JPWO2003106423A1 - 環状アミン類およびそれを含む医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
式(1):(式中、R1は置換もしくは無置換の低級アルキル基等を、R2は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基等を、R4およびR5はそれぞれ独立して水素原子、または置換されていてもよいアルキル基を、Arはフェニル基等を表す)で表される化合物または薬学的に許容されるその塩は、β3−アドレナリン受容体刺激作用を有し、肥満症等の治療剤として有用である。
Description
技術分野
本発明は、医薬品として有用である新規な環状アミン類およびその薬学的に許容される塩に関するものである。
背景技術
交感神経のβ−アドレナリン受容体にはβ1、β2およびβ3として分類される3種類のサブタイプが存在し、それらは特定の生体内組織に分布し、それぞれが特有の機能を有することが知られている。
例えば、β1−アドレナリン受容体は主に心臓に存在し、当該受容体を介する刺激は心拍数の増加、心収縮力の増強を引き起こす。β2−アドレナリン受容体は主に血管、気管支および子宮の平滑筋に存在し、当該受容体を介する刺激はそれぞれ血管および気管支の拡張および子宮収縮の抑制をもたらす。また、β3−アドレナリン受容体は主に脂肪細胞、胆嚢および腸管に存在し、その他に脳、肝臓、胃、前立腺等にも存在することが知られており、当該受容体を介する刺激により脂肪の分解亢進作用、腸管運動の抑制作用、グルコースの取り込み促進作用、抗うつ作用等が引き起こされることが報告されている。
また、最近、ヒト膀胱にも主としてβ3−アドレナリン受容体が存在し、β3−アドレナリン受容体刺激薬によりヒトの膀胱が弛緩することが報告されている。
これまでに多くのβ1−アドレナリン受容体刺激薬およびβ2−アドレナリン受容体刺激薬が開発されており、強心剤、気管支拡張剤および切迫流・早産防止剤等として医療に供されている。
一方、β3−アドレナリン受容体刺激薬は、肥満症、高血糖症、腸管運動亢進に起因する疾患、頻尿または尿失禁、うつ病、胆石または胆道運動亢進に起因する疾患等の予防または治療薬としての有用性が見出されている。現在、優れたβ3−アドレナリン受容体刺激薬の開発に向けて研究開発が盛んに行われており、例えば国際公開WO99/51564号公報、公開特許公報平成8年第198866号、公開特許公報平成8年第259558号、国際公開WO98/31357号公報に記載されたものが知られているが、β3−アドレナリン受容体刺激薬として上市されるには至っていない。
それ故、優れたβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有する新規なβ3−アドレナリン受容体刺激薬の開発が大いに望まれている。
より好ましくは、β1および/またはβ2−アドレナリン受容体刺激作用に比し、強力なβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有することにより、β1および/またはβ2−アドレナリン受容体刺激作用に起因する、例えば、心悸亢進、手指の振戦等の副作用が減弱されたより選択性の高い新規なβ3−アドレナリン受容体刺激薬の開発が望まれている。
発明の開示
本発明が解決しようとする課題は、優れたβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有する新規なβ3−アドレナリン受容体刺激薬、より好ましくは、β1および/またはβ2−アドレナリン受容体刺激作用に比し、強力なβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有することにより、β1および/またはβ2−アドレナリン受容体刺激作用に起因する、例えば、心悸亢進、手指の振戦等の副作用が減弱されたより選択性の高い新規なβ3−アドレナリン受容体刺激薬を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究したところ、前記式(I)で表される化合物およびその薬学的に許容される塩が優れたβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有することを見出し、本発明を成すに至った。
即ち、本発明は、下記のものに関する。
〔1〕 式(I):
(式中、R1は置換もしくは無置換の低級アルキル基、または式:−X1−R1e−C(=O)NR1aR1b、−X1−R1e−C(=O)OR1aもしくは−X1−R1dで表される基を表し(式中、X1は単結合または式:−O−、−S−、−N(R1c)−、−N(R1c)SO2−、−SO2N(R1c)−、または−C(=O)NHSO2−で表される基を表し、R1eは単結合、または置換もしくは無置換の低級アルキレン基を表し、R1a、R1b、およびR1cはそれぞれ独立して、水素原子または置換もしくは無置換の低級アルキル基を表すが、R1aおよびR1bがそれらが結合する窒素原子と一緒になって、環中に式:−O−または−NH−で表される基を含有していてもよい3〜8員の飽和環状アミノ基を形成していてもよく(当該飽和環状アミノ基は無置換であるかまたは置換されていてもよい)、R1dは水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表す。)、
R2は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換の低級アルケニル基、置換もしくは無置換のアミノ基、水酸基、低級アルコキシ基を表すか、または
R1とR2が一緒になってメチレンジオキシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキシル基または低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、
R4およびR5はそれぞれ独立して水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、
XおよびYはいずれか一方がメチレン基を表し、他方が式:−N(R18)−で表される基(式中、R18は水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルホニル基、または置換もしくは無置換のアリールスルホニル基を表す)を表し、
zは1〜3の整数を表し、
Arは以下の式(IX)、式(X)、または式(XIII)で表される基を表す;
式(IX):
R8は水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、置換もしくは無置換の低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、置換もしくは無置換のベンジルオキシ基、水酸基、ニトロ基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のベンゼンスルホニル基、置換もしくは無置換の低級アルキルチオ基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルフィニル基、メルカプト基、シアノ基、アミノ基、置換もしくは無置換の低級アルカノイルアミノ基、置換もしくは無置換のモノもしくはジ低級アルキルアミノ基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルホニルアミノ基、または置換もしくは無置換のベンゼンスルホニルアミノ基を表す。
R9およびR10はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、水酸基、アミノ基または置換もしくは無置換のモノもしくはジ低級アルキルアミノ基を表し、または、
R8、R9、およびR10のうち2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキシル基または低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、または、
R8、R9、およびR10のうち2つが一緒になって式:−NR8aC(=O)CR8b=CR8c−で表される基(R8a、R8b、およびR8cは同一または異なって水素原子または置換もしくは無置換の低級アルキル基を表す)を形成してもよい。)で表される基、
式(X):
(式中、Z1は酸素原子または硫黄原子を表し、
R11は水素原子、低級アルキル基、または式:−SO2R14もしくは式:−NR15R16で表される基(式中、R14は置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基を、R15およびR16はそれぞれ独立して水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、または置換もしくは無置換のベンジル基を表す)を表し、
R12は酸素原子、硫黄原子またはH2を表し、
R13は酸素原子またはH2を表し、
nnおよびmmはそれぞれ独立して0または1を表す。)
で表される基、または
式(XIII):
(式中、R17は水素原子、ハロゲン原子、またはシアノ基を表す)
で表される基)
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔2〕 式:
(式中、R1、R2、R4、R5、X、Y、およびArは〔1〕と同じ意味を表す)で表される、〔1〕記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔3〕 式:
(式中、R1、R2、R4、R5、X、Y、およびArは〔1〕と同じ意味を表す)で表される、〔1〕記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔4〕 Arが下記の置換基群:
(式中、nは0、1、または2を表す)
から選ばれる基である、〔1〕−〔3〕のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔5〕 R1が式:−X1−R1e−C(=O)NR1aR1bまたは−X1−R1e−C(=O)OR1aで表される基であり、
X1が単結合または式:−O−で表される基であり、
R1aおよび存在する場合にはR1bがそれぞれ独立して、
(i)水素原子、
(ii)無置換の低級アルキル基、
(iii)1または同一または異なって複数の置換基により置換された低級アルキル基であって、当該置換基はカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、アミノ基、水酸基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、カルバモイル基、インドリル基、グアニジノ基、およびイミダゾリル基、ならびに水酸基で置換されていてもよいフェニル基、から選ばれる、または
(iv)R1aおよびR1bが、それらが結合する窒素原子と一緒になって形成する、環中に式:−O−または−NH−で表される基を含有していてもよい3〜8員の飽和環状アミノ基(当該飽和環状アミノ基は無置換であるか、またはカルボキシル基もしくは低級アルコキシカルボニル基によって置換されていてもよい)、
である、〔1〕−〔4〕のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔6〕 R1が式:−X1−R1e−C(=O)NR1aR1bで表される基であり、当該式中の式:NR1aR1bで表される基が、N末端で上記式中のカルボニル基と結合したアミノ酸またはアミノ酸エステル残基であって、R1aおよびR1bが環を形成していない場合にはN末端の窒素原子上にR1aが結合した基であり、
X1およびR1eが単結合である、
〔5〕記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔7〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
〔8〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、肥満症、高血糖症、頻尿、尿失禁、うつ病、または胆石の治療剤。
〔9〕 治療が必要な患者に、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の有効量を投与することからなる、肥満症、高血糖症、頻尿、尿失禁、うつ病、または胆石の治療方法。
〔10〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の、肥満症、高血糖症、頻尿、尿失禁、うつ病、または胆石の治療剤の製造のための使用。
発明を実施するための最良の形態
以下、本明細書で使われる用語について詳説する。なお、他に指示のない限り、それぞれの基の説明は、その基が他の置換基の一部である場合にも該当する。
「置換ベンゼン」、「置換フェニル基」および「置換アリール基」の置換基は1個または複数個置換していてもよく、そのような置換基としては、例えばハロゲン原子、C1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C1〜C8アルコキシ基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、式:−S(O)p(C1〜C8アルキル)で表される基、カルボキシル基、C1〜C8アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のアミド基、置換もしくは無置換のウレア基、置換もしくは無置換のスルホンアミド基、式:−C(O)NHSO2(C1〜C8アルキル)で表される基等を挙げることができる(上記式において、pは0、1または2である。以下同じ)。
「アリール基」としては、例えばフェニル、1−または2−ナフチル等の炭素原子数10以下のアリール基が挙げられる。
「アラルキル基」のアリール部分としては、例えばフェニル、1−または2−ナフチル等の炭素原子数10以下のアリール基が、アルキル部分としては、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素原子数5以下のアルキル基が挙げられる。代表的なアラルキル基は例えばベンジル基、1−または2−フェネチル基等が挙げられる。
「置換アラルキル基」の置換基は、アリール部分および/またはアルキル部分に1個または複数個置換していてもよく、そのような置換基としては、例えばハロゲン原子、C1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C1〜C8アルコキシ基、水酸基、ニトロ基、メルカプト基、式:−S(O)p(C1〜C8アルキル)で表される基、カルボキシル基、C1〜C8アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のアミド基、置換もしくは無置換のウレア基、置換もしくは無置換のスルホンアミド基、式:−C(O)NHSO2(C1〜C8アルキル)で表される基等を挙げることができる。
「アルキル基」には「低級アルキル基」が含まれる。「低級アルキル基」としては、別段の指摘がない限り、C1〜C8の炭素数を持つ直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基が挙げられ、より具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチルのような直鎖または分枝鎖の基、n−ペンチル、n−ヘキシル、2−メチルペンチルなどのようなさらに高級な同族体と異性体が挙げられる。
「置換アルキル基」、「置換アルケニル基」、および「置換アルキレン基」の置換基は1個または複数個置換していてもよく、そのような置換基としては、例えばハロゲン原子、C1〜C8アルコキシ基、C1〜C8アルコキシカルボニルオキシ基、C3〜C8シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基、水酸基、メルカプト基、式:−S(O)p(C1〜C8アルキル)で表される基、C3〜C8シクロアルキル基、置換もしくは無置換のアミノ基、カルボキシル基、C1〜C8アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換もしくは無置換のアリール基、オキソ基等の基を挙げることができる。
「アルケニル基」には「低級アルケニル基」が含まれる。「低級アルケニル基」としては、例えばビニル、アリル、プロペニル、2−プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等の炭素原子数8以下の直鎖または分岐鎖のアルケニル基が挙げられる。
「アルキレン基」には「低級アルキレン基」が含まれる。「低級アルキレン基」としては、例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等の炭素原子数8以下の直鎖または分岐鎖のアルキレン基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルコキシ基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に酸素原子が1つ結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルキルチオ基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に硫黄原子が1つ結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルキルスルフィニル基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−SO−で表される基が1つ結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−SO2−で表される基が1つ結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−OC(=O)−で表される基の酸素原子側が結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルカノイル基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−C(=O)−で表される基が1つ結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルカノイルアミノ基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−NHC(=O)−で表される基の炭素原子側が結合し、さらに窒素原子上にC1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基、ヘテロ環基等が置換していてもよい基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルキルアミノカルボニル基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−C(=O)NH−で表される基の窒素原子側が結合し、さらに窒素原子上にC1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基、ヘテロ環基等が置換していてもよい基が挙げられる。
「ハロゲン原子」としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、および沃素原子が挙げられる。
「置換もしくは無置換のモノもしくはジ低級アルキルアミノ基」としては、アミノ基の水素が一つまたは両方が独立に、置換もしくは無置換のアルキル基で置換された基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアミド基」は、−NR19COR20で表される基であり、R19としては水素原子、C1〜C8アルキル等が挙げられ、R20としては、C1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基、ヘテロ環基等が挙げられる。
「置換もしくは無置換のスルホンアミド基」は−NR21SO2R22で表される基であり、R21としては水素原子、C1〜C8アルキル等が挙げられ、R22としては、C1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基、ヘテロ環基等が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基」は−NR23SO2R24で表される基であり、R23としてはC1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基、ヘテロ環基等が挙げられ、R24としてはC1〜C8アルキル基等が挙げられる。
「置換アミノ基」としては、アミノ基の水素原子の一つまたは両方が独立に、例えばC1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C1〜C8アルコキシ基、水酸基等の基で置換されたアミノ基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどの3〜8員環シクロアルキル基が挙げられる。
「ヘテロ環」としては、5員環もしくは6員環の芳香族ヘテロ環または飽和もしくは不飽和脂肪族ヘテロ環が挙げられ、例えばピリジン環、イミダゾール環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、チアゾール環、イソチアゾール環、イソチアゾリン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、イソオキサゾリン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、ピラゾリン環、イミダゾリン環、テトラヒヒドロピラン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロチオフェン環、ピロリジン環、ピペリジン環、などの、窒素、酸素、硫黄原子から選ばれた1〜4個のヘテロ原子と炭素原子で構成される5員環もしくは6員環ヘテロ環が挙げられる。
「ヘテロ環」の置換基としては、例えばハロゲン原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C1〜C8アルコキシ基、水酸基、メルカプト基、式:−S(O)p(C1〜C8アルキル)で表される基、カルボキシル基、C1〜C8アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アミノ基、アルキルアミノ基等の置換基が挙げられ、独立に1〜2個選ばれる。
「ヘテロ環基」としては、上記「ヘテロ環」の水素原子が結合手に変わったものを意味し、「ヘテロ環基」の置換基としては、上記「ヘテロ環」の置換基と同様のものが挙げられる。
環中に式:−O−または−NH−で表される基を含有していてもよい3〜8員の飽和環状アミノ基として具体的には、1−ピロリジニル、ピペリジノ、1−ピペラジニル、モルホリノ等が挙げられる。
環中に式:−O−または−NH−で表される基を含有していてもよい3〜8員の飽和環状アミノ基の置換基としては上記「ヘテロ環」の置換基と同様のものが挙げられる。
「アミノ酸残基」とは、アミノ酸のN末端の水素原子が結合手に変わった基を意味する。「アミノ酸エステル残基」とは、アミノ酸残基のカルボキシル基(複数ある場合には少なくとも1つ)の水素原子がアルキル基、アリール基、またはアラルキル基に置き換わった基が挙げられる。
インドリル基としては1−インドリル基および2−インドリル基が挙げられる。
イミダゾリル基としては2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、および5−イミダゾリル基が挙げられる。
アシル基としては、ホルミル基、例えばアセチル、プロパノイルなどの炭素原子数2〜6のアルカノイル基、例えばシクロプロパンカルボニル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニルなどの炭素原子数4〜7のシクロアルカンカルボニル基、例えばシクロペンテンカルボニル、シクロヘキセンカルボニルなどの炭素原子数3〜6のシクロアルケンカルボニル基、例えばベンゾイル、トルオイル、ナフトイルなどの炭素原子数6〜10のアロイル基、例えば2−ピペリジンカルボニル、3−モルホリンカルボニルなどの窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選ばれる複素原子1〜2個を含む5又は6員の飽和複素環を有する飽和複素環−カルボニル基、例えばフロイル、テノイル、ニコチノイル、イソニコチノイルなどの窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選ばれる複素原子1〜2個を含む5又は6員の複素芳香族環を有する複素芳香族アシル基などが挙げられる。
式(I)で表される化合物のR1が、式:−X1−R1e−C(=O)OR1aで表される基である場合、より具体的には次の式で表される基が挙げられる。
(式中、Rbは水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換の低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基、Rbbは置換もしくは無置換の低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基、mは0−3の整数である)
で表される基。
式(I)で表される化合物のR1が、式:−X1−R1dで表される基である場合、より具体的には式:−O(CH2)p−Rcで表される基
(式中、Rcは置換もしくは無置換の低級アルカノイル基、水酸基、シアノ基、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換もしくは無置換のモノ若しくはジ低級アルキルアミノカルボニル基、または下記式(Va):
(式中、RAは水素原子または低級アルキル基を表す)で表される基を表し、pは1−4の整数を表す)が挙げられる。
本発明の化合物は、例えば以下に述べる方法により製造することができる。
製法(a):
本発明化合物は、下記式(XXII):
(式中、R4、R5、およびArは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物を下記式(D):
(式中、R1、R2、X、Y、およびzは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物と還元条件下に反応させることにより製造することができる。
本製法における「還元条件下に反応させる」とは、カルボニル基に影響を及ぼすことなく、反応の途中で形成されるイミン部分のみを還元し得る還元剤の存在下または接触還元触媒の存在下に式(XXII)で表される化合物と式(D)で表される化合物を反応させることを意味する。
ここで用いられる還元剤としては、例えば水素化シアノホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられ、接触還元触媒としては、例えばパラジウム、酸化白金等が用いられる。
本反応は、還元剤または接触還元触媒の存在下、適当な溶媒中で行われる。溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール等のアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。反応温度は、還元剤を用いるときは通常約20〜約80℃の範囲から選ばれ、接触還元触媒を用いるときは、通常約10℃〜約25℃の範囲である。
出発原料として用いられる式(XXII)で表される化合物は、市販のエナンチオマー混合物を常法に従い光学分割するか、文献記載の方法等により製造することができる(例えば、J.Med.Chem.,20,7,978−981(1977年))。
前記式(D)で表される化合物は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法(例えばKevin,I.らの方法(J.Chem.Soc.Perkin.Trans.1,1997,3261−3271)、Gray,L.Grunewaldらの方法(J.Heterocyclic.Chem,31,1607−1617))に準じて製造することができる。
また、特に式:
(式中、R1、R2、およびR18は前記と同じ意味を表し、t1およびt2は、t1が0を表しt2が1もしくは2を表すか、またはt1が1を表しt2が1を表す)
で表される化合物は、以下のようにして合成することができる。
(式中、R1、R2、R18、t1、およびt2は前記と同じ意味を表す)
工程(i)は、例えば閉環メタセシス反応(ring closing metasesis)で用いられる触媒、例えば以下のようなルテニウム錯体を用いることにより反応することができる。
(式中、Phはフェニル基を、Cyはシクロヘキシル基を表す)
本反応は、適当な溶媒中で行われ、使用する溶媒は原料化合物の種類等に従って適宜選択されるべきであり、例えば塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度は、通常約20〜約80℃の範囲である。
工程(ii)は、例えば過酸化水素や、過酢酸やm−クロロ過安息香酸等の過酸を反応させることにより行うことができる。本反応は適当な溶媒中で行われ、使用する溶媒は原料化合物の種類等に従って適宜選択されるべきであり、例えば、塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度は、通常約20〜約80℃の範囲である。
工程(iii)は、例えば接触還元触媒の存在下反応させることにより反応できる。接触還元触媒としては、例えばパラジウム、酸化白金等が用いられる。本反応は、接触還元触媒の存在下で適当な溶媒中で行われる。溶媒としては、テトロヒドロフラン等のエーテル類、メタノール、エタノール等のアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。反応温度は、通常約10℃〜約25℃の範囲である。
工程(iv)は、例えばアルコールをケトンに酸化できる試薬により行うことができ、例えば、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)、ピリジニウムジクロメート(PDC)等のクロム系酸化剤に代表される金属塩や金属酸化剤、スワン(Swern)等のDMSO酸化に代表される有機酸化剤が挙げられる。本反応は適当な溶媒中で行われ、使用する溶媒は原料化合物の種類や反応試薬等に従って適宜選択されるべきであり、例えば、塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度は、通常−78℃〜80℃である。
製法(b):
式(I)で表される本発明化合物はまた、下記式(B):
(式中、Arは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物を下記式(C):
(式中、R1、R2、X、Y、およびzは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物またはその塩と反応させることにより製造することができる。
本反応は適当な溶媒中または無溶媒下で行われる。使用する溶媒は原料化合物の種類等に従って適宜選択されるべきであり、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。なお、式(C)で表される化合物が塩酸塩、臭化水素酸塩等の無機酸塩およびシュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩等の有機酸塩のような酸付加塩の形である場合には、本反応は塩基の存在下に行われる。塩基の具体例としては、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムのようなアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩、またはトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンのような有機塩基が挙げられる。
反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常、室温ないし約150℃、好ましくは約25℃ないし約100℃である。
本製法において、原料化合物である式(B)で表される化合物および式(C)で表される化合物が不斉炭素を有している場合、その不斉炭素に関する立体配置は、生成物である式(A)で表される化合物において保持されている。すなわち、例えば、R体である式(B)で表される化合物と、R体である式(C)で表される化合物からは(R,R)の立体配置を有する本発明化合物が得られる。
前記式(B)で表される化合物の光学活性体は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法(例えばBloom,J.D.らの方法(J.Med.Chem.,35,3081−3084(1992))またはEliel,E.L.およびDelmonte,D.W.の方法(J.Org.Chem.,21,596−597(1956))に準じて)により製造することができる。
前記式(C)で表される化合物は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法(例えばN.D.Heindel等の方法(J.Med.Chem.13,760(1970))や、Kamochi Y.らの方法(Chem.Pharm.Bull.43,8,1422−1424(1995))に準じて)により合成できる。また、前記式(D)で表される化合物のカルボニル基をアミノ基に変換することにより合成できる。この方法は公知の方法(例えばKevin,I.らの方法(J.Chem.Soc.Perkin.Trans.1,1997,3261−3271))に準じて行うことができる。
製法(c):
本発明化合物はまた、下記式(XIX):
(式中、R4、R5、およびArは前記と同じ意味を表し、Aは水酸基の保護基を表し、Bは臭素原子またはヨウ素原子を表す。*1は不斉炭素原子を意味する。)で表される化合物と前記式(C)で表される化合物とを反応させ、保護基Aを脱保護することにより得られる。
水酸基の保護基として、通常使用されるものであれば特に限定されないが、例えば通常容易にかつ選択的に脱保護できる保護基として、ベンジル基またはt−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。これらの水酸基の保護基の導入に際しては公知の方法が用いられるが、例えば、ベンジル基の導入においては、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、炭酸カリウム存在下1ないし2倍モルのベンジルブロマイドと1.1倍モルのヨウ化ナトリウムを加え、室温で反応させる方法が挙げられる。また、トリエチルシリル基の導入は、ピリジンなどの溶媒中、1.2ないし2倍モルのトリエチルシリルクロライドなどのシリル化剤と0℃から30℃で、1ないし3時間反応させる方法が挙げられる。
式(XIX)で表される化合物と式(C)で表される化合物とのカップリング反応は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはジメチルスルホキシドなどの極性溶媒中、式(XIX)で表される化合物に対して、式(C)で表される化合物を1ないし1.5倍モル使用し、プロトンのトラップ剤として、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどのアミンの存在下、室温から90℃で、好ましくは60℃で5ないし10時間加熱する。脱保護の条件として、保護基がのベンジル基である場合は、例えばパラジウムやニッケルなどの触媒を用いて、メタノールなどの溶媒中水素分解して脱保護することができる。あるいは保護基Aがベンジル基またはメチル基などである場合は、例えば塩化メチレンなどの溶媒中で、三臭化ホウ素などのルイス酸で処理して脱保護することができる。保護基Aがトリエチルシリル基などである場合は、例えばテトラヒドロフラン中酢酸と3ないし5倍モルのテトラブチルアンモニウムフルオリドを加え、室温で30分ないし5時間処理することにより脱保護できる。
式(XIX)で表される化合物は公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法により合成することができる。例えば式(XX):
(式中、R4、R5、Ar、およびBは前記と同じ意味を表す)で表される化合物を下記の方法等により還元し、次いで、水酸基を保護して得られる。
即ち、式(XX)で表される化合物の還元は、得ようとする式(XIX)で表される化合物の水酸基の立体(*1)がラセミの場合は、ボランや水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤により還元することにより得られる。反応は通常、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒中で、0℃〜溶媒の沸点の温度範囲で行われる。
また、式(XIX)における*1に関して、RまたはSの光学異性体を得ようとする場合には、式:
(式中、Phはフェニル基を表す)などのキラル補助剤を用いて行えばよい。即ち、式(XX)で表される化合物を上記2つのキラル補助剤のうちいずれかの存在下、ボランで還元することにより得られる。上記の還元反応は、テトラヒドロフランなどの溶媒中で行うことが好ましい。これらのキラル補助剤の調製およびその反応は文献(例えばコーリー(E.J.Corey)ら、ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J.Org.Chem.)56巻、442頁、1991年)に従って行えばよい。
式(XX)で表される化合物を還元後、臭素原子(ブロム体)からヨウ素原子への置換が必要とされる場合には、上述の還元して得られた化合物をさらにアセトンなどの溶媒中、ブロム体に対して3ないし10倍モルのヨウ化ナトリウムなどのヨウ素化剤と還流温度で1ないし3時間加熱する方法が挙げられる。
その後、さらに前述の水酸基の保護の方法により、水酸基をトリエチルシリル基などの保護基で保護することにより、式(XIX)で表される化合物を得ることができる。
式(XX)で表される化合物は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法(例えば、A.A.Larsenらの方法(J.Med.Chem.,10,462(1967))またはC.Kaiserらの方法(J.Med.Chem.,17,49(1974))に準じて)により合成できる。
製法(d):
式(I)で表される化合物のうち、R4およびR5が水素原子である化合物は、下記式(E):
(式中、R1、R2、X、Y、z、およびArは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物を還元することによって製造することができる。
本製法は、溶媒中、還元剤の存在下に実施される。ここで使用し得る還元剤としては、例えばジボラン、水素化アルミニウムリチウムおよびそのアルコキシ錯体または遷移金属塩、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、オキシ塩化リンまたはカルボン酸(例えば酢酸、トリフルオロ酢酸)を添加した水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられる。溶媒としてはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、ジグライムのようなエーテル類が挙げられる。反応温度は還元剤の種類等により異なるが、通常、約0℃ないし約160℃である。
本製法において、原料化合物である式(E)で表される化合物の不斉炭素に関する立体配置は生成物において保持されている。
原料化合物である式(E)で表される化合物は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法により合成することができる。例えば下記式(XXV):
(式中、Arは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物を式(C)で表される化合物またはその塩と反応させることにより製造することができる。
式(XXV)で表される化合物と前記式(C)で表される化合物との反応は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール、N,N’−カルボニルジコハク酸イミド、1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、ジフェニルホスホリルアジド、プロパンホスホン酸無水物のような縮合剤の存在下に実施することができる。縮合剤としてN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を用いる場合には、N−ヒドロキシコハク酸イミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等を添加して反応させてもよい。
本反応は適当な溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば製法(b)で述べた溶媒が挙げられる。また、式(C)で表される化合物は製法(b)で述べたのと同様に酸付加塩の形でも使用でき、この場合の反応は、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンのような有機塩基の存在下で行われる。反応温度は、通常約20℃ないし約50℃である。
式(XXV)で表される化合物および式(C)で表される化合物における不斉炭素に関する立体配置は、生成物である式(E)で表される化合物において保持されている。
式(XXV)で表される化合物の光学活性体は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法により(例えばCollet,A.およびJacques,J.らの方法(Bull.Soc.Chem.France,3330−3334(1973))に記載の方法に準じて)合成することができる。
前記式(C)で表される化合物の光学活性体は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法により(例えば日本特許公開公報63−22559号に記載の方法に準じて)製造することができる。
なお、以上説明した反応において、特定の保護基を例示した場合に限らず、各出発化合物がカルボキシル基や水酸基、アミノ基のような、反応に活性な基を有する場合には、これらの基を予め適当な保護基で保護しておき、本反応を実施した後に保護基を除去することにより、目的化合物を製造することができる。保護、脱保護の方法としては各々の保護基に応じ、文献(例えば、Green,T.W.およびWuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,Inc.(1999))記載の方法により行うことができる。
前記製造方法により得られる本発明の化合物は、慣用の分離手段である分別再結晶法、クロマトグラフィーを用いた精製方法、溶媒抽出法、再沈殿等により単離精製することができる。
本発明の化合物には水やエタノール等の医薬品として許容される溶媒との溶媒和物も含まれる。
またいずれの製法においても得られる生成物は、反応条件により酸付加塩または遊離塩基の形をとる。これらの生成物は常法により所望の酸付加塩または遊離塩基の形に変換することができる。
前記各製法によって得られる本発明の化合物または原料化合物がラセミ体またはジアステレオマー混合物である場合には、常法、例えば欧州特許出願公開第455006号明細書に記載の方法に従って各立体異性体に分離することができる。
本発明の前記式(I)で表される化合物は、常法に従いその薬学的に許容される塩とすることができる。このような塩としては塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸との酸付加塩、ギ酸、酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、炭酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の無機塩基塩、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン、ピリジン、リジン等の有機塩基との塩を挙げることができる。
本発明化合物は、これらを医薬として用いるにあたり経口的または非経口的に投与することができる。すなわち通常用いられる投与形態、例えば粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、例えば、その溶液、乳剤、懸濁液の剤型にしたものを注射の型で非経口投与することができる。坐剤の型で直腸投与することもできる。前記の適当な投与剤型は、例えば、許容される通常の担体、賦型剤、結合剤、安定剤、希釈剤に本発明化合物を配合することにより製造することができる。注射剤型で用いる場合には、例えば、許容される緩衝剤、溶解補助剤、等張剤を添加することもできる。投与量および投与回数は、例えば、対象疾患、症状、年齢、体重、投与形態によって異なるが、通常は成人に対し1日あたり0.1〜2000mg好ましくは1〜200mgを1回または数回(例えば2〜4回)に分けて投与することができる。
実施例
以下に、参考例、実施例および試験例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
参考例1
6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
6−メトキシキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(J.Med.Chem.,13巻,760頁(1970年))(2.45g,9.95mmol)および酸化白金(0.49g)を酢酸(7mL)およびメタノール(100mL)に混合し、3気圧の水素雰囲気下で室温にて15時間攪拌した。触媒をセライト濾過した後、濾液を濃縮した。残渣を飽和重曹水とクロロホルムを用いて分配抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−飽和アンモニアクロロホルム溶液=10:1)で精製して6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(0.94g,収率38%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.21(3H,t,J=7.1Hz),2.73(1H,d,J=16.5Hz),3.05(1H,dd,J=4.6,16.6Hz),3.19(1H,dd,J=2.2,11.2Hz),3.32(1H,dd,J=1.8,11.2Hz),3.60(1H,brs),3.72(3H,s),4.09(2H,q,J=7.1Hz),4.19(1H,brs),5.21(1H,d,J=7.3Hz),6.48(1H,d,J=8.6Hz),6.55(1H,d,J=2.7Hz),6.63(1H,dd,J=2.8,8.6Hz).
