JPS63560Y2 - - Google Patents

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JPS63560Y2
JPS63560Y2 JP1986121239U JP12123986U JPS63560Y2 JP S63560 Y2 JPS63560 Y2 JP S63560Y2 JP 1986121239 U JP1986121239 U JP 1986121239U JP 12123986 U JP12123986 U JP 12123986U JP S63560 Y2 JPS63560 Y2 JP S63560Y2
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semi
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hull
catamaran
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、水面より上方の上部船体と水面下の
左右一対の没水体とを支柱を介して結合した半没
水双胴船に関する。
〔従来の技術〕
従来の半没水双胴船としては第1〜8図に示す
ようなものがある。
第1図は没水体にそれぞれ1個の支柱を取付け
た場合の側面図、第2図は没水体にそれぞれ2個
の支柱を取付けた場合の側面図であり、第3,4
図は第1図または第2図に示すものの正面図およ
び背面図である。
また第5,6図は支柱の厚みを常用喫水よりも
上方で増加させた場合の正面図および背面図であ
る。
さらに、第7,8図は従来の半没水双胴船の作
用を示すための説明図で、主として没水部の横断
面形状を示している。
第1〜8図中の符号1は上部船体、2は没水
体、2aは左没水体、2bは右没水体、3は支
柱、3aは左支柱、3bは右支柱、3cは左上部
支柱、3dは右上部支柱、3′は前部支柱、3″は
後部支柱、4は操縦室、5は前部フイン、5aは
左前部フイン、5bは右前部フイン、6は後部フ
イン、6aは左後部フイン、6bは右後部フイ
ン、7はプロペラ、7aは左プロペラ、7bは右
プロペラ、8は舵、8aは左舵、8bは右舵、9
は前部垂線、10は後部垂線、11は常用喫水
線、11aは最小喫水線、11bは最大喫水線、
11cは喫水線、12は船体中心線、13は基
線、14は搭載物、15a,15bは没水体およ
び支柱の中心線、Kは基線13と船体中心線12
との交点、B,B′は浮心、G,G′は重心、M,
M′はメタセンター、Wは搭載物14の重さ(ト
ン)、B,G,Mは常用喫水線11で浮いている
場合の浮心、重心およびメタセンターを示してお
り、B′,G′,M′は重さWの搭載物14を上部船
体1の上部に搭載して喫水線が常用喫水線11よ
り11cに変わつたときの浮心、重心およびメタ
センターを示している。
または左右の没水体および支柱の中心線15
a,15b間の距離すなわち左右の双胴体の中心
線間の距離を示している。
なお説明の都合上、没水体2および支柱3をま
とめて双胴体と呼ぶこととする。
上述の半没水双胴船は、航走時および停止時の
船体動揺を小さくすることができる特徴があり、
旅客船、作業調査船などに適している。
その主要部分は、第3,4図に示すように、水
面下に配置された2本の没水体2、水面上の上部
船体1および半没水体と上部船体とを連結する幅
の狭い支柱3とによつて構成されている。
支柱は第1図のように船の前部垂線9付近より
後部垂線10付近まで全通している場合と、第2
図のように船の前方および後方に分かれて複数個
の支柱が1個の没水体に連結している場合とがあ
るが、いずれも幅が狭く、したがつて常用喫水線
11での支柱の断面積の合計(すなわち全水線面
積)AWは、通常の船舶に比べて非常に小さくな
つている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
このように半没水船型の横揺の固有周期をTR
(秒)、これが同調する波の波長をλR(メートル)
