−ピラゾールカルボキシアルデヒド(15mg)のメタノール溶液(2.7ml)を酢酸(20μl)存在下終夜加熱還流した。生成した沈殿を集めメタノールで洗浄し、ついで、メタノール(1ml)、THF(1ml)、DMF(1ml)に加熱溶解してから10%パラジウム−炭素(30mg)を加え水素気流中室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通してパラジウム−炭素を除去した後、濾液を濃縮した。残渣をメタノールに溶かしセファデックスLH−20(30ml)で精製(MeOH)し黄色画分を集め表題の式で表される化合物(36.4mg)を得た。
ESI(m/z):615.2(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.29(1H、s)、9.82(2H、br)、9.38(1H、s)、8.89(1H、d、J=8.0Hz)、8.81(1H、d、J=8.0Hz)、7.91(1H、br)、7.21(1H、s)、7.02(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.80(1H、d、J=8.0Hz)、5.82〜6.08(2H、m)、5.38(1H、s)、5.16(1H、s)、4.99(1H、br)、4.92(1H、m)、4.24(1H、m)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例15]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(55mg)、4−イミダゾールカルボキシアルデヒド(15mg)のメタノール溶液(2.7ml)を酢酸(20μl)存在下終夜加熱還流した。生成した沈殿を集めメタノールで洗浄し、ついで、メタノール(1ml)、THF(1ml)、DMF(1ml)に加熱溶解してから10%パラジウム−炭素(30mg)を加え水素気流中室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通してパラジウム−炭素を除去し濾液を濃縮した。残渣をメタノールに溶かしセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーで精製し(MeOH:THF=1:1)黄色画分を集め表題の式で表される化合物(30.0mg)を得た。
APCI(m/z):615.2(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.28(1H、s)、9.86(2H、br)、9.16(1H、s)、8.89(1H、d、J=8.0Hz)、8.80(1H、d、J=8.0Hz)、7.88(1H、s)、7.20(1H、s)、7.02(1H、s)、6.86(2H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.80(1H、d、J=8.0Hz)、6.00(2H、m)、5.44(1H、brs)、5.20(1H、br)、5.00(1H、br)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例16]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(46mg)及び2−(6−メトキシカルボニルピリジン)カルボキシアルデヒド(21mg)のメタノール溶液(3.0ml)を酢酸(15μl)存在下終夜加熱還流した。生成した沈殿を集めメタノールで洗浄し、ついで、メタノール(2ml)、THF(2ml)、DMF(1ml)に溶解してから10%パラジウム−炭素(30mg)を加え水素気流中室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通してパラジウム−炭素を除去し濾液を濃縮した。残渣をメタノールに溶かしセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーで精製し(MeOH:THF=2:1)黄色画分を集め表題の式で表される化合物(45mg)を得た。
ESI(m/z):684.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.14(1H、br)、8.82(1H、d、J=8.0Hz)、8.75(1H、d、J=8.0Hz)、8.10(1H、d、J=7Hz)、8.02(1H、t、J=7Hz)、7.90(1H、d、J=7Hz)、7.15(1H、s)、6.97(1H、s)、6.82(1H、d、J=8.0Hz)、6.78(1H、d、J=8.0Hz)、6.35(1H、m)、6.00(1H、d、J=8.0Hz)、4.44(2H、m)、3.72(3H、s)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例17]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(48mg)、O−ベンジルヒドロキシルアミン(35μl)、及びトリエチルアミン(120μl)のメタノール溶液(4ml)を約5時間加熱還流した。反応混合物を酢酸エチルにあけ1M HClで洗浄した。有機層を濃縮した後、残渣を分取薄層クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=4:1)にて精製し表題の式で表される化合物(25mg)を得た。
APCI(m/z):626.2(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.26(1H、s)、9.82(1H、s)、9.80(1H、s)、8.80(1H、d、J=8.0Hz)、8.74(1H、d、J=8.0Hz)、7.60(2H、m)、7.42(3H、m)7.19(1H、s)、6.98(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.88(1H、br、s)、5.37(2H、s)、5.16(1H、d、J=3.0Hz)、4.94(1H、d、J=3.0Hz)、4.08(2H、m)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例18]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(50mg)、O−(4−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(25μl)、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(3ml)を終夜加熱還流した。生成した沈殿を集めメタノールで洗浄し表題の式で表される化合物(25mg)を得た。
ESI(m/z):627.2(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(1H、br)、9.80(1H、br)、8.78(1H、d、J=8.0Hz)、8.72(1H、d、J=8.0Hz)、8.62(2H、d、J=4.0Hz)、7.60(2H、d、J=4.0Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.84(1H、d、J=8.0Hz)、6.80(1H、d、J=8.0Hz)、5.36(2H、s)、5.13(1H、d、J=4.0Hz)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例19]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(57mg)、O−(6−tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル−2−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(35mg)、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(3ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィー(30ml)に載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して42mgの生成物を得た。これをTHF(2ml)に溶かし1M TBAF(0.22ml)を加え2時間攪拌した。THFを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(36mg)を得た。
ESI(m/z):657.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(2H、br)、8.78(1H、d、J=8.0Hz)、8.72(1H、d、J=8.0Hz)、7.92(1H、t、J=7.0Hz)、7.66(1H、d、J=7.0Hz)、7.46(1H、d、J=7.0Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.84(1H、d、J=8.0Hz)、6.80(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=7.0Hz)、5.89(1H、br)、5.35(1H、s)、5.32(2H、s)、5.13(1H、d、J=4.0Hz)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、4.48(2H、s)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例20]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(57mg)、O−(6−メトキシカルボニル−2−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(24mg)、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(4ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮し、表題の式で表される化合物(16mg)を得た。
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(2H、br)、8.76(1H、d、J=8.0Hz)、8.05〜8.25(3H、m)、7.19(1H、s)、6.98(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、6.00(1H、d、J=8.0Hz)、5.89(1H、br)、5.42(2H、s)、5.34(1H、s)、5.13(1H、d、J=4.0Hz)、4.92(1H、d、J=4.0Hz)、4.39(2H、s)、3.76(3H、s)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例21]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(50mg)、O−(6−(2−アセトキシエチル)−2−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(30mg)、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(3ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮し、表題の式で表される化合物(37mg)を得た。
ESI(m/z):713.3(M+H)+
[実施例22]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(40mg)、過剰量のO−(2,6−ビス−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−4−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(3ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して36mgの固体を得た。これをTHF2mlに溶かし1M TBAF(0.30ml)を加え1時間攪拌した。THFを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(23mg)を得た。
ESI(m/z):717.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(1H、s)、9.80(1H、s)、8.76(1H、d、J=8.0Hz)、8.70(1H、d、J=8.0Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.87(2H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.79(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.89(1H、br)、5.33(3H、m)、5.13(1H、d、J=4.0Hz)、4.60(1H、s)、4.44(2H、s)、4.42(2H、s)、3.76〜4.18(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例23]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(50mg)、O−(6−メトキシメチル−2−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(60mg)、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(4ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮し、表題の式で表される化合物(38mg)を得た。
