JPWO2004047875A1 - 電磁波照射装置 - Google Patents

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潤一 西澤
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Abstract

本発明は、微生物(11)の固有振動数に等しい周波数の電磁波(2)を照射するための電磁波照射端子を先端部に有する外径0.1mm〜20mmの細管(内視鏡プローブ)(7)と、電磁波を発生し電磁波照射端子に供給する電磁波発生手段(3)とを備える電磁波照射装置に関するものある。この電磁波照射装置は、生体に影響を与えずに、バクテリアやウィルス等の微生物のみを選択的に共鳴振動させて微生物を破壊して、病気を治療する。

Description

本発明は、微生物に電磁波を照射する電磁波照射装置に関する。
バクテリアやウィルス等の微生物が、人体の皮膚、粘膜、或いは体液等から体内に侵入し、人体に発熱、嘔吐、多臓器不全等の症状をもたらす病気がある。この病気は、一般的に「感染症」と呼ばれる。感染症を引き起こす微生物(病原微生物)としては、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、ナイセリア科、シュードモーナス属、レジオネラ属、ブルセラ属、ボルデテラ属、ヘモフィルス、カンピロバクター属、スピリルム属、腸内細菌科、ビブリオ科、バシラス属、ラクトバシラス(乳酸菌)、リステリアとブタ丹毒菌、偏性嫌気性細菌、コリネバクテリウム属、抗酸菌、マイコバクテリウム属、放線菌、スピロヘータ、リケッチア、クラミジア等がある。これらの微生物は、皮膚、粘膜、体液等に存在する物理的バリアを破って生体宿主に侵入し、宿主の組識に寄生する。寄生した微生物は、毒素を産生しながら、盛んに増殖を繰り返すので、産生された毒素により発症する毒素性疾病、感染箇所での急激な増殖により炎症を起こす滲出炎性疾病、親和性のある標的臓器に次々と増殖する増殖炎性疾病等が宿主に発生する。
例えば、図14に示すような、「ヘリコバクター・ピロリ」は、動物の胃の粘膜に常在する細菌(病原微生物)である。この「ヘリコバクター・ピロリ」は一般にピロリ菌と呼ばれ、胃の中でウレアーゼといわれる酵素を産生して尿素をアンモニアに分解する。生成したアンモニアが胃の粘膜と中和することにより、ピロリ菌は胃の中で定着し寄生状態となる。ピロリ菌が胃の中で増殖し続けると、アンモニアが過剰に発生するので、胃の粘膜の損傷、胃酸の過剰分泌、或いは胃潰瘍や癌等の発生原因となる。又、胃の中に発生する悪性リンパ種は、EBウィルス等の他にピロリ菌等の細菌が関与しているともいわれている。
この様な微生物による感染症の治療対策としては、生体に薬剤を投与することにより寄生した微生物を殺菌し、微生物の細胞***を阻止する方法がある。例えば、化学療法剤を投与する化学療法、免疫血清等を注射する血清療法、抗生物質等のワクチンを注射する予防接種等がある。
微生物の中には効果的な治療方法の見つかっていない感染症もある。例えば、2002年7月アメリカのマサチューセッツ州で69歳の男性が、釣りの最中に誤って釣り針を手に刺し、傷口から「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌に感染した。2002年8月10日の毎日新聞によると、この男性は釣り針を手に刺した2週間後に釣り針を刺した指の腫れに気づいたが、数時間後には指の腫れが腕全体に行き渡り、病院で「壊死性筋膜炎」と診断された。医師は、症状の進行を止めるために男性の指、手、腕等を次々と切断したが、男性は感染から1ヶ月後に死亡した。男性が感染した微生物は「フォトバクテリウム・ダムセラ」と呼ばれる細菌であり、「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌の中でも病気の進行が特に早い細菌であった。
しかし、上述したような化学療法、血清療法、予防接種等を用いた感染症の治療対策では薬剤を投与して微生物の増殖を阻止するので、宿主の正常な組織を破壊してしまう問題があった。例えば上述したピロリ菌は、抗生物質を主体とする抗菌剤を投与することにより胃の中の除菌を行う。抗菌剤は、投与された人体の正常な組織に対しても作用するので、下痢、肝障害、腎障害等の副作用をもたらす問題がある。抗菌剤に対する耐性菌が新たに出現する問題もある。
効果的な治療方法が確立されていない微生物による感染症は、微生物の増殖速度が極めて速く、適切な治療によりその増殖速度を抑制することができない。よって、感染者が症状に気づいた頃には既に手遅れとなる場合が多い。例えば「フォトバクテリウム・ダムセラ」による感染症は、感染者が腫れや発熱等の症状に気づいた頃には、薬品を投与する化学療法等の処置を施してもほとんど効果がなく、症状の原因となる微生物の増殖を有効に阻止する手段がなかった。
本発明は、上記した従来技術の欠点を除くためになされたものであって、その目的とするところは、生体に影響を与えずに、バクテリアやウィルス等の微生物のみを選択的に励振し、破壊することができる電磁波照射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波を照射するための電磁波照射端子を先端部に有する外径0.1mm〜20mmの細管と、電磁波を発生し、電磁波照射端子に供給する電磁波発生手段とを備えること電磁波照射装置であることを要旨とする。
微生物には多くの種類があるが、本発明は主に「病原微生物」を対象とする。「病原微生物」とは人間の体に入り込んで増殖することにより、人間に害を与える微生物で、細菌、真菌(カビ)、ウィルス、原虫などが含まれる。周知のように、細菌は大きく分けて、球菌、桿菌、らせん菌に分類される。自然界には、細菌よりも小さい微生物が存在する。大きさが0.3μm程度の微生物は「リケッチア」、0.2μm以下の微生物は「ウィルス」と呼ばれる。又、両者の中間の性格を持つ微生物は「クラミジア」と呼ばれる。
微生物の固有振動数は、一般に1の微生物に対して複数存在する。例えば、低周波の領域では、細胞中の凝縮染色体の固有振動数として、
α=[k/(M/N)]1/2/2π ・・・・・(1)
が知られている。Fαは凝縮染色分体の固有振動数、kは動源体微小管のバネ定数、Mは凝縮染色体の分子量、Nはアボガドロ数(6×1023)である。凝縮染色分体αの分子量Mが約600億グラム/モル、バネ定数が10−5であるので、(1)式に代入するとFα=51.3kHzの値が得られる。又、ヘリコバクター・ピロリのように、微生物の全体を片持軸のたわみ振動する振動系とみなる場合は、微生物の直径、長さ、音速により数MHz〜数百MHz程度の固有振動数が得られる。更に、微生物の細胞を構成する分子振動による固有振動の多くは、テラヘルツ帯に存在する。具体的には、バクテリアの野生種の場合においては、数100fs〜1psの時間領域でスペクトルの短波長側及び長波長側での早い減衰がみられ、それぞれテラヘルツ帯の固有振動に対応する。