とすると、 ただし KR=半没水船の横慣性半径(メートル) kR=横揺に対する付価慣性モーメント =重心の高さ(メートル) =復原梃(メートル) =+− …(4) =浮心の高さ(メートル) =浮心よりメタセンターまでの高さ(メー
トル) ≒AW/▽・2+b2/4 …(5) ▽=半没水双胴船の排水容積(立方メートル) AW=支柱の喫水線における断面積の合計(平
方メートル) b=各支柱の水線における最大幅 また、半没水双胴船の上下揺の固有周期をTH
(秒)、これが同調する波の波長をλH(メートル)
とすると、 λH=4π▽/AW …(7) で表示される。
半没水双胴船は、横揺および上下揺の固有周期
TR,THを大きくし、これらの運動が同調する波
の波長を、本船が使用される海域では生じ得ない
ような値にして、同調動揺をなくし、同時に波強
制力ができるだけ小さくなる形状として、波浪中
での動揺の小さい船を実現するものである。
このためには、横揺れについては(1),(2)式より
明らかなようにKRを大きくし、を小さくする
必要があり、このためには(3),(4),(5)式より、
を大きく、を小さく、を大きく、bを小
さく、またAWを▽に対して小さく構成すること
が必要となる。同様にして上下揺についても、
(6),(7)式より明らかなように、AWを▽に対して
小さく構成することが必要となる。
この結果、必然的に、排水量をできるだけ水面
の下方に集中すると共に、水面貫通部分の幅およ
び面積が小さく、かつ上下方向に変化の少ない現
在の半没水双胴船型が得られる。
縦揺れについても、上記のように構成すること
により、縦揺復原梃Lが小さくなり、また波
強制力も小さくなるため、縦揺れを小さくするこ
とができるが、ひとだび強制動揺を生じた場合は
減衰し難く、また航走時の縦方向の姿勢の変化が
大きくなり、特定の速度で姿勢が不安定になり易
いなどの欠点がある。
このため没水体2の前後部にそそれぞれ前部フ
イン5、後部フイン6を付して、減衰力を増加さ
せており、またこれらのフインの迎角を可変にし
て、航走時の縦方向の姿勢を制御することも行な
われている。これらのフインは第3,4図に示す
ごとく双胴体2a,2bの間に対向して符号5
a,5bおよび6a,6bで示すごとく設けられ
る。
これらのフインを没水体の内側に配置するの
は、本船が接岸する際フインが岸壁に接触するの
を避けるためである。
このように半没水双胴船は、排水量をできるだ
け水面の下方に集中するとともに、水面貫通部分
(支柱)の幅および面積をできるだけ小さくする
ことが重要であるが、その手段として支柱3を前
後に分割して構成することも行なわれており、第
2図はその例を示す。
しかしこの場合は、第1図のように支柱3を前
後端まで通して一体に構成した場合に比べて、構
造が複雑となるので、大形化は難しく、また支柱
部の排水量が大幅に減少する結果、貨物などを搭
載する余地が著しく減少する点で不具合がある。
また、第3,4図における没水体2a,2b断
面は円となつているが、排水量をできるだけ下方
に集中する手段として、断面形状を水平方向に長
軸を持つ楕円形または水平方向に長い矩形に構成
する場合もある。
なお、第3,4図においてそれぞれの支柱3
a,3bの上方に拡幅された上部支柱3c,3d
の部分があるが、これは支柱3a,3bを上部船
体1へ一層強固に固着するために構成したもので
あつて、喫水線より常に上方に位置している。
上述のごとく、半没水双胴船は、船の動揺を小
さくできる点で大きな長所があるが、水線面積
(支柱の喫水線における断面積の合計)AWが小さ
いため、載貨重量が小さく、船舶の主流である貨
物船としては使用しにくいという本質的な問題点
がある。
このため半没水双胴船は、主として旅客船や、
波浪海面での作業船、調査船など、貨物船に比べ
て載貨重量の小さい船舶への適用が考えられてい
る。しかしこの場合でも作業用具、調査機器など
や、旅客の搭載などによる喫水の変化が大きいこ
とに注意する必要がある。
双胴船においては、これらの搭載物は上部船体
1上に搭載することになるため重心Gの上昇を生
