JPWO2003095425A1 - シアノピロリジン誘導体 - Google Patents

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Abstract

式(1)[式中、Wは天然のアミノ酸に由来したアシル基、式(式中、W1は炭素数1〜5のアルカノイル基、置換されていてもよいアリールカルボニル基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、W2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される基、又は式(式中、W3及びW4はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される基を示し、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、Yは式−CR5R6−(式中、R5及びR6は同一又は異なって水素原子、ハロゲン原子等を示す。)を示すか、又は式−CR7R8−CR9R10−(式中、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって水素原子、ハロゲン原子等を示す。)を示し、Zは水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又は、Y及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって置換されていてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩。

Description

技術分野
本発明は、新規シアノピロリジン誘導体に関する。
背景技術
ジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)はN末端から2番目にプロリン又はアラニンを有するペプチド鎖からジペプチドを加水分解するセリンプロテアーゼの一種である。DPPIVは腎臓、肝臓など広く組織、血漿中に分布しており、さまざまな生理活性ペプチドの代謝に関与している。
最近、DPPIVがグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)の代謝に働いていることが明らかにされた。つまり、DPPIVはGLP−1のN末端His−Alaのジペプチドを加水分解することによりGLP−1を不活化するとともに、その不活性化体がGLP−1受容体のアンタゴニストとして作用している。
GLP−1の生理作用として、膵臓からのインスリン分泌促進作用、胃排出時間延長作用、摂食抑制作用が知られている。したがって、DPPIVを阻害することは、GLP−1の作用を高め、インスリン作用を亢進し糖代謝を改善することができ、2型糖尿病治療に有用であると期待されている。
またDPPIVは神経ペプチドであるニューロペプチドYの代謝、免疫担当細胞であるT細胞の活性化、癌細胞の内皮への接着、HIVウィルスのリンパ球への進入に関与していることが知られている。したがって、DPPIVの阻害は、免疫疾患等の治療に有用であると考えられる。
また、高水準のDPPIVの発現は、乾癬、慢性関節リウマチ及び偏平苔癬患者の人間の皮膚の繊維芽細胞において見出されており、高いDPPIV活性は、良性の前立腺肥大の患者に見出されている。したがって、DPPIVの阻害は、皮膚病及び良性の前立腺肥大にも有効であることが期待される。
これまで、DPPIV阻害化合物としては、ピロリジンの2位がリンで置換された化合物(J.Med.Chem.37,3969−3976,1994)、ホウ素で置換された化合物(Biochemistry 32,8723−8731,1993)などが知られている。また、ピロリジンの2位がシアノ基で置換された化合物(Arch.Biochem.biophys.323,148−152,1995;Bioorg.Med.Chem.Lett.6,1163−1166,1996;Biochemistry 38,11597−11603,1999)などが知られているが、2−シアノピロリジン誘導体で4位にフッ素原子を有する阻害剤の報告はない。
発明の開示
本発明は、生体内で優れたDPPIV阻害活性を示し、且つ安定性等の医薬品として必要な物性を兼ね備えた新規シアノピロリジン誘導体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討を重ねた結果、ある種のシアノピロリジン誘導体が生体内で優れたDPPIV阻害活性を示し、且つ安定性等の医薬品として必要な物性を兼ね備えていることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の1の態様によると、本発明は、式(1)
Figure 2003095425
[式中、式中、Wは天然のアミノ酸に由来したアシル基、式
Figure 2003095425
(式中、Wは炭素数1〜5のアルカノイル基、置換されてもよいアリールカルボニル基又は炭素数1〜5のアルキル基示し、Wは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される基、又は式
Figure 2003095425
(式中、W及びWは同一又は異なって水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される基を示し、
Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、
Yは式−CR−[式中、R及びRは同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中、R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)、−CONHR12{式中、R12は水素原子又は−(CH−R13(式中、mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)を示す。}並びに−OR14(式中、R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す。)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基;若しくはハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基を示す。]を示すか、
又は式−CR−CR10−(式中、R、R、R及びR10は同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中、R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)、−CONHR12{式中、R12は水素原子又は−(CH−R13(式中、mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)を示す。}並びに−OR14(式中、R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す。)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又はRとRが隣接する炭素原子と一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基;又はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基を形成する。)を示し、
Zは水素原子;又はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中、R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中、R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)を示す。}並びに−OR14(式中、R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す。)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、
又はY及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び−OR15(式中、R15は炭素数1〜5の鎖状アルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す。)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する。]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩である化合物を提供する。
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)においてXが酸素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩である化合物を提供する。
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)においてYが−CH−であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩である化合物を提供する。
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)においてYが−CH−であり、Zが水酸基及び炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基からなる群より選ばれる一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状又は環状アルキル基であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩である化合物を提供する。
