JPS6343664B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、暖冷房及び給湯を行なうことができ
る空気調和給湯装置に関する。

近年、冷凍回路を構成する圧縮機の駆動源とし
て内燃機関を用い、該内燃機関を第１の槽内の熱
媒中に配置し、該内燃機関の運転時に発生する熱
によつて該熱媒を加温するようにした熱交換装置
が着目されている。そして、従来、この熱交換装
置を用いて、暖冷房及び給湯を行なうことができ
るようにした次のような空気調和給湯装置が、提
案されている。

この従来の空気調和給湯装置は、第１図の装置
のうち、三方弁２１とポンプ２２と熱交換器２３
と逆止弁２４との直列接続ルート２５を除いた部
分に相当し、以下、第１図を参照して、従来の空
気調和給湯装置を説明する。

冷凍回路１９を構成する圧縮機１０の駆動源と
して、内燃機関１１が用いられている。内燃機関
１１は、第１の槽（高温槽）内の熱媒中に配置さ
れる。冷凍回路１９を構成する凝縮器９は、第２
の槽（中温槽）７内の熱媒中に配置される。冷凍
回路１９の蒸発器１４は、第３の槽（低温槽）１
６内の熱媒中に配置される。冷凍回路１９は、膨
張弁１８をも備え、冷媒の圧縮、凝縮、膨張及び
蒸発を繰り返し行なう。

第２の槽７内の熱媒中には更に、入口をシスタ
ーン１７からの水道水に接続された第１の熱交換
器（給湯用熱交換器）８が配置される。また、第
１の槽１２内の熱媒中には更に、第１の熱交換器
８の出口に入口を接続され、出口を給湯管２０に
接続された第２の熱交換器（給湯用熱交換器）１
３が配置される。第３の槽１６内の熱媒中には更
に、相変化を利用した蓄熱材１５が配置される。

また、第１図中、１は冬は吸熱器として作用さ
せ、夏は放熱器として作用させる吸放熱器、２は
三方弁、３及び４はポンプ、５は第１の槽１２又
は第２の槽７内の熱媒が通されることによつて暖
房を行なう暖房器、６は第３の槽１６内の熱媒が
通されることによつて冷房を行なう冷房器であ
る。

内燃機関１１の運転によつて、第１の槽１２内
は例えば85℃に、第２の槽７内は例えば45℃に、
第３の槽１６内は例えば０〜10℃に保たれる。

この空気調和給湯装置は、給湯管２０を利用し
て給湯を行なうことができ、第１の槽１２又は第
２の槽７内の熱媒を利用して暖房を行なうことが
でき、第３の槽１６内の熱媒を利用して冷房を行
なうことができる。

冬等における暖房運転は次のように行なわれ
る。第３の槽（低温槽）１６内の熱媒をポンプ４
及び三方弁２によつて、吸熱器１中を通るように
循環させる。これによつて、外気の熱が低温槽１
６内の相変化を利用した蓄熱材１５に供給され
る。もちろん、蓄熱材１５の相変化の臨界温度は
外気の温度より低く設定されている。

通常暖房時は、第２の槽（中温槽）７内の熱媒
を三方弁２及びポンプ３によつて、暖房器５中を
通るように循環させる。又、急速暖房を行なう場
合は、第１の槽（高温槽）１２内の熱媒を三方弁
２及びポンプ３によつて、暖房器５中を通るよう
に循環させる。

夏等における冷房運転は次のように行なわれ
る。低温槽１６内の熱媒を三方弁２及びポンプ４
によつて、冷房器６中を通るように循環させる。
冷房器６からの加温された熱媒は、低温槽１６内
の蒸発器１４によつて冷却され、再び冷房器６に
導かれる。この際、冷房負荷に対応するように蒸
発器１４の能力を決めておけば、低温槽１６内の
蓄熱材１５は相変化することはない。

この冷房運転時には、中温槽７内の熱媒凝縮器
９により必要以上に加熱され、凝縮温度が上昇
し、冷凍回路１９の運転効率が悪くなる。このた
め、中温槽７内の熱媒を三方弁２及びポンプ３に
よつて、放熱器１中を通るように循環させて、放
熱器１より放熱させる。

冬等における給湯時は、暖房運転時と運転状態
は同じである。シスターン１７よりの水道水は、
中温槽７内の中温用熱交換器８と高温槽１２内の
高温用熱交換器１３を通ることによつて加温され
て給湯管２０に導かれる。

夏等における給湯時には、低温槽１６内の熱媒
を、ポンプ４及び三方弁２によつて、吸放熱器１
中を通るように循環させて加温しながら、冷凍回
路１９を運転する。他は、冬等の給湯時の運転と
同じである。

なお、吸熱器１は、冬等に低温槽１６内の蓄熱
材１５に充分蓄熱されるようにコントロールされ
ている。

この従来の空気調和給湯装置は、高温槽１２や
中温槽７内の熱媒が充分な温度に達すると、内燃
機関１１をオフするようになつている。従つて、
負荷条件によつては、内燃機関１１のオン、オフ
が頻繁に繰り返される場合がある。内燃機関１１
はオン、オフが頻繁に繰り返されると、寿命低下
をきたす。更に、内燃機関に接続された圧縮機１
０もオン、オフが頻繁に繰り返されると、寿命低
下を来たす。