ESI(m/z):671.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.24(1H、s)、9.81(2H、br)、8.77(1H、d、J=8.0Hz)、8.69(1H、d、J=8.0Hz)、7.93(1H、t、J=7.0Hz)、7.71(1H、d、J=7.0Hz)、7.39(1H、d、J=7.0Hz)、7.19(1H、s)、7.13(1H、d、J=3.0Hz)、6.98(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.89(1H、br)、5.34(1H、s)、5.33(2H、s)、5.13(1H、d、J=4.0Hz)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、4.39(2H、s)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)、3.23(3H、s)
[実施例24]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(86mg)、O−(2−フェニル−1、3−ジオキサン−5−イル)ヒドロキシアミン(97mg)、及びトリエチルアミン(20μl)のメタノール溶液(4ml)を12時間加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノール−THF(2:1)で溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して表題の式で表される化合物(51mg)を得た。
APCI(m/z):698.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.28(1H、s)、9.84(2H、br)、8.82(1H、d、J=8.0Hz)、8.75(1H、d、J=8.0Hz)、7.41(2H、m)、7.35(3H、m)、7.20(1H、s)、7.00(1H、s)、6.86〜6.81(2H、m)、6.01(1H、d、J=8.0Hz)、5.90(1H、br、s)、5.63(1H、s)、5.35(1H、br)、5.13(1H、br)、4.94(1H、br)、4.53(2H、m)、3.76〜4.10(5H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例25]
下記式:
で示される化合物の合成。
実施例24で得た化合物(51mg)をメタノール−THF(1:2)(3ml)に溶かしパラジウム黒(145mg)存在下、水素気流中(45psi)、35度にて12時間攪拌した。パラジウム黒をろ別したのち溶媒をを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(12mg)を得た。
APCI(m/z):610.2(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(2H、br)、8.80(1H、d、J=8.0Hz)、8.73(1H、d、J=8.0Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.89(1H、br)、5.35(1H、br)、5.13(1H、s)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、4.74(1H、br)、4.26(1H、t、J=4.0Hz)、3.76〜4.10(8H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例26]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(100mg)、O−(5−ヒドロキシメチル−2−チオフェニルメチル)ヒドロキシアミン(159mg)、及びトリエチルアミン(30μl)のメタノール溶液(4ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノール−THF(1:1)で溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して206mgの固体を得た。得られた固体(53mg)をTHF(2ml)に溶かし1M TBAF(0.30ml)を加え2時間攪拌した。THFを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノール−THF(1:1)で溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(25mg)を得た。
ESI(m/z):660.4(M−H)−
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.81(2H、br)、8.80(1H、d、J=8.0Hz)、8.72(1H、d、J=8.0Hz)、7.19(1H、s)、7.13(1H、d、J=3.0Hz)、6.98(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.88(1H、br)、5.37(2H、s)、5.13(1H、s)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、4.61(2H、s)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例27]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(91mg)、O−(5−ヒドロキシメチル−2−フラニルメチル)ヒドロキシアミン(135mg)、及びトリエチルアミン(20μl)のメタノール溶液(4ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノール−THF(1:1)で溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して80mgの固体を得た。これをTHF(2.4ml)に溶かし1M TBAF(0.31ml)を加え2時間攪拌した。THFを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(64mg)を得た。
ESI(m/z):644.5(M−H)−
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.24(1H、s)、9.82(2H、br)、8.79(1H、d、J=8.0Hz)、8.72(1H、d、J=8.0Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.84(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、6.60(1H、d、J=2.5Hz)、6.27(1H、d、J=2.5Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.89(1H、br)、5.34(1H、s)、5.29(1H、t、J=4.0Hz)、5.18(2H、s)、5.13(1H、s)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、4.38(2H、d、J=4.0Hz)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例28]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(137mg)、O−(9H−フルオレン−9−イル)ヒドロキシアミン(156mg)、及びトリエチルアミン(40μl)のメタノール溶液(6ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して表題の式で表される化合物(36mg)を得た。
APCI(m/z):700.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.29(1H、s)、9.82(2H、br)、8.84(1H、d、J=8.5Hz)、8.78(1H、d、J=8.5Hz)、7.98(2H、m)、7.85(2H、d、J=7.5Hz)、7.49(2H、t、J=7.5Hz)、7.40(2H、t、J=7.5Hz)、7.17(1H、s)、7.01(1H、s)、6.86(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、6.39(1H、s)、6.02(1H、m)、5.88(1H、m)、5.91(1H、m)、5.36(1H、s)、5.13(1H、m)、4.94(1H、m)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例29]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(131mg)、O−(6−(1,2−ジアセトキシエチル)−2−ピリジルメチル)ヒドロキシアミン(203mg)、及びトリエチルアミン40μlのメタノール溶液(5ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックッスLH−20カラムクロマトグラフィ(30ml)に載せメタノールで溶出し、黄色分画を集め濃縮して124mgの固体を得た。得られた固体(45mg)をメタノール(4.5ml)に溶かし、氷冷下1M NaOH(260μl)を加え30分攪拌した。1M HCl(130μl)を加えてからセファデックッスLH−20カラムクロマトグラフィ(30ml)に載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(25mg)を得た。
ESI(m/z):687.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.24(1H、s)、9.82(2H、br)、8.76(1H、d、J=8.7Hz)、8.70(1H、d、J=8.7Hz)、8.04(1H、t、J=7.6Hz)、7.79(1H、d、J=7.6Hz)、7.60(1H、d、J=7.6Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.86〜6.80(2H、m)、5.98(1H、d、J=8.2Hz)、5.40(2H、s)、4.62(1H、m)、4.40〜3.40(10H、m)
[実施例30]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(97.1mg)、O−(3−tert−ブチルジメチルシロキシメチル−4−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(54.3mg)及びトリエチルアミン(30μl)のメタノール(4ml)溶液を3日間加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をTHF(4ml)およびメタノール(3ml)の混合溶媒に溶解し1M TBAF(1ml)を加え反応溶液を室温で1.5時間攪拌した後、再び1M TBAF(1ml)を加え反応溶液を室温で1時間攪拌した。更に1M TBAF(1ml)を加え反応溶液を室温で30分間攪拌した後、30分間加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮して得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(11mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):657.1(M+H)+、655.2(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm)11.23(1H,br),9.82(2H,br),8.77(1H,d,J=8.4Hz),8.70(1H,d,J=8.4Hz),8.63(1H,s),8.53(1H,d,J=5.2Hz),7.60(1H,d,J=5.2Hz),7.18(1H,s),6.98(1H,s),6.80〜6.84(2H,m),5.93〜5.99(2H,m),5.30〜5.41(5H,m),5.16(1H,br),4.96(1H,br),4.82(1H,br),3.50〜4.08(6H,m)
[実施例31]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(130mg)、O−(2−(6−tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)ピリジルプロピル)ヒドロキシルアミン(447mg)、及びトリエチルアミン(40μl)のメタノール溶液(5ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィー(30ml)に載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して70.2mgの固体を得た。これをTHF(2.8ml)に溶かし1M TBAF(0.35ml)を加え2時間攪拌した。THFを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(50.5mg)を得た。