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)においてYが−CH−であり、Zがtert−ブチル基、(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチル基又は(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチル基であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩である化合物を提供する。
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)においてYが−CR−(式中、Rが水素である)であり、Zが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩である化合物を提供する。
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)においてYが−CR−(式中、Rが水素であり、Rが炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であり、Zが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩である化合物を提供する。
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)においてYが−CH[CH(CH]−、−CH[C(CH]−又は−CH[CH(CH)CHCH]−であり、Zが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩である化合物を提供する。
本発明の他の態様によると、前記本発明化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬を提供する。
本発明の他の態様によると、ジペプチジルペプチダーゼIVを阻害することで改善しうる疾患又は状態を予防または治療するための前記医薬を提供する。
本発明の他の態様によると、前記ジペプチジルペプチダーゼIVを阻害することで改善しうる疾患又は状態が糖尿病である前記医薬を提供する。
本発明の他の態様によると、前記ジペプチジルペプチダーゼIVを阻害することで改善しうる疾患又は状態が免疫疾患である前記医薬を提供する。
発明を実施するための最良の形態
本発明において、鎖状とは、直鎖状又は分岐鎖状を意味する。
天然のアミノ酸に由来したアシル基としては、例えばアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、シスチン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン(即ちアミノアセチル基)、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、チロシン、バリンなどに由来したアシル基を挙げることができる。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
炭素数1〜5のアルコキシ基とは、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルコキシ基を意味し、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基などを挙げることができる。
炭素数1〜5のアルカノイル基とは、直鎖状又は分岐鎖状のアルカノイル基を意味し、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基などを挙げることができる。
置換されてもよいアリールカルボニル基とは、置換又は無置換のアリールカルボニル基を意味し、例えばベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基などアリールカルボニル基の他、これらのアリール基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したアリールカルボニル基、例えばo−トルオイル基を挙げることができる。
炭素数1〜5のアルキル基とは、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を意味し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、シクロブチルメチル基、1−エチルプロピル基などを挙げることができる。
置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基とは、置換又は無置換の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭素数1〜10のアルキル基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロブチルメチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基など)、炭素数4〜8のシクロアルケニル基(例えば、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基など)、炭素数5〜10のビシクロアルキル基(例えば、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基など)、炭素数5〜10のビシクロアルケニル基(例えば、ビシクロペンテニル基、ビシクロヘキセニル基、ビシクロヘプテニル基、ビシクロオクテニル基、ビシクロノネル基、ビシクロデセル基など)、架橋環式炭化水素(例えば、アダマンチル基、ボルニル基、ノルボルニル基、ピナニル基、ツヨイル基、カルイル基、カルファニル基など)などのアルキル基の他、これらのアルキル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したアルキル基を挙げることができる。
置換されてもよいフェニル基の置換されたフェニル基とは、例えば、水酸基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されたフェニル基(例えば、4−ヒドロキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基など)を挙げることができる。
置換されてもよいピリジル基(例えば、ピリジン−2−イル基など)の置換されたピリジル基とは、例えば、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子及びアミノカルボニル基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されたピリジル基(例えば、5−シアノピリジン−2−イル基、5−ニトロピリジン−2−イル基、5−クロロピリジン−2−イル基、5−アミノカルボニルピリジン−2−イル基など)を挙げることができる。
炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基とは、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−(ヒドロキシメチル)エチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、4−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル基などがあげられる。
炭素数1〜5のアルキルチオ基とは、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基などがあげられる。
置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基とは、置換又は無置換の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭素数2〜10のアルケニル基を意味し、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基などのアルケニル基の他、これらアルケニル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したアルケニル基を挙げることができる。
置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基とは、置換又は無置換のシクロアルキル基を意味し、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基の他、これらシクロアルキル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したシクロアルキル基を挙げることができる。
置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基とは、置換又は無置換のシクロアルケニル基を意味し、例えば、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基などのシクロアルケニル基の他、これらシクロアルケニル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したシクロアルケニル基を挙げることができる。
置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基とは、置換又は無置換のビシクロアルキル基を意味し、例えば、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基などのビシクロアルキル基の他、これらビシクロアルキル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したビシクロアルキル基を挙げることができる。