一般に、微生物(細菌)は、細胞質を細胞膜(細胞膜質)が取り囲み、更にその外側に細胞壁がある。この細胞壁を構成するペプチドグリカン(peptidoglycan)を考えてみる。このペプチドグリカンは、N−アセチルグルコサミン(GlcNAC)とN−アセチルムラミン酸(MurAC)が交互にβ−1,4結合し、長い糖鎖であるグリカン鎖を形成している。アミノ酸はN−アセチルムラミン酸の乳酸残基にアミド結合し、4コのアミノ酸[L−Ala−D−Glu−DAP(Lys)−D−Ala]からなるペプチドを構成している。この基本単位が数個〜数十個つながり長い鎖状構造をとっている。細胞壁中のグリカン鎖は互いに平行に走り、ペプチド鎖同士の結合で架橋し、巨大分子を作っている。菌種(ブドウ球菌など)によっては、ペプチドグリカンの架橋構造の中にテイコ酸ポリマーが結合している。このため種々の振動モードが存在する。このため、微生物の細胞や細胞壁を構成する分子鎖状構造に応じて、異なる固有振動が存在する。例えば、3個の分子の変角振動と5個の分子の間の伸縮振動は、異なる固有振動である。この様に、微生物の細胞や細胞壁を構成する分子振動のモードに応じて、テラヘルツ帯に種々の固有振動数が存在する。更に、縦波の振動か横波の振動かの相違や、基本振動であるか高調波の振動であるかでも異なるので、テラヘルツ帯やテラヘルツ帯の近傍の高周波帯に多くの固有振動が存在する。
この様に、本発明の第1の特徴に係る電磁波照射装置においては、数十kHz程度の低周波からテラヘルツ帯の高周波までの電磁波が使用可能である。しかしながら、凝縮染色分体の固有振動やたわみ振動の固有振動等は、微生物の大きさ等に依存するので周波数の調整が複雑になる。一方、微生物の細胞を構成する分子振動による固有振動は、微生物の種類が決まれば、境界条件を一定とすればほぼ一定とすることが可能であるので、調整が容易である。このため、実用上はテラヘルツ帯やテラヘルツ帯の近傍の高周波帯の電磁波を用いるのが好ましい。
本発明の第1の特徴によれば、微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波が、細管の先端にある電磁波照射端子から出射される。微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波は、目的とする微生物を共鳴振動するように選択的に励起させるので、微生物の周辺にある細胞等が破壊されることなく、微生物のみを死滅させることができる。したがって、微生物が原因となる感染症等の病気を効果的に治療することができる。上述したように、微生物の固有振動数は一般に複数存在するので、同時に複数の固有振動数に等しい異なる周波数の電磁波を、電磁波照射端子から出射しても共鳴振動を起こしても良い。更に、電磁波のエネルギーを吸収して、微生物の温度が上昇し、微生物の固有振動数が変化する場合は、それに追随して電磁波の周波数を変化させ、共鳴振動状態を維持すれば良い。
本発明の第2の特徴は、アンテナ保持部と、アンテナ保持部に配置されたアンテナと、微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波をアンテナに供給する電磁波発生手段とを備える電磁波照射装置であることを要旨とする。アンテナは聴診器のチェストピースのようなオープンベル型の内壁を利用した構造の単一のアンテナでも、複数個の組み合わせでも良い。アンテナ保持部を筒形形状にして、その筒の内部に被照射体が収容できるようにし、複数個のパッチアンテナを筒の内壁に配列し、アンテナアレイを構成しても良い。この場合は、アンテナ保持部の壁面に配置された複数個のパッチアンテナから、内部に収容された被照射体に対して微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波が出射される。
本発明の第2の特徴によれば、微生物(病原微生物)の固有振動数に等しい周波数の電磁波が、目的とする微生物のみを選択的に励起させるので、微生物の周辺にある細胞等が破壊されることなく、共鳴振動により、微生物のみを死滅させることができる。したがって、被照射体の表面に発生した微生物を選択的に励起し、死滅させることができる。上述したように、微生物の固有振動数は特定の微生物に対して複数存在するが、テラヘルツ帯の電磁波を用いるのが好ましく、同時に複数の固有振動数に等しい異なる周波数の電磁波をアンテナから出射しても良い。更に、電磁波のエネルギーを吸収して、微生物の温度が上昇し、微生物の固有振動数が変化する場合は、それに追随してアンテナから出射する電磁波の周波数を変化させて共鳴振動を維持するようにしても良い。
本発明の第3の特徴は、生体の血液を採血する採血ライン及び血液を生体に返血する返血ラインを有する血液洗浄装置と、採血ラインの血液中に存在する微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波を照射する電磁波照射部と電磁波を電磁波照射部に供給する電磁波発生手段とを備える電磁波照射装置であることを要旨とする。
本発明の第3の特徴によれば、微生物(病原微生物)の固有振動数に等しい周波数の電磁波が血液に照射されるので、血液中に発生した微生物を選択的に励起させ、共鳴振動により、死滅させることができる。第1及び第2の特徴と同様に、固有振動数は、特定の微生物に対し複数存在するが、テラヘルツ帯の電磁波を用いて共鳴振動を生じさせるのが好ましい。又、同時に複数の周波数の電磁波を血液に照射しても良い。更に、電磁波のエネルギーを吸収して、微生物の温度が上昇し、微生物の固有振動数が変化する場合は、それに追随して血液に照射する電磁波の周波数を変化させて、共鳴振動を維持するようにしても良い。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電磁波照射装置の概略図である。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る内視鏡プローブの断面図である。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る内視鏡プローブの先端を示す概略図である。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る電磁波発生装置の概略図である。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る電磁波照射装置を用いた治療方法を示す概略図である。