ESI(m/z):685.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(2H、br)、8.80(1H、d、J=8.6Hz)、8.73(1H、d、J=8.6Hz)、7.71(1H、t、J=7.8Hz)、7.28(1H、d、J=7.8Hz)、7.20(1H、d、J=7.8Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.77〜6.86(2H、m)、5.98(1H、d、J=8.2Hz)、5.89(1H、br)、5.35(2H、m)、5.13(1H、d、J=4.2Hz)、4.93(1H、d、J=4.2Hz)、4.51(2H、d、J=5.6Hz)、4.28(2H、t、J=6.4Hz)、3.76〜4.10(5H、m)、3.43〜3.52(2H、m)、2.96(2H、t、J=7.8Hz)、2.13(2H、m)
[実施例32]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(100.2mg)、O−(4−(2−tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)チアゾリルメチル)ヒドロキシルアミン(87.1mg)及びトリエチルアミン(30μl)のメタノール(4ml)溶液を2時間加熱還流した。トリエチルアミン(100μl)を加え更に14時間加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノール(3ml)溶解し1M TBAF(0.8ml)を加え反応溶液を2日間加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮して得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(12mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):663.2(M+H)+、661.2(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):8.76(1H、d、J=8.5Hz)、8.69(1H、d、J=8.5Hz)、7.83(1H、s)、7.18(1H、s)、6.98(1H、s)、6.78〜6.83(2H、m)、5.83〜6.00(2H、m)、5.40(1H、br)、5.27(2H、s)、5.20(1H、br)、4.94(1H、br)、4.68(2H、s)、3.22〜4.03(7H、m)
[実施例33]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(89.5mg)、O−(2−ベンズオキサゾリルメチル)ヒドロキシルアミン(59mg)およびトリエチルアミン(80μl)のメタノール(3ml)溶液を18時間加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(10mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):667.2(M+H)+、665.3(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、br)、9.85(2H、br)、8.66(1H、d、J=8.8Hz)、8.58(1H、d、J=8.8Hz)、7.81(1H、d、J=8.4Hz)、7.73(1H、d、J=8.4Hz)、7.45〜7.49(1H、m)、7.36〜7.40(1H、m)、7.18(1H、s)、6.99(1H、s)、6.76〜6.81(2H、m)、5.93〜6.00(2H、m)、5.53(2H、m)、5.39(1H、br)、5.17(1H、br)、4.95〜4.97(1H、m)、3.45〜4.03(6H、m)
[実施例34]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(96.1mg)、O−(2−ベンズチアゾリルメチル)ヒドロキシルアミン(71.5mg)およびトリエチルアミン(200μl)のDMF(1ml)溶液を80℃で18時間加熱攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(19.1mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):683.2(M+H)+、681.2(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):8.74(1H、d、J=8.0Hz)、8.67(1H、d、J=9.2Hz)、8.19(1H、d、J=8.0Hz)、8.00(1H、d、J=8.0Hz)、7.46〜7.56(2H、m)、7.18(1H、s)、6.98(1H、s)、6.78〜6.83(2H、m)、5.97〜5.99(2H、m)、5.73(2H、m)、5.34(1H、br)、5.16(1H、br)、4.96(1H、br)、3.50〜4.03(6H、m)
[実施例35]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(102.3mg)、O−(6−クロロ−5−イミザゾ[2,1−b][1,3]チアゾリルメチル)ヒドロキシルアミン(42.3mg)およびトリエチルアミン(100μl)のDMF溶液(1ml)を80℃で18時間加熱攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(12.1mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):706.2(M+H)+、704.3(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):11.22(1H、br)、9.84(2H、br)、8.71(1H、d、J=8.4Hz)、8.65(1H、d、J=7.7Hz)、8.26(1H、d、J=5.0Hz)、7.55(1H、d、J=5.0Hz)、7.18(1H、s)、6.99(1H、s)、6.79〜6.88(2H、m)、5.92〜6.07(2H、m)、5.51(2H、s)、5.40(1H、br)、5.18(1H、br)、4.98(1H、br)、3.22〜4.03(6H、m)
[実施例36]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(101.2mg)、O−(2−キノリルメチル)ヒドロキシルアミン(40.7mg)およびトリエチルアミン(100μl)のDMF(1ml)溶液を80℃で18時間加熱攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(11.5mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):677.2(M+H)+、675.3(M−H)−
1H NMR(400MHz,DMSO−d6,d ppm):11.20(1H、br)、8.85(1H、dd、J=1.8Hz、4.4Hz)、8.73(1H、d、J=8.7Hz)、8.66(1H、d、J=8.4Hz),8.38(1H、dd、J=1.5Hz、8.1Hz)、8.09(1H、d、J=7.0Hz)、8.01(1H、d、J=7.0Hz)、7.66(1H、t、J=8.1Hz)、7.52(1H、dd、J=4.0Hz、8.1Hz)、7.17(1H、d、J=1.8Hz)、6.97(1H、d、J=2.2Hz)、6.77〜6.82(2H、m)、5.82〜5.96(4H、m)、5.38(1H、br)、5.15(1H、br)、4.95(1H、br)、3.04〜4.10(6H、m)
[実施例37]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(85.9mg)、O−(8−キノリルメチル)ヒドロキシルアミン(109.8mg)およびトリエチルアミン(100μl)のDMF(1ml)溶液を80℃で3日間加熱攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供した後、HPLC精製(溶出溶媒0.1%TFAを含むアセトニトリル−水)で再度精製を行い表題の式で表される化合物(2.5mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):677.2(M+H)+、675.3(M−H)−
1H NMR(400MHz,DMSO−d6,d ppm):11.22(1H、br)、9.81(2H、br)、8.74(1H、d、J=8.6Hz)、8.66(1H、d、J=8.6Hz)、8.50(1H、d、J=8.0Hz)、7.93〜8.09(3H、m)、7.71〜7.74(1H、m)、7.57〜7.70(1H、m)、7.15(1H、s)、6.95(1H、s)、6.77〜6.81(2H、m)、5.95(1H、d、J=8.8Hz)、5.52(2H、s)、3.22〜4.03(6H、m)
[実施例38]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(37.8mg)、O−(3−インダゾリルメチル)ヒドロキシルアミン(211.5mg)、及びトリエチルアミン(100μl)のDMF溶液(1ml)を80℃で14時間加熱撹拌した。反応液を減圧下濃縮後セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに展開しメタノールで溶出した。生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(12.3mg)を得た。
ESI(m/z):666.3(M+H)+、664.3(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):11.21(1H、br)、8.78(1H、d、J=8.8Hz)、8.71(1H、d、J=8.2Hz)、8.15(1H、d、J=8.4Hz)、7.54(1H、d、J=8.4Hz)、7.38〜7.42(1H、m)、7.15〜7.26(2H、m)、6.98(1H、s)、6.80〜6.85(2H、m)、5.97〜6.12(2H、m)、5.59(2H、s)、5.35(1H、br)、5.20(1H、br)、4.90(1H、br)、3.15〜4.04(6H、m)
[実施例39]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(81.5mg)、4−(2−アミノエチル)ピリジン(100mg)、及びトリエチルアミン(100μl)のN−メチルピロリドン溶液(1ml)を80℃で14時間加熱撹拌した。反応液を減圧下濃縮後セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに展開しメタノールで溶出した。生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(20.8mg)を得た。
ESI(m/z):625.3(M+H)+、623.3(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):11.16(1H、br)、8.80(1H、d、J=8.8Hz)、8.72(1H、d、J=8.4Hz)、8.41(2H、d、J=5.5Hz)、7.29(2H、d、J=5.5Hz)、7.15(1H、s)、6.97(1H、s)、6.77〜6.81(2H、m)、5.94〜5.96(2H、m)、5.42(1H、br)、5.20(1H、br)、4.96(1H、br)、3.15〜4.04(10H、m)
産業上の利用の可能性
本発明の化合物は優れた癌細胞増殖抑制効果を示すことから、医薬の分野において抗腫瘍剤として有用である。
NMR測定における略号の意味を以下に示す。
s:シングレット
d:ダブレット
dd:ダブル ダブレット
t:トリプレット
dt:ダブル トリプレット
q:クァルテット
m:マルチプレット
br:ブロード
J:カップリング定数
Hz:ヘルツ
DMSO−d6:重ジメチルスルホキシド
また、質量測定における略号の意味を以下に示す。
FAB(m/z): 高速原子衝撃式質量測定法(Fast Atom Bomberdment)
ESI(m/z): エレクトロスプレーイオン化式質量測定法(Electro spray Ionization)
APCI(m/z): 大気圧化学イオン化式質量測定法(Atomospheric Pressure Chemical Ionization)
[実施例1]
下記式:
で示される化合物の合成。
上記化合物A(以下、「化合物A」という。)の製法は、日本特許第2629542号明細書の実施例47及び米国特許第5591842号明細書の実施例47に開示されている。
化合物A(53mg)及び2−ベンゾチオフェンカルボアルデヒド(48mg)をメタノール(MeOH)(4ml)に溶解し、少量の酢酸を加えた後、80℃で2時間撹拌した。反応液を濃縮した後、析出固体をクロロホルムで洗浄後乾燥した。得られた固体(55mg)をテトラヒドロフラン(THF)(3ml)に懸濁させ、シアノ水素化ほう素ナトリウム(NaBH3CN)(34mg)を加え、室温にて撹拌した。続いて10%HCl(塩酸)−MeOH(0.3ml)を滴下し90分間撹拌した。適量の水を加え、酢酸エチル−メチルエチルケトン混合溶媒で抽出した。有機相を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(15mg)を赤色固体として得た。
Rf値:0.47(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):654 (M)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):3.42〜3.53(2H、m)、3.70〜4.08(4H、m)、4.58(2H、d、J=4.3Hz)、4.86〜4.93(1H、br)、5.03〜5.18(1H、br)、5.29〜5.39(1H、br)、5.80〜5.92(1H、br)、5.95(1H、d、J=8.2Hz)、6.34(1H、t、J=4.3Hz)、6.72〜6.83(2H、m)、6.96(1H、s)、7.15(1H、s)、7.23〜7.30(2H、m)、7.39(1H、s)、7.67〜7.73(1H、m)、7.85〜7.92(1H、m)、8.77(1H、d、J=9.0Hz)、8.84(1H、d、J=8.5Hz)、9.51〜10.09(2H、br)、11.17(1H、br)
