JPWO2004107656A1 - アドホックネットワークに収容可能な移動体通信装置 - Google Patents
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Abstract
移動体通信装置(1)において、送受信制御部(12)は、他の移動体通信装置(1)から送られ、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせるための問い合わせパケットが作業領域(13)に転送されてくると、記憶装置(6)に設定された拒否フラグが1か否かを判断する。拒否フラグが1の場合、送受信制御部(12)は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための第1の応答を作成し、送受信部(14)を通じて、問い合わせパケットを送ってきた他の移動体通信装置(1)に送信する。
Description
本発明は、移動体通信装置であって、より特定的には、アドホックネットワークに収容可能な移動体通信装置に関する。
移動体通信システムの中には、サーバ、交換機及び基地局に代表される既存のインフラストラクチャを必要とすることなく、移動体通信装置が自分で通信経路を探し出し、探し出した通信経路を使って、相手側の移動体通信装置と通信を行うアドホックネットワークシステムがある。
従来のアドホックネットワークシステムでは、親機及び子機のどちらにもなり得る複数の移動体通信装置の中から、暫定の親機が決定され、他の移動体通信装置が子機として決定される。このような状態で、親機と子機の間でデータ交換が可能になると、テスト信号を用いて測定された転送レートと、各子機の蓄電池の残量とが各子機から親機へと送られる。親機は、以上のようにして収集した各転送レート及び各残量から、真の親機を選定し直す。
従来のアドホックネットワークシステムでは、親機及び子機のどちらにもなり得る複数の移動体通信装置の中から、暫定の親機が決定され、他の移動体通信装置が子機として決定される。このような状態で、親機と子機の間でデータ交換が可能になると、テスト信号を用いて測定された転送レートと、各子機の蓄電池の残量とが各子機から親機へと送られる。親機は、以上のようにして収集した各転送レート及び各残量から、真の親機を選定し直す。
ところで、特別な事情により、アドホックネットワークに自身の移動体通信装置が組み込まれることをユーザが嫌う場合がある。しかしながら、従来のアドホックネットワークシステムでは、移動体通信装置及びそのユーザの事情を考慮することなく、移動体通信装置はアドホックネットワークに組み込まれてしまうという問題点がある。したがって、上述のようなユーザのニーズを満たさない限り、アドホックネットワークシステムの普及を加速させることは難しい。
それ故に、本発明は、特定条件下ではアドホックネットワークに収容されない移動体通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の局面は、アドホックネットワークを通じてデータ通信が可能な移動体通信装置であって、他の移動体通信装置から送られ、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせるための問い合わせ情報を受信する受信部と、受信部が問い合わせ情報を受信した後、予め設定された少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する条件判断部と、条件判断部の判断結果に基づいて、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成し、他の移動体通信装置へと送信する送信部とを備える。
条件判断部は典型的には、移動体通信装置の状態に基づいて、少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する。
移動体通信装置は例示的には、ユーザの入力に基づいて、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか否かを示す情報を格納する記憶装置をさらに備える。ここで、記憶装置に格納された情報がアドホックネットワークへの加入を受け入れないことを示すと条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身が通信中か否かを検出する状態検出部をさらに備える。ここで、移動体通信装置が通信中であることを状態検出部が検出したと条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身が通信する予定時間を格納する記憶装置をさらに備える。ここで、予め定められた時間が経過すれば、記憶装置に格納された予定時間に達すると条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身のバッテリの残量を検出する残量検出部をさらに備える。ここで、残量検出部により検出された残量が所定の基準値以下であると条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身が充電可能な場所が記述されたデータベースを格納する記憶装置と、自身の現在位置を検出する位置検出部とをさらに備える。ここで、位置検出部が検出した現在位置から記憶装置に格納された充電可能な場所までの距離が所定の基準値以下であると条件判断部が判断した場合、送信部は、残量検出部により検出された残量が所定の基準値以下であっても、アドホックネットワークへの加入を受け入れるための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、ユーザの年齢を格納する記憶部をさらに備える。記憶部に格納されたユーザの年齢が所定の基準値以上である場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を受け入れるための情報を、他の条件に関わらず作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身のユーザの運転履歴を示す情報を格納する記憶部をさらに備える。ここで、記憶部に格納されたユーザの年齢が所定の基準値以上である場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は典型的には、車両に搭載される。
本発明の第2の局面は、移動体通信装置がアドホックネットワークを通じてデータ通信するための方法であって、他の移動体通信装置から送られ、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせるための問い合わせ情報を受信する受信ステップと、受信ステップで問い合わせ情報を受信した後、予め設定された少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する条件判断ステップと、条件判断ステップの判断結果に基づいて、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成し、他の移動体通信装置へと送信する送信ステップとを備える。
データ通信方法は例示的には、コンピュータプログラムにより実現される。また、コンピュータプログラムは典型的には記録媒体に格納される。
上記第1及び第2の局面によれば、所定の条件を満たす場合、移動体通信装置はアドホックネットワークへの加入を拒否する。これにより、移動体通信装置を、自身及びユーザの事情に応じて、アドホックネットワークに組み込まれなくすることができる。
本発明の上記及びその他の目的、特徴、局面及び利点は、以下に述べる本発明の詳細な説明を添付の図面とともに理解したとき、より明らかになる。
それ故に、本発明は、特定条件下ではアドホックネットワークに収容されない移動体通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の局面は、アドホックネットワークを通じてデータ通信が可能な移動体通信装置であって、他の移動体通信装置から送られ、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせるための問い合わせ情報を受信する受信部と、受信部が問い合わせ情報を受信した後、予め設定された少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する条件判断部と、条件判断部の判断結果に基づいて、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成し、他の移動体通信装置へと送信する送信部とを備える。
条件判断部は典型的には、移動体通信装置の状態に基づいて、少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する。
移動体通信装置は例示的には、ユーザの入力に基づいて、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか否かを示す情報を格納する記憶装置をさらに備える。ここで、記憶装置に格納された情報がアドホックネットワークへの加入を受け入れないことを示すと条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身が通信中か否かを検出する状態検出部をさらに備える。ここで、移動体通信装置が通信中であることを状態検出部が検出したと条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身が通信する予定時間を格納する記憶装置をさらに備える。ここで、予め定められた時間が経過すれば、記憶装置に格納された予定時間に達すると条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身のバッテリの残量を検出する残量検出部をさらに備える。ここで、残量検出部により検出された残量が所定の基準値以下であると条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身が充電可能な場所が記述されたデータベースを格納する記憶装置と、自身の現在位置を検出する位置検出部とをさらに備える。ここで、位置検出部が検出した現在位置から記憶装置に格納された充電可能な場所までの距離が所定の基準値以下であると条件判断部が判断した場合、送信部は、残量検出部により検出された残量が所定の基準値以下であっても、アドホックネットワークへの加入を受け入れるための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、ユーザの年齢を格納する記憶部をさらに備える。記憶部に格納されたユーザの年齢が所定の基準値以上である場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を受け入れるための情報を、他の条件に関わらず作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身のユーザの運転履歴を示す情報を格納する記憶部をさらに備える。ここで、記憶部に格納されたユーザの年齢が所定の基準値以上である場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は典型的には、車両に搭載される。
本発明の第2の局面は、移動体通信装置がアドホックネットワークを通じてデータ通信するための方法であって、他の移動体通信装置から送られ、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせるための問い合わせ情報を受信する受信ステップと、受信ステップで問い合わせ情報を受信した後、予め設定された少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する条件判断ステップと、条件判断ステップの判断結果に基づいて、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成し、他の移動体通信装置へと送信する送信ステップとを備える。
データ通信方法は例示的には、コンピュータプログラムにより実現される。また、コンピュータプログラムは典型的には記録媒体に格納される。
上記第1及び第2の局面によれば、所定の条件を満たす場合、移動体通信装置はアドホックネットワークへの加入を拒否する。これにより、移動体通信装置を、自身及びユーザの事情に応じて、アドホックネットワークに組み込まれなくすることができる。
本発明の上記及びその他の目的、特徴、局面及び利点は、以下に述べる本発明の詳細な説明を添付の図面とともに理解したとき、より明らかになる。
図1は、本発明の一実施形態に係る移動体通信装置(ノード)1で確立されるアドホックネットワークの例を示す模式図である。
図2は、図1のノード1の構成を示すブロック図である。
図3は、図2の記憶装置6に格納されるリンク情報の内容を示す模式図である。
図4は、図1のノード1の処理手順を示すフローチャートである。
図5は、図4のステップA2の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図6Aは、図1のアドホックネットワークで送受される問い合わせパケットPiのデータ構造を示す模式図である。
図6Bは、図1のアドホックネットワークで送受されるデータパケットPoのデータ構造を示す模式図である。
図6Cは、図1のアドホックネットワークで送受されるデータパケットPrのデータ構造を示す模式図である。
図7は、図4のステップA5の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図8は、図4のステップA6の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図9は、図1のアドホックネットワークにおけるデータ通信の一例を示すシーケンスチャートである。
図10は、図2に示す移動体通信装置1の変形例に係る移動体通信装置(ノード)10の構成を示すブロック図である。
図11は、図10に示すノード10の処理手順を示すフローチャートである。
図12は、図11に示すステップE2の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図13は、図2に示すノード10で作成されるデータパケットPoのデータ構造を示す模式図である。
図14は、図11に示すステップE3の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図2は、図1のノード1の構成を示すブロック図である。
図3は、図2の記憶装置6に格納されるリンク情報の内容を示す模式図である。
図4は、図1のノード1の処理手順を示すフローチャートである。
図5は、図4のステップA2の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図6Aは、図1のアドホックネットワークで送受される問い合わせパケットPiのデータ構造を示す模式図である。
図6Bは、図1のアドホックネットワークで送受されるデータパケットPoのデータ構造を示す模式図である。
