JPWO2003066220A1 - 粉砕方法 - Google Patents
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Abstract
粉砕効率の悪いチューブミルを用いることなく、簡単な装置構成で効率の良い粉砕を可能とする。竪型粉砕機(1)と分級機(50)とを備えた粉砕装置を用いて、該竪型粉砕機(1)により粉砕した原料を該分級機(50)によって粗粉と微粉に分離し、該粗粉は該竪型粉砕機(1)に戻して再度粉砕するとともに、該微粉を製品として取り出す粉砕方法において、竪型粉砕機(1)のダムリングの高さ、粉砕ローラの粉砕圧力、回転テーブルの回転数及び竪型粉砕機(1)に投入する原料の投入量の中の少なくとも一つを調整することによって、該竪型粉砕機(1)の粉砕機電力原単位を1〜30kWh/tの範囲に制御する。
Description
[技術分野]
本発明は、竪型粉砕機と分級装置を備えて、セメントクリンカ、セメント原料、スラグ、石炭、炭酸カルシウム、セラミック及び化学品等の鉱物を原料として効率良く粉砕する粉砕方法に関する。
[背景技術]
従来から、石炭、石灰石、セメント原料、スラグ、セメントクリンカ、セラミック及び化学品等の原料を微粉砕する粉砕装置として、竪型粉砕機とチューブミルを備えた2段粉砕装置、あるいは回転式の分級機を内蔵した竪型粉砕装置が用いられている。
前記2段粉砕装置は、竪型粉砕機で粉砕した原料を、再度チューブミルで粉砕することによって原料を微粉砕する粉砕装置であって、例えば特許文献1(特開平4−338244号公報)に開示された技術は、竪型粉砕機で粉砕した原料を分配手段で分配しながら、竪型粉砕機とチューブミルで再度粉砕することによって、原料を微粉砕する粉砕装置であり、そのような従来の粉砕装置の1例を図15に示す。
また、前記分級機を内蔵した竪型粉砕機として、例えば特許文献2(特開昭57−75156号公報)に開示された技術がある。この文献に開示された竪型粉砕装置は、粉砕機内の粉砕ローラと回転テーブルの間で粉砕した原料を回転テーブル下方から導入したガスで吹き上げて、該回転テーブルの上方に配した回転式の分級機で分級し、微粉を装置外に取り出すとともに粗粉を回転テーブル上に落下させて再度粉砕して、原料を効率良く微粉砕する粉砕装置であり、そのような従来の粉砕装置の1例を図16に示す。
しかしながら、前記従来の2段粉砕装置は、装置構成として竪型粉砕機とチューブミルの両方を備えなければならないために装置構成が複雑となって各々の装置を効率良く動かすためには運転制御方法が複雑となる、
また複雑な装置は、メンテナンス等に労力と時間を要する等といった問題点を有しており、さらに設備全体も非常に高額となる。また、粉砕効率の低いチューブミルを用いるために、装置全体として電力消費が多くなり効率が良くないといった問題を有する。
さらに、前記分級機を内蔵した竪型粉砕機(エアスエプト式竪型粉砕機と称することもある)は、粉砕機内の粉砕ローラと回転テーブルの間で粉砕した原料を、回転テーブル下方から導入したガスで上方に吹き上げる必要があるが、該粉砕した原料をガスで上方に吹き上げるためには、多大なガスを必要とするために、ガスを送風するために大きな送風機動力(ファン動力)を必要とするといった問題点を有する。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、竪型粉砕機と分級装置を備えて、セメントクリンカ、セメント原料、スラグ、石炭、炭酸カルシウム、セラミック及び化学品等を原料として効率良く粉砕する粉砕装置の粉砕方法を提供することを目的とする。
[発明の開示]
上記の課題を解決するため、本発明による粉砕方法は、
(1) 上面が略水平円板状に形成されて外縁部にダムリングが周設された回転テーブル上に回転自在なコニカル形状の粉砕ローラを複数個配設し、該粉砕ローラに所定の粉砕圧力を与えることによって該回転テーブル上に投入された原料を粉砕する竪型粉砕機と、該竪型粉砕機で粉砕された原料を粗粉と微粉とに分離する分級機とを備えた粉砕装置を用いて、該竪型粉砕機により粉砕した原料を該分級機によって粗粉と微粉に分離し、該粗粉は該竪型粉砕機に戻して再度粉砕するとともに、該微粉を製品として取り出す粉砕方法において、該ダムリングの高さ、該粉砕ローラの粉砕圧力、該回転テーブルの回転数、及び竪型粉砕機に投入する原料の投入量の中の少なくとも一つを調整することによって、該竪型粉砕機の粉砕機電力原単位を1〜30kWh/tonの範囲に制御した。
(2) (1)に記載の粉砕方法において、前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.6〜0.8MPaの範囲とし、前記粉砕機電力原単位を5〜10kWh/tonの範囲としてセメント原料を粉砕する。
(3) (1)に記載の粉砕方法において、前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、前記粉砕機電力原単位を20〜25kWh/tonの範囲としてセメントクリンカを粉砕する。
(4) (1)に記載の粉砕方法の発明において、前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、前記粉砕機電力原単位を25〜30kWh/tonの範囲としてスラグを粉砕する。
(5) (1)〜(4)までいずれかに一項の記載の粉砕方法の発明において、前記ダムリングの高さを、粉砕ローラの中心直径に対して1〜10%の範囲とした。
(6) (1)〜(5)までいずれかに一項の記載の粉砕方法の発明において、前記竪型粉砕機より取り出される原料の量を測定し、該取り出される原料の量が一定となるように、前記粉砕装置の外部から該竪型粉砕機に投入する原料の量を調整した。
[発明を実施するための最良の形態]
以下、図に基づいて本発明による粉砕装置の粉砕方法の詳細について説明する。図1〜図4は本発明に係る発明の実施の形態の好ましい1例を示し、図1は竪型粉砕機を用いた粉砕装置の全体構成図であり,図2は竪型粉砕機の縦断面図である。図3及び図4は竪型粉砕機のローラ押圧用油圧装置と粉砕圧力とを説明する説明図である。図5〜図14は本発明の粉砕方法における効果を説明するための実験データのグラフである。図15及び図16は従来型粉砕装置の全体構成図である。
本発明の実施形態に用いる竪型粉砕機1の好ましい構成について、以下に説明する。本実施形態に用いた竪型粉砕機1は、図2に示すように該竪型粉砕機の外郭を形成するケーシングと、粉砕機の下部に設置された減速機2Bを介し電動機により駆動されて回転する水平円板状の回転テーブル2と、回転テーブル上面2Aの外周部を円周方向に等分する位置に配設した複数個のコニカル型の粉砕ローラ3とを備えている。
粉砕ローラ3は、軸7により下部ケーシングに回動自在に軸着した上部アーム6と、該上部アーム6と一体に形成した下部アーム6Aと、を介して油圧シリンダ8のピストンロッド9に連結されており、該油圧シリンダ8の作動によって回転テーブル上面2Aの方向に押圧されて、回転テーブル上面2Aに原料を介して従動することにより回転する。
前記ケーシングの回転テーブル上面2Aの中央上部には、回転テーブル上面2Aに原料を投入する原料投入口35と原料投入シュート13が設けられており、原料投入口35から原料投入シュート13を介して回転テーブル上面2Aに原料を投入する(供給と称することもある)ことができるよう構成されており、該投入した原料は、回転テーブル上面2Aを渦巻き状の軌跡を描きながら回転テーブル上面2Aの外周部に移動して、回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれ粉砕される。
また、回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれて粉砕された原料は、該回転テーブル上面2Aの外縁部に周設されたダムリング15を乗り越え、回転テーブル上面2Aの外周部とケーシングとの隙間である環状通路30(環状空間部30と称することもある)へと向かい、環状通路30より下部に落下して下部取出口34より粉砕品として竪型粉砕機1の外部に取出される構造となっている。
また、前記ケーシングには、回転テーブル2下方にガスを導入するためのガス導入口33を設け、また回転テーブル上方に該ガスを排出するため上部取出口39を設けている。竪型粉砕機1の運転中には、該ガス導入口33よりガス(本実施形態においては空気)を導入することによって、前記ケーシング内において該回転テーブル下方から上方に向かうガスの気流が生じている。
