JPS6362488B2 - - Google Patents

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JPS6362488B2
JPS6362488B2 JP15595782A JP15595782A JPS6362488B2 JP S6362488 B2 JPS6362488 B2 JP S6362488B2 JP 15595782 A JP15595782 A JP 15595782A JP 15595782 A JP15595782 A JP 15595782A JP S6362488 B2 JPS6362488 B2 JP S6362488B2
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JP
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antibacterial
extract
antifungal agent
licorice
antifungal
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JP15595782A
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  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、食品および化粧品の保存性向上に有
効な防菌・防ばい(黴)剤に関するものである。 微生物の増殖による食品および化粧品の変質を
防止するための防菌・防ばい剤としては早くから
種々のものが使われており、近年ふつうに使われ
ている防菌・防ばい剤としては、ソルビン酸、デ
ヒドロ酢酸およびこれらの塩、エタノール、グリ
シン、重合リン酸、その他各種の無機酸および有
機酸がある。しかしながらこれらは、安全性の点
で問題があつて添加量や対象食品が制限されてい
るもの(例えばソルビン酸およびその塩は食品に
配合できる上限が0.2%であり、デヒドロ酢酸お
よびその塩はチーズ、バターおよびマーガリンに
対してのみ使用が許可されている。)、添加によつ
て食品の風味低下が避けられないもの、保存性向
上作用が弱いものなど、欠点のあるものが多い。
したがつて、安全性、食品の風味に対する影響お
よび保存性向上作用の点でよりすぐれた防菌・防
ばい剤の出現が強く望まれているのが現状であ
る。 本発明は、上述のような特に食品の分野におけ
る要望に答え得る防菌・防ばい剤として、甘草ま
たは甘草からグリチルリチンを抽出した残査から
中間極性を有する有機溶媒またはこれと低級アル
コールとの混合物を抽出溶媒として抽出される成
分を含有する防菌・防ばい剤を提供するものであ
る。 本発明の防菌・防ばい剤の有効成分である上記
甘草から抽出される成分は、カビ、酵母およびグ
ラム陽性菌等の細菌に対して顕著な増殖抑制作用
を示し、その適量を食品に添加すれば、食品の風
味を低下させることなく日持ちを大幅に延長さ
せ、また化粧品に添加すれば、その美粧効果を損
なうことなく微生物の増殖に基づく変質をよく防
止する。しかもその弾性はきわめて低いから、食
品にも化粧品にも、安心して十分な効果発現に必
要な量を使用することができる。 甘草(特にその根部)は、古くから医薬原料と
して用いられ、またその水抽出によるエキスは、
しよう油やみそ等の添加物として利用されてい
る。本発明の防菌・防ばい剤を製造する場合に
も、これらの用途に通常使用されている甘草と同
じものを原料とすることができ、特殊なものを必
要とするわけではない。また、中性ないし微アル
カリ性の水を用いて甘草からグリチルリチンを抽
出した後の残査も、本発明の防菌・防ばい剤の原
料とすることができる。 甘草またはそれからグリチルリチンを抽出した
残査から防菌・防ばい作用を有する物質を抽出す
るには、抽出溶媒として中間極性を有する有機溶
媒、好ましくはベンゼル、エチルエーテル、クロ
ロホルム、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢
酸n−プロピル、酢酸エチル、塩化メチレン、ト
リクレンまたはパークレンを用いる。これらは、
メタノール、エタノール等の低級アルコールと混
合して用いてもよい。この場合、中間極性を有す
る有機溶媒の低級アルコールとの混合比は9:1