図6Cは、図1のアドホックネットワークで送受されるデータパケットPrのデータ構造を示す模式図である。
図7は、図4のステップA5の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図8は、図4のステップA6の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図9は、図1のアドホックネットワークにおけるデータ通信の一例を示すシーケンスチャートである。
図10は、図2に示す移動体通信装置1の変形例に係る移動体通信装置(ノード)10の構成を示すブロック図である。
図11は、図10に示すノード10の処理手順を示すフローチャートである。
図12は、図11に示すステップE2の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図13は、図2に示すノード10で作成されるデータパケットPoのデータ構造を示す模式図である。
図14は、図11に示すステップE3の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
(実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係るアドホックネットワークシステムの構成を示す模式図である。図1において、アドホックネットワークシステムは、サーバ、交換機及び基地局に代表される既存のインフラストラクチャから分離及び独立しており、複数台の移動体通信装置1により自律的に構築される。移動体通信装置1は、典型的には車両に搭載可能な機器(例えばナビゲーション装置)、PDA(Personal Digital Assistant)又は携帯電話のような移動体に実装される。なお、以下、本実施形態では、便宜上、移動体通信装置1をノード1と称する。
ノード1は、図2に示すように、プログラム格納部11と、送受信制御部12と、作業領域13と、送受信部14とを備えている。プログラム格納部11は、典型的にはROM(Read Only Memory)からなり、本実施形態に特有の通信プロトコルを記述したコンピュータプログラム(以下、通信用プログラム)111を格納する。送受信制御部12は、通信用プログラム111に従って、作業領域13を使ってデータの送受信を制御する。送受信部14は、送受信制御部12の制御に従って、他のノード1からのデータを受信したり、他のノード1へデータを送信したりする。
また、ノード1には、周辺機器として、残量検出部2と、状態検出部3と、入力装置4と、位置検出部5と、記憶装置6とが通信可能に接続されている。
残量検出部2は、ノード1が実装された移動体に内蔵されるバッテリの残量を検出する。なお、残量検出部2は、携帯電話及びPDAのように、商用電源から充電が必要で、さらに1回の充電による駆動時間が相対的に短い移動体に好適な構成である。逆に、車載の鉛蓄電池から電圧の供給を受ける車載機器には、残量検出部2は特に必要の無い構成である。ただし、電気自動車及びハイブリッドカーのように充電頻度の高い車両に搭載された機器については、残量検出部2を備える方が好ましい。
状態検出部3は、ノード1が実装された移動体が現在音声通信又はデータ通信を行っているか否かを検出する。
入力装置4はユーザにより操作される。ユーザは、入力装置4を操作することにより、まず、アドホックネットワークへのノード1の加入を許可するか拒否するかを設定可能である。また、ユーザは、入力装置4を操作することにより、移動体が音声通話又はデータ通信を行う予定である時間帯(以下、予定時間帯と称する)を設定可能である。
位置検出部5は、移動体の現在位置を検出する。具体的には、位置検出部5は、移動体が車載機器の場合、GPS(Global Positioning System)の受信機及び自律航法センサの組み合わせであったり、DRSC(Dedicate Short Range Communication)の受信機であったりする。また、位置検出部5は、移動体がPHS(Personal Handy−phone System)の場合、近隣の基地局から得られる情報から、移動体の現在位置を検出する。また、位置検出部5は、移動体が携帯電話又はPDAの場合、GPS受信機を組み込んだモジュールを通じて、移動体の現在位置を検出する。
記憶装置6は、典型的には不揮発性の記憶装置であって、充電可能場所データベース(以下、充電可能場所DBと称す)と、予約情報と、アドホックネットワークの確立に必要なリンク情報とを格納する。
充電可能場所DBは、携帯電話及びPDAのように、充電頻度の高い移動体の充電サービスを行っている場所(以下、サービスポイントと称す)の位置情報の集まりである。
また、予約情報は、入力装置4を操作することによりユーザが入力した予定時間帯を少なくとも含む。
また、リンク情報は、図3に示すように、自ノード識別情報(以下、自ノードIDと称す)と、拒否フラグと、ホップリミットと、再試行時間と、試行回数と、少なくとも1つの終点ノード識別番号(以下、終点ノードIDと称す)とを含む。
自ノードIDは、自ノード1を一意に特定する識別情報である。ホップリミットは、アドホックネットワークにおける中継ノード数の最大値である。
拒否フラグは、アドホックネットワークへの自ノード1の加入を拒否するか受け入れるかを示す2値情報である。本実施形態では例示的に、拒否フラグとしての1は、アドホックネットワークへの加入を拒否することを示し、拒否フラグとしての0は、アドホックネットワークへの加入を受け入れ可能であることを示す。
再試行時間とは、アドホックネットワークによる前回のデータ通信の失敗が判明した時から、再度データ通信を試行するまでの時間である。
試行回数は、同じデータを同じ終点ノード1に送信することを繰り返す回数である。
次に、ノード1の動作について説明する。図4は、ノード1の処理手順を示すフローチャートである。図4において、ノード1の送受信制御部12は、プログラム格納部11に格納される通信プログラム111を実行しており、上位層(例えば、アプリケーション層)から、アドホックネットワークを確立して送信すべきデータが発生しているか否かを判断する(ステップA1)。
送信すべきデータが発生している場合には、ノード1は起点ノード1として振る舞い、送受信制御部12は図5に示す処理を実行する(ステップA2)。図5において、送受信制御部12は、試行回数のカウンタを0に設定した後(ステップB1)、自ノード1の送出電波が届く範囲に存在するノード(中継ノード又は終点ノード)1の探索を制御する(ステップB2)。ここで、以下の説明では、ステップB2で探索されるノード1を、近隣ノード1と称する。ステップB2において、好ましくは、可能な限り唯一の近隣ノード1を探せるように、起点ノード1は、指向性を絞って、近隣ノード1を探すために必要な電波を送出することが好ましい。なお、起点ノード1は、全方位に向けて必要な電波を送出して、近隣ノード1を探しても構わない。
ステップB2の結果、少なくとも1個の近隣ノード1が見つかった場合(ステップB3)、送受信制御部12は、対象となる近隣ノード1に対して、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせる(ステップB4)。より具体的には、送受信制御部12は、記憶装置6から自ノードID及び終点ノードIDを取得する。その後、送受信制御部12は、上記ような問い合わせを行うために、図6Aに示すように、取得した両IDを含む問い合わせパケットPiを、作業領域13上で作成して、対象となる近隣ノード1に向けて、作成した問い合わせパケットPiを送受信部14から送出する。
ステップB4の後、送受信制御部12は、第1の応答の受信を待機する(ステップB5)。ここで、第1の応答は、後でより明らかになるが、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを示す情報であり、対象となる近隣ノード1から送られてくる。以上のような第1の応答は、送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。
送受信制御部12は、第1の応答が転送されてきた後、加入受け入れを示す第1の応答があると判断した場合(ステップB6)、送信すべきデータから、作業領域13上で、図6Bに示すようなデータパケットPoを作成し、送受信部14を通じて、加入受け入れを示す第1の応答を送ってきた近隣ノード1に向けて作業領域13上の各データパケットPoを送出する(ステップB7)。具体的には、送信すべきデータが所定サイズで分割され、いくつかのデータグラムが作成される。その後、送受信制御部12は、記憶装置6から、自ノードIDと、ホップリミットと、終点ノードIDとを取り出して、これらを各データグラムに付加して、図6Bに示すようなデータパケットPoをいくつか作成する。
ステップB7の後、送受信制御部12は、第2の応答の受信を待機する(ステップB8)。ここで、第2の応答は、後でより明らかになるが、アドホックネットワークによるデータ通信が完了したか否かを示す情報であり、後述する終点ノード1が元々は作成し、起点ノード1に向けて送出する。ただし、アドホックネットワークでは、終点ノード1と起点ノード1とのデータ通信では、少なくとも1つの中継ノード1が介在する場合があるので、第2の応答は、終点ノード1から直接起点ノード1に送られてくる場合もあれば、中継ノード1を経由して起点ノード1に送られてくる場合もある。以上のような第2の応答は、起点ノード1において送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。
送受信制御部12は、第2の応答が転送されてきた後、受信応答がデータ通信完了を示すと判断した場合(ステップB9)、図5の処理(図4のステップA2)を終了する。その後、送受信制御部12はステップA1に戻る。逆に、第2の応答がデータ通信完了を示していない場合には、送受信制御部12は、カウンタの値が試行回数以上になってないか否かを判断する(ステップB10)。カウンタの値が試行回数以上であれば、送受信制御部12は、図5の処理(図4のステップA2)を終了する。その後、送受信制御部12はステップA1に戻る。
逆に、カウンタの値が試行回数以上でない場合、送受信制御部12は、図示しないタイマを能動化させ(ステップB11)、その後、タイマが再試行時間(図3参照)を計時することを待機する(ステップB12)。再試行時間が経過すると、送受信制御部12は、試行回数のカウンタを1だけインクリメントし(ステップB13)、その後、ステップB2に戻る。以上のように、起点ノード1は、データ通信が未完了の場合、少なくとも再試行時間だけ間をあけて、試行回数で規定された回数だけ、データ通信を試行する。
また、ステップB3で近隣ノード1が見つからなかった場合、ステップB7で第1の応答の全てが加入拒否を示すと判断された場合にも、送受信制御部12は、上述のステップB10を行う。
ここで、再度図4を参照する。ステップA1において、送信すべきデータが発生していない場合には、送受信制御部12は、ステップB4又はステップC11で送出される問い合わせパケットPiを受信しているか否かを判断する(ステップA3)。問い合わせパケットPiは、前述したように、第1の応答を要求するための情報であり、起点ノード1又は中継ノード1から送られてくる。以上の問い合わせパケットPiは、送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。ステップA3において、問い合わせパケットPiを受信していない場合、送受信制御部12は、ステップA1に戻る。
逆にステップA3で問い合わせパケットPiを受信している場合、送受信制御部12は、受信パケットPiに含まれる終点ノードIDが、記憶装置6に格納される自ノードIDに一致するか否かを判断する(ステップA4)。両IDが不一致の場合、ノード1は中継ノード1として振る舞い、送受信制御部12は、図7に示す処理を実行する(ステップA5)。図7において、送受信制御部12は、記憶装置6に設定されている拒否フラグが1か否かを判断する(ステップC1)。拒否フラグが1である場合、送受信制御部12は、後述するステップC5を行う。
逆に、拒否フラグが1でない場合、送受信制御部12は、状態検出部3の検出結果から、自ノード1が実装された移動体が現在音声通信又はデータ通信を行っているか否かを判断する。さらに、送受信制御部12は、記憶装置6の予約情報を参照して、所定時間以内に音声通信又はデータ通信が始まるか否かを判断する(ステップC2)。通信中又は通信予定であると判断した場合、アドホックネットワークへの加入することができないとみなして、送受信制御部12は、後述するステップC5を行う。
逆に、移動体が通信中又は通信予定でないと判断した場合、送受信制御部12は、残量検出部2の検出結果から、自ノード1が実装された移動体のバッテリの残量が、予め定められた基準残量以下か否かを判断する(ステップC3)。残量が少ないと判断した場合、送受信制御部12は、アドホックネットワークへの加入することができないとみなして、後述するステップC6を行う。
逆に、残量が少なくない場合、送受信制御部12は、位置検出部5から現在位置を取得した後、記憶装置6に格納される充電可能場所DBから、現在位置に最も近いサービスポイントの位置情報を取得する。その後、送受信制御部12は、現在位置から最寄りのサービスポイントまでの距離を導出し、導出した距離が、予め定められた基準距離以下か否かを判断する(ステップC4)。
以上のステップC1、C2及びC4のいずれかでYESと判断した場合、送受信制御部12は、アドホックネットワークの加入拒否を示す第1の応答を作成し、問い合わせパケットPiを今回送ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に向けて、作成した第1の応答を送出する(ステップC5)。その後、送受信処理部12は、図7の処理から抜けて、中継ノード1としての処理(図4のステップA5)を終了する。
以上のステップC3及びC4のいずれかでNOと判断した場合、送受信制御部12は、アドホックネットワークへの加入を受け入れることを示す第1の応答を作業領域13上で作成して、今回問い合わせパケットPiを送ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に向けて、作成した第1の応答を送受信部14から送出する(ステップC6)。
ステップC6の後、送受信制御部12は、問い合わせパケットPiを今回送ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1から、データパケットPo又はPr(後述)が送られてくることを待機する(ステップC7)。
データパケットPo又はPrは、送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。送受信制御部12は、データパケットPoが転送されてきた後、受信パケットPo内のホップリミットが0か否かを判断する(ステップC8)。ホップリミットが0でない場合には、送受信制御部12は、受信データパケットPoを中継可能であるとみなして、前述のステップB2と同様にして、近隣ノード1を探す(ステップC9)。近隣ノード1が見つかった場合(ステップC10)、送受信制御部12は、前述のステップB4と同様にして、対象となる近隣ノード1に対して問い合わせを行う(ステップC11)。
