JPS6386833A

JPS6386833A - 繊維強化軽合金部材

Info

Publication number: JPS6386833A
Application number: JP23291786A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Ushio; 牛尾　英明; Naoyoshi Hayashi; 林　直義
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 1986-09-30
Filing date: 1986-09-30
Publication date: 1988-04-18

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】Ａ９発明の目的（１）　　産業上の利用分野本発明は、アルミナ系強化繊維を用いた繊維強化軽合金
部材に関する。

（２）従来の技術従来、軽合金部材の強化繊維として、短繊維状のアルミ
ナ繊維（デュポン社製・Ｆｉｂｅｒ　ＦＰ）等のシリカ
を含有していないアルミナ系強化繊維が用いられている
。

（３）発明が解決しようとする問題点しかしながら、前記アルミナ系強化繊維は非常に硬く、
しかも脆いという性質を有するため、繊維化が困ｔｌで
あることに起因してコストが高く、またその繊維により
成形体を得る場合に成形性が悪化し、その上部材の切削
加工性が劣るといった問題がある。

そこで前記アルミナ系強化繊維に、その繊維化を容易に
すること等を目的としてシリカを含有させることが考え
られる。

この場合、シリカの含有量が多過ぎると、アルミナ系強
化繊維と軽合金マトリックスとの濡れ性が悪化し、部材
の強度向上が妨げられるという問題がある。

また、前記アルミナ系強化繊維の硬さ、脆さ等について
はアルミナのα化率（全アルミナに対するα−アルミナ
の重量％）も大きな要因となり、アルミナのα化率が高
過ぎると、アルミナ系強化繊維が、その硬さが増すため
脆くなり、その繊維を用いて成形体を得る場合に成形性
が悪化するという問題がある。

本発明は前記に鑑み、シリカの含有量およびアルミナの
α化率の上限をそれぞれ特定して繊維強化を十分に達成
し得るようにした前記部材を提供することを目的とする
。

Ｂ１発明の構成（１）　　問題点を解決するための手段本発明は、シリ
カを含有するアルミナ系強化繊維を用いた繊維強化軽合
金部材であって、前記シリカの含有量を前記アルミナ系
強化繊維に対して２５重量％以下に設定し、またアルミ
ナのα化率を６０％以下に設定したことを特徴とする。

（２）作　用シリカの含有量の上限を前記のように特定すると、アル
ミナ系強化繊維と軽合金マトリックスとの濡れ性が良好
となり、部材の強度を向トさせることができる。ただし
、シリカの含有量が２５重量％を上回ると、前記濡れ性
が悪化し、その上アルミナ系強化繊維がムライト化して
硬さが上昇し、脆くなる。

一方、アルミナのα化率の上限を前記のように特定する
と、アルミナ系強化繊維の硬さの上昇を抑制してその脆
化を防止し、これにより成形性を向上させて部材の必要
箇所を適切に強化し、また部材の耐摩耗性を向上させる
と共に切削加工性等の機械加工性を良好にすることがで
きる。ただし、アルミナのα化率が６０％を上回ると、
前記硬さが上昇する。

（３）実施例アルミナ系強化繊維として、シリカの含Ｈｉｔおよびア
ルミナのα化率をそれぞれ異にする種々のアルミナ繊維
を用い、各アルミナ繊維より成形体を作成し、この成形
体に、それを２００°Ｃに予熱した状態において、軽合
金として１．６５〜１４．０重量％のＳｉを含有するア
ルミニウム合金を高圧凝固鋳造法の適用下で充填複合し
、種々のテストピースを鋳造する。この場合、各テスト
ピースの繊維体積率Ｖｆは１２％に設定される。

第１関は各テストピースにおけるシリカの含有量と引張
強さとの関係を示し、線ａはアルミナのα化率が５％の
場合、線すはアルミナのα化率が５０％の場合、ｐｃは
アルミナのα化率が８５％の場合にそれぞれ８亥当する
。

線ａ、ｂに示すようにシリカの含有量が２５重量％以下
で、且つアルミナのα化率が６０％以下であれば、実用
上十分な強度を有する部材を提供することができる。な
お、シリカの含有量は好ましくは２〜５重世％である。