参考例2
6−メトキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(0.30g,1.2mmol)、トリエチルアミン(0.34mL,2.4mmol)および4−N,N−ジメチルアミノピリジン(15mg,0.12mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に塩化メタンスルホニル(139μL,1.8mmol)を加え、室温で0.5時間攪拌した。酢酸エチルで希釈して、1規定塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮することにより6−メトキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(0.37g,収率94%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.20(3H,m),2.76(1H,dd,J=6.3,16.4Hz),2.98(3H,s),3.14(1H,dd,J=5.7,16.9Hz),3.66(1H,dd,J=7.0,13.2Hz),3.78(3H,s),3.93−3.96(1H,m),4.09−4.19(5H,m),4.81(1H,brs),6.66(1H,d,J=2.9Hz),6.77(1H,dd,J=3.0,9.1Hz),7.61(1H,d,J=9.1Hz).
参考例3
6−ヒドロキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
6−メトキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(0.36g,1.1mmol)の塩化メチレン(15mL)溶液に−10℃にて三臭化ホウ素(0.21mL,2.2mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応液を冷飽和重曹水へ注ぎ、塩酸で酸性にした後、クロロホルム−エタノール=10:1×5で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムより晶析して6−ヒドロキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(293mg,収率85%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:1.17(3H,t,J=7.0Hz),2.63(1H,dd,J=9.6,16.6Hz),2.96(1H,dd,J=6.0,16.0Hz),2.97(3H,s),3.16(1H,dd,J=9.6,12.9Hz),3.86(1H,m),3.93(1H,dd,J=4.1,12.9Hz),4.02(2H,q,J=7.1Hz),6.56(1H,d,J=2.7Hz),6.59(1H,dd,J=2.9,8.8Hz),7.31(1H,d,J=8.8Hz),7.34(1H,brs),9.35(1H,s).
参考例4
((3−(エトキシカルボニル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
6−ヒドロキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(150mg,0.48mmol)、ブロモ酢酸エチル(106μL,0.95mmol)、ヨウ化カリウム(16mg,0.095mmol)および炭酸カリウム(164mg,1.1mmol)のアセトン(5mL)溶液を1時間還流した。冷却後、不溶物を濾別して濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=200:1)で精製して、ヘプタンより晶析して((3−(エトキシカルボニル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(178mg,収率93%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,m),1.31(3H,t,J=7.2Hz),2.76(1H,dd,J=6.4,16.3Hz),2.98(3H,s),3.13(1H,dd,J=5.7,16.5Hz),3.65(1H,dd,J=7.2,13.0Hz),3.91−3.95(1H,m),4.14(2H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),4.86(1H,brs),6.69(1H,d,J=2.9Hz),6.76(1H,dd,J=3.0,9.1Hz),7.62(1H,d,J=9.1Hz).
参考例5
((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
((3−(エトキシカルボニル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(170mg,0.425mmol)の塩化メチレン(20mL)溶液にヨウ化トリメチルシラン(0.53mL,3.75mmol)を加え、室温で4日間攪拌した。冷却後、メタノール(20mL)を加え、クロロホルムで希釈後、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=100:1→飽和アンモニアクロロホルム溶液)で精製して((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(53mg,収率43%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.2Hz),2.56(1H,dd,J=7.5,16.7Hz),2.97(3H,s),3.08(1H,dd,J=5.0,16.7Hz),3.40−3.46(2H,m),3.88−3.91(1H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),6.70(1H,d,J=2.9Hz),6.74(1H,dd,J=3.0,9.0),7.63(1H,d,J=9.0Hz).
実施例1
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(50mg,0.15mmol)および(R)−(+)−3−クロロスチレンオキサイド(0.042mL,0.33mmol)の1−ブタノール(2mL)溶液を、100℃にて12時間攪拌した。冷却後、濃縮し、分取TLC(0.5mm厚,飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=30:1)で精製して((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(25mg,収率34%)を約1:1のジアステレオ混合物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.2Hz),2.59−2.66(1H,m),2.73−2.87(1H,m),2.92−3.03(4H,m),3.05−3.30(3H,m),3.46−3.57(1H,m),3.81−3.95(1H,m),4.28(2H,q,J=7.0Hz),4.56−4.60(2H,m),4.67−4.72(1H,m),6.69(1H,d,J=2.9Hz),6.74(1H,dd,J=2.9,8.8Hz),7.21−7.31(3H,m),7.38(1H,m),7.58(1H,dd,J=2.8,9.0Hz).
実施例2
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(12mg,0.025mmol)および水酸化カリウム(14mg,0.25mmol)の水(0.2mL)およびエタノール(1mL)溶液を、室温で2.5時間攪拌した。塩酸で中和した後に濃縮して、残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(商品名:コスモシール 75C18−OPN(ナカライテスク)(オクタデシルシリカゲル、粒子系75μm、以下同じ),水→水−メタノール=10:1)で精製して((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸(5,5mg,収率44%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.82−2.89(1H,m),3.01(3H,s),3.09−3.15(1H,m),3.24−3.31(2H,m),3.47−3.57(1H,m),3.63−3.67(1H,m),4.16−4.27(1H,m),4.40(2H,s),4.91−4.97(1H,m),6.73−6.75(1H,m),6.80(1H,dd,J=2.5,9.0Hz),7.29−7.34(1H,m),7.36−7.37(2H,m),7.45−7.50(2H,m).
参考例6
6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(1.66g,6.6mmol)、トリエチルアミン(1.85mL,13.3mmol)および4−N,N−ジメチルアミノピリジン(81mg,0.66mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液にp−トルエンスルホニルクロリド(1.90g,9.95mmol)を加え、室温で3日間攪拌した。酢酸エチルで希釈して、1規定塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液)で精製して6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(2.26g,収率84%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,m),2.29−2.37(1H,m),2.39(3H,s),2.59(1H,dd,J=5.8,15.9Hz),3.49−3.56(1H,m),3.78(3H,s),3.91(1H,m),4.10(3H,m),4.53(1H,m),6.53(1H,d,J=3.0Hz),6.79(1H,dd,J=3.1,9.1Hz),7.22(2H,d,J=8.0Hz),7.52−7.54(2H,m),7.69(1H,d,J=8.9Hz).
参考例7
6−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(1.37g,5.5mmol)、ヨードメタン(0.41mL,6.6mmol)および炭酸カリウム(2.3g,16mmol)のアセトン(30mL)溶液を室温で15時間攪拌した。不溶物を濾別して濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製して6−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(0.89g,収率62%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,t,J=7.1Hz),2.74−2.78(1H,m),2.85(3H,s),3.02−3.10(2H,m),3.24−3.27(1H,m),3.74(3H,s),4.09(2H,q,J=7.0Hz),4.22(1H,m),5.20(1H,d,J=7.7Hz),6.59−6.61(2H,m),6.71(1H,dd,J=2.9,8.9Hz).
参考例8
6−ヒドロキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
参考例3と同様の方法にて、6−メトキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルの代わりに6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,t,J=6.7Hz),2.30(1H,dd,J=7.4,15.8Hz),2.38(3H,s),2.55(1H,dd,J=5.8,16.1Hz),3.47(1H,dd,J=7.3,13.3Hz),3.90(1H,m),4.10(2H,q,J=7.4Hz),4.10−4.32(1H,m),4.60(1H,m),5.27(1H,s),6.48(1H,d,J=2.8Hz),6.70(1H,dd,J=2.8,8.8Hz),7.22(2H,d,J=8.1Hz),7.53(2H,d,J=8.1Hz),7.62(1H,d,J=8.8Hz).
参考例9
6−ヒドロキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
参考例3と同様の方法にて、6−メトキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルの代わりに6−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,t,J=7.1Hz),2.70−2.74(1H,m),2.83(3H,s),3.02−3.06(2H,m),3.21−3.24(1H,m),4.07−4.13(2H,m),4.20(1H,m),5.28(1H,d,J=8.1Hz),5.77(1H,brs),6.53−6.55(2H,m),6.64−6.65(1H,m).
参考例10
((3−((エトキシカルボニル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例4と同様の方法にて、6−ヒドロキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルの代わりに6−ヒドロキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,m),1.31(3H,t,J=7.1Hz),2.33−2.35(1H,m),2.39(3H,s),2.62(1H,dd,J=5.6,16.4Hz),3.49(1H,dd,J=7.4,12.9Hz),3.90(1H,m),4.10(3H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.54−4.56(1H,m),4.58(2H,s),6.57(1H,d,J=2.9Hz),6.77(1H,dd,J=3.0,9.1Hz),7.22(2H,d,J=8.0Hz),7.54(2H,d,J=7.3Hz),7.71(1H,d,J=9.0Hz).
参考例11
((3−((エトキシカルボニル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例4と同様の方法にて、6−ヒドロキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルの代わりに6−ヒドロキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,t,J=7.1Hz),1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.71−2.76(1H,m),2.85(3H,s),3.03−3.08(2H,m),3.26−3.29(1H,m),4.10(2H,q,J=7.1Hz),4.22(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),5.15(1H,d,J=8.5Hz),6.57(1H,d,J=8.9Hz),6.62(1H,d,J=2.9Hz),6.72(1H,dd,J=2.9,8.8Hz).
参考例12
((3−アミノ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例5と同様の方法にて、((3−(エトキシカルボニル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−((エトキシカルボニル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.12(2H,m),1.31(3H,t,J=7.1Hz),2.18(1H,dd,J=9.3,16.3Hz),2.39(3H,s),2.65(1H,dd,J=5.5,15.9Hz),2.88−2.94(1H,m),3.15(1H,dd,J=9.4,13.2Hz),4.08−4.13(1H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.58(2H,s),6.58(1H,d,J=3.0Hz),6.74(1H,dd,J=3.0,9.0Hz),7.20(2H,d,J=8.0Hz),7.48(2H,d,J=8.3Hz),7.68(1H,d,J=9.1Hz).
参考例13
((3−アミノ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例5と同様の方法にて、((3−(エトキシカルボニル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−((エトキシカルボニル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.55(1H,dd,J=6.9,16.0Hz),2.86(3H,s),2.89−2.94(1H,m),3.01(1H,dd,J=4.9,16.0Hz),3.20−3.24(1H,m),3.33−3.39(1H,m),4.26(2H,q,J=7.1Hz),4.53(2H,s),6.54(1H,d,J=8.8Hz),6.64(1H,d,J=2.9Hz),6.70(1H,dd,J=3.0,8.8Hz).
実施例3
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
実施例1と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−アミノ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.21−2.27(1H,m),2.39(3H,s),2.52−2.72(3H,m),2.84−2.96(1H,m),4.10−4.17(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.54−4.60(1H,m),4.58(2H,s),6.58(1H,d,J=2.8Hz),6.74(1H,dd,J=3.0,9.0Hz),7.19−7.31(5H,m),7.34(1H,m),7.47(2H,d,J=8.1H),7.65(1H,d,J=9.0Hz).
実施例4
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
実施例1と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−アミノ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.62−2.69(2H,m),2.85(3H,s),2.98−3.08(3H,m),3.14−3.16(1H,m),3.23−3.24(1H,m),4.26(2H,q,J=7.1Hz),4.53(2H,s),4.58−4.63(1H,m),6.54−6.56(1H,m),6.63−6.64(1H,m),6.69−6.72(1H,m),7.22−7.27(3H,m),7.38(1H,m).
実施例5
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(20mg,0.0358mmol)、メタンスルホン酸(0.02mL)およびチオアニソール(0.1mL)のトリフルオロ酢酸(1mL)溶液を室温にて1日攪拌した。反応液を飽和重曹水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→飽和アンモニアクロロホルム溶液)で精製して((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(10mg,収率69%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.61−2.69(2H,m),3.03−3.14(4H,m),3.32−3.35(1H,m),4.26(2H,q,J=7.1Hz),4.52(2H,s),4.59−4.63(1H,m),6.44−6.47(1H,m),6.59(1H,d,J=2.7Hz),6.64(1H,dd,J=2.9,8.6Hz),7.21−7.28(3H,m),7.38(1H,m).
実施例6
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・トリフルオロ酢酸塩
実施例2と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。なお精製については逆相HPLC分取(オクタデシルシリル,商品名Combiprep,ODS−A(YMC),内径50×20mm,粒径5μm,細孔径120オングストローム(以下逆相HPLC分取にはこのカラムを使用した)、0.05%トリフルオロ酢酸/水−0.035%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル)を用いた。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.39(3H,s),2.68−2.74(1H,m),2.85−2.95(1H,m),3.09−3.16(1H,m),3.25−3.26(1H,m),3.45−3.77(2H,m),4.43−4.52(1H,m),4.64(2H,s),4.91−4.95(1H,m),6.73(1H,m),6.85−6.88(1H,m),7.31−7.41(5H,m),7.50(1H,brs),7.54−7.60(4H,m).
実施例7
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩
実施例2と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。なお精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/水/アセトニトリル)を用いた。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.88−2.89(3H,m),2.99−3.04(1H,m),3.16−3.21(1H,m),3.30−3.42(4H,m),3.89(1H,m),4.56(2H,s),4.98−5.00(1H,m),6.72−6.79(3H,m),7.35−7.41(3H,m),7.50(1H,brs).
実施例8
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩
実施例2と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。なお精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/水/アセトニトリル)を用いた。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.94−3.01(1H,m),3.15−3.20(1H,m),3.24−3.38(2H,m),3.41−3.47(2H,m),3.80−3.85(1H,m),4.54(2H,s),4.97−5.01(1H,m),6.59−6.61(1H,m),6.66(1H,m),6.68−6.71(1H,m),7.32−7.42(3H,m),7.49(1H,brs).
参考例14
((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
(R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−(2−ヨード−1−トリエチルシリルオキシエチル)ベンゼン(J.Org.Chem.,56巻,442頁(1991年))(202mg,0.41mmol)および((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(90mg,0.27mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(239μL)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解し、150℃で7時間攪拌した。冷却後、濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→飽和アンモニアクロロホルム溶液)で精製して、((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(53mg,収率28%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.18(6H,s),0.45−0.53(6H,m),0.82−0.98(9H,m),0.98(9H,s),1.28−1.33(3H,m),2.6(1H,m),2.86−2.93(4H,m),3.02−3.08(2H,m),3.59(1H,m),3.79−3.84(1H,m),4.24−4.31(2H,m),4.57−4.58(2H,m),4.71(1H,m),6.67−6.73(2H,m),6.76−6.80(2H,m),7.16−7.18(2H,m),7.63−7.66(2H,m).
参考例15
((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例14と同様の方法にて、((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−アミノ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.20(6H,s),0.45−0.50(6H,m),0.81−0.86(9H,m),0.99(9H,s),1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.14−2.19(1H,m),2.37(3H,s),2.53−2.77(4H,m),3.02−3.09(1H,m),4.17−4.24(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.57(2H,s),4.59−4.65(1H,m),6.56(1H,m),6.74(1H,dd,J=2.8,9.0Hz),6.80(2H,d,J=8.4Hz),7.14−7.18(4H,m),7.43−7.45(2H,m),7.69(1H,d,J=9.0Hz).
参考例16
((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例14と同様の方法にて、((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−アミノ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.18(6H,s),0.44−0.52(6H,m),0.81−0.84(9H,m),0.98(9H,s),1.28−1.32(3H,m),2.62−2.68(1H,m),2.74−2.96(7H,m),3.12(1H,m),3.21−3.24(1H,m),4.23−4.29(2H,m),4.52(2H,m),4.72−4.74(1H,m),6.50−6.53(1H,m),6.62−6.64(1H,m),6.67−6.70(1H,m),6.78(2H,d,J=8.3Hz),7.18(2H,d,J=7.1Hz).
実施例9
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(50mg,0.072mmol)およびテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(261mg,1mmol)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を室温で2日間攪拌した。反応液を飽和重曹水に加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=20:1)で精製して、((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(34mg,収率100%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.1Hz),2.58−2.64(1H,m),2.77−2.96(5H,m),3.04−3.17(3H,m),3.48−3.57(1H,m),3.87−3.96(1H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),4.67−4.69(1H,m),6.68(1H,m),6.71−6.73(1H,m),6.80(2H,d,J=8.5Hz),7.21−7.23(2H,m),7.58−7.61(1H,m).
実施例10
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
実施例9と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.16−2.22(1H,m),2.37(3H,s),2.53−2.86(5H,m),3.13−3.19(1H,m),4.11−4.19(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.51−4.55(1H,m),4.57(2H,s),6.54(1H,brs),6.72(1H,dd,J=2.8,9.0Hz),6.77(2H,d,J=8.3Hz),7.11−7.14(2H,m),7.18(2H,d,J=8.1Hz),7.45(2H,d,J=8.0Hz),7.63(1H,d,J=9.0Hz).
実施例11
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩
実施例9と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。なお精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/水/アセトニトリル)を用いた。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.87−2.88(3H,m),3.00−3.03(1H,m),3.22−3.52(6H,m),3.87−3.88(1H,m),4.56(2H,s),4.94−5.08(1H,m),6.71−6.77(3H,m),6.79(2H,d,J=8.5Hz),7.26(2H,d,J=8.5Hz).
実施例12
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・トリフルオロ酢酸塩
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(20mg,0.043mmol)および水酸化カリウム(14mg,0.25mmol)の水(0.2mL)およびエタノール(1mL)溶液を、室温にて2時間攪拌した。1N塩酸を加えて酸性にしたのち、逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)で精製して、((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・トリフルオロ酢酸塩(13mg,収率55%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.95−3.01(1H,m),3.08−3.09(3H,m),3.22−3.43(4H,m),3.59−3.68(1H,m),3.88−3.92(1H,m),4.27−4.37(1H,m),4.66(2H,s),4.90−4.93(1H,m),6.80(2H,d,J=8.7Hz),6.85−6.87(2H,m),7.28(2H,d,J=8.5Hz),7.50−7.57(1H,m).
実施例13
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・トリフルオロ酢酸塩
実施例12と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.39(3H,s),2.67−2.73(1H,m),2.84−2.94(1H,m),3.08−3.20(2H,m),3.43−3.58(2H,m),4.43−4.51(1H,m),4.65(2H,s),4.76−4.81(1H,m),6.73(1H,m),6.79−6.81(2H,m),6.87(1H,dd,J=2.9,9.1Hz),7.25(2H,d,J=7.6Hz),7.32−7.34(2H,m),7.54−7.56(2H,m),7.59−7.61(1H,m).