置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基とは、置換又は無置換のビシクロアルケニル基を意味し、例えば、ビシクロペンテニル基、ビシクロヘキセニル基、ビシクロヘプテニル基、ビシクロオクテニル基、ビシクロノネル基、ビシクロデセル基などのビシクロアルケニル基の他、これらビシクロアルケニル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したビシクロアルケニル基を挙げることができる。
置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基とは、環内に一つ以上の窒素原子を有し、また一つ以上の酸素原子、硫黄原子が存在してもよい置換又は無置換の環状アミノ基を意味し、例えばアジリジル基、アゼチジル基、ピロリジル基、イミダゾリジル基、オキサゾリジル基、チアゾリジル基、ピペリジル基、モルホリル基、アザビシクロヘプチル基、アザビシクロオクチル基などの環状アミノ基の他、これら環状アミノ基にベンゼン環又はピリジン環が縮合した環状アミノ基や環状アミノ基(環状アミノ基に縮合したベンゼン環又はピリジン環も含む)の水素原子をハロゲン原子、水酸基、アミノ基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び−OR15(式中R15は直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換した環状アミノ基を挙げることができる。
また、薬学的に許容される塩とは、例えば硫酸、塩酸、臭化水素酸、燐酸などの鉱酸との塩、酢酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、フマール酸、マレイン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸などの有機酸との塩を挙げることができる。
本発明化合物の好ましい態様を示す。
式(1)において、Yが−CH−であるとき、Zは、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシル基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、置換されてもよいフェニル基及び−NHR11(式中R11は置換されてもよいピリジル基である)からなる群の一つ以上で置換されてよい、炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。この場合、Zは、好ましくは、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基及び炭素数1〜5のアルコキシル基からなる群の一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状若しくは環状アルキル基であり、より好ましくは、水酸基及び炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基からなる群の一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状アルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル基若しくはアダマンチル基であり、さらに好ましくは、tert−ブチル基、(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチル基又は(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチル基である。
式(1)において、Yが、式−CR−(式中、Rが水素であり、Rが置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基または式−CR−CR10−(式中、RとR10は水素であり、RとRが隣接する炭素原子と一緒になって炭素数3〜8のシクロアルキル基を形成する)であるとき、ZはH又はCHが好ましい。
この場合、好ましくは、Yが、式−CR−{式中、Rが水素であり、Rが水酸基及び−OR14(式中R14は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群から選択される一つ以上で置換されてもよい炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であるとき、Zが水素原子であり、より好ましくは、Yが、−CR−(式中、Rが水素であり、Rが炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であるとき、Zが水素原子であり、さらにより好ましくは、Yが−CH[CH(CH]−、−CH[C(CH]−又は−CH[CH(CH)CHCH]−であるとき、Zが水素原子である。
式(1)において、Y及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって形成する置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する場合の好ましい例としては、ピロリジル基、ピペリジル基又はこれらの基にベンゼン環が縮合した環状アミノ基であり、好ましい置換基としては水酸基及び−OR15(式中R15は上記で定義した通りである)があげられる。
本発明化合物は、Wの存在により窒素原子の塩基性が減弱され、窒素原子の塩基性由来の化合物不安定性が改善されている。また、Wの存在により本発明化合物自体のジペプチジルペプチダーゼIV阻害活性は大幅に減弱しているものの、生体内で酵素等によりW部分が脱離しジペプチジルペプチダーゼIV活性を強力に阻害する。即ち、一般的な表現を用いると本発明化合物はプロドラッグという範疇に属する。また、Wの導入により経口吸収性の改善や薬物活性の持続等の効果があり、投与量や投与回数の低減化が可能となる。
本発明化合物は、生体内でジペプチジルペプチダーゼIVを抑制することができ、よって、インスリン作用を亢進し糖代謝を改善することができ、また、ニューロペプチドYの代謝抑制、T細胞の活性化抑制、癌細胞の内皮への接着抑制、HIVウィルスのリンパ球への進入防止に寄与することができる。
したがって、本発明は、ジペプチジルペプチダーゼIVを阻害することで改善しうる疾患又は状態、例えば、糖尿病(特に2型)、免疫疾患、関節炎、肥満、骨粗しょう症、耐糖性損傷の状態、良性の前立腺肥大、皮膚病などを予防または治療するための上記医薬を提供する。
免疫疾患のための医薬としては、組織移植における免疫抑制剤;例えば、炎症腸病、多発硬化症、慢性関節リウマチ(RA)の様な様々な自己免疫症でのサイトカイン放出抑制剤、T−細胞へのHIVの侵入防止による、AIDSの予防及び治療に有用な薬剤、転移防止、特に乳及び前立腺腫瘍の肺への転移を防止する薬剤などがあげられる。
本発明の医薬は、全身的又は局所的に経口又は直腸内、皮下、筋肉内、静脈内、経皮等の非経口投与することができる。
本発明の化合物を医薬として用いるためには、固体組成物、液体組成物、及びその他の組成物のいずれの形態でもよく、必要に応じて最適のものが選択される。本発明の医薬は、本発明の化合物に薬学的に許容されるキャリヤーを配合して製造することができる。具体的には、常用の賦形剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、被覆剤、糖衣剤、pH調整剤、溶解剤、又は水性若しくは非水性溶媒などを添加し、常用の製剤技術によって、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、粉剤、散剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤、などに調製することができる。賦形剤、増量剤としては、たとえば、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、オリーブ油、ゴマ油、カカオバター、エチレングリコールなどやその他常用されるものをあげることができる。
また、本発明化合物は、α、β若しくはγ−シクロデキストリン又はメチル化シクロデキストリン等と包接化合物を形成させて製剤化することができる。
本発明化合物の投与量は、疾患、症状、体重、年齢、性別、投与経路等により異なるが、成人に対し、経口投与の場合、好ましくは約1〜約1000mg/人/日であり、より好ましくは約10〜約200mg/人/日であり、これを1日1回又は数回に分けて投与することができる。
式(1)の化合物は、以下の一般的製造法によって製造することができる。
[一般的製造法]
Figure 2003095425
(式中、W、W、X、Y、Z、は、前記に同じである。Aはハロゲン原子等の脱離基を示す。)
この方法は、アミノ基にオキシカルボニル基を導入し、更に脱離基であるAをWに変換する方法である。
例えばオキシカルボニル基は、適当な塩基の存在下クロロぎ酸1−クロロアルキルを用いて導入することができる。塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
脱離基であるAをWに変換する例としては、Aが塩素原子の場合にカルボン酸のナトリウム塩を用いてアシルオキシ基を導入する方法があげられる。この際、反応を促進させるヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等を用いることができる。反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
Figure 2003095425
(式中、W、W、X、Y、Zは、前記に同じである。)
この方法は、アミノ基にオキシカルボニル基を導入する方法である。
例えば、炭酸1−アシロキシアルキルp−ニトロフェニルを用いると1−アシロキシアルコキシカルボニル基を導入することができる。この際、適当な塩基を用いることができる。塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
Figure 2003095425
(式中、X、Y、Zは、前記に同じである。Wは天然のアミノ酸に由来し且つアミノ基が保護されたアシル基を示し、Wは天然のアミノ酸に由来するアシル基を示す。)