その後、送受信制御部12は、前述のステップB5及びB6と同様に、対象となる近隣ノード1から第1の応答を受信すると(ステップC12)、アドホックネットワークへの加入を受け入れる近隣ノード1が存在するか否かを判断する(ステップC13)。送受信制御部12は、加入を受け入れる近隣ノード1があると判断した場合、現在作業領域13に格納されているデータパケットPo(図6B参照)のホップリミットを1だけデクリメントして、図6Cに示すようなデータパケットPrを作業領域13上に作成する。このようなデータパケットPrは、作業領域13から送受信部14を通じて、加入受け入れした近隣ノード1に向けて送出される(ステップC14)。
ステップC14の後に、送受信制御部12は、近隣ノード1が送出した第2の応答を受信すると、今回問い合わせを自ノード1に行ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に、受信応答を送信する(ステップC16)。その後、送受信処理部12は、図7の処理から抜けて、中継ノード1としての処理(図4のステップA5)を終了する。
また、ステップC8でホップリミットが0である場合、又はステップC13で加入を受け入れる近隣ノード1がなかった場合、送受信制御部12は、データ通信が未完了であることを示す第2の応答を作業領域14上で作成して、送受信部14を通じて、自ノード1に今回問い合わせを行ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に向けて、作成した第2の応答を送出する(ステップC17)。その後、送受信処理部12は、図7の処理から抜けて、中継ノード1としての処理(図4のステップA5)を終了する。
ここで、再度図4を参照する。ステップA4において、受信した問い合わせパケットPiに含まれる終点ノードIDが自ノードIDに一致する場合、ノード1は終点ノード1として振る舞い、図8に示す処理を実行する(ステップA6)。図8において、送受信制御部12は、ステップC7と同様に、データパケットPo又はPrが送られてくることを待機する(ステップD1)。データパケットPo又はPrが作業領域14に転送されてきた後、送受信制御部12は、受信パケットPo又はPrを上位層(例えば、アプリケーション層)に順次的に上げながら、最後のデータパケットPo又はPrの受信完了後(ステップD2)、データ通信完了を示す第2の応答を作業領域14上で作成して、送受信部14を通じて、自ノード1に今回問い合わせを行ってきたノード(起点ノード又は中継ノード)1に向けて、作成した第2の応答を送出する(ステップD3)。その後、送受信制御部12は、図8の処理から抜けて、終点ノード1としての処理(図4のステップA6)を終了する。
次に、以上のようなアドホックネットワークシステムにおけるデータ通信の一例を説明する。本実施形態では例示的に、図1に示すように、4台のノード1a〜1dによりアドホックネットワークが構築され、ノード1aは、ノード1b及び1cを通じて、ノード1dへとデータを送信する。つまり、ノード1aが起点ノード1aとなり、ノード1b及び1cが第1及び第2の中継ノード1b及び1cとなり、ノード1dが終点ノード1dとなる。また、本実施形態の特徴を明確にする観点から、図1にはさらに、アドホックネットワークシステムへの加入を拒否するノード1eが示されている。以下の説明では、ノード1eを拒否ノード1eと称する。
図9のノード1aにおいて、ノード1dへの送信データが発生した場合、ノード1aは、起点ノード1としての処理(図5参照)を行う。ここで、ステップB2及びB3を行うことで、近隣ノード1bを見つけた場合、ノード1aは、起点ノード1aとして、ステップB4で、問い合わせパケットPiを作成し、近隣ノード1bに送信する(図9のシーケンスE1)。
近隣ノード1bは、問い合わせパケットPiの終点ノードIDが自ノードIDでないことから、中継ノード1としての処理(図7参照)を行う。ここで、ステップC3又はC4でNOと判断した場合、ステップC6で、アドホックネットワークへの加入受け入れを示す第1の応答(図9ではAckと表記)が作成され、その結果、近隣ノード1bは、第1の中継ノード1bとして、作成した第1の応答を起点ノード1aに返す(シーケンスE2)。
起点ノード1aは、加入受け入れを示す第1の応答が返ってきたことから、ステップB7で、データパケットPoを作成し第1の中継ノード1bに送信する(シーケンスE3)。
第1の中継ノード1bは、起点ノード1aからのデータパケットPoを受信すると、ステップC9及びC10を行う。その結果、近隣ノード1c及び1eが見つかった場合、第1の中継ノード1bは、ステップC11で、問い合わせパケットPiを作成し、近隣ノード1c及び1eに送信する(シーケンスE4)。
ここで、近隣ノード1cは、問い合わせパケットPiの終点ノードIDが自ノードIDでないことから、中継ノードとしての処理(図7参照)を行う。ここで、近隣ノード1cは、近隣ノード1bと同様にして、アドホックネットワークへの加入受け入れを示す第1の応答を作成し、第2の中継ノード1cとして、作成した第1の応答を第1の中継ノード1bに返す(シーケンスE5)。
近隣ノード1eもまた、問い合わせパケットPiに応答して、中継ノードとしての処理を行うが、ステップC1、C2及びC4のいずれかでYESと判断した場合には、拒否ノード1eとして、アドホックネットワークへの加入を拒否する第1の応答(図9ではNackと表記)を作成し、第1の中継ノード1bに返す(シーケンスE6)。
第1の中継ノード1bは、加入受け入れを示す第1の応答が返ってきたことから、ステップB7で、データパケットPoからデータパケットPrを作成し第2の中継ノード1cに送信する(シーケンスE7)。しかしながら、第1の中継ノード1bは、加入拒否を示す第1の応答を送ってきた拒否ノード1eにはデータパケットPrを送信しない。
第2の中継ノード1cは、第1の中継ノード1bからのデータパケットPrを受信すると、ステップC9及びC10を行う。その結果、近隣ノード1dが見つかった場合、第2の中継ノード1cは、ステップC11で、問い合わせパケットPiを作成し、近隣ノード1dに送信する(シーケンスE8)。
ここで、近隣ノード1dは、問い合わせパケットPiの終点ノードIDが自ノードIDであることから、終点ノードとしての処理(図8参照)を行う。この時、近隣ノード1dは、ステップD1で、アドホックネットワークへの加入受け入れを示す第1の応答を作成し、終点ノード1dとして、作成した第1の応答を第2の中継ノード1cに送信する(シーケンスE9)。その後、終点ノード1dは、第2の中継ノード1cから送られてくるデータパケットPrを受信し、受信完了後、ステップD4で、データ通信完了を示す第2の応答を作成し、第2の中継ノード1cに送信する(シーケンスE10)。第2の応答は、第2の中継ノード1c、第1の中継ノード1bを経由して、起点ノード1aにより受信される。
以上説明したように、本実施形態に係る移動体通信装置1は、所定の条件(図7のステップC1、C2及びC4)を満たす場合、アドホックネットワークへの加入を拒否する。これにより、移動体通信装置1を、自身及びユーザの事情に応じて、アドホックネットワークに組み込まれなくすることができる。その結果、アドホックネットワークシステムの普及を加速させることが可能となる。
また、本移動体通信装置1が車両に搭載され、さらに、データパケットPo又はPr(図6B又は図6Cを参照)のデータグラムとして、自車両の位置情報及び自車両のナンバーがそれぞれに付加される場合を想定する。この場合、終点ノードIDとして、例えば日本におけるヘルプネットのような車両向け緊急通報システムのセンタ局のものを設定することにより、車両向け緊急通報システムと同様のサービスを、アドホックネットワークにより実現することが可能となる。
なお、本実施形態の説明では、第1の応答(加入拒否)を作成する場合の条件として、図7に示すステップC1−C3に示されるものを例示した。しかし、これに限らず、複数の移動体通信装置1によりグループを構成する場合において、移動体通信装置1は、自身が属するグループに属さない移動体通信装置1からの問い合わせを受信した場合、第1の応答(加入拒否)を作成し送信しても構わない。
(変形例)
図10は、上述の実施形態の変形例に係る移動体通信装置(以下、必要に応じてノードと称する)10の構成を示すブロック図である。図10において、移動体通信装置10は、ブロック構成に関して移動体通信装置1と比較すると、ユーザ情報通信部7をさらに備える点で相違する。それ以外に、両移動体通信装置10及び1の間にはブロック構成について相違点は無い。それ故、図10において、図1に示す構成に相当するものには同一の参照符号を付け、それぞれの説明を省略する。
ユーザ情報通信部7は、送受信制御部12の制御下で、スマートカード8側のユーザ情報通信部83と双方向通信を行う。具体的には、ユーザ情報通信部7は、スマートカード8と通信可能な状態になると、ユーザ情報通信部83に向けて送信要求を送出する。ここで、送信要求は、スマートカード8に格納されており、ノード10が必要とする情報の送信を要求するためのデータである。
スマートカード8は、好ましくは電子運転免許証であり、記憶媒体81と、制御部82と、ユーザ情報通信部83とを備える。なお、本実施形態において、スマートカードはIC(Integrated Circuit)カードと同義である。
記憶媒体81は、スマートカード8の所持者、つまり車両の運転を公的機関により許可された者について、様々な情報を記憶する。本変形例に係るノード10が必要とする情報は、図10に示すように、所持者の年齢と、過去の交通違反による減点数であるため、両者以外の情報については図示を省略している。
また、スマートカード8において、制御部82は、ノード10から送出された送信要求を、ユーザ情報通信部83を介して受信する。制御部82は、受信した送信要求に応答して、記憶媒体81から年齢及び減点数を読み出す。その後、制御部82は、読み出した情報を、ユーザ情報通信部83に渡す。ユーザ情報通信部83は、制御部82から受け取った情報を、ノード10側のユーザ情報通信部7に向けて送出する。
また、ノード10において、ユーザ情報通信部7は、受け取った年齢及び減点数を、作業領域13に転送し格納する。
次に、図11のフローチャートを参照して、ノード10の動作について説明する。図11は、図4と比較すると、ステップE1をさらに含む点と、ステップA2及びA5の代わりに、ステップE1及びE2を含む点とで相違する。それ以外に、図11及び図4の間に相違点は無いので、図11において、図4のステップに相当するものには同一のステップ番号を付け、それぞれの説明を省略する。
まず、図11において、通信プログラム111が実行され、さらに、ノード10及びスマートカード8の間で通信可能な状態になると、上述の要領で、ノード10において、ユーザ情報通信部7は、スマートカード8から年齢及び減点数を取得して、作業領域13に転送し格納する(ステップE1)。
また、ステップA1でYESと判断された場合、ノード10は、前述の実施形態と同様に、起点ノード10として振る舞う(ステップE2)。この場合、送受信制御部12は、図12に示される処理手順に従って処理を行う。図12は、図5と比較すると、ステップB7の代わりにステップF1を含む点で相違する。それ以外に、図12及び図5に示すフローチャートの間に相違点は無い。それ故、図12において、図5に示すステップに相当するものには同一のステップ番号を付け、それぞれの説明を省略する。
送受信制御部12は、ステップB6でYESと判断した場合、作業領域13上で、図13に示すデータ構造を有するデータパケットPoを作成し、送受信部14を通じて、加入受け入れを示す第1の応答を送ってきた近隣ノード1に向けて作業領域13上の各データパケットPoを送出する(ステップF1)。具体的には、送信すべきデータが所定サイズで分割され、いくつかのデータグラムが作成される。その後、送受信制御部12は、記憶装置6から、自ノードIDと、ホップリミットと、終点ノードIDとを記憶装置6から取り出し、さらに、起点ノード10を使うユーザの年齢を作業領域13から取り出し、これらを各データグラムに付加して、図13Aに示すようなデータパケットPoをいくつか作成する。以上のようなステップF1が終了すると、起点ノード10の処理は、ステップB8に進む。
また、ステップA4でNOと判断された場合、ノード10は、前述の実施形態と同様に、中継ノード10として振る舞う(ステップE3)。この場合、送受信制御部12は、図14に示される処理手順に従って処理を行う。図14は、図7と比較すると、ステップG1及びG2をさらに含む点で相違する。それ以外に、図14及び図7に示すフローチャートの間に相違点は無い。それ故、図14において、図7に示すステップに相当するものには同一のステップ番号を付け、それぞれの説明を省略する。なお、都合上、図14においては、ステップC8以降の図示が省略されている。
図7において、送受信制御部12は、ステップC1を行う前に、現在受信している各データパケットPoから、起点ノード10のユーザの年齢を取り出し、予め保持する第1の基準値と比較する。ここで、第1の基準値は、起点ノード10のユーザが高齢か否かを判断するための指標であり、例えば65程度に選ばれる。
上述のような比較の結果、ユーザの年齢が第1の基準値以上であれば(ステップG1)、送受信制御部12は、高齢者が使っている移動体通信装置10からのデータパケットPoであることから緊急通報の可能性があるとみなして、無条件で、ステップC6を行う。
それに対して、ユーザの年齢が第1の基準値未満であれば、送受信制御部12は、ステップC1を行う。
また、ステップC2の後、送受信制御部12は、自ノード10内の作業領域13に格納されているユーザの減点数を取り出す。ここで注意を要するのは、ユーザとは、起点ノード10のユーザではなく、中継ノード10のユーザである。
その後、送受信制御部12は、取り出した減点数が第2の基準値以上であるか否かを判断する(ステップG2)。ここで、第2の基準値は、ユーザが交通違反を頻繁に起こしているか否かを示す指標である。
減点数が第2の基準値以上であれば、送受信制御部12は、中継ノード10のユーザが頻繁に交通違反を起こすことから、アドホックネットワークへの加入に不適切であるとみなして、ステップC5を行う。なぜ、このような処理を行うかというと、中継ノード10が交通違反又は交通事故を起こすと、アドホックネットワークが切断される可能性があるからである。
逆に、減点数が第2の基準値未満であれば、送受信制御部12は、ステップC3を行う。
以上説明したように、本変形例によれば、起点ノード10のユーザが高齢者の場合、ステップC1−C3及びG2の条件を考慮することなく、つまり、アドホックネットワークへの加入を拒否することなく、中継ノード10は、第1の応答(加入受け入れ)を送信する。これによって、緊急通報により好適な移動体通信装置10を提供することが可能となる。また、中継ノード10であって、減点数が多いユーザが使っているものは、アドホックネットワークへの加入が不適切であると判断されるため、より信頼性の高いアドホックネットワークを構築可能な移動体通信装置10を提供することが可能となる。