図6は、本発明の第1の実施の形態の変形例に係る電磁波照射装置の概略図である。
図7は、本発明の第1の実施の形態の変形例に係る内視鏡プローブの断面図である。
図8は、本発明の第1の実施の形態の変形例に係る内視鏡プローブの先端を示す概略図である。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る電磁波照射装置を示す概略図である。
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るアンテナアレイのA−A方向に沿った断面図である。
図11は、本発明の第2の実施の形態に係るアンテナアレイの内壁面を示す概略図である。
図12は、本発明の第3の実施の形態に係る電磁波照射装置を示す概略図である。
図13は、本発明の第3の実施の形態に係る電磁波照射装置の拡大図である。
図14は、ヘリコバクター・ピロリの概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、形状や寸法等は現実のものとは異なることに留意すべきである。又、以下に示す第1〜第3の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る電磁波照射装置は、図1及び図2に示すように、微生物(病原微生物)11の固有振動数に等しい周波数の電磁波2を照射するための電磁波照射端子74を先端部に有する外径0.1mm〜20mmの細管(内視鏡プローブ)7と、電磁波2を発生する電磁波発生手段3とを備える医療機器である。細管7は、図2に示すように、生体に光を照射するライトガイド72及び微生物11の温度を検出する温度検出手段(温度検出端子)73を更に有する。図1において、細管は内視鏡プローブ7を示しているが、腹腔鏡下胆のう摘出手術等に用いられる腹腔鏡、前立腺癌等の外科手術に用いられる針状の器具(ニードル)、血管や体腔等に挿入するためのカテーテルと同様な構造でも良い。又、細管の外径は、治療される側が異物感による不快感を感じないように、治療を施す部位に応じて0.1mm〜20mm程度に設けるのが良い。例えば、大腸や小腸等の消化器官に挿入する場合等には、10mm〜20mm程度の外径で良く、経口等から挿入する場合は1mm〜10mm程度が好ましい。更に、腹腔鏡などの場合は、0.1mm〜15mm程度が好ましい。
内視鏡プローブ7は、更に図2に示すように、生体の内部に挿入するチューブ77の中に、生体の内部の映像情報を取得するCCDカメラ71を有する。CCDカメラ71、ライトガイド72、温度検出端子73及び電磁波照射端子74はチューブ77の中を長手方向に沿ってそれぞれ配置されており、図3に例示するように、それぞれの一端が内視鏡プローブ7の先端に露出されている。CCDカメラ71、ライトガイド72、温度検出端子73及び電磁波照射端子74の他端は、図1に示す内視鏡制御装置8に接続されている。CCDカメラ71は、内視鏡プローブ7の生体1に挿入される側の一端に対物レンズを有するのが好適である。ライトガイド72は、可視光の光ファイバが用いられる。ライトガイド72は、照明光を通過させることだけでなく、映像を透過させても良い。即ち、ライトガイド72を介して得られる映像をビームスプリッター等で分離し、その分離後にCCDカメラで映像情報を取得するようにすれば、図2のCCDカメラ71は不要である。映像情報の伝送線路として用いるためには、ライトガイド72の屈折率の分布が中心軸上で高く、外周側で低くなるような放物線型の分布の、いわゆる「収束性光伝送線路(グレーデッドインデックスファイバ)」にすれば良い。温度検出端子73は、T型(Cu−Co)熱電対等でも良く、赤外線光ファイバを介して光学的に温度測定をしても良い。光学的に温度測定をする場合、ライトガイド72の材料を可視光及び赤外光の透過する材料に選べば、ライトガイド72が温度検出端子73を兼ねることができる。電磁波照射端子74は、その先端がパラボラ形状やホーン形状を有するアンテナが好適であり、テラヘルツ帯の電磁波を伝送可能な導波管型の可とう性中空導光路、同軸ケーブル、マイクロストリップ線路、コプラナ導波路などの高周波伝送線路70の先端部が利用可能である。
図3ではCCDカメラ71、ライトガイド72、温度検出端子73及び電磁波照射端子74が一列に並んでいるが、一列に並ぶ必要はなく、他の配置が採用できることは勿論である。例えば、高周波伝送線路70として同軸ケーブルを用いた場合、同軸ケーブルの絶縁層の内部に同軸ケーブルの信号線を囲むように、CCDカメラ71、ライトガイド72、温度検出端子73を配置し、一番外側に同軸ケーブルのグランド側の配線を設ける構造でも良い。
サブミリ波帯よりも高周波の電磁波であれば、高周波伝送線路70としての可とう性導波管(中空導光路)の直径は1mm以下にすることが可能である。自由空間中では3THzが0.1mmの波長になる。電磁波照射端子74は、高周波伝送線路70としての遠赤外線光ファイバの先端部に設けられた遠赤外用レンズであっても良い。遠赤外線光ファイバとして、KRS−5(TlBrI),TlBr,AgCl,AgBr,酸化ゲルマニウムガラス、フッ素ガラス等の材料が使用できる。ライトガイド72の材料を可視光から遠赤外光まで透過するダイアモンド等の材料や中空導光路(導波管)に選べば、ライトガイド72と高周波伝送線路70とを兼ねても良い。遠赤外線光ファイバを構成する材料の屈折率により、媒質中の高周波の電磁波の波長が決まることを考慮して、遠赤外線光ファイバの直径を設計すれば良い。
遠赤外線光ファイバを利用する場合は、ライトガイド72を介して光学的に温度測定も可能なので、ライトガイド72が高周波伝送線路70及び温度検出端子72を兼ねることが可能である。電磁波照射端子74の近傍には、高周波伝送線路70に接続されたインピーダンス調整用の可変スタブ87が設けられる。可変スタブ87は、マイクロアクチュエータ88を介して高周波伝送線路70に接続され、マイクロアクチュエータ88により駆動される。詳細な構造を示していないが、可変スタブ87は導波管、同軸ケーブル、マイクロストリップ線路、コプラナ導波路などの高周波伝送線路の構造に合わせて選べば良い。上述したように、ライトガイド72を照明光用のみに使うのではなく、映像情報の伝送線路として用いれば、CCDカメラ71は不要である。したがって、ライトガイド72が可視光から遠赤外光まですべて透過するワイドバンドな材料であれば、図2においてCCDカメラ71、高周波伝送線路70、温度検出端子73は省略できる。この様な構造においては、特に、3THz程度以上等の高周波の電磁波を利用する場合は、外径が0.1mm以下の内視鏡プローブも実現可能である。勿論、外径が0.1mm以上の内視鏡プローブでも構わない。現在、市販されている光ファイバのクラッド層の外径が0.125mm(コアはマルチモードで50μm、シングルモードで10μmの直径)であるので、クラッド層の外径と同程度の外径の内視鏡プローブも、理論的には可能であるが、図2に示す構造を考慮すれば、内視鏡プローブの外径は、0.2mm以上程度以上が好ましい。製造の容易性からは内視鏡プローブの外径は、0.5mm以上が好ましく、外径の上限は医療技術の要請から決定すれば良い。