参考例17
(R)−2−クロロ−1−ピリジン−3−イルエタノール
(−)−B−クロロジイソピノカンフェイルボラン[(−)−DIP−Cl]25g(77.9mmol)のテトラヒドロフラン90ml中溶液に、攪拌下、−25℃で、3−(2−クロロアセチル)ピリジン塩酸塩(Can.J.Chem.,61巻,334頁(1983年))3.0g(15.6mmol)およびトリエチルアミン2.39ml(17.2mmol)を添加後、反応混合物を−25℃で3日間攪拌した。この混合物に、水300mlを添加し、それを室温まで温めた。混合物に酢酸エチルを添加し、有機相を分離した。水相を飽和重曹水で中和し、次に、酢酸エチルで6回抽出した。合せた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して黄色油状物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=20:1)にて精製して表記化合物(R)−2−クロロ−1−ピリジン−3−イルエタノール(2.02g,収率82%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.75(1H,d,J=3.4Hz),3.67(1H,dd,J=8.5,11.3Hz),3.78(1H,dd,J=3.5,11.3Hz),4.96−5.00(1H,m),7.33(1H,dd,J=4.9,7.9Hz),7.75−7.78(1H,m),8.59(1H,dd,J=1.6,4.8Hz),8.64(1H,d,J=2.2Hz).
参考例18
(R)−(ピリジン−3−イル)オキシラン
(R)−2−クロロ−1−ピリジン−3−イルエタノール(2.0g,12.7mmol)のアセトニトリル100ml中溶液に、炭酸カリウム7.02gを添加した。混合物を2.5時間加熱還流し、次に室温に冷却した。混合物を濾過し、濾過液を減圧下に蒸発させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=100:1)にて精製して表記化合物(R)−(ピリジン−3−イル)オキシラン(1.46g,収率94%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.83(1H,dd,J=2.5,5.3Hz),3.21(1H,dd,J=4.1,5.3Hz),3.90(1H,dd,J=2.6,4.0Hz),7.29(1H,dd,J=5.1,8.3Hz),7.53−7.56(1H,m),8.57(1H,dd,J=1.6,4.8Hz),8.60(1H,d,J=2.0Hz).
実施例14
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
(R)−(ピリジン−3−イル)オキシラン(363mg,3.0mmol)および((3−アミノ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(121mg,0.30mmol)のエタノール(3mL)溶液を120℃で9時間攪拌した。濃縮後、残渣を逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)で精製した。精製後の残渣にクロロホルムおよび酢酸エチルおよび飽和重曹水を加えて攪拌したのち、分液した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮して目的の((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(8mg,収率5%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.27(3H,t,J=7.1Hz),2.39(3H,s),2.75(1H,dd,J=8.1,16.7Hz),2.89−2.95(1H,m),3.26−3.32(1H,m),3.44−3.61(3H,m),4.23(2H,q,J=7.1Hz),4.50−4.53(1H,m),4.68(2H,s),5.21−5.26(1H,m),6.72(1H,d,J=2.9Hz),6.85(1H,dd,J=3.0,9.1Hz),7.31−7.34(2H,m),7.51−7.65(3H,m),7.98−8.02(1H,m),8.54−8.57(1H,m),8.79−8.80(1H,m),8.90(1H,s).
実施例15
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
実施例14と同様の方法にて、((3−アミノ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.2Hz),2.56−2.67(1H,m),2.77−2.90(1H,m),2.95−2.97(3H,m),3.03−3.19(3H,m),3.37(1H,brs),3.50−3.60(1H,m),3.86−3.92(1H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),4.77−4.79(1H,m),6.69−6.70(1H,m),6.73−6.76(1H,m),7.28−7.31(1H,m),7.57−7.60(1H,m),7.71−7.75(1H,m),8.53−8.55(1H,m),8.60−8.62(1H,m).
実施例16
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(3mg,0.007mmol)および水酸化カリウム(14mg,0.25mmol)の水(0.2mL)およびエタノール(1mL)溶液を、室温にて1時間攪拌した。1N塩酸を加えて酸性にしたのち、逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)で精製して、((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(1mg,収率23%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.89−2.96(1H,m),3.03(3H,s),3.21−3.41(3H,m),3.56−3.67(1H,m),3.85−3.89(1H,m),4.16−4.27(1H,m),4.58(2H,s),5.04−5.09(1H,m),6.77−6.81(1H,m),7.44−7.47(1H,m),7.58−7.61(1H,m),8.08−8.14(1H,m),8.55−8.56(1H,m),8.66(1H,s).
参考例19
N−(4−メトキシフェニル)−β−アラニンメチルエステル
窒素気流下、p−アニジシン(12.3g,99.9mmol)とアクリル酸メチル(9.9g,115mmol)のベンゼン(20mL)溶液に、四塩化チタン(0.2mL)を加えて、20時間加熱還流した。反応液を室温に戻し、水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=6:1→4:1→2:1)で分離精製することによりN−(4−メトキシフェニル)−β−アラニンメチルエステル(15.5g,収率74%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:2.61(2H,t,J=6.4Hz),3.41(2H,t,J=6.4Hz),3.70(3H,s),3.75(3H,s),3.76(1H,s),6.60(2H,d,J=8.9Hz),6.79(2H,d,J=8.9Hz).
参考例20
N−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニンメチルエステル
窒素気流下、N−(4−メトキシフェニル)−β−アラニンメチルエステル(14.9g,71.2mmol)のピリジン(56mL)とベンゼン(22mL)溶液に、p−トルエンスルホニルクロライド(17.5g,91.8mmol)を加えて、室温で24時間撹拌した。反応液を水にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1→2:1→1:1)で分離精製してN−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニンメチルエステル(24.6g,収率95%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.43(3H,s),2.54(2H,t,J=7.6Hz),3.61(3H,s),3.80(2H,t,J=7.6Hz),3.80(3H,s),6.81(2H,d,J=8.9Hz),6.93(2H,d,J=8.9Hz),7.25(2H,d,J=8.3Hz),7.50(2H,d,J=8.3Hz).
参考例21
N−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニン
N−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニンメチルエステル(24.5g,67.4mmol)のメタノール(200mL)と水(50mL)溶液に、6規定水酸化カリウム水溶液(12.5mL,75mmol)を加えて、室温で36時間撹拌した。反応液のpHを濃塩酸により1に調節し、ジエチルエーテルで分配抽出した。有機層を飽和重曹水により分配抽出し、水層を再び濃塩酸によりpH1に調節した。酢酸エチルで分配抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去することによりN−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニン(19.9g,収率93%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.43(3H,s),2.58(2H,t,J=7.5Hz),3.80(2H,t,J=7.5Hz),3.80(3H,s),6.81(2H,d,J=8.9Hz),6.93(2H,d,J=8.9Hz),7.26(2H,d,J=8.3Hz),7.49(2H,d,J=8.3Hz).
参考例22
6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3−ジヒドロキノリン−4(1H)−オン
窒素気流下、N−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニン(19.4g,60.9mmol)のトルエン(400mL)溶液に、塩化チオニル(4.92mL,67.4mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)を加えて、室温で3時間撹拌した。反応液の溶媒を留去することにより酸クロリド体を得た。
次に、窒素気流下、塩化アルミニウム(9.73g,73.0mmol)のベンゼン(20mL)懸濁液に、先程調節した酸クロリド体のベンゼン(200mL)溶液を氷冷下滴下し、室温で2時間撹拌した。反応液を濃塩酸によりpH1に調節し、水にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をメタノール(100mL)とアセトン(50mL)で再結晶することにより6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3−ジヒドロキノリン−4(1H)−オン(10.3g,収率51%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.29(2H,t,J=6.4Hz),2.38(3H,s),3.84(3H,s),4.20(2H,t,J=6.4Hz),7.16(1H,dd,J=9.1,3.2Hz),7.21(2H,d,J=8.3Hz),7.37(1H,d,J=3.2Hz),7.49(2H,d,J=8.3Hz),7.80(1H,d,J=9.1Hz).
参考例23
6−メトキシ−4−メチレン−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
窒素気流下、ヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム(14.9g,36.8mmol)のテトラヒドロフラン(140mL)懸濁液に、氷冷下n−ブチルリチウム−テトラヒドロフラン溶液(1.57M,24mL,37.7mmol)を滴下して、そのまま30分撹拌した。さらに、6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3−ジヒドロキノリン−4(1H)−オン(9.23g,27.9mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を滴下して、室温で15時間撹拌した。反応液を水にあけて、クロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1→3:1)で分離精製して6−メトキシ−4−メチレン−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(5.54g,収率60%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.27(1H,tdd,J=6.2,1.7,0.8Hz),2.37(3H,s),3.82(3H,s),3.84(2H,t,J=6.2Hz),4.75(1H,t,J=1.7Hz),5.38(1H,t,J=0.8Hz),6.86(1H,dd,J=9.0,2.9Hz),7.06(2H,d,J=2.9Hz),7.16(2H,d,J=8.3Hz),7.44(2H,d,J=8.3Hz),7.70(1H,d,J=9.0Hz).
参考例24
7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オン
硝酸銀(5.67g,33.6mmol)のメタノール(35mL)と水(35mL)溶液に、6−メトキシ−4−メチレン−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(5.53g,16.8mmol)のテトラヒドロフラン(70mL)溶液を加えて、さらにヨウ素(4.26g,16.8mmol)を加えた。反応液を1時間室温で撹拌し、反応液を濾取した。濾液の溶媒を留去し、残渣にクロロホルムと水を加えて分配した。有機層を飽和重曹水、10%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1→2:1)で分離精製して7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オン(3.79g,収率65%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.44(3H,s),2.67(2H,t,J=6.2Hz),3.26(2H,s),3.79(3H,s),3.95(2H,t,J=6.2Hz),6.66(1H,d,J=2.9Hz),6.77(1H,dd,J=8.7,2.9Hz),7.20(1H,d,J=8.7Hz),7.29(2H,d,J=8.3Hz),7.64(2H,d,J=8.3Hz).
参考例25
7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オンオキシム
7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オン(3.5g,10.1mmol)のエタノール(70mL)懸濁液に、ピリジン(1.75mL)と塩化ヒドロキシアミン(1.06g,15.2mmol)を加えて、3時間加熱還流した。反応液をクロロホルムにあけて、0.1規定塩酸水溶液、水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をジエチルエーテルでリパルプ洗浄し、固体を濾取することにより、7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オンオキシム(3.15g,収率87%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.42(3H,s),2.86,2.48(total2H,t,J=5.9Hz),3.08,3.35(total2H,s),3.78(2H,t,J=5.9Hz),3.79(3H,s),6.69−6.76(2H,m),7.15,7.14(total1H,d,J=8.5Hz),7.26(2H,d,J=8.2Hz),7.63,7.61(total2H,d,J=8.2Hz).
参考例26
7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−アミン
7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オンオキシム(2.15g,5.97mmol)の酢酸(80mL)溶液に、酸化白金(200mg)を加えて、水素気流下、オートクレーブ(30kg/cm2)を用いて8時間撹拌した。セライトろ過し、濾液の溶媒を留去し、残渣に飽和重曹水を加え、クロロホルムで分配抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去することにより7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−アミン(2.06g,収率100%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.51−1.59(1H,m),1.74−1.79(1H,m),2.15−2.24(1H,m),2.15−2.24(2H,m),2.43−2.35(2H,m),2.39(3H,s),2.76(1H,m),3.73(3H,s),3.90(1H,m),6.69−6.75(2H,m),7.00(1H,d,J=8.5Hz),7.38(2H,d,J=8.3Hz),7.56(2H,d,J=8.3Hz).
参考例27
(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−N−(7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アセトアミド
窒素気流下、7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−アミン(200mg,0.577mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、3−クロロマンデル酸(108mg,0.579mmol)と1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSCI・HCl、133mg,0.692mmol)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、93.5mmol)を加えて、室温で15時間撹拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を1規定塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=50:1)で分離精製して(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−N−(7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アセトアミド(232mg,収率78%)を約1:1のジアステレオ混合物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.85(1H,m),1.99(1H,m),2.42(3H,s),2.44−2.52(2H,m),3.35,3.47(total1H,m),3.76,3.78(total3H,m),3.97(2H,m),4.91(1H,s),6.58−6.73(2H,m),7.08−7.14(2H,m),7.24−7.31(5H,m),7.57−7.60(2H,m).
参考例28
(1R)−1−(3−クロロフェニル)−2−((7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アミノ)エタノール
窒素気流下、(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−N−(7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アセトアミド(99mg,0.192mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、ボラン・ジメチルスルフィド錯体テトラヒドロフラン溶液(2M溶液,0.3mL,0.6mmol)を加えて、5時間加熱還流した。反応液を室温に戻し、10%塩化水素メタノール溶液(10mL)を加えて1時間撹拌した。溶媒を留去して得られる残渣に、クロロホルムと水を加えて分配した。有機層を飽和重曹水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=1:1→1:2→酢酸エチル)で分離精製して(1R)−1−(3−クロロフェニル)−2−((7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アミノ)エタノール(78.5mg,収率82%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.75(1H,m),1.95(1H,m),2.19(2H,m),2.41(3H,s),2.41−2.63(3H,m),2.72(1H,m),2.92,2.85(total1H,dd,J=12.2,3.6Hz),3.78(3H,s),4.53(1H,d,J=8.4Hz),6.61−6.63(1H,m),6.69,6.71(total1H,m),7.15−7.18(2H,m),7.21−7.25(4H,m),7.31(1H,s),7.58(2H,d,J=8.2Hz).
参考例29
4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−オール
窒素気流下、(1R)−1−(3−クロロフェニル)−2−((7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アミノ)エタノール(73.5mg,0.146mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液に、−10℃で三臭化ホウ素(0.02mL)を加えて、室温まで昇温しながら3時間撹拌した。氷冷した飽和重曹水に反応液をあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液→飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=20:1)で分離精製して4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼビン−7−オール(61.1mg,収率86%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.78(1H,m),1.96(1H,m),2.40,2.41(total3H,s),2.45−2.48(2H,m),2.53−2.60(2H,m),2.74−2.81(2H,m),4.55(1H,d,J=6.4Hz),6.50−6.59(2H,m),6.98−7.02(1H,m),7.09−7.13(1H,m),7.21−7.26(5H,m),7.56−7.60(2H,m).
参考例30
N−((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−N−(7−ヒドロキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)カルバミド酸tert−ブチル
窒素気流下、4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−オール(56mg,0.115mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、二炭酸ジ−t−ブチル(40mg,0.183mmol)を加えて、室温で14時間撹拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=50:1)で分離精製して(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル(7−ヒドロキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)カルバミド酸tert−ブチル(67.5mg,収率100%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.48(9H,s),1.68−1.77(2H,m),2.33,2.34(total3H,s),2.05−2.54(3H,m),2.96−3.58(3H,m),4.38(1H,m),4.79(1H,m),6.42−6.60(3H,m),6.94−7.02(1H,m),7.12(1H,m),7.19−7.24(2H,m),7.28−7.36(3H,m),7.57,7.62(total2H,d,J=8.2Hz).
参考例31
((4−(N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、N−((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−N−(7−ヒドロキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)カルバミド酸tert−ブチル(67.5mg,0.115mmol)のアセトン(3mL)溶液に、炭酸カリウム(24mg,0.174mmol)、ブロモ酢酸エチル(28μl,0.253mmol)を加えて、室温で19時間撹拌した。反応液を水にあけて、クロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=50:1)で分離精製して((4−(N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(56mg,収率72%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.28−1.36(3H,m),1.48(9H,s),1.63(1H,m),1.77(1H,m),2.13−2.49(3H,m),2.33,2.34(total3H,s),2.99−3.11(total2H,m),3.33,3.61(total1H,m),4.21−4.31(2H,m),4.37−4.47(1H,m),4.59,4.60(total2H,s),4.78(1H,m),6.63−6.69(2H,m),7.11−7.24(4H,m),7.30−7.39(3H,m),7.51−7.62(2H,m).
実施例17
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、((4−((tert−ブトキシカルボニル)((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(56mg,0.115mmol)の塩化メチレン(3mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.1mL)を加えて、室温で4時間撹拌した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液)で分離精製して、((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(17.2mg,収率26%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.2Hz),1.74(1H,m),1.95(1H,m),2.39(1H,),2.42(3H,s),2.46−2.57(1H,m),2.84,2.92(total1H,dd,J=12.2,3.6Hz),4.24−4.30(2H,m),4.51−4.53(1H,m),4.59(2H,s),6.66−6.70(2H,m),7.17−7.21(2H,m),7.22−7.28(4H,m),7.32(1H,s),7.58(2H,d,J=8.2Hz).
実施例18
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(15.1mg,0.0263mmol)のトリフルオロ酢酸(1.5mL)溶液に、氷冷下メタンスルホン酸(0.03mL)、チオアニソール(0.15mL)を加えて、室温まで昇温しながら15時間撹拌した。反応液を冷アンモニア水にあけて、クロロホルムにより分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物を分取TLC(0.5mm厚,飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=50:1)により分離精製して((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(15.1mg,収率85%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.85−1.93(1H,m),2.03−2.08(1H,m),2.68−2.77(1H,m),2.89−2.99(4H,m),3.05,3.10(total1H,dd,J=12.2,3.3Hz),3.13−3.21(1H,m),4.26(2H,q,J=7.2Hz),4.55(2H,s),4.75−4.80(1H,m),6.61−6.66(2H,m),6.73−6.75(1H,m),7.22−7.29(3H,m),7.37−7.38(1H,m).
実施例19
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(282mg,0.673mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)と水(0.5mL)溶液に、水酸化リチウム(40mg,1.67mmol)を加えて、室温で14時間撹拌した。1規定塩酸水溶液を用いてpHを7に調節した後、溶媒を留去した。得られた粗生成物を逆相カラムクロマトグラフィー(商品名:コスモシール 75C18−OPN(ナカライテスク),水→水−メタノール=1:9→2:8→3:7)で分離精製して((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(148mg,収率56%)を約1:1のジアステレオ混合物として得た。
さらに、((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(ジアステレオ混合物、50mg)を逆相HPLC分取(1回目:オクタデシルシリル,商品名YMC Pack,ODS−AM(YMC),内径250x30mm,粒径5μm,細孔径120オングストローム、10mM酢酸アンモニウム/水(pH4)−アセトニトリル、2回目:オクタデシルシリル,商品名Combiprep,ODS−A(YMC),内径50x20mm,粒径5μm,細孔径120オングストローム、0.05%トリフルオロ酢酸/水−0.035%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル)でジアステレオ混合物を分離して、それぞれジアステレオ異性体(前出:12.6mg、後出:22.3mg)を2トリフルオロ酢酸塩として得た。
1H−NMR(ジアステレオ混合物)(CD3OD)δ:1.73−1.86(1H,m),2.00−2.05(1H,m),2.73−3.00(6H,m),3.15−3.20(1H,m),4.29,4.30(total2H,s),4.76,4.78(total1H,d,J=3.7Hz),6.63,6.65(total1H,d,J=2.6Hz),6.74−6.77(2H,m),7.22−7.37(3H,m),7.42−7.43(1H,m).
1H−NMR(ジアステレオ異性体:前出)(DMSO−d6)δ:1.90−1.97(1H,m),2.19−2.23(1H,m),2.65−2.70(1H,m),2.93−2.99(1H,m),3.08−3.37(4H,m),3.40−3.45(1H,m),4.58(2H,s),4.94(1H,dd,J=9.4,2.6Hz),6.37(1H,brs),6.70(1H,dd,J=8.3,2.1Hz),6.86(1H,d,J=2.1Hz),6.91(1H,d,J=8.3Hz),7.39−7.48(3H,m),7.52(1H,s),8.80(1H,s),13.0(1H,brs).1H−NMR(ジアステレオ異性体:後出)(DMSO−d6)δ:1.90−1.96(1H,m),2.27−2.30(1H,m),2.67−2.2.75(1H,m),3.04−3.14(3H,m),3.21(1H,m),3.29−3.31(1H,m),3.42−3.45(1H,m),4.61(2H,s),4.95(1H,dd,J=10.2,2.1Hz),6.37(1H,brs),6.74(1H,dd,J=8.5,2.3Hz),6.81(1H,d,J=2.3Hz),6.99(1H,d,J=8.5Hz),7.39−7.47(3H,m),7.51(1H,s),8.87(1H,s),13.0(1H,brs).
参考例32
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(250mg,0.436mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、氷冷下トリエチルアミン(0.5mL)とトリホスゲン(47.5mg,0.160mmol)を加えて、そのまま2時間撹拌した。反応液を飽和炭酸ナトリウム水溶液にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)により分離精製して((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(255mg,収率98%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.28−1.32(3H,m),1.85−1.93(1H,m),2.14−2.29(1H,m),2.37−2.57(2H,m),2.39,2.42(total3H,s),2.78−3.36(3H,m),3.75−3.90(2H,m),4.24−4.34(3Hm),4.56,4.59(total2H,s),5.44−5.48(1H,m),6.64−6.75(2H,m),6.96(1H,d,J=8.6Hz),7.16−7.40(6H,m),7.62(2H,d,J=8.2Hz).
参考例33
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチルのジアステレオ混合物の分離。
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)(1.15g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン→n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)により分離精製して、それぞれジアステレオ異性体(前出:528mg,後出:615mg)を分離した。
ジアステレオ異性体(前出)
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.0Hz),1.87(1H,m),2.14(1H,m),2.43(3H,s),2.51(1H,m),2.92(1H,m),3.16(1H,m),3.45(1H,m),3.78(1H,m),3.89(1H,m),4.28(2H,q,J=7.0Hz),4.30(1H,m),5.47(1H,t,J=7.9Hz),6.67(1H,dd,J=2.9,8.6Hz),6.75(1H,d,J=2.9Hz),6.97(1H,d,J=8.6Hz),7.21(1H,m),7.26(2H,m),7.35(2H,m),7.62(2H,d,J=8.4Hz):
ジアステレオ異性体(後出)
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.0Hz),1.92(1H,m),2.24(1H,m),2.39(3H,s),2.39(1H,m),2.81(1H,m),3.16(1H,m),3.25(1H,m),3.89(2H,m),4.27(2H,q,J=7.0Hz),4.30(1H,m),5.46(1H,t,J=7.9Hz),6.66(1H,dd,J=2.9,8.6Hz),6.70(1H,d,J=2.9Hz),6.96(1H,d,J=8.6Hz),7.21(1H,m),7.26(2H,m),7.35(2H,m),7.62(2H,d,J=8.4Hz)
参考例34
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)
窒素気流下、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)(105mg,0.175mmol)のテトラフルオロ酢酸(1mL)溶液に、氷冷下メタンスルホン酸(0.02mL)、チオアニソール(0.1mL)を加えて2時間撹拌した。反応液を氷にあけてアンモニア水でpHを10に調節し、クロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=50:1→20:1)で分離精製して((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(19mg,収率24%)をジアステレオ混合物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.1Hz),1.88−2.02(2H,m),2.70−2.88(2H,m),3.05−3.11(1H,m),3.28−3.34(1H,m),3.45−3.48(1H,m),3.87−4.01(2H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.57(2H,s),5.50(1H,t,J=7.7Hz),6.65−6.75(3H,m),7.19−7.26(1H,m),7.33−7.39(3H,m).
参考例35
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)
参考例34と同様の方法にて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)を用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.0Hz),1.92(2H,m),2.77(1H,d,J=13.0Hz),2.81(1H,quint,J=6.0Hz),3.09(1H,t,J=12.2Hz),3.92(1H,dt,J=3.7,13.6Hz),3.47(1H,t,J=7.5Hz),3.91(1H,m),3.99(1H,t,J=8.6Hz),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.56(2H,s),5.50(1H,t,J=7.7Hz),6.67(2H,s),6.75(1H,s),7.26(1H,m),7.35(3H,m).
参考例36
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)
参考例34と同様の方法にて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.0Hz),1.99(2H,m),2.65(1H,d,J=13.2Hz),2.81(1H,m),3.03(1H,t,J=11.9Hz),3.32(1H,m),3.45(1H,t,J=7.3Hz),3.87(1H,m),4.01(1H,t,J=8.8Hz),4.25(2H,q,J=7.0Hz),4.54(2H,s),5.48(1H,t,J=7.7Hz),6.65(2H,s),6.71(1H,s),7.26(1H,m),7.35(3H,m).
参考例37
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)(19mg,00427mmol)のメタノール(3mL)溶液に、35%ホルマリン水溶液(0.3mL)と酢酸(0.3mL)を加えて、さらにシアノ水素化ホウ素ナトリウム(10mg,0.159mmol)を加えて15時間撹拌した。飽和重曹水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物を分取TLC(クロロホルム−メタノール=30:1)で分離精製して((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(9.8mg,収率50%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30,1,31(total3H,t,J=7.1Hz),1.81−2.05(2H,m),2.81(3H,s),2.76−3.09(4H,m),3.42,3.46(total1H,dd,J=8.6,7.3Hz),3.91−4.00(2H,m),4.25,4.27(total2H,q,J=7.1Hz),4.54,4.58(total2H,s),5.46,5.49(total1H,t,J=7.7Hz),6.70−6.78(2H,m),6.83−6.86(1H,m),7.21−7.29(1H,m),7.31−7.40(3H,m).