[実施例2]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及びピペロナール(27mg)をメタノール(10ml)に溶解し、30μlの酢酸を加えた後、80℃で6時間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をメタノールに溶解しクロロホルム−ヘキサンで固化させた。得られた固体をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1)12mlに溶解し、NaBH3CN(17mg)及び10%HCl−MeOH(3ml)を加え室温にて90分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより赤色固体の目的化合物(47.3mg)を得た。
Rf値:0.46(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):668 (M)+、692 (M+Na)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):3.50(2H、br)、3.75〜3.79(1H、m)、3.90(2H、br)、3.99〜4.03(1H、m)、4.17(2H、d、J=4.8Hz)、4.91(1H、d、J=5.7Hz)、5.11(1H、d、J=4.8Hz)、5.33(1H、d、J=4.8Hz)、5.86(1H、t、J=3.9Hz)、5.94(2H、s)、5.96(1H、d、J=10.5Hz)、6.04(1H、t、J=5.1Hz)、6.77〜6.82(3H、m)、6.86(1H、dt、J=1.2Hz、8.1Hz)、6.97(1H、d、J=1.8Hz)、7.11(1H、d、J=1.2Hz)、7.17(1H、d、J=1.6Hz)、8.78(1H、d、J=8.6Hz)、8.86(1H、d、J=8.6Hz)、9.74(1H、s)、9.77(1H、s)、11.18(1H、s)
[実施例3]
下記式:
で示される化合物の合成。
上記化合物B(以下、「化合物B」という。)の製法は、米国特許第5591842号明細書の実施例Cに開示されている。
化合物B(110mg)、2−ヒドラジノ−2−イミダゾリン・ヒドロブロミド(115mg)及びトリエチルアミン(88μl)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(5ml)に溶解し、80℃で6時間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(67.1mg)を赤色固体として得た。
FAB(m/z):603 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.31(1H、s)、10.80(1H、s)、9.86(1H、s)、9.84(1H、s)、8.81(1H、d、J=8.6Hz)、8.74(1H、d、J=8.6Hz)、7.21(1H、d、J=1.5Hz)、7.01(1H、d、J=2.0Hz)、6.81(2H、m)、6.02(1H、d、J=8.6Hz)、5.91(1H、t、J=3.4Hz)、5.35(1H、d、J=1.8Hz)、5.16(1H、d、J=5.3Hz)、4.92(1H、d、J=4.9Hz)、4.05(2H、m)、3.92(2H、br)、3.72(4H、m)、3.51(2H、m)
[実施例4]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及び3−(2−tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル−5−ヒドロキシメチルチオフェン)カルボアルデヒド(27mg)をメタノール(10ml)に溶解し、50μlの酢酸を加えた後、80℃で1時間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1)10mlに溶解し、NaBH3CN(40mg)及び10%HCl−MeOH(3ml)を加え室温にて60分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(15mg)を得た。
FAB(m/z):690 (M)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.19(1H、s)、9.78(2H、br)、8.87(1H、d、J=8.4Hz)、8.79(1H、d、J=9.0Hz)、7.17(1H、d、J=1.8Hz)、6.98(1H、d、J=1.8Hz)、6.83(1H、dd、J=1.8Hz、8.4Hz)、6.81(1H、dd、J=1.8Hz、8.1Hz)、5.97(1H、d、J=8.1Hz)、5.87(1H、br)、5.82(1H、t、J=5.4Hz)、5.34(1H、t、J=4.2Hz)、5.33(1H、d、J=6.0Hz)、5.29(1H、t、J=5.4Hz)、5.12(1H、br)、4.93(1H、d、J=4.2Hz)、4.70(2H、d、J=5.1Hz)、4.53(2H、d、J=4.8Hz)、4.12(2H、d、J=6.6Hz)、4.01(1H、m)、3.91(2H、s)、3.77(1H、m)、3.51(2H、m)
[実施例5]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及び2−ピラジンカルボキシアルデヒド(200mg)をメタノール(10ml)に溶解し、100μlの酢酸を加えた後、80℃で3時間撹拌した。反応液をトリエチルアミンで中和した後、セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することによりヒドラゾン体(45mg)を得た。得られたヒドラゾン体(20mg)をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1)(10ml)に溶解し、NaBH3CN(20mg)及び10%HCl−MeOH(3ml)を加え室温にて60分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣に少量のトリエチルアミンを加え、セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(6.0mg)を赤色固体として得た。
FAB(m/z):627 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.23(1H、s)、9.03(1H、d、J=1.2Hz)、8.82(1H、d、J=8.7Hz)、8.74(1H、d、J=8.4Hz)、8.51(1H、d、J=2.7Hz)、8.46(1H、dd、J=1.2Hz、2.7Hz)、7.19(1H、d、J=1.8Hz)、7.03(1H、d、J=1.8Hz)、6.83(1H、dd、J=1.8Hz、8.7Hz)6.80(1H、dd、J=1.8Hz、8.4Hz)、6.43(1H、t、J=4.5Hz)、6.18(1H、br)、5.96(1H、d、J=8.4Hz)、5.05(1H、br)、4.43(2H、d、J=4.5Hz)、4.05(1H、m)、3.92(2H、m)、3.77(1H、m)
[実施例6]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及び4−キノリンカルボキシアルデヒド(45mg)をメタノール(10ml)に溶解し、100μlの酢酸を加えた後、80℃で終夜撹拌した。反応液を濃縮し残渣にメタノール−クロロフォルム−ノルマルヘキサンを加え固化させた。得られた固体(10.2mg)をメタノール−テトラヒドロフラン(1:10)(5ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(10mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて60分間撹拌した。反応液をセライトを用いて濾過した後、濾液を濃縮した。残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(3.5mg)を得た。
Rf値:0.58(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):676 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.13(1H、br)、8.86(1H、d、J=4.2Hz)、8.85(1H、d、J=8.7Hz)、8.76(1H、d、J=8.4Hz)、8.50(1H、d、J=8.1Hz)、8.03(1H、d、J=7.2Hz)、7.79(1H、d、J=4.2Hz)、7.76(1H、dd、J=2.1Hz、9.0Hz)、7.69(1H、dt、J=1.5Hz、6.9Hz)、7.12(1H、s)、6.94(1H、s)、6.78(2H、2H、dt、J=1.8Hz、8.4Hz)、6.34(1H、t、J=5.4Hz)、5.94(1H、d、J=3.9Hz)、4.95〜5.40(3H、br)、4.76(2H、d、J=5.4Hz)、4.02(1H、d、J=10.5Hz)、3.86〜3.95(2H、m)、3.77(1H、d、J=10.2Hz)、3.50(2H、m)
[実施例7]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及び2−キノリンカルボキシアルデヒド(46.5mg)をメタノール(10ml)に溶解し、100μlの酢酸を加えた後、80℃で1時間撹拌した。反応液を濃縮し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。黄色分画を濃縮乾燥することにより56.1mgのヒドラゾン体を得た。得られたヒドラゾン体(20mg)をテトラヒドロフラン(5ml)に溶解し、NaBH3CN(110.5mg)及び1M塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液(0.9ml)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に添加した後終夜撹拌した。反応液に水、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、乾燥濃縮した。残渣をダイアイオンHP−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)、次いでセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)を用いて精製し表題の式で表される化合物(5.0mg)を得た。
Rf値:0.44(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):676 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.18(1H、s)、9.78(1H、s)、9.75(1H、s)、8.83(1H、d、J=8.5Hz)、8.75(1H、d、J=8.5Hz)、8.39(1H、d、J=8.2Hz)、7.99(1H、d、J=8.6Hz)、7.93(1H、d、J=7.2Hz)、7.87(1H、d、J=8.1Hz)、7.63〜7.68(1H、m)、7.63(1H、t、J=7.8Hz)、7.16(1H、d、J=2.1Hz)、6.97(1H、d、J=1.8Hz)、6.78〜6.83(2H、m)、6.43(1H、t、J=4.8Hz)、5.95(1H、d、J=8.7Hz)、5.86(1H、t、J=3.9Hz)、5.33(1H、d、J=5.1Hz)、5.10(1H、d、J=5.4Hz)、4.88(1H、d、J=5.1Hz)、4.56(2H、d、J=4.5Hz)、3.99(1H、m)、3.87(1H、m)、3.49(2H、m)
[実施例8]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(50mg)及び3−キノリンカルボキシアルデヒド(45mg)をメタノール(10ml)に溶解し、100μlの酢酸を加えた後、80℃で6.5時間撹拌した。反応液を濃縮し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。黄色分画を濃縮乾燥することにより(56.7mg)のヒドラゾン体を得た。得られたヒドラゾン体(20mg)をテトラヒドロフラン(5ml)に溶解し、NaBH3CN(110.5mg)及び1M塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液(0.9ml)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に添加した後終夜撹拌した。反応液に水、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、乾燥濃縮した。残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)を用いて精製し表題の式で表される化合物(3.0mg)を得た。