また、本移動体通信装置10が車両に搭載され、さらに、データパケットPo(図13参照)のデータグラムとして、自車両の位置情報及び自車両のナンバーがそれぞれに付加される場合を想定する。この場合、終点ノードIDとして、例えば日本におけるヘルプネットのような車両向け緊急通報システムのセンタ局のものを設定することにより、車両向け緊急通報システムと同様のサービスを、アドホックネットワークにより実現することが可能となる。
なお、本実施形態の説明では、第1の応答(加入拒否)を作成する場合の条件として、図14に示すステップC1−C3及びG2に示されるものを例示した。しかし、これに限らず、複数の移動体通信装置10によりグループを構成する場合において、移動体通信装置10は、自身が属するグループに属さない移動体通信装置10からの問い合わせを受信した場合、第1の応答(加入拒否)を作成し送信しても構わない。
本発明を詳細に説明したが、上記説明はあらゆる意味において例示的なものであり限定的なものではない。本発明の範囲から逸脱することなしに多くの他の改変例及び変形例が可能であることが理解される。
図1は、本発明の一実施形態に係るアドホックネットワークシステムの構成を示す模式図である。図1において、アドホックネットワークシステムは、サーバ、交換機及び基地局に代表される既存のインフラストラクチャから分離及び独立しており、複数台の移動体通信装置1により自律的に構築される。移動体通信装置1は、典型的には車両に搭載可能な機器(例えばナビゲーション装置)、PDA(Personal Digital Assistant)又は携帯電話のような移動体に実装される。なお、以下、本実施形態では、便宜上、移動体通信装置1をノード1と称する。
ノード1は、図2に示すように、プログラム格納部11と、送受信制御部12と、作業領域13と、送受信部14とを備えている。プログラム格納部11は、典型的にはROM(Read Only Memory)からなり、本実施形態に特有の通信プロトコルを記述したコンピュータプログラム(以下、通信用プログラム)111を格納する。送受信制御部12は、通信用プログラム111に従って、作業領域13を使ってデータの送受信を制御する。送受信部14は、送受信制御部12の制御に従って、他のノード1からのデータを受信したり、他のノード1へデータを送信したりする。
また、ノード1には、周辺機器として、残量検出部2と、状態検出部3と、入力装置4と、位置検出部5と、記憶装置6とが通信可能に接続されている。
残量検出部2は、ノード1が実装された移動体に内蔵されるバッテリの残量を検出する。なお、残量検出部2は、携帯電話及びPDAのように、商用電源から充電が必要で、さらに1回の充電による駆動時間が相対的に短い移動体に好適な構成である。逆に、車載の鉛蓄電池から電圧の供給を受ける車載機器には、残量検出部2は特に必要の無い構成である。ただし、電気自動車及びハイブリッドカーのように充電頻度の高い車両に搭載された機器については、残量検出部2を備える方が好ましい。
状態検出部3は、ノード1が実装された移動体が現在音声通信又はデータ通信を行っているか否かを検出する。
入力装置4はユーザにより操作される。ユーザは、入力装置4を操作することにより、まず、アドホックネットワークへのノード1の加入を許可するか拒否するかを設定可能である。また、ユーザは、入力装置4を操作することにより、移動体が音声通話又はデータ通信を行う予定である時間帯(以下、予定時間帯と称する)を設定可能である。
位置検出部5は、移動体の現在位置を検出する。具体的には、位置検出部5は、移動体が車載機器の場合、GPS(Global Positioning System)の受信機及び自律航法センサの組み合わせであったり、DRSC(Dedicate Short Range Communication)の受信機であったりする。また、位置検出部5は、移動体がPHS(Personal Handy−phone System)の場合、近隣の基地局から得られる情報から、移動体の現在位置を検出する。また、位置検出部5は、移動体が携帯電話又はPDAの場合、GPS受信機を組み込んだモジュールを通じて、移動体の現在位置を検出する。
記憶装置6は、典型的には不揮発性の記憶装置であって、充電可能場所データベース(以下、充電可能場所DBと称す)と、予約情報と、アドホックネットワークの確立に必要なリンク情報とを格納する。
充電可能場所DBは、携帯電話及びPDAのように、充電頻度の高い移動体の充電サービスを行っている場所(以下、サービスポイントと称す)の位置情報の集まりである。
また、予約情報は、入力装置4を操作することによりユーザが入力した予定時間帯を少なくとも含む。
また、リンク情報は、図3に示すように、自ノード識別情報(以下、自ノードIDと称す)と、拒否フラグと、ホップリミットと、再試行時間と、試行回数と、少なくとも1つの終点ノード識別番号(以下、終点ノードIDと称す)とを含む。
自ノードIDは、自ノード1を一意に特定する識別情報である。ホップリミットは、アドホックネットワークにおける中継ノード数の最大値である。
拒否フラグは、アドホックネットワークへの自ノード1の加入を拒否するか受け入れるかを示す2値情報である。本実施形態では例示的に、拒否フラグとしての1は、アドホックネットワークへの加入を拒否することを示し、拒否フラグとしての0は、アドホックネットワークへの加入を受け入れ可能であることを示す。
再試行時間とは、アドホックネットワークによる前回のデータ通信の失敗が判明した時から、再度データ通信を試行するまでの時間である。
試行回数は、同じデータを同じ終点ノード1に送信することを繰り返す回数である。
次に、ノード1の動作について説明する。図4は、ノード1の処理手順を示すフローチャートである。図4において、ノード1の送受信制御部12は、プログラム格納部11に格納される通信プログラム111を実行しており、上位層(例えば、アプリケーション層)から、アドホックネットワークを確立して送信すべきデータが発生しているか否かを判断する(ステップA1)。
送信すべきデータが発生している場合には、ノード1は起点ノード1として振る舞い、送受信制御部12は図5に示す処理を実行する(ステップA2)。図5において、送受信制御部12は、試行回数のカウンタを0に設定した後(ステップB1)、自ノード1の送出電波が届く範囲に存在するノード(中継ノード又は終点ノード)1の探索を制御する(ステップB2)。ここで、以下の説明では、ステップB2で探索されるノード1を、近隣ノード1と称する。ステップB2において、好ましくは、可能な限り唯一の近隣ノード1を探せるように、起点ノード1は、指向性を絞って、近隣ノード1を探すために必要な電波を送出することが好ましい。なお、起点ノード1は、全方位に向けて必要な電波を送出して、近隣ノード1を探しても構わない。
ステップB2の結果、少なくとも1個の近隣ノード1が見つかった場合(ステップB3)、送受信制御部12は、対象となる近隣ノード1に対して、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせる(ステップB4)。より具体的には、送受信制御部12は、記憶装置6から自ノードID及び終点ノードIDを取得する。その後、送受信制御部12は、上記ような問い合わせを行うために、図6Aに示すように、取得した両IDを含む問い合わせパケットPiを、作業領域13上で作成して、対象となる近隣ノード1に向けて、作成した問い合わせパケットPiを送受信部14から送出する。
ステップB4の後、送受信制御部12は、第1の応答の受信を待機する(ステップB5)。ここで、第1の応答は、後でより明らかになるが、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを示す情報であり、対象となる近隣ノード1から送られてくる。以上のような第1の応答は、送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。
送受信制御部12は、第1の応答が転送されてきた後、加入受け入れを示す第1の応答があると判断した場合(ステップB6)、送信すべきデータから、作業領域13上で、図6Bに示すようなデータパケットPoを作成し、送受信部14を通じて、加入受け入れを示す第1の応答を送ってきた近隣ノード1に向けて作業領域13上の各データパケットPoを送出する(ステップB7)。具体的には、送信すべきデータが所定サイズで分割され、いくつかのデータグラムが作成される。その後、送受信制御部12は、記憶装置6から、自ノードIDと、ホップリミットと、終点ノードIDとを取り出して、これらを各データグラムに付加して、図6Bに示すようなデータパケットPoをいくつか作成する。
ステップB7の後、送受信制御部12は、第2の応答の受信を待機する(ステップB8)。ここで、第2の応答は、後でより明らかになるが、アドホックネットワークによるデータ通信が完了したか否かを示す情報であり、後述する終点ノード1が元々は作成し、起点ノード1に向けて送出する。ただし、アドホックネットワークでは、終点ノード1と起点ノード1とのデータ通信では、少なくとも1つの中継ノード1が介在する場合があるので、第2の応答は、終点ノード1から直接起点ノード1に送られてくる場合もあれば、中継ノード1を経由して起点ノード1に送られてくる場合もある。以上のような第2の応答は、起点ノード1において送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。
送受信制御部12は、第2の応答が転送されてきた後、受信応答がデータ通信完了を示すと判断した場合(ステップB9)、図5の処理(図4のステップA2)を終了する。その後、送受信制御部12はステップA1に戻る。逆に、第2の応答がデータ通信完了を示していない場合には、送受信制御部12は、カウンタの値が試行回数以上になってないか否かを判断する(ステップB10)。カウンタの値が試行回数以上であれば、送受信制御部12は、図5の処理(図4のステップA2)を終了する。その後、送受信制御部12はステップA1に戻る。
逆に、カウンタの値が試行回数以上でない場合、送受信制御部12は、図示しないタイマを能動化させ(ステップB11)、その後、タイマが再試行時間(図3参照)を計時することを待機する(ステップB12)。再試行時間が経過すると、送受信制御部12は、試行回数のカウンタを1だけインクリメントし(ステップB13)、その後、ステップB2に戻る。以上のように、起点ノード1は、データ通信が未完了の場合、少なくとも再試行時間だけ間をあけて、試行回数で規定された回数だけ、データ通信を試行する。
また、ステップB3で近隣ノード1が見つからなかった場合、ステップB7で第1の応答の全てが加入拒否を示すと判断された場合にも、送受信制御部12は、上述のステップB10を行う。
ここで、再度図4を参照する。ステップA1において、送信すべきデータが発生していない場合には、送受信制御部12は、ステップB4又はステップC11で送出される問い合わせパケットPiを受信しているか否かを判断する(ステップA3)。問い合わせパケットPiは、前述したように、第1の応答を要求するための情報であり、起点ノード1又は中継ノード1から送られてくる。以上の問い合わせパケットPiは、送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。ステップA3において、問い合わせパケットPiを受信していない場合、送受信制御部12は、ステップA1に戻る。
逆にステップA3で問い合わせパケットPiを受信している場合、送受信制御部12は、受信パケットPiに含まれる終点ノードIDが、記憶装置6に格納される自ノードIDに一致するか否かを判断する(ステップA4)。両IDが不一致の場合、ノード1は中継ノード1として振る舞い、送受信制御部12は、図7に示す処理を実行する(ステップA5)。図7において、送受信制御部12は、記憶装置6に設定されている拒否フラグが1か否かを判断する(ステップC1)。拒否フラグが1である場合、送受信制御部12は、後述するステップC5を行う。
逆に、拒否フラグが1でない場合、送受信制御部12は、状態検出部3の検出結果から、自ノード1が実装された移動体が現在音声通信又はデータ通信を行っているか否かを判断する。さらに、送受信制御部12は、記憶装置6の予約情報を参照して、所定時間以内に音声通信又はデータ通信が始まるか否かを判断する(ステップC2)。通信中又は通信予定であると判断した場合、アドホックネットワークへの加入することができないとみなして、送受信制御部12は、後述するステップC5を行う。
逆に、移動体が通信中又は通信予定でないと判断した場合、送受信制御部12は、残量検出部2の検出結果から、自ノード1が実装された移動体のバッテリの残量が、予め定められた基準残量以下か否かを判断する(ステップC3)。残量が少ないと判断した場合、送受信制御部12は、アドホックネットワークへの加入することができないとみなして、後述するステップC6を行う。
逆に、残量が少なくない場合、送受信制御部12は、位置検出部5から現在位置を取得した後、記憶装置6に格納される充電可能場所DBから、現在位置に最も近いサービスポイントの位置情報を取得する。その後、送受信制御部12は、現在位置から最寄りのサービスポイントまでの距離を導出し、導出した距離が、予め定められた基準距離以下か否かを判断する(ステップC4)。
以上のステップC1、C2及びC4のいずれかでYESと判断した場合、送受信制御部12は、アドホックネットワークの加入拒否を示す第1の応答を作成し、問い合わせパケットPiを今回送ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に向けて、作成した第1の応答を送出する(ステップC5)。その後、送受信処理部12は、図7の処理から抜けて、中継ノード1としての処理(図4のステップA5)を終了する。
以上のステップC3及びC4のいずれかでNOと判断した場合、送受信制御部12は、アドホックネットワークへの加入を受け入れることを示す第1の応答を作業領域13上で作成して、今回問い合わせパケットPiを送ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に向けて、作成した第1の応答を送受信部14から送出する(ステップC6)。
ステップC6の後、送受信制御部12は、問い合わせパケットPiを今回送ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1から、データパケットPo又はPr(後述)が送られてくることを待機する(ステップC7)。
データパケットPo又はPrは、送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。送受信制御部12は、データパケットPoが転送されてきた後、受信パケットPo内のホップリミットが0か否かを判断する(ステップC8)。ホップリミットが0でない場合には、送受信制御部12は、受信データパケットPoを中継可能であるとみなして、前述のステップB2と同様にして、近隣ノード1を探す(ステップC9)。近隣ノード1が見つかった場合(ステップC10)、送受信制御部12は、前述のステップB4と同様にして、対象となる近隣ノード1に対して問い合わせを行う(ステップC11)。
