JPS6346682B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ケースに係り、二分割のケース、た
とえば、整髪美容器あるいは電動歯刷子などにお
ける二分割された本体ケースを固定させるように
したケースに関するものである。

従来品の整髪美容器などで、その二分割された
本体ケースの固定は、両者をねじなどを用いて固
定していたものである。

このため、美容製品であり、また一般に突出部
分のない把持構成を要求されるにも拘らず、当該
ねじの頭部が表面に露出し、外観的に見ばえが悪
く不手際のものであると同時に、把持に抵抗を感
ずるものであり、さらに、ねじで二分割ケースを
止着固定するということで、取扱性が悪く生産性
の悪いものであつた。

本発明は、広く上記のような不具合点を解消す
るために開発されたものであつて、ねじを用いる
ことなしに、生産性よく、二分割ケースによるケ
ース構成を可能としたケースの提供を、その目的
とするものである。

本発明は、上面に相対して突出する嵌合爪を有
する半円筒管を端部に突設せしめた、弾性体から
なる半円筒ケースのそれぞれを、上記嵌合爪への
嵌合部を周壁に形成した嵌合固着管を介して突き
合わせ固定せしめるとともに、前記半円筒管の内
周でかつ嵌合爪の突出方向と直交方向に突出する
固定ボスを設け、これに嵌合する固定孔を前記嵌
合固定管の周壁に設けたものである。

次に、本発明に係る一実施例を図面を参照して
説明する。

ここで、第１図は、本発明の一実施例に係るも
のよりなる整髪美容器の一部開披断面平面図、第
２図は、同一部開披断面正面図、第３図は、第２
図の電気コードを抜いた右側面図、第４図は、第
２図のＡ―Ａ線に沿う断面図、第５図は、第２図
のＢ―Ｂ線に沿う断面図、第６図は、同じくＣ―
Ｃ線に沿う断面図、第７図は、上記の整髪美容器
に係るものの例示回路図、第８図は、本発明の一
実施例に係るものにおけるケース固定部分を分解
して示す斜視図である。

図において、１，２は、半円筒ケースに係る半
円筒状の本体ケースで、中央において突き合せ固
定されたものである。

この本体ケース１，２の内部には、フアン７を
装着したモータ５がモータ支持体６に固定されて
内面に挾持されている。

また、本体ケース１，２はそれぞれの前部（風
の吹出側）に、吹出口４と、上面に相対して突出
する嵌合爪１１，端部に内周リブ１２，および内
周に固定ボス１３を形成した半円筒管１０とが一
体に成形され、また、後部（風の吸込側）には吸
込口３を形成した弾性体からなるもので、これら
両者間には、電源コード９を電気的に接続し、か
つ回転自在に保持する接点ホルダー８が定着され
るとともに、本体ケース２には、別途、スイツチ
１４の作動用開口を設けたものである。

１５は、ポリカーボネートなどの耐熱性樹脂で
成形された、毛髪巻付け用のアタツチメントに係
る毛髪巻付けボビンで、その一端には、前記半円
筒管１０の内周リブ１２と内側嵌合する外周リブ
１９が設けられ、他端には、外周に案内リブ２８
を有し相対平面２５ａを備えた段部２６およびピ
ン２７を備えた可動軸２５が摺動する段付孔１８
と、これと連通し押ボタン３５と押ばね３６を内
包する内周孔２０とを有する握り部１６が設けら
れ、また外周には、内面と貫通する複数個の長孔
１７と、毛髪をすく金属ピン３７が直立して設け
られている。

２１は、アルミなどでできた加熱管で、一端に
は案内孔２３を有し、他端には、他の部分の径よ
りも大きい固定管２２と、さきに述べた半円筒管
１０の内面に設けられた固定ボス１３が挿入され
る固定孔が設けられ、また、その外周には、複数
個の温風孔２４が設けられているものである。

上記の案内孔２３は、さきに述べた可動軸２５
の案内リブ２８に摺動自在に嵌合し、加熱管２１
と可動軸２５の回り止めにもなつている。

２９は、ガラス入ジユラネツクスなどの耐熱性
樹脂でできた、嵌合固着管に係る断熱管で、外周
に、前記半円筒管１０の内面に設けられた嵌合爪
１１と嵌合する嵌合部に係る嵌合孔３０が相対し
て設けられ、また、この嵌合孔３０から90度回転
した位置には、前記半円筒管１０の内面でかつ嵌
合爪１１の突出方向と直交方向に突出する固定ボ
ス１３が貫通する固定孔３０ａが設けられている
ものである。