じる。
このときの状況を第7図によつて説明する。半
没水双胴船が常用喫水線11で浮いており、この
ときの浮心をB、重心をG、メタセンターをMと
すると、Bは喫水の1/2よりも下方にあり、また
Gは喫水線付近あるいはその上方に位置している
のが普通である。また復原梃は半没水船の特
徴として比較的小さい値となつている。
このような半没水双胴船の上部船体1上に重さ
Wの搭載物14がある場合、喫水が11cに、浮
心がB′に、重心がG′に、メタセンターがM′にそ
れぞれ移動する。この場合′と′の大きさ
は、同時または′の方が大きめであり、一方(5)
式よりは排水容積▽の増加分だけ減少するか
ら、結果として復原梃′′はより小さくな
る。
確かに復原梃の小さいことが半没水双胴船
の特徴であるが、一方の小さいことは、船体
に傾斜が生じた場合、これを中立の位置に復原す
る力が小さいことを意味し、横方向よりの突風や
波浪による衝撃を受けた場合、ますます傾斜が増
大して遂には転覆に至る危険性がある。特に通常
の船舶においては、傾斜が大きくなるに従つて水
面上にあつた船体部分が逐次没水し浮力を増加さ
せ、復原力が増加していくが、半没水双胴船にお
いてはこのような予備浮力が小さいから転覆の危
険性が大きい。
したがつて、半没水双胴船において安全性を確
保するためには、搭載物14を上部船体1上に設
置した場合にも、復原梃′′がと同等ない
しかえつて増加するように構成しておくことが必
要である。
このような目的から、支柱の幅bを上方に向か
つて増加されることが考えられており、その例を
第5,6,8図に示す。第8図では、支柱3a,
3bの幅を最小喫水線11aより上方で連続的に
増加させており、その結果喫水が増加するに従つ
てbおよびAWが増加し、▽も増加するがその割
合はAWより小さいため(5)式から明らかなように
BMが増加し、′′はよりも大きくなる傾向
を示す。また傾斜時の予備浮力も第7図の場合に
比べて相対的に増加する。
このように本例によつて確かに安全性は向上す
るが、喫水が増加するに従つてAWが増加し、し
かもその割合は▽の増加より大きいため、(6),(7)
式に示す上下揺の固有周期が減少し、同調波長が
減少するため波浪中での上下揺が増加することに
なり、せつかくの半没水双胴船を採用した効果
が、喫水の増大とともに失われていく欠点があ
る。
本考案は、従来の半没水双胴船における上述の
諸問題を解決しようとするもので、半没水双胴船
の支柱をそれぞれ上方に向かい船幅外側方向に傾
斜させて、喫水が増加するのに伴い喫水線上にお
ける支柱中心線間隔の増加により、AWを増加
することなくを増加させるようにし、喫水が
増加した場合にも復原梃は減少せず、むしろ
増加するようにして、AWの増加による動揺性能
の悪化を蒙ることなく半没水型双胴船体としての
安全性を向上させるとともに、上記支柱の傾斜を
利用してフインを没水体の外側に取付け航走時の
姿勢制御力を向上させるようにした半没水双胴船
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
このため、本考案の半没水双胴船は、水面より
上方に位置する上部船体と、同上部船体下方の水
面下に配置された一対の没水体と、同一対の没水
体をそれぞれ前記上部船体に連結すべく対をなし
て設けられた支柱とを備え、前記の各支柱がその
幅を最小喫水線と最大喫水線との間でほぼ一定と
なるように形成されるとともに、前記対をなす支
柱の中心線の間隔が前記の最小喫水線と最大喫水
線との間において上広がりとなるように、前記各
支柱が前記の最小喫水線と最大喫水線とに対し傾
斜して交叉する直線状部分をそなえて設けられ、
前記一対の没水体のそれぞれの外側に上記上部船
体の側端よりも外側方へ突出しないように姿勢制
御用のフインが設けられたことを特徴としてい
る。
〔作 用〕
上述の本考案の半没水双胴船では、支柱がそれ
ぞれ上方外ひらきに角度を持つていて、喫水の増
加に比例して喫水線上の支柱中心線の間の距離が
増大しているため、搭載物を上部船体上に搭載す