そのため、ダムリングを乗り越えた原料の中で径の小さい微粉は吹き上げられてケーシング内を上昇し、上部取出口39より微粉として取出される。
なお、該取出される微粉の量は、わずかであり、本実施形態においては該導入するガスの量を調整して、下部取出口34から取り出される原料の2〜5%程度になるようにしている。
また、本実施形態の竪型粉砕機1においては、油圧シリンダ8のロッド側の油室にかかる緊張圧力P1を測定できるように図示しない圧力計が取付けられており、油圧シリンダ8の緊張圧力P1を常に測定できる構成となっている。
前記圧力計で測定した値は、アンプで変換して粉砕ローラの圧力制御装置である制御盤に送るよう構成している。制御盤は、演算器と比較器と設定器等で構成しており、前記の測定値を演算して、予め設定器に設定した設定値と比較し、その結果に基づいて、粉砕ローラ押圧用油圧装置36の油圧シリンダ8に送る圧油の圧力を制御することができる構成となっている。
なお、本実施形態に用いた竪型粉砕機1は粉砕ローラの個数が3個であって、テーブル回転数は73RPMであり、粉砕ローラ中心直径Dは0.4mであり、テーブル直径Tは0.64mであり、ダムリング15の高さはテーブル上面2Aより約20mmである。
次に、図1を用いて粉砕装置の構成について説明する。本発明の実施形態に用いた粉砕装置100の好ましい1例は、竪型粉砕機1、分級機50、及び捕集機60を備えており、さらにそれらの機器を後述する構成で接続するために、送風機70(エキゾーストファン70と称することもある)、バケットエレベータ41、及びベルトコンベヤ80等を備えている。
ここで、粉砕装置100の外部からベルトコンベヤ80を介して供給された原料が2段ゲート45を介して、原料投入口35から竪型粉砕機1に投入できるように配管が接続されている。
また、竪型粉砕機1により粉砕された原料の大部分は、下部取出口34より竪型粉砕機1の外部に取出されて、該取出された原料は、バケットエレベータ41で搬送されて、分級機50に投入される構成となっている。
ここで、本実施形態における分級機50は重力分級式の分級装置であって、送風機70から捕集機60(本実施形態においては、バグフィルタ60)を介して、その内部を吸引されるよう配管で接続されている。
そして、分級機50は、送風機70を作動させることにより捕集機60を介してその内部を吸引されることによって、所望の粒径より小さな微粉を捕集機60側にガスとともに送給するとともに、前記捕集機60に送給した以外の原料を粗粉として、分級機50の下方より取り出す構造となっている。
分級機50の下方より粗粉として取り出した原料は、原料投入口35から竪型粉砕機1内に投入するように配管が接続されている。
また、本実施形態における分級機50は、投入された原料を常に一定の割合で粗粉と微粉(製品)に分離するために、その分級効率が常に一定となるよう調整できる構造となっている。本実施形態においては、投入した原料の粒度に合わせて分級機50のガス量といった運転条件等を調整することにより、常に投入された原料の30%を粗粉として分離するように構成した。
なお、本実施の形態における分級機50は前述したように重力分級式の分級装置を使用したが、これに限るものではなく、篩式、慣性式、遠心力式等、あるいは他の分級方式であって良いが、効率良く捕集機に微粉を送給するといった点で、ガス気流を用いて分級する分級方式が好ましい。
また、本実施形態においては、竪型粉砕機1内の雰囲気集塵をおこなうため、送風機70から、捕集機60及び分級機50を介して、竪型粉砕機1の上部取出口36をわずかに吸引するよう配管を接続しており、竪型粉砕機1内を漂う含塵ガスを分級機50で分級することによって、所望の粒径より小さな微粉を捕集機60側にガスとともに送給するとともに、前記捕集機60に送給した以外の原料を粗粉として、分級機50の下方より取り出す構造となっている。
また、図1に示した実施形態の好ましい1例においては、送風機70から送られる送風ラインの各所には、流量調整バルブB2、B3を設けることによって、竪型粉砕機1及び分級機50の中を流れるガスの風量等を調整できるよう構成した。
前記のように構成された粉砕装置100を用いて実施された本実施形態による粉砕方法の好ましい1例を以下に説明する。
粉砕装置100の外部からベルトコンベヤ80よって竪型粉砕機1に供給された原料である鉱物等(本実施形態ではセメントクリンカ)を、竪型粉砕機1の回転テーブル上面2Aの中央上部に設けられた原料投入口35から、原料投入シュート13を介して、回転テーブル上面2Aの上方より回転テーブル上面2Aの中央部に投入する。投入された原料は、回転テーブル上面2Aで回転させられ、また、回転による遠心力が発生することにより、回転テーブル上面2Aを渦巻き状の軌跡を描きながら回転テーブル上面2Aの外周部に移動し、回転テーブル上面2Aと該回転テーブル上面2Aに押圧された粉砕ローラ3との間に噛み込まれ粉砕される。
回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれ粉砕された原料の中で、ダムリング15を乗り越えた原料は、回転テーブル上面2Aの外周面とケーシング内周面との間の環状通路30に放り出されて環状通路30を落下し、下部取出口34より粉砕品として竪型粉砕機1の外部へ取出される。なお、ダムリング15にせき止められて、回転テーブル上面2Aに滞留した原料は、回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に再び噛み込まれて再度粉砕される。
なお、下部取出口34より竪型粉砕機1の外部へ取出した粉砕品は、バケットエレベータ41により分級機50に搬送される。
分級機50に搬送された原料の中で、径の小さな微粉はガスとともに捕集機60に送給されて、そこで製品として取り出される。また、径の大きな粗粉は、再度竪型粉砕機1に戻されて再度粉砕される。
以下、図5〜図14に記載した実験データによるグラフの説明をする。
本発明で述べる粉砕品平均粒度比、粉砕機電力原単位、及び粉砕システム電力原単位(kWh/ton)は、以下の定義とした。
粉砕品平均粒度比は、粉砕品平均粒度を原料の平均粒度で割ったものであり下記の数式1で表される。
なお、平均粒度は、粉砕品を篩にかけた際において、その残さ率(篩に投入した原料で篩を通過できず篩上に残った原料の割合)が36.8%となる篩目の大きさとして定義した。
粉砕機電力原単位は、粉砕機消費電力(kWh)を製品重量(ton)で割ったものであり下記の数式2で表される。
粉砕システム電力原単位は、システム消費電力(kWh)を原料の製品重量(ton)で割ったものであり下記の数式3で表される。
また、システム消費電力は竪型粉砕機1、分級機50、送風機70及び付属機器の消費電力の総和である。
システム能力比(粉砕システム能力比と称することもある。)とは90ミクロンアンダーの粉砕品を通過させる篩によって粉砕品を分級した際において、前記平均粒度比が0.15の場合の篩通過率を基準(基準値1)として、各粉砕品平均粒度比における通過率の比をとったものである。図5に粉砕品平均粒度比とシステム能力比の関係の1例を示した参考のグラフを示すが、粉砕品平均粒度比が小さくなるにつれてシステム能力比は向上する。
図5から明らかなように、原料を細かく粉砕するにつれて、システム能力比は高くなる傾向にある。
次に、竪型粉砕機の面圧(粉砕ローラ圧力)と、粉砕品の平均粒度の関係を図6(セメントクリンカの場合)に示す。
これをみると明らかなように、面圧を上げても、粉砕品の平均粒度が小さくなりにくい領域が存在している。(セメントクリンカの粉砕特性では1.1MPaより大きい粉砕はあまり効果ないことがわかる)。
また、図を添付しないが、セメント原料とスラグも同様の傾向を示し、セメント原料の粉砕特性では0.8MPaより大きい粉砕はあまり効果ない。またスラグも同様の傾向を示し、1.1MPaより大きい粉砕はあまり効果ない。
さらに、図7〜9をみると明らかであるが、竪型粉砕機で原料を繰り返し粉砕した場合は、繰り返し粉砕回数が多くなると粉砕品の平均粒度を小さくするのにあまり効果がないことがわかる。ここで、通過分とは、粉砕品を篩にかけた際に、篩にかけた量に対して篩目を通過した量をパーセンテージで示したものである。
