JPS6388266A - 複燃料供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関の複燃料供給装置に関する。

〔従来の技術〕

実公昭６１−１３７４０号公報は１つの燃料噴射ポンプ
と１つのパイロットシリンダ機構とによってパイロット
噴射を可能にした燃料供給装置を開示しており、この場
合、燃料噴射ポンプからの主噴射に先立ってパイロット
シリンダ機構からパイロット噴射を行うようにしたもの
である。このパイロットシリンダ機構はシリンダケース
内を往復移動するピストンを挟んで一方にシリンダ室を
且つ他方にパイロット室を形成し、バイロフト室に他の
気筒に噴射中の燃料噴射管の燃料の圧力を導いてピスト
ンを作動させ、シリンダ室の燃料を圧送するようにした
ものである。

本願の前側である特願昭６０−１８２９９２は１つの燃
料噴射ポンプと、前記パイロットシリンダ機構と類似の
燃料圧送器と、第１及び第２の燃料通路を形成した燃料
噴射弁とからなる燃料供給装置を記載している。この場
合にはアルコールが主燃料として使用されることができ
、燃料噴射弁の先端に軽油が副燃料として予め充填され
、燃料噴射ポンプの噴射時に、軽油及びアルコールの順
に層状の噴射が行われるようになっている。燃料噴射弁
の先端に軽油を予め充填するために、燃料圧送器が燃料
噴射ポンプの燃料噴射圧を受けて作動し、軽油を燃料噴
射弁の開弁圧よりも低い圧力で圧送するようになってい
る。このために、燃料圧送器には往復移動するピストン
が挿入されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記実公昭６１−１３７４０号公報及び本願の上記先願
は往復移動するピストンを有する燃料圧送器により補助
燃料を供給または圧送するようにしている。

このピストンは主燃料噴射ポンプの燃料噴射圧を受けて
一方の方向に移動し、よって補助燃料を押し出すもので
ある。このピストンは主燃料噴射ポンプの燃料噴射が終
了したときにばねによって戻され、このときに補助燃料
を吸い込むものである。

ところで、ピストンには常時主燃料噴射ポンプの残留圧
力が作用しており、この残留圧力はばねの戻し方向と逆
方向に作用する。この残留圧力が大きいと、特に高回転
時にピストンが戻り切らないようになる。従って、ピス
トンのストロークが変動し、補助燃料を安定的に供給で
きなくなる。これを対策するには戻しばねをかなり強く
すればよいが、強くし過ぎると機関回転数が低くて噴射
圧が低いときにピストンが確実に作動しなくなるという
問題があり、やはり補助燃料の供給が安定しなくなる。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点を解決するために、本発明による複燃料供給
装置は、燃料噴射弁に通じる複数の燃料噴射管を有する
燃料供給装置と、前記燃料噴射弁に通じる燃料圧送器と
からなり、該燃料圧送器が燃料室を形成した圧送器ケー
シングと、該圧送器ケーシング内に往復移動可能に挿入
されて前記燃料室の燃料を圧送可能な圧送ピストンと、
該圧送ピストンを駆動するために少なくとも２つの前記
燃料噴射管の燃料の圧力を圧送ピストンに対向する方向
に導く手段とを具備することを特徴とするものである。

〔実施例〕

第１図は本発明による複燃料供給装置の第１実施例を示
し、第２図は第１図の燃料圧送器を拡大して示すもので
ある。

複燃料供給装置は１つの燃料噴射ポンプ１０と、２つの
燃料圧送器１２ａ、１２ｂと、気筒数と同数の燃料噴射
弁１４とから構成されている。また、アルコール等の主
燃料のための第１の燃料タンク１６及びそのフィードポ
ンプ１８と、軽油等の補助燃料のための第２の燃料タン
ク２０及びそのフィードポンプ２２が設けられる。燃料
噴射ポンプ１０は例えばディーゼルエンジンに使用され
る分配型または列壁ポンプが使用でき、気筒数と同数の
デリバリバルブ等の燃料吐出手段１０ａを備えている。