Rf値:0.48(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):676 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、dppm):11.16(1H、s)、9.75(2H、br)、9.08(1H、d、J=1.9Hz)、8.82(1H、d、J=8.6Hz)、8.74(1H、d、J=8.4Hz)、8.37(1H、br)、7.97(1H、d、J=7.8Hz)、7.91(1H、d、J=7.8Hz)、7.69(1H、m)、7.54(1H、t、J=7.8Hz)、7.15(1H、d、J=2.1Hz)、6.96(1H、d、J=2.4Hz)、6.80(2H、m)、6.37(1H、t、J=4.2Hz)、5.94(1H、d、J=8.1Hz)、5.86(1H、br)、5.34(1H、br)、5.11(1H、br)、4.88(1H、d、J=4.8Hz)、4.48(2H、d、J=4.5Hz)、4.01(1H、d、J=10.5Hz)、3.89(2H、br)、3.76(1H、d、J=10.5Hz)、3.50(2H、m)
[実施例9]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(10mg)及び4,8−ジメトキシ−2−キノリンカルボキシアルデヒド(8.3mg)をメタノール(2ml)に溶解し、10μlの酢酸を加えた後、80℃で4.5時間撹拌した。反応液を濃縮し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノール次いでエタノールで展開した。黄色分画を濃縮乾燥することにより4.0mgのヒドラゾン体を得た。得られたヒドラゾン体(4.0mg)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶解し、NaBH3CN(0.3mg)及び1M塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液(0.17ml)のテトラヒドロフラン溶液(1ml)に添加した後終夜撹拌した。反応液に水、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、乾燥濃縮した。残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)を用いて精製し表題の式で表される化合物(2.4mg)を得た。
FAB(m/z):736 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.19(1H、s)、9.78(2H、br)、8.85(1H、d、J=8.9Hz)、8.78(1H、d、J=8.6Hz)、7.68(1H、s)、7.57(1H、d、J=8.4Hz)、7.35(1H、t、J=8.1Hz)、7.16(1H、d、J=1.6Hz)、7.06(1H、dd、J=1.1Hz、7.2Hz)、6.96(1H、s)、6.78〜6.84(2H、m)、6.44(1H、t、J=3.5Hz)、5.94(1H、d、J=7.8Hz)、5.86(1H、br)、5.32(1H、br)、5.09(1H、d、J=4.3Hz)、4.85(1H、d、J=4.5Hz)、4.52(2H、m)、4.15(3H、s)、3.98(1H、m)、3.89(2H、m)、3.81(3H、s)、3.75(1H、m)、3.47(2H、m)
[実施例10]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(29mg)及び4−ニトロ−2−ピロールカルボキシアルデヒド(20mg)をメタノール(3ml)に溶解し、少量の酢酸を加えた後、80℃で21時間撹拌した。反応液を濃縮した後、析出固体を酢酸エチルで洗浄後乾燥した。得られた固体をテトラヒドロフラン(3ml)に懸濁させ、NaBH3CN(30mg)を加え、室温にて撹拌した。続いて10%HCl−MeOH(0.3ml)を滴下し4時間撹拌した。適量の水を加え、メチルエチルケトンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機相を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(8.6mg)を得た。
Rf値:0.30(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):658 (M)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):3.48〜3.52(2H、m)、3.73〜4.03(4H、m)、4.16(2H、d、J=3.2Hz)、4.92(1H、d、J=4.9Hz)、5.12(1H、d、J=5.1Hz)、5.34(1H、d、J=4.5Hz)、5.87(1H、d、J=3.2Hz)、5.97(1H、d、J=8.3Hz)、6.15(1H、bs)、6.59(1H、s)、6.78〜6.84(2H、m)、6.98(1H、d、J=2.4Hz)、7.17(1H、d、J=2.0Hz)、7.81(1H、s)、8.75(1H、d、J=9.0Hz)、8.83(1H、d、J=8.5Hz)、9.76(2H、br)、11.19(1H、s)
[実施例11]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(160mg)及び2−(3−ベンジルオキシ−1−プロペニル)ピリジン−5−カルボキシアルデヒド(436mg)をメタノール(20ml)に溶解し、20μlの酢酸を加えた後、80℃で13時間撹拌した。反応液を濃縮した後、析出固体を酢酸エチルで洗浄後乾燥した。得られた固体(20mg)をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1)(100ml)に溶解し、20mgの10%パラジウム−炭素を加え、水素雰囲気下20時間撹拌した。パラジウム−炭素を濾過して除き、反応液を濃縮した後、残渣をダイアイオンHP−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)、次いでセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)を用いて精製し表題の式で表される化合物(2.4mg)を得た。
FAB(m/z):684 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.15(1H、s)、9.76(2H、br)、8.84(1H、d、J=8.6Hz)、8.75(1H、d、J=8.5Hz)、8.49(1H、d、J=2.0Hz)、7.80(2H、dd、J=2.0Hz、7.9Hz)、7.18(1H、d、J=7.9Hz)、7.15(1H、s)、6.97(1H、d、J=1.9Hz)、6.79(2H、dt、J=1.9Hz、8.6Hz)、6.16(1H、t、J=4.6Hz)、5.96(1H、d、J=8.1Hz)、5.86(1H、bs)、5.35(1H、bs)、5.12(1H、bs)、4.90(1H、bs)、4.40(1H、bs)、4.23(2H、d、J=4.7Hz)、3.76〜4.05(4H、m)、3.48〜3.55(2H、m)、3.30〜3.41(2H、m)、2.69(2H、t、J=7.9Hz)、1.69〜1.70(2H、m)
[実施例12]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(30mg)及び2−ピロールカルボキシアルデヒド(50mg)をメタノール(3ml)に溶解し、8μlの酢酸を加えた後、80℃で15時間撹拌した。反応液を濃縮した後、析出固体をクロロホルムで洗浄後乾燥した。得られた固体をテトラヒドロフラン(5ml)に溶解し、NaBH3CN(20mg)及び10%HCl−MeOH(2ml)を加え室温にて15分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィに充填し、メタノールで展開した。目的とする分画を濃縮乾燥することにより表題の式で表される化合物(15.0mg)を得た。
Rf値:0.30(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):613 (M)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.17(1H、s)、10.73(1H、s)、9.79(2H、br)、8.85(1H、d、J=8.5Hz)、8.77(1H、d、J=8.6Hz)、7.16(1H、s)、6.93(1H、s)、6.77〜6.83(2H、m)、6.64(1H、s)、5.80〜5.97(5H、m)、5.37(1H、br)、5.14(1H、br)、4.92(1H、br)、4.17(2H、d、J=5.1Hz)、3.75〜4.03(4H、m)、3.49〜3.52(2H、m)
[実施例13]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(200mg)及び3−(3−ヒドロキシプロピル)ピリジン−5−カルボキシアルデヒド(156mg)をメタノール(15ml)に溶解し、36μlの酢酸を加えた後、80℃で13時間撹拌した。反応液を濃縮した後、析出固体を酢酸エチルで洗浄後乾燥した。得られた固体(20mg)をメタノール−テトラヒドロフラン(1:1)(100ml)に溶解し、10mgの5%パラジウム−炭素を加え、水素雰囲気下19時間撹拌した。パラジウム−炭素を濾過してのぞき、反応液を濃縮した後、残渣をダイアイオンHP−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)、次いでセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィ(メタノール)を用いて精製し表題の式で表される化合物(4.8mg)を得た。
Rf値:0.20(メルク社製、キーゼルゲル60F254、展開溶媒;アセトニトリル:テトラヒドロフラン:トルエン:水:酢酸=4:2:2:0.5:0.1)
FAB(m/z):684 (M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.16(1H、s)、9.77(2H、br)、8.83(1H、d、J=8.5Hz)、8.75(1H、d、J=8.5Hz)、8.41(1H、d、J=2.1Hz)、8.25(1H、d、J=1.5Hz)、7.79(1H、s)、7.15(1H、s)、6.96(1H、d、J=2.0Hz)、6.79(2H、dt、J=2.0Hz、8.5Hz)、6.22(1H、t、J=4.7Hz)、5.93(1H、d、J=4.9Hz)、5.87(1H、br)、5.33(1H、br)、5.12(1H、br)、4.89(1H、br)、4.44(1H、br)、4.26(2H、d、J=4.7Hz)、3.75〜4.04(4H、m)、3.46〜3.52(2H、m)、2.60(2H、t、J=7.8Hz)、1.65〜1.73(2H、m)
[実施例14]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(55mg)及び3−ピラゾールカルボキシアルデヒド(15mg)のメタノール溶液(2.7ml)を酢酸(20μl)存在下終夜加熱還流した。生成した沈殿を集めメタノールで洗浄し、ついで、メタノール(1ml)、THF(1ml)、DMF(1ml)に加熱溶解してから10%パラジウム−炭素(30mg)を加え水素気流中室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通してパラジウム−炭素を除去した後、濾液を濃縮した。残渣をメタノールに溶かしセファデックスLH−20(30ml)で精製(MeOH)し黄色画分を集め表題の式で表される化合物(36.4mg)を得た。
ESI(m/z):615.2(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.29(1H、s)、9.82(2H、br)、9.38(1H、s)、8.89(1H、d、J=8.0Hz)、8.81(1H、d、J=8.0Hz)、7.91(1H、br)、7.21(1H、s)、7.02(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.80(1H、d、J=8.0Hz)、5.82〜6.08(2H、m)、5.38(1H、s)、5.16(1H、s)、4.99(1H、br)、4.92(1H、m)、4.24(1H、m)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例15]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(55mg)、4−イミダゾールカルボキシアルデヒド(15mg)のメタノール溶液(2.7ml)を酢酸(20μl)存在下終夜加熱還流した。生成した沈殿を集めメタノールで洗浄し、ついで、メタノール(1ml)、THF(1ml)、DMF(1ml)に加熱溶解してから10%パラジウム−炭素(30mg)を加え水素気流中室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通してパラジウム−炭素を除去し濾液を濃縮した。残渣をメタノールに溶かしセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーで精製し(MeOH:THF=1:1)黄色画分を集め表題の式で表される化合物(30.0mg)を得た。