ることによつて喫水増加を生じた場合、復原梃
GMが減少せず、かえつて増加させることができ
る。
また、最小喫水線から最大喫水線の間では支柱
幅は変化せず、したがつて支柱の喫水線における
断面積の合計AWもほとんど変化しないから、動
揺固有周期は上下揺の場合むしろ増大する方向に
あり、また横揺の場合もほとんど変化がない。
〔実施例〕
以下、図面により本考案の実施例について説明
すると、第9図は本考案の原理を説明するための
船体横断面図であり、第10,11図は本考案の
第1実施例としての半没水双胴船を示すもので、
第10図はその横断面図、第11図はその側面図
であり、第12図は本考案の第2実施例としての
半没水双胴船の横断面図、第13図は本考案の第
3実施例としての半没水双胴船の横断面図、第1
4,15図は本考案の第4実施例としての半没水
双胴船を示すもので、第14図はその横断面図、
第15図はその側面図である。
そして、第9〜15図中、第1〜8図と同じ符
号はほぼ同様の部分を示しており、他の符号の3
eは左下部垂直支柱、3fは右下部垂直支柱、3
hは左上部垂直支柱、3iは右上部垂直支柱、5
cは左右の没水体2a,2bを連結して構成した
フイン、16は前部水中翼、16a,16bは前
部水中翼部材、16cは前部水中翼支持部材、1
7は後部水中翼、18aは左没水体の垂直中心
線、18bは右没水体の垂直中心線、θは支柱の
傾斜角、は喫水線上における支柱中心線15
a,15b間の距離を示している。
まず本考案の第1実施例について説明すると、
この半没水双胴船は、第9〜11図に示すよう
に、水中にあつて互いに平行に配置された一対の
没水体2a,2b、水上に配置された1個の上部
船体1およびこれらを連結すべく対をなして設け
られた支柱3a,3bによつて構成され、特に左
右の支柱3a,3bをそれぞれ船幅方向に向かつ
てθだけ上方外ひらきの角度をつけて構成されて
いる。すなわち、対になす支柱3a,3bの中心
線の間隔が、最小喫水線11aと最大喫水線11
bとの間において上広がりとなるように、各支柱
3a,3bは、最小喫水線11aと最大喫水線1
1bとに対し傾斜して交叉する直線状部分をそな
えて設けられている。そして、支柱3a,3bの
幅bは、少なくとも本船の最小喫水線11aと最
大喫水線11bの間では一定とする。
また減衰力増加および姿勢制御用の前部フイン
5および後部フイン6が没水体2a,2bのそれ
ぞれ外側に装着されて、上部船体1の側端よりも
外側方へ突出しないように設けられている。第1
1図は支柱が船の前端付近より後端付近に至るま
で全通し、それぞれの没水体に対しそれぞれ1個
の支柱が設けられている場合を示すが、支柱を前
後部に分けるなど複数個で構成してもさしつかえ
ない。
次に、その作用効果について第9図により説明
する。その半没水双胴船が常用喫水線11で浮い
ているときの浮心をB、重心をG、メタセンター
をMとし、上部船体1上に重さWの搭載物14を
のせた場合、喫水が11cに、浮心がB′に、重
心がG′に、メタセンターがM′にそれぞれ移動す
るものとする。
この場合′と′の大きさは、同等ないし
GG′の方が大きめであるが、支柱3a,3bがそ
れぞれθだけ上方外ひらきに角度を持つているた
め、喫水の増加に比例して喫水線上の支柱中心線
の間の距離が増大し、この結果(5)式より明らか
なように′′がより増加する。したがつて
θを適当に選ぶことにより′′はより減少
することがなくなるばかりでなく、逆に増加させ
ることが可能となる。
通常の半没水双胴船においてはθ≒15゜程度の
傾斜をつけることによつて、このような条件を十
分に満足させることができる。
このようにして、本実施例においては搭載物1
4を上部船体1上に搭載することによつて喫水増
加を生じた場合、復原梃が減少せず、かえつ
て増加させることができるから、半没水双胴船の
安全性を大幅に向上させることができる。
一方本実施例においては、最小喫水線11aか
ら最大喫水線11bの間では支柱幅bは変化せ
ず、したがつて支柱の喫水線における断面積の合
計AWもほとんど変化しないから、動揺固有周期