言い換えると、図1のシステムを運転するに際しては、最適な面圧を選択し、最小限回数の繰り返し粉砕で、目的とする粉砕品の粒度に達することが、効率として最も良いのである。
しかし、ここで問題がある。繰り返し粉砕回数は、必要とされる製品の粒径によって変化するファクターであり、原料が何回繰り返し粉砕されるかを制御することが難しいのである。
特に、図1のシステムにおいては、ベルトコンベヤ80から投入された原料と、複数回繰り返し粉砕された原料が混在して竪型粉砕機に投入されるため、その繰り返し回数を正確にカウントして制御することが困難である。
本願発明者は、繰り返し粉砕回数を制御するファクターとして、適切なファクターを鋭意探索し、竪型粉砕機の電力原単位に着目した。つまり、繰り返し粉砕回数と竪型粉砕機の電力原単位とは比例の関係にあり、粉砕回数が増えると電力原単位も増えることを見出した。
原料が何回繰り返し粉砕されるかによって、粉砕機の電力原単位は変化することから、最適な面圧(粉砕ローラ圧力)を選択した上で、電力原単位を制御することによって、粉砕する原料に最適な粉砕条件を達成することが可能である。
ここで、粉砕機の電力原単位と粉砕システム能力との関係を調べた図10(セメントクリンカを例にした)を見てみると、5〜10kWh/tonに粉砕効率の良い領域を有しており、また30kWh/ton以上の粉砕機動力をかけることはシステムとしての効率が悪くなるという特徴がある。(ただし、図10はセメントクリンカで求められる製品粒度が90ミクロン篩上12%とした場合である。)
図10の傾向は、セメントクリンカのみならず、粉砕特性の異なるセメント原料、スラグに対してもほぼ同様であって、粉砕機の電力原単位を30kWh/ton以上に増加させても、粉砕システム能力が向上しないという結果になった。これは、図1の粉砕システムに特徴的な数値である。
これらのことから、図1の粉砕システムを制御するにあたって、好適な粉砕を行なうための前提条件として、粉砕機動力を無駄にしないようにするため、30kWh/ton以下で運転することであって、実際に1kWh/ton未満では粉砕ができないことから、粉砕機電力原単位を1〜30kWh/tonの範囲とすることが、好ましい。
以下、原料別に説明する。
▲1▼セメント原料の場合
求められる製品粒度が90ミクロン篩上12%(別紙参照)で良いため、強く粉砕する必要がなく、システムとして粉砕効率の良い、5〜10kWh(面圧0.6〜0.8MPa)領域で粉砕することによって、粉砕可能である。
従って、好ましい範囲として、5〜10kWh(面圧0.6〜0.8MPa)が好適である。言いかえると、セメント原料は図1のシステムによって粉砕する原料として、非常に適している。
▲2▼セメントクリンカの場合
求められる製品粒度が3000〜4000ブレーン(ブレーンとは粉末の大きさを表す単位であり、JISのR5201−1997にもブレーンが記載されている。)である。セメントクリンカの粉砕特性から明らかな様に1.1MPaより大きい粉砕はあまり効果ないことがわかるので、1.1MPa付近の領域の粉砕圧力を利用して、繰り返す粉砕が効果的である。従って、好ましい範囲は前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、その面圧で製品粒度を達成するため前記粉砕機電力原単位を20〜25kWh/tonの範囲として繰り返し粉砕することである。
▲3▼スラグの場合
求められる製品粒度が4000〜5000ブレーンであるため、非常に細かく原料を微粉砕する必要がある。粉砕動力の無駄にならない範囲の最も粉砕率の高い領域で粉砕する必要がある。従って、好ましい範囲は前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、粉砕動力の無駄にならない範囲の上限値でその面圧で製品粒度を達成するため前記粉砕機電力原単位を、25〜30kWhの範囲が好適である。
さて、図10で説明したように、竪型粉砕機1の粉砕機電力原単位を徐々に上昇させていった場合、システム能力比は徐々に上昇して行く傾向にある。粉砕機電力原単位は、粉砕ローラの粉砕圧力、ダムリングの高さ、回転テーブルの回転数、及び竪型粉砕機に投入する原料の投入量の中の少なくとも一つを調整することによって、制御することができる。
以下、粉砕ローラ3の粉砕圧力L、ダムリング15の高さ、回転テーブル2の回転数、及び竪型粉砕機1に投入する原料の投入量中の少なくとも一つを調整することによって、粉砕機動力原単位を制御する技術について説明する。
粉砕圧力Lを調整することにより粉砕機電力原単位を制御することについて、図11を用いて説明する。図11は粉砕機のローラ面圧と粉砕機動力原単位の関係を示すグラフである。なお、図11に記載したローラ面圧は、本発明で説明する粉砕圧力Lのことである。
図11から明らかなように 竪型粉砕機1の粉砕圧力Lを大きくするにつれて、粉砕機電力原単位は上昇する。
これは、回転テーブル上面2Aの原料が高い粉砕圧力Lで粉砕される程、竪型粉砕機1の消費動力が上昇するためである。従って、粉砕圧力Lを調整することによって、粉砕機電力原単位を制御することは可能である。
ここで、粉砕ローラ3を前記回転テーブル上面2Aに押圧する粉砕圧力Lは、図3に示すように、粉砕ローラ3の中心直径をDとして、粉砕ローラ幅をWとして、粉砕ローラ3を回転テーブル上面2Aに垂直方向に押し付ける力である粉砕力をFとして、粉砕ローラ3の幅方向の中心線と垂直軸との傾き角度をθとしたときに、粉砕圧力Lを下記の数式4で定義した。
ここで、図3に用いた粉砕圧力Fの単位はニュートン(N)であり、粉砕ローラ中心直径D、および、粉砕ローラ幅Wの単位はmである。
また、本実施形態における粉砕力Fは、油圧シリンダ8のロッドの引込力(油圧シリンダ力と称することもある)をF1とし、油圧シリンダ8から粉砕ローラ3までのレーバー比をR(本実施形態においては、R=L1/L2である)とすると、F=F1×R+Mである。(Mは粉砕ローラ3等の自重によって生じる粉砕力である)
ダムリング15の高さを調整することにより粉砕機電力原単位を制御することについて図12を用いて説明する。図12にダムリング高さ比と粉砕品平均粒度比及び粉砕機動力原単位の関係を示す。ダムリング高さ比は、粉砕ローラ3の中心直径の大きさDに対してのダムリング15の高さの割合をパーセンテージ(%)で表示したものであって、粉砕ローラ3の中心直径Dに対してダムリング15の高さが高くなるにつれてその割合が大きくなる。
図12から明らかなようにダムリング高さ比を大きくするにつれて、粉砕機電力原単位は上昇する。これは、回転テーブル上面2Aの外縁部に周設されたダムリング15のダムリング高さが高くなるにつれて、回転テーブル上面2A上の原料がダムリング15を乗り越えにくくなり、回転テーブル上で繰り返し粉砕される回数が増加することによる。そして、粉砕機電力原単位の上昇することにより、砕品平均粒度比は小さくなっていく傾向にある。従って、ダムリング15の高さを調整することによってダムリング高さ比を変化させ、粉砕機電力原単位を制御することは可能である。
さらに図12の結果について説明すれば、ダムリング高さ比が10%を超えたあたりから、粉砕機電力原単位の上昇カーブが急激になるが、粉砕機電力原単位の急激な上昇に対応するほど粉砕品平均粒度比は小さくなっていくことがないことがわかる。また、ダムリング高さ比が1%未満では、粉砕機電力原単位が上昇が緩やかであって、粉砕機電力原単位に寄与しにくいことがわかる。
これらの理由により、前記ダムリング15の高さ粉砕ローラ3の中心直径Dに対する割合で1〜10%の範囲とすることによって、粉砕機電力原単位の上昇に見合った粉砕品平均粒度比の粉砕品を得ることができるので、無駄の少ない効率の良い運転をすることが可能であって、好ましい。
また、ダムリング高さ比は3〜8%の範囲において、特に効率良く粉砕品平均粒度比を小さくすることができるので、この範囲を用いて粉砕装置を運転することは効率良く微粉際品を製造することが可能であり、特に好ましい。
次に、回転テーブル2の回転数を調整することにより粉砕機電力原単位を制御することについて説明する。回転テーブル2の回転速度を上昇させれば、竪型粉砕機1の消費動力が上昇することは自明であることから、回転テーブル2の回転数を調整することによって、粉砕機電力原単位を制御することは可能である。