APCI(m/z):615.2(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.28(1H、s)、9.86(2H、br)、9.16(1H、s)、8.89(1H、d、J=8.0Hz)、8.80(1H、d、J=8.0Hz)、7.88(1H、s)、7.20(1H、s)、7.02(1H、s)、6.86(2H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.80(1H、d、J=8.0Hz)、6.00(2H、m)、5.44(1H、brs)、5.20(1H、br)、5.00(1H、br)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例16]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物A(46mg)及び2−(6−メトキシカルボニルピリジン)カルボキシアルデヒド(21mg)のメタノール溶液(3.0ml)を酢酸(15μl)存在下終夜加熱還流した。生成した沈殿を集めメタノールで洗浄し、ついで、メタノール(2ml)、THF(2ml)、DMF(1ml)に溶解してから10%パラジウム−炭素(30mg)を加え水素気流中室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通してパラジウム−炭素を除去し濾液を濃縮した。残渣をメタノールに溶かしセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーで精製し(MeOH:THF=2:1)黄色画分を集め表題の式で表される化合物(45mg)を得た。
ESI(m/z):684.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.14(1H、br)、8.82(1H、d、J=8.0Hz)、8.75(1H、d、J=8.0Hz)、8.10(1H、d、J=7Hz)、8.02(1H、t、J=7Hz)、7.90(1H、d、J=7Hz)、7.15(1H、s)、6.97(1H、s)、6.82(1H、d、J=8.0Hz)、6.78(1H、d、J=8.0Hz)、6.35(1H、m)、6.00(1H、d、J=8.0Hz)、4.44(2H、m)、3.72(3H、s)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例17]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(48mg)、O−ベンジルヒドロキシルアミン(35μl)、及びトリエチルアミン(120μl)のメタノール溶液(4ml)を約5時間加熱還流した。反応混合物を酢酸エチルにあけ1M HClで洗浄した。有機層を濃縮した後、残渣を分取薄層クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=4:1)にて精製し表題の式で表される化合物(25mg)を得た。
APCI(m/z):626.2(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.26(1H、s)、9.82(1H、s)、9.80(1H、s)、8.80(1H、d、J=8.0Hz)、8.74(1H、d、J=8.0Hz)、7.60(2H、m)、7.42(3H、m)7.19(1H、s)、6.98(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.88(1H、br、s)、5.37(2H、s)、5.16(1H、d、J=3.0Hz)、4.94(1H、d、J=3.0Hz)、4.08(2H、m)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例18]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(50mg)、O−(4−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(25μl)、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(3ml)を終夜加熱還流した。生成した沈殿を集めメタノールで洗浄し表題の式で表される化合物(25mg)を得た。
ESI(m/z):627.2(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(1H、br)、9.80(1H、br)、8.78(1H、d、J=8.0Hz)、8.72(1H、d、J=8.0Hz)、8.62(2H、d、J=4.0Hz)、7.60(2H、d、J=4.0Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.84(1H、d、J=8.0Hz)、6.80(1H、d、J=8.0Hz)、5.36(2H、s)、5.13(1H、d、J=4.0Hz)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例19]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(57mg)、O−(6−tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル−2−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(35mg)、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(3ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィー(30ml)に載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して42mgの生成物を得た。これをTHF(2ml)に溶かし1M TBAF(0.22ml)を加え2時間攪拌した。THFを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(36mg)を得た。
ESI(m/z):657.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(2H、br)、8.78(1H、d、J=8.0Hz)、8.72(1H、d、J=8.0Hz)、7.92(1H、t、J=7.0Hz)、7.66(1H、d、J=7.0Hz)、7.46(1H、d、J=7.0Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.84(1H、d、J=8.0Hz)、6.80(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=7.0Hz)、5.89(1H、br)、5.35(1H、s)、5.32(2H、s)、5.13(1H、d、J=4.0Hz)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、4.48(2H、s)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例20]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(57mg)、O−(6−メトキシカルボニル−2−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(24mg)、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(4ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮し、表題の式で表される化合物(16mg)を得た。
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(2H、br)、8.76(1H、d、J=8.0Hz)、8.05〜8.25(3H、m)、7.19(1H、s)、6.98(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、6.00(1H、d、J=8.0Hz)、5.89(1H、br)、5.42(2H、s)、5.34(1H、s)、5.13(1H、d、J=4.0Hz)、4.92(1H、d、J=4.0Hz)、4.39(2H、s)、3.76(3H、s)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例21]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(50mg)、O−(6−(2−アセトキシエチル)−2−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(30mg)、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(3ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮し、表題の式で表される化合物(37mg)を得た。
ESI(m/z):713.3(M+H)+
[実施例22]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(40mg)、過剰量のO−(2,6−ビス−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−4−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(3ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して36mgの固体を得た。これをTHF2mlに溶かし1M TBAF(0.30ml)を加え1時間攪拌した。THFを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(23mg)を得た。
ESI(m/z):717.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(1H、s)、9.80(1H、s)、8.76(1H、d、J=8.0Hz)、8.70(1H、d、J=8.0Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.87(2H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.79(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.89(1H、br)、5.33(3H、m)、5.13(1H、d、J=4.0Hz)、4.60(1H、s)、4.44(2H、s)、4.42(2H、s)、3.76〜4.18(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例23]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(50mg)、O−(6−メトキシメチル−2−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(60mg)、及びトリエチルアミン(10μl)のメタノール溶液(4ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮し、表題の式で表される化合物(38mg)を得た。
ESI(m/z):671.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.24(1H、s)、9.81(2H、br)、8.77(1H、d、J=8.0Hz)、8.69(1H、d、J=8.0Hz)、7.93(1H、t、J=7.0Hz)、7.71(1H、d、J=7.0Hz)、7.39(1H、d、J=7.0Hz)、7.19(1H、s)、7.13(1H、d、J=3.0Hz)、6.98(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.89(1H、br)、5.34(1H、s)、5.33(2H、s)、5.13(1H、d、J=4.0Hz)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、4.39(2H、s)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)、3.23(3H、s)
[実施例24]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(86mg)、O−(2−フェニル−1、3−ジオキサン−5−イル)ヒドロキシアミン(97mg)、及びトリエチルアミン(20μl)のメタノール溶液(4ml)を12時間加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノール−THF(2:1)で溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して表題の式で表される化合物(51mg)を得た。
APCI(m/z):698.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.28(1H、s)、9.84(2H、br)、8.82(1H、d、J=8.0Hz)、8.75(1H、d、J=8.0Hz)、7.41(2H、m)、7.35(3H、m)、7.20(1H、s)、7.00(1H、s)、6.86〜6.81(2H、m)、6.01(1H、d、J=8.0Hz)、5.90(1H、br、s)、5.63(1H、s)、5.35(1H、br)、5.13(1H、br)、4.94(1H、br)、4.53(2H、m)、3.76〜4.10(5H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例25]
下記式:
で示される化合物の合成。
実施例24で得た化合物(51mg)をメタノール−THF(1:2)(3ml)に溶かしパラジウム黒(145mg)存在下、水素気流中(45psi)、35度にて12時間攪拌した。パラジウム黒をろ別したのち溶媒をを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(12mg)を得た。