３１は、同様に、ガラス入ジユラネツクスなど
の耐熱性樹脂でできたヒータ支持ボスであつて、
中央部に、厚さ１mm程度の長い平板状のセラミツ
クヒータ３３（電圧降下用抵抗器、正温度係数抵
抗素子を含む。）を挾持する片割溝３８と風孔３
２が設けられている。また、３４は、このセラミ
ツクヒータ３３の電極で、モータ端子およびスイ
ツチ１４の端子とはリード線で連結されている。

しかして、上記構成に係るものの組立てについ
ては後述することとして、さきに、上記のような
構成よりなる整髪美容器の作動を、次に説明す
る。

電源コード９のプラグをコンセントに差し込
み、スイツチ１４をオンにすると、セラミツクヒ
ータ３３により電圧降下された電源がモータ５に
印加され、モータ５を回転させ、前方の吹出口４
および風孔３２へ冷風を送風する。

このとき、セラミツクヒータ３３は加熱し、加
熱管２１から毛髪巻付けボビン１５へと伝えた熱
と、風孔３２を通り、セラミツクヒータ３３の表
面を通過し、加熱管２１の表面の温風孔２４から
吹出す温風とで毛髪巻付けボビン１５に巻かれた
毛髪をくせ付けする。

一方、吹出口４から吹出す冷風は、毛髪巻付け
ボビン１５に巻かれた毛髪の外周表面に当り、巻
付け後の毛髪のくせ付けを固定させるものであ
る。

また、熱と風との利用の仕方として、風孔３２
を塞いで、冷風を吹出口４から全部吹出させるも
のと、逆に吹出口４を塞いで、冷風を風孔３２へ
全部送り込むものも、その用途例である。

上記の毛髪巻付けボビン１５は、押ボタン３５
を押すことにより、これと連動する可動軸２５の
相対平面２５ａを有する段部２６が、毛髪巻付け
ボビン１５の段付孔１８から外れ、加熱管２１の
外周を軸にして自在に回転する。

また、押ボタン３５を元に戻すと、再び可動軸
２５の相対平面２５ａを有する段部２６と、毛髪
巻付けボビン１５の段付孔１８と嵌合し、加熱管
２１と毛髪巻付けボビン１５はロツクされる。

以上のように、上記のものによれば、毛髪巻付
け用のアタツチメントの内部の熱源支持ボスに孔
を設け、当該熱源に風を導き入れるようにするこ
とにより、毛髪巻付け用のアタツチメント外周表
面から温風を、本体ケースの吹出口から冷風を吹
出させることができる。

このため、毛髪巻付け用のアタツチメントに巻
付けられた毛髪に、効率よく温風が伝わり、毛髪
の外周面には冷風が当り、くせ付けとカールの固
定が同時にできるものである。

また、熱源装置が、毛髪巻付け用のアタツチメ
ント内に設置されるため、本体ケースは小さくで
き、製品全体を小型，軽量にでき、取扱性および
収納性がないものである。

しかして、上記のものは、次のようにして組立
てられるものである。

すなわち、部組みされた毛髪巻付け用のアタツ
チメントに係る毛髪巻付けボビン１５における加
熱管２１の固定管２２に設けられた固定孔と、嵌
合固着管に係る断熱管２９の固定孔３０ａとを合
わせて嵌合したのち、接点ホルダー８を具備せし
めたモータ５などに係る部組品におけるヒータ支
持ボス３１を上記固定管２２に装着する。

そして、上記の装着部組品における断熱管２９
の固定孔３０ａ（下側）を、たとえば本体ケース
１の半円筒管１０の固定ボス１３に挿入するよう
に押し込むと、本体ケース１の嵌合爪１１が断熱
管２９の嵌合孔３０に嵌合して、両者を固定する
ものである。

次いで、他方の本体ケース２を上記と同じ要領
で、上記本体ケース１を塞ぐように弾力的に押し
込むと、その嵌合爪１１と嵌合孔３０とが嵌合し
て噛み合い固定され、組立てが完了するものであ
る。

この場合、固定ボス１３は嵌合爪１１の突出方
向と直交方向に突出するよう形成しているため、
嵌合固着管としての断熱管２９の嵌合孔３０が嵌
合爪１１と嵌合して本体ケース１，２を引き寄せ
るように作用する程、固定ボス１３は中心固定方
向へ突き出ることになり、これにより固定孔３０
ａと固定ボス１３との嵌合はより一層強固で確実
なものとなる。