さらに説明すると、図13に示したように本発明の想定する粉砕装置によって、例えばセメンクリンカを粉砕した場合においては、テーブル回転数を変化させてテーブル上原料加速度を12〜15rad/sec2の範囲とし場合、粉砕品平均粒度比が小さくなっていることがわかる。
なお、回転テーブル上面2Aに投入された原料は、回転テーブル2の回転による遠心力で回転テーブル上面2Aに分散されて粉砕ローラ3に粉砕されるが、回転テーブル2の回転速度が遅い場合は、回転テーブル上面2Aでの原料滞留時間が長くなるため、回転テーブル上面2Aでの原料層の厚みが厚くなりすぎることによって粉砕が進まなくなるにもかかわらず,粉砕機の消費動力のみが無駄に上昇するといった問題が生じ、逆に、回転テーブル2の回転速度が早い場合は、回転テーブル上面2Aでの原料滞留時間が短くなるため、回転テーブル上面2Aでの原料層の厚みが薄くなりすぎることによって安定した粉砕が進まなくなる等という問題が生じるといった理由から図13に示したような結果になったものと推測される。
言いかえれば、テーブル回転数を調整して粉砕機電力原単位を制御することは可能であるが、テーブル回転数の範囲には適正な範囲があって、その範囲を外れてテーブル回転数を変化させた場合においては、期待するほどシステム能力が上昇しない場合があるということを意味している。
従って、テーブル回転数を変化させて粉砕機電力原単位を制御する場合においては、テーブル上原料加速度を12〜15rad/sec2の範囲として適正な範囲としておくことが、効率良く微粉砕を行う上で好ましい。
竪型粉砕機1から取り出される原料の量を測定し、該取り出される原料の量を一定にするようにして外部から投入される原料の量を制御する調整する発明について以下に説明する。
図14に粉砕機出口輸送機電力原単位と粉砕品平均粒度、粉砕機電力原単位及び粉砕機振動の関係を示す。
ここで、粉砕機出口輸送機電力原単位とは、竪型粉砕機1で粉砕した原料を分級機50に搬送する輸送機の電力原単位のことであり、図1に示した本発明の想定する粉砕装置においては、バケットエレベータ41で消費される消費電力(kWh)を搬送品の重量(ton)で割ったものである。
なお、本実施形態においては、バケットエレベータ41の消費電力を測定することによって、竪型粉砕機1からの原料取りだし量を測定している。
図14から明らかなように、粉砕機出口輸送機電力原単位を大きくした場合において、粉砕機電力原単位が高くなるが、粉砕品平均粒度比も大きくなっており粉砕が進まないという傾向が現れる。
また、粉砕機出口輸送機電力原単位を小さくした場合においては徐々に振動が大きくなって粉砕機振動比が大きくなるといった傾向がわかる。これは、単位時間に竪型粉砕機1を通過して取り出される原料が多い場合においては、回転テーブル上面2A上の原料の量が多くなることによって、粉砕が進まず、単位時間に竪型粉砕機1を通過して取り出される原料が少ない場合においては、回転テーブル上面2A上の原料の量が少なくなることによって、粉砕が進むが、竪型粉砕機1の振動が大きくなることを意味している。
従って、竪型粉砕機1より取り出される原料の量を測定し、該取り出される原料の量が一定となるようにして、前記粉砕装置100の外部から該竪型粉砕機1に投入する原料の量を調整することは振動を防止して効率良く粉砕を進める点で効果的である。
この方法の好ましい1つの方法を説明すれば、バケットエレベータ41の消費電力を測定することによって、竪型粉砕機1からの原料取りだし量を測定し、粉砕機出口輸送機であるバケットエレベータ41の電力原単位が、振動等発生することなく安定して効率的に粉砕できる0.3〜0.7kWh/tonの範囲で一定となるように、ベルトコンベヤ80から投入される原料の投入量をコントロールする方法である。
以上、説明したように本発明による粉砕方法によれば、従来方法で記載したチューブミルを用いる必要がないので装置構成が簡単で効率の良い粉砕が可能であり、また粉砕した原料の全量をガスで上方に吹き上げる必要がないので大きな送風機動力を必要としない。
そして、本発明による粉砕方法は、ダムリングの高さ、粉砕ローラの粉砕圧力、回転テーブルの回転数、及び竪型粉砕機に投入する原料の投入量の中の少なくとも一つを調整することにより、前記粉砕機電力原単位を1〜30kWh/tonの範囲とすることによって、無駄の少ない効率の良い運転をすることが可能である。
また、第2の発明においては、粉砕ローラの粉砕圧力を0.6〜0.8MPaの範囲とし、粉砕機電力原単位を5〜10kWh/tonの範囲とすることにより、セメント原料を効率的に粉砕できる。
第3の発明においては、粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、粉砕機電力原単位を20〜25kWh/tonの範囲とすることにより、セメントクリンカを効率的に粉砕できる。
第4の発明においては、粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、粉砕機電力原単位を25〜30kWh/tonの範囲とすることにより、スラグを効率的に粉砕できる。
第5の発明においては、ダムリングの高さを粉砕ローラの中心直径に対する割合で1〜10%の範囲として適正な高さに選んで運転することにより、ダムリング高さ比を上げすぎることにより発生する無駄な消費動力を発生させずに安定した粉砕をすることが可能である。
第6の発明においては、竪型粉砕機より取り出される原料の量を測定し、該取り出される原料の量が一定となるように、粉砕装置の外部から竪型粉砕機に投入する原料の量を調整することによって、竪型粉砕機に発生する振動を防止して効率良く粉砕を進めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施形態に用いた竪型粉砕機を用いた粉砕装置の全体構成図である。
図2は、本発明の実施形態に用いた竪型粉砕機の縦断面図である。
図3は、本発明の実施形態に用いた竪型粉砕機のローラ押圧用油圧装置と粉砕圧力とを説明する説明図である。
図4は、本発明の実施形態に用いた竪型粉砕機の粉砕圧力を説明する説明図である。
図5は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られた粉砕品平均粒度比とシステム能力比の関係を示した図である。
図6は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られた粉砕圧力と粉砕品平均粒度比の関係を示す図である。
図7は、セメント原料を篩にかけた際の篩目と通過分との関係を示す図である。
図8は、クリンカーを篩にかけた際の篩目と通過分との関係を示す図である。
図9は、スラグを篩にかけた際の篩目と通過分との関係を示す図である。
図10は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られた粉砕機電力原単位とシステム能力比の関係を示す図である。
図11は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られた粉砕圧力と粉砕機電力原単位比の関係を示す図である。
図12は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られたダムリング高さ比と粉砕品平均粒度比及び粉砕機動力原単位の関係を示す図である。
図13は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られたテーブル上原料加速度と粉砕品平均粒度比の関係を示す図である。
図14は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られた粉砕機出口輸送機電力原単位と粉砕品平均粒度比等の関係を示す図である。
図15は、ボールミルを使用した従来型の粉砕装置の全体構成図である。
図16は、エアスエプト型の竪型粉砕機を使用した従来型の粉砕装置の全体構成図である。
本発明は、竪型粉砕機と分級装置を備えて、セメントクリンカ、セメント原料、スラグ、石炭、炭酸カルシウム、セラミック及び化学品等の鉱物を原料として効率良く粉砕する粉砕方法に関する。
[背景技術]
従来から、石炭、石灰石、セメント原料、スラグ、セメントクリンカ、セラミック及び化学品等の原料を微粉砕する粉砕装置として、竪型粉砕機とチューブミルを備えた2段粉砕装置、あるいは回転式の分級機を内蔵した竪型粉砕装置が用いられている。