参考例38
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチルのジアステレオ混合物の分離。
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)(170mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1→3:1→2:1)で分離精製して、それぞれジアステレオ異性体(前出:85mg,後出:80mg)を分離した。
ジアステレオ異性体(前出)
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.1Hz),1.81−1.84(1H,m),1.87−1.97(1H,m),2.81(3H,s),2.87(1H,dt,J=13.3,2.4Hz),2.90(1H,dd,J=13.1,9.3Hz),3.06(1H,dd,J=13.1,9.3Hz),2.98(1H,dt,J=13.3,4.4Hz),3.42(1H,dd,J=8.6,7.3Hz),3.93−3.99(1H,m),3.98(1H,dd,J=8.8,8.6Hz),4.27(2H,q,J=7.1Hz),5.49(1H,dd,J=8.8,7.3Hz),4.58(2H,s),6.74(1H,dd,J=8.7,2.9Hz),6.78(1H,d,J=2.9Hz),6.85(1H,d,J=8.7Hz),7.21−7.25(1H,m),7.31−7.36(3H,m).
ジアステレオ異性体(後出)
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.86−1.90(1H,m),1.95−2.05(1H,m),2.79(1H,dd,J=13.1,9.3Hz),2.82(3H,s),2.82−2.88(1H,m),3.02(1H,dd,J=13.1,9.3Hz),3.01−3.06(1H,m),3.46(1H,dd,J=8.6,7.3Hz),3.90−3.97(1H,m),3.97(1H,dd,J=8.8,8.6Hz),4.25(2H,q,J=7.1Hz),4.54(2H,s),5.46(1H,dd,J=8.8,7.3Hz),6.70(1H,d,J=2.9Hz),6.74(1H,dd,J=8.7,2.9Hz),6.85(1H,d,J=8.7Hz),7.26−7.29(1H,m),7.34−7.40(3H,m).
実施例20
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(ジアステレオ混合物)
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)(9.8mg,0.0214mmol)のエタノール(2mL)溶液に、10規定水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加えて19時間撹拌した。反応液を1規定塩酸水溶液にてpHを7に調節し、溶媒を留去した。残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(商品名:コスモシール 75C18−OPN(ナカライテスク),水→水−メタノール=4:1→7:3)にて精製することにより((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(ジアステレオ混合物)(6.5mg,収率75%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.87(1H,m),1.98(1H,m),2.67−2.74(1H,m),2.79(3H,s),2.97−3.12(6H,m),4.34(2H,s),6.75−6.79(2H,m),6.87−6.89(1H,m),7.31−7.35(3H,m),7.47(1H,m).
実施例21
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(ジアステレオ異性体:前出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)を用いて合成した。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.37(2H,m),3.16(3H,s),3.25−3.42(6H,m),3.60−3.62(1H,m),4.71(2H,s),5.01(1H,dd,J=9.9,3.2Hz),6.96(1H,dd,J=8.9,2.9Hz),7.04(1H,d,J=2.9Hz),7.33−7.38(2H,m),7.39−7.42(2H,m),7.53(1H,s).
実施例22
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(ジアステレオ異性体:後出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.85−1.88(1H,m),1.97−2.01(1H,m),2.68−2.74(1H,m),2.79(3H,s),2.90−2.99(4H,m),3.02−3.13(2H,m)4.31(2H,s),4.85(1H,dd,J=10.1,3.7Hz),6.74−6.76(2H,m),6.88(1H,d,J=8.6Hz),7.28−7.30(1H,m),7.31−7.37(2H,m),7.45(1H,s).
参考例39
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)(20.0mg,0.045mmol)の塩化メチレン溶液(0.50mL)に、アセトン(13.1mg,0.225mmol)を加え1時間攪拌した。反応液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(28.6mg,0.135mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、30分間攪拌した。飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して得られる粗生成物を分取TLC(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:2)で分離精製して、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)(19.6mg,収率89%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.16(3H,d,J=6.4Hz),1.20(3H,d,J=6.4Hz),1.31(3H,t,J=7.0Hz),1.73(2H,m),2.64(1H,m),2.81(1H,m),3.01(1H,dd,J=10.1,12.8Hz),3.22(1H,m),3.42(1H,t,J=7.5Hz),3.61(1H,quint,J=6.4Hz),3.94(1H,m),3.96(1H,t,J=8.8Hz),4.27(2H,q,J=7.0Hz),4.57(2H,s),5.49(1H,t,J=8.3Hz),6.71(1H,dd,J=3.1,8.6Hz),6.76(1H,d,J=3.1Hz),6.89(1H,d,J=8.6Hz),7.26(1H,m),7.35(3H,m).
参考例40
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)
参考例40と同様の方法にて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.17(3H,d,J=6.4Hz),1.21(3H,d,J=6.4Hz),1.30(3H,t,J=7.0Hz),1.73(2H,m),2.64(2H,m),2.98(1H,dd,J=10.1,13.0Hz),3.27(1H,m),3.45(1H,t,J=7.3Hz),3.62(1H,quint,J=6.6Hz),3.92(1H,m),3.98(1H,t,J=8.8Hz),4.25(2H,q,J=7.1Hz),4.53(2H,s),5.46(1H,t,J=8.3Hz),6.72(2H,m),6.89(1H,d,J=8.4Hz),7.26(1H,m),7.35(3H,m).
実施例23
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体:前出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)を用いて合成した。なお、精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)にて行った。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.20(3H,d,J=6.4Hz),1.37(2H,d,J=6.4Hz),2.25(1H,m),2.36(1H,m),3.26(3H,m),3.35(1H,dd,J=3.1,12.6Hz),3.45(1H,m),3.80(1H,m),3.95(1H,m),4.69(2H,s),4.99(1H,dd,J=3.0,10.0Hz),6.91(1H,dd,J=2.9,8.8Hz),7.01(1H,d,J=2.9Hz),7.24(1H,d,J=8.8Hz),7.33(1H,m),7.38(1H,s),7.38(1H,m),7.52(1H,s).
実施例24
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体:後出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。なお、精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)にて行った。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.19(3H,d,J=6.4Hz),1.43(2H,d,J=6.4Hz),2.35(1H,m),2.44(1H,m),3.21(2H,m),3.39(2H,m),3.54(1H,m),3.90(1H,m),4.09(1H,m),4.72(2H,s),5.00(1H,dd,J=2.9,10.3Hz),6.95(1H,dd,J=2.9,8.8Hz),7.02(1H,d,J=2.9Hz),7.31(1H,d,J=8.8Hz),7.35(1H,m),7.38(1H,s),7.39(1H,m),7.52(1H,s).
参考例41
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)(20.0mg,0.045mmol)の塩化メチレン溶液(0.50mL)に、ベンズアルデヒド(9.5mg,0.0892mmol)を加え1時間攪拌した。反応液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(28.6mg,0.135mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、30分間攪拌した。飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して得られる粗生成物を分取TLC(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:2)で分離精製して、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)(22.2mg,収率92%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.0Hz),1.70(2H,m),2.75(1H,quint,J=7.0Hz),2.97(1H,m),3.17(1H,dd,J=9.5,12.8Hz),3.36(1H,t,J=7.9Hz),3.96(2H,m),4.13(1H,d,J=13.2Hz),4.27(2H,q,J=6.6Hz),4.29(1H,d,J=13.2Hz),4.58(2H,s),5.48(1H,t,J=7.7Hz),6.73(1H,dd,J=2.2,8.8Hz),6.81(1H,d,J=2.2Hz),6.91(1H,d,J=8.8Hz),7.2−7.4(9H,m).
参考例42
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)
参考例42と同様の方法にて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.77(2H,m),2.75(1H,m),2.83(1H,m),3.00(1H,m),3.15(1H,dd,J=9.5,12.8Hz),3.45(1H,t,J=7.5Hz),3.92(1H,m),3.92(1H,t,J=8.6Hz),4.12(1H,d,J=13.6Hz),4.25(2H,q,J=7.1Hz),4.31(1H,d,J=13.6Hz),4.55(2H,s),5.43(1H,t,J=8.3Hz),6.73(2H,m),6.91(1H,m),7.2−7.4(9H,m).
実施例25
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体:前出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)を用いて合成した。なお、精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)にて行った。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.84(1H,m),2.00(1H,m),2.72(1H,m),3.13−3.32(6H,m),4.19(1H,d,J=13.7Hz),4.33(1H,d,J=13.7Hz),4.60(2H,s),4.96(1H,m),6.77(1H,dd,J=2.9,8.7Hz),6.90(1H,d,J=2.9Hz),6.99(1H,d,J=8.7Hz),7.22(1H,m),7.28−7.42(7H,m),7.51(1H,s).
実施例26
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体:後出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。なお、精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)にて行った。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.85(1H,m),2.03(1H,m),2.73(1H,m),3.13−3.32(6H,m),4.20(1H,d,J=13.6Hz),4.36(1H,d,J=13.6Hz),4.60(2H,s),4.96(1H,m),6.77(1H,dd,J=3.0,8.8Hz),6.89(1H,d,J=3.0Hz),6.99(1H,d,J=8.8Hz),7.22(1H,m),7.28−7.42(7H,m),7.49(1H,s)
参考例43
4−メトキシ−2−((トリフルオロアセチル)オキシ)安息香酸メチル
窒素気流下、4−メトキシ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(4.01g,22.01mmol)のピリジン(2mL)溶液に,氷冷下トリフルオロメタンスルホン酸無水物(5.55mL,33.0mmol)を加えてそのまま1時間撹拌した。反応液を氷水にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を1規定塩酸水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=50:1→20:1)で分離精製して4−メトキシ−2−((トリフルオロアセチル)オキシ)安息香酸メチル(6.86g,収率99%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.89(3H,s),3.94(3H,s),6.78(1H,d,2.4Hz),6.96(1H,dd,J=8.8,2.4Hz),8.07(1H,d,J=8.8Hz).
参考例44
2−アリル−4−メトキシ安息香酸メチル
窒素気流下、4−メトキシ−2−((トリフルオロアセチル)オキシ)安息香酸メチル(4.55g,14.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(140mL)溶液に、塩化リチウム(5.14g,121.3mmol)、トリフェニルホスフィン(2.28g,8.69mmol)、PdCl2(PPh3)2(1.22g,1.74mmol)を加えて、十分に脱気した。さらにアリルトリブチルスズ(9mL,29.0mmol)を加えて150℃で1時間撹拌した。反応液を室温に戻し、水にあけてジエチルエーテルで分配抽出した。有機層を1規定塩酸水溶液、飽和フッ化カリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=15:1→10:1)により分離精製して2−アリル−4−メトキシ安息香酸メチル(1.60g,収率54%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.77−3.79(2H,m),3.84(3H,s),3.85(3H,s),5.00−5.04(1H,m),5.05−5.06(1H,m),5.96−6.06(1H,m),6.75−6.78(2H,m),7.92−7.94(1H,m).
参考例45
(2−アリル−4−メトキシフェニル)メタノール
窒素気流下、水素化リチウムアルミニウム(289mg,7.61mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)懸濁液に、−30℃で2−アリル−4−メトキシ安息香酸メチル(1.57g,7.61mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)溶液を20分間で滴下した。さらに0℃まで昇温して1時間撹拌した。反応液に、水(0.3mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.3mL)、水(0.9mL)を順次加えて、セライトろ過した。濾液を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1→1:1)で分離精製して(2−アリル−4−メトキシフェニル)メタノール(1.23g,収率91%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.46−3.50(2H,m),3.80(3H,s),4.63(2H,s),5.00−5.10(2H,m),5.95−6.05(1H,m),6.74−6.77(2H,m),7.26−7.28(1H,m).
参考例46
2−アリル−4−メトキシ安息香酸
窒素気流下、(2−アリル−4−メトキシフェニル)メタノール(860mg,4.83mmol)のアセトン(10mL)溶液に、ジョーンズ(Jones)試薬(2M,6.03mL,12.06mmol)を加えて室温で16時間撹拌した。反応液にイソプロパノールを加え、セライトろ過した。濾液を濃縮し、残渣を酢酸エチルと水で分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=10:1→5:1)で分離精製して2−アリル−4−メトキシ安息香酸(503mg,収率34%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.83(1H,d,J=6.5Hz),3.86(3H,s),5.03−5.05(1H,m),5.07−5.08(1H,m),5.99−6.10(1H,m),6.79−6.82(2H,m),8.06−8.08(1H,m).
参考例47
3−(ヨードメチル)−6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソクロメン−1−オン
窒素気流下、炭酸水素ナトリウム(437mg,5.20mmol)水溶液(10mL)に、2−アリル−4−メトキシ安息香酸(500mg,2.60mol)を加えて均一になるまで激しく撹拌した。クロロホルム(10mL)とヨウ素(1.32g,5.20mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。さらにヨウ化カリウム(10mg)を加えて14時間撹拌した。反応液をクロロホルムで薄めた後、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去することにより3−(ヨードメチル)−6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソクロメン−1−オン(744mg,収率90%)で得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.09(1H,d,J=16.2,10.5Hz),3.18(1H,dd,J=16.2,3.7Hz),3.41(1H,dd,J=10.5,7.4Hz),3.51(1H,dd,J=10.5,4.5Hz),3.88(3H,s),4.50−4.57(1H,m),6.74(1H,d,J=2.4Hz),6.91(1H,dd,J=8.7,2.4Hz),8.04(1H,d,J=8.7Hz).
参考例48
4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−1−オン
窒素気流下、3−(ヨードメチル)−6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソクロメン−1−オン(731mg,2.30mmol)のメタノール(5mL)溶液に、飽和アンモニア/メタノール溶液(40mL)を加えて、2日間撹拌した。溶媒を留去し、粗生成物にメタノール(2mL)とアンモニア水溶液(0.5mL)を加えて溶解し、シリカゲル(1.5g)を加えて溶媒を留去した。残渣をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=50:1→20:1→1:1)を行い分離精製して4−メトキシ−7−ヒドロキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−1−オン(152mg,収率32%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:2.64(1H,dd,J=13.3,5.4Hz),2.72(1H,dt,J=14.4,5.4Hz),2.91(1H,dd,J=13.3,5.4Hz),2.98(1H,dt,J=14.4,5.4Hz),3.79(3H,s),4.06−4.12(1H,m),5.03(1H,d,J=4.3Hz),6.79(1H,d,J=2.6Hz),6.88(1H,dd,J=8.5,2.6Hz),7.32(1H,d,J=8.5Hz),7.91(1H,t,J=5.4Hz).
参考例49
7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−オール
窒素気流下、4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−1−オン(0.45g,2.17mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に、ボランジメチルスルフィド錯体テトラヒドロフラン溶液(2M溶液,3.8mL,7.6mmol)を加えて,21時間加熱還流した。さらに10%塩化水素メタノール溶液(30mL)とメタノール(30mL)を加えて2時間加熱還流した。溶媒を留去し、残渣に飽和アンモニアクロロホルム溶液(150mL)を加えて溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液→飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=20:1→10:1)で分離して7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−オール(377mg,収率90%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:2.08(1H,brs),2.69(1H,dd,J=13.3,8.4Hz),2.86(1H,d,J=13.5Hz),2.94(1H,dd,J=13.5,9.4Hz),3.13(1H,dd,J=13.3,2.2Hz),3.39(1H,m),3.60(1H,d,J=14.6Hz),3.68(1H,d,J=14.6Hz),3.70(3H,s),4.64(1H,d,J=4.5Hz),6.62(1H,dd,J=8.2,2.6Hz),6.74(1H,d,J=2.6Hz),6.96(1H,d,J=8.2Hz).
参考例50
4−ヒドロキシ−7−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル
窒素気流下、7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−オール(340mg,1.76mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(576mg,2.64mmol)を加えて室温で7時間攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=50:1)で分離精製して4−ヒドロキシ−7−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(282mg,0.985mmol,56%)を得た。1H−NMR(CDCl3)δ:1.40(9H,s),3.05−3.10(2H,m),3.61−3.73(2H,m),3.79(3H,s),3.97(1H,m),4.27−4.47(3H,m),6.69(1H,d,J=8.2Hz),6.77(1H,s),7.08(1H,d,J=8.2Hz).
参考例51
2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4,7−ジオール 窒素気流下、4−ヒドロキシ−7−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(257mg,0.876mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液に、氷冷下三臭化ホウ素塩化メチレン溶液(1M溶液,2.65mL,2.65mmol)を加えて、そのまま3時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加えて溶媒を竜去した。残渣にメタノール(30mL)を加えて、不溶物をろ別後溶媒を留去した。得られた粗生成物を逆相カラムクロマトグラフィー(商品名:コスモシール 75C18−OPN(ナカライテスク),水→水−メタノール=7:3→1:1→メタノール)で分離精製して2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4,7−ジオール(158mg,収率99%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.89(1H,dd,J=13.1,8.3Hz),2.95(1H,d,J=14Hz),3.03(1H,dd,J=14,9.5Hz),3.25(1H,d,J=13Hz),3.65(1H,m),3.73(1H,d,J=18.2Hz)),3.78(1H,d,J=18.2Hz),6.53(1H,dd,J=8.1,2.0Hz),6.65(1H,d,J=2.0Hz),6.93(1H,d,J=8.1Hz).
参考例52
4,7−ジヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル
窒素気流下、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4,7−ジオール(156mg,0.870mmol)の塩化メチレン(3mL)とテトラヒドロフラン(6mL)溶液に、二炭酸ジ−tertブチル(Boc2O、285mg,1.31mmol)を加えて室温で3時間攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=20:1)で分離精製して4,7−ジヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(174mg,収率72%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.40(9H,s),2.97−3.03(2H,m),3.49(1H,s),3.66−3.72(2H,m),3.97(1H,m),4.24−4.42(2H,m),6.63−6.68(2H,m),7.00−7.01(1H,m).
参考例53
7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル
窒素気流下、4,7−ジヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(174mg,0.623mmol)のアセトン溶液に、ブロモ酢酸エチル(0.1mL,0.929mmol)と炭酸カリウム(103mg,0.745mmol)を加えて、室温で21時間攪拌し、さらに5時間加熱還流した。室温に戻し、反応液をセライトろ過した。ろ液に水を加えてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=50:1)で分離精製して7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(208mg,収率92%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.39(9H,s),3.05(2H,m),3.65−3.85(2H,m),3.94−4.00(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.24−4.30(1H,m),4.38−4.48(1H,m),4.61(2H,s),6.70(1H,dd,J=8.2,2.4Hz),6.80(1H,d,J=2.4Hz),7.08(1H,d,J=8.2Hz).
参考例54
7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル
窒素気流下、オキザリルクロリド(52mg,0.410mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液に、−60℃でジメチルスルホキシド(65.7mg,0.841mmol)を加えて15分間攪拌し,さらに7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(100mg,0.274mmol)の塩化メチレン(3mL)溶液を加えて15分そのまま攪拌した。さらにトリエチルアミンを加えて、−60℃で15分間、室温で30分攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1→3:1→2:1)で分離精製して7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(80.4mg,収率80%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.48,1.43(total9H,s),3.78(2H,s),4.07−4.15(2H,m),4.24−4.30(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),4.62−4.67(1H,m),6.81(1H,dd,J=8.5,2.7Hz),7.09,7.05(total1H,d,J=8.5Hz).
参考例55
4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル
窒素気流下、7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(107.3mg,0.295mmol)の塩化メチレン(4mL)溶液に、(1R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノール(55.7mg,0.325mmol)を加えて、室温で1時間攪拌した。さらに、トリアセトキシホウ素化水素ナトリウム(187.4mg,0.884mmol)を加えて、室温で7時間攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=100:1→50:1)で分離精製して4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(86.3mg,収率77%)を約1:1のジアステレオ混合物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.40(9H,s),2.53−3.15(6H,m),3.37−3.50(1H,m),4.14−4.30(3H,m),4.43−4.67(3H,m),6.68−6.71(1H,m),6.75−6.82(1H,m),7.08−7.11(1H,m),7.19−7.26(3H,m),7.33−7.35(1H,m).
実施例27
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(83mg,0.160mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加えて27時間室温で攪拌した。反応液を飽和重曹水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた粗生成物を分取TLC(0.5mm厚、飽和アンモニアクロロホルム溶液:メタノール=20:1)で分離精製して((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(54.7mg,収率82%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.29,1.28(total3H,t,J=7.1Hz),2.58,2.53(total1H,dd,J=12.2,9.1Hz),2.90−2.99(2H,m),3.07−3.18(3H,m),3.83(2H,s),4.25,4.24(total2H,q,J=7.1Hz),4.52,4.51(total1H,dd,J=10.0,9.4Hz),4.60,4.59(total2H,s),6.64,6.63(total1H,dd,J=8.2,2.6Hz),6.78,6.77(total1H,d,J=2.6Hz),7.01(1H,d,J=8.2Hz),7.16−7.27(3H,m),7.32−7.34(1H,m).
実施例28
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(26.7mg,0.0637mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)と水(2.5mL)溶液に、水酸化リチウム(14mg,0.585mmol)を加えて、室温で6時間攪拌した。反応液を1規定塩酸溶液でpH7に調節し、溶媒を留去した。得られた残渣を逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/水/アセトニトリル)にて分離精製して((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(30.6mg,収率82%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.23−3.50(4H,m),3.62−3.74(2H,m),3.86−3.94(1H,m),4.39−4.40(2H,m),4.70(2H,s),4.99−5.02(1H,m),6.89(1H,dd,J=8.3,2.6Hz),7.04,7.01(total1H,d,J=2.6Hz),7.32−7.36(2H,m),7.38−7.42(2H,m),7.52(1H,m).