このことは、固定ボス１３の嵌合度合が確実な
ものとなることであつて、断熱管２９は円周方向
に回転したり、前後方向に位置ずれすることが防
止され、このため、嵌合爪１１の嵌合度合も確実
に維持でき、本体ケース１，２の合せ面がずれて
外観が損なわれることはない。

上記により、２分割の本体ケース１，２の端部
に、固定ボス１３，嵌合爪１１を有する半円筒管
１０を設け、この半円筒管１０の内面に挿入され
る断熱管２９に前記固定ボス１３，嵌合爪１１の
それぞれへ嵌合する固定孔３０ａ，嵌合孔３０を
設けることで、本体ケース１，２の固定を行なう
ことができるものであつて、なおまた、上記の例
示に係るものでは、加熱管２１の固定管２２に固
定孔を設けることにより、本体ケース１，２への
毛髪巻付け用のアタツチメントの固定を行なうこ
とができるようにしたものである。

そして、その本体１，２の外面にねじ頭を露出
させることなく、見ばえのよい、また組立て性の
すぐれた整髪美容器を得ることができるものであ
る。

さらに、上記のものにおいては、本体ケース２
にスイツチ１４の作動用開口を設けたものである
が、これは、成形時に肉薄部分にしておき、必要
に応じて打抜くようにすれば、本体ケース１，２
は同一型のものですむことになり、在庫管理や部
品選別などの点を含め、きわめて生産性のよいも
のである。

なお、上記実施例における嵌合孔３０は凹部と
した嵌合形状でも良い。

また、上記実施例は、整髪美容器に係るもので
あるけれども、本発明は、熱源装置をケース内に
収納するものを含め、たとえば電動歯刷子など、
広く二分割されたケースにより組立てられるケー
スの構成に広く用いることができる汎用的なもの
である。

以上のように本発明によれば、上面に相対して
突出する嵌合爪を有する半円筒管を端部に突設せ
しめた、弾性体からなる半円筒ケースのそれぞれ
を、上記嵌合爪への嵌合部を周壁に形成した嵌合
固着管を介して突き合わせ固定せしめるととも
に、前記半円筒管の内周でかつ嵌合爪の突出方向
と直交方向に突出する固定ボスを設け、これに嵌
合する固定孔を前記嵌合固定管の周壁に設けたの
で二分割本体ケース１，２の合わせ面に形成した
嵌合爪１１を嵌合固着管２９の嵌合孔３０により
引き突き合つて突き合わせ固定する程、この嵌合
爪１１と直交方向に突出する固定ボス１３は嵌合
固着管２９の固定孔３０ａとより一層強固に嵌合
して嵌合固着管２９の位置ずれ防止を確実に防止
でき両本体ケース１，２の合わせ面がずれること
なく、特に本体ケース１，２を弾性体により形成
しているため、この嵌合固着管２９による引き寄
せ作用による嵌合固着管の位置ずれ防止効果はよ
り確実に発揮されるものである。

しかも嵌合爪１１およびこれと直交方向に突出
する固定ボス１３のいずれも本体ケース１，２の
内面に形成されているため、外部からその組立構
造を一般使用者にさとられることなく、不本意な
分解による機器内の高温，高電圧等の危険から使
用者を保護することができるとともに、製品の外
観を損なうこともなく意匠的に優れたものとする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例に係るものよりな
る整髪美容器の一部開披断面平面図、第２図は、
同一部開披断面正面図、第３図は、第２図の電気
コードを抜いた右側面図、第４図は、第２図のＡ
―Ａ線に沿う断面図、第５図は、第２図のＢ―Ｂ
線に沿う断面図、第６図は、同じくＣ―Ｃ線に沿
う断面図、第７図は、上記の整髪美容器に係るも
のの例示回路図、第８図は、本発明の一実施例に
係るものにおけるケース固定部分を分解して示す
斜視図である。 １，２…本体ケース、１０…半円筒管、１１…
嵌合爪、１３…固定ボス、２９…断熱管、３０…
嵌合孔、３０ａ…固定孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上面に相対して突出する嵌合爪を有する半円
   筒管を端部に突設せしめた、弾性体からなる半円
   筒ケースのそれぞれを、上記嵌合爪への嵌合部を
   周壁に形成した嵌合固着管を介して突き合わせ固
   定せしめるとともに、前記半円筒管の内周でかつ
   嵌合爪の突出方向と直交方向に突出する固定ボス
   を設け、これに嵌合する固定孔を前記嵌合固定管
   の周壁に設けたことを特徴とするケース。