前記2段粉砕装置は、竪型粉砕機で粉砕した原料を、再度チューブミルで粉砕することによって原料を微粉砕する粉砕装置であって、例えば特許文献1(特開平4−338244号公報)に開示された技術は、竪型粉砕機で粉砕した原料を分配手段で分配しながら、竪型粉砕機とチューブミルで再度粉砕することによって、原料を微粉砕する粉砕装置であり、そのような従来の粉砕装置の1例を図15に示す。
また、前記分級機を内蔵した竪型粉砕機として、例えば特許文献2(特開昭57−75156号公報)に開示された技術がある。この文献に開示された竪型粉砕装置は、粉砕機内の粉砕ローラと回転テーブルの間で粉砕した原料を回転テーブル下方から導入したガスで吹き上げて、該回転テーブルの上方に配した回転式の分級機で分級し、微粉を装置外に取り出すとともに粗粉を回転テーブル上に落下させて再度粉砕して、原料を効率良く微粉砕する粉砕装置であり、そのような従来の粉砕装置の1例を図16に示す。
しかしながら、前記従来の2段粉砕装置は、装置構成として竪型粉砕機とチューブミルの両方を備えなければならないために装置構成が複雑となって各々の装置を効率良く動かすためには運転制御方法が複雑となる、
また複雑な装置は、メンテナンス等に労力と時間を要する等といった問題点を有しており、さらに設備全体も非常に高額となる。また、粉砕効率の低いチューブミルを用いるために、装置全体として電力消費が多くなり効率が良くないといった問題を有する。
さらに、前記分級機を内蔵した竪型粉砕機(エアスエプト式竪型粉砕機と称することもある)は、粉砕機内の粉砕ローラと回転テーブルの間で粉砕した原料を、回転テーブル下方から導入したガスで上方に吹き上げる必要があるが、該粉砕した原料をガスで上方に吹き上げるためには、多大なガスを必要とするために、ガスを送風するために大きな送風機動力(ファン動力)を必要とするといった問題点を有する。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、竪型粉砕機と分級装置を備えて、セメントクリンカ、セメント原料、スラグ、石炭、炭酸カルシウム、セラミック及び化学品等を原料として効率良く粉砕する粉砕装置の粉砕方法を提供することを目的とする。
[発明の開示]
上記の課題を解決するため、本発明による粉砕方法は、
(1) 上面が略水平円板状に形成されて外縁部にダムリングが周設された回転テーブル上に回転自在なコニカル形状の粉砕ローラを複数個配設し、該粉砕ローラに所定の粉砕圧力を与えることによって該回転テーブル上に投入された原料を粉砕する竪型粉砕機と、該竪型粉砕機で粉砕された原料を粗粉と微粉とに分離する分級機とを備えた粉砕装置を用いて、該竪型粉砕機により粉砕した原料を該分級機によって粗粉と微粉に分離し、該粗粉は該竪型粉砕機に戻して再度粉砕するとともに、該微粉を製品として取り出す粉砕方法において、該ダムリングの高さ、該粉砕ローラの粉砕圧力、該回転テーブルの回転数、及び竪型粉砕機に投入する原料の投入量の中の少なくとも一つを調整することによって、該竪型粉砕機の粉砕機電力原単位を1〜30kWh/tonの範囲に制御した。
(2) (1)に記載の粉砕方法において、前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.6〜0.8MPaの範囲とし、前記粉砕機電力原単位を5〜10kWh/tonの範囲としてセメント原料を粉砕する。
(3) (1)に記載の粉砕方法において、前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、前記粉砕機電力原単位を20〜25kWh/tonの範囲としてセメントクリンカを粉砕する。
(4) (1)に記載の粉砕方法の発明において、前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、前記粉砕機電力原単位を25〜30kWh/tonの範囲としてスラグを粉砕する。
(5) (1)〜(4)までいずれかに一項の記載の粉砕方法の発明において、前記ダムリングの高さを、粉砕ローラの中心直径に対して1〜10%の範囲とした。
(6) (1)〜(5)までいずれかに一項の記載の粉砕方法の発明において、前記竪型粉砕機より取り出される原料の量を測定し、該取り出される原料の量が一定となるように、前記粉砕装置の外部から該竪型粉砕機に投入する原料の量を調整した。
[発明を実施するための最良の形態]
以下、図に基づいて本発明による粉砕装置の粉砕方法の詳細について説明する。図1〜図4は本発明に係る発明の実施の形態の好ましい1例を示し、図1は竪型粉砕機を用いた粉砕装置の全体構成図であり,図2は竪型粉砕機の縦断面図である。図3及び図4は竪型粉砕機のローラ押圧用油圧装置と粉砕圧力とを説明する説明図である。図5〜図14は本発明の粉砕方法における効果を説明するための実験データのグラフである。図15及び図16は従来型粉砕装置の全体構成図である。
本発明の実施形態に用いる竪型粉砕機1の好ましい構成について、以下に説明する。本実施形態に用いた竪型粉砕機1は、図2に示すように該竪型粉砕機の外郭を形成するケーシングと、粉砕機の下部に設置された減速機2Bを介し電動機により駆動されて回転する水平円板状の回転テーブル2と、回転テーブル上面2Aの外周部を円周方向に等分する位置に配設した複数個のコニカル型の粉砕ローラ3とを備えている。
粉砕ローラ3は、軸7により下部ケーシングに回動自在に軸着した上部アーム6と、該上部アーム6と一体に形成した下部アーム6Aと、を介して油圧シリンダ8のピストンロッド9に連結されており、該油圧シリンダ8の作動によって回転テーブル上面2Aの方向に押圧されて、回転テーブル上面2Aに原料を介して従動することにより回転する。
前記ケーシングの回転テーブル上面2Aの中央上部には、回転テーブル上面2Aに原料を投入する原料投入口35と原料投入シュート13が設けられており、原料投入口35から原料投入シュート13を介して回転テーブル上面2Aに原料を投入する(供給と称することもある)ことができるよう構成されており、該投入した原料は、回転テーブル上面2Aを渦巻き状の軌跡を描きながら回転テーブル上面2Aの外周部に移動して、回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれ粉砕される。
また、回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれて粉砕された原料は、該回転テーブル上面2Aの外縁部に周設されたダムリング15を乗り越え、回転テーブル上面2Aの外周部とケーシングとの隙間である環状通路30(環状空間部30と称することもある)へと向かい、環状通路30より下部に落下して下部取出口34より粉砕品として竪型粉砕機1の外部に取出される構造となっている。
また、前記ケーシングには、回転テーブル2下方にガスを導入するためのガス導入口33を設け、また回転テーブル上方に該ガスを排出するため上部取出口39を設けている。竪型粉砕機1の運転中には、該ガス導入口33よりガス(本実施形態においては空気)を導入することによって、前記ケーシング内において該回転テーブル下方から上方に向かうガスの気流が生じている。
そのため、ダムリングを乗り越えた原料の中で径の小さい微粉は吹き上げられてケーシング内を上昇し、上部取出口39より微粉として取出される。
なお、該取出される微粉の量は、わずかであり、本実施形態においては該導入するガスの量を調整して、下部取出口34から取り出される原料の2〜5%程度になるようにしている。
また、本実施形態の竪型粉砕機1においては、油圧シリンダ8のロッド側の油室にかかる緊張圧力P1を測定できるように図示しない圧力計が取付けられており、油圧シリンダ8の緊張圧力P1を常に測定できる構成となっている。
前記圧力計で測定した値は、アンプで変換して粉砕ローラの圧力制御装置である制御盤に送るよう構成している。制御盤は、演算器と比較器と設定器等で構成しており、前記の測定値を演算して、予め設定器に設定した設定値と比較し、その結果に基づいて、粉砕ローラ押圧用油圧装置36の油圧シリンダ8に送る圧油の圧力を制御することができる構成となっている。
なお、本実施形態に用いた竪型粉砕機1は粉砕ローラの個数が3個であって、テーブル回転数は73RPMであり、粉砕ローラ中心直径Dは0.4mであり、テーブル直径Tは0.64mであり、ダムリング15の高さはテーブル上面2Aより約20mmである。