この方法は、天然のアミノ酸に由来し且つアミノ基が保護されたアシル基を導入し、更に脱保護する方法である。例えばアミド化反応は、アシルクロリドやアシルブロミド等のアシルハライドを用い、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒中で行うことができる。この際、塩基を用いて行うことができ、塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等の有機酸塩、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。これらの反応は、−50〜100℃で行うことができる。
またアミド化反応の別の例として、例えば、1−ベンゾトリアゾリルエステルやスクシンイミジルエステル等の活性エステルを用いて行うことができる。反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
また、例えば、カルボン酸と脱水縮合剤を用いてアミド化することができる。脱水縮合剤には例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド、カルボニルジイミダゾール等があげられ、必要に応じて1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシスクシンイミド等の活性化剤を用いることができる。反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等があげられる。この際、塩基を用いて行うことができ、塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
また、例えば、カルボン酸とクロル炭酸エステル等から得られる混合酸無水物を用いてアミド化することができる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒があげられる。この際、塩基を用いて行うことができ、塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
また、アミノ基の保護基を脱保護する方法としては、PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS,THEODORA W.GREENE and PETER G.M.WU TS著に記載の方法を用いることができる。
例えば保護基がtert−ブトキシカルボニル基、トリチル基、o−ニトロベンゼンスルフェニル基等の酸で脱保護される基である化合物は、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の酸を用い、脱保護することができる。この際、脱保護は、酸を有機溶媒又は水で希釈又は溶解して行うことができ、反応は−50〜50℃で行うことができる。有機溶媒としては、例えばエタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等があげられる。
更に例えば、保護基がベンジルオキシカルボニル基等の加水素分解反応により脱保護される基である化合物は、パラジウム等の金属触媒を用いた加水素分解反応により脱保護することができる。溶媒としては、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒中を用いることができる。反応は0〜100℃で行うことができる。また、この反応に水素ガスを用いることもできるし、ぎ酸−ぎ酸アンモニウムを例とする試薬の組み合わせで行うこともできる。
更に例えば、保護基が塩基で脱保護されるフルオレニルオキシカルボニル基等の保護基である化合物は、ジエチルアミン、ピペリジン、アンモニア、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基を用いて脱保護することができる。これらの塩基は、単独で、あるいは溶媒に希釈、溶解又は懸濁して用いることができる。この際、溶媒としては水、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等を用いることができる。反応は0〜100℃で行うことができる。
更に例えば、保護基がアリルオキシカルボニル基等の金属触媒により脱保護される基である化合物は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等を触媒又は試薬として用いることにより脱保護することができる。この際、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の反応に関与しない溶媒中で行うことができる。反応は0〜100℃で行うことができる。
Figure 2003095425
(式中、W、W、X、Y、Zは、前記に同じである。)
この方法は、アミノ基にW−CO−CH=C(W)−(式中、W及びWはそれぞれ水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基)を導入する方法である。
例えば、アセチルアセトンなどのβ−ジケトンとアミン体との脱水縮合反応で合成することができる。この際、塩基や酸を用いて行うことができる。塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。酸の例としては、塩酸、酢酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等があげられる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒があげられる。これらの反応は、0〜50℃で行うことができる。
Figure 2003095425
(式中、X、Y、Zは、前記に同じである。Raは、シアノ基、アミノカルボニル基又はアルコキシカルボニル基を示し、Rbは、アミノ基の保護基を示す。Rは、フッ素原子又は水酸基を示す。)
この脱保護については、反応例3に示した方法を用いることができる。
Figure 2003095425
(式中、X、Y、Z、R、Raは、前記に同じである。Rcは、ハロゲン原子、スルホニルオキシ基等の脱離基、又は脱離基に変換しうる基を示す。)
例えばRcが塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基である化合物は、エチルアミン、イソプロピルアミン、tert−ブチルアミン、ベンジルアミン、置換ベンジルアミン、フェネチルアミン、置換フェネチルアミン、2−(置換ピリジルアミノ)エチルアミン等の1級アミン類(Z−NH)を用い、置換反応を行うことができる。この際、これらアミン類を過剰に用いるか、別に塩基を添加してもよい。添加する塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類又は炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。また、場合により反応を促進するために、ヨウ化ナトリウム等を添加することができる。反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等の反応に関与しない溶媒があげられる。反応は0〜100℃で行うことができる。
またRcが脱離基に変換しうる基として例えば水酸基があげられるが、この場合クロル化、ブロム化、ヨード化、メタンスルホニル化、p−トルエンスルホニル化等を行った後、上記反応を行うことができる。クロル化反応の例としては、四塩化炭素とトリフェニルホスフィンを用いる方法、塩化チオニルやオキシ塩化リンを用いる方法、トシルクロリド等を用い脱離基とした後塩化リチウム等で置換する方法等があげられる。これらの反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒を用いることができる。これらの反応は、−50〜100℃で行うことができる。ブロム化反応の例としては、四臭化炭素とトリフェニルホスフィンを用いる方法があげられる。この反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒を用い、−50〜50℃で行うことができる。ヨード化反応の例としては、ヨウ素、トリフェニルホスフィン及びイミダゾールを用いる方法があげられる。この反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒を用いることができる。これらの反応は、−50〜100℃で行うことができる。メタンスルホニル化、p−トルエンスルホニル化は、それぞれメタンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド等を用いて行うことができる。この際、適当な塩基を添加しても良い。添加する塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類又は炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の反応に関与しない溶媒があげられ、反応は−50〜50℃で行うことができる。
Figure 2003095425
(式中、X、Y、Z、R、Ra、Rb、Rcは、前記に同じである。)
例えばRcが塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基である化合物は、Z−NH−Rb(式中、Z、Rbは前記に同じである。)で表される化合物を用い置換反応を行うことができる。この際、塩基として水素化ナトリウム、tert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド等を用いることができる。溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等を用いることができる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
またRcが脱離基に変換しうる基として例えば水酸基があげられるが、この場合、反応式6で説明したようなクロル化、ブロム化、ヨード化、メタンスルホニル化、p−トルエンスルホニル化等を行った後、上記反応を行うことができる。
Figure 2003095425