試験例
マウス単回投与における血中遊離脂肪酸上昇作用の検討
7〜8週齢雄性ICRマウス(SLC)に、供試化合物の0.5%メチルセルロース懸濁液を強制経口投与し、投与前および投与30分後に採血を行った。投与懸濁液量はマウスでは10ml/kg b.w.とした。血清サンプル中の遊離脂肪酸濃度を、キット(商品名:NEFA−Cテストワコー(和光純薬))にてアシル−CoAシンセターゼ・アシル−CoAオキシダーゼ法(Shimizu,S.et al.Biochem.Biophys.Res.Commun.91,108−113(1979))により定量した。
例えば、実施例18の化合物では10mg/kgの投与量で対照群と比較して0.42mEq/lの血清遊離脂肪酸の上昇が見られた。
産業上の利用可能性
式(I)で表される化合物およびその薬学的に許容される塩は優れたβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有し、例えば肥満症、高血糖症、腸管運動亢進に起因する疾患、頻尿、尿失禁、うつ病、胆石、または胆道運動亢進に起因する疾患の治療剤として有用である。
本発明は、医薬品として有用である新規な環状アミン類およびその薬学的に許容される塩に関するものである。
背景技術
交感神経のβ−アドレナリン受容体にはβ1、β2およびβ3として分類される3種類のサブタイプが存在し、それらは特定の生体内組織に分布し、それぞれが特有の機能を有することが知られている。
例えば、β1−アドレナリン受容体は主に心臓に存在し、当該受容体を介する刺激は心拍数の増加、心収縮力の増強を引き起こす。β2−アドレナリン受容体は主に血管、気管支および子宮の平滑筋に存在し、当該受容体を介する刺激はそれぞれ血管および気管支の拡張および子宮収縮の抑制をもたらす。また、β3−アドレナリン受容体は主に脂肪細胞、胆嚢および腸管に存在し、その他に脳、肝臓、胃、前立腺等にも存在することが知られており、当該受容体を介する刺激により脂肪の分解亢進作用、腸管運動の抑制作用、グルコースの取り込み促進作用、抗うつ作用等が引き起こされることが報告されている。
また、最近、ヒト膀胱にも主としてβ3−アドレナリン受容体が存在し、β3−アドレナリン受容体刺激薬によりヒトの膀胱が弛緩することが報告されている。
これまでに多くのβ1−アドレナリン受容体刺激薬およびβ2−アドレナリン受容体刺激薬が開発されており、強心剤、気管支拡張剤および切迫流・早産防止剤等として医療に供されている。
一方、β3−アドレナリン受容体刺激薬は、肥満症、高血糖症、腸管運動亢進に起因する疾患、頻尿または尿失禁、うつ病、胆石または胆道運動亢進に起因する疾患等の予防または治療薬としての有用性が見出されている。現在、優れたβ3−アドレナリン受容体刺激薬の開発に向けて研究開発が盛んに行われており、例えば国際公開WO99/51564号公報、公開特許公報平成8年第198866号、公開特許公報平成8年第259558号、国際公開WO98/31357号公報に記載されたものが知られているが、β3−アドレナリン受容体刺激薬として上市されるには至っていない。
それ故、優れたβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有する新規なβ3−アドレナリン受容体刺激薬の開発が大いに望まれている。
より好ましくは、β1および/またはβ2−アドレナリン受容体刺激作用に比し、強力なβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有することにより、β1および/またはβ2−アドレナリン受容体刺激作用に起因する、例えば、心悸亢進、手指の振戦等の副作用が減弱されたより選択性の高い新規なβ3−アドレナリン受容体刺激薬の開発が望まれている。
発明の開示
本発明が解決しようとする課題は、優れたβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有する新規なβ3−アドレナリン受容体刺激薬、より好ましくは、β1および/またはβ2−アドレナリン受容体刺激作用に比し、強力なβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有することにより、β1および/またはβ2−アドレナリン受容体刺激作用に起因する、例えば、心悸亢進、手指の振戦等の副作用が減弱されたより選択性の高い新規なβ3−アドレナリン受容体刺激薬を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究したところ、前記式(I)で表される化合物およびその薬学的に許容される塩が優れたβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有することを見出し、本発明を成すに至った。
即ち、本発明は、下記のものに関する。
〔1〕 式(I):
(式中、R1は置換もしくは無置換の低級アルキル基、または式:−X1−R1e−C(=O)NR1aR1b、−X1−R1e−C(=O)OR1aもしくは−X1−R1dで表される基を表し(式中、X1は単結合または式:−O−、−S−、−N(R1c)−、−N(R1c)SO2−、−SO2N(R1c)−、または−C(=O)NHSO2−で表される基を表し、R1eは単結合、または置換もしくは無置換の低級アルキレン基を表し、R1a、R1b、およびR1cはそれぞれ独立して、水素原子または置換もしくは無置換の低級アルキル基を表すが、R1aおよびR1bがそれらが結合する窒素原子と一緒になって、環中に式:−O−または−NH−で表される基を含有していてもよい3〜8員の飽和環状アミノ基を形成していてもよく(当該飽和環状アミノ基は無置換であるかまたは置換されていてもよい)、R1dは水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表す。)、
R2は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換の低級アルケニル基、置換もしくは無置換のアミノ基、水酸基、低級アルコキシ基を表すか、または
R1とR2が一緒になってメチレンジオキシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキシル基または低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、
R4およびR5はそれぞれ独立して水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、
XおよびYはいずれか一方がメチレン基を表し、他方が式:−N(R18)−で表される基(式中、R18は水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルホニル基、または置換もしくは無置換のアリールスルホニル基を表す)を表し、
zは1〜3の整数を表し、
Arは以下の式(IX)、式(X)、または式(XIII)で表される基を表す;
式(IX):
R8は水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、置換もしくは無置換の低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、置換もしくは無置換のベンジルオキシ基、水酸基、ニトロ基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のベンゼンスルホニル基、置換もしくは無置換の低級アルキルチオ基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルフィニル基、メルカプト基、シアノ基、アミノ基、置換もしくは無置換の低級アルカノイルアミノ基、置換もしくは無置換のモノもしくはジ低級アルキルアミノ基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルホニルアミノ基、または置換もしくは無置換のベンゼンスルホニルアミノ基を表す。
R9およびR10はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、水酸基、アミノ基または置換もしくは無置換のモノもしくはジ低級アルキルアミノ基を表し、または、
R8、R9、およびR10のうち2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキシル基または低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、または、
R8、R9、およびR10のうち2つが一緒になって式:−NR8aC(=O)CR8b=CR8c−で表される基(R8a、R8b、およびR8cは同一または異なって水素原子または置換もしくは無置換の低級アルキル基を表す)を形成してもよい。)で表される基、
式(X):
(式中、Z1は酸素原子または硫黄原子を表し、
R11は水素原子、低級アルキル基、または式:−SO2R14もしくは式:−NR15R16で表される基(式中、R14は置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基を、R15およびR16はそれぞれ独立して水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、または置換もしくは無置換のベンジル基を表す)を表し、
R12は酸素原子、硫黄原子またはH2を表し、
R13は酸素原子またはH2を表し、
nnおよびmmはそれぞれ独立して0または1を表す。)
で表される基、または
式(XIII):
(式中、R17は水素原子、ハロゲン原子、またはシアノ基を表す)
で表される基)
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔2〕 式:
(式中、R1、R2、R4、R5、X、Y、およびArは〔1〕と同じ意味を表す)で表される、〔1〕記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔3〕 式:
(式中、R1、R2、R4、R5、X、Y、およびArは〔1〕と同じ意味を表す)で表される、〔1〕記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔4〕 Arが下記の置換基群:
(式中、nは0、1、または2を表す)
から選ばれる基である、〔1〕−〔3〕のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔5〕 R1が式:−X1−R1e−C(=O)NR1aR1bまたは−X1−R1e−C(=O)OR1aで表される基であり、
X1が単結合または式:−O−で表される基であり、
R1aおよび存在する場合にはR1bがそれぞれ独立して、
(i)水素原子、
(ii)無置換の低級アルキル基、
(iii)1または同一または異なって複数の置換基により置換された低級アルキル基であって、当該置換基はカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、アミノ基、水酸基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、カルバモイル基、インドリル基、グアニジノ基、およびイミダゾリル基、ならびに水酸基で置換されていてもよいフェニル基、から選ばれる、または
(iv)R1aおよびR1bが、それらが結合する窒素原子と一緒になって形成する、環中に式:−O−または−NH−で表される基を含有していてもよい3〜8員の飽和環状アミノ基(当該飽和環状アミノ基は無置換であるか、またはカルボキシル基もしくは低級アルコキシカルボニル基によって置換されていてもよい)、
である、〔1〕−〔4〕のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔6〕 R1が式:−X1−R1e−C(=O)NR1aR1bで表される基であり、当該式中の式:NR1aR1bで表される基が、N末端で上記式中のカルボニル基と結合したアミノ酸またはアミノ酸エステル残基であって、R1aおよびR1bが環を形成していない場合にはN末端の窒素原子上にR1aが結合した基であり、
X1およびR1eが単結合である、
〔5〕記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
〔7〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
〔8〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、肥満症、高血糖症、頻尿、尿失禁、うつ病、または胆石の治療剤。
〔9〕 治療が必要な患者に、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の有効量を投与することからなる、肥満症、高血糖症、頻尿、尿失禁、うつ病、または胆石の治療方法。
〔10〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の、肥満症、高血糖症、頻尿、尿失禁、うつ病、または胆石の治療剤の製造のための使用。
発明を実施するための最良の形態
以下、本明細書で使われる用語について詳説する。なお、他に指示のない限り、それぞれの基の説明は、その基が他の置換基の一部である場合にも該当する。
「置換ベンゼン」、「置換フェニル基」および「置換アリール基」の置換基は1個または複数個置換していてもよく、そのような置換基としては、例えばハロゲン原子、C1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C1〜C8アルコキシ基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、式:−S(O)p(C1〜C8アルキル)で表される基、カルボキシル基、C1〜C8アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のアミド基、置換もしくは無置換のウレア基、置換もしくは無置換のスルホンアミド基、式:−C(O)NHSO2(C1〜C8アルキル)で表される基等を挙げることができる(上記式において、pは0、1または2である。以下同じ)。
「アリール基」としては、例えばフェニル、1−または2−ナフチル等の炭素原子数10以下のアリール基が挙げられる。
「アラルキル基」のアリール部分としては、例えばフェニル、1−または2−ナフチル等の炭素原子数10以下のアリール基が、アルキル部分としては、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素原子数5以下のアルキル基が挙げられる。代表的なアラルキル基は例えばベンジル基、1−または2−フェネチル基等が挙げられる。
「置換アラルキル基」の置換基は、アリール部分および/またはアルキル部分に1個または複数個置換していてもよく、そのような置換基としては、例えばハロゲン原子、C1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C1〜C8アルコキシ基、水酸基、ニトロ基、メルカプト基、式:−S(O)p(C1〜C8アルキル)で表される基、カルボキシル基、C1〜C8アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のアミド基、置換もしくは無置換のウレア基、置換もしくは無置換のスルホンアミド基、式:−C(O)NHSO2(C1〜C8アルキル)で表される基等を挙げることができる。
「アルキル基」には「低級アルキル基」が含まれる。「低級アルキル基」としては、別段の指摘がない限り、C1〜C8の炭素数を持つ直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基が挙げられ、より具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチルのような直鎖または分枝鎖の基、n−ペンチル、n−ヘキシル、2−メチルペンチルなどのようなさらに高級な同族体と異性体が挙げられる。
「置換アルキル基」、「置換アルケニル基」、および「置換アルキレン基」の置換基は1個または複数個置換していてもよく、そのような置換基としては、例えばハロゲン原子、C1〜C8アルコキシ基、C1〜C8アルコキシカルボニルオキシ基、C3〜C8シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基、水酸基、メルカプト基、式:−S(O)p(C1〜C8アルキル)で表される基、C3〜C8シクロアルキル基、置換もしくは無置換のアミノ基、カルボキシル基、C1〜C8アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換もしくは無置換のアリール基、オキソ基等の基を挙げることができる。
「アルケニル基」には「低級アルケニル基」が含まれる。「低級アルケニル基」としては、例えばビニル、アリル、プロペニル、2−プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等の炭素原子数8以下の直鎖または分岐鎖のアルケニル基が挙げられる。
「アルキレン基」には「低級アルキレン基」が含まれる。「低級アルキレン基」としては、例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等の炭素原子数8以下の直鎖または分岐鎖のアルキレン基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルコキシ基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に酸素原子が1つ結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルキルチオ基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に硫黄原子が1つ結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルキルスルフィニル基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−SO−で表される基が1つ結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−SO2−で表される基が1つ結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−OC(=O)−で表される基の酸素原子側が結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルカノイル基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−C(=O)−で表される基が1つ結合した基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルカノイルアミノ基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−NHC(=O)−で表される基の炭素原子側が結合し、さらに窒素原子上にC1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基、ヘテロ環基等が置換していてもよい基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルキルアミノカルボニル基」としては、置換もしくは無置換のアルキル基の結合部位に式:−C(=O)NH−で表される基の窒素原子側が結合し、さらに窒素原子上にC1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基、ヘテロ環基等が置換していてもよい基が挙げられる。
「ハロゲン原子」としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、および沃素原子が挙げられる。
「置換もしくは無置換のモノもしくはジ低級アルキルアミノ基」としては、アミノ基の水素が一つまたは両方が独立に、置換もしくは無置換のアルキル基で置換された基が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアミド基」は、−NR19COR20で表される基であり、R19としては水素原子、C1〜C8アルキル等が挙げられ、R20としては、C1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基、ヘテロ環基等が挙げられる。
「置換もしくは無置換のスルホンアミド基」は−NR21SO2R22で表される基であり、R21としては水素原子、C1〜C8アルキル等が挙げられ、R22としては、C1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基、ヘテロ環基等が挙げられる。
「置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基」は−NR23SO2R24で表される基であり、R23としてはC1〜C8ハロアルキル基、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基、ヘテロ環基等が挙げられ、R24としてはC1〜C8アルキル基等が挙げられる。
「置換アミノ基」としては、アミノ基の水素原子の一つまたは両方が独立に、例えばC1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C1〜C8アルコキシ基、水酸基等の基で置換されたアミノ基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどの3〜8員環シクロアルキル基が挙げられる。
「ヘテロ環」としては、5員環もしくは6員環の芳香族ヘテロ環または飽和もしくは不飽和脂肪族ヘテロ環が挙げられ、例えばピリジン環、イミダゾール環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、チアゾール環、イソチアゾール環、イソチアゾリン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、イソオキサゾリン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、ピラゾリン環、イミダゾリン環、テトラヒヒドロピラン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロチオフェン環、ピロリジン環、ピペリジン環、などの、窒素、酸素、硫黄原子から選ばれた1〜4個のヘテロ原子と炭素原子で構成される5員環もしくは6員環ヘテロ環が挙げられる。
「ヘテロ環」の置換基としては、例えばハロゲン原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C1〜C8アルコキシ基、水酸基、メルカプト基、式:−S(O)p(C1〜C8アルキル)で表される基、カルボキシル基、C1〜C8アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アミノ基、アルキルアミノ基等の置換基が挙げられ、独立に1〜2個選ばれる。
「ヘテロ環基」としては、上記「ヘテロ環」の水素原子が結合手に変わったものを意味し、「ヘテロ環基」の置換基としては、上記「ヘテロ環」の置換基と同様のものが挙げられる。
環中に式:−O−または−NH−で表される基を含有していてもよい3〜8員の飽和環状アミノ基として具体的には、1−ピロリジニル、ピペリジノ、1−ピペラジニル、モルホリノ等が挙げられる。
環中に式:−O−または−NH−で表される基を含有していてもよい3〜8員の飽和環状アミノ基の置換基としては上記「ヘテロ環」の置換基と同様のものが挙げられる。
「アミノ酸残基」とは、アミノ酸のN末端の水素原子が結合手に変わった基を意味する。「アミノ酸エステル残基」とは、アミノ酸残基のカルボキシル基(複数ある場合には少なくとも1つ)の水素原子がアルキル基、アリール基、またはアラルキル基に置き換わった基が挙げられる。
インドリル基としては1−インドリル基および2−インドリル基が挙げられる。
イミダゾリル基としては2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、および5−イミダゾリル基が挙げられる。
アシル基としては、ホルミル基、例えばアセチル、プロパノイルなどの炭素原子数2〜6のアルカノイル基、例えばシクロプロパンカルボニル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニルなどの炭素原子数4〜7のシクロアルカンカルボニル基、例えばシクロペンテンカルボニル、シクロヘキセンカルボニルなどの炭素原子数3〜6のシクロアルケンカルボニル基、例えばベンゾイル、トルオイル、ナフトイルなどの炭素原子数6〜10のアロイル基、例えば2−ピペリジンカルボニル、3−モルホリンカルボニルなどの窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選ばれる複素原子1〜2個を含む5又は6員の飽和複素環を有する飽和複素環−カルボニル基、例えばフロイル、テノイル、ニコチノイル、イソニコチノイルなどの窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選ばれる複素原子1〜2個を含む5又は6員の複素芳香族環を有する複素芳香族アシル基などが挙げられる。
式(I)で表される化合物のR1が、式:−X1−R1e−C(=O)OR1aで表される基である場合、より具体的には次の式で表される基が挙げられる。
(式中、Rbは水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換の低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基、Rbbは置換もしくは無置換の低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基、mは0−3の整数である)
で表される基。
式(I)で表される化合物のR1が、式:−X1−R1dで表される基である場合、より具体的には式:−O(CH2)p−Rcで表される基
(式中、Rcは置換もしくは無置換の低級アルカノイル基、水酸基、シアノ基、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、置換もしくは無置換のモノ若しくはジ低級アルキルアミノカルボニル基、または下記式(Va):
(式中、RAは水素原子または低級アルキル基を表す)で表される基を表し、pは1−4の整数を表す)が挙げられる。
本発明の化合物は、例えば以下に述べる方法により製造することができる。
製法(a):
本発明化合物は、下記式(XXII):
(式中、R4、R5、およびArは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物を下記式(D):
(式中、R1、R2、X、Y、およびzは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物と還元条件下に反応させることにより製造することができる。
本製法における「還元条件下に反応させる」とは、カルボニル基に影響を及ぼすことなく、反応の途中で形成されるイミン部分のみを還元し得る還元剤の存在下または接触還元触媒の存在下に式(XXII)で表される化合物と式(D)で表される化合物を反応させることを意味する。
ここで用いられる還元剤としては、例えば水素化シアノホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられ、接触還元触媒としては、例えばパラジウム、酸化白金等が用いられる。
本反応は、還元剤または接触還元触媒の存在下、適当な溶媒中で行われる。溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール等のアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。反応温度は、還元剤を用いるときは通常約20〜約80℃の範囲から選ばれ、接触還元触媒を用いるときは、通常約10℃〜約25℃の範囲である。
出発原料として用いられる式(XXII)で表される化合物は、市販のエナンチオマー混合物を常法に従い光学分割するか、文献記載の方法等により製造することができる(例えば、J.Med.Chem.,20,7,978−981(1977年))。
前記式(D)で表される化合物は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法(例えばKevin,I.らの方法(J.Chem.Soc.Perkin.Trans.1,1997,3261−3271)、Gray,L.Grunewaldらの方法(J.Heterocyclic.Chem,31,1607−1617))に準じて製造することができる。
また、特に式:
(式中、R1、R2、およびR18は前記と同じ意味を表し、t1およびt2は、t1が0を表しt2が1もしくは2を表すか、またはt1が1を表しt2が1を表す)
で表される化合物は、以下のようにして合成することができる。
(式中、R1、R2、R18、t1、およびt2は前記と同じ意味を表す)
工程(i)は、例えば閉環メタセシス反応(ring closing metasesis)で用いられる触媒、例えば以下のようなルテニウム錯体を用いることにより反応することができる。
(式中、Phはフェニル基を、Cyはシクロヘキシル基を表す)
本反応は、適当な溶媒中で行われ、使用する溶媒は原料化合物の種類等に従って適宜選択されるべきであり、例えば塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度は、通常約20〜約80℃の範囲である。
工程(ii)は、例えば過酸化水素や、過酢酸やm−クロロ過安息香酸等の過酸を反応させることにより行うことができる。本反応は適当な溶媒中で行われ、使用する溶媒は原料化合物の種類等に従って適宜選択されるべきであり、例えば、塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度は、通常約20〜約80℃の範囲である。
工程(iii)は、例えば接触還元触媒の存在下反応させることにより反応できる。接触還元触媒としては、例えばパラジウム、酸化白金等が用いられる。本反応は、接触還元触媒の存在下で適当な溶媒中で行われる。溶媒としては、テトロヒドロフラン等のエーテル類、メタノール、エタノール等のアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。反応温度は、通常約10℃〜約25℃の範囲である。
工程(iv)は、例えばアルコールをケトンに酸化できる試薬により行うことができ、例えば、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)、ピリジニウムジクロメート(PDC)等のクロム系酸化剤に代表される金属塩や金属酸化剤、スワン(Swern)等のDMSO酸化に代表される有機酸化剤が挙げられる。本反応は適当な溶媒中で行われ、使用する溶媒は原料化合物の種類や反応試薬等に従って適宜選択されるべきであり、例えば、塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度は、通常−78℃〜80℃である。
製法(b):
式(I)で表される本発明化合物はまた、下記式(B):
(式中、Arは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物を下記式(C):
(式中、R1、R2、X、Y、およびzは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物またはその塩と反応させることにより製造することができる。
本反応は適当な溶媒中または無溶媒下で行われる。使用する溶媒は原料化合物の種類等に従って適宜選択されるべきであり、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。なお、式(C)で表される化合物が塩酸塩、臭化水素酸塩等の無機酸塩およびシュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩等の有機酸塩のような酸付加塩の形である場合には、本反応は塩基の存在下に行われる。塩基の具体例としては、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムのようなアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩、またはトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンのような有機塩基が挙げられる。
反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常、室温ないし約150℃、好ましくは約25℃ないし約100℃である。
本製法において、原料化合物である式(B)で表される化合物および式(C)で表される化合物が不斉炭素を有している場合、その不斉炭素に関する立体配置は、生成物である式(A)で表される化合物において保持されている。すなわち、例えば、R体である式(B)で表される化合物と、R体である式(C)で表される化合物からは(R,R)の立体配置を有する本発明化合物が得られる。
前記式(B)で表される化合物の光学活性体は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法(例えばBloom,J.D.らの方法(J.Med.Chem.,35,3081−3084(1992))またはEliel,E.L.およびDelmonte,D.W.の方法(J.Org.Chem.,21,596−597(1956))に準じて)により製造することができる。
前記式(C)で表される化合物は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法(例えばN.D.Heindel等の方法(J.Med.Chem.13,760(1970))や、Kamochi Y.らの方法(Chem.Pharm.Bull.43,8,1422−1424(1995))に準じて)により合成できる。また、前記式(D)で表される化合物のカルボニル基をアミノ基に変換することにより合成できる。この方法は公知の方法(例えばKevin,I.らの方法(J.Chem.Soc.Perkin.Trans.1,1997,3261−3271))に準じて行うことができる。
製法(c):
本発明化合物はまた、下記式(XIX):
(式中、R4、R5、およびArは前記と同じ意味を表し、Aは水酸基の保護基を表し、Bは臭素原子またはヨウ素原子を表す。*1は不斉炭素原子を意味する。)で表される化合物と前記式(C)で表される化合物とを反応させ、保護基Aを脱保護することにより得られる。
水酸基の保護基として、通常使用されるものであれば特に限定されないが、例えば通常容易にかつ選択的に脱保護できる保護基として、ベンジル基またはt−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。これらの水酸基の保護基の導入に際しては公知の方法が用いられるが、例えば、ベンジル基の導入においては、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、炭酸カリウム存在下1ないし2倍モルのベンジルブロマイドと1.1倍モルのヨウ化ナトリウムを加え、室温で反応させる方法が挙げられる。また、トリエチルシリル基の導入は、ピリジンなどの溶媒中、1.2ないし2倍モルのトリエチルシリルクロライドなどのシリル化剤と0℃から30℃で、1ないし3時間反応させる方法が挙げられる。
式(XIX)で表される化合物と式(C)で表される化合物とのカップリング反応は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはジメチルスルホキシドなどの極性溶媒中、式(XIX)で表される化合物に対して、式(C)で表される化合物を1ないし1.5倍モル使用し、プロトンのトラップ剤として、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどのアミンの存在下、室温から90℃で、好ましくは60℃で5ないし10時間加熱する。脱保護の条件として、保護基がのベンジル基である場合は、例えばパラジウムやニッケルなどの触媒を用いて、メタノールなどの溶媒中水素分解して脱保護することができる。あるいは保護基Aがベンジル基またはメチル基などである場合は、例えば塩化メチレンなどの溶媒中で、三臭化ホウ素などのルイス酸で処理して脱保護することができる。保護基Aがトリエチルシリル基などである場合は、例えばテトラヒドロフラン中酢酸と3ないし5倍モルのテトラブチルアンモニウムフルオリドを加え、室温で30分ないし5時間処理することにより脱保護できる。
式(XIX)で表される化合物は公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法により合成することができる。例えば式(XX):
(式中、R4、R5、Ar、およびBは前記と同じ意味を表す)で表される化合物を下記の方法等により還元し、次いで、水酸基を保護して得られる。
即ち、式(XX)で表される化合物の還元は、得ようとする式(XIX)で表される化合物の水酸基の立体(*1)がラセミの場合は、ボランや水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤により還元することにより得られる。反応は通常、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒中で、0℃〜溶媒の沸点の温度範囲で行われる。
また、式(XIX)における*1に関して、RまたはSの光学異性体を得ようとする場合には、式:
(式中、Phはフェニル基を表す)などのキラル補助剤を用いて行えばよい。即ち、式(XX)で表される化合物を上記2つのキラル補助剤のうちいずれかの存在下、ボランで還元することにより得られる。上記の還元反応は、テトラヒドロフランなどの溶媒中で行うことが好ましい。これらのキラル補助剤の調製およびその反応は文献(例えばコーリー(E.J.Corey)ら、ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J.Org.Chem.)56巻、442頁、1991年)に従って行えばよい。
式(XX)で表される化合物を還元後、臭素原子(ブロム体)からヨウ素原子への置換が必要とされる場合には、上述の還元して得られた化合物をさらにアセトンなどの溶媒中、ブロム体に対して3ないし10倍モルのヨウ化ナトリウムなどのヨウ素化剤と還流温度で1ないし3時間加熱する方法が挙げられる。
その後、さらに前述の水酸基の保護の方法により、水酸基をトリエチルシリル基などの保護基で保護することにより、式(XIX)で表される化合物を得ることができる。
式(XX)で表される化合物は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法(例えば、A.A.Larsenらの方法(J.Med.Chem.,10,462(1967))またはC.Kaiserらの方法(J.Med.Chem.,17,49(1974))に準じて)により合成できる。
製法(d):
式(I)で表される化合物のうち、R4およびR5が水素原子である化合物は、下記式(E):
(式中、R1、R2、X、Y、z、およびArは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物を還元することによって製造することができる。
本製法は、溶媒中、還元剤の存在下に実施される。ここで使用し得る還元剤としては、例えばジボラン、水素化アルミニウムリチウムおよびそのアルコキシ錯体または遷移金属塩、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、オキシ塩化リンまたはカルボン酸(例えば酢酸、トリフルオロ酢酸)を添加した水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられる。溶媒としてはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、ジグライムのようなエーテル類が挙げられる。反応温度は還元剤の種類等により異なるが、通常、約0℃ないし約160℃である。
本製法において、原料化合物である式(E)で表される化合物の不斉炭素に関する立体配置は生成物において保持されている。
原料化合物である式(E)で表される化合物は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法により合成することができる。例えば下記式(XXV):
(式中、Arは前記と同じ意味を表す)
で表される化合物を式(C)で表される化合物またはその塩と反応させることにより製造することができる。
式(XXV)で表される化合物と前記式(C)で表される化合物との反応は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール、N,N’−カルボニルジコハク酸イミド、1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、ジフェニルホスホリルアジド、プロパンホスホン酸無水物のような縮合剤の存在下に実施することができる。縮合剤としてN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を用いる場合には、N−ヒドロキシコハク酸イミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等を添加して反応させてもよい。
本反応は適当な溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば製法(b)で述べた溶媒が挙げられる。また、式(C)で表される化合物は製法(b)で述べたのと同様に酸付加塩の形でも使用でき、この場合の反応は、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンのような有機塩基の存在下で行われる。反応温度は、通常約20℃ないし約50℃である。
式(XXV)で表される化合物および式(C)で表される化合物における不斉炭素に関する立体配置は、生成物である式(E)で表される化合物において保持されている。
式(XXV)で表される化合物の光学活性体は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法により(例えばCollet,A.およびJacques,J.らの方法(Bull.Soc.Chem.France,3330−3334(1973))に記載の方法に準じて)合成することができる。
前記式(C)で表される化合物の光学活性体は、公知化合物であるか、または公知化合物から公知の方法により(例えば日本特許公開公報63−22559号に記載の方法に準じて)製造することができる。
なお、以上説明した反応において、特定の保護基を例示した場合に限らず、各出発化合物がカルボキシル基や水酸基、アミノ基のような、反応に活性な基を有する場合には、これらの基を予め適当な保護基で保護しておき、本反応を実施した後に保護基を除去することにより、目的化合物を製造することができる。保護、脱保護の方法としては各々の保護基に応じ、文献(例えば、Green,T.W.およびWuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,Inc.(1999))記載の方法により行うことができる。
前記製造方法により得られる本発明の化合物は、慣用の分離手段である分別再結晶法、クロマトグラフィーを用いた精製方法、溶媒抽出法、再沈殿等により単離精製することができる。
本発明の化合物には水やエタノール等の医薬品として許容される溶媒との溶媒和物も含まれる。
またいずれの製法においても得られる生成物は、反応条件により酸付加塩または遊離塩基の形をとる。これらの生成物は常法により所望の酸付加塩または遊離塩基の形に変換することができる。
前記各製法によって得られる本発明の化合物または原料化合物がラセミ体またはジアステレオマー混合物である場合には、常法、例えば欧州特許出願公開第455006号明細書に記載の方法に従って各立体異性体に分離することができる。
本発明の前記式(I)で表される化合物は、常法に従いその薬学的に許容される塩とすることができる。このような塩としては塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸との酸付加塩、ギ酸、酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、炭酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の無機塩基塩、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン、ピリジン、リジン等の有機塩基との塩を挙げることができる。
本発明化合物は、これらを医薬として用いるにあたり経口的または非経口的に投与することができる。すなわち通常用いられる投与形態、例えば粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、例えば、その溶液、乳剤、懸濁液の剤型にしたものを注射の型で非経口投与することができる。坐剤の型で直腸投与することもできる。前記の適当な投与剤型は、例えば、許容される通常の担体、賦型剤、結合剤、安定剤、希釈剤に本発明化合物を配合することにより製造することができる。注射剤型で用いる場合には、例えば、許容される緩衝剤、溶解補助剤、等張剤を添加することもできる。投与量および投与回数は、例えば、対象疾患、症状、年齢、体重、投与形態によって異なるが、通常は成人に対し1日あたり0.1〜2000mg好ましくは1〜200mgを1回または数回(例えば2〜4回)に分けて投与することができる。
実施例
以下に、参考例、実施例および試験例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
参考例1
6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
6−メトキシキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(J.Med.Chem.,13巻,760頁(1970年))(2.45g,9.95mmol)および酸化白金(0.49g)を酢酸(7mL)およびメタノール(100mL)に混合し、3気圧の水素雰囲気下で室温にて15時間攪拌した。触媒をセライト濾過した後、濾液を濃縮した。残渣を飽和重曹水とクロロホルムを用いて分配抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−飽和アンモニアクロロホルム溶液=10:1)で精製して6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(0.94g,収率38%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.21(3H,t,J=7.1Hz),2.73(1H,d,J=16.5Hz),3.05(1H,dd,J=4.6,16.6Hz),3.19(1H,dd,J=2.2,11.2Hz),3.32(1H,dd,J=1.8,11.2Hz),3.60(1H,brs),3.72(3H,s),4.09(2H,q,J=7.1Hz),4.19(1H,brs),5.21(1H,d,J=7.3Hz),6.48(1H,d,J=8.6Hz),6.55(1H,d,J=2.7Hz),6.63(1H,dd,J=2.8,8.6Hz).