次に、図1を用いて粉砕装置の構成について説明する。本発明の実施形態に用いた粉砕装置100の好ましい1例は、竪型粉砕機1、分級機50、及び捕集機60を備えており、さらにそれらの機器を後述する構成で接続するために、送風機70(エキゾーストファン70と称することもある)、バケットエレベータ41、及びベルトコンベヤ80等を備えている。
ここで、粉砕装置100の外部からベルトコンベヤ80を介して供給された原料が2段ゲート45を介して、原料投入口35から竪型粉砕機1に投入できるように配管が接続されている。
また、竪型粉砕機1により粉砕された原料の大部分は、下部取出口34より竪型粉砕機1の外部に取出されて、該取出された原料は、バケットエレベータ41で搬送されて、分級機50に投入される構成となっている。
ここで、本実施形態における分級機50は重力分級式の分級装置であって、送風機70から捕集機60(本実施形態においては、バグフィルタ60)を介して、その内部を吸引されるよう配管で接続されている。
そして、分級機50は、送風機70を作動させることにより捕集機60を介してその内部を吸引されることによって、所望の粒径より小さな微粉を捕集機60側にガスとともに送給するとともに、前記捕集機60に送給した以外の原料を粗粉として、分級機50の下方より取り出す構造となっている。
分級機50の下方より粗粉として取り出した原料は、原料投入口35から竪型粉砕機1内に投入するように配管が接続されている。
また、本実施形態における分級機50は、投入された原料を常に一定の割合で粗粉と微粉(製品)に分離するために、その分級効率が常に一定となるよう調整できる構造となっている。本実施形態においては、投入した原料の粒度に合わせて分級機50のガス量といった運転条件等を調整することにより、常に投入された原料の30%を粗粉として分離するように構成した。
なお、本実施の形態における分級機50は前述したように重力分級式の分級装置を使用したが、これに限るものではなく、篩式、慣性式、遠心力式等、あるいは他の分級方式であって良いが、効率良く捕集機に微粉を送給するといった点で、ガス気流を用いて分級する分級方式が好ましい。
また、本実施形態においては、竪型粉砕機1内の雰囲気集塵をおこなうため、送風機70から、捕集機60及び分級機50を介して、竪型粉砕機1の上部取出口36をわずかに吸引するよう配管を接続しており、竪型粉砕機1内を漂う含塵ガスを分級機50で分級することによって、所望の粒径より小さな微粉を捕集機60側にガスとともに送給するとともに、前記捕集機60に送給した以外の原料を粗粉として、分級機50の下方より取り出す構造となっている。
また、図1に示した実施形態の好ましい1例においては、送風機70から送られる送風ラインの各所には、流量調整バルブB2、B3を設けることによって、竪型粉砕機1及び分級機50の中を流れるガスの風量等を調整できるよう構成した。
前記のように構成された粉砕装置100を用いて実施された本実施形態による粉砕方法の好ましい1例を以下に説明する。
粉砕装置100の外部からベルトコンベヤ80よって竪型粉砕機1に供給された原料である鉱物等(本実施形態ではセメントクリンカ)を、竪型粉砕機1の回転テーブル上面2Aの中央上部に設けられた原料投入口35から、原料投入シュート13を介して、回転テーブル上面2Aの上方より回転テーブル上面2Aの中央部に投入する。投入された原料は、回転テーブル上面2Aで回転させられ、また、回転による遠心力が発生することにより、回転テーブル上面2Aを渦巻き状の軌跡を描きながら回転テーブル上面2Aの外周部に移動し、回転テーブル上面2Aと該回転テーブル上面2Aに押圧された粉砕ローラ3との間に噛み込まれ粉砕される。
回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれ粉砕された原料の中で、ダムリング15を乗り越えた原料は、回転テーブル上面2Aの外周面とケーシング内周面との間の環状通路30に放り出されて環状通路30を落下し、下部取出口34より粉砕品として竪型粉砕機1の外部へ取出される。なお、ダムリング15にせき止められて、回転テーブル上面2Aに滞留した原料は、回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に再び噛み込まれて再度粉砕される。
なお、下部取出口34より竪型粉砕機1の外部へ取出した粉砕品は、バケットエレベータ41により分級機50に搬送される。
分級機50に搬送された原料の中で、径の小さな微粉はガスとともに捕集機60に送給されて、そこで製品として取り出される。また、径の大きな粗粉は、再度竪型粉砕機1に戻されて再度粉砕される。
以下、図5〜図14に記載した実験データによるグラフの説明をする。
本発明で述べる粉砕品平均粒度比、粉砕機電力原単位、及び粉砕システム電力原単位(kWh/ton)は、以下の定義とした。
粉砕品平均粒度比は、粉砕品平均粒度を原料の平均粒度で割ったものであり下記の数式1で表される。
なお、平均粒度は、粉砕品を篩にかけた際において、その残さ率(篩に投入した原料で篩を通過できず篩上に残った原料の割合)が36.8%となる篩目の大きさとして定義した。
粉砕機電力原単位は、粉砕機消費電力(kWh)を製品重量(ton)で割ったものであり下記の数式2で表される。
粉砕システム電力原単位は、システム消費電力(kWh)を原料の製品重量(ton)で割ったものであり下記の数式3で表される。
また、システム消費電力は竪型粉砕機1、分級機50、送風機70及び付属機器の消費電力の総和である。
システム能力比(粉砕システム能力比と称することもある。)とは90ミクロンアンダーの粉砕品を通過させる篩によって粉砕品を分級した際において、前記平均粒度比が0.15の場合の篩通過率を基準(基準値1)として、各粉砕品平均粒度比における通過率の比をとったものである。図5に粉砕品平均粒度比とシステム能力比の関係の1例を示した参考のグラフを示すが、粉砕品平均粒度比が小さくなるにつれてシステム能力比は向上する。
図5から明らかなように、原料を細かく粉砕するにつれて、システム能力比は高くなる傾向にある。
次に、竪型粉砕機の面圧(粉砕ローラ圧力)と、粉砕品の平均粒度の関係を図6(セメントクリンカの場合)に示す。
これをみると明らかなように、面圧を上げても、粉砕品の平均粒度が小さくなりにくい領域が存在している。(セメントクリンカの粉砕特性では1.1MPaより大きい粉砕はあまり効果ないことがわかる)。
また、図を添付しないが、セメント原料とスラグも同様の傾向を示し、セメント原料の粉砕特性では0.8MPaより大きい粉砕はあまり効果ない。またスラグも同様の傾向を示し、1.1MPaより大きい粉砕はあまり効果ない。
さらに、図7〜9をみると明らかであるが、竪型粉砕機で原料を繰り返し粉砕した場合は、繰り返し粉砕回数が多くなると粉砕品の平均粒度を小さくするのにあまり効果がないことがわかる。ここで、通過分とは、粉砕品を篩にかけた際に、篩にかけた量に対して篩目を通過した量をパーセンテージで示したものである。
言い換えると、図1のシステムを運転するに際しては、最適な面圧を選択し、最小限回数の繰り返し粉砕で、目的とする粉砕品の粒度に達することが、効率として最も良いのである。
しかし、ここで問題がある。繰り返し粉砕回数は、必要とされる製品の粒径によって変化するファクターであり、原料が何回繰り返し粉砕されるかを制御することが難しいのである。
特に、図1のシステムにおいては、ベルトコンベヤ80から投入された原料と、複数回繰り返し粉砕された原料が混在して竪型粉砕機に投入されるため、その繰り返し回数を正確にカウントして制御することが困難である。
本願発明者は、繰り返し粉砕回数を制御するファクターとして、適切なファクターを鋭意探索し、竪型粉砕機の電力原単位に着目した。つまり、繰り返し粉砕回数と竪型粉砕機の電力原単位とは比例の関係にあり、粉砕回数が増えると電力原単位も増えることを見出した。
原料が何回繰り返し粉砕されるかによって、粉砕機の電力原単位は変化することから、最適な面圧(粉砕ローラ圧力)を選択した上で、電力原単位を制御することによって、粉砕する原料に最適な粉砕条件を達成することが可能である。
ここで、粉砕機の電力原単位と粉砕システム能力との関係を調べた図10(セメントクリンカを例にした)を見てみると、5〜10kWh/tonに粉砕効率の良い領域を有しており、また30kWh/ton以上の粉砕機動力をかけることはシステムとしての効率が悪くなるという特徴がある。(ただし、図10はセメントクリンカで求められる製品粒度が90ミクロン篩上12%とした場合である。)