(式中、X、Y、Z、R、Raは、前記に同じである。Rdはハロゲン原子、スルホニルオキシ基等の脱離基を示す。)
Z−Rdを用いる場合は、原料のアミノ基に、Z−Rdを作用させて目的物を得ることができる。例えば、Rdが塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等の場合は、原料のアミノ体と適当な塩基存在下で反応を行うことができる。添加する塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類又は炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等があげられる。反応は0〜100℃で行うことができる。
また、Z=O(アルデヒド体又はケトン体)を用いる場合は、原料の1級アミノ基とともに適当な還元法を用いた条件下で反応を行うことができる。用いる還元法としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウムなどの還元剤や、パラジウムなどを用いた水素添加があげられる。用いる溶媒としては、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、水等の反応に関与しない溶媒を用いることができる。反応は−20〜100℃で行うことができる。
Figure 2003095425
(式中、X、Y、Z、R、Ra、Rb、Rdは、前記に同じである。)
原料の保護されたアミノ基に、Z−Rdを作用させて目的物を得ることができる。この際適当な塩基を添加して反応を行うが、塩基の例として水素化ナトリウム、tert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド等があげられる。反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
Figure 2003095425
{式中、Reは、C(=X)−Y−NH−Z、又は−C(=X)−Y−N(Rb)−Z、又は−C(=X)−Y−Rc、又はRbを表す。また、X、Y、Z、Rb及びRcは、前記に同じである。}
アミノカルボニル基を、一般的な脱水反応によりシアノ基に変換して製造することができる。この例として、無水トリフルオロ酢酸を用いる方法があげられる。用いる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒があげられる。この際、場合によってはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基を加えることができる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
また、別の例としてオキシ塩化リンを用いる方法があげられる。この際、溶媒としてジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピリジン等を単独又は2種類以上混合して用いることができる。またこの反応は、イミダゾール等を添加しても良い。この反応は、−50〜50℃で行うことができる。
また、別の例としては塩化シアヌルとN,N−ジメチルホルムアミドを用いる方法があげられる。この際、溶媒としてジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピリジン等を単独又は2種類以上混合することもできる。この反応は、−50〜50℃で行うことができる。
Figure 2003095425
(式中、Re、Raは、前記に同じである。)
水酸基をフッ素原子に変換する方法である。フッ素化の方法としては、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリドやジメチル硫黄トリフルオリド等を用いる方法があげられる。これらの反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、トルエン等の反応に関与しない溶媒を用い、−78℃から室温で反応を開始し、室温から50℃で継続して反応を行うことにより達成される。
また他のフッ素化の例としては、水酸基を脱離基に変換した後にフルオロ基に変換する方法があげられる。脱離基への変換は、反応式6の説明にある方法と同様の方法で行うことができる。脱離基に変換した後のフルオロ基に変換する方法には、テトラブチルアンモニウムフルオリドやセシウムフルオリド等を反応させる方法があげられる。これらの反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、水等の反応に関与しない溶媒を用いることができ、−50〜100℃で行うことができる。
Figure 2003095425
(式中、R、Re、Raは、前記に同じである。)
1−H−ピロリジン誘導体、又はその塩を用い、縮合反応によりアミド体、チオアミド体又はカルバメート体を製造することができる。例えばアミド化反応は、アシルクロリドやアシルブロミド等のアシルハライドを用い、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒中で行うことができる。この際、塩基を用いて行うことができ、塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等の有機酸塩、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。これらの反応は、−50〜100℃で行うことができる。
またアミド化反応の別の例として、例えば、1−ベンゾトリアゾリルエステルやスクシンイミジルエステル等の活性エステルを用いて行うことができる。反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
また、例えば、カルボン酸と脱水縮合剤を用いてアミド化することができる。脱水縮合剤には例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド、カルボニルジイミダゾール等があげられ、必要に応じて1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシスクシンイミド等の活性化剤を用いることができる。反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等があげられる。この際、塩基を用いて行うことができ、塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等の有機酸塩、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
また、例えば、カルボン酸とクロル炭酸エステル等から得られる混合酸無水物を用いてアミド化することができる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒があげられる。この際、塩基を用いて行うことができ、塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等の有機酸塩、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
また、アミノ基の保護は、ジ−tert−ブチルジカルボキシレート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、フルオレニルメトキシカルボニルクロリド等を用い、適当な塩基存在下で行うことができる。塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類又は炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル、水等の反応に関与しない溶媒があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
Figure 2003095425
(式中、R、Reは、前記に同じである。Rfは、水素原子又は低級アルキル基、ベンジル基、アリル基等を表す。)
カルボキシル基又はその塩、あるいはそのエステルをアミノカルボニル基に変換する方法である。COORfがカルボキシル基又はその塩である化合物を原料とした場合、一般的なアミド化の条件でアンモニアを用い合成することができる。アミド化の例として、カルボキシル基又はその塩をチオニルクロリド、オキシ塩化リン、オキサリルクロリド等を用いて酸クロリドに変換した後、アンモニアと縮合する方法があげられる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
また、別の例として脱水縮合剤とアンモニアを用いたアミド化があげられる。例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド、カルボニルジイミダゾール等の縮合剤を用いた反応であり、必要に応じて1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシスクシンイミド等の活性化剤を加えることができる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル等の反応に関与しない溶媒があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
また、例えば、カルボン酸とクロル炭酸エステル等から得られる混合酸無水物とアンモニアを用いてアミド化することができる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
COORfがエステルである化合物からアミノカルボニル基への変換は、直接アンモニアを作用させて行うこともできるし、一度カルボン酸又はその塩に変換した後に上記の方法でアミノカルボニル基に変換することもできる。エステルからカルボン酸又はその塩に変換する方法としては、PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS,THEODORA W.GREENE and PETER G.M.WU TS著に記載の方法を用いることができる。直接アンモニアで変換する反応は、アンモニアガス又はアンモニア水を用い、水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン等の溶媒中又は無溶媒で、0〜100℃の温度範囲で行うことができる。また場合によりアンモニアの揮発を防ぐために密封系で行うこともできる。