参考例2
6−メトキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(0.30g,1.2mmol)、トリエチルアミン(0.34mL,2.4mmol)および4−N,N−ジメチルアミノピリジン(15mg,0.12mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に塩化メタンスルホニル(139μL,1.8mmol)を加え、室温で0.5時間攪拌した。酢酸エチルで希釈して、1規定塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮することにより6−メトキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(0.37g,収率94%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.20(3H,m),2.76(1H,dd,J=6.3,16.4Hz),2.98(3H,s),3.14(1H,dd,J=5.7,16.9Hz),3.66(1H,dd,J=7.0,13.2Hz),3.78(3H,s),3.93−3.96(1H,m),4.09−4.19(5H,m),4.81(1H,brs),6.66(1H,d,J=2.9Hz),6.77(1H,dd,J=3.0,9.1Hz),7.61(1H,d,J=9.1Hz).
参考例3
6−ヒドロキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
6−メトキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(0.36g,1.1mmol)の塩化メチレン(15mL)溶液に−10℃にて三臭化ホウ素(0.21mL,2.2mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応液を冷飽和重曹水へ注ぎ、塩酸で酸性にした後、クロロホルム−エタノール=10:1×5で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムより晶析して6−ヒドロキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(293mg,収率85%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:1.17(3H,t,J=7.0Hz),2.63(1H,dd,J=9.6,16.6Hz),2.96(1H,dd,J=6.0,16.0Hz),2.97(3H,s),3.16(1H,dd,J=9.6,12.9Hz),3.86(1H,m),3.93(1H,dd,J=4.1,12.9Hz),4.02(2H,q,J=7.1Hz),6.56(1H,d,J=2.7Hz),6.59(1H,dd,J=2.9,8.8Hz),7.31(1H,d,J=8.8Hz),7.34(1H,brs),9.35(1H,s).
参考例4
((3−(エトキシカルボニル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
6−ヒドロキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(150mg,0.48mmol)、ブロモ酢酸エチル(106μL,0.95mmol)、ヨウ化カリウム(16mg,0.095mmol)および炭酸カリウム(164mg,1.1mmol)のアセトン(5mL)溶液を1時間還流した。冷却後、不溶物を濾別して濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=200:1)で精製して、ヘプタンより晶析して((3−(エトキシカルボニル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(178mg,収率93%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,m),1.31(3H,t,J=7.2Hz),2.76(1H,dd,J=6.4,16.3Hz),2.98(3H,s),3.13(1H,dd,J=5.7,16.5Hz),3.65(1H,dd,J=7.2,13.0Hz),3.91−3.95(1H,m),4.14(2H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),4.86(1H,brs),6.69(1H,d,J=2.9Hz),6.76(1H,dd,J=3.0,9.1Hz),7.62(1H,d,J=9.1Hz).
参考例5
((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
((3−(エトキシカルボニル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(170mg,0.425mmol)の塩化メチレン(20mL)溶液にヨウ化トリメチルシラン(0.53mL,3.75mmol)を加え、室温で4日間攪拌した。冷却後、メタノール(20mL)を加え、クロロホルムで希釈後、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=100:1→飽和アンモニアクロロホルム溶液)で精製して((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(53mg,収率43%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.2Hz),2.56(1H,dd,J=7.5,16.7Hz),2.97(3H,s),3.08(1H,dd,J=5.0,16.7Hz),3.40−3.46(2H,m),3.88−3.91(1H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),6.70(1H,d,J=2.9Hz),6.74(1H,dd,J=3.0,9.0),7.63(1H,d,J=9.0Hz).
実施例1
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(50mg,0.15mmol)および(R)−(+)−3−クロロスチレンオキサイド(0.042mL,0.33mmol)の1−ブタノール(2mL)溶液を、100℃にて12時間攪拌した。冷却後、濃縮し、分取TLC(0.5mm厚,飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=30:1)で精製して((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(25mg,収率34%)を約1:1のジアステレオ混合物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.2Hz),2.59−2.66(1H,m),2.73−2.87(1H,m),2.92−3.03(4H,m),3.05−3.30(3H,m),3.46−3.57(1H,m),3.81−3.95(1H,m),4.28(2H,q,J=7.0Hz),4.56−4.60(2H,m),4.67−4.72(1H,m),6.69(1H,d,J=2.9Hz),6.74(1H,dd,J=2.9,8.8Hz),7.21−7.31(3H,m),7.38(1H,m),7.58(1H,dd,J=2.8,9.0Hz).
実施例2
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(12mg,0.025mmol)および水酸化カリウム(14mg,0.25mmol)の水(0.2mL)およびエタノール(1mL)溶液を、室温で2.5時間攪拌した。塩酸で中和した後に濃縮して、残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(商品名:コスモシール 75C18−OPN(ナカライテスク)(オクタデシルシリカゲル、粒子系75μm、以下同じ),水→水−メタノール=10:1)で精製して((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸(5,5mg,収率44%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.82−2.89(1H,m),3.01(3H,s),3.09−3.15(1H,m),3.24−3.31(2H,m),3.47−3.57(1H,m),3.63−3.67(1H,m),4.16−4.27(1H,m),4.40(2H,s),4.91−4.97(1H,m),6.73−6.75(1H,m),6.80(1H,dd,J=2.5,9.0Hz),7.29−7.34(1H,m),7.36−7.37(2H,m),7.45−7.50(2H,m).
参考例6
6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(1.66g,6.6mmol)、トリエチルアミン(1.85mL,13.3mmol)および4−N,N−ジメチルアミノピリジン(81mg,0.66mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液にp−トルエンスルホニルクロリド(1.90g,9.95mmol)を加え、室温で3日間攪拌した。酢酸エチルで希釈して、1規定塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液)で精製して6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(2.26g,収率84%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,m),2.29−2.37(1H,m),2.39(3H,s),2.59(1H,dd,J=5.8,15.9Hz),3.49−3.56(1H,m),3.78(3H,s),3.91(1H,m),4.10(3H,m),4.53(1H,m),6.53(1H,d,J=3.0Hz),6.79(1H,dd,J=3.1,9.1Hz),7.22(2H,d,J=8.0Hz),7.52−7.54(2H,m),7.69(1H,d,J=8.9Hz).
参考例7
6−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(1.37g,5.5mmol)、ヨードメタン(0.41mL,6.6mmol)および炭酸カリウム(2.3g,16mmol)のアセトン(30mL)溶液を室温で15時間攪拌した。不溶物を濾別して濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製して6−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル(0.89g,収率62%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,t,J=7.1Hz),2.74−2.78(1H,m),2.85(3H,s),3.02−3.10(2H,m),3.24−3.27(1H,m),3.74(3H,s),4.09(2H,q,J=7.0Hz),4.22(1H,m),5.20(1H,d,J=7.7Hz),6.59−6.61(2H,m),6.71(1H,dd,J=2.9,8.9Hz).
参考例8
6−ヒドロキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
参考例3と同様の方法にて、6−メトキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルの代わりに6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,t,J=6.7Hz),2.30(1H,dd,J=7.4,15.8Hz),2.38(3H,s),2.55(1H,dd,J=5.8,16.1Hz),3.47(1H,dd,J=7.3,13.3Hz),3.90(1H,m),4.10(2H,q,J=7.4Hz),4.10−4.32(1H,m),4.60(1H,m),5.27(1H,s),6.48(1H,d,J=2.8Hz),6.70(1H,dd,J=2.8,8.8Hz),7.22(2H,d,J=8.1Hz),7.53(2H,d,J=8.1Hz),7.62(1H,d,J=8.8Hz).
参考例9
6−ヒドロキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチル
参考例3と同様の方法にて、6−メトキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルの代わりに6−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,t,J=7.1Hz),2.70−2.74(1H,m),2.83(3H,s),3.02−3.06(2H,m),3.21−3.24(1H,m),4.07−4.13(2H,m),4.20(1H,m),5.28(1H,d,J=8.1Hz),5.77(1H,brs),6.53−6.55(2H,m),6.64−6.65(1H,m).
参考例10
((3−((エトキシカルボニル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例4と同様の方法にて、6−ヒドロキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルの代わりに6−ヒドロキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,m),1.31(3H,t,J=7.1Hz),2.33−2.35(1H,m),2.39(3H,s),2.62(1H,dd,J=5.6,16.4Hz),3.49(1H,dd,J=7.4,12.9Hz),3.90(1H,m),4.10(3H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.54−4.56(1H,m),4.58(2H,s),6.57(1H,d,J=2.9Hz),6.77(1H,dd,J=3.0,9.1Hz),7.22(2H,d,J=8.0Hz),7.54(2H,d,J=7.3Hz),7.71(1H,d,J=9.0Hz).
参考例11
((3−((エトキシカルボニル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例4と同様の方法にて、6−ヒドロキシ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルの代わりに6−ヒドロキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルカルバミド酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,t,J=7.1Hz),1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.71−2.76(1H,m),2.85(3H,s),3.03−3.08(2H,m),3.26−3.29(1H,m),4.10(2H,q,J=7.1Hz),4.22(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),5.15(1H,d,J=8.5Hz),6.57(1H,d,J=8.9Hz),6.62(1H,d,J=2.9Hz),6.72(1H,dd,J=2.9,8.8Hz).
参考例12
((3−アミノ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例5と同様の方法にて、((3−(エトキシカルボニル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−((エトキシカルボニル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.12(2H,m),1.31(3H,t,J=7.1Hz),2.18(1H,dd,J=9.3,16.3Hz),2.39(3H,s),2.65(1H,dd,J=5.5,15.9Hz),2.88−2.94(1H,m),3.15(1H,dd,J=9.4,13.2Hz),4.08−4.13(1H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.58(2H,s),6.58(1H,d,J=3.0Hz),6.74(1H,dd,J=3.0,9.0Hz),7.20(2H,d,J=8.0Hz),7.48(2H,d,J=8.3Hz),7.68(1H,d,J=9.1Hz).
参考例13
((3−アミノ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例5と同様の方法にて、((3−(エトキシカルボニル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−((エトキシカルボニル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.55(1H,dd,J=6.9,16.0Hz),2.86(3H,s),2.89−2.94(1H,m),3.01(1H,dd,J=4.9,16.0Hz),3.20−3.24(1H,m),3.33−3.39(1H,m),4.26(2H,q,J=7.1Hz),4.53(2H,s),6.54(1H,d,J=8.8Hz),6.64(1H,d,J=2.9Hz),6.70(1H,dd,J=3.0,8.8Hz).
実施例3
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
実施例1と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−アミノ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.21−2.27(1H,m),2.39(3H,s),2.52−2.72(3H,m),2.84−2.96(1H,m),4.10−4.17(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.54−4.60(1H,m),4.58(2H,s),6.58(1H,d,J=2.8Hz),6.74(1H,dd,J=3.0,9.0Hz),7.19−7.31(5H,m),7.34(1H,m),7.47(2H,d,J=8.1H),7.65(1H,d,J=9.0Hz).
実施例4
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
実施例1と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−アミノ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.62−2.69(2H,m),2.85(3H,s),2.98−3.08(3H,m),3.14−3.16(1H,m),3.23−3.24(1H,m),4.26(2H,q,J=7.1Hz),4.53(2H,s),4.58−4.63(1H,m),6.54−6.56(1H,m),6.63−6.64(1H,m),6.69−6.72(1H,m),7.22−7.27(3H,m),7.38(1H,m).
実施例5
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(20mg,0.0358mmol)、メタンスルホン酸(0.02mL)およびチオアニソール(0.1mL)のトリフルオロ酢酸(1mL)溶液を室温にて1日攪拌した。反応液を飽和重曹水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→飽和アンモニアクロロホルム溶液)で精製して((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(10mg,収率69%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.61−2.69(2H,m),3.03−3.14(4H,m),3.32−3.35(1H,m),4.26(2H,q,J=7.1Hz),4.52(2H,s),4.59−4.63(1H,m),6.44−6.47(1H,m),6.59(1H,d,J=2.7Hz),6.64(1H,dd,J=2.9,8.6Hz),7.21−7.28(3H,m),7.38(1H,m).
実施例6
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・トリフルオロ酢酸塩
実施例2と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。なお精製については逆相HPLC分取(オクタデシルシリル,商品名Combiprep,ODS−A(YMC),内径50×20mm,粒径5μm,細孔径120オングストローム(以下逆相HPLC分取にはこのカラムを使用した)、0.05%トリフルオロ酢酸/水−0.035%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル)を用いた。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.39(3H,s),2.68−2.74(1H,m),2.85−2.95(1H,m),3.09−3.16(1H,m),3.25−3.26(1H,m),3.45−3.77(2H,m),4.43−4.52(1H,m),4.64(2H,s),4.91−4.95(1H,m),6.73(1H,m),6.85−6.88(1H,m),7.31−7.41(5H,m),7.50(1H,brs),7.54−7.60(4H,m).
実施例7
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩
実施例2と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。なお精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/水/アセトニトリル)を用いた。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.88−2.89(3H,m),2.99−3.04(1H,m),3.16−3.21(1H,m),3.30−3.42(4H,m),3.89(1H,m),4.56(2H,s),4.98−5.00(1H,m),6.72−6.79(3H,m),7.35−7.41(3H,m),7.50(1H,brs).
実施例8
((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩
実施例2と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。なお精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/水/アセトニトリル)を用いた。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.94−3.01(1H,m),3.15−3.20(1H,m),3.24−3.38(2H,m),3.41−3.47(2H,m),3.80−3.85(1H,m),4.54(2H,s),4.97−5.01(1H,m),6.59−6.61(1H,m),6.66(1H,m),6.68−6.71(1H,m),7.32−7.42(3H,m),7.49(1H,brs).
参考例14
((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
(R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−(2−ヨード−1−トリエチルシリルオキシエチル)ベンゼン(J.Org.Chem.,56巻,442頁(1991年))(202mg,0.41mmol)および((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(90mg,0.27mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(239μL)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解し、150℃で7時間攪拌した。冷却後、濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→飽和アンモニアクロロホルム溶液)で精製して、((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(53mg,収率28%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.18(6H,s),0.45−0.53(6H,m),0.82−0.98(9H,m),0.98(9H,s),1.28−1.33(3H,m),2.6(1H,m),2.86−2.93(4H,m),3.02−3.08(2H,m),3.59(1H,m),3.79−3.84(1H,m),4.24−4.31(2H,m),4.57−4.58(2H,m),4.71(1H,m),6.67−6.73(2H,m),6.76−6.80(2H,m),7.16−7.18(2H,m),7.63−7.66(2H,m).
参考例15
((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例14と同様の方法にて、((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−アミノ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.20(6H,s),0.45−0.50(6H,m),0.81−0.86(9H,m),0.99(9H,s),1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.14−2.19(1H,m),2.37(3H,s),2.53−2.77(4H,m),3.02−3.09(1H,m),4.17−4.24(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.57(2H,s),4.59−4.65(1H,m),6.56(1H,m),6.74(1H,dd,J=2.8,9.0Hz),6.80(2H,d,J=8.4Hz),7.14−7.18(4H,m),7.43−7.45(2H,m),7.69(1H,d,J=9.0Hz).
参考例16
((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
参考例14と同様の方法にて、((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−アミノ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.18(6H,s),0.44−0.52(6H,m),0.81−0.84(9H,m),0.98(9H,s),1.28−1.32(3H,m),2.62−2.68(1H,m),2.74−2.96(7H,m),3.12(1H,m),3.21−3.24(1H,m),4.23−4.29(2H,m),4.52(2H,m),4.72−4.74(1H,m),6.50−6.53(1H,m),6.62−6.64(1H,m),6.67−6.70(1H,m),6.78(2H,d,J=8.3Hz),7.18(2H,d,J=7.1Hz).
実施例9
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(50mg,0.072mmol)およびテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(261mg,1mmol)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を室温で2日間攪拌した。反応液を飽和重曹水に加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=20:1)で精製して、((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(34mg,収率100%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.1Hz),2.58−2.64(1H,m),2.77−2.96(5H,m),3.04−3.17(3H,m),3.48−3.57(1H,m),3.87−3.96(1H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),4.67−4.69(1H,m),6.68(1H,m),6.71−6.73(1H,m),6.80(2H,d,J=8.5Hz),7.21−7.23(2H,m),7.58−7.61(1H,m).
実施例10
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
実施例9と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),2.16−2.22(1H,m),2.37(3H,s),2.53−2.86(5H,m),3.13−3.19(1H,m),4.11−4.19(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.51−4.55(1H,m),4.57(2H,s),6.54(1H,brs),6.72(1H,dd,J=2.8,9.0Hz),6.77(2H,d,J=8.3Hz),7.11−7.14(2H,m),7.18(2H,d,J=8.1Hz),7.45(2H,d,J=8.0Hz),7.63(1H,d,J=9.0Hz).
実施例11
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩
実施例9と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−(4−((tert−ブチル(ジメチル)シリル)オキシ)フェニル)−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)アミノ)−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。なお精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/水/アセトニトリル)を用いた。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.87−2.88(3H,m),3.00−3.03(1H,m),3.22−3.52(6H,m),3.87−3.88(1H,m),4.56(2H,s),4.94−5.08(1H,m),6.71−6.77(3H,m),6.79(2H,d,J=8.5Hz),7.26(2H,d,J=8.5Hz).
実施例12
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・トリフルオロ酢酸塩
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(20mg,0.043mmol)および水酸化カリウム(14mg,0.25mmol)の水(0.2mL)およびエタノール(1mL)溶液を、室温にて2時間攪拌した。1N塩酸を加えて酸性にしたのち、逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)で精製して、((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・トリフルオロ酢酸塩(13mg,収率55%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.95−3.01(1H,m),3.08−3.09(3H,m),3.22−3.43(4H,m),3.59−3.68(1H,m),3.88−3.92(1H,m),4.27−4.37(1H,m),4.66(2H,s),4.90−4.93(1H,m),6.80(2H,d,J=8.7Hz),6.85−6.87(2H,m),7.28(2H,d,J=8.5Hz),7.50−7.57(1H,m).
実施例13
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・トリフルオロ酢酸塩
実施例12と同様の方法にて、((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.39(3H,s),2.67−2.73(1H,m),2.84−2.94(1H,m),3.08−3.20(2H,m),3.43−3.58(2H,m),4.43−4.51(1H,m),4.65(2H,s),4.76−4.81(1H,m),6.73(1H,m),6.79−6.81(2H,m),6.87(1H,dd,J=2.9,9.1Hz),7.25(2H,d,J=7.6Hz),7.32−7.34(2H,m),7.54−7.56(2H,m),7.59−7.61(1H,m).
参考例17
(R)−2−クロロ−1−ピリジン−3−イルエタノール
(−)−B−クロロジイソピノカンフェイルボラン[(−)−DIP−Cl]25g(77.9mmol)のテトラヒドロフラン90ml中溶液に、攪拌下、−25℃で、3−(2−クロロアセチル)ピリジン塩酸塩(Can.J.Chem.,61巻,334頁(1983年))3.0g(15.6mmol)およびトリエチルアミン2.39ml(17.2mmol)を添加後、反応混合物を−25℃で3日間攪拌した。この混合物に、水300mlを添加し、それを室温まで温めた。混合物に酢酸エチルを添加し、有機相を分離した。水相を飽和重曹水で中和し、次に、酢酸エチルで6回抽出した。合せた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して黄色油状物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=20:1)にて精製して表記化合物(R)−2−クロロ−1−ピリジン−3−イルエタノール(2.02g,収率82%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.75(1H,d,J=3.4Hz),3.67(1H,dd,J=8.5,11.3Hz),3.78(1H,dd,J=3.5,11.3Hz),4.96−5.00(1H,m),7.33(1H,dd,J=4.9,7.9Hz),7.75−7.78(1H,m),8.59(1H,dd,J=1.6,4.8Hz),8.64(1H,d,J=2.2Hz).
参考例18
(R)−(ピリジン−3−イル)オキシラン
(R)−2−クロロ−1−ピリジン−3−イルエタノール(2.0g,12.7mmol)のアセトニトリル100ml中溶液に、炭酸カリウム7.02gを添加した。混合物を2.5時間加熱還流し、次に室温に冷却した。混合物を濾過し、濾過液を減圧下に蒸発させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=100:1)にて精製して表記化合物(R)−(ピリジン−3−イル)オキシラン(1.46g,収率94%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.83(1H,dd,J=2.5,5.3Hz),3.21(1H,dd,J=4.1,5.3Hz),3.90(1H,dd,J=2.6,4.0Hz),7.29(1H,dd,J=5.1,8.3Hz),7.53−7.56(1H,m),8.57(1H,dd,J=1.6,4.8Hz),8.60(1H,d,J=2.0Hz).
実施例14
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
(R)−(ピリジン−3−イル)オキシラン(363mg,3.0mmol)および((3−アミノ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(121mg,0.30mmol)のエタノール(3mL)溶液を120℃で9時間攪拌した。濃縮後、残渣を逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)で精製した。精製後の残渣にクロロホルムおよび酢酸エチルおよび飽和重曹水を加えて攪拌したのち、分液した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮して目的の((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(8mg,収率5%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.27(3H,t,J=7.1Hz),2.39(3H,s),2.75(1H,dd,J=8.1,16.7Hz),2.89−2.95(1H,m),3.26−3.32(1H,m),3.44−3.61(3H,m),4.23(2H,q,J=7.1Hz),4.50−4.53(1H,m),4.68(2H,s),5.21−5.26(1H,m),6.72(1H,d,J=2.9Hz),6.85(1H,dd,J=3.0,9.1Hz),7.31−7.34(2H,m),7.51−7.65(3H,m),7.98−8.02(1H,m),8.54−8.57(1H,m),8.79−8.80(1H,m),8.90(1H,s).