本発明の目的は、第１の槽（高温槽）や第２の
槽（中温槽）内の熱媒の温度が充分な温度に達し
ても、内燃機関を運転し続け、発生する熱を第３
の槽（低温槽）内の蓄熱材に蓄えるようにした空
気調和給湯装置を提供し、内燃機関及び圧縮機の
寿命低下を防ぐことにある。

以下、本発明の実施例について図面を参照して
説明する。

第１図に示したように、本発明の一実施例に係
る空気調和給湯装置は、第２の熱交換器１３の出
口と第１の熱交換器８の入口との間に接続され
た、三方弁２１とポンプ２２と第３の熱交換器２
３と逆止弁２４との直列接続ルート２５を有す
る。三方弁２１のもう一方の出力は給湯管２０に
接続される。第３の熱交換器２３は第３の槽（低
温槽）１６内の熱媒中に配置される。三方弁２１
を前記直列接続ルート２５側に切り換えてポンプ
２２を運転することによつて、第２の熱交換器１
３の出口からの温水は前記直列接続ルート２５を
介して第１の熱交換器８の入口に戻される。

本実施例においては、中温槽（第２の槽）７が
高温槽（第１の槽）１２内の熱媒の温度が充分な
温度に達すると、三方弁２１を直列接続ルート２
５側へ切り換えると共にポンプ２２を運転させ、
内燃機関１１は運転させ続ける。これによつて、
中温槽７や高温槽１２内に発生した余剰熱量を、
蓄熱材１５を有する低温槽１６内に導く。低温槽
１６内の熱媒の温度が外気温と等しくなつたら、
内燃機関１１を止めるようにするのが好ましい。

低温槽１６内の温度は０℃以上でないと、第３
の熱交換器２３に凍結が生じるおそれがある。低
温槽１６内の温度が０℃以下になることが予想さ
れる場合には、熱交換器２３の周囲の温度を検知
する装置を設け、この装置が凍結温度を検出する
と、三方弁２１及びポンプ２２によつて、第２の
熱交換器１３からの温水が直列接続ルート２５中
に送られるようにする。あるいは、三方弁２１の
切換え及びポンプ２２の駆動を定期的に行なうよ
うにしても、低温槽１６内の熱交換器２３への凍
結を防止することができる。

以上説明したように、本発明によれば、第１の
槽（高温槽）や第２の槽（中温槽）内の熱媒の温
度が充分な温度に達しても、内燃機関を運転し続
け、発生する熱を第３の槽（低温槽）内の蓄熱材
に蓄えるようにした空気調和給湯装置が得られ、
内燃機関及び圧縮機の寿命低下を防ぐことができ
るという効果がある。

なお、第１図において、ポンプ２２は第３の熱
交換器２３の出力側に移してもよい。また、第１
図において、三方弁２１の代りに分岐管を用いて
もよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る空気調和給湯
装置を示した系統図である。 １……吸放熱器、２……三方弁、３及び４……
ポンプ、５……暖房器、６……冷房器、７……第
２の槽（中温槽）、８……第１の熱交換器、９…
…凝縮器、１０……圧縮機、１１……内燃機関、
１２……第１の槽（高温槽）、１３……第２の熱
交換器、１４……蒸発器、１５……蓄熱材、１６
……第３の槽（低温槽）、１７……シスターン、
１８……膨張弁、１９……冷凍回路、２０……給
湯管、２１……三方弁、２２……ポンプ、２３…
…第３の熱交換器、２４……逆止弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 冷凍回路を構成する圧縮機の駆動源として内
   燃機関を用い、該内燃機関を第１の槽内の熱媒中
   に配置し、前記冷凍回路の凝縮器を第２の槽内の
   熱媒中に配置し、前記冷凍回路の蒸発器を第３の
   槽内の熱媒中に配置し、第２の槽内の熱媒中には
   更に、入口を水道水に接続された第１の熱交換器
   を配置し、第１の槽内の熱媒中には更に、前記第
   １の熱交換器の出口に入口を接続され、出口を給
   湯管に接続された第２の熱交換器を配置し、第３
   の槽内の熱媒中には更に蓄熱材を配置し、前記給
   湯管を利用して給湯を行なうことができ、第１の
   槽又は第２の槽内の熱媒を利用して暖房を行なう
   ことができ、第３の槽内の熱媒を利用して冷房を
   行なうことができる空気調和給湯装置において、
   前記第２の熱交換器の出口と前記第１の熱交換器
   の入口との間に、ポンプと第３の熱交換器と逆止
   弁との直列接続ルートを接続し、該第３の熱交換
   器を前記第３の槽内の熱媒中に配置し、前記ポン
   プを運転することによつて、前記第２の熱交換器
   の出口からの温水が前記直列接続ルートを介して
   前記第１の熱交換器の入口に戻されるようにした
   ことを特徴とする空気調和給湯装置。