は上下揺の場合むしろ増大する方向にあり、また
横揺の場合もほとんど変化がなく、(1)式において
GM,K2 R共に増加するが、むしろK2 Rの増加の方
が大きいので、半没水双胴船の効果が損なわれる
ことはない。
また本実施例においては、支柱が上方外ひらき
に角度をもつている結果、上部船体1の側端1a
よりも没水体2a,2bが内側に位置することに
なり、これにより前部フイン5または後部フイン
6あるいはその両方を没水体2a,2bの外側に
配置しても、接岸の際フインが岸壁に接触して損
傷するような事態は生じない。フインをこのよう
に配置することによつて、左右のフインの間隔を
大きくすることができるから、左右のフインの迎
角を別々に操作して、斜め波中においても船の姿
勢制御をより効果的に行なうことが可能となる。
第12図に示す本考案の第2実施例では、支柱
3a,3bをそれぞれ船幅方向に向かつて上方外
ひらきに構成する範囲が、最小喫水線11aから
最大喫水線11bまでの間に限定され、その下方
の部分3e,3fおよび上方の部分3h,3iは
垂直に構成されているが、この第2実施例の場合
も、前述の第1実施例の場合と同様の作用効果を
得ることができる。
また第13図に示す本考案の第3実施例では、
船体の前部又は後部あるいはその両方に没水体2
a,2b間を連結するフイン5cが設けられ、更
に没水体2a,2bの外側に前部フイン5a,5
bおよび後部フイン6a,6bが設けられてい
る。
この第3実施例の場合は、前述の第1実施例と
同様の作用効果が得られるほか、左右の没水体2
a,2bを連結するフインが設けられているた
め、半没水双胴船の剛性を向上させる利点があ
り、さらにフインの面積が大きくなる結果、フイ
ンによる減衰力を増加させる効果がある。
次に、第14,15図に示す本考案の第4実施
例では、没水体2a,2bおよび支柱3a,3b
で構成される双胴体の間に、さらに前部水中翼1
6または後部水中翼17またはその両方が設けら
れ、前部水中翼16は前部水中翼部材16a,1
6bと、中央でこれを支持する前部水中翼支持部
材16cとによつて構成されており、後部水中翼
も同様の部材によつて構成されている。
この第4実施例の場合は、前述の第1実施例の
場合と同様の作用効果が得られるほか、双胴体間
の前部または後部またはその双方に水中翼が設け
られているため、減衰力が増大するとともに航走
時の姿勢制御力が増大して、動揺が生じた場合の
減衰効果が増大し、また船体の縦安定性が向上す
る。
なお、本考案は、水面下に2個の平行な没水体
を持つ半没水双胴船に適用されるが、左右の没水
体を相互に結合する部材をそなえたものにも適用
可能であり、また旅客船、高速貨物船、作業船、
補給船、調査船、救助船等に利用することができ
る。
〔考案の効果〕
以上詳述したように、本考案の半没水双胴船に
よれば、次のような効果ないし利点を得ることが
できる。
(1) 対をなす支柱3a,3bの中心線15a,1
5bの間隔が最小喫水11aと最大喫水11b
との間において上広がりとなるように、各支柱
3a,3bが最小喫水線11aと最大喫水線1
1bとに対し傾斜して交叉する直線状部分をそ
なえて設けられているので、搭載物14を上部
船体1上に搭載することによつて喫水増加を生
じた場合、復原梃が減少せず、かえつて増
加させることができるから、半没水双胴船の安
全性を大幅に向上させることができる。
(2) 最小喫水11aから最大喫水11bの間では
支柱幅bは変化せず、したがつて支柱の喫水線
における断面積の合計AWもほとんど変化しな
いから、動揺固有周期は上下揺の場合むしろ増
大する方向にあり、また横揺の場合もほとんど
変化がなく、次式において,KR 2共に増加
するが、むしろKR 2の増加の方が大きいので、
半没水双胴船の効果が損なわれることはない。
TR2π√{R 2(1+R)}(g・) ただし、 KR=半没水船の横慣性半径(メートル)、 kR=横揺に対する付価慣性モーメント。
(3) 支柱3a,3bが上方外ひらきに角度をもつ
ている結果、上部船体1の側端1aよりも没水