APCI(m/z):610.2(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(2H、br)、8.80(1H、d、J=8.0Hz)、8.73(1H、d、J=8.0Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.89(1H、br)、5.35(1H、br)、5.13(1H、s)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、4.74(1H、br)、4.26(1H、t、J=4.0Hz)、3.76〜4.10(8H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例26]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(100mg)、O−(5−ヒドロキシメチル−2−チオフェニルメチル)ヒドロキシアミン(159mg)、及びトリエチルアミン(30μl)のメタノール溶液(4ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノール−THF(1:1)で溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して206mgの固体を得た。得られた固体(53mg)をTHF(2ml)に溶かし1M TBAF(0.30ml)を加え2時間攪拌した。THFを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノール−THF(1:1)で溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(25mg)を得た。
ESI(m/z):660.4(M−H)−
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.81(2H、br)、8.80(1H、d、J=8.0Hz)、8.72(1H、d、J=8.0Hz)、7.19(1H、s)、7.13(1H、d、J=3.0Hz)、6.98(1H、s)、6.85(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.88(1H、br)、5.37(2H、s)、5.13(1H、s)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、4.61(2H、s)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例27]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(91mg)、O−(5−ヒドロキシメチル−2−フラニルメチル)ヒドロキシアミン(135mg)、及びトリエチルアミン(20μl)のメタノール溶液(4ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノール−THF(1:1)で溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して80mgの固体を得た。これをTHF(2.4ml)に溶かし1M TBAF(0.31ml)を加え2時間攪拌した。THFを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(64mg)を得た。
ESI(m/z):644.5(M−H)−
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.24(1H、s)、9.82(2H、br)、8.79(1H、d、J=8.0Hz)、8.72(1H、d、J=8.0Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.84(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、6.60(1H、d、J=2.5Hz)、6.27(1H、d、J=2.5Hz)、5.98(1H、d、J=8.0Hz)、5.89(1H、br)、5.34(1H、s)、5.29(1H、t、J=4.0Hz)、5.18(2H、s)、5.13(1H、s)、4.94(1H、d、J=4.0Hz)、4.38(2H、d、J=4.0Hz)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例28]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(137mg)、O−(9H−フルオレン−9−イル)ヒドロキシアミン(156mg)、及びトリエチルアミン(40μl)のメタノール溶液(6ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して表題の式で表される化合物(36mg)を得た。
APCI(m/z):700.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.29(1H、s)、9.82(2H、br)、8.84(1H、d、J=8.5Hz)、8.78(1H、d、J=8.5Hz)、7.98(2H、m)、7.85(2H、d、J=7.5Hz)、7.49(2H、t、J=7.5Hz)、7.40(2H、t、J=7.5Hz)、7.17(1H、s)、7.01(1H、s)、6.86(1H、d、J=8.0Hz)、6.81(1H、d、J=8.0Hz)、6.39(1H、s)、6.02(1H、m)、5.88(1H、m)、5.91(1H、m)、5.36(1H、s)、5.13(1H、m)、4.94(1H、m)、3.76〜4.10(4H、m)、3.43〜3.52(2H、m)
[実施例29]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(131mg)、O−(6−(1,2−ジアセトキシエチル)−2−ピリジルメチル)ヒドロキシアミン(203mg)、及びトリエチルアミン40μlのメタノール溶液(5ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックッスLH−20カラムクロマトグラフィ(30ml)に載せメタノールで溶出し、黄色分画を集め濃縮して124mgの固体を得た。得られた固体(45mg)をメタノール(4.5ml)に溶かし、氷冷下1M NaOH(260μl)を加え30分攪拌した。1M HCl(130μl)を加えてからセファデックッスLH−20カラムクロマトグラフィ(30ml)に載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(25mg)を得た。
ESI(m/z):687.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.24(1H、s)、9.82(2H、br)、8.76(1H、d、J=8.7Hz)、8.70(1H、d、J=8.7Hz)、8.04(1H、t、J=7.6Hz)、7.79(1H、d、J=7.6Hz)、7.60(1H、d、J=7.6Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.86〜6.80(2H、m)、5.98(1H、d、J=8.2Hz)、5.40(2H、s)、4.62(1H、m)、4.40〜3.40(10H、m)
[実施例30]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(97.1mg)、O−(3−tert−ブチルジメチルシロキシメチル−4−ピリジルメチル)ヒドロキシルアミン(54.3mg)及びトリエチルアミン(30μl)のメタノール(4ml)溶液を3日間加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をTHF(4ml)およびメタノール(3ml)の混合溶媒に溶解し1M TBAF(1ml)を加え反応溶液を室温で1.5時間攪拌した後、再び1M TBAF(1ml)を加え反応溶液を室温で1時間攪拌した。更に1M TBAF(1ml)を加え反応溶液を室温で30分間攪拌した後、30分間加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮して得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(11mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):657.1(M+H)+、655.2(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm)11.23(1H,br),9.82(2H,br),8.77(1H,d,J=8.4Hz),8.70(1H,d,J=8.4Hz),8.63(1H,s),8.53(1H,d,J=5.2Hz),7.60(1H,d,J=5.2Hz),7.18(1H,s),6.98(1H,s),6.80〜6.84(2H,m),5.93〜5.99(2H,m),5.30〜5.41(5H,m),5.16(1H,br),4.96(1H,br),4.82(1H,br),3.50〜4.08(6H,m)
[実施例31]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(130mg)、O−(2−(6−tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)ピリジルプロピル)ヒドロキシルアミン(447mg)、及びトリエチルアミン(40μl)のメタノール溶液(5ml)を終夜加熱還流した。反応液をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィー(30ml)に載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め濃縮して70.2mgの固体を得た。これをTHF(2.8ml)に溶かし1M TBAF(0.35ml)を加え2時間攪拌した。THFを減圧下に留去し残渣をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに載せメタノールで溶出し、生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(50.5mg)を得た。
ESI(m/z):685.3(M+H)+
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、s)、9.82(2H、br)、8.80(1H、d、J=8.6Hz)、8.73(1H、d、J=8.6Hz)、7.71(1H、t、J=7.8Hz)、7.28(1H、d、J=7.8Hz)、7.20(1H、d、J=7.8Hz)、7.19(1H、s)、6.99(1H、s)、6.77〜6.86(2H、m)、5.98(1H、d、J=8.2Hz)、5.89(1H、br)、5.35(2H、m)、5.13(1H、d、J=4.2Hz)、4.93(1H、d、J=4.2Hz)、4.51(2H、d、J=5.6Hz)、4.28(2H、t、J=6.4Hz)、3.76〜4.10(5H、m)、3.43〜3.52(2H、m)、2.96(2H、t、J=7.8Hz)、2.13(2H、m)
[実施例32]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(100.2mg)、O−(4−(2−tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)チアゾリルメチル)ヒドロキシルアミン(87.1mg)及びトリエチルアミン(30μl)のメタノール(4ml)溶液を2時間加熱還流した。トリエチルアミン(100μl)を加え更に14時間加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノール(3ml)溶解し1M TBAF(0.8ml)を加え反応溶液を2日間加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮して得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(12mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):663.2(M+H)+、661.2(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):8.76(1H、d、J=8.5Hz)、8.69(1H、d、J=8.5Hz)、7.83(1H、s)、7.18(1H、s)、6.98(1H、s)、6.78〜6.83(2H、m)、5.83〜6.00(2H、m)、5.40(1H、br)、5.27(2H、s)、5.20(1H、br)、4.94(1H、br)、4.68(2H、s)、3.22〜4.03(7H、m)
[実施例33]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(89.5mg)、O−(2−ベンズオキサゾリルメチル)ヒドロキシルアミン(59mg)およびトリエチルアミン(80μl)のメタノール(3ml)溶液を18時間加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(10mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):667.2(M+H)+、665.3(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):11.25(1H、br)、9.85(2H、br)、8.66(1H、d、J=8.8Hz)、8.58(1H、d、J=8.8Hz)、7.81(1H、d、J=8.4Hz)、7.73(1H、d、J=8.4Hz)、7.45〜7.49(1H、m)、7.36〜7.40(1H、m)、7.18(1H、s)、6.99(1H、s)、6.76〜6.81(2H、m)、5.93〜6.00(2H、m)、5.53(2H、m)、5.39(1H、br)、5.17(1H、br)、4.95〜4.97(1H、m)、3.45〜4.03(6H、m)