その後、送受信制御部12は、前述のステップB5及びB6と同様に、対象となる近隣ノード1から第1の応答を受信すると(ステップC12)、アドホックネットワークへの加入を受け入れる近隣ノード1が存在するか否かを判断する(ステップC13)。送受信制御部12は、加入を受け入れる近隣ノード1があると判断した場合、現在作業領域13に格納されているデータパケットPo(図6B参照)のホップリミットを1だけデクリメントして、図6Cに示すようなデータパケットPrを作業領域13上に作成する。このようなデータパケットPrは、作業領域13から送受信部14を通じて、加入受け入れした近隣ノード1に向けて送出される(ステップC14)。
ステップC14の後に、送受信制御部12は、近隣ノード1が送出した第2の応答を受信すると、今回問い合わせを自ノード1に行ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に、受信応答を送信する(ステップC16)。その後、送受信処理部12は、図7の処理から抜けて、中継ノード1としての処理(図4のステップA5)を終了する。
また、ステップC8でホップリミットが0である場合、又はステップC13で加入を受け入れる近隣ノード1がなかった場合、送受信制御部12は、データ通信が未完了であることを示す第2の応答を作業領域14上で作成して、送受信部14を通じて、自ノード1に今回問い合わせを行ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に向けて、作成した第2の応答を送出する(ステップC17)。その後、送受信処理部12は、図7の処理から抜けて、中継ノード1としての処理(図4のステップA5)を終了する。
ここで、再度図4を参照する。ステップA4において、受信した問い合わせパケットPiに含まれる終点ノードIDが自ノードIDに一致する場合、ノード1は終点ノード1として振る舞い、図8に示す処理を実行する(ステップA6)。図8において、送受信制御部12は、ステップC7と同様に、データパケットPo又はPrが送られてくることを待機する(ステップD1)。データパケットPo又はPrが作業領域14に転送されてきた後、送受信制御部12は、受信パケットPo又はPrを上位層(例えば、アプリケーション層)に順次的に上げながら、最後のデータパケットPo又はPrの受信完了後(ステップD2)、データ通信完了を示す第2の応答を作業領域14上で作成して、送受信部14を通じて、自ノード1に今回問い合わせを行ってきたノード(起点ノード又は中継ノード)1に向けて、作成した第2の応答を送出する(ステップD3)。その後、送受信制御部12は、図8の処理から抜けて、終点ノード1としての処理(図4のステップA6)を終了する。
次に、以上のようなアドホックネットワークシステムにおけるデータ通信の一例を説明する。本実施形態では例示的に、図1に示すように、4台のノード1a〜1dによりアドホックネットワークが構築され、ノード1aは、ノード1b及び1cを通じて、ノード1dへとデータを送信する。つまり、ノード1aが起点ノード1aとなり、ノード1b及び1cが第1及び第2の中継ノード1b及び1cとなり、ノード1dが終点ノード1dとなる。また、本実施形態の特徴を明確にする観点から、図1にはさらに、アドホックネットワークシステムへの加入を拒否するノード1eが示されている。以下の説明では、ノード1eを拒否ノード1eと称する。
図9のノード1aにおいて、ノード1dへの送信データが発生した場合、ノード1aは、起点ノード1としての処理(図5参照)を行う。ここで、ステップB2及びB3を行うことで、近隣ノード1bを見つけた場合、ノード1aは、起点ノード1aとして、ステップB4で、問い合わせパケットPiを作成し、近隣ノード1bに送信する(図9のシーケンスE1)。
近隣ノード1bは、問い合わせパケットPiの終点ノードIDが自ノードIDでないことから、中継ノード1としての処理(図7参照)を行う。ここで、ステップC3又はC4でNOと判断した場合、ステップC6で、アドホックネットワークへの加入受け入れを示す第1の応答(図9ではAckと表記)が作成され、その結果、近隣ノード1bは、第1の中継ノード1bとして、作成した第1の応答を起点ノード1aに返す(シーケンスE2)。
起点ノード1aは、加入受け入れを示す第1の応答が返ってきたことから、ステップB7で、データパケットPoを作成し第1の中継ノード1bに送信する(シーケンスE3)。
第1の中継ノード1bは、起点ノード1aからのデータパケットPoを受信すると、ステップC9及びC10を行う。その結果、近隣ノード1c及び1eが見つかった場合、第1の中継ノード1bは、ステップC11で、問い合わせパケットPiを作成し、近隣ノード1c及び1eに送信する(シーケンスE4)。
ここで、近隣ノード1cは、問い合わせパケットPiの終点ノードIDが自ノードIDでないことから、中継ノードとしての処理(図7参照)を行う。ここで、近隣ノード1cは、近隣ノード1bと同様にして、アドホックネットワークへの加入受け入れを示す第1の応答を作成し、第2の中継ノード1cとして、作成した第1の応答を第1の中継ノード1bに返す(シーケンスE5)。
近隣ノード1eもまた、問い合わせパケットPiに応答して、中継ノードとしての処理を行うが、ステップC1、C2及びC4のいずれかでYESと判断した場合には、拒否ノード1eとして、アドホックネットワークへの加入を拒否する第1の応答(図9ではNackと表記)を作成し、第1の中継ノード1bに返す(シーケンスE6)。
第1の中継ノード1bは、加入受け入れを示す第1の応答が返ってきたことから、ステップB7で、データパケットPoからデータパケットPrを作成し第2の中継ノード1cに送信する(シーケンスE7)。しかしながら、第1の中継ノード1bは、加入拒否を示す第1の応答を送ってきた拒否ノード1eにはデータパケットPrを送信しない。
第2の中継ノード1cは、第1の中継ノード1bからのデータパケットPrを受信すると、ステップC9及びC10を行う。その結果、近隣ノード1dが見つかった場合、第2の中継ノード1cは、ステップC11で、問い合わせパケットPiを作成し、近隣ノード1dに送信する(シーケンスE8)。
ここで、近隣ノード1dは、問い合わせパケットPiの終点ノードIDが自ノードIDであることから、終点ノードとしての処理(図8参照)を行う。この時、近隣ノード1dは、ステップD1で、アドホックネットワークへの加入受け入れを示す第1の応答を作成し、終点ノード1dとして、作成した第1の応答を第2の中継ノード1cに送信する(シーケンスE9)。その後、終点ノード1dは、第2の中継ノード1cから送られてくるデータパケットPrを受信し、受信完了後、ステップD4で、データ通信完了を示す第2の応答を作成し、第2の中継ノード1cに送信する(シーケンスE10)。第2の応答は、第2の中継ノード1c、第1の中継ノード1bを経由して、起点ノード1aにより受信される。
以上説明したように、本実施形態に係る移動体通信装置1は、所定の条件(図7のステップC1、C2及びC4)を満たす場合、アドホックネットワークへの加入を拒否する。これにより、移動体通信装置1を、自身及びユーザの事情に応じて、アドホックネットワークに組み込まれなくすることができる。その結果、アドホックネットワークシステムの普及を加速させることが可能となる。
また、本移動体通信装置1が車両に搭載され、さらに、データパケットPo又はPr(図6B又は図6Cを参照)のデータグラムとして、自車両の位置情報及び自車両のナンバーがそれぞれに付加される場合を想定する。この場合、終点ノードIDとして、例えば日本におけるヘルプネットのような車両向け緊急通報システムのセンタ局のものを設定することにより、車両向け緊急通報システムと同様のサービスを、アドホックネットワークにより実現することが可能となる。
なお、本実施形態の説明では、第1の応答(加入拒否)を作成する場合の条件として、図7に示すステップC1−C3に示されるものを例示した。しかし、これに限らず、複数の移動体通信装置1によりグループを構成する場合において、移動体通信装置1は、自身が属するグループに属さない移動体通信装置1からの問い合わせを受信した場合、第1の応答(加入拒否)を作成し送信しても構わない。
(変形例)
図10は、上述の実施形態の変形例に係る移動体通信装置(以下、必要に応じてノードと称する)10の構成を示すブロック図である。図10において、移動体通信装置10は、ブロック構成に関して移動体通信装置1と比較すると、ユーザ情報通信部7をさらに備える点で相違する。それ以外に、両移動体通信装置10及び1の間にはブロック構成について相違点は無い。それ故、図10において、図1に示す構成に相当するものには同一の参照符号を付け、それぞれの説明を省略する。
ユーザ情報通信部7は、送受信制御部12の制御下で、スマートカード8側のユーザ情報通信部83と双方向通信を行う。具体的には、ユーザ情報通信部7は、スマートカード8と通信可能な状態になると、ユーザ情報通信部83に向けて送信要求を送出する。ここで、送信要求は、スマートカード8に格納されており、ノード10が必要とする情報の送信を要求するためのデータである。
スマートカード8は、好ましくは電子運転免許証であり、記憶媒体81と、制御部82と、ユーザ情報通信部83とを備える。なお、本実施形態において、スマートカードはIC(Integrated Circuit)カードと同義である。
記憶媒体81は、スマートカード8の所持者、つまり車両の運転を公的機関により許可された者について、様々な情報を記憶する。本変形例に係るノード10が必要とする情報は、図10に示すように、所持者の年齢と、過去の交通違反による減点数であるため、両者以外の情報については図示を省略している。
また、スマートカード8において、制御部82は、ノード10から送出された送信要求を、ユーザ情報通信部83を介して受信する。制御部82は、受信した送信要求に応答して、記憶媒体81から年齢及び減点数を読み出す。その後、制御部82は、読み出した情報を、ユーザ情報通信部83に渡す。ユーザ情報通信部83は、制御部82から受け取った情報を、ノード10側のユーザ情報通信部7に向けて送出する。
また、ノード10において、ユーザ情報通信部7は、受け取った年齢及び減点数を、作業領域13に転送し格納する。
次に、図11のフローチャートを参照して、ノード10の動作について説明する。図11は、図4と比較すると、ステップE1をさらに含む点と、ステップA2及びA5の代わりに、ステップE1及びE2を含む点とで相違する。それ以外に、図11及び図4の間に相違点は無いので、図11において、図4のステップに相当するものには同一のステップ番号を付け、それぞれの説明を省略する。
まず、図11において、通信プログラム111が実行され、さらに、ノード10及びスマートカード8の間で通信可能な状態になると、上述の要領で、ノード10において、ユーザ情報通信部7は、スマートカード8から年齢及び減点数を取得して、作業領域13に転送し格納する(ステップE1)。
また、ステップA1でYESと判断された場合、ノード10は、前述の実施形態と同様に、起点ノード10として振る舞う(ステップE2)。この場合、送受信制御部12は、図12に示される処理手順に従って処理を行う。図12は、図5と比較すると、ステップB7の代わりにステップF1を含む点で相違する。それ以外に、図12及び図5に示すフローチャートの間に相違点は無い。それ故、図12において、図5に示すステップに相当するものには同一のステップ番号を付け、それぞれの説明を省略する。
送受信制御部12は、ステップB6でYESと判断した場合、作業領域13上で、図13に示すデータ構造を有するデータパケットPoを作成し、送受信部14を通じて、加入受け入れを示す第1の応答を送ってきた近隣ノード1に向けて作業領域13上の各データパケットPoを送出する(ステップF1)。具体的には、送信すべきデータが所定サイズで分割され、いくつかのデータグラムが作成される。その後、送受信制御部12は、記憶装置6から、自ノードIDと、ホップリミットと、終点ノードIDとを記憶装置6から取り出し、さらに、起点ノード10を使うユーザの年齢を作業領域13から取り出し、これらを各データグラムに付加して、図13Aに示すようなデータパケットPoをいくつか作成する。以上のようなステップF1が終了すると、起点ノード10の処理は、ステップB8に進む。
また、ステップA4でNOと判断された場合、ノード10は、前述の実施形態と同様に、中継ノード10として振る舞う(ステップE3)。この場合、送受信制御部12は、図14に示される処理手順に従って処理を行う。図14は、図7と比較すると、ステップG1及びG2をさらに含む点で相違する。それ以外に、図14及び図7に示すフローチャートの間に相違点は無い。それ故、図14において、図7に示すステップに相当するものには同一のステップ番号を付け、それぞれの説明を省略する。なお、都合上、図14においては、ステップC8以降の図示が省略されている。
図7において、送受信制御部12は、ステップC1を行う前に、現在受信している各データパケットPoから、起点ノード10のユーザの年齢を取り出し、予め保持する第1の基準値と比較する。ここで、第1の基準値は、起点ノード10のユーザが高齢か否かを判断するための指標であり、例えば65程度に選ばれる。
上述のような比較の結果、ユーザの年齢が第1の基準値以上であれば(ステップG1)、送受信制御部12は、高齢者が使っている移動体通信装置10からのデータパケットPoであることから緊急通報の可能性があるとみなして、無条件で、ステップC6を行う。
それに対して、ユーザの年齢が第1の基準値未満であれば、送受信制御部12は、ステップC1を行う。
また、ステップC2の後、送受信制御部12は、自ノード10内の作業領域13に格納されているユーザの減点数を取り出す。ここで注意を要するのは、ユーザとは、起点ノード10のユーザではなく、中継ノード10のユーザである。
その後、送受信制御部12は、取り出した減点数が第2の基準値以上であるか否かを判断する(ステップG2)。ここで、第2の基準値は、ユーザが交通違反を頻繁に起こしているか否かを示す指標である。
減点数が第2の基準値以上であれば、送受信制御部12は、中継ノード10のユーザが頻繁に交通違反を起こすことから、アドホックネットワークへの加入に不適切であるとみなして、ステップC5を行う。なぜ、このような処理を行うかというと、中継ノード10が交通違反又は交通事故を起こすと、アドホックネットワークが切断される可能性があるからである。
逆に、減点数が第2の基準値未満であれば、送受信制御部12は、ステップC3を行う。
以上説明したように、本変形例によれば、起点ノード10のユーザが高齢者の場合、ステップC1−C3及びG2の条件を考慮することなく、つまり、アドホックネットワークへの加入を拒否することなく、中継ノード10は、第1の応答(加入受け入れ)を送信する。これによって、緊急通報により好適な移動体通信装置10を提供することが可能となる。また、中継ノード10であって、減点数が多いユーザが使っているものは、アドホックネットワークへの加入が不適切であると判断されるため、より信頼性の高いアドホックネットワークを構築可能な移動体通信装置10を提供することが可能となる。
