JPS643950Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、噴射される液体燃料をガス燃料によ
つて霧化して燃焼するようにした外部混合型ガス
アトマイズバーナに関する。

典型的な先行技術では、液体燃料をガス燃料に
よつて霧化し、バーナタイルにおいて保炎を行な
つている。一般にガスアトマイズ燃焼時には、火
炎形状は鋭い。したがつて保炎効果が不十分であ
る。

本考案は、十分な保炎効果を達成することがで
きるようにした外部混合型ガスアトマイズバーナ
を提供することである。

第１図は本考案の一実施例の縦断面図であり、
第２図は第１図において示されている燃料管体３
０の拡大断面図である。直円筒状の第１筒１に
は、その端部２から液体燃料が圧送される。第２
筒３は、第１筒１と同心の直円筒状である。この
第２筒３は、筒部４とキヤツプ５とを含む。第１
筒１の外周面と第２筒３の内周面との間の空間６
には、供給口７からガス燃料が圧送される。筒部
４はキヤツプ５に内挿されて螺合される。このキ
ヤツプ５には、空間６に連通して半径方向外方に
延びる保炎孔９が周方向に間隔を開けて複数個形
成される。この保炎孔９に関してガス燃料の上流
側（第２図の左方）には、半径方向外方に突出し
た絞り片１０が周方向に連続して形成される。第
１筒１および第２筒３に関連してノズルチツプ８
が設けられる。このノズルチツプ８は、第１筒１
に内挿されて固定される。

第３図は第２図の切断面線−から見た断面
図である。ノズルチツプ８は、液体燃料が噴射さ
れる中心孔１１と、その外周に周方向に間隔を開
けて形成された周溝１２とを有する。この周溝１
２は、ガス燃料が供給される空間６に連通してい
る。ノズルチツプ８の先端部１３の外周は直円筒
に形成されている。キヤツプ５の先端部には直円
筒状の内孔１４が形成される。ノズルチツプ８の
先端部１３は、この内孔１４に嵌込んでいる。こ
れによつてノズルチツプ８とキヤツプ５との軸線
方向に沿う相互の熱膨張，収縮に起因した変位が
許容される。第３筒１５は、第２筒３を半径方向
に間隔を開けて外囲する。第３筒１５の先端部１
６は、キヤツプ５において大径とされる。第３筒
１５の後端部は端板１７によつて第２筒３の筒部
４の外周面と気密に塞がれており、これによつて
空気室１８が形成される。第３筒１５の外周に
は、導入孔１９が周方向に間隔を開けて複数個形
成される。

燃料管体３０は外囲して第４筒２０が設けられ
る。この第４筒２０は、バーナタイル２１と、そ
のバーナタイル２１よりも上流に設けられた筒部
２２とを含む。筒部２２の下流側における端部
は、端板２３によつて第３筒１５の外周面または
その第３筒１５よりもさらに下流側の第２筒３の
筒部４の外周面と気密に連結される。このように
して第３筒１５の外周面と第４筒２０の内周面と
の間に空気室２４が形成される。この空気室２４
にはフアン２５から燃焼用空気が供給される。

第１筒１内に液体燃料が圧送され、これと同時
に第２筒３にガス燃料供給孔７からガス燃料が供
給されることによつて、中心孔１１から噴射され
る液体燃料を霧化する。空気室２４に供給される
フアン２５からの燃焼用空気の一部は、導入孔１
９から空気室１８に導入され、絞り１０の外周面
と第３筒１５の内周面との間の絞り通路２６を経
て導かれる。保炎孔９からは、ガス燃料が噴射さ
れる。こうして保炎孔９からのガス燃料が燃焼さ
れて保炎が形成される。絞り通路２６の絞り量を
変化することによつて、保炎が安定に形成され
る。ノズルチツプ８およびキヤツプ５の働らきに
よつて霧化された液体燃料とガス燃料との混合流
体は、空気室２４からの燃焼用空気により燃焼す
る。

保炎孔９は、第２筒３のキヤツプ５に形成され
ており、霧化された液体燃料とガス燃料との混合
流体の近傍である。したがつて火炎が鋭くても十
分な保炎効果が達成される。

上述の実施例では、第１筒１、第２筒３、第３
筒１５および第４筒２０は、大略的に直円筒状に
形成されたけれども、本考案の外の実施例として
他の形状を有してもよく、また第２筒３の内周面
とそれに嵌込んでいるノズルチツプ８の外周面と
の軸直角断面は軸線方向に一様であり、これによ
つて第２筒３のキヤツプ５とノズルチツプ８との
相互の個別的な熱膨張，収縮が許容される。

以上のように本考案によれば、第２筒先端付近
に保炎孔を設けてこの保炎孔から噴射されるガス
燃料が第２筒の外周面と第３筒の内周面との間に
供給される保炎用空気によつて燃焼され、したが
つて霧化された液体燃料とガス燃料とによつて形
成される火炎近傍に保炎が形成されるので、保炎
効果が十分に達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の縦断面図、第２図
は第１図に示された燃料管体３０の拡大断面図、
第３図は第２図の切断面線−から見た断面図
である。 １……第１筒、３……第２筒、４……筒部、５
……キヤツプ、８……ノズルチツプ、９……保炎
孔、１０……絞り、１１……中心孔、１２……周
溝、１５……第３筒、２０……第４筒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 第１筒に液体燃料を圧送し、その第１筒の外
   周面と第１筒を外囲する第２筒の内周面との間
   に、ガス燃料を圧送し、第１および第２筒の先
   端部に関連して設けたノズルチツプによつて液
   体燃料をガス燃料で霧化し、第２筒先端部付近
   に保炎孔を設け、第２筒を外囲する第３筒によ
   つて保炎孔外周を覆い、第２筒の外周面と第３
   筒の内周面との間に保炎用空気を供給し、第３
   筒の外周面と第３筒を外囲する第４筒の内周面
   との間に燃焼用空気を供給することを特徴とす
   る外部混合型ガスアトマイズバーナ。 (2) 第２筒の内周面とそれに嵌込んでいるノズル
   チツプの外周面との軸直角断面を軸線方向に一
   様に形成し、第２筒とノズルチツプとの個別的
   な熱膨張，収縮が許容されるようにしたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の外部混合型ガスアトマイズバーナ。