各燃料吐出手段１０ａはそれぞれ燃料噴射管２４ａ〜２
４ｄに接続され、燃料噴射管２４ａ〜２４ｄはそれぞれ
燃料噴射弁１４に通じている。

燃料噴射弁１４は噴口２Ｇを形成した弁本体２８にニー
ドル弁３０を挿入したものであり、ニードル弁３０はそ
の上方に配置したばね（図示せず）によって噴口２６を
閉じる方向に付勢され、そのばねが燃料噴射弁１４０開
弁圧を定めることは公知の燃料噴射弁と同様である。こ
の燃料噴射弁１４は弁本体２８とニードル弁３０との間
の環状間隙により形成された第１の燃料通路３２と、ニ
ードル弁２２の中心を通ってその上端部付近で半径方向
に開口しそこで第１の燃料通路３２に連結される第２の
燃料通路３４とを有し、前記燃料噴射ポンプ１０から延
びる燃料噴射管１６が各第１の燃料通路３２に接続され
、これから説明する燃料圧送器１２ａ、１２ｂから延び
る燃料管が各第２の燃料通路３４に接続される。また、
燃料噴射弁１４の第２の燃料通路３４には燃料噴射弁１
４内への補助燃料の流入のみを許容する逆止弁３６が配
置される。

この実施例においては燃料圧送器１２ａ、１２ｂは２個
設けられており、その構造は同じであるので一方の燃料
圧送器１２ａについてのみ詳細に説明する。燃料圧送器
１２ａは同一軸線上に連袂的に３段に形成されたシリン
ダボア４２を有する圧送器ケ−シング４０からなり、即
ち、このシリンダボア４２は中間の大径のボア部分４２
ａと、その両側の同一径のボア部分４２ｂ、４２Ｃとか
らなるものである。

このシリンダボアには圧送ピストン４８が挿入され、こ
の圧送ピストン４８はシリンダボア４２に対応して中間
の大径部分４８ａと、その両側の同一径の小径部分４８
ｂ、４８Ｃを有する。圧送ピストン４８の各部分はシリ
ンダボア４２の各部分に摺動′可能に嵌合され、圧送ピ
ストン４８の中間の大径部分４８ａの長さがシリンダボ
ア４２の中間の大径のボア部分４２ａの長さよりも長く
形成されているので、圧送ピストン４８はシリンダボア
４２内で往復移動可能である。そして、シリンダボア４
２の中間の大径のボア部分４２ａ内で、圧送ピストン４
８の中間の大径部分４８ａの両側にそれぞれ燃料室５０
．５２が形成され、圧送ピストン４８が往復移動するこ
とによって一方の燃料室５０（５２）の容積を縮小して
そこの燃料を圧送し、同時に他方の燃料室５０（５２）
の容積を拡大してそこに燃料を吸い込むことができるよ
うになっている。これらの燃料室５０．５２にはそれぞ
れ第２の燃料タンク２０に通じる燃料人口５４と燃料噴
射弁１４に通じる燃料出口５６とが形成され、燃料人口
５４には燃料の流入のみを許容する逆止弁５８が配置さ
れ、燃料出口５６には燃料の流出のみを許容する逆止弁
６０が配置される。

さらに、圧送ピストン４８の両側において、前述した燃
料噴射管２４ａ、２４ｂがそれぞれシリンダボア４２の
小径部分４２ｂ及び４２ｃを通るように構成されており
、従って、圧送ピストン４８はその両側から対向する燃
料噴射圧を受け、そのタイミングには差があるので圧送
ピストン４８がいずれかの方向に駆動されることができ
るのである。

さらに、全ての燃料圧送器１２ａ、１２ｂの全ての燃料
出口５６は共通の燃料管６２に集合的に連結され、それ
から流れ抵抗を等価にするような燃料管６４　、６６に
より全ての燃料噴射弁１４の第２の燃料通路３４に接続
される。

次に第３図を参照して作用を説明する。

第１の燃料圧送器１２ａはそれぞれ第１気筒及び第２気
筒に向かう燃料噴射管２４ａ、２４ｂの燃料の圧力を受
けて作用し、第２の燃料圧送器１２ｂはそれぞれ第３気
筒及び第４気筒に向かう燃料噴射管２４Ｃ，２４ｄの燃
料の圧力を受けて作用する。今、クランク角度零度にお
いて第１気筒の燃料噴射が行われるとすると、このとき
に、燃料噴射ポンプ１０の作用により燃料噴射管２４ａ
の燃料の圧力が上昇し、それによって第１気筒の燃料噴
射弁１４が開弁するとともに、燃料噴射管２４ａの燃料
の圧力が上昇が第１の燃料圧送器１２ａの圧送ピストン
４８を第１図で右に動かし、この位置は燃料噴射が終了
した後も維持される。この圧送ピストン４８が左に動く
のはその反対側の圧力が上昇する第２気筒の燃料噴射の
ときである。このように、本発明においては、圧送ピス
トン４８は戻しばねによって戻されるのではな（、その
両側に交互に作用する燃料噴射圧力によって左右交互に
駆動されるものであり、それによって圧送ピストン４８
が一定のストロークで確実に往復移動することができる
。