また、本移動体通信装置10が車両に搭載され、さらに、データパケットPo(図13参照)のデータグラムとして、自車両の位置情報及び自車両のナンバーがそれぞれに付加される場合を想定する。この場合、終点ノードIDとして、例えば日本におけるヘルプネットのような車両向け緊急通報システムのセンタ局のものを設定することにより、車両向け緊急通報システムと同様のサービスを、アドホックネットワークにより実現することが可能となる。
なお、本実施形態の説明では、第1の応答(加入拒否)を作成する場合の条件として、図14に示すステップC1−C3及びG2に示されるものを例示した。しかし、これに限らず、複数の移動体通信装置10によりグループを構成する場合において、移動体通信装置10は、自身が属するグループに属さない移動体通信装置10からの問い合わせを受信した場合、第1の応答(加入拒否)を作成し送信しても構わない。
本発明を詳細に説明したが、上記説明はあらゆる意味において例示的なものであり限定的なものではない。本発明の範囲から逸脱することなしに多くの他の改変例及び変形例が可能であることが理解される。
本発明に係る移動体通信装置は、自律的にネットワークを構築可能であるが、ネットワークへの加入を拒否できるという技術的効果が求められるナビゲーション装置、携帯電話又はパーソナルコンピュータなどの用途に好適である。
本発明は、移動体通信装置であって、より特定的には、アドホックネットワークに収容可能な移動体通信装置に関する。
移動体通信システムの中には、サーバ、交換機及び基地局に代表される既存のインフラストラクチャを必要とすることなく、移動体通信装置が自分で通信経路を探し出し、探し出した通信経路を使って、相手側の移動体通信装置と通信を行うアドホックネットワークシステムがある。
従来のアドホックネットワークシステムでは、親機及び子機のどちらにもなり得る複数の移動体通信装置の中から、暫定の親機が決定され、他の移動体通信装置が子機として決定される。このような状態で、親機と子機の間でデータ交換が可能になると、テスト信号を用いて測定された転送レートと、各子機の蓄電池の残量とが各子機から親機へと送られる。親機は、以上のようにして収集した各転送レート及び各残量から、真の親機を選定し直す。
ところで、特別な事情により、アドホックネットワークに自身の移動体通信装置が組み込まれることをユーザが嫌う場合がある。しかしながら、従来のアドホックネットワークシステムでは、移動体通信装置及びそのユーザの事情を考慮することなく、移動体通信装置はアドホックネットワークに組み込まれてしまうという問題点がある。したがって、上述のようなユーザのニーズを満たさない限り、アドホックネットワークシステムの普及を加速させることは難しい。
それ故に、本発明は、特定条件下ではアドホックネットワークに収容されない移動体通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の局面は、アドホックネットワークを通じてデータ通信が可能な移動体通信装置であって、他の移動体通信装置から送られ、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせるための問い合わせ情報を受信する受信部と、受信部が問い合わせ情報を受信した後、予め設定された少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する条件判断部と、条件判断部の判断結果に基づいて、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成し、他の移動体通信装置へと送信する送信部とを備える。
条件判断部は典型的には、移動体通信装置の状態に基づいて、少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する。
移動体通信装置は例示的には、ユーザの入力に基づいて、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか否かを示す情報を格納する記憶装置をさらに備える。ここで、記憶装置に格納された情報がアドホックネットワークへの加入を受け入れないことを示すと条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身が通信中か否かを検出する状態検出部をさらに備える。ここで、移動体通信装置が通信中であることを状態検出部が検出したと条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身が通信する予定時間を格納する記憶装置をさらに備える。ここで、予め定められた時間が経過すれば、記憶装置に格納された予定時間に達すると条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身のバッテリの残量を検出する残量検出部をさらに備える。ここで、残量検出部により検出された残量が所定の基準値以下であると条件判断部が判断した場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身が充電可能な場所が記述されたデータベースを格納する記憶装置と、自身の現在位置を検出する位置検出部とをさらに備える。ここで、位置検出部が検出した現在位置から記憶装置に格納された充電可能な場所までの距離が所定の基準値以下であると条件判断部が判断した場合、送信部は、残量検出部により検出された残量が所定の基準値以下であっても、アドホックネットワークへの加入を受け入れるための情報を作成する。
移動体通信装置は例示的には、ユーザの年齢を格納する記憶部をさらに備える。記憶部に格納されたユーザの年齢が所定の基準値以上である場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を受け入れるための情報を、他の条件に関わらず作成する。
移動体通信装置は例示的には、自身のユーザの運転履歴を示す情報を格納する記憶部をさらに備える。ここで、記憶部に格納されたユーザの年齢が所定の基準値以上である場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は典型的には、車両に搭載される。
移動体通信装置は例示的には、自身のユーザの運転履歴を示す情報を格納する記憶部をさらに備える。ここで、記憶部に格納されたユーザの年齢が所定の基準値以上である場合、送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する。
移動体通信装置は典型的には、車両に搭載される。
本発明の第2の局面は、移動体通信装置がアドホックネットワークを通じてデータ通信するための方法であって、他の移動体通信装置から送られ、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせるための問い合わせ情報を受信する受信ステップと、受信ステップで問い合わせ情報を受信した後、予め設定された少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する条件判断ステップと、条件判断ステップの判断結果に基づいて、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成し、他の移動体通信装置へと送信する送信ステップとを備える。
データ通信方法は例示的には、コンピュータプログラムにより実現される。また、コンピュータプログラムは典型的には記録媒体に格納される。
データ通信方法は例示的には、コンピュータプログラムにより実現される。また、コンピュータプログラムは典型的には記録媒体に格納される。
上記第1及び第2の局面によれば、所定の条件を満たす場合、移動体通信装置はアドホックネットワークへの加入を拒否する。これにより、移動体通信装置を、自身及びユーザの事情に応じて、アドホックネットワークに組み込まれなくすることができる。
本発明の上記及びその他の目的、特徴、局面及び利点は、以下に述べる本発明の詳細な説明を添付の図面とともに理解したとき、より明らかになる。
本発明の上記及びその他の目的、特徴、局面及び利点は、以下に述べる本発明の詳細な説明を添付の図面とともに理解したとき、より明らかになる。
(実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係るアドホックネットワークシステムの構成を示す模式図である。図1において、アドホックネットワークシステムは、サーバ、交換機及び基地局に代表される既存のインフラストラクチャから分離及び独立しており、複数台の移動体通信装置1により自律的に構築される。移動体通信装置1は、典型的には車両に搭載可能な機器(例えばナビゲーション装置)、PDA(Personal Digital Assistant)又は携帯電話のような移動体に実装される。なお、以下、本実施形態では、便宜上、移動体通信装置1をノード1と称する。
図1は、本発明の一実施形態に係るアドホックネットワークシステムの構成を示す模式図である。図1において、アドホックネットワークシステムは、サーバ、交換機及び基地局に代表される既存のインフラストラクチャから分離及び独立しており、複数台の移動体通信装置1により自律的に構築される。移動体通信装置1は、典型的には車両に搭載可能な機器(例えばナビゲーション装置)、PDA(Personal Digital Assistant)又は携帯電話のような移動体に実装される。なお、以下、本実施形態では、便宜上、移動体通信装置1をノード1と称する。
ノード1は、図2に示すように、プログラム格納部11と、送受信制御部12と、作業領域13と、送受信部14とを備えている。プログラム格納部11は、典型的にはROM(Read Only Memory)からなり、本実施形態に特有の通信プロトコルを記述したコンピュータプログラム(以下、通信用プログラム)111を格納する。送受信制御部12は、通信用プログラム111に従って、作業領域13を使ってデータの送受信を制御する。送受信部14は、送受信制御部12の制御に従って、他のノード1からのデータを受信したり、他のノード1へデータを送信したりする。
また、ノード1には、周辺機器として、残量検出部2と、状態検出部3と、入力装置4と、位置検出部5と、記憶装置6とが通信可能に接続されている。
残量検出部2は、ノード1が実装された移動体に内蔵されるバッテリの残量を検出する。なお、残量検出部2は、携帯電話及びPDAのように、商用電源から充電が必要で、さらに1回の充電による駆動時間が相対的に短い移動体に好適な構成である。逆に、車載の鉛蓄電池から電圧の供給を受ける車載機器には、残量検出部2は特に必要の無い構成である。ただし、電気自動車及びハイブリッドカーのように充電頻度の高い車両に搭載された機器については、残量検出部2を備える方が好ましい。
状態検出部3は、ノード1が実装された移動体が現在音声通信又はデータ通信を行っているか否かを検出する。
入力装置4はユーザにより操作される。ユーザは、入力装置4を操作することにより、まず、アドホックネットワークへのノード1の加入を許可するか拒否するかを設定可能である。また、ユーザは、入力装置4を操作することにより、移動体が音声通話又はデータ通信を行う予定である時間帯(以下、予定時間帯と称する)を設定可能である。
位置検出部5は、移動体の現在位置を検出する。具体的には、位置検出部5は、移動体が車載機器の場合、GPS(Global Positioning System )の受信機及び自律航法センサの組み合わせであったり、DRSC(Dedicate Short Range Communication)の受信機であったりする。また、位置検出部5は、移動体がPHS(Personal Handy-phone System )の場合、近隣の基地局から得られる情報から、移動体の現在位置を検出する。また、位置検出部5は、移動体が携帯電話又はPDAの場合、GPS受信機を組み込んだモジュールを通じて、移動体の現在位置を検出する。
記憶装置6は、典型的には不揮発性の記憶装置であって、充電可能場所データベース(以下、充電可能場所DBと称す)と、予約情報と、アドホックネットワークの確立に必要なリンク情報とを格納する。
充電可能場所DBは、携帯電話及びPDAのように、充電頻度の高い移動体の充電サービスを行っている場所(以下、サービスポイントと称す)の位置情報の集まりである。
また、予約情報は、入力装置4を操作することによりユーザが入力した予定時間帯を少なくとも含む。
また、リンク情報は、図3に示すように、自ノード識別情報(以下、自ノードIDと称す)と、拒否フラグと、ホップリミットと、再試行時間と、試行回数と、少なくとも1つの終点ノード識別番号(以下、終点ノードIDと称す)とを含む。
自ノードIDは、自ノード1を一意に特定する識別情報である。ホップリミットは、アドホックネットワークにおける中継ノード数の最大値である。
拒否フラグは、アドホックネットワークへの自ノード1の加入を拒否するか受け入れるかを示す2値情報である。本実施形態では例示的に、拒否フラグとしての1は、アドホックネットワークへの加入を拒否することを示し、拒否フラグとしての0は、アドホックネットワークへの加入を受け入れ可能であることを示す。
再試行時間とは、アドホックネットワークによる前回のデータ通信の失敗が判明した時から、再度データ通信を試行するまでの時間である。
試行回数は、同じデータを同じ終点ノード1に送信することを繰り返す回数である。
次に、ノード1の動作について説明する。図4は、ノード1の処理手順を示すフローチャートである。図4において、ノード1の送受信制御部12は、プログラム格納部11に格納される通信プログラム111を実行しており、上位層(例えば、アプリケーション層)から、アドホックネットワークを確立して送信すべきデータが発生しているか否かを判断する(ステップA1)。
送信すべきデータが発生している場合には、ノード1は起点ノード1として振る舞い、送受信制御部12は図5に示す処理を実行する(ステップA2)。図5において、送受信制御部12は、試行回数のカウンタを0に設定した後(ステップB1)、自ノード1の送出電波が届く範囲に存在するノード(中継ノード又は終点ノード)1の探索を制御する(ステップB2)。ここで、以下の説明では、ステップB2で探索されるノード1を、近隣ノード1と称する。ステップB2において、好ましくは、可能な限り唯一の近隣ノード1を探せるように、起点ノード1は、指向性を絞って、近隣ノード1を探すために必要な電波を送出することが好ましい。なお、起点ノード1は、全方位に向けて必要な電波を送出して、近隣ノード1を探しても構わない。
ステップB2の結果、少なくとも1個の近隣ノード1が見つかった場合(ステップB3)、送受信制御部12は、対象となる近隣ノード1に対して、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせる(ステップB4)。より具体的には、送受信制御部12は、記憶装置6から自ノードID及び終点ノードIDを取得する。その後、送受信制御部12は、上記のような問い合わせを行うために、図6Aに示すように、取得した両IDを含む問い合わせパケットPiを、作業領域13上で作成して、対象となる近隣ノード1に向けて、作成した問い合わせパケットPiを送受信部14から送出する。