内視鏡制御装置8は、図1に示すように、内視鏡プローブ7の内部にあるCCDカメラ71及び温度検出端子73に接続された信号処理部80、信号処理部80の出力側に接続されたモニタ86、内視鏡プローブ7の内部にあるライトガイド72に接続された光源82を有する。信号処理部80は、更に映像処理部81と温度信号処理部83とを有する。映像処理部81及び温度信号処理部83は、映像解析処理装置及び温度測定装置が利用可能である。光源82は、可視光半導体レーザ、可視光発光ダイオード、放電管、蛍光ランプ等が用いられる。可視光半導体レーザや可視光発光ダイオードは、プローブの先端に設けても良い。又可視光半導体レーザや可視光発光ダイオードは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色を混合した白色光でも良く、微生物11がもっとも良識別できる波長に調整しても良い。
電磁波発生手段3は、対象となる微生物11の固有振動数に等しい周波数を選択して、微生物11に共鳴振動を生じさせるように、特定の電磁波を発生する手段である。例えば電磁波発生手段3は、図1に示すように、微生物11の固有振動数に等しい周波数の電磁波2を発生する比較的ワイドバンドの電磁波発生装置5と、微生物11の固有振動の変化に追随して微生物11に照射する電磁波の周波数を変化させる周波数調整部(周波数調整装置)4とで構成される。この場合、周波数調整装置4には非線形光学素子等が用いられる。電磁波発生装置5は、例えば図4に示すような、2つのポンプ光の差の周波数を取り出すテラヘルツ帯電磁波発生装置を利用しても良い。具体的には、図4に示すように、第1ポンプ光51及び第2ポンプ光52を入射し、合成光53a,53bとして出射するポンプ光制御部54と、合成光53a,53bを入射端面56に垂直入射し、第1ポンプ光51と第2ポンプ光52との周波数の差に等しい周波数の電磁波2を出射する電磁波発生部55とを有する電磁波発生装置5を用いることができる。第1ポンプ光51及び第2ポンプ光52は、単一モードのレーザダイオード、分布帰還(DFB)型半導体レーザ、共振器とグレーディングを備えた可変波長半導体レーザを用いた光源から発振される。ポンプ光制御部54は、偏光ビームスプリッターが用いられる。電磁波発生部55は、入射端面56と、入射端面56に対向した出射端面57と、入射端面56と出射端面57の間に位置し特定のミラー指数で表現される単結晶の結晶方位に沿った光導波路58とを有する。入射端面56及び出射端面57は、例えばSiO−TiO多層蒸着膜によりコーティングがされている。光導波路58は、リッジ構造からなるGaPコア層とGaPコア層の周囲に形成されたAlGa1−xP層からなるクラッド層とから構成されたリッジ型光導波路である。光導波路58として、テルル化亜鉛(ZnTe)やニオブ酸リチウム(LiNbO)等の材料が用いられても良い。
図4に示す電磁波発生装置5においては、先ず、第1ポンプ光51及び第2ポンプ光52が、ポンプ光制御部54に入射する。次に、ポンプ光制御部54に入射された第1ポンプ光51及び第2ポンプ光52が、偏光ビームスプリッターにより合成され、合成光53a,53bとして電磁波発生部55の入射端面56に垂直入射する。合成光53a,53bが入射端面56のGaPコア層に入射すると、TOフォノンと結合した差周波光が励起され、出射端面57から第1周波数と第2周波数との差に等しい周波数を持つ電磁波2が発生する。
なお、図4に示す電磁波発生装置5の他の例としては、マグネトロン、進行波管、クライストロン、カルシノトロン等の電子管、HOレーザ、OOレーザ、HCNレーザ、DCNレーザ等の気体レーザ等のミリ波帯から遠赤外領域における各種の電磁波発生装置でも良い。更に、電子管、気体レーザ等に比べて、小型、軽量、低電圧、低消費電力等の点で優れた機能を有するテラヘルツ帯の固体発振素子も使用可能である。但し、固体発振素子を用いた共振器は、周波数が高くなると出力が低下し、雑音特性が大きくなると共に周波数が不安定になる。雑音特性の増大及び周波数不安定化の問題を解決する固体発振器用共振器の条件は、(1)高いQ値を持っている、(2)同期発振、電力合成が可能な構造である、(3)共振器の大きさが波長に比べて大きいこと、等が挙げられる。この様なテラヘルツ帯の電磁波発生装置5として、準光学的共振器を用いた発振器が使用可能である。例えば、凹面鏡と回折格子を用いた準光学的なファブリペロ共振器を用いた発振器でガンダイオード、タンネット、理想型SIT等のテラヘルツ帯発信素子による同期発振、電力合成を行っても良い。電磁波発生手段3にスピン・フリップ・ラマンレーザなどの波長可変な電磁波発生装置5を用いれば、周波数調整装置4は省略可能である。更に複数の周波帯に対応してそれぞれの電磁波発生装置5を用意し、最終的に電磁波発生手段3がカバーする周波数領域の帯域を拡大しても良い。又、既に述べたように、微生物11の固有振動は特定の微生物11のそれぞれに複数存在するので、それぞれの固有振動に応じて複数の電磁波発生装置5を用意し、同時に複数の周波数の電磁波を照射可能にしても良い。複数の電磁波発生装置5に対応して、複数の周波数調整装置4が用意される。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る電磁波照射装置を用いて治療を行う手順を図1〜図5を用いて説明する。
(イ)先ず、患者の体内に存在する微生物11の場所を特定する。具体的には、図1に示すように、生体1にトラカール等(図示せず)を穿刺して内視鏡プローブ7を挿入する。内視鏡プローブ7は、生体1の経口から挿入しても良い。次に、光源82が生成した光を図2に示すライトガイド72を介して内視鏡プローブ7の先端から照射し、内視鏡プローブ7の先端付近の映像を取得する。映像はCCDカメラ71により取得され、図1に示す映像処理部81により画像解析された後、モニタ86に表示される。なお、モニタ86に表示された映像は、微生物11の識別がし易いように特定の色彩のみを強調するような加工が施されるのが好ましい。例えば、特定の色彩をより明瞭に描出するIHB色彩強調処理、粘膜行動態画像処理等が行われるのが好適である。或いは、レーザ顕微鏡のように特定の色のレーザ光を半導体レーザから照射することにより、微生物11を特定し易くしても良い。