実施例15
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル
実施例14と同様の方法にて、((3−アミノ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルの代わりに((3−アミノ−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチルを用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.2Hz),2.56−2.67(1H,m),2.77−2.90(1H,m),2.95−2.97(3H,m),3.03−3.19(3H,m),3.37(1H,brs),3.50−3.60(1H,m),3.86−3.92(1H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),4.77−4.79(1H,m),6.69−6.70(1H,m),6.73−6.76(1H,m),7.28−7.31(1H,m),7.57−7.60(1H,m),7.71−7.75(1H,m),8.53−8.55(1H,m),8.60−8.62(1H,m).
実施例16
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩
((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸エチル(3mg,0.007mmol)および水酸化カリウム(14mg,0.25mmol)の水(0.2mL)およびエタノール(1mL)溶液を、室温にて1時間攪拌した。1N塩酸を加えて酸性にしたのち、逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)で精製して、((3−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)−1−(メタンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(1mg,収率23%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.89−2.96(1H,m),3.03(3H,s),3.21−3.41(3H,m),3.56−3.67(1H,m),3.85−3.89(1H,m),4.16−4.27(1H,m),4.58(2H,s),5.04−5.09(1H,m),6.77−6.81(1H,m),7.44−7.47(1H,m),7.58−7.61(1H,m),8.08−8.14(1H,m),8.55−8.56(1H,m),8.66(1H,s).
参考例19
N−(4−メトキシフェニル)−β−アラニンメチルエステル
窒素気流下、p−アニジシン(12.3g,99.9mmol)とアクリル酸メチル(9.9g,115mmol)のベンゼン(20mL)溶液に、四塩化チタン(0.2mL)を加えて、20時間加熱還流した。反応液を室温に戻し、水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=6:1→4:1→2:1)で分離精製することによりN−(4−メトキシフェニル)−β−アラニンメチルエステル(15.5g,収率74%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:2.61(2H,t,J=6.4Hz),3.41(2H,t,J=6.4Hz),3.70(3H,s),3.75(3H,s),3.76(1H,s),6.60(2H,d,J=8.9Hz),6.79(2H,d,J=8.9Hz).
参考例20
N−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニンメチルエステル
窒素気流下、N−(4−メトキシフェニル)−β−アラニンメチルエステル(14.9g,71.2mmol)のピリジン(56mL)とベンゼン(22mL)溶液に、p−トルエンスルホニルクロライド(17.5g,91.8mmol)を加えて、室温で24時間撹拌した。反応液を水にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1→2:1→1:1)で分離精製してN−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニンメチルエステル(24.6g,収率95%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.43(3H,s),2.54(2H,t,J=7.6Hz),3.61(3H,s),3.80(2H,t,J=7.6Hz),3.80(3H,s),6.81(2H,d,J=8.9Hz),6.93(2H,d,J=8.9Hz),7.25(2H,d,J=8.3Hz),7.50(2H,d,J=8.3Hz).
参考例21
N−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニン
N−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニンメチルエステル(24.5g,67.4mmol)のメタノール(200mL)と水(50mL)溶液に、6規定水酸化カリウム水溶液(12.5mL,75mmol)を加えて、室温で36時間撹拌した。反応液のpHを濃塩酸により1に調節し、ジエチルエーテルで分配抽出した。有機層を飽和重曹水により分配抽出し、水層を再び濃塩酸によりpH1に調節した。酢酸エチルで分配抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去することによりN−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニン(19.9g,収率93%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.43(3H,s),2.58(2H,t,J=7.5Hz),3.80(2H,t,J=7.5Hz),3.80(3H,s),6.81(2H,d,J=8.9Hz),6.93(2H,d,J=8.9Hz),7.26(2H,d,J=8.3Hz),7.49(2H,d,J=8.3Hz).
参考例22
6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3−ジヒドロキノリン−4(1H)−オン
窒素気流下、N−(4−メトキシフェニル)−N−((4−メチルフェニル)スルホニル)−β−アラニン(19.4g,60.9mmol)のトルエン(400mL)溶液に、塩化チオニル(4.92mL,67.4mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)を加えて、室温で3時間撹拌した。反応液の溶媒を留去することにより酸クロリド体を得た。
次に、窒素気流下、塩化アルミニウム(9.73g,73.0mmol)のベンゼン(20mL)懸濁液に、先程調節した酸クロリド体のベンゼン(200mL)溶液を氷冷下滴下し、室温で2時間撹拌した。反応液を濃塩酸によりpH1に調節し、水にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をメタノール(100mL)とアセトン(50mL)で再結晶することにより6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3−ジヒドロキノリン−4(1H)−オン(10.3g,収率51%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.29(2H,t,J=6.4Hz),2.38(3H,s),3.84(3H,s),4.20(2H,t,J=6.4Hz),7.16(1H,dd,J=9.1,3.2Hz),7.21(2H,d,J=8.3Hz),7.37(1H,d,J=3.2Hz),7.49(2H,d,J=8.3Hz),7.80(1H,d,J=9.1Hz).
参考例23
6−メトキシ−4−メチレン−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
窒素気流下、ヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム(14.9g,36.8mmol)のテトラヒドロフラン(140mL)懸濁液に、氷冷下n−ブチルリチウム−テトラヒドロフラン溶液(1.57M,24mL,37.7mmol)を滴下して、そのまま30分撹拌した。さらに、6−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3−ジヒドロキノリン−4(1H)−オン(9.23g,27.9mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を滴下して、室温で15時間撹拌した。反応液を水にあけて、クロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1→3:1)で分離精製して6−メトキシ−4−メチレン−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(5.54g,収率60%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.27(1H,tdd,J=6.2,1.7,0.8Hz),2.37(3H,s),3.82(3H,s),3.84(2H,t,J=6.2Hz),4.75(1H,t,J=1.7Hz),5.38(1H,t,J=0.8Hz),6.86(1H,dd,J=9.0,2.9Hz),7.06(2H,d,J=2.9Hz),7.16(2H,d,J=8.3Hz),7.44(2H,d,J=8.3Hz),7.70(1H,d,J=9.0Hz).
参考例24
7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オン
硝酸銀(5.67g,33.6mmol)のメタノール(35mL)と水(35mL)溶液に、6−メトキシ−4−メチレン−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(5.53g,16.8mmol)のテトラヒドロフラン(70mL)溶液を加えて、さらにヨウ素(4.26g,16.8mmol)を加えた。反応液を1時間室温で撹拌し、反応液を濾取した。濾液の溶媒を留去し、残渣にクロロホルムと水を加えて分配した。有機層を飽和重曹水、10%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1→2:1)で分離精製して7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オン(3.79g,収率65%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.44(3H,s),2.67(2H,t,J=6.2Hz),3.26(2H,s),3.79(3H,s),3.95(2H,t,J=6.2Hz),6.66(1H,d,J=2.9Hz),6.77(1H,dd,J=8.7,2.9Hz),7.20(1H,d,J=8.7Hz),7.29(2H,d,J=8.3Hz),7.64(2H,d,J=8.3Hz).
参考例25
7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オンオキシム
7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オン(3.5g,10.1mmol)のエタノール(70mL)懸濁液に、ピリジン(1.75mL)と塩化ヒドロキシアミン(1.06g,15.2mmol)を加えて、3時間加熱還流した。反応液をクロロホルムにあけて、0.1規定塩酸水溶液、水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をジエチルエーテルでリパルプ洗浄し、固体を濾取することにより、7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オンオキシム(3.15g,収率87%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.42(3H,s),2.86,2.48(total2H,t,J=5.9Hz),3.08,3.35(total2H,s),3.78(2H,t,J=5.9Hz),3.79(3H,s),6.69−6.76(2H,m),7.15,7.14(total1H,d,J=8.5Hz),7.26(2H,d,J=8.2Hz),7.63,7.61(total2H,d,J=8.2Hz).
参考例26
7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−アミン
7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−オンオキシム(2.15g,5.97mmol)の酢酸(80mL)溶液に、酸化白金(200mg)を加えて、水素気流下、オートクレーブ(30kg/cm2)を用いて8時間撹拌した。セライトろ過し、濾液の溶媒を留去し、残渣に飽和重曹水を加え、クロロホルムで分配抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去することにより7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−アミン(2.06g,収率100%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.51−1.59(1H,m),1.74−1.79(1H,m),2.15−2.24(1H,m),2.15−2.24(2H,m),2.43−2.35(2H,m),2.39(3H,s),2.76(1H,m),3.73(3H,s),3.90(1H,m),6.69−6.75(2H,m),7.00(1H,d,J=8.5Hz),7.38(2H,d,J=8.3Hz),7.56(2H,d,J=8.3Hz).
参考例27
(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−N−(7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アセトアミド
窒素気流下、7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4H−1−ベンズアゼピン−4−アミン(200mg,0.577mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、3−クロロマンデル酸(108mg,0.579mmol)と1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSCI・HCl、133mg,0.692mmol)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、93.5mmol)を加えて、室温で15時間撹拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を1規定塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=50:1)で分離精製して(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−N−(7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アセトアミド(232mg,収率78%)を約1:1のジアステレオ混合物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.85(1H,m),1.99(1H,m),2.42(3H,s),2.44−2.52(2H,m),3.35,3.47(total1H,m),3.76,3.78(total3H,m),3.97(2H,m),4.91(1H,s),6.58−6.73(2H,m),7.08−7.14(2H,m),7.24−7.31(5H,m),7.57−7.60(2H,m).
参考例28
(1R)−1−(3−クロロフェニル)−2−((7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アミノ)エタノール
窒素気流下、(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−N−(7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アセトアミド(99mg,0.192mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、ボラン・ジメチルスルフィド錯体テトラヒドロフラン溶液(2M溶液,0.3mL,0.6mmol)を加えて、5時間加熱還流した。反応液を室温に戻し、10%塩化水素メタノール溶液(10mL)を加えて1時間撹拌した。溶媒を留去して得られる残渣に、クロロホルムと水を加えて分配した。有機層を飽和重曹水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=1:1→1:2→酢酸エチル)で分離精製して(1R)−1−(3−クロロフェニル)−2−((7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アミノ)エタノール(78.5mg,収率82%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.75(1H,m),1.95(1H,m),2.19(2H,m),2.41(3H,s),2.41−2.63(3H,m),2.72(1H,m),2.92,2.85(total1H,dd,J=12.2,3.6Hz),3.78(3H,s),4.53(1H,d,J=8.4Hz),6.61−6.63(1H,m),6.69,6.71(total1H,m),7.15−7.18(2H,m),7.21−7.25(4H,m),7.31(1H,s),7.58(2H,d,J=8.2Hz).
参考例29
4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−オール
窒素気流下、(1R)−1−(3−クロロフェニル)−2−((7−メトキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)アミノ)エタノール(73.5mg,0.146mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液に、−10℃で三臭化ホウ素(0.02mL)を加えて、室温まで昇温しながら3時間撹拌した。氷冷した飽和重曹水に反応液をあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液→飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=20:1)で分離精製して4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼビン−7−オール(61.1mg,収率86%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.78(1H,m),1.96(1H,m),2.40,2.41(total3H,s),2.45−2.48(2H,m),2.53−2.60(2H,m),2.74−2.81(2H,m),4.55(1H,d,J=6.4Hz),6.50−6.59(2H,m),6.98−7.02(1H,m),7.09−7.13(1H,m),7.21−7.26(5H,m),7.56−7.60(2H,m).
参考例30
N−((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−N−(7−ヒドロキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)カルバミド酸tert−ブチル
窒素気流下、4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−オール(56mg,0.115mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、二炭酸ジ−t−ブチル(40mg,0.183mmol)を加えて、室温で14時間撹拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=50:1)で分離精製して(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル(7−ヒドロキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)カルバミド酸tert−ブチル(67.5mg,収率100%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.48(9H,s),1.68−1.77(2H,m),2.33,2.34(total3H,s),2.05−2.54(3H,m),2.96−3.58(3H,m),4.38(1H,m),4.79(1H,m),6.42−6.60(3H,m),6.94−7.02(1H,m),7.12(1H,m),7.19−7.24(2H,m),7.28−7.36(3H,m),7.57,7.62(total2H,d,J=8.2Hz).
参考例31
((4−(N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、N−((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)−N−(7−ヒドロキシ−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−イル)カルバミド酸tert−ブチル(67.5mg,0.115mmol)のアセトン(3mL)溶液に、炭酸カリウム(24mg,0.174mmol)、ブロモ酢酸エチル(28μl,0.253mmol)を加えて、室温で19時間撹拌した。反応液を水にあけて、クロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=50:1)で分離精製して((4−(N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(56mg,収率72%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.28−1.36(3H,m),1.48(9H,s),1.63(1H,m),1.77(1H,m),2.13−2.49(3H,m),2.33,2.34(total3H,s),2.99−3.11(total2H,m),3.33,3.61(total1H,m),4.21−4.31(2H,m),4.37−4.47(1H,m),4.59,4.60(total2H,s),4.78(1H,m),6.63−6.69(2H,m),7.11−7.24(4H,m),7.30−7.39(3H,m),7.51−7.62(2H,m).
実施例17
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、((4−((tert−ブトキシカルボニル)((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(56mg,0.115mmol)の塩化メチレン(3mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.1mL)を加えて、室温で4時間撹拌した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液)で分離精製して、((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(17.2mg,収率26%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.2Hz),1.74(1H,m),1.95(1H,m),2.39(1H,),2.42(3H,s),2.46−2.57(1H,m),2.84,2.92(total1H,dd,J=12.2,3.6Hz),4.24−4.30(2H,m),4.51−4.53(1H,m),4.59(2H,s),6.66−6.70(2H,m),7.17−7.21(2H,m),7.22−7.28(4H,m),7.32(1H,s),7.58(2H,d,J=8.2Hz).
実施例18
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(15.1mg,0.0263mmol)のトリフルオロ酢酸(1.5mL)溶液に、氷冷下メタンスルホン酸(0.03mL)、チオアニソール(0.15mL)を加えて、室温まで昇温しながら15時間撹拌した。反応液を冷アンモニア水にあけて、クロロホルムにより分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物を分取TLC(0.5mm厚,飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=50:1)により分離精製して((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(15.1mg,収率85%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.85−1.93(1H,m),2.03−2.08(1H,m),2.68−2.77(1H,m),2.89−2.99(4H,m),3.05,3.10(total1H,dd,J=12.2,3.3Hz),3.13−3.21(1H,m),4.26(2H,q,J=7.2Hz),4.55(2H,s),4.75−4.80(1H,m),6.61−6.66(2H,m),6.73−6.75(1H,m),7.22−7.29(3H,m),7.37−7.38(1H,m).
実施例19
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(282mg,0.673mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)と水(0.5mL)溶液に、水酸化リチウム(40mg,1.67mmol)を加えて、室温で14時間撹拌した。1規定塩酸水溶液を用いてpHを7に調節した後、溶媒を留去した。得られた粗生成物を逆相カラムクロマトグラフィー(商品名:コスモシール 75C18−OPN(ナカライテスク),水→水−メタノール=1:9→2:8→3:7)で分離精製して((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(148mg,収率56%)を約1:1のジアステレオ混合物として得た。
さらに、((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(ジアステレオ混合物、50mg)を逆相HPLC分取(1回目:オクタデシルシリル,商品名YMC Pack,ODS−AM(YMC),内径250x30mm,粒径5μm,細孔径120オングストローム、10mM酢酸アンモニウム/水(pH4)−アセトニトリル、2回目:オクタデシルシリル,商品名Combiprep,ODS−A(YMC),内径50x20mm,粒径5μm,細孔径120オングストローム、0.05%トリフルオロ酢酸/水−0.035%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル)でジアステレオ混合物を分離して、それぞれジアステレオ異性体(前出:12.6mg、後出:22.3mg)を2トリフルオロ酢酸塩として得た。
1H−NMR(ジアステレオ混合物)(CD3OD)δ:1.73−1.86(1H,m),2.00−2.05(1H,m),2.73−3.00(6H,m),3.15−3.20(1H,m),4.29,4.30(total2H,s),4.76,4.78(total1H,d,J=3.7Hz),6.63,6.65(total1H,d,J=2.6Hz),6.74−6.77(2H,m),7.22−7.37(3H,m),7.42−7.43(1H,m).
1H−NMR(ジアステレオ異性体:前出)(DMSO−d6)δ:1.90−1.97(1H,m),2.19−2.23(1H,m),2.65−2.70(1H,m),2.93−2.99(1H,m),3.08−3.37(4H,m),3.40−3.45(1H,m),4.58(2H,s),4.94(1H,dd,J=9.4,2.6Hz),6.37(1H,brs),6.70(1H,dd,J=8.3,2.1Hz),6.86(1H,d,J=2.1Hz),6.91(1H,d,J=8.3Hz),7.39−7.48(3H,m),7.52(1H,s),8.80(1H,s),13.0(1H,brs).1H−NMR(ジアステレオ異性体:後出)(DMSO−d6)δ:1.90−1.96(1H,m),2.27−2.30(1H,m),2.67−2.2.75(1H,m),3.04−3.14(3H,m),3.21(1H,m),3.29−3.31(1H,m),3.42−3.45(1H,m),4.61(2H,s),4.95(1H,dd,J=10.2,2.1Hz),6.37(1H,brs),6.74(1H,dd,J=8.5,2.3Hz),6.81(1H,d,J=2.3Hz),6.99(1H,d,J=8.5Hz),7.39−7.47(3H,m),7.51(1H,s),8.87(1H,s),13.0(1H,brs).
参考例32
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(250mg,0.436mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、氷冷下トリエチルアミン(0.5mL)とトリホスゲン(47.5mg,0.160mmol)を加えて、そのまま2時間撹拌した。反応液を飽和炭酸ナトリウム水溶液にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)により分離精製して((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(255mg,収率98%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.28−1.32(3H,m),1.85−1.93(1H,m),2.14−2.29(1H,m),2.37−2.57(2H,m),2.39,2.42(total3H,s),2.78−3.36(3H,m),3.75−3.90(2H,m),4.24−4.34(3Hm),4.56,4.59(total2H,s),5.44−5.48(1H,m),6.64−6.75(2H,m),6.96(1H,d,J=8.6Hz),7.16−7.40(6H,m),7.62(2H,d,J=8.2Hz).
参考例33
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチルのジアステレオ混合物の分離。
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)(1.15g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン→n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)により分離精製して、それぞれジアステレオ異性体(前出:528mg,後出:615mg)を分離した。
ジアステレオ異性体(前出)
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.0Hz),1.87(1H,m),2.14(1H,m),2.43(3H,s),2.51(1H,m),2.92(1H,m),3.16(1H,m),3.45(1H,m),3.78(1H,m),3.89(1H,m),4.28(2H,q,J=7.0Hz),4.30(1H,m),5.47(1H,t,J=7.9Hz),6.67(1H,dd,J=2.9,8.6Hz),6.75(1H,d,J=2.9Hz),6.97(1H,d,J=8.6Hz),7.21(1H,m),7.26(2H,m),7.35(2H,m),7.62(2H,d,J=8.4Hz):
ジアステレオ異性体(後出)
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.0Hz),1.92(1H,m),2.24(1H,m),2.39(3H,s),2.39(1H,m),2.81(1H,m),3.16(1H,m),3.25(1H,m),3.89(2H,m),4.27(2H,q,J=7.0Hz),4.30(1H,m),5.46(1H,t,J=7.9Hz),6.66(1H,dd,J=2.9,8.6Hz),6.70(1H,d,J=2.9Hz),6.96(1H,d,J=8.6Hz),7.21(1H,m),7.26(2H,m),7.35(2H,m),7.62(2H,d,J=8.4Hz)
参考例34
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)
窒素気流下、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)(105mg,0.175mmol)のテトラフルオロ酢酸(1mL)溶液に、氷冷下メタンスルホン酸(0.02mL)、チオアニソール(0.1mL)を加えて2時間撹拌した。反応液を氷にあけてアンモニア水でpHを10に調節し、クロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=50:1→20:1)で分離精製して((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(19mg,収率24%)をジアステレオ混合物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.1Hz),1.88−2.02(2H,m),2.70−2.88(2H,m),3.05−3.11(1H,m),3.28−3.34(1H,m),3.45−3.48(1H,m),3.87−4.01(2H,m),4.28(2H,q,J=7.1Hz),4.57(2H,s),5.50(1H,t,J=7.7Hz),6.65−6.75(3H,m),7.19−7.26(1H,m),7.33−7.39(3H,m).
参考例35
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)
参考例34と同様の方法にて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)を用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.0Hz),1.92(2H,m),2.77(1H,d,J=13.0Hz),2.81(1H,quint,J=6.0Hz),3.09(1H,t,J=12.2Hz),3.92(1H,dt,J=3.7,13.6Hz),3.47(1H,t,J=7.5Hz),3.91(1H,m),3.99(1H,t,J=8.6Hz),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.56(2H,s),5.50(1H,t,J=7.7Hz),6.67(2H,s),6.75(1H,s),7.26(1H,m),7.35(3H,m).
参考例36
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)
参考例34と同様の方法にて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−((4−メチルフェニル)スルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.0Hz),1.99(2H,m),2.65(1H,d,J=13.2Hz),2.81(1H,m),3.03(1H,t,J=11.9Hz),3.32(1H,m),3.45(1H,t,J=7.3Hz),3.87(1H,m),4.01(1H,t,J=8.8Hz),4.25(2H,q,J=7.0Hz),4.54(2H,s),5.48(1H,t,J=7.7Hz),6.65(2H,s),6.71(1H,s),7.26(1H,m),7.35(3H,m).
参考例37
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)(19mg,00427mmol)のメタノール(3mL)溶液に、35%ホルマリン水溶液(0.3mL)と酢酸(0.3mL)を加えて、さらにシアノ水素化ホウ素ナトリウム(10mg,0.159mmol)を加えて15時間撹拌した。飽和重曹水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物を分取TLC(クロロホルム−メタノール=30:1)で分離精製して((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(9.8mg,収率50%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30,1,31(total3H,t,J=7.1Hz),1.81−2.05(2H,m),2.81(3H,s),2.76−3.09(4H,m),3.42,3.46(total1H,dd,J=8.6,7.3Hz),3.91−4.00(2H,m),4.25,4.27(total2H,q,J=7.1Hz),4.54,4.58(total2H,s),5.46,5.49(total1H,t,J=7.7Hz),6.70−6.78(2H,m),6.83−6.86(1H,m),7.21−7.29(1H,m),7.31−7.40(3H,m).
参考例38
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチルのジアステレオ混合物の分離。
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)(170mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1→3:1→2:1)で分離精製して、それぞれジアステレオ異性体(前出:85mg,後出:80mg)を分離した。
ジアステレオ異性体(前出)
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,t,J=7.1Hz),1.81−1.84(1H,m),1.87−1.97(1H,m),2.81(3H,s),2.87(1H,dt,J=13.3,2.4Hz),2.90(1H,dd,J=13.1,9.3Hz),3.06(1H,dd,J=13.1,9.3Hz),2.98(1H,dt,J=13.3,4.4Hz),3.42(1H,dd,J=8.6,7.3Hz),3.93−3.99(1H,m),3.98(1H,dd,J=8.8,8.6Hz),4.27(2H,q,J=7.1Hz),5.49(1H,dd,J=8.8,7.3Hz),4.58(2H,s),6.74(1H,dd,J=8.7,2.9Hz),6.78(1H,d,J=2.9Hz),6.85(1H,d,J=8.7Hz),7.21−7.25(1H,m),7.31−7.36(3H,m).
ジアステレオ異性体(後出)
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.86−1.90(1H,m),1.95−2.05(1H,m),2.79(1H,dd,J=13.1,9.3Hz),2.82(3H,s),2.82−2.88(1H,m),3.02(1H,dd,J=13.1,9.3Hz),3.01−3.06(1H,m),3.46(1H,dd,J=8.6,7.3Hz),3.90−3.97(1H,m),3.97(1H,dd,J=8.8,8.6Hz),4.25(2H,q,J=7.1Hz),4.54(2H,s),5.46(1H,dd,J=8.8,7.3Hz),6.70(1H,d,J=2.9Hz),6.74(1H,dd,J=8.7,2.9Hz),6.85(1H,d,J=8.7Hz),7.26−7.29(1H,m),7.34−7.40(3H,m).
実施例20
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(ジアステレオ混合物)
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)(9.8mg,0.0214mmol)のエタノール(2mL)溶液に、10規定水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加えて19時間撹拌した。反応液を1規定塩酸水溶液にてpHを7に調節し、溶媒を留去した。残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(商品名:コスモシール 75C18−OPN(ナカライテスク),水→水−メタノール=4:1→7:3)にて精製することにより((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(ジアステレオ混合物)(6.5mg,収率75%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.87(1H,m),1.98(1H,m),2.67−2.74(1H,m),2.79(3H,s),2.97−3.12(6H,m),4.34(2H,s),6.75−6.79(2H,m),6.87−6.89(1H,m),7.31−7.35(3H,m),7.47(1H,m).
実施例21
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(ジアステレオ異性体:前出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)を用いて合成した。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.37(2H,m),3.16(3H,s),3.25−3.42(6H,m),3.60−3.62(1H,m),4.71(2H,s),5.01(1H,dd,J=9.9,3.2Hz),6.96(1H,dd,J=8.9,2.9Hz),7.04(1H,d,J=2.9Hz),7.33−7.38(2H,m),7.39−7.42(2H,m),7.53(1H,s).