ないし5:5が適当であつて、低級アルコールの
比率がこれ以上ふえると防菌・防ばい剤作用を有
する成分の抽出効率が低下する。 上述のような抽出溶媒を用いるほかは、抽出条
件に特殊なものは不要である。標準的な抽出方法
を示すと、被処理原料を3倍量程度の溶媒に浸漬
し、還流下に加熱するか、5倍量程度の溶媒に常
法で浸漬する。これらの操作は、それぞれ、ある
いは組合せて、2〜3回くり返すことが望まし
い。 得られた抽出液からろ過または遠心分離により
塵埃などの固形物を除去した後、適当な方法で抽
出溶媒を留去すれば、淡褐色で無味無臭の、防
菌・防ばい作用を有する抽出物が得られる。この
抽出物は、多くの場合そのまま本発明の防菌・防
ばい剤に用いることができるが、必要に応じて、
その効力を損なわない範囲で、脱色等の精製処理
を施してもよい。 上記抽出物は油溶性のものであり、そのまま、
または適当な油脂、プロピレングリコール、グリ
セリンモノステアレート等の媒体に溶解させて、
油性の食品または化粧品のための防菌・防ばい剤
とすることができる。またそのまま、または必要
に応じてエタノール等に溶解させてから、シヨ糖
脂肪酸エステル、サポニン等の乳化剤の水溶液に
投入して撹拌し、分散させれば、水分含有量の高
い食品または化粧品のための防菌・防ばい剤とし
て適当なものとなる。 本発明の防菌・防ばい剤の作用は広い範囲のPH
域において安定しているから、PHとは無関係に、
事実上すべての食品および化粧品に対して使用す
ることができる。食品に使用するには、食品また
はその原料に練込み、塗布または噴霧する方法、
あるいは溶液にしておき食品またはその原料を浸
漬する方法、などが適当である。化粧品に使用す
るには、製造工程の任意の段階で、化粧料基剤に
適宜混合すればよい。食品および化粧品の保存性
を十分向上させるのに必要な本発明の防菌・防ば
い剤は、添加対象によつても異なるが、原料重量
に対し0.0001〜0.1%程度(前記甘草抽出物とし
て)、普通は0.001〜0.01%程度である。 以下実施例および試験例を示して本発明を説明
する。 実施例 1 酢酸エチル10に甘草根粉砕物2Kgを常温で5
時間浸漬して酢酸エチル可溶成分を抽出した後、
抽出液と抽出残査とをろ過により分離した。同様
の操作を更に2回くり返し、抽出液合計26を得
た。抽出液の溶媒を留去し、残つた固形物を減圧
下に乾燥後、粉砕して、淡褐色の粉末(以下防
菌・防ばい剤Aという)72gを得た。 次にこの防菌・防ばい剤Aを用いて下記の処方
のかまぼこを製造し、防菌・防ばい剤Aを添加し
ない以外は同じ処方のかまぼこと共に、室温で放
置した。 魚肉すり身 10 Kg でんぷん 1 Kg グルタミン酸ソーダ 0.15Kg みりん 0.4Kg 食 塩 0.4Kg 防菌・防ばい剤A 3 g 10日後、防菌・防ばい剤Aを添加したものはな
んら変化が見られなかつたが、無添加のものは変
色し、カビも生え、かつ腐敗臭がした。 実施例 2 甘草根1Kgを1%アンモニア水10に浸漬して
グリチルリチンを抽出した後、抽出残査を乾燥
し、これを3のエチルエーテルとともに2時
間、還流下に加熱してエーテル可溶成分を抽出し
た。抽出液と分離した抽出残査について再び同様
の操作をくり返して、合計5.5の抽出液を得た。
この後、抽出液の溶媒を留去し、更に減圧下に乾
燥して、淡褐色の粉末25gを得た。この粉末全量
をエタノール75mlに溶かしたものとデキストリン
212.5gおよび乳化剤12.5gを水に溶かしたもの
とを混合し、再び減圧下に乾燥して、有効成分約
10%を含有する淡黄色粉末状の防菌・防ばい剤
B250gを得た。 次いで下記の処方の調味液を用いて白菜の漬物
を製造し、防菌・防ばい剤Bの効果を試験した。 食 塩 2.0% グルタミン酸ソーダ 0.4% クエン酸 0.09% 防菌・防ばい剤B 5.0% なお白菜としてはあらかじめ3%食塩水に5℃
で20時間浸漬したものを用い、その100gを調味
液60mlと共にビニル袋に入れて密封した。 室温で5日間放置後、開封したところ、白菜漬
はにおい、味、ともに良好であつた。一方、防
菌・防ばい剤Bを添加しない調味液を用いたほか
は同様にした白菜漬は、明らかに腐敗臭が感じら
れた。 実施例 3 甘草根1Kgを温水10に浸漬してグリチルリチ
ンを抽出した後、抽出残査を乾燥し、これをクロ
ロホルムとメタノールの混合液(混合比9:1)