(ロ)次に、モニタ86の映像を観察しながら微生物11の発生箇所を確認し、図5に示すように、内視鏡プローブ7の先端を微生物11に近づける。そして、温度検出端子73及び電磁波照射端子74を微生物11に接近させる。微生物11の温度情報は温度検出端子73により検出され、図1に示す温度信号処理部83に解析処理された後、モニタ86に表示される。次に、電磁波発生装置5により電磁波2を発生させ、周波数調整装置5により微生物11の固有振動数に等しい周波数に調整する。微生物11の固有振動数に等しい周波数の電磁波2は、予めラマン散乱分光法等により求めておけば良い。患者に寄生した微生物11を、治療を行う前に、予め、微生物11を採取してその固有振動の周波数を測定しておけば良い。固有振動の周波数は、反射率測定器等により微生物11に照射する電磁波の定在波比(VSWR)を測定しても良い。或いは、微生物11にパルス波を照射し、その周波数応答測定により決定可能である。更に、微生物11に電磁波2を照射し、その変化をライトガイド72を介して、顕微鏡によりその場観察(インシツ・モニタ)して固有振動数を特定することもできる。
(ハ)次に、図5に示すように、内視鏡プローブ7の先端に設けられた電磁波照射端子74から微生物11に例えば1.5THz〜100THzの電磁波2を照射し、微生物11に共鳴振動を生じさせる。この際、マイクロアクチュエータ88により、可変スタブ87が駆動され、高周波伝送線路の終端のインピーダンスが調整され、微生物11に電磁波2のパワーが照射される。図5においては、微生物11の例としてヘリコバクターピロリを示しているが、他の微生物11でも良いことは勿論である。電磁波2が照射されたヘリコバクターピロリ11は、電磁波2のエネルギーにより励振され、共鳴振動状態になるため、細胞膜や鞭毛等が大きく振動する。共鳴振動により、大きく振動したヘリコバクターピロリ11は細胞が破壊されるため、最終的には死滅する。なお、電磁波2が照射された微生物11は、電磁波が照射されることで運動エネルギーが増大するので、微生物11自体の温度が上昇する。したがって、微生物11の固有振動数の変化の温度依存性を予め測定しておく。そして、温度検出端子73により検出された温度データに基づいて照射する電磁波2の周波数を決定し、周波数調整装置4により調整するのが好ましい。又、温度変化に伴う周波数の変化と共に高周波伝送線路70の終端インピーダンスが変化するので、マイクロアクチュエータ88で可変スタブ87を駆動し、インピーダンス調整をするのが好ましい。電磁波2の照射は、モニタ86で直接微生物11の動きをその場観察(インシツ・モニタ)しながら行うことも可能であるので、微生物11の動きの変化を観察することにより微生物11の共振状態を把握し、周波数調整装置4により照射する電磁波2の周波数を適宜変化させることもできる。なお、微生物11の固有振動数が複数個存在するので、電磁波発生手段3からそれぞれの固有振動数に対応させ、複数の互いに異なる周波数の電磁波を同時に電磁波照射端子74に供給し、微生物11に照射するようにしても良い。
本発明の第1の実施の形態に係る電磁波照射装置によれば、微生物11に共鳴振動を生じさせ、患者の体内に存在する微生物11のみを選択的に破壊し、微生物11が原因となる感染症の進行を効果的に阻止することができる。
(第1の実施の形態の変形例)
本発明の第1の実施の形態の変形例に係る電磁波照射装置は、図7及び図8に示すように、CCDカメラ71、ライトガイド72、温度検出端子73、及び電磁波照射端子74に並行して内視鏡プローブ7の内部に配置された薬品注入部75と、電磁波照射端子74に接続され、内視鏡プローブ7の内部の先端側に配置されたモノリシック集積回路78とを有し、図6に示すように、薬品注入部75に接続された薬品供給部85とを有する点が図1〜図3に示す電磁波照射装置と異なる。
図7に示すモノリシック集積回路78は、テラヘルツ帯の電磁波発生手段として機能する。モノリシック集積回路78には、電源配線79を介して直流バイアスや必要な信号等が供給される。このモノリシック集積回路78は、微生物(病原微生物)11の固有振動数に等しい周波数の電磁波を発生する比較的ワイドバンドの増幅回路と周波数チューナーを備えるのが好適である。モノリシック集積回路78には、理想型SIT等のテラヘルツ帯増幅発振素子(能動素子)を使用することができる。薬品注入部75は、薬品供給部85から供給される薬品を微生物11の寄生した組織に注入する。注入する薬品としては、目的とする細胞の種類に応じた薬品や栄養剤等が好適である。例えば、バクテリア等の微生物11を蛍光させ、微生物11の位置を特定し易くするように、光線力学的診断(PDD)又は光線力学的治療(PDT)に使用されるポルフィマーナトリウム等の光感受性物質が好適である。
図8ではCCDカメラ71、ライトガイド72、温度検出端子73及び電磁波照射端子74、薬品注入部75が一列に並んでいるが、一列に並ぶ必要はなく、他の配置が採用できることは勿論である。
本発明の第1の実施の形態の変形例に係る電磁波照射装置によれば、生体1に光感受性物質等の薬品を注入するので、微生物11の特定をし易くすることができる。目的とする微生物11の殺菌効果を有する薬品を注入すれば、電磁波の照射による微生物11の破壊効果を更に高めることができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る電磁波照射装置は、図9に示すように、アンテナ保持部60と、アンテナ保持部60の壁面に配置された複数のアンテナ(パッチアンテナ)61a,61b,61c,・・・・・と、微生物(病原微生物)の固有振動数に等しい周波数の電磁波2a,2b,2c,・・・・・をアンテナに供給する電磁波発生手段3とを備える医療機器である。アンテナ保持部60と複数のパッチアンテナ61a,61b,61c,・・・・・は、アンテナアレイ6を構成している。アンテナ保持部60は筒形形状を有しており、その筒の内部に生体が収納される。図10に示すように、アンテナ保持部60の内壁面には複数個のパッチアンテナ61a,61b,61c,・・・・・がマトリクス状に配置されている。この複数個のパッチアンテナ61a,61b,61c,・・・・・は、図11に示すように、それぞれ高周波伝送路62に接続され、図9に示す周波数調整装置4及び電磁波発生装置5に接続されている。電磁波発生装置5から発生した電磁波は、図10に示すように、パッチアンテナ61a,61b,61c,・・・・・61tからアンテナアレイ6の中心へ向かって電磁波2a,2b,2c,・・・・・2tとして出射される。高周波伝送路62としては、同軸ケーブル、ストリップ線路、コプラナ線路等が用いられる。他は、図1に示す構成と同様であるので、重複した記載を省略する。なお、図9において、アンテナ保持部60は、人間の体の全体が入る大型のアンテナ保持部6を示したが、腕部又は脚部のみが入る小型のものでも良い。更に指1本が入る程度の大きさであっても良い。