[実施例34]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(96.1mg)、O−(2−ベンズチアゾリルメチル)ヒドロキシルアミン(71.5mg)およびトリエチルアミン(200μl)のDMF(1ml)溶液を80℃で18時間加熱攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(19.1mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):683.2(M+H)+、681.2(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):8.74(1H、d、J=8.0Hz)、8.67(1H、d、J=9.2Hz)、8.19(1H、d、J=8.0Hz)、8.00(1H、d、J=8.0Hz)、7.46〜7.56(2H、m)、7.18(1H、s)、6.98(1H、s)、6.78〜6.83(2H、m)、5.97〜5.99(2H、m)、5.73(2H、m)、5.34(1H、br)、5.16(1H、br)、4.96(1H、br)、3.50〜4.03(6H、m)
[実施例35]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(102.3mg)、O−(6−クロロ−5−イミザゾ[2,1−b][1,3]チアゾリルメチル)ヒドロキシルアミン(42.3mg)およびトリエチルアミン(100μl)のDMF溶液(1ml)を80℃で18時間加熱攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(12.1mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):706.2(M+H)+、704.3(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):11.22(1H、br)、9.84(2H、br)、8.71(1H、d、J=8.4Hz)、8.65(1H、d、J=7.7Hz)、8.26(1H、d、J=5.0Hz)、7.55(1H、d、J=5.0Hz)、7.18(1H、s)、6.99(1H、s)、6.79〜6.88(2H、m)、5.92〜6.07(2H、m)、5.51(2H、s)、5.40(1H、br)、5.18(1H、br)、4.98(1H、br)、3.22〜4.03(6H、m)
[実施例36]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(101.2mg)、O−(2−キノリルメチル)ヒドロキシルアミン(40.7mg)およびトリエチルアミン(100μl)のDMF(1ml)溶液を80℃で18時間加熱攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたLH−20カラムクロマトグラフィーに供し表題の式で表される化合物(11.5mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):677.2(M+H)+、675.3(M−H)−
1H NMR(400MHz,DMSO−d6,d ppm):11.20(1H、br)、8.85(1H、dd、J=1.8Hz、4.4Hz)、8.73(1H、d、J=8.7Hz)、8.66(1H、d、J=8.4Hz),8.38(1H、dd、J=1.5Hz、8.1Hz)、8.09(1H、d、J=7.0Hz)、8.01(1H、d、J=7.0Hz)、7.66(1H、t、J=8.1Hz)、7.52(1H、dd、J=4.0Hz、8.1Hz)、7.17(1H、d、J=1.8Hz)、6.97(1H、d、J=2.2Hz)、6.77〜6.82(2H、m)、5.82〜5.96(4H、m)、5.38(1H、br)、5.15(1H、br)、4.95(1H、br)、3.04〜4.10(6H、m)
[実施例37]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(85.9mg)、O−(8−キノリルメチル)ヒドロキシルアミン(109.8mg)およびトリエチルアミン(100μl)のDMF(1ml)溶液を80℃で3日間加熱攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮後、得られた残渣をメタノールを溶出溶媒に用いたセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに供した後、HPLC精製(溶出溶媒0.1%TFAを含むアセトニトリル−水)で再度精製を行い表題の式で表される化合物(2.5mg)を橙色固体として得た。
ESI(m/z):677.2(M+H)+、675.3(M−H)−
1H NMR(400MHz,DMSO−d6,d ppm):11.22(1H、br)、9.81(2H、br)、8.74(1H、d、J=8.6Hz)、8.66(1H、d、J=8.6Hz)、8.50(1H、d、J=8.0Hz)、7.93〜8.09(3H、m)、7.71〜7.74(1H、m)、7.57〜7.70(1H、m)、7.15(1H、s)、6.95(1H、s)、6.77〜6.81(2H、m)、5.95(1H、d、J=8.8Hz)、5.52(2H、s)、3.22〜4.03(6H、m)
[実施例38]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(37.8mg)、O−(3−インダゾリルメチル)ヒドロキシルアミン(211.5mg)、及びトリエチルアミン(100μl)のDMF溶液(1ml)を80℃で14時間加熱撹拌した。反応液を減圧下濃縮後セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに展開しメタノールで溶出した。生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(12.3mg)を得た。
ESI(m/z):666.3(M+H)+、664.3(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):11.21(1H、br)、8.78(1H、d、J=8.8Hz)、8.71(1H、d、J=8.2Hz)、8.15(1H、d、J=8.4Hz)、7.54(1H、d、J=8.4Hz)、7.38〜7.42(1H、m)、7.15〜7.26(2H、m)、6.98(1H、s)、6.80〜6.85(2H、m)、5.97〜6.12(2H、m)、5.59(2H、s)、5.35(1H、br)、5.20(1H、br)、4.90(1H、br)、3.15〜4.04(6H、m)
[実施例39]
下記式:
で示される化合物の合成。
化合物B(81.5mg)、4−(2−アミノエチル)ピリジン(100mg)、及びトリエチルアミン(100μl)のN−メチルピロリドン溶液(1ml)を80℃で14時間加熱撹拌した。反応液を減圧下濃縮後セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィーに展開しメタノールで溶出した。生成物の画分(黄色フラクション)を集め減圧下に濃縮して表題の式で表される化合物(20.8mg)を得た。
ESI(m/z):625.3(M+H)+、623.3(M−H)−
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、δppm):11.16(1H、br)、8.80(1H、d、J=8.8Hz)、8.72(1H、d、J=8.4Hz)、8.41(2H、d、J=5.5Hz)、7.29(2H、d、J=5.5Hz)、7.15(1H、s)、6.97(1H、s)、6.77〜6.81(2H、m)、5.94〜5.96(2H、m)、5.42(1H、br)、5.20(1H、br)、4.96(1H、br)、3.15〜4.04(10H、m)
産業上の利用の可能性
本発明の化合物は優れた癌細胞増殖抑制効果を示すことから、医薬の分野において抗腫瘍剤として有用である。
Claims (8)
- 一般式[I]:
[式中、
Aは、O、NH、又はCH2であり、
R1は、単結合、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、又は式:Y1−Wであり(ここで、Y1は、低級アルキル基、低級アルケニル基、又は1,3−ジオキサニルであり、Wは、単結合又は酸素原子であり; 該低級アルキル基、該低級アルケニル基、又は該低級アルキニル基は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい。)、
R2は、フェニル基、ナフチル基、又は<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環であり(ここで、該フェニル基、該ナフチル基、該芳香族若しくは脂肪族複素環は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基、及び/又は、<置換基群β>より選択される1個若しくは2個以上の同一若しくは異なる置換基で置換される低級アルキル基、により置換されていてもよく; AがOのときは、R2は水素原子であってもよい。但し、AがNHであり、R1がCH2であるとき、R2は置換フェニル基、ヒドロキシメチルで置換されたナフチル基、未置換ピリジル基、ヒドロキシメチルで置換されたピリジル基、未置換チエニル基、ヒドロキシメチルで置換された2−チエニル基、1個のヒドロキシメチルで置換された3−チエニル基、未置換フリル基、及びヒドロキシメチルで置換されたフリル基のいずれでもない。)、
Gは、五単糖基又は六単糖基であり、
<置換基群α>:
<置換基群β>:
水酸基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ホルミル基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、低級アルキルカルバモイルオキシ基、ジ低級アルキルカルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、低級アルカノイルアミノ基、アロイルアミノ基、低級アルカノイルアミジノ基、ヒドロキシイミノ基、低級アルコキシイミノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、及びスルファモイル基]
で示される化合物又はその医薬上許容し得る塩。 - Gが、β−グルコピラノシル基であり、OHの置換位置が2位及び10位であり、R1が、低級アルキル基であり、かつ、R2が、<置換基群α>より選択されるN、S若しくはOを少なくとも1個含む5員環若しくは6員環である芳香族若しくは脂肪族複素環である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容し得る塩。
- 一般式[I]で示される化合物が、6−N−(2,5−ジヒドロキシメチル−3−チエニルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−ピラジニルメチルアミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−キノリニルメチルアミノ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−ニトロ−2−1H−ピロリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(2−1H−ピロリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(3−1H−ピラゾリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−1H−イミダゾリルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(2−メトキシカルボニル−6−ピリジルメチル)アミノ−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(4−ピリジルメトキシ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(6−ヒドロキシメチル−2−ピリジルメトキシ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、
6−N−(3−ヒドロキシメチル−4−ピリジルメトキシ)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、又は
6−N−(2−(4−ピリジル)エチル)−12,13−ジヒドロ−2,10−ジヒドロキシ−12−β−D−グルコピラノシル−5H−インドロ[2,3−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−5,7(6H)−ジオン、である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩。 - 薬学的に許容し得る担体又は希釈剤と一緒に、請求項1ないし6いずれか1項記載の化合物を有効成分として含む、医薬組成物。
- 薬学的に許容し得る担体又は希釈剤と一緒に、請求項1ないし6いずれか1項記載の化合物を有効成分として含む、抗がん剤。
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