ステップB4の後、送受信制御部12は、第1の応答の受信を待機する(ステップB5)。ここで、第1の応答は、後でより明らかになるが、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを示す情報であり、対象となる近隣ノード1から送られてくる。以上のような第1の応答は、送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。
送受信制御部12は、第1の応答が転送されてきた後、加入受け入れを示す第1の応答があると判断した場合(ステップB6)、送信すべきデータから、作業領域13上で、図6Bに示すようなデータパケットPoを作成し、送受信部14を通じて、加入受け入れを示す第1の応答を送ってきた近隣ノード1に向けて作業領域13上の各データパケットPoを送出する(ステップB7)。具体的には、送信すべきデータが所定サイズで分割され、いくつかのデータグラムが作成される。その後、送受信制御部12は、記憶装置6から、自ノードIDと、ホップリミットと、終点ノードIDとを取り出して、これらを各データグラムに付加して、図6Bに示すようなデータパケットPoをいくつか作成する。
ステップB7の後、送受信制御部12は、第2の応答の受信を待機する(ステップB8)。ここで、第2の応答は、後でより明らかになるが、アドホックネットワークによるデータ通信が完了したか否かを示す情報であり、後述する終点ノード1が元々は作成し、起点ノード1に向けて送出する。ただし、アドホックネットワークでは、終点ノード1と起点ノード1とのデータ通信では、少なくとも1つの中継ノード1が介在する場合があるので、第2の応答は、終点ノード1から直接起点ノード1に送られてくる場合もあれば、中継ノード1を経由して起点ノード1に送られてくる場合もある。以上のような第2の応答は、起点ノード1において送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。
送受信制御部12は、第2の応答が転送されてきた後、受信応答がデータ通信完了を示すと判断した場合(ステップB9)、図5の処理(図4のステップA2)を終了する。その後、送受信制御部12はステップA1に戻る。逆に、第2の応答がデータ通信完了を示していない場合には、送受信制御部12は、カウンタの値が試行回数以上になってないか否かを判断する(ステップB10)。カウンタの値が試行回数以上であれば、送受信制御部12は、図5の処理(図4のステップA2)を終了する。その後、送受信制御部12はステップA1に戻る。
逆に、カウンタの値が試行回数以上でない場合、送受信制御部12は、図示しないタイマを能動化させ(ステップB11)、その後、タイマが再試行時間(図3参照)を計時することを待機する(ステップB12)。再試行時間が経過すると、送受信制御部12は、試行回数のカウンタを1だけインクリメントし(ステップB13)、その後、ステップB2に戻る。以上のように、起点ノード1は、データ通信が未完了の場合、少なくとも再試行時間だけ間をあけて、試行回数で規定された回数だけ、データ通信を試行する。
また、ステップB3で近隣ノード1が見つからなかった場合、ステップB7で第1の応答の全てが加入拒否を示すと判断された場合にも、送受信制御部12は、上述のステップB10を行う。
ここで、再度図4を参照する。ステップA1において、送信すべきデータが発生していない場合には、送受信制御部12は、ステップB4又はステップC11で送出される問い合わせパケットPiを受信しているか否かを判断する(ステップA3)。問い合わせパケットPiは、前述したように、第1の応答を要求するための情報であり、起点ノード1又は中継ノード1から送られてくる。以上の問い合わせパケットPiは、送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。ステップA3において、問い合わせパケットPiを受信していない場合、送受信制御部12は、ステップA1に戻る。
逆にステップA3で問い合わせパケットPiを受信している場合、送受信制御部12は、受信パケットPiに含まれる終点ノードIDが、記憶装置6に格納される自ノードIDに一致するか否かを判断する(ステップA4)。両IDが不一致の場合、ノード1は中継ノード1として振る舞い、送受信制御部12は、図7に示す処理を実行する(ステップA5)。図7において、送受信制御部12は、記憶装置6に設定されている拒否フラグが1か否かを判断する(ステップC1)。拒否フラグが1である場合、送受信制御部12は、後述するステップC5を行う。
逆に、拒否フラグが1でない場合、送受信制御部12は、状態検出部3の検出結果から、自ノード1が実装された移動体が現在音声通信又はデータ通信を行っているか否かを判断する。さらに、送受信制御部12は、記憶装置6の予約情報を参照して、所定時間以内に音声通信又はデータ通信が始まるか否かを判断する(ステップC2)。通信中又は通信予定であると判断した場合、アドホックネットワークへの加入することができないとみなして、送受信制御部12は、後述するステップC5を行う。
逆に、移動体が通信中又は通信予定でないと判断した場合、送受信制御部12は、残量検出部2の検出結果から、自ノード1が実装された移動体のバッテリの残量が、予め定められた基準残量以下か否かを判断する(ステップC3)。残量が少ないと判断した場合、送受信制御部12は、アドホックネットワークへの加入することができないとみなして、後述するステップC6を行う。
逆に、残量が少なくない場合、送受信制御部12は、位置検出部5から現在位置を取得した後、記憶装置6に格納される充電可能場所DBから、現在位置に最も近いサービスポイントの位置情報を取得する。その後、送受信制御部12は、現在位置から最寄りのサービスポイントまでの距離を導出し、導出した距離が、予め定められた基準距離以下か否かを判断する(ステップC4)。
以上のステップC1、C2及びC4のいずれかでYESと判断した場合、送受信制御部12は、アドホックネットワークの加入拒否を示す第1の応答を作成し、問い合わせパケットPiを今回送ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に向けて、作成した第1の応答を送出する(ステップC5)。その後、送受信制御部12は、図7の処理から抜けて、中継ノード1としての処理(図4のステップA5)を終了する。
以上のステップC3及びC4のいずれかでNOと判断した場合、送受信制御部12は、アドホックネットワークへの加入を受け入れることを示す第1の応答を作業領域13上で作成して、今回問い合わせパケットPiを送ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に向けて、作成した第1の応答を送受信部14から送出する(ステップC6)。
ステップC6の後、送受信制御部12は、問い合わせパケットPiを今回送ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1から、データパケットPo又はPr(後述)が送られてくることを待機する(ステップC7)。
データパケットPo又はPrは、送受信部14により受信された後、作業領域13に転送される。送受信制御部12は、データパケットPoが転送されてきた後、受信パケットPo内のホップリミットが0か否かを判断する(ステップC8)。ホップリミットが0でない場合には、送受信制御部12は、受信データパケットPoを中継可能であるとみなして、前述のステップB2と同様にして、近隣ノード1を探す(ステップC9)。近隣ノード1が見つかった場合(ステップC10)、送受信制御部12は、前述のステップB4と同様にして、対象となる近隣ノード1に対して問い合わせを行う(ステップC11)。
その後、送受信制御部12は、前述のステップB5及びB6と同様に、対象となる近隣ノード1から第1の応答を受信すると(ステップC12)、アドホックネットワークへの加入を受け入れる近隣ノード1が存在するか否かを判断する(ステップC13)。送受信制御部12は、加入を受け入れる近隣ノード1があると判断した場合、現在作業領域13に格納されているデータパケットPo(図6B参照)のホップリミットを1だけデクリメントして、図6Cに示すようなデータパケットPrを作業領域13上に作成する。このようなデータパケットPrは、作業領域13から送受信部14を通じて、加入受け入れした近隣ノード1に向けて送出される(ステップC14)。
ステップC14の後に、送受信制御部12は、近隣ノード1が送出した第2の応答を受信すると、今回問い合わせを自ノード1に行ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に、受信応答を送信する(ステップC16)。その後、送受信制御部12は、図7の処理から抜けて、中継ノード1としての処理(図4のステップA5)を終了する。
また、ステップC8でホップリミットが0である場合、又はステップC13で加入を受け入れる近隣ノード1がなかった場合、送受信制御部12は、データ通信が未完了であることを示す第2の応答を作業領域13上で作成して、送受信部14を通じて、自ノード1に今回問い合わせを行ってきたノード(起点ノード又は他の中継ノード)1に向けて、作成した第2の応答を送出する(ステップC17)。その後、送受信制御部12は、図7の処理から抜けて、中継ノード1としての処理(図4のステップA5)を終了する。
ここで、再度図4を参照する。ステップA4において、受信した問い合わせパケットPiに含まれる終点ノードIDが自ノードIDに一致する場合、ノード1は終点ノード1として振る舞い、図8に示す処理を実行する(ステップA6)。図8において、送受信制御部12は、ステップC7と同様に、データパケットPo又はPrが送られてくることを待機する(ステップD1)。データパケットPo又はPrが作業領域13に転送されてきた後、送受信制御部12は、受信パケットPo又はPrを上位層(例えば、アプリケーション層)に順次的に上げながら、最後のデータパケットPo又はPrの受信完了後(ステップD2)、データ通信完了を示す第2の応答を作業領域13上で作成して、送受信部14を通じて、自ノード1に今回問い合わせを行ってきたノード(起点ノード又は中継ノード)1に向けて、作成した第2の応答を送出する(ステップD3)。その後、送受信制御部12は、図8の処理から抜けて、終点ノード1としての処理(図4のステップA6)を終了する。
次に、以上のようなアドホックネットワークシステムにおけるデータ通信の一例を説明する。本実施形態では例示的に、図1に示すように、4台のノード1a〜1dによりアドホックネットワークが構築され、ノード1aは、ノード1b及び1cを通じて、ノード1dへとデータを送信する。つまり、ノード1aが起点ノード1aとなり、ノード1b及び1cが第1及び第2の中継ノード1b及び1cとなり、ノード1dが終点ノード1dとなる。また、本実施形態の特徴を明確にする観点から、図1にはさらに、アドホックネットワークシステムへの加入を拒否するノード1eが示されている。以下の説明では、ノード1eを拒否ノード1eと称する。
図9のノード1aにおいて、ノード1dへの送信データが発生した場合、ノード1aは、起点ノード1としての処理(図5参照)を行う。ここで、ステップB2及びB3を行うことで、近隣ノード1bを見つけた場合、ノード1aは、起点ノード1aとして、ステップB4で、問い合わせパケットPiを作成し、近隣ノード1bに送信する(図9のシーケンスE1)。
近隣ノード1bは、問い合わせパケットPiの終点ノードIDが自ノードIDでないことから、中継ノード1としての処理(図7参照)を行う。ここで、ステップC3又はC4でNOと判断した場合、ステップC6で、アドホックネットワークへの加入受け入れを示す第1の応答(図9ではAckと表記)が作成され、その結果、近隣ノード1bは、第1の中継ノード1bとして、作成した第1の応答を起点ノード1aに返す(シーケンスE2)。
起点ノード1aは、加入受け入れを示す第1の応答が返ってきたことから、ステップB7で、データパケットPoを作成し第1の中継ノード1bに送信する(シーケンスE3)。
第1の中継ノード1bは、起点ノード1aからのデータパケットPoを受信すると、ステップC9及びC10を行う。その結果、近隣ノード1c及び1eが見つかった場合、第1の中継ノード1bは、ステップC11で、問い合わせパケットPiを作成し、近隣ノード1c及び1eに送信する(シーケンスE4)。
ここで、近隣ノード1cは、問い合わせパケットPiの終点ノードIDが自ノードIDでないことから、中継ノードとしての処理(図7参照)を行う。ここで、近隣ノード1cは、近隣ノード1bと同様にして、アドホックネットワークへの加入受け入れを示す第1の応答を作成し、第2の中継ノード1cとして、作成した第1の応答を第1の中継ノード1bに返す(シーケンスE5)。
近隣ノード1eもまた、問い合わせパケットPiに応答して、中継ノードとしての処理を行うが、ステップC1、C2及びC4のいずれかでYESと判断した場合には、拒否ノード1eとして、アドホックネットワークへの加入を拒否する第1の応答(図9ではNackと表記)を作成し、第1の中継ノード1bに返す(シーケンスE6)。
第1の中継ノード1bは、加入受け入れを示す第1の応答が返ってきたことから、ステップB7で、データパケットPoからデータパケットPrを作成し第2の中継ノード1cに送信する(シーケンスE7)。しかしながら、第1の中継ノード1bは、加入拒否を示す第1の応答を送ってきた拒否ノード1eにはデータパケットPrを送信しない。
第2の中継ノード1cは、第1の中継ノード1bからのデータパケットPrを受信すると、ステップC9及びC10を行う。その結果、近隣ノード1dが見つかった場合、第2の中継ノード1cは、ステップC11で、問い合わせパケットPiを作成し、近隣ノード1dに送信する(シーケンスE8)。
ここで、近隣ノード1dは、問い合わせパケットPiの終点ノードIDが自ノードIDであることから、終点ノードとしての処理(図8参照)を行う。この時、近隣ノード1dは、ステップD1で、アドホックネットワークへの加入受け入れを示す第1の応答を作成し、終点ノード1dとして、作成した第1の応答を第2の中継ノード1cに送信する(シーケンスE9)。その後、終点ノード1dは、第2の中継ノード1cから送られてくるデータパケットPrを受信し、受信完了後、ステップD4で、データ通信完了を示す第2の応答を作成し、第2の中継ノード1cに送信する(シーケンスE10)。第2の応答は、第2の中継ノード1c、第1の中継ノード1bを経由して、起点ノード1aにより受信される。
以上説明したように、本実施形態に係る移動体通信装置1は、所定の条件(図7のステップC1、C2及びC4)を満たす場合、アドホックネットワークへの加入を拒否する。これにより、移動体通信装置1を、自身及びユーザの事情に応じて、アドホックネットワークに組み込まれなくすることができる。その結果、アドホックネットワークシステムの普及を加速させることが可能となる。
また、本移動体通信装置1が車両に搭載され、さらに、データパケットPo又はPr(図6B又は図6Cを参照)のデータグラムとして、自車両の位置情報及び自車両のナンバーがそれぞれに付加される場合を想定する。この場合、終点ノードIDとして、例えば日本におけるヘルプネットのような車両向け緊急通報システムのセンタ局のものを設定することにより、車両向け緊急通報システムと同様のサービスを、アドホックネットワークにより実現することが可能となる。