本発明の第2の実施の形態に係る電磁波照射装置を用いて治療を行うには、
(イ)図9において、先ず、生体1の皮膚等に発生した壊死又は腫れ等の被治療部位を特定し、被治療部位に存在する微生物(病原微生物)の固有振動数を測定する。固有振動数の測定は第1の実施の形態で示した測定方法と同様に、ラマン分光法で求めても良く、反射率測定器等を利用し微生物のVSWRを測定すること等により可能である。
(ロ)次に、図9に示すように、生体1をベッド63に載せ、アンテナ保持部60の内部に生体1を挿入する。
(ハ)次に、電磁波発生装置5が生体1に存在する微生物の固有振動数に近い周波数帯の電磁波、例えば1THz〜100THzの電磁波を発生し、周波数調整装置4がその周波数を微生物の固有振動数に等しくなるように調整する。次に、アンテナアレイ6の内壁に設けられたパッチアンテナ61a,61b,61c,・・・・・61tが、電磁波2a,2b,2c,・・・・・2tを生体1に照射する。生体1に存在する微生物は、共振周波数に等しい電磁波のエネルギーが与えられるので励振し、細胞膜が破壊される、或いは細胞***が停止する。一方、生体1の正常な細胞は、微生物とは異なる固有振動数を有するので励起状態にならず、細胞の破壊、細胞***の停止が生じない。
本発明の第2の実施の形態に係る電磁波照射装置によれば、正常な細胞の固有振動数とは異なり、且つ微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波2a,2b,2c,・・・・・2tが、アンテナ保持部60の内壁面にマトリクス状に配置されたパッチアンテナ61a,61b,61c,・・・・・61tから生体1にそれぞれ照射される。このため、正常な細胞を破壊することなく、微生物を共鳴振動させ、特定の微生物のみを選択的に励振させ、破壊することができる。
図9に示す電磁波照射装置においては、例えば生体1をアンテナ保持部60の内部に挿入する前に、治療の対象でない部分を予めシールドしておくのが好ましい。又、治療部分の生体1表面からの深度により、パワーレベルを調節するのが好ましい。或いは各パッチアンテナ61a,61b,61c,・・・・・61tのそれぞれにスイッチを設け、特定のパッチアンテナ61a,61b,61c,・・・・・61tからのみ選択的に電磁波が出射されるようにしても良い。
一般に生体の組織に電磁波を照射する場合は、電磁波のエネルギーが組織に吸収されるので、電磁波が組織中を伝搬すると同時に次第に減衰する現象を考慮しなくてはならない。生体の組織を誘電体とみなすと、組織中を電磁波が伝搬する際の減衰定数γは次式で表される。
γ=jω(εμ)1/2{1−j(σ/ωε)}1/2 ・・・・・(2)
(2)式において、σは組織の導電率、εは誘電率、μは透磁率、ωは角周波数である。p=σ/ωεの値は、生体組織で0.1<p<10程度であるので、(2)式の実部をαとすると、次式が得られる。
α=ω[(με/2){(1+p1/2−1}]1/2 ・・・・・(3)
(3)式において、周波数fが高い場合を考慮すると、
α=ω{(με/2)p}1/2 ・・・・・(4)
となる。組織への浸透の程度は、電力密度がe−2に減衰する距離δを用いて表される。δはαの逆数で与えられ、「表皮の深さ」或いは「浸透の深さ」と呼ばれる。(4)式において、δ=1/αであるので、
δ=(1/πfμσ)1/2 ・・・・・(5)
という式が近似的に得られる。生体は水の誘電率と同程度であり、生体を構成する分子のほとんどが非磁性体と考えられるので、ε≒1[F/m],μ≒80[H/m]程度と推察できる。真空中での誘電率及び透磁率は、ε≒8.8542×10−12[F/m],μ≒4π×10−7[H/m]である。図9に示す電磁波照射装置において、(5)式を利用すると、周波数が3THzの電磁波を生体に照射した場合はδ=70μm程度、周波数1.2THzの電磁波を照射した場合では、δ=115μm程度となる。なお、ガンジー(Gandhi)らの23GHzにおけるウサギの皮膚のデータ及びデバイ緩和に基づく複素誘電率の式から算出したデータによると、周波数が300GHzの電磁波を照射した場合は、浸透深さδ=231μm程度となる。
以上のように、マイクロ波以上の高周波の電磁波を照射した場合は、電磁波の浸透の深さが体表付近しか到達しないことが分かる。図9に示す電磁波照射装置においては、表皮近傍に微生物が寄生した生体に対して治療を行うのが好ましい。本発明の実施の形態に係る電磁波照射装置においては、1THz以下の周波数の電磁波を使用することも可能で、例えば細胞内の染色体等に対して数十kHz程度の低周波の電磁波を照射して染色体を振動させ、細胞***を抑制することも可能である。
なお、微生物の固有振動数は、特定の微生物に対して複数個存在することを考慮すれば、第1の実施の形態と同様に、電磁波発生手段3が複数の電磁波発生装置5を備え、互いに異なる周波数を同時に発振するようにしても良い。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る電磁波照射装置は、図12に示すように、生体1の血液を採血する採血ライン93及び血液を生体1に返血する返血ライン94を有する血液洗浄装置9と、採血ライン93の血液中に存在する微生物(病原微生物)の固有振動数に等しい周波数の電磁波を照射する電磁波照射部(アンテナアレイ)6と電磁波を電磁波照射部(アンテナアレイ)6に供給する電磁波発生手段3とを備える医療機器である。電磁波発生手段3は、図1に示す構成と同様であるので、重複した記載を省略する。