Figure 2003095425
(式中、R、Ra、Rbは、前記に同じである。)
アミノ基の保護基であるRbを、例えば反応式3の説明の方法で脱保護することができる。得られたアミンは、塩基として又は適当な酸の塩として取り出すことができる。適当な酸とは例えば、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸等である。
さらに、参考例、実施例、試験例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例1
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン−2−カルボン酸(4.5g)をアセトニトリル(50mL)に溶解し、氷冷下1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(3.6g)、1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(4.5g)を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。反応溶液を再び氷冷後、25%アンモニア水(5mL)を加え、氷冷で30分、室温で30分攪拌した。反応液にアセトニトリル(50mL)を加えた後、不溶物を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜1:5)で精製した。選られた残渣にヘキサンを加え、無色粉末として表題化合物(4.2g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:255([M+Na])、(ESI neg.)m/z:231([M−H]
(2)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン(4.2g)を4M塩酸−ジオキサン(45mL)に懸濁し、室温で2時間攪拌した後、反応液を減圧下濃縮した。残渣にトルエン(50mL)を加え、再び減圧下濃縮を行い、これを3回繰り返し、無色粉末として表題化合物(3.1g)を得た。この中間体は精製せずに次の反応に用いた。
(3)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(2.4g)、(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸(5.1g)をテトラヒドロフラン(40mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、氷冷下1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(2.6g)、1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(3.3g)、ジイソプロピルエチルアミン(2.5mL)を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣に水を加え、生じた粉末を濾取した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜1:4)で精製し、淡黄色アモルファスとして表題化合物(6.9g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:490([M+Na]
(4)(2S,4S)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジン(6.9g)をテトラヒドロフラン(70mL)に溶解し、氷冷下無水トリフルオロ酢酸(4.0mL)を加え、氷冷下1.5時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=8:1〜3:2)で精製し、淡黄色アモルファスとして表題化合物(6.2g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:472([M+Na]
(5)(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジン(6.2g)を1,2−ジクロロエタン(90mL)に溶解し、氷冷下ジエチルアミン(10mL)を加え、氷冷で30分、室温で5時間攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をジエチルエーテル(100mL)、テトラヒドロフラン(50mL)、クロロホルム(50mL)に溶解し、氷冷下4M塩酸−ジオキサン(4.0mL)加えた。生じた塩を濾取しジエチルエーテルで洗浄した。得られた粉末をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール:25%アンモニア水=40:1:0.1〜25:1:0.1)で精製し、(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンを得た。これをクロロホルムに溶解し、氷冷下4M塩酸−ジオキサン(4.0mL)加え、生じた塩を濾取しクロロホルムで洗浄した。減圧下乾燥し、無色粉末として表題化合物(2.9g)を得た。MS(ESI pos.)m/z:228([M+H])、250([M+Na])、(ESI neg.)m/z:262([M+CL]
H−NMR(DMSO−d,500MHz)δ8.59(3H,br s),5.54(1H,br d,J=52.1Hz),5.06(1H,d,J=9.4Hz),4.07−3.77(3H,m),2.55−2.34(2H,m),1.88(1H,m),1.61(1H,m),1.17(1H,m),0.94(3H,d,J=6.7Hz),0.88(3H,t,J=7.3Hz)
MS(ESI pos.)m/z:228([M+H])、250([M+Na])、(ESI neg.)m/z:262([M+CL]
参考例2
(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
参考例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(2.33g)と(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸(3.00g)より、無色アモルファスとして表題化合物(4.22g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:354([M+Na])、(ESI neg.)m/z:330([M−H]
(2)(2S,4S)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル]−4−フルオロピロリジン(4.03g)をN,N−ジメチルホルムアミド(16mL)に溶解し、塩化シアヌル(1.35g)を加えて、室温で1時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮し、無色固体として表題化合物(3.49g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:336([M+Na])、(ESI neg.)m/z:312([M−H]
(3)(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(1.70g)をメタノール(11mL)に溶解し氷冷した。4M塩酸水溶液(11mL)を加え、室温に昇温し1晩攪拌した。メタノールを減圧濃縮し、得られた水溶液を酢酸エチルで洗浄した。水相に4M水酸化ナトリウム水溶液(12mL)と塩化ナトリウムを加え酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮し、無色固体として、(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.80g)を得た。この一部(0.60g)をメタノールに溶解し、4M塩酸(酢酸エチル溶液、0.77mL)のジイソプロピルエーテル(22mL)溶液に、氷冷下で加えた。溶液を1時間室温攪拌し析出不溶物を濾取して、無色粉末として表題化合物(0.75g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:214([M+H])、236([M+Na])、(ESI neg.)m/z:248([M+CL]
H−NMR(DMSO−d,500MHz)δ8.57(3H,br s),5.55(1H,br d,J=51.8Hz),5.06(1H,d,J=9.2Hz),4.08−3.90(2H,m),3.83(1H,d,J=7.3Hz),2.55−2.34(2H,m),2.12(1H,m),1.01(3H,d,J=6.7Hz),0.98(3H,d,J=6.7Hz)
参考例3
(2S,4S)−2−シアノ−1−[2−[(5−ニトロピリジン−2−イル)−アミノ]エチルアミノ]アセチル−4−フルオロピロリジンマレイン酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−ブロモアセチル−4−フルオロピロリジンの合成
参考例1(2)で得られた(2S,4S)−2−アミノカルボニル−4−フルオロピロリジン塩酸塩(650mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に懸濁し、氷冷下2−エチルヘキサン酸カリウム(1.6g)を加え1時間攪拌した。氷冷下ブロモアセチルブロミド(0.37mL)を加え、氷冷で30分、室温で1時間攪拌した。反応液にクロロホルム−メタノール(10:1、50mL)を加え、室温で15分攪拌した。析出した塩を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=40:1〜25:1)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(570mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:275([M+Na])、277([M+Na]