なお、本実施形態の説明では、第1の応答(加入拒否)を作成する場合の条件として、図7に示すステップC1−C3に示されるものを例示した。しかし、これに限らず、複数の移動体通信装置1によりグループを構成する場合において、移動体通信装置1は、自身が属するグループに属さない移動体通信装置1からの問い合わせを受信した場合、第1の応答(加入拒否)を作成し送信しても構わない。
(変形例)
図10は、上述の実施形態の変形例に係る移動体通信装置(以下、必要に応じてノードと称する)10の構成を示すブロック図である。図10において、移動体通信装置10は、ブロック構成に関して移動体通信装置1と比較すると、ユーザ情報通信部7をさらに備える点で相違する。それ以外に、両移動体通信装置10及び1の間にはブロック構成について相違点は無い。それ故、図10において、図2に示す構成に相当するものには同一の参照符号を付け、それぞれの説明を省略する。
図10は、上述の実施形態の変形例に係る移動体通信装置(以下、必要に応じてノードと称する)10の構成を示すブロック図である。図10において、移動体通信装置10は、ブロック構成に関して移動体通信装置1と比較すると、ユーザ情報通信部7をさらに備える点で相違する。それ以外に、両移動体通信装置10及び1の間にはブロック構成について相違点は無い。それ故、図10において、図2に示す構成に相当するものには同一の参照符号を付け、それぞれの説明を省略する。
ユーザ情報通信部7は、送受信制御部12の制御下で、スマートカード8側のユーザ情報通信部83と双方向通信を行う。具体的には、ユーザ情報通信部7は、スマートカード8と通信可能な状態になると、ユーザ情報通信部83に向けて送信要求を送出する。ここで、送信要求は、スマートカード8に格納されており、ノード10が必要とする情報の送信を要求するためのデータである。
スマートカード8は、好ましくは電子運転免許証であり、記憶媒体81と、制御部82と、ユーザ情報通信部83とを備える。なお、本実施形態において、スマートカードはIC(Integrated Circuit)カードと同義である。
スマートカード8は、好ましくは電子運転免許証であり、記憶媒体81と、制御部82と、ユーザ情報通信部83とを備える。なお、本実施形態において、スマートカードはIC(Integrated Circuit)カードと同義である。
記憶媒体81は、スマートカード8の所持者、つまり車両の運転を公的機関により許可された者について、様々な情報を記憶する。本変形例に係るノード10が必要とする情報は、図10に示すように、所持者の年齢と、過去の交通違反による減点数であるため、両者以外の情報については図示を省略している。
また、スマートカード8において、制御部82は、ノード10から送出された送信要求を、ユーザ情報通信部83を介して受信する。制御部82は、受信した送信要求に応答して、記憶媒体81から年齢及び減点数を読み出す。その後、制御部82は、読み出した情報を、ユーザ情報通信部83に渡す。ユーザ情報通信部83は、制御部82から受け取った情報を、ノード10側のユーザ情報通信部7に向けて送出する。
また、ノード10において、ユーザ情報通信部7は、受け取った年齢及び減点数を、作業領域13に転送し格納する。
次に、図11のフローチャートを参照して、ノード10の動作について説明する。図11は、図4と比較すると、ステップE1をさらに含む点と、ステップA2及びA5の代わりに、ステップE1及びE2を含む点とで相違する。それ以外に、図11及び図4の間に相違点は無いので、図11において、図4のステップに相当するものには同一のステップ番号を付け、それぞれの説明を省略する。
まず、図11において、通信プログラム111が実行され、さらに、ノード10及びスマートカード8の間で通信可能な状態になると、上述の要領で、ノード10において、ユーザ情報通信部7は、スマートカード8から年齢及び減点数を取得して、作業領域13に転送し格納する(ステップE1)。
また、ステップA1でYESと判断された場合、ノード10は、前述の実施形態と同様に、起点ノード10として振る舞う(ステップE2)。この場合、送受信制御部12は、図12に示される処理手順に従って処理を行う。図12は、図5と比較すると、ステップB7の代わりにステップF1を含む点で相違する。それ以外に、図12及び図5に示すフローチャートの間に相違点は無い。それ故、図12において、図5に示すステップに相当するものには同一のステップ番号を付け、それぞれの説明を省略する。
送受信制御部12は、ステップB6でYESと判断した場合、作業領域13上で、図13に示すデータ構造を有するデータパケットPoを作成し、送受信部14を通じて、加入受け入れを示す第1の応答を送ってきた近隣ノード1に向けて作業領域13上の各データパケットPoを送出する(ステップF1)。具体的には、送信すべきデータが所定サイズで分割され、いくつかのデータグラムが作成される。その後、送受信制御部12は、自ノードIDと、ホップリミットと、終点ノードIDとを記憶装置6から取り出し、さらに、起点ノード10を使うユーザの年齢を作業領域13から取り出し、これらを各データグラムに付加して、図13Aに示すようなデータパケットPoをいくつか作成する。以上のようなステップF1が終了すると、起点ノード10の処理は、ステップB8に進む。
また、ステップA4でNOと判断された場合、ノード10は、前述の実施形態と同様に、中継ノード10として振る舞う(ステップE3)。この場合、送受信制御部12は、図14に示される処理手順に従って処理を行う。図14は、図7と比較すると、ステップG1及びG2をさらに含む点で相違する。それ以外に、図14及び図7に示すフローチャートの間に相違点は無い。それ故、図14において、図7に示すステップに相当するものには同一のステップ番号を付け、それぞれの説明を省略する。なお、都合上、図14においては、ステップC8以降の図示が省略されている。
図7において、送受信制御部12は、ステップC1を行う前に、現在受信している各データパケットPoから、起点ノード10のユーザの年齢を取り出し、予め保持する第1の基準値と比較する。ここで、第1の基準値は、起点ノード10のユーザが高齢か否かを判断するための指標であり、例えば65程度に選ばれる。
上述のような比較の結果、ユーザの年齢が第1の基準値以上であれば(ステップG1)、送受信制御部12は、高齢者が使っている移動体通信装置10からのデータパケットPoであることから緊急通報の可能性があるとみなして、無条件で、ステップC6を行う。
それに対して、ユーザの年齢が第1の基準値未満であれば、送受信制御部12は、ステップC1を行う。
また、ステップC2の後、送受信制御部12は、自ノード10内の作業領域13に格納されているユーザの減点数を取り出す。ここで注意を要するのは、ユーザとは、起点ノード10のユーザではなく、中継ノード10のユーザである。
その後、送受信制御部12は、取り出した減点数が第2の基準値以上であるか否かを判断する(ステップG2)。ここで、第2の基準値は、ユーザが交通違反を頻繁に起こしているか否かを示す指標である。
減点数が第2の基準値以上であれば、送受信制御部12は、中継ノード10のユーザが頻繁に交通違反を起こすことから、アドホックネットワークへの加入に不適切であるとみなして、ステップC5を行う。なぜ、このような処理を行うかというと、中継ノード10が交通違反又は交通事故を起こすと、アドホックネットワークが切断される可能性があるからである。
逆に、減点数が第2の基準値未満であれば、送受信制御部12は、ステップC3を行う。
以上説明したように、本変形例によれば、起点ノード10のユーザが高齢者の場合、ステップC1−C3及びG2の条件を考慮することなく、つまり、アドホックネットワークへの加入を拒否することなく、中継ノード10は、第1の応答(加入受け入れ)を送信する。これによって、緊急通報により好適な移動体通信装置10を提供することが可能となる。また、中継ノード10であって、減点数が多いユーザが使っているものは、アドホックネットワークへの加入が不適切であると判断されるため、より信頼性の高いアドホックネットワークを構築可能な移動体通信装置10を提供することが可能となる。
また、本移動体通信装置10が車両に搭載され、さらに、データパケットPo(図13参照)のデータグラムとして、自車両の位置情報及び自車両のナンバーがそれぞれに付加される場合を想定する。この場合、終点ノードIDとして、例えば日本におけるヘルプネットのような車両向け緊急通報システムのセンタ局のものを設定することにより、車両向け緊急通報システムと同様のサービスを、アドホックネットワークにより実現することが可能となる。
なお、本実施形態の説明では、第1の応答(加入拒否)を作成する場合の条件として、図14に示すステップC1−C3及びG2に示されるものを例示した。しかし、これに限らず、複数の移動体通信装置10によりグループを構成する場合において、移動体通信装置10は、自身が属するグループに属さない移動体通信装置10からの問い合わせを受信した場合、第1の応答(加入拒否)を作成し送信しても構わない。
本発明を詳細に説明したが、上記説明はあらゆる意味において例示的なものであり限定的なものではない。本発明の範囲から逸脱することなしに多くの他の改変例及び変形例が可能であることが理解される。
本発明に係る移動体通信装置は、自律的にネットワークを構築可能であるが、ネットワークへの加入を拒否できるという技術的効果が求められるナビゲーション装置、携帯電話又はパーソナルコンピュータなどの用途に好適である。
1,10 移動体通信装置(ノード)
11 プログラム格納部
12 送受信制御部
13 作業領域
14 送受信部
2 残量検出部
3 状態検出部
4 入力装置
5 位置検出部
6 記憶装置
7 ユーザ情報通信部
8 スマートカード
81 記憶媒体
82 制御部
83 ユーザ情報通信部
11 プログラム格納部
12 送受信制御部
13 作業領域
14 送受信部
2 残量検出部
3 状態検出部
4 入力装置
5 位置検出部
6 記憶装置
7 ユーザ情報通信部
8 スマートカード
81 記憶媒体
82 制御部
83 ユーザ情報通信部
Claims (13)
- アドホックネットワークを通じてデータ通信が可能な移動体通信装置であって、
他の移動体通信装置から送られ、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせるための問い合わせ情報を受信する受信部と、
前記受信部が問い合わせ情報を受信した後、予め設定された少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する条件判断部と、
前記条件判断部の判断結果に基づいて、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成し、前記他の移動体通信装置へと送信する送信部とを備える、移動体通信装置。 - 前記条件判断部は、移動体通信装置の状態に基づいて、前記少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する、請求の範囲第1項に記載の移動体通信装置。
- ユーザの入力に基づいて、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか否かを示す情報を格納する記憶装置をさらに備え、
前記記憶装置に格納された情報がアドホックネットワークへの加入を受け入れないことを示すと前記条件判断部が判断した場合、前記送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する、請求の範囲第2項に記載の移動体通信装置。 - 移動体通信装置が通信中か否かを検出する状態検出部をさらに備え、
移動体通信装置が通信中であることを前記状態検出部が検出したと前記条件判断部が判断した場合、前記送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する、請求の範囲第2項に記載の移動体通信装置。 - 移動体通信装置が通信する予定時間を格納する記憶装置をさらに備え、
予め定められた時間が経過すれば、前記記憶装置に格納された予定時間に達すると前記条件判断部が判断した場合、前記送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する、請求の範囲第2項に記載の移動体通信装置。 - 移動体通信装置のバッテリの残量を検出する残量検出部をさらに備え、
前記残量検出部により検出された残量が所定の基準値以下であると前記条件判断部が判断した場合、前記送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する、請求の範囲第2項に記載の移動体通信装置。 - 移動体通信装置の充電可能な場所が記述されたデータベースを格納する記憶装置と、
移動体通信装置の現在位置を検出する位置検出部とをさらに備え、
前記位置検出部が検出した現在位置から前記記憶装置に格納された充電可能な場所までの距離が所定の基準値以下であると前記条件判断部が判断した場合、前記送信部は、前記残量検出部により検出された残量が所定の基準値以下であっても、アドホックネットワークへの加入を受け入れるための情報を作成する、請求の範囲第6項に記載の移動体通信装置。 - 移動体通信装置のユーザの年齢を格納する記憶部をさらに備え、
前記記憶部に格納されたユーザの年齢が所定の基準値以上である場合、前記送信部は、アドホックネットワークへの加入を受け入れるための情報を、他の条件に関わらず作成する、請求の範囲第2項に記載の移動体通信装置。 - 移動体通信装置のユーザの運転履歴を示す情報を格納する記憶部をさらに備え、
前記記憶部に格納されたユーザの年齢が所定の基準値以上である場合、前記送信部は、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成する、請求の範囲第2項に記載の移動体通信装置。 - 車両に搭載される、請求の範囲第1項に記載の移動体通信装置。
- 移動体通信装置がアドホックネットワークを通じてデータ通信するための方法であって、
他の移動体通信装置から送られ、アドホックネットワークへの加入を受け入れるか拒否するかを問い合わせるための問い合わせ情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで問い合わせ情報を受信した後、予め設定された少なくとも1つの条件を満たすか否かを判断する条件判断ステップと、
前記条件判断ステップの判断結果に基づいて、アドホックネットワークへの加入を拒否するための情報を作成し、前記他の移動体通信装置へと送信する送信ステップとを備える、データ通信方法。 - コンピュータプログラムにより実現される、請求の範囲第11項に記載のデータ通信方法。
- 前記コンピュータプログラムは記録媒体に格納される、請求の範囲第12項に記載のデータ通信方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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