血液洗浄装置9は、図12に示すように、採血ライン93、採血ライン93の下流側に配置されたアンテナアレイ6、アンテナアレイ6の下流側に配置された返血ライン94を有する。採血ライン93は、採血口91、採血口91の下流側に配置された血流ポンプ95、血流ポンプ95の更に下流側に配置されたチャンバー96を有する。返血ライン94は、アンテナアレイ6の下流側に配置されたチャンバー97、チャンバー97の下流側に配置された返血口92を有する。採血ライン93及び返血ライン94は、シリコン製のチューブが用いられている。図13に示すように、採血ライン93及び返血ライン94のチューブの外周を取り囲むように電磁波照射部(アンテナアレイ)6が配置されている。アンテナアレイ6は、前述した図10及び図11と同様な構成で内径や長さを小さくしたものと等価であり、内壁面に設けられたマトリクス状のパッチアンテナ(図示せず)が採血ライン93及び返血ライン94のチューブの外周のほぼ全面に配置されている。アンテナアレイ6は、図12に示すように、高周波伝送路62を介して周波数調整装置4及び電磁波発生装置5に接続されている。既に述べたように、3THzの電磁波の血液中の浸透深さδ=70μm程度であるので、この場合のチューブの外径は140μm以下が好ましいことになる。一定の血液の流量を流すためには、外径140μm以下のチューブを複数本束にした構造で、それぞれのチューブに電磁波照射部6から電磁波が照射される。或いは、内径が2δ程度の孔が多数開いたハニカム構造のチューブにしてそれぞれの孔の内壁にパッチアンテナを設けても良い。あまりチューブの内径が狭くなると現実的ではなくなるので、2δよりも大きな内径のチューブを蛇行させ、チューブの中央付近を通過する血液がチューブの内壁に複数回衝突するようにしても良い。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る電磁波照射装置を用いて治療を行う手順を図12を用いて説明する。
(イ)先ず、採血口91を生体1の動脈に穿刺し、返血口92を生体1の静脈に穿刺する。採血口91から生体1の血液が採血され、血流ポンプ95を介してチャンバー96へと流れる。チャンバー96で空気や異物が除去された血液は、アンテナアレイ6が配置された側へ流れる。
(ロ)次に、電磁波発生装置5が、血液に存在する微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波を発生し、周波数調整装置4及び高周波伝送路62を介してアンテナアレイ6に電磁波を供給する。電磁波が供給されたアンテナアレイ6は、その電磁波を採血ライン93及び返血ライン94のチューブの外周から血液に向かって照射する。電磁波が照射された血液中の微生物は、運動エネルギーが与えられることにより共鳴振動を生じ、細胞膜の破壊、細胞停止等が生じる。一方、血液中の正常な細胞は、微生物と異なる固有振動数を有するので励振されず、細胞破壊が生じない。
なお、アンテナアレイ6から供給する電磁波の周波数は、予め生体1の血液を採血し、ラマン散乱分光法等を用いて目的とする微生物或いは異常細胞の固有振動数を測定しておくことで決定可能である。
本発明の第3の実施の形態に係る電磁波照射装置によれば、血液中の正常な細胞を破壊することなく、血液中に存在する微生物を選択的に励振し、破壊することができる。なお、第1及び第2の実施の形態と同様に、電磁波発生手段3が複数の電磁波発生装置5を備え、互いに異なる周波数を同時に発振するようにしても良い。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第3の実施の形態によって医療機器として記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
既に述べた第1の実施の形態においては、内視鏡プローブ7の代わりに腹腔鏡を使用することができる。この場合、生体1の皮膚に5〜20mmの小さい切開を3〜4ヶ所作り、切開部分から専用の専用の細長い鉗子や鋏などの手術機器と細管(腹腔鏡)7を入れ、生体1の腹の中をモニタ86の画面上に映し出して電磁波を照射することができる。電磁波照射端子74は、内視鏡プローブ7の先端に設けられる必要はなく、内視鏡プローブ7と同様な細管の先端に設けられても良い。更に、鉗子等の手術機器の先端に電磁波照射端子74を設けても良い。内視鏡プローブ7の先端に、振動数検出端子等が設けられることにより、電磁波照射端子74から照射する電磁波2の周波数を測定可能な構成であっても良い。
第3の実施の形態においては、アンテナアレイ6から血液に電磁波を照射すると同時に、血液中の血球に薬剤を含有させても良い。
本発明の第3の実施の形態に係る電磁波照射装置は、マイクロ機器を1つのチップにまとめたマイクロTAS(Total Analysis System)を用いても構成できる。即ち、マイクロTASの構造で、血液をシリンジ・ポンプからの圧力によって様々な細管に正確に導き、健康な血液は流体回路から外に流され、微生物に犯された血液は、マイクロリアクターに集め、微生物の固有振動数の電磁波を照射するようにしても良い。更に、血液だけでなく、細胞群をリンガー液とともに流し、健康な細胞は流体回路から外に流され、微生物に犯された細胞は、マイクロリアクターに集め、微生物の固有振動数の電磁波を照射するようにしても良い。「リンガー液」は、細胞を生体外で生きた状態に維持するために用いられる液体で、ナトリウム、カリウム、カルシウム、塩素のイオンを含む。この場合、シリコン基板、ガラス基板、アルミナ(Al)等のセラミック基板、ポリマー基板等で、アクチュエータ基板を構成し、アクチュエータ基板の表面には、細胞群をリンガー液と共に注入し、一時収納する細胞注入槽や処理の終わった細胞群とリンガー液を一時保存し、排出する排出槽を形成し、細胞注入槽と排出槽との間には、幅1μm〜1mm、好ましくは幅数μm〜数百μm、深さ1μm〜数百μm、好ましくは深さ数μm〜数十μmの流路(マイクロ流路)を形成しておき、生体から分離・採取した細胞群をリンガー液と共に、この流路(マイクロ流路)を流す。細胞注入槽の近傍の流路には入口側マイクロバルブ及び入口側マイクロポンプを配置し、排出槽の手前の流路には出口側マイクロバルブを配置して、マイクロTASを構成すれば良い。入口側マイクロバルブ及び出口側マイクロバルブとしては、ダイアフラム型(メンブレン型)、圧電素子型、静電型、電磁バルブ型やバイメタル・形状記憶合金型等の種々のマイクロバルブが使用可能である。入口側マイクロポンプとしては、圧電素子型、静電型、電磁バルブ型やバイメタル・形状記憶合金型等の種々のマイクロポンプが使用可能である。更には、熱膨張や加熱による流体飽和蒸気圧の温度依存性と相変化による比容積の変化を利用するマイクロポンプ、磁性流体に磁場を印加するマイクロポンプ、高電界中で発生する電界と流体間の特殊な相互作用を利用したEHDポンプ等も使用可能である。