図10の傾向は、セメントクリンカのみならず、粉砕特性の異なるセメント原料、スラグに対してもほぼ同様であって、粉砕機の電力原単位を30kWh/ton以上に増加させても、粉砕システム能力が向上しないという結果になった。これは、図1の粉砕システムに特徴的な数値である。
これらのことから、図1の粉砕システムを制御するにあたって、好適な粉砕を行なうための前提条件として、粉砕機動力を無駄にしないようにするため、30kWh/ton以下で運転することであって、実際に1kWh/ton未満では粉砕ができないことから、粉砕機電力原単位を1〜30kWh/tonの範囲とすることが、好ましい。
以下、原料別に説明する。
▲1▼セメント原料の場合
求められる製品粒度が90ミクロン篩上12%(別紙参照)で良いため、強く粉砕する必要がなく、システムとして粉砕効率の良い、5〜10kWh(面圧0.6〜0.8MPa)領域で粉砕することによって、粉砕可能である。
従って、好ましい範囲として、5〜10kWh(面圧0.6〜0.8MPa)が好適である。言いかえると、セメント原料は図1のシステムによって粉砕する原料として、非常に適している。
▲2▼セメントクリンカの場合
求められる製品粒度が3000〜4000ブレーン(ブレーンとは粉末の大きさを表す単位であり、JISのR5201−1997にもブレーンが記載されている。)である。セメントクリンカの粉砕特性から明らかな様に1.1MPaより大きい粉砕はあまり効果ないことがわかるので、1.1MPa付近の領域の粉砕圧力を利用して、繰り返す粉砕が効果的である。従って、好ましい範囲は前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、その面圧で製品粒度を達成するため前記粉砕機電力原単位を20〜25kWh/tonの範囲として繰り返し粉砕することである。
▲3▼スラグの場合
求められる製品粒度が4000〜5000ブレーンであるため、非常に細かく原料を微粉砕する必要がある。粉砕動力の無駄にならない範囲の最も粉砕率の高い領域で粉砕する必要がある。従って、好ましい範囲は前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、粉砕動力の無駄にならない範囲の上限値でその面圧で製品粒度を達成するため前記粉砕機電力原単位を、25〜30kWhの範囲が好適である。
さて、図10で説明したように、竪型粉砕機1の粉砕機電力原単位を徐々に上昇させていった場合、システム能力比は徐々に上昇して行く傾向にある。粉砕機電力原単位は、粉砕ローラの粉砕圧力、ダムリングの高さ、回転テーブルの回転数、及び竪型粉砕機に投入する原料の投入量の中の少なくとも一つを調整することによって、制御することができる。
以下、粉砕ローラ3の粉砕圧力L、ダムリング15の高さ、回転テーブル2の回転数、及び竪型粉砕機1に投入する原料の投入量中の少なくとも一つを調整することによって、粉砕機動力原単位を制御する技術について説明する。
粉砕圧力Lを調整することにより粉砕機電力原単位を制御することについて、図11を用いて説明する。図11は粉砕機のローラ面圧と粉砕機動力原単位の関係を示すグラフである。なお、図11に記載したローラ面圧は、本発明で説明する粉砕圧力Lのことである。
図11から明らかなように 竪型粉砕機1の粉砕圧力Lを大きくするにつれて、粉砕機電力原単位は上昇する。
これは、回転テーブル上面2Aの原料が高い粉砕圧力Lで粉砕される程、竪型粉砕機1の消費動力が上昇するためである。従って、粉砕圧力Lを調整することによって、粉砕機電力原単位を制御することは可能である。
ここで、粉砕ローラ3を前記回転テーブル上面2Aに押圧する粉砕圧力Lは、図3に示すように、粉砕ローラ3の中心直径をDとして、粉砕ローラ幅をWとして、粉砕ローラ3を回転テーブル上面2Aに垂直方向に押し付ける力である粉砕力をFとして、粉砕ローラ3の幅方向の中心線と垂直軸との傾き角度をθとしたときに、粉砕圧力Lを下記の数式4で定義した。
ここで、図3に用いた粉砕圧力Fの単位はニュートン(N)であり、粉砕ローラ中心直径D、および、粉砕ローラ幅Wの単位はmである。
また、本実施形態における粉砕力Fは、油圧シリンダ8のロッドの引込力(油圧シリンダ力と称することもある)をF1とし、油圧シリンダ8から粉砕ローラ3までのレーバー比をR(本実施形態においては、R=L1/L2である)とすると、F=F1×R+Mである。(Mは粉砕ローラ3等の自重によって生じる粉砕力である)
ダムリング15の高さを調整することにより粉砕機電力原単位を制御することについて図12を用いて説明する。図12にダムリング高さ比と粉砕品平均粒度比及び粉砕機動力原単位の関係を示す。ダムリング高さ比は、粉砕ローラ3の中心直径の大きさDに対してのダムリング15の高さの割合をパーセンテージ(%)で表示したものであって、粉砕ローラ3の中心直径Dに対してダムリング15の高さが高くなるにつれてその割合が大きくなる。
図12から明らかなようにダムリング高さ比を大きくするにつれて、粉砕機電力原単位は上昇する。これは、回転テーブル上面2Aの外縁部に周設されたダムリング15のダムリング高さが高くなるにつれて、回転テーブル上面2A上の原料がダムリング15を乗り越えにくくなり、回転テーブル上で繰り返し粉砕される回数が増加することによる。そして、粉砕機電力原単位の上昇することにより、砕品平均粒度比は小さくなっていく傾向にある。従って、ダムリング15の高さを調整することによってダムリング高さ比を変化させ、粉砕機電力原単位を制御することは可能である。
さらに図12の結果について説明すれば、ダムリング高さ比が10%を超えたあたりから、粉砕機電力原単位の上昇カーブが急激になるが、粉砕機電力原単位の急激な上昇に対応するほど粉砕品平均粒度比は小さくなっていくことがないことがわかる。また、ダムリング高さ比が1%未満では、粉砕機電力原単位が上昇が緩やかであって、粉砕機電力原単位に寄与しにくいことがわかる。
これらの理由により、前記ダムリング15の高さ粉砕ローラ3の中心直径Dに対する割合で1〜10%の範囲とすることによって、粉砕機電力原単位の上昇に見合った粉砕品平均粒度比の粉砕品を得ることができるので、無駄の少ない効率の良い運転をすることが可能であって、好ましい。
また、ダムリング高さ比は3〜8%の範囲において、特に効率良く粉砕品平均粒度比を小さくすることができるので、この範囲を用いて粉砕装置を運転することは効率良く微粉際品を製造することが可能であり、特に好ましい。
次に、回転テーブル2の回転数を調整することにより粉砕機電力原単位を制御することについて説明する。回転テーブル2の回転速度を上昇させれば、竪型粉砕機1の消費動力が上昇することは自明であることから、回転テーブル2の回転数を調整することによって、粉砕機電力原単位を制御することは可能である。
さらに説明すると、図13に示したように本発明の想定する粉砕装置によって、例えばセメンクリンカを粉砕した場合においては、テーブル回転数を変化させてテーブル上原料加速度を12〜15rad/sec2の範囲とし場合、粉砕品平均粒度比が小さくなっていることがわかる。
なお、回転テーブル上面2Aに投入された原料は、回転テーブル2の回転による遠心力で回転テーブル上面2Aに分散されて粉砕ローラ3に粉砕されるが、回転テーブル2の回転速度が遅い場合は、回転テーブル上面2Aでの原料滞留時間が長くなるため、回転テーブル上面2Aでの原料層の厚みが厚くなりすぎることによって粉砕が進まなくなるにもかかわらず,粉砕機の消費動力のみが無駄に上昇するといった問題が生じ、逆に、回転テーブル2の回転速度が早い場合は、回転テーブル上面2Aでの原料滞留時間が短くなるため、回転テーブル上面2Aでの原料層の厚みが薄くなりすぎることによって安定した粉砕が進まなくなる等という問題が生じるといった理由から図13に示したような結果になったものと推測される。
言いかえれば、テーブル回転数を調整して粉砕機電力原単位を制御することは可能であるが、テーブル回転数の範囲には適正な範囲があって、その範囲を外れてテーブル回転数を変化させた場合においては、期待するほどシステム能力が上昇しない場合があるということを意味している。
従って、テーブル回転数を変化させて粉砕機電力原単位を制御する場合においては、テーブル上原料加速度を12〜15rad/sec2の範囲として適正な範囲としておくことが、効率良く微粉砕を行う上で好ましい。