そして、前述した第１気筒の燃料噴射がおこなわれると
きに第１の圧送ピストン４８が右に移動することによっ
て、第１の燃料圧送器１２ａの右側の燃料室５２の燃料
が押し出されるとともに、左側の燃料室５０への燃料の
吸入が行われる。右側の燃料室５２の燃料が押し出され
ると、燃料は集合管６２を通る。どの圧送器のどの燃料
室が圧縮されている場合にも押し出された燃料は集合管
６２を通るので、以後の説明はどの気筒についても共通
的に起こることである。

例えば第１気筒の燃料噴射によって、集合管６２を通っ
て補助燃料が送られると、この補助燃料は全ての燃料噴
射弁１４の第２の燃料通路３４に入ろうとする。しかし
ながら、全噴射中の第１気筒の燃料噴射弁１４では、第
１の燃料通路３２を通る主燃料の圧力が高いのでこれに
通じる第２の燃料通路３４に配置された逆止弁３６が閉
じられ、補助燃料は入ることができない。従って、補助
燃料は残りの３つの燃料噴射弁１４に分散して供給され
ることになり、この場合、補助燃料の供給圧力は燃料噴
射弁１４の開弁圧力よりも低くなるようにしであるので
、これらの燃料噴射弁１４は開弁せず、かくして第２の
燃料通路３４から供給された補助燃料は第１の燃料通路
３２の燃料を押し戻して第１の燃料通路３２に入り込み
、即ち、燃料噴射タイミングの合間に燃料噴射弁１４の
先端部に予め充填されるのである。しかして、その燃料
噴射時に、予め充填された補助燃料が先に噴射されて着
火し、これを火種にして後で噴射された主燃料が容易に
燃焼をすることができるようになる。アルコールは自己
着火性能が低いために、アルコールを主燃料として使用
する場合にはこのように軽油を先に噴射するのが有効で
ある。尚、１つの気筒について見れば、その燃料噴射タ
イミングの合間に合計３回の燃料充填が行われることに
なる。それによって、少量ずつの軽油充填が算術平均的
に行われることになり、バラツキのない充填が可能であ
る。

第４図は単一の燃料圧送器１２を用いた本発明の第２実
施例を示す図である。同様の部材には同じ参照数字を付
しであるので、この燃料圧送器１２が前の燃料圧送器と
基本的には同様の構成をもつことが分かるであろう。こ
の場合には、シリンダボア４２の両側の小径部分４２ｂ
、４２ｃ及びそこに嵌合される圧送ピストン４８の小径
部分４８ｂ、　４８　ｃがそれぞれ平行に２つずつ設け
られ、それぞれのシリンダポア４２の小径部分４２ｂ、
４２Ｃに全ての燃料噴射管の燃料の圧力が導かれるよう
になっている。この場合、燃料噴射管は各気筒の燃料噴
射タイミングに従った燃料噴射圧力が圧送ピストン４８
を交互に左右に駆動するように接続される。

従って、この場合にも、第５図に示されるように、補助
燃料の充填は第３図を参照して説明したものと同様に行
われることができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば簡単な構成の燃料
圧送器を用いて複数の燃料を供給することができ、その
燃料圧送器に圧送ピストンは戻しばねを使用することな
く両側から作用する燃料圧力によって往復移動されるこ
とができるので確実な作動が保証され、少量の燃料であ
っても確実に供給されることができる。そして、戻しば
ねが不要なのでその分だけ圧送器の構造が節単になり、
またサイズを大きくする必要もなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による複燃料供給装置の第１実施例を示
す図、第２図は第１図の燃料圧送器の部分拡大図、第３
図は第１図の複燃料供給装置の作動を説明するためのタ
イムチャート、第４図は本発明の第２実施例を示す図、
第５図は第４図の複燃料供給装置の作動を説明するため
のタイムチャートである。 １０・・・燃料噴射ポンプ、１２・・・燃料圧送器、１
４・・・燃料噴射弁、　　２４・・・燃料噴射管、４０
・・・圧送器本体、　　４８・・・圧送ピストン、５０
．５２・・・燃料室。 区アルコール噴射 口軽油充填 第３　口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　燃料噴射弁に通じる複数の燃料噴射管を有する燃料供
   給装置と、前記燃料噴射弁に通じる燃料圧送器とからな
   り、該燃料圧送器が燃料室を形成した圧送器ケーシング
   と、該圧送器ケーシング内に往復移動可能に挿入されて
   前記燃料室の燃料を圧送可能な圧送ピストンと、該圧送
   ピストンを駆動するために少なくとも２つの前記燃料噴
   射管の燃料の圧力を該圧送ピストンに対向する方向に導
   く手段とを具備することを特徴とする複燃料供給装置。