第1〜第3の実施の形態においては、電磁波発生装置5のGaPコア層が、テルル化亜鉛(ZnTe)やニオブ酸リチウム(LiNbO)等が利用されても良い。電磁波発生装置5から取り出される電磁波2は、パラメトリック発振により得られても良い。又、第1〜第3の実施の形態において、予め生体1の治療を行う前に、光感受性物質等の薬剤を投与しておき、微生物(病原微生物)の存在する位置を特定し易くするのが好適である。微生物の種類や場所を特定する手段として、核磁気共鳴イメージング装置(MRI)や、光トポグラフィー装置、機能的MRI(FMRI)、近赤外光断層イメージング装置(CT)等を併用しても良い。微生物の寄生又は細胞の突然変異により発生した異常細胞の固有振動数に等しい電磁波を発生させて治療を行うことも可能である。
なお、第1〜第3の実施の形態においては、電磁波発生手段3の内部に複数の電磁波発生装置5を有する場合に付いて述べたが、電磁波発生手段3が複数の構成でも良い。この場合は、複数の電磁波発生手段3が複数の周波数を同時に発振することが可能になる。
更に、エアコンなどの空気清浄機に、第1〜第3の実施の形態において説明した電磁波発生装置5を接続又は組み込み、インフルエンザウイルスなど空気中に浮遊するウイルスの固有振動数に等しい周波数の電磁波を照射したり、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などの病原性細菌の固有振動数に等しい周波数の電磁波を照射することにより、これらのウイルスや病原性細菌の増殖・感染能力を失わせることも出来る。具体的には、図9や図10と同様なパッチアンテナ61a,61b,61c,・・・・・61tをエアコンなどの空気清浄機に組み込めば良い。また、夏風邪の原因の一つであるコクサッキーウイルスや、院内感染の代表的な原因とされるMRSA、大腸菌や黒カビについても同様に、これらの固有振動数に等しい周波数の電磁波を照射することにより、これらの微生物の表面のたんぱく質を分子レベルで破壊し、大気中の微生物駆除技術として有効である。
食中毒の病因物質は、細菌、ウイルス、化学物質、自然毒等があるが、そのうちの80パーセント以上は細菌である。例えば、腸炎ビブリオは、日本においてサルモネラと並ぶ代表的な食中毒原因菌であり、生体内毒素型の食中毒原因菌として最も発生頻度が高い。腸炎ビブリオは海水を最も好適な棲息地とするので、海水温度が上昇する夏期になると盛んに増殖し、海産魚介類を高い頻度で汚染する。汚染された魚介類を摂取した人間は、下痢や腹痛、発熱、嘔吐等の症状を起こし、場合によっては死に至ることもある。例えば、冷蔵庫の内部や食品保存庫の内部、若しくは調理台等に、図9や図10と同様なパッチアンテナ61a,61b,61c,・・・・・61tを配置し、食中毒原因菌の固有振動数に等しい周波数の電磁波の照射部を設けておけば、食中毒原因菌を選択的に殺すことが可能である。
この様に、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
「生体」とは、生物の生きている体の意であり、生活現象を行うあらゆる動物及び植物を含む。特に、脊椎動物門の軟骨魚綱、硬骨魚綱、両生綱、爬虫綱、鳥綱、哺乳綱の動物の生体内において、微生物の寄生した場合の治療、或いは、細胞の突然変異により発生した異常細胞の治療に利用可能である。例えば、SARSウイルスと同科同属で、表面構造も一致する鳥コロナウイルス(鶏伝染性気管支炎ウイルス)の固有振動数を前もって調べておけば、これらのウイルスを選択的に死滅させることが可能である。更に、これらの医療分野の医療機器として利用できる。更に、植物に寄生した微生物も選択的に駆逐できるので、農業や食品加工の分野にも利用可能である。更に、エアコンなどの空気清浄機等の分野にも採用可能である。

Claims (10)

  1. 微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波を出射する電磁波照射端子を先端部に有する外径0.1mm〜20mmの細管と、
    前記電磁波を発生し、前記電磁波照射端子に供給する電磁波発生手段
    とを備えることを特徴とする電磁波照射装置。
  2. 前記細管は、前記微生物の温度を検出する温度検出手段を更に有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の電磁波照射装置。
  3. 前記電磁波発生手段は、前記固有振動の変化に追随して前記微生物に照射する前記電磁波の周波数を変化させる周波数制御装置を更に備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の電磁波照射装置。
  4. 前記電磁波発生手段は、それぞれ異なる複数の周波数の電磁波を同時に発振可能であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の電磁波照射装置。
  5. アンテナ保持部と、
    前記アンテナ保持部に配置されたアンテナと、
    微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波を前記アンテナに供給する電磁波発生手段
    とを備えることを特徴とする電磁波照射装置。
  6. 前記電磁波発生手段は、前記固有振動の変化に追随して前記微生物に照射する前記電磁波の周波数を変化させる周波数制御装置を更に備えることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の電磁波照射装置。
  7. 前記電磁波発生手段は、それぞれ異なる複数の周波数の電磁波を同時に発振可能であることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の電磁波照射装置。
  8. 生体の血液を採血する採血ライン及び前記血液を前記生体に返血する返血ラインを有する血液洗浄装置と、
    前記採血ラインの前記血液中に存在する微生物の固有振動数に等しい周波数の電磁波を照射する電磁波照射部と
    前記電磁波を前記電磁波照射部に供給する電磁波発生手段
    とを備えることを特徴とする電磁波照射装置。
  9. 前記電磁波発生手段は、前記固有振動の変化に追随して前記微生物に照射する前記電磁波の周波数を変化させる周波数制御装置を更に備えることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の電磁波照射装置。
  10. 前記電磁波発生手段は、それぞれ異なる複数の周波数の電磁波を同時に発振可能であることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の電磁波照射装置。
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