体2a,2bが内側に位置することになり、こ
れにより前部フイン5または後部フイン6ある
いはその両方を没水体2a,2bの外側に配置
しても、接岸の際フインが岸壁に接触して損傷
するような事態は生じない。フインをこのよう
に配置することによつて、左右のフインの間隔
を大きくすることができるから、左右のフイン
の迎角を別々に操作して、斜め波中においても
船の姿勢制御をより効果的に行なうことが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
第1〜8図は従来の半没水双胴船を示すもの
で、第1図は没水体にそれぞれ1個所の支柱を取
付けた場合の側面図、第2図は没水体にそれぞれ
2個の支柱を取付けた場合の側面図であり、第
3,4図は第1図または第2図に示すものの正面
図および背面図であり、第5,6図は支柱の厚み
を常用喫水よりも上方で増加させた場合の正面図
および背面図であり、第7,8図は従来の半没水
双胴船の作用を示す説明図であり、第9図は本考
案の原理を説明するための船体横断面図であり、
第10,11図は本考案の第1実施例としての半
没水双胴船を示すもので、第10図はその横断面
図、第11図はその側面図であり、第12図は本
考案の第2実施例としての半没水双胴船の横断面
図、第13図は本考案の第3実施例としての半没
水双胴船の横断面図、第14,15図は本考案の
第4実施例としての半没水双胴船を示すもので、
第14図はその横断面図、第15図はその側面図
である。 1……上部船体、1a……側端、2……没水
体、2a……左没水体、2b……右没水体、3…
…支柱、3a……左支柱、3b……右支柱、3c
……左上部支柱、3d……右上部支柱、3e……
左下部垂直支柱、3f……右下部垂直支柱、3h
……左上部垂直支柱、3i……右上部垂直支柱、
3′……前部支柱、3″……後部支柱、4……操縦
室、5……前部フイン、5a……左前部フイン、
5b……右前部フイン、5c……左右の没水体を
連結するフイン、6……後部フイン、6a……左
後部フイン、6b……右後部フイン、7……プロ
ペラ、7a……左プロペラ、7b……右プロペ
ラ、8……舵、8a……左舵、8b……右舵、9
……前部垂線、10……後部垂線、11……常用
喫水線、11a……最小喫水線、11b……最大
喫水線、11c……喫水線、12……船体中心
線、13……基線、14……搭載物、15a,1
5b……支柱中心線、16……前部水中翼、16
a,16b……前部水中翼部材、16c……前部
水中翼支持部材、17……後部水中翼、18a…
…左没水体の垂直中心線、18b……右没水体の
垂直中心線、θ……支柱の傾斜角、……喫水線
上における支柱中心線間の距離。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 水面より上方に位置する上部船体と、同上部船
    体下方の水面下に配置された一対の没水体と、同
    一対の没水体をそれぞれ前記上部船体に連結すべ
    く対をなして設けられた支柱とを備え、前記の各
    支柱がその幅を最小喫水線と最大喫水線との間で
    ほぼ一定となるように形成されるとともに、前記
    対をなす支柱の中心線の間隔が前記の最小喫水線
    と最大喫水線との間において上広がりとなるよう
    に、前記各支柱が前記の最小喫水線と最大喫水線
    とに対し傾斜して交叉する直線状部分をそなえて
    設けられ、前記一対の没水体のそれぞれの外側に
    上記上部船体の側端よりも外側方へ突出しないよ
    うに姿勢制御用のフインが設けられたことを特徴
    とする、半没水双胴船。
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US3063397A (en) * 1959-08-27 1962-11-13 Jr Harold Boericke Sub-surface craft

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