竪型粉砕機1から取り出される原料の量を測定し、該取り出される原料の量を一定にするようにして外部から投入される原料の量を制御する調整する発明について以下に説明する。
図14に粉砕機出口輸送機電力原単位と粉砕品平均粒度、粉砕機電力原単位及び粉砕機振動の関係を示す。
ここで、粉砕機出口輸送機電力原単位とは、竪型粉砕機1で粉砕した原料を分級機50に搬送する輸送機の電力原単位のことであり、図1に示した本発明の想定する粉砕装置においては、バケットエレベータ41で消費される消費電力(kWh)を搬送品の重量(ton)で割ったものである。
なお、本実施形態においては、バケットエレベータ41の消費電力を測定することによって、竪型粉砕機1からの原料取りだし量を測定している。
図14から明らかなように、粉砕機出口輸送機電力原単位を大きくした場合において、粉砕機電力原単位が高くなるが、粉砕品平均粒度比も大きくなっており粉砕が進まないという傾向が現れる。
また、粉砕機出口輸送機電力原単位を小さくした場合においては徐々に振動が大きくなって粉砕機振動比が大きくなるといった傾向がわかる。これは、単位時間に竪型粉砕機1を通過して取り出される原料が多い場合においては、回転テーブル上面2A上の原料の量が多くなることによって、粉砕が進まず、単位時間に竪型粉砕機1を通過して取り出される原料が少ない場合においては、回転テーブル上面2A上の原料の量が少なくなることによって、粉砕が進むが、竪型粉砕機1の振動が大きくなることを意味している。
従って、竪型粉砕機1より取り出される原料の量を測定し、該取り出される原料の量が一定となるようにして、前記粉砕装置100の外部から該竪型粉砕機1に投入する原料の量を調整することは振動を防止して効率良く粉砕を進める点で効果的である。
この方法の好ましい1つの方法を説明すれば、バケットエレベータ41の消費電力を測定することによって、竪型粉砕機1からの原料取りだし量を測定し、粉砕機出口輸送機であるバケットエレベータ41の電力原単位が、振動等発生することなく安定して効率的に粉砕できる0.3〜0.7kWh/tonの範囲で一定となるように、ベルトコンベヤ80から投入される原料の投入量をコントロールする方法である。
以上、説明したように本発明による粉砕方法によれば、従来方法で記載したチューブミルを用いる必要がないので装置構成が簡単で効率の良い粉砕が可能であり、また粉砕した原料の全量をガスで上方に吹き上げる必要がないので大きな送風機動力を必要としない。
そして、本発明による粉砕方法は、ダムリングの高さ、粉砕ローラの粉砕圧力、回転テーブルの回転数、及び竪型粉砕機に投入する原料の投入量の中の少なくとも一つを調整することにより、前記粉砕機電力原単位を1〜30kWh/tonの範囲とすることによって、無駄の少ない効率の良い運転をすることが可能である。
また、第2の発明においては、粉砕ローラの粉砕圧力を0.6〜0.8MPaの範囲とし、粉砕機電力原単位を5〜10kWh/tonの範囲とすることにより、セメント原料を効率的に粉砕できる。
第3の発明においては、粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、粉砕機電力原単位を20〜25kWh/tonの範囲とすることにより、セメントクリンカを効率的に粉砕できる。
第4の発明においては、粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、粉砕機電力原単位を25〜30kWh/tonの範囲とすることにより、スラグを効率的に粉砕できる。
第5の発明においては、ダムリングの高さを粉砕ローラの中心直径に対する割合で1〜10%の範囲として適正な高さに選んで運転することにより、ダムリング高さ比を上げすぎることにより発生する無駄な消費動力を発生させずに安定した粉砕をすることが可能である。
第6の発明においては、竪型粉砕機より取り出される原料の量を測定し、該取り出される原料の量が一定となるように、粉砕装置の外部から竪型粉砕機に投入する原料の量を調整することによって、竪型粉砕機に発生する振動を防止して効率良く粉砕を進めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施形態に用いた竪型粉砕機を用いた粉砕装置の全体構成図である。
図2は、本発明の実施形態に用いた竪型粉砕機の縦断面図である。
図3は、本発明の実施形態に用いた竪型粉砕機のローラ押圧用油圧装置と粉砕圧力とを説明する説明図である。
図4は、本発明の実施形態に用いた竪型粉砕機の粉砕圧力を説明する説明図である。
図5は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られた粉砕品平均粒度比とシステム能力比の関係を示した図である。
図6は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られた粉砕圧力と粉砕品平均粒度比の関係を示す図である。
図7は、セメント原料を篩にかけた際の篩目と通過分との関係を示す図である。
図8は、クリンカーを篩にかけた際の篩目と通過分との関係を示す図である。
図9は、スラグを篩にかけた際の篩目と通過分との関係を示す図である。
図10は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られた粉砕機電力原単位とシステム能力比の関係を示す図である。
図11は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られた粉砕圧力と粉砕機電力原単位比の関係を示す図である。
図12は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られたダムリング高さ比と粉砕品平均粒度比及び粉砕機動力原単位の関係を示す図である。
図13は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られたテーブル上原料加速度と粉砕品平均粒度比の関係を示す図である。
図14は、本発明の実施形態に係わる粉砕方法によって得られた粉砕機出口輸送機電力原単位と粉砕品平均粒度比等の関係を示す図である。
図15は、ボールミルを使用した従来型の粉砕装置の全体構成図である。
図16は、エアスエプト型の竪型粉砕機を使用した従来型の粉砕装置の全体構成図である。
Claims (6)
- 上面が略水平円板状に形成されて外縁部にダムリングが周設された回転テーブル上に回転自在なコニカル形状の粉砕ローラを複数個配設し、該粉砕ローラに所定の粉砕圧力を与えることによって該回転テーブル上に投入された原料を粉砕する竪型粉砕機と、該竪型粉砕機で粉砕された原料を粗粉と微粉とに分離する分級機とを備えた粉砕装置を用いて、該竪型粉砕機により粉砕した原料を該分級機によって粗粉と微粉に分離し、該粗粉は該竪型粉砕機に戻して再度粉砕するとともに、該微粉を製品として取り出す粉砕方法において、該ダムリングの高さ、該粉砕ローラの粉砕圧力、該回転テーブルの回転数、及び竪型粉砕機に投入する原料の投入量の中の少なくとも一つを調整することによって、該竪型粉砕機の粉砕機電力原単位を1〜30kWh/tonの範囲に制御することを特徴とした粉砕方法。
- 前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.6〜0.8MPaの範囲とし、前記粉砕機電力原単位を5〜10kWh/tonの範囲としてセメント原料を粉砕する請求項1記載の粉砕方法。
- 前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、前記粉砕機電力原単位を20〜25kWh/tonの範囲としてセメントクリンカを粉砕する請求項1記載の粉砕方法。
- 前記粉砕ローラの粉砕圧力を0.8〜1.1MPaの範囲とし、前記粉砕機電力原単位を25〜30kWh/tonの範囲としてスラグを粉砕する請求項1記載の粉砕方法。
- 前記ダムリングの高さを、粉砕ローラの中心直径に対して1〜10%の範囲とする請求項1〜請求項4までのいずれか1項に記載の粉砕方法。
- 前記竪型粉砕機より取り出される原料の量を測定し、該取り出される原料の量が一定となるように、前記粉砕装置の外部から該竪型粉砕機に投入する原料の量を調整する請求項1〜請求項5までのいずれか1項に記載の粉砕方法。
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