(2)(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−ブロモアセチル−4−フルオロピロリジン(560mg)をテトラヒドロフラン(6mL)に溶解し、氷冷下無水トリフルオロ酢酸(0.62mL)を加え、氷冷下1時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1〜30:1)で精製し、無色固体として表題化合物(540mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:257([M+Na])、259([M+Na]
(3)(2S,4S)−2−シアノ−1−[2−[(5−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−4−フルオロピロリジンマレイン酸塩の合成
2−(2−アミノエチルアミノ)−5−ニトロピリジン(580mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、氷冷下(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(250mg)のテトラヒドロフラン(2.5mL)溶液を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1〜25:1)で精製し、(2S,4S)−2−シアノ−1−[2−[(5−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−4−フルオロピロリジンを得た。これをエタノール(1mL)に溶解し、マレイン酸(52mg)のエタノール(1mL)溶液を加えた。反応液にジエチルエーテルを加え、上清を捨て、沈殿物をジエチルエーテルで洗浄した。残渣を減圧下乾燥し、黄色粉末として表題化合物(160mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:337([M+H])、359([M+Na])、(ESI neg.)m/z:335([M−H]
参考例4
(2S,4S)−1−(tert−ブチルアミノ)アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
tert−ブチルアミン(0.47g)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、氷冷下(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.30g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁し不溶物を濾取し、無色粉末として(2S,4S)−1−(tert−ブチルアミノ)アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.26g)を得た。この一部(0.25g)を、氷冷した4M塩酸(酢酸エチル溶液、0.3mL)のジエチルエーテル溶液に加え、室温で1時間攪拌した。不溶物を濾取して無色粉末として表題化合物(0.28g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:228([M+H])、250([M+Na])、(ESI neg.)m/z:226([M−H])、262([M+CL]
H−NMR(DMSO−d,500MHz)δ9.10(2H,br s),5.56(1H,br d,J=52.9Hz),5.09−5.06(1H,m),4.16(1H,dd,J=24.4,12.5Hz),4.12(1H,d,J=16.5Hz),3.88(1H,d,J=16.5Hz),3.86(1H,ddd,J=39.9,12.5,3.3Hz),2.54−2.40(2H,m),1.33(9H,s)
参考例5
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[(2−ヒドロキシ−1,1ジメチル)エチルアミノ]アセチルピロリジン塩酸塩の合成
参考例4と同様の方法で、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(0.71g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.54g)より、(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[(2−ヒドロキシ−1,1ジメチル)エチルアミノ]アセチルピロリジン及びこの塩酸塩である表題化合物(0.62g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:244([M+H])、266([M+Na])、(ESI neg.)m/z:242([M−H])、278([M+CL]
実施例1
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−[(1−アセトキシエトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(2.0g)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、ドライアイス−アセトンで−20℃に冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(1.53mL)を加え、次いでクロロぎ酸1−クロロエチル(0.95mL)を15分かけて滴下した。この溶液を−20〜−5℃で1時間攪拌した。反応液を飽和食塩水(50mL)にあけ、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を6M塩酸水溶液(1mL)と飽和食塩水(50mL)の混合水溶液で洗浄した後、飽和食塩水(50mL)で2回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣をアセトン(30mL)に溶解し、ヨウ化ナトリウム(1.32g)と酢酸ナトリウム(1.08g)を加え、室温で4時間攪拌した。アセトンを留去し、残渣を水(100mL)と酢酸エチル(100mL)に溶解した。有機層を1%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(50mL)と飽和食塩水(50mL×2)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:4〜1:1)で精製し、淡黄色アモルファス粉末として表題化合物(0.24g)を、ジアステレオマー混合物(NMRより比率約3:2)として得た。
MS(ES+)m/z:380([M+Na]+)、(ES−)m/z:356([M−1]−)
1H−NMR(CDCl3,300MHz)δ6.76 and 6.74(1H,q each,J=5.4Hz each),5.46(1H,br d,J=9.2Hz),5.43(1H,br d,J=51.8Hz),5.01(1H,d,J=9.3Hz),4.22−3.92(3H,m),2.66(1H,t,J=15.6Hz),2.50−2.22(1H,m),2.06 and 2.03(3H,s each),1.84(1H,m),1.63(1H,m),1.46 and 1.44(3H,d each,J=5.4Hz each),1.20(1H,m),1.01 and 1.00(3H,d each,J=6.8Hz each),0.94 and 0.93(3H,t each,J=7.4Hz each)
実施例2
(2S,4S)−1−[(2S)−2−[(1−アセトキシエトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの代わりとして(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンを用い、実施例1と同様の方法により表題化合物を得た。
実施例3
(2S,4S)−1−[N−(1−アセトキシエトキシカルボニル)−N−[2−[(5−ニトロピリジン−2−イル)−アミノ]エチル]アミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの代わりに(2S,4S)−2−シアノ−1−[2−[(5−ニトロピリジン−2−イル)−アミノ]エチルアミノ]アセチル−4−フルオロピロリジンを用い、実施例1と同様の方法により表題化合物を得た。
実施例4
(2S,4S)−1−[N−(1−アセトキシエトキシカルボニル)−N−(tert−ブチル)アミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの代わりに(2S,4S)−1−(tert−ブチルアミノ)アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンを用い、実施例1と同様の方法により表題化合物を得た。
実施例5
(2S,4S)−1−[N−(1−アセトキシエトキシカルボニル)−N−[(2−ヒドロキシ−1,1ジメチル)エチル]アミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの代わりに(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[(2−ヒドロキシ−1,1ジメチル)エチルアミノ]アセチルピロリジンを用い、実施例1と同様の方法により表題化合物を得た。
試験例1[ジペプチジルペプチダーゼIV活性阻害実験]
ジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)活性阻害実験はDiabetes、47、764−769、1998に掲載された方法に従って行った。ジペプチジルペプチダーゼIVを含む血漿は、健常人ボランティアから血液を採取し、遠心分離により調製した。酵素反応は96穴平底プレートを用い、25mM HEPES、140mM NaCl、1%BSA、pH7.8から成る緩衝液中で行った。100μM Gly−Pro−4−メチルクマリル−7−アミド(ペプチド研究所製)溶液 25μl、133mM塩化マグネシウム溶液7.5μl、検体化合物5μlを混合し、次いで上記緩衝液で1/100倍に希釈した血漿12.5μlを加えた。室温で2時間反応させた後、25%酢酸水溶液50μlを添加し反応を止めた。遊離した7−アミノ−4−メチルクマリン量を蛍光プレートリーダー(1420 ARVOTM Multilabel Counter;Wallac社製)を用いて390nmで励起させたときの460nmの蛍光強度を測定した。溶媒添加して反応時間を0分としたときの蛍光強度をブランク値とし、各測定値からブランク値を差し引いたものを特異的蛍光強度とした。得られた特異的蛍光強度から、下式によりジペプチジルペプチダーゼIV活性阻害率(%)を求めた。被検化合物は1000倍高濃度のジメチルスルフォキシド溶液を調製し、上記緩衝液で希釈して使用した。各濃度の阻害率から50%阻害を示す化合物濃度(IC50値)を算出した。その結果、参考例1の化合物はIC50が0.6nMと優れたDPPIV阻害活性を示した。
阻害率(%)=A÷B×100
(A=溶媒添加における蛍光強度−検体化合物添加における蛍光強度)
(B=溶媒添加における蛍光強度)。
試験例2[Zucker fattyラットでの経口糖負荷試験(OGTT)におけるジペプチジルペプチダーゼIV阻害物質の作用]
Zucker fattyラットでのOGTTはDiabetologia、42、1324−1331、1999に掲載された方法を参考にして行った。試験には10週齢の雄性Zucker fattyラット(日本チャールス・リバー社)を16時間絶食後に使用した。水の摂取は使用直前まで自由摂取とし、以後試験終了時まで絶水させた。試験開始前にヘパリン処理した採血管(Drummond Scientific社製)で眼底静脈から採血した。被験化合物は溶液として経口投与した。糖を日本薬局方注射用水で溶解し、被験化合物及び注射用水投与から15分後又は30分後に、糖として1g/kg体重又は2g/kg体重の用量で経口投与した。糖投与から15、30及び60分後に眼底静脈から採血した。血液試料は直ちにヘパリン(清水製薬社製)と混合後、3000rpm、15分間、4℃で遠心分離し、血漿を回収して直ちに凍結した。
凍結試料の血糖値(mg/dl)はグルコースCIIテストワコー(和光純薬工業社製)で測定し、糖投与から60分後までの各採血時間の血糖値から曲線下面積(min・mg/dl)を算出した。(ただし、0分の血糖値として試験開始前の採血で得られた試料の血糖値を代用した。)
実施例の化合物は血糖値の上昇を抑制した。
産業上の利用の可能性
本発明により安定で優れたジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)阻害活性を有する化合物の提供が可能となり、本発明化合物は、糖尿病、免疫疾患等の予防または治療薬として有用である。

Claims (12)

  1. 式(1)
    Figure 2003095425
    [式中、Wは天然のアミノ酸に由来したアシル基、式
    Figure 2003095425
    (式中、Wは炭素数1〜5のアルカノイル基、置換されてもよいアリールカルボニル基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Wは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される基、又は式
    Figure 2003095425
    (式中、W及びWは同一又は異なって水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される基を示し、
    Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、
    Yは式−CR−[式中、R及びRは同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中、R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)、−CONHR12{式中、R12は水素原子又は−(CH−R13(式中、mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)を示す}並びに−OR14(式中、R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す。)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基;若しくはハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基を示す。]を示すか、
    又は式−CR−CR10−(式中、R、R、R及びR10は同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中、R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中、mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)を示す}並びに−OR14(式中、R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す。)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又はRとRが隣接する炭素原子と一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基;又はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基を形成する。)を示し、
    Zは水素原子;又はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中、R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)、−CONHR12{式中、R12は水素原子又は−(CH−R13(式中、mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す。)を示す。}並びに−OR14(式中、R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す。)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、
    又はY及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び−OR15(式中、R15は炭素数1〜5の鎖状アルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す。)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する。]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  2. 式(1)においてXが酸素原子である請求項1に記載のシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  3. 式(1)においてYが−CH−である請求項1又は2に記載のシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  4. 式(1)においてZが水酸基及び炭素数1のヒドロキシアルキル基からなる群より選ばれる一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状又は環状アルキル基である請求項1〜3のいずれかに記載のシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  5. 式(1)においてZがtert−ブチル基、(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチル基又は(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチル基である請求項1〜3のいずれかに記載のシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  6. 式(1)においてYが−CR−(式中、Rが水素である。)であり、Zが水素原子である請求項1に記載のシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  7. 式(1)においてYが−CR−(式中、Rが水素であり、Rが炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である。)であり、Zが水素原子である請求項1に記載のシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  8. 式(1)においてYが−CH[CH(CH]−、−CH[C(CH]−又は−CH[CH(CH)CHCH]−であり、Zが水素原子である請求項1に記載のシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
  10. ジペプチジルペプチダーゼIVを阻害することで改善しうる疾患又は状態を予防または治療するための請求項第9に記載の医薬。
  11. ジペプチジルペプチダーゼIVを阻害することで改善しうる疾患又は状態が糖尿病である請求項10に記載の医薬。
  12. ジペプチジルペプチダーゼIVを阻害することで改善しうる疾患又は状態が免疫疾患である請求項10に記載の医薬。
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