シリカの含有量が２重量％を下回ると、シリカ含をの効
果が僅少となり、アルミナ繊維がｎ危（なる。

第２図はシリカの含有量が５重量％の各テストピースに
おけるアルミナのα化率と引張強さとの関係を示し、ア
ルミナのα化率が６０％以下であれば実用上十分な強度
を有する部材を提供することができる。なお、アルミナ
のα化率は好ましくは４５％以下である。

本発明のように、シリカの含有量およびアルミナのα化
率の上限をそれぞれ前記のように特定することにより、
部材の強度を、従来のものに比べて、繊維体積率１２％
にて８〜２０％向上させることができる。

前記アルミナ繊維には、その製造上、繊維化されていな
い粒状物、即ち、ショットが必然的に含まれているもの
で、そのショットの粒径および含有量によって部材、特
に摺動部材の強度、摺動特性等が左右される。

本発明者等は種々検討を加えた結果、粒径が１５０μｍ
以上のショットの含有量が、アルミナ繊維（ショット含
有）に対して２．５重量％以下であれば前記強度等に悪
影響を与えないことを究明している。

第３図は粒径１５０μｍ以上のショットの含有量と引張
強さとの関係を示し、また第４図は前記ショットの含有
量と焼付限界面圧との関係を示す。

第３．第４図の各テストピースにおいて、シリカの含有
量は４重量％、アルミナのα化率は３０〜４０％および
繊維体積率は１２％である。

第３．第４図から明らかなように、前記ショットの含有
量が２．５重量％以下であれば、実用上十分な強度およ
び摺動特性を有する部材を提供することができる。

摺動特性向上の目的で、アルミナ繊維に、潤滑能を有す
る炭素繊維を混入することは有効な手段である。この場
合、炭素繊維の繊維体積率は０．３〜２０％、好ましく
は９〜１２％である。炭素繊維の繊維体積率が２０％を
上回ると、アルミナ繊維との関係で総繊維体積率が高く
なり、その混合繊維の成形性が悪化し、一方、０．３％
を下回ると潤滑効果が僅少となる。

前記アルミナ系強化繊維において、シリカの含有量Ａと
α−アルミナの含有量（アルミナ系強化繊維に対するα
−アルミナの重量％）Ｂとの和は下記のように特定され
る。

２重量％≦Ａ＋Ｂ≦７０重量％この場合、Ａ＋Ｂが２重量％を下回ると、シリカによる
繊維化の容易性といった効果が得られず、また部材の耐
摩耗性が低下する。一方、Ａ＋Ｂが７０重寸％を上回る
と、シリカに起因したムライト化および高α化率化に伴
い繊維が跪くなる。

マトリックスとしては、前記のようなアルミニウム合金
の外にマグネシウム合金の使用も可能である。

本発明は各種機械構造部材、例えば摺動部材としての、
シリンダポア凹りを繊維強化したシリンダブロック、ク
ランクピン孔口りを繊維強化したコンロフト、スリッパ
面およびその近傍を繊維強化したロッカアーム、弁座を
繊維強化したシリンダヘッド、各種軸受部材等に適用さ
れる。またスプリングリテーナ等にも適用可能である。

Ｃ９発明の効果本発明によれば、アルミナ系強化繊維におけるシリカの
含有量およびアルミナのα化率をそれぞれ前記のように
特定することにより、優れた強度および耐Ｉγ耗性を有
し、また必要箇所を適切に強化し、その上切削加工性等
の機械加工性の良好な軽合金部材を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はシリカの含有量と引張強さとの関係を示すグラ
フ、第２図はアルミナのα化率と引張強さとの関係を示
すグラフ、第３図はショットの含有量と引張強さとの関
係を示すグラフ、第４回はショットの含有量と焼付限界
面圧との関係を示すグラフである。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）　シリカを含有するアルミナ系強化繊維を用いた
繊維強化軽合金部材であって、前記シリカの含有量を前
記アルミナ系強化繊維に対して２５重量％以下に設定し
、またアルミナのα化率を６０％以下に設定したことを
特徴とする繊維強化軽合金部材。
（２）　前記アルミナ系強化繊維はショットを含有して
おり、該ショットのうち、粒径１５０μｍ以上のショッ
トの含有量を前記ショットを含有するアルミナ系強化繊
維に対して２．５重量％以下に設定した、特許請求の範
囲第（１）項記載の繊維強化軽合金部材。