3とともに2時間、還流下に加熱して可溶成分
を抽出した。抽出液と分離した抽出残査について
再び同様の操作をくり返して、合計5.5の抽出
液を得た。この後、抽出液の溶媒を留去し、更に
減圧乾燥して、淡褐色の粉末(防菌・防ばい剤
C)30gを得た。 次いで、サポニン5gを水950mlに溶かした水
溶液に、防菌・防ばい剤C15gをエタノール50ml
に溶かした溶液を分散させて、防菌・防ばい剤C
の噴霧液を調製した。この噴霧液を防腐剤無添加
のウインナソーセージに合計3回噴霧したものと
噴霧をしなかつた対照品とを用意し、これらを室
温で10日間放置したところ、防菌・防ばい剤C噴
霧品はなんら変化がなかつたが、対照品は腐敗臭
がした。 実施例 4 下記の処方のクリーム、および防菌・防ばい剤
Aを用いない以外は同じ処方の対照品を試作し
た。 ステアリン酸 16.0g ラノリン 2.0〃 ミリスチン酸イソプロピル 9.0〃 スクワラン 3.0〃 ポリオキシエチレンセチルエーテル 8.0〃 トラネキサム酸−GSS 0.5〃 グリセリン 10.0〃 水 51.5〃 香 料 少 量 防菌・防ばい剤A 5mg 各クリームに対してサツカロミセス・セレビジ
エを、菌数が103/gとなるように添加し、その
ご恒温器中で1週間保存してから生菌数を測定し
た。防菌・防ばい剤A添加品の生菌数は平均4.2
×10/gであつたのに対し、対照品のそれは6.1
×104/gであつた。 試験例 1 防菌・防ばい剤A、BおよびCについて、細
菌、カビおよび酵母に対する抗菌力を試験した。
被験菌液の調製方法は次のとおりである。 細菌(スタフイロコツカス・アウレウス)は、
標準寒天斜面培地を用い37℃で18〜24時間培養し
たもの1白金耳を取り、これをBHIブイヨン10
mlに加え、37℃で18〜24時間培養したのち培養液
を振とう攪拌して菌液とした。 カビ(ペニシリウム・クリソゲナム)はPDA
斜面培地を用いて30℃で4日間培養した菌を1白
金耳とり、これをサブローブイヨン10mlに加えて
30℃で4日間培養したのち、培養液を振とう攪拌
して菌液とした。 酵母はPDA斜面培地を用いて30℃で19〜24時
間培養した菌を1白金耳とり、これをサブローブ
イヨン10mlに加え、30℃で18〜24時間培養したの
ち培養液を振とう攪拌して菌液とした。 一方、加熱溶媒した培地(細菌用:標準寒天培
地;カビ用、酵母用:サブロー寒天培地)を調製
し、これから防菌・防ばい剤A、BまたはCを
種々の濃度で含有する平板を作成した。 上記平板に、前述の菌液を1白金耳ずつ塗抹
し、細菌は37℃、カビおよび酵母は30℃で、48時
間培養したのち菌の生育状況を観察した。その結
果を表1〜表3に示す。
【表】 (注) −:コロニー認めず
+:コロニー発生
【表】 (注) −:コロニー認めず
±:1〜90コロニー発生
+:100以上コロニー発生
【表】 (注) −:コロニー認めず
±:1〜90コロニー発生
+:100以上コロニー発生
試験例 2 ICR系マウスを用い、腹腔内投与により、前記
防菌・防ばい剤AのLD50値(Litchfield
Wilcoxon法による)を求めたところ、1.9g/Kg
以上であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 甘草または甘草からグリチルリチンを抽出し
    た残査から、中間極性を有する有機溶媒またはこ
    れと低級アルコールとの混合物を抽出溶媒として
    抽出される成分を含有する防菌・防ばい剤。 2 中間極性を有する有機溶媒がベンゼン、エチ
    ルエーテル、クロロホルム、酢酸n−ブチル、酢
    酸イソブチル、酢酸n−プロピル、酢酸エチル、
    塩化メチレン、トリクレンまたはパークレンであ
    り、低級アルコールがメタノールまたはエタノー
    ルである特許請求の範囲第1項記載の防菌・防ば
    い剤。
JP57155957A 1982-09-09 1982-09-09 防菌・防ばい剤 Granted JPS5946210A (ja)

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JPS5946210A JPS5946210A (ja) 1984-03-15
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