実施例22
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸(ジアステレオ異性体:後出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.85−1.88(1H,m),1.97−2.01(1H,m),2.68−2.74(1H,m),2.79(3H,s),2.90−2.99(4H,m),3.02−3.13(2H,m)4.31(2H,s),4.85(1H,dd,J=10.1,3.7Hz),6.74−6.76(2H,m),6.88(1H,d,J=8.6Hz),7.28−7.30(1H,m),7.31−7.37(2H,m),7.45(1H,s).
参考例39
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)(20.0mg,0.045mmol)の塩化メチレン溶液(0.50mL)に、アセトン(13.1mg,0.225mmol)を加え1時間攪拌した。反応液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(28.6mg,0.135mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、30分間攪拌した。飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して得られる粗生成物を分取TLC(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:2)で分離精製して、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)(19.6mg,収率89%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.16(3H,d,J=6.4Hz),1.20(3H,d,J=6.4Hz),1.31(3H,t,J=7.0Hz),1.73(2H,m),2.64(1H,m),2.81(1H,m),3.01(1H,dd,J=10.1,12.8Hz),3.22(1H,m),3.42(1H,t,J=7.5Hz),3.61(1H,quint,J=6.4Hz),3.94(1H,m),3.96(1H,t,J=8.8Hz),4.27(2H,q,J=7.0Hz),4.57(2H,s),5.49(1H,t,J=8.3Hz),6.71(1H,dd,J=3.1,8.6Hz),6.76(1H,d,J=3.1Hz),6.89(1H,d,J=8.6Hz),7.26(1H,m),7.35(3H,m).
参考例40
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)
参考例40と同様の方法にて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.17(3H,d,J=6.4Hz),1.21(3H,d,J=6.4Hz),1.30(3H,t,J=7.0Hz),1.73(2H,m),2.64(2H,m),2.98(1H,dd,J=10.1,13.0Hz),3.27(1H,m),3.45(1H,t,J=7.3Hz),3.62(1H,quint,J=6.6Hz),3.92(1H,m),3.98(1H,t,J=8.8Hz),4.25(2H,q,J=7.1Hz),4.53(2H,s),5.46(1H,t,J=8.3Hz),6.72(2H,m),6.89(1H,d,J=8.4Hz),7.26(1H,m),7.35(3H,m).
実施例23
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体:前出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)を用いて合成した。なお、精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)にて行った。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.20(3H,d,J=6.4Hz),1.37(2H,d,J=6.4Hz),2.25(1H,m),2.36(1H,m),3.26(3H,m),3.35(1H,dd,J=3.1,12.6Hz),3.45(1H,m),3.80(1H,m),3.95(1H,m),4.69(2H,s),4.99(1H,dd,J=3.0,10.0Hz),6.91(1H,dd,J=2.9,8.8Hz),7.01(1H,d,J=2.9Hz),7.24(1H,d,J=8.8Hz),7.33(1H,m),7.38(1H,s),7.38(1H,m),7.52(1H,s).
実施例24
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体:後出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。なお、精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)にて行った。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.19(3H,d,J=6.4Hz),1.43(2H,d,J=6.4Hz),2.35(1H,m),2.44(1H,m),3.21(2H,m),3.39(2H,m),3.54(1H,m),3.90(1H,m),4.09(1H,m),4.72(2H,s),5.00(1H,dd,J=2.9,10.3Hz),6.95(1H,dd,J=2.9,8.8Hz),7.02(1H,d,J=2.9Hz),7.31(1H,d,J=8.8Hz),7.35(1H,m),7.38(1H,s),7.39(1H,m),7.52(1H,s).
参考例41
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)(20.0mg,0.045mmol)の塩化メチレン溶液(0.50mL)に、ベンズアルデヒド(9.5mg,0.0892mmol)を加え1時間攪拌した。反応液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(28.6mg,0.135mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、30分間攪拌した。飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して得られる粗生成物を分取TLC(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:2)で分離精製して、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)(22.2mg,収率92%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.0Hz),1.70(2H,m),2.75(1H,quint,J=7.0Hz),2.97(1H,m),3.17(1H,dd,J=9.5,12.8Hz),3.36(1H,t,J=7.9Hz),3.96(2H,m),4.13(1H,d,J=13.2Hz),4.27(2H,q,J=6.6Hz),4.29(1H,d,J=13.2Hz),4.58(2H,s),5.48(1H,t,J=7.7Hz),6.73(1H,dd,J=2.2,8.8Hz),6.81(1H,d,J=2.2Hz),6.91(1H,d,J=8.8Hz),7.2−7.4(9H,m).
参考例42
((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)
参考例42と同様の方法にて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.77(2H,m),2.75(1H,m),2.83(1H,m),3.00(1H,m),3.15(1H,dd,J=9.5,12.8Hz),3.45(1H,t,J=7.5Hz),3.92(1H,m),3.92(1H,t,J=8.6Hz),4.12(1H,d,J=13.6Hz),4.25(2H,q,J=7.1Hz),4.31(1H,d,J=13.6Hz),4.55(2H,s),5.43(1H,t,J=8.3Hz),6.73(2H,m),6.91(1H,m),7.2−7.4(9H,m).
実施例25
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体:前出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:前出)を用いて合成した。なお、精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)にて行った。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.84(1H,m),2.00(1H,m),2.72(1H,m),3.13−3.32(6H,m),4.19(1H,d,J=13.7Hz),4.33(1H,d,J=13.7Hz),4.60(2H,s),4.96(1H,m),6.77(1H,dd,J=2.9,8.7Hz),6.90(1H,d,J=2.9Hz),6.99(1H,d,J=8.7Hz),7.22(1H,m),7.28−7.42(7H,m),7.51(1H,s).
実施例26
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(ジアステレオ異性体:後出)
実施例20と同様の方法を用いて、((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ混合物)の代わりに((4−((5R)−5−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(ジアステレオ異性体:後出)を用いて合成した。なお、精製は逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/アセトニトリル/水)にて行った。
1H−NMR(CD3OD)δ:1.85(1H,m),2.03(1H,m),2.73(1H,m),3.13−3.32(6H,m),4.20(1H,d,J=13.6Hz),4.36(1H,d,J=13.6Hz),4.60(2H,s),4.96(1H,m),6.77(1H,dd,J=3.0,8.8Hz),6.89(1H,d,J=3.0Hz),6.99(1H,d,J=8.8Hz),7.22(1H,m),7.28−7.42(7H,m),7.49(1H,s)
参考例43
4−メトキシ−2−((トリフルオロアセチル)オキシ)安息香酸メチル
窒素気流下、4−メトキシ−2−ヒドロキシ安息香酸メチル(4.01g,22.01mmol)のピリジン(2mL)溶液に,氷冷下トリフルオロメタンスルホン酸無水物(5.55mL,33.0mmol)を加えてそのまま1時間撹拌した。反応液を氷水にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を1規定塩酸水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=50:1→20:1)で分離精製して4−メトキシ−2−((トリフルオロアセチル)オキシ)安息香酸メチル(6.86g,収率99%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.89(3H,s),3.94(3H,s),6.78(1H,d,2.4Hz),6.96(1H,dd,J=8.8,2.4Hz),8.07(1H,d,J=8.8Hz).
参考例44
2−アリル−4−メトキシ安息香酸メチル
窒素気流下、4−メトキシ−2−((トリフルオロアセチル)オキシ)安息香酸メチル(4.55g,14.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(140mL)溶液に、塩化リチウム(5.14g,121.3mmol)、トリフェニルホスフィン(2.28g,8.69mmol)、PdCl2(PPh3)2(1.22g,1.74mmol)を加えて、十分に脱気した。さらにアリルトリブチルスズ(9mL,29.0mmol)を加えて150℃で1時間撹拌した。反応液を室温に戻し、水にあけてジエチルエーテルで分配抽出した。有機層を1規定塩酸水溶液、飽和フッ化カリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=15:1→10:1)により分離精製して2−アリル−4−メトキシ安息香酸メチル(1.60g,収率54%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.77−3.79(2H,m),3.84(3H,s),3.85(3H,s),5.00−5.04(1H,m),5.05−5.06(1H,m),5.96−6.06(1H,m),6.75−6.78(2H,m),7.92−7.94(1H,m).
参考例45
(2−アリル−4−メトキシフェニル)メタノール
窒素気流下、水素化リチウムアルミニウム(289mg,7.61mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)懸濁液に、−30℃で2−アリル−4−メトキシ安息香酸メチル(1.57g,7.61mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)溶液を20分間で滴下した。さらに0℃まで昇温して1時間撹拌した。反応液に、水(0.3mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.3mL)、水(0.9mL)を順次加えて、セライトろ過した。濾液を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1→1:1)で分離精製して(2−アリル−4−メトキシフェニル)メタノール(1.23g,収率91%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.46−3.50(2H,m),3.80(3H,s),4.63(2H,s),5.00−5.10(2H,m),5.95−6.05(1H,m),6.74−6.77(2H,m),7.26−7.28(1H,m).
参考例46
2−アリル−4−メトキシ安息香酸
窒素気流下、(2−アリル−4−メトキシフェニル)メタノール(860mg,4.83mmol)のアセトン(10mL)溶液に、ジョーンズ(Jones)試薬(2M,6.03mL,12.06mmol)を加えて室温で16時間撹拌した。反応液にイソプロパノールを加え、セライトろ過した。濾液を濃縮し、残渣を酢酸エチルと水で分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=10:1→5:1)で分離精製して2−アリル−4−メトキシ安息香酸(503mg,収率34%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.83(1H,d,J=6.5Hz),3.86(3H,s),5.03−5.05(1H,m),5.07−5.08(1H,m),5.99−6.10(1H,m),6.79−6.82(2H,m),8.06−8.08(1H,m).
参考例47
3−(ヨードメチル)−6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソクロメン−1−オン
窒素気流下、炭酸水素ナトリウム(437mg,5.20mmol)水溶液(10mL)に、2−アリル−4−メトキシ安息香酸(500mg,2.60mol)を加えて均一になるまで激しく撹拌した。クロロホルム(10mL)とヨウ素(1.32g,5.20mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。さらにヨウ化カリウム(10mg)を加えて14時間撹拌した。反応液をクロロホルムで薄めた後、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去することにより3−(ヨードメチル)−6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソクロメン−1−オン(744mg,収率90%)で得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.09(1H,d,J=16.2,10.5Hz),3.18(1H,dd,J=16.2,3.7Hz),3.41(1H,dd,J=10.5,7.4Hz),3.51(1H,dd,J=10.5,4.5Hz),3.88(3H,s),4.50−4.57(1H,m),6.74(1H,d,J=2.4Hz),6.91(1H,dd,J=8.7,2.4Hz),8.04(1H,d,J=8.7Hz).
参考例48
4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−1−オン
窒素気流下、3−(ヨードメチル)−6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソクロメン−1−オン(731mg,2.30mmol)のメタノール(5mL)溶液に、飽和アンモニア/メタノール溶液(40mL)を加えて、2日間撹拌した。溶媒を留去し、粗生成物にメタノール(2mL)とアンモニア水溶液(0.5mL)を加えて溶解し、シリカゲル(1.5g)を加えて溶媒を留去した。残渣をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=50:1→20:1→1:1)を行い分離精製して4−メトキシ−7−ヒドロキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−1−オン(152mg,収率32%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:2.64(1H,dd,J=13.3,5.4Hz),2.72(1H,dt,J=14.4,5.4Hz),2.91(1H,dd,J=13.3,5.4Hz),2.98(1H,dt,J=14.4,5.4Hz),3.79(3H,s),4.06−4.12(1H,m),5.03(1H,d,J=4.3Hz),6.79(1H,d,J=2.6Hz),6.88(1H,dd,J=8.5,2.6Hz),7.32(1H,d,J=8.5Hz),7.91(1H,t,J=5.4Hz).
参考例49
7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−オール
窒素気流下、4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−1−オン(0.45g,2.17mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に、ボランジメチルスルフィド錯体テトラヒドロフラン溶液(2M溶液,3.8mL,7.6mmol)を加えて,21時間加熱還流した。さらに10%塩化水素メタノール溶液(30mL)とメタノール(30mL)を加えて2時間加熱還流した。溶媒を留去し、残渣に飽和アンモニアクロロホルム溶液(150mL)を加えて溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液→飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=20:1→10:1)で分離して7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−オール(377mg,収率90%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:2.08(1H,brs),2.69(1H,dd,J=13.3,8.4Hz),2.86(1H,d,J=13.5Hz),2.94(1H,dd,J=13.5,9.4Hz),3.13(1H,dd,J=13.3,2.2Hz),3.39(1H,m),3.60(1H,d,J=14.6Hz),3.68(1H,d,J=14.6Hz),3.70(3H,s),4.64(1H,d,J=4.5Hz),6.62(1H,dd,J=8.2,2.6Hz),6.74(1H,d,J=2.6Hz),6.96(1H,d,J=8.2Hz).
参考例50
4−ヒドロキシ−7−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル
窒素気流下、7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−オール(340mg,1.76mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(576mg,2.64mmol)を加えて室温で7時間攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=50:1)で分離精製して4−ヒドロキシ−7−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(282mg,0.985mmol,56%)を得た。1H−NMR(CDCl3)δ:1.40(9H,s),3.05−3.10(2H,m),3.61−3.73(2H,m),3.79(3H,s),3.97(1H,m),4.27−4.47(3H,m),6.69(1H,d,J=8.2Hz),6.77(1H,s),7.08(1H,d,J=8.2Hz).
参考例51
2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4,7−ジオール 窒素気流下、4−ヒドロキシ−7−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(257mg,0.876mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液に、氷冷下三臭化ホウ素塩化メチレン溶液(1M溶液,2.65mL,2.65mmol)を加えて、そのまま3時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加えて溶媒を竜去した。残渣にメタノール(30mL)を加えて、不溶物をろ別後溶媒を留去した。得られた粗生成物を逆相カラムクロマトグラフィー(商品名:コスモシール 75C18−OPN(ナカライテスク),水→水−メタノール=7:3→1:1→メタノール)で分離精製して2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4,7−ジオール(158mg,収率99%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.89(1H,dd,J=13.1,8.3Hz),2.95(1H,d,J=14Hz),3.03(1H,dd,J=14,9.5Hz),3.25(1H,d,J=13Hz),3.65(1H,m),3.73(1H,d,J=18.2Hz)),3.78(1H,d,J=18.2Hz),6.53(1H,dd,J=8.1,2.0Hz),6.65(1H,d,J=2.0Hz),6.93(1H,d,J=8.1Hz).
参考例52
4,7−ジヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル
窒素気流下、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4,7−ジオール(156mg,0.870mmol)の塩化メチレン(3mL)とテトラヒドロフラン(6mL)溶液に、二炭酸ジ−tertブチル(Boc2O、285mg,1.31mmol)を加えて室温で3時間攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=20:1)で分離精製して4,7−ジヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(174mg,収率72%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.40(9H,s),2.97−3.03(2H,m),3.49(1H,s),3.66−3.72(2H,m),3.97(1H,m),4.24−4.42(2H,m),6.63−6.68(2H,m),7.00−7.01(1H,m).
参考例53
7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル
窒素気流下、4,7−ジヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(174mg,0.623mmol)のアセトン溶液に、ブロモ酢酸エチル(0.1mL,0.929mmol)と炭酸カリウム(103mg,0.745mmol)を加えて、室温で21時間攪拌し、さらに5時間加熱還流した。室温に戻し、反応液をセライトろ過した。ろ液に水を加えてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=50:1)で分離精製して7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(208mg,収率92%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.39(9H,s),3.05(2H,m),3.65−3.85(2H,m),3.94−4.00(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.24−4.30(1H,m),4.38−4.48(1H,m),4.61(2H,s),6.70(1H,dd,J=8.2,2.4Hz),6.80(1H,d,J=2.4Hz),7.08(1H,d,J=8.2Hz).
参考例54
7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル
窒素気流下、オキザリルクロリド(52mg,0.410mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液に、−60℃でジメチルスルホキシド(65.7mg,0.841mmol)を加えて15分間攪拌し,さらに7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(100mg,0.274mmol)の塩化メチレン(3mL)溶液を加えて15分そのまま攪拌した。さらにトリエチルアミンを加えて、−60℃で15分間、室温で30分攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1→3:1→2:1)で分離精製して7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(80.4mg,収率80%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.48,1.43(total9H,s),3.78(2H,s),4.07−4.15(2H,m),4.24−4.30(1H,m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),4.62−4.67(1H,m),6.81(1H,dd,J=8.5,2.7Hz),7.09,7.05(total1H,d,J=8.5Hz).
参考例55
4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル
窒素気流下、7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−4−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(107.3mg,0.295mmol)の塩化メチレン(4mL)溶液に、(1R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノール(55.7mg,0.325mmol)を加えて、室温で1時間攪拌した。さらに、トリアセトキシホウ素化水素ナトリウム(187.4mg,0.884mmol)を加えて、室温で7時間攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=100:1→50:1)で分離精製して4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(86.3mg,収率77%)を約1:1のジアステレオ混合物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.40(9H,s),2.53−3.15(6H,m),3.37−3.50(1H,m),4.14−4.30(3H,m),4.43−4.67(3H,m),6.68−6.71(1H,m),6.75−6.82(1H,m),7.08−7.11(1H,m),7.19−7.26(3H,m),7.33−7.35(1H,m).
実施例27
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル
窒素気流下、4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−7−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−2−ベンズアゼピン−2−カルボン酸tertブチル(83mg,0.160mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加えて27時間室温で攪拌した。反応液を飽和重曹水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた粗生成物を分取TLC(0.5mm厚、飽和アンモニアクロロホルム溶液:メタノール=20:1)で分離精製して((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(54.7mg,収率82%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.29,1.28(total3H,t,J=7.1Hz),2.58,2.53(total1H,dd,J=12.2,9.1Hz),2.90−2.99(2H,m),3.07−3.18(3H,m),3.83(2H,s),4.25,4.24(total2H,q,J=7.1Hz),4.52,4.51(total1H,dd,J=10.0,9.4Hz),4.60,4.59(total2H,s),6.64,6.63(total1H,dd,J=8.2,2.6Hz),6.78,6.77(total1H,d,J=2.6Hz),7.01(1H,d,J=8.2Hz),7.16−7.27(3H,m),7.32−7.34(1H,m).
実施例28
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩
((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸エチル(26.7mg,0.0637mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)と水(2.5mL)溶液に、水酸化リチウム(14mg,0.585mmol)を加えて、室温で6時間攪拌した。反応液を1規定塩酸溶液でpH7に調節し、溶媒を留去した。得られた残渣を逆相HPLC分取(トリフルオロ酢酸/水/アセトニトリル)にて分離精製して((4−(((2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−7−イル)オキシ)酢酸・2トリフルオロ酢酸塩(30.6mg,収率82%)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.23−3.50(4H,m),3.62−3.74(2H,m),3.86−3.94(1H,m),4.39−4.40(2H,m),4.70(2H,s),4.99−5.02(1H,m),6.89(1H,dd,J=8.3,2.6Hz),7.04,7.01(total1H,d,J=2.6Hz),7.32−7.36(2H,m),7.38−7.42(2H,m),7.52(1H,m).
試験例
マウス単回投与における血中遊離脂肪酸上昇作用の検討
7〜8週齢雄性ICRマウス(SLC)に、供試化合物の0.5%メチルセルロース懸濁液を強制経口投与し、投与前および投与30分後に採血を行った。投与懸濁液量はマウスでは10ml/kg b.w.とした。血清サンプル中の遊離脂肪酸濃度を、キット(商品名:NEFA−Cテストワコー(和光純薬))にてアシル−CoAシンセターゼ・アシル−CoAオキシダーゼ法(Shimizu,S.et al.Biochem.Biophys.Res.Commun.91,108−113(1979))により定量した。
例えば、実施例18の化合物では10mg/kgの投与量で対照群と比較して0.42mEq/lの血清遊離脂肪酸の上昇が見られた。
産業上の利用可能性
式(I)で表される化合物およびその薬学的に許容される塩は優れたβ3−アドレナリン受容体刺激作用を有し、例えば肥満症、高血糖症、腸管運動亢進に起因する疾患、頻尿、尿失禁、うつ病、胆石、または胆道運動亢進に起因する疾患の治療剤として有用である。
Claims (10)
- 式(I):
(式中、R1は置換もしくは無置換の低級アルキル基、または式:−X1−R1e−C(=O)NR1aR1b、−X1−R1e−C(=O)OR1aもしくは−X1−R1dで表される基を表し(式中、X1は単結合または式:−O−、−S−、−N(R1c)−、−N(R1c)SO2−、−SO2N(R1c)−、または−C(=O)NHSO2−で表される基を表し、R1eは単結合、または置換もしくは無置換の低級アルキレン基を表し、R1a、R1b、およびR1cはそれぞれ独立して、水素原子または置換もしくは無置換の低級アルキル基を表すが、R1aおよびR1bがそれらが結合する窒素原子と一緒になって、環中に式:−O−または−NH−で表される基を含有していてもよい3〜8員の飽和環状アミノ基を形成していてもよく(当該飽和環状アミノ基は無置換であるかまたは置換されていてもよい)、R1dは水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表す。)、
R2は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換の低級アルケニル基、置換もしくは無置換のアミノ基、水酸基、低級アルコキシ基を表すか、または
R1とR2が一緒になってメチレンジオキシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキシル基または低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、
R4およびR5はそれぞれ独立して水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、
XおよびYはいずれか一方がメチレン基を表し、他方が式:−N(R18)−で表される基(式中、R18は水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルホニル基、または置換もしくは無置換のアリールスルホニル基を表す)を表し、
zは1〜3の整数を表し、
Arは以下の式(IX)、式(X)、または式(XIII)で表される基を表す;
式(IX):
R8は水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、置換もしくは無置換の低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、置換もしくは無置換のベンジルオキシ基、水酸基、ニトロ基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のベンゼンスルホニル基、置換もしくは無置換の低級アルキルチオ基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルフィニル基、メルカプト基、シアノ基、アミノ基、置換もしくは無置換の低級アルカノイルアミノ基、置換もしくは無置換のモノもしくはジ低級アルキルアミノ基、置換もしくは無置換の低級アルキルスルホニルアミノ基、または置換もしくは無置換のベンゼンスルホニルアミノ基を表す。
R9およびR10はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、水酸基、アミノ基または置換もしくは無置換のモノもしくはジ低級アルキルアミノ基を表し、または、
R8、R9、およびR10のうち2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成し、該メチレンジオキシ基はカルボキシル基または低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、または、
R8、R9、およびR10のうち2つが一緒になって式:−NR8aC(=O)CR8b=CR8c−で表される基(R8a、R8b、およびR8cは同一または異なって水素原子または置換もしくは無置換の低級アルキル基を表す)を形成してもよい。)で表される基、
式(X):
(式中、Z1は酸素原子または硫黄原子を表し、
R11は水素原子、低級アルキル基、または式:−SO2R14もしくは式:−NR15R16で表される基(式中、R14は置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基を、R15およびR16はそれぞれ独立して水素原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、または置換もしくは無置換のベンジル基を表す)を表し、
R12は酸素原子、硫黄原子またはH2を表し、
R13は酸素原子またはH2を表し、
nnおよびmmはそれぞれ独立して0または1を表す。)
で表される基、または
式(XIII):
(式中、R17は水素原子、ハロゲン原子、またはシアノ基を表す)
で表される基)
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩。 - R1が式:−X1−R1e−C(=O)NR1aR1bまたは−X1−R1e−C(=O)OR1aで表される基であり、
X1が単結合または式:−O−で表される基であり、
Rlaおよび存在する場合にはR1bがそれぞれ独立して、
(i)水素原子、
(ii)無置換の低級アルキル基、
(iii)1または同一または異なって複数の置換基により置換された低級アルキル基であって、当該置換基はカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、アミノ基、水酸基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、カルバモイル基、インドリル基、グアニジノ基、およびイミダゾリル基、ならびに水酸基で置換されていてもよいフェニル基、から選ばれる、または
(iv)R1aおよびR1bが、それらが結合する窒素原子と一緒になって形成する、環中に式:−O−または−NH−で表される基を含有していてもよい3〜8員の飽和環状アミノ基(当該飽和環状アミノ基は無置換であるか、またはカルボキシル基もしくは低級アルコキシカルボニル基によって置換されていてもよい)、
である、請求項1−4のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - R1が式:−X1−R1e−C(=O)NR1aR1bで表される基であり、当該式中の式:NR1aR1bで表される基が、N末端で上記式中のカルボニル基と結合したアミノ酸またはアミノ酸エステル残基であって、R1aおよびR1bが環を形成していない場合にはN末端の窒素原子上にR1aが結合した基であり、
X1およびR1eが単結合である、
請求項5記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - 請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
- 請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、肥満症、高血糖症、頻尿、尿失禁、うつ病、または胆石の治療剤。
- 治療が必要な患者に、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の有効量を投与することからなる、肥満症、高血糖症、頻尿、尿失禁、うつ病、または胆石の治療方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の、肥満症、高血糖症、頻尿、尿失禁、うつ病、または胆石の治療剤の製造のための使用。
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